JP2000353243A - 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体 - Google Patents

署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体

Info

Publication number
JP2000353243A
JP2000353243A JP11166101A JP16610199A JP2000353243A JP 2000353243 A JP2000353243 A JP 2000353243A JP 11166101 A JP11166101 A JP 11166101A JP 16610199 A JP16610199 A JP 16610199A JP 2000353243 A JP2000353243 A JP 2000353243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signature
input
authenticity
handwriting information
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11166101A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinori Kawamura
聡典 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11166101A priority Critical patent/JP2000353243A/ja
Publication of JP2000353243A publication Critical patent/JP2000353243A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】セキュリティの面から署名の真偽判定条件を厳
しくすると、他人排除率とともに本人通過率も低下して
しまうおそれがあり、正規の利用者に操作上の不快感を
与えてしまうおそれがあった。 【解決手段】入力された署名の筆跡データと基準署名の
筆跡データとを比較して相違度D1を求め、その相違度
D1に基づいて入力署名の真偽を判定する。真が判定さ
れた入力署名の筆跡情報を入力署名履歴格納部22に格
納されたN個の入力署名の筆跡情報と比較して相違度D
2を求め、この相違度D2に基づいて入力署名の真偽を
判定するとともに、真が判定された入力署名の筆跡情報
を入力署名履歴格納部22に登録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、手書きの署名デ
ータを計算機を使って照合する装置とその方法、ならび
に係る機能をコンピュータにおいて提供するプログラム
記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】タブレット等の座標入力装置から入力さ
れた手書きの署名の筆跡情報(座標値および筆圧等の時
系列情報)を、あらかじめ登録してある筆跡情報と比較
することによって、本人の署名であるか否かという真偽
を判定する技術がある。この筆跡照合では、通常、入力
された署名の筆跡情報とあらかじめ登録されている基準
署名の筆跡情報との相違度を計算し、その相違度の値が
しきい値よりも小さい場合に入力署名を本人の署名すな
わち「真」と判定する。
【0003】さらに、これを発展させた方法として、例
えば、登録特許第2736083 号には、入力された署名の筆
跡情報とあらかじめ登録されている基準署名の筆跡情報
との相違度があまりにも小さい場合にも「偽」を判定す
る技術が開示されている。これは、本人であっても著し
く近似した筆跡を二度描くことは現実的に困難であるか
ら、著しく基準署名と筆跡が近似した署名を他者が意図
的に基準署名の筆跡に似せて手書きした行為としてみな
す、というものである。これにより、セキュリティの一
層の向上が図られている。
【0004】しかしながら、このように署名の真偽判定
条件を厳しくすると、本人の筆跡までも「偽」と誤判定
される確率が高くなる。すなわち、他人排除率と同時に
本人通過率も低下してしまい、操作性が劣化してしま
う。また、この発展させた方法によっても、相違度が二
つの閾値の間にあるような署名を他者が模倣する危険は
完全には解消されない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の筆
跡照合方式では、セキュリティの面から署名の真偽判定
条件を厳しくすると、他人排除率とともに本人通過率も
低下してしまうおそれがあり、正規利用者に操作上の不
快感を与えてしまうおそれがあった。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
のもので、本人通過率を低下させずに他者排除率を高め
ることのできる署名照合装置とその方法、ならびに係る
機能をコンピュータにおいて実現することのできるプロ
グラム記憶媒体の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の署名照合装置は、署名の筆跡情報を
入力する入力手段と、前記入力された署名の筆跡情報と
予め登録されている基準署名の筆跡情報とを比較して第
1の相違度を求める第1の相違度算出手段と、前記第1
の相違度算出手段により算出された第1の相違度に基づ
いて前記入力署名の真偽を判定する第1の真偽判定手段
と、N(N≧1)個の入力署名の筆跡情報を格納できる
入力署名履歴格納部と、前記第1の真偽判定手段により
真が判定された前記入力署名の筆跡情報を前記入力署名
履歴格納部に格納されたN個の入力署名の筆跡情報と比
較して第2の相違度を求める第2の相違度算出手段と、
前記第2の相違度算出手段により算出された第2の相違
度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第2の真偽
判定手段と、前記第2の真偽判定手段により真が判定さ
れた前記入力署名の筆跡情報を前記入力署名履歴格納部
に登録する登録手段とを具備することを特徴とするもの
である。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
第2の真偽判定手段が、入力署名の筆跡情報とN個の入
力署名の筆跡情報とを比較して得られたN個の第2の相
違度があらかじめ定められた閾値よりも大きければ、入
力署名が真であると判定することを特徴とするものてあ
る。
【0009】さらに、請求項3の発明は、登録手段が、
第2の真偽判定手段により真が判定された最新のN個の
入力署名の筆跡情報を入力署名履歴格納部に登録するこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
4記載の署名照合装置は、署名の筆跡情報を入力する入
力手段と、前記入力された署名の筆跡情報と予め登録さ
れている基準署名の筆跡情報とを比較して相違度を求め
る相違度算出手段と、前記相違度算出手段により算出さ
れた相違度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第
1の真偽判定手段と、前記相違度算出手段にて求められ
たt(t≧1)個の相違度を格納できる相違度格納部
と、前記第1の真偽判定手段により偽と判定された前記
入力署名の筆跡情報について前記相違度算出手段にて求
められた相違度と前記相違度格納部に格納されたt個の
相違度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第2の
真偽判定手段と、前記第2の真偽判定手段により偽と判
定された前記入力署名の筆跡情報について前記相違度算
出手段にて求められた相違度を前記相違度格納部に登録
する登録手段とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0011】さらに、上記の目的は、請求項9に記載の
プログラム記憶媒体、すなわち、署名の筆跡情報を入力
する手段と、前記入力された署名の筆跡情報と予め登録
されている基準署名の筆跡情報とを比較して第1の相違
度を求める手段と、前記算出された第1の相違度に基づ
いて前記入力署名の真偽を判定する第1の真偽判定手段
と、前記第1の真偽判定手段により真が判定された前記
入力署名の筆跡情報をあらかじめ入力署名履歴格納部に
格納されたN(N≧1)個の入力署名の筆跡情報と比較
して第2の相違度を求める手段と、前記算出された第2
の相違度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第2
の真偽判定手段と、前記第2の真偽判定手段により真が
判定された前記入力署名の筆跡情報を前記入力署名履歴
格納部に登録する手段とがコンピュータにより読み取り
可能なプログラムとして記憶されたプログラム記憶媒体
によって達成可能である。
【0012】加えて、上記の目的は、請求項10に記載
のプログラム記憶媒体、すなわち、署名の筆跡情報を入
力する手段と、前記入力された署名の筆跡情報と予め登
録されている基準署名の筆跡情報とを比較して相違度を
求める手段と、前記相違度に基づいて前記入力署名の真
偽を判定する第1の真偽判定手段と、前記第1の真偽判
定手段により偽と判定された前記入力署名の筆跡情報に
ついて求められた相違度とあらかじめ相違度格納部に格
納されたt(t≧1)個の相違度に基づいて前記入力署
名の真偽を判定する第2の真偽判定手段と、前記第2の
真偽判定手段により偽と判定された前記入力署名の筆跡
情報について求められた相違度を前記相違度格納部に登
録する手段とがコンピュータにより読み取り可能なプロ
グラムとして記憶されたプログラム記憶媒体によっても
達成される。
【0013】すなわち、以上本発明においては、過去に
照合に成功したN回の入力署名の筆跡情報と、新たな入
力署名との相違度を計算し、たとえば相違度があまりに
も小さい場合に入力署名を「偽」と判定するなどの真偽
判定を行うことで、入力署名を盗用したと思われる不自
然な署名を偽署名と判定することができ、セキュリティ
に優れかつ安定した本人通過率を確保することができ
る。
【0014】また、別の本発明によれば、繰り返し入力
された署名に対して求められた相違度の平均値に基づい
て署名の真偽判定を行うことによって、本人による署名
のバラツキを考慮した良好な署名照合を行うことが可能
になり、他人排除率を低下させることなく本人通過率を
高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施する場合の形
態について図面を参照して説明する。
【0016】図1に、本発明の一実施形態として、本発
明に係る署名照合方式をシステムへのログオンに利用し
た情報処理装置の構成を示す。
【0017】この情報処理装置は、各種のデータ処理の
ための演算やシステム全体の制御を行うCPU1、この
CPU1の作業エリア等として利用されるRAM3、基
本ソフトウェア等が格納されたROM2、不揮発性メモ
リ4、署名等の筆跡データを入力できるタブレット装置
5、各種情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置
8、例えばフロッピーディスクや光ディスク等の着脱自
在な記憶媒体7に記憶されたデータやプログラムを読み
込むことのできるデータ読込み装置6、インターフェー
ス部9,10,11等で構成されている。
【0018】ROM2あるいはRAM3には、入力署名
の真偽判定を行うためのプログラムが格納されており、
CPU1はこのプログラムに従って入力署名の真偽判定
を行う。かかる入力署名の真偽判定のためのプログラム
がフロッピーディスクや光ディスク等の着脱自在な記憶
媒体7に記憶されている場合は、データ読込み装置6に
より記憶媒体7から当該プログラムを読込み、RAM3
に格納する。
【0019】透明なタブレット装置5は表示装置8の表
示画面上に重ねて配置されている。表示画面には署名の
入力領域が設けられており、この署名の入力領域は透明
タブレット装置5を通して利用者により視覚可能とされ
ている。しかして、この署名の入力領域に利用者は専用
ペンを利用して自分の署名を手書きすると、その筆跡デ
ータ(座標値および筆圧等の時系列情報)が透明タブレ
ット装置5により検出され、インターフェース部9を通
じてCPU1へ伝送される。
【0020】RAM3、ROM2、あるいは不揮発性メ
モリ4には、情報処理装置の利用の権限を唯一持つ利用
者の基準署名の筆跡データと真偽判定のための閾値が格
納されている。この格納部分を以降「基準署名・閾値格
納部」と呼ぶ。
【0021】また、RAM3あるいは不揮発性メモリ4
には、過去N回の入力署名の筆跡データが履歴として格
納されるようになっている。この格納部分を以降「入力
署名履歴格納部」と呼ぶ。
【0022】次に、この実施形態の情報処理装置におけ
る署名照合の動作を説明する。
【0023】図2は、かかる署名照合の動作を説明する
ための図である。
【0024】まず、基準署名・閾値格納部21に登録さ
れている基準署名Rと真偽判定に用いる二つの閾値θお
よびφが読み込まれる(ステップ201)。
【0025】続いて、利用者によって透明タブレット装
置5に手書き入力された署名の筆跡データHが取り込ま
れ(ステップ202)、この取り込んだ入力署名Hの筆
跡データに対して位置、大きさの正規化が行われる(ス
テップ203)。
【0026】次いで、入力署名Hの筆跡データと基準署
名Rの筆跡データとの相違度D1が計算される(ステッ
プ204)。計算された相違度D1と基準署名・閾値格
納部21より読出した閾値θおよびφとが比較され(ス
テップ205)、φ<D1<θを満足しない場合は入力
署名Hが「偽」であると判定される(ステップ21
2)。上記条件を満足する場合は、入力署名履歴格納部
22から過去N個の入力署名Qtの筆跡データが1つず
つ読み込まれ、読み込まれた個々の入力署名Qtの筆跡
データと現在の入力署名Hの筆跡データとの相違度D2
がそれぞれ計算される(ステップ206−209)。
【0027】この過去N個の入力署名Qtの筆跡データ
と現在の入力署名Hの筆跡データとの比較ループにおい
て、閾値θよりも大きい相違度D2が求められた場合に
は(ステップ210)、その入力署名Hが「偽」である
と判断される(ステップ212)。また、同比較ループ
において閾値θよりも大きい相違度D2が求められなか
った場合は入力署名Hが「真」であると判断される(ス
テップ213)。
【0028】この後、「真」であると判断された入力署
名Hの筆跡データが入力署名履歴格納部22に新たな履
歴として登録される(ステップ214)。すなわち、入
力署名履歴格納部22の内容は最新の過去N個の入力署
名Qtの筆跡データに更新される。
【0029】以下に、各ステップの詳細を説明する。
【0030】ステップ201において、基準署名Rの筆
跡データと2つの閾値θおよびφは、具体的には次のよ
うに表わされる。
【0031】基準署名データのサンプリング点数をS
個、基準署名の第i番目のサンプリング点の2次元座標
情報を(RXi ,RYi )、第i番目のサンプリング点
の筆圧情報をRPi とすると、基準署名Rは次式で表現
される。
【0032】 R={RXi ,RYi ,RPi |i=1,…,S} 同様に、ステップ202で入力される入力署名Hの筆跡
データは、サンプリング点数をT個、第i番目のサンプ
リング点の2次元座標情報を(HXi ,HYi)、第i
番目のサンプリング点の筆圧情報をHPi とすると次式
で表現される。
【0033】 H={HXi ,HYi ,HPi |i=1,…,T} ステップ203では、入力署名Hのサンプリング点数の
正規化、ならびに位置と大きさの正規化が以下のように
行われる。
【0034】まず、入力署名HのT個の点を線分で結
び、点間の線分上での座標、筆圧の3次元情報を、両端
点の3次元情報を線形補間したものと考えて入力署名H
を3次元時間連続関数として捉え、それを基準署名のサ
ンプリング点数と同じS個に等間隔にサンプリングする
ことで、サンプリング点数の正規化を行う。
【0035】次にサンプリング点数の正規化された入カ
署名Hについて、その外接長方形を求め、求めた外接長
方形の左上隅座標を(0,0)、右下隅座標を(1,
1)となるように位置、大きさの正規化を行う。
【0036】こうして正規化された入力署名Hのデータ
Kは次式で表現される。
【0037】 K={KXi ,KYi ,KPi |i=1,…,S} ステップ204において、入力署名Hの筆跡データと基
準署名Rの筆跡データとの相違度D1は例えば次式によ
り計算することができる。
【0038】
【数1】 ここで、αは座標系列相違度と筆圧系列の相違度の割合
いを調整するためのパラメータであり、0≦α≦1であ
る。
【0039】ステップ205では、ステップ204で計
算された相違度D1と閾値θおよびφとが比較され、θ
≦D1の場合には入力署名Hが基準署名Rから遠すぎる
ため「偽」と判定されて処理は終了する。D1≦φの場
合には、逆に入力署名Hが基準署名Rに近すぎるため
に、基準署名が盗用された恐れがあるものとして「偽」
と判定され、処理は終了する。φ<D1<θの場合に
は、この段階では「真」と判定し、次のステップへ進
む。
【0040】ステップ206−213では、過去N回の
入力署名Qtの筆跡データと現入力署名Hの筆跡データ
との相違度が計算され、現入力署名Hの真偽が最終判定
される。
【0041】そのうち、ステップ208では、入力署名
履歴格納部22に格納されている過去N個の入力署名Q
tが1つずつ順に読み込まれる。
【0042】ステップ209では、過去の入力署名Qt
と現入力署名Hとの相違度D2が求められる。この相違
度D2の計算はステップ204と同様の方法により行わ
れる。
【0043】ステップ210では、相違度D2と閾値φ
とが比較される。この比較の結果、D2≦φの場合は、
入カ署名Hが過去の入力署名Qtと近すぎるため、過去
の入力署名Qtが盗用された恐れがあると判断して
「偽」と判定され、処理が終了する。
【0044】過去N個のどの入力署名Qtとの比較でも
「偽」が判定されなかった場合は、入力署名Hが「真」
であると判定され、ステッブ214において「真」と判
定された入力署名Hが入力署名履歴格納部22に格納さ
れる。ここでは常に最新のN個の入力署名が入力署名履
歴格納部22に格納される。
【0045】以上、本実施形態によれば、過去に照合に
成功したN回の入力署名の筆跡データを記憶しておき、
新たな入力署名の照合時に、この新たな入力署名と過去
N回の入力署名との相違度D2を計算し、相違度D2が
あまりにも小さい場合に照合不一致を判定するように構
成したことによって、入力署名を盗用したと思われる不
自然な署名を偽署名と判定することができ、セキュリテ
ィに優れかつ安定した本人通過率を確保することができ
る。
【0046】なお、署名間の相違度の計算には、例えば
dpマッチング手法を用いることができる。
【0047】次に、本発明の第2の実施形態を説明す
る。
【0048】本実施形態も図1に示した構成を有する情
報処理装置において採用されたものである。
【0049】本実施形態では、RAM3、ROM2、あ
るいは不揮発性メモリ4に、情報処理装置の利用の権限
を唯一持つ利用者の基準署名の筆跡データと真偽判定の
ための閾値が格納されている。この格納部分を以降「基
準署名・閾値格納部」と呼ぶ。この実施形態では不揮発
性メモリ4に基準署名・閾値格納部が設けられているも
のとする。
【0050】また、RAM3あるいは不揮発性メモリ4
には、基準署名と入力署名との相違度の履歴が格納され
るようになっている。この格納部分を以降「相違度履歴
格納部」と呼ぶ。
【0051】図3に、本実施形態における署名照合の流
れを示す。
【0052】まず、基準署名・閾値格納部31に登録さ
れている基準署名Rと真偽判定に用いる閾値θが読み込
まれる(ステップ301)。続いて、相違度履歴格納部
32に格納されている相違度履歴がクリアされ(ステッ
プ302)、署名回数カウンタの値kが0に初期化され
る(ステップ303)。
【0053】以降、最大N回まで署名入力が行われる。
【0054】まず、利用者によって透明タブレット装置
5上に手書き入力された署名Hの筆跡データが取り込ま
れ(ステップ305)、取り込まれた入力署名Hの筆跡
データは、正規化された後(ステップ306)、基準署
名・閾値格納部31より読み出された基準署名Rの筆跡
データと比較されて相違度Dが計算される(ステップ3
07)。続いて、この求められた相違度Dと閾値θとが
比較され(ステップ308)、D<θを満足する場合は
入力署名Hが「真」であると判定される(ステップ31
5)。D<θを満足しない場合は入力署名Hが「偽」で
ある恐れがあるとしてステップ309へ進む。
【0055】ステップ309は、入力署名が最初のもの
である場合はステップ304へ、二回目以降の入力署名
である場合はステップ310へ処理を分岐させるステッ
プである。最初の入力署名の場合は入力回数カウンタの
値tが0であるから、この入力回数カウンタの値により
処理分岐の判断が行われる。
【0056】ステップ304では、入力回数カウンタの
値tと設定値Nとが比較され、t<Nの場合は、ステッ
プ205で次の入力署名Hの筆跡データの取り込みが行
われる。以下同様に、取り込まれた入力署名Hの筆跡デ
ータの正規化(ステップ306)、基準署名Rの筆跡デ
ータとの相違度Dの計算(ステップ307)、この相違
度Dと閾値θとの比較による入力署名Hの真偽判定が行
われる(ステップ308)。
【0057】この二回目以降の入力署名Hの真偽判定で
「偽」が判定された場合、ステップ309でt>0を満
足することが判定されることで、処理はステップ310
へ移行する。ステップ310では、相違度履歴格納部3
2から、現在の入力回数カウンタの値tに相当する個数
の過去の相違度が読み込まれる。
【0058】続いて、ステップ311では、相違度履歴
格納部32から読み出された過去t個の相違度D1 ,D
2 ,…,Dt と現在の相違度Dの合わせてt+1個の相
違度を基に入力署名Hの真偽を判定する。例えば、t+
1個の相違度の平均値と予め定められた閾値φ(ただ
し、φ>θ)とを比較し (D1 +D2 +…+Dt +D)/(t+1)<φ であれば「真」を判定して処理が終了する。
【0059】この真偽判定で「偽」が判定された場合は
ステップ312に移行する。ステップ312では、現在
の入力署名Hについて求められた相違度Dが相違度履歴
格納部32に追加格納される。この後、入力回数カウン
タの値tが1つ増加され(ステップ313)、ステップ
304に戻る。
【0060】本実施形態による署名照合の過程で求めら
れた入力署名の類似度の例を図4に示す。なお、同図に
は、他人が本人になりすまして署名入力を行った場合の
類似度の例が合せて示されている。
【0061】本実施形態によれば、本人が署名を入力し
ているにも拘らず、何度書いても「偽」と判定されると
いった状況を回避することができる。何度書いても
「偽」と判定される際の入力署名と基準署名との相違度
を調べてみると、どの入力署名も相違度が閾値θよりも
ほんのわずかに大きいことが多い。そこで、本実施形態
では、現在の署名に対して求められた相違度と過去の署
名に対して求められた相違度の平均値をとり、それを閾
値θよりもわずかに大きい別の閾値φと比較して真偽を
判定することにより、本人が署名を書き直した場合に
「真」と判定される可能性を拡大する。
【0062】たとえば、図4の例において、第1回目の
本人による署名の相違度D1 は閾値θをわずかに上回る
ことで「偽」と判定され、二回目の署名を試行した結
果、第1回目の署名の相違度D1 より高い相違度D2が
得られたとする。一回目と二回目の相違度の平均値は閾
値φより高いために再び「偽」と判定され、三回目の署
名が行われる。この三回目の署名の入力によって、一回
目から三回目までの署名に対する相違度の平均値が閾値
φより低くなり、この結果、「真」が判定される。
【0063】ところで、このように入力署名に対して一
度「偽」が判定されたあと真偽判定のための閾値がθか
らφに変更つまり真偽判定条件が緩和されることは、他
人排除率の面で好ましいことでない。しかしながら、こ
の懸念は閾値φを最適に設定することで解消できる。す
なわち、他人による署名に対して得られる相違度は大き
くばらつく傾向があるため、その大きな変動分を見込む
と、その相違度平均値は、本人による署名に対して得ら
れる相違度の平均値よりもはるかに高くなることが容易
に想像できる。したがって、この点を考慮しつつ閾値φ
を最適に設定することで、他人排除率を低下させずに本
人通過率を高めることができる。
【0064】繰り返し入力された署名に対して求められ
た相違度の平均値を基に署名の真偽判定を行うことによ
って、本人による署名のバラツキを吸収した良好な署名
照合を行うことが可能になる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本発明においては、過去に照合に成功したN回の入力署
名の筆跡情報と、新たな入力署名との相違度を計算し、
たとえば相違度があまりにも小さい場合に入力署名を
「偽」と判定するなどの真偽判定を行うことで、入力署
名を盗用したと思われる不自然な署名を偽署名と判定す
ることができ、セキュリティに優れかつ安定した本人通
過率を確保することができる。
【0066】また、別の本発明によれば、繰り返し入力
された署名に対して求められた相違度の平均値に基づい
て署名の真偽判定を行うことによって、本人による署名
のバラツキを考慮した良好な署名照合を行うことが可能
になり、他人排除率を低下させることなく本人通過率を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る署名照合方式をシステムへのログ
オンに利用した情報処理装置の構成を示す図。
【図2】図1の実施形態における署名照合の手順を示す
フローチャート。
【図3】本発明の他の実施形態における署名照合の手順
を示すフローチャート。
【図4】図3の実施形態による署名照合の過程で求めら
れた入力署名の類似度およびその平均値の例を示す図。
【符号の説明】
1…CPU 2…ROM 3…RAM 4…不揮発性メモリ 5…タブレット装置 6…データ読込み装置 7…記憶媒体 8…表示装置 9,10,11…インターフェース部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 署名の筆跡情報を入力する入力手段と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して第1の相違度を求める第
    1の相違度算出手段と、 前記第1の相違度算出手段により算出された第1の相違
    度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第1の真偽
    判定手段と、 N(N≧1)個の入力署名の筆跡情報を格納できる入力
    署名履歴格納部と、 前記第1の真偽判定手段により真が判定された前記入力
    署名の筆跡情報を前記入力署名履歴格納部に格納された
    N個の入力署名の筆跡情報と比較して第2の相違度を求
    める第2の相違度算出手段と、 前記第2の相違度算出手段により算出された第2の相違
    度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第2の真偽
    判定手段と、 前記第2の真偽判定手段により真が判定された前記入力
    署名の筆跡情報を前記入力署名履歴格納部に登録する登
    録手段とを具備することを特徴とする署名照合装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の真偽判定手段は、前記入力署
    名の筆跡情報と前記N個の入力署名の筆跡情報とを比較
    して得られたN個の第2の相違度があらかじめ定められ
    た閾値よりも大きければ、前記入力署名が真であると判
    定することを特徴とする請求項1記載の署名照合装置。
  3. 【請求項3】 前記登録手段が、前記第2の真偽判定手
    段により真が判定された最新のN個の入力署名の筆跡情
    報を前記入力署名履歴格納部に登録することを特徴とす
    る請求項1または2記載の署名照合装置。
  4. 【請求項4】 署名の筆跡情報を入力する入力手段と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して相違度を求める相違度算
    出手段と、 前記相違度算出手段により算出された相違度に基づいて
    前記入力署名の真偽を判定する第1の真偽判定手段と、 前記相違度算出手段にて求められたt(t≧1)個の相
    違度を格納できる相違度格納部と、 前記第1の真偽判定手段により偽と判定された前記入力
    署名の筆跡情報について前記相違度算出手段にて求めら
    れた相違度と前記相違度格納部に格納されたt個の相違
    度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第2の真偽
    判定手段と、 前記第2の真偽判定手段により偽と判定された前記入力
    署名の筆跡情報について前記相違度算出手段にて求めら
    れた相違度を前記相違度格納部に登録する登録手段とを
    具備することを特徴とする署名照合装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の真偽判定手段は、前記第1の
    真偽判定手段により偽が判定された前記入力署名の筆跡
    情報について前記相違度算出手段にて求められた相違度
    と前記相違度格納部に格納されたt個の相違度との平均
    値に基づいて前記入力署名の真偽を判定することを特徴
    とする請求項4記載の署名照合装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の真偽判定手段により偽が連続
    して所定数回判定された場合に署名照合の処理を終了さ
    せる手段をさらに有することを特徴とする請求項4また
    は5記載の署名照合装置。
  7. 【請求項7】 署名の筆跡情報を入力する段階と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して第1の相違度を求める段
    階と、 前記算出された第1の相違度に基づいて前記入力署名の
    真偽を判定する第1の真偽判定段階と、 前記第1の真偽判定段階で真が判定された前記入力署名
    の筆跡情報をあらかじめ入力署名履歴格納部に格納され
    たN(N≧1)個の入力署名の筆跡情報と比較して第2
    の相違度を求める段階と、 前記算出された第2の相違度に基づいて前記入力署名の
    真偽を判定する第2の真偽判定段階と、 前記第2の真偽判定段階で真が判定された前記入力署名
    の筆跡情報を前記入力署名履歴格納部に登録する段階と
    を有することを特徴とする署名照合方法。
  8. 【請求項8】 署名の筆跡情報を入力する段階と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して相違度を求める段階と、 前記相違度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第
    1の真偽判定段階と、 前記第1の真偽判定段階で偽と判定された前記入力署名
    の筆跡情報について求められた相違度とあらかじめ相違
    度格納部に格納されたt(t≧1)個の相違度に基づい
    て前記入力署名の真偽を判定する第2の真偽判定段階
    と、 前記第2の真偽判定段階で偽と判定された前記入力署名
    の筆跡情報について求められた相違度を前記相違度格納
    部に登録する段階とを有することを特徴とする署名照合
    方法。
  9. 【請求項9】 署名の筆跡情報を入力する手段と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して第1の相違度を求める手
    段と、 前記算出された第1の相違度に基づいて前記入力署名の
    真偽を判定する第1の真偽判定手段と、 前記第1の真偽判定手段により真が判定された前記入力
    署名の筆跡情報をあらかじめ入力署名履歴格納部に格納
    されたN(N≧1)個の入力署名の筆跡情報と比較して
    第2の相違度を求める手段と、 前記算出された第2の相違度に基づいて前記入力署名の
    真偽を判定する第2の真偽判定手段と、 前記第2の真偽判定手段により真が判定された前記入力
    署名の筆跡情報を前記入力署名履歴格納部に登録する手
    段とがコンピュータにより読み取り可能なプログラムと
    して記憶されたプログラム記憶媒体。
  10. 【請求項10】 署名の筆跡情報を入力する手段と、 前記入力された署名の筆跡情報と予め登録されている基
    準署名の筆跡情報とを比較して相違度を求める手段と、 前記相違度に基づいて前記入力署名の真偽を判定する第
    1の真偽判定手段と、 前記第1の真偽判定手段により偽と判定された前記入力
    署名の筆跡情報について求められた相違度とあらかじめ
    相違度格納部に格納されたt(t≧1)個の相違度に基
    づいて前記入力署名の真偽を判定する第2の真偽判定手
    段と、 前記第2の真偽判定手段により偽と判定された前記入力
    署名の筆跡情報について求められた相違度を前記相違度
    格納部に登録する手段とがコンピュータにより読み取り
    可能なプログラムとして記憶されたプログラム記憶媒
    体。
JP11166101A 1999-06-11 1999-06-11 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体 Withdrawn JP2000353243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11166101A JP2000353243A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11166101A JP2000353243A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000353243A true JP2000353243A (ja) 2000-12-19

Family

ID=15825041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11166101A Withdrawn JP2000353243A (ja) 1999-06-11 1999-06-11 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000353243A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG109449A1 (en) * 2001-03-22 2005-03-30 Hitachi Ltd Method and system for recovering the validity of cryptographically signed digital data
WO2015030500A1 (ko) * 2013-08-30 2015-03-05 삼성전자 주식회사 전자 장치 및 전자 장치의 서명 입력 처리 방법
WO2017099555A1 (ko) * 2015-12-11 2017-06-15 주식회사 시큐브 시간분할 세그먼트 블록 기반 수기서명 인증 시스템 및 방법
CN112926099A (zh) * 2021-04-02 2021-06-08 珠海市鸿瑞信息技术股份有限公司 一种基于远程控制身份认证的管理系统
US11205063B2 (en) 2016-02-16 2021-12-21 Secuve Co., Ltd. System and method of authenticating handwritten signature based on dynamic movement tracking of spatial-division segments

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG109449A1 (en) * 2001-03-22 2005-03-30 Hitachi Ltd Method and system for recovering the validity of cryptographically signed digital data
WO2015030500A1 (ko) * 2013-08-30 2015-03-05 삼성전자 주식회사 전자 장치 및 전자 장치의 서명 입력 처리 방법
US10095851B2 (en) 2013-08-30 2018-10-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device and inputted signature processing method of electronic device
WO2017099555A1 (ko) * 2015-12-11 2017-06-15 주식회사 시큐브 시간분할 세그먼트 블록 기반 수기서명 인증 시스템 및 방법
US10515257B2 (en) 2015-12-11 2019-12-24 Secuve Co., Ltd. Handwritten signature authentication system and method based on time-division segment block
US11205063B2 (en) 2016-02-16 2021-12-21 Secuve Co., Ltd. System and method of authenticating handwritten signature based on dynamic movement tracking of spatial-division segments
CN112926099A (zh) * 2021-04-02 2021-06-08 珠海市鸿瑞信息技术股份有限公司 一种基于远程控制身份认证的管理系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11310223B2 (en) Identity authentication method and apparatus
JP6226802B2 (ja) ユーザーの指紋から得られるバイオメトリックデータを認証する方法及びシステム、および、バイオメトリック認証システム
EP2260429B1 (en) Sketch-based password authentication
Jain et al. Exploring orientation and accelerometer sensor data for personal authentication in smartphones using touchscreen gestures
WO2019062080A1 (zh) 身份识别方法、电子装置及计算机可读存储介质
US10089349B2 (en) Method and electronic device for updating the registered fingerprint datasets of fingerprint recognition
US10713466B2 (en) Fingerprint recognition method and electronic device using the same
US11048787B2 (en) Securing electronic documents with fingerprint/biometric data
WO2022105118A1 (zh) 基于图像的健康状态识别方法、装置、设备及存储介质
US6393138B1 (en) Method of creating registration signature data for computerized signature collation scheme
CN108875549B (zh) 图像识别方法、装置、系统及计算机存储介质
US10902242B2 (en) Binding data to a person's identity
CN106250890B (zh) 一种指纹识别方法及装置
JP2000353243A (ja) 署名照合装置とその方法、ならびにプログラム記憶媒体
Burgbacher et al. A behavioral biometric challenge and response approach to user authentication on smartphones
US9613252B1 (en) Fingerprint matching method and device
Aizi et al. Remote multimodal biometric identification based on the fusion of the iris and the fingerprint
JP7305183B2 (ja) ペン入力個人認証方法、ペン入力個人認証方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2003030629A (ja) 指紋入力装置、指紋入力方法及び指紋入力プログラム
KR101883271B1 (ko) 자필서명을 이용한 금융 거래 시스템 및 방법
JPH06243296A (ja) ペン入力パスワードシステム
JP2018156629A (ja) 署名照合システム
AU2021106052A4 (en) An enhanced recognition based image authentication method to save system time and memory
CN115841703A (zh) 基于笔迹特征的签署意愿识别方法、系统、设备及介质
Asani et al. Secure Human-Computer Interaction: A Multi-Factor Authentication CAPTCHA Scheme

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905