JP2001033490A - 光変流器 - Google Patents

光変流器

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JP2001033490A
JP2001033490A JP11209850A JP20985099A JP2001033490A JP 2001033490 A JP2001033490 A JP 2001033490A JP 11209850 A JP11209850 A JP 11209850A JP 20985099 A JP20985099 A JP 20985099A JP 2001033490 A JP2001033490 A JP 2001033490A
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大典 石河
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファラデー効果を応用した光電流センサにお
いて、被測定導電体を流れる電流を計測する時に、近接
する外部導電体等の発生する磁界の影響による測定誤差
を低減して、電流値を精度高く測定することのできる光
変流器を提供する。 【解決手段】 本発明に係る光変流器において、電磁誘
導により導電体に流れる電流を検出する変流器からの検
出電流を入力する光電流センサが、環状の一部に空隙部
分を有するコアとそのコアを巻回したコイルとを有し、
前記空隙部分にファラデー効果を用いて磁界を検出する
光磁界センサが設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファラデー効果を
有する磁気光学素子を用いて磁界を検出し、その磁界強
度を測定する光磁界センサ、及びその光磁界センサを用
いて被測定物に流れる電流を測定する光電流センサに関
するものであり、特に変流器と光電流センサとを具備
し、高精度に電流を測定することのできる光変流器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバ内の光の透過能力や透
過の割合の変化等により計測する光ファイバセンサが各
種分野において用いられてきている。特に電力分野にお
いては小型軽量で、高精度な高絶縁計測が可能であるた
め、光ファイバセンサの需要が高まってきている。光フ
ァイバセンサの中でも、特に、磁気光学素子のファラデ
ー効果を応用した光方式磁界センサや、その光方式磁界
センサを用いた光電流センサが実用化されつつある。以
下の説明において、上記の光方式磁界センサ及びその光
方式磁界センサを用いた光方式電流センサを単に光磁界
センサ及び光電流センサと呼ぶ。
【0003】以下、従来の光磁界センサと光電流センサ
について説明する。図15は、従来の光電流センサ10
0の構成を示す斜視図である。図15に示した従来の光
電流センサ100は、一部に空隙部分140aを有する
環状の鉄心コア140と、磁界を検知することのできる
光磁界センサ110と、光磁界センサ110からの光信
号を電気信号に変換する信号処理回路61とを具備して
いる。鉄心コア140の貫通孔140bには、被測定電
流が流れる導電体13が貫通して設置されている。光磁
界センサ110と信号処理回路61は、入力光ファイバ
120と出力光ファイバ130とにより光伝送できるよ
う接続されている。鉄心コア140は、導電体13に流
れる被測定電流により発生する導電体13の回りの磁界
を効率よく集束させるために軟磁性材料を用いて形成さ
れている。
【0004】光磁界センサ110は鉄心コア140の空
隙部分140aに配置され、この空隙部分140aに発
生する磁界を検知する。信号処理回路61は、レーザー
ダイオード等の光源62と、フォトダイオード等の光検
出素子63と、内蔵した信号増幅回路(図示なし)を具
備している。また、信号処理回路61は、光磁界センサ
110により検出された光信号を電気信号に変換して、
被測定電流値を表示するデジタル表示部65と、被測定
電流値に比例した電圧信号を出力する出力端子64と、
測定範囲を切り替える切り替えレンジ66とを有してい
る。上記のように構成された従来の光電流センサ100
において、信号処理回路61の光源62から出力された
光は、入力光ファイバ120を通過して、光磁界センサ
110に入力される。光磁界センサ110に入力された
光は、磁界強度に比例して光の強度変調を受ける。強度
変調された光は、出力光ファイバ130に導かれ、信号
処理回路61の光検出素子63で受光される。信号処理
回路61は、受光した信号を増幅して、被測定電流値を
表示、或いは被測定電流に比例する電圧信号を出力端子
64から出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の光電流センサ1
00において、被測定物である導電体13に1000A
程度の大きな電流が流れる場合や、或いは三相一括の零
相電流を計測する場合、さらには被測定物である導電体
13以外に電流が流れる他の導電体が近接している場
合、鉄心コア140が空隙部分140aを有するため
に、他の導電体を流れる電流により発生する外部磁界の
影響を大きく受ける。その結果、従来の光電流センサ1
00は電流の測定精度が低下するという問題があった。
例えば、電力分野の配電線や送電線において、特に地中
送配電線や柱上開閉器近傍等の多くの配線が近接、或い
は密集しているところにおいて、一つの送配電線に光電
流センサ100を設置して電流計測をする際に、近接す
る他相の配電線で発生する磁界の影響を受けて測定精度
が悪化するという問題があった。特に、光電流センサ1
00に内蔵された鉄心コアの空隙部分140aに近い位
置に外部電線が設置された場合には、外部磁界の影響を
受けて測定精度が大きく低下するという問題があった。
或いは、地下送配電線の微小な零相電流を検出するよう
な場合にも、従来の光電流センサ100を適用すること
が考えられるが、鉄心コアにギャップを有する磁気回路
構造では、近接した他相の電流の影響を受け易かった。
以上のように、この技術分野においては光電流センサを
用いて被測定導電体を流れる電流を精度高く測定するこ
とができる具体的な技術が開発されていなかった。
【0006】本発明は従来技術における上記の問題を解
決することを課題としている。本発明では、光電流セン
サが被測定物を流れる電流を計測するとき、近接する外
部導電体等の発生する磁界の影響による測定誤差を低減
し、被測定物の電流値を精度高く計測することのできる
光変流器を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る光変流器は、電磁誘導により被測定導
電体に流れる電流を検出する変流器及び前記変流器の出
力を光信号に変換して電流検出信号を出力する光電流セ
ンサを具備する。上記のように構成された本発明の光変
流器は、外部磁界の影響を受けることなく、被測定導電
体を流れる電流を高精度に測定し、測定精度と感度を高
めることができる。
【0008】本発明に係る光変流器は、前記光電流セン
サが前記変流器の出力が入力されるコイルと、環状の一
部に空隙部分を有して前記コイルが巻回された光電流セ
ンサコアと、前記空隙部分に配置されて前記光電流セン
サコアによる磁界を検出するためのファラデー効果を用
いた光磁界センサとを具備することができる。
【0009】本発明に係る光変流器は、前記変流器が軟
磁性材料を用いて形成された変流器コアを有することが
好ましい。本発明に係る光変流器は、前記光電流センサ
が軟磁性材料を用いて形成された光電流センサコアを有
することが好ましい。本発明に係る光変流器において、
前記変流器は変流器コアが分割された形状を有してもよ
い。本発明に係る光変流器において、前記変流器は光電
流センサコイルの巻き数が変流器コイルの巻き数以上で
あることが好ましい。本発明に係る光変流器において、
前記変流器は変流器コアが非磁性材料で形成され、空心
形変流器であってもよい。本発明に係る光変流器におい
て、前記光電流センサが被測定導電体に流れる電流によ
り発生する磁界を感受しない方向に設置されることが好
ましい。本発明に係る光変流器は、前記光電流センサが
前記変流器と一体に取り付けられ、固定されていてもよ
い。
【0010】本発明に係る光変流器は、前記変流器が被
測定導電体として三相一括の交流導電線を収納し、零相
電流を検出するよう構成してもよい。本発明に係る光変
流器は、前記光磁界センサが希土類鉄ガーネット材料を
用いて形成してもよい。本発明に係る光変流器は、前記
変流器コアがパーマロイ材料であってもよく、前記光電
流センサコアがフェライト材料であってもよい。そし
て、本発明に係る光変流器は、前記変流器コアがフェラ
イト材料であってもよく、前記光電流センサコアもフェ
ライト材料であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光変流器の好
ましい実施例について添付の図面を参照しつつ説明す
る。
【0012】《第1の実施例》以下、本発明に係る第1
の実施例の光変流器について、図1を用いて説明する。
図1は、第1の実施例の光変流器を示す構成図である。
第1の実施例の光変流器は、変流器11A、光電流セン
サ12A、及び信号処理回路21を有している。図1に
おいて、変流器11A及び光電流センサ12Aは、一点
鎖線により囲む部分である。測定すべき電流が流れる被
測定物である導電体13は、円環状の変流器11Aを貫
通するよう配置されている。この変流器11Aは、軟磁
性材料で円環状に形成された変流器コア14と、この変
流器コア14に均等に巻き付けられた変流器コイル15
とを有している。変流器11Aからは、変流器コイル1
5に接続された2本の端子線16a、16bが光電流セ
ンサ12Aに導出されている。光電流センサ12Aは、
円環の一部に空隙部分を有する軟磁性材料の円環状の光
電流センサコア18と、この光電流センサコア18に均
等に巻き付けられた光電流センサコイル19と、光電流
センサコア18の空隙部分に配置された光磁界センサ1
7とを有している。第1の実施例において、変流器コア
14は内径が100mmであり、材質はパーマロイであ
る。また、光電流センサコア18は内径が40mmであ
り、材質はパーマロイである。
【0013】光磁界センサ17からは入力光ファイバ2
0aと出力光ファイバ20bが信号処理回路21に導出
されている。入力光ファイバ20aは信号処理回路21
の光源22に接続されており、出力光ファイバ20bは
受光素子23に接続されている。第1の実施例における
信号処理回路21は、光磁界センサ17からの光信号を
受けて電気信号に変換する。第1の実施例の信号処理回
路21の構成は、前述の図15に示した信号処理回路6
1の構成と同じである。信号処理回路21は、レーザー
ダイオード等の光源22と、フォトダイオード等の光検
出素子23と、内蔵した既知の信号増幅回路(図示省
略)を具備している。また、信号処理回路21は、光磁
界センサ17により検出された光信号を電気信号に変換
して出力するよう構成されている。信号処理回路21の
光源22から出力された光は、入力光ファイバ20aを
通過して、光磁界センサ17に入力される。光磁界セン
サ17に入力された光は、磁界強度に比例して光の強度
変調を受ける。強度変調された光は、出力光ファイバ2
0bに導かれ、信号処理回路21の光検出素子23で受
光される。信号処理回路21は、受光した信号を増幅し
て、被測定電流値を表示し、或いは被測定電流に実質的
に比例する電圧信号を出力する。
【0014】図2は、図1に示した第1の実施例の光磁
界センサ17の内部構成を示す断面図である。光磁界セ
ンサ17は、磁気光学素子31のファラデー効果によ
り、磁界の強度変化を光の強度変化に変換する。光磁界
センサ17は、入力光ファイバ20a、偏光子32、磁
気光学素子31、検光子33、及び出力光ファイバ20
bを有し、収納ケース34に収められている。収納ケー
ス34の横幅は10mmであり、この光磁界センサ17
は光電流センサコア18の空隙部分に配置されている。
光磁界センサ17に入力された光は、入力光ファイバ2
0a、偏光子32、磁気光学素子31、検光子33、及
び出力光ファイバ20bの順に通過する。第1の実施例
の磁気光学素子31には、希土類鉄ガーネット材料がフ
ァラデー素子の材料として用いられている。磁気光学素
子31の他の材料としては、鉛ガラス、ZnSe、Bi
12SiO20、Bi12GeO20、CdMnTe等のファラ
デー素子材料を用いることができる。
【0015】図2に示した光磁界センサ17において、
偏光子32と検光子33には小型化が可能なガラス製偏
光板が用いられている。なお、第1の実施例において、
入力光ファイバ20aと出力光ファイバ20bには、図
2に示したように屈曲光ファイバを用いた例で示した
が、本発明は必ずしも屈曲光ファイバを用いる必要はな
く、図3に示すような直線タイプの光ファイバを用いて
も光磁界センサ17を構成することができる。図3は直
線タイプの光ファイバを用いた光磁界センサを示す構成
図である。また、第1の実施例においては、入力光ファ
イバ20aを偏光子32、出力光ファイバ20bを検光
子33に結合する構成であるが、光の結合効率をさらに
向上させるために、2つの結合用レンズ35a、35a
を用いて図4のように光磁界センサを構成することもで
きる。図4は結合レンズを用いた場合の光磁界センサを
示す構成図である。図5は図4に示した光磁界センサに
全反射ミラー36を用いた場合を示す構成図である。図
5に示したように光磁界センサの光学系をコの字状に構
成すれば、横幅4mmの光磁界センサを得ることができ
る。さらに、光磁界センサへ入出力するための伝送媒体
としては光ファイバではなくともよく、光ファイバーと
同様に光を伝送する機能を有する光導波路を用いても光
磁界センサを構成することが可能である。
【0016】次に、上記のように構成された第1の実施
例の動作について、図1を用いて説明する。被測定物で
ある導電体13は、円環状の変流器コア14の内側に形
成された貫通穴を貫通するよう設置されている。導電体
13に電流が流れる時に、その電流に比例した2次電流
信号が変流器11Aからの端子線16a、16bに流れ
る。端子線16a、16bに流れる電流は、光電流セン
サ12Aの1次入力電流となる。このため、光電流セン
サ12Aの光電流センサコイル19には電流が流れ、円
環状の光電流センサコア18の空隙部分にその電流に比
例した磁界が発生する。その磁界を光磁界センサ17に
より計測する。光磁界センサ17と信号処理回路部21
との間は、入力光ファイバ20aと出力光ファイバ20
bとにより光伝送される。
【0017】光磁界センサ17においては、信号処理回
路部21の光源22から出た光が、入力光ファイバ20
aを介して入力され、磁界強度による変調を受けた光信
号に変換される。その光信号は、出力光ファイバ20b
を通って受光素子23により受光される。このように受
光された後、その光信号は信号処理されて再び電気信号
として出力される。
【0018】第1の実施例において、変流器11Aの2
次側出力を光電流センサ12Aの1次電流とするため
に、変流器11Aと光電流センサ12Aは端子線16
a、16bにより接続されて、互いに結線されている。
被測定物である導電体13に電流が流れている場合、変
流器11Aと光電流センサ12Aとの結線が外れないよ
う端子線16a、16bは確実に取り付けられている。
もし、端子線16a、16bが外れた場合、変流器11
Aの1次電流は流れるが、2次電流が流れなくなるた
め、2次側に高電圧が誘起され、温度が上昇する。極度
に温度が上昇すると、2次側コイルが絶縁破壊し、焼損
事故になる可能性がある。このため、端子線16a、1
6bによる変流器11Aと光電流センサ12Aとの結線
は確実に行われている。このように変流器11Aと光電
流センサ12Aとを組み合わせて光変流器を構成するこ
とにより、広い電流検出範囲を有する高精度な光変流器
を実現することが可能となる。また、第1の実施例の光
変流器は、変流器11Aと光電流センサ12Aを組み合
わせることにより、変流器11Aに均一に巻き付けられ
た巻線コイルにおいて、入力電流を電磁誘導の原理で誘
起される2次電流に変換して光電流センサ12の入力電
流に使用している。このように構成されているために、
第1の実施例の光変流器は、外部磁界の影響を受けない
信頼性の高い装置となっている。
【0019】図6は第1の実施例の光変流器における入
力電流[A]に対する誤差の比率[%]を表したグラフ
である。図6においては定格電流1000Aの場合に得
られる光変流器における比誤差の直線性を示している。
図6において、横軸は入力電流[A]であり、縦軸は比
誤差[%]である。図6のグラフから明らかなように、
第1の実施例の光変流器は、ほぼ全域において比誤差が
0%で優れた直線性を有している。
【0020】なお、第1の実施例においては、変流器1
1Aの変流器コア14と光電流センサ12Aの光電流セ
ンサコア18をパーマロイ材料を使用して構成したが、
本発明の変流器コアと光電流センサコアの材料として
は、パーマロイだけでなく、無方向性ケイ素鋼、方向性
ケイ素鋼、フェライト、アモルファス合金等のコアに適
した軟磁性材料でもよい。さらに、第1の実施例におい
ては、コアの形状を円環状のもので説明したが、長方形
状、馬蹄形状、楕円形状などの形状を有するコアを用い
てもよい。本発明のコアの形状としては、必ずしも円環
状である必要はなく、他の形状においても第1の実施例
と同様に優れた測定精度を実現することが可能である。
【0021】《第2の実施例》次に、本発明に係る第2
の実施例の光変流器について、図7と図8を用いて説明
する。図7は第2の実施例の光変流器を示す構成図であ
る。図8は第2の実施例の光変流器を被測定物が三相一
括送電線に使用した場合の構成を示す図である。図にお
いて、前述の第1の実施例と同じ機能、構成を有するも
のには同じ符号を付してその説明は省略する。図7に示
すように、第2の実施例の光変流器における変流器11
Bは、分割形の変流器コア41a、41bを有してい
る。第2の実施例の光変流器は、前述の第1の実施例と
同様に、変流器11B、光電流センサ12B、及び信号
処理回路21により構成されている。
【0022】被測定物である導電体13は、分割された
変流器コア41a、41bが円環状に配置された変流器
11Bを貫通するよう設けられている。図7に示した変
流器コア41a、41bは、説明のため分割された各コ
ア41a、41bが開いた状態を図示しているが、実際
に取り付けられた場合の2つの変流器コア41a、41
bは実質的に円環状となるよう互いに隙間なく取り付け
られる。実施例2の変流器11Bは、軟磁性材料で形成
された2つの変流器コア41a、41bと、各変流器コ
ア41a、41bに均等に巻き付けられた変流器コイル
15a、15bとを有している。2つの変流器コイル1
5a、15bは電気的に接続されるよう構成されてい
る。変流器11Bからは、変流器コイル15a、15b
に接続された2本の端子線16a、16bが光電流セン
サ12に導出されている。第2の実施例の光電流センサ
12Bは、第1の実施例と同様に円環の一部に空隙部分
を有する円環状の光電流センサコア18と、この光電流
センサコア18に均等に巻き付けられた光電流センサコ
イル19と、光電流センサコア18の空隙部分に配置さ
れた光磁界センサ17とを有している。
【0023】上記のように、第2の実施例の光変流器
は、変流器コア41a、41bが変流器コイル15a、
15bとともに2つに分かれるよう構成されている。そ
のために、測定する際には、それぞれに変流器コイル1
5a、15bを有する分割された変流器コア41a、4
1bにより導電体13を挟み込み、その後に、各変流器
コア41a、41bの端面を合せて固定し、2つの変流
器コイル15a、15bを電気的に接続する。このよう
に変流器11Bを被測定物である導電体13に取り付け
て2次出力を得るよう、第2の実施例の光変流器は構成
されている。このように構成することにより、測定した
い配電線や送電線に対して設置工事を容易に行うことが
可能となり、かつ高精度に電流を計測することができ
る。
【0024】図8に示すように、第2の実施例の光変流
器を三相一括送電線の零相電流を計測するときに用いる
構成図である。地中送電線の三相一括の微小な零相電流
を計測する場合、第2の実施例の光変流器を零相電流計
測用として適用することができる。第2の実施例におい
て、組み合わされた円環状の変流器コア41a、41b
は、その内径が100mmである。また、変流器コア4
1a、41bの材質はパーマロイである。光電流センサ
12Bの光電流センサコア18は、その内径が40mm
であり、材質がパーマロイである。第2の実施例の光変
流器は、定格電流や電流測定範囲が変流器11Bの変流
器コイル15a、15bの2次巻き数N1、光電流セン
サ12Bの光電流センサコイル19の巻き数N2、及び
光電流センサコア18の空隙部分の対向面間距離Wの数
値等の組み合わせにより異なってくる。
【0025】発明者は、定格1次電流を1000Aとし
て、零相1次電流が100mA程度でも、光電流センサ
12Bの光電流センサコイル19に流れる電流が1mA
程度に設計することにより、この光変流器は光磁界セン
サ17からの変調信号を十分なSN比で得ることがで
き、精度よく零相電流を検出できた。変流器コイル15
a、15bの2次巻き数N1、光電流センサコイル19
の巻き数N2、空隙部分の対向面間距離Wの間には、次
のような関係がある。すなわち、変流器11Bへの入力
1次電流をI1、変流器11Bの2次電流をI2とする
と、変流器11Bの磁気回路に殆ど漏洩磁界がない場合
には、2次電流(I2)は次式(1)で表される。ただ
し、変流器11Bの1次巻き数は1とする。
【0026】 2次電流(I2)=1次電流(I1)×1次巻き数(1)/2次巻き数(N1) =I1/N1 −−−(1)
【0027】さらに、変流器11Bの2次電流I2は光
電流センサ12Bの1次電流となるので、光電流センサ
コア18の空隙部分の対向面間距離をWとすると、空隙
部分に発生する磁界強度Hgは、光電流センサコア18
の比透磁率が1よりも十分に大きい場合、次式(2)に
より表される。
【0028】 Hg=N2×I2/W=(I1/W)×(N2/N1) −−−(2)
【0029】式(2)から、光磁界センサ17の感度が
一定であれば、光電流センサコア18の空隙部分の対向
面間距離Wが小さいほど、また変流器コイル15a、1
5bの2次巻き数N1よりも光電流センサコイル19の
巻き数N2が大きいほど、光変流器の感度が高くなると
理解できる。発明者は、第2の実施例の光変流器の具体
的な装置として、N1=100、N
2=100、W=15mm、I 1=100mAの光変流器
を製作した。この場合の光変流器の磁界強度Hgは、次
式(3)となる。
【0030】 Hg=100mA/15mm=6.67A/m −−−(3)
【0031】したがって、光磁界センサが十分に検出可
能な磁界強度となる。ただし、式(3)においてmはメ
ートルである。また、N1よりもN2の巻き数が大きい条
件、すなわち、N1≦N2の条件では、光電流センサ12
Bの空隙部分に発生する磁界強度Hgを高めることがで
きる。例えば、N1=100、N2=200、W=15m
m、I1=100mAの場合、磁界強度Hgは次式(4)
となる。
【0032】 Hg=100mA/15mm×2=13.3A/m −−−(4)
【0033】したがって、この場合には式(3)の場合
に対し実質的に感度を2倍にすることが可能となる。以
上のように、第2の実施例の光変流器は、変流器11B
の2次巻き数N1よりも光電流センサ12Bの巻き数N2
を大きくすることにより感度を高めることができる。た
だし、その際には、光電流センサコア18が磁気的に飽
和しない範囲で使用することに注意が必要である。以上
のように、変流器11Bと光電流センサ12Bの巻き線
の組み合わせを好ましく設定することにより、第2の実
施例の光変流器の感度を高めることが可能となる。
【0034】《第3の実施例》次に、本発明に係る第3
の実施例の光変流器について、図9を用いて説明する。
図9は第3の実施例の光変流器を示した構成図である。
図9において、前述の第1の実施例と同じ機能、構成を
有するものには同じ符号を付してその説明は省略する。
第3の実施例の光変流器は、前述の第1の実施例及び第
2の実施例の光変流器と同じ構成であるが、変流器11
Cと光電流センサ12Cの配設方向に特徴がある。
【0035】図9に示すように、分割形の変流器11C
の貫通孔に被測定物である導電体13を配置する。第3
の実施例の光変流器は、導電体13の発生する磁界Hに
影響を受けない向きに光電流センサ12Cが設置され
る。光電流センサ12Cにおいて光電流センサコア18
の空隙部分に設置された光磁界センサ17は、光電流セ
ンサコア18の空隙部分の両端面の向かい合う方向と同
じ向きに発生する磁界を計測することができる。しかし
ながら、上記向かい合う方向に垂直な向きの磁界に対し
ては、光磁界センサ17は計測することができない。す
なわち、上記向かい合う方向に垂直な向きの磁界に対し
て、光磁界センサ17の出力は影響されることがない。
【0036】図9に示すように、導電体13から発生す
る磁界Hに対して光磁界センサ17がその磁界を感受し
ない方向、すなわち導電体13の導出方向と光電流セン
サコア18の両端面の向かい合う方向が平行となるよう
変流器11Cと光電流センサ12Cを配置して組み合わ
せ、第3の実施例の光変流器は構成されている。このよ
うに構成されているため、第3の実施例は被測定物であ
る導電体13の発生する磁界Hや、その導電体13に平
行に配線されている他の導電体からの外部磁界の影響を
除去することが可能となる。その結果、第3の実施例の
光変流器は、極めて高精度で信頼性の高い変流器を実現
することができる。
【0037】図10は、第3の実施例の光変流器の具体
的な構成を示す斜視図である。図10において、光電流
センサ52はケース53に収納されている。このケース
53は分割形の変流器51に接して配置され一体化して
形成されている。このケース53は分割形の変流器51
の土台となっている。変流器51及び光電流センサ52
は、共に耐候性を考慮してエポキシ樹脂モールドで形成
され一体形構造となっている。変流器51及び光電流セ
ンサ52は、図9に示した変流器11Cと光電流センサ
12Cと同じ構成である。
【0038】図10に示すように、光電流センサ52か
らは2心線のノンメタリック光ファイバケーブル54が
導出している。このノンメタリック光ファイバケーブル
54は、図9に示した信号処理回路21に接続されてい
る。変流器51と光電流センサ52は、図9に示したよ
うに、各々が電気的に接続されており、変流器51の出
力が光電流センサ52の入力となるように結線されてい
る。図10において、変流器51の側面部分に記載され
ている「K」と「L」の文字は、貫通する導電体の配設
方向を示すものである。「K」は導電体の電源側であ
り、「L」は負荷側を示している。このように導電体に
対する光変流器の設置方向を規定しておくことにより、
設置したときの出力の極性が反転することがなく、位相
特性が変わることがない。なお、図10において、変流
器51の上部に設けられている端子Kt、Ltは、試験
用のコイル端子であり、校正時や試験時に試験電流を流
すために使用される。なお、変流器51の側面に設けら
れている端子は上下に分割されているコイルを電気的に
接続するものである。
【0039】図10のように構成された光変流器におい
て、変流器51のコイルの巻数N1と、光電流センサ5
2のコイルの巻数N2、及び光電流センサ52のコアに
おける空隙部分の対向面間距離W(図9参照)を設定す
ることにより、光変流器の入力電流の測定範囲と測定感
度が決定される。また、変流器51のコアと光電流セン
サ52のコアの材質の組み合わせによっても、測定範囲
と周波数特性は異なる。本発明者は、下記具体的な仕様
の光変流器を製作し、その感度を計測した。図10に示
した光変流器において、変流器51のコアはパーマロイ
材により形成し、コイルの巻数N1を100ターンとし
た。光電流センサ52のコアはフェライト材により形成
し、コイルの巻数N2を200ターンとした。また、光
電流センサ52のコアの空隙部分の対向面間距離W(図
9参照)を5mmとした。このように設定した数値によ
り光り変流器を製作することにより、例えば、定格1次
電流が1000Aで三相一括の交流に対する零相電流が
100mA程度でも、極めて高精度に零相電流を検出で
きた。特に、第3の実施例の光変流器において、図10
のように構成することにより、SN比が高くなり、磁気
シールド効果が向上した。磁気シールド効果について
は、電流に対する光電流センサ52の出力のアイソレー
ション比で表すことができる。図11にアイソレーショ
ン比の測定結果を示す。
【0040】図11は、図10に示した第3の実施例の
光変流器を示す正面図である。図11において、変流器
51の貫通穴の中心軸上に、ある電流値IINの電流を流
した被測定物である導電体を設置する。このとき第3の
実施例の光変流器が出力するセンサ出力をIOUTとす
る。一方、同じ電流値IINの電流を流した他の導電体を
変流器51の外側近傍に配置した場合に誘起されるセン
サ出力をIEXT、とする。これらのセンサ出力(IOUT
EXT)を用いて、本発明の磁気シールド効果を下記式
(5)に示す外部磁界に対するアイソレーション比bで
表すことができる。
【0041】 b(dB)=20log(IEXT/IIN) −−−(5)
【0042】従って、アイソレーション比の値が高いほ
ど、シールド効果が高いことが理解できる。例えば、あ
る電流を被測定物である導電体に流したときに光電流器
のセンサ出力が100を示したとする。同じ電流値の電
流が流れる別の導電体が光変流器の外側近傍に配置され
た場合に、光変流器のセンサ出力が1を誘起したとす
る。この場合の計測誤差は、1%(=1/100)であ
る。故に、その時のアイソレーション比は下記式(6)
で表され、−40dBが計測誤差1%に相当する。
【0043】 20log(1/100)=−40dB −−−(6)
【0044】図11に示した変流器51の外側近傍の地
点B、C、D、及びEは、その位置に外部導電体が配置
された場合を示しており、各位置に示した数値はその位
置のアイソレーション比を測定した結果である。図11
に示すように、変流器51の外側近傍の任意の位置に外
部導電体が設置されていてもアイソレーション比は70
dBを保持している。従って、第3の実施例の光変流器
は高いシールド効果を保持していることが理解できる。
また、図11に示す変流器51の貫通孔における地点
F、G、H、J、及びKは、導電体が配置された位置を
示しており、各位置における数値は地点Kに導電体が配
置された場合との比較結果である。図11に示すよう
に、変流器51の貫通孔における任意の位置に導電体が
設置されていても、センサ出力に変化が無く0dBであ
った。
【0045】なお、第3の実施例の光変流器は光電流セ
ンサ52が横置きの場合について説明したが、本発明は
上記のような構成に限定されるものではなく、光電流セ
ンサが縦置きの場合であっても、上記実施例と同様の効
果を奏する。図12は光電流センサが縦置きの場合の光
変流器の構成を示す斜視図である。図12において、図
10と同様に導電体から発生する磁界Hに対して光電流
センサ52における光磁界センサが感受しない方向、す
なわち導電体の導出方向と光電流センサコアの両端面の
対向する方向とが平行となるよう、この光変流器は構成
されている。このように、図12に示した光変流器は、
変流器51と縦形の光電流センサ52とを組み合わして
構成されている。以上のように、第3の実施例の光変流
器は、外部導電体が近傍に配置されていたとしても、セ
ンサ出力にはほとんど影響を受けることがなく、また、
導電体が変流器の貫通孔の内部に配置されていればセン
サ出力にばらつきがない。このため、第3の実施例の光
変流器は、信頼性が高く、優れた精度を有する光変流器
である。
【0046】《第4の実施例》次に、本発明に係る第4
の実施例の光変流器について、図13を用いて説明す
る。図13は第4の実施例の光変流器を示す構成図であ
る。図13に示した第4の実施例の変流器11Dが前述
の第1の実施例の変流器11Aと異なる点は、変流器1
1Dの変流器コア55を非磁性材料で形成して、空心の
コイル15で構成した点である。第4の実施例における
その他の構成は、前述の第1の実施例と同じ構成であ
る。従って、図13において、第1の実施例の光変流器
と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0047】従って、第4の実施例の光変流器は、鉄心
コアを使用せず、空心のコイル15を用いている。これ
により、第4の実施例における変流器11Dは飽和特性
がなくなり、変流器11Dからの出力特性の直線性と周
波数特性が向上する。発明者の測定によれば、出力特性
の直線性と周波数特性は極めて優れた結果が得られた。
図14は、第4の実施例の光変流器の周波数特性を示し
た図である。図14において、横軸が周波数[kHz]
であり、縦軸が出力相対変化[dB]である。図14に
示すように、第4の実施例の光変流器は、ほとんど変化
の少ない出力特性を有しており、特に約100Hz以上
の周波数において出力変化はなく、0[dB]において
直線性を示した。図14に示した測定において、変流器
11Dの変流器コアは空心コイルであり、光電流センサ
12Dの空隙部分を有する光電流センサコアにはフェラ
イトを使用した。このように構成することにより、第4
の実施例の光変流器は、数Hzから数100kHzの広
い範囲に渡って単相や三相一括の微小な高周波電流を測
定することが可能となる。
【0048】《第5の実施例》次に、本発明に係る第5
の実施例の光変流器について説明する。第5の実施例の
光変流器は、前述の第1の実施例の光変流器と実質的に
同じ構成であり、形成材料のみが異なる。そのため、第
1の実施例において用いた図1を参照して説明する。第
5の実施例の光変流器は、特に高調波成分を含有した電
流を検出するために、変流器コア14と光電流センサコ
ア18について、各々の材質の組み合わせに関して工夫
を施した。微小電流に対して高感度な光変流器を得るた
めに、前述の第4の実施例に示したように、変流器コア
や光電流センサコアに軟磁性材料を使用せずに空心コイ
ルとした構成が可能である。しかし、コア材質となるパ
ーマロイ、無方向性ケイ素鋼、方向性ケイ素鋼、フェラ
イト、アモルファス合金等の鉄心に適した軟磁性材料を
組み合わせて、変流器のコイルの巻数N1と光電流セン
サの巻数N2を適切に選択することにより、微小電流に
対して高感度で広帯域な光変流器を提供することが可能
である。
【0049】特に、第5の実施例では、変流器コア14
に高透磁率で高い周波数において優れた特性を有するパ
ーマロイ材料、或いはフェライト材料を用い、光電流セ
ンサコア18に優れた高周波特性を有するフェライト材
料を用いて形成した。発明者は、これらの変流器コア1
4と光電流センサコア18を組み合わせることにより、
数10mA程度の微小な電流を感度よく、広帯域に測定
できることを確認した。特に、発明者は、変流器コア1
4にフェライト材料を使用し、光電流センサコア18に
もフェライト材料を使用してこれらを組み合わせた場合
には、100MHz程度の広帯域な光変流器を構成する
ことが可能であった。従って、第5の実施例の光変流器
は、被測定導電体に流れる電流を精度高く測定すること
が可能である。この結果、第5の実施例の光変流器は、
光電流センサコア18の内径を測定したい導電体である
電線に応じて設計することにより、電力管理システムに
適用することが可能である。例えば、第5の実施例の光
変流器を配電盤や分電盤に後づけ設置し、電力量計、電
子式電力量計、マルチ指示計器、電力量トランスデュー
サ等と組み合わせて、その電線による電力量を計測する
ことにより、省エネルギー管理システムに適用すること
が可能である。
【0050】
【発明の効果】以上、実施例について詳細に説明したと
ころから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明によれば、高精度な変流器と光電流センサとを独
自の構成で組み合わせることにより、被測定導電体に流
れる微小な電流を感度高く検出することができるととも
に、三相一括の零相電流を検出することが可能となる。
また、本発明によれば、光電流センサが磁界の影響を受
けない位置に配置されるため、計測誤差を大幅に低減で
きる高精度な光変流器を得ることができる。さらに、本
発明の光変流器は、広い測定範囲にわたって電流を高精
度に計測することできる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の光変流器を示す構
成図である。
【図2】本発明に係る第1の実施例における光磁界セン
サの構成を示す図である。
【図3】本発明に係る第1の実施例において、直線タイ
プの光ファイバを用いた光磁界センサを示す構成図であ
る。
【図4】本発明に係る第1の実施例において、結合レン
ズを用いた場合の光磁界センサを示す構成図である。
【図5】図4に示した光磁界センサに全反射ミラーを用
いた場合を示す構成図である。
【図6】本発明に係る第1の実施例の光変流器における
入力電流[A]に対する比誤差[%]の直線性を示すグ
ラフである。
【図7】本発明に係る第2の実施例の光変流器を示す構
成図である。
【図8】本発明に係る第2の実施例の光変流器において
三相一括の送配電線を測定する場合を示す構成図であ
る。
【図9】本発明に係る第3の実施例の光変流器の構成を
示す斜視図である。
【図10】本発明に係る第3の実施例の光変流器の具体
的な構成を示す斜視図である。
【図11】第3の実施例の光電流センサにおけるアイソ
レーション比の測定時の外部導電体の位置を示す説明図
である。
【図12】本発明に係る第3の実施例の光変流器の他の
具体的な構成を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る第4の実施例の光変流器を示す
構成図である。
【図14】本発明に係る第4の実施例の光変流器の周波
数特性を示すグラフである。
【図15】従来の光電流センサの構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11A 変流器 12A 光電流センサ 13 導電体 14 変流器コア 15 変流器コイル 16a、16b 端子線 17 光磁界センサ 18 光電流センサコア 19 光電流センサコイル 20a 入力光ファイバ 20b 出力光ファイバ 21 信号処理回路 22 光源 23 受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠井 孝二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G025 AA01 AA07 AA11 AB10 AB14 AC06 5E081 AA05 AA19 BB03 BB08 CC05 DD06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁誘導により被測定導電体に流れる電
    流を検出する変流器及び前記変流器の出力を光信号に変
    換して電流検出信号を出力する光電流センサ、を具備す
    ることを特徴とする光変流器。
  2. 【請求項2】 前記光電流センサは、前記変流器の出力
    が入力されるコイルと、環状の一部に空隙部分を有して
    前記コイルが巻回された光電流センサコアと、前記空隙
    部分に配置されて前記光電流センサコアによる磁界を検
    出するためのファラデー効果を用いた光磁界センサとを
    具備する請求項1記載の光変流器。
  3. 【請求項3】 前記変流器が、軟磁性材料を用いて形成
    された変流器コアを有する請求項1記載の光変流器。
  4. 【請求項4】 前記光電流センサが、軟磁性材料を用い
    て形成された光電流センサコアを有する請求項1記載の
    光変流器。
  5. 【請求項5】 前記変流器は、変流器コアが分割された
    形状を有する分割形である請求項1記載の光変流器。
  6. 【請求項6】 前記変流器は、光電流センサコイルの巻
    き数が変流器コイルの巻き数以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の光変流器。
  7. 【請求項7】 前記変流器は、変流器コアが非磁性材料
    で形成され、空心形変流器である請求項1記載の光変流
    器。
  8. 【請求項8】 前記光電流センサが、被測定導電体に流
    れる電流により発生する磁界を感受しない方向に設置さ
    れている請求項1記載の光変流器。
  9. 【請求項9】 前記光電流センサが、前記変流器と一体
    に取り付けられて固定されている請求項1記載の光変流
    器。
  10. 【請求項10】 前記変流器が、被測定導電体として三
    相一括の交流導電線を収納し、零相電流を検出する請求
    項1記載の光変流器。
  11. 【請求項11】 前記光磁界センサが、希土類鉄ガーネ
    ット材料を用いて形成された請求項2記載の光変流器。
  12. 【請求項12】 前記変流器コアがパーマロイ材料であ
    り、前記光電流センサコアがフェライト材料であること
    を特徴とする請求項2記載の光変流器。
  13. 【請求項13】 前記変流器コアがフェライト材料であ
    り、前記光電流センサコアがフェライト材料であること
    を特徴とする請求項2記載の光変流器。
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