JP2000500123A - ヘリコバクター ピロリ タンパク質 - Google Patents

ヘリコバクター ピロリ タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヘリコバクター ピロリから入手可能な新規な抗原タンパク質を提供するものである。ヘリコバクター ピロリの検出方法およびワクチンの製造におけるこの抗原タンパク質の使用も、開示される。ヘリコバクター ピロリの球菌様型をクローニングする方法もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヘリコバクター ピロリ タンパク質 本発明は、ヘリコバクター ピロリ(H.pylori)の球菌様型から誘導された 新規な抗原、薬剤における一般的な使用、ワクチン製造における使用、および球 菌様型の検出及びヘリコバクター ピロリ感染の診断における使用、並びに被検 者の疾患予後の決定に関する。 ヘリコバクター ピロリは、慢性活動性胃炎や消化性潰瘍疾病に強く関係して いるグラム陰性細菌である(Marshall et al,Medical Journal of Australia, 142:439-444(1985); Buck,G.E.,Journal of clinical Microbiology,3:1-12(1 990))。インビトロ培養において、ヘリコバクター ピロリは、二つの別個の形 態、すなわち培養可能ならせん型と培養できない球菌様型で存在する(Marshall et al,Microbios letters,25:83-88(1984); Kung,J.S.L.,and HO,B.,Wor kshop on Gastroduodenal Pathology and Campylobacter pylori(abstract P9) ,editedby F.Megraud and H.Lamouliatte,Bordeaux,France(1988))。細菌 のらせん型は、空気にさらされると、約2時間を越えて生存しない。好ましくな い条件のもとで、らせん型は球菌様型へ分化する(Vijayakumari and Ho,Acta Gastro-enterologica Belgica,56:101(1993))。 今日まで、球菌様型のらせん型へのインビトロでの転換に関する成功はただ一 例報告されているだけであり、その実験では再現できないことが証明されている (Mai et al,Gastroduodenal Pathology and Campylobacter pylori,pp28-33 ,edited by F.Megraud and H.Lamouliatte,Elsevier Science Publishers(1 989))。球菌様型の形成はインビトロで抗生物質または栄養素の欠乏(Nilius e t al,Zbl.Bakt.280:259 -272(1993))によって誘導できたけれども、球菌様型の研究は、この型及びヘリ コバクター ピロリのライフサイクルにおける役割に関する情報やこの型の同調 培養株を得る方法が欠けているため、妨げられていた。今日まで、ヘリコバクタ ー ピロリ球菌様型は「死んだもの」、細菌のライフサイクルにおける役割が不 明である生存できない形態と事実上みなされている。 ここで議論された結果は、球菌様型は実際に生存可能な型で存在でき、ヘリコ バクター ピロリのライフサイクルである役割を有することを示し、かつこの役 割はヘリコバクター ピロリ感染の診断、予後、処置に関わることを示す。 今日、ヘリコバクター ピロリのらせん型の各種の抗原が同定されており(WO 93/22682を参照のこと)、例えば、コーテックス リミテッド(CORTECS LTD) から市販されている「ヘリサル(HELISALTM)」テストなどのヘリコバクター ピロリの検出用診断キットで使用される。しかしながら、ここで記載された結果 から、正確で完全な(すなわち球菌様型だけの感染)診断を確保するために、細 菌の球菌様型の検出が必須であることが示される。命日、球菌様型用の特異抗原 は同定されていない。 このように、第1の概念において、本発明は、ヘリコバクター ピロリの球菌 様型から入手できる、60kDaの分子量(未変性PAGEにより決定された) を有する抗原タンパク質を提供する。特に、そのタンパク質は、さらに、次のN −末端アミノ酸配列: D−T−H−K−S−E−I−A−H−R−F−N−D−L−G で特徴づけることができる。 このタンパク質の抗原性並びに球菌様型における独特の存在は、ヘリコバクタ ー ピロリ球菌様型の存在を検出する手段として有用である。 また、第2の概念において、本発明は、ヘリコバクター ピロリ、特に検出さ れた球菌様型に対する抗体の検出における本発明の抗原の使用を提供するもので ある。さらに、本発明の新規な抗原は、ヘリコバクター ピロリを検出するより 高感度な方法を提供するために、その他の抗原、特にヘリコバクター ピロリの らせん型から得られるものと組み合わせて用いることができる。 さらに、本発明の球菌様抗原は、抗体を育てるために使用され、この抗体は、 完全な球菌様型の部分として存在するときの抗原を含む抗原の検出に用いること ができる。例えば、抗体はラベルされ、組織検体などにおいて球菌様型を検出す る手段として使用できた。抗原を使用して抗体を育成する方法は、かかる方法に おいて使用する抗体にラベルを付す手段であり当業者に公知である。このように 、第3の概念において、本発明は、抗体、例えばポリクロナール抗体の調製にお ける、本発明の球菌様抗原の使用を提供するものである。別の概念において、本 発明は、本発明の球菌様抗原に対して育成された抗体を含むヘリコバクター ピ ロリ球菌様型の検出における、かかる抗体の使用を提供するものである。 また、本発明の抗原は、ヘリコバクター ピロリらせん及び球菌様の型の双方 に対する抗原を含む抗原組成物の部分としての使用を見出す。第6の概念におい て、本発明は、本発明の抗原タンパク質、および任意成分として一以上のその他 のヘリコバクター ピロリ抗原であってヘリコバクター ピロリのらせんまたは 球菌様の形態のいずれかから得られる抗原を含む組成物を提供するものである。 第7の概念において、本発明は、例えば抗体を検出することによって、ヘリコ バクター ピロリの球菌様型を検出する方法を提供し、これは本発明の抗原また は本発明の抗原組成物を検体と接触させる段階を含む。通常検体は、生体試料、 例えば血液試料、尿試料または唾液試料である。 抗原または抗原組成物は、生体試料と直接接触させることができる。もしくは、 生体試料は、例えばろ過、pH調整などによって、より好ましくするために最初 に処理できる。好ましい方法の例は、英国特許出願9422991.1号に記載 されている方法である。 第8の概念において、本発明は、本発明の抗原タンパク質を被検者から得られ た生体試料と接触させる段階を含む、ヘリコバクター ピロリ感染の診断方法を 提供するものである。かかる抗原は、ここで記載されるように、抗原組成物の形 態で提供できる。一般的に、本発明の診断方法は、ヘリコバクター ピロリのら せんまたは球菌様型のいずれかから得られる他の抗原の検出段階をも含んでいる 。この方法において、ヘリコバクター ピロリ感染のより高感度な診断方法が提 供される。本発明の診断方法は、血液検体、尿検体または唾液検体について行う ことが好ましい。 本発明の診断方法は、例えば「ヘリサル(HELISALTM)」テストで使用される 、テスト装置またはテストキットを用いて行うことが好ましい。別の概念におい て、本発明は、本発明の抗原タンパク質を含むヘリコバクター ピロリ感染の診 断用キットを提供する。一般に、本発明のキットは、ヘリコバクター ピロリの らせんまたは球菌様型のいずれかから得られる他の一以上の抗原をも含んでいる 。 本発明の独特な抗原の同定は、また、細菌のらせん及び球菌様型の双方に対し て活性なヘリコバクター ピロリに対するワクチンを提供する可能性を切り開く 。第10の概念において、本発明は、本発明の抗原と一以上のアジュバントおよ び/または坦体を含む、ヘリコバクター ピロリ感染の予防用または治療用のワ クチンを提供するものである。この概念の好適な実施態様において、ワクチンに は、ヘリコバクター ピロリのらせん型から誘導された一以上の抗原が含まれる 。これらの付加的 な抗原が、らせん型に対して独特である少なくとも一つの抗原を含むことが好ま しい。 別の概念において、ワクチンは、細胞がGI域(Gl tract)で、免疫応答を誘導 するので、ヘリコバクター ピロリ自体の球菌様型(死または生存のいずれか) を含むことができる。さらに、本来の球菌様型とらせん型との間に現われるヘリ コバクター ピロリの形態は、これらが新規な抗原を発現しているため使用する ことができる。すなわち、ヘリコバクター ピロリの球菌様または中間の型は、 免疫応答を達成する新規な抗原の運搬用の乗り物として使用される。 さらに、本発明の新規な抗原は、ヘリコバクター ピロリ感染に対する応答に おいて子供らから得られたIgM抗体を検出するために使用できることが見出さ れた。第11の概念において、本発明は、本発明の抗原を子供から得られた生体 試料と接触させる段階を含む、子供らにおけるヘリコバクター ピロリの球菌様 型に対するIgM抗体を検出する方法を提供するものである。生体試料は、血液 検体、尿検体または唾液検体が好ましい。 ここで述べたように、生存できるヘリコバクター ピロリの球菌様型を培養す る方法を考案できた。このように、最後の概念において、本発明は、球菌様型へ 分化しかつ得られた球菌様型が生存するように、ヘリコバクター ピロリのらせ ん型を含む培養培地に二酸化炭素を定期的に加える段階を含む、ヘリコバクター ピロリの球菌様型を培養する方法を提供するものである。CO2は少なくとも 一日に2回加え、培養は分化を確実なものとするために、9週間実施することが 好ましい。 本発明は次の実施例を参照して記載されるが、本発明を限定することを意図す るものではない。実施例は図面を引用する。 図1は、同一のpHとウレアーゼ測定装置を備えるケモスタットで成 長したヘリコバクター ピロリの一般的な成長曲線を示し; 図2は、位相差顕微鏡、倍率x1000のもとで見られる(a)らせんと(b )球菌様の湿式調製を示す。らせん細胞は均一密度であるが、球菌様の場合は二 つのタイプがある:(A)濃い細胞質を有するコンパクトと(B)「ゴースト」 細胞のような粗な細胞質を有するもの; 図3は、球菌様型の透過型電子顕微鏡写真、倍率x80000、を示す; 図4は、鞭毛を有する球菌様型の透過型電子顕微鏡写真、倍率x80000を 示す; 図5は、銀染色されたSDS−PAGEタンパク質特性を示す。レーン1:高 分子量マーカー(Sigma)、レーン2:低分子量マーカー(Sigma)、 レーン3:らせんNCTC11637、レーン4:球菌様NCTC11637、 レーン5:らせん V2、レーン6:球菌様 V2; 図6は、(a)らせん及び(b)球菌様の修正過ヨウ素酸シッフ染色塗抹標本 を示す、倍率x1000; 図7は、球菌様型の修正グラム染色を示す、ここで、(a)は唾液酵素αアミ ラーゼで処理され、(b)は処理されていない; 図8は、ヘリコバクター ピロリのDNAを示し、レーン1:HindIII 切断λDNA、レーン2:らせんNCTC11637、レーン3:球菌様NC TC11637、レーン4:らせん V2、レーン6:球菌様 V2; 図9は、修正アルバーツ(Albert)染色の結果を示す、倍率x1000; 図10は、PAGEによるウレアーゼ酵素活性の検出を示す。レーン1:高分 子量マーカー(Pharmacia)、レーン2:らせんNCTC11 637、レーン3:球菌様NCTC11637、レーン4:らせん V2、レー ン5:球菌様 V2; 図11は、銀染色未変性PAGEタンパク質特性を示す。レーン1:高分子量 マーカー(Pharmacia)、レーン2:らせんNCTC11637、レーン3:球 菌様NCTC11637、レーン4:らせん V2、レーン5:球菌様 V2; 図12は、球菌様抗原に関する非変性条件下でのウエスタンイムノブロットを 示す。レーン1:分子量マーカー(Pharmacia)、レーンA:前免疫抗らせん血 清、レーンB:抗らせん血清、レーンC:前免疫抗球菌様血清、レーンD:抗球 菌様血清; 図13は、球菌様型の間接蛍光抗体試験を示す、倍率x1000、ここで、ら せん型のように球菌様型は、紫外線のもとで蛍光を発し、これらの表面抗原が類 似することを示す。実施例1 (a) 細菌株およびヘリコバクター ピロリの分化形態の調製 非潰瘍性消化不良症の患者から単離された局所ヘリコバクター ピロリ株V2 が用いられた。この株は最初に、その純度を調べるために、チョコレートブロッ ド寒天培地(CBA)において培養された。次いで、平板培養に、接触材料とし て、30ml BHIH(10%ウマ血清および0.4%酵母抽出物を追補して なる脳心臓浸出物)を収容する250mlスコット(Schott)平底丸瓶を用い、 37℃で72時間インキュベートした。すなわち、これは次々にケモスタットま たは回分培養の接種材料として働くものである。 540mlのBHIHを収容する1.5リットル発酵槽が、ホウとビジャヤク マリ(Ho and Vijayakumari)(Microbios,76:59-66(1993))に おいて述べられるようにして立ち上げられた。培養基に3日令ヘリコバクター ピロリ培養株の2×30mlを接種し、1:10(接種材料:培養基)の割合と した。これゆえ、二酸化炭素を1日に2回、それぞれ5秒づつ供給し、約35〜 40rpmの羽根速度のフィードバック制御によって溶解酸素を維持した。試料 が所定時間間隔毎に引き抜かれ、ウレアーゼ活性、pH、生存率が検査され、お よび形態学的変化に関する顕微鏡的試験が行われた。 培養菌は、細胞の毎日の観察を続けながらこのような条件下に最長3カ月まで 維持された。同質/同調培養株が観察されると、細胞は10000gで40分間 の遠心分離によって回収され、そして1回洗浄された。このペレットが次に、修 正グリシン法(Ho,B.,and Jiang,B.,European Journal of Gastroenterology and Hepatology,7:121-124(1995))を用いて、球菌様型抗原を調製するために 使用された。 あるいはまた、270mlのBHIHを収容する、きつくはまるゴム栓をはめ た、1リットル容 スコット(Schott)丸底丸瓶あるいは1リットル容 エレンマ イヤー枝付きフラスコが用いられた。7mm直径の穴が、50mm直径を有する 0.22μmフィルターを有する使い捨てフィルターユニット(例えば、ゲルマ ン(Gelman))の装着に適応できるように、開けられた。BHIHの各270ml は3日令ヘリコバクターピロリ培養株に接種された。二酸化炭素が1日に2回、 前記0.22μmフィルターを介して供給された。 培養菌は、90rpmに維持された37℃振盪インキュベーター(ニューブラ ンスウィック(New Brunswick))中で、最大9週間までインキュベートされ、そ して細胞はこれに続いて10000gで40分間の遠心分離によって回収された 。細胞ペレットは一回洗浄され、そして上述したようにして抗原が調製された。 チョコレートブロッド寒天培地上における48時間令培養株が、「同調」らせ んを提供するために、使用された。 (ii)血清検体 胃十二指腸疾患の50人の患者、および50人の血液供給者からの血清がそれ ぞれ、シンガポールの、トア ペイヨ ホスピタル(Toa Payoh Hosptal)のケイ エム フォック教授(A/Prof K M Fock)およびナショナル ユニバーシティ ホスピタルのディー クペラン博士(Dr D Kuperan)によって、親切にも提供され た。 (iii)ELISAおよびウエスタン イムノブロッティング 非直接的ELISAおよびウエスタン イムノブロッティングは、カイアとホ ウの方法(Khia and Ho,Biomed.Letts.50:71-78(1994))に従って実施された。結果 図1は、代表的な培養株の生存率、pHおよびウレアーゼ比活性を示すもので ある。これより、9週で培養株は球菌様型培養株となったように見える。このこ とは、CBAにおける成長に関するらせん型の顕微鏡的試験の衰退によって確証 された。らせん形態から球菌様型形態へと分化するために要する時間は二酸化炭 素の定量供給に依存する。さらに、球菌様型の2つの形態が存在することも明ら かである。その1つは密な細胞形質を有するのに対し、他方は「ゴースト(ghost )」様の外観を有する。この後者の形態は、生存不能であると考えられる。他の 報告(ニリアスら(Nilius et al)、上記)に反して、ケモスタット培養体は、ほ とんどが密な球菌様型を示した。これらの球菌様型はまた回収され、そ して20%グリセロールを追補されたBHIHに懸濁された。次いで、懸濁され た球菌様型は、必要とされるまで−80℃で貯蔵された。ELISA ELISAによって、50人の患者のうち37人(74%)が、球菌様型およ びらせんの抗原に対するヘリコバクター ピロリIgG抗体に血清的に陽性であ った(表1)。50人の血液提供者のうち、16人(32%)および14人(2 8%)はそれぞれ、球菌様型およびらせんの抗原に対するIgG抗体に対して血 清的に反応性であることがわかった(表1)。比較のための標準としてらせん抗 体を用いると、球菌様型抗原に対するIgG ELISAの感受性および特異性 はそれぞれ、98%および94%であった。 感受性 98% 特異性 94% これらの結果は、用いた試料において、4%より高い検出割合が球菌様型特1 異性抗原ならびにらせん抗原の双方を用いた場合に達成される ことを示すものである。これゆえ、明らかに、診断およびそれゆえの治療の良好 な割合が、球菌様型特異性抗原の使用から得られるであろう。ウエスタン ブロッティング ウエスタン ブロッティングによって、血清IgGは、球菌様型のおよびらせ んの抗原の双方における同様の主要なタンパク質バンドを認識することが示され た。双方の抗原に検出されたこの保存タンパク質バンドは、128、116、1 10、95、91、66、60、54、50および33kDaであった。実施例2 細菌株 上記実施例1において言及した、非潰瘍性消化不良症の患者から単離された局 所ヘリコバクター ピロリ株V2、および標準株NCTC 116317という 2つの株のヘリコバクター ピロリが用いられた。 培養菌の調製 実施例1において述べたようにして、球菌様型およびらせんの培養菌が調製さ れた。球菌様型型に関しては、回分培養菌が以前に述べられた(ホウとビジャヤ クマリ(Ho and Vijayakumari)、後記)ようにして育成された。小量が、チョコ レートブロッド寒天培地上における培養能を評価するために所定の時間間隔で無 菌的に取り除かれ、そしてマイルズとミスラの技法(Miles and Misra,Journal of Hygiene,38:732-738(1938))を用いて生存数が数えられた。位相差顕微鏡下 のニューバウワー(Neubauer)細菌計数チャンバーを用いて、球菌様型に対するら せん型の数を三回数えることによって、球菌様型のパーセンテージを概算した。 ウレアーゼ比活性は、培養培地のpHをモニターしながら、上記したハミルトン −ミラーとジェーガン(Hamilton-Miller and Ger gan)のフェノール分光光度法 を用いて測定された。 培養菌の光学および電子顕微鏡検査 培養菌は、位相差顕微鏡を用いて運動性および形態を観察した。希釈石炭酸フ クシンでの対比染色が、通常の1分に代えて10〜30分間実行されるという修 正グラム染色を用いて、培養菌の空気乾燥塗抹標本が染色された。 多糖類に関する過ヨウ素酸シッフ染色において、ホッチキス(Hotchkiss)の方 法(Archives in biochemistry,16:131-141(1948))は、亜硫酸フクシンでの通常 15〜45分間と比較してより長い90分間の染色時間、およびマラカイトグリ ーンでの45分間の延長された対比染色による等の点で変更された。 ボルチン顆粒に関するアルバート染色のレイボウン修正(Laybourn'smodificat ion of Albert's strain)(Cruickshank,Medical Microbiology:A guide to lab oratory diagnosis and control of infection,pp656-657(1968))は、さらに、 らせん型で使用する通常の3〜5分間に代えて、球菌様型では45分間というよ り長い染色時間を用いることにより、さらに変更された。 透過型電子顕微鏡用の細胞は、4%グルタルアデヒド中で固定され、銅製グリ ッドの上で乾燥され、そして0.5%リンタングステン酸(pH6.8)でネガ ティブ染色された。グリッドはフィリップス JOEL−JEM−1200EX 透過型電子顕微鏡を用いて観察された。 生化学的検定 19の異なる酵素反応の存在およびバイオタイプが、市販のストリップ AP I ZYM キット2520(Kung et al.Journal of Medical Microbiology, 29:203-206(1989))を用いて測定された。ウレアーゼ比活性はハミルトン−ミラ ーとジェーガン(Hamilton-Miller and Gergan)のフェノール分光光度法(Investi gative Urology,15:327-328(1979))を用いて定量的に測定され、一方、タンパ ク質含量は、修正ローリー検定法(modified Lowry assay)(Schacterle & Pollac k,Analytical Biochemistry,51:654-655(1973))によって検定された。ATP はバイオルミネッセンス検定キット(Bio-Orbit,Finland)を用いて定量され、ま た多糖類含量は、チャプリンとケネディ(Chaplin and Kennedy)(Carbohydrate A nalysis: a practical approach,ppl-2.Edited by M.F.Chaplin and J.F. Kennedy,Oxford: IRL press(1986))により記載されたL−システイン硫酸検定 法で測定された。 DNA抽出およびミクロ試験 双方の形態のDNAを、クレイトンら(Clayton et al)の手順(Infection and Immunity,57:623-629(1988))に従って抽出し、1%アガロースゲル上において 電気泳動した。1細胞当たりの全DNA含量は、カプシンスキーとスコクジラス (Kapuscinski and Skoczylas)(Analytical Biochemistry,83:252-257(1977))に よる方法に従い検定された。 タンパク質特性およびウエスタン イムノブロッティング タンパク質特性はラムリ(Laemmli)(Nature,227:680-685(1970))の方法に従っ てポリアクリルアミドゲル電気泳動(PEGE)によって解明された。変性して いない未変性PAGEで、完全細胞試料の30μg総タンパク質を、6%セパレ ーティングゲルおよび5%スタッキングゲ ル上で電気泳動した。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)変性PAGEは、同じ 量のタンパク質を、10%セパレーティングゲルおよび5%スタッキングゲル上 において電気泳動した。相対分子量が、それぞれの電気泳動条件下において走査 した対照タンパク質を用いて測定された。双方のタイプのゲルが、サムブロック ら(Sambrock et al)(Molecular Cloning: A Laboratory Manual,2nd edn.Cold Spring Harbour,New York: Cold Spring Harbour Laboratory(1989))の手順に 従い銀染色によって可視化された。加えて、未変性PAGEおよびSDS PA GEの双方のタンパク質バンドを、トウビンら(Towbin et al)の方法(PNAS USA 76: 4350-4354(1979))を用いてイムノバイロンP(Immobilon P)(ミリポア)膜 上ヘエレクトロ トランスブロッティング(electro transblotting)した。 らせん型または球菌様型のいずれかに対するウサギにおいて生じた抗体が、双 方の形態における特異的かつ免疫遺伝的なタンパク質を同定するためのプローブ として用いられた。 血球凝集および血球凝集抑制試験 モーガンら(Morgan et al)の微量滴定プレート法(Journal of Clinical Micro biology 29:395-397(1991))の僅かな変更が、個々の微量滴定ウェル中において 107〜1012細胞/mlの範囲を含有する細菌培地25μlに対して添加され る、20μlの2v/v%赤血球細胞(ヒトまたはウサギ)に関して実施された。 各混合物は、血球凝集パターンを判読する前に、4℃で一晩、4通りにインキュ ベートされた。血球凝集抑制試験は、1mg・ml-1プロテアーゼ(pronase E, Sigma)を用いて37℃で60分間予め処理された、あるいは60℃で10分間加 熱された細菌を用いて実施された。同様に赤血球細胞は、血球凝集試験の 前に、4.0μg・ml-1ノイラミニダーゼ(Neuraminidase,Sigma)または1m g・ml-1プロテアーゼを用いて37℃で60分間予め処理された。 非直接蛍光抗体試験 球菌様型およびらせん型の塗抹標本を、ヘリコバクター ピロリに対するIg G抗体陽性であるヒト血清で処理される前に、ガラススライド(HTC,Wellcome) 上で乾燥した。30分間のインキュベーションの後、塗抹標本はリン酸緩衝生理 食塩水(PBS−pH7.6)を用いて、それぞれ10分間づつ3回洗浄された 。塗抹標本は次いで、30分間にわたり1:40希釈のヤギ抗ヒトIgG接合F ITC(Wellcome)で処理された。塗抹標本は、PBSを用いてそれぞれ15分間 づつ4回洗浄され、緩衝化グリセロールを用いて載置され、レイチャート−ユン グ蛍光顕微鏡(Reichert-Jung fluorescence microscope)を用いて紫外線下で観 察された。結果および考察 球菌様型の同調培養 球菌様型の同調培養が、ケモスタット環境下で首尾よく調製された。図1は、 ケモスタット内のヘリコバクター ピロリの一般的成長曲線を示す。最初の2週 間の成長は、ホ(Ho)やビジャヤクマリ(Vijayakumari 下記参照)により記載され たのと類似していた。後の無変化相は、次の2週間内に生存数105CFU/m lへの漸進的な減少を示した。続いて、下降する死滅基が次の5週間直線的に続 いた。およそ9週間の培養期間を通じ、球菌様型のパーセンテージはらせん型に 対し反比例することを示した。 培養基のpHは最初の3日で中性から6.58に減少し、次の4週間の変化の 無い相では6.53+/−0.13に保たれた。pHは次の2週間6.84+/ −0.02で安定した後、第7週に最高6.98に増加した。カルトレニッチと メーキン(Catrenich & Makin)は、pHと生存数との間のよく似た反比例関係を 報告し(Scandinavian Journal of Gastroenterology,6(suppl.181):58-64(199 1))、生存数の損失と球菌様型への転換がデアミナーゼ活性により生産された内 因性の塩基性pHによるものと仮定した。しかしながら、我々の研究において、 マーシャル(Marshall)らおよびディック(Dick)により報告されたように(Ann.Rev .Microbiology,44:249-269(1990))、ヘリコバクター ピロリが生育するために 認容できる範囲内に培養基のpHが維持されるので(pH6.5−7.5)、ら せん型から球菌様型への転換は、pH変化より栄養欠乏または代謝抑制による可 能性が最も高い。 指数関数的増殖期の平均ウレアーゼ特異活性(USA)は4.90+/−4. 42Umg-1タンパク質であり、定常期では11.58+/−10.03Umg-1 タンパク質へ増加した。この期間に、第18時間、第15時間、および第33 3時間における最も高いピークである峰性のピークがおのおの観察された。US Aは減衰する死期に直線的に減少した。培養の終期において、USAは0.18 +/−0.03Umg-1タンパク質であった。これは、ウレアーゼ活性がらせん 型を活発に再生産するために重要であり、球菌様型型の形成と共に減少すること を示す。マーシャルらは、インビトロのヘリコバクター ピロリのウレアーゼ活 性の主要な作用は、酸から細菌を保護することであると報告した(Gastroenterol ogy,99:697-702(1990))。このように、定常期のUSAの増加は、代謝による酸 性pHの増加に対するらせん型の好ましい反応である。付随して、衰退期でpH が増加するため、このUSAは減少 する。 顕微鏡検査 位相差顕微鏡のもとで、らせん型は細胞質密度が一様の湾曲またはS型の桿状 として現れる(図2a)。一方球菌様型は円形でかつ2つのタイプから構成される 。一つのタイプは、密度の濃い細胞質を有するコンパクトであり、他のタイプは 粗の細胞質を有し、ゴースト細胞の外観を示していた(図2b)。蔗糖密度勾配 遠心分離を用いて球菌様型の2つのタイプを分離することは不可能である。透過 型電子顕微鏡では、我らの観察は、マーシャルら(Marshall et al 1984 infra) による初期の報告と類似し、らせん型は細胞の寸法が0.3−0.5μ×1.0 −3.0μであり、丸く膨らんだチップにおいて1−6の鞭毛末尾の房を有する 。反対に、球菌様型は、200−300nmの範囲に及ぶ直径の環状を示し、完 全な細胞膜を有する(図3)。 らせん型は特徴的な突進運動性を有するが、反対に球菌用型は位相差顕微鏡下 での観察で運動性がなかった。一方、透過型電子顕微鏡はある球菌様型で鞭毛の 存在を示した(図4)。これは、鞭毛は、らせん型の遺残組織であること(Marsh all et al,1984 infra)、または球菌様型はその運転のためのエネルギーの欠損 または優勢状態であるために不活性であるが、実際鞭毛を有するということのい ずれかを意味する。スエルバウムら(Suerbaum et al)は、クローン化された鞭毛 遺伝子を有し(Journal of bcteriology,175:3278-3288(1993))、少量の鞭毛遺 伝子の変異は正常な鞭毛化および運動性の細菌を生じるけれども、大多数の鞭毛 遺伝子の変異が非運動性の結果となること、およびヘリコバクアー ピロリの鞭 毛化の結果となることを観察した。この研究において、変性SDS PAGEタ ンパク質特性は、多くの52kDa鞭毛タンパク質が らせん型と比較して球菌用型で強度が低下しているが、58kDaの少量の鞭毛 タンパク質は、らせん型および球菌様型において同じ強度で存在することを示す (図5)。少量の鞭毛が鞭毛ホックの基部に近いところに局在し、その構造は鞭 毛付属装置を要求するので(Kostrzynska et al,Journal of Bacteriology,173 :937-946(1991))、この発見は、運動性は欠如するが球菌様型の完全な鞭毛を説 明することができた。 修正グラム染色法において、球菌様型は30分の対比染色の後に弱いグラム陰 性を示すが、らせん型は10分間の対比染色でグラム陰性を示した。修正過ヨウ 素酸シッフ染色において、らせん型はグリーンに染色され(図6a)、球菌様型は 明るい赤であり、これらの細胞膜の多糖類の存在が示された(図6b)。この反 応は、透過型電子顕微鏡での観察として、球菌様型の周りのおよそ50−60n mのラジウムのあいまいな光により持続された(図3)。50%を越える球菌様型 細胞成分であるこの多糖類層は、修正グラム染色反応における球菌様型の染色性 が悪いことを説明できる。一貫して、球菌様型の多糖類成分を消化するための染 色前の唾液酵素αアミラーゼによる球菌様型の処理は、大変にグラム染色反応を 改良した(図7)。更に、球菌様型のこの多糖類成分はらせん型より10倍以上で あった(表2)。これは、多糖類被膜の存在は不利な環境下での細菌の生存を助け ることを示す。この吸湿性層は、細胞内ガス交換の調整バッファとして働き、細 胞分解および細胞死となる流体の損失または過吸着を妨害する(Wilkinson,Bact eriological Review,22:46-73(1958))。 *単位はμmol/細胞 このように、球菌様型は、好ましくない環境下および大気酸素圧下でも厚い多 糖類層により提供された保護により人体外で生存しうる。同様の観察は、ローリ ンスおよびカルウェル(Rollins and Colwell)らによりカンピロバクター ジェ ジュニ(Campylobacter Jejuni)でおこり(Applied and Environmental Microbiol ogy,52:531-538(1985))、ここで培養懸濁液の粘度の増加は、らせん型から球菌 様型への転移をうけるものと指摘された。かれらは、適性を確保するための細胞 外粘性の多糖類の生産がカンピロバクター ジェジュニの生存性を拡大したと示 唆した。 ヘリコバクター ピロリの培養において、顆粒状のらせん型では凝集する傾向 があったが、粘度の増加は観察されなかった。位相差顕微鏡下で、同調した球菌 様型は大きな凝集と観察された。この多糖類層は、互いに凝集物となっている球 菌様型を保持するよう作用するらしい。 DNA含量 完全なクロモソームDNAは、生存していると思われる球菌様型から抽出され た(図8)。球菌様型の全DNA含量は、3.13×10-7n g/細胞であるが、らせん型の全DNA量は、およそ5.22×10-7ng/細 胞であった(表2)。らせん型と比較した球菌様型のDNAの減少は、位相差顕微 鏡下で観察されたように、細胞質の漏洩および遊離している球菌様型群によって 説明できる(図2b)。一方、らせん型と比較して全DNA含量のたった半分を有 する球菌用型は、不活性化またはこの異なる形態の生存計画をも示す。 ノビスキー(Novitsky)とモリタ(Morita)は、生存計画下でマリン ビブリオ ANT 300(marine vibria ANT 300)におけるDNA量の48%の減少を報 告した(Applied and Environmental Microbiology,33:635-641(1977))。かれら は、これがエネルギー保存の計画であり、外来性DNAの分解または部分的なD NAの複製の結果と示唆した。 生物学的特徴 らせん型はオキシダーゼおよびカタラーゼ陽性であるが、球菌様型はこれらの 定性試験のいかなる視覚的反応をも示さない(表3)。らせん型と球菌様型の双 方は、API ZYMテストで同じクング等が記載(Journal of Medical Microb iology,29:203-206(1989))したバイオタイプIIに属すると同様の酵素特性を 示した。興味深いことには、等しい酸性ホスファターゼ活性とアルカリ性ホスフ ァターゼ活性とがらせん型および球菌様型で観察された(表3)。休眠球菌様型 (dormant coccoid)にこれらの酵素が存在すると、無機リン酸塩の輸送とATP 型エネルギー源の発生とに作用する可能性があった。球菌様型はATPを含んで いたが、らせん型より100倍少なかった(表2)。これは、球菌様型は休眠型 であるが生存可能であることを示す。同様に、固有呼吸の99%が減少すること が、マリン ビブリオ ANT 300(marine vibrio ANT 300)において、長 期間の栄養飢餓状態下でその生存計画の一 部として示された(Novitsky & Morita,Applied and Environment Microbiology ,32:617-622(1976))。 +=陽性 −=陰性 W=弱陽性 加えて、最近の研究は、逆条件下でヘリコバクター ピロリのらせん型が細胞 内ポリホスフェートを形成することを明らかにした(Bode et al,Journal of Ge neral Microbiology,139: 3029-3033(1993); Caselli et al,Gut,34:1507-15 09(1993))。これらの機構はエネルギーとリンとの貯蓄を示し、かつATPの供 給が不足する場合の代替えエネルギー源とみさなれる。ボルチン顆粒(ポリホス フェート)は、アルベルト株(Albert's strain)の球菌様型で観察され(表9) 、生存計画の構 築となり得る。更に、ホフフォヒドラーゼ酵素の存在は、これらポリホフフェー トを代謝する役目を果たす。 球菌様型の平均ウレアーゼ特異活性はらせん型より20倍低く、らせん型が3 .61+/−0.52Umg-1タンパク質であるのと比較して0.18+/−0 .03Umg-1タンパク質であった。球菌様型でウレアーゼ活性が低いことは、 球菌様型で前形成酵素が残っていることまたは休眠球菌様型が活発に再生産して いるらせん型のように、多くのウレアーゼ酵素活性を要求しないことによる。こ れは、球菌様型でのラピッドウレアーゼテスト(rapid urease test)が48時間 後でも陰性であった理由、および表10に示すように、ウレアーゼ活性バンドが シェイク法(Shaik et al,Analytical Biochemistry,103:140-143(1980))によ るPAGEの感度の高い染色によって検出されなかったことの理由となる。それ にも拘わらず、29kDと66kDのウレアーゼサブユニットAとBは、変性の SDS PAGE(表5)で示すように球菌様型で保存される。留意すべき興味 あることは、球菌様型では20倍も低いにも拘わらず、これら2つのウレアーゼ サブユニットの等しいバンド強度がらせん型および球菌様型で観察されたことで ある。 球菌様型のウレアーゼAとBサブユニットのみにおける優勢的存在は、ヘリコ バクター ピロリでウレアーゼ活性に必須であるウレアーゼサブユニットCとD (Labigne et al,Journal of Bacteriology,173:1920-1931(1991))が存在しな かったので、ウレアーゼ活性が低下したことを説明することができる。 タンパク質特性 SDS−PAGEが示すように(表5)、休眠を示している球菌様型において分 子量14より小さく200kDより大きい種々のタンパク質の 数とバンド強度が減少したことも観察された。このことは、球菌様型での細胞に 対する全タンパク質成分量は、らせん型で観られたもののたった半分であったと いう事実によっても更に増強される(表2)。リーブら(Journal of Bacteriology ,160:1041-1046(1984))は、タンパク質の分解は、エシェリキア コーリ(Esche richia coli)とサルモネラ ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)の飢餓 下の生存に必要であることを示した。一方、ウレアーゼサブユニットAとBの保 存および鞭毛タンパク質の存在は、ウレアーゼ酵素と鞭毛とが球菌様型のらせん 型への変化および続くらせん型の胃環境での生存に必要であること意味しうる。 未変性PAGEでの、痕跡量の955、871および661kDaの3つの新 規なタンパク質の存在および60kDaの別個のバンドが観察された(図11)。 新規なタンパク質バンドの出現は、球菌様型がある目的を有し、かつ単にヘリコ バクター ピロリの退化的な形態を示すものではないことを示す。加えて、ウエ スタン イムノブロッテイングが、特異的かつ球菌様型に免疫遺伝性を有する6 0kDaのタンパク質を同定した。 血球凝集反応試験および血球凝集阻止反応試験 ヘリコバクター ピロリの大部分の株が、ヒトやウサギ等の種々の赤血球を凝 集することは知られている(Morgan et al,1991 後記; Taylor et al,Journal of Microbiology,37:299-303(1992))。この研究で、らせん型と球菌様型の双方 は細菌濃度108以上で等しくよくヒト赤血球を凝集させた。ウサギ赤血球では 、らせん型は最低108で凝集し、球菌様型は観察できる血球凝集の生産のため に109が必要とされた。血球凝集反応は、加熱と赤血球のプロテアーゼ処理で 抑制された。このことは、らせん型でのハング(Huang)等による観察されたもの( FEMS Microbiolog y Letters,56:109-112(1988))と同様で、レセプターはタンパク質ではなくシア ル酸であるが、球菌様型の血球凝集物はタンパク質であることを示した。故に、 らせん型の血球凝集特性はワスロム(Wadstrom)らにより観察された(European Jo urnal of Gastroenterology and Hepatology,5(suppl,2):s12-s15(1993))と同 様に、球菌様型でも維持された。 間接的蛍光抗体法 球菌様型は、紫外線下蛍光を発することが観察(図13)され、これらの表面 タンパク質は無傷であるらせん型と似ていることが示されていた。この特性は、 特異的存在とその環境下でのヘリコバクター ピロリの生存性の検出に使用する ことができ、感染経路の解明を助ける。同様の特性が、サルモネラ エンテリテ ィデス(Salmonella enteritides)、ビブリオ コレラ(Vibrio cholerae)、イ. コーリ(E.coli)(Xu et al,Microbiol,Ecology 8:313-323(1982))のその環境 下における非培養形態を除く生存可能数の研究のために試験された(Roszak et a l,Canadian Journal of Microbiology 30:334-338(1983))。 この結果から、以前に信じられていたこととに反し、球菌様型は生存可能な形 態で出現し得ると考えられた。これは、完全なDNA、ATP酵素活性、新規か つ保存されたタンパク質の存在、およびその環境下でそれを保護するための厚い 多糖類の存在を示す。 栄養要求性および生理的要求性双方において、らせん型の好適性の本質は、こ の環境下での生存を抑制する(Marshall et al,1984 infra; Dick,1990 infra) 。微好気的ならせん型は酸素に感受性があり、2時間以上酸素にさらされると生 存可能でなくなると報告されている(Slotesz et al,Journal of Clinical Micr obiology,30:1453-1456(1992))。このように、代替形態的状態としての球菌様 型は、細胞周期と、ことに よるとヘリコバクター ピロリの伝染様式とを結び付けるものである。培養でき ず異なる形態であるものを除く同様の生存可能な形態が、ミクソコッカス キサ ンタス(Myxococcous xanthus)(White et al,Journal of Bacteriology,95:218 6-2197(1968))、マリン ビブリオ ANT 300(Marine Vibrio ANT 300)(N ovitsky & Morita,1977 infra)およびアルスロバクター クリスタロポエテス( Arthrobacter crystallopoietes)(Boylen & Ensign,Journal of Bacteriology ,103:569-577(1970))等の他の微生物の細胞周期で観察され、反対の条件でのこ れらの生存計画の一つの必須の役割を果たすようにみられる。 多くの報告は、3Hチミジンの取り込み等の非培養方法による水中のヘリコバ クター ピロリの検出(Shahamat et al,Klin.Wochenschr.,67:62-62(1989) )、糞便中における(Mapstone et al,Lancet,341:447(1993))およびペル(Peru )での水道中におけるポリメラーゼ連鎖反応による検出(Westblom et al,Acta E nterolgica Belgica,56(suppl):47(1993))を引用した。3C尿素呼吸試験による ヘリコバクター ピロリ流行に関する研究は、河川水の消費にも関連する(Klein et al,Lancet,337:1503-1508(1991))。これらの間接的検出手段は、この研究 が球菌様型におけるDNAの存在を示すため、その環境下での球菌様型検出の可 能性を締め出すものではない。更に、排出直後のヒト糞便からのヘリコバクター ピロリの単離は、らせん型は、これらの微好気的本質および酸素毒性(Krieg & Hoffman,Ann.Rev.Microbiol.,40:107-130(1989))により、2時間以上正常 大気中で生存しないという可能性を締め出すものではない(Slotesz et al,1992 infra)。これらの初期の報告は、ヘリコバクター ピロリにおける一つ以上の 形態が存在するという事実を確立するのにのみ役立つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ヘリコバクター ピロリの球菌様型から入手できる、未変性PAGEによ り同定される、分子量60kDaの抗原タンパク質。 2. 次のN末端アミノ酸配列: D−T−H−K−S−E−I−A−H−R−F−N−D−L−G を含む請求の範囲第1項記載の抗原タンパク質。 3. ヘリコバクター ピロリに対する抗体の検出における、請求の範囲第1項 または第2項記載の抗原タンパク質の使用。 4. 抗体の検出が、ヘリコバクター ピロリの球菌様型の存在を検出するため に使用されるものである請求の範囲第3項記載の使用。 5. ヘリコバクター ピロリの球菌様型の抗原タンパク質が、ヘリコバクター ピロリのらせん型または球菌様型のいずれかから入手できる1以上の他の抗原 と共に使用される、請求の範囲第3項記載の使用。 6. 抗体の製造における請求の範囲第1項または2項記載の抗原タンパク質の 使用。 7. 抗体がポリクローナル抗体である、請求の範囲第6項記載の使用。 8. ヘリコバクター ピロリの球菌様型の検出における、請求の範囲第6項ま たは7項記載の抗体の使用。 9. 請求の範囲第7項または8項記載の抗体からなる、請求の範囲第8項記載 の方法で使用するためのキット。 10. 請求の範囲第1項または2項記載の抗原タンパク質と、必要に応じて1 以上の他のヘリコバクター ピロリ抗原とを含有する組成物。 11. 任意の1以上の他の抗原がヘリコバクター ピロリのらせん型 または球菌様型のいずれかの形態またはその双方から得られるものである、請求 の範囲第10項記載の組成物。 12. 請求の範囲第1項または第2項記載の抗原タンパク質と検体とが接触す る段階を含むヘリコバクター ピロリの検出方法。 13. ヘリコバクター ピロリの球菌様型の検出用である請求の範囲第12項 記載の方法。 14. 抗原タンパク質が請求の範囲第10項または第11項記載の組成物のか たちである請求の範囲第12項または第13項記載の方法。 15. 試料が生体試料である請求の範囲第12項から第14項のいずれかに記 載の方法。 16. 生体試料が被検者から得た血液試料、尿試料または唾液試料である請求 の範囲第15項記載の方法。 17. 請求の範囲第1項または第2項記載の抗原タンパク質と、被検者から得 た生体試料とが接触する段階を含むヘリコバクター ピロリ感染の診断方法。 18. 抗原タンパク質が請求の範囲第10項または第11項記載の組成物のか たちである請求の範囲第17項記載の方法。 19. ヘリコバクター ピロリのらせん型または球菌様型のいずれかから得ら れる他の抗原の検出段階を含む請求の範囲第12項から第18項のいずれか1項 記載の方法。 20. 生物試料が血液試料、尿試料または唾液試料である、請求の範囲第19 項記載の方法。 21. 請求の範囲第1項または第2項記載の抗原タンパク質を含むヘリコバク ター ピロリ感染の診断で使用するためのキット。 22. ヘリコバクター ピロリのらせん型または球菌様型のいずれかから得ら れる1以上の他の抗原を更に含有する請求の範囲第21項 記載のキット。 23. 請求の範囲第1項または第2項記載の抗原タンパク質と1以上のアジュ バントおよび/または坦体とを含有するヘリコバクター ピロリ感染の予防用ま たは治療用ワクチン。 24. ヘリコバクター ピロリのらせん型または球菌様型のいずれかから得ら れる1以上の他の抗原を更に含有する請求の範囲第23項記載のワクチン。 25. 抗原タンパク質がヘリコバクター ピロリの球菌様型のかたちで提供さ れる、請求の範囲第23項または第24項記載のワクチン。 26. 抗原タンパク質が球菌用型とらせん型との間のヘリコバクターピロリの 中間形態で提供され、抗原を運搬するものである、請求の範囲第23項または第 24項記載のワクチン。 27. 請求の範囲第1項または第2項記載の抗原タンパク質を幼児から得た生 体試料と接触させる段階を含む、幼児におけるヘリコバクター ピロリの球菌様 型に対するIgM抗体を検出する方法。 28. 得られた球菌様型が生存可能であり、ヘリコバクター ピロリの球菌様 型への転換が生ずるようにらせん型を含む培養基に二酸化炭素を定期的に添加す る段階を含む、ヘリコバクター ピロリの球菌様型を培養する方法。 29. 二酸化炭素が3ヶ月までの期間に1日2回供給される、請求の範囲第2 8項記載の方法。
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