JP2000506406A - 特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒方法及びその方法の実施装置 - Google Patents

特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒方法及びその方法の実施装置

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Abstract

(57)【要約】 特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒方法であって、これらの廃棄物が、圧縮ゾーンの中に置かれ、圧力を加えられ、前記廃棄物の圧縮によって発生した気体が排出される前に濾過され、さらに、型枠がシールされ、型枠の温度と圧力を同時に制御しながら加熱が行われ、前記加熱の温度は100℃から20℃の間であり、廃棄物と接触したあらゆるエレメントもまた同じように消毒されることを特徴とする方法と、その方法の実施装置。

Description

【発明の詳細な説明】 特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒方法 及びその方法の実施装置 本発明は、特に生物学的危険をともなう廃棄物の消毒方法及びその方法の実施 装置を対象とする。 従来の技術によって知られている医療廃棄物の消毒方法は以下の通りである。 焼却炉または熱処理(過熱蒸気、高周波、マイクロ波等)設備のような特別な 装置で処理するために、廃棄物を収集することができる。しかしながら、さまざ まな作業(粉砕、場合によっては選別)が必要であり、数日間に至ることもある 中間貯蔵によって、病原菌の許容できない増殖や、処理工程全体に渡る汚染の危 険が生じることもある。 廃棄物は、中間貯蔵の際の増殖の問題を解決するためにその場で処理すること もできる。オゾンまたは消毒液の噴射によって作動する機械が現在開発されてい るが、そうした機械でも、採血針のような開ざされた物体については、消毒剤が 中に入り込まないので消毒することができない。 次に熱による他の機械が使用され始めているが、そうした機械には、熱伝達を より良くするための廃棄物の粉砕や、過熱蒸気や、加熱をより迅速に行なうため の無線周波数源が必要となる。それらの機械はまた、高い処理能力(20ないし 250kg/h)用であり、多くの場合、大きな場所を占めるので、廃棄物の発 生場所から遠い所に置かれ、多額の投資が必要となる。さらにここでもまた、中 間貯蔵と病原菌の増殖の問題が生じる。 したがって、毎日少量の廃棄物しか発生しない臨床医や小さい分析研究室のよ うな小規模な医療機関の問題は何も解決しない。 実際に、こうした小規模な機関は、一日当り0.1ないし5kgの廃棄物しか 発生させないが、それらを運んだり、適した設備で処理するのに高額の費用を支 払わざるを得ない。 特にこれらの不都合を解消するために、本発明の目的の一つは、廃棄物の発生 場所で実施することができ、汚染を著しく減少させ、経済的な費用と最小限の場 所で少量の廃棄物を消毒することができる廃棄物の消毒方法を提案することにあ る。 本発明による方法は、特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒のた めのものであり、これらの廃棄物が圧縮ゾーンに置かれ、圧力を加えられ、前記 廃棄物の圧縮によって発生した気体が、排出される前に濾過され、さらに型枠が シールされ、型枠内部の温度と圧力を同時に制御しながら加熱が行われ、前記加 熱温度が100℃から200℃の間であり、廃棄物と接触したあらゆるエレメン トもまた同じように消毒されることを特徴とする。好ましくは、加熱温度は13 4℃より大きい。 本発明の望ましい実施形態によれば、廃棄物はポリマー、できればコンポジッ トポリマーで予め覆われるか、または圧縮ゾーンの中に入れられる前に、ポリマ ー、できればコンポジットポリマーでできた袋の中に入れられる。できれば、袋 はコンポジットポリマーでつくられ、袋の外側表面はポリプロピレンまたはポリ アミドでできており、袋の内側表面はポリエチレンでできていることが望ましい 。 本発明の望ましい他の実施形態によれば、この方法はさらに、圧縮ゾーンとそ の中に入れられた圧縮される廃棄物の温度とを60℃未満まで冷却することと、 前記ゾーンを大気圧へ戻すことと、さらに廃棄物を排出することを含む型抜き段 階とを有する。 本発明の他の目的は、嵩上げ枠1と、ジャッキ3を備えたピストン2と、型枠 4と、フィルター6と、熱絶縁体17と、消毒される廃棄物が詰められた袋11 と、加熱手段と、装置をシールする手段と、断熱材とを備えたこの方法の実施装 置を提案することにある。できれば、それらの加熱手段は、電気抵抗器及び/ま たはバリスタであることが望ましい。 本発明の望ましい実施形態によれば、装置はさらに、圧力センサ及び/または ストレインゲージ及び/または遮断バルブ14及び/または抽出器16及び/ま たは遮断バルブ12につなげられた排出孔15及び/またはフレームを備えてい る。 できれば、廃棄物と接触するピストン2の面には、つめ10が備えられること が望ましい。 好ましくは、ジャッキ3は、水圧ジャッキまたは電動機で制御される機械的ジ ャッキである。 本発明の望ましい実施形態によれば、装置をシールする手段は、巧みに配置さ れた環状パッキンまたは膨張型パッキン及び/または遮断バルブ12及び14を 備えている。 できれば、ピストン2と型枠4と嵩上げ枠1は、全体的にまたは部分的に、針 及びメスの圧縮の際に傷つけられたり損傷したりしないように、十分な硬度を有 するステンレス鋼でつくられることが望ましい。 できれば、ピストン2と型枠4と誘導用嵩上げ枠1は、全体的にまたは部分的 に熱伝導率の高い金属でできている、あるいはそうした金属で全体が覆われてい ることが望ましい。 その一方で、フレームにはストッパー19を備えることもできる。 本発明の独自の実施形態によれば、フィルター6は、このフィルターの温度及 び、前記廃棄物と前記フィルター6との間に存在する空間の温度が、圧縮ゾーン の温度とほぼ等しくなるように置かれる。フィルター6は、できれば、特に鉱物 及び/または活性炭でできた膜及び/またはテフロンフェルトのような非常に効 率の高いフィルターであることが望ましい。 本発明の独自の実施形態によれば、圧力センサ及び/またはストレインゲージ が、ジャッキ3の水圧回路上に配置される。 本発明を限定的でなく例示している添付の図面を参照して、以下により詳細に 説明する。 第1、2、3図は、本発明による装置の断面図である。 第1図は、廃棄物の袋を受取るために開放位置にある本発明による装置の断面 図である。 第2図は、処理中の閉鎖位置にある本発明による装置の断面図である。 第3図は、圧縮された廃棄物の排出位置にある本発明による装置の断面図であ る。 第4図は、廃棄物11が圧縮され加熱される際のピストン2と型枠4と嵩上げ 枠1の断面図である。 第1図には、嵩上げ部1と、ジャッキ3を備えたピストン2と、型枠4と、熱 絶縁体17と、消毒される廃棄物が詰められた袋11を備えた本発明による方法 の実施装置が示されている。 廃棄物が詰められた袋11は、圧縮ゾーンの中に入れられる。この袋11の組 成は、使用される処理温度に応じて選択される。できれば、厚さの大きいポリマ ー、できればコンポジットポリマーでできた袋が望ましい。好ましくは、袋の外 側表面がポリプロピレンまたはポリアミドでできており、袋の内側表面はポリエ チレンでできているようなコンポジットポリマーでつくられた袋が使用される。 次に、廃棄物の袋11は、ピストン2とそのジャッキ3が解放されている時に 型枠4の中に入れられる。続いて、ピストン2とジャッキ3は、手動で、もしく は機械(ここには図示されていない)によって型枠の上方に位置する。水圧ジャ ッキまたは電動機で制御される機械的ジャッキであることが可能なジャッキ3が 、この時、ピストン2を下ろすことができる。 ピストン2は、ステンレス鋼でつくることができる窪んだ金属部分を有し、そ の結果、使用条件(特定の酸及び/または塩基の存在の可能性をともなう圧力が 加えられた高温多湿環境)に起因する腐食を抑制することができる。できれば、 ピストンの外側は、ステンレス鋼でできた針とメスの圧縮の際に傷ついたり損傷 したりしないように十分な硬度の金属でできていることが望ましい。 本発明の独自の実施形態によれば、ピストンの内部は、特にアルミニウムのよ うな熱伝導率が非常に高い金属でつくられるかまたは覆われる。この独自の特性 は、ピストン2とフィルター6と、廃棄物の袋11とフィルター6との間に位置 する空間を、できるだけ早く、またできるだけ均質になるように、圧縮ゾーンの 温度にすることを可能にする。このようにして、最も冷たい部分上で加熱サイク ル中に復水の発生を招いてしまうような温度勾配の形成を防ぐことができる。こ うした復水は、フィルター6を濡らし、フィルターを劣化させる恐れがある。こ のようにして、フィルターは、処理が行われるたびに消毒され、ウィルス及び/ またはバクテリアによる汚染蓄積の危険ができるだけ抑えられる。できれば、フ ィルターは廃棄物と接触しないことが望ましい。本発明の独自の実施形態によれ ば、フィルター6は、ピストンの内面と直接接触する。 本発明の他の実施形態によれば、型枠4と嵩上げ枠1は、使用条件(特定の酸 及び/または塩基の存在の可能性をともなう圧力が加えられた高温多湿環境)に 起因する腐食を抑制するために、針やメスで傷つけられたり損傷したりしないよ うに、十分な硬度をもつステンレス鋼でつくられる。できれば、嵩上げ枠1は、 熱伝導金属でつくられることが望ましい。なぜなら、その働きの一つとして、誘 導すること以外に、型枠の高部に熱を送らなけばならないからである。嵩上げ枠 は、一つまたは複数の抵抗器の付近で、ピストンの上部と接触する。 本発明の独自の実施形態によれば、圧縮の際に、孔7によってフィルター及び バルブ14に向かってエアが排出される。これらの孔は、エアを通すために必要 であるが、さらに、フィルター6とバルブ14が、ピストン2の中でピストン2 のアルミニウムでできた内壁上にある場合には、形成する恐れのある万一の復水 を通すという働きも有している。 できれば、型枠4とピストン2は、場合によっては、サーモスタットのような 温度調節器に連結された電気抵抗器型の加熱エレメントを備えることが望ましい 。本発明による望ましい実施形態によれば、廃棄物と接触するピストンの内面に は、一つまたは複数の抵抗器が備えられる。 本発明の優れた変形形態によれば、これらの抵抗器は、キュリー温度に達した 時に作動を停止させるような電導性を有するバリスタである。このように、これ らの抵抗器は、その組成に応じて予め設定された温度に自動調節される。この措 置によって、調節器を節約できるとともに、調節器が故障しても温度が急激に上 昇するのを確実に防ぐことできる。 好ましくは230℃に制限されたバリスタが使用され、その結果、接点の熱抵 抗率を考慮に入れると、およそ200℃のレベルで平衡温度を保つことが可能に なる(134℃での廃棄物処理の場合には、180℃に自動制限されるバリスタ を使用することができる)。200℃を超える廃棄物の加熱は無駄であり、毒性 化合物(シアン化物)の形成をともなう特定のプラスチックの分解の問題が生じ ることもあるという点に注意する必要がある。できれば、加熱温度は、100℃ から200℃の間で、134℃を超えることが好ましい。 本発明の独自の実施形態によれば、型枠4はまた、圧力センサ及び/またはス トレインゲージ(ここには図示されていない)を備える。ジャッキ3が水圧ジャ ッキである場合には、この圧力センサ及び/またはこのストレインゲージは、好 ましくは、ジャッキ3の水圧回路上に配置される。このような配置によって、い つでも、水圧回路の圧力、すなわち、廃棄物の加熱の結果生じる蒸気圧によって ピストン2に加えられる圧力を知ることができる。 本発明の優れた実施形態によれば、ジャッキ3が電動機によって制御される機 械的ジャッキである場合には、ストレインゲージがジャッキ3上に配置される。 このゲージは、前記ピストンによって加えられる圧力を知ることでき、圧力セン サの代わりに使用することができる。 できれば、フィルター6は、特に鉱物及び/または活性炭でできた膜及び/ま たはテフロンフェルトのような効率が非常に高いフィルターであることが望まし い。できれば、フィルターは、0.2μmでの濾過を可能にするテフロンフェル トであることが望ましい。このフィルターは、外部に対するシール性を確立する ために、ばね25によってパッキン21に押し付けられる。フィルターの外側面 は、遮断バルブ14につなげられた空間22に通じている。この遮断バルブは、 通気孔5と小型抽出器16につなげられている。 本発明の望ましい実施形態によれば、型枠4とフィルター6と嵩上げ枠1とピ ストン2とバルブ14とで構成された集合体は断熱され、その結果、作業のたび に消毒される。 金属の外装及び熱絶縁体の使用を必要とすることもできる。およそ1kgの廃 棄物の塊、すなわち圧縮していない状態でおよそ10リットルの体積(0.1の 密度)を処理することができる消毒器は、およそ100mmの型枠直径(つまり 圧縮ピストン直径)と、500mmの型枠及び嵩上げ枠の高さをもつことになる 。その結果、圧縮される円板状廃棄物の高さはおよそ50mmとなる(圧縮され た廃棄物の密度はおよそ1)。熱伝導率が良くないステンレス鋼のような材質に おいてこのような高さに熱を行き渡らせることは、非常に優れた熱絶縁体を使用 したとしても、非常に時間がかかり困難である。アルミニウムの外装と優れた熱 絶縁体の設置によってこの問題を解決することができる。できれば、外装はピス トン上に固定される金属でできていることが望ましい。 本発明の独自の実施形態によれば、型枠とピストンは、間隙に廃棄物が押出さ れるのを抑えるために十分に調整される。しかしながら、ピストンよりはるかに 大きい直径をもつステンレス鋼でできたスクレーパリングは、ピストンの低部で パッキンの前方に置かれる。このスクレーパリングは、廃棄物がパッキンに向け て押出されるのを防ぎ、その結果パッキンを破壊から守ることができる。 本発明の独自の他の実施形態によれば、本発明による装置は完全にシールされ 、そのシール性は、巧みに配置されたパッキンと遮断バルブ12及び14によっ て得られる。これらのパッキンは、環状または膨張型である。 本発明の独自の実施形態によれば、遮断バルブ12につなげられた排出孔15 は、必要な場合には、消毒後に過剰な液を排出する、または液体廃棄物を処理す ることができる。 本発明による方法を実施する際に、廃棄物は圧縮ゾーンの中に置かれ、圧力を 加えられる。廃棄物の袋11の中に入れられたエアが孔7とフィルター6を通し て吸込まれ、開放位置においてバルブ14によって排出される。パッキン8が膨 張型パッキンである場合には、ピストン2がゆっくりと下り、外気もまた、型枠 4とピストン2との間にできた空間によって吸込まれ、その結果、機械の外に汚 染が逆拡散するのを防ぐことができる。 環状パッキンでシール性が確保される場台には、型枠4とピストン2との間の シールは、パッキンが型枠と接触するとすぐに有効となり、廃棄物の中に含まれ るエアは、もはやフィルターを通してしか排出することができなくなる。圧力セ ンサ(ここには図示されていないが)は、プレスの中の圧力が、許容できない値 に達することがないようにするとともに、結果的に、バルブ14を自動的に開放 する、あるいはジャッキ3の水圧回路上で釣合をとっているバルブの開放がおき 、それによってピストンを再び持ち上げることができる。 圧縮が終わると、膨張型パッキン8でシールが行われる場合には、圧縮された 廃棄物が存在する処理ゾーンをシールするするために、膨張型パッキンが作動し 、遮断バルブ14が閉鎖される。この時、電気抵抗器9及び13は、設定温度ま で始動する。処理容器の内部の温度及び圧力は、熱電対またはプレートプローブ によって同時に制御される。 できれば、廃棄物はあらかじめポリマー、できればコンポジットポリマーで覆 われるか、あるいは、圧縮ゾーンの中に入れられる前にポリマー、できればコン ポジットポリマーでできた袋の中に置かれることが望ましい。本発明の望ましい 実施形態は、コンポジットポリマーでできた袋を使用し、袋の外側表面はポリプ ロピレンまたはポリアミドでできており、袋の内側表面はポリエチレンでできて いることからなる。 型枠とピストンとで構成される集合体は断熱される。厚さがおよそ10cmの 熱絶縁体17の存在によって、熱損失は非常にわずかになる。例として、1ない し2kgの廃棄物の袋を処理することができる機械、すなわち内径160mmの 型枠と圧縮される廃棄物の高さ50mmについて、熱損失は、180℃の処理温 度でおよそ250Wと推算される。 本発明による方法の実施時間は一定でなく、特に作業者が廃棄物の袋11を処 理しようとする温度によって異なる。たとえば、130℃で処理するためには、 温度の上昇時間はおよそ1時間と考えられ、処理時間はおよそ1時間とすること ができる。180℃では、温度の上昇時間はおよそ2時間であり、処理時間は数 分間にすぎなくなる。 必要な処理時間に到達すると、加熱は停止される。そこで、圧縮される廃棄物 は冷却されるまでその場に放置することもできるし、あるいは他の廃棄物の袋を 処理できるように引出すこともできる。型枠とピストンの周囲に優れた熱絶縁体 が設置されることを考慮すると、冷却には数時間必要であり、それに応じて処理 方法が改善される。この場合、遮断バルブ14は次第に開放され、その結果、一 般に廃棄物の中に含まれる加熱された水分(血液、尿等々)を減圧し、したがっ て蒸気の形でそれを排出することができる。この蒸発によって、圧縮された円板 状廃棄物をより迅速に冷却することができる。 次の段階は、圧縮ゾーンを60℃未満の温度までで冷却し、このゾーンを大気 圧に戻し、廃棄物の圧縮された袋を排出することからなる。このため、ピストン 2を再び持ち上げるためにジャッキ3が作動する。いわゆる型抜きのために、本 発明の独自の実施形態にしたがって、本発明による装置は以下の二つの追加特性 を有する: −型枠4がアンダーカットを有する。 −圧縮される廃棄物と接触するピストン2の面は、ピストン2が再び持ち上げ られる際に円板状廃棄物をピストンに引っかけることができるつめ10を備えて いる。 ピストン2と円板状廃棄物の完全な解放後、フレーム上に位置するストッパー 19によって得られるピストンに対する円板状廃棄物のわずかな並進運動によっ て、それらは引き離され、円板状廃棄物を台車18の中に落とすことができる。 その後、別の廃棄物の袋を処理することができる。 第3図は、圧縮された廃棄物の排出位置におけるプレスを示している。本発明 の望ましい実施形態によれば、フレームはストッパー19を備え、このストツパ ーは、圧縮され消毒された廃棄物の排出を促し、特に作業者が直接物理的に接触 する必要なく廃棄物を排出することができる。 本発明による装置はまた、場合によっては再利用されるための医療機器、特に メス、容器等のような金属機器の消毒のためにも使用することができる。 この装置の作動は、廃棄物の中に閉じ込められ、圧縮の際に解放されるエアの 汚染された粒子と気胞のピックアップを行ないながら廃棄物の圧縮を行うことを 可能にする。 この圧縮段階の利点は、廃棄物の密度を理論的密度に近い値まで増大させ、す なわち廃棄物の熱伝導率を著しく改善し、その結果、あらゆる廃棄物が、均質に 、消毒のために十分な温度となるのに必要な時間を短縮することができる点にあ る。 したがって、従来の加熱方法、すなわちプレスの加熱された壁面からの熱伝導 方法の使用が、廃棄物の圧縮によって可能になり、この圧縮が廃棄物の密度と電 導率を最良の値に到達させる。 しかしまた、他の重要な利点も得られる。それは、全体が金属製の廃棄物、ま ったく水分のない廃棄物、または誘電損失がゼロであるような廃棄物を無差別に 処理する可能性が得られることである。それに対して、マイクロ波または高周波 エネルギー源を利用する方法では、このような無差別の処理は不可能である。 さらに、プレスの集合体は、汚染している恐れのあるあらゆる部分が同じ温度 になり、したがって処理中に消毒することができるように、断熱される。 したがって、上記の装置は、粉砕機のような余計な機器を汚染することなく、 特に各作業において自動除染することによって、生物学的危険をともなう廃棄物 の消毒が可能になる。 さらに、本発明による方法は、不快な悪臭の発散を防ぐことができる。加熱に 先立って廃棄物の袋11を圧縮し、シールされた容器の中で処理することから、 気体の発散すなわち悪臭を著しく減らすことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒方法であって、前記廃棄 物が圧縮ゾーンの中に置かれ、圧力を加えられ、前記廃棄物の圧縮によって発生 した気体が、排出される前に濾過され、さらに、型枠がシールされ、加熱が型枠 内部の温度と圧力を同時に制御しながら行われ、前記加熱温度は100℃から2 00℃の間であり、廃棄物と接触したあらゆるエレメントが同じように消毒され ることを特徴とする方法。 2.請求の範囲第1項に記載の特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消 毒方法であって、廃棄物があらかじめポリマー、できればコンポジットポリマー で覆われるか、または、圧縮ゾーンの中に入れられる前にポリマー、できればコ ンポジットポリマーでできた袋の中に置かれることを特徴とする方法。 3.請求の範囲第2項に記載の特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消 毒方法であって、袋がコンポジットポリマーでつくられ、袋の外側表面はポリプ ロピレンまたはポリアミドでできており、袋の内側表面はポリエチレンでできて いることを特徴とする方法。 4.請求の範囲第1項から第3項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険をと もなう廃棄物の熱による消毒方法であって、加熱温度が134℃を超えることを 特徴とする方法。 5.請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険をと もなう廃棄物の熱による消毒方法であって、前記方法がさらに、圧縮ゾーンとそ のゾーンの中に入れられた廃棄物を60℃未満の温度まで冷却することと、前記 ゾーンを大気圧へ戻すことと、廃棄物を排出することを含む型抜き段階とを有す ることを特徴とする方法。 6.特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、嵩上げ枠 1と、ジャッキ3を備えたピストン2と、型枠4と、フィルター6と、熱絶縁体 17と、消毒される廃棄物が詰められた袋11と、加熱手段と、装置をシールす る手段と、断熱材とを有することを特徴とする装置。 7.請求の範囲第6項に記載の特に生物学的危険をともなう廃棄物の熱による消 毒装置であって、さらに圧力センサ及び/またはストレインゲージ及び/または 遮断バルブ14及び/または抽出器16及び/または遮断バルブ12につなげら れた排出孔15及び/またはフレームを有することを特徴とする装置。 8.請求の範囲第6項または第7項のいずれかに記載の特に生物学的危険をとも なう廃棄物の熱による消毒装置であって、廃棄物と接触するピストン2の面につ め10が備えられることを特徴とする装置。 9.請求の範囲第6項から第8項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険をと もなう廃棄物の熱による消毒装置であって、ジャッキ3が水圧ジャッキまたは電 動機で制御される機械的ジャッキであることを特徴とする装置。 10.請求の範囲第6項から第9項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険を ともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、前記加熱手段が電気抵抗器及び/ またはバリスタであることを特徴とする装置。 11.請求の範囲第6項から第10項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、前記の装置をシールする手段が 、巧みに配置された環状パッキンまたは膨張型パッキン及び/または遮断バルブ 12及び14を備えていることを特徴とする装置。 12.請求の範囲第6項から第11項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、ピストン2と型枠4と誘導用嵩 上げ枠1が、全体的にまたは部分的に、針やメスの圧縮の際に傷ついたり損傷し たりすることのないように十分な硬度をもつステンレス鋼でつくられていること を特徴とする装置。 13.請求の範囲第6項から第12項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、ピストン2と型枠4と誘導用嵩 上げ枠1が、全体的にまたは部分的に熱伝導率が高い金属によってできている、 あるいはそうした金属で全体を覆われていることと特徴とする装置。 14.請求の範囲第6項から第13項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、フレームにストッパー19が備 えられていることを特徴とする装置。 15.請求の範囲第6項から第14項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、フィルター6と、廃棄物と前記 フィルター6との間に存在する空間が、圧縮ゾーンの温度とほぼ等しくなるよう に、前記フィルター6が置かれていることを特徴とする装置。 16.請求の範囲第6項から第15項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、フィルター6が、特に鉱物及び /または活性炭でできた膜及び/またはテフロンフェルトのような効率が非常に 高いフィルターであることを特徴とする装置。 17.請求の範囲第6項から第16項のいずれか一項に記載の特に生物学的危険 をともなう廃棄物の熱による消毒装置であって、圧力センサ及び/またはストレ ンゲージが、ジャッキの水圧回路上に配置されることを特徴とする装置。
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