JP2000346850A - 膣分泌物のpH測定用具 - Google Patents

膣分泌物のpH測定用具

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JP2000346850A
JP2000346850A JP11160105A JP16010599A JP2000346850A JP 2000346850 A JP2000346850 A JP 2000346850A JP 11160105 A JP11160105 A JP 11160105A JP 16010599 A JP16010599 A JP 16010599A JP 2000346850 A JP2000346850 A JP 2000346850A
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vagina
sheet
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treatment
vaginal
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Akitoshi Nishikawa
晃敏 西川
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BESERU KK
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BESERU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膣分泌物のpHを簡便に測定する用具を提供
する。 【構成】 オリモノの手当て等のために日常的に使用可
能なシード状の基材を具備し、肌に直接接触可能な部
位、又は被覆を介して肌に間接に接触可能な部位にpH
測定試薬を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膣分泌物のpHを
測定するための用具に関する。
【0002】
【従来の技術】女性の膣部には常在菌が多数存在する
が、その常在菌の一部病的細菌が異常増殖すると細菌性
膣症が発症する。時としてこの細菌性膣症は上行的に波
及することがある。女性一般においては卵管炎等が発症
し、妊婦においては卵膜に炎症を起こし絨毛膜羊膜炎を
発症させる傾向となる。
【0003】女性の卵管炎等は不妊の原因となることも
あり、その発症予防のためには細菌性膣症の段階で診断
し、早期に抗菌的治療を行うことが必要となる。また妊
婦における絨毛膜羊膜炎は、早産の原因となる切迫早産
や前期破水を発生させるため、早産予防のために女性の
卵管炎予防と同様、細菌性膣症を早期に診断し、適切な
抗菌的治療を行うことが必要である。なお、前期破水は
陣痛発来前に卵膜が破れ羊水が膣部に漏れ出てきた状態
を言うが、前期破水時には胎児感染の危険性があり、破
水の有無について正確に診断し、適切な治療を行う必要
がある。
【0004】女性の細菌性膣症や妊婦の破水診断には膣
分泌物のpH測定が有用とされている。すなわち女性の
膣内は、乳酸桿菌を主体とした正常細菌叢によりpH4
〜5に保たれているが、細菌性膣症発症時には乳酸桿菌
が減少し、病的細菌が相対的に増加する。その結果、膣
内のpHが上昇することとなる。従って膣分泌物のpH
が5以上であれば細菌性膣症として診断することが可能
となる。
【0005】一方、破水診断については、妊婦の羊水p
Hは7〜7.7であるが、卵膜が破れ羊水が膣内に漏れ
出た場合には膣内のpHが上昇することとなる。従って
膣分泌物のpHが7.0以上であれば破水の可能性が高
いと診断することが可能となる。
【0006】通常、膣分泌物のpH測定は、綿棒を膣内
に挿入し、その綿棒に付着した膣分泌物を市販のpH試
験紙に接触させ、その色調変化を目視判定することで行
う。あるいは、膣分泌物pH測定専用綿棒(商品名:エ
ムニケーター、製造元:Medical Wire &
Equipment Co.Ltd.、輸入発売元:
アスカ純薬株式会社、販売元:イワキ株式会社)を膣内
に挿入し、膣分泌物をその綿棒にしみこませた後、その
色調を試薬に添付されている色調表と比較することで行
う。
【0007】しかしながら女性自身が膣分泌物採取のた
め綿棒を膣内に挿入すること、あるいは膣分泌物pH測
定用綿棒を用いて正確な自己診断をすることは非常に困
難であるため、異常を感じたとしても細菌性膣症あるい
は破水診断のためのpH測定を行うことはなかなかでき
ない。膣分泌物のpHを測定するためには、病院に行
き、そこで医師が膣分泌物の採取と測定を行わなければ
ならない。
【0008】細菌性膣症や破水、特に破水は日常生活中
に突発的に発生することが多く、異常を感じた時に、簡
便に膣分泌物のpHを測定することができれば、早期診
断が可能となり、治療を受けるために直ちに病院行くこ
とができる。本発明は、測定場所、測定者が限られてい
た膣分泌物の従来のpH測定の欠点を解決するためのも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、膣分泌物のpH測定を女性自身で容易にかつ正確に
行えるようにすることである。また本発明の他の課題
は、細菌性膣症や破水の早期診断と治療とを可能にする
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明はオリモノの手当等のために日常的に使用可
能なシート状の基材を具備し、肌に直接接触可能な部
位、又は被覆を介して肌に間接に接触可能な部位にpH
測定試薬を設置するという手段を講じた。本発明のもの
はシート状の基材の例えばある面に、不織布、紙により
包まれたpH指示薬を含有する不織布あるいは試験紙が
貼り付けられた構造、もしくは内部にpH指示薬を含有
した不織布あるいは試験紙を設置する構造を有する。
【0011】ここで使用するpH指示薬にはフェノール
ブルー(PB)、フェノールパープル(PP)、ブロモ
クレゾールグリーン(BCG)、クロールフェノールレ
ッド(CPR)、メチルレッド(MR)、ブロモクレゾ
ールパープル(BCP)、ブロモチモールブルー(BT
B)、またはメチルレッド(MR)とブロモチモールブ
ルー(BTB)を混合したもの等がある。なお、そのp
H測定試験紙等を包む、あるいは覆う不織布等等の被覆
材は、膣分泌物を通過させ、かつ被覆材を透視して試験
紙の色調変化が確認できる性質を有すものである。
【0012】膣分泌物は日常生活中に自然に膣外に漏れ
出てくるものであり、婦人が本発明のpH測定用具を日
常的に使用すれば、簡便に膣分泌物の採取とpH測定を
行うことができる。また、膣分泌物による下着の汚れを
避けることも可能となる。
【0013】本発明のpH測定用具を使用し、その結果
膣分泌物のpHが5以上であれば細菌性膣症と診断する
ことができ、早期に消毒液による膣洗浄や抗生物質膣錠
を投与等の抗菌的治療を行うことが可能となる。女性一
般においては細菌性膣症が上行的に波及して発症する卵
管炎等の発症を予防でき、妊婦においては絨毛膜羊膜炎
の発症を予防し、絨毛膜羊膜炎が原因となる切迫早産や
破水の発生を防ぐことができる。また、pHが7以上で
あれば破水と診断することができ、胎児への感染予防の
ため母体への抗生物質投与をすることが可能となる。
【0014】このpH測定用具の客観評価のために、本
用具によって測定した、膣外に漏れ出てきた膣分泌物の
pH測定値と、従来の方法、すなわち綿棒を膣内に挿入
し、その綿棒に付着した膣分泌物を市販のpH試験に接
触させ、その色調変化を目視判定する方法、あるいは膣
内にpH測定用専用綿棒(商品名:エムニケーター)を
挿入して測定する方法と比較評価したところ、ほぼ同様
の結果を得ることができ、臨床的に使用することが可能
であることを確認した。この結果については、実験例と
して後述する。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施により詳しく説明する。
【0016】実施例1 市販のオリモノ専用シート(商品名:ロリエパンティー
ライナー、製造元:花王株式会社)を本発明におけるシ
ート状の基材11として、その肌に接する面(上面)の
中央部に、pH指示薬としてフェノールパープルを含浸
させたpH試験紙(品名:PP試験紙、製造元:東洋濾
紙株式会社、商品コード:07010130)12を不
織布(製造元:旭化成、商品名:ベンリーゼ、品番:S
F302)13で包んだものを、両面テープにより貼り
付ける。
【0017】なお、本用具で測定可能なpH範囲は3.
4〜6.4であり、女性が日常的に使用することで膣外
に漏れ出てきた膣分泌物のpHを測定することができ
る。もしpH試験紙の色調が黄色であれば膣分泌物のp
Hは4付近であり、正常と診断することが可能となる。
またpH試験紙の色調が赤紫であればpHは5以上であ
り、細菌性膣症と診断することが可能となる。
【0018】実施例2 市販のオリモノ専用シート(商品名:ロリエパンティー
ライナー、製造元:花王株式会社)を同様にシート状の
基材11として、その肌に接する面の中央部に、pH指
示薬としてブロモチモールブルーを含浸させたpH試験
紙(製造元:東洋濾紙株式会社、品名:BTB、商品
(コード:07010060)12を不織布(製造元:
旭化成、商品名:ベンリーゼ、品番:SF302)13
で包んだものを、両面テープにより貼り付ける。つまり
構造は実施例1と同じになる。
【0019】なお、本用具で測定可能なpH範囲は6.
2〜7.8であり、妊婦が日常的に使用することで膣外
に漏れ出てきた膣分泌物のpHを測定することができ
る。もしpH試験紙の色調が黄色であれば膣分泌物のp
Hは6付近であり、破水していないと診断することがで
き、pH試験紙の色調が青であればpHは7以上であ
り、破水が起きていると診断することができる。
【0020】実施例3 本発明のpH測定用具は下着等と肌の間に挟んで固定す
ることができる。この場合、下着等に接触する面の不織
布(商品名:エルベス、製造元:ユニチカ、品番:T0
203WDO)(長さ15cm、幅5cm、両端は丸く
切断)32を用意し、その上に同サイズの膣分泌物を吸
収保持するための不織布(商品名:コルドン、製造元:
旭化成、品番:N0140)31を置く。さらに、その
中央部にpH指示薬(試薬名:ブロモチモールブルー、
製造元:SIGMA、品番:B7271)を含浸乾燥さ
せた不織布(商品名:コルドン、製造元:旭化成、品
番:ER050)(長さ5cm、幅2cm)33を置
く。最後に膣分泌物を通過させ、なおかつ試験紙の色調
変化が確認できる性質を持つ不織布(商品名:ベンリー
ゼ、製造元:旭化成、品番:SF302)34を置き、
これらの外周とpH指示薬周囲35を熱接着させて完成
させる。
【0021】なお、pH指示薬の含浸乾燥は、ブロモチ
モールブルー(製造元:SIGMA、品番:B727
1)を1g計り取り、これを50%エタノール水溶液1
00mlに溶かした後、不織布(商品名:コルドン、製
造元:旭化成、品番:ER050)(長さ5cm、幅2
cm)33を浸し、直ちに引き揚げて乾燥させることで
完了する。このpH測定用具を用いた測定対象は実施例
2の場合と同様である。
【0022】実験例 女性43名を測定対象として、pH指示薬としてフェノ
ールパープルを含浸させたpH試験紙を用いた実施例1
のpH測定用具と、従来の方法すなわち綿棒を膣内に挿
入し、その綿棒に付着した膣分泌物を市販のpH試験に
接触させる方法によって得たpH値について比較検討し
た。その結果を図4に示すが、相関係数rが0.826
と良い相関性を示し、本発明のpH測定用具は膣分泌物
のpH値を知る手段として有用であることが判明した。
【0023】なお、図3は、図2に示した実施例3の構
造から外面用の被覆材32を除去したものである。シー
ト状の基材41と内面用の被覆材43との間にpH指示
薬を含有した不織布又は試験紙42を挟持させた構造を
有する点は前例と共通している。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、女性の膣分泌物のpH
を簡便に測定でき、細菌性膣症の診断や破水の有無を診
断することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膣分泌物のpH測定用具の実施例
1及び2を示す説明図。
【図2】同じく膣分泌物のpH測定用具の実施例3を示
す説明図。
【図3】実施例3の変化例を示す説明図。
【図4】本発明のpH測定用と従来法との相関性に関す
る実験結果を示すグラフ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膣分泌物のpHを測定するための用具で
    あって、オリモノの手当等のために日常的に使用可能な
    シート状の基材を具備し、肌に直接接触可能な部位、又
    は被覆を介して肌に間接に接触可能な部位にpH測定試
    薬を設置した構成を有する膣分泌物のpH測定用具。
  2. 【請求項2】 pH測定試薬はpH指示薬であり、それ
    が不織布又は試験紙に含有された状態にある請求項1記
    載の膣分泌物のpH測定用具。
  3. 【請求項3】 不織布又は試験紙を覆う被覆材は膣分泌
    物を通過させ、かつ被覆材を透視して不織布又は試験紙
    の色調の変化を目視により確認可能な素材より成る請求
    項2記載の膣分泌物のpH測定用具。
  4. 【請求項4】 pH指示薬はフェノールブルー(P
    B)、フェノールパープル(PP)、ブロモクレゾール
    グリーン(BCG)、クロールフェノールレッド(CP
    R)、メチルレッド(MR)、ブロモクレゾールパープ
    ル(BCP)、ブロモチモールブルー(BTB)、また
    はメチルレッド(MR)とブロモチモールブルー(BT
    B)を混合したものの中から選ばれた少なくとも1種よ
    りなる請求項2記載の膣分泌物のpH測定用具。
  5. 【請求項5】 測定する膣分泌物のpHは4〜8の範囲
    である。請求項1〜4のいずれかに記載の膣分泌物のp
    H測定用具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006504954A (ja) * 2002-11-01 2006-02-09 コモン センス リミテッド 分泌物試験物品
JP2013192888A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Oji Holdings Corp 吸収性物品
WO2021093361A1 (zh) * 2019-11-11 2021-05-20 深圳优丽康生物技术有限公司 一种阴道用包装产品及pH范围标准比色卡
US11135338B2 (en) 2014-07-01 2021-10-05 Common Sense Ltd. Diagnostic composition for identifying amniotic fluid

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