JP2001048633A - 石炭灰粒状材の製造方法 - Google Patents
石炭灰粒状材の製造方法Info
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Abstract
せて品質が高く、かつ廉価な石炭灰粒状材を供給できる
石炭灰粒状材の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明による石炭灰粒状材の製造方法
は、石炭灰に、石炭灰質量の10〜100%に相当する
電炉還元スラグを添加して混合機1で混合体を製造し、
これを原料ホッパー2を経由して混合・混練機3に送
り、水分を加えて混練してから、造粒機5で粒状体に加
工することを基本にしており、電炉還元スラグを石炭灰
と同程度の粒径に粉砕してから添加して、強度の発現を
図ったり、混合体に石炭灰の1〜5%に相当するベント
ナイトを添加することで、石炭灰粒状材を製造し易くし
ている。
Description
物である石炭灰と電炉還元スラグとを組み合わせ、建設
資材として有効活用を図る石炭灰粒状材の製造方法に関
する。
現状から、産業廃棄物の有効利用が求められているが、
現状の競合品に比較して高価格のものでは市場性が無
く、利用されにくくなっている。産業廃棄物を大量に使
用する用途としては、地盤材料が考慮されるが、地盤材
料の従来品は価格の安い砂や砂利になるために、これに
価格的に対抗できる新規の製品を造ることは困難であっ
た。
な廃棄物であり、日本全国では年間1000万トン近く
の量を排出しているところから、大量の廃棄物と位置付
けられるが、その利用率は50%程度に留まっており、
高炉スラグ等に比較して低率である。そこで、石炭灰に
9〜25%程度のセメントを添加し、粒状化する技術を
活用して利用率の増加を図ってきたが、製造された粒状
材はセメントのコストが高いために高額になってしま
い、砂や砂利と比較して価格的に競合できる状況に至っ
ていなかった。又、鉄鋼スラグの中で電炉還元スラグ
は、年間60万トン以上発生しており、その量は増加傾
向にあるが、セメントのように自硬性がないために膨張
破壊が起こり易く、ほとんど利用されていなかった。
に鑑みてその解決を図っているものであり、共に利用率
の低い産業廃棄物同士を組み合わせて品質が高く、かつ
廉価な石炭灰粒状材を供給できる石炭灰粒状材の製造方
法を課題にしている。
材の製造方法は、石炭灰に、石炭灰質量の10〜100
%に相当する電炉還元スラグを添加して混合体を製造
し、これに水分を加えて混練してから、粒状体に加工す
ることを基本にしており、電炉還元スラグを石炭灰と同
程度の粒径に粉砕してから添加して、強度の発現を図っ
たり、混合体に石炭灰の1〜5%に相当するベントナイ
トを添加することで、石炭灰粒状材を製造し易くしてい
る。
方法は、石炭灰に、石炭灰質量の10〜100%に相当
する電炉還元スラグを添加して混合体を製造し、これに
水分を加えて混練してから、粒状体に加工するものであ
り、以下に、実施の形態を図面に基づいて説明する。
工程を示している。図において1は、ナウターミキサー
等の混合機であり、所定量の石炭灰と後述する方法で石
炭灰と同程度の粒径に粉砕した電炉還元スラグを投入し
て成分調整と混合を行っている。電炉還元スラグの添加
率は、10%未満では石炭灰粒状材としての強度が低く
なってしまうことと、100%を越えると粒状化が困難
になってしまうことから、電炉還元スラグの投入量は、
石炭灰100質量に対して10〜100質量であり、好
ましくは25〜75質量である。なお、石炭灰に混入す
る電炉還元スラグは、単独の状態ばかりでなく、脱水処
理した廃棄汚泥と一緒に混入すると、粒状化におけるバ
インダー機能を発揮させることができ、建築廃棄物の減
量を図ることも考慮できる。
より移送され、原料ホッパー2に移される。原料ホッパ
ーでは、定量ベルトフィーダを稼働させて所定量の混合
された石炭灰を、ベルトコンベアでパグミル等の混合・
混練機3に投入しており、混合・混練機3では、混練物
に水分を加えてさらに混練し、所定の粘着力を持った粒
状体の素材を製造している。
成するが、石炭や電炉還元スラグの種類によっては、粒
子間の粘着力が低く、そのままでは粒状化に支障が生じ
る場合もある。この場合には、図示のようにヘンシェル
ミキサー等の混合機4を用いて、粒状化を増進する粘結
剤として1〜5%のベントナイトを添加させることで、
粒状化の加工を容易にしている。なお、電炉還元スラグ
と石炭灰との混合は、混練機3で行うことも可能である
が、その際には高性能のミキサーを選定する必要があ
る。
ンペレタイザーのようなパン型造粒機5に入れて、加湿
のために散水をしながら製造している。粒状材の大きさ
としては、活用状態に合わせて種々の形態を選択できる
が、本実施の形態では、地盤材料として有効利用するの
に適当な粒径である、直径数mm〜5cmの粒状材に製
造している。
操業時に発生する粉体品をそのまま利用できるが、石炭
灰と混合した場合の強度発現が低いために多量に混合す
る必要があるほか、粒径が大きいため粒状化に適さない
場合もある。。これを改善するために、石炭灰と同程度
に粒径を調整して、発現強度を高くし、粒状化し易いよ
うに加工している。又、塊状の電炉還元スラグにあって
は、そのままでは利用不可能であるから、電炉還元スラ
グの粉砕を行って、石炭灰と同程度に粒径を調整し、発
現強度を高くして、粒状化し易いようにしている。
2に示すように行われ、石炭灰との造粒処理がし易いよ
うにしている。即ち、塊状の電炉還元スラグは、最初に
ジョークラッシャー等の破砕機6に入れられて、細かく
粉砕されてから選別される。粒径の大きいものは、さら
にロールクラッシャー7に回されて細分化され、振動篩
機8によって所定の大きさに選別されている。選別され
た電炉還元スラグは、さらに、ボールミル9に移されて
石炭灰と同じ程度の粒径に粉砕加工される。
いて説明する。従来の路盤材が求められていた「修正C
BR」値は、素材としては、砕石70%以上、鉄鋼スラ
グ80%以上、砂利、切込み砂利20−60%、砂8−
40%であり、路盤や路床として構成された場合には以
下の通りである。 一般道路の路盤、 上層 80%以上、 下層 20−30% または30%以上、 高速道路の路盤、 上層 80%以上、 下層 30%以上、 同上の 路床 上部 10%以上、 下部 5%以上、 鉄道の路盤 上層 80%以上、 下層 20%以上、 簡易舗装道路の路盤 上層 60%以上、 下層 10%以上、
造方法で製造された石炭灰粒状材は、後述する実施例が
示すように、従来使用されていた路盤材に相当する「修
正CBR」値と、引張強度を発現しているものであり、
下層路盤材や盛土材等の地盤材料として有効に活用可能
な状態にある。
な実施例の石炭灰粒状材(A)は、石炭灰100%に対
して、50%の紛状化した電炉還元スラグを添加し、こ
れに1.5%のベントナイトを混合して、直径1cm〜
3cmの球状に製造しており、石炭灰粒状材(B)は、
石炭灰100%に対して、50%の紛状化した電炉還元
スラグを添加し、これに3%のベントナイトを混合して
同様に製造している。
結果がが示すように、材令1ケ月の乾燥密度である1.
15t/m3において、45%以上の「修正CBR」値
を発現することを示しており、施工段階では40%以上
の「修正CBR」値を発現している。又、引張強度は、
製造直後で0.17〜0.19kN/m2であり、材令
20日で2kN/m2を上回るようになっている。
結果が示すように、材令1ケ月の乾燥密度である1.1
5t/m3において、50%以上の「修正CBR」値を
示しており、施工段階では50%以上の「修正CBR」
値を発現している。又、引張強度は、製造直後で0.7
2kN/m2であり、材令20日で2.4kN/m2程度
に強化されている。
引張強度の状況を、材令を横軸にして表示している。電
炉還元スラグの添加量を10%未満にすると、製造した
粒状材の強度が低くなって使用に耐えられないが、添加
量を増加させて行くに従って強度の増加が現れ、材令の
進展に従って強度の発現が急増する状況を示している。
材令7日の場合では、電炉還元スラグの添加量10%で
0.2kN/m2、添加量25%で0.17kN/m2、
添加量50%で0.25kN/m2、添加量75%で
0.35kN/m2の引張強度を発現している。
N/m2、、添加量75%で1.6kN/m2の高い値を
示しているように、材料特性としては添加量を増やすこ
とが望ましいように見えるが、電炉還元スラグの添加量
が75%を越えると粒状化の加工面において粘着性が低
下して球状を維持することが困難になる場合も懸念され
る。
粘着力を補完して粒状化を増進するためには、ベントナ
イトの混合が有効であることを述べてきたが、図5では
ベントナイトの混合によって変化する石炭灰粒状材の引
張強度の発現状況を示している。図示のように、石炭灰
粒状材の材令7日における引張強度は、電炉還元スラグ
の添加量の増加に従ってほぼ増加しているが、電炉還元
スラグの添加量が25%の場合には、ベントナイトの添
加量が5から7%と増加するに従って、強度が0.06
kN/m2低下させている。同様に、50%の場合に
も、5%から7%に増加すると0.03kN/m2低下
しており、75%の場合にもベントナイト添加量が3か
ら5%に増加するに従って、0.02kN/m2低下し
ている。
が示すように、引張強度の面ではあまり影響を与えるも
のでなく、むしろ石炭灰に対する添加量の増加によって
引張強度を低下させる場合も生じている。従って、ベン
トナイトの添加は、粒状化を効果的に行うために電炉還
元スラグの添加量を考慮しながら石炭灰に対して1〜5
%の範囲にするのが適当であり、これによって、石炭灰
粒状材の引張強度の発現を図りながらの球状化の製造作
業を効率的に実施できる。なお、ベントナイトの代替品
として廃棄ベントナイト等を利用する場合には、有効な
ベントナイト量を確保する意味で、添加量はこれより高
くなる。
スラグの添加率は、石炭灰粒状材としての強度発現と製
造面からは10〜100%の範囲で採用可能であるが、
添加率25〜75%の範囲が好ましく、かつ、ベントナ
イトの添加においても、1〜5%の範囲が望ましいもの
である。
灰質量の10〜100%に相当する電炉還元スラグを添
加して混合体を製造し、これに水分を加えて混練してか
ら、粒状体に加工することを基本にしており、電炉還元
スラグを石炭灰と同程度の粒径に粉砕してから添加し
て、強度の発現を図ったり、混合体に石炭灰の1〜5%
に相当するベントナイトを添加することで、石炭灰粒状
材を製造し易くしているものであるから、石炭灰と電炉
還元スラグという共に利用率の低い産業廃棄物同士を組
み合わせて品質が高く、かつ廉価な石炭灰粒状材を供給
できるものである。
に説明してきたが、本発明による石炭灰粒状材の製造方
法は、石炭灰に、石炭灰質量の10〜100%に相当す
る電炉還元スラグを添加して混合体を製造し、これに水
分を加えて混練してから、粒状体に加工することをその
趣旨にしているものであるから、本発明は上記実施の形
態に何ら限定されるものでなく、本発明の上記の趣旨を
逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは
当然である。
は、石炭灰に、石炭灰質量の10〜100%に相当する
電炉還元スラグを添加して混合体を製造し、これに水分
を加えて混練してから、粒状体に加工することを基本に
しており、石炭灰と電炉還元スラグのように、利用率の
低い産業廃棄物同士を効果的に組み合わせることで、路
盤材に要求される「修正CBR」値と、引張強度を発現
させているものであるから、下層路盤材や盛土材等の地
盤材料として有効に活用可能な状態に品質を高め、かつ
廉価な石炭灰粒状材を供給できる効果を奏している。
径に粉砕してから添加することで強度の発現を図った
り、必要な場合には石炭灰の1〜5%に相当するベント
ナイトを添加することで球状化し易くして、石炭灰粒状
材の製造効率を向上させてコストダウンを図る効果も奏
している。
図
図
強度図
機、 4 混合機、5 造粒機、 6 ジョークラッシ
ャー、 7 ロールクラッシャー、8 振動篩機、 9
ボールミル、
Claims (3)
- 【請求項1】 石炭灰に、石炭灰質量の10〜100%
に相当する電炉還元スラグを添加した混合体に水分を加
えて混練し、次いで粒状体に加工することを特徴とする
石炭灰粒状材の製造方法。 - 【請求項2】 電炉還元スラグを石炭灰と同程度の粒径
に粉砕してから添加することを特徴とする請求項1に記
載の石炭灰粒状材の製造方法。 - 【請求項3】 混合体に石炭灰の1〜5%に相当するベ
ントナイトを添加することを特徴とする請求項1又は2
に記載の石炭灰粒状材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21500499A JP2001048633A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 石炭灰粒状材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21500499A JP2001048633A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 石炭灰粒状材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001048633A true JP2001048633A (ja) | 2001-02-20 |
Family
ID=16665124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21500499A Pending JP2001048633A (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 石炭灰粒状材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001048633A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1700833A3 (en) * | 2003-08-22 | 2006-10-11 | Associacion de Investigacion de las Industrias de la Contruccion (AIDICO) | Method of morphological design of pozzolanes to control the technical characteristics of the cements to which they are added |
JP2008030963A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Nippon Oil Corp | 高空隙率土木・建築材料及び堤体用ドレーン材料 |
JP2009006250A (ja) * | 2007-06-27 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | 土工資材の製造方法及び土工資材 |
-
1999
- 1999-07-29 JP JP21500499A patent/JP2001048633A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1700833A3 (en) * | 2003-08-22 | 2006-10-11 | Associacion de Investigacion de las Industrias de la Contruccion (AIDICO) | Method of morphological design of pozzolanes to control the technical characteristics of the cements to which they are added |
JP2008030963A (ja) * | 2006-07-26 | 2008-02-14 | Nippon Oil Corp | 高空隙率土木・建築材料及び堤体用ドレーン材料 |
JP2009006250A (ja) * | 2007-06-27 | 2009-01-15 | Taiheiyo Cement Corp | 土工資材の製造方法及び土工資材 |
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