JP2001016676A - エレクトレットコンデンサマイクロホン装置 - Google Patents

エレクトレットコンデンサマイクロホン装置

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JP2001016676A
JP2001016676A JP18342899A JP18342899A JP2001016676A JP 2001016676 A JP2001016676 A JP 2001016676A JP 18342899 A JP18342899 A JP 18342899A JP 18342899 A JP18342899 A JP 18342899A JP 2001016676 A JP2001016676 A JP 2001016676A
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JP
Japan
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condenser microphone
microphone device
electret condenser
effect transistor
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JP18342899A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Araki
博和 荒木
Kyozo Ogawa
共三 小川
Shunichi Nishiyama
俊一 西山
Takao Tani
恭男 谷
Shigeru Takeda
茂 武田
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信装置から繰り返し放射される搬送波がエ
レクトレットコンデンサマイクロホン装置に電気的雑音
として侵入するのを抑制し、搬送波の繰り返し周波数の
逓倍の可聴性雑音が出力されるのを実質的に問題ない程
度に抑制するエレクトレットコンデンサマイクロホン装
置を提供する。 【解決手段】 エレクトレットコンデンサマイクロホン
装置の電界効果トランジスタのドレイン端子とソース端
子間へ容量素子を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレクトレットを用
いたコンデンサマイクロホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPHS(Personal
Handyphone System)等の移動体通信
機器に使用される部品としてマイクロホンがあるが、従
来の標準電話機、いわゆる黒電話に使用されるカーボン
マイクロホンは大型で重く、前記移動体通信機器に採用
するには不適当であり、もっぱら小型且つ軽量なエレク
トレットコンデンサマイクロホン装置が用いられてい
る。図3は従来のエレクトレットコンデンサマイクロホ
ン装置の上面図と断面図とである。なお本図は写実的に
描いたものではないので各部分の大きさや形状は異なっ
ていてもよい。このエレクトレットコンデンサマイクロ
ホン装置はスペーサを介して所定の間隔をもって対設さ
れた振動板4と容量変化検出板5とからなるコンデンサ
部を備えている。このコンデンサ部は、円筒状に形成さ
れた金属ケース3内において、その前方孔6側に配置さ
れるとともに、この金属ケース3の後方の開口部側に
は、上記コンデンサ部の静電容量の容量変化を電気イン
ピーダンス変換するインピーダンス変換器2が収納され
る。このインピーダンス変換器2はプリント基板1に実
装された状態で金属ケース3内に組み込まれ、同金属ケ
ース3の開口部がそのプリント基板1にて封鎖されるよ
うになっている。
【0003】前記プリント基板1には、そのインピーダ
ンス変換器2のリード端子が挿通される一対の端子挿通
孔7a,7bが形成されており、また、このプリント基
板1の裏面には、上記端子挿通孔7a,7bを囲むよう
に一対のランド部8a,8bがそれぞれ形成されている
とともに、その一方のランド部8aはプリント基板1の
周縁部に沿って環状に形成されたアースパターン10と
枝状のパターン9を介して接続されている。またアース
パターン10は上記金属ケース3の開口部の端縁がかし
められる際、端縁に対してその全周にわたって電気的に
接触し得るように形成されている。さらにインピーダン
ス変換器2のリード端子はランド部8a,8bを介し
て、出力信号を伝送するケーブルや回路基板にはんだ付
け等により接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置ではインピーダンス変
換器2として入力ゲートがダイオード構成の電界効果ト
ランジスタを用いるが、このような電界効果トランジス
タは入力インピーダンスが高く、外部からの電気的雑音
による影響を受け易い。電界効果トランジスタをエレク
トレットコンデンサマイクロホン装置に組み込んだ場
合、近くにある通信装置から繰り返し放射される搬送波
が前記ケーブル等に誘導されるなどしてエレクトレット
コンデンサマイクロホン装置に電気的雑音として侵入
し、電界効果トランジスタにより、前記搬送波の繰り返
し周波数の逓倍の電気的雑音が本来出力すべき音声信号
などの可聴周波数帯の信号に重畳されエレクトレットコ
ンデンサマイクロホン装置に接続する回路に出力され
る。このエレクトレットコンデンサマイクロホン装置の
出力信号は結果、通信相手のスピーカーなどの出力装置
から継続性の可聴性雑音として出力されるという問題が
ある。そこで本発明が解決しようとする課題は、通信装
置から繰り返し放射される搬送波がエレクトレットコン
デンサマイクロホン装置に電気的雑音として侵入するの
を抑制し、搬送波の繰り返し周波数の逓倍の可聴性雑音
が出力されるのを実質的に問題ない程度に抑制するエレ
クトレットコンデンサマイクロホン装置を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、金属ケー
ス内に、所定の間隔をもって対設された振動板と容量変
化検出板とからなるコンデンサ部と、該コンデンサ部の
静電容量の容量変化をインピーダンス変換する電界効果
トランジスタと、該電界効果トランジスタを実装するプ
リント基板を備えたエレクトレットコンデンサマイクロ
ホン装置であって、該エレクトレットコンデンサマイク
ロホン装置は継続性の可聴性雑音を減衰させる手段を有
し、当該手段として前記電界効果トランジスタのドレイ
ン端子とソース端子間への容量素子の接続しエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置へ侵入する電気的雑音
を減衰させるエレクトレットコンデンサマイクロホン装
置である。
【0006】第2の発明は、金属ケース内に、所定の間
隔をもって対設された振動板と容量変化検出板とからな
るコンデンサ部と、該コンデンサ部の静電容量の容量変
化をインピーダンス変換する電界効果トランジスタと、
一対のランド部とアースパターンを有し前記電界効果ト
ランジスタを実装するプリント基板を備えたエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置であって、該エレクト
レットコンデンサマイクロホン装置は継続性の可聴性雑
音を減衰させる手段を有し、当該手段として電界効果ト
ランジスタのソース端子を接続する前記ランド部の一方
と前記アースパターンを、総幅が前記プリント基板の周
縁長の1/3以上の導体で電気的に接続しエレクトレッ
トコンデンサマイクロホン装置へ侵入する電気的雑音を
減衰させるエレクトレットコンデンサマイクロホン装置
である。
【0007】第3の発明は、金属ケース内に、所定の間
隔をもって対設された振動板と容量変化検出板とからな
るコンデンサ部と、該コンデンサ部の静電容量の容量変
化をインピーダンス変換する電界効果トランジスタと、
一対のランド部とアースパターンを有し前記電界効果ト
ランジスタを実装するプリント基板を備えたエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置であって、該エレクト
レットコンデンサマイクロホン装置は継続性の可聴性雑
音を減衰させる手段を有し、当該手段として電界効果ト
ランジスタのソース端子を接続する前記ランド部の一方
と前記アースパターンを、総幅が前記プリント基板の周
縁長の1/3以上の導体で電気的に接続するとともに、
電界効果トランジスタのドレイン端子とソース端子間へ
容量素子を接続してエレクトレットコンデンサマイクロ
ホン装置へ侵入する電気的雑音を減衰させるエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置である。
【0008】また第1乃至第3の発明において、継続性
の可聴性雑音とは、通信装置から繰り返し放射される搬
送波の繰り返し周波数の逓倍の可聴性雑音であり、また
搬送波の繰り返し周波数は、TDMA(time di
vision multiple access:時分
割マルチプルアクセス)方式またはCDMA(code div
ision multiple access:時分割
マルチプルアクセス)の通信装置における1フレーム時
間の逆数と実質的に等しいエレクトレットコンデンサマ
イクロホン装置である。
【0009】また容量素子の自己共振周波数frが、搬
送波の周波数fcのfr=fc±0.2fcであるエレクトレ
ットコンデンサマイクロホン装置である。さらには前記
搬送波の周波数fcにおける容量素子のインピーダンスが
5Ω以下のエレクトレットコンデンサマイクロホン装置
である。
【0010】移動体通信機器などの通信装置では、複数
のユーザが無線伝送路をシェアリングして同時に通信を
行うマルチプルアクセス(多元接続)が行われ、PDC
(personal digital cellula
r),GSM(globalsystem for m
obile communications)等の携帯
電話やPHS等では時間で無線チャンネルを分離する方
法のTDMA(time division mult
iple access:時分割マルチプルアクセス)
が採用され、cdma-ONE等ではCDMA(code div
isionmultiple access:時分割マ
ルチプルアクセス)が採用されている。このような通信
方式においてTDMAではユーザが使用する無線チャン
ネルは、送受信を行う1フレームのなかで一つの無線周
波数を使用する時間を幾つかのタイムスロットに分割
し、各ユーザは異なるタイムスロットを使用する。前記
PDCやPHSの端末機では1フレームがそれぞれ20
ms、5msに設定され、それぞれ異なる送受信のタイ
ムスロットが設定されている。図4はPHS端末機の送
受信タイミングの説明図である。PHSでは送受信のチ
ャンネル分離は同一周波数を時間で分離するTDD(t
ime division duplex:時分割du
plex)であり、端末機の送受信は図4に示す様に、
端末機の受信は、1フレーム間に情報がバースト信号と
して図示しタイミングで受信され、信号を受信した時間
から2.5ms後に送信情報を圧縮してバースト的に送
信する。またCDMAでは、その無線チャンネルを同一
の無線周波数においてユーザーごとに異なるコードを用
いることにより設定される。送受信のチャンネル分離は
もっぱらPDCと同様に周波数で分離するFDD(fr
equecy division duplex:周波
数分割duplex)であり、cdma-ONEでは1
フレームが20msに設定されている。このため、この
ような通信装置がエレクトレットコンデンサマイクロホ
ン装置の近くにある場合に、前記通信装置における1フ
レーム時間の逆数と実質的に等しい周期のバースト信号
がエレクトレットコンデンサマイクロホン装置に接続さ
れたケーブル等に誘導され、電気的雑音がコンデンサマ
イクロホン装置に侵入して、電界効果トランジスタによ
り、通信装置から繰り返し放射される搬送波の繰り返し
周波数の逓倍の電気的雑音が本来出力すべき音声信号に
重畳されエレクトレットコンデンサマイクロホン装置に
接続する回路に出力される。このような電気的雑音を抑
制する方法として、エレクトレットコンデンサマイクロ
ホン装置の電界効果トランジスタのドレイン端子とソー
ス端子とを前記PHSや携帯電話などの通信装置の搬送
波周波数と略等しい自己共振周波数を有する容量素子で
接続してドレイン−ソース間のインピーダンスを低下さ
せ、また電界効果トランジスタを実装するプリント基板
のアースパターンを強化し前記電界効果トランジスタの
ソース端子が接続されるランド部とアースパターン間の
インダクタンスを極力低減することにより、電気的雑音
がコンデンサマイクロホン装置に侵入するのを抑制し、
延いては継続性の可聴性雑音を減衰させるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホン装置に用いるプリント基板1
の拡大図である。本発明に係るエレクトレットコンデン
サマイクロホン装置の他の部分は従来のエレクトレット
コンデンサマイクロホン装置と同様なのでその説明を省
く。このエレクトレットコンデンサマイクロホン装置に
おいては、プリント基板1に形成された一対のランド部
8a,8bがそれぞれ形成されており、さらにその一方
のランド部8aにはプリント基板1の周縁部に沿って環
状に形成されたアースパターン10と、枝状のパターン
9を介して接続するとともに、ランド部8a,8b間に
積層型セラミックコンデンサ20を接続している。また
アースパターン10は上記金属ケース3の開口部の端縁
がかしめられる際、端縁に対してその全周にわたって電
気的に接触し得るように形成され、インピーダンス変換
器2のリード端子は、必要に応じてはんだ付け等により
増幅された音声信号を伝送するケーブルや回路基板に接
続される。なお、図1に示したプリント基板1に積層型
セラミックコンデンサ20を接続しない場合は図3に示
した従来のエレクトレットコンデンサマイクロホン装置
と同一である。
【0012】前記積層型セラミックコンデンサには自己
共振周波数frが電気的雑音の原因である通信装置から繰
り返し放射される搬送波の周波数fcに対し、fr=fc
±0.2fcであり、搬送波の周波数fcにおけるインピ
ーダンスが5Ω以下となる積層型セラミックコンデンサ
を適宜選択する。前記積層型セラミックコンデンサの自
己共振周波数や、そのインピーダンスが上記範囲外であ
る場合には、エレクトレットコンデンサマイクロホン装
置に電気的雑音が侵入するのを抑制する効果が十分でな
く、また音声信号をも減衰させる場合もあり好ましくな
い。
【0013】またプリント基板1はアースパターン10
とランド部8aは総幅がプリント基板の周縁長の1/3
以上の導体で接続するのが好ましい。この場合でも、積
層型セラミックコンデンサを用いなくとも電気的雑音が
侵入するのを抑制する効果を有するが、さらに前記のよ
うにランド部8a,8b間に積層型セラミックコンデン
サ20を接続すれば、優れた電気的雑音の侵入抑制効果
を発揮する。
【0014】前記導体は予めアースパターンやランド部
と同一材料で形成しても良いし、導電性プラスチック材
料等をプリント基板に塗布して形成してもよい。また図
2(b)(c)に示す様に、導体を複数の枝状パターン
で接続したり、ランド部8bと絶縁に必要な領域を除く
プリント基板の略全面にアースパターン10を形成する
のが好ましい。
【0015】
【実施例】本発明のエレクトレットコンデンサマイクロ
ホン装置のプリント基板として、図2(a)(b)
(c)に示す3つのアースパターンのプリント基板を作
成した。これらプリント基板の外形寸法は、直径5.4
mm、厚さ0.3mmである。アースパターンは環状に
形成され、その外周はプリント基板の外周と略一致し、
内周は約直径4.4mmである。また図2(a)(b)
において、ランド部8aとアースパターン10とを接続
する枝状パターン9は幅1.1mmで形成し、その長さ
は約0.7mmである。これらプリント基板のランド部
とアースパターンとの接続幅は、それぞれプリント基板
の周縁長対比で0.06、0.35であり、また図2
(c)の接続幅はプリント基板の周縁長対比で0.45
である。
【0016】これらプリント基板を用いてエレクトレッ
トコンデンサマイクロホン装置を作製した。その他の部
分は従来のエレクトレットコンデンサマイクロホン装置
と同じであるのでその説明を省く。
【0017】さらに、図2(a)(c)のプリント基板
を用いて、ランド部8a,8b間に2012サイズで1
0pF、1000pFの積層型セラミックコンデンサを
はんだ付けしたプリント基板用いたエレクトレットコン
デンサマイクロホン装置も作製した。
【0018】次にエレクトレットコンデンサマイクロホ
ン装置の評価方法を以下に示す。まず、携帯電話やPH
Sの端末機のイヤホンマイク端子に接続して使用される
市販のイヤホンマイクを準備した。図5はイヤホンマイ
クの説明図である。このイヤホンマイクは、接続プラグ
11を介してマイク13に至る1組2本の電線と接続プ
ラグ11を介してイヤホン12に至る1組2本の電線と
からなる。このマイク13には、図3に示す従来のエレ
クトレットコンデンサマイクロホン装置があらかじめ装
着されている。
【0019】前記イヤホンマイクを送信側のPHS端末
機に接続し、受信側のPHS端末機とトランシーバモー
ドで接続した。この際、受信側のPHS端末機のイヤホ
ンマイク端子のイヤホン出力から出力信号を取り出し、
この出力信号をスペクトラムアナライザに入力し測定を
行った。スペクトラムアナライザによる測定では、PH
Sの搬送波繰り返し周波数の200Hzの逓倍の周波数
成分が確認され、800Hz付近の周波数成分のレベル
が最も高い。そこで、800Hzにおける周波数成分の
ピークレベルを基準値とした。またあわせて、受信側P
HS端末機のイヤホンにて継続性の可聴性雑音の確認を
行った。
【0020】さらに、前記イヤホンマイクから従来のエ
レクトレットコンデンサマイクロホン装置を取り外し、
他のエレクトレットコンデンサマイクロホン装置に置き
換えて、受信側のPHS端末機のイヤホンマイク端子の
イヤホン出力から出力信号をスペクトラムアナライザに
入力して測定するとともに、受信側PHS端末機のイヤ
ホンにて継続性の可聴性雑音の確認を行った。表1に測
定結果を示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1において試料No.2〜5は本発明に
係るエレクトレットコンデンサマイクロホン装置を用い
た実施例であり、試料No.1,6,7は比較例であっ
て、実施例と区別するために試料番号に()を付した。
また基板パターン欄のa〜cは、図2のプリント基板
(a)〜(c)に対応している。試料No.1は従来の
エレクトレットコンデンサマイクロホン装置を用いた場
合であるが、受信側PHS端末機で会話とは無関係にし
て一定音程の継続性の可聴性雑音が聴取された。
【0023】試料No.2,3は、プリント基板のアー
スパターンを強化したエレクトレットコンデンサマイク
ロホン装置を用いた場合であるが、一定音程の継続性の
可聴性雑音が聴取されるものの、前記雑音の音量は従来
のエレクトレットコンデンサマイクロホン装置を用いた
場合よりも減少した。またこの場合のスペクトラムアナ
ライザによる測定では800Hzにおける周波数成分の
ピークレベルはそれぞれ、基準値よりも3.5dB,
4.0dB減少していた。また、会話の音量は試料N
o.1の場合と同程度であった。
【0024】試料No.4は従来と同様のプリント基板
に積層型セラミックコンデンサをはんだ付けで接続した
エレクトレットコンデンサマイクロホン装置を用いた場
合である。この積層型セラミックスコンデンサの静電容
量は10pFで、自己共振周波数はおよそ1.7GHz
であり、PHSのトランシーバモードでの接続における
搬送周波数1.89515GHz〜1.89785GH
zでのインピーダンスは1Ω以下であった。この場合、
会話の音量は試料No.1の場合と同程度であるにもか
かわらず、一定音程の継続性の可聴性雑音がわずかに聴
取される程度に減少した。またスペクトラムアナライザ
による測定では周波数成分のピークレベルは、基準値よ
りも14.1dB減少した。
【0025】試料No.5はプリント基板のアースパタ
ーンを強化するとともに、10pFの積層型セラミック
コンデンサをはんだ付けで接続したエレクトレットコン
デンサマイクロホン装置を用いた場合である。前記積層
型セラミックスコンデンサは試料No.4に用いたもの
と同様の自己共振周波数とインピーダンス特性を有して
いた。この場合、会話の音量は試料No.1の場合と同
程度であるにもかかわらず、一定音程の継続性の可聴性
雑音は著しく減少し、ほとんど聞き取ることが出来なか
った。またスペクトラムアナライザによる測定では周波
数成分のピークレベルは、基準値より34.0dBも減
少した。
【0026】試料No.6,7は従来と同様のプリント
基板とアースパターンを強化したプリント基板を用い、
それぞれ1000pFの積層型セラミックコンデンサを
はんだ付けで接続したエレクトレットコンデンサマイク
ロホン装置を用いた場合である。この積層型セラミック
スコンデンサの静電容量は、自己共振周波数はおよそ1
70MHzであり、PHSのトランシーバモードでの接
続における搬送周波数1.89515GHz〜1.89
785GHzでのインピーダンスは10Ω以上であっ
た。この場合、一定音程の継続性の可聴性雑音は減少す
るものの会話の音量も減少し、可聴性雑音による会話の
聞き取りにくさは何等解消されず、実用にならないもの
であった。
【0027】また、試料No.4と同様に従来と同様の
プリント基板に静電容量の異なる積層型セラミックコン
デンサをはんだ付けで接続したエレクトレットコンデン
サマイクロホン装置を用いて評価した結果、前記積層型
セラミックコンデンサの自己共振周波数frが電気的雑音
の原因である通信装置から繰り返し放射される搬送波の
周波数fcに対し、fr=fc±0.2fcであり、搬送波
の周波数fcにおけるインピーダンスが5Ω以下であれ
ば、少なくともグランドパターンを強化した試料No
2,3程度の効果を得られることを確認した。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば簡易な方法により通信装置から繰り返し放射される
搬送波がエレクトレットコンデンサマイクロホン装置に
電気的雑音として侵入するのを抑制し、搬送波の繰り返
し周波数の逓倍の可聴性雑音が出力されるのを実質的に
問題ない程度に抑制するエレクトレットコンデンサマイ
クロホン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレクトレットコンデンサマイクロホ
ン装置に係るプリント基板の正面図である。
【図2】本発明のエレクトレットコンデンサマイクロホ
ン装置に用いるその他のプリント基板の正面図である。
【図3】従来のエレクトレットコンデンサマイクロホン
装置の正面図と断面図である。
【図4】端末機の送受信タイミングの説明図である。
【図5】イヤホンマイクの説明図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 2 インピーダンス変換器 3 金属ケース 4 振動板 5 容量変化検出板 6 前方孔 7a,7b 端子挿入孔 8a,8b ランド部 9 枝状のパターン 10 アースパターン 11 接続プラグ 12 イヤホン 13 マイク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月15日(2000.6.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また第1乃至第3の発明において、継続性
の可聴性雑音とは、通信装置から繰り返し放射される搬
送波の繰り返し周波数の逓倍の可聴性雑音であり、また
搬送波の繰り返し周波数は、TDMA(time di
vision multiple access:時分
割マルチプルアクセス)方式またはCDMA(code
division multiple acces
s:符号分割マルチプルアクセス)の通信装置における
1フレーム時間の逆数と実質的に等しいエレクトレット
コンデンサマイクロホン装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】移動体通信機器などの通信装置では、複数
のユーザが無線伝送路をシェアリングして同時に通信を
行うマルチプルアクセス(多元接続)が行われ、PDC
(personal digital cellula
r),GSM(globalsystem for m
obile communications)等の携帯
電話やPHS等では時間で無線チャンネルを分離する方
法のTDMA(time division mult
iple access:時分割マルチプルアクセス)
が採用され、またあるいはCDMA(code div
isionmultiple access:符号分割
マルチプルアクセス)が採用されている。このような通
信方式においてTDMAではユーザが使用する無線チャ
ンネルは、送受信を行う1フレームのなかで一つの無線
周波数を使用する時間を幾つかのタイムスロットに分割
し、各ユーザは異なるタイムスロットを使用する。前記
PDCやPHSの端末機では1フレームがそれぞれ20
ms、5msに設定され、それぞれ異なる送受信のタイ
ムスロットが設定されている。図4はPHS端末機の送
受信タイミングの説明図である。PHSでは送受信のチ
ャンネル分離は同一周波数を時間で分離するTDD(t
ime division duplex:時分割du
plex)であり、端末機の送受信は図4に示す様に、
端末機の受信は、1フレーム間に情報がバースト信号と
して図示しタイミングで受信され、信号を受信した時間
から2.5ms後に送信情報を圧縮してバースト的に送
信する。またCDMAでは、その無線チャンネルを同一
の無線周波数においてユーザーごとに異なるコードを用
いることにより設定される。送受信のチャンネル分離は
もっぱらPDCと同様に周波数で分離するFDD(fr
equecy division duplex:周波
数分割duplex)であり、例えば1フレームが20
msに設定されている。このため、このような通信装置
がエレクトレットコンデンサマイクロホン装置の近くに
ある場合に、前記通信装置における1フレーム時間の逆
数と実質的に等しい周期のバースト信号がエレクトレッ
トコンデンサマイクロホン装置に接続されたケーブル等
に誘導され、電気的雑音がコンデンサマイクロホン装置
に侵入して、電界効果トランジスタにより、通信装置か
ら繰り返し放射される搬送波の繰り返し周波数の逓倍の
電気的雑音が本来出力すべき音声信号に重畳されエレク
トレットコンデンサマイクロホン装置に接続する回路に
出力される。このような電気的雑音を抑制する方法とし
て、エレクトレットコンデンサマイクロホン装置の電界
効果トランジスタのドレイン端子とソース端子とを前記
PHSや携帯電話などの通信装置の搬送波周波数と略等
しい自己共振周波数を有する容量素子で接続してドレイ
ン−ソース間のインピーダンスを低下させ、また電界効
果トランジスタを実装するプリント基板のアースパター
ンを強化し前記電界効果トランジスタのソース端子が接
続されるランド部とアースパターン間のインダクタンス
を極力低減することにより、電気的雑音がコンデンサマ
イクロホン装置に侵入するのを抑制し、延いては継続性
の可聴性雑音を減衰させるものである。
フロントページの続き (72)発明者 谷 恭男 鳥取県鳥取市南栄町70番地2号日立金属株 式会社鳥取工場内 (72)発明者 武田 茂 東京都千代田区丸の内二丁目1番地2号日 立金属株式会社内 Fターム(参考) 5D020 BB12 5D021 CC15 5K023 AA07 BB09 BB28 EE05 JJ02 QQ06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ケース内に、所定の間隔をもって対
    設された振動板と容量変化検出板とからなるコンデンサ
    部と、該コンデンサ部の静電容量の容量変化をインピー
    ダンス変換する電界効果トランジスタと、該電界効果ト
    ランジスタを実装するプリント基板を備えたエレクトレ
    ットコンデンサマイクロホン装置であって、該エレクト
    レットコンデンサマイクロホン装置は継続性の可聴性雑
    音を減衰させる手段を有し、当該手段は前記電界効果ト
    ランジスタのドレイン端子とソース端子間への容量素子
    の接続によるエレクトレットコンデンサマイクロホン装
    置へ侵入する電気的雑音の減衰であることを特徴とする
    エレクトレットコンデンサマイクロホン装置。
  2. 【請求項2】 金属ケース内に、所定の間隔をもって対
    設された振動板と容量変化検出板とからなるコンデンサ
    部と、該コンデンサ部の静電容量の容量変化をインピー
    ダンス変換する電界効果トランジスタと、一対のランド
    部とアースパターンを有し前記電界効果トランジスタを
    実装するプリント基板を備えたエレクトレットコンデン
    サマイクロホン装置であって、該エレクトレットコンデ
    ンサマイクロホン装置は継続性の可聴性雑音を減衰させ
    る手段を有し、当該手段は電界効果トランジスタのソー
    ス端子を接続する前記ランド部の一方と前記アースパタ
    ーンを、総幅が前記プリント基板の周縁長の1/3以上
    の導体で電気的に接続することによるエレクトレットコ
    ンデンサマイクロホン装置へ侵入する電気的雑音の減衰
    であることを特徴とするエレクトレットコンデンサマイ
    クロホン装置。
  3. 【請求項3】 金属ケース内に、所定の間隔をもって対
    設された振動板と容量変化検出板とからなるコンデンサ
    部と、該コンデンサ部の静電容量の容量変化をインピー
    ダンス変換する電界効果トランジスタと、一対のランド
    部とアースパターンを有し前記電界効果トランジスタを
    実装するプリント基板を備えたエレクトレットコンデン
    サマイクロホン装置であって、該エレクトレットコンデ
    ンサマイクロホン装置は継続性の可聴性雑音を減衰させ
    る手段を有し、当該手段は電界効果トランジスタのソー
    ス端子を接続する前記ランド部の一方と前記アースパタ
    ーンを、総幅が前記プリント基板の周縁長の1/3以上
    の導体で電気的に接続する第1の手段と、電界効果トラ
    ンジスタのドレイン端子とソース端子間へ容量素子を接
    続する第2の手段によるエレクトレットコンデンサマイ
    クロホン装置へ侵入する電気的雑音の減衰であることを
    特徴とするエレクトレットコンデンサマイクロホン装
    置。
  4. 【請求項4】 継続性の可聴性雑音が、通信装置から繰
    り返し放射される搬送波の繰り返し周波数の逓倍の可聴
    性雑音であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のエレクトレットコンデンサマイクロホン装
    置。
  5. 【請求項5】 搬送波の繰り返し周波数が、TDMA
    (time division multiple a
    ccess:時分割マルチプルアクセス)方式またはCD
    MA(code division multiple ac
    cess:時分割マルチプルアクセス)方式の通信装置
    における1フレーム時間の逆数と実質的に等しいことを
    特徴とする請求項4に記載のエレクトレットコンデンサ
    マイクロホン装置。
  6. 【請求項6】 容量素子の自己共振周波数frが、搬送
    波の周波数fcのfr=fc±0.2fcであることを特徴と
    する請求項4又は5に記載のエレクトレットコンデンサ
    マイクロホン装置。
  7. 【請求項7】 搬送波の周波数fcにおける容量素子のイ
    ンピーダンスが5Ω以下であることを特徴とする請求項
    4又は5に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホ
    ン装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323288A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Hosiden Corp デジタルマイクロホン
JP2006166078A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Audio Technica Corp コンデンサマイクロホンユニットおよびコンデンサマイクロホン

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JP2005323288A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Hosiden Corp デジタルマイクロホン
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