【発明の詳細な説明】
試験管内蛍光偏光検定法発明の技術的分野
本発明は、たんぱく質対たんぱく質の相互作用、特に細胞シグナル形質導入に
関与するものの阻害物質を同定するための材料及び方法に関するものである。発明の背景
細胞のシグナル形質導入、つまり細胞外の事象から細胞内の事象へと至る一連
の事象は、正常及び疾病という両方の状態で起きる細胞機能の一態様である。シ
グナル形質導入分子として機能するたんぱく質の数多くが同定されているが、そ
の中には、例えばレセプタ及び非レセプタのチロシンキナーゼ、ホスファターゼ
や、酵素的又は調節的活性を持つその他の分子等、レセプタ、つまり停泊させた
り召集を行ったりするたんぱく質と酵素とがある。これらの分子は、一般的には
、別のたんぱく質と特異的に会合して細胞活性を変化させることのできるシグナ
ル錯体を形成する能力を呈するものである。
シグナルたんぱく質には、しばしば、配列が保存されるドメインが含まれてい
るが、このドメインが、シグナル形質導入の際にたんぱく質対たんぱく質の相互
作用を指示する非触媒モジュールとして働く。このような分子内ドメインには、
とりわけ、SH2ドメイン、ホスホチロシン相互作用(「PI」)ドメイン、W
Wドメイン及びSH3ドメインがある。SH2及びPIドメインは、一つ又はそ
れ以上のリン酸化チロシン残基を含む特徴ペプチド配列を含むたんぱく質を認識
、つまりこのたんぱく質に結合する。WW及びSH3ドメインも特徴的ペプチド
配列を含むたんぱく質を認識するが、この特徴的ペプチド配列には必ずしもホス
ホチロシン残基は含まれてはいない。このようなドメインや、これらを含むたん
ぱく質、このようなドメインを含むたんぱく質の生成(たんぱく質フラグメント
及び融合たんぱく質を含む)、これらが認識する特徴的ペプチド配列、及び/又
は、このようなたんぱく質の相互作用が果たす臨床的役割に関する注目すべき情
報は科学文献に述べられてきた。
特定のたんぱく質分子間の相互作用が疾患又は病的状態の原因又は症状と関連
がある場合には、そのたんぱく質対たんぱく質の相互作用に干渉することのでき
る化合物は、ヒトの患者を含め、ほ乳類におけるその疾患又は状態を予防又は治
療するのに有用かも知れない。
たんぱく質対たんぱく質の相互作用に対するこのような阻害物質を発見するた
めの臨床学的ツールは結合検定である。Song and Fields,Nature,340:245-247(1
989)に記載された、良く知られた二種混成相互作用/結合検定法を用いて、たん
ぱく質とたんぱく質相互作用の相手との相互作用が研究されている[Fields氏ら
による米国特許第5,283,173号(1994年2月1日発行)を参照され
たい]。さらに、このようなアプローチは、予測されたSH2依存性の相互作用
を酵母を用いて同定[Xing,Z et al.,Mol .Biol.Cell,5:413-421(1994);及
びOsborne,M.A.et al.,Biotechnol.,13:1474.1478(1995)]したり、酵母中
の二つ種混成の阻害を検出[Chaudhurl,B.et al.,FEBS Lett.,357:221-226(
1995)]したりするのにも用いられてきた。さらに、多種のSH3ドメインを含
むたんぱく質の設計及び作成、目的のSH3ドメインのためのペプチドリガンド
の作成、及びSH3の媒介する相互作用の生物学的/臨床学的役割に関する情報
を含め、SH3ドメイン及びそれらのリガンドに関する背景情報については、こ
こに参考文献として編入することとする国際特許出願PCT/US95/032
08号も参照されたい。多種のSH2ドメインを含むたんぱく質の設計及び作成
、目的のSH2ドメインのためのペプチドリガンドの作成、及びSH2の媒介す
る相互作用の生物学的/臨床学的役割を含め、ホスホチロシン含有リガンドに対
するレセプタドメイン(例えばSH2ドメイン及びPIドメイン)に関する情報
については、ここに参考文献として編入することとするPCT/US97/02
635号を参照されたい。
SH2ドメインを含むたんぱく質がそれらのホスホチロシン含有リガンドと会
合するのに干渉する検査物質を検出するための競合的結合検定法が説かれている
。例えばPawson氏の米国特許第5,352,660号を参照されたい。より最近
報告された結合検定法は表面プラスモン・レゾナンス(Biacore社製)[例えばP
anayotou et al,Mol .Cell.Biol.,13:3567-3576(1993)を参照されたい]又は
放射性リガンドを基にした検定法を利用している。前者のスループットは比較的
低い
が、後者には面倒な濾過操作が必要であり、また放射性廃棄物という、ますます
廃棄に関する問題の大きな廃棄物を生じる。
たんぱく質対たんぱく質の相互作用の阻害物質の同定を迅速かつ効果的に行う
よう設計された材料及び方法があれば、幅広い目的たんぱく質媒介物質を狙いと
した薬品発見のための研究には資するところが大きいであろう。さらに、望まし
くない又は病的な状態に関連するたんぱく質対たんぱく質の阻害物質を含む新し
い薬学的組成物を、より高いスループットで、より効率的に同定及び開発するこ
とが可能となろう。発明の概要
本発明は、相互会合する、つまり結合することで結合錯体を形成することの可
能なたんぱく質の対が互いに結合することを、阻害する又はこれに干渉する物質
を同定する試験管内競合検定法のための新規な材料及び方法を提供することによ
り、このニーズに応えるものである。本発明が特に対象とするのは、細胞内たん
ぱく質又はたんぱく質ドメイン、特に、細胞シグナル形質導入に関与するものの
結合相手との結合を阻害することのできる化合物を同定する検定法である。この
ようなたんぱく質には、例えば、それぞれにたんぱく質リガンドを持つ、一つ又
はそれ以上のSH2ドメイン、PIドメイン、SH3ドメイン、又はWWドメイ
ンを含むたんぱく質が含まれる。
ある態様では、本発明は、第一たんぱく質の第二たんぱく質への相互会合を阻
害する検査物質を同定する試験管内検定法を提供するものである。本方法には、
第一たんぱく質と、共有結合した蛍光体を持つ第二たんぱく質と、少なくとも一
つの検査物質とを含む混合液を作成するステップが含まれる。この混合液を適し
た波長の偏光で照射することで蛍光体の励起を偏光の発光として示させる。放射
された偏光度を測定し、検査物質の存在又は濃度の作用を判定する。検査物質の
阻害活性は、検査物質存在下で観察される第一及び第二たんぱく質混合液の偏光
値が、検査物質がない状態の同じたんぱく質混合液で観察したものと比較したと
きに減少していることで示される。
たんぱく質対たんぱく質の会合の阻害は、検査物質の第一たんぱく質への結合
を原因とするものでも、標識付けしたリガンドたんぱく質又はペプチドへの結合
を原因とするものでもよい。従って、本検定方法を、結合相手へのいずれかに競
合的に結合する検査物質を同定する方法と見ることができる。上述したように、
放射光の偏光の程度が測定されると、観察された放射偏光度を減少させる上での
検査物質の存在又は濃度の作用が観察され、検査物質がない状態の混合液の場合
と比較される。検査物質の競合結合は偏光値の減少と相関関係にある。
さらに別の態様では、本発明は、上述の方法で最初に同定された、第一たんぱ
く質と第二たんぱく質との会合の阻害物質を提供するものである。
さらにまた別の態様では、本発明は本発明の方法において有用な構成要素又は
試薬、例えば共有結合した蛍光体を持つたんぱく質を提供する。この構成要素又
は試薬はさらに、説明した方法における使用時の指示書と共に器具中に梱包され
たものでもよい。
本発明の他の態様及び利点を、以下、その好適な実施例の詳細な説明で詳述す
る。図面の簡単な説明
図1は、例2で説明する蛍光プローブFMT1の構造を示す。
図2Aは、結合したSrc/総追跡子対総Src濃度を表にした、FMT1の
SrcSH2への結合の飽和曲線である。非線形の最小二乗法はプローブFMT
1とSrc−SH2ドメインとの間の飽和実験に適する。計算されたKdは0.
24であり、誤差は0.008μM、カイ二乗は0.0027、Rは0.998
7である。
図2BはRb/Rf対結合を表にした、図2Aのデータのスクラッチャード分
析(変換)である。計算されたKdは0.26μM、R値は線形適合させると0
.992である。
図3は、以下のテトラペプチド、Ac−pYEEI(開環)、Ac−pYpY
EEI(閉四角形)、Ac−pYGGL(正記号)、Ac−pYEDL(開三角
形)、Ac−DGVpYTGL(閉三角形)について、プローブ結合%対阻害物
質濃度を表にしたSrc競合曲線(2%DMSO)である。
図4Aは、例5の実験、ロング・フォーマットの96ウェル・プレートを描い
たものであり、矢印は希釈の方向を示す。白色の丸は試料ウェル、灰色の丸はプ
ローブのみを含んだウェル、そして黒色の丸はプローブ及びたんぱく質を含んだ
ウェルである。
図4Bは、例5の実験、ショート・フォーマットの96ウェル・プレートを描
いたものであり、矢印はウェルの4列毎に希釈の方向を示す。丸は図4Aで定義
した通りである。
図5は、例2で説明した、Src−SH2検定に使用する変更例の蛍光プロー
ブの構造を示す。
図6Aは、阻害物質がない状態のFP検定の動作を示す。この図では、フルオ
レセインで標識を付けた第二たんぱく質又はプローブはその結合相手(SH2ド
メインを有する第一たんぱく質)に結合する。垂直偏光光源からの光は、結合し
た錯体の回転が遅いために偏光したままである。
図6Bは、阻害物質が存在する状態で行ったFP検定の動作を示す。この図で
は、阻害物質がSH2ドメイン含有第一たんぱく質に結合することで、フルオレ
セインで標識付けした第二たんぱく質(又はプローブ)の結合を妨げている。小
型の未結合のプローブは図6Aの錯体よりも速い速度で回転する。垂直偏光光源
からの光は未結合のプローブの回転が速いために偏光解消される。発明の詳細な説明
本発明は、一対のたんぱく質間の会合を分裂又は阻害する検査物質を同定し、
その能力を測定するための、蛍光偏光(FP)を基にした検定法を提供すること
で、当業におけるニーズに応えるものである。ここで開示する新規な検定法及び
材料は、頑丈かつ非放射性であり、様々なレベルの自動化になじむものであると
いう長所を有する。
I.検定の構成要素
本発明に対する理解を容易とするために、本検定法の構成要素を以下のように
説明する。
A. たんぱく質対たんぱく質の相互作用
本発明の検定法はいかなるたんぱく質対たんぱく質の相互作用の阻害物質をも
検出できるよう構成されている。「たんぱく質対たんぱく質の相互作用」又はた
んぱく質の「相互会合」という用語は、二つの異なるたんぱく質間に自然に形成
される、共有又は非共有の錯体又は結合を意味するものである。たんぱく質対た
んぱく質の会合の一例は、レセプタとその自然発生型リガンドとの間に形成され
る錯体を含むものである。たんぱく質のフラグメント、例えばペプチドと、別の
たんぱく質又はペプチドとの間に起きる相互作用もまた、たんぱく質対たんぱく
質の相互作用という用語の包含するところである。たんぱく質対たんぱく質の結
合の例は当業においては数多くあり、例えば、抗体とたんぱく質抗原又はエピト
ープとの結合、細胞表面レセプタとそのたんぱく質リガンドとの結合、多種のシ
グナルたんぱく質とそれらのたんぱく質結合対との結合、等々がある。
たんぱく質対たんぱく質の相互作用の具体的な例を、本発明の方法を実証する
ためにここではいくつか用いるが、その例の中には、第一たんぱく質として、一
つ又はそれ以上のSH2ドメイン、及び/又はSH3ドメイン(Syk,Zap
,Src及びLck)を含んだたんぱく質や、第二たんぱく質として、その第一
たんぱく質のリガンドがある。Zap及びSykたんぱく質並びにそれらのSH
2ドメイン、加えてペプチドリガンドに関する更なる背景情報については、ここ
に参考文献として編入することとする国際特許出願PCT/US96/1391
8号を参照されたい。
B. 結合対の第一たんぱく質/ペプチド分子
本発明の目的のために、そして現在では通常のものである検出装置を用いるた
めには、第二たんぱく質又はペプチドよりも分子量がかけ離れて大きく、それと
自然に相互作用するような第一たんぱく質/ペプチドを用いることが好ましい。
本発明の目的のために、たんぱく質対たんぱく質の相互作用に参加するたんぱく
質で大きい方のものを第一たんぱく質と呼ぶこととする。本検定法に基づいて蛍
光体で標識付けされるものは第二たんぱく質又はペプチドである。一般的には、
この結合対の第一たんぱく質は、その結合対の標識付第二たんぱく質/ペプチド
の分子量の少なくとも2倍から約100倍の大きさの分子量を有するものである
。多くの場合、この結合対の第一たんぱく質の分子量は、その結合対の標識付第
二たんぱく質/ペプチドの分子量の少なくとも25倍から約50倍である。
第一たんぱく質は、以下に述べるように、必ずしも生成過程で入念に精製され
ていなくてもよいが、特定の定量目的、例えば二つのたんぱく質成分の親和性に
関する飽和曲線を構築したりKd値を判定するためには、第一たんぱく質の濃度
を知っておくことが重要である。
実施例のうちで特に具体的に例示された「第一たんぱく質の」一つは、チロシ
ンリン酸化ペプチドのレセプタとして働くSH2ドメインを含むものである。こ
のようなレセプタは、「ホスホペプチド結合ドメイン」(PBD)を含んだ、た
んぱく質、融合たんぱく質、ポリペプチドや、ペプチド又はそれらのフラグメン
トでもよい。PBDとは、例えば特定のシグナルたんぱく質に存在するレセプタ
ドメインであり、リン酸化たんぱく質又はホスホペプチドに結合することができ
るため、たんぱく質対たんぱく質又はたんぱく質対ペプチドの会合を指示できる
ものである。例えば、「SH2」ドメインはこのようなレセプタドメインの一つ
である。レセプタは、一つ又はそれ以上のSH2、又はその他のホスホペプチド
結合ドメインを含んだポリペプチドでもよい。レセプタはより大型のたんぱく質
に位置するものでも、あるいはそのペプチドフラグメントでもよい。レセプタは
ヒト又はその他の動物を出所とするものであることが好ましい。
このようなレセプタ(例えばSH2ドメイン、PIドメイン、等々)を含んだ
たんぱく質は数多く公知である。例えば米国特許第5,352,660号を参照
されたい。
もう一つ具体的に例示された「第一たんぱく質」は、対応するペプチド配列又
はモチーフのレセプタとして働くSH3ドメインを含むものである。このような
レセプタはたんぱく質でも、融合たんぱく質でも、ポリペプチドでも、ペプチド
でも、あるいはSH3又はSH3様ドメインを含んだそれらのフラグメントでも
よい。
もう一つ具体的に例示された「第一たんぱく質」はSH2及びSH3ドメイン
の両方を含むものである。
C. 結合対の第二たんぱく質/ペプチド
第二たんぱく質は第一たんぱく質又はレセプタのリガンド(自然発生型又はそ
れ以外)である。第二たんぱく質は、一般的には、結合対の二つのたんぱく質の
小さい方であり、好ましくは、その対の、蛍光成分で標識付けされ、ここで述べ
る方法において有用な「プローブ」成分を成す方のたんぱく質であるとよい。
ある一例では、第二たんぱく質又は「リガンド」は、一つ又はそれ以上のチロ
シン残基を含んだ、たんぱく質、融合たんぱく質、ペプチド又はそのフラグメン
トであり、そのペプチドリガンドのチロシン残基のうち少なくとも一つがリン酸
化するときにホスホペプチド結合ドメインに選択的かつ特異的に結合することの
可能なものである。「SH2リガンド」はこのようなリガンドの一例である。
ペプチドリガンドのレセプタ、例えばSH2、SH3、PI及びWWドメイン
、等々、に対する配列特異性に関する豊富な情報もまたよく知られている。本発
明の検定法においてプローブとして用いられる場合、このリガンドは以下に詳し
く述べるように適した蛍光体で標識付けされる。典型的には、プローブペプチド
又はたんぱく質は、Kdが約0.1から約1000nMの範囲で(通常)それよ
り大きい方の結合対に結合する。より好ましくは、二つの結合対は約300nM
よりも良好な(即ち数値的に小さい)Kd、より好ましくは約5から約50nm
の範囲のKdで互いに結合するとよい。
D. 結合対の第一及び第二たんぱく質/ペプチドを生成する方法
様々な発現系を用いた所望のたんぱく質/ペプチドの組換え生成を可能とする
DNA配列情報及び発現技術が入手可能である。これらの検定で用いられるたん
ぱく質を生成するためには、少なくとも一つの目的ドメインを含んだたんぱく質
の全部又は一部を符号化しているDNAを発現させてもよい。そのたんぱく質又
はたんぱく質部分、特に二つの結合対のたんぱく質のうち大きい方のものについ
ては、やはり通常の方法により融合たんぱく質として発現させてもよい。
原核系及び真核系の両方を含め、たんぱく質を生成するためのいかなる従来の
材料及び方法をも利用してもよい。例えば、このようなたんぱく質/ペプチドは
バキュロウィルス、バクテリア、酵母又はほ乳類の発現系により、全長たんぱく
質、レセプタドメインを含むフラグメント又は融合たんぱく質といったいずれの
形で発現させてもよい。このような発現系は当業において通常の枝術範囲である
。例えば、サムブルツク氏らによるMolecular Cloning.A Laboratory Manual.
,2dedit.,Cold Spring Harbor Laboratory,NY(1989)中の記述を参照されたい
。
従来のたんぱく質/ペプチド発現技術を利用することで、いかなる大きさの相
互作用するたんぱく質対をも生成が可能である。本発明のたんぱく質成分を発現
させるのに用いる発現系及びその従来の成分は当業者には公知であり、本発明の
範囲を限定するものではない。
説明のために述べておくと、目的のたんぱく質又はドメインのための発現ベク
タは、通常の発現ベクタ中に、所望のたんぱく質、たんぱく質ドメイン、又は、
判明していれば、その目的のドメインのコンセンサス相同ドメインを符号化して
いるDNAを単独又は好ましくは更にフランキング配列と共に結紮することで構
築することができる。希望に応じて、このような付加的なフランキング配列のア
ミノ酸が安定度を高めるか、発現レベルを向上させるか、リガンド又はその他の
たんぱく質と相互作用するその能力を高めるか、あるいは以下に述べる理由から
融合たんぱく質へ結合させるのに必要又は好ましいものであるかを、通常の実験
手続きにより判定することができる。例えば、ヒトSrcでは、SH3コンセン
サス相同ドメインはアミノ酸91−140を含む。我々はアミノ酸84−145
を用いて大腸菌発現ベクタからSH3ドメインたんぱく質を作成したが、これは
、相同ドメインのN端側に更に7つのアミノ酸を持ち、C端側に5つのアミノ酸
を含むものである。
所望のたんぱく質又はたんぱく質ドメインは、その自然なつながりの全部、又
は分離されたドメインとして一部内に、二つ又はそれ以上の同じ又は異なるドメ
インを含む縦列配列として、あるいは、SH2様ドメイン、たんぱく質キナーゼ
ドメイン、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、エピトープの標識、
キナーゼ認識配列、マルトース結合たんぱく質、シグナル配列、ビオチン修飾配
列、等々を含め、しかしこれらに限定されることなく、その他の関係のないドメ
インを持つ融合たんぱく質として発現させてもよい。
たんぱく質又はたんぱく質ドメインを修飾して:
・精製を容易にしてもよい。例えばグルタチオンSトランスフェラーゼ、マル
トース結合たんぱく質、金属キレート化配列(ポリ−ヒスチジン)、たんぱく質
A又はその他への融合として発現させるなど。
・同定又は定量を容易にしてもよい。例えばビオチン、蛍光体、発色基、シン
チロン、スピン標識、放射性又は非放射性の同位体の標識、磁気粒子、金属コロ
イド、等々を用いた共有結合による修飾など。
・規定された固体の担体へ付着させてもよい。例えばエピトープの標識又はそ
の他の抗原ドメインへの融合として発現させたり、例えばN端のセリン、システ
イン、リシン又はその他の特異的又は特異的にアクセスの可能なたんぱく質の特
徴を提供するよう操作するなど。
・実験を複雑にする望ましくない特徴を取り除いてもよい。例えば不自然なド
メイン二量化に参加するシステインを変異させるなど。
・結合検定の条件下での安定性を高めてもよい(例えば自然の符号化配列を変
更して安定化二硫化物を形成するシステインを符号化させるなど)。
E. 「検査物質」
「検査物質又は阻害物質」とは、たんぱく質対たんぱく質の相互作用に参加す
る第一たんぱく質又は第二たんぱく質のいずれかに選択的に結合する化合物又は
組成物であるとして、ここで定義しておく。あるいは選択に応じ、検査物質はこ
れらの二つのたんぱく質間の相互作用を選択的に遮断する又は阻害するものであ
る。例えば、この阻害物質は、その自然発生型結合たんぱく質と比較したときの
結合活性により第一たんぱく質と結合できるものであってもよく、あるいは第二
たんぱく質と結合するものでもよい。二つのたんぱく質がチロシンリン酸化レセ
プタ及びその自然発生型リガンドであると例示した場合には、阻害物質はリガン
ドと競合してレセプタに結合できるものであるか、あるいはこのレセプタとリガ
ンドとの間で起きる、通常一つ又はそれ以上のチロシンリン酸化ペプチド又はド
メインにより媒介される相互作用を、選択的に遮断又は阻害できるものである。
対象である第一又は第二たんぱく質に選択的に結合できるかどうか、その能力
を評価しようとする検査物質又は組成物の源は多種のものが考えられるが、その
中には、例えば、微生物のブイヨン、細胞抽出物、細胞から採取した調整培地、
合成化合物及び組合せライブラリがある。本発明の検定法は、自然産物及び検査
化合物のライブラリ又は構造的に歪みのある多様性ライブラリをスクリーニング
して所望の阻害物質を同定しようとする場合にも用いてもよい。検査物質は、一
つ又はそれ以上の検査ペプチドの混合液から選択してよいが、この場合前記混合
液は合成ペプチドのライブラリの形で提供しても、あるいは多種のペプチドを表
示するファージ・ライブラリの形で提供してもよい。
F. 「蛍光成分」
「蛍光体」又は「蛍光成分」とは、溶液中にあって偏光により励起されたとき
に固定平面上に光を放射して戻す(すなわち光は偏光したままである)蛍光性分
子である。幅広い構造及び特徴を有した蛍光標識成分が数多く知られており、本
発明の実施における利用に適している。同様に、これらをその他の分子に共有結
合させるための方法及び材料も公知である[例えばRichard P.Haugland,Molec
ular Probes:Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals1992-19
94(5th edit,1994,Molecular Probes,Inc.)を参照されたい]。蛍光体を選
択する際には、蛍光体の励起状態の寿命が、標識付プローブ又はペプチドの運動
速度に比して充分長く、発光後の偏光度の損失が測定可能であるようにすること
が好ましい。適した蛍光体にはフルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネ
ート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロ
リド、フィコエリトリン、及びウンベリフェロンが含まれる。
検査物質の蛍光性による干渉を避けるためには、スペクトルの紫外域ではなく
可視域にある励起波長及び放射波長を有する蛍光体を利用することが、典型的に
は好ましい。好ましくは蛍光体は小さい方の、標識を付けようとするたんぱく質
、すなわち第二たんぱく質、例えばペプチドリガンドに共有結合させるとよく、
その際に用いるリンカは、蛍光体の不適切な運動、つまり標識付けされたペプチ
ドの運動と相関関係にない運動が生じるのを避けるべく、充分短いものとするこ
とが好ましい。
より具体的には、以下の例でこれらの発明者の用いた方法の説明を行うが、そ
の中では蛍光成分は第二たんぱく質分子(ペプチドリガンド)に共有結合により
化学的に付着させている。例2では、ホスホ−Tyr含有ペプチドに試験管内で
フルオレセインの標識を付けている。当業者であれば、このようなホスホペプチ
ドの作成にはいかなる方法も適用可能であることは理解されよう。
G. 「蛍光偏光」
ペリン氏がJ .Phys.Rad.,1:390-401(1926)で初めて説いたFPは、蛍光体に
よる発光は数多くの因子により偏光解消させることができるが、その因子で最も
有力なものは回転拡散、換言すれば分子が溶液中で回転する速度であるという発
見に基づくものである。「偏光度」とは、吸収と、続く光子の放射との間に起き
る蛍光体の平均的角度変位の測定値である。この蛍光体の角度変位は、もともと
、励起状態の寿命中の回転拡散の速度及び程度によって異なるが、この励起状態
にある時間的長さは、溶液の粘性と、拡散している蛍光種の大きさ及び形状とに
左右される。粘性及び温度が一定に保たれていれば、偏光度は蛍光体の分子体積
又は大きさに直接関連している。加えて、偏光値は無次元数(垂直及び水平方向
の蛍光輝度)であり、蛍光体の輝度の影響は受けない。
F. 特に対象として例示するシグナル形質導入ドメインに関する付加的情報
(i)SH2又はSH−2様ドメイン
「SH2ドメイン」という用語は、Src相同領域2(SH2領域)に概ね相
同の配列を言う。Src相同領域2は〜100アミノ酸の非触媒ドメインであり
、もともとは、触媒活性及び基質リン酸化の両方に対するその作用を利用してウ
ィルスFps及びウィルスSrc細胞質チロシンキナーゼ中に同定されたもので
ある(T.Pawson,Oncogene,3,491(1988)及びI.Sadowskl et al.,Mol.Cell.Biol.6,
4396(1986))。SH2ドメインは多種の真核性たんぱく質に見つかっており、こ
れらの中には細胞内シグナル形質導入で働くものもある。数多くが当業において
公知である。SH2ドメインを含むたんぱく質の例(様々な種からの同等物も含
め)には、(1)srcファミリーのたんぱく質チロシンキナーゼの仲間(Sr
c、Lyn、Fyn、Lck、Hck、Fgr、Yes)、(2)Shc、(3
)Tsk、(4)Btk、(5)VAV、(6)Grb2、(7)Crk、及び
(8)シグナル形質導入及び転写(STAT)たんぱく質が含まれる。加えて、
例えばZAP−70、p85ホスファチジルイノシトール3’キナーゼ(PI3
K)、Syk、GTPase活性化たんぱく質(GAP)、及びホスホリパーゼ
Cガンマ等の数多くのたんぱく質は二つのSH2ドメインを有する。SH2ドメ
インを含むたんぱく質はヒト、げっ歯類、ヒツジ、ウシ、Cエレガンス、ショウ
ジョウバエ、アフリカツメガエル、扁虫、淡水海綿体、及びヒドラで同定されて
いる。
未知のDNA、RNA又はたんぱく質配列から新規なSH2又はSH2様ドメ
インを同定する一つの方法は、数多くあるコンピュータ・アラインメント・プロ
グラムの一つを用いることである。その一例は、ワールド・ワイド・ウェブ(W
WW)のサイトhtt://ulrec3.unil.ch/software/profilescan.htmlで稼働させる
ことのできるpfscanである。このプログラムを用いるには、あるたんぱく
質配列を、そのSH2ドメインモチーフを説明している「プロファイル」を参照
して調べる。このプログラム情報に基づくと、プロファイルの具体的な利点は、
これらを用いて著しく分岐したたんぱく質モチーフを説明することができること
である。これらのプロファイルは通常、最初の配列群の複数のアラインメントか
ら得られるものである。配列自体に加えて、ある一つのプロファイルにより、ど
の種類の残基がそのドメイン内のどの位置にあてがわれているか、どのアミノ酸
が保存され、どのアミノ酸が保存されておらず、どの位置又は領域に挿入が可能
であり、そしてどの領域がなくてはならないものかが同定されている。pfsc
an及びPROSITEに関する更なる情報については、ISREC(スイス・
インスティチュート・フォー・エクスペリメンタル・カンサー・リサーチ)のバ
イオインフォーマティックス・グループが開設しているウェブ・ページhttp://u
lrec3.unil.ch/index.htmlで得られる。
一例として、我々はpfscanプログラムを用いてヒトSrcのペプチド配
列を分析した。結果を以下に示す。このプログラムは、このSrcのSH2ドメ
インが、Srcペプチド配列のアミノ酸150−247からの領域を包含してい
ることを明確に同定した。加えて、SH3及びキナーゼドメインもpfscan
により同定された。
NScore raw from-to Profile |記述
26.9695 1792pos. 150-247 PS50001 |SH2 Src相同2(SH2)ドメイン
20.2947 1182pos. 83-144 PS50002 |SH3 Src相同3(SH3)ドメイン
43.4246 2912pos. 269-522 PS50011 |たんぱく質_キナーゼ_DOMたんぱ
く質キナーゼ
ある適合件のNScoreは、任意の大きさのランダム・データベース中で任
意の質を持つ(又はより良好な)適合件の予測数の否定的十進法対数である。N
Scoreが<<1では、これはデータベース中の適合件発見の確率に収束する
。予測される適合件数はデータベースの大きさに依存するから、データベースの
大きさの十進法対数を計算前に減算しておかねばならない。
-log(NExp)=NScore-log(DBsize)
ただし、この式において、(NExp=予測される見込み適合件数)及び(DBsize=文字
数によるデータベースの大きさ)。
以下の表は、NScoreをどのようにしてSwissProtデータベース
での確率及びノンリダンダント(nr)たんぱく質データベースでの確率に変換
するかを示したいくつかの例である。計算は
SwissProtについては18,531,385残基(log=7.27)
nrデータベースについては58,154,119残基(log=7.76)
というデータベースの大きさに基づいて行われている。
予測される見込み適合件数は:
等々。
検査配列のセグメントには、SH2プロファイルのNScore値が>7.5
、好ましくは>8、より好ましくは>9、より好ましくは>10であるSH2ド
メインが含まれているとよい。
二番目の例として、ヒトZAP−70のN端160アミノ酸配列をpfsca
nにかけた。その結果から、ある一つのSH2ドメインがアミノ酸10−102
により結合していることが判明した。
NScore raw from-to Profile | 記述
16.4402 1082pos. 10-102 PS50001 |SH2 Src相同2(SH2)ドメイン
SH2ドメインは、その他のコンピュータ・アラインメント・プログラム、例
えばDNAstarコンピュータ・パッケージ(ウィスコンシン州、マジソン)
内のMegAlignを用いても同定することが可能である。これを行うには、
一つ又はそれ以上の公知のSH2ドメインと、検査配列とをクラスタル法により
アラインする。公知のSH2ドメインに対して325%、場合によっては30−
50%、別の場合は>50%同一であるアミノ酸配列を有する配列がSH2相同
ドメインと同定される。検査配列と、異なる公知のSH2ドメインとの間で同一
のアミノ酸配列がある位置は、ある一つの位置を除いて様々であろう。今日まで
に同定されたSH2ドメインはすべて、SH2相同ドメインの始点からおよそ2
0−45残基目にアルギニン残基が保存されている。ヒトのsrcでは、このア
ル
ギニンは、省略記号FでPhe、LでLeu、VでVal、RでArg、EでG
lu、SでSerアミノ酸残基を表したときの配列FLVRES内に見られる。
SH2又はSH2様ドメインを同定するもう一つの方法は、そのSH2ドメイ
ンの特徴について、まとめ上げられたヌクレオチド又はたんぱく質データベース
で検索することである。SWISS−PROTデータベースでは、これはFT又
は「特徴」ヘディングでリストになっている。SWISS−PROTデータベー
スは、WWWのEBIhttp://www.ebi.ac.ukでアクセス可能である。例えば、ヒ
トSrc(P12931)についてリストアップされたファイルでは、SH2ド
メインを含む領域は150−247であるとされている。
SH2又はSH2様ドメインを同定するさらにもう一つの方法は、cDNA発
現ライブラリをリン酸化ペプチドリガンドで公知のSH2ドメインについてスク
リーニングして、SH2たんぱく質に関するcDNAを分離することで達成され
るかも知れない。PCR又はSH2特異的プローブを用いた低緊縮スクリーニン
グを行うことが可能かも知れない。SH2ドメイン、又はSH2ドメインを含む
たんぱく質は自然発生型の源(例えば細胞、組織、臓器、等々)から分離しても
よく、バクテリア、酵母菌又は真核細胞で組換えにより作成したり、細胞自由翻
訳系を用いて試験管内で作成したり、合成により作成したり(例えばペプチド合
成)してもよい。
いくつかのSH2又はSH2様ドメインはpfscanプログラムによって同
定できないかも知れず、また公知のSH2ドメイン配列との著しい相同性を呈し
ていないためにコンピュータ・アラインメント・プログラムで検出されないかも
知れない。しかしながら、これらの配列は、公知のSH2ドメインと同じ又は相
似の三次元構造を呈しているかも知れないし、SH2様ドメインとして働いたり
、ホスホチロシン含有ペプチド又はたんぱく質と結合するよう働くものかも知れ
ない。公知のSH2ドメインの三次元構造のうちいくつかは既に判明している。
SH2ドメインは、5又は6のベータ鎖から成る二枚の逆平行ベータシートを特
徴としている。アルファ螺旋を形成する領域はこのドメインに存在したり存在し
なかったりする。SH2ドメイン又はSH2様ドメインは、x線クリスタログラ
フィ又はNMR分光法により溶解させたときにSH2様ドメイン構造を有してい
ることで認識されよう。あるいは選択に応じ、相同・モデリングで予測された構
造を用いて、ある特定のたんぱく質配列をSH2様ドメインとして同定してもよ
い。
http://ulrec3.unil.ch/pr_details/alignments/SH2.msf(プロファイル・マ
トリックスはhttp.//ulrec3.unil.ch/cgi-bin/get_pstprf?SH2で入手可能)から
得た、pfscan用のSH2のプロファイルを作成するのに用いられたSH2
ドメインのアラインメントは、様々な種から採取したたんぱく質のおよそ390
のSH2ドメインのアラインメントに基づくものである。Swiss−Prot
データベースのアラインメントで用いられたSH2ドメインを含むたんぱく質の
リストには以下のものが含まれる(P#####はSwiss−Protデータ
ベース受
け入れ番号)。 検査ペプチド又はヌクレオチド配列内のSH2ドメインを同定する方法の概要
は以下の通りである。
1. そのcDNA又はRNAを一文字記号のたんぱく質配列に翻訳する。これ
はDNAストライダ又はDNAstar・パッケージのEditSeq等のコン
ピュータ・プログラムで行うことができよう。
2. WWWサイトのhttp://ulrec3.unil.ch/software/profilescan.htmlに行
く。
3. 検査配列をpfscan・フォーム中の適したボックス中にコピーする。
4. フォームをpfscanサーバに提出する。
5. 結果がウェブ・ブラウザ又は電子メールを介して返送される。
上述の段落で説明した通り、SH2ドメイン及びSH2様ドメインを本発明の
実施に用いてもよい。ここで提供した情報を用い、そして以下に提供する例から
類推すれば、いかなるSH2ドメイン、SH2様ドメイン、PID又はPID様
ドメイン、及びそれらのペプチドリガンドを、例えばZAP、Syk、Src又
はFynのSH2ドメインの代わりに用いて、本発明を実施することができよう
。
(ii)PID又はPID様ドメイン
SH2ドメインに代わるホスホチロシン結合ドメインは所謂ホスホチロシン相
互作用ドメイン(PID)である。このドメインは平均で約160のアミノ酸残
基を含むものだが、最初に同定されたのはShcたんぱく質においてであった。
コンセンサスpTyr−Xaa−Xaa−Xaa−Xaa(ホスホチロシンの後
に三つ又はそれ以上のアミノ酸が続く)を有する配列を認識するSH2ドメイン
とは対照的に、PIDドメインはコンセンサスAsn−Xaa−Pro−pTy
r(一文字記号ではNPXYとも呼ばれる)を持つ配列を認識する。本出願で説
明する本発明はPIDドメイン及びPID様ドメインにも関するものである。こ
の場合、PIDドメインを符号化する配列が適したベクタによりSH2ドメイン
符号化配列に置き換わり、PIDドメインを認識するリガンドがSH2ドメイン
リガンドに代わる。PIDリガンドのリン酸化はここで説明するようにv−Sr
cを用いて達成可能であろう。代替的にはたんぱく質キナーゼを用いてもPID
リガンドをリン酸化できるかも知れない。加えて、その細胞内に内在するたんぱ
く質キナーゼもPIDリガンドのリン酸化を触媒するかも知れない。
これらのドメインに関する多くの情報が当業において公知である。PIDドメ
インに関する詳細な記述はまた、WWWのサイトhttp://www.bork.embl-heidelb
erg.de/Modules/pid-gif.htmlにも見ることができる。以下の情報はこのサイト
から得たものである。
書類化−PROSITEの記載
SH2を除くと、ホスホチロシン相互作用ドメイン(PIドメイン又はPID
)[3]は変換たんぱく質Shc[1,2]で見つかった二番目のホスホチロシ
ン結合ドメインである。Shcは活性化した成長因子レセプタを、ほ乳類細胞の
増殖を調節するシグナル経路に接続するが、腫瘍性のチロシンキナーゼの転換活
性にも参加しているかも知れない。PIドメインは、成長因子レセプタを含む数
多くのチロシン−リン酸化たんぱく質中で見つかったAsn−Pro−Xaa−
Tyr(p)モチーフに特異的に結合する。PIDは他にも、Shcに関係のあ
るたんぱく質Sck[1]や、以下のリストに挙げたいくつかの無関係の調節た
んぱく質[3]でも見つかっている。
・ほ乳類のShc(46kD及び52kDのイソホーム)は1個のN端
PIDと、コラーゲン様ドメインとC端SH2ドメインとを含む。
・ヒトのShc関連たんぱく質Sckは1個のPIドメインとSH2ド
メインとを含む。
・ほ乳類のX11は神経系で顕著に発現する。これはPIDの約100
AA下流に2個のディスク相同領域(DHR)を含む。
・ショウジョウバエの核Numbたんぱく質は、ショウジョウバエの胚
で感覚器形成中、細胞の運命を決定するのに必要である。これは1個の
PIDを有している。
・シーエレガンスの仮説たんぱく質F56D2.1はN端メタロプロテ
ナーゼドメインと、それに続く1個のPIDとを含む。
・ラットFE65。FE65の配列にWWドメイン並びに2つのPID
が見つかったことから、このたんぱく質がおそらくはシグナル形質導入
に関与していることが分かる。
・ショウジョウバエの障害プロテインは、CNS軸索及び体壁筋の細胞
質に見つかったチロシンリン酸化たんぱく質である。胚の神経発達に関
連している。1個のN端PIドメインを含む。
・交互スプライシングで生じるマウスの細胞分裂誘起反応性リンたんぱ
く質イソホームP96、P93及びP67は1個のN端PIDを含む。
これは、異なった発現をしたヒトのオーソログDoc−2にも当てはま
る。
・ヒトのEST05045たんぱく質フラグメントは1個のPIDを有
する。
参考文献
[1]カバナー W.M氏、ウィリアムズ L.T.氏著Science266:1862-1865(1994
)
[2]ブライキ、P氏他著、J.Biol.Chem.269,32031-32034(1994)
[3]ボーク、P氏、マーゴリス、B氏著Cell 80,693(1995)
様々な種から採取した数多くのPIドメインに基づくPIドメインのアライン
メントが、WWWのサイトhttp://ulrec3.unil.ch/prf_details/alignments/PID
.msfに記載されている。このようなアラインメントでその他のものはウェブサイ
トhttp://www.bork.embl-heidelberg.de/Modules/piali.htmlに示されている。
(iii)SH3ドメイン及びSH3様ドメイン
「SH3様ドメイン」という用語は、Src相同領域3(SH3領域)に概ね
相同の配列を言う。Src相同3領域はそもそも、ウィルスFps及びウィルス
Src細胞質チロシンキナーゼにおいて、触媒活性及び基質リン酸化の両方に対
するその作用のおかげで同定された、〜60アミノ酸から成る非触媒ドメインで
ある(T.Pawson,Oncogene,3491(1988)及びI.Sadowski et al.,Mol.CellBio
l.6,4396(1986))。SH3ドメインは様々な真核性たんぱく質中で見つかってい
るが、その中には細胞内シグナル形質導入の際に機能するものもある。SH3ド
メイン
を含むたんぱく質の例(様々な種から採取した同等物も含む)には、(1)sr
cファミリたんぱく質チロシンキナーゼの仲間(Src、Lyn、Fyn、Lc
k、Hck、Fgr、Yes)、(2)二つのSH3ドメインを有するGrb−
2、(3)Sprk、スレオニン/セリンたんぱく質キナーゼ、(4)Tsk、
(5)Btk、(6)Vav、(7)GTPase活性化たんぱく質(GAP)
、(8)好中球酸化酵素錯体のp40、p47、及びp67たんぱく質、及び(
9)ホスファチジルイノシトール3’キナーゼ、(10)Crk、(11)ホス
ホリパーゼCガンマ、(12)Ablが含まれる。SH3ドメインを含むたんぱ
く質はヒト、げっ歯類、ウシ、Cエレガンス、及び酵母菌で同定されている。そ
の他のSH3ドメインを科学文献から選択しても、又は配列分析で同定しても、
あるいは上述の方法でクローン形成してもよい。SH3ドメイン及びそれらのリ
ガンドに関する豊富な情報については、例えばPCT/US95/03208号
を参照されたい。
いくつかのSH3ドメイン又はSH3様ドメインは、18個の保存されたアミ
ノ酸のいずれにも一致していなかったり、コンピュータ・アラインメント・プロ
グラムで検出されるような公知のSH3ドメイン配列との目立った相同性を呈し
ていないかも知れない。しかしながら、これらの配列は、公知のSH3ドメイン
と同じ又は相似の三次元構造を呈しているかも知れないし、SH3様ドメインと
して働くものかも知れない。公知のSH3ドメインの三次元構造のうちいくつか
は既に判明している。SH3ドメインは、5又は6のベータ鎖から成る二枚の逆
平行ベータシートを特徴としている。アルファ螺旋を形成する領域はこのドメイ
ンには存在したり存在しなかったりする。SH3ドメイン又はSH3様ドメイン
は、x線クリスタログラフィ又はNMR分光法により溶解させたときにSH3様
ドメイン構造を有していることで認識されよう。あるいは選択に応じ、相同性モ
デリングで予測された構造を用いて、ある特定のたんぱく質配列をSH3様ドメ
インとして同定してもよい。
II. 検定プロトコル
本発明の試験管内検定法は、第一たんぱく質分子に競合的に結合する、又は第
一たんぱく質分子と第二たんぱく質分子との相互会合を阻害する検査物質を同定
するためにFPを利用する。蛍光偏光法は、リガンド対たんぱく質及びたんぱく
質対たんぱく質の相互作用を研究する上で大変有用な方法である。本発明は、蛍
光分子が開裂又はその他の分子に結合することでその分子量に変化があったとき
、偏光にも変化があるという観察に基づく。低分子量の、及び/又は柔軟性の高
い蛍光体は偏光値が低いが、分子量の大きな、及び/又は硬質の蛍光体は偏光値
が高い。
本発明の検定では蛍光成分の持つこのような本来の特性を利用する。この方法
では、以下の成分を含む混合液を作成する。
(a)より小型の第二たんぱく質分子に結合可能又は相互会合の可能な、例え
ばチロシンリン酸化レセプタ等の所定量の第一たんぱく質分子、
(b)蛍光体に共有結合した、又は蛍光体の標識を付した、より小型の所定量
の第二たんぱく質。以下の例では、ペプチドリガンドに蛍光体の標識を共有結合
で付けることで、低分子量の蛍光体標識付プローブを形成している。
(c)所定の、競合的に阻害作用を及ぼすと考えられる検査物質。
この混合は、検査物質の不存在化で混合した場合には第一及び第二たんぱく質
間で錯体形成ができるような適した条件下で達成される。このように、この方法
に基づけば、もし検査物質が実際にたんぱく質対たんぱく質の錯体形成の阻害物
質であれば、それらの条件が、それが第一又は第二たんぱく質に競合的に結合す
ることも可能とする、適した条件であることになる。
(a)、(b)及び(c)の混合液を蛍光体を励起するのに充分な波長の平面
偏光で照射する。こうして蛍光第二たんぱく質から放射される光は、蛍光第二た
んぱく質の分子体積に応じて様々な程度に偏光する。溶液中で未結合の状態では
、低分子量のペプチドは高速で回転しているため、偏光の読み取り値は低い。
結合/相互作用する第一たんぱく質という相手、例えばレセプタの存在下では
、より分子量の小さい蛍光第二たんぱく質は、より分子量の大きな第一たんぱく
質、例えばチロシンリン酸化たんぱく質又はペプチドレセプタに結合する。標識
付第二たんぱく質がその標的である第一たんぱく質に結合し、平面偏光で照射さ
れると、大型の第一たんぱく質:第二たんぱく質錯体の回転はより遅いために、
その
偏光読み取り値は増加することとなる。本発明の方法はこのように、発光波長域
の水平及び垂直平面での偏光比の変化を追跡する。これは、従来蛍光標識が用い
られてきた方法である、ある特定の波長域での吸光度の強さの変化を追跡するこ
ととは著しく対照的である。本発明で測定される変化は、標識付第二たんぱく質
の第一たんぱく質に対する結合の直接的な測定値である。
遊離した標識付第二たんぱく質、対、結合した第二たんぱく質:第一たんぱく
質錯体のこのような偏光値の差は、第二たんぱく質の結合対遊離比を測定して、
検査物質存在下という場合における第一たんぱく質へのその結合を分析するのに
用いられる。このような測定は、飽和実験又は競合実験のいずれで行ってもよい
。本発明のFP検定はこのように、細胞の細胞質を含む、多くの溶液で用いるこ
とができる。
発光の偏光の程度を測定するのに混合液中の成分を分離する必要はない。最後
に、検査物質の存在又は濃度の影響は、混合液の偏光レベルの比を、検査物質が
ない状態の同じ量の第一及び第二たんぱく質/ペプチドの偏光レベルと比較する
ことで判定される。
競合結合が二種のたんぱく質間ではなくて第一又は第二たんぱく質と検査物質
との間で起きて、たんぱく質対たんぱく質の錯体が形成されない場合は、第二た
んぱく質は溶液中に遊離したままで残り、低偏光度が測定されるであろう。検査
物質が阻害物質でない、又は良好な阻害物質でない場合は、錯体が形成されて混
合液の偏光度は上昇するであろう。このように、検査物質不存在下での第一たん
ぱく質:第二たんぱく質錯体の判明している偏光レベルから、観察される発光偏
光偏光解消値が減少していることが、阻害物質である検査物質の存在下では注目
される。
本発明の方法は、ある特定の波長域での吸光度の強さの変化ではなく、発光波
長域の水平及び垂直平面での偏光比の変化を追跡するため、本方法は溶液中の検
査化合物の吸光度が高い場合もその干渉を受けにくい。
本発明の方法は自動化になじむものである。例えば、上に概要を述べたステッ
プのすべて又はいくつかは、ある任意の検査物質について二つ又はそれ以上のス
テップを、又は、複数の検査物質又は検査物質濃度について一つ又はそれ以上の
ステップを自動的に行うようプログラムされた装置により行ってもよい。一例と
しては、偏光実験又は測定用に装備された標準的な蛍光測定器を、本発明におい
て混合液を照射する際及び偏光を測定する際の両方に用いてもよい。蛍光体を励
起するのに適した波長は、上述したように蛍光体の性質に依存する。典型的には
、蛍光体の励起及び発光波長から判定された波長域を規定するにはカットオフ・
フィルタが用いられる。フルオレセイン・カルボキシアミド・ペプチドには、4
85nMの励起カットオフ・フィルタを用いるのが普通であろう。さらに、光路
に置かれることとなる、試料をその内部で評価する検査チャンバを含め、装置の
いずれかの部品には非偏光性材料を用いるべきである。このような用途にはプラ
スチック及び光ファイバは一般には避けられており、光学ガラス、石英、等々が
好んで用いられている。
標準的な蛍光測定器の利用に加え、ジョリーFPM1(個々の試料用に)又は
ジョリーFPM2(96ウェルフォーマットの高スループット検定用に)等の専
用蛍光測定器を使用することもできる。このような蛍光測定器は偏光測定用に最
適化されており、標準的蛍光測定器よりも著しくたかい感度を有するものである
。
その他の自動化装置も、その他のステップと組み合わされた混合ステップ、及
び/又は、検査物質なしの状態の対照混合液と、検査物質を加えた検査混合液と
の偏光の比較、の両方に用いることができるかも知れない。自動化の当業者であ
れば、本発明の検定を概ね自動化するために多様な装置を用いられよう。
更に別の態様では、本発明は、本発明の方法に用いることのできる、例えば蛍
光体を共有結合させて有したたんぱく質などの成分又は試薬を提供するものであ
る。この成分又は試薬は、さらに説明した方法での使用上の指示と共に一器具中
に梱包されていてもよい。
III. 阻害物質
ある化合物を一阻害物質であると同定しさえすれば、それは、例えばたんぱく
質を作成する組換え法又は化学的合成など、公知の方法を用いて作成することが
できる。さらに、それが最初に同定されたソース中から得ることもできる。
A.対照スクリーニング
本発明の検定を用いてたんぱく質:リガンドの会合の阻害物質を検定した次は
、一種又はそれ以上のその他のたんぱく質:リガンドの組の対照スクリーニング
を用いることで、非特異的阻害物質を同定、又は阻害物質の特異性を確認するこ
とができる。当業において数多くが公知である様々な方法を用いることで、本発
明の方法により阻害物質として同定された検査化合物を、さらに、別の一種又は
それ以上の目的たんぱく質に対する結合活性、又は、そのドメインを含む更に別
のたんぱく質に対する結合活性について評価してもよい。対照スクリーニングは
当該発明の方法及び材料を用いて行っても、あるいは、例えば細胞を基にした検
定
結合を検出する代わりの方法を用いて行ってもよい[例えばPanayotou et al,M ol .Cell.Biol.
,13:3567-3576(1993)を参照されたい]。
本発明の検定系で同定した阻害物質をさらに、毒性及び薬理学的活性を評価す
るための従来の方法で評価することができる。例えば、阻害物質として同定され
た検査化合物をさらに、適した細胞を基にした検定又は動物モデルを用いて、目
的のたんぱく質:リガンド相互作用に関与する経路により媒介される細胞学的又
はその他の生物学的事象を阻害する活性について、評価してもよい。幅広い範囲
の細胞学的及びその他の生物学的事象に対する検査化合物の阻害活性を評価する
のに適した細胞を基にした検定及び動物モデルは当業において公知である。新し
い検定法及びモデルは恒常的に開発され、科学文献で報告されている。
非限定的な例としては、喘息又はアレルギ症状の出現につながるシグナルの形
質導入に関与するSH2ドメインに結合する化合物を、マスト細胞中又は好塩基
球脱顆粒検定で評価してもよい。本発明の方法によりSH2阻害物質として同定
された検査化合物の、ヒスタミン、ロイコトリエン、ホルモン性媒介物質及び/
又はサイトカインなどの特異的媒介物質の細胞内放出に対する阻害活性や、ホス
ファチジルイノシトール加水分解又はチロシンリン酸化のレベルに対するその生
物学的活性を、生物学的活性の指標として従来の試験管内検定で特徴づけること
ができる[例えばEdward L.Barsumian et al,Eur .J.Immunol.,11:317-323(
1981);M.J.Forrest,Biochem .Pharmacol.,42:1221-1228(1991)(活性化し
た好中球からN−アセチル−ベータグルコサミニダーゼを測定)及びV.M.St
ephan et al.,J .Biol.Chem.,267:5434-5441(1992)を参照されたい]。
例えば、ヒスタミン放出をAMAC社(メーン州ウェストブルック)から入手
可能な器具を用いたラジオイムノアッセイにより測定することができる。このよ
うにして本発明の方法で同定された阻害物質の生物学的活性を評価し、それらを
互いに、そして陽性対照として用いることのできる公知の有効化合物及び臨床的
に関連する化合物に比較することができる。
一般的には、このような検定ではIC50のスコアが150−300μMであ
ると対象と見なされ、50−150μMのスコアでは良好とみなされ、スコアが
約50μMであると最も関心を寄せるべき対象とされる。生体内モデルの前又は
生体内モデルに加えて、本発明により同定された阻害物質を、さらに生体外で、
モルモットの感作気管細片組織の抗原刺激性収縮を遮断できるかどうかについて
検査してもよい。この検定での活性は、抗喘息薬と考えられる物質の効験を予測
する上で有用であることが判明している。
喘息の数多くの動物モデルが開発されており、利用することができる[評価に
ついてはLarson,“Experimental Models of Reversible Airway Obstruction"
,in THE LUNG,Scientific Foundations,Crystal,West et al.(eds)Raven Pr
ess,New York,pp.953-965(1991);Warner et al.,Am .Rev.Respir.Dis.,14
1:253-257(1990)を参照されたい]。喘息の動物モデルに用いられた種には、マ
ウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ヒツジ及び霊長目が含まれている。
入手可能なその他の生体内モデルは、Cross et al.,Lab Invest.,63:162-170(
1990);及びKoh,et al.,Science,256:1210-1213(1992)に説かれている。
さらに例としては、癌の成長の開始、継続又は拡大に関与するシグナルの形質
導入に関与するたんぱく質に結合する、本発明の方法で同定された阻害物質を、
関連する従来の試験管内及び生体内検定で評価してもよい。例えばIshii et al.
,J.Antibiot.,XLII:1877-1878(1989);及び米国特許第5,206,249号(
発行は1993年4月27日)を参照されたい。
B. 本発明により同定された阻害物質の利用
本発明により同定された阻害物質を、特定のたんぱく質、特に新たに発見され
たたんぱく質を機能的に分類するためには、ここで用いられたような検定におけ
る生物学的試薬として用いてもよい。このようにたんぱく質のファミリー又はク
ラスをリガンド特異性に基づいて機能的に定義してもよい。さらに、本発明によ
り同定された阻害物質を用いて、目的のたんぱく質又はたんぱく質対リガンドの
組が媒介する分子相互作用を原因とする生物学的事象の発生を阻害することがで
きる。このような相互作用の阻害は、このような事象の調節及び生物学的意味を
よりよく理解することを目的とした研究にとって有用と成り得る。
このような阻害作用因子は、例えば、目的の相互作用が媒介する細胞プロセス
を原因とする症状又は疾患の診断、予防又は治療において有用であろう。例えば
、SrcSH2に選択的に結合するSH2結合又は遮断作用因子を必要とする患
者にこれを投与することで、骨粗髭症の発生を予防又はその進行を抑えたり、そ
の経過を逆行させる処置を患者に施すことができる。
ホスホペプチド結合又は遮断薬が治療上有用であろう状態はその他にも数多く
あるが、その中には、SH2ドメイン含有たんぱく質Src、PLCガンマ及び
Grb7が関係があるとされてきた乳がんがある。その他の関連する状態には前
立腺癌があり、この場合では、すべてSH2ドメインを含む目標とするGrb2
、PLCg、及びPI3Kが、この疾患の治療又は予防に有用かも知れない。G
rb2又はAbl SH2ドメインのBcr−ablとの相互作用の阻害は、慢
性骨髄性白血病(CML)又は急性骨髄性白血病(AML)の治療に有用かもし
れない。
PBP阻害物質のさらに別の関連する用途は、STATたんぱく質のPBDを
狙うことで、インターフェロン媒介疾患、成長因子媒介疾患、又はサイトカイン
媒介疾患(例えば炎症性疾患)の予防であろう。T細胞の活性化に関与している
ZAP−70のSH2ドメインを遮断する作用薬は、自己免疫疾患の治療に有用
かもしれない。ZAP−70の一方又は両方のSH2ドメインを遮断する阻害物
質もまた、免疫抑制薬として移植皮膚又は臓器の拒絶を防ぐ上で有用かも知れな
い。
同様に、さらなる例として、SH3阻害物質は、SH3を基にした相互作用が
媒介する細胞プロセスを原因とする状態又は疾患の診断、予防又は治療において
有用かも知れない。例えば、SrcSH3に選択的に結合する、又はSrcSH
3との相互作用を阻害するSH3阻害物質を必要とする患者にこれを投与するこ
とで、骨粗髭症の発生又は進行を抑えたり、その経過を逆行させる処置を患者に
施すことができる。SH3阻害物質が治療上有用であろう状態はその他にも数多
くあるが、その中には、好中球酸化酵素p47及びp67錯体のSH3が関係が
あるとされてきた、再狭窄、リウマチ性関節炎、痛風、喘息、肺気腫、免疫脈管
炎、潰瘍性大腸炎、乾癬及び急性呼吸不全症候群がある。その他の関連する状態
には、GrbB−2のSH3ドメインに狙いが定められている慢性骨髄性白血病
がある。最近、CML中のBCR−abl腫瘍遺伝子が、GrbB−2との相互
作用を通じて成長刺激のためのras経路に参加していることが示されている。
これらの細胞では、GrbB−2のSH3ドメインがSOS腫瘍遺伝子と相互作
用することを阻害すれば、細胞増殖を刺激するその能力が遮断されるであろう。
さらにその他の関連する状態には、乳がんなどの癌、神経グリア芽細胞腫、頭頸
部腫瘍並びに卵巣腫瘍があり、これらの状態ではGrbB−2のSH3ドメイン
に狙いが定められるであろう。例えば、EGF及びPDGFのレセプタの増幅を
伴う腫瘍は、GrbB−2(SH3)とRasとの相互作用を阻害することで、
Ras経路の活性化を遮断すれば阻害できるかも知れない。さらに、Srcファ
ミリのキナーゼのSH3ドメインはT細胞、B細胞、マスト細胞、及びNK細胞
の活性化に関与していると考えられ、またチロシンキナーゼTsk及びBtkの
SH3ドメインはT細胞(TskのSH3)及びB細胞(BtkのSH3)の機
能に関与していると考えられるため、本発明により同定されたSH3阻害物質を
、それを必要とする患者に投与すれば、免疫機能が抑制できるかも知れない。
本発明の方法により同定されたたんぱく質対リガンドの相互作用を阻害する物
質は、薬学上容認可能な担体及び/又はその他の添加剤を含む薬学的組成物に、
従来の材料及び手段を用いて作成することができる。このような組成物は、ヒト
又はヒト以外の動物に、目的のたんぱく質対リガンドの相互作用が関与する細胞
事象を原因とする疾患又は状態を治療するために投与することができる。このよ
うな組成物の投与は、当業において公知である通り、適した製剤を用いていかな
る従来の経路(非経口、経口、吸入、等々)を通じて行ってもよい。当該の阻害
物質を、従来の添加剤、つまり、非経口投与に適した薬学上容認可能な有機又は
無機の担体物質と混合して利用することも可能である。
C. 薬学的組成物及び方法
i.組成
本発明により同定された阻害物質は、従来の材料及び手段を用いることで、薬
学上容認可能な担体及び/又はその他の添加剤(つまり、非経口投与に適した薬
学上容認可能な有機又は無機の担体物質)と混合された形の、治療上(又は予防
上)効果的な量の当該阻害物質を含んだ薬学的組成物に作成することができる。
このような担体には生理食塩水、緩衝生理食塩水、デキストロース、水、グリセ
ロール、エタノール、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されるも
のではない。担体及び組成物は無菌状態でもよい。製剤は投与の形態に適してい
なければならない。
組成物には、必要に応じて少量の湿潤剤又は乳化剤あるいはpH緩衝剤を含め
てもよい。組成物は液体の溶液でも、懸濁液、乳濁液、錠剤、丸剤、カプセル、
持効性製剤、又は散剤でもよい。組成物は、トリグリセリドなど、伝統的な結合
剤及び担体を用いて座薬とすることもできる。経口用製剤には、例えば薬学的等
級のマンニトール、ラクトース、でんぷん、ステアリン酸マグネシウム、サッカ
リンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム、等々、標準的な担体が含まれ
ていてもよい。
具体的な一実施例では、本組成物はヒトに対する静脈投与に適合させた薬学的
組成物として、通常の手続きに基づいて作成される。典型的には、静脈投与用の
組成物は無菌の等張水性緩衝液による溶液である。必要であれば、本組成物に、
可溶可剤、及び、注射の際に痛みを和らげる局所麻酔薬をさらに含めてもよい。
一般的には、処方成分は別々に提供されたり、又は、例えば有効成分の量を示し
たアンプル又はサシェなどの気密性容器中に単位用量を収めた凍結乾燥粉末又は
無水濃縮物として混合されて提供される。組成物を輸注により投与しようとする
場合には、無菌の薬学的等級の水又は生理食塩水を含む輸注用ビンで調合するこ
とができる。組成物を注射により投与する場合には、注射用の無菌水又は生理食
塩水のアンプルを用いて処方成分を投与前に混合してもよい。
局所用組成物には、例えばゲル、軟膏、ローション、又はクリーム、などの薬
理学的に容認可能な局所用担体が含まれるが、このような担体には水、グリセロ
ール、アルコール、プロピレングリコール、脂肪族アルコール、トリグリセリド
、脂肪酸エステル、又は鉱油などが含まれるが、これらに限定されるものではな
い。その他の局所用担体には、液体石油、パルミチン酸イソプロピル、ポリエチ
レングリコール、エタノール(95%)、ポリオキシエチレンモノラウレート水
溶液(5%)、又はラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)がある。必要に応じ
て、酸化防止剤、湿潤薬、粘度安定剤、及び同様の物質など、その他の材料を加
えてもよい。
様々な製剤を作成するための材料及び方法は当業において公知である[例えば
米国特許第5,182,293号及び4,837,311号を参照されたい]。
ii.方法
本発明は、上記の疾患又は異常の症状を治療する、予防する、及び/又はその
重篤度を軽減するために効果的な量の阻害物質を被験者に対して投与することで
これを達成する方法を提供するものである。被験者は、ウシ、ブタ、ニワトリ、
等々の動物を含む動物であろうが、これらに限定されるものではなく、さらに、
ほ乳類であることが好ましく、最も好ましくはヒトであるとよい。「ほ乳類」は
、マウス、ラット及びモルモットなどのげっ歯類、や、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ
、ヒツジ、ヒト以外の霊長類、及びヒトを意味する。このような効果的な量は、
本発明により同定された阻害物質を、ここで説明する検定を含め、当業において
公知の通常の検定により評価することで容易に判定できる。
このような組成物の投与は、当業においてよく知られているように、適した製
剤を用いたいかなる従来の経路によって行ってもよい。様々な送達システムが公
知であり、またこれを用いて阻害物質を投与することができるが、その中には例
えばリポソーム、ミクロ粒子、マイクロカプセルなどへの封入がある。特に注目
する送達の形態の一つは肺動脈投与である。その他の導入方法には、皮内、筋肉
内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、鼻及び経口経路が含まれるが、こ
れらに限定されるものではない。阻害物質は、輸注又は大量注射によって、上皮
又は粘膜皮膚層を通じた吸収によって(例えば口腔粘膜、直腸及び腸粘膜、等々
)投与してよく、またその他の生物学的活性作用薬と共に投与してもよい。
投与は全身又は局所的に行うことができる。鼻腔、気管支又は肺の状態の治療
又は予防に好適な投与経路は経口、鼻腔、又は気管支用エアゾール又はネブライ
ザである。従って、特定の実施例では、治療を必要とする部位に局所的に阻害物
質を投与するのが好ましいかも知れない。この投与を行うには、例えば、外科手
術中の局所輸注や、局部投与、注射、カテーテル、座薬や、皮膚用パッチ又はイ
ンプラントの利用が含まれるが、これらに限定されるものではなく、また前記の
インプラントは多孔質、非多孔質であっても、シアラスティック(原語:sialas
tic)膜などの膜を含むゲル状材料であっても、繊維であってもよい。
さらに、ある個人に対する効果的な量の阻害物質の投与は、当該化合物をその
個人の皮膚の罹患域に直接、局所投与することで行うことができる。いくつかの
場合では、皮膚上、皮膚内、又は皮下に配した装置内に阻害物質を配置すること
が考えられる。このような装置には、受動的又は能動的放出メカニズムにより皮
膚に化合物を放出するパッチ、インプラント及び注射が含まれる。
ある特定の疾病又は状態の治療又は予防において効果的であろう阻害物質の量
は、その疾病又は状態の性質によって異なるであろうが、標準的な臨床技術によ
り判定できるものである。加えて、試験管内又は生体内検定を選択に応じて利用
して、最適な用量範囲を明らかにする資料としてもよい。効果的な量は、試験管
内又は動物モデルの検査系で得られた用量反応曲線から外挿してもよい。例えば
、阻害物質の典型的な効果的用量は、単一又は複数の用量で投与したときに、ほ
乳類の体重に対して約0.01から約50mg/kgの範囲内、好ましくは約0
.1から約10mg/kgの範囲内である。一般的には、阻害物質はこのような
治療を必要とする患者に対して、患者一人当り約1から約2000mgの日用量
で投与してもよい。
有効化合物としての、阻害物質の正確な用量レベルは、担当する医師又はその
他の保健担当者が判定すべきであり、また、問題となるホスホペプチド結合相互
作用、投与の経路、その個人の年齢、体重、性別及び健康状態、疾患の性質、重
篤度及び臨床上の段階、及び併用する治療薬のあり(又はなし)を含めた公知の
因子によって異なるであろう。
C. 器具
本発明はさらに、本発明の薬学的組成物の一種又はそれ以上の処方成分を充填
した一つ又はそれ以上の容器を含む薬学的パック又は器具を提供するものである
。選択に応じ、このような容器には、薬学的又は生物学的製品の製造、使用又は
販売を規制している政府機関の決めた形態の注意書きを付けてもよいが、このよ
うな注意書きは、ヒトへの投与に向けた製造、使用又は販売を同機関が認可した
ことを反映したものとする。
薬理学的に容認可能な界面活性剤(例えばグリセリド)、添加剤(例えばラク
トース)、担体、及び希釈剤など、その他の成分をさらに含めてもよい。
以下の例は本発明の多様な態様を描くものである。これらの例は、添付の請求
の範囲に定義された本発明の範囲を限定するものではない。(「背景」部分を含
め)本出願を通じて引用された、文献、係属中の特許出願、公開済みの特許出願
、発行済特許、及びウェブ・サイトに含まれた情報の内容はすべて、参考文献と
してここに編入されるものであることをここに明示しておく。
IV.例
以下の例は本発明の多様な態様を描くものである。これらの例は、添付の請求
の範囲に定義された本発明の範囲を限定するものではない。
(低ナノモルプローブ濃度域において)フルオレセイン及びフルオレセイン共
役体に高感度である96ウェル・プレート読み取り器(FPM2、ジョリー・イ
ンスツルメンツ社製)を導入したことで、96ウェルを基にしたFP検定の開発
が可能となった。これらの例では、FP検定、及び、化合物のSrc−SH2ド
メインへの結合を測定するために必要な構成要素が説かれている。例1−ペプチド合成
0.3−0.6mモル/gの置換レベルを備えたFmoc−Rinkアミドレ
ジン[4−(2’,4’−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)フェ
ノキシレジン;(アドバンスト・ケムテック社製)]を用いてペプチド合成を手
動で行った。標準的FMOC合成法を用いた。使用した洗浄用及び保護解除溶媒
はジメチルアセトアミド(DMA)であり、使用したカップリング(原語:coupli
ng)溶媒はN−メチルピロリドン(NMP)であった。アミノ酸のカップリング
(原語:coupling)には、四つの当量のアミノ酸、四つの当量のカップリング(
原語:coupling)試薬2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,
3,3−四ホウふっ化テトラメチルユーロニウム(TBTU)、及び八つの当量
のN−メチルモルホリン(NMM)を、レジンのアミン1当量当り用いた。使用
したアミノ酸はFmoc−Gly、Fmoc−Glu(Tbu)、Fmoc−I
le、Fmoc−Thr(Tbu)、及びFmoc−Tyr(Tbu)であった
。Fmocの保護解除は20%のピペリジンDMA溶液を用いて行った。
標準的な方法[例えばMerrifleld,J.Am Chem.Soc.,85:2149-2154(1963)を参照
されたい]を用いてペプチドを固相でリン酸化させた。レジン及び1−1,H−
テトロゾールをP2O5の真空下で一晩乾燥させた。50当量の1−1,H−テト
ラゾールと混合したレジンの一部(0.1−0.5g)に1ml/0.1gの乾
燥DMAを加えた。レジンを20分間攪拌して膨潤させた。10当量のジベンジ
ルN,N−ジエチルホスホールアミジト(トロント・リサーチ・ケミカルズ社製
)を次に加えて、レジン混合液を15分間攪拌し、30分間音波破砕し、また1
5分間攪拌した。レジンをDMAで5回洗浄した。3当量のクロロベンジルペル
オキシドDMA溶液を加え、30分間攪拌し、30分間音波破砕して酸化を行わ
せた。最後に、ペプチドをDMAで5回、CH2Cl2で3回、及びMeOHで三
回洗浄した後、一晩真空乾燥させた。
レジンからの最終的開裂及び側鎖の保護解除は、90:10:10:5の比の
トリフルオロ酢酸(TFA):H2O:エタンジチオール(EDT):トリ−イ
ソプロピルシラン(TIPS)を用いて行わせた。清掃薬をレジンに加えた後、
TFAを2.5時間攪拌しながら加えた。レジンをフィルタ濾過した。N2風下
に2、3時間置いてTFAを取り除いた。粗ペプチドのスラリを水中に再懸濁さ
せ、等
分の氷温のジエチルエーテルで三回抽出した。N2風下において余分なエーテル
を取り除いた。粗ペプチド混合物を一晩凍結乾燥させた。
ペプチドはすべて、以下の方法で精製した。凍結乾燥させた粗ペプチドをDM
SO中に1ml当り100−300mgの濃度になるよう再溶解させた。ペプチ
ドは、セミ−プリパラティブ逆相HPLCカラム(バイダック社製)で精製した
。一連の15−30ulの、粗ペプチド100%DMSO溶液の注入液が用いら
れた。純度は、ダイオード−アレイ分光光電光度計により、分析用逆相HPLC
カラムを用いて調べた。一回の試みで、90%を越える純度を得るには充分であ
った。例2−プローブの合成
蛍光成分である5−カルボキシフルオレセインを、core middleT抗原から得
た公知のSrc−SH2高親和性テトラペプチド配列を基にペンタペプチドに結
合させて成る、蛍光プローブ(図1又は図5)を一例として設計した。このペプ
チドリガンドの配列は、カップリング(原語:coupling)が容易となるようN端
グリシンを備えた、core middleT抗原高親和性Src−SH2配列(pYEE
I)を含むGpYEEIである。
5−カルボキシフルオレセインを選んだのにはいくつか理由がある。これは、
数少ない定義された異性体フルオレセインのうちの一つである。これは数多くの
入手可能なフルオレセインよりも柔軟性の小さい共役体を生じるが、このことは
、FPを基にした測定に干渉しかねない「プロペラ効果」を最小限にするには重
要なことであり、活性化したバージョンが市販されている(モラキュラー・プロ
ーブズ社製)。
プローブの配列は以下のようにして作成した。ペプチドGpYEEIをフルオ
レセイン成分にレジン上で直接結合させた。このペプチドレジンはRinkアミ
ドレジンで集成させ、上述したようにリン酸化させた。その結果得られた配列は
Fmoc−GpYEEI−RINKであった。ペプチド/レジンを20%のピペ
リジンDMA溶液で保護解除し、FMOCを保護している基を取り除き、カップ
リング(原語:coupling)に利用できるよう自由アミノ端を残した。DMAで充
分
に洗浄した後、1.1当量の5−カルボキシフルオレセインスクシンイミジルエ
ステル(モラキュラー・プローブズ社製)を、6当量のジイソプロピルエチルア
ミンと共に加えた。カップリング(原語:coupling)を1.5時間行わせた後、
NMPで一回及びDMAで三回洗浄し、上述したカップリング(原語:coupling
)を繰り返した。完成したプローブを上述したように開裂させて処置を施し、F
MT1と名付けられたプローブを作成した。
上述のようにして作成した、SrcのSH2ドメインのための二つの例示的標
識付プローブは:
フルオレセイン−GpYEEI−NH2及び
フルオレセイン−pYpYpYIE−NH2である。例3−たんぱく質の作成−Src
ヒトSrcを符号化する残基145−251[Tanaka,A.and Fujita,D.J.,Mol .Cell.Biol
.6:3900-3909(1986)]をpT7発現ベクタ中にクローン形成して大腸
菌BL21(DE3)に形質転換させた。最小培地中27リットルの培養物の成
長及び誘導からたんぱく質を作成した。典型的な作成では、595nmでの光学
密度(OD)が1.0になるまで、培養物を37℃で成長させた。培養物を1m
Mのイソプロピル−B−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)で誘導し、温
度を25℃まで降下させた。培養物を21時間後に回収した。
フレンチプレス・セルを16,000psiで用い、細胞を、50mMのリン
酸カリウム、250mMのNaCl、5mMのDTT、2mMのEDTA、1m
mのPMSF、pHは7.0、中に溶解させた。たんぱく質は弱−強陽イオン交
換体であるカルボキシ−スルホン(J.T.ベーカ社製)で精製した。カラムを
50mMのリン酸カリウム、5mMのDTT、0.02%のNaN3、pHは7
.0、で平衡させ、フィルタ濾過したバクテリア溶解産物を2ml/分で加えた
。Srcたんぱく質は1MのNaCl勾配で溶出させた。溶出液はセントリプレ
ップ10コンセントレータ(アミコン社製、10,000MWカットオフ)を用
いて濃縮し、3000×gで遠心分離した。次にこのたんぱく質を、20mMの
リン酸カリウム、50mMのNaCl、5mMのDTT、1mMのEDTA、0
.0
2%のNaN3、pHは7.4、で平衡させたセファクリルS−100(ファー
マシア社製)カラムでゲル濾過して精製した。SDSゲル電気泳動法及びRP−
HPLCで測定したときの純度は>95%である。精製したたんぱく質は、50
mMのリン酸カリウム、500mMのNaCl、10%のグリセロール、5mM
のDTT、5mMのEDTA、0.02%のNaN3、pHは7.4、中で凍結
状態で保管する。例4−蛍光偏光を基にしたSrc−SH2結合検定
A. FP−概要
偏光法はすべて、標準カットオフフィルタ(励起=485nm;発光=530
nm)を付けたFPM2 96ウェルプレート読み取り器(ジョリー社製)で行
った。飽和実験を用いて、たんぱく質及び検定の安定性を最大にし、たんぱく質
対プローブの相互作用のKdを判定することを目的として、検定のための様々な
条件を調べた。
B. 飽和実験
飽和実験には、プローブを濃度を固定して用い、Src−SH2は濃度を上昇
させながら加えた。これは放射性リガンドを用いてこのような検定が通常行われ
る方法の逆である。
飽和実験を行ったが、その際のSrc−SH2ドメインの濃度は高い方の40
μMから低い方の39nMまで変えて行った。蛍光プローブFMT1(図1)は
固定濃度20nMに保たれた。アミノ酸分析を用いてたんぱく質濃度及びプロー
ブ濃度の両方を定量した。結果を、それぞれこの実験から得られた図2A及び2
Bの飽和曲線及びスクラッチャード分析に示す。
図2A及び2Bに示したデータから、レセプタドメインに対するプローブの親
和性が競合結合検定を行うには適したものであること、そして単一部位への飽和
可能な結合が観察され、本発明の検定と、そして単一部位への競合的可逆結合と
に適合することが分かる。
C. 競合実験
競合実験には、プローブ及びたんぱく質は濃度を固定して用い、ペプチドは濃
度を上昇させながら加えた。
設計したプローブFMT−1は標準緩衝条件でSrc−SH2に対して〜0.
3μMのKdを有するものである。観察されるKd値には、緩衝条件が変化する
と何らかの違いが生じることとなる。
図3に示すように、Src競合検定(2%のDMSO緩衝液)を以下のテトラ
ペプチド、Ac−pYEEI(開環)、Ac−pYpYEEI(閉四角形)、A
c−pYGGL(プラス記号)、Ac−pYEDL(開三角形)、Ac−DGV
pYTGL(閉三角形)について行った。図3は、一組の実験で得られた、プロ
ーブ結合のパーセンテージ対阻害物質濃度を図にした競合曲線を示す。
表1
代表的なペプチド競合IC50
この種類のデータは、本発明の材料及び方法を用いてIC50値の範囲を有する
阻害物質で競合結合検定を行うことができることを実証するものである。
本発明に基づく例示的プロトコルは手動及び自動の両方であり、以下のように
行われる。
D. 手動検定
各実験で二枚の異なるプレートを用いることができる。2%のDMSOプレー
ト及び20%のDMSOプレートである。緩衝液
緩衝成分はすべて、低蛍光級(パンベラ・コーポレーション社製)であった。
標準(STD)緩衝液は20mMのリン酸(pHは7.4)、100mMのNa
Cl、2mMのDTT、1mMのEDTA、及び100μg/mlのBGGを含
む。標準緩衝液はNaCl、EDTA及びリン酸ストックをミリポア水又は可能
な限り清浄な上水で作成して作成する。緩衝液を同じ上水で容量にする。
これらの実験に必要な五つの緩衝液は、標準(STD)緩衝液、STD緩衝液
+4%DMSO、100%のDMSO、標識付プローブのみを加えたSTD緩衝
液、及びSrcたんぱく質及び標識付プローブを加えた緩衝液である。
1リットルは、1MのNaClが100ml、1Mのリン酸(pHは7.4)
が20ml、500mMのEDTAが2ml、5mg/mlのBGGが20ml
、及び上水が858mlから成る。
標準緩衝液を作成し、4℃で保管する。各使用前に、DTTを2mM加える。
この標準緩衝液を利用して標準緩衝液+4%DMSOストックも作成する。これ
も4℃で保管してもよく、DTTを使用前に加えてもよい。たんぱく質及び対照ペプチド
SRCたんぱく質は最終濃度0.75μMで用いる。SRCストック溶液の一
例はSTD緩衝液中416.6μMの溶液である。ペプチドAc−pYEEIは
最終濃度100μMで用いる。このものの2×のストックを作成することが好ま
しい。プローブ
Fluor−GpYEEIをプローブとして最終濃度20nMで用いる。供給
されるプローブストックはSTD緩衝液中10μMの溶液である。
一例として、25mlのたんぱく質及び僅かに2mlのプローブのみを作成す
るためには、以下のステップに従う。
(a)27mlの標準緩衝液(2mMのDTTを加える)
(b)2×又は40nMのプローブ−1515を加える=108μL
(c)プローブのみ用に2mlを取り除く
(d)残った25mlに2×又は1.50μMのSRCを加える=90μL
これでたんぱく質及びプローブ溶液となる。第二ストック
各化合物/ペプチド及び対照ペプチドは別々の試験管内に入れる。これらは2
×のストックである。
100%DMSO中50mMの第一ストックを作成しておき、次に、所望の実
験用にSTD緩衝液+4%DMSOの第二ストックを適した濃度で作成すること
が望ましい。
第二ストックの一例は、検定の一実施例(ロング・フォーマット、2%DMS
O)用に、STD緩衝液+4%DMSO中2mMのストックを組み合わせて作成
する。もう一つは20%のDMSOを用いたロング・フォーマット検定用の10
0%DMSO中5mMのストックである。もう一つの第二ストック溶液はショー
ト・フォーマット検定#1及び#2−2%DMSO用の、STD緩衝液+4%D
MSO中400μMのストックである。ショート・フォーマット#1及び#2−
20%DMSOには、100%DMSO中1mMのストックである。ロング・フォーマット検定
1:2の希釈液を最終量1mMで第一ウェルに用いる。プレート1−2%DM
SOについては、検定プロトコルは以下の通りである。
(a)縦の列2−12には50μlの標準緩衝液+4%DMSO。
(b)縦の列1の横の列A−Hの各ウェルには100μlの8種の異なる化合
物(2mMストック/SB+4%DMSO)。
(c)水平方向にプレート下位に向けて縦の列10まで50μl(1:2)系
列希釈する。
(d)50μlのプローブのみを縦の列12に加える。
(e)50μlのたんぱく質及びプローブを縦の列1−11に加える。
(f)−ウェル当り100μlが最終量。
(g)FPM2でプレートを読む。
プレート1−20%DMSOについては、検定プロトコルは以下の通りである
。
(a)縦の列2−12には20μlの100%DMSO。
(b)縦の列1の横の列A−Hの各ウェルには40μlの8種の異なる化合物
5
mMストック/100%DMSO)。
(c)水平方向にプレート下位に向けて縦の列10まで20μl(1:2)系
列希釈。
(d)50μlのプローブのみを縦の列12に加える。
(e)50μlのたんぱく質及びプローブを縦の列1−11に加える。
(f)50μlのSTD緩衝液をプレート全体に加える。
(g)−ウェル当り100μlが最終量。
(h)FPM2でプレートを読む。ショート・フォーマット#1検定
1:3の希釈液を最終量200μMで第一ウェルに。化合物/ペプチドは複製
して用いる。これらの例は1:3の希釈液に関するものだが、量は何らかの所望
の希釈用に変更してもよい。
プレート1−2%DMSOについては、検定プロトコルは以下の通りである。
(a)横の列B−D及びF−Gには50μlの標準緩衝液+4%のDMSO。
(b)縦の列1−10の横の列A及び縦の列1−12の横の列Eの各ウェルに
、複製した75μlの11種の異なる化合物(400μM/SB+4%DMSO
)。
(c)A−Dから、そしてE−Hから垂直方向にプレートの下位に向かって2
5μl(1:3)系列希釈する。
(d)縦の列12に50μlのプローブのみを加える。
(e)縦の列1−11のA−D及び1−12のE−Hに50μlのたんぱく質
及びプローブを加える。
(f)−ウェル当り最終量は100μl。
(g)FPM2でプレートを読む。
プレート2−20%DMSOについては、検定プロトコルは以下の通りである
。
(a)横の列B−D及びF−Gには20μlの100%DMSO。
(b)縦の列1−10の横の列A及び縦の列1−12の横の列Eの各ウェルに
は複製した30μlの11種の異なる化合物(1mM/100%DMSO)。
(c)A−Dから、次にE−Hから垂直方向にプレート下位に向かって10μ
l
(1:3)系列希釈する。
(d)縦の列12に50μlのプローブのみを加える。
(e)縦の列1−11のA−D及び1−12のE−Hに50μlのたんぱく質
及びプローブを加える。
(f)−ウェル当り最終量は100μl。
(g)プレート全体に30μlのSTD緩衝液を加える。
(h)FPM2でプレートを読む。ショート・フォーマット#2検定
1:3の希釈液を200μM最終量で第一ウェルに。化合物/ペプチドは単一
で用いる。これらの例は1:3の希釈液用であるが、量は、所望の希釈程度に応
じて変更してもよい。
プレート1−2%DMSOについては、検定プロトコルは以下の通りである。
(a)縦の列2−4及び6−8には10−12中に50μlの標準緩衝液+4
%DMSO。
(b)縦の列1及び5の各ウェルには75μlの16種の異なる化合物(40
0μM/SB+4%DMSO)。
(c)縦の列9のA−Fのみには75μlの6種の異なる(400μM/SB
+4%DMSO)化合物。
(d)1−4から、次に5−8から、次に9−12から水平方向にプレート下
位に向かって25μl(1:3)系列希釈。
(e)縦の列9−12の列Hに50μ1のプローブのみを加える。
(f)横の列A−H、縦の列1−8、及びA−G縦の列9−12に50μlの
たんぱく質及びプローブを加える。
(g)−ウェル当り最終量は100μlなければならない。
(h)FPM2でプレートを読む。
プレート2−20%DMSO検定については、以下のプロトコルに従う。
(a)縦の列2−4及び6−8並びに10−12には20μlの100%DM
SO。
(b)縦の列1及び5の各ウェルには30μlの16種の異なる化合物(1m
M/100%DMSO)。
(c)縦の列9のA−Fのみには30μlの6種の異なる化合物(1mM/1
00%DMSO)。合計は22種の化合物。
(d)1−4から、次に5−8から、次に9−12から水平方向にプレート下
位に向けて10μl(1:3)系列希釈する。
(e)縦の列9−12の横の列Hに50μlのプローブのみを加える。
(f)縦の列1−8の横の列A−H、及び縦の列9−12のA−Gに50μl
のたんぱく質及びプローブを加える。
(h)プレート全体に50μlのSTD緩衝液を加える。
(i)−ウェル当り最終量は100μlなければならない。
(j)FPM2でプレートを読む。
E. 自動化検定
(1)短希釈
この検定は、第一ウェルには200μM、そこから4ウェル下までを用い、2
2化合物/プレート、ジェネシス・デッキに対してプレートは「ランドスケープ
(原語:landscape)」方向として、3分の1の希釈ステップで行うものである
。
(i)20%DMSO。
(ii)2%DMSO。
(2)長希釈
この検定は、第一ウェルに1mM、そこから10ウェル下までを用い、8化合
物/プレート、ジェネシス・デッキに対してプレートは「ランドスケープ(原語
:landscape)」方向として、2分の1の希釈ステップで行うものである。
(i)20%DMSO。
(ii)2%DMSO。
希釈液
5つの緩衝液:
−緩衝液+4%DMSO
−100%DMSO
−プローブのみを含んだ緩衝液
−たんぱく質及びプローブを含んだ緩衝液
−緩衝液
(3)ショート・フォーマット
各化合物は96ウェルプレートの別々のウェルにある。
プレート1−2%DMSO
−縦の列2,3,4,6,7,8,10,11及び12に50μlの4%DM
SO。
−縦の列1及び5の全ての横の列及び縦の列9の横の列A乃至Fの各ウェルに
75μlの22種の異なる化合物(400μMのストック、4%DMSO)。
−ウェルG9及びH9に75μlの緩衝液+4%DMSO。
−最後の25μlを廃棄しながら、プレートの1から4まで、そして5から8
、及び9から12に25μl(1:3)を系列希釈する。これで液体/ウェルは
50μlが残る。
−ウェルH9,10,11及び12を除くプレート全体に50μlのたんぱく
質及びプローブを加える。
−ウェル9,10,11及び12に50μlのプローブのみを加える。
−一ウェル当り最終量は100μl。
−プレートを読む。プレート2−20%DMSO
−縦の列2,3,4,6,7,8,10,11及び12には20μlの100
%DMSO。
−縦の列1及び5の全ての横の列及び縦の列9の横の列A乃至Fの各ウェルに
は30μlの22種の異なる化合物(1mMのストック、100%DMSO)。
−ウェルG9及びH9に30μlの100%DMSO。
−最後の25μlを廃棄しながら、プレートの1から4まで、そして5から8
、及び9から12に10μl(1:3)を系列希釈する。これで液体/ウェルは
50μlが残る。
−ウェルH9,10,11及び12を除くプレート全体に50μlのたんぱく
質及びプローブを加える。
−ウェルH9,10,11及び12に50μlのプローブのみを加える。
−プレート全体に30μのSTD緩衝液を加える。
−一ウェル当り最終量は100μl。
−プレートを読む。
(4)ロング・フォーマット
各成分は96ウェルプレートの別々のウェルに配する。
プレート1−2%DMSO
−縦の列2−12に50μlの4%DMSO。
−縦の列1の横の列A−Hの各ウェルに100μlの8種の異なる化合物。
−ウェルA11に50μlのstd.3を加える。
−最後の50μlを廃棄しながら(全ての横の列)、縦の列10までプレート
全体に50μl(1:2)系列希釈する。
−最後の50μlを廃棄しながら、ウェルA11からH11までを50μl系
列希釈する。
−A12,B12,C12及びD12を除くプレート全体に50μlのたんぱ
く質及びプローブを加える。
−A12,B12,C12及びD12に50μlのプローブのみを加える。
−一ウェル当り最終量は100μl。
−プレートを読む。
プレート2−20%DMSO
−横の列2−12には20μlの100%DMSO。
−縦の列1の横の列A−Hの各ウェルには40μlの8種の異なる化合物。
−ウェルA11に20μlのstd.4を加える。
−最後の20μlを廃棄しながら(全ての横の列)縦の列10までのプレート
に20μl(1:2)系列希釈する。
−最後の20μlを廃棄しながらA11からH11までのウェルに20μl系
列希釈する。
−A12,B12,C12及びD12を除くプレート全体に50μlのたんぱ
く質及びプローブを加える。
−A12,B12,C12及びD12に50μlのプローブのみを加える。
−プレート全体に30μlのSTD緩衝液を加える。
−一ウェル当り最終量は100μl。
−プレートを読む。
*希釈してあれば、プレートは5から30分間の間に読むことができる。
*検定用プレートは3分間の読み取りのためにFPM2機器に移される。例5−FPを基にしたZAP、SYK及びLCKの検定
上記の例1−4に例示した、SrcのSH2ドメインと、蛍光体に結合させた
そのホスホTyr含有ペプチドリガンドとの例に加えて、本検定はたんぱく質Z
ap、Syk及びLckにも用いられた。これら三つのたんぱく質は、塩濃度、
DTT濃度、たんぱく質濃度、温度等々といった生成パラメータには僅かな変更
があるが上述したような大腸菌中のSrcの作成に類似の方法で作成される。S
rcには一個のSH2ドメインしかないが、ZAP及びSykには二つのSH2
ドメインが含まれ、Lckたんぱく質には一個のSH2ドメインと一個のSH3
ドメインとが含まれている。
これらの検定用に作成した「第一たんぱく質」は、例3でSrcaa145−
251について説明したのとほぼ同様な方法で作成される。これらのたんぱく質
を下記の表で示す。「NC」という用語は、その第一たんぱく質のN端及びC端
の両方にSH2ドメインが含まれていることを意味する。Zap、Syk及びL
ckの配列は当業において公知である。さらにPCT/US96/13918号
も参照されたい。
表I
第一たんぱく質 自然発生型たんぱく質のアミノ酸残基
NC−ZAP aa1−259
NC−Syk aa1−260
Lck aa 109−266
各検定用のプローブは上述したように設計及び使用される。例えば、N,C−
ZAPたんぱく質、すなわちヒトZAPのSH2ドメインを連なり中に二つ含ん
だたんぱく質のためのプローブは、一例としてフルオレセイン−GpYNELN
LGRRGEEpYEVL−NH2である。もう一つの例、つまりN,CSyk
たんぱく質、すなわちヒトSykのSH2ドメインを連なり中に二つ含んだたん
ぱく質のためのプローブは、一例としてフルオレセイン−ApYTGLSTRN
QETpYETL−NH2である。このSRCプローブはさらにLckにも用い
られた。
Lckたんぱく質は、そのSH2ドメインに向けて蛍光体標識付ホスホペプチ
ドリガンド、そのSH3ドメインに向けて蛍光体標識付けペプチドリガンド、そ
してそのSH2ドメイン及びSH3ドメインに向けて蛍光体標識付ホスホペプチ
ド二重リガンドに対して検定を行った。
例4に示した検定フォーマットをこれらの結合対に関して再現し、結果を得た
。
図2A及び2Bに示されたデータから、このレセプタドメインに対するこのプ
ローブの親和性が競合結合検定を行うには適当であること、そして、単一部位へ
の可飽和結合が観察されることから、本発明の検定に適合し、また単一部位への
競合的可逆結合に適合することが分かる。飽和検定から得られるデータを本発明
の方法の範囲内で用いれば、ある特定のプローブが利用できるかどうかを評価す
ることができる。例えば、プローブが飽和検定である特定のレベルで作用してい
れば(例えばKd<10μM及びmP差異値>50(たんぱく質の存在下及び不
存在下で観察される偏光の差))、本発明の競合検定で使用するのに適している
ことを示している。例6−蛍光偏光を基にしたヒトGRB2−SH2結合検定
A. 検定−概要
検定法はすべて、緩衝液及び器具の使用法を含め、前の例で説明したSrcS
H2検定の場合と概ね同様な方法で行ったが、(SrcSH2に代えて)ヒトG
RB2たんぱく質、及び(Src−特異的プローブに代えて)GRB2のSH2
ドメインに特異的なプローブに代えた。検定で検査されたヒトGRB2たんぱく
質はhuGRB2のアミノ酸残基55−152[Cell 70:431-442(1992)を参照
されたい]を含むものだが、SH2ドメインを包含するより長い配列を使用して
もよい。たんぱく質の生成及び精製は上述の方法と同様であるが、特にGRB2
のSH2ドメインを精製するためにホスホチロシンカラムを用いたことは同じで
ある。
B. 飽和実験
前の例と同じように、プローブ濃度を固定し、Grb−2−SH2濃度を上昇
させて飽和実験を行った。
以下のGrb−2−特異的SH2プローブ(「FPgb2」)を例1で説明し
た技術を用いて合成した。
FPgb2、Fluor−GpYVNV−NH2
ただし上の式において「Fluor」とは、配列GpYVNVを含有するペプ
チドにアミノ結合を介して結合した5−カルボキシフルオレセインを表す。この
テトラペプチドの配列は、Grb−2のSH2ドメインへの結合に特異的である
。このプローブは、競合検定用のプローブとして働くのに適した特徴、及び、G
RB2 SH2たんぱく質との適した飽和曲線(例えばたんぱく質結合の際の適
したKd及び合計mP差)を有していた。例7−蛍光偏光を基にしたSrcSH3結合検定
A. 検定−概要
検定法はすべて、緩衝液及び器具の使用法を含め、前の例で説明したSrcS
H2検定の場合と概ね同様な方法で行ったが、SrcのSH2ドメイン及びSH
3ドメイン間を埋めるペプチド配列を含んだたんぱく質(アミノ酸残基84−2
51)([Mol.Cel Biol.7(5):1978-1983(1987)を参照されたい]、及び(Sr
c−特異的SH2プローブに代えて)SrcのSH3ドメインに特異的なプロー
ブに代えた。SrcのSH3ドメインを含んでいれば(SrcのSH2ドメイン
を伴っている、いないに関係なく)、より大型の又は小型のSrcたんぱく質を
使用してもよいことに留意されたい。たんぱく質の生成及び精製は基本的には上
述した通りであるが、例えば例3を参照されたい。以下の詳細を提供する。
Src−SH2−SH3ドメインの精製:
1)フレンチ・プレス溶解、50mMのリン酸カリウム、5mMのDTT、2m
MのEDTA、1mMのPMSF、pHは7.0。
2)40uMのWPカルボキシ−スルホンのカラム――>633mg
3)ホスホチロシンアガロースのカラム――>512mg
4)50mMのリン酸カリウム、10%のグリセロール、500mMのNacl
、5mMのEDTA、0.02%のNaN3、pHは7.0、に対して透析。
B.飽和実験
前の例と同じように、プローブ濃度を固定し、Src−SH2−SH3たんぱ
く質濃度を上昇させて飽和実験を行った。
以下のSrcSH3特異的プローブ(「FPSH3」)を例1で説明した技術
を用いて合成した。
Fluor−PLARRPLPPLP−NH2
ただし上の式において「Fluor」とは、SrcSH3ドメインへの結合に
特異的な、配列PLARRPLPPLPを含むペプチドにアミノ結合を介して結
合した5−カルボキシフルオレセインを表す。このプローブは、競合検定用のプ
ローブとして働くのに適した特徴、及び、Srcたんぱく質との適した飽和曲線
(例えばたんぱく質結合の際の適したKd及び合計mP差異)を有していた。例8−蛍光偏光を基にしたSrcSH2−SH3二重結合検定
A. 検定−概要
Srcなどのたんぱく質はSH2及びSH3ドメインの両方を含む。いくつか
のたんぱく質は、SH2又はSH3ドメインのいずれか一方を介してではなく一
度に両方を介してこのようなSH2−SH3たんぱく質に結合することができる
。その一例はたんぱく質p130CASであり、これはSH2及びSH3ドメイ
ンの両方を介してSrcに結合すると考えられている。p130CASのSH3
及びSH2結合配列は、削除的かつ部位特異的突然変異誘発(により同定されて
いるNakamoto et al.JBC 271,8959-8965,1996)。残基733−738(RRL
PSP)が、(おそらくはリン酸化し、かつSrcSH2の結合に関与して)残
基Tyr−762と同じように(おそらくはSH3ドメインに対する)結合に関
与していることが示されている。FP検定用の蛍光プローブをこれらの配列に基
づいて設計した。このようなプローブを検定に用いれば、SH2特異的阻害物質
及びSH3特異的阻害物質の両方を同時にスクリーニングすることができるこの
ようなプローブ(「FPC130」)の一つが以下である:
Fluor−RPLPSPPKFTSQDSPDGQYENSEGGWMEDp
YDYVHL
これはp130CAS(733−767)から得た天然配列である。親和性又
はたんぱく質特異性を変更したり、また特に所望の目的たんぱく質に対するプロ
ーブの全体的親和性を高めるために、上述に基づいた、しかし異なる成分SH2
及び/又はSH3配列を用いた誘導体プローブを用いてもよい。
検定法はすべて、緩衝液及び器具の使用法を含め、例4で説明したSrcSH
2検定の場合と概ね同様な方法で行ったが、(SrcSH2に代えて)Srcの
SH2ドメイン及びSH3ドメイン間を埋めるペプチド配列を含んだたんぱく質
、及び(Src−特異的SH2プローブに代えて)上述のSH2−SH3プロー
ブに代えた。
B.飽和実験
前の例と同じように、プローブ濃度を固定し、たんぱく質(この場合Src−
SH2−SH3)濃度を上昇させて飽和実験を行った。
SrcSH2−SH3特異的プローブであるFPC130は例1に説明した技
術を用いて合成した。
Fluor−RPLPSPPKFTSQDSPDGQYENSEGGWMEDp
YDYVHL
ただし上の式において「Fluor」とは、SrcSH3ドメインへの結合に特
異的な、配列PLARRPLPPLPを含むペプチドにアミノ結合を介して結合
した5−カルボキシフルオレセインを表す(他の蛍光プローブに代えてもよいか
も知れない)。このプローブは、競合検定用のプローブとして働くのに適した特
徴、及び、Srcたんぱく質との適した飽和曲線(例えばたんぱく質結合の際の
適したKd及び合計mP差異)を有していた。例9−変更例のプローブを用いた、蛍光偏光を基にしたヒトSrc−SH2結合 検定
A. 検定−概要
フルオレセインではない蛍光体を用いて、Src−SH2(SH2ドメインを
含むSrcのいかなるフラグメントにも応用可能である)のために競合検定法を
開発した。この蛍光体は、コア蛍光体を含む蛍光性分子の一ファミリーである、
4,4−ジフルオロ−4bora−3a,4a−diaza−s−インダセン(原語:
indacene)(モラキュラー・プローブズ社から市販)である。この蛍光−ペプチ
ドプローブの構造は:この蛍光体はBODIPY−TRXであり、テキサス・レッド・ファミリーの蛍
光体に大変よく似たスペクトル特性を有する。赤い蛍光体を利用すると検定の使
用範囲が広がり、蛍光特性がフルオレセイン自体に似ているかも知れない検査化
合物をスクリーニングすることができる。
検定法はすべて、緩衝液及び器具の使用法を含め、例4で説明したSrcSH
2検定の場合と概ね同様な方法で行ったが、上に示した新しいプローブに代え、
またこの変更例のプローブのスペクトル特性に合うよう、蛍光光度計には異なる
フィルタを用いた。具体的に、上で用いた励起/発光フィルタは、フルオレセイ
ン用の485/530とは対照的に、591/635である。
プローブのペプチド部分の合成は例1で説明した通りだが、ペプチドNH2−
pYEEIを作成した。プローブはさらに、遊離したアミンペプチドNH2−p
YEEIを66%DMSO緩衝液(34%の0.1Mの炭酸水素ナトリウム)中
でBODIPY−TRXプローブのスクシイミジルエステルに結合させることで
合成した。反応の完了はシリカゲルTLC(4:1:1、ブタノール、H2O、
酢酸溶媒系)で監視し、24時間で行われた。結果得られたペプチドは大変疎水
性であり、すぐ上に説明した同じTLC系で精製された。
B. 飽和実験
前の例と同じように、プローブ濃度を固定し、Src−SH2たんぱく質の濃
度を上昇させて飽和実験を行った。唯一の違いは、上記Aで説明したように、赤
いプローブのために代わりの組のフィルタを使用したことであった。
このプローブは競合検定用のプローブとして充分なKd及び合計mPの差異を
たんぱく質結合時に呈した。
本発明はここで説明した具体的実施例によりその範囲を限定されるものではな
い。実際、ここで説明したものに加え、本発明の様々な変更が上述の説明から当
業者には明らかとなるであろう。このような変更は添付の請求の範囲の包含する
ところとして意図されている。
ここで引用された特許、特許出願及び公開の開示内容は、すべて、参考文献と
して編入されている。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In vitro fluorescence polarization assayTechnical field of the invention
The present invention relates to protein-protein interactions, particularly for cell signal transduction.
Materials and methods for identifying involved but inhibitory substances.Background of the Invention
Cell signal transduction, a series of events from extracellular to intracellular events
Is an aspect of cellular function that occurs in both normal and disease states. Shi
Numerous proteins that function as signal transduction molecules have been identified,
Among them are, for example, receptor and non-receptor tyrosine kinases, phosphatases
Receptor, ie anchored, or any other molecule with enzymatic or regulatory activity
There are proteins and enzymes that reconvene. These molecules are generally
, A signal that can specifically associate with another protein and alter cell activity
Exhibit the ability to form a complex.
Signal proteins often contain domain-conserved sequences.
However, this domain is a protein-protein interaction during signal transduction.
Acts as a non-catalytic module that directs action. Such intramolecular domains include:
In particular, SH2 domains, phosphotyrosine interaction ("PI") domains, W
There are W domain and SH3 domain. One or two SH2 and PI domains
Recognize proteins containing characteristic peptide sequences containing more than one phosphorylated tyrosine residue
That is, it binds to this protein. WW and SH3 domains are also characteristic peptides
Recognizes the protein containing the sequence, but this characteristic peptide sequence does not necessarily
Hotyrosine residues are not included. These domains and the ones that contain them
Protein, the production of proteins containing such domains (protein fragments
And fusion proteins), the characteristic peptide sequences they recognize, and / or
Are remarkable information on the clinical role of these protein interactions.
The report has been described in the scientific literature.
Interactions between specific protein molecules are associated with causes or symptoms of disease or pathological condition
If any, can interfere with the protein-protein interaction.
Compounds prevent or treat the disease or condition in mammals, including human patients.
It may be useful to treat.
To discover such inhibitors of protein-protein interactions
The clinical tool for this is the binding assay. Song and Fields,Nature,340: 245-247 (1
989) using the well-known two-hybrid interaction / binding assay.
Interactions between proteins and their partners have been studied [Fields et al.
No. 5,283,173 issued Feb. 1, 1994.
I want to.] In addition, such an approach would provide a predicted SH2-dependent interaction
Is identified using yeast [Xing, Z et al.,Mol . Biol. Cell, 5: 413-421 (1994);
And Osborne, M.A. et al.,Biotechnol., 13: 1474.1478 (1995)]
Inhibition of a hybrid of two species [Chaudhurl, B .; et al.,FEBS Lett.,357: 221-226 (
1995)]. In addition, it contains various SH3 domains.
Design and preparation of proteins, peptide ligands for SH3 domains of interest
On the creation of and the biological / clinical role of SH3-mediated interactions
For background information on SH3 domains and their ligands, including
International Patent Application No. PCT / US95 / 032, hereby incorporated by reference.
See also No. 08. Design and creation of proteins containing various SH2 domains
Generation of peptide ligands for SH2 domains of interest and mediation of SH2
For phosphotyrosine-containing ligands, including the biological / clinical role of interactions
Information on receptor domains (eg, SH2 and PI domains)
PCT / US97 / 02, which is incorporated herein by reference.
See No. 635.
Proteins containing SH2 domains associate with their phosphotyrosine-containing ligands
Competitive binding assays for detecting test substances that interfere with binding are described
. See, for example, Pawson U.S. Patent No. 5,352,660. More recently
The binding assay reported was surface plasmon resonance (Biacore) [eg, P
anayotou et al,Mol . Cell. Biol., 13: 3567-3576 (1993)] or
An assay based on radioligand is utilized. The former throughput is relatively high
Low
But the latter requires cumbersome filtration operations and is increasingly called radioactive waste
Disposal problems result in large waste.
Quick and effective identification of inhibitors of protein-protein interactions
With materials and methods designed to target a wide range of protein mediators,
It will greatly contribute to the research for drug discovery. In addition,
New protein or protein inhibitors associated with unfavorable or pathological conditions
More efficient identification and development of pharmaceutical compositions with higher throughput.
And will be possible.Summary of the Invention
The present invention provides a method for forming a binding complex by associating, that is, binding,
Substances that inhibit or interfere with the binding of active protein pairs to each other
By providing novel materials and methods for in vitro competition assays to identify
To meet this need. The invention is particularly directed to intracellular proteins.
Proteins or protein domains, especially those involved in cell signal transduction
An assay for identifying compounds that can inhibit binding to a binding partner. this
Such proteins include, for example, one or more, each having a protein ligand.
Is the SH2 domain, PI domain, SH3 domain, or WW domain
Includes proteins containing proteins.
In one aspect, the invention provides for inhibiting the association of a first protein with a second protein.
It provides an in vitro assay for identifying harmful test substances. The method includes:
At least one first protein and a second protein having a covalently attached phosphor;
And forming a mixture containing the two test substances. Suitable for this mixture
Irradiation with polarized light of a different wavelength causes excitation of the phosphor to be shown as polarized light emission. radiation
The determined degree of polarization is measured to determine the effect of the presence or concentration of the test substance. Test substance
The inhibitory activity is determined by the polarization of the first and second protein mixtures observed in the presence of the test substance.
Values compared to those observed with the same protein mixture without the test substance
It is shown by the fact that it is decreasing.
Inhibition of protein-to-protein association is the result of binding of the test substance to the first protein.
Binding to a labeled ligand protein or peptide
May be the cause. Therefore, this test method can compete with any of the binding partners.
It can be viewed as a method of identifying test substances that bind together. As mentioned above,
Once the degree of polarization of the emitted light is measured, it can be used to reduce the observed degree of emitted polarization.
In the case of a mixture in which the effect of the presence or concentration of the test substance is observed and no test substance
Is compared to Competitive binding of the test substance correlates with a decrease in the polarization value.
In yet another aspect, the present invention relates to a first protein, first identified by the method described above.
It provides an inhibitor of the association of a protein with a second protein.
In yet another aspect, the invention relates to a component or component useful in the method of the invention.
A reagent is provided, for example, a protein having a covalently attached fluorophore. This component or
Reagents are further packaged in equipment with instructions for use in the described method.
May be used.
Other aspects and advantages of the present invention are described in detail below in the detailed description of the preferred embodiments.
You.BRIEF DESCRIPTION OF THE FIGURES
FIG. 1 shows the structure of the fluorescent probe FMT1 described in Example 2.
FIG. 2A shows FMT1 of FMT1 tabulated for Src / total tracer bound versus total Src concentration.
It is a saturation curve of the binding to SrcSH2. The nonlinear least squares method is a probe FMT
Suitable for saturation experiments between 1 and the Src-SH2 domain. The calculated Kd is 0.
24, error 0.008 μM, chi-square 0.0027, and R 0.998
7
FIG. 2B tabulates the Rb / Rf pairing and shows the Scratchard component of the data of FIG. 2A.
(Conversion). The calculated Kd is 0.26 μM, and the R value is 0 when linearly fitted.
. 992.
FIG. 3 shows the following tetrapeptides, Ac-pYEEI (ring open), Ac-pYpY
EEI (closed square), Ac-pYGGL (positive sign), Ac-pYEDL (open triangle
Form), Ac-DGVpYTGL (closed triangle),% probe binding versus inhibitor
5 is a Src competition curve (2% DMSO) tabulating the concentration of a substance.
FIG. 4A depicts the experiment of Example 5, a long format 96 well plate.
The arrow indicates the direction of dilution. White circles are sample wells, gray circles are
Wells containing only lobes, and black circles contained probe and protein
Well.
FIG. 4B depicts the experiment of Example 5, a 96-well plate in short format.
Arrows indicate the direction of dilution for every four rows of wells. Circles are defined in Figure 4A
As you did.
FIG. 5 shows a modified fluorescence probe used in the Src-SH2 assay described in Example 2.
1 shows the structure of a wing.
FIG. 6A shows the operation of the FP assay in the absence of an inhibitor. In this figure,
A second protein or probe labeled with restain may bind to its binding partner (SH2 domain).
(The first protein with a main). Light from a vertically polarized light source combines
It remains polarized due to the slow rotation of the complex.
FIG. 6B shows the operation of the FP assay performed in the presence of an inhibitor. In this figure
Inhibits the binding of the inhibitor to the first protein containing the SH2 domain,
Prevents binding of the second protein (or probe) labeled with cein. small
Unbound probes of the type rotate at a faster rate than the complex of FIG. 6A. Vertically polarized light source
Is depolarized due to the fast rotation of the uncoupled probe.Detailed description of the invention
The present invention identifies test substances that disrupt or inhibit the association between a pair of proteins,
To provide an assay based on fluorescence polarization (FP) to measure its ability
It meets the needs of the industry. The new assay disclosed here and
The material is robust and non-radioactive and adapts to various levels of automation.
Has the advantage of
I. Components of the test
In order to facilitate understanding of the present invention, the components of the assay are as follows.
explain.
A. Protein-to-protein interaction
The assay of the present invention is capable of inhibiting any protein-to-protein interaction.
It is configured to be able to detect. "Protein-protein interaction" or
The term "inter-association" of proteins refers to the spontaneous formation between two different proteins.
Or a covalent or non-covalent complex or bond. Protein vs. protein
An example of a protein association is the formation between a receptor and its naturally occurring ligand.
Complex. A fragment of a protein, such as a peptide,
Interactions that occur between proteins or peptides are also proteins-to-protein
This is what the term quality interaction encompasses. Protein vs protein knots
Examples of such cases are numerous in the art and include, for example, antibodies and protein antigens or epitopes.
Binding to cell surface receptors, their binding to protein ligands,
There are bindings between the gnal proteins and their protein binding pairs, and so on.
Specific examples of protein-to-protein interactions demonstrate the method of the invention.
We will use some of them here, but some of them
One or more SH2 domains and / or SH3 domains (Syk, Zap
, Src and Lck), and as the second protein,
There are protein ligands. Zap and Syk proteins and their SH
For more background information on the two domains, as well as peptide ligands, see here
International Patent Application No. PCT / US96 / 1391, incorporated herein by reference
See No. 8.
B. First protein / peptide molecule of the binding pair
For the purposes of the present invention, and using the detection device now conventional,
For example, the molecular weight is much larger than the second protein or peptide,
It is preferred to use a first protein / peptide that interacts naturally.
For the purposes of the present invention, proteins that participate in protein-protein interactions
The larger one is called the first protein. Fireflies based on this assay
What is labeled with the photophor is a second protein or peptide. In general,
The first protein of the binding pair is the labeled second protein / peptide of the binding pair.
Having a molecular weight at least twice as large as about 100 times the molecular weight of
. In many cases, the molecular weight of the first protein of this binding pair will
It is at least 25 to about 50 times the molecular weight of the biprotein / peptide.
The first protein is not always carefully purified during the production process, as described below.
May not be required, but for specific quantitation purposes, e.g. for the affinity of two protein components
To construct a saturation curve or to determine the Kd value, the concentration of the first protein
It is important to know.
One of the "first proteins" specifically exemplified in Examples is
It contains an SH2 domain that acts as a receptor for unphosphorylated peptides. This
Receptors such as include a “phosphopeptide binding domain” (PBD),
Proteins, fusion proteins, polypeptides, peptides or their fragments
May be. PBD is a receptor present in a specific signal protein, for example.
Domain that can bind to phosphorylated proteins or phosphopeptides
Can direct protein-to-protein or protein-to-peptide association
Things. For example, the “SH2” domain is one such receptor domain
It is. The receptor comprises one or more SH2 or other phosphopeptides
The polypeptide may include a binding domain. Receptors are larger proteins
Or a peptide fragment thereof. The receptor is
It is preferably derived from humans or other animals.
Including such receptors (eg SH2 domain, PI domain, etc.)
Many proteins are known. See, for example, US Pat. No. 5,352,660.
I want to be.
Another specifically exemplified "first protein" is the corresponding peptide sequence or
Contains an SH3 domain that acts as a motif receptor. like this
Receptors can be proteins, fusion proteins, polypeptides, peptides,
Or fragments thereof containing SH3 or SH3-like domains.
Good.
Another specifically exemplified "first protein" is the SH2 and SH3 domains
It includes both.
C. Second protein / peptide of the binding pair
The second protein is a ligand of the first protein or receptor (naturally occurring or its ligand).
Other than that). The second protein is generally the two proteins of the binding pair.
Smaller, and preferably labeled with a fluorescent component of the pair, and described herein.
It may be a protein that forms a useful "probe" component in the method.
In one example, the second protein or "ligand" comprises one or more thyrones.
Protein, fusion protein, peptide or fragment thereof containing a syn residue
At least one of the tyrosine residues of the peptide ligand is phosphate
Of specific and specific binding to phosphopeptide binding domains when
It is possible. "SH2 ligand" is an example of such a ligand.
Receptors for peptide ligands, such as SH2, SH3, PI and WW domains
A wealth of information on sequence specificity for, etc. is also well known. Departure
When used as a probe in the light assay, this ligand is described in detail below.
Labeled with a suitable fluorophore as described. Typically, the probe peptide
Alternatively, the protein may have a Kd in the range of about 0.1 to about 1000 nM (typically).
To the larger binding pair. More preferably, the two binding pairs are about 300 nM
Better (ie numerically smaller) Kd, more preferably from about 5 to about 50 nm
And Kd in the range of
D. Method for producing first and second proteins / peptides of a binding pair
Enables recombinant production of desired proteins / peptides using various expression systems
DNA sequence information and expression techniques are available. Sputum used in these tests
To produce a protein, a protein containing at least one domain of interest
May be expressed. The protein
The protein portion, especially the larger of the two binding pair
Alternatively, the protein may be expressed as a fusion protein by the usual method.
Any conventional method for producing proteins, including both prokaryotic and eukaryotic systems
Materials and methods may also be utilized. For example, such a protein / peptide
Depending on the baculovirus, bacterial, yeast or mammalian expression system, the full-length protein
Protein, a fragment containing the receptor domain or a fusion protein.
It may be expressed in the form. Such expression systems are within ordinary skill in the art.
. For example, Molecular Cloning. A Laboratory Manual.
, 2dedit., Cold Spring Harbor Laboratory, NY (1989).
.
By using conventional protein / peptide expression technology, any size phase
Interacting protein pairs can also be generated. Express protein component of the present invention
Expression systems and their conventional components used to effect the expression are known to those skilled in the art and
It does not limit the scope.
To illustrate, an expression vector for the protein or domain of interest.
The desired protein, protein domain, or, in a normal expression vector,
If known, encode the consensus homology domain of the domain of interest
DNA, alone or preferably further ligated together with a flanking sequence.
Can be built. If desired, such additional flanking arrangements
Whether the amino acid increases stability, increases expression levels,
Enhances its ability to interact with the protein, or for the following reasons:
Routine experimentation to determine whether it is necessary or preferred to bind the fusion protein.
It can be determined by a procedure. For example, in human Src, the SH3 consensus
The suspension homology domain includes amino acids 91-140. We have amino acids 84-145
Was used to create the SH3 domain protein from the E. coli expression vector,
Has an additional 7 amino acids on the N-terminal side of the homologous domain and 5 amino acids on the C-terminal side
Is included.
The desired protein or protein domain may contain all of its natural connections, or
Are two or more of the same or different domains
As a tandem sequence containing in, or SH2-like domain, protein kinase
Domain, glutathione S-transferase (GST), epitope labeling,
Kinase recognition sequence, maltose binding protein, signal sequence, biotin-modified sequence
Other unrelated domains, including, but not limited to, columns, etc.
It may be expressed as a fusion protein having an in.
Modifying a protein or protein domain:
-Purification may be facilitated. For example, glutathione S transferase,
Toose binding protein, metal chelating sequence (poly-histidine), protein
A or expressed as a fusion to others.
-Identification or quantification may be facilitated. For example, biotin, phosphor, chromophore,
Tyrone, spin label, radioactive or non-radioactive isotope label, magnetic particle, metal roller
Modification by a covalent bond using an id, etc.
It may be attached to a defined solid carrier. For example, epitope labeling or
Can be expressed as a fusion to other antigen domains, for example, N-terminal serine,
In, lysine or other specific or specifically accessible protein characteristics.
Operate to provide signs, etc.
-Unwanted features that complicate experiments may be removed. For example, unnatural
Mutation of cysteine that participates in main dimerization, etc.
Increased stability under conditions of binding assays (eg, altering the natural coding sequence)
And further encodes cysteine to form stabilized disulfides).
E. FIG. "Test substance"
A "test or inhibitor" refers to a protein-protein interaction that participates.
A compound that selectively binds to either the first protein or the second protein, or
It is defined here as a composition. Alternatively, the test substance may be
It selectively blocks or inhibits the interaction between these two proteins.
You. For example, the inhibitor may have a higher binding activity than its naturally occurring binding protein.
It may be one that can bind to the first protein by its binding activity, or
It may be one that binds to a protein. Two proteins are tyrosine phosphorylated
In the case of epta and its naturally occurring ligand, the inhibitor is a ligand.
Is capable of binding to the receptor in competition with the
One or more tyrosine phosphorylated peptides or
It can selectively block or inhibit the interaction mediated by mein.
Ability to selectively bind to the first or second protein of interest;
The source of the test substance or composition for which the
Some include, for example, broths of microorganisms, cell extracts, conditioned media collected from cells,
There are synthetic compounds and combinatorial libraries. The assay method of the present invention is applied to natural products and
Screen compound libraries or structurally distorted diversity libraries
It may also be used when trying to identify a desired inhibitor. The test substance is
May be selected from a mixture of one or more test peptides, in which case the mixture
The solution may be provided in the form of a library of synthetic peptides, or may represent a variety of peptides.
It may be provided in the form of a phage library as indicated.
F. "Fluorescent component"
"Phosphor" or "fluorescent component" means in a solution when excited by polarized light
The fluorescent component that emits light back onto the fixed plane (ie, the light remains polarized)
I am a child. Many fluorescent labeling components with a wide range of structures and characteristics are known.
Suitable for use in practicing the invention. Similarly, they can be covalently linked to other molecules.
Methods and materials for combining are also known [eg, Richard P. et al. Haugland, Molec
ular Probes: Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals 1992-19
94 (5th edit, 1994, Molecular Probes, Inc. )]. Select phosphor
When selecting, the lifetime of the excited state of the phosphor depends on the movement of the labeled probe or peptide.
Be long enough to be able to measure the loss of polarization after emission
Is preferred. Suitable phosphors include fluorescein, fluorescein isothiocyanate
, Rhodamine, dichlorotriazinylamine fluorescein, dansyl chloride
Lido, phycoerythrin, and umbelliferone are included.
To avoid interference due to the fluorescence of the test substance, do not use the ultraviolet region of the spectrum.
Utilizing phosphors with excitation and emission wavelengths in the visible range typically involves
Is preferred. Preferably the phosphor is the smaller of the proteins to be labeled.
That is, it may be covalently linked to a second protein, such as a peptide ligand,
The linker used in this case is the improper movement of the phosphor, that is, the labeled peptide.
Be short enough to avoid movements that are not correlated with the
Is preferred.
More specifically, the methods used by the inventors will be described in the following examples.
Among the fluorescent components, the covalent bond to the second protein molecule (peptide ligand)
Chemically attached. In Example 2, phospho-Tyr containing peptides were added in vitro.
Labeled with fluorescein. Those skilled in the art will appreciate such phosphopepti
It will be appreciated that any method can be used to create the code.
G. FIG. "Fluorescence polarization"
PerrinJ . Phys. Rad., 1: 390-401 (1926), the FP first described as a phosphor
Emission can be depolarized by a number of factors, the most of which
The dominant factor is rotational diffusion, in other words, the rate at which molecules rotate in solution.
It is based on seeing. "Degree of polarization" occurs between absorption and the subsequent emission of a photon.
Is the measured value of the average angular displacement of the phosphor. The angular displacement of this phosphor was originally
Depends on the rate and extent of rotational diffusion during the lifetime of the excited state.
Is dependent on the viscosity of the solution and the size and shape of the diffused fluorescent species.
It depends. If the viscosity and temperature are kept constant, the degree of polarization is the molecular volume of the phosphor.
Or directly related to size. In addition, polarization values are dimensionless (vertical and horizontal)
Fluorescent brightness), and is not affected by the brightness of the phosphor.
F. Additional information on signal transduction domains specifically illustrated as targets
(I) SH2 or SH-2-like domain
The term "SH2 domain" generally refers to the Src homology region 2 (SH2 region).
Say the same sequence. Src homology region 2 is a non-catalytic domain of ~ 100 amino acids
Originally, its effects on both catalytic activity and substrate phosphorylation
Virus Frc and viral Src identified in cytoplasmic tyrosine kinase
(T. Pawson, Oncogene, 3, 491 (1988) and I. Sadowskl et al., Mol. Cell. Biol. 6,
4396 (1986)). The SH2 domain has been found in a variety of eukaryotic proteins.
Some of them work by transducing intracellular signals. Many in the industry
It is known. Examples of proteins containing SH2 domains (including equivalents from various species)
And (1) a member of the protein tyrosine kinases of the src family (Sr
c, Lyn, Fyn, Lck, Hck, Fgr, Yes), (2) Shc, (3)
) Tsk, (4) Btk, (5) VAV, (6) Grb2, (7) Crk, and
(8) Signal transduction and transcription (STAT) proteins are included. in addition,
For example, ZAP-70, p85 phosphatidylinositol 3 'kinase (PI3
K), Syk, GTPase activating protein (GAP), and phospholipase
Many proteins, such as C gamma, have two SH2 domains. SH2 Dome
Proteins containing humans include humans, rodents, sheep, cows, C elegance, and shows.
Identified in Drosophila, Xenopus, Plasmodium, Freshwater Sponge, and Hydra
I have.
Novel SH2 or SH2-like domains from unknown DNA, RNA or protein sequences
One method of identifying sites is to use a number of computer alignment programs.
Is to use one of the grams. One example is the World Wide Web (W
Run on the WW) site htt: //ulrec3.unil.ch/software/profilescan.html
Pfscan. To use this program,
Quality sequence, see "Profile" describing its SH2 domain motif
And examine. Based on this program information, the specific benefits of profiles are:
The ability to explain protein motifs that are significantly branched using these
It is. These profiles are usually multiple alignments of the first set of sequences.
It is obtained from: One profile, in addition to the array itself,
Type of residue is assigned to which position in the domain, which amino acid
Is conserved, which amino acids are not conserved and can be inserted at any position or region
And which regions are essential. pfsc
For further information on an and PROSITE, see ISREC (Switzerland
Institute for Experimental Cancer Research)
Io Informatics Group website http: // u
Obtained at lrec3.unil.ch/index.html.
As an example, we have used the pfscan program to distribute the peptide of human Src.
The columns were analyzed. The results are shown below. This program uses this Src's SH2 domain.
In encompasses the region from amino acids 150-247 of the Src peptide sequence.
Was clearly identified. In addition, the SH3 and kinase domains are also pfscan
Identified.
NScore raw from-to Profile | Description
26.9695 1792pos. 150-247 PS50001 | SH2 Src homology 2 (SH2) domain
20.2947 1182pos. 83-144 PS50002 | SH3 Src homology 3 (SH3) domain
43.4246 2912pos. 269-522 PS50011 | Protein_Kinase_DOM Protein
Protein kinase
NScore for a match is stored in a random database of any size.
Negative decimal logarithm of the expected number of good (or better) matches. N
If Score is << 1, this converges to the probability of finding a match in the database
. The expected number of matches depends on the size of the database.
Decimal logarithms of magnitude must be subtracted before calculation.
-log (NExp) = NScore-log (DBsize)
However, in this formula, (NExp = predicted number of expected matches) and (DBsize =
Database size by number).
The following table shows how NScore works in the SwissProt database.
To probabilities in non-redundant (nr) protein databases
Here are some examples showing how to do it. The calculation is
18,531,385 residues for SwissProt (log = 7.27)
58,154,119 residues (log = 7.76) for nr database
It is based on the size of the database.
The expected number of potential matches is:
And so on.
The segments of the test sequence have an NScore value of SH2 profile> 7.5
, Preferably> 8, more preferably> 9, more preferably> 10.
It is good to include main.
As a second example, the N-terminal 160 amino acid sequence of human ZAP-70 is pfsca
n. The results show that one SH2 domain contains amino acids 10-102
It turned out that it was binding.
NScore raw from-to Profile | Description
16.4402 1082pos. 10-102 PS50001 | SH2 Src homology 2 (SH2) domain
SH2 domains are other computer alignment programs, eg
For example, DNAstar Computer Package (Madison, WI)
It is also possible to identify by using MegAlign in the above. To do this,
One or more known SH2 domains and a test sequence are combined by the cluster method.
Align. For known SH2 domainsThree25%, in some cases 30-
A sequence having an amino acid sequence that is 50%, otherwise> 50% identical, is SH2 homologous
Identified as a domain. Identical between test sequence and different known SH2 domains
The position at which the amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 may vary except for one particular position. until today
All of the SH2 domains identified in FIG.
An arginine residue is conserved at residues 0-45. In human src, this
Le
Ginine is Phe for the abbreviations F, Leu for L, Val for V, Arg for R, G for E
It is found in the sequence FLVRES when the Ser amino acid residue is represented by lu, S.
Another way to identify SH2 or SH2-like domains is to use the SH2 domain.
A nucleotide or protein database that summarizes the characteristics of the
Is to search for. In the SWISS-PROT database, this is either FT or
Is listed in the "Features" heading. SWISS-PROT database
Is accessible on the WWW at EBI http://www.ebi.ac.uk. For example,
In the file listed for Src (P12931), SH2
The area including the main is assumed to be 150-247.
Yet another way to identify SH2 or SH2-like domains is to use cDNA generation.
The current library is screened for the known SH2 domain with a phosphorylated peptide ligand.
Leaching and isolating the cDNA for the SH2 protein.
May be. Low stringency screening using PCR or SH2-specific probes
May be able to do this. SH2 domain or including SH2 domain
Protein can be isolated from naturally occurring sources (eg, cells, tissues, organs, etc.)
Often produced recombinantly in bacteria, yeast or eukaryotic cells,
It can be created in a test tube using a translation system, or created by synthesis (for example,
).
Some SH2 or SH2-like domains are co-ordinated by the pfscan program.
And may exhibit significant homology to known SH2 domain sequences.
May not be detected by the computer alignment program
I don't know. However, these sequences are identical or different from known SH2 domains.
It may have a similar three-dimensional structure, work as an SH2-like domain,
May act to bind to phosphotyrosine-containing peptides or proteins
Absent. Some of the known three-dimensional structures of SH2 domains have already been elucidated.
SH2 domains feature two antiparallel beta sheets consisting of 5 or 6 beta chains.
It is a sign. The region that forms the alpha helix is or does not exist in this domain.
Or not. SH2 domain or SH2-like domain is an x-ray crystallographic
Has an SH2-like domain structure when dissolved by
Will be recognized. Or, depending on the selection, the structure predicted by homology / modeling
A particular protein sequence may be identified as an SH2-like domain using
No.
http://ulrec3.unil.ch/pr_details/alignments/SH2.msf (profile
The trick is available at http.//ulrec3.unil.ch/cgi-bin/get_pstprf?SH2)
The obtained SH2 used to create the profile of SH2 for pfscan
The alignment of the domains was approximately 390 of proteins from various species.
Based on the alignment of SH2 domains. Swiss-Prot
Of the protein containing the SH2 domain used in the database alignment
The list includes the following (P #### is Swiss-Prot data
Base receiving
Accession number). Summary of Methods for Identifying SH2 Domains in Test Peptides or Nucleotide Sequences
Is as follows.
1. The cDNA or RNA is translated into a one letter symbol protein sequence. this
Is a component such as EditSeq of DNAstrider or DNAstar package.
It could be done with a pewter program.
2. Go to http://ulrec3.unil.ch/software/profilescan.html on the WWW site
Good.
3. Copy the test sequence into the appropriate box in the pfscan form.
4. Submit the form to the pfscan server.
5. The result is sent back via web browser or email.
As explained in the above paragraph, the SH2 domain and SH2-like domain
It may be used for implementation. Using the information provided here and from the examples provided below
By analogy, any SH2 domain, SH2-like domain, PID or PID-like
Domains, and their peptide ligands can be identified as, for example, ZAP, Syk, Src or
Could be used in place of the SH2 domain of Fyn to practice the invention
.
(Ii) PID or PID-like domain
The phosphotyrosine-binding domain replacing the SH2 domain is a so-called phosphotyrosine phase
Interaction domain (PID). This domain has about 160 amino acid residues on average.
The first identified, though containing a group, was in the Shc protein.
Consensus pTyr-Xaa-Xaa-Xaa-Xaa (after phosphotyrosine
Domain that is followed by three or more amino acids)
In contrast, the PID domain is a consensus Asn-Xaa-Pro-pTy
Recognize an array with r (also called NPXY in one letter symbols). In this application
The invention described also relates to PID domains and PID-like domains. This
In the case of the SH2 domain, the sequence encoding the PID domain
The ligand that replaces the coding sequence and recognizes the PID domain is the SH2 domain
Replaces ligand. Phosphorylation of the PID ligand is determined by v-Sr as described herein.
would be achievable with c. Alternatively, protein kinase can be used for PID
May be able to phosphorylate the ligand. In addition, the dandelion in the cell
Protein kinases may also catalyze the phosphorylation of PID ligands.
Much information about these domains is known in the art. PID domain
A detailed description of the property can also be found on the WWW site http: //www.bork.embl-heidelb
You can also see it at erg.de/Modules/pid-gif.html. The following information is on this site
It is obtained from
Documentation-PROSITE
Excluding SH2, the phosphotyrosine interaction domain (PI domain or PID
) [3] is the second phosphotyrosine found in the converted protein Shc [1, 2].
Binding domain. Shc converts activated growth factor receptors into mammalian cells.
Connects to a signaling pathway that regulates growth, but converts tumoral tyrosine kinases
They may also participate in sex. PI domain contains a number of growth factor receptors
Asn-Pro-Xaa- found in many tyrosine-phosphorylated proteins
It specifically binds to the Tyr (p) motif. PID is also related to Shc.
The protein Sck [1] and some unrelated regulators listed in the following list
It is also found in protein [3].
Mammalian Shc (46 kD and 52 kD isoforms) has one N-terminal
It contains a PID, a collagen-like domain and a C-terminal SH2 domain.
・ Human Shc-related protein Sck is composed of one PI domain and SH2 domain.
Including the main.
-Mammalian X11 is significantly expressed in the nervous system. This is about 100 of PID
It contains two disc homology regions (DHR) downstream of AA.
・ The Drosophila nuclear Numb protein is the Drosophila embryo.
Necessary to determine cell fate during sensory organ formation. This is one
It has a PID.
・ Sea Elegance hypothesis protein F56D2.1 is N-terminal metalloprotein
Includes an Nase domain followed by one PID.
-Rat FE65. WW domain and two PIDs in the sequence of FE65
Found that this protein was probably signal transduced.
You can see that they are involved in
Drosophila impaired proteins are cells of CNS axons and body wall muscle
It is a tyrosine phosphorylated protein found in the quality. Neural development of the embryo
Are linked. Contains one N-terminal PI domain.
・ Cell division-induced reactive phosphoproteins generated by alternate splicing in mice
The isoforms P96, P93 and P67 contain one N-terminal PID.
This is also true for the differentially expressed human ortholog Doc-2.
You.
・ The human EST05045 protein fragment has one PID.
I do.
References
[1] Kavanagh WM, Williams LT, Science 266: 1862-1865 (1994
)
[2] Braiki, P. et al. Biol. Chem. 269,32031-32034 (1994)
[3] Bork, P., Margolis, B. Cell 80,693 (1995)
Alignment of PI domains based on numerous PI domains collected from various species
Is a WWW site http://ulrec3.unil.ch/prf_details/alignments/PID
It is described in .msf. Other such alignments are web sites.
Http://www.bork.embl-heidelberg.de/Modules/piali.html.
(Iii) SH3 domain and SH3-like domain
The term "SH3-like domain" generally refers to the Src homology region 3 (SH3 region).
Refers to homologous sequences. The Src homology 3 region is originally a virus Fps and a virus.
In Src cytoplasmic tyrosine kinase, both catalytic activity and substrate phosphorylation
A non-catalytic domain consisting of ~ 60 amino acids identified due to its action
(T. Pawson, Oncogene, 3491 (1988) and I. Sadowski et al., Mol. CellBio).
l. 6,4396 (1986)). SH3 domains have been found in various eukaryotic proteins.
However, some function during intracellular signal transduction. SH3 do
Maine
Examples of proteins containing (including equivalents from various species) include (1) sr
Members of the c family protein tyrosine kinases (Src, Lyn, Fyn, Lc
k, Hck, Fgr, Yes), (2) Grb- having two SH3 domains
2, (3) Sprk, threonine / serine protein kinase, (4) Tsk,
(5) Btk, (6) Vav, (7) GTPase-activating protein (GAP)
(8) neutrophil oxidase complex p40, p47, and p67 proteins; and
9) phosphatidylinositol 3 'kinase, (10) Crk, (11) phos
Follipase C gamma, (12) Abl. Dandelion containing SH3 domain
Bodies have been identified in humans, rodents, cows, C. elegans, and yeast. So
Other SH3 domains selected from the scientific literature or identified by sequence analysis,
Alternatively, the clone may be formed by the method described above. SH3 domains and their resources
For a wealth of information on Gand, see eg PCT / US95 / 03208
Please refer to.
Some SH3 or SH3-like domains contain 18 conserved amino acids.
No acid acid or any computer alignment professional
Exhibit significant homology to known SH3 domain sequences as detected in gram
Maybe not. However, these sequences are known from the SH3 domain.
May have the same or similar three-dimensional structure as the
It might work. Some of the known three-dimensional structures of SH3 domains
Is already known. The SH3 domain consists of two inverted 5 or 6 beta chains
It features a parallel beta sheet. The domain that forms the alpha helix is this domain
May or may not exist. SH3 domain or SH3-like domain
Is SH3-like when dissolved by x-ray crystallography or NMR spectroscopy
It will be recognized that it has a domain structure. Alternatively, depending on the selection,
Using the structure predicted by Deling, a specific protein sequence was identified as an SH3-like domain.
May be identified.
II. Assay protocol
The in vitro assays of the present invention may be capable of competitively binding to a first
Identification of a test substance that inhibits the association between one protein molecule and a second protein molecule
Use FP to do this. Fluorescence polarization is a method of determining ligand vs. protein and protein.
It is a very useful way to study protein-protein interactions. The present invention relates to a firefly
When the molecular weight changes due to cleavage or binding of a photo molecule to another molecule
Based on the observation that the polarization also changes. Low molecular weight and / or high flexibility
Phosphors have low polarization values, while high molecular weight and / or hard phosphors have polarization values.
Is high.
The assay of the present invention utilizes such intrinsic properties of the fluorescent component. This way
Then, a mixed solution containing the following components is prepared.
(A) capable of binding to or associating with smaller second protein molecules, for example
A predetermined amount of a first protein molecule such as a tyrosine phosphorylated receptor,
(B) a smaller, predetermined amount covalently bound to or labeled with a phosphor;
Second protein. In the following example, a fluorescent label is covalently attached to the peptide ligand.
To form a low-molecular-weight fluorescent-labeled probe.
(C) a predetermined test substance which is considered to have a competitive inhibitory effect.
This mixture is the first and second protein when mixed in the absence of the test substance.
It is achieved under suitable conditions that allow complex formation between them. Thus, this way
If the test substance is actually an inhibitor of protein-protein complexation,
Quality, those conditions may cause it to competitively bind to the first or second protein.
It is a suitable condition that also allows
A plane having a wavelength sufficient to excite the phosphor mixture of (a), (b) and (c).
Irradiate with polarized light. Thus, the light emitted from the fluorescent second protein is the fluorescent second protein.
Polarized to varying degrees depending on the molecular volume of the protein. In the unbound state in solution
The polarization readings are low because the low molecular weight peptide is rotating at high speed.
In the presence of a binding / interacting partner, the first protein, eg a receptor
Fluorescent second protein with lower molecular weight is the first protein with higher molecular weight
Binds to proteins such as tyrosine phosphorylated proteins or peptide receptors. Sign
The second protein binds to its target, the first protein, and is irradiated with plane-polarized light.
The rotation of the large first protein: second protein complex is slower,
That
The polarization reading will increase. Thus, the method of the present invention
Track the change in polarization ratio in the horizontal and vertical planes of. This is conventionally used with fluorescent labels
Tracking of changes in the absorbance intensity at a particular wavelength range,
This is in sharp contrast to. The change measured in the present invention is a labeled second protein.
Is a direct measure of binding to the first protein.
Free labeled second protein vs. bound second protein: first protein
This difference in polarization values of the protein complex is determined by measuring the binding to release ratio of the second protein,
To analyze its binding to the first protein in the presence of a test substance
Used. Such measurements may be performed in either saturation or competition experiments.
. The FP assay of the present invention can thus be used in many solutions, including the cytoplasm of cells.
Can be.
It is not necessary to separate the components in the mixture to determine the degree of polarization of the emission. last
The effect of the presence or concentration of the test substance depends on the ratio of the polarization levels of the mixture,
Comparing the polarization levels of the same amount of the first and second proteins / peptides in the absence
It is determined by
Competitive binding between the first or second protein and the test substance rather than between the two proteins
If a protein-to-protein complex does not form between
The protein will remain free in solution and a low degree of polarization will be measured. Inspection
If the substance is not an inhibitor or a good inhibitor, a complex is formed and mixed
The degree of polarization of the combined liquid will increase. Thus, in the absence of a test substance,
Protein: Observed emission polarization from the known polarization level of the second protein complex
Decreasing light depolarization value is noticeable in the presence of inhibitory test substances
Is done.
The method of the present invention is not based on a change in the intensity of the absorbance in a specific wavelength range, but on the emission wavelength.
In order to track the change in polarization ratio in the horizontal and vertical planes of the long range, the method uses detection in solution.
Even when the absorbance of the test compound is high, the compound is not easily affected by the interference.
The method of the invention is amenable to automation. For example, the steps outlined above
All or some of the steps may have two or more steps for any given test substance.
Step or one or more test substances or test substance concentrations
The steps may be performed by a device programmed to perform the steps automatically. With one example
Thus, a standard fluorometer equipped for polarization experiments or measurements can be used in the present invention.
May be used both when irradiating the mixed solution and when measuring polarized light. Energize phosphor
Suitable wavelengths to occur depend on the nature of the phosphor, as described above. Typically
In order to define the wavelength range determined from the excitation and emission wavelengths of the phosphor,
A filter is used. Fluorescein carboxamide peptide has 4
It will be common to use an 85 nM excitation cutoff filter. Furthermore, the optical path
The instrument, including the test chamber in which the sample is to be evaluated, will be placed in the
Non-polarizing materials should be used for either part. For such applications,
Sticks and optical fibers are generally avoided; optical glass, quartz, etc.
It is used favorably.
In addition to using standard fluorometers, Jolly FPM1 (for individual samples) or
Jolly FPM2 (for high-throughput assays in 96-well format)
A fluorimeter for use can also be used. Such fluorimeters are most suitable for polarimetry.
Optimized and have significantly higher sensitivity than standard fluorometers
.
Other automated equipment also has mixing steps combined with other steps, and
And / or control mixture without test substance and test mixture with test substance
Could be used for both polarization comparisons. A person skilled in automation
A variety of devices could then be used to generally automate the assays of the present invention.
In yet another aspect, the present invention relates to a method, for example,
It provides components or reagents such as proteins possessed by covalently binding an optical body.
You. This component or reagent may be used in a single device with instructions for use in the manner described further.
It may be packed in.
III. Inhibitor
As long as a compound is identified as a single inhibitor, it can e.g.
Can be prepared using known methods, such as recombinant methods or chemical synthesis.
it can. In addition, it can be obtained from the source that was originally identified.
A. Control screening
Proteins using the assays of the present invention:
, One or more other proteins: Control screening of a set of ligands
To identify non-specific inhibitors or to confirm the specificity of the inhibitors
Can be. By using various methods, many of which are known in the art,
The test compound identified as an inhibitor by the method described in
Further binding activity to the target protein or further containing its domain
May be evaluated for their binding activity to proteins. Control screening
It can be performed using the methods and materials of the invention or, for example, cell-based assays.
Set
Alternative methods for detecting binding may be used [eg Panayotou et al,M ol . Cell. Biol.
, 13: 3567-3576 (1993)].
The inhibitors identified in the assay system of the present invention are further evaluated for toxicity and pharmacological activity.
Can be evaluated by conventional methods. For example, identified as an inhibitor
The test compound can then be further analyzed using appropriate cell-based assays or animal models.
Proteins: cytological or mediated by pathways involved in ligand interactions
May be evaluated for activity in inhibiting other biological events. Wide range
The inhibitory activity of test compounds on cytological and other biological events in humans
Cell-based assays and animal models suitable for are known in the art. new
New assays and models are constantly being developed and reported in the scientific literature.
Non-limiting examples include the shape of the signal leading to the appearance of asthma or allergic symptoms
A compound that binds to the SH2 domain involved in transduction is
You may evaluate by a sphere degranulation assay. Identified as SH2 inhibitor by the method of the present invention
Histamine, leukotrienes, hormonal mediators and / or
Or inhibitory activity on the release of specific mediators such as cytokines into cells,
Fatty inositol hydrolysis or its production on the level of tyrosine phosphorylation
Characterize physical activity as a measure of biological activity using conventional in vitro assays
[Eg Edward L. Barsumian et al,Eur . J. Immunol.,11: 317-323 (
1981); J. Forrest,Biochem . Pharmacol.,42: 1221-1228 (1991) (Activated
N-acetyl-beta-glucosaminidase was measured from neutrophils) and V.A. M. St
ephan et al.,J . Biol. Chem.,267: 5434-5441 (1992)].
For example, histamine release obtained from AMAC (Westbrook, Maine)
It can be measured by radioimmunoassay using a possible instrument. This
Thus, the biological activities of the inhibitors identified by the method of the present invention are evaluated, and
Known active compounds and clinical compounds that can be used with each other and as a positive control
Can be compared.
Generally, such assays have an IC50 score of 150-300 μM.
Is considered a target, a score of 50-150 μM is considered good, and the score is
About 50 μM is of most interest. Before the in vivo model or
In addition to the in vivo model, the inhibitors identified according to the present invention may be further ex vivo,
Ability to block antigen-stimulated contraction of guinea pig sensitized tracheal strip tissue.
You may inspect. Activity in this assay predicts efficacy of potential anti-asthmatic drug
Has been found to be useful in doing so.
Numerous animal models of asthma have been developed and are available [
See Larson, “Experimental Models of Reversible Airway Obstruction”
, In THE LUNG, Scientific Foundations, Crystal, West et al. (Eds) Raven Pr
ess, New York, pp. 953-965 (1991); Warner et al.,Am . Rev. Respir. Dis.,14
1: 253-257 (1990)]. Species used in animal models of asthma include
Mouse, rat, guinea pig, rabbit, dog, sheep and primates are included.
Other in vivo models available are Cross et al.,Lab Invest.,63: 162-170 (
1990); and Koh, et al.,Science,256: 1210-1213 (1992).
Further examples include the traits of signals involved in the initiation, continuation or spread of cancer growth.
An inhibitor identified by the method of the present invention, which binds to a protein involved in transduction,
Related conventional in vitro and in vivo assays may be used. For example, Ishii et al.
,J.Antibiot., XLII: 1877-1878 (1989); and U.S. Patent No. 5,206,249 (
For publication, see April 27, 1993).
B. Use of inhibitors identified according to the invention
Inhibitors identified according to the present invention can be used to identify specific proteins, especially newly discovered inhibitors.
To classify proteins functionally, tests such as those used here are required.
May be used as a biological reagent. The protein family or protein
Lass may be functionally defined based on ligand specificity. Further, according to the present invention,
Using the identified inhibitor, the target protein or protein-to-ligand
Can inhibit the occurrence of biological events caused by tuple-mediated molecular interactions
Wear. Inhibition of such interactions may impair the regulation and biological significance of such events.
It can be useful for research aimed at better understanding.
Such inhibitors include, for example, cellular processes mediated by the interaction of interest.
May be useful in the diagnosis, prevention or treatment of symptoms or diseases caused by For example
That require an SH2 binding or blocking agent that selectively binds to SrcSH2
It can be used to prevent or suppress the development of osteoporosis,
Can be performed on the patient.
There are many other conditions where phosphopeptide binding or blocking agents may be useful therapeutically
Among them are SH2 domain containing proteins Src, PLC gamma and
There are breast cancers that have been implicated in Grb7. Before any other relevant condition
There is a gonad carcinoma, in which case the targeted Grb2 containing all SH2 domains
, PLCg, and PI3K may be useful in treating or preventing this disease. G
Inhibition of the interaction of rb2 or Abl SH2 domains with Bcr-abl
May be useful in the treatment of myeloid leukemia (CML) or acute myeloid leukemia (AML)
Not.
Yet another related use of PBP inhibitors is in the use of STAT protein PBD.
Aiming at interferon-mediated diseases, growth factor-mediated diseases, or cytokines
It may be the prevention of a mediated disease (eg an inflammatory disease). Involved in T cell activation
Agonists that block the SH2 domain of ZAP-70 are useful for treating autoimmune diseases
Maybe. Inhibitors that block one or both SH2 domains of ZAP-70
Quality may also be useful as an immunosuppressant in preventing rejection of transplanted skin or organs.
No.
Similarly, as a further example, SH3 inhibitors may have SH3-based interactions.
In the diagnosis, prevention or treatment of conditions or diseases caused by mediating cellular processes
May be useful. For example, selectively bind to SrcSH3, or SrcSH
SH3 inhibitors that inhibit the interaction with
In order to prevent or prevent the progression or progression of osteoporosis,
Can be applied. There are many other conditions where SH3 inhibitors may be useful therapeutically
Among them, neutrophil oxidase p47 and SH3 of p67 complex are related.
Alleged restenosis, rheumatoid arthritis, gout, asthma, emphysema, immune vasculature
There are inflammation, ulcerative colitis, psoriasis and acute respiratory failure syndrome. Other relevant conditions
Has chronic myeloid leukemia targeted at the SH3 domain of GrbB-2
There is. Recently, the BCR-abl oncogene in CML has been shown to interact with GrbB-2.
It has been shown to participate in the ras pathway for growth stimulation through action.
In these cells, the SH3 domain of GrbB-2 interacts with the SOS oncogene.
Inhibiting its use would block its ability to stimulate cell growth.
Still other related conditions include cancers such as breast cancer, glioblastoma, head and neck
Head and ovarian tumors, and in these conditions the SH3 domain of GrbB-2
Will be aimed at. For example, amplification of EGF and PDGF receptors
The accompanying tumor inhibits the interaction of GrbB-2 (SH3) with Ras,
Blocking the activation of the Ras pathway might be able to inhibit it. In addition, Src file
SH3 domain of Milli's kinase is T cell, B cell, mast cell, and NK cell
It is thought to be involved in the activation of tyrosine kinases Tsk and Btk.
The SH3 domain is responsible for the function of T cells (SH3 of Tsk) and B cells (SH3 of Btk).
SH3 inhibitors identified according to the present invention,
If administered to a patient in need thereof, immune function may be suppressed.
A substance that inhibits a protein-ligand interaction identified by the method of the present invention
The quality can be a pharmaceutical composition comprising a pharmaceutically acceptable carrier and / or other additives,
It can be made using conventional materials and means. Such a composition is human
Or cells involved in non-human animal-protein-ligand interactions
It can be administered to treat a disease or condition caused by the event. This
Administration of such compositions may involve the use of suitable formulations, as is known in the art.
Or by any conventional route (parenteral, oral, inhalation, etc.). Such inhibition
The substance is converted into a conventional excipient, i.e., a pharmaceutically acceptable organic or suitable for parenteral administration.
It is also possible to use a mixture with an inorganic carrier substance.
C. Pharmaceutical compositions and methods
i. composition
Inhibitors identified according to the present invention can be converted to drugs using conventional materials and means.
A physiologically acceptable carrier and / or other excipient (ie, a drug suitable for parenteral administration)
Therapeutic (or prophylactic) in admixture with a chemically acceptable organic or inorganic carrier substance)
Above) can be made into pharmaceutical compositions containing an effective amount of the inhibitor.
Such carriers include saline, buffered saline, dextrose, water, glycerol, and the like.
Rolls, ethanol, and combinations thereof, including but not limited to
Not. Carriers and compositions may be sterile. The formulation is suitable for the mode of administration
There must be.
The composition may optionally contain small amounts of wetting or emulsifying agents or pH buffering agents.
You may. The compositions can be liquid solutions, suspensions, emulsions, tablets, pills, capsules,
It may be a depot preparation or a powder. The composition is a traditional combination, such as triglycerides
A suppository can also be prepared by using an agent and a carrier. Oral preparations include, for example, pharmaceuticals
Grade mannitol, lactose, starch, magnesium stearate, sacchar
Includes standard carriers such as sodium phosphate, cellulose, magnesium carbonate, etc.
May be.
In one specific example, the composition is a pharmaceutical composition adapted for intravenous administration to humans.
The composition is prepared according to a normal procedure. Typically for intravenous administration
The composition is a solution in sterile isotonic aqueous buffer. If necessary, the composition
Soluble solubilizers and a local anesthetic to ease pain upon injection may also be included.
In general, the ingredients may be provided separately or indicate, for example, the amount of active ingredient.
Lyophilized powder in unit dose in an airtight container such as an ampoule or sachet
It is provided as a mixture as an anhydrous concentrate. Attempt to administer the composition by infusion
If necessary, be prepared in an infusion bottle containing sterile pharmaceutical grade water or saline.
Can be. When administering the composition by injection, sterile water for injection or physiological diet
The components may be mixed prior to administration using a saline ampoule.
Topical compositions include, for example, drugs such as gels, ointments, lotions, or creams.
These include physically acceptable topical carriers, such as water, glycero
, Alcohol, propylene glycol, fatty alcohol, triglyceride
, Fatty acid esters, or mineral oils, but are not limited thereto.
No. Other topical carriers include liquid petroleum, isopropyl palmitate, polyethylene
Len glycol, ethanol (95%), polyoxyethylene monolaurate water
Solution (5%) or aqueous sodium lauryl sulfate (5%). As needed
Add other materials such as antioxidants, wetting agents, viscosity stabilizers, and similar substances.
You may get.
Materials and methods for making various formulations are known in the art [eg,
See U.S. Patent Nos. 5,182,293 and 4,837,311].
ii. Method
The present invention provides a method for treating, preventing, and / or treating the symptoms of the above diseases or abnormalities.
By administering to the subject an effective amount of an inhibitor to reduce the severity
It provides a way to achieve this. Subjects were cattle, pigs, chickens,
Animals, including but not limited to animals,
Preferably it is a mammal, most preferably a human. "Mammals"
, Mice, rats, rodents such as guinea pigs, dogs, cats, horses, cattle
, Sheep, non-human primates, and humans. Such an effective amount
Inhibitors identified according to the present invention can be used in the art, including the assays described herein,
It can be easily determined by evaluating with a known ordinary test.
Administration of such compositions can be accomplished by any suitable formulation, as is well known in the art.
It may be done by any conventional route using agents. Various delivery systems are public
Is known, and it can be used to administer inhibitors,
For example, there is encapsulation in liposomes, microparticles, microcapsules and the like. Special attention
One form of delivery is pulmonary artery administration. Other delivery methods include intradermal, muscle
This includes intra-, intraperitoneal, intravenous, subcutaneous, intranasal, epidural, nasal and oral routes.
It is not limited to these. Inhibitors can be administered by epithelium
Or by absorption through mucocutaneous layers (eg, oral mucosa, rectal and intestinal mucosa, etc.)
) And may be administered with other biologically active agents.
Administration can be systemic or local. Treatment of nasal, bronchial or pulmonary conditions
Alternatively, the preferred route of administration is oral, nasal, or bronchial aerosol or nebula.
It is the. Thus, in certain embodiments, the inhibitor may be localized to the area in need of treatment.
It may be preferable to administer the quality. This can be done, for example, by a surgical
Intraoperative local infusions, local administration, injections, catheters, suppositories, skin patches or
Plant use, including but not limited to
Implants, whether porous or non-porous, can be made with sialastick.
tic) It may be a gel-like material including a membrane such as a membrane, or a fiber.
In addition, administration of an effective amount of an inhibitor to an individual will
This can be achieved by topical administration directly to the affected area of the skin of the individual. Several
In some cases, placing the inhibitor on the skin, in the skin, or in a device placed under the skin
Can be considered. Such devices may be provided with a passive or active release mechanism.
Patches, implants and injections that release the compound to the skin are included.
Amount of inhibitor that will be effective in treating or preventing a particular disease or condition
Will depend on the nature of the disease or condition, but will depend on standard clinical techniques.
Can be determined. In addition, in vitro or in vivo assays are available depending on selection
Thus, the data may be used to clarify the optimal dose range. Effective amount of test tube
It may be extrapolated from dose-response curves obtained in internal or animal model test systems. For example
In general, a typical effective dose of an inhibitor, when administered in a single or multiple doses, is approximately
Within the range of about 0.01 to about 50 mg / kg, preferably about
. It is in the range of 1 to about 10 mg / kg. Generally, inhibitors are such
For patients in need of treatment, a daily dose of about 1 to about 2000 mg per patient
May be administered.
The precise dose level of the inhibitor as an active compound will be
Other health professionals should make a decision and identify the phosphopeptide bond interaction in question.
Effect, route of administration, age, weight, gender and health of the individual, nature of the disease,
Known, including severity and clinical stage, and with or without concomitant therapeutics
It will depend on the factors.
C. Utensil
The present invention may further comprise one or more prescription ingredients of the pharmaceutical composition of the present invention.
A pharmaceutical pack or device comprising one or more containers
. Depending on the choice, such containers may contain the manufacture, use, or use of pharmaceutical or biological products.
You may put a note in the form of a government agency that regulates sales, but this is not recommended.
Such notices have been approved by the agency for manufacture, use or sale for human administration.
It shall reflect that.
Pharmacologically acceptable surfactants (eg, glycerides), additives (eg,
Other components such as (toose), carrier, and diluent may be further included.
The following examples illustrate various aspects of the present invention. These examples are attached
Does not limit the scope of the invention as defined in ("background''
B) References, pending patent applications, published patent applications cited throughout this application
, Issued patents, and information contained on the website are all references and
Here, it is clearly stated that it is incorporated here.
IV. An example
The following examples illustrate various aspects of the present invention. These examples are attached
Does not limit the scope of the invention as defined in
Fluorescein and fluorescein (in the low nanomolar probe concentration range)
96-well plate reader (FPM2, Jolly Y.)
Instruments) to develop an FP assay based on 96 wells
Became possible. In these examples, the FP assay and the Src-SH2
The components required to measure binding to the main are discussed.Example 1-Peptide Synthesis
Fmoc-Rink Amidole with a substitution level of 0.3-0.6 mmol / g
Zin [4- (2 ', 4'-dimethoxyphenyl-Fmoc-aminomethyl) fe
Nonoxyresin (Advanced Chemtech)]
I went in motion. The standard FMOC synthesis method was used. Washing and deprotection solvents used
Is dimethylacetamide (DMA), the coupling used (original: coupli
ng) The solvent was N-methylpyrrolidone (NMP). Coupling of amino acids
(Original: coupling) contains four equivalents of amino acids and four equivalents of coupling (
Original: coupling) Reagent 2- (1H-benzotriazol-1-yl) -1,1,1
3,3-tetrafluoroboron fluoride tetramethyluronium (TBTU), and eight equivalents
Of N-methylmorpholine (NMM) was used per equivalent of resin amine. use
The amino acids thus obtained were Fmoc-Gly, Fmoc-Glu (Tbu), Fmoc-I
le, Fmoc-Thr (Tbu), and Fmoc-Tyr (Tbu).
. Deprotection of Fmoc was performed using a 20% piperidine DMA solution.
Standard methods [eg Merrifleld,J.Am Chem.Soc., 85: 2149-2154 (1963)
Was used to phosphorylate the solid phase. Resin and 1-1, H-
Tetrozole to PTwoOFiveAnd dried under vacuum overnight. 50 equivalents of 1-1, H-tet
1 ml / 0.1 g of dry weight (0.1-0.5 g)
Dry DMA was added. The resin was agitated for 20 minutes to swell. 10 equivalent dibenge
N, N-diethylphosphoramidite (manufactured by Toronto Research Chemicals)
) Is then added and the resin mixture is stirred for 15 minutes, sonicated for 30 minutes and
Stir for 5 minutes. The resin was washed 5 times with DMA. 3 equivalents of chlorobenzyl per
Add Oxide DMA solution, stir for 30 minutes, sonicate for 30 minutes to oxidize
I let you. Finally, the peptide was washed 5 times with DMA, CHTwoClTwoThree times and three times with MeOH
After washing twice, vacuum drying was performed overnight.
Final cleavage from the resin and deprotection of the side chains was achieved in a 90: 10: 10: 5 ratio.
Trifluoroacetic acid (TFA): HTwoO: ethanedithiol (EDT): tri-i
This was performed using isopropyl silane (TIPS). After adding the cleaning agent to the resin,
TFA was added with stirring for 2.5 hours. The resin was filtered. NTwoLeeward
For a few hours to remove TFA. Resuspend the crude peptide slurry in water
Let
Extracted three times with diethyl ether at the ice temperature for one minute. NTwoExtra ether downwind
Was removed. The crude peptide mixture was lyophilized overnight.
All peptides were purified by the following method. Lyophilized crude peptide was added to DM
It was redissolved in SO to a concentration of 100-300 mg / ml. Pepti
Was purified using a semi-preparative reverse-phase HPLC column (manufactured by Baydac).
. A series of 15-30 ul injections of 100% crude peptide in DMSO were used.
Was. Purity was determined by reverse-phase HPLC for analysis using a diode-array spectrophotometer.
The examination was performed using a column. One attempt is sufficient to achieve a purity of more than 90%.
Was.Example 2-Probe synthesis
A fluorescent component, 5-carboxyfluorescein, was obtained from the core middleT antigen.
Pentapeptide based on the known Src-SH2 high affinity tetrapeptide sequence
The combined fluorescent probe (FIG. 1 or FIG. 5) was designed as an example. This pep
The sequence of the tide ligand is N-terminal to facilitate coupling.
Core middle T antigen high affinity Src-SH2 sequence with glycine (pYEE
GpYEEI including I).
There are several reasons for choosing 5-carboxyfluorescein. this is,
It is one of the few defined isomers fluorescein. This is
This results in a conjugate that is less flexible than available fluorescein, which
Is important to minimize the “propeller effect” that can interfere with FP-based measurements.
It is important to note that an activated version is commercially available (Molecular Pro
Beeves).
The probe sequence was prepared as follows. Peptide GpYEEI
The resin component was directly bound to the resin component. This peptide resin is Rink
Assembled with resin and phosphorylated as described above. The resulting array is
It was Fmoc-GpYEEI-LINK. 20% pipette for peptide / resin
Release protection with lysine DMA solution, remove FMOC-protecting group,
The free amino end has been left available for use in rings. Fill with DMA
Minute
And then washed with 1.1 equivalents of 5-carboxyfluorescein succinimidyl
Steal (Molecular Probes) was added to 6 equivalents of diisopropylethyl alcohol.
Added with min. After 1.5 hours of coupling (coupling)
After washing once with NMP and three times with DMA, the coupling described above (original: coupling)
) Was repeated. The completed probe is cleaved and treated as described above,
A probe named MT1 was created.
Two exemplary markers for the SH2 domain of Src, created as described above.
The identification probe is:
Fluorescein-GpYEEI-NHTwoas well as
Fluorescein-pYpYpYIE-NHTwoIt is.Example 3-Protein Creation-Src
Residues 145-251 encoding human Src [Tanaka, A. and Fujita, D.J.,Mol .Cell.Biol
.6: 3900-3909 (1986)] in the pT7 expression vector
Bacteria BL21 (DE3) were transformed. Growth of 27 liter culture in minimal medium
Protein was made from length and induction. In a typical fabrication, optics at 595 nm
Cultures were grown at 37 ° C. until the density (OD) was 1.0. 1 m of culture
M with isopropyl-BD-thiogalactopyranoside (IPTG).
The temperature was reduced to 25 ° C. Cultures were harvested after 21 hours.
Using a French Press cell at 16,000 psi, cells were washed with 50 mM phosphoric acid.
Potassium acid, 250 mM NaCl, 5 mM DTT, 2 mM EDTA, 1 m
m of PMSF, pH 7.0, was dissolved in. Protein is weak-strong cation exchange
The purified product was carboxy-sulfone (JT Baker). Column
50 mM potassium phosphate, 5 mM DTT, 0.02% NaNThreePH 7
. 0, equilibrated and filtered bacterial lysate was added at 2 ml / min.
. The Src protein was eluted with a 1 M NaCl gradient. The eluate is Centriple
Use a Top 10 Concentrator (Amicon's 10,000 MW cutoff)
And concentrated and centrifuged at 3000 × g. Next, this protein is
Potassium phosphate, 50 mM NaCl, 5 mM DTT, 1 mM EDTA, 0 mM
. 0
2% NaNThreeSephacryl S-100 (fur) equilibrated at pH 7.4.
The mixture was purified by gel filtration using a column (manufactured by Macia). SDS gel electrophoresis and RP-
Purity as determined by HPLC is> 95%. The purified protein is 50
mM potassium phosphate, 500 mM NaCl, 10% glycerol, 5 mM
DTT, 5 mM EDTA, 0.02% NaNThree, PH 7.4, frozen in
Keep in state.Example 4-Src-SH2 binding assay based on fluorescence polarization
A. FP-Overview
All polarization methods use standard cut-off filters (excitation = 485 nm; emission = 530
nm) with a FPM2 96-well plate reader (Jolly)
Was. Use saturation experiments to maximize protein and assay stability, and
K for pair-probe interactiondFor the purpose of judging
The conditions were checked.
B. Saturation experiment
For saturation experiments, the probe was used at a fixed concentration, and Src-SH2 increased in concentration.
And added. This is usually the case with such assays using radioligands.
This is the reverse of the method.
A saturation experiment was performed, in which the concentration of the Src-SH2 domain was higher, 40
Variations were performed from μM to the lower 39 nM. The fluorescent probe FMT1 (FIG. 1)
The fixed concentration was kept at 20 nM. Protein concentration and protein concentration using amino acid analysis
And both concentrations were determined. The results are shown in FIGS. 2A and 2A, respectively, obtained from this experiment.
B shows the saturation curve and the scratchard analysis.
From the data shown in FIGS. 2A and 2B, the parent of the probe to the receptor domain
That compatibility is appropriate for performing a competitive binding assay, and that saturation to a single site
Possible binding was observed, with the assay of the invention and with competitive reversible binding to a single site.
It turns out that it fits.
C. Competitive experiment
Probes and proteins were used at fixed concentrations and peptides were
Added in increasing degrees.
The designed probe FMT-1 has a .about.0.2 value with respect to Src-SH2 under standard buffer conditions.
It has a Kd of 3 μM. Buffer conditions change for observed Kd values
Some differences will occur.
As shown in FIG. 3, the Src competition assay (2% DMSO buffer) was
Peptide, Ac-pYEEI (ring open), Ac-pYpYEEI (closed square), A
c-pYGGL (plus sign), Ac-pYEDL (open triangle), Ac-DGV
Performed on pYTGL (closed triangle). FIG. 3 shows the professional results obtained in one set of experiments.
Figure 3 shows a competition curve plotting the percentage of active binding versus inhibitor concentration.
Table 1
Representative peptide competitive IC50
This type of data can be obtained using the materials and methods of the present invention.50Has a range of values
It demonstrates that competitive binding assays can be performed with inhibitors.
Exemplary protocols according to the present invention are both manual and automatic, as follows:
Done.
D. Manual test
Two different plates can be used in each experiment. 2% DMSO play
And 20% DMSO plate.Buffer
All buffer components were of low fluorescence grade (Panbella Corporation).
Standard (STD) buffer is 20 mM phosphoric acid (pH 7.4), 100 mM Na
Cl, 2 mM DTT, 1 mM EDTA, and 100 μg / ml BGG.
No. Standard buffer is Millipore water or NaCl, EDTA and phosphate stock
Create with clean water as clean as possible. The buffer is made up to volume with the same tap water.
The five buffers required for these experiments were standard (STD) buffer, STD buffer
+ 4% DMSO, 100% DMSO, STD buffer with only labeled probe
Solution, and a buffer to which Src protein and a labeled probe are added.
One liter is 100 ml of 1 M NaCl, 1 M phosphoric acid (pH 7.4).
20 ml, 500 mM EDTA 2 ml, 5 mg / ml BGG 20 ml
, And tap water consist of 858 ml.
Make a standard buffer and store at 4 ° C. Prior to each use, 2 mM DTT is added.
This standard buffer is also used to make a standard buffer + 4% DMSO stock. this
May be stored at 4 ° C. and DTT may be added prior to use.Protein and control peptide
The SRC protein is used at a final concentration of 0.75 μM. One of SRC stock solution
An example is a 416.6 μM solution in STD buffer. The peptide Ac-pYEEI is
Use at a final concentration of 100 μM. It is preferable to make a 2x stock of this
Newprobe
Fluor-GpYEEI is used as a probe at a final concentration of 20 nM. Supply
The probe stock used is a 10 μM solution in STD buffer.
As an example, make only 25 ml of protein and only 2 ml of probe.
To do so, follow the steps below.
(A) 27 ml of standard buffer (add 2 mM DTT)
(B) Add 2 × or 40 nM probe-1515 = 108 μL
(C) Remove 2 ml for probe only
(D) Add 2 × or 1.50 μM SRC to the remaining 25 ml = 90 μL
This gives a protein and probe solution.Second stock
Each compound / peptide and control peptide are placed in separate tubes. These are 2
× stock.
A first stock of 50 mM in 100% DMSO has been made and then the desired fruit
Make a second stock of STD buffer + 4% DMSO at appropriate concentrations for testing
Is desirable.
An example of a second stock is an example of an assay (long format, 2% DMS
For O), combine 2 mM stock in STD buffer + 4% DMSO
I do. The other is 10 for long format assays using 20% DMSO.
5 mM stock in 0% DMSO. Another second stock solution shows
STD buffer + 4% D for G format assay # 1 and # 2-2% DMSO
400 μM stock in MSO. Short format # 1 and # 2-
20% DMSO is a 1 mM stock in 100% DMSO.Long format certification
A 1: 2 dilution is used for the first well in a final volume of 1 mM. Plate 1-2% DM
For SO, the assay protocol is as follows.
(A) In columns 2-12, 50 μl of standard buffer + 4% DMSO.
(B) 100 μl of 8 different compounds in each well of column AH in column 1
(2 mM stock / SB + 4% DMSO).
(C) 50 μl (1: 2) system down to plate 10 in horizontal direction up to column 10
Perform column dilution.
(D) Add only 50 μl of probe to column 12.
(E) Add 50 μl of protein and probe to column 1-11.
(F)-100 μl final volume per well.
(G) Read the plate with FPM2.
For plates 1-20% DMSO, the assay protocol is as follows:
.
(A) In columns 2-12, 20 μl of 100% DMSO.
(B) 40 μl of 8 different compounds in each well of column AH in column 1
5
mM stock / 100% DMSO).
(C) 20 μl (1: 2) system down to plate 10 in horizontal direction up to column 10
Column dilution.
(D) Add only 50 μl of probe to column 12.
(E) Add 50 μl of protein and probe to column 1-11.
(F) Add 50 μl of STD buffer to the whole plate.
(G) —100 μl final volume per well.
(H) Read the plate with FPM2.Short format # 1 certification
1: 3 dilution in a final volume of 200 μM to the first well. Compound / peptide replicates
Used. These examples are for a 1: 3 dilution but the amount may be any desired
May be changed for dilution.
For plates 1-2% DMSO, the assay protocol is as follows.
(A) 50 μl of standard buffer + 4% DMSO for rows BD and FG on the side.
(B) For each well of the horizontal row A of the vertical row 1-10 and the horizontal row E of the vertical row 1-12
, 75 μl of duplicated 11 different compounds (400 μM / SB + 4% DMSO
).
(C) From the AD and from the EH, 2 vertically down the plate
Make 5 μl (1: 3) serial dilutions.
(D) Add only 50 μl of probe to column 12.
(E) 50 μl of protein in AD in column 1-11 and EH in 1-12
And probe.
(F) —final volume per well is 100 μl.
(G) Read the plate with FPM2.
For plate 2-20% DMSO, the assay protocol is as follows:
.
(A) 20 μl of 100% DMSO for rows BD and FG.
(B) For each well of the horizontal row A of the vertical row 1-10 and the horizontal row E of the vertical row 1-12
Are 30 μl replicates of 11 different compounds (1 mM / 100% DMSO).
(C) 10 μm from AD and then from EH to the lower part of the plate in the vertical direction.
l
(1: 3) Serial dilution.
(D) Add only 50 μl of probe to column 12.
(E) 50 μl of protein in AD in column 1-11 and EH in 1-12
And probe.
(F) —final volume per well is 100 μl.
(G) Add 30 μl STD buffer to the entire plate.
(H) Read the plate with FPM2.Short format # 2 certification
1: 3 dilution in 200 μM final volume to first well. Single compound / peptide
Used in These examples are for a 1: 3 diluent, but the amount may vary depending on the degree of dilution desired.
It may be changed as needed.
For plates 1-2% DMSO, the assay protocol is as follows.
(A) In columns 2-4 and 6-8, 50 μl of standard buffer +4 in 10-12
% DMSO.
(B) 75 μl of each of the 16 different compounds (40
0 μM / SB + 4% DMSO).
(C) 75 μl of 6 different (400 μM / SB) only for AF in column 9
+ 4% DMSO) compound.
(D) From 1-4, then from 5-8, then from 9-12, horizontally below the plate
25 μl (1: 3) serial dilutions toward the top.
(E) Add only 50 μl of probe to column H of column 9-12.
(F) 50 μl in horizontal row AH, vertical row 1-8, and AG vertical row 9-12
Add protein and probe.
(G)-Final volume must be 100 μl per well.
(H) Read the plate with FPM2.
The following protocol is followed for the plate 2-20% DMSO assay.
(A) 20 μl of 100% DM in columns 2-4 and 6-8 and 10-12
SO.
(B) 30 μl of 16 different compounds (1 m) in each well of columns 1 and 5
M / 100% DMSO).
(C) 30 μl of 6 different compounds (1 mM / 1
00% DMSO). Total 22 compounds.
(D) From 1-4, then from 5-8, then from 9-12, horizontally below the plate
Serially dilute 10 μl (1: 3) toward the top.
(E) Add only 50 μl of probe to column H next to column 9-12.
(F) 50 μl per row AH in vertical columns 1-8 and AG in vertical columns 9-12
Add protein and probe.
(H) Add 50 μl STD buffer to the entire plate.
(I)-Final volume must be 100 μl per well.
(J) Read the plate with FPM2.
E. FIG. Automated test
(1)Short dilution
This assay uses 200 μM for the first well and 4 wells down from there.
2 compounds / plate, plate against Genesis Deck "Landscape
(Original language: landscape) direction, performed in 1/3 dilution steps
.
(I) 20% DMSO.
(Ii) 2% DMSO.
(2)Long dilution
This assay uses 1 mM in the first well and up to 10 wells below, using 8 compounds.
Objects / plates, plates against the Genesis Deck are "landscape"
: Landscape) direction in half dilution step.
(I) 20% DMSO.
(Ii) 2% DMSO.
Diluted solution
Five buffers:
-Buffer + 4% DMSO
-100% DMSO
-Buffer containing only probe
-Buffer containing protein and probe
-Buffer
(3)Short format
Each compound is in a separate well of a 96-well plate.
Plate 1-2% DMSO
50 μl of 4% DM in columns 2, 3, 4, 6, 7, 8, 10, 11 and 12
SO.
-In all the horizontal rows of columns 1 and 5 and in each well of columns A to F of column 9
75 μl of 22 different compounds (400 μM stock, 4% DMSO).
-75 μl of buffer + 4% DMSO in wells G9 and H9.
-While discarding the last 25 μl, plate 1 to 4 and 5 to 8
, And serially dilute 25 μl (1: 3) from 9 to 12. Now the liquid / well
50 μl remain.
50 μl of protein in the whole plate except wells H9, 10, 11 and 12
Add quality and probe.
Add only 50 μl of probe to wells 9, 10, 11 and 12
-Final volume per well is 100 [mu] l.
-Read the plate.Plate 2-20% DMSO
20 μl of 100 in columns 2, 3, 4, 6, 7, 8, 10, 11 and 12
% DMSO.
-In all the horizontal rows of columns 1 and 5 and in each well of columns A to F of column 9
Is 30 μl of 22 different compounds (1 mM stock, 100% DMSO).
-30 [mu] l of 100% DMSO in wells G9 and H9.
-While discarding the last 25 μl, plate 1 to 4 and 5 to 8
, And serially dilute 10 μl (1: 3) from 9 to 12. Now the liquid / well
50 μl remain.
50 μl of protein in the whole plate except wells H9, 10, 11 and 12
Add quality and probe.
Add only 50 μl of probe to wells H9, 10, 11 and 12.
-Add 30μ STD buffer to the whole plate.
-Final volume per well is 100 [mu] l.
-Read the plate.
(4)Long format
Each component is placed in a separate well of a 96-well plate.
Plate 1-2% DMSO
-50 µl of 4% DMSO in column 2-12.
-100 μl of 8 different compounds in each well of column AH in column 1 vertical.
-50 μl of std. Add 3
-Plate up to column 10 while discarding the last 50 μl (all horizontal columns)
Make a serial dilution of 50 μl (1: 2).
-50 μl of wells A11 to H11 while discarding the last 50 μl
Perform column dilution.
50 μl of dandelion on the whole plate except A12, B12, C12 and D12
Add quality and probe.
Add only 50 μl of probe to A12, B12, C12 and D12.
-Final volume per well is 100 [mu] l.
-Read the plate.
Plate 2-20% DMSO
20 μl of 100% DMSO in row 2-12.
40 μl of 8 different compounds in each well of column AH of column 1
20 μl of std. Add 4.
Plate up to column 10 with the last 20 μl being discarded (all horizontal columns)
To 20 μl (1: 2).
20 μl system in wells A11 to H11 while discarding the last 20 μl
Perform column dilution.
50 μl of dandelion on the whole plate except A12, B12, C12 and D12
Add quality and probe.
Add only 50 μl of probe to A12, B12, C12 and D12.
-Add 30 [mu] l STD buffer to the whole plate.
-Final volume per well is 100 [mu] l.
-Read the plate.
* If diluted, plates can be read between 5 and 30 minutes.
* The assay plate is transferred to the FPM2 instrument for a 3 minute reading.Example 5-Assay of ZAP, SYK and LCK based on FP
The SH2 domain of Src, exemplified in Examples 1-4 above, was bound to a phosphor.
In addition to its examples with phosphoTyr-containing peptide ligands, the assay also included protein Z
It was also used for ap, Syk and Lck. These three proteins are based on salt concentration,
Minor changes to production parameters such as DTT concentration, protein concentration, temperature, etc.
It is made in a manner similar to the creation of Src in E. coli as described above. S
rc has only one SH2 domain, while ZAP and Syk have two SH2 domains.
Domains, and the Lck protein contains one SH2 domain and one SH3
Domain and is included.
The "first protein" created for these assays was the Srca145-
251 are created in substantially the same manner as described above. These proteins
Are shown in the table below. The term "NC" refers to the N- and C-termini of the first protein.
Mean that both contain the SH2 domain. Zap, Syk and L
The sequence of ck is known in the art. PCT / US96 / 13918
See also
Table I
First proteinAmino acid residues of naturally occurring proteins
NC-ZAP aa1-259
NC-Syk aa1-260
Lck aa 109-266
Probes for each assay are designed and used as described above. For example, N, C-
ZAP protein, ie, two SH2 domains of human ZAP are included in the series
Probes for proteins include, for example, fluorescein-GpYNELN
LGRRGEEpYEVL-NHTwoIt is. Another example, N, CSyk
A protein that contains two SH2 domains of human Syk
Probes for proteins include, for example, fluorescein-ApYTGLSTRN
QETpYETL-NHTwoIt is. This SRC probe is also used for Lck
Was done.
The Lck protein is labeled with a fluorophore-labeled phosphopeptide for its SH2 domain.
Ligand, a fluorophore-labeled peptide ligand toward its SH3 domain,
To the SH2 domain and SH3 domain
Assays were performed on double ligands.
The assay format shown in Example 4 was reproduced for these binding pairs and results were obtained.
.
From the data shown in FIGS. 2A and 2B, this program for this receptor domain
Lobe affinity is adequate for performing competitive binding assays, and to a single site
Saturable bond was observed, which was compatible with the assay of the present invention,
It can be seen that it is compatible with competitive reversible binding. The data obtained from the saturation test is used in the present invention.
To assess the availability of a particular probe when used within the scope of this method.
Can be For example, if the probe is working at a certain level,
If (eg Kd <10 μM and mP difference value> 50 (in the presence and absence of protein)
Polarization differences observed in the presence)), suitable for use in the competition assay of the invention
It is shown that.Example 6-Human GRB2-SH2 binding assay based on fluorescence polarization
A. Test-Overview
All assays include SrcS described in the previous example, including buffer and instrument usage.
The H2 assay was performed in substantially the same manner as the H2 assay, except that human G (instead of SrcSH2)
RB2 protein and SH2 of GRB2 (instead of Src-specific probe)
Replaced with domain specific probe. Human GRB2 protein tested by the assay
For the quality, amino acid residues 55-152 of huGRB2 [see Cell 70: 431-442 (1992)]
Using a longer sequence encompassing the SH2 domain.
Is also good. The production and purification of the protein is similar to that described above, but in particular GRB2
Is the same as using a phosphotyrosine column to purify the SH2 domain of
is there.
B. Saturation experiment
As before, fix probe concentration and increase Grb-2-SH2 concentration
A saturation experiment was performed.
The following Grb-2-specific SH2 probe ("FPgb2") is described in Example 1.
It was synthesized using the technique described above.
FPgb2, Fluor-GpYVNV-NH2
However, in the above formula, “Fluor” means a peptide containing the sequence GpYVNV.
Represents 5-carboxyfluorescein attached to the tide via an amino bond. this
The sequence of the tetrapeptide is specific for binding to the SH2 domain of Grb-2
. This probe has features suitable for acting as probes for competition assays, and G
Suitable saturation curves for RB2 SH2 proteins (eg,
Kd and total mP difference).Example 7-SrcSH3 binding assay based on fluorescence polarization
A. Test-Overview
All assays include SrcS described in the previous example, including buffer and instrument usage.
The H2 assay was performed in substantially the same manner as the H2 assay, except that the SH2 domain of Src and SH were used.
A protein containing a peptide sequence that fills in the three domains (amino acid residues 84-2
51) (see [Mol. Cel Biol. 7 (5): 1978-1983 (1987)]), and (Sr
A probe specific to the SH3 domain of Src (instead of the c-specific SH2 probe)
Was replaced. If it contains the SH3 domain of Src (SH2 domain of Src
Larger or smaller Src protein (with or without)
Note that it may be used. Protein production and purification are basically
As described above, see, for example, Example 3. Provide the following details:
Purification of Src-SH2-SH3 domain:
1) French press dissolution, 50 mM potassium phosphate, 5 mM DTT, 2 m
M EDTA, 1 mM PMSF, pH 7.0.
2) 40 uM WP carboxy-sulfone column-> 633 mg
3) Column of phosphotyrosine agarose-> 512mg
4) 50 mM potassium phosphate, 10% glycerol, 500 mM NaCl
Dialysis against 5 mM EDTA, 0.02% NaN3, pH 7.0.
B. Saturation experiment
As in the previous example, the probe concentration was fixed and Src-SH2-SH3 protein was used.
Saturation experiments were performed with increasing concentrations of the material.
The following SrcSH3-specific probe ("FPSH3") technology described in Example 1
Was synthesized using
Fluor-PLARRPPLPPLP-NH2
However, “Fluor” in the above formula refers to the binding to the SrcSH3 domain.
A specific peptide containing the sequence PLARRPPLPPLP via an amino bond
Represents the combined 5-carboxyfluorescein. This probe can be used for competition assays.
Features suitable to act as lobes and suitable saturation curves with Src protein
(E.g., suitable Kd and total mP differences for protein binding).Example 8-SrcSH2-SH3 Double Bond Assay Based on Fluorescence Polarization
A. Test-Overview
Proteins such as Src contain both SH2 and SH3 domains. A few
The protein is not isolated via either the SH2 or SH3 domains.
Can bind to such SH2-SH3 proteins via both at any one time
. One example is the protein p130CAS, which is an SH2 and SH3 domain.
It is believed that it binds to Src through both of the proteins. SH130 of p130CAS
And SH2 binding sequences have been identified by conservative and site-directed mutagenesis (
Nakamoto et al. JBC 271, 8959-8965, 1996). Residues 733-738 (RRL
PSP) remains (possibly phosphorylated and involved in SrcSH2 binding).
In the same way as the group Tyr-762,
Is shown. Fluorescent probes for FP assays are based on these sequences.
It was designed based on. If such a probe is used in the assay, an SH2-specific inhibitor
And SH3 specific inhibitors can be screened simultaneously.
One such probe ("FPC130") is:
Fluor-RPLPPSPPKFTSQDSPDGQYENSEGGWMEDp
YDYVHL
This is the native sequence obtained from p130CAS (733-767). Affinity
Alter the protein specificity and, in particular, process the protein for the desired protein of interest.
In order to increase the overall affinity of the probe, based on the above, but different components SH2
And / or a derivative probe using the SH3 sequence may be used.
All assays included the SrcSH described in Example 4, including buffer and instrument usage.
The two tests were performed in substantially the same manner, but the Src (instead of SrcSH2)
Protein containing peptide sequence filling between SH2 domain and SH3 domain
And the SH2-SH3 probe described above (instead of the Src-specific SH2 probe)
Was replaced.
B. Saturation experiment
As in the previous example, the probe concentration was fixed and the protein (in this case Src-
A saturation experiment was performed with increasing concentrations of SH2-SH3).
The FPC130, which is a SrcSH2-SH3 specific probe, is a technique described in Example 1.
Synthesized using the technique.
Fluor-RPLPPSPPKFTSQDSPDGQYENSEGGWMEDp
YDYVHL
However, “Fluor” in the above formula is specific to binding to the SrcSH3 domain.
Binding via an amino bond to a peptide containing the sequence PLARRPPLPPLP
Represents 5-carboxyfluorescein (can it be replaced with another fluorescent probe?
Maybe.) This probe is suitable for acting as a probe for competition assays.
And a suitable saturation curve for the Src protein (eg, for protein binding).
Suitable Kd and total mP difference).Example 9-Human Src-SH2 Binding Based on Fluorescence Polarization Using the Modified Probe Test
A. Test-Overview
Using a phosphor that is not fluorescein, Src-SH2 (SH2 domain
Applicable to any fragment of Src, including
developed. This phosphor is a family of fluorescent molecules, including core phosphors,
4,4-difluoro-4bora-3a, 4a-diaza-s-indacene (original:
indacene) (commercially available from Molecular Probes). This fluorescence-pepti
The structure of the probe is:This phosphor is BODIPY-TRX, a Texas Red family phosphor.
It has spectral properties very similar to optical bodies. The use of a red phosphor allows
Inspection that may be used in a wider range and its fluorescence properties may resemble fluorescein itself
Compounds can be screened.
All assays included the SrcSH described in Example 4, including buffer and instrument usage.
The procedure was performed in a manner similar to that of the two assays, except that the new probe shown above was used.
Also, the fluorometer is different to match the spectral characteristics of the probe of this modification
A filter was used. Specifically, the excitation / emission filters used above were
591/635, as opposed to 485/530 for use.
The synthesis of the peptide portion of the probe is as described in Example 1, except that the peptide NH2-
pYEEI was created. The probe further comprises the released amine peptide NH2-p
YEEI in 66% DMSO buffer (34% 0.1 M sodium bicarbonate)
By binding to the succiimidyl ester of the BODIPY-TRX probe
Synthesized. The reaction was completed by silica gel TLC (4: 1: 1, butanol, H2O,
Acetic acid solvent system) and was performed in 24 hours. The resulting peptide is very hydrophobic
And purified on the same TLC system described immediately above.
B. Saturation experiment
As in the previous example, the probe concentration was fixed and the concentration of Src-SH2 protein
Saturation experiments were performed at increasing degrees. The only difference is that, as explained in A above,
An alternative set of filters for the new probe.
This probe has sufficient Kd and difference in total mP as a probe for competition assay.
Presented at the time of protein binding.
The present invention is not limited in scope by the specific embodiments described herein.
No. Indeed, various modifications of the invention in addition to those described herein will become apparent from the foregoing description.
It will be clear to the traders. Such modifications are intended to cover the appended claims.
As intended.
The disclosures of patents, patent applications, and publications cited herein are all references and references.
It has been incorporated.
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP,U
S
(72)発明者 ゾラー マーク ジェイ.
アメリカ合衆国 02193 マサチューセッ
ツ州 ウェストン、サットンプレイス 7────────────────────────────────────────────────── ───
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(81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE,
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S
(72) Inventor Zoller Mark Jay.
United States 02193 Massachusetts
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