JP2001021754A - 選択波長調整方法、波長選択装置、光通信システム、角度検出器及び放射角度検出器 - Google Patents

選択波長調整方法、波長選択装置、光通信システム、角度検出器及び放射角度検出器

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JP2001021754A
JP2001021754A JP19438299A JP19438299A JP2001021754A JP 2001021754 A JP2001021754 A JP 2001021754A JP 19438299 A JP19438299 A JP 19438299A JP 19438299 A JP19438299 A JP 19438299A JP 2001021754 A JP2001021754 A JP 2001021754A
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wavelength
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angle
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Masayuki Togawa
雅之 外川
Masahiro Kanbara
正広 蒲原
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Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長選択フィルタを傾き調整したりすること
なく、設定波長帯の波長選択を行うことができる調整方
法を実現し、波長選択及び波長多重化ができる装置を従
来の装置より小型で、低コスト、短時間で製造する。 【解決手段】 光を発生させる光源9と、光を拡散した
光束にする光拡散器2と、一面側への特定入射角の入射
光に対して予め設定された選択波長帯の光を透過又は反
射させ他の波長帯の光を反射又は透過する干渉フィルタ
3と、光を検出する光検出器4と、を準備しておき、光
源9が発生させた光を光拡散器2により拡散した光束に
して干渉フィルタ3に入射させ、光検出器4の位置を変
化させることにより干渉フィルタ3の透過光又は反射光
のうち光検出器4が検出する光の波長を所定の選択波長
帯に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は選択波長調整方法、
波長選択装置、及び光通信システムに関する。より詳し
くは、例えば、光センサネットワークに用いる波長選択
装置、その選択波長調整方法及び該波長選択装置を用い
た光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の波長選択用のフィルタ(以
下、波長選択フィルタという)を用いて波長多重化装置
を構成し、波長分割多重による光通信を行う通信システ
ムが知られている。また、そのフィルタとしては、基板
上に入射する光の波長の1/4の光学的厚さを有する薄
膜を積層し、その内部で生じる干渉により特定の波長帯
の光のみを透過又は反射させる干渉フィルタが多用され
ている。
【0003】また、この種の波長選択フィルタを用いた
波長多重化装置は、例えば2つの平行表面の間に光透過
用のスリットを形成した光路形成ブロックと、この光路
形成ブロックに装着され前記平行表面間にマルチポイン
ト光路を形成し、多チャネル平行光線を受けてこれを反
射させるとともにその一部を透過させる複数の光ポート
と、を有しており、更に、光ポートに向かって光を反射
する他の反射要素を用いるものもある。この場合、光路
形成ブロックの平行表面に配列された各チャネルポート
が、光路形成ブロックに固定された波長選択用の干渉フ
ィルタで、狭帯域バンドパスフィルタとしての機能を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の波長選択フ
ィルタ及び波長多重化装置において、透過又は反射させ
る特定の波長帯のずれは波長多重化システムにおける損
失やクロストークの原因となる。そのため、複数の波長
選択フィルタをそれぞれ設定通りのフィルタ特性が得ら
れるよう製作する必要がある。しかし、そのような設定
通りの製作は非常に困難であるため、通常は波長選択フ
ィルタの入射光軸に対する傾きを微調整することが必要
であった。
【0005】入射光軸に対して前記光路形成ブロックを
傾ける調整が可能であるが、この場合、光路形成ブロッ
クに対し波長選択フィルタを設定波長に近い波長選択が
できる姿勢で固定する必要があることから、光路形成ブ
ロックに対する各波長選択フィルタの傾きを機械的調整
機構で調整し、選択波長を調整して使用していた。その
ため、複数の波長選択フィルタを組み込んだ波長多重化
装置が大型でコスト高となると共に、フィルタ組み付け
作業が容易でなく調整に時間がかかるという問題があっ
た。
【0006】そこで、本発明は、波長選択フィルタの傾
きを調整することなく透過波長を設定値に調整し、設定
波長帯の波長選択を行うことができる方法を実現し、波
長選択及び波長多重化ができる装置を従来の装置より小
型で、低コスト、短時間で製造できることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の選択波長調整方法は、光を発生させる光発
生手段と、光を拡散した光束にする光拡散手段と、一面
側への特定入射角の入射光に対して予め設定された選択
波長帯の光を透過又は反射させ他の波長帯の光を反射又
は透過する波長選択フィルタと、該波長選択フィルタの
透過光又は反射光を検出する光検出手段と、を準備して
おき、前記光発生手段が発生させた光を前記光拡散手段
により拡散した光束にして前記波長選択フィルタの前記
一面側に入射させ、前記光検出手段の位置を変化させる
ことにより該光検出手段が検出する光の波長を所定の選
択波長帯に調整することを特徴とする。これにより、波
長選択フィルタの透過光又は反射光のうち光検出手段が
検出する光の波長を所定の選択波長帯に調整する際に、
該波長選択フィルタの傾きを変化させることなく、光検
出手段の位置を変化させることで調整可能となる。した
がって、調整するために必要な空間が波長選択フィルタ
の傾きを変化させる場合よりも必要なくなり、当該選択
波長調整方法を用いた装置は小型化可能である。また、
調整するために必要な時間も波長選択フィルタの傾きを
変化させる場合よりも必要なくなり、当該選択波長調整
方法を用いると波長選択フィルタの傾きを変化させる場
合よりも短時間で調整可能となる。
【0008】また、請求項2に記載の波長選択装置は、
光を拡散した光束にする光拡散手段と、一面側への特定
入射角の入射光に対して予め設定された選択波長帯の光
を透過又は反射させ他の波長帯の光を反射又は透過する
波長選択フィルタと、光を検出する光検出手段と、を備
え、前記波長選択フィルタの前記一面側に前記光拡散手
段により拡散した光束にした光を入射させ、前記光検出
手段の位置を変化させることにより該波長選択フィルタ
の透過光又は反射光のうち該光検出手段が検出する光の
波長を所定の選択波長帯に調整することを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の波長選択装置は、
光を拡散した光束にする光拡散手段と、一面側への特定
入射角の入射光に対して予め設定された互いに異なる選
択波長帯の光を透過又は反射させ他の波長帯の光を反射
又は透過する複数の波長選択フィルタと、光を検出する
光検出手段と、を備え、前記複数の波長選択フィルタの
それぞれの前記一面側に前記光拡散手段により拡散した
光束にした光或いは何れかの波長選択フィルタの透過光
又は反射光を入射させ、前記光検出手段の位置を変化さ
せることにより前記波長選択フィルタの透過光又は反射
光のうち該光検出手段が検出する光の波長を所定の選択
波長帯に調整することを特徴とする。
【0010】請求項2及び3に記載の波長選択装置によ
れば、入力された光のうち所定の選択波長帯の光を出力
する装置において、該出力する光が該所定の選択波長帯
になるように調整する際、波長選択フィルタの傾きを変
化させて調整した装置よりも小型の装置を短時間で得る
ことができる。
【0011】また、請求項4に記載の波長選択装置は、
請求項2又は3に記載の波長選択装置において、前記光
拡散手段により拡散した光束にする光が複数の所定の波
長帯の光から構成されているとき、前記光検出手段が該
所定の波長帯の光をそれぞれ分離して検出できることを
特徴とする。これにより、入力された光が光検出手段の
検出する全ての選択波長帯の光からのみ構成されている
とき、入力された光を各選択波長帯ごとにそれぞれ分離
して出力する装置において、該出力する光が該所定の選
択波長帯になるように調整する際、波長選択フィルタの
傾きを変化させて調整した装置よりも小型の装置を短時
間で得ることができる。
【0012】また、請求項5に記載の波長選択装置は、
請求項2又は3に記載の波長選択装置において、前記光
拡散手段により拡散した光束にする光が所定の波長帯の
光と他の波長帯の光とから構成されているとき、前記光
検出手段が該所定の波長帯の光を該他の波長帯の光から
分離して検出できることを特徴とする。これにより、入
力された光が光検出手段の検出する選択波長帯の光と他
の波長帯の光とから構成されているとき、入力された光
を選択波長帯と他の波長帯とにそれぞれ分離して出力す
る装置において、該出力する光が該所定の選択波長帯に
なるように調整する際、波長選択フィルタの傾きを変化
させて調整した装置よりも小型の装置を短時間で得るこ
とができる。
【0013】また、請求項6に記載の波長選択装置は、
請求項2又は3に記載の波長選択装置において、前記光
拡散手段にレンズ、導波路、光ファイバ又は開口を用い
たことを特徴とする。これにより、拡散した光束の光の
広がる角度を調整することができ、波長の選択範囲を決
定することができる。
【0014】また、請求項7に記載の波長選択装置は、
請求項2又は3に記載の波長選択装置において、前記光
検出手段にレンズ、導波路、光ファイバ又は開口を用い
たことを特徴とする。これにより、光検出手段により検
出した光を光の伝達手段である光ファイバに効率良く結
合することができる。また、導波路を用いる場合、導波
路のパターンで光検出手段の傾け角度を予め何種類か用
意しておけば、波長選択フィルタの特性に応じて使い分
けることができ、装置の製造を容易化することが可能で
ある。
【0015】また、本発明の光通信システムは、請求項
4に記載の波長選択装置と、光を信号として出力する光
信号出力手段と、光を伝達する光伝達手段と、入力され
た光を信号として処理する光信号処理手段と、を備えた
ことを特徴とする。これにより、請求項4に記載の波長
選択装置を用いて、複数の光信号を一つの光伝達手段で
同時にやり取りすることができるようになる。
【0016】また、請求項9に記載の光通信システム
は、請求項5に記載の波長選択装置と、光を信号として
出力する光信号出力手段と、光を伝達する光伝達手段
と、入力された光を信号として処理する光信号処理手段
と、を備えたことを特徴とする。これにより、請求項5
に記載の波長選択装置を用いて、複数の光信号を一つの
光伝達手段で同時にやり取りすることができるようにな
る。
【0017】また、本発明の角度検出器は、光を略平行
な光束にする光平行手段と、一面側への特定入射角の入
射光に対して予め設定された選択波長帯の光を透過する
波長選択フィルタと、光の波長を検出する波長検出手段
と、波長検出手段が検出した光の波長から前記光平行手
段によって略平行な光束にされた光の前記波長選択フィ
ルタへの入射角を算出する入射角算出手段を備え、前記
光平行手段により光を略平行な光束にし、該略平行な光
束にされた光を前記波長選択フィルタの前記一面側に入
射させ、前記波長検出手段により該波長選択フィルタの
透過光を検出し、前記入射角算出手段により該波長検出
手段の検出する該波長選択フィルタの透過光の波長から
前記光平行手段によって略平行な光束にされた光の前記
波長選択フィルタへの入射角を算出することを特徴とす
る。これにより、略平行にされた入射光の波長フィルタ
への入射角を波長で検出することができるので、光のレ
ベル変動による影響がなくなり、安定して平行にされた
入射光の波長フィルタへの入射角を検出することができ
るようになる。
【0018】また、請求項11に記載の放射角度検出器
は、光を所定の幅をもつ光束に形成する光整形手段と、
一面側への特定入射角の入射光に対して予め設定された
選択波長帯の光を透過させる波長選択フィルタと、光の
波長を検出する波長検出手段と、波長検出手段が検出し
た光の波長範囲を算出する波長範囲算出手段と、波長範
囲算出手段が算出した波長範囲から光の広がり角度を算
出する角度算出手段と、を備え、光源からの光を前記光
整形手段により所定の幅を持つ光束に整形し、該整形さ
れた光を前記波長選択フィルタの前記一面側に入射さ
せ、該波長選択フィルタの透過光の波長を前記波長検出
手段により検出し、前記波長範囲算出手段により該波長
検出手段の検出する該波長選択フィルタの透過光の波長
からその波長範囲を算出し、前記角度算出手段により該
波長範囲算出手段の算出する波長範囲から前記光整形手
段により所定の幅をもつ光束に整形した光の広がり角度
を算出することにより光源の放射角度を検出することを
特徴とする。
【0019】また、請求項12に記載の放射角度検出器
は、光を所定の幅をもつ光束に形成する光整形手段と、
一面側への特定入射角の入射光に対して予め設定された
選択波長帯の光を透過させる波長選択フィルタと、光の
波長を検出する波長検出手段と、波長検出手段が検出し
た光の波長範囲を算出する波長範囲算出手段と、波長範
囲算出手段が算出した波長範囲から光の広がり角度を算
出する角度算出手段と、を備え、光源からの光を前記波
長選択フィルタの前記一面側に入射させ、該波長選択フ
ィルタの透過光を前記光整形手段により所定の幅を持つ
光束に形成し、該所定の幅を持つ光束に形成された光を
前記波長検出手段により検出し、前記波長範囲算出手段
により該波長検出手段が検出した該波長選択フィルタの
透過光の波長からその波長範囲を算出し、前記角度算出
手段が該波長範囲算出手段の算出する波長範囲から前記
所定の幅をもつ光束に形成する光整形手段により所定の
幅をもつ光束に整形した光の広がり角度を算出すること
により光源の放射角度を検出することを特徴とする。
【0020】請求項11及び12に記載の放射角度検出
器によると、広がり角度のある放射光源の放射角度範囲
を波長で検出することができるので、光のレベル変動に
よる影響がなくなり、安定して光源の放射角度範囲検出
することができるようになる。また、検出器を移動する
ことなく光源から光を照射するだけで検出可能であるの
で、短時間で正確に光源の放射角度を検出できるように
なる。
【0021】また、請求項13に記載の放射角度検出器
において、請求項11又は12に記載の放射角度検出器
が、前記光整形手段に可動部材を備え、該可動部材を可
動することにより該光整形手段を可動させ、変位に対応
した放射角度を検出することを特徴とする。これによ
り、光整形手段の変位に対応した放射角度を検出するこ
とができ、請求項11及び12に記載の放射角度検出器
よりも精密に放射角度を検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0023】(第1実施形態)本発明の波長選択装置の
一実施形態と本発明の波長選択装置の光拡散器について
説明する。
【0024】図1及び図2は本発明の第1実施形態に係
る波長選択装置を示す図であり、図1はその概略構成
図、図2はその光拡散器の構成図である。
【0025】まず、構成について説明する。
【0026】図1において、11、12は光を効率よく
伝送する光ファイバ、2は光を拡散した光束として放射
する光拡散手段である光拡散器、3は一面側に入射した
光のうち特定の波長帯の光だけを他面側に透過し、その
他の波長帯の光を反射する干渉フィルタ(波長選択フィ
ルタ)、4は光を検出する光検出手段である光検出器、
5は光拡散器2から放射された光、6は干渉フィルタ3
を透過した透過光、9は光を発生させる光発生手段であ
る光源、10はスペクトルを波長変化として読み取れる
光スペクトラムアナライザである。
【0027】図2において、2aは光ファイバ切断面、
2bは屈折率分布レンズ、2cは球面レンズ、2dはボ
ールレンズ、2eは導波路である。
【0028】なお、光5又は透過光6としてそれぞれ3
本の光線を図示しているが、これは説明を簡明にするた
めである。同様に、本明細書で使用する図面の中に図示
してある光は、特に断らない限り非常に多くの光線から
成っている。
【0029】次に、干渉フィルタ3の入射角度(θ)依
存性について説明する。
【0030】干渉フィルタ3は基板上に屈折率の異なる
2種類以上の誘電体が透過波長の1/4の厚さごとに交
互に積層し、誘電体の表面の反射光と裏面の反射光との
干渉を利用した誘電体多層膜フィルターである。ここ
で、干渉フィルタ3の基板はガラスの他、ポリイミド等
の高分子、アルミニウムなどの金属、ケイ素などの半導
体、LiNbO3などの結晶等が使用可能である。さて、干渉
フィルタ3に任意の波長の光を透過させるには、透過さ
せる光の波長が重ね合うように位相差を持たせて干渉さ
せる必要がある。また、位相差は誘電体の屈折率、膜厚
及び光路長で決定される。
【0031】製造時には、干渉フィルタの透過波長は光
学膜厚(nd)で制御されている。しかし、製造上の不
均一さから透過波長がシフトする問題は避けられない。
そこで、従来、製造時に光の干渉フィルタ3への入射角
度(θ)を変化させ光の干渉条件を変えることにより、
透過波長を調整する方法が用いられている。単層膜の場
合、透過波長(λ)と光学膜厚(nd)及び入射角度
(θ)の関係は(1)式のようになる。
【0032】λ=2×nd×cosθ………(1) なお、光の干渉フィルタ3への入射角度(θ)を変化さ
せるために、従来は干渉フィルタ3の傾きを調整してい
たが、本発明では入射光源の傾きに広がりを持たせてあ
るので干渉フィルタ3の傾きを調整する必要はない。ま
た、本明細書の実施形態では波長選択フィルタとして上
述の誘電体多層膜フィルタである干渉フィルタ3を用い
たが、もちろん誘電体多層膜フィルタ以外の干渉フィル
タであってもよい。
【0033】以下、作用について説明する。
【0034】図1において、光源9から発生した光のう
ち光検出器4で検出する光の波長帯がλとなるように調
整する。光源9から発生した光は、光ファイバ11を通
って光拡散器2に伝送され、光拡散器2により拡散した
光束として放射される(光5)。ここで、干渉フィルタ
3は光5が一面側に入射するように配置されているの
で、光5は干渉フィルタ3の一面側に入射する。なお、
前述したように、干渉フィルタ3は入射した光のうち特
定の波長帯の光だけを他面側に透過し、その他の波長帯
の光を反射する性質を持っているが、この特定の波長帯
は光の入射角度により異なる。すなわち、干渉フィルタ
3に拡散した光束を入射した場合、光束の入射角度に応
じて透過光6の波長帯は異なる。例えば、図示した3本
の光5の場合、それぞれの入射角度に応じて、透過光6
の波長帯はそれぞれλ+Δλ、λ、λ−Δλとなる。し
たがって、所定の波長帯がλであるので、光検出器4を
波長帯がλ付近の狭波長帯(以下これを波長帯λとい
う)の光が検出できる位置に変化させることにより、光
検出器4は光源9から発生した光のうち波長帯λの光を
検出できるようになる。ここで、光検出器4の位置を変
化させるとは、光検出器4の角度調整又は軸調整を行な
うということである。更に、光検出器4に検出された光
は光ファイバ12を通って光スペクトラムアナライザ1
0に伝送される。なお、本実施形態では、光は光ファイ
バ12により光スペクトラムアナライザ10に伝送され
るようにしたが、もちろん、光スペクトラムアナライザ
10の代りに光信号を電気信号に変換するO/E信号処
理機等を用いてもよい。
【0035】また、光拡散器2の具体例としては、図2
(a)〜(e)に示すように光ファイバ切断面2a、屈
折率分布レンズ2b、球面レンズ2c、ボールレンズ2
d、導波路2e等があるが、光を拡散した光束にするも
のであればもちろん他のものでもよい。
【0036】なお、屈折率分布レンズ2b、球面レンズ
2c、ボールレンズ2d及び導波路2eを用いることに
より、拡散した光束の光の広がる角度を調整することが
でき、波長の選択範囲を決定することができる。ここ
で、屈折率分布レンズ2b、球面レンズ2c、ボールレ
ンズ2d又は非球面レンズ等のレンズを用いるときはレ
ンズの特性を用いて拡散した光束の光の広がる角度を調
整することができる。また、導波路を用いるときは拡散
した光束の光の広がる角度は導波路のコアの屈折率とク
ラッドの屈折率の差よる開口数NAで決まるので、コア
の屈折率とクラッドの屈折率を決定することで拡散した
光束の光の広がる角度を調整することができる。
【0037】また、光検出器4の具体例としても光拡散
器2と同様に、光ファイバ切断面、屈折率分布レンズ、
球面レンズ、ボールレンズ、導波路等があるが、もちろ
ん他のものでもよい。ここで、屈折率分布レンズ、球面
レンズ、ボールレンズ、導波路等を用いると、光検出器
4により検出した光は光の伝達手段である光ファイバに
効率良く結合することができる。また、特に導波路で
は、導波路のパターンで光検出器の傾け角度を予め何種
類か用意しておけば、波長選択フィルタの特性に応じて
使い分けることができ、装置の製造を容易化することが
可能である。
【0038】(第2実施形態)本発明の波長選択装置の
一実施形態である波長多重化装置とそれを用いた光通信
システムについて説明する。
【0039】図3は本発明の第2実施形態に係る波長多
重化装置の概略構成図であり、図4は本発明の第2実施
形態に係る波長多重化装置を用いた光通信システムのブ
ロック図である。
【0040】まず、構成について説明する。
【0041】図3において、15は本発明の波長選択装
置の一実施形態である波長多重化装置であり、3a、3
b、3c、3dはそれぞれ干渉フィルタ、5a、5b、
5c、5dはそれぞれ干渉フィルタ3a、3b、3c、
3dへの入射光、6a、6b、6c、6dはそれぞれ干
渉フィルタ3a、3b、3c、3dからの透過光、7
a、7b、7cはそれぞれ干渉フィルタ3a、3b、3
cからの反射光、4a、4b、4c、4dはそれぞれ透
過光6a、6b、6c、6dを検出する光検出器であ
り、8は反射光7a、7b、7cを反射し入射光5b、
5c、5dとするミラーである。
【0042】図4において、11a、11b、11c、
11d、13、12a、12b、12c及び12dは光
を効率よく伝送する光ファイバであり、15a、15b
はそれぞれ波長多重化装置15と同様のものである。
【0043】次に、作用について説明する。
【0044】まず、本実施形態に係る波長多重化装置に
ついて説明する。
【0045】図3において、図示していない光源から発
せられる光は4つの波長帯λ1、λ2、λ3、λ4の光
から成っており、波長多重化装置15を用いることによ
り図示していない光源から発せられた光を波長帯の異な
る4つの光に分離できるようにする。ここで、光源は例
えばλ1、λ2、λ3、λ4の波長帯を含むLEDを用
いている。図示していない光源から発生した光は、図示
していない光ファイバにより光拡散器2に伝送され、光
拡散器2により拡散した光束として放射される(入射光
5a)。このとき、入射光5aは波長帯がλ1、λ2、
λ3、λ4の光から成っている。ここで、干渉フィルタ
3aは入射光5aが一面側に入射するように配置されて
いるので、入射光5aは干渉フィルタ3aの一面側に入
射する。干渉フィルタ3aに入射した入射光5aのう
ち、一部の光6aだけが干渉フィルタ3aを透過し、残
りの光7aは干渉フィルタ3aに反射される。ここで、
干渉フィルタ3aは波長帯λ1の光を透過し他の波長帯
の光を反射する特性を持っているので、透過光6aは波
長帯λ1の光であり、反射光7aは波長帯λ2、λ3、
λ4の光から成っている。反射光7aはミラー8により
反射され入射光5bとなるので、入射光5bは波長帯λ
2、λ3、λ4の光から成っている。
【0046】入射光5bは干渉フィルタ3bの一面側に
入射し、干渉フィルタ3bに入射した入射光5bのう
ち、一部の光6bだけが干渉フィルタ3bを透過し、残
りの光7bは干渉フィルタ3bに反射され、反射光7b
はミラー8により反射され入射光5cとなる。ここで、
干渉フィルタ3bは波長帯λ2の光を透過し他の波長帯
の光を反射する特性を持っているので、透過光6bは波
長帯λ2の光であり、反射光7bは波長帯λ3、λ4の
光から成っている。また、入射光5cは反射光7bがミ
ラー8により反射されたものであり波長帯λ3、λ4の
光から成っている。
【0047】入射光5cも上記と同様に干渉フィルタ3
cの一面側に入射し、干渉フィルタ3cに入射した入射
光5cのうち、一部の光6cだけが干渉フィルタ3cを
透過し、残りの光7cは干渉フィルタ3cに反射され、
反射光7cはミラー8により反射され入射光5dとな
る。ここで、干渉フィルタ3cは波長帯λ3の光を透過
し他の波長帯の光を反射する特性を持っているので、透
過光6cは波長帯λ3の光であり、反射光7cは波長帯
λ4の光である。また、入射光5dは反射光7cがミラ
ー8により反射されたものであり波長帯λ4の光であ
る。
【0048】最後に入射光5dも干渉フィルタ3dの一
面側に入射し、干渉フィルタ3dに入射した入射光5d
のうち、一部の光6dだけが干渉フィルタ3dを透過す
る。ここで、干渉フィルタ3dは波長帯λ4の光を透過
し他の波長帯の光を反射する特性を持っているので、透
過光6dは波長帯λ4の光である。また、本実施形態で
は重要でないため図示していないが、入射光5dのうち
透過光6d以外の光はもちろん上記と同様に反射してい
る。
【0049】なお、透過光6a、6b、6c、6dはそ
れぞれ波長帯λ1、λ2、λ3、λ4の光であると述べ
たが、実際には干渉フィルタ3a、3b、3c、3dの
性能及び入射光5a、5b、5c、5dの入射角度によ
り若干の誤差を生じている。このことは、反射光7a、
7b、7c、7d等についても同様である。
【0050】しかし、本実施形態でも第1実施形態と同
様に、干渉フィルタ3a、3b、3c、3dに拡散した
光束を入射しているので、拡散した光束の入射角度に応
じて透過光6a、6b、6c、6dの波長帯は異なり、
干渉フィルタ3a、3b、3c、3dを固定したままで
も、光検出器4a、4b、4c、4dの位置を変化させ
ることにより、透過光6a、6b、6c、6dのうち所
定の波長帯(λ1、λ2、λ3、λ4)の光をより正確
に検出するように調整できる。
【0051】したがって、本実施形態の波長多重化装置
15は、干渉フィルタ3a、3b、3c、3dの傾きを
変化させる場合よりも調整するための空間及び時間を減
少することができ、従来の波長を多重化する装置よりも
小型化することが可能となり、しかも短時間で製造する
ことができる。
【0052】なお、本実施形態の波長多重化装置15
は、光検出器4a、4b、4c、4dをそれぞれ光信号
の入力、光拡散器2を光信号の出力として用いると、波
長帯がそれぞれλ1、λ2、λ3、λ4である4種類の
光信号を同一の光ファイバーに同時に出力することがで
きる。もちろん、この出力信号は波長帯の異なる光信号
にしてあるので、本実施形態の装置を、上記に示したよ
うに光拡散器2を光信号の入力、光検出器4a、4b、
4c、4dをそれぞれ光信号の出力として用いること
で、再び4種類の異なる光信号に戻すことができる。
【0053】また、波長多重化装置で双方向通信した場
合、1本の光ファイバで上りと下りの信号が伝搬してお
り、その方向により光拡散器2及び光検出器4は拡散と
検出の役割を持つ。したがって、光拡散器2と光検出器
4は同一の部材でもよい。
【0054】次に、本実施形態に係る波長多重化装置を
用いた光通信システムについて説明する。
【0055】図4において、波長帯がそれぞれλ1、λ
2、λ3、λ4である4種類の光信号がそれぞれ光ファ
イバ11a、11b、11c、11dを通って波長多重
化装置15aに入力される。それらの光信号は波長多重
化装置15aにより1本の光ファイバ13により波長多
重化装置15bに伝送される。波長多重化装置15bに
伝送された波長帯λ1、λ2、λ3、λ4の光は波長多
重化装置により再び4種類の異なる光信号に戻すことが
でき、それぞれ光ファイバ12a、12b、12c、1
2dを通って外部装置等に伝送される。このとき、波長
帯がそれぞれλ1、λ2、λ3、λ4である4種類の光
信号を、上記とは反対にそれぞれ光ファイバ12a、1
2b、12c、12dから入力し光ファイバ11a、1
1b、11c、11dから出力するようにもでき、もち
ろん双方向通信も可能である。このように、本実施形態
に係る波長多重化装置を用いれば、既存の光ファイバ伝
送路では伝送容量が論理的に不足した場合、波長を分割
(n)することにより伝送容量を従来のn倍にすること
ができるため、光ファイバを増設する必要がない。これ
により、光ファイバの増設費を抑えることができるとと
もに、設置スペースを設ける必要もなくなる。
【0056】なお、本実施形態において、光源としてL
EDを用いたが、使用する波長範囲を含む光源であれば
他の光源でもよい。また、各干渉フィルタの波長に調整
された単波長の光源を用いてもよい。
【0057】また、本実施形態において、波長帯がそれ
ぞれλ1、λ2、λ3、λ4である4種類の光信号を例
に説明したが、もちろん光信号は4種類でなくてもよ
い。
【0058】(第3実施形態)本発明の波長選択装置の
一実施形態である波長分岐装置とそれを用いた光通信シ
ステムについて説明する。
【0059】図5は本発明の第3実施形態に係る波長分
岐装置の概略構成図であり、図6は本発明の第3実施形
態に係る波長分岐装置を用いた光通信システムのブロッ
ク図である。
【0060】まず、構成について説明する。
【0061】図5において、16は本発明の波長選択装
置の一実施形態である波長分岐装置であり、2は光を拡
散した光束として放射する光拡散器、3は一面側に入射
した光のうち特定の波長帯の光だけを他面側に透過し、
その他の波長帯の光を反射する干渉フィルタ、4aは干
渉フィルタ3から透過した透過光を検出する光検出器、
4bは干渉フィルタ3から反射した反射光を検出する光
検出器、5は光拡散器2から放射された光、6は干渉フ
ィルタ3を透過した透過光、7は干渉フィルタ3を反射
した反射光である。
【0062】図6において、11a、11b、11c、
11d、13a、14、13b、12a、12b及び1
2cは光を効率よく伝送する光ファイバであり、15a
は第2実施形態で用いた波長多重化装置15aと同一の
波長多重化装置である。15cは、第2実施形態で説明
した波長多重化装置15と同様な構成であるが、波長帯
がそれぞれλ2、λ3、λ4である3種類の光信号を同
一の光ファイバーに同時に出力すること、及び波長帯が
それぞれλ2、λ3、λ4である3種類の光信号から成
る1つの光信号を再び分離することができる波長多重化
装置である。
【0063】次に、作用について説明する。
【0064】まず、本実施形態に係る波長分岐装置につ
いて説明する。
【0065】図5において、図示していない光源から発
せられる光は波長帯λ1の光と波長帯λ1以外の光から
成っており、波長分岐装置16を用いることにより図示
していない光源から発せられた光を波長帯λ1の光と波
長帯λ1以外の光とに分離できるようにする。ここで、
光源は例えばλ1、λ2、λ3、λ4の波長帯を含むL
EDを用いている。図示していない光源から発生した光
は、図示していない光ファイバにより光拡散器2に伝送
され、光拡散器2により拡散した光束として放射される
(入射光5)。このとき、入射光5は波長帯λ1の光と
波長帯λ1以外の光から成っている。ここで、干渉フィ
ルタ3は入射光5が一面側に入射するように配置されて
いるので、入射光5は干渉フィルタ3の一面側に入射す
る。干渉フィルタ3に入射した入射光5のうち、一部の
光6だけが干渉フィルタ3を透過し、残りの光7は干渉
フィルタ3に反射される。干渉フィルタ3は波長帯λ1
の光を透過し他の波長帯の光を反射する特性を持ってお
り、透過光6は波長帯λ1の光であり、反射光7は波長
帯λ1以外の光から成っている。
【0066】なお、透過光6は波長帯λ1の光であると
述べたが、第2実施形態と同様実際には干渉フィルタ3
の性能及び入射光5の入射角度により若干の誤差を生じ
ている。しかし、本実施形態でも第2実施形態と同様
に、干渉フィルタ3に拡散した光束を入射しているの
で、拡散した光束の入射角度に応じて透過光6の波長帯
は異なり、干渉フィルタ3を固定したままでも、光検出
器4aの位置を変化させることにより透過光6のうち所
定の波長帯λ1の光をより正確に検出するように調整で
きる。
【0067】したがって、本実施形態の波長分岐装置1
6は、干渉フィルタ3の傾きを変化させる場合よりも調
整するための空間及び時間を減少することができ、従来
の波長を分岐する装置よりも小型化することが可能とな
り、しかも短時間で製造することができる。
【0068】なお、本実施形態の波長分岐装置16は、
光検出器4a、4bをそれぞれ光信号の入力、光拡散器
2を光信号の出力として用いると、波長帯λ1の光信号
と波長帯λ1以外の光信号を同一の光ファイバーに同時
に出力することができる。もちろん、この出力信号は本
実施形態の装置を、上記に示したように光拡散器2を光
信号の入力、光検出器4a、4bをそれぞれ光信号の出
力として用いることで、再び波長帯λ1の光信号と波長
帯λ1以外の光信号とに戻すことができる。
【0069】次に、本実施形態に係る波長分岐装置を用
いた光通信システムについて説明する。
【0070】図6において、波長帯がそれぞれλ1、λ
2、λ3、λ4である4種類の光信号がそれぞれ光ファ
イバ11a、11b、11c、11dを通って波長多重
化装置15aに入力される。それらの光信号は波長多重
化装置15aにより1本の光ファイバ13aにより波長
分岐装置16に伝送される。波長分岐装置16に伝送さ
れた波長帯λ1、λ2、λ3、λ4の光信号は波長分岐
装置により波長帯λ1の光信号と波長帯λ1以外の光信
号、即ち波長帯λ2、λ3及びλ4の光信号とに分岐さ
れる。波長帯λ1の光信号は光ファイバ14を通って外
部装置等に伝送され、波長帯λ2、λ3及びλ4の光信
号は光ファイバ13bを通って波長多重化装置15cに
伝送される。波長多重化装置15cに伝送された波長帯
λ2、λ3及びλ4の光は波長多重化装置15cにより
再び3種類の異なる光信号に戻すことができ、それぞれ
光ファイバ12a、12b、12cを通って外部装置等
に伝送される。このとき、波長帯がそれぞれλ1、λ
2、λ3、λ4である4種類の光信号を、上記とは反対
にそれぞれ光ファイバ14、12a、12b、12cか
ら入力し光ファイバ11a、11b、11c、11dか
ら出力するようにもでき、もちろん双方向通信も可能で
ある。このように、本実施形態に係る波長分岐装置を用
いれば、任意の波長多重化された光の任意の波長を挿入
または抽出できる。
【0071】なお、本実施形態において、光源としてL
EDを用いたが、使用する波長範囲を含む光源であれば
他の光源でもよい。また、各干渉フィルタの波長に調整
された単波長の光源を用いてもよい。
【0072】また、本実施形態において、波長帯がそれ
ぞれλ1、λ2、λ3、λ4である4種類の光信号を例
に説明したが、もちろん光信号は4種類でなくてもよ
い。
【0073】なお、上述の各実施形態においては、バン
ドパスフィルタの透過波長を設定された選択波長帯に調
整すべく、光検出器側の位置及び姿勢を調整することを
述べたが、干渉フィルタの透過光の波長特性を光検出手
段側で把握できることから、図7及び図8に示す角度検
出器や図9及び図10に示す放射角度検出器として使用
することもできる。
【0074】図7及び図8に示す角度検出器において
は、光源101から出射され光平行手段である光平行器
102により略平行光とされた光束103が干渉フィル
タ104の一面側に入射すると、この入射光のうち所定
の選択波長帯の光が干渉フィルタ104を透過し,波長
検出手段である波長検出器105に入る。波長検出器1
05は干渉フィルタ104の透過光の波長分布を検出す
るもので、その波長信号が入射角算出手段である波長/
角度変換演算器106に入力されてその波長分布のピー
ク波長に対応する角度に変換される。この波長/角度変
換演算器106は、更に求めた角度に応じて表示器10
7に所定の表示を行わせる。
【0075】したがって、光平行器102を角度検出し
たい対象物に取り付けることで、その角度検出対象物の
角度(回転変位)を検出することができる。
【0076】図9及び図10に示す放射角度検出器にお
いては、光源101から出射された光103が、その光
軸回りに回転する回転部材である回転ステージ108上
に設置された光整形手段であるスリット108aを通し
て帯状に整形された後、その光軸に対し所定角度で傾く
干渉フィルタ104の一面側に入射する。したがって、
干渉フィルタ104を透過した透過光109にはスリッ
ト108aの長さ方向で波長が増減する波長分布が生
じ、この透過光の波長分布が波長検出器105によって
検出される。そして、その検出信号が波長範囲算出手段
である波長範囲演算器110に取り込まれて波長分布範
囲が求められ、角度算出手段である波長範囲/角度変換
演算器111によってその波長範囲に対応する光の広が
りの角度が演算される。なお、このような演算のための
演算式やデータは試験結果等に基づいて予め準備され、
メモリデバイスに記憶されている。
【0077】一方、回転ステージ108は回転ステージ
コントローラ112によって、例えば所定角度単位で回
転されるから、スリット108aの向きを変化させるこ
とで、入射光103を光源101から出射された光から
その光軸回りの各角度位置について抽出されたサンプル
光として取り出すことができる。したがって、光源10
1から出射された光の各角度位置について上述した広が
りの角度が演算されることとなり、その結果、光源10
1の出射光の放射角度を検出することができる。
【0078】なお、上記において、光源101から出射
された光103をスリット108aを通して帯状に整形
した後、干渉フィルタ104の一面側に入射するように
したが、光源101から出射された光103を干渉フィ
ルタ104の一面側に入射した後、スリット108aを
通して帯状に整形してもよい。
【0079】また、可動部材の例として回転部材を用い
たが、もちろん光軸回りに回転する回転部材だけではな
く光軸に垂直な面上を移動する可動部材等であってもよ
い。
【0080】また、回転ステージ108を用いることな
くスリット108aを光源101から出射された光10
3の光軸回りに回転することなく固定としても、光源1
01の出射光の放射角度を検出することができるが、上
記の放射角度検出器の方が精密に放射角度を検出できる
ことはいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、光を拡散した光束にし
て波長選択フィルタに入射し、光検出手段の位置を変化
させることで、波長選択フィルタの姿勢や位置を調整す
ることなく、波長選択フィルタの透過光又は反射光のう
ち光検出手段が検出する波長を所定の選択波長帯に調整
することができる。
【0082】また、フィルタの傾き調整を行うことな
く、光検出手段の位置を変化させることで、各波長選択
フィルタの選択波長帯を容易に調整することができるか
ら、小型で低コストの波長多重化装置を実現し、低コス
トの光通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る波長選択装置の概
略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る波長選択装置の光
拡散器の構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る波長多重化装置の
概略構成図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る波長多重化装置を
用いた光通信システムのブロック図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る波長分岐装置の概
略構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る波長分岐装置を用
いた光通信システムのブロック図である。
【図7】本発明の角度検出器の要部構成図である。
【図8】本発明の角度検出器の概略構成図である。
【図9】本発明の放射角度検出器の要部構成図である。
【図10】本発明の放射角度検出器の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
2e 導波路 2d ボールレンズ 2c 球面レンズ 2b 屈折率分布レンズ 2 光拡散器(光拡散手段) 3、3a、3b、3c、3d 干渉フィルタ(波長選択
フィルタ) 4、4a、4b、4c、4d 光検出器(光検出手段) 15、15a、15b、15c 波長多重化装置(波長
選択装置) 16 波長分岐装置(波長選択装置) 101 光源 102 光平行器(光平行手段) 104 干渉フィルタ(選択波長フィルタ) 105 波長検出器(波長検出手段) 106 角度変換演算器(入射角算出手段) 108a スリット(光整形手段) 108 回転ステージ(回転部材) 110 波長範囲演算器(波長範囲算出手段) 111 角度変換演算器(角度算出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F089 AA01 AB17 AB20 AC30 CA21 GA07 GA10 5K002 AA01 AA03 BA02 BA05 BA14 DA02 EA05 FA01 FA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を発生させる光発生手段と、光を拡散し
    た光束にする光拡散手段と、一面側への特定入射角の入
    射光に対して予め設定された選択波長帯の光を透過又は
    反射させ他の波長帯の光を反射又は透過する波長選択フ
    ィルタと、該波長選択フィルタの透過光又は反射光を検
    出する光検出手段と、を準備しておき、 前記光発生手段が発生させた光を前記光拡散手段により
    拡散した光束にして前記波長選択フィルタの前記一面側
    に入射させ、前記光検出手段の位置を変化させることに
    より該光検出手段が検出する光の波長を所定の選択波長
    帯に調整することを特徴とする選択波長調整方法。
  2. 【請求項2】光を拡散した光束にする光拡散手段と、一
    面側への特定入射角の入射光に対して予め設定された選
    択波長帯の光を透過又は反射させ他の波長帯の光を反射
    又は透過する波長選択フィルタと、光を検出する光検出
    手段と、を備え、 前記波長選択フィルタの前記一面側に前記光拡散手段に
    より拡散した光束にした光を入射させ、前記光検出手段
    の位置を変化させることにより該波長選択フィルタの透
    過光又は反射光のうち該光検出手段が検出する光の波長
    を所定の選択波長帯に調整することを特徴とする波長選
    択装置。
  3. 【請求項3】光を拡散した光束にする光拡散手段と、一
    面側への特定入射角の入射光に対して予め設定された互
    いに異なる選択波長帯の光を透過又は反射させ他の波長
    帯の光を反射又は透過する複数の波長選択フィルタと、
    光を検出する光検出手段と、を備え、 前記複数の波長選択フィルタのそれぞれの前記一面側に
    前記光拡散手段により拡散した光束にした光或いは何れ
    かの波長選択フィルタの透過光又は反射光を入射させ、
    前記光検出手段の位置を変化させることにより前記波長
    選択フィルタの透過光又は反射光のうち該光検出手段が
    検出する光の波長を所定の選択波長帯に調整することを
    特徴とする波長選択装置。
  4. 【請求項4】前記光拡散手段により拡散した光束にする
    光が複数の所定の波長帯の光から構成されているとき、
    前記光検出手段が該所定の波長帯の光をそれぞれ分離し
    て検出できることを特徴とする請求項2又は3に記載の
    波長選択装置。
  5. 【請求項5】前記光拡散手段により拡散した光束にする
    光が所定の波長帯の光と他の波長帯の光とから構成され
    ているとき、前記光検出手段が該所定の波長帯の光を該
    他の波長帯の光から分離して検出できることを特徴とす
    る請求項2又は3に記載の波長選択装置。
  6. 【請求項6】前記光拡散手段にレンズ、導波路、光ファ
    イバ又は開口を用いたことを特徴とする請求項2又は3
    に記載の波長選択装置。
  7. 【請求項7】前記光検出手段にレンズ、導波路、光ファ
    イバ又は開口を用いたことを特徴とする請求項2又は3
    に記載の波長選択装置。
  8. 【請求項8】請求項4に記載の波長選択装置と、光を信
    号として出力する光信号出力手段と、光を伝達する光伝
    達手段と、入力された光を信号として処理する光信号処
    理手段と、を備えたことを特徴とする光通信システム。
  9. 【請求項9】請求項5に記載の波長選択装置と、光を信
    号として出力する光信号出力手段と、光を伝達する光伝
    達手段と、入力された光を信号として処理する光信号処
    理手段と、を備えたことを特徴とする光通信システム。
  10. 【請求項10】光を略平行な光束にする光平行手段と、
    一面側への特定入射角の入射光に対して予め設定された
    選択波長帯の光を透過する波長選択フィルタと、光の波
    長を検出する波長検出手段と、波長検出手段が検出した
    光の波長から前記光平行手段によって略平行な光束にさ
    れた光の前記波長選択フィルタへの入射角を算出する入
    射角算出手段を備え、 前記光平行手段により光を略平行な光束にし、該略平行
    な光束にされた光を前記波長選択フィルタの前記一面側
    に入射させ、前記波長検出手段により該波長選択フィル
    タの透過光を検出し、前記入射角算出手段により該波長
    検出手段の検出する該波長選択フィルタの透過光の波長
    から前記光平行手段によって略平行な光束にされた光の
    前記波長選択フィルタへの入射角を算出することを特徴
    とする角度検出器。
  11. 【請求項11】光を所定の幅をもつ光束に形成する光整
    形手段と、一面側への特定入射角の入射光に対して予め
    設定された選択波長帯の光を透過させる波長選択フィル
    タと、光の波長を検出する波長検出手段と、波長検出手
    段が検出した光の波長範囲を算出する波長範囲算出手段
    と、波長範囲算出手段が算出した波長範囲から光の広が
    り角度を算出する角度算出手段と、を備え、 光源からの光を前記光整形手段により所定の幅を持つ光
    束に整形し、該整形された光を前記波長選択フィルタの
    前記一面側に入射させ、該波長選択フィルタの透過光の
    波長を前記波長検出手段により検出し、前記波長範囲算
    出手段により該波長検出手段の検出する該波長選択フィ
    ルタの透過光の波長からその波長範囲を算出し、前記角
    度算出手段により該波長範囲算出手段の算出する波長範
    囲から前記光整形手段により所定の幅をもつ光束に整形
    した光の広がり角度を算出することにより光源の放射角
    度を検出することを特徴とする放射角度検出器。
  12. 【請求項12】光を所定の幅をもつ光束に形成する光整
    形手段と、一面側への特定入射角の入射光に対して予め
    設定された選択波長帯の光を透過させる波長選択フィル
    タと、光の波長を検出する波長検出手段と、波長検出手
    段が検出した光の波長範囲を算出する波長範囲算出手段
    と、波長範囲算出手段が算出した波長範囲から光の広が
    り角度を算出する角度算出手段と、を備え、 光源からの光を前記波長選択フィルタの前記一面側に入
    射させ、該波長選択フィルタの透過光を前記光整形手段
    により所定の幅を持つ光束に形成し、該所定の幅を持つ
    光束に形成された光を前記波長検出手段により検出し、
    前記波長範囲算出手段により該波長検出手段が検出した
    該波長選択フィルタの透過光の波長からその波長範囲を
    算出し、前記角度算出手段が該波長範囲算出手段の算出
    する波長範囲から前記所定の幅をもつ光束に形成する光
    整形手段により所定の幅をもつ光束に整形した光の広が
    り角度を算出することにより光源の放射角度を検出する
    ことを特徴とする放射角度検出器。
  13. 【請求項13】前記光整形手段に可動部材を備え、該可
    動部材を可動することにより該光整形手段を可動させ、
    変位に対応した放射角度を検出することを特徴とする請
    求項11又は12に記載の放射角度検出器。
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