JP2000319890A - 土壌流出防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方法 - Google Patents
土壌流出防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方法Info
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- JP2000319890A JP2000319890A JP11130548A JP13054899A JP2000319890A JP 2000319890 A JP2000319890 A JP 2000319890A JP 11130548 A JP11130548 A JP 11130548A JP 13054899 A JP13054899 A JP 13054899A JP 2000319890 A JP2000319890 A JP 2000319890A
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 赤褐色の微粒子を多量に含む赤土等の土壌に
おいて、激しい降雨及び強風による表面流出を防止し、
水路、河川、海洋への流出及び汚染を防止すると共に、
植栽物の初期生育を保護する土壌流出防止用シート及び
そのシートを使用した土壌流出防止方法。 【解決手段】 天然繊維を立体的に交絡させたシート又
は天然繊維を紐状に加工したものを交織・編されて構成
された布帛からなるシートであって、該シートが厚さ8
mm〜20mmであり、かつ、密度0.065〜0.0
94g/cm3からなることを特徴とする土壌流出防止
用シート10。また、土壌の傾斜地及び/又は平地表面
部を上記構成の土壌流出防止用シート10で被覆し、固
定具20で固定したことを特徴とする土壌流出防止方
法。
おいて、激しい降雨及び強風による表面流出を防止し、
水路、河川、海洋への流出及び汚染を防止すると共に、
植栽物の初期生育を保護する土壌流出防止用シート及び
そのシートを使用した土壌流出防止方法。 【解決手段】 天然繊維を立体的に交絡させたシート又
は天然繊維を紐状に加工したものを交織・編されて構成
された布帛からなるシートであって、該シートが厚さ8
mm〜20mmであり、かつ、密度0.065〜0.0
94g/cm3からなることを特徴とする土壌流出防止
用シート10。また、土壌の傾斜地及び/又は平地表面
部を上記構成の土壌流出防止用シート10で被覆し、固
定具20で固定したことを特徴とする土壌流出防止方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤褐色の微粒子を
多量に含む赤土等の土壌において、激しい降雨、強風な
どによる表面流出を防止し、水路、河川、海洋への流出
及び濁水等による汚染を防止すると共に、植栽物の初期
生育を保護する土壌流出防止用シート及びそのシートを
使用した土壌流出防止方法に関する。
多量に含む赤土等の土壌において、激しい降雨、強風な
どによる表面流出を防止し、水路、河川、海洋への流出
及び濁水等による汚染を防止すると共に、植栽物の初期
生育を保護する土壌流出防止用シート及びそのシートを
使用した土壌流出防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、陸部の開発に伴って、各都道府
県、特に、沖縄県内各地で急速な土壌の侵食が進行し、
赤土等の河川、海域への流出の被害が増えている。沖縄
県の赤土は、国頭マージなど赤褐色の微粒子を多量に含
むものであり、激しい降雨及び強風などにより表面流出
が起き、水路、河川、海洋への流出及び汚染、特に沖縄
では土壌等が海洋まで流出した場合には流出土壌の堆積
によりサンゴ礁の死滅などが課題となっている。
県、特に、沖縄県内各地で急速な土壌の侵食が進行し、
赤土等の河川、海域への流出の被害が増えている。沖縄
県の赤土は、国頭マージなど赤褐色の微粒子を多量に含
むものであり、激しい降雨及び強風などにより表面流出
が起き、水路、河川、海洋への流出及び汚染、特に沖縄
では土壌等が海洋まで流出した場合には流出土壌の堆積
によりサンゴ礁の死滅などが課題となっている。
【0003】この赤土等の土壌流出防止対策として、現
在さまざまな方法がとられ、その中でも赤土の発生源か
ら流出を防止する表面被覆工が注目されつつある。赤土
の土壌表面流出に対する防止方法としては、従来から
「わら材の敷設」、「アスファルト乳剤の散布」、「バ
ークの散布」などの表面被覆工が施されてきている。し
かしながら、「わら材の敷設」、「アスファルト乳剤の
散布」の効果は高いとはいえず、その効果の持続性も長
くはなかった。また、「バークの散布」については、傾
斜地および気象条件等の制約があった。
在さまざまな方法がとられ、その中でも赤土の発生源か
ら流出を防止する表面被覆工が注目されつつある。赤土
の土壌表面流出に対する防止方法としては、従来から
「わら材の敷設」、「アスファルト乳剤の散布」、「バ
ークの散布」などの表面被覆工が施されてきている。し
かしながら、「わら材の敷設」、「アスファルト乳剤の
散布」の効果は高いとはいえず、その効果の持続性も長
くはなかった。また、「バークの散布」については、傾
斜地および気象条件等の制約があった。
【0004】具体的には、上記「わら材の敷設」は、経
済的ではあるが耐久性に乏しく、表面流出防止効果も低
いものである。また、厳しい気象条件の下では、材料の
固定すら容易ではなく、数ケ月で材料自体が分散されて
しまうという課題がある。また、「アスファルトの乳剤
の散布」の効果は、施工直後のみであり、その後、すぐ
に効果が無くなるものである。また、表面に均一に散布
することは難しく、景観も良いとは言えないものであ
る。更に、「バークの散布」は、透水性のある土壌では
問題はないが、降雨量の多い場合、透水性の低い土壌で
は傾斜地表面で土粒子と共に流される場合が多いもので
ある。また、最近では、環境問題から「バーク」の入手
が困難になってきており、今後さらに材料の減少が予想
される。
済的ではあるが耐久性に乏しく、表面流出防止効果も低
いものである。また、厳しい気象条件の下では、材料の
固定すら容易ではなく、数ケ月で材料自体が分散されて
しまうという課題がある。また、「アスファルトの乳剤
の散布」の効果は、施工直後のみであり、その後、すぐ
に効果が無くなるものである。また、表面に均一に散布
することは難しく、景観も良いとは言えないものであ
る。更に、「バークの散布」は、透水性のある土壌では
問題はないが、降雨量の多い場合、透水性の低い土壌で
は傾斜地表面で土粒子と共に流される場合が多いもので
ある。また、最近では、環境問題から「バーク」の入手
が困難になってきており、今後さらに材料の減少が予想
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
技術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするも
のであり、厳しい気象条件下での耐久性、耐候性、土壌
流出防止効果の持続性、経済性、施工性の問題点を解決
することができる土壌流出防止用シート及びそのシート
を使用した土壌流出防止方法を提供することを目的とす
る。
技術の課題及び現状に鑑み、これを解消しようとするも
のであり、厳しい気象条件下での耐久性、耐候性、土壌
流出防止効果の持続性、経済性、施工性の問題点を解決
することができる土壌流出防止用シート及びそのシート
を使用した土壌流出防止方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の技術の課題及び現状などについて、鋭意検討した結
果、赤褐色の微粒子を多量に含む赤土等の土壌の傾斜地
及び/又は平地表面全体に、特定のシートを被覆して、
固定具により固定することにより、上記目的の土壌流出
防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方
法を得ることに成功し、本発明を完成するに至ったので
ある。すなわち、本発明は、次の(1)〜(5)に存する。 (1) 天然繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維
を紐状に加工したものを交織・編されて構成された布帛
からなるシートであって、該シートは厚さが8mm〜2
0mmであり、かつ、密度が0.065〜0.094g
/cm3からなることを特徴とする土壌流出防止用シー
ト。 (2) 前記シートは不織布からなる上記(1)記載の土壌流
出防止用シート。 (3) 前記シートには耐久性を向上させる剤が塗布させて
いる上記(1)又は(2)記載の土壌流出防止用シート。 (4) 土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を上記(1)〜(3)
の何れか一つに記載の土壌流出防止用シートで被覆し、
固定具で固定したことを特徴とする土壌流出防止方法。 (5) 前記固定具は、爪付きワッシャーとアンカーピンと
からなる上記(4)記載の土壌流出防止方法。
の技術の課題及び現状などについて、鋭意検討した結
果、赤褐色の微粒子を多量に含む赤土等の土壌の傾斜地
及び/又は平地表面全体に、特定のシートを被覆して、
固定具により固定することにより、上記目的の土壌流出
防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方
法を得ることに成功し、本発明を完成するに至ったので
ある。すなわち、本発明は、次の(1)〜(5)に存する。 (1) 天然繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維
を紐状に加工したものを交織・編されて構成された布帛
からなるシートであって、該シートは厚さが8mm〜2
0mmであり、かつ、密度が0.065〜0.094g
/cm3からなることを特徴とする土壌流出防止用シー
ト。 (2) 前記シートは不織布からなる上記(1)記載の土壌流
出防止用シート。 (3) 前記シートには耐久性を向上させる剤が塗布させて
いる上記(1)又は(2)記載の土壌流出防止用シート。 (4) 土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を上記(1)〜(3)
の何れか一つに記載の土壌流出防止用シートで被覆し、
固定具で固定したことを特徴とする土壌流出防止方法。 (5) 前記固定具は、爪付きワッシャーとアンカーピンと
からなる上記(4)記載の土壌流出防止方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の土壌流出防止用シートは、天然
繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐状に
加工したものを交織・編されて構成された布帛からなる
シートであって、該シートは厚さが8mm〜20mmで
あり、かつ、密度が0.065〜0.094g/cm3
からなることを特徴とするものである。また、本発明の
土壌流出防止方法は、降雨などによる土壌の流出を防止
し、水路、河川、海洋への流出及び汚染を防止するもの
であって、土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を上記構
成の土壌流出防止用シートで被覆し、固定具で固定した
ことを特徴とするものである。
しく説明する。本発明の土壌流出防止用シートは、天然
繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐状に
加工したものを交織・編されて構成された布帛からなる
シートであって、該シートは厚さが8mm〜20mmで
あり、かつ、密度が0.065〜0.094g/cm3
からなることを特徴とするものである。また、本発明の
土壌流出防止方法は、降雨などによる土壌の流出を防止
し、水路、河川、海洋への流出及び汚染を防止するもの
であって、土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を上記構
成の土壌流出防止用シートで被覆し、固定具で固定した
ことを特徴とするものである。
【0008】本発明の土壌流出防止用シートは、天然繊
維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐状に加
工したものを交織・編されて構成された布帛からなるシ
ートであって、該シートは、厚さ8mm〜20mm、か
つ、密度0.065〜0.094g/cm3からなるも
のである。本発明によるシートの敷設効果は、その材料
の厚さ、密度等によるところが大きいものである。すな
わちシートの厚さは、厚いほど効果が高いことはいうま
でもないが、密度の高い材料がより好適である。また、
これらの物理特性は、実際に敷設、使用する場合の材料
要求性能に関与するものとなり、更に、柔軟性、耐久
性、施工性、経済性、敷設後の景観なども要求性能に挙
げられる。土壌流出防止効果に大きく影響するのは、柔
軟性及び耐久性である。柔軟性の良い材料ほど敷設面の
凹凸に追従しやすく効果が高く、耐久力によりその効果
を持続させることができる。
維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐状に加
工したものを交織・編されて構成された布帛からなるシ
ートであって、該シートは、厚さ8mm〜20mm、か
つ、密度0.065〜0.094g/cm3からなるも
のである。本発明によるシートの敷設効果は、その材料
の厚さ、密度等によるところが大きいものである。すな
わちシートの厚さは、厚いほど効果が高いことはいうま
でもないが、密度の高い材料がより好適である。また、
これらの物理特性は、実際に敷設、使用する場合の材料
要求性能に関与するものとなり、更に、柔軟性、耐久
性、施工性、経済性、敷設後の景観なども要求性能に挙
げられる。土壌流出防止効果に大きく影響するのは、柔
軟性及び耐久性である。柔軟性の良い材料ほど敷設面の
凹凸に追従しやすく効果が高く、耐久力によりその効果
を持続させることができる。
【0009】従って、上記材料要求性能を総合的に考慮
すると、本発明の土壌流出防止用シートは、厚さ8mm
〜20mm、かつ、密度0.065〜0.094g/c
m3、好ましくは、厚さ8mm〜16mm、かつ、密度
0.081〜0.094g/cm3となるものが望まし
い。厚さが8mm未満のものであると、目的の土壌流出
防止効果が達成できず、耐候性、耐久性も低くなり、ま
た、流出土壌に埋まってしまい性能が発揮されないもの
となる。また、厚さが20mmを越えると、敷設面の凹
凸に対して追従が難しくなり、そのため目的の土壌流出
防止効果が達成できなくなり、好ましくない。また、密
度が0.065g/cm3未満のものであると、シート
の空隙が大きく、土壌流出防止効果が低くなる。また、
密度が0.094g/cm3を越えると、敷設の際の施
工性が悪くなり、好ましくない。
すると、本発明の土壌流出防止用シートは、厚さ8mm
〜20mm、かつ、密度0.065〜0.094g/c
m3、好ましくは、厚さ8mm〜16mm、かつ、密度
0.081〜0.094g/cm3となるものが望まし
い。厚さが8mm未満のものであると、目的の土壌流出
防止効果が達成できず、耐候性、耐久性も低くなり、ま
た、流出土壌に埋まってしまい性能が発揮されないもの
となる。また、厚さが20mmを越えると、敷設面の凹
凸に対して追従が難しくなり、そのため目的の土壌流出
防止効果が達成できなくなり、好ましくない。また、密
度が0.065g/cm3未満のものであると、シート
の空隙が大きく、土壌流出防止効果が低くなる。また、
密度が0.094g/cm3を越えると、敷設の際の施
工性が悪くなり、好ましくない。
【0010】本発明に用いる天然繊維を立体的に交絡さ
せたシートとしては、例えば、ヤシ殻の繊維をカギの付
いた針にてパンチングし、立体的に交絡させシート状に
し、樹脂にてコーティングした不織布などが挙げられ
る。不織布の特性としては、ある程度の伸びにより、敷
設面の凹凸への追従性に優れ、また、切断も容易であ
る。強度は、縦横への方向性が小さく、寸法安定する程
度の値となる10kg/5cm以上のものが好ましい。
本発明に用いる天然繊維を紐状に加工したものを交織・
編されて構成された布帛からなるシートとしては、例え
ば、ヤシ繊維を用いた織物タイプのジオテキスタイル、
例えば、グリッドなどが挙げられる。このシートは、高
強度を保持し耐久性があるものである。これらのシート
の大きさは、土壌の特性、気象条件、土壌条件などによ
り適宜設定されるものであるが、幅1m×長さ10m〜
幅2m×長さ10mのものが望ましい。本発明に用いる
天然繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐
状に加工したものを交織・編されて構成された布帛から
なるシートは、基本的に原料が天然繊維であるので環境
にやさしいものとなり、天然繊維として充分の保水性が
あり、また、地表温度の急激な変化を和らげる働きを有
する。また、法面の不陸に対応して土壌になじみ、格子
一つ一つの小さなダム効果等により土粒子の流出及び種
子の流出を防ぐことができる。更に、これらのシートの
敷設後には植物等が根付き、土表面が安定した後は、養
分あるいは腐植土となり土に還るものとなり、飛来種
(郷土種)の定着促進、雨水等によるエロージョンの防
止、保温、保水効果、並びに土砂の堆積効果が期待され
るものとなる。
せたシートとしては、例えば、ヤシ殻の繊維をカギの付
いた針にてパンチングし、立体的に交絡させシート状に
し、樹脂にてコーティングした不織布などが挙げられ
る。不織布の特性としては、ある程度の伸びにより、敷
設面の凹凸への追従性に優れ、また、切断も容易であ
る。強度は、縦横への方向性が小さく、寸法安定する程
度の値となる10kg/5cm以上のものが好ましい。
本発明に用いる天然繊維を紐状に加工したものを交織・
編されて構成された布帛からなるシートとしては、例え
ば、ヤシ繊維を用いた織物タイプのジオテキスタイル、
例えば、グリッドなどが挙げられる。このシートは、高
強度を保持し耐久性があるものである。これらのシート
の大きさは、土壌の特性、気象条件、土壌条件などによ
り適宜設定されるものであるが、幅1m×長さ10m〜
幅2m×長さ10mのものが望ましい。本発明に用いる
天然繊維を立体的に交絡させたシート又は天然繊維を紐
状に加工したものを交織・編されて構成された布帛から
なるシートは、基本的に原料が天然繊維であるので環境
にやさしいものとなり、天然繊維として充分の保水性が
あり、また、地表温度の急激な変化を和らげる働きを有
する。また、法面の不陸に対応して土壌になじみ、格子
一つ一つの小さなダム効果等により土粒子の流出及び種
子の流出を防ぐことができる。更に、これらのシートの
敷設後には植物等が根付き、土表面が安定した後は、養
分あるいは腐植土となり土に還るものとなり、飛来種
(郷土種)の定着促進、雨水等によるエロージョンの防
止、保温、保水効果、並びに土砂の堆積効果が期待され
るものとなる。
【0011】上記シートには、更にシートの耐久性を向
上させる剤、例えば、アクリルエマルジョンからなるU
Vカット剤などをシート面等に塗布することができる。
UVカット剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導体
を含むアクリルポリマーのエマルジョンで紫外線吸収機
能を有するコーティング液が挙げられる。このUVカッ
ト剤は、温度変化や酸、アルカリに対しても安定してお
り、良好な紫外線吸収性能を有する。本発明では、シー
トの耐久性を向上させる剤となるUVカット剤などを更
にシート面等に塗布することにより、紫外線を吸収する
ことができ、シートの耐久性が向上することとなる。
上させる剤、例えば、アクリルエマルジョンからなるU
Vカット剤などをシート面等に塗布することができる。
UVカット剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導体
を含むアクリルポリマーのエマルジョンで紫外線吸収機
能を有するコーティング液が挙げられる。このUVカッ
ト剤は、温度変化や酸、アルカリに対しても安定してお
り、良好な紫外線吸収性能を有する。本発明では、シー
トの耐久性を向上させる剤となるUVカット剤などを更
にシート面等に塗布することにより、紫外線を吸収する
ことができ、シートの耐久性が向上することとなる。
【0012】本発明の土壌流出防止方法は、上記のよう
に構成されるシートを使用して、降雨による土壌の流出
の危険性がある土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を被
覆し、固定具で固定することにより、降雨などによる土
壌、濁水等の流出を防止し、水路、河川、海洋への流出
及び汚染を防止するものであって、土壌の流出が防止さ
れることとなる。傾斜地及び/又は平地表面部の被覆態
様等としては、例えば、図1〜図3に示すように、シー
ト10の縁部10a,10a同士が重ね合うように敷設
し、図3(c)に示すように、重ね部11に固定具で固
定することにより行うことができる。なお、図1及び図
2のシート10の大きさは、100cm×20cmから
なるものである。シートの重ね部は、1.5cmを標準
する。
に構成されるシートを使用して、降雨による土壌の流出
の危険性がある土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を被
覆し、固定具で固定することにより、降雨などによる土
壌、濁水等の流出を防止し、水路、河川、海洋への流出
及び汚染を防止するものであって、土壌の流出が防止さ
れることとなる。傾斜地及び/又は平地表面部の被覆態
様等としては、例えば、図1〜図3に示すように、シー
ト10の縁部10a,10a同士が重ね合うように敷設
し、図3(c)に示すように、重ね部11に固定具で固
定することにより行うことができる。なお、図1及び図
2のシート10の大きさは、100cm×20cmから
なるものである。シートの重ね部は、1.5cmを標準
する。
【0013】固定具としては、上記シートを土壌に確実
に固定できるものであれば、特に限定されるものではな
く、例えば、図3(a)に示される爪付きワッシャー2
0aとアンカーピン20bとからなる固定具20、図3
(b)に示される釘状の釘止め具21が挙げられる。図
1及び図2に示されるシートでは、固定具20及び21
が10本/枚を標準として、固定具20と固定具20の
間に釘状の釘止め具21で固定されている。上記固定具
20及び釘状の釘止め具21の固定本数は、土壌条件な
どにより、適宜変更することができるものであり、10
〜20cm間隔で1本固定することが望ましい。
に固定できるものであれば、特に限定されるものではな
く、例えば、図3(a)に示される爪付きワッシャー2
0aとアンカーピン20bとからなる固定具20、図3
(b)に示される釘状の釘止め具21が挙げられる。図
1及び図2に示されるシートでは、固定具20及び21
が10本/枚を標準として、固定具20と固定具20の
間に釘状の釘止め具21で固定されている。上記固定具
20及び釘状の釘止め具21の固定本数は、土壌条件な
どにより、適宜変更することができるものであり、10
〜20cm間隔で1本固定することが望ましい。
【0014】このように構成される本発明では、降雨に
よる土壌の流出の危険性がある土壌の傾斜地及び/又は
平地表面部全体に、上記特性のシートを敷設し、固定具
により固定することにより、土壌の表面流出を防止し、
水路、河川、海洋への流出及び濁水等による汚染を防止
すると共に、植栽した場合には苗の初期生育を保護及び
促進し、シートが天然繊維からなるものであるので、生
育後自然分解するものとなる。また、シートの厚さの相
違により、耐用年数を選択することができ、また、密度
を上げ、圧縮させることにより、土壌防止効果のみでな
く防草効果も向上させることができる。更に、シート
に、UVカット剤などの耐久性を向上させる剤を吹き付
けなどにより、塗布しておけば、耐候性等も向上するこ
とができる。本発明では、敷設後数年間は、流出防止の
効果を持続させ、植栽した場合の苗の初期の生育を保護
することができ、また、植栽が成長した後、自然分解さ
れ土壌内に非分解性物質を残存させないものとなる。更
に、植栽が生育することにより、土壌内に植栽の根が張
り巡り、流出防止効果が継続するものとなる。更にま
た、これらシートの固定は、固定具にて行い、強風、豪
雨等によるズレ、捲れを防ぐことが可能となる。
よる土壌の流出の危険性がある土壌の傾斜地及び/又は
平地表面部全体に、上記特性のシートを敷設し、固定具
により固定することにより、土壌の表面流出を防止し、
水路、河川、海洋への流出及び濁水等による汚染を防止
すると共に、植栽した場合には苗の初期生育を保護及び
促進し、シートが天然繊維からなるものであるので、生
育後自然分解するものとなる。また、シートの厚さの相
違により、耐用年数を選択することができ、また、密度
を上げ、圧縮させることにより、土壌防止効果のみでな
く防草効果も向上させることができる。更に、シート
に、UVカット剤などの耐久性を向上させる剤を吹き付
けなどにより、塗布しておけば、耐候性等も向上するこ
とができる。本発明では、敷設後数年間は、流出防止の
効果を持続させ、植栽した場合の苗の初期の生育を保護
することができ、また、植栽が成長した後、自然分解さ
れ土壌内に非分解性物質を残存させないものとなる。更
に、植栽が生育することにより、土壌内に植栽の根が張
り巡り、流出防止効果が継続するものとなる。更にま
た、これらシートの固定は、固定具にて行い、強風、豪
雨等によるズレ、捲れを防ぐことが可能となる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を試験実施例により更に詳細に
説明するが、本発明は下記試験実施例に限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明は下記試験実施例に限定されるもの
ではない。
【0016】〔試験方法〕本試験は、表面被覆工の材料
として、天然繊維(ヤシ繊維)を原料とした不織布(織
り込んでいないシート状の製品)、グリッド(パームグ
リッド、厚さ及び密度は、本発明の範囲内)及びアスフ
ァルト乳剤散布、敷きわら等を用い、その場合の赤土流
出防止効果を確認するものである。本試験は、これらの
複数の材料を、実際の試験用フィールドに敷設し、材料
の種類、気象条件等による赤土流出量の違い、経時的変
化及び材料の耐久性について評価した。
として、天然繊維(ヤシ繊維)を原料とした不織布(織
り込んでいないシート状の製品)、グリッド(パームグ
リッド、厚さ及び密度は、本発明の範囲内)及びアスフ
ァルト乳剤散布、敷きわら等を用い、その場合の赤土流
出防止効果を確認するものである。本試験は、これらの
複数の材料を、実際の試験用フィールドに敷設し、材料
の種類、気象条件等による赤土流出量の違い、経時的変
化及び材料の耐久性について評価した。
【0017】(1) 試験概要 a.赤土流出防止効果試験 b.耐候性試験(屋外自然暴露試験) (2) 試験場所:沖縄県国頭群国頭村(沖縄海洋揚水発電
技術実証試験パイロットプラント建設工事地内) (3)試験期間:平成9年5月16日〜平成10年3月末日 なお、平成9年5月1日〜平成10年4月20日までの
降雨量及び風速を、図4及び図5に示す。
技術実証試験パイロットプラント建設工事地内) (3)試験期間:平成9年5月16日〜平成10年3月末日 なお、平成9年5月1日〜平成10年4月20日までの
降雨量及び風速を、図4及び図5に示す。
【0018】(4)試験条件 a.赤土流出防止効果試験 試験現場に、図6(a)及び(b)、図7(a)〜
(c)に示される敷設エリア30(幅1.8m、法長4
m、傾斜角約20°、7区画A〜G)の下地を形成し、
表面に赤土(国頭マージ)5cmを敷き均して表面転圧
した後、下記表1で示す条件で試料(シート等)を敷設
した。敷設エリア30の7区画A〜Gの両辺、区画間の
境界及び上辺には、外部からの雨水の侵入を防ぐため
に、仕切り板31を設置した。なお、B〜F、H及びI
に使用した試料(シート等)10の大きさは、1.8×
4mであり、B〜Fを固定具20で固定した。また、集
水用枠32を7体作製し、敷設エリア30の7区画A〜
Gの下端部に設置した。なお、この集水用枠上面にも雨
水の侵入を防ぐため、板材33で覆った。
(c)に示される敷設エリア30(幅1.8m、法長4
m、傾斜角約20°、7区画A〜G)の下地を形成し、
表面に赤土(国頭マージ)5cmを敷き均して表面転圧
した後、下記表1で示す条件で試料(シート等)を敷設
した。敷設エリア30の7区画A〜Gの両辺、区画間の
境界及び上辺には、外部からの雨水の侵入を防ぐため
に、仕切り板31を設置した。なお、B〜F、H及びI
に使用した試料(シート等)10の大きさは、1.8×
4mであり、B〜Fを固定具20で固定した。また、集
水用枠32を7体作製し、敷設エリア30の7区画A〜
Gの下端部に設置した。なお、この集水用枠上面にも雨
水の侵入を防ぐため、板材33で覆った。
【0019】
【表1】
【0020】2)調査項目 一定量以上の降雨の後、定期的に流出水を採取し、以下
の項目について分析、測定した。 採取水分析機関:大阪府立産業技術総合研究所(全12
回の採取中、初回及び第2回について分析) :株式会社沖縄環境分析センター(全12回の採取につ
いて分析) SS濃度:昭和46年環境庁告示第59号 ガラス電極
法 濁度:JIS K 0101−9.4 pH:昭和46年環境庁告示第59号 付表8
の項目について分析、測定した。 採取水分析機関:大阪府立産業技術総合研究所(全12
回の採取中、初回及び第2回について分析) :株式会社沖縄環境分析センター(全12回の採取につ
いて分析) SS濃度:昭和46年環境庁告示第59号 ガラス電極
法 濁度:JIS K 0101−9.4 pH:昭和46年環境庁告示第59号 付表8
【0021】b.耐候性試験(屋外自然暴露試験) 1)試験条件 試験現場(平地)に、赤土流出防止効果試験と同様の種
類の試料B〜Gを、幅2m、長さ2mの大きさで施設し
た。 2)調査項目 敷設後、およそ3ケ月毎に約50×50cmの試料を採
取し、強度等物性値の劣化度合、すなわち、引張強さ、
劣化率、劣化状態を下記評価法にて評価した。また、現
場敷設試料の劣化状態も目視にて確認し記録した。 引張強さ(kgf)の評価:JIS K 1096 一
般織物試験方法に基づく 劣化率(%):製品の経過月による劣化の度合を測定
し、%で表示した。 劣化状態:劣化の状態を目視にて評価した。
類の試料B〜Gを、幅2m、長さ2mの大きさで施設し
た。 2)調査項目 敷設後、およそ3ケ月毎に約50×50cmの試料を採
取し、強度等物性値の劣化度合、すなわち、引張強さ、
劣化率、劣化状態を下記評価法にて評価した。また、現
場敷設試料の劣化状態も目視にて確認し記録した。 引張強さ(kgf)の評価:JIS K 1096 一
般織物試験方法に基づく 劣化率(%):製品の経過月による劣化の度合を測定
し、%で表示した。 劣化状態:劣化の状態を目視にて評価した。
【0022】上記7区画A〜Gごとの上記試験期間中1
2回採取した採取水のSS濃度、濁度、pHを下記表2
〜4に示す。
2回採取した採取水のSS濃度、濁度、pHを下記表2
〜4に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】今回の試験にて使用した赤土(国頭マー
ジ)の粒土分布は、図8及び図9に示すとおりであり、
その粒径の範囲は、採取水中の赤土の粒土分布に較べて
広いものである。土表面を流れる土粒子の粒径は、0.
005〜0.08mmで、A〜Gについて比較すると、
D、Fが0.04mm以下の粒子の防止効果が高いこと
が判る。また、図8に示すように、2回目の採取水中の
土粒子の粒土分布は、0.01〜0.1mmで、1回目
に較べ大きくなっている(A〜Gの曲線が右に移動)。
更に、曲線の形状の差(バラツキ)が少なくなってお
り、表面を流出する土粒子の粒土分布は、徐々に近似し
てくる。特に、A、Gについて、第1回のデータと較べ
ると、粒度分布の変化が比較的大きく、地表面の洗掘が
進行していることが判る。
ジ)の粒土分布は、図8及び図9に示すとおりであり、
その粒径の範囲は、採取水中の赤土の粒土分布に較べて
広いものである。土表面を流れる土粒子の粒径は、0.
005〜0.08mmで、A〜Gについて比較すると、
D、Fが0.04mm以下の粒子の防止効果が高いこと
が判る。また、図8に示すように、2回目の採取水中の
土粒子の粒土分布は、0.01〜0.1mmで、1回目
に較べ大きくなっている(A〜Gの曲線が右に移動)。
更に、曲線の形状の差(バラツキ)が少なくなってお
り、表面を流出する土粒子の粒土分布は、徐々に近似し
てくる。特に、A、Gについて、第1回のデータと較べ
ると、粒度分布の変化が比較的大きく、地表面の洗掘が
進行していることが判る。
【0027】上記赤土流出防止効果試験について、表1
〜表4及び図4〜図9の試験結果等を総合的に考察する
と、下記のことが明らかとなった。以下に、7区画A〜
Gごとに考察する。 A(対照区)について Aの対照区(敷設なし)では、初回採取水から4、00
0ppmを超える濁水が流出し、1997.08.07
の台風11号接近時には38、000ppmを記録し
た。その後もSS濃度は、600ppm以上の水準で計
測され、雨、風による赤土表面の掘削が非常に早く進行
することが確認された。また、降雨量の少ない日が続
き、土表面が乾燥している場合、その直後の雨による赤
土流出は多くなる傾向であることも確認された。また、
図10(a)に示すように、表面に大小さまざまな土粒
子が点在している場合に、降雨により、図10(b)に
示すように、表面の細かい粒子から流出し、侵食が進む
ことものとなる。
〜表4及び図4〜図9の試験結果等を総合的に考察する
と、下記のことが明らかとなった。以下に、7区画A〜
Gごとに考察する。 A(対照区)について Aの対照区(敷設なし)では、初回採取水から4、00
0ppmを超える濁水が流出し、1997.08.07
の台風11号接近時には38、000ppmを記録し
た。その後もSS濃度は、600ppm以上の水準で計
測され、雨、風による赤土表面の掘削が非常に早く進行
することが確認された。また、降雨量の少ない日が続
き、土表面が乾燥している場合、その直後の雨による赤
土流出は多くなる傾向であることも確認された。また、
図10(a)に示すように、表面に大小さまざまな土粒
子が点在している場合に、降雨により、図10(b)に
示すように、表面の細かい粒子から流出し、侵食が進む
ことものとなる。
【0028】B(ヤシ繊維不織布、t=10mm)及
びC(ヤシ繊維不織布、t=20mm)について B(ヤシ繊維不織布、t=10mm)及びC(ヤシ繊維
不織布、t=20mm)は、Aの対照区に較べ、初回の
採取水のSS濃度は低いものの、その値はB:550p
pm、C:490ppmと相対的に低い値とは言えな
い。その後、Cについては200ppm以下の値で推移
しており、防止効果は安定している。しかしながら、B
は強風時の降雨(第2回採水:1997.06.27)
や、短時間での多量の降雨時(第7回:1997.1
1.26)に、SS濃度が高くなる傾向があり、その赤
土流出防止効果は安定しない。BとCの試料の厚さ(厳
密には厚さ、重量、密度等。後述)による効果の違いを
確認できた。
びC(ヤシ繊維不織布、t=20mm)について B(ヤシ繊維不織布、t=10mm)及びC(ヤシ繊維
不織布、t=20mm)は、Aの対照区に較べ、初回の
採取水のSS濃度は低いものの、その値はB:550p
pm、C:490ppmと相対的に低い値とは言えな
い。その後、Cについては200ppm以下の値で推移
しており、防止効果は安定している。しかしながら、B
は強風時の降雨(第2回採水:1997.06.27)
や、短時間での多量の降雨時(第7回:1997.1
1.26)に、SS濃度が高くなる傾向があり、その赤
土流出防止効果は安定しない。BとCの試料の厚さ(厳
密には厚さ、重量、密度等。後述)による効果の違いを
確認できた。
【0029】D(ヤシ繊維グリッド)について D(ヤシ繊維グリッド)は、上記の不織布とは構造的に
異なり、ヤシ繊維のひもを織り込んだもので、目合が非
常に詰まった試料である。採取濁水のSS濃度は、単層
(1層)にて施設した試料の中で最も低く、しかも全て
のSS濃度データが、200ppm以下と安定した赤土
流出防止効果を確認した。 E(2層構造)及びF(3層構造)について E(2層構造)及びF(3層構造)について、そのSS
濃度データはD同様、非常に低く、防止効果が高い。
E、Fの2層構造と3層構造の違い及び組み合わせた試
料による違いは今回確認できなかったが、単層(1層)
に較べてより確実な防止効果を得ることができると考え
られる。
異なり、ヤシ繊維のひもを織り込んだもので、目合が非
常に詰まった試料である。採取濁水のSS濃度は、単層
(1層)にて施設した試料の中で最も低く、しかも全て
のSS濃度データが、200ppm以下と安定した赤土
流出防止効果を確認した。 E(2層構造)及びF(3層構造)について E(2層構造)及びF(3層構造)について、そのSS
濃度データはD同様、非常に低く、防止効果が高い。
E、Fの2層構造と3層構造の違い及び組み合わせた試
料による違いは今回確認できなかったが、単層(1層)
に較べてより確実な防止効果を得ることができると考え
られる。
【0030】G(敷きわら)について G(敷きわら)は、沖縄県内で赤土対策として農地等で
よく行われている為、今回の試験でも採用、敷設した。
しかし、その効果については十分であるとは言えず、敷
設後のSS濃度は、およそ200〜400ppmの値で
推移し、約5ケ月後(第6回:1997.11.17)
のサンプリングでは、他の試料に比較して急激に高い値
を示した。これは、試料の耐久性が大きく関与している
と考えられ、この時点でのGの試料は、ほとんど当初の
形状を維持していない。よって、わらの防止効果は持続
性が長いとは言えず、高い効果は期待できないと考えら
れる。
よく行われている為、今回の試験でも採用、敷設した。
しかし、その効果については十分であるとは言えず、敷
設後のSS濃度は、およそ200〜400ppmの値で
推移し、約5ケ月後(第6回:1997.11.17)
のサンプリングでは、他の試料に比較して急激に高い値
を示した。これは、試料の耐久性が大きく関与している
と考えられ、この時点でのGの試料は、ほとんど当初の
形状を維持していない。よって、わらの防止効果は持続
性が長いとは言えず、高い効果は期待できないと考えら
れる。
【0031】A’(アスファルト乳剤散布)について A’(アスファルト乳剤散布)についても、Gと同じく
現在よく行われる対策方法で、試験の都合上、他の試料
の試験開始から約5ケ月後の実施となったが、SS濃度
のデータを見る限り、その防止効果は非常に低く、約2
ケ月後(1998.01.08)には全データ中最高の
150、000ppmを記録している。土表面は、非常
に激しく掘削されており、掘削されている深さも大き
い。乳剤散布後の短期間は、ある程度の効果が現れる
が、その効果の持続性は、Gと同様あまり期待できな
い。
現在よく行われる対策方法で、試験の都合上、他の試料
の試験開始から約5ケ月後の実施となったが、SS濃度
のデータを見る限り、その防止効果は非常に低く、約2
ケ月後(1998.01.08)には全データ中最高の
150、000ppmを記録している。土表面は、非常
に激しく掘削されており、掘削されている深さも大き
い。乳剤散布後の短期間は、ある程度の効果が現れる
が、その効果の持続性は、Gと同様あまり期待できな
い。
【0032】H(ヤシ繊維不織布t=8mm)及びI
(ヤシ繊維不織布t=16mm)について H(ヤシ繊維不織布t=8mm)及びI(ヤシ繊維不織
布t=16mm)は、B、Cのスペックを変更した試料
であり、厚さだけでなく単位面積当たりの重量について
も変更している。H、I共に、採取濁水のSS濃度デー
タは、300ppm以下の範囲で推移し、効果が安定し
ている。ただし、敷設後初回の採取濁水から厚さの薄い
Hの方がデータ値が低く、Iのデータを下回っている。
これは試料の密度及び柔軟性が関与していると考えられ
る。すなわち、図11(a)に示すように、試料の密度
が高い場合は、流出量、速度が低く、図11(b)に示
すように、試料の密度が低い場合は、流出量、速度が共
に高いものと推察される。
(ヤシ繊維不織布t=16mm)について H(ヤシ繊維不織布t=8mm)及びI(ヤシ繊維不織
布t=16mm)は、B、Cのスペックを変更した試料
であり、厚さだけでなく単位面積当たりの重量について
も変更している。H、I共に、採取濁水のSS濃度デー
タは、300ppm以下の範囲で推移し、効果が安定し
ている。ただし、敷設後初回の採取濁水から厚さの薄い
Hの方がデータ値が低く、Iのデータを下回っている。
これは試料の密度及び柔軟性が関与していると考えられ
る。すなわち、図11(a)に示すように、試料の密度
が高い場合は、流出量、速度が低く、図11(b)に示
すように、試料の密度が低い場合は、流出量、速度が共
に高いものと推察される。
【0033】上記〜からヤシ繊維の不織布などの、
赤土流出防止の効果は、その厚さ、単位面積当たりの重
量が主に関係していると考えられる。この厚さと単位面
積当たりの重量から試料の密度が算出できる。例えば、
厚さ10mmで重量が670g/m2の試料であれば、
密度は、厚さt=10mm=1.0cmであり、単位面
積当たりの重量W=670g/m2=0.0067g/
cm2であり、密度W/t=0.067/1.0=0.
067g/cm3となる。以下に本試験にて使用したヤ
シ繊維不織布の試料の密度を下記表5に示す。
赤土流出防止の効果は、その厚さ、単位面積当たりの重
量が主に関係していると考えられる。この厚さと単位面
積当たりの重量から試料の密度が算出できる。例えば、
厚さ10mmで重量が670g/m2の試料であれば、
密度は、厚さt=10mm=1.0cmであり、単位面
積当たりの重量W=670g/m2=0.0067g/
cm2であり、密度W/t=0.067/1.0=0.
067g/cm3となる。以下に本試験にて使用したヤ
シ繊維不織布の試料の密度を下記表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】上記表5の結果から密度についてのみ比較
すると、4種中最も密度が高い試料はHであり、最も密
に繊維が詰まった試料であるということがわかる。また
試料の高密度が、赤土流出の防止効果を促す要因とし
て、以下のことが考えられる。 (a)降雨による雨滴衝撃を緩和し、土表面の掘削を防
ぐ。 (b)土表面を流れる濁水の抵抗となり、流出速度を減少
させる。 (c)土表面の乾燥を防ぎ、流出量を減少させる。 従って、ある程度の厚さがあれば、より密度の高い(繊
維が密に詰まった)試料が、赤土の地表面流出防止に
は、より有効であると考えられる。更に、今回使用した
ヤシ繊維不織布4種から、下記表6に示すとおり、赤土
流出防止に効果が高いおおよそのグレード(物性値)と
SS濃度の範囲が、推定される。
すると、4種中最も密度が高い試料はHであり、最も密
に繊維が詰まった試料であるということがわかる。また
試料の高密度が、赤土流出の防止効果を促す要因とし
て、以下のことが考えられる。 (a)降雨による雨滴衝撃を緩和し、土表面の掘削を防
ぐ。 (b)土表面を流れる濁水の抵抗となり、流出速度を減少
させる。 (c)土表面の乾燥を防ぎ、流出量を減少させる。 従って、ある程度の厚さがあれば、より密度の高い(繊
維が密に詰まった)試料が、赤土の地表面流出防止に
は、より有効であると考えられる。更に、今回使用した
ヤシ繊維不織布4種から、下記表6に示すとおり、赤土
流出防止に効果が高いおおよそのグレード(物性値)と
SS濃度の範囲が、推定される。
【0036】
【表6】
【0037】また、試料の柔軟性について考察すると、
図12(a)及び(b)に示すとおり、施工時における
敷設面の凹凸への追従性は大きな要素であり、試験結果
も柔軟性のある試料が防止効果が高い傾向にある。柔軟
性が低い試料は、凹凸面に対して馴染みにくく、敷設時
に地表面と試料との間に空間ができやすい。この空間が
赤土の地表面流出の経路となり、防止効果が減少する。
これに対して、柔軟性が高く凹凸面へ追従しやすい試料
は、この空間が少なく、敷設面全域にわたり赤土の流出
が防止されるものとなる。
図12(a)及び(b)に示すとおり、施工時における
敷設面の凹凸への追従性は大きな要素であり、試験結果
も柔軟性のある試料が防止効果が高い傾向にある。柔軟
性が低い試料は、凹凸面に対して馴染みにくく、敷設時
に地表面と試料との間に空間ができやすい。この空間が
赤土の地表面流出の経路となり、防止効果が減少する。
これに対して、柔軟性が高く凹凸面へ追従しやすい試料
は、この空間が少なく、敷設面全域にわたり赤土の流出
が防止されるものとなる。
【0038】下記にA’〜Iについて試料の柔軟性につ
いての結果を示す。 A’(乳剤散布):凹凸面に追従するという意味では良
い B(ヤシ繊維不織布t=10mm):追従性は良好 C(ヤシ繊維不織布t=20mm):敷設後、次第に敷
設面に馴染む D(ヤシ繊維グリッド):非常に良い E(2層):良い F(3層):良い G(敷きわら):A’と同様、追従性は良い H(ヤシ繊維不織布t=8mm):追従性は良好 I(ヤシ繊維不織布t=16mm):Cと同様、徐々に
追従する
いての結果を示す。 A’(乳剤散布):凹凸面に追従するという意味では良
い B(ヤシ繊維不織布t=10mm):追従性は良好 C(ヤシ繊維不織布t=20mm):敷設後、次第に敷
設面に馴染む D(ヤシ繊維グリッド):非常に良い E(2層):良い F(3層):良い G(敷きわら):A’と同様、追従性は良い H(ヤシ繊維不織布t=8mm):追従性は良好 I(ヤシ繊維不織布t=16mm):Cと同様、徐々に
追従する
【0039】次に、上記耐候性試験(屋外自然暴露試
験)における敷設後、およそ3ケ月毎に約50×50c
mの試料を採取した強度等物性値の劣化度合、すなわ
ち、引張強さ、劣化率、劣化状態を下記表7に示す。
験)における敷設後、およそ3ケ月毎に約50×50c
mの試料を採取した強度等物性値の劣化度合、すなわ
ち、引張強さ、劣化率、劣化状態を下記表7に示す。
【0040】
【表7】
【0041】また、劣化状態の考察を下記に示す。 B(ヤシ繊維不織布N−10、t=10mm):敷設後
すぐに、表面の劣化、変色が始まる。土粒子が徐々に試
料の内部へと入り込み、最終的には土粒子をヤシ繊維が
包含する。しかし、試料が土中に埋まった状態の箇所も
確認された。また、原料繊維どうしの絡みは、比較的早
く弱くなることが判る。 C(ヤシ繊維不織布N−20、t=20mm):Bと同
様、紫外線により表面が脱色されるが、厚さがBに較べ
て厚い為、劣化、変色共に内部、下部まで及びにくい。
また、土粒子が試料の内部へと入り込むが、土中に埋ま
る状況までは至らない。 D(ヤシ繊維グリッドT−501):表面の変色が主
で、目視では形状の変化がほとんど確認されない。ただ
し、試料の構造がたて繊維、よこ繊維の織物状である
為、切断箇所(周辺部)より徐々にほつれていく。 E(ヤシ繊維グリッドT−378、下層):直接紫外線
が当たらない為、変色、劣化はほとんど確認されない。 F(ヤシ繊維グリッドT−384、下層):Eと同様、
直接紫外線が当たらない為、変色、劣化はほとんど確認
されない。 G(敷きわら):敷設後、劣化が非常に早く、原料のわ
らどうしの拘束が無くなり、最終的には元の形状はほん
どとどめない状態である。
すぐに、表面の劣化、変色が始まる。土粒子が徐々に試
料の内部へと入り込み、最終的には土粒子をヤシ繊維が
包含する。しかし、試料が土中に埋まった状態の箇所も
確認された。また、原料繊維どうしの絡みは、比較的早
く弱くなることが判る。 C(ヤシ繊維不織布N−20、t=20mm):Bと同
様、紫外線により表面が脱色されるが、厚さがBに較べ
て厚い為、劣化、変色共に内部、下部まで及びにくい。
また、土粒子が試料の内部へと入り込むが、土中に埋ま
る状況までは至らない。 D(ヤシ繊維グリッドT−501):表面の変色が主
で、目視では形状の変化がほとんど確認されない。ただ
し、試料の構造がたて繊維、よこ繊維の織物状である
為、切断箇所(周辺部)より徐々にほつれていく。 E(ヤシ繊維グリッドT−378、下層):直接紫外線
が当たらない為、変色、劣化はほとんど確認されない。 F(ヤシ繊維グリッドT−384、下層):Eと同様、
直接紫外線が当たらない為、変色、劣化はほとんど確認
されない。 G(敷きわら):敷設後、劣化が非常に早く、原料のわ
らどうしの拘束が無くなり、最終的には元の形状はほん
どとどめない状態である。
【0042】上記試料の劣化の主な原因は、紫外線と風
化作用が考えられる。B(ヤシ繊維不織布N−10、t
=10mm)は、他の試料に較べて劣化が早く、それに
伴い赤土流出防止効果も弱くなる。厚さのあるC(ヤシ
繊維不織布N−20、t=20mm)は、表面から紫外
線劣化が徐々に進むが、下層部(地表接面)にて土粒子
を包含、一体化し、劣化しにくい為、防止効果がより維
持できるものと思われる。また、図13〜図15に示す
ように、試料の引張強さ劣化率のグラフから、試料の劣
化速度が確認できる。すなわち、気温が高く晴れ日数が
多い夏の期間に、試料の劣化が進むが、特にBについて
劣化度合いが高い。Cの試料は、劣化の速度も遅くほぼ
一定に劣化する。D(ヤシ繊維グリッド)については、
強度劣化も少なく形状についてもほとんど変化していな
い。紫外線による変色も試料表面のみであり、裏面は形
状、色共に、敷設時の状態とほぼ同じであった。G(わ
ら)は、耐久性に乏しく、風化によるわら自身の劣化、
分解も確認された。
化作用が考えられる。B(ヤシ繊維不織布N−10、t
=10mm)は、他の試料に較べて劣化が早く、それに
伴い赤土流出防止効果も弱くなる。厚さのあるC(ヤシ
繊維不織布N−20、t=20mm)は、表面から紫外
線劣化が徐々に進むが、下層部(地表接面)にて土粒子
を包含、一体化し、劣化しにくい為、防止効果がより維
持できるものと思われる。また、図13〜図15に示す
ように、試料の引張強さ劣化率のグラフから、試料の劣
化速度が確認できる。すなわち、気温が高く晴れ日数が
多い夏の期間に、試料の劣化が進むが、特にBについて
劣化度合いが高い。Cの試料は、劣化の速度も遅くほぼ
一定に劣化する。D(ヤシ繊維グリッド)については、
強度劣化も少なく形状についてもほとんど変化していな
い。紫外線による変色も試料表面のみであり、裏面は形
状、色共に、敷設時の状態とほぼ同じであった。G(わ
ら)は、耐久性に乏しく、風化によるわら自身の劣化、
分解も確認された。
【0043】上記赤土流出防止効果試験及び耐候性試験
(屋外自然暴露試験)から次のことが判明した。赤土流
出防止を目的とした、天然ヤシ繊維の不織布、グリッド
敷設の効果は、その材料の厚さ、重量、密度によるとこ
ろが大きい。厚さが厚いほど効果が高いことは言うまで
もないが、密度が高い材料がより適していると考えられ
る。また、これらの物理特性は、実際に敷設、使用する
場合の材料要求性能に関与する。柔軟性、耐久性、施工
性、経済性、敷設後の景観などが挙げられるが、防止効
果に大きく影響するのは柔軟性及び耐久性である。柔軟
性の良い材料ほど敷設面の凹凸に追従しやすく効果が高
く、耐久力によりその効果を持続させることができる。
(屋外自然暴露試験)から次のことが判明した。赤土流
出防止を目的とした、天然ヤシ繊維の不織布、グリッド
敷設の効果は、その材料の厚さ、重量、密度によるとこ
ろが大きい。厚さが厚いほど効果が高いことは言うまで
もないが、密度が高い材料がより適していると考えられ
る。また、これらの物理特性は、実際に敷設、使用する
場合の材料要求性能に関与する。柔軟性、耐久性、施工
性、経済性、敷設後の景観などが挙げられるが、防止効
果に大きく影響するのは柔軟性及び耐久性である。柔軟
性の良い材料ほど敷設面の凹凸に追従しやすく効果が高
く、耐久力によりその効果を持続させることができる。
【0044】また、使用した材料の内、2層、3層構造
のものを除いて、効果の非常に高かった材料は、「D」
のヤシ繊維グリッド及び「H」のヤシ繊維不織布t=8
mmであった。Hについては、途中追加の敷設であった
為、「A’」、「I」同様、他の材料と単純に比較する
事はできないが、採取水すべてにおいてSS濃度は20
0ppm以下であった。また「D」についても採取水の
SS濃度はすべて200ppm以下であり、柔軟性、耐
久性も高い。「E」の2層構造及び「F」の3層構造
は、施工性、経済性の面から考えると、他の材料に較べ
て良いとはいいきれず、効果は非常に高かったものの、
今後検討が必要であると思われる。本試験の結果より、
防止効果のある材料の使用基準、適応性についてまとめ
ると、以下の通りとなる。 ヤシ繊維不織布t=10mm:施工性、経済性が良く標
準的な使用 ヤシ繊維不織布t=20mm:耐久性を要する場合 ヤシ繊維不織布t=8mm:表面の土粒子流出が多い場
合 ヤシ繊維不織布t=16mm:ある程度の耐久性と防止
効果が必要である場合ヤシ繊維グリッド:特に耐久性を
必要とし、土粒子流出も多い場合 今回の試験では、赤土流出防止対策として天然ヤシ繊維
不織布の表面被覆工による流出防止効果及び材料による
効果の違いを確認できた。更に、植栽後の防草効果、蒸
散防止(乾燥防止)効果により、植栽した苗の初期生育
の促進を図ることができる。
のものを除いて、効果の非常に高かった材料は、「D」
のヤシ繊維グリッド及び「H」のヤシ繊維不織布t=8
mmであった。Hについては、途中追加の敷設であった
為、「A’」、「I」同様、他の材料と単純に比較する
事はできないが、採取水すべてにおいてSS濃度は20
0ppm以下であった。また「D」についても採取水の
SS濃度はすべて200ppm以下であり、柔軟性、耐
久性も高い。「E」の2層構造及び「F」の3層構造
は、施工性、経済性の面から考えると、他の材料に較べ
て良いとはいいきれず、効果は非常に高かったものの、
今後検討が必要であると思われる。本試験の結果より、
防止効果のある材料の使用基準、適応性についてまとめ
ると、以下の通りとなる。 ヤシ繊維不織布t=10mm:施工性、経済性が良く標
準的な使用 ヤシ繊維不織布t=20mm:耐久性を要する場合 ヤシ繊維不織布t=8mm:表面の土粒子流出が多い場
合 ヤシ繊維不織布t=16mm:ある程度の耐久性と防止
効果が必要である場合ヤシ繊維グリッド:特に耐久性を
必要とし、土粒子流出も多い場合 今回の試験では、赤土流出防止対策として天然ヤシ繊維
不織布の表面被覆工による流出防止効果及び材料による
効果の違いを確認できた。更に、植栽後の防草効果、蒸
散防止(乾燥防止)効果により、植栽した苗の初期生育
の促進を図ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、赤褐色の微粒子を多量
に含む赤土等の土壌の、激しい降雨などによる表面流出
を防止し、水路、河川、海洋への流出、汚染を防止する
と共に、植栽物の初期生育を保護することができ、ま
た、シートが天然繊維からなるものであるので、生育後
自然分解するものとなる土壌流出防止用シート及びその
シートを使用した土壌流出防止方法が提供される。
に含む赤土等の土壌の、激しい降雨などによる表面流出
を防止し、水路、河川、海洋への流出、汚染を防止する
と共に、植栽物の初期生育を保護することができ、ま
た、シートが天然繊維からなるものであるので、生育後
自然分解するものとなる土壌流出防止用シート及びその
シートを使用した土壌流出防止方法が提供される。
【図1】本発明の土壌流出防止用シートの敷設態様の一
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図2】本発明の土壌流出防止用シートの一例を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の土壌流出防止方法
に使用する固定具及びその使用状態を示す斜視図及び断
面図である。
に使用する固定具及びその使用状態を示す斜視図及び断
面図である。
【図4】実験現場での1997年5月1日〜同年10月
30日までの日降雨量、日平均風速を示す図である。
30日までの日降雨量、日平均風速を示す図である。
【図5】実験現場での1997年11月1日〜1998
年4月200日までの日降雨量、日平均風速を示す図で
ある。
年4月200日までの日降雨量、日平均風速を示す図で
ある。
【図6】(a)及び(b)は、試験用フィールドの概要
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図7】(a)〜(c)は、試験用フィールドを詳細に
示す図面である。
示す図面である。
【図8】粒径加積曲線(第1回採取)を示す特性図であ
る。
る。
【図9】粒径加積曲線(第2回採取)を示す特性図であ
る。
る。
【図10】(a)及び(b)は、 土壌流出を説明する
説明図である。
説明図である。
【図11】(a)及び(b)は、シートの密度の相違に
よる土壌流出を説明する説明図である。
よる土壌流出を説明する説明図である。
【図12】(a)及び(b)は、シートの敷設と、土壌
の凹凸との相違による土壌流出を説明する説明図であ
る。
の凹凸との相違による土壌流出を説明する説明図であ
る。
【図13】試料の引張強さの経時変化−1を示す特性図
である。
である。
【図14】試料の引張強さの経時変化−2を示す特性図
である。
である。
【図15】試料の引張強さ劣化率を示す特性図である。
10 シート 20 固定具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 敦 沖縄県石川市赤崎3−4−1 株式会社電 発環境緑化センター石川事業所内 (72)発明者 寺沢 雅樹 沖縄県石川市赤崎3−4−1 株式会社電 発環境緑化センター石川事業所内 Fターム(参考) 2D044 DB07 DB08
Claims (5)
- 【請求項1】 天然繊維を立体的に交絡させたシート又
は天然繊維を紐状に加工したものを交織・編されて構成
された布帛からなるシートであって、該シートは厚さが
8mm〜20mmであり、かつ、密度が0.065〜
0.094g/cm3からなることを特徴とする土壌流
出防止用シート。 - 【請求項2】 前記シートは不織布からなる請求項1記
載の土壌流出防止用シート。 - 【請求項3】 前記シートには耐久性を向上させる剤が
塗布させている請求項1又は2記載の土壌流出防止用シ
ート。 - 【請求項4】 土壌の傾斜地及び/又は平地表面部を請
求項1〜3の何れか一つに記載の土壌流出防止用シート
で被覆し、固定具で固定したことを特徴とする土壌流出
防止方法。 - 【請求項5】 前記固定具は、爪付きワッシャーとアン
カーピンとからなる請求項4記載の土壌流出防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11130548A JP2000319890A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 土壌流出防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11130548A JP2000319890A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 土壌流出防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000319890A true JP2000319890A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=15036922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11130548A Pending JP2000319890A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 土壌流出防止用シート及びそのシートを使用した土壌流出防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000319890A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217973A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Asahi Kasei Fibers Corp | 赤土流出防止方法 |
-
1999
- 1999-05-11 JP JP11130548A patent/JP2000319890A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217973A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Asahi Kasei Fibers Corp | 赤土流出防止方法 |
JP4703428B2 (ja) * | 2006-02-17 | 2011-06-15 | 旭化成せんい株式会社 | 赤土流出防止方法 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040809 |