JP2000341871A - 充電装置及び充電方法 - Google Patents

充電装置及び充電方法

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JP2000341871A
JP2000341871A JP11145513A JP14551399A JP2000341871A JP 2000341871 A JP2000341871 A JP 2000341871A JP 11145513 A JP11145513 A JP 11145513A JP 14551399 A JP14551399 A JP 14551399A JP 2000341871 A JP2000341871 A JP 2000341871A
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charging
voltage
rechargeable batteries
current
rechargeable
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JP11145513A
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Shoichi Nakamura
正一 中村
Yoshihiro Konno
義弘 今野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の充電池を同時に効率よく急速充電する
ことができる充電装置を提供すること。 【解決手段】 直列接続されている複数の前記充電池B
1、B2に対して、充電電流I及び充電電圧Vを印加す
るための電源部110と、前記電源部110から出力さ
れる前記充電電流Iを制御するための電流制御部130
と、前記電源部110から出力される前記充電電圧Vを
制御するための電圧制御部140と、複数の前記充電池
B1、B2に対する前記充電電流I及び前記充電電圧I
の印加をON/OFFするため、複数の前記充電池B
1、B2に対してそれぞれ並列接続されている複数のス
イッチS1、S2と、前記電流制御部130、前記電圧
制御部140及び複数の前記スイッチS1、S2の動作
を制御すると共に、複数の前記充電池B1、B2におけ
るそれぞれの電池電圧E1、E2を測定する機能を有す
る制御部100とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充電装置の改良、
特に、複数の充電池を急速に充電する充電装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の充電装置の一例を示す構成
図であり、図6を参照して充電装置1について説明す
る。図6(A)の充電装置1は、充電回路2、スイッチ
S1、S2等を有しており、2つの充電池B1、B2が
充電回路2に対してそれぞれ並列に接続されている。充
電回路2は、充電池B1もしくは充電池B2に対してた
とえば充電池1本分の充電電流及び充電電圧を出力する
ものである。また、各充電池B1、B2への充電のON
/OFFは、スイッチS1、S2がそれぞれON/OF
Fする事によって制御されている。
【0003】次に、図6の充電装置1の動作例について
説明する。なお、以下に示す充電方法はスタガー充電方
式と呼ばれている。図6(B)はスイッチS1、S2の
タイミングチャートを示す図であるが、図6(B)にお
いて、まずスイッチS1が閉じて(ON状態)、スイッ
チS2が開く(OFF状態)。すると、充電池B1に対
して充電が開始される一方、充電池B2に対して充電が
行われない。充電池B1の充電が終了すると、スイッチ
S1が開いてスイッチS2が閉じる。すると、充電池B
1への充電が停止して、充電池B2に対して充電が行わ
れる。そして、充電池B2について充電が終了すると、
スイッチS1、S2がともにOFF状態となり、充電池
B1、B2に対して充電が終了する。
【0004】図7は従来の充電池の別の一例を示す構成
図であり、図7を参照して充電装置1Aについて説明す
る。なお、図7(A)の充電装置1Aは図6(A)の充
電装置1とほぼ同一の構成を有しているため、同一の部
位には同一の符号を付してその説明を省略する。また、
図7(B)はスイッチS1、S2のタイミングチャート
を示す図であり、図7を参照して充電装置1Aの動作例
について説明する。なお、以下に示す充電方法は時分割
充電方式と呼ばれている。
【0005】まず、充電回路2Aから所定の充電電流及
び充電電圧が印加される。このとき、スイッチS1は閉
じておりスイッチS2は開いている。すると、充電池B
1のみ充電が行われ充電池B2には充電が行われない。
そして、所定の時間が経過すると、スイッチS1が開く
と同時にスイッチS2が閉じられる。すると、充電池B
1の充電が停止するとともに、充電池B2の充電が開始
される。その後、所定の時間が経過すると、またスイッ
チS1が閉じるとともにスイッチS2が開かれ、充電池
B1の充電が行われる。この作業を繰り返すことによ
り、充電池B1、B2に対して充電が行われる。
【0006】図8は従来の充電装置の別の一例を示す構
成図であり、図8を参照して充電装置1Bについて説明
する。図8(A)の充電装置1Bは、充電回路2B、ダ
イオード4a、4b等を有しており、充電装置1Bは、
充電池B1、B2に対して充電池2本分の充電電流及び
充電池1本分の充電電圧を出力するものである。充電池
B1、B2は充電回路2Bとそれぞれ並列接続されてお
り、各充電池B1、B2にはダイオード4a、4bがそ
れぞれ直列接続されている。このダイオード4a、4b
は、充電池4aが充電池4bを充電し、もしくは充電池
4bが充電池4aを充電することを防止するため、電流
が一方にしか流れないようにするものである。
【0007】次に図8(B)は、充電池B1、B2に印
加される電圧の様子を示すタイムチャート図であり、図
8を参照して充電装置1Bの動作例について説明する。
なお、以下の充電方法はパラレル充電方式と呼ばれてい
る。図8(A)において充電回路2Bから充電池2本分
の充電電流及び1本分の充電電圧が充電池B1、B2に
印加される。これにより、充電池B1、B2にはそれぞ
れ充電池1本分の充電電流及び充電電圧が印加されるこ
ととなり、充電池B1、B2が同時に充電されることと
なる。そして、たとえば−ΔV検出方法等によって、充
電池B1、B2が−ΔVを生じたとき充電が終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した各充電装置
1、1A、1Bには以下のような問題点がある。まず、
図6(A)に示す充電装置1において、充電池B1、B
2の充電が別々に行われている。このため、充電池B
1、B2の両方を充電するためには、充電池複数倍の時
間がかかってしまい、急速充電を行うことができないと
いう問題がある。また、たとえば充電池B1、B2の両
方を充電するのに2時間かかる場合において、満充電で
なくとも早く使用するため、1時間で充電を中止してし
まった場合、一方の充電池B1のみが充電されて充電池
B2は全く充電されず、充電池B2については使用でき
ないという問題がある。
【0009】また、図7(A)に示す充電装置1Aにお
いて、充電池B1、B2の充電が交互に行われている。
従って、充電作業の途中で充電を停止しても、充電池B
1、B2の両方に適当量の充電が行われることになる。
しかし、図6(A)の充電装置1と同様に充電回路2A
が充電池1本分の充電電流及び充電電圧を出力するた
め、充電時間の短縮にはならず、急速充電を行うことが
できないという問題がある。このとき、充電回路2Aが
電池2本分の充電電流を出力すれば、約1/2の充電時
間で充電が完了するため、急速充電が可能になるが、充
電池には2倍の充電電流が流れるため、充電池B1、B
2に悪影響を与える。
【0010】また、充電池1本分の充電電圧(低電圧)
で充電池2本分の充電電流(大電流)を出力するような
充電回路2Aが必要となる。このため、大電流出力の充
電電源において充電電流Iの整流素子やコンバータトラ
ンスの高性能化が要求されるため、充電装置1Aのコス
トが高くなってしまう。また、図7(B)に示すよう
に、スイッチS1、S2のスイッチング作業が多くなる
ため、高速大電流のスイッチング素子が必要となり、コ
ストが高くなってしまう。さらに、充電装置1Aを小型
化することが困難であるという問題がある。
【0011】図8(A)の充電装置1Bにおいて充電を
行う場合、充電回路2Bは、2つの充電池を充電すると
きには2倍の充電電流、3つの充電池を充電するときに
は3倍の充電電流を出力する必要がある。従って、たと
えば充電池2本用充電器の場合、充電池1本分の充電電
圧(低電圧)で充電池2本分の充電電流(大電流)を出
力するような充電回路2Bが必要となってしまう。この
ため、大電流出力の充電電源において充電電流の整流素
子やコンバータトランスの高性能化が要求されるため、
充電装置1Aのコストが高くなってしまう。また、充電
装置1Bの小型化が困難になってしまうという問題があ
る。さらに、充電電流を各充電池ごとに制御する必要が
あるため、制御回路が複雑になってしまうとともにコス
トも更に高くなってしまうという問題がある。
【0012】そこで本発明は上記課題を解消し、複数の
充電池を同時に効率よく急速充電することができる充電
装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、直列接続されている複数の充電池に対し
て、充電電流及び充電電圧を印加するための電源部と、
前記電源部から出力される前記充電電流を制御するため
の電流制御部と、前記電源部から出力される前記充電電
圧を制御するための電圧制御部と、複数の前記充電池に
対してそれぞれ直列接続されており、前記充電池からの
逆流を防止するための逆流防止ダイオードと、複数の前
記充電池ごとに前記充電電流及び前記充電電圧の印加を
ON/OFFするため、複数の前記充電池と複数の前記
逆流防止ダイオードごとにそれぞれ並列接続されている
複数の充電停止スイッチと、前記電流制御部、前記電圧
制御部及び複数の前記充電停止スイッチの動作を制御す
ると共に、複数の前記充電池におけるそれぞれの電池電
圧を測定する機能を有する制御部とを有する充電装置に
より、達成される。
【0014】請求項1の構成によれば、複数の充電池を
直列接続させて、この複数の充電池に充電電流及び充電
電圧が印加されることで充電が行われる。また、制御部
は各充電池の電池電圧を測定する機能を有していて、充
電池が所定の電池電圧になると、充電池と並列接続され
ている充電停止スイッチをONしてその充電池への充電
作業を停止させる。複数の充電池を直接接続させた状態
で充電を行うため、充電池複数倍の電圧及び充電池1本
分の電流で充電を行うこととなる。また、各充電池ごと
に充電停止スイッチが並列接続されているとともに電池
電圧が測定されていることで、それぞれ残量が異なる複
数の充電池に対して、各充電池の残量に見合った充電時
間、充電電流及び充電電圧により充電作業を行うことと
なる。
【0015】上記目的は、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記制御部は、複数の前記充電
池の種類を判別する機能を有しており、複数の前記充電
池の種類によって、所定の前記充電電流及び前記充電電
圧が出力されるように、前記電流制御部及び電圧制御部
を制御する機能を有している充電装置により、達成され
る。請求項2の構成によれば、電池容量の異なる充電未
完了の充電池に対しては、それに見合った充電電流によ
り充電作業を切り換えることができる。
【0016】上記目的は、請求項6の発明によれば、直
列に接続されている複数の充電池に対して所定の充電電
流及び充電電圧を印加して、複数の前記充電池の電池電
圧をそれぞれ測定しながら充電を行い、複数の前記充電
池のうちいずれかの前記充電池の充電が完了すると、充
電が完了した前記充電池への前記充電電流及び前記充電
電圧の印加を停止して、複数の前記充電池における充電
が完了した前記充電池を除く前記充電池に対応した前記
充電電流及び充電電圧を印加して充電を行う充電方法に
より、達成される。
【0017】請求項6の構成によれば、複数の充電池を
直列接続させて、この複数の充電池に充電電流及び充電
電圧が印加されることで充電が行われる。また、充電は
各充電池の電池電圧を測定しながら行われ、いずれかの
充電池への充電が完了すると、その充電池への充電作業
を停止させる。その後、充電が完了していない充電池に
対応した充電電流及び充電電圧で、残りの充電池につい
て充電を行う。このように、複数の充電池を直接接続さ
せた状態で充電を行うため、充電池複数倍の電圧及び充
電池一本分の電流で充電を行うこととなる。また、各充
電池ごとに電池電圧が測定されているため、それぞれ残
量が異なる複数の充電池に対して、各充電池の残量に見
合った充電時間、充電電流及び充電電圧により充電作業
を行うこととなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0019】図1は本発明の充電装置の好ましい実施の
形態を示す概略図であり、図1を参照して充電装置10
について説明する。充電装置10は、筐体11、正極端
子12、負極端子13、端子位置調整部14、プリント
基板20、検出スイッチSB1(SB2)等を有してい
る。筐体11は上ケース11aと下ケース11bからな
っている。上ケース11aには図1(C)に示すように
充電するための充電池B1、B2が収容され、下ケース
11bには図1(A)に示すように端子位置調整部1
4、検出スイッチSB1(SB2)及びプリント基板2
0が収容されている。また、図1(B)に示すように、
上ケース11aには、充電池B1、B2を上ケース11
a内に収容しやすくするための凹部11cが形成されて
いる。
【0020】図1(A)の正極端子12は筐体11の一
端側に固定されており、負極端子13は筐体11の他端
側に固定されている。正極端子12及び負極端子13は
それぞれプリント基板20と接続されており、プリント
基板20を介して充電電流I及び充電電圧Vを充電電池
B1、B2に印加するものである。負極端子13の付近
には端子位置調整部14が配置されており、端子位置調
整部14は矢印R方向に揺動可能に設けられている。端
子位置調整部14は導電体からなっており、係止片14
a、接触部14b、絶縁部14cを有している。
【0021】係止片14aは、端子位置調整部14を矢
印R方向に揺動させる際、指をかける部位である。接触
部14bは充電池B1(B2)の負極側と接触する部位
であり、負極端子13の接触部13aよりも長さd1だ
け低く形成されている。また、負極端子13の接触部1
3aから接触部14bの長さはd2になるように形成さ
れている。これにより、端子位置調整部14が垂直方向
(矢印Z方向)に位置決めされたとき、たとえば単4電
池の負極部が接触部14bと接触することができる。
【0022】絶縁部14cは端子位置調整部14の下部
に形成されており、端子位置調整部14が垂直方向に位
置決めされたとき、検出スイッチSB1(SB2)と接
触するようになっている。検出スイッチSB1(SB
2)はプリント基板20上に設けられており、絶縁部1
4cに押されることによりスイッチが閉じる(ON)状
態になる。この検出スイッチSB1(SB2)により、
後述する制御部200は筐体11に収容された充電池B
1、B2の種類を判別することができる。
【0023】図2は本発明の充電装置10の好ましいシ
ステムの概略を示す図であり、図2を参照して充電装置
10について説明する。充電装置10にはたとえば2つ
の充電池B1、B2が配置されており、2つの充電池B
1、B2は直列接続されている。また、充電池B1、B
2に対して逆流防止ダイオードD1、D2がそれぞれ直
列に接続されており、充電停止スイッチS1あるいは充
電停止スイッチS2が閉じた(ONした)場合に、充電
池B1あるいは充電池B2のショート(逆流もしくは放
電)を防止する機能を有している。
【0024】充電池B1、B2及び逆流防止ダイオード
D1、D2にはそれぞれ充電停止スイッチS1、S2が
並列接続されており、充電停止スイッチS1、S2の開
閉動作は制御部200によって制御されている。充電停
止スイッチS1、S2は通常開いた(OFF)状態にあ
り、充電池B1、B2に対して充電が行われ、充電停止
スイッチS1、S2が閉じると(ONされると)、充電
池B1、B2に対する充電が停止する。なお、充電停止
スイッチS1、S2が同時にONになることはない。
【0025】図2の充電装置10は、電源部であるスイ
ッチング電源部110、定電圧電源部120、電流制御
部130、電圧制御部140、フォトカプラ150、制
御部200等を有している。スイッチング電源部110
には外部の電源供給部101から交流電流及び交流電圧
が供給され、スイッチング電源部110は交流電流及び
交流電圧から充電池B1、B2を充電するための充電電
流I及び充電電圧Vを生成するものである。定電圧電源
部120は、スイッチング電源部110から供給される
所定の電圧及び電流に基づいて、電流制御部130、電
圧制御部140及び制御部200を駆動するための駆動
電圧Vcc(たとえば5(V))を生成するものであ
る。
【0026】電流制御部130は、所定の充電電流Iが
充電池B1、B2に対して出力されるようにスイッチン
グ電源部110を制御するものである。具体的には、電
流制御部130は、制御部200から充電池B1、B2
に対して所定の充電電流Iを印加するように指令を受け
ると、その所定の充電電流Iがスイッチング電源部11
0から出力されるように制御する。また、電流制御部1
30はスイッチング電源部110から出力された充電電
流Iを充電電流検出抵抗RI(たとえば0.1(Ω))
を用いて検出し、検出された充電電流Iに基づいて常に
所定量の充電電流Iをスイッチング電源部110から出
力するよう監視している。これにより、充電池B1、B
2に過不足なく充電電流Iを印加することができる。
【0027】電圧制御部140は、所定の充電電圧Vが
充電池B1、B2に対して印加されるようにスイッチン
グ電源部110を制御するものである。具体的には、電
圧制御部140は、制御部200から充電池B1、B2
に対して所定の充電電圧Vを印加するように指令を受け
ると、その所定の充電電圧Vがスイッチング電源部11
0から出力されるように制御する。また、電圧制御部1
40はスイッチング電源部110から出力された充電電
圧Vを検出し、検出された充電電圧Vに基づいて常に所
定量の充電電圧Vをスイッチング電源部110から出力
するよう監視している。これにより、充電池B1、B2
に過不足なく充電電圧Vを印加することができる。
【0028】制御部200は、上述の通り、電流制御部
130、電圧制御部140及び充電停止スイッチS1、
S2の動作を制御するとともに、図1及び図2の検出ス
イッチSB1、SB2のON/OFFを判別して充電池
B1、B2の種類を判別する機能を有している。また、
制御部200は充電池B1、B2の電池電圧E1、E2
をそれぞれ測定する機能を有している。なお、制御部2
00が測定する電池電圧E1、E2は、それぞれ逆流防
止ダイオードD1、D2と充電池B1、B2の和の電圧
で表される。
【0029】フォトカプラ150は、電流制御部130
及び電圧制御部140から送られる制御信号をスイッチ
ング電源部110に送るものである。ここで、フォトカ
プラ150が用いられているのは、電流制御部130及
び電圧制御部140とスイッチング電源部110を電気
的に絶縁することによって、感電を防止するためであ
る。また、充電装置10には、外部に充電状態を表示す
るためのLED(発光ダイオード)が配置されており、
このLEDの動作は制御部200によって制御されてい
る。具体的には、制御部200は、たとえば充電池B
1、B2が充電されているとLEDが点灯し、充電池B
1、B2のいずれかが不良電池であるとLEDが点滅
し、充電池B1、B2の充電が完了するとLEDが消灯
するように制御する。なお、上述したスイッチング電源
部110、定電圧電源部120、電流制御部130、電
圧制御部140、制御部200等は図1のプリント基板
20上に形成されている。
【0030】図3は本発明の充電方法の好ましい実施の
形態を示すフローチャート図であり、図1乃至図3を参
照して充電方法について説明する。まず、ST1におい
て、図1の筐体11内に充電池B1、B2が収容されて
いるか否かについて判断される。具体的には、図2のス
イッチング電源部110が検出電流Is及び検出電圧V
sを充電池B1、B2に対して印加する。このとき、各
充電池B1、B2についてそれぞれついて判定を行うた
め、充電停止スイッチS1をOFF、充電停止スイッチ
S2をONして充電池B1について判定を行い、充電停
止スイッチS1をON、充電停止スイッチS2をOFF
して充電池B2について判定を行う。なお、検出電流I
sはたとえばトリクル充電電流値(134(mA))で
あり、検出電圧Vsはたとえば充電池1本分の電圧
(2.6(V))である。
【0031】そして、制御部200は充電池B1、B2
の電池電圧E1、E2を測定する。これにより、充電池
B1、B2が充電装置10に収容されているか否か、過
放電電池、満充電電池、ショート電池、オープン電池等
であるか否かが判定される。具体的には、電池電圧E
1、E2>2.0(V)の場合、充電池B1、B2はオ
ープン電池であり、電池電圧E1、E2<0.8(V)
の場合、充電池B1、B2はショート電池であり、0.
8(V)<電池電圧E1、E2<1.0(V)場合、充
電池B1、B2は過放電電池であり、1.0(V)<電
池電圧E1、E2<2.0(V)の場合、充電池B1、
B2は正常電池であると判断される。
【0032】次に、ST2において、充電池B1、B2
の種類が判別される。具体的には、たとえば充電池B1
は単3充電池であって、充電池B2は単4充電池である
場合、図1の充電池B1において端子位置調整部14は
下ケース11bに収容された状態となり、検出スイッチ
SB1はOFFになる。一方、充電池B2において端子
位置調整部14は矢印Z方向に位置決めされていて、検
出スイッチSB2はONになる。従って、図2の制御部
200はSB1、SB2のON/OFFを判別すること
により、充電池B1、B2の種類を判別することができ
る。
【0033】次に、ST3において、制御部200は検
出された充電池B1、B2の種類及び個数に基づいて、
スイッチング電源部110から出力すべき充電電流I及
び充電電圧Vを決定する。すなわち、制御部200は充
電装置10にいくつの充電池が収容されているか及びど
の種類の充電池が接続されているかによって充電電流I
及び充電電圧Vを決定する。具体的には、充電装置10
に2つの充電池B1、B2が接続されている場合、制御
部200は充電電圧Vが充電池2本分の電圧(たとえば
5.2(V))になるように電圧制御部140に指令を
送る。一方、充電装置10に1つの充電池B1もしくは
充電池B2のみが接続されている場合、もしくは一方の
充電池B1もしくは充電池B2が満充電電池である場
合、充電電圧Vが電池1本分の電圧(たとえば2.6
(V))になるように、電圧制御部140に指令を送
る。
【0034】また、2つの充電池B1、B2のうちいず
れか1つが単4充電池である場合、充電電流Iがたとえ
ば684(mA)になるように電流制御部130に指令
を送る。一方、充電池B1もしくはB2のうちいずれか
1つが単4電池でない場合、もしくは単4充電池の充電
が完了している場合、制御部200は、充電電流Iがた
とえば1526(mA)になるように電流制御部130
に指令を送る。
【0035】その後、ST4において、充電池B1、B
2もしくは充電池B1、B2のいずれか一方について充
電が行われる。すなわち、電流制御部130及び電圧制
御部140が制御部200から送られた充電電流値及び
充電電圧値に基づいてスイッチング電源部110を制御
して、スイッチング電源部110から所定の充電電流I
及び充電電圧Vが充電池B1、B2に印加されることに
より、充電が行われる。このとき、スイッチング電源部
110から出力された充電電流I及び充電電圧Vは、電
流制御部130及び電圧制御部140によってそれぞれ
監視されている。もし、充電電流I及び充電電圧Vが所
定の値になっていない場合、電流制御部130及び電圧
制御部140は、充電電流I及び充電電圧Vが所定の値
になるようにスイッチング電源部110を制御する。
【0036】そして、ST5において、制御部200は
電池電圧E1、E2が充電最高電圧(ピーク電圧)Ep
に達したか否かを判断する。そして、電池電圧E1、E
2が上昇中の場合(ピーク電圧Epに達していない場
合)、充電を続ける(ST4〜ST5)。一方、電池電
圧E1もしくは電池電圧E2がピーク電圧Epに達した
場合には、ST6において、制御部200は所定の時間
tが経過した後、充電が終了した充電池に並列接続され
ている充電停止スイッチS1もしくは充電停止スイッチ
S2をONにする。ここで、所定の時間tが経過した後
に充電を終了させるようにしたのは以下の理由による。
【0037】図4はいわゆる−ΔV検出方法により充電
完了を判断する際の電池電圧E1、E2の時間変化を示
すグラフ図であり、図4において充電池B2が充電池B
1よりも早く充電が完了した場合について示している。
図4において、たとえば充電池B2の充電完了時間が充
電池B1の充電完了時間よりもたとえば5分以内前であ
る場合、充電池B2の充電完了により充電停止スイッチ
S2がONされることで、充電池B1に対する充電電圧
Vに電圧降下(図4(A))もしくは電圧上昇(図4
(B))が発生する。これは、充電停止スイッチS1が
ONされることによる抵抗値の変化によるものである。
【0038】たとえば、充電停止スイッチS1がONさ
れた際の抵抗値=30(mΩ)、充電電流I=1526
(mA)の場合、ΔV=30(mΩ)×1526(m
A)=45(mV)の変化を生じることになる。ここ
で、−ΔV検出方法において、−ΔV=15(mA)〜
10(mA)に設定されていた場合、充電停止スイッチ
S1がONされたときに生じる電圧降下及び電圧上昇に
よって充電完了時間が変わってしまうという問題があ
る。そこで、ピーク電圧Epを検出したら、一定時間t
の経過した後に充電を完了することによって、正確に充
電時間を制御することができるようになる。なお、一定
時間tの一例として充電時間の5(%)程度の時間、す
なわち、充電に要する標準的な時間が60分である場合
には、ピーク電圧Epに達したときから3分経過した後
に充電が完了するようにする。なお、簡便的な方法とし
て、−ΔV値を若干大きくして、−ΔV検出方法で充電
完了を検出するようにしてもよい。
【0039】その後、ST7において、図1の制御部2
00は充電装置10に接続されているすべての充電池B
1、B2の充電が完了したか否かを判断する。すべての
充電池B1、B2の充電が完了していない場合、ST8
において、充電が完了した充電池B1もしくは充電池B
2と並列接続されている充電停止スイッチS1もしくは
充電停止スイッチS2がONにされて、当該充電池B1
もしくは充電池B2に充電電流が流れるのを防止する。
【0040】そして、ST3において、制御部200
は、充電が完了していない充電池B1もしくは充電池B
2の充電池の種類に応じた充電電流I及び充電電圧Vを
設定して、この充電電流I及び充電電圧Vに基づいて充
電未完了の充電池B1もしくは充電池B2の充電を行
う。これにより、電池容量の異なる充電未完了の充電池
B1もしくは充電池B2に対しては、それに見合った充
電電流I及び充電電圧Vにより充電作業を行うことがで
きる。そして、すべての充電池B1、B2の両方の充電
が完了するまで、ST3〜ST7の作業が繰り返され
る。
【0041】ST7において、すべての充電池B1、B
2に対して充電が完了すると、ST9において、充電停
止スイッチS1、S2がともにOFFされる。そして、
ST10において、制御部200は、スイッチング電源
部110から出力される充電電流Iをトリクル充電電流
値になるように電流制御部130を制御する。
【0042】図5は本発明の充電装置の別の実施の形態
を示す構成図であり、図5を参照して充電装置100に
ついて説明する。なお、図5の充電装置100において
図1の充電装置10と同一の構成を有する部位には同一
の符号を付してその説明を省略する。図5の充電装置1
00が図1の充電装置10と異なる点は、充電装置に収
容可能な充電池の数である。図5において、充電装置1
00にはたとえば4つの充電池B1、B2、B3、B4
が直列接続されている。各充電池B1〜B4にはそれぞ
れ充電停止スイッチS1〜S4が並列接続されていると
共に、各充電池B1〜B4の種類を検出するための検出
スイッチSB1〜SB4がそれぞれ配置されている。ま
た、制御部200は各充電池B1〜B4の電池電圧E1
〜E4を測定することができる。
【0043】このように、1つの充電装置で充電可能な
充電池の個数を増やす場合、各充電池に検出スイッチを
配置して、それぞれの電池の種類を判別する。また、各
充電池に逆流防止ダイオードを直列接続し、それらに充
電電流をON/OFFする充電停止スイッチを並列接続
し、制御部200が各充電池の電池電圧を測定できるよ
うにすれば、複数の種類の異なる充電池を充電するよう
な充電装置を提供することができる。
【0044】上記各実施の形態によれば、充電すべき複
数の充電池が直列接続されているため、充電装置10、
100に接続された充電池の個数倍の充電電圧Vを印加
することとなる。よって、たとえば1時間で充電できる
ような大電流の充電電流Iによりすべての充電池に対し
て充電しても、大電圧で充電が行われるため、充電装置
10、100からの発熱が少なく、充電効率の向上を図
ることができる。
【0045】また、制御部200が各充電池B1〜B4
の電池電圧E1〜E4を監視して、充電停止スイッチS
1〜S4によりそれぞれの充電池毎に充電の停止を行う
ことができるため、残存容量や充電池の種類のの異なる
充電池に対して同時に充電を行うことができる。つま
り、残存容量の小さい充電池は早期に充電を完了し、残
存容量の大きい充電池でもたとえば1時間の充電時間で
充電を完了することができる。さらに、急速充電を途中
で停止して充電池を使用する場合であっても、複数の充
電池を同時に充電しているため、いずれの充電池も充電
時間に見合った容量で充電池を使用することができる。
【0046】また、充電装置10、100で同時に充電
される充電池の数が複数であっても、各充電池に対して
1時間で充電できる大電流の充電電流Iを印加すること
ができ、急速充電を行うことができる。すなわち、充電
池の数が増加した場合でも、充電電流Iは充電池1個分
の充電電流、充電電圧Vは充電池1個分の充電電圧に充
電池の個数倍にすることで、充電電源の効率を改善する
ことができるため、急速充電の実施が容易であるととも
に、温度上昇対策も容易に行うことができる。さらに、
急速充電開始前に各充電池毎にオープン電池、ショート
電池、過放電電池などの充電池の不良を藩閥するため、
充電作業の安全性を向上させることができる。
【0047】本発明の実施の形態は、上記実施の形態に
限定されない。たとえば、図2及び図5において、充電
装置10もしくは充電装置100に収容される充電池は
2つもしくは4つの場合について説明しているが、本発
明は充電池が2つ以上の場合全てに適用することができ
る。この場合、充電装置に対して充電池が収容するスペ
ースを確保して各充電池を直接接続し、各充電池に逆流
防止ダイオードを直列接続するとともに、充電停止スイ
ッチを並列接続すればよい。また、上述する充電池B1
〜B4としては、Ni−Cd充電池、Ni水素充電池、
Liイオン充電池等があげられる。さらに、上記各実施
の形態において、充電池の種類として単3充電池及び単
4充電池の場合について例示しているが、角型充電池
(いわゆるガム型充電池)であってもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の充電池を同時に効率よく急速充電することができ
る充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の充電装置の好ましい実施の形態を示す
構成図。
【図2】本発明の充電装置の好ましい実施の形態を示す
構成図。
【図3】本発明の充電方法の好ましい実施の形態を示す
フローチャート図。
【図4】従来の−ΔV検出方法により充電池の充電状況
を把握するときの電池電圧の時間変位を示すグラフ図。
【図5】本発明の充電装置の別の実施の形態を示す構成
図。
【図6】従来の充電装置の一例を示す図。
【図7】従来の充電装置の別の一例を示す図。
【図8】従来の充電装置の別の一例を示す図。
【符号の説明】
10、100・・・充電装置、110・・・スイッチン
グ電源部(電源部)、130・・・電流制御部、140
・・・電圧制御部、200・・・制御部、E1、E2、
E3、E4・・・電池電圧、I・・・充電電流、SB
1、SB2、SB3、SB4・・・検出スイッチ、S
1、S2、S3、S4・・・スイッチ、V・・・充電電
圧、B1、B2、B3、B4・・・充電池、D1、D
2、D3、D4・・・逆流防止ダイオード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列接続されている複数の充電池に対し
    て、充電電流及び充電電圧を印加するための電源部と、 前記電源部から出力される前記充電電流を制御するため
    の電流制御部と、 前記電源部から出力される前記充電電圧を制御するため
    の電圧制御部と、 複数の前記充電池に対してそれぞれ直列接続されてお
    り、前記充電池からの逆流を防止するための逆流防止ダ
    イオードと、 複数の前記充電池ごとに前記充電電流及び前記充電電圧
    の印加をON/OFFするため、複数の前記充電池と複
    数の前記逆流防止ダイオードごとにそれぞれ並列接続さ
    れている複数の充電停止スイッチと、 前記電流制御部、前記電圧制御部及び複数の前記充電停
    止スイッチの動作を制御すると共に、複数の前記充電池
    におけるそれぞれの電池電圧を測定する機能を有する制
    御部とを有することを特徴とする充電装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、複数の前記充電池の種類
    を判別する機能を有しており、複数の前記充電池の種類
    によって、所定の前記充電電流及び前記充電電圧が出力
    されるように、前記電流制御部及び電圧制御部を制御す
    る機能を有している請求項1に記載の充電装置。
  3. 【請求項3】 前記電流制御部は、前記電源部から出力
    される前記充電電流を測定して、所定の前記充電電流が
    出力されるように前記電源部を制御する機能を有してい
    る請求項1に記載の充電装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧制御部は、前記電源部から出力
    される前記充電電圧を測定して、所定の前記充電電圧が
    出力されるように前記電源部を制御する機能を有してい
    る請求項1に記載の充電装置。
  5. 【請求項5】 直列に接続されている複数の充電池に対
    して、所定の充電電流及び充電電圧を印加して、複数の
    前記充電池の電池電圧をそれぞれ測定しながら充電を行
    い、 複数の前記充電池のうち、いずれかの前記充電池の充電
    が完了すると、充電が完了した前記充電池への前記充電
    電流及び前記充電電圧の印加を停止して、 複数の前記充電池における充電が完了した前記充電池を
    除く前記充電池に対応した前記充電電流及び充電電圧を
    印加して充電を行うことを特徴とする充電方法。
  6. 【請求項6】 充電が完了した前記充電池を除いて、前
    記充電電流及び前記充電電圧を印加して充電を継続して
    行う際には、複数の前記充電池に対して所定の検査電流
    及び検査電圧を印加して前記充電池の有無及び故障を確
    認する請求項5に記載の充電方法。
  7. 【請求項7】 印加する前記充電電流及び前記充電電圧
    は、直列接続されている複数の前記充電池の種類及び個
    数によって決定される請求項5に記載の充電方法。
  8. 【請求項8】 前記充電池への充電の停止は、前記充電
    池の前記電池電圧が前記基準電圧に達してから所定の時
    間が経過した後に停止する請求項5に記載の充電方法。
  9. 【請求項9】 複数の前記充電池のうちそれぞれの前記
    充電池に対する充電の停止は、複数の前記充電池及び前
    記充電池ごとにそれぞれ直列接続された逆流防止ダイオ
    ードにそれぞれ並列接続されている充電停止スイッチの
    ON/OFFにより制御されている請求項5に記載の充
    電方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020053963A (ko) * 2000-12-26 2002-07-06 김춘태 복수의 밧데리용 밧데리충전장치
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