【発明の詳細な説明】
抗デング熱多価ワクチン
本発明は、Flaviviridae系統群のウイルス、特にデング熱、黄熱、日本脳炎ウ
イルスといったフラビウイルス又はその他のFlaviviridiae又はC型肝炎ウイル
スといった「フラビ様」のウイルスならびにそれらの混合物(18)に対する多価サ
ブユニットワクチンに関する。
フラビウイルスは、アルボウイルスの系統群のウイルス(B群の旧アルボウイ
ルス)である。これは、一般に、吸血性節足動物(蚊、マダニ、サシチョウバエ
)により伝達され、これらの節足動物の中で伝達前に増殖するような脊椎動物ウ
イルスである。従って維持サイクルには、節足動物、脊椎動物及び貯水池が介入
する。アルボウイルスの中には、ヒトと関係し病気を誘発する可能性のあるもの
もあり、これらは特に熱帯地方に見られるアルボウイルスである。1930年以降黄
熱に対するワクチンが、又より最近では日本脳炎及びマダニ脳炎に対するワクチ
ンが存在するとはいえ、現在その他のフラビウイルスには全くワクチンが無い。
特にそれはデング熱について言えることである。
現在、特に疾病が間断のない汎流行状態で猛威をふるう南北両回帰線間の地域
において、数千万人がデング熱に感染している。デング熱の原因であるウイルス
は、そのべクタであるAedes aegypti蚊に付帯して蔓延した。この病気は、数日
で消える頭痛、吐き気、関節及び筋肉の痛みを伴う高熱を特徴とする。しかしな
がら、症状が強まり、患者が循環血液量減少性ショックと結びついた場合、特に
小児において、時として死に至る出血性症状発現を導くこともある
。デング熱の原因である作用因子は、黄熱ウイルス又は日本脳炎ウイルスと全く
同様に、Flaviviridae系統群のRNAをもつフラビウイルスである。その血清型と
してはすでに4つが知られている。出血性デング熱は、おそらくは複数の血清型
による逐次的感染の結果として得ることのできる細胞障害性の細胞免疫性の誘発
に結びつけられたサイトカインカスケードに関与する。あまり知られていない免
疫学的現象の結果である可能性がある。動物モデルが欠如していることから、こ
の疾病の重症症状発現に関与する因子を詳しく探索することが不可能であるため
、ワクチンの設計にブレーキがかかっている。
デング熱に対する最初のワクチンが現在実験中である。すなわち、これは、細
胞培養中のウイルスの連続的継代により弱毒化された生きた4つの血清型をベー
スとするワクチンである。このタイプのワクチンの主たる欠点は、弱毒化ウイル
スがゲノム間の組換え又は遺伝子的復帰突然変異により毒性に向かって逆行する
可能性にある。同様に、このタイプのワクチンは、新生児及び免疫抑制された患
者にとっては潜在的リスクを呈する。その上、4価のワクチンを用いてワクチン
接種された子供のうちの一部分は、4つの血清型に対して保護されていないよう
に思われる。
ゲノムの構造は、デング熱ウイルス特にV.Deubal et al (1)によって記述さ
れた血清型2のウイルスのアミノ酸配列である。
デング熱ウイルスは、約50ナノメートルの外被RNAをもつウイルスである。黄
熱ウイルスと同様に、全てのウイルスタンパク質は、5’C-preM/M-E-NS1-NS2A-N
S2B-NS3-NS4A-NS4B-NS5 3’.という構造をもつ約10.5キロベースのセグメント
によりコードされる。
構造タンパク質は、C(カプシド)、プリマトリクス/マトリクス(preM/M)及
び外被タンパク質(E)である。
これらのタンパク質は、5’のフラグメントとそれに続くゲノムの残りにより
コードされる非構造(NS)タンパク質によりコードされる。タンパク質は、細胞シ
グナラーゼ及びその他の細胞及びウイルス性プロティナーゼによって誘発される
タンパク質分解プロセスによって産生される。
外被糖タンパク質(E)は、過半数の表面タンパク質である。血清型1の構造
は、Mason et al.(2)によって記述された。
血清型2は、(1)に記述されており、4つの血清型のうち最も良く知られた
ものである。タイプ3の血清型は、Osatomi k.al(3)により記述され、タイプ4
の血清型はZhao et al.(4)により記述されている。
一般に、昆虫細胞の中に発現されたバキュロウイルスベクタの利用により組換
え型ぺプチド又はタンパク質として発現されるサブユニットワクチンを開発する
ために、数多くの試みがなされてきた。
実際、バキュロウイルスは、それが達成できる高い遺伝的発現レベルのため、
そしてヒトに対する病原性をもたないため、このタイプの発現にとって非常に魅
力あるものである。バキュロウイルスはすでに、フラビウイルスタンパク質の発
現のために利用された:すなわち、デング熱(5)の血清型1、デング熱の血清
型4(DEN−4)(6)及び血清型2(DEN−2)については(7),(8),(9)
に記述されており、血清型2及び3についてはC.Delenda et al.(10)に記述さ
れている。
4つのウイルス血清型に対応する4つのゲノム間の配列相同性は、比較的大き
い;一例を挙げると、これらのウイルスのタンパク質Eは、以下の表1に示され
ているような相同性百分率を示す:
それにも拘わらず、技術的現状において記述された構造のいずれも、4つの血
清型に対し有効な免疫応答を誘発することを可能にしない。一般に、得られる力
価は低く、毒性ウイルスによる感染に対して抗原投与において誘発される耐性は
、充分とは考えられないものである。
それでも、或る種の構成は、免疫原性の優れた誘発を可能にしており、特に(1
1)に記されたケースでは、100個のアミノ酸がそのカルボキシ末端部分において
欠失している外被糖タンパク質が、免疫原性の増大を得ることを可能にしている
。しかしながら、この免疫原性は、デング熱のその他の血清型に対しては効果が
ない。
最後に、Delenda et al.(9,10)は、タンパク質のカルボキシ末端部分の中の
欠落状態が免疫応答を増大させ得るということを有効な形で示した。
非相同性の系の中での発現により得られる組換え型タンパク質の精製は、つね
に、このタンパク質特にそのグリコシル化パターンの保存と求められる収量の間
の相容性の問題を提起する。性能のよい1つの技術は、マーキング(tag)の役目
を果たす短かいアミノ酸配列に対し共有結合によりカップリングされたタンパク
質又はぺプチドのアフィニティ精製である。このアプローチを活用する技術の例
としては、セファロース−グルタチオン球上で精製されるグルタチオン−S−ト
ランスフェラーゼ(GST) (12)、マルトース及びその
誘導体に対するタンパク質Mal E の会合(13)、免疫グロブリンカラムとプロテイ
ンAの融合(14)、又はキレート化金属カラムに対する親和力を示すヒスチジンで
のマーキングがある。Schmidt et al.(16)は、最近の論文の中で、この技術の
利点及び限界について記述している。ただし、当業者は一貫して、特にカルボキ
シペプチダーゼAを利用した精製段階の後でヒスチジン残基を除去したがるとい
う点に留意されたい。
本発明は、そのカルボキシル端末の欠失がヒスチジン、トリプトファン又はシ
ステインの中から選ばれたアミノ酸残基により置換された、Flaviviridiaeすな
わちデング病ウイルスのタンパク質に由来するポリペプチド又は糖タンパク質か
ら成るポリペプチド又はグリコペプチドが、抗原提示を改善しひいてはその欠如
時よりもはるかに大きい細胞及び体液性応答を誘発するという効果をもつこの添
加アミノ酸残基をもたない同じポリペプチド又はグリコペプチドよりもはるかに
大きい免疫原性を呈していた、という発見の結果として得られたものである。
前述の説明及び以下の記述において「ポリペプチド」という表現は、広義で、
すなわち、その一次、二次又は三次構造の如何にかかわらず、グリコシル化パタ
ーン又は糖脂質を含んでいるか又は含まない少なくとも15個のアミノ酸の配列を
内含するものとして理解されなくてはならない。
本発明はより一般的には、Flaviviridaeに由来する増大した免疫原性能をもつ
ポリペプチドにおいて、ヒスチジン、トリプトファン又はシステインの中から選
ばれた2〜8個のアミノ酸を含むアミノ酸残基がそのカルボキシ末端端末に存在
することを特徴とするポリペプチドに関する。
当該出願の本文中、アミノ酸残基は、それが2〜8個のヒスチジ
ン、2〜8個のトリプトファン又は2〜8個のシステインで構成されており、こ
れが同様にこれらのアミノ酸のうちの2個又は3個の混合物でも構成され得、最
後に、その数が残基の25%を超えないかぎりにおいてヒスチジン、トリプトファ
ン又はシステイン以外のいくつかのアミノ酸を有し得るという意味で、均質であ
り得る。
これらの構成は、例えば、実際の技術がそれに対するサブユニットタイプのワ
クチンを作ることを可能にしていないデング熱ウイルスのいくつかの血清型とい
ったように、これらのウイルスに由来する或る種のぺプチドの免疫原性の欠如の
問題を解決してくれるものである。
本発明は、デング熱ウイルスのタンパク質E、タンパク質pre M、タンパク質N
S1又はNS3に由来するポリペプチドで構成され、タンパク質Eについてはカル
ボキシル末端に70〜105個のアミノ酸が欠失しており、これがヒスチジン、シス
テイン又はトリプトファンの中から選ばれた2〜8個のアミノ酸残基により置換
されているような、免疫原性ポリペプチドに関する。これは、同じタイプの残査
により置換されるべくそのカルボキシ末端端末において30〜50個のアミノ酸が欠
失しているタンパク質pre M についても同じである。その他のタンパク質につい
ては、この欠失は必要でない。又、NS1又はNS3に由来する本発明のポリペプチ
ドは、ヒスチジン、システイン又はトリプトファンの中から選ばれた2〜8個の
アミノ酸残基を有する。
有利には、ポリペプチドはタンパク質Eに由来し、欠失は約100個のアミノ酸
である。その上、アミノ酸残基が2〜8個のヒスチジンを内含する場合、これは
ぺプチドに対し、2価又は3価の陽イオン上に固定する特性を付与することにな
る。本発明のポリペプチド又はぺプチドは、4つの血清型の間の相同性百分率が
高く、前述の
表1に示されているようにタンパク質Eについては67%〜80%の間にあることが
わかっているため、デング熱の4つの血清型の各々に由来するものであり得る。
本発明は同様に、本発明のポリペプチドの混合物から成る組成物にも関する。
これらの混合物は、デング熱のような同一ウイルスの異なる血清型に対するか又
は同じ個体群に影響を及ぼす可能性のある同じFlaviviridiae又はフラビ様の系
統群の異なるウイルスに対する、多価ワクチンの有効成分を構成することができ
る。
本発明は、同様に、本発明のポリペプチド又はグリコペプチドを少なくとも3
つ含有することを特徴とする、デング熱ウイルスに感染する可能性のある個体の
免疫性を剌激することのできる組成物にも関する。好ましい組成物は、4つの血
清型の各々に由来するデング熱タンパク質に由来する本発明の少なくとも1つの
ポリペプチドを含有する組成物である;タンパク質Eは、優れた候補である;こ
れは、ウイルス感染力において不可欠な機能を果たし、ウイルスと細胞レセプタ
の間の仲介物である;タンパク質Eは、同様に、それが中和力ある抗体及び免疫
細胞応答を誘発するかぎりにおいて感染を受けた宿主の中での防御免疫応答に不
可欠な標的でもあると思われる。
特に有利な本発明の組成物は、その一部分が、好ましくはウイルスの既知の血
清型の各々の、2〜8個のヒスチジンを含む残基が共有結合によって移植された
、いくつかのアミノ酸が欠失した4つの血清型の各々のタンパク質Eに由来する
ものである、上述の3個又は4個のポリペプチド又はグリコペプチドの混合物で
あってもよい。
本発明の免疫原性組成物が問題の3個又は4個の血清型又は新しい血清型が出
現させられた場合にはそれ以上の血清型に対して効果
のあるものとなるように、各々のぺプチド又はグリコペプチドは、組成物のぺプ
チド全体に対して10〜50%の割合で好ましくは各ぺプチドについてほぼ等しい百
分率でそこに存在している。
本発明の免疫原性組成物は同様に、各々カルボキシ末端端末にアミノ酸残基が
備わったデング熱ウイルスの3つの亜型の少なくとも3つの抗原を有し、タンパ
ク質E,pre M, NS1又はNS3に由来するポリペプチドの混合物で構成されて
いてよい。
より一般的には、本発明は、デング熱ウイルスの3つの血清型の少なくとも3
つの抗原及びさらに一般的に言うとそのカルボキシ末端端末にアミノ酸残基を必
ずしも含んでいない既知の各血清型に対応する1つの抗原を有する、デング熱ウ
イルスのタンパク質E,pre M, NS1又はNS3に由来するポリペプチド又はグ
リコペプチドの混合物で構成される免疫原性組成物において、ぺプチド、ポリペ
プチド又はグリコペプチドの各々が宿主内で免疫反応を誘発する能力を呈するこ
とを特徴とする組成物に関する。
本発明に従った組成物は、上述のようなアミノ酸酸基をそのカルボキシ末端端
末に備えているかぎりにおいて、黄熱、日本脳炎、マダニ脳炎又はC型肝炎ウイ
ルスといったようなその他のフラビウイルス又はさらに一般的に言うとアフリカ
、アジア又はアメリカの熱帯地域に存在する出血性熱のFlaviviridiaeならびに
場合によっては、その他のウイルス性、細菌性又は寄生虫抗原に由来するポリぺ
プチド、グリコペプチド又はタンパク質を含むこともできる。
本発明は同様に、以上で定義づけした意味合いでヒスチジン、トリプトファン
又はシステインの中から選ばれた2個〜8個のアミノ酸についてコードする1つ
の配列が3’にて添加された、この3’で210〜315個のヌクレオチドが欠失して
いるFlaviviridiae特にデング熱ウイルスの免疫原性ぺプチドについてコードす
る組換え型
核酸配列にも関する。本発明に従った核酸配列は、より特定的に言うと、血清型
1,2,3又は4のデング熱のタンパク質Eに由来するグリコペプチドについて
コードし、3’で添加された配列は、好ましくは、6つのヒスチジンを含む配列
についてコードする。
本発明は同様に、真核生物における外因性遺伝子の発現における利用に適した
核酸ベクタにも関する。これらのべクタは、上述のような核酸配列の他に、コー
ドされたタンパク質のシグナル配列と相同の又は非相同のシグナル配列を支持し
、全体は前記真核細胞内で活性化され得るプロモータに依存している。好ましい
真核細胞のタイプは、昆虫細胞タイプ特にSpodoptera frugiperda SF 9の細胞で
ある。べクタは、バキュロウイルスと相同的組換えを実現でき、しかもシグナル
配列の上流において例えばポリエドリンのもののようなバキュロウイルスに内因
性の遺伝子のプロモータを支持しているシャトルベクタpVLdである。
組換え型バキュロウイルスは、当業者にとって既知のさまざまな技術によって
得ることができるが、特に有利な技術は、E .Coliとバキュロウイルスの間のシ
ャトルベクタを用いることによる相同的組換え技術である。
以下の実験部分でさらに詳しく記述される、この技術により得られるような発
現べクタが、CNCMに寄託された:それらは、以下のものである:
− 1994年12月1日にI−1467号という番号でCNCMに寄託されしかも、COOH末端
に100個のアミノ酸が欠失しそれが6つのヒスチジンにより置換されている血清
型No.2のデング熱ウイルスの遺伝子Eから成るぺプチドについてコードする1
つの配列を支持する組換え型バキュロウイルス;
− 1995年10月11日にI−1624号という番号でCNCMに寄託されしか
も、COOH末端に100個のアミノ酸が欠失しそれが6つのヒスチジンにより置換さ
れている血清型No.4のデング熱ウイルスの遺伝子Eから成るぺプチドについて
コードする1つの配列を支持する組換え型バキュロウイルス;
− 1995年10月11日にI−1625号という番号でCNCMに寄託されしかも、COOH末端
に100個のアミノ酸が欠失しそれが6つのヒスチジンにより置換されている血清
型No.3のデング熱ウイルスの遺伝子Eから成るぺプチドについてコードする1
つの配列を支持する組換え型バキュロウイルス;
− 1995年10月11日にI−1626号という番号でCNCMに寄託されしかも、COOH末端
に100個のアミノ酸が欠失しそれが6つのヒスチジンにより置換されている血清
型No.1のデング熱ウイルスの遺伝子Eから成るぺプチドについてコードする1
つの配列を支持する組換え型バキュロウイルス。
本発明は同様に、デング熱ウイルスの感染を受ける可能性のある宿主において
細胞性又は体液性の免疫応答を誘発することができる組成物において、本発明の
ポリペプチドすなわちタンパク質E,pre M, NS1又はNS3といったデング熱
のタンパク質に由来しそのカルボキシ末端端末にヒスチジン、システイン又はト
リプトファンの中から選ばれた2〜8個のアミノ酸の残基を支持するポリペプチ
ドについてそれぞれコードするか、又はより一般的には、黄熱、日本脳炎、マダ
ニ脳炎といったその他のFlaviviridiae又はC型肝炎ウイルスといったその他の
「フラビ様」のウイルスに由来するポリぺプチドについてコードする核酸混合物
を含んで成る組成物にも関する。実際、タンパク質又はポリペプチドの発現に必
要な配列を含むプラスミドの動物体内への注入が、或る種の動物モデルにおいて
それを致死的ウイルス負荷から防御することを可能にする宿主内の細
胞性及び体液性免疫応答を開始させる、ということが示された。このような結果
は、J.A.Wolff et al.(1990),Science 247:1465-1468又はE.F.Fynan et a
l (1993),DNA cell biol.12:785-789によって記述された。このような核酸配
列を含む免疫原性組成物及び場合によってはアジュバントを伴ってこれらの組成
物で構成されたワクチンも同様に、本発明の一部を成している。
本発明は同様に、デング熱ウイルス特にこのウイルスの4つの血清型に対する
多価サブユニットワクチンにおいて、特に水酸化アルミニウム又はリン酸カルシ
ウムといった2価又は3価イオンを支持するアジュバントさらにはフロイントア
ジュバント、ムラミルペプチドの誘導体又は「iscom」(免疫促進複合体)タイ
プのアジュバントでありうるワクチン接種用アジュバントを伴う。上述のような
免疫原性組成物を含むワクチンにも関する(19)。本発明の組成物の免疫原性効果
は、2価又は3価イオンによる本発明のポリペプチド又は糖タンパク質の捕捉と
いう結果、及び場合によっては、文献中(参考文献3,7,8,9)中にすでに
記述されているデング熱由来のポリペプチドに比べ増大した免疫原性能を示すこ
とになる多量体の形成である。
本発明のサブユニットワクチンは同様に、その他のFlaviviridiaeに対する免
疫反応を誘発することのできる組成物で構成されていてもよい。これは又、単数
又は複数同時のウイルス種による感染の予防又は治療を目的とすることができる
。
場合によって出血性熱のウイルス又はその他のフラビウイルスに由来する免疫
原性グリコペプチドに結びつけられた、本発明の1〜4個の免疫原性グリコペプ
チド又はポリペプチドを含む、本発明に従ったサブユニット多価ワクチンは、ウ
イルスの異なる血清型に対する有効成分の免疫原性効果に関連する多目的性の利
点及び完全な
無害性という利点を同時に示す。実際、現在のところ、培養中の細胞の連続的継
代によって弱毒化された生きた4つの血清型をベースにしたデング熱に対するワ
クチンが存在するが、以上で見てきた通り、このワクチンは時として、免疫抑制
を受けた人や新生児にとって危険性を呈し、異なる血清型に対して、特にデング
熱の4つの血清型についてつねに有効であるとはかぎらない。同様に、本発明の
ワクチンにおいては、本発明に従った1,2,3又は4個のポリぺプチドを現在
臨床実験中のワクチンに添加することも考えられる。
血清型1〜4(DEN1〜DEN4)のタンパク質Eを用いた特定の実施形態に関す
る以下の詳細な記述は、制限的な意味無く、本発明に基づくポリペプチド、ポリ
ペプチド組成物及びワクチンの構造的及び機能的特性を例示している。
図1は、感染を受けた細胞Sf9の上清の中に分泌される組換えられたポリペプ
チドE(DEN1〜DEN4)の電気泳動プロフィールを表わしている。放射標識免疫
沈降を受けたタンパク質は、エンドグリコシダーゼF(F)又はH(H)により
処理されたか又は処理されなかった(O)。
I.組換え型バキュロウイルスの構築
1゜デング熱ウイルスの外被タンパク質Eについてコードする遺伝子フラグメン
トの調製:
遺伝子Eのクローニングに用いられたデング熱ウイルス菌株は、下表2に記入
されている:2゜デング熱ウイルスの切形タンパク質を発現する組換え型バキュロウイルスの
調製:
Eの遺伝子の調製は、異なるウイルスに感染した蚊Aedes pseudoscutellaris
AP61の細胞から抽出したRNAから逆転写/ポリメラーゼ連鎖反応(RT/PCR)により
実現された。そのC末端端末で100個のアミノ酸が欠失しているタンパク質E(
EΔ100)の予想アミノ酸サイズは、表2の右欄に記されている。
増幅すべき遺伝子の5’にあるオリゴヌクレオチドプライマは1つの制限部位
(デング熱2について以外)を有し、開始コドンATGとそれに続くヌクレオチド
は、各タンパク質のシグナル配列に対応する15のうちの最初の6つのアミノ酸に
ついてコードする。増幅すべき遺伝子の3’にあるオリゴヌクレオチドプライマ
は、ヒスチジンのための6つのコドン、1つの停止コドン及び1つの制限部位が
続くウイルスのタンパク質Eの6つのアミノ酸に対応する配列を有する。オリゴ
ヌクレオチドの配列は、以下に示すものである。
末端 5’ (正の方向)
デング熱1;
5’CGGGATCCATGGGGATCATTTTCATTTTGCTGATG-3’
デング熱2;
5’-GGCCTTGATTTTCATCTTAC-3’
デング熱3;
5’-CGGGATCCATGGTGGTTATTTTTATACTATTAATG-3’
デング熱4;
5’-CGGGATCCATGACTGTCTTCTTTGTCCTAATG-3’
末端 3’(負の方向)
デング熱1;
5’-CGGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCTTTCTTGAACCAGCTTAG-3’
デング熱2;
5’-GGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCTTTCTTAAACCAGTTG-3’
デング熱3;
5’-CGGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCCTTCTTGTACCAGTTAAT-3’
デング熱4;
5’-CGGAGCTCAATGATAATGATAATGATACCCTTTCCTGAACCAATGGAG-3’
Aedes pseudoscutellaris AP61の細胞から抽出されたウイルス性RNA から増幅
されたフラグメントは、次に、シャトルベクタ pVL−poly(17)の中でクローニン
グされた。
D(1,2,3又は4)EΔ100His6は、そのカルボキシル末端で100個のア
ミノ酸が欠失し、そこに6つのヒスチジン残基が付加された血清型1,2,3,
4のタンパク質Eに対応する。
タンパク質D(1,2,3又は4)EΔl00His6及びそのシグナル配列につい
てコードする遺伝子は、かくして、ポリエドリンのプロモータの制御下に置かれ
る。プロモータの終りと開始コドンの間に含まれるヌクレオチドの数は42(デン
グ熱1、デング熱3、デング熱4)又は50(デング熱2)個である。
組換えされたバキュロウイルスAc.D(1,2,3又は4)EΔl00His6は、
シャトルベクタpVL.D(1,2,3又は4)EΔI00His6と一意的部位Bsu361で
線形化されたバキュロウイルスAcR P23lacZの間のSpodoptera frugiperda Sf9
細胞の中での相同組換えによって得られた。組換えられたバキュロウイルスは、
プラーク法により3回の連続クローニングによって選択された。
3゜得られた組換えタンパク質の構造的特徴:
図1は、デング熱1,2,3又は4のウイルスに対応する4つの組換えタンパ
ク質の電気泳動プロフィールを示す。エンドグリコシダーゼF又はHで処理され
たタンパク質のプロフィールは、分子量差が4000ダルトンを超えないことから、
それらの全てが、恐らくは2つのグリコシル化部位のうちの一つの部位において
のみグリコシル化されていることを示している。
II.タンパク質DEΔl00His6の発現及び精製
1)細胞Sf9の感染:懸濁状態の100億の細胞を、2〜5の感染多重度で、組換
えバキュロウイルスAcD(1,2,3又は4)EΔ100His6により感染させる。
感染時間は28℃で1時間である。次に、接種物を取り出し、細胞を、ウシ胎児血
清を含まない2リットルのTC100(GIBCO)培質の中で28℃で3時間インキュベート
する。
2)感染を受けた細胞の上清の調製:
細胞培養上清2リットルを、3日後に回収し30分間4℃で2500rpmで遠心分離
する。上清に、4℃で3〜14時間撹拌しながら1リッ
トルあたり400gの酢酸アンモニウムを添加する。20分間4℃で、沈降物を10000
rpmで遠心分離し、最終濃度20μg/mlのアプロチニン及び最終1mMのフェニル
メチルスルホニルフルオライドを含む、初期体積(l00ml)の20分の1のクロマト
グラフィ緩衝液(NaCl 0.5M;20mMのトリス−HCl pH7.9)の中に再度溶解させる
。次に濃縮上清を、100体積のクロマトグラフィ緩衝液に対し2回透析させる。
3)クロマトグラフィ:透析された培地に最終5mMのイミダゾールを添加し、4
mlのTALON樹脂(Clontech)の存在下で実験室の温度にて30分(穏やかに撹拌しな
がら)インキュベートさせる。10mMのイミダゾールを含有する30mlのクロマトグ
ラフィ緩衝液で、樹脂を3回洗浄する。その後、樹脂をカラム内に入れ、10体積
のクロマトグラフィ緩衝液で洗浄し、50mMのイミダゾールを含む10mlのクロマト
グラフィ緩衝液でタンパク質を溶離する。分画収集装置を用いて1mlの分画を回
収する。100mMのイミダゾールを含むクロマトグラフィ緩衝液を用いて第2の溶
離を行なう。組換えタンパク質Eを含む分画を、抗Eマウス抗体及びアルカリ性
ホスファターゼにカップリングされた抗マウス接合体を用いてか、又はアルカリ
性ホスファターゼにカップリングされたNi−NTA接合体(Qiagen)を用いて、ドッ
トブロットにより決定する。
4)精製検査:ポリアクリルアミドゲル上に各分画のアリコートを被着させる。
問題のタンパク質の存在は、ウエスタンブロットによって、かつ硝酸銀での染色
の後で確認される。
免疫原:純粋タンパク質5μgの濃度のウイルスタンパク質を100μgの水酸
化アルミニウム(Alugel−S,Serva)に混合し、腹腔内投与でSWISSマウスに接種
する。免疫化に用いられたデング熱ウイルス菌株を、細胞AP61上で滴定し(免疫
細胞化学による病巣の検出)、マウス一匹あたり103個のプラーク形成粒子(PFU)
の割合で
接種する。
マウスに注入された対照抗原は、タンパク質E(KKG)の最後の3つのアミノ酸
とそれに続く6つのヒスチジン(KKG His6)を含むペプチドに対応する。各注入
の接種物は、Alu−gelに混合された100μgのペプチドを含有する。
試験的用量の計算:生後5日目のハツカネズミの子に対するデング熱ウイルス
の致死活性を、異なる希釈度でのウイルス懸濁液0.02mlの脳内接種により分析す
る。50%のマウスを死亡させる致死量(DL50)を、Reed及びMuenchの方法により
計算する。
マウスの免疫化:生後3週目のマウスに対し、3週間、4週間及び6週間目で
の4つのデング熱血清型(DEΔ100His6又はウイルス)に対応する製品の混合
物の腹腔内注入によってワクチン接種し、次に最後の注入から1週間後に個別に
放血させる。負の対照のワクチン接種用ペプチドは、4つの血清型について同一
である。これらの血清の中和抗体を、各々の相同ウイルスに対して滴定する。血
清は、ハツカネズミの子への受身移入の後、防御試験にも用いられる。
中和試験:ワクチン接種を受けたマウスの抗体をVero細胞上に相同ウイルスが
50PFU存在する状態で、24クプラプラーク中での血清中和により滴定する。中和
抗体の力価は、抗ウイルスタンパク質抗体及びぺルオキシダーゼでマーキングさ
れたマウスの抗IgG接合体を用いて免疫細胞化学により検出されたウイルス病巣
の80%を中和する希釈度に対応する。
ハツカネズミの子の防御試験:免疫化されたマウス血清0.05mlの腹腔内注入を
前日に受けた(受身移入)生後5日目のハツカネズミの子のグループに対して、
l00DL50のウイルスを接種する。受身移入のハツカネズミの各グループを、4つ
のウイルス血清型のうちの
1つによる試験的用量に付す。これらのマウスを3週間観察し、麻痺兆候又は死
亡を記録する。
結果:得られた結果は以下の表3に示されている。
この表は、一方では中和抗体の力価について及び上述の条件に従った毒性ウイ
ルスによる抗原投与後のハツカネズミの子の生存率について得られた結果をまと
めている。
各々の血清型について、得られた結果を、それぞれ5μg 103Pfu及び100μg
の抗原用量で、ヒスチジン残基を含む本発明のぺプチド、生きたウイルス及びヒ
スチジン残基を含むぺプチドKKG His6と比較する。
中和力価は、3回の抗原注入から7週間後に採取された血清について測定され
た。中和力価は、VERO細胞上の相同ウイルス菌株の病巣形成単位(UFF)の80%の
減少を導く血清の希釈度の逆数に対応する。相同ウイルスは、中和及び抗原投与
試験のために用いられた。
図の3つのケースにおいては、4価の混合物によってマウスを免疫化した。 これらの結果は、4つの組換えタンパク質を含有する製剤が、4つのウイル
ス血清型に対し導かれた中和抗体を誘発するということを示している。
従って、これらの混合物は、デング熱に対する多価のサブユニットワクチンの
組成物又は有効成分のベースを構成することができる。
5μgのタンパク質の3回の注入の後に生成される中和抗体の高い力価は、注
目に値するものである。ヒスチジン無しで以前に産生された組換えタンパク質の
いずれも、これほど高い中和抗体力価の誘発を達成したことがない。これらの結
果を説明するために2つの仮説が出されている。すなわち、以前のタンパク質の
不完全な精製物が、免疫抑制成分を含有していたか、又は2価又は3価のイオン
で形成された粒子の存在下での現在のタンパク質内に含まれた6つのヒスチジン
の配列が、それに多量体の空間時体裁ひいては特殊な免疫原性特性を付与するか
である。
III.4つの血清型の各々の組換え型外被タンパク質による中和抗体の誘発
1°そのC末端端末で100個のアミノ酸が欠失している(Δ)各々のウイルス血清
型の外被タンパク質を、バキュロウイルスの系により発現させ、そのC末端端末
を構成する6つのヒスチジン(His6)のセグメントによりコバルトカラム上での
クロマトグラフィによって精製した。ワクチン接種用抗原を、単型形でマウスに
注入し、比較のため、上述の表3の中で示されているような4価の形態の注入後
に得られた結果についてライン4×DEΔl00His6のレベルで再度言及する。ラ
インPBSは、同じ名前の緩衝液により代表される対照を表わす。マウスの免疫化:
生後3週目の10匹のマウスBALB/cのグループを、アジュバントとして取られ
た100μgの水酸化アルミニウムにカップリングされた5μgの組換え型抗原を
用いて、1日目(J1)、7日目(J7
)及び21日目(J21)に免疫化した。28臼目(J28)にマウスを放血させ、各々
の基準菌株の200の病巣形成単位に対する血清中和について試験した(デング熱
1:ハワイ1944;デング熱2:ニューギニアC,1944;デング熱3:H87フィリ
ピン1956;デング熱4:H251、フィリピン1951)、力価は、50%以上の病巣を中
和する希釈度の逆数に対応する。
下表4に示されている結果は、デング熱3及びデング熱4の血清型がそれぞれ
組換え型タンパク質D3EΔ100His6及びD4EΔ100His6によってしか中和さ
れないのに対して免疫原D2EΔ100His6もD3EΔ100His6もデング熱2の血
清型に対する中和抗体の形を誘発する、ということを表わしている。最後に、D
1EΔ100His6は、中和効果を全くもたない。
従って、血清型D2,D3及びD4に由来する組換え型タンパク質は、特に有
利なものであると思われ、精製された組換え型外被タンパク質でワクチン接種さ
れたサルの血清の中の中和抗体の力価は、弱毒化ウイルスで得られたものと比較
された:結果は下表5に示されている。
2匹のサルから成るグループは、日本脳炎ワクチン(A);ノナペプチドKKGH
6(B);組換え型外被タンパク質D2EΔ100His6(C);PBS(D);弱毒
化デング熱2ワクチン(E)という異なる免疫原性調製を受けた。PRNT:プラー
ク還元中和試験(参照文献10)。
血漿の標本採取の当日J0(A及びE)、その後J0(0日目)、J28(28日
目)、J56(56日目)に調製物を注入した。その後、デング熱2ウイルス、ジャ
マイカ1983菌株の2×105個の感染粒子を皮内注射することによって83日目(J8
3)にサルを試験的用量に付した。その後、血漿を98日目(J98)に収集した。
免疫原の獲得
サルは毎月、1mgのアルミニウムアジュバントで補助された100μgのぺプチ
ドの3回の接種(グループB)、1mgのアルミニウムアジュバントと混合された
デング熱2,D2EΔ100His6の100μ
gの組換え型外被タンパク質100μgの3回の接種(グループC);アジュバン
トを伴うPBS緩衝液の3回の接種(グループD)又はPASTEUR MERIEUX SERUMS &
VACCINSにより調製されたTHAIタイプの弱毒化デング熱2生ワクチン0.5mlの1回
の接種(グループE)を受ける。
血清を、最後の接種から4週間後に収集し、200のデング熱2Janaqueの相同
菌株のプラーク形成単位(PFU)に対しその中和抗体について試験した。力価は、5
0%のプラークを中和する血清希釈度に対応している。表5は、弱毒化ウイルス
で得られるものに比べ少なくとも4倍大きい応答を伴う、cynomolgusサルでのデ
ング熱の血清型2に由来する組換え型タンパク質の中和抗体誘発特異性を表わす
。
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る免疫応答の強化、Vet.Immunol.Immunopathol.17:153-159。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Anti-dengue multivalent vaccine
The present invention relates to viruses of the Flaviviridae family, particularly dengue, yellow fever, Japanese encephalitis.
Flavivirus such as illus or other Flaviviridiae or hepatitis C virus
Multivalent virus against "flavi-like" viruses and their mixtures (18)
Bunit vaccine.
Flaviviruses are viruses of the arbovirus family (former Arbowi of group B).
Lus). This is generally the case for blood-sucking arthropods (mosquitoes, ticks, sandflies).
) And propagated in these arthropods prior to transmission
This is Ils. Therefore, the maintenance cycle involves arthropods, vertebrates and reservoirs
I do. Some arboviruses may be associated with humans and cause disease
And these are arboviruses especially found in the tropics. Yellow since 1930
Vaccines against fever and more recently vaccines against Japanese and tick encephalitis
However, there are currently no vaccines for other flaviviruses.
This is especially true for dengue fever.
Currently, the area between the North and South Tropics where disease is rampant in an uninterrupted pandemic
Have tens of millions of people infected with dengue fever. Viruses that cause dengue fever
Spread with its vector Aedes aegypti mosquito. This disease lasts for several days
It is characterized by headache, nausea, and high fever accompanied by pain in joints and muscles. But
However, if symptoms increase and the patient is associated with hypovolemic shock,
May lead to bleeding episodes in children, sometimes fatal
. The agent responsible for dengue fever is completely different from yellow fever virus or Japanese encephalitis virus.
Similarly, it is a flavivirus having RNA of the Flaviviridae family. With its serotype
Then four are already known. Hemorrhagic dengue probably has multiple serotypes
Of cytotoxic cell immunity can be obtained as a result of sequential infection with
Involved in the cytokine cascade linked to Little-known exemption
It may be the result of an epidemiological phenomenon. This is due to the lack of animal models.
Because it is not possible to investigate in detail the factors involved in the development of severe symptoms of
There is a brake on vaccine design.
The first vaccine against dengue is currently being tested. That is, this
4 live serotypes attenuated by serial passage of virus in cell culture
Vaccine. The main drawback of this type of vaccine is the attenuated virus
Reverses toxicity due to intergenomic recombination or genetic backmutation
There is a possibility. Similarly, this type of vaccine is useful in neonatal and immunosuppressed patients.
Present a potential risk to the person. In addition, vaccines using tetravalent vaccines
Some of the vaccinated children do not appear to be protected against the four serotypes
Seems to be.
The structure of the genome is that of dengue virus, especially Described by Deubal et al (1)
4 is the amino acid sequence of the serotype 2 virus obtained.
Dengue virus is a virus with about 50 nanometers of coat RNA. yellow
Like the fever virus, all viral proteins are 5'C-preM / M-E-NS1-NS2A-N
S2B-NS3-NS4A-NS4B-NS5 3 '. Approximately 10.5 kilobase segment with structure
Is coded by
The structural proteins are C (capsid), prematrix / matrix (preM / M) and
And coat protein (E).
These proteins consist of a 5 'fragment followed by the rest of the genome.
Encoded by the encoded nonstructural (NS) protein. Proteins are
Induced by gnarase and other cellular and viral proteinases
Produced by a proteolytic process.
The envelope glycoprotein (E) is the majority surface protein. Serotype 1 structure
Are described in Mason et al. Described by (2).
Serotype 2 is described in (1) and is the best known of the four serotypes
Things. Type 3 serotypes are described in Osatomi k. described by al (3), type 4
Has a serotype of Zhao et al. It is described by (4).
Generally, recombination through the use of baculovirus vectors expressed in insect cells
Develop subunit vaccines that are expressed as genotype peptides or proteins
Many attempts have been made for this.
In fact, baculoviruses, due to the high levels of genetic expression they can achieve,
And because it has no pathogenicity to humans, it is very attractive for this type of expression.
It is powerful. Baculovirus has already released flavivirus proteins.
Used for present: Dengue (5) serotype 1, Dengue serum
(7), (8), (9) for type 4 (DEN-4) (6) and serotype 2 (DEN-2)
Serotypes 2 and 3 are described in C.I. Delenda et al. Described in (10)
Have been.
The sequence homology between the four genomes corresponding to the four virus serotypes is relatively large.
By way of example, the protein E of these viruses is shown in Table 1 below.
Show the percent homology as follows:
Nonetheless, none of the structures described in the state of the art provide four blood samples.
It does not make it possible to elicit an effective immune response against the strain. In general, the available force
And the resistance induced by challenge to infection by virulent virus is low.
It is not considered sufficient.
Nevertheless, certain configurations allow for a good induction of immunogenicity, in particular (1
In the case noted in 1), 100 amino acids are added at the carboxy-terminal part.
Missing coat glycoproteins allow for increased immunogenicity
. However, this immunogenicity is not effective against other serotypes of dengue fever.
Absent.
Finally, Delenda et al. (9,10) are in the carboxy-terminal part of the protein
It has been shown in an effective manner that a lacking condition can increase the immune response.
Purification of recombinant proteins obtained by expression in heterologous systems has always been
Between the conservation of this protein, especially its glycosylation pattern, and the required yield.
Raise the issue of compatibility. One technology that performs well is the role of marking
Protein covalently coupled to a short amino acid sequence that performs
Affinity purification of quality or peptide. Examples of technologies that take advantage of this approach
Glutathione-S-tot purified on Sepharose-glutathione spheres
Transferase (GST) (12), maltose and its
Association of the protein Mal E with the derivative (13), immunoglobulin column and protein
Histidine showing affinity for the chelating metal column (14), or a chelating metal column.
There is a marking of. Schmidt et al. (16) states in a recent paper that
The benefits and limitations are described. However, those skilled in the art have consistently
Wants to remove histidine residues after a purification step using cypeptidase A
Please note that
In the present invention, the deletion of the carboxyl terminal is determined by histidine, tryptophan or
Flaviviridiae can be replaced by amino acid residues selected from stains
Polypeptide or glycoprotein derived from dengue disease virus protein?
Polypeptides or glycopeptides improve antigen presentation and thus lack thereof
This supplement has the effect of eliciting much larger cellular and humoral responses than
Much more than the same polypeptide or glycopeptide without additional amino acid residues
It was obtained as a result of the discovery that it exhibited large immunogenicity.
In the foregoing and following description, the expression "polypeptide" is broadly defined,
That is, regardless of its primary, secondary or tertiary structure, the glycosylated pattern
A sequence of at least 15 amino acids with or without glycan or glycolipid.
It must be understood as being included.
The invention more generally has increased immunogenic performance from Flaviviridae
In the polypeptide, select from histidine, tryptophan or cysteine.
Amino acid residues containing two to eight amino acids at the carboxy-terminal end
To a polypeptide.
In the text of the present application, amino acid residues are those that have 2 to 8 histidines.
And 2 to 8 tryptophan or 2 to 8 cysteines.
It can likewise consist of a mixture of two or three of these amino acids,
Later, as long as the number does not exceed 25% of the residues, histidine, tryptophan
Homogenous in the sense that it can have several amino acids other than cysteine or cysteine.
Can get.
These configurations, for example, are sub-unit type
Some serotypes of dengue virus do not allow the production of Kuching
Thus, the lack of immunogenicity of certain peptides derived from these viruses
It solves the problem.
The present invention relates to protein E, protein pre M and protein N of dengue virus.
It is composed of polypeptides derived from S1 or NS3.
70 to 105 amino acids are deleted at the end of the boxyl, which is histidine and cis.
Substituted by 2 to 8 amino acid residues selected from tein or tryptophan
To an immunogenic polypeptide as described. This is the same type of residue
30-50 amino acids at its carboxy-terminal end to be replaced by
The same is true for the missing protein preM. About other proteins
For this reason, this deletion is not necessary. Also, the polypeptide of the present invention derived from NS1 or NS3
Are two to eight selected from histidine, cysteine or tryptophan.
Has amino acid residues.
Advantageously, the polypeptide is derived from protein E and the deletion comprises about 100 amino acids
It is. Moreover, if the amino acid residue contains 2-8 histidines, this is
Will give the peptide the property of being immobilized on a divalent or trivalent cation.
You. The polypeptides or peptides of the present invention have a percent homology between the four serotypes.
High, mentioned above
As shown in Table 1, between 67% and 80% for protein E
As it is known, it can be from each of the four serotypes of dengue fever.
The invention also relates to compositions comprising a mixture of the polypeptides of the invention.
These mixtures may be directed against different serotypes of the same virus, such as dengue fever.
Are the same Flaviviridiae or flavi-like systems that can affect the same population
Can constitute the active ingredient of a multivalent vaccine against different populations of viruses
You.
The present invention also provides a polypeptide or glycopeptide of the present invention with at least 3
Of individuals that may be infected with dengue virus
It also relates to compositions capable of stimulating immunity. A preferred composition is four blood
At least one of the present invention derived from dengue proteins from each of the molds
A composition containing a polypeptide; protein E is a good candidate;
It plays an essential role in viral infectivity, and is responsible for viral and cellular receptors.
E is also a neutralizing antibody and immune system.
As long as it elicits a cellular response, it does not impair the protective immune response in the infected host.
It may also be an indispensable target.
Particularly advantageous compositions of the invention are those whose part is preferably of a known blood
Residues containing 2-8 histidines of each of the clear forms were covalently grafted
Derived from protein E of each of the four serotypes with some amino acid deletions
A mixture of the three or four polypeptides or glycopeptides described above.
There may be.
The immunogenic compositions of the present invention may produce three or four serotypes of interest or new serotypes.
Effective against more serotypes if revealed
Each of the peptides or glycopeptides may be of a composition such that
10 to 50% of the total peptide, preferably approximately equal for each peptide
Exist there in fractions.
The immunogenic compositions of the present invention also have an amino acid residue at each carboxy terminal.
Having at least three antigens of three subtypes of dengue virus
Consists of a mixture of polypeptides derived from protein E, preM, NS1 or NS3
May be.
More generally, the invention relates to at least three of the three serotypes of dengue virus.
One antigen and, more generally, amino acid residues at its carboxy-terminal end.
Dengue fever having one antigen corresponding to each known serotype that does not contain
A polypeptide or group derived from the protein E, pre M, NS1 or NS3
In an immunogenic composition comprising a mixture of lycopeptides, peptides, polypeptides,
Each of the peptides or glycopeptides is capable of eliciting an immune response in the host.
And a composition characterized by the following.
The composition according to the invention may comprise an amino acid acid group as described above at its carboxy terminal end.
Yellow fever, Japanese encephalitis, tick encephalitis or hepatitis C
Other flaviviruses, such as lus, or more generally, Africa
Flaviviridiae of hemorrhagic fever present in tropical regions of Asia or the United States and
In some cases, polysaccharides derived from other viral, bacterial or parasite antigens
It may also include peptides, glycopeptides or proteins.
The invention likewise relates to histidine, tryptophan in the sense defined above.
Or one that codes for 2 to 8 amino acids selected from cysteine
Was added at 3 ', where 3' deleted 210-315 nucleotides.
Flaviviridiae, especially coding for the immunogenic peptide of dengue virus
Recombinant
It also relates to nucleic acid sequences. The nucleic acid sequence according to the invention more particularly relates to the serotype
About glycopeptides derived from 1, 2, 3 or 4 dengue fever protein E
The sequence encoded and added at 3 'is preferably a sequence comprising 6 histidines
Code for
The present invention is also suitable for use in expressing exogenous genes in eukaryotes.
It also relates to nucleic acid vectors. These vectors contain, in addition to the nucleic acid sequences described above,
Support signal sequences that are homologous or heterologous to the signal sequence of the
, Entirely, rely on promoters that can be activated in the eukaryotic cell. preferable
Eukaryotic cell types are insect cell types, especially Spodoptera frugiperda SF9 cells.
is there. Vector is capable of homologous recombination with baculovirus,
Endogenous to baculoviruses, such as those of polyedrin, upstream of the sequence
This is a shuttle vector pVLd that supports a sex gene promoter.
Recombinant baculovirus can be obtained by a variety of techniques known to those skilled in the art.
A particularly advantageous technique that can be obtained isE . ColiBetween baculovirus and
This is a homologous recombination technique using a vector.
Generations such as those obtained by this technique are described in more detail in the experimental part below.
Present vectors have been deposited with the CNCM: they are:
-Deposited with the CNCM on December 1, 1994 under the number I-1467 and with a COOH terminal
With 100 amino acids deleted and replaced by 6 histidines
1 coding for a peptide consisting of the gene E of dengue virus of type 2
A recombinant baculovirus supporting two sequences;
-Was deposited with the CNCM on October 11, 1995 under the number I-1624
Also deleted 100 amino acids at the COOH terminus and replaced it with 6 histidines.
The peptide consisting of the serotype 4 dengue virus gene E
A recombinant baculovirus that supports one encoding sequence;
-Deposited with the CNCM on October 11, 1995 under the number I-1625, and
With 100 amino acids deleted and replaced by 6 histidines
1 coding for a peptide consisting of gene E of dengue virus of type 3
A recombinant baculovirus supporting two sequences;
-Deposited with the CNCM on October 11, 1995 under the number I-1626, and
With 100 amino acids deleted and replaced by 6 histidines
1 encoding for a peptide consisting of gene E of dengue virus of type 1
Baculovirus that supports two sequences.
The present invention also relates to a host potentially infected with dengue virus.
A composition capable of eliciting a cellular or humoral immune response according to the invention
Dengue fever such as polypeptide, protein E, preM, NS1 or NS3
Histidine, cysteine, or
Polypeptide supporting 2 to 8 amino acid residues selected from liptophan
Each, or more generally, yellow fever, Japanese encephalitis,
Other Flaviviridiae such as diencephalitis or other such as hepatitis C virus
Nucleic acid mixtures encoding polypeptides from "flavi-like" viruses
It also relates to a composition comprising In fact, it is essential for the expression of a protein or polypeptide.
Injection of plasmids containing essential sequences into animals has been used in certain animal models.
Details in the host that allow it to be protected from lethal viral load
It has been shown to initiate vesicular and humoral immune responses. Such a result
Is J. A. Wolff et al. (1990), Science247: 1465-1468 or E.F. Fynan et a
l (1993), DNA cell biol.12: 785-789. Such nucleic acid arrangements
Compositions comprising an array and optionally these compositions with an adjuvant
Product-based vaccines likewise form part of the present invention.
The invention also relates to dengue virus, in particular to the four serotypes of this virus.
In multivalent subunit vaccines, especially aluminum hydroxide or calcium phosphate
Adjuvants that support divalent or trivalent ions such as
Derivative of adjuvant, muramyl peptide or "iscom" (immunity enhancing complex) Thailand
With a vaccination adjuvant, which can be an adjuvant to the vaccine. As above
It also relates to vaccines comprising the immunogenic composition (19). Immunogenic effects of the composition of the invention
Captures the polypeptide or glycoprotein of the present invention with divalent or trivalent ions
Results and, in some cases, already in the literature (references 3, 7, 8, 9).
Exhibit increased immunogenic performance compared to the described dengue-derived polypeptide
This is the formation of a multimer.
The subunit vaccines of the invention are also immune to other Flaviviridiae.
It may consist of a composition capable of inducing an epidemic response. This is also singular
Or it can be aimed at preventing or treating infection by multiple simultaneous virus species
.
In some cases immunity derived from hemorrhagic fever virus or other flavivirus
One to four immunogenic glycopeptides of the present invention conjugated to an immunogenic glycopeptide
A multivalent subunit vaccine according to the present invention, comprising a peptide or polypeptide, comprises
The versatility benefits associated with the immunogenic effects of the active ingredient on different serotypes of irs
Spot & complete
The advantage of harmlessness is shown at the same time. In fact, at the moment, continuous passage of cells in culture
Against dengue based on four live serotypes attenuated by teens
Kuching is present, but as we have seen, this vaccine is sometimes immunosuppressed.
Presents a risk to the affected individual and the newborn, especially for dengue,
The four serotypes of fever are not always effective. Similarly, the present invention
In vaccines, one, two, three or four polypeptides according to the invention are currently
It is also conceivable to add it to vaccines during clinical experiments.
For certain embodiments using protein E of serotypes 1-4 (DEN1-DEN4)
The following detailed description, without limitation, refers to polypeptides, polypeptides, and polypeptides according to the present invention.
2 illustrates the structural and functional properties of peptide compositions and vaccines.
FIG. 1 shows the recombinant polypeptide secreted into the supernatant of infected cells Sf9.
1 shows the electrophoretic profile of Pide E (DEN1 to DEN4). Radiolabeled immunity
Precipitated proteins are expressed by endoglycosidase F (F) or H (H).
Either processed or not processed (O).
I.Construction of recombinant baculovirus
1. Gene fragment coding for coat protein E of dengue virus
Preparation of
The dengue virus strains used for cloning of gene E are listed in Table 2 below.
Has been:2. Recombinant baculovirus expressing truncated protein of dengue virus
Preparation:
Preparation of the E gene was performed using the mosquito Aedes pseudoscutellaris infected with different viruses.
Reverse transcription / polymerase chain reaction (RT / PCR) from RNA extracted from AP61 cells
It was realized. Protein E (100 amino acids deleted at its C-terminal end)
The predicted amino acid size of EΔ100) is shown in the right column of Table 2.
The oligonucleotide primer 5 'of the gene to be amplified has one restriction site
(Except for dengue 2), with the start codon ATG followed by nucleotides
Is the first six amino acids of 15 corresponding to the signal sequence of each protein.
Code about Oligonucleotide primer 3 'to the gene to be amplified
Has six codons for histidine, one stop codon and one restriction site
It has a sequence corresponding to the six amino acids of protein E of the following virus. Oligo
The nucleotide sequence is as shown below.
Terminal 5 '(positive direction)
Dengue fever 1;
5’CGGGATCCATGGGGATCATTTTCATTTTGCTGATG-3 ’
Dengue fever 2;
5’-GGCCTTGATTTTCATCTTAC-3 ’
Dengue fever 3;
5’-CGGGATCCATGGTGGTTATTTTTATACTATTAATG-3 ’
Dengue fever 4;
5’-CGGGATCCATGACTGTCTTCTTTGTCCTAATG-3 ’
Terminal 3 '(negative direction)
Dengue fever 1;
5'-CGGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCTTTCTTGAACCAGCTTAG-3 '
Dengue fever 2;
5'-GGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCTTTCTTAAACCAGTTG-3 '
Dengue fever 3;
5'-CGGAGCTCAATGATGATGATGATGATGTCCCTTCTTGTACCAGTTAAT-3 '
Dengue fever 4;
5'-CGGAGCTCAATGATAATGATAATGATACCCTTTCCTGAACCAATGGAG-3 '
Amplified from viral RNA extracted from Aedes pseudoscutellaris AP61 cells
The fragment obtained is then cloned into the shuttle vector pVL-poly (17).
Was done.
D (1,2,3 or 4) EΔ100His6 has 100 amino acids at its carboxyl terminus.
Serotypes 1, 2, 3, with amino acids deleted and six histidine residues added
4 corresponding to protein E.
About protein D (1,2,3 or 4) EΔ100His6 and its signal sequence
The gene that encodes is thus placed under the control of the polyedrin promoter.
You. The number of nucleotides between the end of the promoter and the start codon is 42 (den
1 heat, 3 dengue heat, 4 dengue heat) or 50 (2 dengue heat).
The recombinant baculovirus Ac. D (1,2,3 or 4) EΔl00His6 is
Shuttle vector pVL. D (1,2,3 or 4) EΔI00His6 and unique site Bsu361
Spodoptera frugiperda Sf9 during linearized baculovirus AcR P23lacZ
Obtained by homologous recombination in cells. The recombinant baculovirus is
Selected by three consecutive clonings by plaque method.
3 ゜ Structural features of the obtained recombinant protein:
FIG. 1 shows four recombinant proteins corresponding to Dengue 1, 2, 3 or 4 viruses.
1 shows an electrophoretic profile of a gel. Treated with endoglycosidase F or H
The profile of the protein, since the molecular weight difference does not exceed 4000 Dalton,
All of them, probably at one of the two glycosylation sites
Only shows that it is glycosylated.
II.Expression and purification of the protein DEΔl00His6
1) Infection of cells Sf9: 10 billion cells in suspension were recombined at a multiplicity of infection of 2-5.
Baculovirus AcD (1,2,3 or 4) EΔ100His6.
The infection time is 1 hour at 28 ° C. Next, the inoculum is removed and the cells are removed from fetal bovine blood.
Incubate for 3 hours at 28 ° C in 2 liters of TC100 (GIBCO) medium without clarification
I do.
2) Preparation of supernatant of infected cells:
Collect 2 liters of cell culture supernatant after 3 days and centrifuge at 2500 rpm for 30 minutes at 4 ° C
I do. Add 1 liter to the supernatant while stirring at 4 ° C for 3-14 hours.
Add 400 g ammonium acetate per Torr. At 4 ° C for 20 minutes, remove the sediment
Centrifuge at rpm, aprotinin at a final concentration of 20 μg / ml and phenyl at 1 mM final
One-twentieth of the initial volume (100 ml) of the chromatograph containing methylsulfonyl fluoride
Re-dissolve in the graphing buffer (NaCl 0.5M; 20mM Tris-HCl pH7.9)
. The concentrated supernatant is then dialyzed twice against 100 volumes of chromatography buffer.
3) Chromatography: adding a final 5 mM imidazole to the dialyzed medium,
30 minutes (laboratory stirring) at laboratory temperature in the presence of 1 ml TALON resin (Clontech)
(G) Incubate. 30 ml chromatogram containing 10 mM imidazole
Wash the resin three times with Raffy buffer. After that, put the resin in the column, 10 volumes
Wash with 10 ml of chromatography buffer and 10 ml of chromatograph containing 50 mM imidazole.
Elute the protein with the graphics buffer. Use the fraction collection device to collect 1 ml fractions.
Take it. The second solution was performed using a chromatography buffer containing 100 mM imidazole.
Separate. The fraction containing the recombinant protein E was purified using an anti-E mouse antibody and alkaline
Using anti-mouse conjugate coupled to phosphatase or alkaline
Using a Ni-NTA conjugate (Qiagen) coupled to
Determine by blot.
4) Purification test: Aliquot each fraction on polyacrylamide gel.
The presence of the protein in question is determined by Western blot and stained with silver nitrate
Will be confirmed after.
Immunogen: 100 μg of hydroxylated protein at a concentration of 5 μg of pure protein
Mixed with aluminum iodide (Alugel-S, Serva) and inoculated into SWISS mice by intraperitoneal administration
I do. The dengue virus strain used for immunization was titrated on cell AP61 (immunization
Detection of lesions by cytochemistry), 10 per mouseThreePlaque-forming particles (PFU)
At the rate of
Inoculate.
The control antigen injected into mice was the last three amino acids of protein E (KKG).
Followed by a peptide containing six histidines (KKG His6). Each injection
Inoculum contains 100 μg of peptide mixed in Alu-gel.
Calculation of test dose: Dengue virus for 5 day old mouse pups
Is assayed by intracerebral inoculation of 0.02 ml of virus suspension at different dilutions.
You. Lethal dose (DL50) that kills 50% of mice is determined by the method of Reed and Muench.
calculate.
Immunization of mice: 3 weeks, 4 weeks and 6 weeks after 3 week old mice
Of products corresponding to four dengue serotypes (DEΔ100His6 or virus)
Vaccination by intraperitoneal injection of the substance, then individually one week after the last injection
Bleed blood. Negative control vaccination peptide is identical for all four serotypes
It is. Neutralizing antibodies in these sera are titrated against each homologous virus. blood
Qing is also used in defensive testing after passive transfer to a mouse.
Neutralization test: Homologous virus on vaccinated mouse antibody on Vero cells
Titrate by serum neutralization in 24 cupra plaques in the presence of 50 PFU. Neutralization
Antibody titers are marked with anti-viral protein antibody and peroxidase.
Foci detected by immunocytochemistry using isolated mouse anti-IgG conjugates
Corresponds to the dilution that neutralizes 80% of the
Mouse pup protection test: Intraperitoneal injection of 0.05 ml of immunized mouse serum
On the 5th day after birth of a group of mice that received (passive transfer) the day before,
Inoculate l00DL50 virus. 4 groups of passively populated mice
Of the viral serotypes
Subject to one test dose. These mice were observed for 3 weeks and showed no signs of paralysis or death
Record death.
Results: The results obtained are shown in Table 3 below.
This table shows, on the one hand, the titer of neutralizing antibodies and the toxicity window according to the conditions described above.
The results obtained for the survival of mice in mice after challenge with Rus were summarized.
I'm worried.
For each serotype, the results obtained were each 5 μg 10ThreePfu and 100μg
Of the invention containing histidine residues, live virus and human
Compare with peptide KKG His6, which contains a stidine residue.
Neutralizing titers were measured on sera collected 7 weeks after three antigen injections.
Was. Neutralizing titers are 80% of the foci forming units (UFF) of the homologous virus strain on VERO cells.
It corresponds to the reciprocal of the serum dilution leading to the decrease. Homologous virus neutralization and antigen administration
Used for testing.
In the three cases shown, mice were immunized with the tetravalent mixture. These results indicate that a formulation containing four recombinant proteins was
Elicits neutralizing antibodies directed against serotypes.
Therefore, these mixtures provide a multivalent subunit vaccine against dengue fever.
A base for the composition or active ingredient can be constituted.
The high titer of neutralizing antibodies generated after three injections of 5 μg of protein was
It is worthy of the eye. Of recombinant protein previously produced without histidine
Neither has achieved such a high induction of neutralizing antibody titers. These conclusions
Two hypotheses have been proposed to explain the consequences. That is, of the previous protein
The incompletely purified product contained an immunosuppressive component, or a divalent or trivalent ion
Histidines contained within the current protein in the presence of particles formed at
Does this sequence confer on the spatiotemporal appearance of the multimer and thus special immunogenic properties?
It is.
III.Induction of neutralizing antibodies by recombinant coat proteins of each of the four serotypes
1 ° 100 amino acids deleted at its C-terminal end (Δ) each virus serum
Type of coat protein is expressed by the baculovirus system and its C-terminal
The six segments of histidine (His6) that make up the
Purified by chromatography. Vaccination antigen is given to mice in monomorphic form
After injection and after injection in tetravalent form as shown in Table 3 above for comparison
The result obtained in the above is again referred to at the level of line 4 × DEΔ100His6. La
In PBS represents the control represented by the buffer of the same name.Immunization of mice:
A group of 10 mice BALB / c at 3 weeks of age was taken as adjuvant
5 μg of recombinant antigen coupled to 100 μg of aluminum hydroxide
Day 1 (J1), Day 7 (J7
) And day 21 (J21). Mice were exsanguinated at 28th eye (J28)
Were tested for serum neutralization of 200 foci forming units of the reference strain (Dengue fever)
1: Hawaii 1944; Dengue fever 2: New Guinea C, 1944; Dengue fever 3: H87 fili
Pin 1956; dengue fever 4: H251, Philippines 1951), titer is more than 50%
Corresponds to the reciprocal of the dilution to be summed.
The results shown in Table 4 below show that the dengue 3 and dengue 4 serotypes were respectively
Neutralized only by recombinant proteins D3EΔ100His6 and D4EΔ100His6
In contrast, neither immunogen D2EΔ100His6 nor D3EΔ100His6
It induces the form of neutralizing antibodies against the clear type. Finally, D
1EΔ100His6 has no neutralizing effect.
Therefore, recombinant proteins derived from serotypes D2, D3 and D4 are particularly valuable.
Vaccinated with the purified recombinant coat protein.
Of titers of neutralizing antibodies in serum of simulated monkeys compared to those obtained with attenuated virus
Done: The results are shown in Table 5 below.
The group consisting of two monkeys is Japanese encephalitis vaccine (A); nonapeptide KKGH
6 (B); Recombinant coat protein D2EΔ100His6 (C); PBS (D);
Received a different immunogenic preparation, denatured dengue 2 vaccine (E). PRNT: Puller
Reduction neutralization test (Ref. 10).
J0 (A and E) on the day of plasma sampling, J0 (day 0), J28 (day 28)
Eye), the preparation was injected at J56 (day 56). Then, dengue 2 virus, ja
2 × 10 of the 1983 strain of micaFiveDay 83 by intradermal injection of individual infectious particles (J8
In 3) the monkeys were given a test dose. Thereafter, plasma was collected on day 98 (J98).
Acquisition of immunogen
Monkeys received 100 μg of peptide each month supplemented with 1 mg of aluminum adjuvant.
3 inoculations (Group B), mixed with 1 mg of aluminum adjuvant
Dengue heat 2, 100μ of D2EΔ100His6
g of recombinant coat protein in triplicate (Group C); adjuvant
Three inoculations with PBS buffer (Group D) or PASTEUR MERIEUX SERUMS &
0.5 ml of THAI-type live attenuated dengue vaccine prepared by VACCINS once
Inoculation (Group E).
Serum was collected 4 weeks after the last inoculation and 200 dengue 2 Janaque homologs
The strain was tested for its neutralizing antibody against plaque forming units (PFU). The titer is 5
Corresponds to the serum dilution that neutralizes 0% plaque. Table 5 shows the attenuated virus.
Data in cynomolgus monkeys with a response at least four times greater than that obtained in
Shows the neutralizing antibody-induced specificity of recombinant proteins derived from serotype 2
.
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