JP2001013988A - 音声認識方法及び装置 - Google Patents

音声認識方法及び装置

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JP2001013988A JP11183216A JP18321699A JP2001013988A JP 2001013988 A JP2001013988 A JP 2001013988A JP 11183216 A JP11183216 A JP 11183216A JP 18321699 A JP18321699 A JP 18321699A JP 2001013988 A JP2001013988 A JP 2001013988A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発声区間内に、不規則に発生するパワーの低い
無音区間が存在しても、その影響を受けることなく、高
精度の認識を可能とする。 【解決手段】入力される信号を発声区間検出部101に
て音響分析して発声区間を検出し、その発声区間の音声
信号から特徴ベクトル抽出部102にて特徴ベクトル系
列を抽出する一方、その発声区間の音声信号の短時間パ
ワーから無音区間検出部106にて音声信号の無音区間
を検出する。パターン照合部103では、抽出された特
徴ベクトル系列と記憶部104内の各認識候補の標準特
徴パターンとをHMM照合方式にて照合して照合スコア
を計算し、その際に無音区間の特徴ベクトル系列をパタ
ーン照合の対象外とすると共に、無音区間から有音区間
へ変化する時刻にのみナル遷移を許すHMM照合方式を
適用し、ここで得られる認識候補ごとの照合スコアに基
づき認識結果判定部105が認識結果を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発声された音声を
高精度に認識するのに好適な音声認識方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声認識技術は、優れたマンマシ
ンインタフェースを実現する上で重要な役割を担ってい
る。最近では、HMMを用いたワードスポッティングや
連続音声認識など、発声者の発声方式に制約を要求しな
い、自然発話認識のための研究や開発が盛んに行われて
いる。従来これらの音声認識手法においては、入力信号
から、話者が音声を発声していると判断される区間を切
り出し、その部分を標準パターンとマッチングさせるこ
とにより、発話内容を認識していた。
【0003】ところが、実際の自然発話においては、発
声区間と判断された部分にも、促音や、摩擦音、無声化
した有声音など、信号のパワーの低い無音区間が生じる
ことがある。信号のパワーの低い区間では、背景雑音の
影響が相対的に大きくなるため、信号のスペクトルが安
定せず、その結果誤ったパターンとマッチングしてしま
い、誤認識が生じることがしばしばあった。
【0004】更に、このような自然発話において生じる
パワーの低い無音区間は、予め予期することが難しいた
め、標準パターンとして登録しておくことができなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、発
声区間として検出された区間内に、パワーの低い無音区
間が存在すると、その部分においては背景雑音のスペク
トルが支配的となり、誤ったパターンマッチングが生じ
るという問題があった。また、発声区間内において、パ
ワーが低くなる区間は予め予期することが難しく、その
ため、それらのパターンを標準パターンとして登録する
ことができない、という問題もあった。
【0006】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、発声区間内に、不規則に発生するパワーの低い無
音区間が存在しても、その影響を受けることなく、高精
度の認識を可能とする音声認識方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力される信
号を音響分析して音声が発声された区間を検出して、検
出した発声区間の音声信号から特徴ベクトル系列を抽出
し、前記抽出した特徴ベクトル系列と所定の認識候補ご
とに予め用意されている音声信号の標準パターンとを第
1の照合方式にて照合することにより、両者の類似度ま
たは距離を表す照合スコアを計算し、各認識候補ごとの
照合スコアに基づいて認識結果を判定する音声認識方法
において、上記検出した発声区間の音声信号の短時間パ
ワーから音声信号の無音区間を検出し、その無音区間の
特徴ベクトル系列をパターン照合の対象外とすると共
に、無音区間から有音区間へ変化する時刻に相当する特
徴ベクトル系列につき無音区間の影響を考慮した第2の
照合方式を用いて照合することにより照合スコアを計算
することを特徴とする。ここで、第1の照合方式にHM
M(隠れマルコフモデル)照合方式を適用し、第2の照
合方式にナル遷移を許すHMM照合方式を適用するとよ
い。
【0008】本発明によれば、発声区間内に予期しない
パワーの低い無音区間が存在していたとしても、その無
音区間を検出して、標準パターンとの照合の際には無音
区間を除いて照合を行うことにより、無音区間における
誤ったパターンマッチングを回避することができ、高精
度な認識が可能となる。しかも本発明においては、無音
区間から有音区間へ変化する時刻に相当する特徴ベクト
ル系列につき無音区間の影響を考慮した第2の照合方
式、例えばナル遷移を許すHMM照合方式を適用するこ
とから、無音区間(の特徴ベクトル)を照合に用いなか
ったことによる状態遷移の矛盾が生じない。
【0009】ここで、無音区間から有音区間へ切り替わ
った時刻にナル遷移を許す場合、その際のHMMの状態
(第1の状態i)へのナル遷移を起こすHMMの状態と
して、直前の時刻(フレーム)における状態i以前の状
態のうち最適経路の照合スコアが最大となる状態(第2
の状態j)を選択することで、状態jから状態iへのナ
ル遷移を起こし、状態iの上記直前の時刻における照合
スコアを、状態jの同時刻における照合スコアに置き換
えるとよい。この状態iへのナル遷移が可能な状態を、
無音区間の継続時間などによって制限するようにしても
よい。
【0010】また本発明は、発声区間の音声信号の短時
間パワーに基づく無音区間の検出を、異なる閾値を用い
て独立に行い、発声区間の音声信号から抽出された特徴
ベクトル系列と所定の認識候補ごとに予め用意されてい
る音声信号の標準パターンとを、上記異なる閾値に基づ
いて独立に検出される無音区間の情報に基づいて、隠れ
マルコフモデル照合方式にて照合することにより、各閾
値別に照合スコアを計算し、その際に対応する閾値に基
づいて検出した無音区間の特徴ベクトル系列をパターン
照合の対象外とすると共に、無音区間から有音区間へ変
化する時刻にのみ、ナル遷移を許す隠れマルコフ照合方
式を適用し検出し、各閾値別に求めた各認識候補ごとの
照合スコアに基づいて認識結果を判定することをも特徴
とする。
【0011】このように、各閾値別に得られる無音区間
情報を用いて、各閾値別に、対応する無音区間をパター
ン照合の対象外として各認識候補ごとの照合スコアを求
め、その照合スコアに基づいて認識結果を判定すること
で、無音区間における誤ったマッチングの影響を減らす
ことができる。
【0012】ここで、1つの閾値について各認識候補ご
との照合スコアを計算する都度、その認識候補ごとの照
合スコアに基づいて認識候補を絞り、その動作を、上記
閾値を一定方向に段階的に切り替えながら繰り返すよう
にするとよい。なお、異なる閾値を用いた無音区間の検
出自体は、並行して行っても、閾値を切り替えながら順
次行っても構わない。前者の場合には、無音区間の検出
結果を記憶しておく必要がある。また、後者の場合に
は、少なくとも発声区間の音声信号を記憶しておく必要
がある。
【0013】このように、無音区間検出用の閾値(パワ
ーの閾値)を一定方向に段階的に変えて、認識候補の枝
刈りをしながらパターン照合を行うことにより、段階的
に認識候補を絞ることができ、認識の精度を向上させ、
誤認識を減らすことができる。
【0014】ここで、閾値の切り替えを当該閾値が小さ
くなる方向に行うならば、認識候補の選択の際に、スペ
クトルが安定するパワーの大きな部分に重みをかけるこ
とができ、スペクトルが不安定なパワーの低い区間の影
響を減らすことができる。
【0015】また、閾値の切り替えを当該閾値が大きく
なる方向に行うようにしてもよい。この場合、最初は無
音区間における誤ったマッチングが許されて複数の認識
候補が選択されるものの、正解候補は無音区間以外では
正しくマッチングするので上位候補に入り、徐々に閾値
を大きくしてマッチングを行うことにより、無音区間に
おける誤ったマッチングの影響を減らすことができ、最
終的に正しい正解候補を検出することができる。
【0016】また、閾値を一定方向に段階的に切り替え
ながら認識候補を絞るのではなく、同一認識候補につい
て各閾値別に得られる照合スコアの重み付け和を算出す
る処理を全ての認識候補について実行し、その全認識候
補各々の照合スコアの重み付け和に基づいて認識結果を
判定することも可能である。この場合、無音区間の影響
を任意に照合スコアに反映させることができ、これによ
り無音区間における誤ったマッチングの影響を減らすこ
とができる。
【0017】なお、方法に係る本発明は装置に係る発明
としても成立する。また、本発明は、コンピュータに当
該発明に相当する手順を実行させるための(或いはコン
ピュータを当該発明に相当する手段として機能させるた
めの、或いはコンピュータに当該発明に相当する機能を
実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ
読み取り可能な記録媒体としても成立する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。
【0019】[第1の実施形態]図1は、本発明の第1
の実施形態に係る音声認識装置を概略的に示すものであ
る。図1に示す音声認識装置は、入力された信号を分析
して発声区間を検出する発声区間検出部101と、この
発声区間検出部101で検出された発声区間の音声信号
を音響分析することにより、特徴ベクトルを抽出する特
徴ベクトル抽出部102と、発声区間検出部101で検
出された発声区間の音声信号から、当該音声信号のパワ
ーを用いて無音区間を検出する無音区間検出部106
と、予め学習された所定の各認識候補の標準特徴パター
ンが記憶されている標準特徴パターン記憶部104と、
無音区間検出部106で検出された無音区間情報を用い
て、特徴ベクトル抽出部102で抽出された特徴ベクト
ル系列と、標準特徴パターン記憶部104に記憶された
各認識候補の標準特徴パターンとを、HMMを用いた照
合方式で照合するパターン照合部103と、このパター
ン照合部103で得られる認識候補ごとの照合結果をも
とに、認識された発声内容を判定する、認識結果判定部
105とを具備している。
【0020】なお図1では、発声者が発声した音声を入
力してデジタルの電気信号(デジタル音声信号)に変換
する、マイクロホン、A/D(アナログ/デジタル)変
換器を含む音声入力部は省略されている。
【0021】次に、図1の構成の音声認識装置の処理概
念を説明する。発声区間検出部101において検出され
た発声区間の音声信号は、特徴ベクトル抽出部102
で、予め定められた複数の周波数帯域毎に周波数分析さ
れ、特徴ベクトル系列(特徴ベクトル時系列){xt}
に変換される。特徴ベクトル(特徴パラメータ)はフレ
ームと呼ばれる固定の時間長を単位に求められる。音声
認識に使用される代表的な特徴ベクトルとしては、バン
ドパスフィルタまたはフーリエ変換によって求めること
ができるパワースペクトラムや、LPC(線形予測)分
析によって求められるケプストラム係数などがよく知ら
れている。但し、本実施形態では、使用する特徴ベクト
ルの種類は問わない。特徴ベクトル抽出部102により
抽出された特徴ベクトルの時系列は、パターン照合部1
03に送られる。
【0022】一方、上記発声区間の音声信号は、無音区
間検出部106にも送られ、当該音声信号の短時間パワ
ーから、上記特徴ベクトル系列のフレームと同期して無
音区間が検出される。図2はこの部分の処理によって、
無音区間が検出された信号の様子を概念的に表わしてい
る。図2の横軸は時間、縦軸は信号の短時間パワーであ
り、THは予め設定されているパワーの閾値である。
【0023】無音区間検出部106では、各時刻tの短
時間パワーの値Ptとパワーの閾値THが毎時刻比較さ
れ、Pt<THとなる区間が無音区間と判定される。こ
のようにして得られた無音区間を示す情報(無音区間情
報)は、パターン照合部103に送られる。なお、ここ
で時刻tは、発声区間におけるt番目のフレームを指
す。
【0024】パターン照合部103では、入力された特
徴ベクトル系列、無音区間情報、及び予め学習しておい
た標準特徴パターン(標準パターン)を用いて、パター
ン照合が行われる。標準特徴パターンは、所定の認識候
補(認識単位)ごとにHMMとして標準特徴パターン記
憶部104に予め記憶されている。認識の際には、この
HMMをそのまま、或いは組み合わせて用いる。
【0025】図3は、照合に用いられるHMMの構造を
表わしている。ここで状態遷移のうち符号cが付された
遷移はナル遷移であり、符号a,bが付された遷移はそ
れぞれ、通常の状態遷移及び自己ループである。なお、
図3のHMMでは、ナル遷移はすべての状態間に仮定し
ているが、ここに制約を設けてナル遷移が生じる状態を
制限することも可能である。
【0026】次に、パターン照合部103で適用され
る、図3の構造のHMMを用いたパターン照合方式につ
いて図4のフローチャートを参照して説明する。ステッ
プS101では、入力された時刻tの信号、即ちt番目
のフレームの信号が発声区間であるか否かが、発声区間
検出部101での検出結果に基づいて判定される。時刻
tの入力信号が発声区間の信号である場合にはステップ
S102に、発声区間の信号でなければステップS10
6に進む。
【0027】ステップS102では、無音区間検出部1
06での検出結果に基づいて、入力された時刻tの信号
が無音区間の信号であるか否かが判定される。無音区間
の信号と判定された場合にはステップS107に、有音
区間の信号と判定された場合にはステップS103に進
む。
【0028】ステップS103では、フラグ(FLA
G)の値が評価される。フラグは0または1の値を取
り、時刻t−1の信号(つまり1フレーム前の信号)が
無音区間に属していたか(FLAG=0の場合)、有音
区間に属していたか(FLAG=1の場合)を示す。フ
ラグの値が0の場合には時刻tが(時刻t−1までの)
無音区間から有音期間に切り替わった(変化した)時刻
であると判定されて最終ステップS108に、1の場合
には無音区間が継続していると判定されてステップS1
04に進む。
【0029】ステップS104では、図3に示されるH
MMにおいて、時刻tの信号に対する、ナル遷移を除く
すべての状態遷移確率、及びすべての分布の出力確率が
計算され、最適な遷移が決定される。決定後、ステップ
S105に進む。ステップS105では、時刻tが次の
時刻t+1に設定され、ステップS101に戻る。
【0030】ステップS106では、各認識候補ごと
に、図3に示されたHMMにおいて、発声区間終了時刻
tで照合スコアが最大となる状態が選択され、その認識
候補ごとの照合スコアが認識結果判定部105に送ら
れ、処理を終了する。ここで照合スコアは、周知のよう
に入力音声信号の特徴ベクトル系列と標準特徴パターン
との類似度または距離を表す評価値であるステップS1
07では、ステップS102で時刻tの信号が無音区間
の信号であると判定されたことを受け、前述したフラグ
の値を0に設定し、ステップS105に進む。
【0031】ステップS108では、ステップS103
で時刻tの信号が、無音区間から有音区間へ切り替わっ
た時刻であると判定されたことを受け、図3に示された
HMMにおいて、まずナル遷移を行い、各状態における
時刻t−1における照合スコアを更新する。照合スコア
更新後、ナル遷移を除くすべての状態遷移確率、及びす
べての分布の出力確率が計算され、最適な遷移が決定さ
れる。決定後、ステップS109へ進む。この部分の処
理の詳細は、後述する。
【0032】ステップS109では、ステップS102
で時刻tの信号が有音区間の信号であると判定されたこ
とを受けて、前述したフラグの値を1に設定し、ステッ
プS105に進む。
【0033】以上が、本発明に直接関係するパターン照
合方式の概略と流れである。上記パターン照合方式を適
用したパターン照合部103での処理により、すべての
認識候補の照合スコアが計算され、認識結果判定部10
5において最大スコアをとる認識候補が認識結果として
選択される。
【0034】ここで、無音区間から有音区間へ切り替わ
った時刻tにおける上記ステップS108の処理の詳細
について、図5のフローチャートを参照して説明する。
時刻tにおいて、まずステップS401で状態番号iが
最終状態に設定される。
【0035】ステップS402では、状態iについて、
状態0から状態iのうち、時刻t−1(1フレーム前)
における最適経路の照合スコアが最大となる状態jが選
択される。
【0036】ステップS403では、状態jから状態i
へのナル遷移が起こり、状態iの時刻t−1(1フレー
ム前)における照合スコアが、状態jの同時刻t−1に
おける照合スコアに置き換えられる。
【0037】ステップS404では、状態iが先頭の状
態0であるかどうかが判定される。状態0である場合に
は最終ステップS406に、そうでなければステップS
405に進む。
【0038】ステップS405では、iが1だけカウン
トダウンされ、ステップS402に戻る。ステップS4
06では、すべての状態に対して、時刻tにおける、ナ
ル遷移を除く最適経路、及びその照合スコアが求められ
る。
【0039】このように無音区間から有音区間へ切り替
わった時刻にナル遷移を考えることにより、無音区間の
特徴ベクトルを照合に用いなかった影響を取り除くこと
ができる。なお、ここでは、状態iへのナル遷移は、状
態0から状態iのすべての状態から起こり得るとしてい
るが、ここに制約を設けて、例えば、無音区間の継続時
間などによって状態iへのナル遷移が可能な状態を制限
する(継続時間が短いほど状態数を減らす)ことも可能
である。また無音区間の継続時間が所定の閾値以下の場
合には、ナル遷移を起こさないようにすることも可能で
ある。更に、ここでは、ナル遷移が可能な状態を最終状
態から先頭の状態すべてについて探索しているが、これ
は必ずしもすべての状態について行う必要はなく、予め
事前情報に基づいて無音区間が発生しやすい状態につい
てのみナル遷移を行うことも可能である。
【0040】次に、本実施形態の効果を図6乃至図9を
参照して説明する。図6は「とさか(TOSAKA)」
と発声したときの、信号のパワーのイメージ図である。
ここで、時刻T0,T7はそれぞれ、発声区間の始端時
刻、終端時刻を示している。また、時刻T0−T1,T
2−T3,T4−T5,T6−T7の各区間は、それぞ
れ、パワーの閾値THにより無音区間と判定された区間
である。
【0041】一般に発声区間中の無音区間は、促音や摩
擦音、有声音の無声化などにより発生し、この区間内で
は、背景雑音の影響が相対的に大きくなるため、誤った
パターンとのマッチングが起こりやすい。そしてその結
果、誤認識が生じることがある。図6によれば、T0か
らT1、T2からT3、T4からT5、及びT6からT
7の区間で誤ったパターンマッチングが生じる虞があ
る。
【0042】図7は、T2からT3の区間における音声
信号の短時間パワーの様子と発生内容(ここでは音素列
で表現)を更に詳細に示したものである。この例では、
摩擦音/S/に相当する区間は、完全に閾値TH以下と
なっている。上述したように、この場合、パワーの閾値
TH以下であるT2からT3の区間は、誤ったマッチン
グを起こしやすい。
【0043】図8は、簡単のため1つの音素を1状態で
表わした「TOSAKA」を表わすHMMである。ここ
では簡単のため、状態/O//S//A//K//A/
からのナル遷移については省略してある。
【0044】図8のようなHMMに対して、先に述べた
パターン照合方式を適用すると、T2からT3の区間
(音声信号の無音区間)では、特徴ベクトル系列が照合
に用いられないように制御される。このため、音声信号
の有音区間、無音区間に無関係に特徴ベクトル系列が照
合に用いられる従来技術とは異なって、T2からT3の
区間(無音区間)における誤ったマッチングが生じるこ
とがなく、したがって照合スコアに悪影響を与えること
がない。しかも、本実施形態で適用されるパターン照合
方式では、無音区間から有音区間へ変わる時刻にはナル
遷移を許しているので、無音区間を照合に用いなかった
ことによる状態遷移の矛盾が生じない。
【0045】以上の結果、本実施形態では、照合スコア
に悪影響を与えることなく、図9で示したような遷移が
可能になる。この例では、音素/S/に相当する特徴ベ
クトルのパワーが、パワーの閾値TH以下となっている
ため、この部分の特徴ベクトルが照合に使われず、それ
を表現するために、音素/O/から音素/A/へのナル
遷移を許し、音素/S/の状態を経由することを回避し
ている。このことは、T2−T3以外の無音区間(T0
−T1,T4−T5,T6−T7)についても全く同様
に考えられる。
【0046】発声区間が終了した場合には、すべての状
態の、時刻T7における最適な状態遷移経路、及びその
ときの照合スコアが求まるので、最大となるスコアを認
識結果の判定に用いればよい。
【0047】この方法を用いれば、発声に対する認識候
補の照合において、無音区間の誤ったマッチングによ
り、誤った認識候補の照合スコアが大きくなることを回
避できる。その結果、照合スコアの精度が向上するの
で、認識率の改善につながる。以上が本発明の第1の実
施形態に係る音声認識装置の構成、作用、効果の詳細な
説明である。
【0048】[第2の実施形態]図10は、本発明の第
2の実施形態に係る音声認識装置を概略的に示すもので
ある。
【0049】図10に示す音声認識装置は、発声区間検
出部201、特徴ベクトル抽出部202、パターン照合
部203、標準特徴パターン記憶部204、認識結果判
定部205、及びN個の無音区間検出部(#1)206
−1〜(#N)206−Nとを具備している。
【0050】図10の構成の特徴は、(図1中の無音区
間検出部106に相当する)N個の無音区間検出部#1
(206−1)〜#N(206−N)により、予め用意
された異なる信号のパワーの閾値TH1〜THNに基づ
いて(発声区間の)音声信号の無音区間が検出されるよ
うになっている点にある。このため、(図1中のパター
ン照合部103、認識結果判定部105に相当する)パ
ターン照合部203、認識結果判定部205の機能も、
後述するように一部異なっている。なお、それ以外の構
成要素、即ち発声区間検出部201、特徴ベクトル抽出
部202、標準特徴パターン記憶部204は、図1中の
発声区間検出部101、特徴ベクトル抽出部102、標
準特徴パターン記憶部104と同様である。
【0051】そこで、図2の構成の音声認識装置の動作
について、図1の音声認識装置と異なる部分を中心に説
明する。無音区間検出部#1(206−1)〜#N(2
06−N)には、発声区間検出部201で検出された音
声信号が並列に入力される。各無音区間検出部#i(i
=1〜N)には、それぞれ異なるパワーの閾値THiが
用意されており、それらの閾値を用いて独立に音声信号
の無音区間が検出される。
【0052】図11は、無音区間検出部#1(206−
1)、無音区間検出部#2(206−2)、…無音区間
検出部#N(206−N)で、予め設定されたパワーの
閾値TH1,TH2,…THNに基づき、発声区間にお
ける音声信号の無音区間が検出される様子を表してい
る。ここでは、THi>THi+1となるように設定さ
れているものとする。
【0053】無音区間検出部#1(206−1)〜#N
(206−N)にて独立に検出された無音区間を示す情
報(無音区間情報)はパターン照合部203に送られ
る。パターン照合部203には、特徴ベクトル抽出部2
02により抽出された特徴ベクトルの時系列(特徴ベク
トル系列)も送られる。パターン照合部203では、特
徴ベクトル抽出部202から入力される特徴ベクトル系
列と、各無音区間検出部#1(206−1)〜#N(2
06−N)から入力される無音区間情報を用いて、各認
識候補の照合スコアが計算される。
【0054】ここで、パターン照合部203及び認識結
果判定部205における処理を、図12のフローチャー
トを参照して説明する。ステップS201では、初期設
定処理が行われ、無音区間検出部#iを示すパラメータ
(無音区間検出部番号)としてi=1が設定される。
【0055】ステップS202では、すべての認識候補
について、無音区間検出部#iからの無音区間情報を用
いてパターン照合部203により照合スコアが算出され
る。このパターン照合部203での照合スコア計算に
は、前記第1の実施形態で述べた(パターン照合部10
3での)照合方式を用いる。
【0056】ステップS203では、ステップS202
で算出された各認識候補ごとの照合スコアから、予め用
意された枝刈りのための認識候補数Miに従い、上位M
i位までの認識候補が選択され、次のステップの認識候
補として残される。ここでは、Mi>Mi+1となるよ
うに設定されているものとする。
【0057】ステップS204では、iが無音区間検出
部#Nを表すパラメータ値(無音区間検出部番号)Nに
達したかどうかが判定される。i=Nとなったなら最終
ステップS206に、そうでなければステップS205
に進む。ステップS205では、iが1だけカウントア
ップされ、ステップS202に戻る。
【0058】ステップS206では、その時点において
残されている(上位MN位までの)認識候補の中から照
合スコアが最大となるものが認識結果判定部205によ
り選ばれ、認識結果として出力される。以上、第2の実
施形態でのパターン照合部203及び認識結果判定部2
05における処理について説明した。
【0059】以上の方式を用いれば、認識候補の選択の
際に、スペクトルが安定するパワーの大きな部分に重み
をかけることができ、スペクトルが不安定なパワーの低
い区間の影響を減らすことができる。また、パワーの閾
値を段階的に変えて、認識候補の枝刈りをしながらパタ
ーン照合を行うことにより、段階的に認識候補を絞るこ
とができ、認識の精度を向上させ、誤認識を減らすこと
ができる。以上が本発明の第2の実施形態に係る音声認
識装置の構成、作用、効果の詳細な説明である。
【0060】(第2の実施形態の第1変形例)以上に述
べた第2の実施形態では、パターン照合部203におけ
る認識候補の枝刈りを、パワーの閾値の大きいものから
順に用いて行うものとして説明したが、逆にパワーの閾
値の小さいものから順に行うことも可能である。
【0061】そこで、図10の構成において認識候補の
枝刈りをパワーの閾値の小さいものから順に行う方式を
適用した、第2の実施形態の第1変形例について、図1
3のフローチャートを参照して説明する。
【0062】ステップS301では、i=Nが初期設定
される。ステップS302では、すべての認識候補に対
して、無音区間検出部#iからの無音区間情報を用いて
パターン照合部203により照合スコアが算出される。
このパターン照合部203での照合スコア計算には、前
記第1の実施形態で述べた(パターン照合部103で
の)照合方式を用いる。
【0063】ステップS303では、ステップS302
で算出された照合スコアから、予め用意された枝刈りの
ための認識候補数Miに従い、上位Mi位までの認識候
補が選択され、次のステップの認識候補として残され
る。ここでは、先の照合方式の例と異なって、Mi<M
i+1となるように設定されているものとする。
【0064】ステップS304では、iが無音区間検出
部#1を表すパラメータ値(無音区間検出部番号)1に
達したかどうかが判定される。i=1となったなら最終
ステップS306に、そうでなければステップS305
に進む。ステップS305では、iが1だけカウントダ
ウンされ、ステップS302に戻る。
【0065】ステップS306では、その時点において
残されている(上位M1位までの)認識候補の中から照
合スコアが最大となるものが認識結果判定部205によ
り選ばれ、認識結果として出力される。以上、第2の実
施形態の第1変形例に係るパターン照合部203及び認
識結果判定部205における処理について説明した。
【0066】以上の方式では、まず小さいパワーの閾値
で、無音区間における誤ったマッチングを許して複数の
認識候補が選択される。正解候補は、無音区間以外では
正しくマッチングするので、上位候補に入る。そして、
徐々にパワーの閾値を大きくしてマッチングを行うこと
により、無音区間における誤ったマッチングの影響を減
らすことができ、最終的に正解候補を検出することが可
能である。
【0067】このような方式を用いれば、認識候補選択
の際に、まず、無音区間における誤ったマッチングを含
む認識候補の中から、段階的に無音区間の誤ったマッチ
ングの影響を減らしていくことができ、認識の精度を向
上させ、誤認識を減らすことができる。以上が本発明の
第2の実施形態の第1変形例における音声認識装置の作
用、効果の詳細な説明である。
【0068】(第2の実施形態の第2変形例)以上に述
べた第2の実施形態、及び当該実施形態の第1変形例で
は、異なるパワーの閾値THiを用いて各閾値THiご
とに検出される無音区間の情報に対してパターン照合部
203で得られる複数の照合スコアを順番に用いて認識
候補を枝刈りし、認識結果を求めるものとして説明した
が、これに限るものではない。例えば、各閾値THiご
とに得られる照合スコアの重み付け和をとることにより
認識結果を判定することも可能である。
【0069】そこで、この方式を用いた第2の実施形態
の第2変形例について、図14のフローチャートを参照
して説明する。ステップS501では、認識候補番号i
が1に初期設定される。
【0070】ステップS502では、無音区間検出部#
jを示すパラメータ(無音区間検出部番号)jが1に初
期設定される。ステップS503では、無音区間検出部
#jからの無音区間情報を用いて認識候補i(認識候補
番号がiの認識候補)の照合スコアsijがパターン照
合部203により計算される。
【0071】ステップS504では、jが無音区間検出
部#Nを表すパラメータ値(無音区間検出部番号)Nに
達したかどうかが判定される。j=Nとなったならステ
ップS506に、そうでなければステップS505に進
む。ステップS505では、jが1だけカウントアップ
され、ステップS503に戻る。
【0072】ステップS506では、各無音区間検出部
#j(j=1〜N)、つまり無音区間検出部#1〜#N
からの無音区間情報を用いて算出された照合スコアsi
jの重みwjによる重み付け和、つまりsi1〜siN
の重みw1〜wNによる重み付け和が計算され、認識結
果判定に用いられる認識候補iの照合スコアSiが計算
される。ここでwjは予め定められている重み(0≦w
j≦1)であり、無音区間検出部#jからの無音区間情
報を用いて算出された照合スコアsijに対する重みで
ある。
【0073】ステップS507では、すべての認識候補
について照合スコアSiが計算されたかどうかが、iの
値により判定される。iが、認識候補数に達していれば
最終ステップS509に、達していなければステップS
508に進む。ステップS508では、認識候補番号i
が1だけカウントアップされて、ステップS502に戻
る。
【0074】ステップS509では、認識結果判定部2
05により、すべての認識候補の照合スコアSiが比較
され、Siが最大となる認識候補が認識結果として判定
されて出力される。以上、第2の実施形態の第2変形例
に係るパターン照合部203及び認識結果判定部205
における処理について説明した。
【0075】以上の方式では、異なるパワーの閾値TH
1〜THNに基づいて得られる各閾値ごとの無音区間情
報を用いて算出される、同一認識候補iについての照合
スコアsi1〜siNに対して適当な重みw1〜wNを
かけて和をとることにより、無音区間の影響を任意に照
合スコアに反映させることができる。このため、無音区
間における誤ったマッチングの影響を減らすことができ
る。以上が本発明の第2の実施形態の第2変形例におけ
る音声認識装置の作用、効果の詳細な説明である。
【0076】なお、前記第2の実施形態では、無音区間
検出部#1(206−1)〜#N(206−N)が並行
して動作するものとして説明したが、発声区間検出部2
01で検出された発声区間の音声信号をメモリ等の記憶
手段に格納しておき、この状態で無音区間検出部#1
(206−1)〜#N(206−N)を順に起動して、
上記記憶手段内の音声信号を対象としてその無音区間検
出部に固有の閾値で無音区間を検出させ、その都度検出
した無音区間情報をパターン照合部203に送るように
しても構わない。
【0077】また、以上の実施形態における発声区間検
出部101(201)、特徴ベクトル抽出部102(2
02)、パターン照合部103(203)、認識結果判
定部105(205)、無音区間検出部106(206
−1〜206−N)の各機能は、ソフトウェアとしても
実現可能である。
【0078】また、本実施形態は、コンピュータに以上
の実施形態に係る音声認識装置で適用したパターン照合
方式を含む所定の手順を実行させるための(或いはコン
ピュータを音声認識装置の持つ所定の手段として機能さ
せるための、或いはコンピュータに音声認識装置の持つ
所定の機能を実現させるための)プログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能なCD−ROM等の記録媒体
として実施することもできる。また、このプログラムが
通信媒体を介してダウンロードされるものであっても構
わない。
【0079】この他、本発明の実現形態には上述の例に
対して種々の変形が可能であり、それらも趣旨に反しな
い限り本発明の実施形態の範囲内である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発声区間内に予期しないパワーの低い無音区間が存在し
ても、その無音区間を検出し、標準特徴パターンとの照
合の際に利用することにより、無音区間における誤った
パターンマッチングを回避することができ、高精度な認
識が可能となる等の実用上多大な効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る音声認識装置の
基本構成を表わすブロック図。
【図2】入力音声信号における無音区間を表わす概念
図。
【図3】ナル遷移を含むHMMの構成を示す図。
【図4】パターン照合方式の流れを示す図。
【図5】無音区間から有音区間へ切り替わった時刻にお
ける処理の流れを示す図。
【図6】入力音声信号におけるパワーの様子を示す図。
【図7】入力音声信号におけるパワーの様子の詳細を示
す図。
【図8】HMMの構成の具体例を示す図。
【図9】パターン照合処理後の最適経路の概念図。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る音声認識装置
の基本構成を表わすブロック図。
【図11】複数の閾値による入力信号の無音区間を表わ
す概念図。
【図12】複数の閾値を用いるパターン照合方式の流れ
を示す図。
【図13】複数の閾値を用いるパターン照合方式の流れ
の第1変形例を示す図。
【図14】複数の閾値を用いるパターン照合方式の流れ
の第2変形例を示す図。
【符号の説明】
101,201…発声区間検出部 102,202…特徴ベクトル抽出部 103,203…パターン照合部 104,204…標準特徴パターン記憶部 105,205…認識結果判定部 106,206−1〜206−N…無音区間検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金澤 博史 兵庫県神戸市東灘区本山南町8丁目6番26 号 株式会社東芝関西研究センター内 Fターム(参考) 5D015 DD03 DD05 HH11 HH23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される信号を音響分析して音声が発
    声された区間を検出して、検出した発声区間の音声信号
    から特徴ベクトル系列を抽出し、前記抽出した特徴ベク
    トル系列と所定の認識候補ごとに予め用意されている音
    声信号の標準パターンとを第1の照合方式にて照合する
    ことにより、両者の類似度または距離を表す照合スコア
    を計算し、各認識候補ごとの照合スコアに基づいて認識
    結果を判定する音声認識方法において、 前記検出した発声区間の音声信号の短時間パワーから音
    声信号の無音区間を検出し、 その無音区間の特徴ベクトル系列をパターン照合の対象
    外とすると共に、無音区間から有音区間へ変化する時刻
    に相当する特徴ベクトル系列につき無音区間の影響を考
    慮した第2の照合方式を用いて照合することにより照合
    スコアを計算することを特徴とする音声認識方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の照合方式は隠れマルコフモデ
    ル照合方式であり、前記第2の照合方式はナル遷移を許
    す隠れマルコフモデル照合方式であることを特徴とする
    請求項1記載の音声認識方法。
  3. 【請求項3】 入力される信号を音響分析して音声が発
    声された区間を検出して、その検出した発声区間の音声
    信号から特徴ベクトル系列を抽出する一方、 前記検出した発声区間の音声信号の短時間パワーから、
    それぞれ異なる閾値に基づいて音声信号の無音区間を独
    立に検出し、 前記抽出した特徴ベクトル系列と所定の認識候補ごとに
    予め用意されている音声信号の標準パターンとを、前記
    異なる閾値に基づいて独立に検出される無音区間の情報
    に基づいて、隠れマルコフモデル照合方式にて照合する
    ことにより、前記各閾値別に両者の類似度または距離を
    表す照合スコアを計算し、その際に対応する閾値に基づ
    いて検出した無音区間の特徴ベクトル系列をパターン照
    合の対象外とすると共に、前記無音区間から有音区間へ
    変化する時刻にのみ、ナル遷移を許す隠れマルコフ照合
    方式を適用し、 各閾値別に求めた各認識候補ごとの照合スコアに基づい
    て認識結果を判定することを特徴とする音声認識方法。
  4. 【請求項4】 1つの閾値について前記各認識候補ごと
    の照合スコアの計算を実行する都度、その認識候補ごと
    の照合スコアに基づいて認識候補を絞り、その動作を、
    前記閾値を一定方向に段階的に切り替えながら繰り返す
    ことを特徴とする請求項3記載の音声認識方法。
  5. 【請求項5】 同一認識候補について各閾値別に得られ
    る照合スコアの重み付け和を算出する処理を全ての認識
    候補について実行し、その全認識候補各々の照合スコア
    の重み付け和に基づいて認識結果を判定することを特徴
    とする請求項3記載の音声認識方法。
  6. 【請求項6】 入力される信号を音響分析して音声が発
    声された区間を検出する発声区間検出手段と、 前記発声区間検出手段により検出された発声区間の音声
    信号から特徴ベクトル系列を抽出する特徴ベクトル抽出
    手段と、 前記発声区間検出手段により検出された発声区間の音声
    信号の短時間パワーから、音声信号の無音区間を検出す
    る無音区間検出手段と、 所定の各認識候補の音声信号の標準パターンを記憶する
    標準パターン記憶手段と、 前記特徴ベクトル抽出手段により抽出された特徴ベクト
    ル系列と前記標準パターン記憶手段に記憶されている各
    認識候補の標準パターンとを隠れマルコフ照合方式にて
    照合することにより、両者の類似度または距離を表す照
    合スコアを計算するパターン照合手段であって、前記無
    音区間検出手段により検出された無音区間の特徴ベクト
    ル系列をパターン照合の対象外とすると共に、前記無音
    区間から有音区間へ変化する時刻にのみ、ナル遷移を許
    す隠れマルコフ照合方式にて照合するパターン照合手段
    と、 前記パターン照合手段により求められる各認識候補ごと
    の照合スコアに基づいて認識結果を判定する認識結果判
    定手段とを具備することを特徴とする音声認識装置。
  7. 【請求項7】 入力される信号を音響分析して音声が発
    声された区間を検出する発声区間検出手段と、 前記発声区間検出手段により検出された発声区間の音声
    信号から特徴ベクトル系列を抽出する特徴ベクトル抽出
    手段と、 前記発声区間検出手段により検出された発声区間の音声
    信号の短時間パワーから、それぞれ異なる閾値に基づい
    て音声信号の無音区間を検出する複数の無音区間検出手
    段と、 所定の各認識候補の音声信号の標準パターンを記憶する
    標準パターン記憶手段と、 前記特徴ベクトル抽出手段により抽出された特徴ベクト
    ル系列について、前記各無音区間検出手段によりそれぞ
    れ検出された無音区間の特徴ベクトル系列を除いて、前
    記異なる閾値別に、前記標準パターン記憶手段に記憶さ
    れている各認識候補の標準パターンと隠れマルコフ照合
    方式にて照合することにより、両者の類似度または距離
    を表す照合スコアを計算するパターン照合手段であっ
    て、前記無音区間から有音区間へ変化する時刻にのみ、
    ナル遷移を許す隠れマルコフ照合方式にて照合するパタ
    ーン照合手段と、 前記パターン照合手段により各閾値別に求められる各認
    識候補ごとの照合スコアに基づいて認識結果を判定する
    認識結果判定手段とを具備することを特徴とする音声認
    識装置。
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