JP2001047435A - 廃プラスチック金属複合材の処理装置 - Google Patents

廃プラスチック金属複合材の処理装置

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JP2001047435A
JP2001047435A JP11225129A JP22512999A JP2001047435A JP 2001047435 A JP2001047435 A JP 2001047435A JP 11225129 A JP11225129 A JP 11225129A JP 22512999 A JP22512999 A JP 22512999A JP 2001047435 A JP2001047435 A JP 2001047435A
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metal composite
waste plastic
melting chamber
inert gas
melting
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JP11225129A
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English (en)
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Kenji Yasuda
賢士 保田
Kenji Somiya
賢治 宗宮
Kiichi Nagaya
喜一 長屋
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合材を構成する有価金属と熱可塑性プラス
チックを分離し、これらをそれぞれ再利用できる形態で
回収する廃プラスチック金属複合材の処理装置におい
て、エネルギー効率を向上させるともに、回収されるプ
ラスチックの品質を向上させ、しかも、操作性を大幅に
改良することを目的とする。。 【解決手段】 複数の融解室2A,2B,2C,2D,2Eを有する融
解炉本体1と、不活性ガスにより各融解室2A,2B,2C,2D,2
Eを加熱する加熱装置3と、各融解室2A,2B,2C,2D,2Eに出
入りさせられる金網かご4とを備えている。所定温度に
加熱された不活性ガスがn室ある融解室2A,2B,2C,2D,2E
のうち(n−1)の融解室に順次導入されるように、各
入口管10A,10B,10C,10D,10Eの開閉機構11A,11B,11C,11
D,11E、各出口管12A,12B,12C,12D,12Eの開閉機構13A,13
B,13C,13D,13Eおよび各ガス流路15A,15B,15C,15D,15Eの
開閉機構16A,16B,16C,16D,16Eがシーケンス制御され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱可塑性プラス
チックと金属からなる複合材の廃棄物から有価物を回収
する廃プラスチック金属複合材の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニ
ルなどの熱可塑性プラスチックは、金属類を埋め込んだ
成型品とされて種々利用されており、例えば、ポリエチ
レン製管継手本体の内部にニクロム線や真鍮ないしは黄
銅コイル等からなる発熱体および電源接続用の端子を埋
め込んだ耐震用管継手などが知られている。このような
成型品の場合、いくらかの割合で成型不良品が発生する
ので、これを回収して再利用することが必要となる。ポ
リエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性プラスチック
と金属との複合材を通常の焼却炉で直接焼却処理し、残
った有価金属を回収しようとしても、金属の表面が酸化
によって劣化してしまうためこれをそのまま再利用する
ことは困難である。また、熱可塑性プラスチックはその
ままでは容易に塑性変形してしまうため、これを破砕あ
るいは粉砕することは困難である。このような問題を解
消するために、図3に示すように、螺旋状の熱源導管(4
2)が巻設されている融解炉(41)と、融解炉(41)に出入り
させられる金網かご(43)と、熱源導管(42)に供給される
水蒸気を発生させるボイラ(44)と、熱源導管(42)を加熱
する燃焼ガスを発生させる燃焼炉(45)とを備え、熱源導
管(42)から吹き出される過熱蒸気(47)を熱源として融解
炉(41)内において廃プラスチック金属複合材(A)を酸素
の不存在下で加熱し、融解して金網かご(43)から落下す
るプラスチック(P)を冷却水槽(46)に導いて回収すると
ともに、金網かご(43)内に残留する金属も回収する廃プ
ラスチック金属複合材の処理装置が提案されている。
【0003】この廃プラスチック金属複合材の処理装置
によると、廃プラスチック金属複合材(A)が収納された
金網かご(43)を融解炉(41)内に入れて(初期投入)、熱
源導管(42)からの過熱蒸気(47)を廃プラスチック金属複
合材(A)に吹き付けることにより、プラスチックが融解
して冷却水槽(46)に回収される。さらに、融解炉(41)に
設けられた追加投入口(48)から廃プラスチック金属複合
材(A)を追加投入し、所定量の廃プラスチック金属複合
材(A)の処理を終えたところで、金網かご(43)を融解炉
(41)から取り出して非酸化状態の金属を回収する。こう
して熱可塑性プラスチックと金属の複合材を加熱処理す
ることにより、複合材を構成する有価金属と熱可塑性プ
ラスチックを分離し、これらをそれぞれ再利用できる形
態で回収することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の廃プラスチ
ック金属複合材の処理装置は、次のような問題点を有し
ている。
【0005】プロセスの進行に伴って廃プラスチック
金属複合材が変形して伝熱面積が減少するとともに、被
処理物層の中に融解速度の分布が起こり、先に融解した
プラスチックが流れ落ちることにより、蒸気の吹き抜け
現象が生じたり、蒸気が抵抗の少ない部分ばかりを通過
する偏流が生じる。したがって、被処理物層への伝熱が
極端に悪くなり、伝熱速度が低下する。一定の伝熱速度
を維持しようとして蒸気の温度を上げると、プラスチッ
クの一部が分解して可燃性ガスが発生し、回収プラスチ
ックの品質も低下する。
【0006】ポリエチレンのように300℃以上の流
動温度を持つプラスチックを融解する場合、加熱源の過
熱蒸気は、その顕熱を利用するのみで潜熱は利用できな
いから、伝熱媒体として有利でない。また、常温の廃プ
ラスチック金属複合材を追加投入すると、その表面で蒸
気が冷却されて凝縮するため、この凝縮水を過熱蒸気で
再蒸発させるというエネルギーロスも生じる。
【0007】複合材から分離した金属類が金網かご内
に残留するため、処理量が多くなると金網かごの底に多
量の金属類が堆積し、融解プラスチックが金網かごを通
過しにくくなる。また、金属類を取り出す際には加熱を
中止する必要があり、連続運転することができないとい
う不具合もある。
【0008】本発明は、複合材を構成する有価金属と熱
可塑性プラスチックを分離し、これらをそれぞれ再利用
できる形態で回収する廃プラスチック金属複合材の処理
装置において、エネルギー効率を向上させるともに、回
収されるプラスチックの品質を向上させ、しかも、操作
性を大幅に改良することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による廃プラスチ
ック金属複合材の処理装置は、複数の融解室を有する融
解炉本体と、不活性ガスにより各融解室を加熱する加熱
装置と、各融解室に出入りさせられる金網かごとを備え
ており、廃プラスチック金属複合材が、融解室内で加熱
されることにより、融解プラスチックと金網かご内に残
留する金属類とに分離されて回収されるものである。
【0010】融解室の数は、処理される廃プラスチック
金属複合材の種類と処理量によって決定される。各融解
室には、処理される廃プラスチック金属複合材が、従来
のように積み上げて充填されるのではなく、1段だけ規
則正しく並べられる。
【0011】この廃プラスチック金属複合材の処理装置
によると、運転開始時には、廃プラスチック金属複合材
を収納した金網かごを第1から第(n−1)までの融解
室に入れて、第1の融解室に最高温度の不活性ガスを導
入し、第1の融解室を加熱した不活性ガスを第2から第
(n−1)の融解室に順次送り込む。これにより、第1
の融解室では、融解温度に加熱された複合材のプラスチ
ックが融解して、金網かごから落下し、金属と融解プラ
スチックとに分離される。第2から第(n−1)の融解
室では、複合材が融解温度未満の温度に予熱加熱され
る。第n融解室では、新たな廃プラスチック金属複合材
の充填が行われる。次いで、第2の融解室に最高温度の
不活性ガスを導入し、第2の融解室を加熱した不活性ガ
スを第3から第nまでの融解室に順次送り込む。第1の
融解室は、冷却され、残留する金属類の回収および新た
な廃プラスチック金属複合材の充填が行われる。次い
で、第3の融解室に最高温度の不活性ガスを導入し、第
3から第nまでおよび第1の融解室を加熱し、第2の融
解室で、金属類の回収および新たな廃プラスチック金属
複合材の充填が行われる。以下、同様にして、n室の融
解室のうちの所定の1室が最高温度の不活性ガスにより
加熱され、他の所定の1室で金属類の回収および廃プラ
スチック金属複合材の充填が行われ、残る(n−2)室
で廃プラスチック金属複合材が予熱される。こうして、
連続的に融解プラスチックおよび金属類が回収されてい
く。最高温度の不活性ガスで加熱される融解室では、不
活性ガスが下向きすなわち落下する融解プラスチックに
対して並流で流されることが好ましい。
【0012】各融解室に、自重で落下する融解プラスチ
ックを排出させかつ融解室への空気の侵入は防止する空
気遮断機構付き取出管が設けられていることが好まし
い。
【0013】加熱装置は、加熱用不活性ガスを開閉機構
付き入口管を介して各融解室に供給する不活性ガス供給
管と、各融解室を加熱した不活性ガスを排出する開閉機
構付き出口管とを備えていることが好ましい。各開閉機
構は電磁弁であることが好ましい。
【0014】加熱装置は、不活性ガス発生装置によって
得られた不活性ガスを所定温度に加熱して不活性ガス供
給管に供給する加熱炉をさらに備えていることが好まし
い。
【0015】プラスチック分解ガスを同伴して不活性ガ
ス排出管より排出された不活性ガスを燃焼処理などによ
り無害化する処理装置を備えていることが好ましい。上
記加熱炉において、不活性ガスを燃焼処理することによ
り、加熱炉にプラスチック分解ガス無害化処理装置を兼
ねさせることができる。
【0016】融解室が直列状に設けられ、一端の融解室
から他端の融解室に至る導管が設けられていることが好
ましい。
【0017】各融解室に、隣りの融解室に通じる開閉機
構付きガス流路が設けられていることが好ましい。
【0018】各融解室から取出管を通って排出された融
解プラスチックを冷却水との直接接触によって冷却する
冷却水槽と、冷却水槽で冷却されて固化した融解プラス
チックを回収する排出機とをさらに備えていることが好
ましい。
【0019】所定温度に加熱された不活性ガスがn室あ
る融解室のうち(n−1)の融解室に順次導入されるよ
うに、各入口管の開閉機構、各出口管の開閉機構および
各ガス流路の開閉機構がシーケンス制御されることが好
ましい。
【0020】不活性ガスが導入されない融解室におい
て、残留する金属類が金網かごから回収された後、新た
な廃プラスチック金属複合材が金網かごに充填されるこ
とが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、以下図
面を参照して説明する。以下の説明において、左右は図
の左右をいうものとする。
【0022】図1は、この発明による廃プラスチック金
属複合材の処理装置の実施形態の全体図を示し、図2お
よび図3は、この発明による廃プラスチック金属複合材
の処理装置の要部を拡大したものである。
【0023】同図に示すように、廃プラスチック金属複
合材の処理装置は、第1から第5までの融解室(2A)(2B)
(2C)(2D)(2E)を有する融解炉本体(1)と、各融解室(2A)
(2B)(2C)(2D)(2E)を不活性ガスの顕熱を利用して加熱す
る加熱装置(3)と、各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)ごと
に配された金網かご(4)と、排出された融解プラスチッ
ク(P)を冷却する冷却水槽(5)とを備えている。
【0024】各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)には、開閉
自在の上蓋(6)が設けられており、この上蓋(6)を開ける
ことにより、金網かご(4)を出入りさせることができ
る。また、各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)には、自重で
落下する融解プラスチック(P)を排出させるロート状取
出管(7)が設けられている。
【0025】加熱装置(3)は、不活性ガスを加熱して後
述するシーケンス制御に基づいて各融解室(2A)(2B)(2C)
(2D)(2E)に送るもので、不活性ガス発生装置(20)によっ
て得られた不活性ガスを所定温度に加熱する加熱炉(8)
と、加熱炉(8)で加熱された不活性ガスを融解炉本体(1)
に送る不活性ガス供給管(9)と、不活性ガス供給管(9)と
各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)とをつなぐ第1から第5
までの電磁弁(開閉機構)(11A)(11B)(11C)(11D)(11E)
付き入口管(10A)(10B)(10C)(10D)(10E)と、各融解室(2
A)(2B)(2C)(2D)(2E)に設けられた第1から第5までの電
磁弁(開閉機構)(13A)(13B)(13C)(13D)(13E)付き出口
管(12A)(12B)(12C)(12D)(12E)と、各出口管(12A)(12B)
(12C)(12D)(12E)から排出された使用済みの不活性ガス
を加熱炉(8)内に導く不活性ガス排出管(14)とを備えて
いる。
【0026】各入口管(10A)(10B)(10C)(10D)(10E)およ
び各出口管(12A)(12B)(12C)(12D)(12E)は、各融解室(2
A)(2B)(2C)(2D)(2E)の上部に接続されている。
【0027】第1の融解室(2A)の右、隣り合う融解室(2
A)(2B)(2C)(2D)(2E)の間および第5の融解室(2E)の左に
は、その下端部から上端部までのびかつ下端部右に入
口、上端部左に出口を有するガス流路(15A)(15B)(15C)
(15D)(15E)(15F)が設けられている。これらのガス流路
(15A)(15B)(15C)(15D)(15E)(15F)のうち、第1の融解室
(2A)の右および隣り合う融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)の
間にあるガス流路(15A)(15B)(15C)(15D)(15E)には、第
1から第5までのダンパ(開閉機構)(16A)(16B)(16C)
(16D)(16E)が設けられている。そして、第1の融解室(2
A)の右にあるガス流路(15A)と第5の融解室(2E)の左に
あるガス流路(15F)とは、導管(17)により連通されてい
る。こうして、各ガス流路(15A)(15B)(15C)(15D)(15E)
(15F)および導管(17)により、第1から第5までの融解
室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)が無端状に連結されている。
【0028】加熱炉(8)内には、伝熱管(18)が配されて
おり、不活性ガスは、この内部を通る間に、バーナ(19)
の燃焼によって発生する燃焼ガスにより、所定温度(例
えば450℃)に加熱される。
【0029】不活性ガス発生装置(20)としては、窒素ガ
スなどの不活性ガスボンベを用いる、液体窒素を蒸発さ
せる、メンブレン(膜)分離タイプの窒素発生装置によ
り空気から分離する、理論空気量近くで燃焼させるバー
ナからの燃焼排ガスを用いる、などの方式により不活性
ガスを得る装置が適宜選択される。
【0030】金網かご(4)は、例えばポリエチレン製円
筒継手ソケットなどの廃プラスチック金属複合材(A)を
垂直に1段積みできるように形成されている。
【0031】冷却水槽(5)は、冷却水との直接接触によ
って融解プラスチックを冷却するもので、冷却されて固
化した融解プラスチックは、排出機(21)によって回収さ
れる。融解プラスチック(P)の取出管(7)の下端開口は、
冷却水槽(5)の冷却水中に位置させられており、これに
より、取出管(7)から融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)への
空気の侵入を防止する空気遮断機構が取出管(7)に付与
され、各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)の防爆性が確保さ
れている。
【0032】この廃プラスチック金属複合材の処理装置
によると、運転開始時には、廃プラスチック金属複合材
(A)が規則的に垂直に1段だけ収納された金網かご(4)を
第1から第4までの融解室(2A)(2B)(2C)(2D)に入れて、
第1の入口管(10A)の電磁弁(11A)を開いて第1の融解室
(2A)に加熱炉(8)からの不活性ガス(最高温度の不活性
ガス)を導入する。さらに、第2から第4までのガス流
路(15B)(15C)(15D)のダンパ(16B)(16C)(16D)を開にし
て、第1の融解室(2A)を加熱した不活性ガスを第2から
第4までの融解室(2B)(2C)(2D)に順次送り込む。これに
より、第1の融解室(2A)では、融解温度に加熱された複
合材(A)のプラスチックが融解して、金網かご(4)から落
下し、冷却槽(5)に導かれて、ここで冷却固化してプロ
ダクトとして回収され、金属類(M)は、金網かご(4)内に
残留する。この間に、第5融解室(2E)では、新たな廃プ
ラスチック金属複合材(A)の充填が行われる。プラスチ
ックが融解している第1の融解室(2A)では、その上部か
ら導入された不活性ガスがその下部から隣のガス流路(1
5B)に送られることから、不活性ガスが下向きすなわち
落下する融解プラスチック(P)に対して並流で流される
ことになり、融解したプラスチックがさらに加熱されて
分解してしまうことが防止され、融解プラスチックの品
質の低下が少ないものとなる。
【0033】次いで、第2の入口管(10B)の電磁弁(11B)
を開きかつ第3から第5までのガス流路(15C)(15D)(15
E)のダンパ(16C)(16D)(16E)を開にし、第2の融解室(2
B)に最高温度の不活性ガスを導入し、第2の融解室(2B)
を加熱した不活性ガスを第3から第5までの融解室(2C)
(2D)(2E)に順次送り込む。この際、第1のガス流路(15
A)のダンパ(16A)を遮断し、第1の融解室(2A)への不活
性ガスの導入が停止される。これにより、第1の融解室
(2A)は冷却され、融解プラスチック(P)が所定温度以下
になった後、上蓋(6)を開けて金属類(M)が回収され、新
たな廃プラスチック金属複合材(A)の充填が行われる。
融解室(2A)における冷却は、自然冷却だけでもよく、強
制冷却を併用してももちろんよい。以下、同様にして、
連続処理されていく。
【0034】図4は、連続処理を行う際の各電磁弁(11
A)(11B)(11C)(11D)(11E)(13A)(13B)(13C)(13D)(13E)お
よび各ダンパ(16A)(16B)(16C)(16D)(16E)の開閉のシー
ケンスを示している。同図において、○は開を、Xは閉
をそれぞれ表している。ステップ1およびステップ2
は、前述したもので、第1ステップでは、第1入口管(1
0A)の電磁弁(11A)および第4出口管(12D)の電磁弁(13D)
が開とされ、第2、第3および第4ガス流路(15B)(15C)
(15D)のダンパ(16B)(16C)(16D)が開とされ、その他はす
べて閉とされる。また、ステップ2では、第2入口管(1
0B)の電磁弁(11B)および第5出口管(12E)の電磁弁(13E)
が開とされ、第3、第4および第5ガス流路(15C)(15D)
(15E)のダンパ(16C)(16D)(16E)が開とされ、その他はす
べて閉とされる。ステップ3では、第3入口管(10C)の
電磁弁(11C)および第1出口管(12A)の電磁弁(13A)が開
とされ、第1、第4および第5ガス流路(15A)(15D)(15
E)のダンパ(16A)(16D)(16E)が開とされ、その他はすべ
て閉とされる。同様にして、ステップ4では、第4入口
管(10D)の電磁弁(11D)および第2出口管(12B)の電磁弁
(13B)が開とされ、第1、第2および第5ガス流路(15A)
(15B)(15E)のダンパ(16A)(16B)(16E)が開とされ、その
他はすべて閉とされ、ステップ5では、第5入口管(10
E)の電磁弁(11E)および第3出口管(12C)の電磁弁(13C)
が開とされ、第1、第2および第3ガス流路(15A)(15B)
(15C)のダンパ(16A)(16B)(16C)が開とされ、その他はす
べて閉とされ、ステップ6でステップ1と同じ状態に戻
る。
【0035】したがって、ステップ1では、第1の融解
室(2A)において融解プラスチックが回収され、第5の融
解室(2E)において新たな廃プラスチック金属複合材が充
填される。そして、ステップ2では、第1の融解室(2A)
において金属類が回収されるとともに新たな廃プラスチ
ック金属複合材が充填され、第2の融解室(2B)において
融解プラスチックが回収される。また、ステップ3で
は、第2の融解室(2B)において金属類が回収されるとと
もに新たな廃プラスチック金属複合材が充填され、第3
の融解室(2C)において融解プラスチックが回収される。
同様に、ステップ4では、第3の融解室(2C)において金
属類が回収されるとともに新たな廃プラスチック金属複
合材が充填され、第4の融解室(2D)において融解プラス
チックが回収され、ステップ5では、第4の融解室(2D)
において金属類が回収されるとともに新たな廃プラスチ
ック金属複合材が充填され、第5の融解室(2E)において
融解プラスチックが回収される。そして、ステップ6で
は、第5の融解室(2E)において金属類が回収されるとと
もに新たな廃プラスチック金属複合材が充填され、第1
の融解室(2A)において融解プラスチックが回収される。
こうして、連続的に融解プラスチックおよび金属類が回
収されていく。
【0036】以上、5つの融解室がある場合についての
シーケンスについて説明したが、融解室の数は、これに
限られるものではないことから、上述したステップは、
融解室の変更に応じて適宜修正されるのはもちろんであ
る。
【0037】次いで、不活性ガス(窒素ガス)を使用す
る効果について、従来の過熱水蒸気を使用する場合と比
較説明する。
【0038】処理量が1日あたり4000kg、被処理物(P
E)の比熱は、130℃未満で0.55kcal/kg℃、130℃以上
で0.75kcal/kg℃、被処理物の融解熱が38kcal/kgとする
と、20℃の被処理物を375℃まで加熱して融解させるた
めに必要な1日あたりの理論熱量Qは、 Q=4000*[0.55(130-20)+38+0.75(375-130)]=1,129,000
(kcal/day) 過熱蒸気を熱源とし、500℃から250℃までを利用してQ
を与える場合、水蒸気の平均比熱を0.48kcal/kg℃とす
ると、必要な水蒸気量Mwは、 Mw=Q/(0.48*250)=1,129,000/(0.48*250)=9,410(kg/da
y) このMwの量の水蒸気を大気圧下で20℃の水から得るた
めの熱量Qwは、水の気化熱が540kcal/kgであることか
ら、 Qw=9410*[(100-20)+540+0.48*(500-100)=7,641,000(kc
al/day) これに対して、加熱窒素ガスを熱源とし、500℃から250
℃までを利用してQを与える場合、窒素ガスの比熱を0.
27kcal/kg℃とすると、必要な窒素ガス量Mnは、 Mn=Q/(0.27*250)=1,129,000/(0.27*250)=16,730(kg/d
ay) このMnの量の窒素ガスを大気圧下で20℃の窒素ガスか
ら得るための熱量Qnは、 Qn=16,730*0.27*(500-20)=2,168,000(kcal/day) となる。
【0039】すなわち、過熱水蒸気の代わりに窒素ガス
を用いた場合、融解に必要なエネルギー量は、Qn/Qw=
2,168,000/7,641,000=0.2837と、3分の1未満になる。
【0040】
【発明の効果】この発明の廃プラスチック金属複合材の
処理装置によると、廃プラスチック金属複合材は、過熱
蒸気により加熱されるのではなく、不活性ガスにより加
熱されるので、コストを低減することができる。また、
各金網かごには、1段だけ充填すればよいので、加熱に
伴って被処理物が変形しても、吹き抜けや偏流は生じな
いことから、処理途中での伝熱条件低下が起こらない。
さらに、n室の融解室のうちの所定の1室を最高温度の
不活性ガスにより加熱し、他の所定の1室で金属類の回
収および廃プラスチック金属複合材の充填を行い、残る
(n−2)室で廃プラスチック金属複合材を予熱するこ
とにより、連続処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による廃プラスチック金属複合材の処
理装置の実施形態を示す図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す図である。
【図3】同平面図である。
【図4】この発明による廃プラスチック金属複合材のシ
ーケンス制御のステップを示す図である。
【図5】従来の廃プラスチック金属複合材の処理装置を
示す図である。
【符号の説明】
(1) 融解炉本体 (2A)(2B)(2C)(2D)(2E) 融解室 (3) 加熱装置 (4) 金網かご (5) 冷却水槽 (7) 空気遮断機構付き取出管 (8) 加熱炉兼無害化処理装置 (9) 不活性ガス供給管 (10A)(10B)(10C)(10D)(10E) 入口管 (11A)(11B)(11C)(11D)(11E) 電磁弁(開閉機構) (12A)(12B)(12C)(12D)(12E) 出口管 (13A)(13B)(13C)(13D)(13E) 電磁弁(開閉機構) (14) 不活性ガス排出管 (15A)(15B)(15C)(15D)(15E) 流路 (16A)(16B)(16C)(16D)(16E) ダンパ(開閉機構) (17) 導管 (20) 不活性ガス発生装置 (A) 廃プラスチック金属複合
材 (M) 金属類 (P) 融解プラスチック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長屋 喜一 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA21 BA05 BA07 CA12 CA29 CA32 CB04 CB05 CB31 CB36 CB43 CC01 DA02 DA06 4F301 AA12 AA15 AA16 AC08 AC12 AC17 AD02 BA02 BA12 BA21 BA29 BE01 BE12 BE16 BF15 BF31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)を有
    する融解炉本体(1)と、不活性ガスにより各融解室(2A)
    (2B)(2C)(2D)(2E)を加熱する加熱装置(3)と、各融解室
    (2A)(2B)(2C)(2D)(2E)に出入りさせられる金網かご(4)
    とを備えており、廃プラスチック金属複合材(A)が、融
    解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)内で加熱されることにより、
    融解プラスチック(P)と金網かご(4)内に残留する金属類
    (M)とに分離されて回収される廃プラスチック金属複合
    材の処理装置。
  2. 【請求項2】 各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)に、自重
    で落下する融解プラスチック(P)を排出させかつ融解室
    (2A)(2B)(2C)(2D)(2E)への空気の侵入は防止する空気遮
    断機構付き取出管(7)が設けられている請求項1記載の
    廃プラスチック金属複合材の処理装置。
  3. 【請求項3】 加熱装置(3)は、加熱用不活性ガスを開
    閉機構(11A)(11B)(11C)(11D)(11E)付き入口管(10A)(10
    B)(10C)(10D)(10E)を介して各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)
    (2E)に供給する不活性ガス供給管(9)と、各融解室(2A)
    (2B)(2C)(2D)(2E)を加熱した不活性ガスを排出する開閉
    機構(13A)(13B)(13C)(13D)(13E)付き出口管(12A)(12B)
    (12C)(12D)(12E)とを備えている請求項1記載の廃プラ
    スチック金属複合材の処理装置。
  4. 【請求項4】 加熱装置(3)は、不活性ガス発生装置(2
    0)によって得られた不活性ガスを所定温度に加熱して不
    活性ガス供給管(9)に供給する加熱炉(8)をさらに備えて
    いる請求項3記載の廃プラスチック金属複合材の処理装
    置。
  5. 【請求項5】 プラスチック分解ガスを同伴して不活性
    ガス排出管(14)より排出された不活性ガスを燃焼処理な
    どにより無害化する処理装置(8)を備えている請求項3
    記載の廃プラスチック金属複合材の処理装置。
  6. 【請求項6】 融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)が直列状に
    設けられ、一端の融解室(2A)から他端の融解室(2E)に至
    る導管(17)が設けられている請求項3記載の廃プラスチ
    ック金属複合材の処理装置。
  7. 【請求項7】 各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)に、隣り
    の融解室(2E)(2A)(2B)(2C)(2D)に通じる開閉機構(16A)
    (16B)(16C)(16D)(16E)付きガス流路(15A)(15B)(15C)(15
    D)(15E)が設けられている請求項3記載の廃プラスチッ
    ク金属複合材の処理装置。
  8. 【請求項8】 各融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)から取出
    管(7)を通って排出された融解プラスチック(P)を冷却水
    との直接接触によって冷却する冷却水槽(5)と、冷却水
    槽(5)で冷却されて固化した融解プラスチック(P)を回収
    する排出機(21)とをさらに備えている請求項2記載の廃
    プラスチック金属複合材の処理装置。
  9. 【請求項9】 所定温度に加熱された不活性ガスがn室
    ある融解室(2A)(2B)(2C)(2D)(2E)のうち(n−1)の融
    解室に順次導入されるように、各入口管(10A)(10B)(10
    C)(10D)(10E)の開閉機構(11A)(11B)(11C)(11D)(11E)、
    各出口管(12A)(12B)(12C)(12D)(12E)の開閉機構(13A)(1
    3B)(13C)(13D)(13E)および各ガス流路(15A)(15B)(15C)
    (15D)(15E)の開閉機構(16A)(16B)(16C)(16D)(16E)がシ
    ーケンス制御される請求項7記載の廃プラスチック金属
    複合材の処理装置。
  10. 【請求項10】 不活性ガスが導入されない融解室にお
    いて、残留する金属類(M)が金網かご(4)から回収された
    後、新たな廃プラスチック金属複合材(A)が金網かご(4)
    に充填される請求項9記載の廃プラスチック金属複合材
    の処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2239895A1 (es) * 2004-03-16 2005-10-01 Agustin Mateo Ausejo Equipo para el tratamiento de materiales compuestos por metales y polimeros, consiguiendo su disgregacion y la recuperacion de sus componentes y procedimiento de disgregacion.
JP2021133597A (ja) * 2020-02-27 2021-09-13 株式会社セレア 分離方法及び分離装置
CN113549770A (zh) * 2021-07-13 2021-10-26 王永宏 一种电子废弃物有色金属回收用真空提纯设备

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