JP2001013257A - 地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法及びそれに用いられるプラグ構造体 - Google Patents
地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法及びそれに用いられるプラグ構造体Info
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Abstract
置される地震計への悪影響を回避する地震観測井におけ
る湧水・ガスの封止施工方法を提供する。 【解決手段】 地震観測井における湧水・ガスの封止施
工方法において、所定の深さまで地震観測井を掘削する
ステップと、シール管、サブ管及び該地震観測井内に地
震計を設置するための設置ケースを、地震観測井の深さ
より僅かに短いケーシング管の下端に固定して該地震観
測井の内部に挿入設置するステップと、それらの内部を
通してシール材充填用管を挿入し、該シール管内部及び
地震観測井とケーシング管等との隙間にシール材を充填
するステップと、プラグ構造体を適宜の装着用ロッドの
下端に着脱可能に取りつけ、ケーシング管等の内に挿入
するステップと、そして、プラグ構造体のOリングがサ
ブ管の貫通孔の内面に密接し且つ該プラグ構造体の雄ね
じ部が該サブ管の貫通孔にねじ結合させた状態で該プラ
グ構造体を装着用ロッドから取り外し、該装着用ロッド
のみを引き抜くステップとを備えて構成されてなる。
Description
付近を流動性及び硬化性を有するシール材で充填するこ
とにより湧水・ガスの封止を行ない該地震観測井内に設
置される地震計への悪影響を回避する地震観測井におけ
る湧水・ガスの封止施工方法及びそれに用いられるプラ
グ構造体に関する。
る目的で各地に地震観測井20を掘り、その内部に地震
計・地殻活動観測器等の地震観測装置(本明細書では、
これを総称して「地震計40」と称する。)を設置す
る。
の封止施工方法は、以下のようであった。まず、所定の
深さまで地震観測井を掘削する。通常、200m程度と
される。次に、シール材の逆流を防止するシール管3
0、シール材充填用管50の先端を着座させる肩部62
と該肩部62に連続する軸方向の貫通孔64とを有する
サブ管60及び該地震観測井20内に地震計40を設置
するため台座72を有する設置ケース70を、地震観測
井20の深さより僅かに短い長さまで継結された多数の
ケーシング管80の下端に固定して該地震観測井20の
内部に挿入設置する。シール管30の内部には、シール
用の鋼球32a、34aを嵌め込んだフロートカラー32
及びフロートシュー34が上下に間隔を開けて設けられ
ている。各鋼球は、下方に充填されるセメントの密度と
上方に充填される清水の密度との差によって浮き上がり
フロートカラー32及びフロートシュー34のシール面
32b、34bに押し付けられる。シール管30の上方か
らシール材、例えば、比重1.8程度のセメント・ミル
クがシール管30の内部に圧送されると、それぞれの鋼
球32a、34aはシール面32b、34bから離れる。
これにより、図において矢印Xで示されているように、
セメント・ミルクはシール管30内部を通って下方に押
し出される。
置ケース70の内部を通してシール材充填用管50を挿
入し、その先端をサブ管60の肩部62に着座させる。
その状態でセメンチング・ポンプ90を用いてケーシン
グ管80、設置ケース70、サブ管60及びシール管3
0の内部に向ってセメント・ミルクを排出し、シール管
30内部及び地震観測井20とシール管30、サブ管6
0、設置ケース70及び多数のケーシング管80との隙
間にセメント・ミルクを充填する。充填後、直ちに設置
ケース70及びケーシング管80の内部を清水により洗
浄する。特に、台座72は、入念に洗浄し地震計40と
の間に異物が介在しないようにする。48時間以上のセ
メント硬化待ち後、Oリングの損傷防止のため、シール
材充填用管50の下端をサブ管60の貫通孔64の内径
と近似する切削パイプに交換し、再度降管して貫通孔6
4内面のシール材のイバリを切削・洗浄する。さらに、
さび止め剤を含んだ処理水を通してシール管30(フロ
ートカラー32の上方のみ)、サブ管60、設置ケース
70及び多数のケーシング管80内の水を処理水で置換
する。最後に、シール材充填用管50を引き抜いて、適
宜の地震計装着用ロッドを用いて地震計40を設置ケー
ス70内の台座72に着座させて地震計40の設置を完
了する。
地震活動の盛んな場所、あるいは、活断層に近い場所に
も多数設置される。このような場所では、高圧のガスや
湧水が地震観測井内で発生する。そして、これらがシー
ル管30の二重のシール構造、すなわち、フロートカラ
ー32及びフロートシュー34を打ち破って内部に侵入
し、設置ケース70内の地震計40に影響を及ぼす。こ
れにより、地震計40は本来の地震活動でないデータを
地震による前兆活動と誤って認識し、観測データの信頼
性を損なわせる原因となる。
するもので、所定の深さまで地震観測井を掘削するステ
ップと、シール材の逆流を防止するシール管、シール材
充填用管の先端を着座させる肩部と該肩部に連続する軸
方向の貫通孔とを有するサブ管及び該地震観測井内に地
震計を設置するための設置ケースを、地震観測井の深さ
より僅かに短い長さまで継結された多数のケーシング管
の下端に固定して該地震観測井の内部に挿入設置するス
テップと、多数のケーシング管及び設置ケースの内部を
通してシール材充填用管を挿入し、その先端をサブ管の
肩部に着座させた状態でシール管の内部に向ってシール
材を排出し、該シール管内部及び地震観測井とシール
管、サブ管、設置ケース及び多数のケーシング管との隙
間にシール材を充填するステップと、シール材充填用管
を引き抜き、シール管の貫通孔にねじ結合可能な雄ねじ
部と該雄ねじ部の下方に設置される該貫通孔に密着可能
な一又は複数のOリングとを有するプラグ構造体を適宜
の装着用ロッドの下端に着脱可能に取りつけ、多数のケ
ーシング管及び設置ケースの内部を通して挿入するステ
ップと、そして、プラグ構造体のOリングがサブ管の貫
通孔の内面に密接し且つ該プラグ構造体の雄ねじ部が該
サブ管の貫通孔にねじ結合させた状態で該プラグ構造体
を適宜の装着用ロッドから取り外し、該装着用ロッドの
みを引き抜くステップとを備えて構成されてなる地震観
測井における湧水・ガスの封止施工方法を提供する。
貫通孔にねじ結合した状態で該サブ管内に残される。そ
のため、シール管におけるシール及びプラグ構造体のO
リングによるシールの二重の封止構造をとることができ
る。よって、地震観測井内に発生したガス・湧水など
は、地震計が設置されている設置ケース内に入り込むこ
とはできない。
の地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法におい
て、プラグ構造体の雄ねじ部が下方に向ってつぼまるよ
うになされた逆円錐形部の外周に設けられていることを
特徴とする。
って深い地震観測井の底付近でサブ管の貫通孔にねじ結
合される。プラグ構造体の雄ねじ部が下方に向ってつぼ
まるようになされた逆円錐形部の外周に設けられている
と、雄ねじ部と貫通孔とが自動的に芯合わせされる。ま
た、サブ管を雄ねじ部より相対的に軟らかい材料を用い
且つ雄ねじ部を貫通孔にねじ込むことにより貫通孔に雌
ねじ部を形成するようにすると、雄ねじ部と雌ねじ部と
の結合が密接となり、フロートシューから侵入する湧水
・ガスが高圧であっても封止が可能となる。
に記載の地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法
において、プラグ構造体の上端部には対角状に一対のJ
スロットが設けられており且つ適宜の装着用ロッドの下
端部には該Jスロットに係合する一対の突起が設けられ
ていることを特徴とする。
Jスロットと適宜の装着用ロッドの下端部に設けられ一
対の突起とが結合することによって、プラグ構造体は装
着用ロッドの下端に取りつけられる。この状態で、装着
用ロッドを回転するとプラグ構造体も一緒に回転し、確
実に、雄ねじ部がサブ管の貫通孔内にねじ込まれる。プ
ラグ構造体とサブ管とのねじ結合が達成された後、装着
用ロッドを僅かに下降させ且つ回転すると、一対の突起
が一対のJスロットから外れることができる状態とな
る。この状態で、装着用ロッドを引き上げると該装着用
ロッドのみが上昇し、プラグ構造体はサブ管にねじ結合
した状態で残される。
いずれか1項に記載の地震観測井における湧水・ガスの
封止施工方法において、シール材充填ステップの後に、
さらに、シール材充填用管の下端をサブ管の内部から抜
いた後、設置ケース内部及び多数のケーシング管内部を
清水で洗浄するステップと、シール材の硬化後、シール
材充填用管の下端を貫通孔の内径と近似する切削パイプ
に交換し、Oリングの損傷防止のため貫通孔内面のシー
ル材のイバリを切削・洗浄するステップを含むことを特
徴とする。
面には、イバリと呼ばれる残存物が付着している。シー
ル材の硬化後、これを洗浄・除去することにより、Oリ
ングの損傷を防止すると共に貫通孔とOリングとの密着
を高め、シール能力を向上させる。
ドの下端部に着脱可能に取り付けられる対角状に一対の
Jスロットが設けられている装着部と、シール管の貫通
孔にねじ結合可能な雄ねじ部をその外周面に有する下方
に向ってつぼまるようになされた装着部の下側に配置さ
れた逆円錐形部と、そして、サブ管の貫通孔の内面と密
着可能な一又は複数のOリングとを有する逆円錐形部の
下側に配置されたシール部とを備えて構成されてなるプ
ラグ構造体を提供する。
おける湧水・ガスの封止施工方法及びそれに用いられる
プラグ構造体について図面を参照して詳細に説明する。
なお、上述した従来の地震観測井における湧水・ガスの
封止施工方法において説明した構成要素と同じ構成要素
に関しては同一の参照を付し、その詳細な説明は省略す
る。
て詳細に説明する。図1は、本発明に係るプラグ構造体
の一実施形態の斜視図であり、図2はその中央縦断面図
である。本発明に係るプラグ構造体10は、概略的に、
円筒状の装着部12と、下方に向ってつぼまるようにな
された装着部12の下側に配置された逆円錐形部14
と、そして、一又は複数のOリング16を取り付けた逆
円錐形部14の下側に配置されたシール部18とを備え
て構成されている。プラグ構造体10は、例えば、強度
及び耐食性よりクロムーモリブデン鋼(SCM415)が
用いられる。装着部12には、対角状に一対のJスロッ
ト12aが設けられている。逆円錐形部14は、その外
周面に雄ねじが切られた雄ねじ部14aとされており且
つ2−6度の傾斜で下方に向ってつぼまるようになって
いる。ねじは、左タップ、すなわち、左方向(反時計方
向)に回転したときにねじが締まる方向とされている。
これは、ケーシング管、設置ケース及びサブ管が右ねじ
となっており、内側からタップを食い込ませながら左に
回せばねじが締まる方向としたためである。そのため、
プラグ構造体10を装着する際使用する適宜の装着用ロ
ッドは多数の左ねじのロッドを継結して構成したもので
なければならない。また、Jスロットも、左向きとじ右
当たりで締めた後そのままロッドを引き上げると着脱可
能となるようなものとする。逆円錐形部14は、図3に
示されているように、軸方向に刃部14bを設け、サブ
管に食い込み易い形状としている。逆円錐形部14は、
所望の硬さを出すため焼き入れしてある。シール部18
には、一又は複数、好ましくは、3本のOリング16を
装着するための溝18aが形成されている。Oリング1
6としては、地震観測井20内に発生するガス・湧水の
成分による耐腐食性を考えてフッ素ゴム製のものが好ま
しい。
水・ガスの封止施工方法について説明する。図4は、本
発明に係る地震観測井における湧水・ガスの封止施工方
法を説明するための地震観測井底付近の断面図である。
初めに、地震予知に必要と思われる地点を選定し、その
地点における地殻活動の観測を行なうため地下約200
mの地震観測井20を掘削し、観測装置を地震観測井の
底に設置する。掘削は10インチケーシング管80を設
置すべき部位から始め、次第に深く且つ細くして5イン
チケーシング管80を設置すべき部位の順に地震観測井
20を仕上げていく。これらのケーシング管80として
は、例えば、配管用炭素鋼鋼管(JIS/G3452)
を用いることができる。地震観測井20の孔芯傾斜角度
は仕様で求められている範囲内、例えば、3度以内とす
る。これは観測装置が傾斜3度以上では作動しないため
であるとともに、観測装置が地震観測井内をスムースに
通り、地震観測井20の底部に設置できるようにするた
めである。
た後、最終挿入ケーシングである5インチケーシング管
80を地震観測井20の深さより僅かに短い長さまで継
結して地震観測井20内に挿入する。5インチケーシン
グ管80の先端部分には、シール材の逆流を防止するシ
ール管30、シール材充填用管の先端を着座させる肩部
62と肩部62に連続する軸方向の貫通孔64とを有す
るサブ管60及び地震観測井20内に地震計40を設置
するための設置ケース70を固定する。
0の内部を通してシール材充填用管50を挿入し、その
先端をサブ管60の貫通孔64に挿入する。その状態で
清水をシール材充填用管50の内部を通して供給し、多
数のケーシング管80等と地震観測井20の掘削孔壁と
の間に多量の清水を循環させ孔壁に付着した泥を落と
す。次に、ケーシング管80と地震観測井20の掘削孔
壁との間をフルホールセメンチング、すなわち、ケーシ
ング管80等と地震観測井20の掘削孔壁との間をセメ
ントで余すところなく充填する。セメントの供給は、シ
ール材充填用管50を用いてセメンチング・ポンプ90
により同様に行なう。使用するセメントのスラリー組成
は、10インチケーシング管80及び8インチケーシン
グ管80の周囲の部位については、セメント1に対し水
0.53とする。また、5インチケーシング管80の部
位については、セメント1に対し水0.55、ジプカル
0.03とすることが好ましい。なお、使用するセメン
トは吸湿していないものを用いる。
清水を再びシール材充填用管50を通して送り込み、設
置ケース70及び5インチケーシング管80内の残留セ
メントを余すことなく排出すると共に、それらの内部を
洗浄する。特に、シール材であるセメントの排出によ
り、サブ管60の貫通孔64内面には、イバリと呼ばれ
るセメント残留物が付着している。フルホールセメンチ
ング後48時間以上のセメント硬化待ち後シール材充填用
管50の下端を貫通孔64の内径と近似の切削パイプに
交換し、これを洗浄・除去する。これにより、Oリング
16の損傷を防止することができると共に、貫通孔64
とOリング16との密着を高め、シール能力を向上させ
ることができる。
構造体10を適宜の装着用ロッド55の下端に着脱可能
に取りつけ、多数のケーシング管80及び設置ケース7
0の内部を通して挿入する。図示された好ましい実施形
態では、プラグ構造体10の雄ねじ部14aが下方に向
ってつぼまるようになされた逆円錐形部14の外周に設
けられていると、雄ねじ部14aと貫通孔64とが自動
的に芯合わせされる。プラグ構造体10の雄ねじ部14
aがサブ管60の貫通孔64上端に当たった後、装着用
ロッド55を左ねじ方向(反時計方向)に回転すると、
逆円錐形部14の雄ねじ部14aがサブ管60の貫通孔
64にねじ込まれるようになっている。すなわち、図示
された好ましい実施形態では、プラグ構造体10は、装
着用ロッド55に対し、一対のJスロット12aと一対
の突起55aとの係合により着脱可能に固定されてい
る。そこで、この状態で装着用ロッド55を回転すると
プラグ構造体10も一緒に回転し、確実に、雄ねじ部1
4aがサブ管60の貫通孔64内にねじ込まれるのであ
る。
軟らかい材料を用い且つ雄ねじ部14aを貫通孔64に
ねじ込むことにより貫通孔64に雌ねじ部を形成するよ
うにすると、雄ねじ部14aと雌ねじ部との結合が密接
となり、フロートシュー34から侵入する湧水・ガスが
高圧であっても封止が可能となる。
60の貫通孔64の内面に密接し且つプラグ構造体10
の雄ねじ部14aがサブ管60の貫通孔64にねじ結合
させた状態で該プラグ構造体10を適宜の装着用ロッド
55から取り外す。図示された好ましい実施形態では、
プラグ構造体10は、装着用ロッド55に対し、一対の
Jスロット12aと一対の突起55aとの係合により着脱
可能に固定されている。そこで、これを取り外すには、
装着用ロッド55を僅かに下降させ且つ回転すると、一
対の突起55aが一対のJスロット12aから外れること
ができる状態となる。この状態で、装着用ロッド55を
引き上げると該装着用ロッド55のみが上昇し、プラグ
構造体10はサブ管60にねじ結合した状態で残され
る。
14aがサブ管60の貫通孔64にねじ結合した状態で
該サブ管内に残されると、シール管30におけるシール
(フロートカラー32及びフロートシュー34の2箇所)及
びプラグ構造体10のOリング16によるシール(Oリ
ングの数と同一の個所で図示された好ましい実施形態で
は3箇所)の二重の封止構造をとることができる。よっ
て、地震観測井20内に発生したガス・湧水などは、地
震計40が設置されている設置ケース70内に入り込む
ことはできない。 最後に、適宜の地震計装着用ロッド
を用いて地震計40を設置ケース70内の台座72に着
座させて地震計40の設置を完了する。
ガスの封止施工方法は、プラグ構造体のOリングがサブ
管の貫通孔の内面に密接し且つ該プラグ構造体の雄ねじ
部が該サブ管の貫通孔にねじ結合させた状態で該プラグ
構造体を適宜の装着用ロッドから取り外し、サブ管内に
残こすようにしている。従って、シール管におけるシー
ル及びプラグ構造体のOリングによるシールの二重の封
止構造をとることができ、地震観測井内に発生したガス
・湧水などは、地震計が設置されている設置ケース内に
入り込むことはできない。これにより、地震観測井内に
設置される地震計への悪影響を回避することができる効
果がある。
視図である。
の封止施工方法を説明するための地震観測井底付近の断
面図である。
施工方法を説明するための地震観測井底付近の断面図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 地震観測井の底部付近を流動性及び硬化
性を有するシール材で充填することにより湧水・ガスの
封止を行ない該地震観測井内に設置される地震計への悪
影響を回避する地震観測井における湧水・ガスの封止施
工方法であって、 所定の深さまで地震観測井を掘削するステップと、 シール材の逆流を防止するシール管、シール材充填用管
の先端を着座させる肩部と該肩部に連続する軸方向の貫
通孔とを有するサブ管及び該地震観測井内に地震計を設
置するための設置ケースを、前記地震観測井の深さより
僅かに短い長さまで継結された多数のケーシング管の下
端に固定して該地震観測井の内部に挿入設置するステッ
プと、 多数のケーシング管及び設置ケースの内部を通してシー
ル材充填用管を挿入し、その先端を前記サブ管の肩部に
着座させた状態で前記シール管の内部に向ってシール材
を排出し、該シール管内部及び前記地震観測井と前記シ
ール管、サブ管、設置ケース及び多数のケーシング管と
の隙間にシール材を充填するステップと、 前記シール材充填用管を引き抜き、前記シール管の貫通
孔にねじ結合可能な雄ねじ部と該雄ねじ部の下方に設置
される該貫通孔に密着可能な一又は複数のOリングとを
有するプラグ構造体を適宜の装着用ロッドの下端に着脱
可能に取りつけ、前記多数のケーシング管及び設置ケー
スの内部を通して挿入するステップと、そして、 前記プラグ構造体のOリングが前記サブ管の貫通孔の内
面に密接し且つ該プラグ構造体の雄ねじ部が該サブ管の
貫通孔にねじ結合させた状態で該プラグ構造体を適宜の
前記装着用ロッドから取り外し、該装着用ロッドのみを
引き抜くステップと、 を備えて構成されてなる地震観測井における湧水・ガス
の封止施工方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の地震観測井における湧
水・ガスの封止施工方法において、前記プラグ構造体の
雄ねじ部が下方に向ってつぼまるようになされた逆円錐
形部の外周に設けられていることを特徴とする地震観測
井における湧水・ガスの封止施工方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の地震観測井にお
ける湧水・ガスの封止施工方法において、前記プラグ構
造体の上端部には対角状に一対のJスロットが設けられ
ており且つ前記適宜の装着用ロッドの下端部には該Jス
ロットに係合する一対の突起が設けられていることを特
徴とする地震観測井における湧水・ガスの封止施工方
法。 - 【請求項4】 請求項1−3のいずれか1項に記載の地
震観測井における湧水・ガスの封止施工方法において、
前記シール材充填ステップの後に、さらに、前記シール
材充填用管の下端を前記サブ管の内部から抜いた後、設
置ケース内部及び多数のケーシング管内部を清水で洗浄
するステップと、シール材の硬化後、前記シール材充填
用管の下端を貫通孔の内径と近似する切削パイプに交換
し、Oリングの損傷防止のため貫通孔内面のシール材の
イバリを切削・洗浄するステップとを含むことを特徴と
する地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法。 - 【請求項5】 適宜の装着用ロッドの下端部に着脱可能
に取り付けられる対角状に一対のJスロットが設けられ
ている装着部と、 シール管の貫通孔にねじ結合可能な雄ねじ部をその外周
面に有する下方に向ってつぼまるようになされた前記装
着部の下側に配置された逆円錐形部と、そして、 前記サブ管の貫通孔の内面と密着可能な一又は複数のO
リングとを有する前記逆円錐形部の下側に配置されたシ
ール部と、 を備えて構成されてなるプラグ構造体。
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---|---|---|---|
JP18517599A JP3317398B2 (ja) | 1999-06-30 | 1999-06-30 | 地震観測井における湧水・ガスの封止施工方法及びそれに用いられるプラグ構造体 |
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