JP2000331644A - 高圧水銀放電ランプ - Google Patents
高圧水銀放電ランプInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 赤・緑・青のバランスのとれた発光スペクト
ルが得られ、かつ、発光管の破損のおそれのない、より
安全な高圧水銀放電ランプを得る。 【解決手段】 内部に一対の電極2a,2bが設けられ
た発光管1内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動
作中に遊離ハロゲンとなる封入物が封入されている。遊
離ハロゲンは発光管1内に10-3〜1μmol/cm3
の範囲で存在し、水銀3は発光管1の単位体積当たり1
00mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入され
ている。発光管1内にNa、Li、Kのうち少なくとも
1つが封入されている。
ルが得られ、かつ、発光管の破損のおそれのない、より
安全な高圧水銀放電ランプを得る。 【解決手段】 内部に一対の電極2a,2bが設けられ
た発光管1内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動
作中に遊離ハロゲンとなる封入物が封入されている。遊
離ハロゲンは発光管1内に10-3〜1μmol/cm3
の範囲で存在し、水銀3は発光管1の単位体積当たり1
00mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入され
ている。発光管1内にNa、Li、Kのうち少なくとも
1つが封入されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧水銀放電ラン
プに関するものである。
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶プロジェクタやオーバーヘッ
ドプロジェクタ等の光学機器のバックライトとして、点
灯中の水銀の蒸気圧を20MPa〜35MPaの範囲内
に上昇させることにより可視域の連続発光を増大させた
高圧水銀放電ランプと、反射鏡とを組み合わせた投射型
光源が知られている(特開平2−148561号公
報)。
ドプロジェクタ等の光学機器のバックライトとして、点
灯中の水銀の蒸気圧を20MPa〜35MPaの範囲内
に上昇させることにより可視域の連続発光を増大させた
高圧水銀放電ランプと、反射鏡とを組み合わせた投射型
光源が知られている(特開平2−148561号公
報)。
【0003】この種の高圧放電ランプは、電極間距離が
短く、点光源に近いため、反射鏡と組み合わせた場合、
光の利用効率が高く、また、寿命中の光量や光色の変化
が少ないという利点を備えている。
短く、点光源に近いため、反射鏡と組み合わせた場合、
光の利用効率が高く、また、寿命中の光量や光色の変化
が少ないという利点を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな高圧水銀放電ランプは、水銀蒸気圧を高めたことに
より水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるが、赤(600nm以上)
の発光強度の上昇は少ないため、色バランスが悪いとい
う問題がある。
うな高圧水銀放電ランプは、水銀蒸気圧を高めたことに
より水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるが、赤(600nm以上)
の発光強度の上昇は少ないため、色バランスが悪いとい
う問題がある。
【0005】また、点灯中の水銀の蒸気圧が20Mpa
〜35Mpaと高いため発光管が破損するおそれもあ
り、点灯中の水銀蒸気圧をできるだけ低くした、より安
全な高圧水銀放電ランプが望まれていた。
〜35Mpaと高いため発光管が破損するおそれもあ
り、点灯中の水銀蒸気圧をできるだけ低くした、より安
全な高圧水銀放電ランプが望まれていた。
【0006】本発明は、赤・緑・青のバランスのとれた
発光スペクトルを得ることができるとともに、発光管の
破損のおそれのない、より安全な高圧水銀放電ランプを
得ることを目的とする。
発光スペクトルを得ることができるとともに、発光管の
破損のおそれのない、より安全な高圧水銀放電ランプを
得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
高圧放電ランプは、内部に一対の電極が設けられた発光
管内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動作中に遊
離ハロゲンとなる封入物が封入され、前記遊離ハロゲン
は前記発光管内に10-3〜1μmol/cm3の範囲で
存在し、前記水銀は前記発光管の単位体積あたり100
mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入されてい
る高圧水銀放電ランプにおいて、Na、Li、Kのうち
少なくとも1つが前記発光管内に封入された構成を有す
る。
高圧放電ランプは、内部に一対の電極が設けられた発光
管内に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動作中に遊
離ハロゲンとなる封入物が封入され、前記遊離ハロゲン
は前記発光管内に10-3〜1μmol/cm3の範囲で
存在し、前記水銀は前記発光管の単位体積あたり100
mg/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入されてい
る高圧水銀放電ランプにおいて、Na、Li、Kのうち
少なくとも1つが前記発光管内に封入された構成を有す
る。
【0008】これにより、水銀蒸気圧を高めたことによ
り水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるとともに、Na(ナトリウ
ム)(590nm)、Li(リチウム)(671n
m)、K(カリウム)(766nm、770nm)の発
光により赤の発光が増大するため、緑、青、赤のバラン
スの取れた発光スペクトルを得ることができる。
り水銀分子による可視域の連続発光が増大し、特に緑
(535nm〜565nm)、青(435nm〜465
nm)の発光強度が高くなるとともに、Na(ナトリウ
ム)(590nm)、Li(リチウム)(671n
m)、K(カリウム)(766nm、770nm)の発
光により赤の発光が増大するため、緑、青、赤のバラン
スの取れた発光スペクトルを得ることができる。
【0009】請求項2記載の高圧放電ランプは、請求項
1記載の高圧放電ランプにおいて、前記Na、Li、K
封入総量は、前記遊離ハロゲンの封入量に対しmol比
で1/10以下である構成を有する。
1記載の高圧放電ランプにおいて、前記Na、Li、K
封入総量は、前記遊離ハロゲンの封入量に対しmol比
で1/10以下である構成を有する。
【0010】これにより、緑、青、赤のバランスの取れ
た発光スペクトルが得られるとともに、Na、Li、K
は点灯中にすべて蒸発し、余剰なNa、Li、Kが発光
管内壁に堆積することがないため、光学的な障害となる
ことなく、またNa、Li、Kと発光管内壁の反応によ
る発光管失透を生じることもない。
た発光スペクトルが得られるとともに、Na、Li、K
は点灯中にすべて蒸発し、余剰なNa、Li、Kが発光
管内壁に堆積することがないため、光学的な障害となる
ことなく、またNa、Li、Kと発光管内壁の反応によ
る発光管失透を生じることもない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態である点灯電
力120Wの高圧水銀放電ランプは、図1に示すよう
に、発光部1aと、この発光部1aの両端に連設された
封止部4a,4bとを有する石英ガラス製の発光管1を
備えている。発光部1aの内部には、タングステンから
なる一対の電極2a,2bが電極間距離を1.2mmと
して設けられている。封止部4a,4b側の電極2a,
2bの端部は、モリブデンからなる金属箔5a,5bの
一端部に接続されている。金属箔5a,5bの他端部に
は外部導線6a,6bの一端部が接続されている。電極
2a,2bの封止部4a,4b側端部、金属箔5a,5
b、外部導線6a,6bの一端部は封止部4a,4bに
気密封止されている。外部導線6a,6bの他端部は封
止部4a,4bから発光管1外部に導出されている。
力120Wの高圧水銀放電ランプは、図1に示すよう
に、発光部1aと、この発光部1aの両端に連設された
封止部4a,4bとを有する石英ガラス製の発光管1を
備えている。発光部1aの内部には、タングステンから
なる一対の電極2a,2bが電極間距離を1.2mmと
して設けられている。封止部4a,4b側の電極2a,
2bの端部は、モリブデンからなる金属箔5a,5bの
一端部に接続されている。金属箔5a,5bの他端部に
は外部導線6a,6bの一端部が接続されている。電極
2a,2bの封止部4a,4b側端部、金属箔5a,5
b、外部導線6a,6bの一端部は封止部4a,4bに
気密封止されている。外部導線6a,6bの他端部は封
止部4a,4bから発光管1外部に導出されている。
【0012】発光管1の発光部1a内には水銀3が15
0mg/cm3の密度で封入され、かつ始動用希ガスと
してアルゴンガスが100hPa、点灯動作中に遊離し
てハロゲンとなる封入物としてCH2Br2が5×10
-2μmol/cm3の密度でそれぞれ封入されている。
さらにLi、K、Naの3種が総量で1×10-2μmo
l/cm3の密度で封入されている。
0mg/cm3の密度で封入され、かつ始動用希ガスと
してアルゴンガスが100hPa、点灯動作中に遊離し
てハロゲンとなる封入物としてCH2Br2が5×10
-2μmol/cm3の密度でそれぞれ封入されている。
さらにLi、K、Naの3種が総量で1×10-2μmo
l/cm3の密度で封入されている。
【0013】封入物であるCH2Br2はランプ点灯動
作中に分解され、遊離ハロゲンBrは発光管1内に1×
10-1μmol/cm3の密度で存在することとなる。
作中に分解され、遊離ハロゲンBrは発光管1内に1×
10-1μmol/cm3の密度で存在することとなる。
【0014】上記高圧水銀放電ランプ(以下、本発明品
という)と、本発明品と同様な構成で、発光管内にN
a、Li、Kが封入されていない点で異なる従来の高圧
水銀放電ランプ(以下、従来品という)とを、点灯電力
120Wで点灯させたときの分光スペクトルを図2にそ
れぞれ示す。なお、図2において、本発明品を実線で、
従来品を破線でそれぞれ示す。
という)と、本発明品と同様な構成で、発光管内にN
a、Li、Kが封入されていない点で異なる従来の高圧
水銀放電ランプ(以下、従来品という)とを、点灯電力
120Wで点灯させたときの分光スペクトルを図2にそ
れぞれ示す。なお、図2において、本発明品を実線で、
従来品を破線でそれぞれ示す。
【0015】図2から明らかなように、従来品では、水
銀の可視域の輝線は波長405nm、436nm、54
6nm、578nmであり、578nmを超える波長の
発光は水銀分子による連続発光に頼っているのに対し、
本発明品では、Na(590nm)、Li(671n
m)、K(766nm、770nm)の発光により57
8nmを超える波長の発光が補われていることが分か
る。
銀の可視域の輝線は波長405nm、436nm、54
6nm、578nmであり、578nmを超える波長の
発光は水銀分子による連続発光に頼っているのに対し、
本発明品では、Na(590nm)、Li(671n
m)、K(766nm、770nm)の発光により57
8nmを超える波長の発光が補われていることが分か
る。
【0016】このように本発明品においては、水銀以外
の発光、すなわちLi、K、Naの発光により赤成分を
補って、緑、青、赤のバランスのとれた発光スペクトル
を得ることができる。
の発光、すなわちLi、K、Naの発光により赤成分を
補って、緑、青、赤のバランスのとれた発光スペクトル
を得ることができる。
【0017】次に、発光管単位体積当たり75mg/c
m3〜320mg/cm3の範囲で水銀量を各々封入した
ランプを試作して点灯試験を行った。この点灯試験にお
いて、それぞれのランプの発光強度バランス、破損数に
ついて観察し、そして、その結果を表1に示した。な
お、表1中記号○は好ましいことを、記号×は好ましく
なかったことを示す。
m3〜320mg/cm3の範囲で水銀量を各々封入した
ランプを試作して点灯試験を行った。この点灯試験にお
いて、それぞれのランプの発光強度バランス、破損数に
ついて観察し、そして、その結果を表1に示した。な
お、表1中記号○は好ましいことを、記号×は好ましく
なかったことを示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、100mg/c
m3〜320mg/cm3の水銀を封入したランプは、水
銀発光とLi、K、Naの発光により、良好な発光強度
バランスが得られた。しかし、水銀が320mg/cm
3封入されたものは1000時間までの間に10本中2
本のランプが破損した。75mg/cm3の水銀を封入
したランプは、破損は生じなかったが、発光強度バラン
スが好ましくなかった。
m3〜320mg/cm3の水銀を封入したランプは、水
銀発光とLi、K、Naの発光により、良好な発光強度
バランスが得られた。しかし、水銀が320mg/cm
3封入されたものは1000時間までの間に10本中2
本のランプが破損した。75mg/cm3の水銀を封入
したランプは、破損は生じなかったが、発光強度バラン
スが好ましくなかった。
【0020】この結果から、良好な発光強度バランスを
保ち、寿命中の破損を抑制するためには、発光管単位体
積当たり100mg/cm3〜300mg/cm3の水銀
量(すなわち点灯中の水銀の蒸気圧が10Mpa〜30
Mpaとなる範囲)とするのが好ましいことがわかっ
た。前述の従来技術(特開平2−148561号公報)
によると、赤成分の改善のため水銀蒸気圧は20MPa
以上必要であるが、本発明ではLi、Na、Kの発光に
より赤成分を補うため、必要とする水銀蒸気圧を10M
Paまで下げることができ、発光管の破損のおそれもな
く、より安全な高圧水銀放電ランプを得ることができ
る。
保ち、寿命中の破損を抑制するためには、発光管単位体
積当たり100mg/cm3〜300mg/cm3の水銀
量(すなわち点灯中の水銀の蒸気圧が10Mpa〜30
Mpaとなる範囲)とするのが好ましいことがわかっ
た。前述の従来技術(特開平2−148561号公報)
によると、赤成分の改善のため水銀蒸気圧は20MPa
以上必要であるが、本発明ではLi、Na、Kの発光に
より赤成分を補うため、必要とする水銀蒸気圧を10M
Paまで下げることができ、発光管の破損のおそれもな
く、より安全な高圧水銀放電ランプを得ることができ
る。
【0021】また、発光管1に遊離ハロゲンとなる封入
物を封入せず、水銀と始動用希ガス、Li、K、Naを
封入したランプを点灯寿命試験した結果、点灯100時
間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管内
壁に付着して黒化が発生した。一方、Li、K、Naが
封入され、遊離ハロゲンCl、Br、Iが10-4〜1μ
mol/cm3の範囲で存在するランプを点灯寿命試験
した結果、点灯100時間以内でほとんど黒化は観察さ
れなかった。3000時間まで点灯したランプでも顕著
な黒化は発生しなかったが、遊離ハロゲンCl、Br、
Iが10-3〜1μmol/cm3の範囲で存在するもの
は特に良好な結果を示した。これはランプの点灯中に電
極から蒸発した電極材料であるタングステンが、ハロゲ
ンサイクルにより発光管内壁に付着することなく電極に
戻るため、発光管内壁の黒化を抑制したためであると考
えられる。またハロゲンCl、Br、Iの中では、特に
Brの発光管内壁黒化抑制効果が高かった。
物を封入せず、水銀と始動用希ガス、Li、K、Naを
封入したランプを点灯寿命試験した結果、点灯100時
間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管内
壁に付着して黒化が発生した。一方、Li、K、Naが
封入され、遊離ハロゲンCl、Br、Iが10-4〜1μ
mol/cm3の範囲で存在するランプを点灯寿命試験
した結果、点灯100時間以内でほとんど黒化は観察さ
れなかった。3000時間まで点灯したランプでも顕著
な黒化は発生しなかったが、遊離ハロゲンCl、Br、
Iが10-3〜1μmol/cm3の範囲で存在するもの
は特に良好な結果を示した。これはランプの点灯中に電
極から蒸発した電極材料であるタングステンが、ハロゲ
ンサイクルにより発光管内壁に付着することなく電極に
戻るため、発光管内壁の黒化を抑制したためであると考
えられる。またハロゲンCl、Br、Iの中では、特に
Brの発光管内壁黒化抑制効果が高かった。
【0022】なお、上記実施形態では、点灯動作中にお
いて遊離ハロゲンとなる封入物として、CH2Br2を
用いたが、CH2Cl2、CH2I2、CH3Cl、C
H3Br、CH3I、CHCl3、CHBr3、CHI
3のうちいずれか1つを用いても同様な効果を得ること
ができる。
いて遊離ハロゲンとなる封入物として、CH2Br2を
用いたが、CH2Cl2、CH2I2、CH3Cl、C
H3Br、CH3I、CHCl3、CHBr3、CHI
3のうちいずれか1つを用いても同様な効果を得ること
ができる。
【0023】次に、Na、Li、Kを発光管の体積当た
りの封入量として、4×10-2〜4×1μmol/cm
3封入した発光管を試作し、点灯寿命試験を行った結果
を表2に示す。遊離ハロゲンBrは10-1μmol/c
m3で存在しており、存在する遊離ハロゲン密度と封入
されたNa、Li、Kの総量との密度の比をあわせて表
2に示してある。なお、表2中記号○は発光管黒化の発
生がない、また結果として良好であったことを示す。同
じく記号×は発光管黒化の発生があった、また結果とし
て好ましくなかったことを示す。
りの封入量として、4×10-2〜4×1μmol/cm
3封入した発光管を試作し、点灯寿命試験を行った結果
を表2に示す。遊離ハロゲンBrは10-1μmol/c
m3で存在しており、存在する遊離ハロゲン密度と封入
されたNa、Li、Kの総量との密度の比をあわせて表
2に示してある。なお、表2中記号○は発光管黒化の発
生がない、また結果として良好であったことを示す。同
じく記号×は発光管黒化の発生があった、また結果とし
て好ましくなかったことを示す。
【0024】
【表2】
【0025】点灯寿命試験の結果、Na、Li、K封入
総量が、遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/1
0を超えるランプは、点灯寿命試験の結果、点灯500
時間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管
内壁に付着して黒化が発生した。これは、Na、Li、
Kが遊離ハロゲンと結合してしまうため、遊離ハロゲン
が減ることによって、タングステンによる黒化を抑制す
るハロゲンサイクルが阻害されたためと考えられる。
総量が、遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/1
0を超えるランプは、点灯寿命試験の結果、点灯500
時間以内で電極材料であるタングステンが飛散し発光管
内壁に付着して黒化が発生した。これは、Na、Li、
Kが遊離ハロゲンと結合してしまうため、遊離ハロゲン
が減ることによって、タングステンによる黒化を抑制す
るハロゲンサイクルが阻害されたためと考えられる。
【0026】また、封入されたNa、Li、Kの密度が
遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/10を超え
るランプは、Na、Li、Kと遊離ハロゲンとの化合物
が点灯中に一部が蒸発せずに発光管内壁に堆積し、点灯
500時間以内で発光管材料である石英ガラスと反応し
発光管に失透が生じることがわかった。失透が生じると
光学的に悪影響を与えてしまうこととなる。
遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/10を超え
るランプは、Na、Li、Kと遊離ハロゲンとの化合物
が点灯中に一部が蒸発せずに発光管内壁に堆積し、点灯
500時間以内で発光管材料である石英ガラスと反応し
発光管に失透が生じることがわかった。失透が生じると
光学的に悪影響を与えてしまうこととなる。
【0027】一方、封入Na、Li、Kの密度が遊離ハ
ロゲンの封入量に対しmol比で1/10以下である
と、ハロゲンサイクルが阻害されることがないため、点
灯500時間以内では黒化が発生することはなかった。
さらにNa、Li、Kは点灯中にすべて蒸発し、余剰な
Na、Li、Kが発光管内壁に堆積することがないた
め、光学的な障害となることなく、またNa、Li、K
と発光管内壁の反応による発光管失透を生じることもな
かった。
ロゲンの封入量に対しmol比で1/10以下である
と、ハロゲンサイクルが阻害されることがないため、点
灯500時間以内では黒化が発生することはなかった。
さらにNa、Li、Kは点灯中にすべて蒸発し、余剰な
Na、Li、Kが発光管内壁に堆積することがないた
め、光学的な障害となることなく、またNa、Li、K
と発光管内壁の反応による発光管失透を生じることもな
かった。
【0028】そのため、封入するNa、Li、Kの封入
総量は発光管1の体積当たり遊離ハロゲンの封入量に対
しmol比で1/10以下が好ましい。
総量は発光管1の体積当たり遊離ハロゲンの封入量に対
しmol比で1/10以下が好ましい。
【0029】なお、遊離ハロゲンはBrに限らず、C
l、Iでも同様の効果が得られる。
l、Iでも同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、高輝度
で、かつ赤、緑、青のバランスのとれた発光スペクトル
が得られるとともに、点灯寿命中に発光管が黒化・失透
することを抑制することができるとともに、発光管の破
損のおそれのないより安全な高圧水銀放電ランプを提供
することができる。
で、かつ赤、緑、青のバランスのとれた発光スペクトル
が得られるとともに、点灯寿命中に発光管が黒化・失透
することを抑制することができるとともに、発光管の破
損のおそれのないより安全な高圧水銀放電ランプを提供
することができる。
【図1】本発明の一実施形態である高圧水銀放電ランプ
の正面図
の正面図
【図2】本発明の一実施形態である高圧水銀放電ランプ
と従来の高圧水銀放電ランプとの分光分布の比較を示す
図
と従来の高圧水銀放電ランプとの分光分布の比較を示す
図
1 発光管 1a 発光部 2a,2b 電極 3 水銀 4a,4b 封止部 5a,5b 金属箔 6a,6b 外部導線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 伸吾 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5C015 QQ02 QQ03 QQ04 RR01 RR05
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に一対の電極が設けられた発光管内
に、水銀と始動用希ガスとともに、点灯動作中に遊離ハ
ロゲンとなる封入物が封入され、前記遊離ハロゲンは前
記発光管内に10-3〜1μmol/cm3の範囲で存在
し、前記水銀は前記発光管の単位体積あたり100mg
/cm3〜300mg/cm3の範囲で封入されている高
圧水銀放電ランプにおいて、Na、Li、Kのうち少な
くとも1つが前記発光管内に封入されていることを特徴
とする高圧水銀放電ランプ。 - 【請求項2】 前記Na、Li、Kの封入総量は、前記
遊離ハロゲンの封入量に対しmol比で1/10以下で
あることを特徴とする請求項1記載の高圧水銀放電ラン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13820899A JP2000331644A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 高圧水銀放電ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13820899A JP2000331644A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 高圧水銀放電ランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000331644A true JP2000331644A (ja) | 2000-11-30 |
Family
ID=15216620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13820899A Pending JP2000331644A (ja) | 1999-05-19 | 1999-05-19 | 高圧水銀放電ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000331644A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002304971A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Harison Toshiba Lighting Corp | 高圧放電ランプおよび紫外線照射装置 |
JP2007005588A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Ushio Inc | 紫外線照射装置および光照射方法 |
-
1999
- 1999-05-19 JP JP13820899A patent/JP2000331644A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002304971A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Harison Toshiba Lighting Corp | 高圧放電ランプおよび紫外線照射装置 |
JP2007005588A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Ushio Inc | 紫外線照射装置および光照射方法 |
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