JP2000516709A - イオン交換用および分画用樹脂から夾雑物を取り除くための酵素的方法 - Google Patents

イオン交換用および分画用樹脂から夾雑物を取り除くための酵素的方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、樹脂、特にイオン交換用および分画用樹脂を浄化するために用いる酵素的方法に関する。本方法は、単独で行うこともできるし、または化学的方法と併用することもできる。本方法によって、夾雑物、例えばタンパク質、炭水化物、脂質、および転化されなかった残りのスターチを含んでいて、且つ分画またはイオン交換を必要とする液体の製造を改良することができる。本発明はまた、コーン製甘味料、特にコーンシロップおよび高果糖コーンシロップを製造するために、樹脂を利用することにも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 イオン交換用および分画用樹脂から夾雑物を取り除くための酵素的方法 発明の背景 発明の分野 本発明は、酵素反応技術の広域な分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、 樹脂、特にイオン交換用および分画用樹脂から、酵素処理によって夾雑物を取り 除くための方法に関する。本発明はまた、精製されたコーン製甘味料、特にコー ンシロップおよび高果糖コーンシロップを、前もって酵素によって洗浄した樹脂 を用いて製造する方法に関する。 関連技術の説明 樹脂は、有機または無機、あるいはイオンまたは非イオン性の物質を分離する 分析化学において、強力な道具となる。樹脂は、典型的にはカラムまたは容器内 に入っている。樹脂は、いわゆるDVB(di-vinyl benzene)を化学的に相互に架橋 したポリスチレンを架橋した物質などから製造され、マクロ多孔性(macroporous )(大きい穴が開いたもの)およびゲル(小さい穴が開いたもの)の両方の形が ある。食品加工で用いられる別の樹脂は、アクリレートから形成される。典型的 には、樹脂は、再生して再利用することができる。夾雑物の付着によって、樹脂 の不活性化が起きる。熱不安定性(脱硫化すなわち機能欠失)に加えて、イオン 性、顆粒性(スラッジ)および高分子性物質による付着が起きる。 イオン交換樹脂は、合成有機高分子体であり、多くの場合架橋さ れたポリスチレンを基にして、荷電した基が付加された誘導体であり、水溶液中 に縣濁した場合、対イオンを交換する物質を形成する。陽イオン交換樹脂は、例 えば強酸性交換体となるスルホン酸、または弱酸性交換体となるカルボキシル酸 を基にした、固定化酸性官能基を有する。陰イオン交換樹脂は、例えば、弱塩基 性交換体となる4級アンモニウム、すなわちエトキシアミン基またはアミンを基 にした固定化官能基を有する。選択性を高めるために、他の官能基を樹脂骨格に 付加してもよい。誘導の程度および樹脂の架橋の程度によって、総合的なイオン 交換容量が決まる。 クロマトグラフィー技術は、液相および固相の分配能に基づいて、混合物質を 分離するために用いられる。イオン交換クロマトグラフィーとは、荷電分子また はイオンの混合物を分離するために、固体支持体がイオン交換性の物質であるク ロマトグラフィーのタイプと定義される。これは、調製的規模で行うこともでき るし、または高圧性液体クロマトグラフィーの1つの方法として行うこともでき る。 クロマトグラフィーによる分画は、交換能、溶出剤、カラムの長さおよび処理 量、溶出速度、顆粒サイズ、並びに温度に依存する。クロマトグラフィー分画は 、コーン製甘味料、例えばコーンシロップ(CSU)および高果糖コーンシロップ(HF CS)の精製など、多様な用途に利用することができる。コーン製甘味料は、コー ンスターチを加水分解することによって製造される。この反応で生成した成分に 対して、転化された程度に応じて、デキストロース当量(dextrose equivalent,D .E.)の値が出される。この値が低いほど、転化の程度は低い。より高い値は、転 化の完了度がより高いことを示して、92D.E.は、コーンスターチからデキスト ロース(コーン糖)への転化が完全であることを示す。高果糖コーンシロップで は、酵素的に 97D.E.に転化され、そして97-99D.E.に分画される。コーン製甘味料は、長年、 アイスクリームおよびヨーグルトの調製に用いられてきた。コーン製甘味料を加 える理由には、大きく2つの理由がある。第1に、コーン製甘味料は、望ましい 粘り、すなわち砂糖単独では与えることができない噛みごたえを、最終製品に与 えることができる。2番目に、ある種のコーン製甘味料は、1ポンドあたり、砂 糖より多くの甘さを付与するので、使用経費がより少ない。コーン製甘味料の価 値は、明らかに高いので、精製されたコーン製甘味料を調製する際に用いられる 、樹脂を再生するための改良された方法は、大いに有益である。現在、イオン交 換および分画クロマトグラフィーは、コーン製甘味料を精製する際に用いられる 最良の方法であるが、樹脂が入ったカラムまたは容器は、頻繁に汚染され、しか も洗浄が困難である。 樹脂の再生のために選択される現在の方法は、化学薬品を利用するものである 。代表的な化学薬品には、限定しないが、塩酸(HCl)、水酸化ナトリウム(NaOH) 、水酸化アンモニウム(NH4OH)および炭酸ナトリウム(Na2CO3)がある。樹脂を、 前もって洗浄用剤、普通は水で洗い流してから、一連の処理工程を行う。しかし 、化学処理すなわち化学的再生の後でさえ、樹脂が、依然として微生物、例えば 細菌によって汚染されていることは稀なことではない。 本発明の目的は、樹脂を洗浄する方法であって、これまで酵素が利用されなか った工程において、酵素、特にプロテアーゼ、リパーゼ、カルボヒドラーゼおよ びαアミラーゼの作用を利用する前記方法を提供することである。本発明は、特 にコーン製甘味料を精製するために用いられる、イオン交換用および分画用樹脂 の洗浄に、とても適している。 発明の要約 本発明は、樹脂、特にイオン交換用および分画用樹脂を洗浄するために用いら れる酵素的な方法に関する。本方法は、単独で用いても、または化学的方法と併 用してもよい。本方法によって、夾雑物、例えばタンパク質、炭水化物、脂質、 および転化されなかった残りのスターチを含んでいて、且つ分画またはイオン交 換処理を必要とする液体の製造を改良することができる。本発明はまた、コーン 製甘味料、特にコーンシロップおよび高果糖コーンシロップを製造するために、 樹脂を利用することにも関する。 好ましい実施形態の説明 本発明は、樹脂、特にイオン交換用および分画用樹脂から、夾雑物を酵素的に 取り除く方法に関する。酵素を、指定した時間、汚染された樹脂に浸し、そして 任意には樹脂内で循環させる。酵素を循環させる時間は、生産因子(production factor)の1つである。樹脂の処理に割り当てる時間が短いほど、樹脂を洗浄す るために割り当てる必要な酵素量は多くなる。 本発明では、樹脂から夾雑物を取り除くために、伝統的な化学処理と併用して 、酵素を新規に利用することができる。酵素は、活性が最大になる特有の至適pH を有する。酵素のpH−活性グラフは、酵素の触媒部位における重要なプロトン供 与基またはプロトン受容基が、必要とされるイオン化状態をとる場合のpHを反映 している。酵素の至適pHは、必ずしも通常の外液のpHと同じである必要はなく、 至適pHのすぐ前後でも構わない。 本発明では、提示したプロテアーゼ、リパーゼ、カルボヒドラーゼおよびαア ミラーゼであって、pH1−9、より好ましくはpH6−8、さらに好ましくはpH6. 5-7.5の間で作用して、且つ至適温度が 32-82℃(90-180F)、より好ましくは49-54℃(120-130F)である前記酵素を用いる ことができる。 当業者に明らかなように、本発明では、問題の汚染に応じた種々の酵素を用い ることができる。通常、次に示す酵素を用いるが、これらは単に例であって、本 発明の範囲を限定するものではない。一般名の後に、かっこ内に商品名を示す。 プロテアーゼ/ペプチダーゼ(Alcalase,Neutrase,Flavourzyme) βグルカナーゼ(Finizym,Cereflo) リパーゼ(Palatase,Lipozyme) αアミラーゼ(BAN,Termamyl Type L) カルボヒドラーゼ(Viscozyme) 多酵素複合体の例を、限定しないが、以下に示す。 αアミラーゼ、βグルカナーゼ、プロテアーゼ(Ceremix) カルボヒドラーゼ(Viscozyme) 本明細書では、プロテアーゼ/ペプチダーゼは、タンパク質を、短い鎖、溶解 性のペプチドおよびアミノ酸に加水分解(切断)する酵素類を意味する。 βグルカナーゼは、βグルカン(1,4-beta-,1,3-beta-グルカン)を、オリゴ 糖および二糖に加水分解する酵素類を意味する。1,4−betaおよび1,3-betaとは 、本酵素類が作用する、分子内の炭素原子間の化学結合様式を指す。 オリゴ糖は、デキストロースが相互に結合した短鎖状の分子を意味する。これ らの鎖状分子は、長さとして、典型的には、3−5個のグルコース単位からなる 。 二糖は、2個のデキストロース単位が相互に連結されたものを意味する。これ らは、βグルカナーゼによって少量生成されるだけで ある。 リパーゼは、1,3位の、短鎖状および長鎖状の脂肪酸のエステル化学結合部位 を加水分解して、モノまたはジグリセリド、および脂肪酸を生成する酵素類を意 味する。短鎖のトリグリセリドとは、側鎖が、12またはそれ以下の炭素からなる 分子、すなわちラウリン酸およびこれより小さいもののエステルであるトリグリ セリドを指す。長鎖の脂肪酸とは、12超の炭素からなる脂肪酸分子、すなわちラ ウリン酸より大きい脂肪酸を指す。 αアミラーゼは、ランダムに作用して、アミロースおよびアミロペクチンのα -1,4グルコシド結合を加水分解して、その結果溶解性のデキストリンおよびオリ ゴ糖を生成する酵素類を意味する。α-1,4グルコシド結合とは、スターチを構成 しているグルコース分子間の化学結合様式を指す。1つのグルコース分子の1位 の炭素が、付加しているグルコースの4位の炭素に結合している。αアミラーゼ は、この結合を攻撃するもので、その結果スターチを切断して、デキストリンお よびオリゴ糖を生成する。 スターチには、2つの基本形:アミロースおよびアミロペクチンがある。アミ ロースは、厳密にα-1,4グルコシド結合からなり、そしてαアミラーゼによって 分解される。アミロペクチンは、スターチの2番目の形であり、α-1,4グルコシ ド結合およびα-1,6グルコシド結合の両方からなる。αアミラーゼは1,6-結合を 切断できないので、アミロペクチンは、αアミラーゼによって加水分解され難い 。 カルボヒドラーゼは、スターチではない多糖(β-1,4-,α-1,4-,α-1,5-)を 加水分解する広義な酵素類を意味する。この酵素類には、アラバナーゼ、セルラ ーゼ、βグルカナーゼ、ヘミセルラーゼ、およびキシラナーゼがある。アラバナ ーゼは、アラバンを、 オリゴアラバンおよびアラバノースに加水分解する。セルラーゼは、セルロース を、オリゴセルロースおよびセルビオースに加水分解する。ヘミセルラーゼは、 ヘミセルロースを、オリゴペントサンおよびペントサンに加水分解する。キシラ ナーゼは、キシランを、オリゴキシランおよびキシロースに加水分解する。 2つ以上の夾雑物が認められる場合、用いる各酵素の至適pHおよび温度を確認 して、そして可能ならば、これらの酵素を組み合わせた多酵素複合体として加え る。2つの酵素を組み合わせて用いる場合、両方の酵素が、それぞれの至適pHお よび温度で用いられることは稀である。この場合、両酵素が比較的に高い活性を 示す、「共通の」重複する領域を用いる。 2つ以上のこれらの酵素の至適pHおよび温度が大きく異なる場合には、これら を連続的に加える。典型的には、2つ以上のこれらの酵素は、夾雑物の比率とほ ぼ同じ比率で用いられる。多酵素複合体の例には、限定しないが、 アラバナーゼ、セルラーゼ、βグルカナーゼ、ヘミセルラーゼおよびキシラナ ーゼを含んでいる、カルボヒドラーゼ(Viscozyme)αアミラーゼ、βグルカナー ゼ、プロテアーゼ(Ceremix)がある。 当業者にとって明らかなように、この分野が進展して、特に低いpH範囲での許 容度が高い酵素が同定された場合、本発明において、これらの酵素を用いること ができるだろう。 本発明の別の好ましい形態では、酵素処理をする前に、夾雑物を同定する。こ の工程は、洗浄するための絶対条件ではないが、これによって、費用および時間 を節約でき、有効でない酵素を利用することがなくなり、そして洗浄が不成功に 終わることを回避できるだろう。典型的には、酵素は、その基質に対して特異性 が高いので、 理想的には、1つまたは複数の夾雑物を同定した後に、樹脂を処理するために用 いる酵素または酵素混合液を選択する。しかし、当業者にとって明らかなように 、樹脂の夾雑物の原因物質を決定することが困難であったり、または不可能であ ることがある。従って、夾雑物の情報なしに、酵素の選択を行わなければならな いことがある。 本発明の別の好ましい形態では、1つまたは複数の酵素で処理する前に、樹脂 のpHを、選択した酵素の至適pHの範囲内に調整する。 陽イオン樹脂を処理する場合、樹脂のpHが、6−8、最適には6.5-7.5のレベ ルに到達するまで、NaOHまたはNa2CO3によって、完全に、樹脂の容量を排液させ る必要がある。樹脂を排液させるために、Na2CO3を用いる場合、そのユニット内 でCO2が生成し、容器内の全体の圧力が増加するので、注意しなければならない 。 弱塩基または強塩基性の陰イオン樹脂の場合は、「sweetening off」をした後 に、処理可能となる。容器内のpHが、7.5より高い場合、塩酸を用いて、樹脂を 完全に排液させる必要がある。 本発明の別の好ましい形態では、1つまたは複数の酵素を用いて処理する前に 、依然として反応、例えばイオン交換が進行中である初期濃度の夾雑物を取り除 くために、洗浄用剤、例えば水によって、樹脂を完全に洗い流す。サトウキビお よびコーンの水性粉砕(wetmilling)の産業において、この工程は、「sweetenin g off」と呼ばれている。本明細書において、「sweetening off」とは、化学処 理および/または酵素処理の前に、樹脂および容器から、シロップ、糖質、アル コール分(liquors)、または他の炭水化物を含んでいる液体を、容器またはユニ ット内の有機炭素の総量が3500ppm(百万分の1単位)未満、より好ましくは250 0ppm未満になるまで、洗い流すことを意味する。残存シロップとは、「sweeteni ng off」を 行った後に、容器内に残ったシロップを意味する。本明細書において、「初期濃 度の夾雑物」とは、2500ppm超、より好ましくは1000ppm超、さらにより好ましく は100ppm超のレベルの夾雑物を意味する。本明細書において、「残存レベルの夾 雑物」とは、2500ppm未満、より好ましくは1000 ppm未満、さらにより好ましく は100ppm未満のレベルの夾雑物を意味する。 洗浄用剤である水としては、可能であるなら、純度の最も高い水が好ましいが 、飲料用である必要はない。「sweetening off」の工程を促進するために、任意 には、塩を、この水に加えることができる。好ましくは、この水を軟質化するべ きであり、あるいは可能であるなら、蒸発器から回収される復水を用いるべきで ある。サトウキビおよびコーンの水性粉砕(wet milling)の産業において、特に 選択される水は、復水である。 残存していて、そしてイオン交換が進行していてる、初期濃度の夾雑物が取り 除かれるまでの時間、樹脂を洗浄用剤で処理する。サトウキビおよびコーンの水 性粉砕(wet milling)の産業では、ユニット中に残存していて、測定される全有 機炭素(TOC)のレベルが、最大で2000ppm、より好ましくは1000ppm未満、そして さらにより好ましくはl00ppm未満になるまで、洗浄用剤によって洗い流し続ける 、すなわち「sweetening off」工程を続ける必要がある。本明細書において、「 全有機炭素」とは、サンプル中の、測定される有機性の全炭素を意味する。有機 炭素の最終的な酸化を、二酸化炭素として測定するために、燃焼室で少量のサン プルを燃焼させ、放出された二酸化炭素の量を測定し、その後、無機炭素の寄与 を差し引く。この様にして全有機炭素レベルを決定することができる。ユニット 中に残存している、前記レベルの全有機炭素、すなわち残存している糖は、本洗 浄工程を妨害しないだろう。このレベルが2000ppm を超える場合、本工程を妨害する可能性がある。洗浄用剤を使用した場合、1つ または複数の酵素によって夾雑物を処理する前に、樹脂の温度を調整することが できる。pHの調整工程によって、容器内温度が減少するだろうから、用いる洗浄 用剤の温度は、選択した酵素の至適温度範囲内であるか、または少し高い必要が ある。 本発明の別の好ましい形態では、処理が完了した後に、本酵素溶液を、溶液、 典型的には水を用いて、容器内の酵素濃度が無くなるまで洗い流す。 本発明の別の好ましい形態では、周知の化学的工程を用いて、本樹脂を再生す る。再生のために用いる典型的な化学薬品およびその濃度を以下に示す。弱塩基 性陰イオン型の樹脂では、4%NaOH溶液を、96-112kg/m3の割合で、および5%N a2CO3溶液を、112-118kg/m3の割合で、40℃にて30−60分間循環させる。強塩基 性陰イオン型の樹脂では、4%NaOH溶液を、112-120kg/m3の割合で、および7% Na2CO3溶液を、80-96kg/m3の割合で、40℃にて30-60分間循環させる。 ここまで、本発明を一般的に記載してきた。本発明をよく理解するために、本 明細書に実施例を記載するが、これは説明のためであり、本発明を限定するもの ではない。 実施例 実施例1:樹脂内の夾雑物を決定する方法 1つまたは複数の酵素を選択して、1つまたは複数の夾雑物を酵素処理する前 に、樹脂内の夾雑物の種類を同定すれば、不必要な時間および経費を節約するこ とができる。通常の方法によって、夾雑物の判定を行う。当業界では、典型的に は、樹脂の夾雑物の例として、タンパク質;脂質、例えば脂肪およびオイル;線 維質、例えば セルロース、ヘミセルロース、βグルカン、スターチ、例えばアミロース、アミ ロペクチン、あるいは他の炭水化物、例えばアラボースまたはキシラノースが知 られている。当業界では、樹脂内の夾雑物を同定するために、通常、以下の方法 が用いられる。フラスコ内の樹脂を濾過した後に、この溶液のみを用いて、全夾 雑物の分析を行う。この試験は、典型的には大まかなものであり、そして樹脂と 反応する強酸化剤を用いる。 樹脂サンプル2gを、磁気撹拌子を入れたビーカーに入れる。総量が200 mlに なるように、これに水を加える。本溶液のpHおよび温度を、評価に用いる酵素の 至適pHに調整する。酵素を計量して、溶液における酵素の総割合が、溶液の全重 量の3−5%になるようにする。ここでの目的は、夾雑物の組成を決定すること である。各サンプル毎に、ただ1つの酵素を用いて検査する。本溶液を30−60分 間撹拌してから、汚染の原因物質を適切に分析する。 その大部分が、特定の産業における標準方法であるいくつかの方法を用いて、 分析を行うことができる。コーンの水性粉砕(wet mill)または糖の精製所におい て用いられる樹脂において、最も有りそうな夾雑物は、タンパク質、スターチ、 βグルカン、脂肪および脂質であり、タンパク質が最も大きい。 タンパク質の分析は、ケルダールの方法で行うことができる(Standard Analyt ical Methods of the Members of the Corn Refiners Association Inc.;Corn Starch(Unmodified),Method B-48)。ケルダールの方法には、多くの変法がある が、この方法が適していて、しかも感度が高い。 脂肪および脂質の分析は、粗脂肪(ヘキサン抽出)を用いた方法で行うことが できる(Standard Analytical Methods of the Members of the Corn Refiners A ssociation Inc.;Feedstuffs,Method G-11)。この方法には、他の変法があるが、この方法が最も適切である。 βグルカン(コーン線維質)の分析は、粗線維質を用いた方法で行うことがで きる(Standard Analytical Methods of the Members of the Corn Refiners Ass ociation Inc.;Feedstuffs,Method G-12)。この方法には、他の変法があるが 、この方法が最も適切である。 スターチの分析は、この樹脂溶液に、標準ヨウ素溶液を数滴加えることによっ て行うことができる。点滴時に、フラスコ内で、紫、緑または青色を呈すれば、 天然のスターチが存在する。 実施例2:酵素処理の条件 任意に、実施例1の方法によって、夾雑物を同定する。これは、必要条件では ないが、これによって、処理用酵素の適切な選択、および夾雑物に対する化学処 理の適当な選択が可能となる。夾雑物の総量を概算して、樹脂と夾雑物の合計総 重量に対するパーセントで表す。 イオン交換用容器内の樹脂を、洗浄用剤、例えば水によって洗い流して(sweet ened off)、コーンシロップまたは高果糖コーンシロップなどの残存夾雑物(イ オン交換が進行している物質)の濃度を、容認されるレベルまで、典型的には、 全有機炭素で1000-2500ppmまで下げる。しかし、より低いレベルがより望ましい 。 樹脂のpHを、選択した1つまたは複数の酵素のためのpH範囲内に調整する。例 えば、細菌性プロテアーゼを選択する場合、pHの範囲は、5−9、より好ましく は5.5-7.5であり、且つ温度範囲は、20-75℃、より好ましくは40-60℃である。 植物性プロテアーゼ、例えばパパインを選択する場合、pHの範囲は、2.5-10、よ り好ましくは3-9.5であり、且つ温度範囲は、30-60℃、より好ましくは38-5 5℃である。 pHを調整するために用いる化学薬品は、限定しないが、NaOH,HCl,NH3および Na2CO3である。適当な酵素を水と混合して、夾雑物に加える。この用量は、夾雑 物の種類およびレベルに依る。この酵素を、適当な時間、イオン交換用容器内で 循環させる。循環させる時間は、用いる酵素、酵素の至適条件の厳密性、および 夾雑物の程度に依存する。典型的には、循環させる時間は1-24時間範囲内である 。処理の完了後、この酵素溶液を、溶液、典型的には水によって、容器内の酵素 濃度が無くなるまで洗い流す。この後、任意には、標準的な化学的方法によって 、この樹脂を再生することができる。再生のために用いる典型的な化学薬品およ びその濃度を以下に示す。弱塩基性陰イオン型の樹脂では、4%NaOH溶液を、96 -112kg/m3の割合で、および5%Na2CO3溶液を、112-118kg/m3の割合で、40℃に て30−60分間循環させる。強塩基性陰イオン型の樹脂では、4%NaOH溶液を、11 2-120kg/m3の割合で、および7%Na2CO3溶液を、80-96kg/m3の割合で、40℃にて 30−60分間循環させる。 実施例3:コーングルテンのタンパク質夾雑物の酵素処理 本実施例は、コーングルテンのタンパク質夾雑物を、陽イオンおよび陰イオン 交換樹脂から取り除くために用いる方法を説明する。化学処理または水を用いて も、これを取り除くことはできなかった。 最初に、樹脂を、通常の化学的方法で処理する。化学的洗浄試験に用いる方法 は、49℃(120F)で4時間、7%(1N)HClを、陽イオン樹脂(Dowex 88)内に、そして4 %(1N)NaOHを、陰イオン樹脂(Dowex 66)内に循環させることである。これは、工 場用の条件に類似している。カラムから、これらの化学薬品を洗い出して、次に 、酵素的洗浄試験のために適当に調整する。 水を用いて、樹脂を洗い流して(Sweetened off)、これを酵素が作用する温度 に調整する。容器内のpHを、5%炭酸ナトリウム溶液を用いて、酵素の至適pHに 近い6.8に調整する。 用いる酵素は、0.5Lのペプチダーゼ(Neutrase)である。樹脂43m3(1500ft3)あ たり、30kgのペプチダーゼを加える。この酵素量は、夾雑物の総量の1%である と概算される。陽イオンおよび陰イオン用の容器を介した吸引によって、この酵 素を加える。容器内で、合計4時間、この溶液を循環させる。次に、この容器か ら、この酵素を洗い流す。洗い流した酵素液をサンプルとして、標準的な方法( ケルダール法(Standard Analytical Methods of the Members of the Corn Refi ners Association,Method B-48))によって、タンパク質の総量を分析する。1 時間循環する毎に得た溶液を分析して、次の結果を得た。サンプル中に存在する 酵素量を、タンパク質として測定して、これを差し引く。 時間 溶液内タンパク質% 溶液内タンパク質% (HClおよびNaOH単独) (酵素的洗浄) 1 0.2% 0.5% 2 0.3% 0.8% 3 0.7% 1.1% 4 0.7% 1.4% 容器内の溶液は、酵素添加後5分以内に、見かけが乳状茶白色になる。これら の値は、酵素処理前に比べると、極めて有意であり、容器内に存在するタンパク 質を、容器のガラス壁を通して見ることができた。2つの処理を行った後には、 タンパク質片は、全く見られなかった。70%ほど減少したこれらのユニットの作 業時間は、正常に戻った。この実施例から、明らかに、酵素処理は、従来技術で 用いられた化学処理より、非常に有効である。この酵素処理は、10 0%以上より有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/88 G01N 30/88 N (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BB ,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE, HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK,L R,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ ,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA, UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1つまたは複数の夾雑物を、樹脂から取り除くための酵素的方法であって 、前記樹脂を1つまたは複数の酵素で処理することを含んでいる前記方法。 2.さらに、酵素処理をする前に、洗浄用剤を用いて、前記樹脂から、初期濃 度の1つまたは複数の夾雑物を、残存レベルの夾雑物になるまで取り除くことを 含んでいる、請求項1の酵素的方法。 3.さらに、前記樹脂のpHを、1つまたは複数の前記酵素の至適pH範囲に対応 させるために調節することを含んでいる、請求項1の酵素的方法。 4.さらに、酵素処理後に、別の洗浄用剤を用いて、1つまたは複数の前記酵 素を、前記樹脂から取り除くことを含んでいる、請求項1の酵素的方法。 5.前記洗浄用剤による処理後に、前記の夾雑物の残存レベルが、2500ppm以 下である、請求項2の方法。 6.前記洗浄用剤による処理後に、前記の夾雑物の残存レベルが、1000ppm以 下である、請求項2の方法。 7.前記洗浄用剤による処理後に、前記の夾雑物の残存レベルが、100ppm以下 である、請求項1の方法。 8.前記洗浄用剤が水である、請求項2の方法。 9.前記酵素の1つがプロテアーゼである、請求項1の方法。 10.前記酵素の1つがβグルカナーゼである、請求項1の方法。 11.前記酵素の1つがリパーゼである、請求項1の方法。 12.前記酵素の1つがαアミラーゼである、請求項1の方法。 13.前記酵素の1つがカルボヒドラーゼである、請求項1の方法。 14.2つ以上の酵素を用いる、請求項1の方法。 15.プロテアーゼ、βグルカナーゼ、リパーゼ、αアミラーゼおよびカルボヒ ドラーゼの群中から選択される2つ以上の酵素を用いて、前記樹脂を処理する、 請求項13の方法。 16.前記の2つの酵素が、αアミラーゼおよびβグルカナーゼである、請求項 15の方法。 17.前記の至適pHの範囲が、1-9.5の間である、請求項4の方法。 18.前記の至適pHの範囲が、3-8の間である、請求項4の方法。 19.前記の至適pHの範囲が、6-8の間である、請求項4の方法。 20.前記の至適pHの範囲が、6.5-7.5の間である、請求項4の方法。 21.前記樹脂が、陰イオン樹脂である、請求項1の方法。 22.前記陰イオン樹脂が、強塩基である、請求項21の方法。 23.前記陰イオン樹脂が、強酸である、請求項21の方法。 24.前記樹脂が、陽イオンである、請求項1の方法。 25.前記陽イオン樹脂が、強酸である、請求項24の方法。 26.前記陽イオン樹脂が、強塩基である、請求項24の方法。 27.前記樹脂に対して、化学処理も行う、請求項1の方法。 28.HCl,NaOHまたはNa2CO3を用いて、前記化学処理を行う、請求項27の方法 。 29.前記樹脂が、イオン交換用樹脂である、請求項1の方法。 30.前記樹脂が、分画用樹脂である、請求項1の方法。 31.コーン製甘味料を、酵素処理した樹脂にかけ、前記コーン製甘味料を精製 する、前記コーン製甘味料を製造する方法。
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