JP2000312234A - ブランチメトリックおよびセクター算出方法とその装置、および、その装置を用いた復号装置 - Google Patents

ブランチメトリックおよびセクター算出方法とその装置、および、その装置を用いた復号装置

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JP2000312234A
JP2000312234A JP11120177A JP12017799A JP2000312234A JP 2000312234 A JP2000312234 A JP 2000312234A JP 11120177 A JP11120177 A JP 11120177A JP 12017799 A JP12017799 A JP 12017799A JP 2000312234 A JP2000312234 A JP 2000312234A
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Mineshi Yokogawa
峰志 横川
Kohei Yamamoto
耕平 山本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビタビ復号装置などに用いるブランチメトリッ
クおよびセクター算出手段の回路規模を小型化する。 【解決手段】 トレリス符号化変調方式によって符号化
された多値データI,Qを受信して受信データからブラ
ンチメトリックおよびセクター番号を算出するとき、多
値データの信号点配置の対称性およびブランチメトリッ
クの周期性着目して、ROM部22A2に記憶する変換
テーブルデータとして、たとえば、1象限分(90°)
または180度分などの共通のブランチメトリックおよ
びセクター番号を記憶させておく。ブランチメトリック
およびセクター番号を省略してROM部22A2に記憶
させた代わりに、180度座標回転処理部22A1にお
いてROM部22A2へのアドレスとなるI,Qデータ
を座標変換してROM部22A2に印加する。Qデータ
の上位ビットを座標回転処理の制御データとして用い、
ROM部22A2のアドレスには使用しない。ROM部
22A2へのアドレスデータは受信したIデータ、Qデ
ータより1ビット少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビタビ復号装置に用
いるブランチメトリックおよびセクター番号算出装置に
関するものであり、特に、ブランチメトリックおよびセ
クター番号算出装置の回路構成を簡略化する技術に関す
る。本発明はまたは簡略化したブランチメトリックおよ
びセクター番号算出装置を用いたビタビ復号装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】雑音裕度(ノイズマージン)の大きな復
号方式としてビタビ復号方式が、たとえば、データ通信
における受信側におけるデータの復号、データ記録再生
装置における再生側におけるデータの再生など種々の信
号処理分野において用いられている。換言すれば、信号
にノイズが重畳された場合でも、ビタビ復号方式によれ
ば、信頼性高く元のデータ(原データ)を復元できる。
【0003】ビタビ復号方式は畳み込み符号を復号する
1つの方式であり、データ通信システムの送信側(また
はデータ記録再生装置の記録側)において畳み込み符号
化処理したデータを送信し(または記録媒体に記録
し)、データ通信システムの受信側(またはデータ記録
再生装置の再生側)において、受信した符号化系列に最
も系列の近い系列(最尤パス)を選択して誤り訂正を行
って符号化データを復号する方式である。
【0004】ビタビ復号方法の1例としてデータ通信シ
ステムにおけるビタビ復号方法を例示する。データ通信
システムの送信側における好ましい畳み込み符号化方法
として、畳み込み符号化と多値変調とを組み合わせたト
レリス符号化変調(TCM)方式が適用されている。T
CM方式は、送信すべき原データを畳み込み符号化処理
し、重畳され得るノイズに対するマージンを大きくする
ため送信すべき原データのユークリッド距離が大きくな
るように変調信号点に割り当てる(配置する)方式であ
る。受信側でTCM方式で符号化されたデータを受信し
たとき、ビタビ復号装置において送信信号たりうる信号
系列のうち受信信号とユークリッド距離が最小となる信
号系列を最も確からしい信号系列として、すなわち、最
尤パスとして選択して、受信信号から送信信号を復号す
る。
【0005】トレリス符号化変調(TCM)方式の1例
を図1および図2を参照して述べる。図1は送信装置、
たとえば、人工衛星通信システムなどにおいて適用され
る畳み込み符号化回路の1例を図解した回路図である。
畳み込み符号化回路10は送信すべき2ビットデータ
(以下、送信データまたは原データという)x1,x0
(x0は下位ビットに位置し第1原データまたは下位デ
ータと言い、x1は上位ビットに位置し、第2原データ
または上位データと言う)が入力されたとき、第2原デ
ータx1はそのまま第3符号化データc2として出力す
る。畳み込み符号化回路10は第1原データx0につい
て、直列接続されたシフトレジスタ101〜106にお
いて順次遅延した下位ビットデータx0について第1列
の排他的論理和回路111〜114と第2列の排他的論
理和回路121〜124で論理演算処理を行い第2符号
化データc1および第1符号化データc0を算出する。
第2符号化データc1と第1符号化データc0とは、同
じ第1原データx0について演算しても、排他的論理和
回路113と第2列の排他的論理和回路121との位置
の相違によって異なる値となり、この値の相違がビタビ
復号を可能にする。
【0006】畳み込み符号化回路10はこのように、第
2原データx1はその値を保持したままの符号化データ
c2とし、第1原データx0については畳み込み符号化
処理して新たな符号化データc1,c0を生成する。
【0007】次いで送信装置において、原データx1,
x0について畳み込み符号化回路10において変調した
符号化データc2,c1,c0を、図2に図解したI軸
とQ軸とで規定された直交座標系で示す信号点配置に置
き換えて(マッピングして)、多値変調して送信する。
【0008】図2に図解した信号点配置は、単位円の円
周に沿って45°の角度を隔てた位置に位置する3ビッ
トの符号化データc2,c1,c0の全ての組み合わせ
である8通りの座標位置として規定されており、最上位
の符号化データc2=1とc2=0とは原点0を基準と
して対称な位置にある(原点対称位置または回転対称位
置)。たとえば、畳み込み符号化回路10の符号化出力
A(c2,c1,c0)=110と符号化出力B(c
2,c1,c0)=010とは、原点0を基準として対
称な位置にある。このように原点対称(または回転対
称)な位置に信号点を配置する理由は、復号時のデータ
の識別を容易にするためユークリッド距離を大きくとる
ためである。
【0009】図3は上述した変調データを受信して復号
する復号装置の構成図である。復号装置20はブランチ
メトリックおよびセクター算出手段(BM・セクター算
出手段)22と、ビタビ復号装置24と、再符号化回路
26と、信号遅延手段28と、信号点マッピング手段3
0とを有する。
【0010】復号装置20の動作の概要を述べる。BM
・セクター算出手段22は、上述したトレリス符号化変
調(TCM)方式によって変調されて送信されて受信部
で受信した受信信号からブランチメトリックBMと、セ
クター番号SECとを算出する。ビタビ復号装置24は
算出されたブランチメトリックBMから第2符号化デー
タc1および第1符号化データc0を決定し第1原デー
タx0を復号する。再符号化回路26は、図1に図解し
た畳み込み符号化回路10と同様の回路構成を持ち、B
M・セクター算出手段22で復号した第1原データx0
から符号化データc1,c0を生成する。信号遅延手段
28はビタビ復号装置24および再符号化回路26の信
号処理が行われる間、その信号処理時間に相当する時間
だけBM・セクター算出手段22で算出したセクター番
号SECを遅延する。信号点マッピング手段30は、図
2および図4に図解した信号点配置を参照してセクター
番号SECと再符号化したデータc1,c0とから第2
原データx1を復号する。
【0011】復号装置20の詳細動作を述べる。図4は
多値受信データ(符号化データ)を量子化する方法を図
解した図であり、図2を詳細に図解したものである。8
つの信号点の位置は円周に沿って等角度間隔に隔てられ
ている。下位2ビットc1,c0の位置は下記の角度に
位置している。角度は反時計回りにとっている。最上位
ビットc2の値によって180°回転対称位置(または
原点対称位置)になることは上述したとおりである。符
号化データc2,c1,c0の位置をIQ直交座標系に
おいて識別するため、I軸およびQ軸方向にそれぞれ1
6分割した座標目盛りが記されている。たとえば、符号
化データ(c2,c1,c0)=110は、I軸位置=
13、Q軸位置=2として量子化されたデータとして表
すことができる。
【0012】
【表1】表1 c1 c0 第1の角度 第2の角度 0 0 0° 180° 0 1 45° 225° 1 0 135° 315° 1 1 90° 270°
【0013】図5は図4に図解した信号点配置について
セクター番号を割りつけた例を図解する図である。図5
に図解した例は、図4に図解した1象限(90°)を2
2.5°ごとに4分割し、全体を16のセクターに分割
して、反時計回りにセクター番号SECを付けた例を示
す。このようにセクター番号SECを割りつけると、符
号化出力、たとえば、(c2,c1,c0)=000
は、隣接するセクター番号SEC=0または15に位置
にする。このように、符号化データをセクター番号SE
Cを用いて識別することが可能になる。
【0014】図6は図5に図解した1セクターを細分割
したサブセクターを図解する図である。1セクター内
は、たとえば、22.5°の1セクターは角度2φ=1
/(2n)で分割されている。nは自然数である。隣接
するセクターのサブセクター部分は2φの半分の角度φ
であり、その他の部分は2φである。隣接するセクター
を他の部分の半分の角度にしているのは、境界に位置す
る符号化データの識別をいずれかのサブセクターに位置
するかを明確にするためである。
【0015】図7を参照してブランチメトリックおよび
セクター算出手段22の動作内容をさらに詳述する。図
7はブランチメトリックおよびセクター算出手段22に
おける角度メトリック生成回路220を示す図である。
角度メトリック生成回路220は、4ビットのIデータ
と4ビットのQデータ、合計8ビットの多値データを受
信データとして入力して、4ビットのセクター番号SE
C、および、それぞれ3ビットの第1〜第4のブランチ
メトリックBM00,BM01,BM10,BM11を
出力する。
【0016】受信した多値受信データI,Qからセクタ
ー番号SEC、および、第1〜第4のブランチメトリッ
クBM00,BM01,BM10,BM11を算出する
方法としては、事前に図8に例示した変換テーブルデー
タを作成しておき、角度メトリック生成回路220内の
リードオンリーメモリ(ROM)に記憶させておき、受
信した多値データI,Qを入力アドレスとしてROMに
印加し、該当するROMのメモリ位置に記憶されている
セクター番号SEC、および、第1〜第4のブランチメ
トリックBM00,BM01,BM10,BM11を読
みだす方法が好適である。
【0017】図8に図解した変換テーブルデータについ
て述べる。図8に図解した角度は、図5に例示したよう
に16セクターごとに角度を区分し、1セクター内を図
6に図解したように、セクターが隣接するサブセクター
をφ=2.8°に区分し、その他のサブセクター部分を
2φ=5.6°に区分している。図8における00,0
1,10,11は第1〜第4のブランチメトリックBM
00,BM01,BM10,BM11の値を示してお
り、sはセクター番号SECを示している。第1〜第4
のブランチメトリックBM00,BM01,BM10,
BM11の値は、2進数3ビットで表現しているため、
ブランチメトリックBM=8を7にクリップしている。
そのため、(4,5,6,7,7)、(7,7,6,
5,4)のような7が2個連続するブランチメトリック
になっている。
【0018】4ビットのIデータおよび4ビットのQデ
ータ、合計8ビットの受信データをROMのアドレスと
して用い、4ビットのセクター番号SEC、それぞれ3
ビットの第1〜第4のブランチメトリックBM00,B
M01,BM10,BM11、合計16ビットの出力デ
ータを読みだす場合、角度メトリック生成回路220内
のROMの記憶容量は、16ビット×(28 )ワード=
4096ビットとなる。
【0019】ビタビ復号装置24は上記方法でブランチ
メトリックおよびセクター算出手段22で算出した第1
〜第4のブランチメトリックBM00,BM01,BM
10,BM11から、送信信号たりうる信号系列のうち
受信信号とユークリッド距離が最小となる信号系列を最
も確からしい信号系列として、すなわち、最尤パスとし
て選択して、原データx0を復号する。
【0020】再符号化回路26は、図1に図解した畳み
込み符号化回路10のうち、直列接続されたシフトレジ
スタ101〜106、第1列の排他的論理和回路111
〜114、第2列の排他的論理和回路121〜124に
相当する回路を有し、ビタビ復号装置24で復号したデ
ータx0から符号化データc1,c0を生成する。
【0021】信号遅延手段28は、上述した方法でブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22において算
出したセクター番号SECを、ビタビ復号装置24およ
び再符号化回路26で信号処理する時間に相当する時間
だけ遅延する。すなわち、信号遅延手段28はタイミン
グ調整手段として動作する。
【0022】信号点マッピング手段30は、ビタビ復号
装置24で復号した復号結果x0を再符号化回路26で
再符号化した得られた符号化データc1,c0と、信号
遅延手段28で遅延されたセクター番号SECを用いて
第2原データx1を復号する。図5に図解したように、
符号化データc1,c0が同じでc2のみが異なる信号
点は原点対称なため、信号点マッピング手段30はブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22で得られた
セクター番号SECに一番近いほうの点を該当する符号
化点として符号化データc2を決定して、x1=c2と
して、復号データx1を出力する。復号データx0はす
でにビタビ復号装置24から出力されている。
【0023】以上により、復号装置20により多値受信
データ(c2,c1,c0)から送信データ(原デー
タ)x1,x0を復号することができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】図3に図解したブラン
チメトリックおよびセクター算出手段22における図7
に図解した角度メトリック生成回路220に記憶される
図8に図解した角度データからセクター番号および第1
〜第4のブランチメトリックに変換するテーブルのデー
タの容量、換言すれば,角度メトリック生成回路220
のROMの記憶容量は受信データであるIデータのビッ
ト数とQデータのビット数との合計ビット数biと、セ
クター番号SECのビット数、第1〜第4のブランチメ
トリックBM00,BM01,BM10,BM11のビ
ット数の合計ビット数boとを用いると、(bo)×
(2bi)ビットとして規定される。
【0025】上述した例示は説明を簡単にするため、比
較的簡単な多値データでデータ送信する場合を述べた
が、データ通信システムによってはさらに高い多値デー
タ、たとえば、16値、32値、64値、128値、2
56値などの多値データで送信することも多い。たとえ
ば、16値に多値変調したデータを復号する場合、bi
=16となり、セクター番号SECのビット数、第1〜
第4のブランチメトリックBM00,BM01,BM1
0,BM11のビット数の合計を図7に例示したと同
様、bo=16とした場合、(16)×(216)ビット
=16×64kビット=1Mビットとなり、角度メトリ
ック生成回路220内のROMの記憶容量が膨大にな
る。
【0026】このように、原理的に基本的な方法で角度
メトリック生成回路220を実現すると、角度メトリッ
ク生成回路220は非常に大規模化する。その結果、角
度メトリック生成回路220を組み込んだ復号装置20
も大規模化するという問題に遭遇する。
【0027】角度メトリック生成回路220(ブランチ
メトリックおよびセクター算出手段22)の大規模化
は、価格高騰をもたらし、消費電力の増加となる。その
結果、復号装置20も高価格になり、復号装置20の電
力消費が増大する。
【0028】本発明は、精度を低下させることなく、処
理時間を低下させることなく、少ないメモリ容量で、ブ
ランチメトリックおよびセクター番号を算出可能なブラ
ンチメトリックおよびセクター番号算出方法を提供する
ことにある。本発明は特に、高い多値化したトレリス符
号化変調(TCM)方式の変調データについて、精度を
低下させることなく、処理時間を低下させることなく、
少ないメモリ容量で、ブランチメトリックおよびセクタ
ー番号を算出可能なブランチメトリックおよびセクター
番号算出方法を提供することにある。
【0029】本発明は上記ブランチメトリックおよびセ
クター番号算出方法に基づいて、高い多値化にも係わら
ず、少ないメモリ容量、小型の回路で実現しうるブラン
チメトリックおよびセクター算出装置を提供することに
ある。
【0030】本発明の他の目的は、高い多値化にもかか
わらず、そのように小型化したブランチメトリックおよ
びセクター算出装置を組み込んで復号装置を小型化、低
価格化、低電力消費化することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
れば、請求項1記載の発明、すなわち、畳み込み符号化
および多値変調とを組み合わせたトレリス符号化変調方
式によって符号化された多値データからブランチメトリ
ックおよび多値データの信号点配置の座標系において円
周に沿って分割されたセクター番号を算出するブランチ
メトリックおよびセクター番号算出装置であって、上記
多値データの信号点配置の対称性に基づいて共用可能な
複数種類のブランチメトリックおよびセクター番号を記
憶した記憶手段と、上記記憶手段に記憶された共用可能
なブランチメトリックおよびセクター番号の記憶状態に
応じて上記多値データを信号処理して上記ブランチメト
リックおよびセクター番号を指定可能にする入力信号処
理手段とを具備し、上記入力信号処理手段で処理した多
値データを上記記憶手段のアドレスとして印加して上記
記憶手段から上記アドレスに対応するブランチメトリッ
クおよびセクター番号を読みだす、ブランチメトリック
およびセクター番号算出装置が提供される。
【0032】第1の観点のブランチメトリックおよびセ
クター番号算出装置は、多値データの原点対称性から、
複数種類のブランチメトリックについて、180度分の
み記憶手段に記憶してメトリック容量を半減し、多値デ
ータの原点対称性からアドレスとなるQデータを1ビッ
ト少なくして、アドレス信号を減らし、少なくしたビッ
トで信号処理の制御を行い、そのビットをセクター番号
の補完に使用する。
【0033】好適には、上記記憶手段には上記多値デー
タの信号点配置の半分についての複数種類のブランチメ
トリックおよび対応するセクター番号を記憶する。上記
入力信号処理手段は上記記憶手段に記憶されなかった残
りの半分のブランチメトリックおよびセクター番号を読
みだすとき上記多値データを180度座標変換処理して
上記記憶手段に印加する。
【0034】また好適には、上記入力信号処理手段は第
1方向のデータの上位ビットのデータを上記座標変換処
理制御信号として用い上記記憶手段の読み出しアドレス
としては用いない。
【0035】また、上記第1方向のデータの上位ビット
のデータを上記記憶手段から読み出しセクター番号と合
体してセクター番号を補完するセクター番号調整手段を
さらに有する。
【0036】上記入力信号処理手段は信号反転回路と信
号選択回路から構成され、上記セクター番号調整手段は
信号反転回路と信号選択回路から構成される。すなわ
ち、こさらの回路は簡単な回路で構成できる。
【0037】好適には、上記記憶手段は複数種類のブラ
ンチメトリックおよびセクター番号が記憶され、上記多
値データをアドレスとして印加されたとき対応するブラ
ンチメトリックおよびセクター番号を出力するリードオ
ンリーメモリである。
【0038】本発明の第2の観点によれば、請求項7記
載の発明、すなわち、畳み込み符号化および多値変調と
を組み合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化
された多値データからブランチメトリックおよび多値デ
ータの信号点配置の座標系において円周に沿って分割さ
れたセクター番号を算出するブランチメトリックおよび
セクター番号算出装置であって、1種類のブランチメト
リックおよびセクター番号を記憶し、上記多値データが
アドレスとして印加されたとき上記アドレスに対応する
ブランチメトリックおよびセクター番号を出力する記憶
手段と、上記ブランチメトリックの周期性に基づき上記
記憶手段から読みだされたセクター番号を用いて上記記
憶手段から読みだされたブランチメトリックから複数種
類のブランチメトリックを再生するブランチメトリック
調整手段とを具備するブランチメトリックおよびセクタ
ー番号算出装置が提供される。
【0039】第2の観点のブランチメトリックおよびセ
クター番号算出装置は、さらにメモリ容量を減少させる
ため、1種類のブランチメトリックのみを用いる。記憶
手段から読みだされたそのブランチメトリックから、ブ
ランチメトリック調整手段で複数種類のブランチメトリ
ックを再生する。
【0040】好適には、上記記憶手段には1種類のブラ
ンチメトリックについて半分の値まで記憶されており、
上記ブランチメトリック調整手段は、上記記憶手段から
読みだされたブランチメトリックから上記記憶手段に記
憶されなかった残りのブランチメトリックの値を生成す
るブランチメトリック再生手段と、上記ブランチメトリ
ック再生手段で再生したブランチメトリックと、上記記
憶手段から読みだされたブランチメトリックと、ブラン
チメトリックの固定値とを用いて、上記記憶手段から読
みだされたセクター番号の下位ビットを用いてその下位
ビットで表されるセクター番号について、0度から90
度のメトリックを生成する第1のメトリック生成手段
と、上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリ
ックを上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上
位ビットを用いてその上位ビットで表されるセクター番
号の直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終
的な複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリ
ック生成手段とを有する。
【0041】上記ブランチメトリック調整手段は複数の
信号選択回路のみから構成できる。したがって、回路構
成は非常に簡単である。
【0042】好適には、上記記憶手段は上記ブランチメ
トリックおよびセクター番号が記憶され、上記多値デー
タをアドレスとして印加されたとき対応するブランチメ
トリックおよびセクター番号を出力するリードオンリー
メモリである。
【0043】本発明の第3の観点によれば、請求項12
記載の発明、すなわち、畳み込み符号化および多値変調
とを組み合わせたトレリス符号化変調方式によって符号
化された多値データからブランチメトリックおよび多値
データの信号点配置の座標系において円周に沿って分割
されたセクター番号を算出するブランチメトリックおよ
びセクター番号算出装置であって、少なくとも多値デー
タの信号点配置の1/2象限についてのブランチメトリ
ックおよび該ブランチメトリックに対応するセクター番
号を記憶し、上記多値データがアドレスとして印加され
たとき上記アドレスに対応するブランチメトリックおよ
びセクター番号を出力する記憶手段と、上記記憶手段に
記憶されたブランチメトリックおよびセクター番号を読
み出し可能なように上記多値データの信号点配置の対称
性に基づいて入力された多値データを座標変換する入力
座標変換手段と、上記入力座標変換手段から上記記憶手
段に印加されたアドレスによって読みだされたセクター
番号を用いて上記記憶手段から読みだされたブランチメ
トリックから、少なくとも上記ブランチメトリックの周
期性に基づき複数種類のブランチメトリックを再生する
ブランチメトリック調整手段と、上記入力された多値デ
ータから上記記憶手段から読みだされたセクター番号を
補完するセクター番号調整手段とを有するブランチメト
リックおよびセクター番号算出装置が提供される。
【0044】第3の観点のブランチメトリックおよびセ
クター番号算出装置は、さらにメモリ容量を減少させる
ため、直交座標系のうちの、少なくとも1象限分、さら
に好ましくは、1/2象限分について1種類のブランチ
メトリックのみを用いる。そのため、入力座標変換処理
手段において、座標回転、対称変換処理などを行う。記
憶手段から読みだされたそのブランチメトリックから、
ブランチメトリック調整手段で複数種類のブランチメト
リックを再生する。
【0045】特定的には、上記記憶手段には多値データ
の信号点配置の1象限についての1種類のブランチメト
リックおよび該ブランチメトリックに対応するセクター
番号が記憶されている。その場合、上記入力座標変換手
段は象限ごとの座標変換処理を行う。
【0046】また特定的には、上記記憶手段には多値デ
ータの信号点配置の1/2象限についての1種類のブラ
ンチメトリックおよび該ブランチメトリックに対応する
セクター番号が記憶されている。その場合、上記入力座
標変換手段は1/2象限ごとの座標変換処理を行う。
【0047】好適には、上記記憶手段には1種類のブラ
ンチメトリックについて半分の値まで記憶されており、
上記ブランチメトリック調整手段は、上記記憶手段から
読みだされたブランチメトリックから上記記憶手段に記
憶されなかった残りのブランチメトリックの値を生成す
るブランチメトリック再生手段と、上記ブランチメトリ
ック再生手段で再生したブランチメトリックと、上記記
憶手段から読みだされたブランチメトリックと、ブラン
チメトリックの固定値とを用いて、上記記憶手段から読
みだされたセクター番号の下位ビットを用いてその下位
ビットで表されるセクター番号について、0度から90
度のメトリックを生成する第1のメトリック生成手段
と、上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリ
ックを上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上
位ビットを用いてその上位ビットで表されるセクター番
号の直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終
的な複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリ
ック生成手段とを有する。
【0048】上記ブランチメトリック調整手段は複数の
信号選択回路のみから構成でき、上記セクター番号調整
手段は信号選択回路のみから構成できる。
【0049】本発明の第4の観点によれば、請求項12
記載の発明、すなわち、畳み込み符号化および多値変調
とを組み合わせたトレリス符号化変調方式によって符号
化された多値データからブランチメトリックおよび多値
データの信号点配置の座標系において円周に沿って分割
されたセクター番号を算出するブランチメトリックおよ
びセクター番号算出方法であって、(1)上記多値デー
タの信号点配置の対称性に基づいて全ての複数種類のブ
ランチメトリックおよびセクター番号を生成し、さら
に、上記生成した複数のブランチメトリックおよびセク
ター番号について、上記多値データの信号点配置の対称
性、および、上記ブランチメトリックの値の周期性に基
づいて、1種類のブランチメトリックおよびセクター番
号の半分の値を、上記多値データの座標系における1象
限分のみ抽出して記憶手段に記憶し、(2)上記記憶手
段に記憶されたブランチメトリックおよびセクター番号
が上記記憶手段から読みだされるように、上記入力され
た多値データを座標変換して上記記憶手段にアドレスと
して印加し、(3)上記記憶手段から読みだされたブラ
ンチメトリックを上記読みだされたセクター番号を用い
て複数種類のブランチメトリックを再生し、(4)上記
多値データの一部を用いて上記記憶手段から読みだされ
たセクター番号を補完する、ブランチメトリックおよび
セクター番号算出方法が提供される。
【0050】本発明の第5の観点によれば、畳み込み符
号化および多値変調とを組み合わせたトレリス符号化変
調方式によって符号化された多値データからブランチメ
トリックおよび多値データの信号点配置の座標系におい
て円周に沿って分割されたセクター番号を算出してビタ
ビ復号方式によって受信多値データを復号する復号装置
であって、ブランチメトリックおよびセクター番号算出
装置と、上記算出されたブランチメトリックからビタビ
復号方法に基づいて第1の復号結果を算出するビタビ復
号手段と、上記ビタビ復号結果を畳み込み符号化により
再符号化する再符号化手段と、上記算出されたセクター
を、上記ビタビ復号処理時間に相当する時間だけ遅延す
る遅延手段と、上記遅延されたセクターと上記再符号化
された信号を用いて信号点配置を行い第2の復号結果を
算出するマッピング手段とを具備する復号装置が提供さ
れる。上記ブランチメトリックおよびセクター番号算出
装置としては、上記第1〜第3の観点のブランチメトリ
ックおよびセクター番号算出装置を用いることができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明のブランチメトリックおよ
びセクター番号算出方法および装置、ならびに、そのブ
ランチメトリックおよびセクター番号算出装置を用いた
復号装置の実施の形態について添付図面を参照して述べ
る。
【0052】以下の実施の形態において、ブランチメト
リックおよびセクター算出手段の入出力信号の数は、代
表的には、図7に図解したROMを用いた角度メトリッ
ク生成回路220の例示との対比が明瞭になるように、
図7の例示と同様、受信多値信号である直交するIデー
タおよびQデータがそれぞれ4ビットであり、セクター
番号SECが4ビット、第1〜第4のブランチメトリッ
クBM00,BM01,BM10,BM11がそれぞれ
3ビットである場合を例示し、ROMのデータはワード
単位で読みだされるものとする。
【0053】本発明の実施の形態のブランチメトリック
およびセクター算出手段における信号処理は基本的に2
進数ディジタルデータで行う。
【0054】第1実施の形態 図9および図10を参照して本発明のブランチメトリッ
クおよびセクター番号算出装置の第1実施の形態を述べ
る。図9は図3に図解した復号装置20に適用されるブ
ランチメトリックおよびセクター算出手段22の第1実
施の形態の回路図である。図9に図解したブランチメト
リックおよびセクター算出手段22Aは、180度座標
回転処理部22A1と、ROM部22A2と、セクター
番号調整回路22A3とを有する。
【0055】180度座標回転処理部22A1は、イン
バータINV1とセレクタSEL1からなるIデータ処
理部22A11と、インバータINV2とセレクタSE
L2からなるQデータ処理部22A12とからなる。
【0056】図解した記号の表記方法を述べる。記号I
はIデータを示しており、インバータINV1で反転さ
れたIデータをIIとして示している。Qについても同
様である。記号SIはセレクタSEL1で選択されたI
データを示している。Qについても同様である。Q
〔2:0〕は4ビットのQデータのうち、2〜0ビット
(3ビット分)のQデータを示している。Q〔3〕はQ
データのうちの最上位の3ビット目のデータを示してい
る。また、SEC〔3〕はセクター番号SECの最上位
ビットである3ビット目であることを示し、SEC
〔2:0〕はセクター番号SECの2〜0ビットのデー
タを示す。信号線に斜線を交差させて部分の数字は信号
線の本数を示す。信号線の本数はその信号線を伝送され
る信号のビット数を意味する。以下の実施の形態におい
ても、記号の表記方法は上述した方法に従う。
【0057】ROM部22A2には図10に図解した変
換テーブルのデータが格納されている。図10に図解し
た変換テーブルデータは、図8に図解した変換テーブル
データのうち半分のデータに相当する。その理由は後述
する。
【0058】セクター番号調整回路22A3はインバー
タINV3とその出力線とを有し、4ビットのQデータ
の最上位ビットである3ビットのデータQ〔3〕をイン
バータINV3で反転させて、その出力を出力線を介し
てROM部22A2から出力される3ビットのセクター
番号SEC〔2:0〕の最上位ビットSEC〔3〕とし
て合体させる回路である。この合体の方法の実際は、イ
ンバータINV3の出力信号線でROM部22A2のセ
クター番号出力線に加えているだけである。
【0059】第1実施の形態のブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Aの原理について述べる。図8
に図解した変換テーブルの内容を分析すると、第1〜第
4のブランチメトリックBM00,BM01,BM1
0,BM11の値は、セクター0〜7の第1〜第4のブ
ランチメトリックBM00,BM01,BM10,BM
11の値と、セクター番号8〜15の第1〜第4のブラ
ンチメトリックBM00,BM01,BM10,BM1
1の値とがそれぞれ、同じである。その理由は、図2お
よび図4に図解したように、符号化データc2の値が0
か1に応じて回転対称(原点対称)になるように信号点
を配置しているからである。したがって、回転対称の座
標変換処理を適切に行えば、換言すれば、セクター番号
の処理を適切に行えば、ROM部22A2に格納するテ
ーブルデータは、図10に図解したように図8に図解し
たデータの半分にすることができる。
【0060】回路の基本動作のみの観点から、図9に図
解したブランチメトリックおよびセクター算出手段22
Aの動作を述べる。180度座標回転処理部22A1に
おいて、4ビットのIデータがセレクタSEL1の1入
力端子に入力され、インバータINV1で反転されたI
データがセレクタSEL1の0入力端子に入力されてい
る。セレクタSEL1の選択制御信号としての4ビット
のQデータの最上位ビットQ〔3〕が1の場合、セレク
タSEL1の1入力端子に入力されているIデータがセ
レクタSEL1からSIとして選択出力され、Q〔3〕
が0の場合、セレクタSEL1の0入力端子に入力され
ている反転IデータがセレクタSEL1からSIとして
選択出力される。180度座標回転処理部22A1にお
いて上記同様、4ビットのQデータのうらの下位3ビッ
トQ〔2:0〕がセレクタSEL2の1入力端子に入力
され、インバータINV2で反転されたQデータがセレ
クタSEL2の0入力端子に入力されている。セレクタ
SEL2の選択制御信号としてのQデータの最上位ビッ
トQ〔3〕が1の場合、セレクタSEL2の1入力端子
に入力されている3ビットのQデータQ〔2:0〕がセ
レクタSEL2からSQとして選択出力され、Q〔3〕
が0の場合、セレクタSEL2の0入力端子に入力され
ている反転Qデータ〔2:0〕がセレクタSEL2から
SQとして選択出力される。
【0061】インバータINV1でIデータを反転させ
ることは図4および図5に図解したIデータを180°
座標回転させることを意味する。同様に、インバータI
NV2でQデータを反転させることは図4および図5に
図解したQデータを180°座標回転させることを意味
する。セレクタSEL1、SEL2の選択制御信号とし
てのQデータの最上位ビットのデータQ〔3〕は、Iデ
ータ、Qデータそのままを使用するか回転対象位置のI
データ、Qデータを使用するかを選択するためである。
換言すれば、Q〔3〕は回転対象か否かを選択する信号
として使用している。
【0062】セレクタSEL1、SEL2から出力され
る選択信号SI,SQはROM部22A2へアドレスと
して印加されてそのアドレスに対応するROM部22A
2に記憶されているデータ、すなわち、ブランチメトリ
ックBMおよびセクター番号SECを読みだす。
【0063】選択信号SIは4ビットであるが、選択信
号SQは3ビットである。すなわち、入力された4ビッ
トのQデータの下位3ビットのみを選択信号SQとして
おり、入力されたQデータより1ビット少ない。図8の
変換テーブルデータを用いた図7に図解したブランチメ
トリックおよびセクター算出手段22においては合計8
ビットのアドレス信号であったが、本実施の形態におい
ては1ビット少ない7ビットである。
【0064】Qデータの最上位ビットのデータQ〔3〕
は、セクター番号調整回路22A3のインバータINV
3で反転されて、ROM部22A2のセクター番号SE
Cの最上位ビットSEC〔3〕として追加される。
【0065】次いで他の観点から、上述したブランチメ
トリックおよびセクター算出手段22Aの動作の概要を
述べる。Qデータの最上位ビットQ〔3〕が1のとき
は、セクター番号SECは0〜7であり、図4に図解し
た信号点配置のままである。ROM部22A2からは、
4ビットのIデータ、下位3ビットのQデータで指定さ
れたアドレスに記憶された図10に図解した第1〜第4
のブランチメトリックBM00,BM01,BM10,
BM11と、0〜7のいずれかのセクター番号SEC
〔2:0〕が出力される。セクター番号調整回路22A
3のインバータINV3の出力は0になるから、セクタ
ー番号SEC〔3〕=0である。
【0066】逆に、Qデータの最上位ビットQ〔3〕が
0のときは、セクター番号SECは8〜15になる。し
たがって、図4に図解した信号配置の原点対称に写像、
すなわち、4ビットのIデータをインバータINV1で
反転させてセレクタSEL1で選択させて反転Iデー
タ、および、Qデータの第2ビット以下の下位3ビット
のデータをインバータINV2において反転させてセレ
クタSEL2で選択させた反転QデータをROM部22
A2にアドレスとして入力してROM部22A2から第
1〜第4のブランチメトリックBM00,BM01,B
M10,BM11、および、セクター番号SEC〔2:
0〕を読みだす。ROM部22A2から出力されるセク
ター番号SECは下位3ビットであるから、セクター番
号調整回路22A3のインバータINV3でQデータの
最上位ビットQ〔3〕を反転させて「1」にして、セク
ター番号SECの最上位ビットSEC〔3〕として使用
することにより、8〜15までのセクター番号を得るこ
とができる。
【0067】図9に図解したブランチメトリックおよび
セクター算出手段22Aから得られる第1〜第4のブラ
ンチメトリックBM00,BM01,BM10,BM1
1の値、および、セクター番号SECは、図7から得ら
れる値と全く同じであり、精度の低下はなく、処理速度
の低下もない。したがって、図9に図解したブランチメ
トリックおよびセクター算出手段22Aを図3に図解し
たブランチメトリックおよびセクター算出手段22とし
て用いた場合、復号装置20としての精度低下は全くな
いし、復号装置20の処理速度の低下もない。
【0068】図9および図10を参照して述べた第1実
施の形態と、図7および図8を参照して述べた例示と比
較すると、ROM部22A2の入力信号線が1本減少
し、メモリ容量が半分になり、出力信号線も1本減少し
た。他方、図9に図解したブランチメトリックおよびセ
クター算出手段22Aは、180度座標回転処理部22
A1およびセクター番号調整回路22A3が追加されて
おり、見かけ上は複雑な回路構成となる。しかしなが
ら、これら追加された回路の実体は、3個のインバータ
INV1〜INV3と、2個のセレクタSEL1〜SE
L2の追加に過ぎず、これらインバータおよびセレクタ
はバイナリデータを信号反転し、選択するだけの簡単な
回路構成であるから、ROM部22A2の記憶容量の削
減量に対しては十分無視できる回路追加に過ぎない。
【0069】図9に図解したROM部22A2のメモリ
容量と図7に図解した角度メトリック生成回路220の
メモリ容量を比較する。I,Qデータがそれぞれ4ビッ
ト、合計8ビットであり、第1〜第4のブランチメトリ
ックBM00,BM01,BM10,BM11がそれぞ
れ3ビット、セクター番号SECが4ビットとした場
合、本実施の形態におけるROM部22A2の記憶容量
は15ビット×128ワード=1920ビットであり、
図7に図解した角度メトリック生成回路220における
ROMの16ビット×256ワード=4096ビットの
約半分である。多値の程度が高くなりセクター番号の数
も多くなると、ROM部22A2に記憶させるべきデー
タ数は、入力信号のビット数nの2の巾乗、2n に比例
して増加するから、多値の程度が高くなるにつれて、本
実施の形態によるROM部22A2の記憶容量の削減効
果は顕著になる。
【0070】ROM部22A2の記憶容量の半減は消費
電力がほぼ半減になり、ROMの価格も低下し、ROM
の寸法も小さくなることを意味する。本実施の形態のブ
ランチメトリックおよびセクター算出手段22Aを図3
に図解した復号装置20におけるブランチメトリックお
よびセクター算出手段22として用いると復号装置20
内のROMの記憶容量を半分にすることができ、復号装
置20の消費電力も低減し、復号装置20の実装面でも
有利になる。
【0071】第2実施の形態 図11〜図13を参照して本発明のブランチメトリック
およびセクター算出手段の第2実施の形態を述べる。第
2実施の形態のブランチメトリックおよびセクター算出
手段は、第1実施の形態のブランチメトリックおよびセ
クター算出手段の回路におけるROMの記憶容量をさら
に減少させる実施の形態である。
【0072】図11の回路構成を述べる前に第2実施の
形態の原理を述べる。図8に図解した変換テーブルのデ
ータを分析すると、ブランチメトリックBMは180°
ごとに0から7に増加して7から0に減少するパターン
を周期的に繰り返していることが分かる。ブランチメト
リックBM00に対するメトリックを基準にとると、ブ
ランチメトリックBM01に対するブランチメトリック
は45°、ブランチメトリックBM11に対するメトリ
ックは90°、ブランチメトリックBM10に対するメ
トリックは135°の位相差を持って同じパターンを繰
り返している。
【0073】メトリックが「4,5,6,7,8」とな
るべきが「4,5,6,7,7」となり、あるいは、
「8,7,6,5,4」となるべきが「7,7,6,
5,4」と7が2つ連続しているのは、上述したよう
に、ブランチメトリックBMを3ビットで表現するた
め、メトリック8を強制的に7にしたためである。
【0074】図8に図解した変換テーブルデータを2
2.5°ごとに区切り、セクターごとに分析すると、ブ
ランチメトリックは下記のいずれかに分類できる。
【0075】
【表2】 表2 ケース番BMの値 1. 固定値0 2. 固走値4 3. 増加する場合(0から4) 4. 増加する場合(4から7) 5. 減少する場合(7から4) 6. 減少する場合(4から0)
【0076】同一セクター内では4つのブランチメトリ
ックは上記ケース(1,2,3,4)もしくはケース
(1,2,5,6)のいずれかの組合わせになる。ま
た、ケース4の状態はケース3の状態の出力に「4」を
加算したもの、加算した結果が「8」になるときには3
ビットの2進数で表現できる最大の数7にクリップした
ものと表現できる。ケース6の状態も同様にケース5の
状態の出力に「4」を加算したもの、加算して結果がメ
トリック8になるときにはメトリック7にクリップした
ものと表現できる。
【0077】したがって、セクター番号と上記ケース3
の状態またはケース5の状態のブランチメトリックが分
かれば、全ブランチメトリックを定めることができる。
ケース3の状態またはケース5の状態のブランチメトリ
ックをBMとすると、各ブランチメトリックは
〔0〕,
〔4〕,〔BM〕,〔BM+4〕のいずれかの値をと
る。
【0078】図12は以上の処理を纏めたグラフであ
る。したがって、セクター番号から図12に示した方法
に従ってブランチメトリックBMの処理を選択する。
【0079】ブランチメトリックは180°周期で変化
するため、図4に図解した信号配置における第l象限と
第3象限、第2象限と第4象限は同じ値をとる。第2象
限では第1象限の00のときのブランチメトリックを1
1のときのブランチメトリックと、10のときのブラン
チメトリックを01のときのブランチメトリックと入れ
替えることでブランチメトリックBMの値を得ることが
できる。
【0080】第2実施の形態は上述した考察に基づい
て、図11に図解したブランチメトリックおよびセクタ
ー算出手段22Bを構成した。
【0081】図11に図解したブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Bは、ROM部22B1と、ブ
ランチメトリック調整回路22B2からなる。
【0082】ROM部22B1には図13に図解した変
換テーブルデータが記憶されている。図13に図解した
変換テーブルデータにおけるブランチメトリックBMは
1種のみである。セクター番号SECは0〜15の範囲
である。ROM部22B1には0〜360度を指定する
ため、4ビットのIデータと4ビットのQデータがアド
レスとして印加される。その結果、ROM部22B1か
らは、4ビットのセクター番号SECと3ビットのブラ
ンチメトリックBMが出力される。
【0083】セクター番号SECは4ビットでROM部
22B1から出力されるから、セクター番号SECの調
整は不要である。セクター番号SECは象限位置に応じ
たブランチメトリックBMの値の選択に使用されてい
る。
【0084】ブランチメトリック調整回路22B2は図
12に示した処理を行う回路であり、2入力セレクタS
EL11、4入力セレクタSEL12〜SEL15、2
入力セレクタSELSEL16〜SEL19からなる。
【0085】セレクタSEL11にROM部22B1か
ら読みだされたブランチメトリックBMの最上位の2ビ
ットBM〔2〕が選択制御信号として印加されている。
セレクタSEL11の0入力端子には3ビット目を固定
値=1とし下位2ビットをROM部22B1から読みだ
したブランチメトリックBMの下位2ビットBM〔1:
0〕とを合体させた3ビットのブランチメトリックBM
〔2:0〕が入力されている。したがって、0入力端子
に入力されるブランチメトリックBMの値は4〜7の範
囲となる。セレクタSEL11の1入力端子にはメトリ
ック8を7にクリップするため固定値=7が入力されて
いる。その結果、セレクタSEL11からはBM〔2〕
=1の場合ブランチメトリックBM1として7が出力さ
れ、BM〔2〕=0の場合ブランチメトリックBM1と
して4〜7が出力される。このようにセレクタSEL1
1は、BM≧4のときにはブランチメトリックBM1の
値を7にし、BM≦3のときにはBM1の値をBM
〔2:0〕+4にするブランチメトリック変換回路とし
て機能する。
【0086】4入力セレクタSEL12〜SEL15の
構成および動作を述べる。これらの回路においてセクタ
ー番号0から3について0度から90度のメトリックを
作成する。そのためセレクタSEL12〜SEL15の
選択制御信号として、ROM部22B1から読みだした
セクター番号SECの下位2ビット、SEC〔1:0〕
を用いる。ROM部22B1から読みだされたブランチ
メトリックBM0が、セレクタSEL12の1入力端
子、セレクタSEL13の2入力端子、セレクタSEL
14の0入力端子および3入力端子に入力されている。
上述したブランチメトリック変換回路としてのセレクタ
SEL11から選択されたブランチメトリックBM1
が、セレクタSEL12の3入力端子、セレクタSEL
13の0入力端子、セレクタSEL15の1入力端子お
よび2入力端子に入力されている。セレクタSEL12
の0入力端子には固定値=0、2入力端子には固定値=
4が入力され、セレクタSEL13の1入力端子には固
定値=4、3入力端子には固定値=0が入力されてい
る。セレクタSEL14の1入力端子には固定値=0、
2入力端子にも固定値=0が入力されている。セレクタ
SEL15の0入力端子には固定値=4、3入力端子に
も固定値=4が入力されている。
【0087】2入力セレクタSEL16〜SEL19の
構成および動作を述べる。これらの回路においてメトリ
ックを回転させて、第1象限と第3象限のメトリックは
同じにし、第2象限と第4象限は第1象限のブランチメ
トリックBM0とブランチメトリックBM11とを入れ
替え、ブランチメトリックBM01とブランチメトリッ
クBM10とを入れ換える。そのためセレクタSEL1
6〜SEL19の選択制御信号としてROM部22B1
から読みだしたセクター番号SECの下位2ビット目、
SEC〔2〕を用いる。セレクタSEL16とSEL1
7の0入力端子と1入力端子にはそれぞれ4入力セレク
タSEL12,SEL13の選択出力が交叉状に入力さ
れている。同様に、セレクタSEL18とSEL19の
0入力端子と1入力端子にはそれぞれ4入力セレクタS
EL14,SEL15の選択出力が交叉状に入力されて
いる。
【0088】セレクタSEL12〜15、および、セレ
クタSEL16〜19において、記号P00,Pll,
P01,P10は第1象限と第3象限の各ブランチメト
リックであり、セクターの下位2ビットを用いて選択す
る。セクター番号の下から3番目のビットが1のときに
は第2象限もしくは第4象限の場合であるため、P00
とP11、P01とP10を入れ替えて4つのブランチ
メトリックBM00,BM01,BM11,BMl0を
決定する。
【0089】図11に図解したブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Bにおいて、ROM部22B1
のアドレスとしてそれぞれ4ビットのIデータおよびQ
データ(受信信号)をそのまま入力しているため、RO
M部22B1のワード数は減らないが、ブランチメトリ
ックBMは1つだけであるから、図7の角度メトリック
生成回路220と比較するとビット数はブランチメトリ
ック3つ分、すなわち、9ビット減少している。図11
のROM部22B1のメモリ容量は7ビット×256ワ
ード=1792ビットであるから、図7の角度メトリッ
ク生成回路220の16ビット×256ワード=409
6ビットの約1/2のメモリ容量となる。
【0090】図11のブランチメトリックおよびセクタ
ー算出手段22Bも図3の復号装置20のブランチメト
リックおよびセクター算出手段22として使用できる。
【0091】第3実施の形態 図14〜図19を参照して第3実施の形態としてのブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22Cを述べ
る。第3実施の形態は第2実施の形態よりメモリ容量を
減少させることを意図している。図14に図解したブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22Cの回路の
詳細を述べる前にその原理を述べる。
【0092】図13の変換データを分析すると、ブラン
チメトリックBMの値は0から4に増加し、4から0に
減少するパターンを45°周期で繰り返している。それ
をまとめると図15に図解したものとなる。このブラン
チメトリックBMの値の周期性を考慮して図7のROM
部の入力データを45°の倍数分に削減できることにな
る。
【0093】そこで、図16に図解したように入力信号
I,Qを共に90°単位で回転させ、図17に図解した
ように第1象限に写像してROM部へのアドレス信号を
2ビット減らして変換テーブルデータを90°分のみに
する。ROM部の出力はブランチメトリックBMの値と
して0から4の3ビット、セクターの下位ビットの計5
ビットとなる。セクターの上位2ビットはIデータ,Q
データの最上位ビットから図18のように求めることが
できる。その後は、第2実施の形態において述べたよう
に図12に図解した方法に従ってブランチメトリックの
調整処理(補完処理)を行えば第1〜第4のブランチメ
トリックBM00,BM01,BM10,BM11の値
が確定する。
【0094】上述した方法を実現した回路構成例を図1
4に図解する。図14に図解したブランチメトリックお
よびセクター算出手段22Cは、入力座標回転処理部2
2C1、ROM部22C2、セクター番号調整回路22
C3、および、ブランチメトリック調整回路22C4を
有する。
【0095】ROM部22C2には図19に図解した変
換データが格納されている。図19に図解した変換デー
タは、1種の3ビットのブランチメトリックBMと、2
ビットのセクター番号SECである。
【0096】入力座標回転処理部22C1は、インバー
タINV21,INV22と、4入力セレクタSEL2
1,SEL22からなり、ROM部22C2の入力アド
レスを適宜座標回転処理する。セレクタSEL21,S
EL22から選択出力されるROM部22C2への入力
データSI,SQは入力データI,Qを上記にしたがっ
て座標回転させて入力する。セレクタSEL21,SE
L22の選択制御信号である入力データI,Qの最上位
ビット(I[3],Q[3])が(1,1)のときは第
1象限であるため、I,Qとも第2ビット以下をそのま
ま入力する。(I[3],Q[3])が(0,1)のと
きは第2象限であるため、−90°回転させ、SIにQ
データの第2ビット以下を、SQにIデータの第2ビッ
ト以下を反転させた値を入力する。(I[3],Q
[3])が(0,0)のときは第3象限であるため、−
180°回転させ、SI,SQそれぞれにI,Qの第2
ビット以下を反転させた値を入力する。(I[3],Q
[3])が(1,0)のときは第4象限であるため、一
270°回転させ、SIにQデータの第2ビット以下を
反転させた値を、SQにIデータの第2ビット以下の値
を入力する。入力座標回転処理部22C1における座標
回転処理を纏めると下記表に表すことができる。
【0097】
【表3】 表3 I〔5〕=1,Q〔5〕=1のとき、0度回転(回転なし) I〔5〕=0,Q〔5〕=1のとき、−90度回転 I〔5〕=0,Q〔5〕=0のとき、−180度回転 I〔5〕=1,Q〔5〕=0のとき、−270度回転
【0098】入力座標回転処理部22C1で座標回転さ
れたSI,SQがROM部22C2にアドレスとして印
加されると、ROM部22C2からは図19に示した変
換データに基づいて、セクター番号SECの下位2ビッ
トSEC〔1:0〕と、3ビットのブランチメトリック
BM0が出力される。
【0099】セクター番号調整回路22C3は、4入力
セレクタSEL23とその出力線からなり、セレクタS
EL23で入力データI,Qの最上位ビット(I
[3],Q[3])を選択制御信号としてこれらの値に
応じて第1〜第4象限を示すブランチメトリックBMの
値「00」、「01」、「10」、「11」のいずれか
を選択出力する。セレクタSEL23の出力データはセ
クター番号SECの上位2ビットSEC[3:2]に該
当しており、ROM部22C2から出力されたセクター
番号SECの下位2ビットSEC〔1:0〕と合体され
て、4ビットのセクター番号SECを完成させる。
【0100】ブランチメトリック調整回路22C4は、
図12に図解した方法でブランチメトリックBMを確定
する回路であるが、図11を参照して述べたブランチメ
トリック調整回路22B2と全く同じ回路であるからそ
の詳細説明は省略する。
【0101】図14に図解したブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Cは、ROM部22C2への入
力データは、3ビットのSIおよび3ビットのSQ、合
計6ビットであり、図7に図解した入力データより2ビ
ット減少している。図14のブランチメトリックおよび
セクター算出手段22CのROM部22C2の出力デー
タのビット数は、2ビットのセクター番号SECと3ビ
ットのブランチメトリックBMのみであるから、図7の
出力データと比較すると、3個のブランチメトリック
分、9ビットと、セクターの上位2ビット、合計11ビ
ット減少しており、出力データは5ビットである。
【0102】図14のROM部22C2に記憶される変
換テーブルデータのビット数は5ビット×64ワード=
320ビットであり、図7に図解した例のビット数=1
6ビット×256ワード=4096ビットの約(1/1
3)である。さらに図9に図解した第1実施の形態は1
5ビット×128ワード=1920ビット、図11に図
解した第2実施の形態は7ビット×256ワード=17
92ビットであったから、第1実施の形態および第2実
施の形態と比較しても、第3実施の形態のメモリ容量は
大幅に減少している。
【0103】第3実施の形態のようにメモリ容量が大幅
に減少すると、図14のROM部22C2に代えて、ア
ドレスの指定に応じて記憶されているデータを出力する
論理回路・レジスタなどの回路などを用いることが可能
となり、一層回路の小型化、高速化変換が可能となる。
その理由は、ROMの場合1チップ単位で実装される
が、そのような回路で実現する場合は、たとえば、復号
装置20の他の回路とともに、あるいは、入力座標回転
処理部22C1、セクター番号調整回路22C3、ブラ
ンチメトリック調整回路22C4の回路形成とともに、
そのような回路を形成することができるからである。そ
のような回路はROMより高速動作する。
【0104】上述した図14のブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Cを図3の復号装置20のブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22として用い
ると、復号装置20は一層小型になる。
【0105】第4実施の形態 図20を参照して第4実施の形態のブランチメトリック
およびセクター算出手段を述べる。
【0106】図20の回路構成の詳細を述べる前に第4
実施の形態の原理を述べる。第3実施の形態に関連して
述べた方法で入力データを第1象限に回転すると図17
のOBACで囲われる領域内の点に写像される。ブラン
チメトリックBMのパターンは45°周期であり、図1
7における22.5°線について対称であることを考え
ると、ブランチメトリックBMの値は線OAに対して対
称となる。従って図17においてQ>Iとなる点をOA
について対称な点に写像すれば、ROM部にはOAB内
のみのデータを格納すればよい。しかし、OAB内の点
を指定するにはアドレスビットとして、I,Qデータ共
に3ビット必要になるため、図14に図解したブランチ
メトリックおよびセクター算出手段22CにおけるRO
M部22C2よりROM部の回路規模は減少しない。そ
こで、AEF内のデータをOED内に記録することでQ
データを2ビットに削減し、ROMに記憶させるデータ
数を減少させて回路規模を縮小させる。
【0107】図20に図解したブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22Dは、図14に図解した入力座
標回転処理部22C1と同様の入力座標回転処理部22
D1と、上記線対称の処理を行う線対称処理部22D2
と、ROM部22D4と、セクター番号調整回路22D
4と、図14に図解したブランチメトリック調整回路2
2C4と同様のブランチメトリック調整回路22D5と
を有する。
【0108】入力座標回転処理部22D1は表3に図解
した処理を行う。ブランチメトリック調整回路22D5
は、信号処理の対称となるビットは異なるが、上述した
回路と実質的に同じであるから、説明を省略する。
【0109】線対称処理部22D2について述べる。線
対称処理部22D2は、2入力セレクタSEL41,S
EL42と、インバータINV41,INV42と、2
入力セレクタSEL43,SEL44を有する。セレク
タSEL41,SEL42は、IデータとQデータとを
入れ替え可能にしている。第1象限内のQデータの最上
位ビットが1であった場合には図17の点Eを中心に1
80°回転する。またこの場合、セクター番号は最下位
ビットのみになるが、図17のOACを対称変換したも
のは出力が反転してしまうため、I≧Qの場合にはイン
バータINV41,INV42で反転してセレクタSE
L43,SEL44にその出力を入力する。
【0110】セクター番号調整回路22D4について述
べる。セクター番号調整回路22D4は、図14に図解
したセクター番号調整回路22C3におけるセレクタS
EL23に相当する象限に応じたセクター番号SECを
選択出力するセレクタSEL51と、付加したインバー
タINV51とセレクタSEL52とを有する。セクタ
ーの下位第2ビットはI≧Qの場合1、I<Qの場合に
は0とする。なお、図17におけるOE上の点のセクタ
ー番号の最下位ビットは本来0であるはずだが、インバ
ータINV51を通るため1としておく。
【0111】図20のブランチメトリックおよびセクタ
ー算出手段22Dは、入力データI,Q共に6ビット、
最終出力データとして第1〜第4のブランチメトリック
BM00,BM01,BM10,BM11が各5ビッ
ト,セクター番号が4ビットの場合を例示している。
【0112】図14のブランチメトリックおよびセクタ
ー算出手段22Cと同様に、入力座標回転処理部22D
1において表3に示したように入力データI,Qを90
°単位で座標回転してSI,SQを得る。次いで線対称
処理部22D2において、SIとSQの大小関係を比較
し、SIよりSQが大きかった場合には45°線対称に
変換するため、SIとSQを入れ替え、SSI,SSQ
を得る。SSQの最上位ビットが1の場合は図17のA
EF内の点であるため、SSIを反転させSSQ第2ビ
ット以下を反転させる。これにより、図17のOBFD
内の点を指定することができる。
【0113】このようにして生成されたアドレスがRO
M部22D4に印加されて6ビットのADデータが出力
される。
【0114】データAD[5]はセクター番号の最下位
ビット、AD[4:0]はブランチメトリックBMを示
している。セクター番号の下から2ビット目はSQとS
Iの大小関係で決まり、このビットデータが1のときに
はセクター番号調整回路22D4におけるセレクタSE
L52においてセクターの最下位ビットを反転させる。
【0115】ブランチメトリック調整回路22D5にお
いて図14の場合と同様にセクター番号、各ブランチメ
トリックを決定する。
【0116】第4実施の形態によればROM部22D4
のワード数は上述した第1〜第3実施の形態よりさらに
減少する。ただし、第4実施の形態は入力データのビッ
ト数が上述した第1〜第3実施の形態と異なる。第4実
施の形態において、入力データI,Q各6ビット,出力
ブランチメトリック各5ビット及びセクター番号4ビッ
トの場合には、図7に図解した方法では24ビット×4
096ワードのROM部が必要であるが、第4実施の形
態の場合は、6ビット×512ワードまで縮小できる。
データ量としては1/32になる。それにともないブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22Dの回路規
模が小さくなる。
【0117】入力座標回転処理部22D1、線対称処理
部22D2、セクター番号調整回路22D4およびセク
ター番号調整回路22D5などが付加されているが、こ
れらは基本的にインバータINVとセレクタSELだけ
であるから、これらの回路構成は簡単である。これらの
回路が付加されたとしても、上述したメモリ容量おき減
少の効果は顕著である。
【0118】変換用データの対比 一般的に入力データI,Qが各々nビット,出力ブラン
チメトリック各mビット及びセクター番号kビットの場
合には、図7の方法では(4m+k〕ビット×22nワー
ドから(m+k−3)ビット×22n-3ワードになるが、
本実施の形態の場合のデータ量は(m+k一3)/8
(4m+k)に減少する。
【0119】以上、ブランチメトリックおよびセクター
算出手段22について種々の実施の形態を述べたが、入
力データのビット数、出力されるブランチメトリックB
Mおよびセクター番号SECのビット数は上述した例示
に限らない。より高い多値変調の場合は上述した例示よ
りビット数が多くなる。
【0120】第5実施の形態 セクター番号を3ビットで表す場合にも同様に復号する
ことが可能である。たとえば、図21のように信号点に
対するセクター番号0〜7を定めると、ブランチメトリ
ックは上記と全く同様であり、セクター番号は上記場合
で4ビット用いていたうちの上位3ビットを用いればよ
い。
【0121】上述した実施の形態において、ブランチメ
トリックBMおよびセクター番号SECを読み出し回路
としてROMを例示したが、ROMに限らず、その他の
種々の回路を用いることができる。たとえば、ROMに
代えて、通常のSRAM、DRAMを用いることができ
るし、論理回路で構成することもできる。あるいは、復
号装置20全体をDSPのような高速演算処理装置で実
現するとき、その一部として上述したブランチメトリッ
クおよびセクター算出手段を組み込むこともできる。
【0122】第6実施の形態 本発明のブランチメトリックおよびセクター番号算出方
法は、上述した第1実施の形態〜第5実施の形態におけ
るブランチメトリックおよびセクター番号算出装置を実
施する際、考察した方法を具現化したものとなる。すな
わち、第1段階として、図8に図解した基本的な変換テ
ーブルデータを作成し、第2段階として、第1実施の形
態〜第5実施の形態として述べた各種の方法によってメ
モリ容量の低減化を図るとともに、変換処理の前後にお
ける信号処理の方法、たとえば、座標回転方法、ブラン
チメトリック変換方法、セクター番号処理方法などを設
計する。第3段階として、上述した方法によって得られ
た結果を実施する。
【0123】第7実施の形態:復号装置 図3に図解した復号装置20におけるブランチメトリッ
クおよびセクター算出手段22としては、上述したブラ
ンチメトリックおよびセクター算出手段22A〜22D
のいずれも用いることができる。復号装置20自体の動
作については図3を参照して上述したので、ここではそ
の説明を省略する。そのようなブランチメトリックおよ
びセクター算出手段22A〜22Dを復号装置20に用
いることにより、復号装置20も小型化、低消費電力化
を図ることができる。
【0124】
【発明の効果】本発明のブランチメトリックおよびセク
ター番号算出方法によれば、精度、処理速度の低下を回
避して、ブランチメトリックおよびセクター番号を算出
するワード数を大幅に削減できる。したがって、本発明
のブランチメトリックおよびセクター番号算出方法をブ
ランチメトリックおよびセクター番号算出装置に適用す
ると、精度、処理速度の低下を回避して、回路規模を大
幅に小型化でき、電力消費量を大幅に低減させにブラン
チメトリックおよびセクター番号算出装置を実現でき
る。
【0125】本発明のブランチメトリックおよびセクタ
ー番号算出装置は簡単な回路の組み合わせであるから、
製造が容易である。
【0126】このような本発明のブランチメトリックお
よびセクター番号算出装置をビタビ復号装置などの復号
装置に実装すると、復号装置が小型化でき、電力消費も
減少する。また、小型のブランチメトリックおよびセク
ター番号算出装置は復号装置に実装することが容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はトレリス符号化変調(TCM)方式にお
ける畳み込み符号化処理回路の回路例を図解した図であ
る。
【図2】図2はトレリス符号化変調(TCM)方式にお
ける多値変調の信号点配置例を図解した図である。
【図3】図3はビタビ復号装置を用いた復号装置の例示
的な構成図である。
【図4】図4は図2の詳細を図解した信号点配置と量子
化方法との関連を例示した図である。
【図5】図5は図4に図解した信号点配置についてセク
ター番号を割りつけた例を図解する図である。
【図6】図6は図5に図解した1セクターをさらに詳細
に分割したサブセクターの例示を図解する図である。
【図7】図7は図3に図解したブランチメトリックおよ
びセクター算出手段における角度メトリック生成回路を
例示する図である。
【図8】図8は図7に図解した角度メトリック生成回路
における角度データからセクター番号、および、第1〜
第4のブランチメトリックに変換するテーブルデータの
例を示す図である。
【図9】図9は図3に図解した復号装置に適用される本
発明の第1実施の形態としてのブランチメトリックおよ
びセクター算出手段の構成図である。
【図10】図10は図9のROMに記憶される変換テー
ブルのデータを図解した図である。
【図11】図11は本発明の第2実施の形態のブランチ
メトリックおよびセクター算出手段の構成図である。
【図12】図12は図11に図解したブランチメトリッ
クおよびセクター算出手段において行う各セクターにお
けるブランチメトリックの変換処理を示すグラフであ
る。
【図13】図13は図11のROMに記憶される変換テ
ーブルのデータを図解した図である。
【図14】図14は本発明の第3実施の形態のブランチ
メトリックおよびセクター算出手段の構成図である。
【図15】図15は角度とブランチメトリックとの基本
的な関係をを図解した図である。
【図16】図16は図4に図解した信号点配置の回転を
図解したグラフである。
【図17】図17は図14のROMに入力する信号の配
置変換を示すグラフである。
【図18】図18は図14におけるIデータ、Qデータ
の最上位ビットとセクター番号の上位2ビットの関係を
示すグラフである。
【図19】図19は図14のROMに記憶される変換テ
ーブルのデータを図解した図である。
【図20】図20は本発明の第4実施の形態のブランチ
メトリックおよびセクター算出手段の構成図である。
【図21】図21は本発明の第4実施の形態としての信
号点配置とセクター番号との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10・・畳み込み符号化回路 101〜106・・直列接続されたシフトレジスタ 111〜114・・第1列の排他的論理和回路 121〜124・・第2列の排他的論理和回路 20・・復号装置 22・・ブランチメトリックおよびセクター算出手段 220・・角度メトリック生成回路 24・・ビタビ復号装置 26・・再符号化回路 28・・信号遅延手段 30・・信号点マッピング手段 22A・・第1実施の形態のBMおよびセクター算出手
段 22A1・・180度座標回転処理部 22A2・・ROM部 22A3・・セクター番号調整回路 22B・・第2実施の形態のBMおよびセクター算出手
段 22B1・・ROM部 22B2・・ブランチメトリック調整回路 22C・・第3実施の形態のBMおよびセクター算出手
段 22C1・・入力座標回転処理部 22C2・・ROM部 22C3・・セクター番号調整回路 22C4・・ブランチメトリック調整回路 22D・・第4実施の形態のBMおよびセクター算出手
段 22D1・・入力座標回転処理部 22D2・・線対称処理部 22D3・・ROM部 22D4・・セクター番号調整回路 22D5・・ブランチメトリック調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B001 AA10 AB02 AD04 AD06 5J065 AC02 AC03 AD10 AE06 AF02 AG05 AH06 AH23 5K004 AA08 JD05 JJ06

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】畳み込み符号化および多値変調とを組み合
    わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された多
    値データからブランチメトリックおよび多値データの信
    号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセク
    ター番号を算出するブランチメトリックおよびセクター
    番号算出装置であって、 上記多値データの信号点配置の対称性に基づいて共用可
    能な複数種類のブランチメトリックおよびセクター番号
    を記憶した記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された共用可能なブランチメトリッ
    クおよびセクター番号の記憶状態に応じて上記多値デー
    タを信号処理して上記ブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号を指定可能にする入力信号処理手段とを具備し、 上記入力信号処理手段で処理した多値データを上記記憶
    手段のアドレスとして印加して上記記憶手段から上記ア
    ドレスに対応するブランチメトリックおよびセクター番
    号を読みだすブランチメトリックおよびセクター番号算
    出装置。
  2. 【請求項2】上記記憶手段には上記多値データの信号点
    配置の半分についての複数種類のブランチメトリックお
    よび対応するセクター番号を記憶し、 上記入力信号処理手段は上記記憶手段に記憶されなかっ
    た残りの半分のブランチメトリックおよびセクター番号
    を読みだすとき上記多値データを180度座標変換処理
    して上記記憶手段に印加する請求項1記載のブランチメ
    トリックおよびセクター番号算出装置。
  3. 【請求項3】上記多値データは直交関係にある第1およ
    び第2の方向に位置するデータであり、 上記入力信号処理手段は第1方向のデータの上位ビット
    のデータを上記座標変換処理制御信号として用い上記記
    憶手段の読み出しアドレスとしては用いない請求項2記
    載のブランチメトリックおよびセクター番号算出装置。
  4. 【請求項4】上記第1方向のデータの上位ビットのデー
    タを上記記憶手段から読み出しセクター番号と合体して
    セクター番号を補完するセクター番号調整手段をさらに
    有する、 請求項3記載のブランチメトリックおよびセクター番号
    算出装置。
  5. 【請求項5】上記入力信号処理手段は信号反転回路と信
    号選択回路から構成され、 上記セクター番号調整手段は信号反転回路と信号選択回
    路から構成される請求項4記載のブランチメトリックお
    よびセクター番号算出装置。
  6. 【請求項6】上記記憶手段は複数種類のブランチメトリ
    ックおよびセクター番号が記憶され、上記多値データを
    アドレスとして印加されたとき対応するブランチメトリ
    ックおよびセクター番号を出力するリードオンリーメモ
    リである請求項1記載のブランチメトリックおよびセク
    ター番号算出装置。
  7. 【請求項7】畳み込み符号化および多値変調とを組み合
    わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された多
    値データからブランチメトリックおよび多値データの信
    号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセク
    ター番号を算出するブランチメトリックおよびセクター
    番号算出装置であって、 1種類のブランチメトリックおよびセクター番号を記憶
    し、上記多値データがアドレスとして印加されたとき上
    記アドレスに対応するブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号を出力する記憶手段と、 上記ブランチメトリックの周期性に基づき上記記憶手段
    から読みだされたセクター番号を用いて上記記憶手段か
    ら読みだされたブランチメトリックから複数種類のブラ
    ンチメトリックを再生するブランチメトリック調整手段
    とを具備するブランチメトリックおよびセクター番号算
    出装置。
  8. 【請求項8】上記多値データは直交関係にある第1およ
    び第2の方向に位置するデータである、 請求項7記載のブランチメトリックおよびセクター番号
    算出装置。
  9. 【請求項9】上記記憶手段には1種類のブランチメトリ
    ックについて半分の値まで記憶されており、 上記ブランチメトリック調整手段は、 上記記憶手段から読みだされたブランチメトリックから
    上記記憶手段に記憶されなかった残りのブランチメトリ
    ックの値を生成するブランチメトリック再生手段と、 上記ブランチメトリック再生手段で再生したブランチメ
    トリックと、上記記憶手段から読みだされたブランチメ
    トリックと、ブランチメトリックの固定値とを用いて、
    上記記憶手段から読みだされたセクター番号の下位ビッ
    トを用いてその下位ビットで表されるセクター番号につ
    いて0度から90度のメトリックを生成する第1のメト
    リック生成手段と、 上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリック
    を上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上位ビ
    ットを用いてその上位ビットで表されるセクター番号の
    直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終的な
    複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリック
    生成手段とを有する請求項8記載のブランチメトリック
    およびセクター番号算出装置。
  10. 【請求項10】上記ブランチメトリック調整手段は複数
    の信号選択回路のみから構成される、請求項9記載のブ
    ランチメトリックおよびセクター番号算出装置。
  11. 【請求項11】上記記憶手段は上記ブランチメトリック
    およびセクター番号が記憶され、上記多値データをアド
    レスとして印加されたとき対応するブランチメトリック
    およびセクター番号を出力するリードオンリーメモリで
    ある請求項7記載のブランチメトリックおよびセクター
    番号算出装置。
  12. 【請求項12】畳み込み符号化および多値変調とを組み
    合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された
    多値データからブランチメトリックおよび多値データの
    信号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセ
    クター番号を算出するブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号算出装置であって、 少なくとも多値データの信号点配置の1/2象限につい
    てのブランチメトリックおよび該ブランチメトリックに
    対応するセクター番号を記憶し、上記多値データがアド
    レスとして印加されたとき上記アドレスに対応するブラ
    ンチメトリックおよびセクター番号を出力する記憶手段
    と、 上記記憶手段に記憶されたブランチメトリックおよびセ
    クター番号を読み出し可能なように上記多値データの信
    号点配置の対称性に基づいて入力された多値データを座
    標変換する入力座標変換手段と、 上記入力座標変換手段から上記記憶手段に印加されたア
    ドレスによって読みだされたセクター番号を用いて上記
    記憶手段から読みだされたブランチメトリックから、上
    記ブランチメトリックの周期性に基づき複数種類のブラ
    ンチメトリックを再生するブランチメトリック調整手段
    と、 上記入力された多値データから上記記憶手段から読みだ
    されたセクター番号を補完するセクター番号調整手段と
    を有するブランチメトリックおよびセクター番号算出装
    置。
  13. 【請求項13】上記多値データは直交関係にある第1お
    よび第2の方向に位置するデータである、 請求項12記載のブランチメトリックおよびセクター番
    号算出装置。
  14. 【請求項14】上記記憶手段には多値データの信号点配
    置の1象限についての1種類のブランチメトリックおよ
    び該ブランチメトリックに対応するセクター番号が記憶
    されており、 上記入力座標変換手段は象限ごとの座標変換処理を行う
    請求項13記載のブランチメトリックおよびセクター番
    号算出装置。
  15. 【請求項15】上記記憶手段には1種類のブランチメト
    リックについて半分の値まで記憶されており、 上記ブランチメトリック調整手段は、 上記記憶手段から読みだされたブランチメトリックから
    上記記憶手段に記憶されなかった残りのブランチメトリ
    ックの値を生成するブランチメトリック再生手段と、 上記ブランチメトリック再生手段で再生したブランチメ
    トリックと、上記記憶手段から読みだされたブランチメ
    トリックと、ブランチメトリックの固定値とを用いて、
    上記記憶手段から読みだされたセクター番号の下位ビッ
    トを用いてその下位ビットで表されるセクター番号につ
    いて、0度から90度のメトリックを生成する第1のメ
    トリック生成手段と、 上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリック
    を上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上位ビ
    ットを用いてその上位ビットで表されるセクター番号の
    直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終的な
    複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリック
    生成手段とを有する請求項14記載のブランチメトリッ
    クおよびセクター番号算出装置。
  16. 【請求項16】上記ブランチメトリック調整手段は複数
    の信号選択回路のみから構成され、 上記セクター番号調整手段は信号選択回路のみから構成
    されている請求項15記載のブランチメトリックおよび
    セクター番号算出装置。
  17. 【請求項17】上記記憶手段は上記ブランチメトリック
    およびセクター番号が記憶され、上記多値データをアド
    レスとして印加されたとき対応するブランチメトリック
    およびセクター番号を出力するリードオンリーメモリで
    ある請求項12記載のブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号算出装置。
  18. 【請求項18】上記記憶手段には多値データの信号点配
    置の1象限についての1種類のブランチメトリックおよ
    びセクター番号が記憶されており、 上記入力座標変換手段は象限ごとの座標変換処理を行う
    請求項13記載のブランチメトリックおよびセクター番
    号算出装置。
  19. 【請求項19】上記記憶手段には1種類のブランチメト
    リックについて半分の値まで記憶されており、 上記ブランチメトリック調整手段は、 上記記憶手段から読みだされたブランチメトリックから
    上記記憶手段に記憶されなかった残りのブランチメトリ
    ックの値を生成するブランチメトリック再生手段と、 上記ブランチメトリック再生手段で再生したブランチメ
    トリックと、上記記憶手段から読みだされたブランチメ
    トリックと、ブランチメトリックの固定値とを用いて上
    記記憶手段から読みだされたセクター番号の下位ビット
    を用いてその下位ビットで表されるセクター番号につい
    て、1/2象限ごとのメトリックを生成する第1のメト
    リック生成手段と、 上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリック
    を上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上位ビ
    ットを用いてその上位ビットで表されるセクター番号の
    直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終的な
    複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリック
    生成手段とを有する請求項14記載のブランチメトリッ
    クおよびセクター番号算出装置。
  20. 【請求項20】上記記憶手段には多値データの信号点配
    置の1/2象限についての1種類のブランチメトリック
    および該ブランチメトリックに対応するセクター番号が
    記憶されており、 上記入力座標変換手段は1/2象限ごとの座標変換処理
    を行う請求項13記載のブランチメトリックおよびセク
    ター番号算出装置。
  21. 【請求項21】上記記憶手段には1/2象限について1
    種類のブランチメトリックについて半分の値まで記憶さ
    れており、 上記ブランチメトリック調整手段は、 上記記憶手段から読みだされたブランチメトリックから
    上記記憶手段に記憶されなかった残りのブランチメトリ
    ックの値を生成するブランチメトリック再生手段と、 上記ブランチメトリック再生手段で再生したブランチメ
    トリックと、上記記憶手段から読みだされたブランチメ
    トリックと、ブランチメトリックの固定値とを用いて、
    上記記憶手段から読みだされたセクター番号の下位ビッ
    トを用いてその下位ビットで表されるセクター番号につ
    いて0度から90度のメトリックを生成する第1のメト
    リック生成手段と、 上記第1のメトリック生成手段で生成されたメトリック
    を上記記憶手段から読みだされたセクター番号の上位ビ
    ットを用いてその上位ビットで表されるセクター番号の
    直交座標系の象限における入れ替え処理をして最終的な
    複数のブランチメトリックを生成する第2のメトリック
    生成手段とを有する請求項20記載のブランチメトリッ
    クおよびセクター番号算出装置。
  22. 【請求項22】上記ブランチメトリック調整手段は複数
    の信号選択回路のみから構成され、 上記セクター番号調整手段は信号選択回路のみから構成
    されている請求項21記載のブランチメトリックおよび
    セクター番号算出装置。
  23. 【請求項23】畳み込み符号化および多値変調とを組み
    合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された
    多値データからブランチメトリックおよび多値データの
    信号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセ
    クター番号を算出するブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号算出方法であって、 上記多値データの信号点配置の対称性に基づいて全ての
    複数種類のブランチメトリックおよびセクター番号を生
    成し、さらに、上記生成した複数のブランチメトリック
    およびセクター番号について、上記多値データの信号点
    配置の対称性、および、上記ブランチメトリックの値の
    周期性に基づいて、1種類のブランチメトリックおよび
    セクター番号の半分の値を、上記多値データの座標系に
    おける1象限分のみ抽出して記憶手段に記憶し、 上記記憶手段に記憶されたブランチメトリックおよびセ
    クター番号が上記記憶手段から読みだされるように、上
    記入力された多値データを座標変換して上記記憶手段に
    アドレスとして印加し、 上記記憶手段から読みだされたブランチメトリックを上
    記読みだされたセクター番号を用いて複数種類のブラン
    チメトリックを再生し、 上記多値データの一部を用いて上記記憶手段から読みだ
    されたセクター番号を補完するブランチメトリックおよ
    びセクター番号算出方法。
  24. 【請求項24】畳み込み符号化および多値変調とを組み
    合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された
    多値データからブランチメトリックおよび多値データの
    信号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセ
    クター番号を算出してビタビ復号方式によって受信多値
    データを復号する復号装置であって、 ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置と、 上記算出されたブランチメトリックからビタビ復号方法
    に基づいて第1の復号結果を算出するビタビ復号手段
    と、 上記ビタビ復号結果を畳み込み符号化により再符号化す
    る再符号化手段と、 上記算出されたセクターを、上記ビタビ復号処理時間に
    相当する時間だけ遅延する遅延手段と、 上記遅延されたセクターと上記再符号化された信号を用
    いて信号点配置を行い第2の復号結果を算出するマッピ
    ング手段とを具備し、 上記ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置
    は、 上記多値データの信号点配置の対称性に基づいて共用可
    能な複数種類のブランチメトリックおよびセクター番号
    を記憶した記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された共用可能なブランチメトリッ
    クおよびセクター番号の記憶状態に応じて上記多値デー
    タを信号処理して上記ブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号を指定可能にする入力信号処理手段とを有し、上
    記入力信号処理手段で処理した多値データを上記記憶手
    段のアドレスとして印加して上記記憶手段から上記アド
    レスに対応するブランチメトリックおよびセクター番号
    を読みだす復号装置。
  25. 【請求項25】畳み込み符号化および多値変調とを組み
    合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された
    多値データからブランチメトリックおよび多値データの
    信号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセ
    クター番号を算出してビタビ復号方式によって受信多値
    データを復号する復号装置であって、 ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置と、 上記算出されたブランチメトリックからビタビ復号方法
    に基づいて第1の復号結果を算出するビタビ復号手段
    と、 上記ビタビ復号結果を畳み込み符号化により再符号化す
    る再符号化手段と、 上記算出されたセクターを、上記ビタビ復号処理時間に
    相当する時間だけ遅延する遅延手段と、 上記遅延されたセクターと上記再符号化された信号を用
    いて信号点配置を行い第2の復号結果を算出するマッピ
    ング手段とを具備し、 上記ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置
    は、 1種類のブランチメトリックおよびセクター番号を記憶
    し、上記多値データがアドレスとして印加されたとき上
    記アドレスに対応するブランチメトリックおよびセクタ
    ー番号を出力する記憶手段と、 上記ブランチメトリックの周期性に基づき上記記憶手段
    から読みだされたセクター番号を用いて上記記憶手段か
    ら読みだされたブランチメトリックから複数種類のブラ
    ンチメトリックを再生するブランチメトリック調整手段
    とを有する復号装置。
  26. 【請求項26】畳み込み符号化および多値変調とを組み
    合わせたトレリス符号化変調方式によって符号化された
    多値データからブランチメトリックおよび多値データの
    信号点配置の座標系において円周に沿って分割されたセ
    クター番号を算出してビタビ復号方式によって受信多値
    データを復号する復号装置であって、 ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置と、 上記算出されたブランチメトリックからビタビ復号方法
    に基づいて第1の復号結果を算出するビタビ復号手段
    と、 上記ビタビ復号結果を畳み込み符号化により再符号化す
    る再符号化手段と、 上記算出されたセクターを、上記ビタビ復号処理時間に
    相当する時間だけ遅延する遅延手段と、 上記遅延されたセクターと上記再符号化された信号を用
    いて信号点配置を行い第2の復号結果を算出するマッピ
    ング手段とを具備し、 上記ブランチメトリックおよびセクター番号算出装置
    は、 少なくとも多値データの信号点配置の1/2象限につい
    てのブランチメトリックおよび該ブランチメトリックに
    対応するセクター番号を記憶し、上記多値データがアド
    レスとして印加されたとき上記アドレスに対応するブラ
    ンチメトリックおよびセクター番号を出力する記憶手段
    と、 上記記憶手段に記憶されたブランチメトリックおよびセ
    クター番号を読み出し可能なように、上記多値データの
    信号点配置の対称性に基づいて入力された多値データを
    座標変換する入力座標変換手段と、 上記入力座標変換手段から上記記憶手段に印加されたア
    ドレスによって読みだされたセクター番号を用いて上記
    記憶手段から読みだされたブランチメトリックから、上
    記ブランチメトリックの周期性に基づき複数種類のブラ
    ンチメトリックを再生するブランチメトリック調整手段
    と、 上記入力された多値データから上記記憶手段から読みだ
    されたセクター番号を補完するセクター番号調整手段と
    を有する復号装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015513866A (ja) * 2012-03-08 2015-05-14 マイクロン テクノロジー, インク. エラーコード化スキームと変調スキームを組合せるための装置及び方法
CN111614363A (zh) * 2019-02-26 2020-09-01 扬智科技股份有限公司 维特比算法的改进方法和接收装置

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