JP2000308487A - プライマー塩基配列の選定方法及びその装置 - Google Patents

プライマー塩基配列の選定方法及びその装置

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JP2000308487A JP11088410A JP8841099A JP2000308487A JP 2000308487 A JP2000308487 A JP 2000308487A JP 11088410 A JP11088410 A JP 11088410A JP 8841099 A JP8841099 A JP 8841099A JP 2000308487 A JP2000308487 A JP 2000308487A
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大勇 村上
Ichiro Kanazawa
一郎 金澤
Takashi Suzuki
高史 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディファレンシャル・ディスプレイ法で生成
産物をより多く効率的に比較し、新規遺伝子取得の確率
を高めるため、最適なプライマー塩基配列の選定方法及
びその装置を提供する。 【解決手段】 プライマー塩基配列の選定方法におい
て、(a)発現遺伝子データベースからディファレンシ
ャル・ディスプレイ法に最適な塩基配列を取得して加工
し、多く現れる塩基配列を頻度順にプライマー候補とす
る工程と、(b)前記(a)工程により得られたプライ
マー候補から遺伝的アルゴリズムの使用を特徴とする最
適プライマー群を選定する工程とを施すようにしたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子の構造や機
能、または分子進化、新規遺伝子取得のための実験手法
であるディファレンシャル・ディスプレイ法を、より利
便的に使用できるようにする、遺伝的アルゴリズムによ
るプライマー塩基配列の選定方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】生命における遺伝子は、DNAとして知
られる、有機化学物質上の4種類の塩基にコードされた
情報である。DNA上の遺伝子塩基配列はRNAに転写
され、たんぱく質に翻訳される。その遺伝情報の流れに
より、生物は体を作りあげ、変化する外界に対処しなが
ら生活を営み、子孫を作りやがて死に至る。つまり遺伝
子は生命活動の設計図、または生命活動の手引書のよう
なものである。
【0003】近年のDNA塩基配列決定技術によって、
一切の遺伝情報が担われているゲノムDNA塩基配列、
また実際に発現している遺伝子の塩基配列データが大
量、急速に決定されてきている。
【0004】これらのデータの管理や解析のために、コ
ンピュータが分子生物学に導入され、コンピュテイショ
ナル モレキュラー バイオロジィー(計算分子生物
学:computational molecular
biology)、あるいはバイオインフォマティッ
クス(生命情報科学:bioinformatics)
と呼ばれている、情報科学と分子生物学との融合領域が
発達してきている。
【0005】また、分子生物学の分野で、遺伝子発現を
探索するために様々な方法がこれまで開発され使われて
いる。その一つとして現在広く行われているのがPCR
(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション)法であり、
その一種であるディファレンシャル・ディスプレイ(D
ifferential Display)法は、mR
NAより作成したcDNA(群)に、より多くのcDN
Aと結合すると思われる塩基配列を持ったプライマー
と、3′−末端のPoly−A配列に対応するプライマ
ーとでPCR法を行う実験法であり、多数の遺伝子につ
いて、その発現を同時かつ系統的に探索できる優れた手
法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディフ
ァレンシャル・ディスプレイ法におけるデータベースの
使用は、主に得られた遺伝子の塩基配列決定後にデータ
ベースから遺伝子の種類を推定するだけであった。ま
た、これまで単一のDNA塩基配列よりPCR法用のプ
ライマーを選定するプログラムはあったが、より多くの
塩基配列をカバーするプライマーを選択するシステム
は、現在のプログラムを使って実現するのが困難であ
り、ディファレンシャル・ディスプレイ法で使用するプ
ライマーの選択については、これまでは経験則に頼るし
かなかった。また、どのプライマーを選べば重複が少な
く、新規遺伝子を選べるのかも、知る手段が無かった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決し、ディフ
ァレンシャル・ディスプレイ法で生成産物をより多く効
率的に比較し、新規遺伝子取得の確率を高めるため、最
適なプライマー塩基配列の選定方法及びその装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕プライマー塩基配列の選定方法において、(a)
発現遺伝子データベースからディファレンシャル・ディ
スプレイ法に最適な塩基配列を取得して加工し、多く現
れる塩基配列を頻度順にプライマー候補とする工程と、
(b)前記(a)工程により得られたプライマー候補か
ら遺伝的アルゴリズムの使用を特徴とする最適プライマ
ー群を選定する工程とを施すようにしたものである。
【0009】〔2〕上記〔1〕記載のプライマー塩基配
列の選定方法において、前記発現遺伝子データベース塩
基配列の取得は、発現遺伝子データベース配列が100
0塩基に満たない場合にゲノム塩基配列とのホモロジー
を検索して同一部分と重ね合わせることにより補完する
ようにしたものである。
【0010】〔3〕上記〔1〕記載のプライマー塩基配
列の選定方法において、前記塩基配列の頻度の確定は、
短い配列の完全一致用にオプティマイズした高速ホモロ
ジー(類似)サーチを行うようにしたものである。
【0011】〔4〕命令を実行するプロセッサと、デー
タを入力する入力装置と、この入力装置から入力された
データを記憶する記憶装置と、データを出力する出力装
置とを備えるプライマー塩基配列の選定装置において、
前記記憶装置から読み出される発現遺伝子データベース
とゲノム塩基配列とを入力する入力処理部と、この入力
処理部からのデータに基づいてデータの加工を行い新し
いデータベース化を行う新データベース化処理部と、各
エントリーと短塩基配列の相補位置計算と相補位置デー
タベース化及びソートを行う処理部と、この処理部から
のデータに基づいてプライマー候補塩基配列順を出力す
るプライマー候補塩基配列順出力部と、このプライマー
候補塩基配列順出力部からのデータに基づいて遺伝的ア
ルゴリズム処理を行う遺伝的アルゴリズム処理部と、こ
の遺伝的アルゴリズム処理部からのデータに基づいて最
適プライマー候補塩基配列群を出力する最適プライマー
候補塩基配列群出力部とを具備するようにしたものであ
る。
【0012】上記のように構成したので、これまで困難
であったディファレンシャル・ディスプレイに最適なプ
ライマーを複数選択することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の実施例を示すプライマー塩
基配列の選定システムの構成図、図2はそのプライマー
塩基配列の選定システムの概略動作フローチャートであ
る。
【0015】図1に示すように、本発明のプライマー塩
基配列の選定システムは、命令を実行する処理装置(C
PU/メモリ)10と、データを入力する入力装置1
と、この入力装置1から入力されたデータを記憶する記
憶装置と、データを出力する出力装置2とを備え、その
処理装置10は、EST(発現遺伝子)データベースと
ゲノム塩基配列の入力処理部3、EST(発現遺伝子)
データベース・ゲノム塩基配列に基づいたデータ加工に
よる新データベース化処理部4、各エントリーと短塩基
配列の相補位置計算、相補位置データベース化及びソー
ト処理部5、プライマー候補塩基配列順出力部6、遺伝
的アルゴリズム処理部7、最適プライマー候補塩基配列
群(組み合わせ)出力部8からなる。
【0016】そして、プライマー塩基配列の選定手順
は、図2に示すように、(1)EST(発現遺伝子)デ
ータベースとゲノム塩基配列の入力を行い(ステップS
1)、(2)そのEST(発現遺伝子)データベースと
ゲノム塩基配列に基づいたデータ加工による新データベ
ース化処理を行い(ステップS2)、(3)各エントリ
ーと短塩基配列の相補位置計算、相補位置データベース
化及びソート処理を行い(ステップS3)、(4)プラ
イマー候補塩基配列順出力を行い(ステップS4)、
(5)プライマー候補塩基配列順データを取得し、それ
で終了にするか否かをチェックする(ステップS5)、
(6)ステップS5においてYESの場合にはプライマ
ー候補塩基配列順データを出力して終了し、ステップS
5においてNOの場合には、次のステップへ進み、遺伝
的アルゴリズム処理を行い(ステップS6)、(7)最
適プライマー候補塩基配列群(組み合わせ)を出力する
(ステップS7)ようにしている。
【0017】図2における上記ステップS2〜ステップ
S4は、詳細には、図3に示すように、示される。
【0018】EST(発現遺伝子)データベース、各
エントリーにおいて、「3′−末端」のキーワードを検
索、合致するものから、3′−末端1000塩基分の配
列を別ファイルに書き出す。つまり、EST(発現遺伝
子)データベースの、すべてのcDNA塩基配列から、
ディファレンシャル・ディスプレイ法によって再現性良
く検出できる3′−末端Poly−A配列より1000
塩基分の配列を選択し、別ファイルに書き出す(ステッ
プS11)。
【0019】次に、単一のEST配列は、長くても5
00塩基前後で、塩基配列決定開始点から後方になるほ
ど精度が落ちると考えられる。また、現代のDNA塩基
配列決定技術の性質上、塩基G(グアニン)がX(決定
不能)と記載されることが多いので、これをすべてGと
補正する(ステップS12)。
【0020】次に、補正したEST配列で短いもの、
ここでは、1000塩基に満たないものがあるか否かを
チェックする(ステップS13)。
【0021】次いで、このように補正したEST配列
で短いものは、ゲノムデータベースから、相補位置を測
定して組み合わせるため、ホモロジー(類似)サーチを
行う(ステップS14)。
【0022】この場合、図4に示すように、EST配列
の塩基配列決定前方の25塩基配列中2箇所以上の相補
でない塩基が現れた場合、ゲノムのホモロジーサーチ開
始位置をずらして再度サーチを行うことを繰り返す。こ
の4種類しかない塩基で目的の重ね位置を見つけるため
のオプティマイズにより、通常のサーチアルゴリズムに
比べて非常に高速にホモロジーサーチを行うことができ
る。
【0023】相補一致した位置から、ゲノム配列中のイ
ントロン(転写後に切り捨てられる領域)を除く部分
を、必要ならば、5′−から3′−の向きを変換して、
1000塩基分、上記ファイル中の配列と入れ替えて書
き出す。その1000塩基分を1エントリーとする。そ
の際に、EST配列と一致しているか再度チェックす
る。また相補一致しないEST配列については、入れ替
えることをしない。
【0024】これによって、例えば、図8に示すよう
に、ディファレンシャル・ディスプレイ法に特化した、
新たなデータベース用ファイルを構築できる(ステップ
S15)。
【0025】次に、全てのエントリーについて新たな
データベース用ファイルへの書き出しが終了したか否か
をチェックし、終了していなければ、ステップS11へ
戻り、終了していれば、次のステップへ進む(ステップ
S16)。
【0026】以下のプライマー候補塩基配列探索は、こ
の新データベース用ファイルを使用して行う。
【0027】ディファレンシャル・ディスプレイ法で実
験に実際に使用するのに都合の良い条件、つまり、パリ
ンドローム禁止、3つ以上続いたT配列を含まない、よ
り多いT配列を含んだものは除外、という条件付けをし
た数塩基(デフォルトで6塩基または8塩基)であるか
否かを選択し、プライマーマッチングを行うための塩基
配列とする。
【0028】4のn乗個の短塩基配列の中が、上記新
データベース用ファイル中、何回出てくるのかその合計
と何エントリー分であるかを、総当りでホモロジー(類
似)サーチを行う。
【0029】このホモロジーサーチでは、1塩基でも相
補でないとエントリーの検索位置を換えるようにしてい
るのと、短い配列用に特化したプログラムのため、通常
よりも非常に高速に検索できる。また、一つの数塩基配
列が、どのエントリー中の、どの位置で相補したかは、
相補データベースとして、さらに別ファイルに保存して
おく(ステップS17)。
【0030】上記総当たりで調べた数塩基配列のう
ち、相補したエントリーが多いものから順番にソートす
る(ステップS18)。
【0031】次に、プライマー塩基配列の候補として
プライマー候補ファイルに書き出す(ステップS1
9)。これを直接見てプライマーを選択することができ
る。
【0032】(10)次に、プライマー候補ファイルへの書
き出し処理が終了したか否かをチェックして、書き出が
終了していなかったらステップS17へ戻り、書き出が
終了していたらエンドとする(ステップS20)。
【0033】以下のプライマー群を選定する必要がない
実験の場合、このファイルからプライマー塩基配列を適
当に選択することも可能である。
【0034】次に、図2に示したステップS5およびス
テップS6について詳細に説明する。すなわち、遺伝的
アルゴリズムによって、上記プライマー候補ファイルと
相補データベースを利用して、より多くのエントリー遺
伝子の発現を確かめられるプライマーの組み合わせを選
ぶ。この組み合わせは、元のプライマー候補配列が4
(塩基)の数(塩基)乗ある(ステップS16参照)の
で、総当たりで組み合わせ計算させると天文学的な計算
パワーが必要になる。これを遺伝的アルゴリズムを利用
することにより、最適プライマー群を選択するスピード
が飛躍的に上がり、比較的小規模の計算機でも計算可能
になる。
【0035】図5及び図6は遺伝的アルゴリズム処理と
より多くのエントリー遺伝子の発現を確かめられるプラ
イマーの組み合わせの出力方法についての説明図であ
る。
【0036】具体的なアルゴリズムとして、 (1)まず、エントリー評価配列作成・初期化する(ス
テップS21)。
【0037】この時、図7に示すように、まず、各プラ
イマー候補塩基配列ごと、1つのエントリーを1ビット
とし相補したエントリー番号に対応する1ビットを1に
し、それ以外を0にしたエントリー数配列を上記相補デ
ータベース作成時に作っておく。
【0038】これは記憶領域を圧縮するためで、1つの
エントリーを1ビットとすることにこだわる必要は無
い。1バイトで計算した方が、アルゴリズムによっては
高速化できる。
【0039】また、乱数により、プライマー候補塩基配
列数個(デフォルトでは8)の組み合わせ、つまり二次
元配列の横列を数十から百以上(デフォルトは100)
選んでおく。同じ組み合わせ(横列)で、同一の配列を
持ったもの、また、同一組み合わせのものは除外する。
(“AGAAAA CTGGAA CATTAA”等の
“組み合わせ”を数十)。
【0040】(2)次に、遺伝的アルゴリズム用2次元
配列(図7参照)が、各行について何エントリーと相補
するのか計算を行う(ステップS22)。つまり、何エ
ントリーと相補したかの評価数を計算する。組み合わせ
中の各プライマー候補塩基配列について上記で作成した
エントリー数配列にOR演算をかけ、ビットが1の数を
数える。つまり、プライマー候補塩基配列群が、具体的
にいくつのエントリー中と一致するかを計算する。
【0041】OR演算なので高速であり、エントリー数
配列についてもシフトして数を数えるだけなので高速に
演算できる。遺伝的アルゴリズムでは、評価数を計算す
るのが一番時間を費やす部分なので、ここを高速化する
意義は大きい。
【0042】(3)次に、相補した数(評価数)の上位
から、各行を並べ替える(ステップS23)。
【0043】(4)次に、遺伝的アルゴリズムの組換え
演算を行う。まず評価数の上位からプライマー候補群を
並べ換える。これはハッシュを使うので、高速である。
プライマー群の評価数上位1/4については、そのまま
置く。また2次元配列の評価数の上位1/4から1/2
までについては、上位1/4からランダムで選んだ組み
合わせと、別の上位1/4から選んだ組み合わせの各プ
ライマー候補配列のどちらかを乱数で選ぶ。下位1/2
の組み合わせは、完全に乱数で塩基配列候補を選ぶ。同
一のプライマー候補配列を持ったもの、また、完全に同
一の組み合わせは除外して、新たに乱数で選ぶ(ステッ
プS24)。なお、図8にプライマー候補配列ファイル
が示されている。
【0044】(5)次に、ステップS22からステップ
S24までを数百回以上(デフォルトは200回)繰り
返す(ステップS25)。これにより、最適なプライマ
ー候補塩基配列群を選定することができる。
【0045】(6)次に、ステップS25を満足した
ら、最適なプライマー候補塩基配列群を上位順に出力す
る(ステップS26)。なお、図9に最適プライマー候
補配列群ファイルが示されている。
【0046】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて数々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【0048】(A)プライマーに最適と思われる具体的
な塩基配列を上位から順に出力することができる。異な
る種では遺伝子cDNA塩基配列の3′−末端の塩基配
列は微妙に異なると考えられるが、その種のcDNAデ
ータベースで計算を行うことで、最適なプライマーを比
較的短い時間で得ることができる。
【0049】(B)遺伝的アルゴリズムで選ばれたプラ
イマー群を利用してディファレンシャル・ディスプレイ
法を行えば、わずか数個のプライマーで、ほとんどすべ
てのcDNAの発現の有無を調べることが、理論上可能
である。実際に、酵母Saccharomices C
ereviciaeの発現遺伝子データベースを使用し
て、本発明のプログラムを実行したところ、単一の塩基
配列でも、多くのエントリーと一致個所があることが分
かった。もっとも多いもので、酵母の全EST(発現遺
伝子)データベース中、3′−末端が記載されたエント
リーの70%以上と結合すると予測される。これは市販
の経験則のプライマーで一致するエントリー数よりも、
一般的に10数%は多いと考えられる。
【0050】(C)本システムで得られた最上のプライ
マー群の組み合わせを利用すると、酵母の場合、6塩基
配列のプライマー8種類の組み合わせで、全EST(発
現遺伝子)中のエントリーの92%以上の発現を調べら
れると考えられる。これは、従来の莫大な量(数千)の
プライマーを用いてPCRを行い、DNAアレーで調べ
る方法よりも非常に安価で簡便である。
【0051】現在、さまざまな種のゲノムプロジェクト
が進行中である。本システムは将来的に、新規に作成さ
れたデータベースに対して実行できるので、ディファレ
ンシャル・ディスプレイ法による遺伝子の機能解析と新
規遺伝子取得の一助になるはずである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定システムの構成図である。
【図2】本発明の概略プライマー塩基配列の選定フロー
チャートである。
【図3】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定フローチャートである。
【図4】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定におけるホモロジーサーチの説明図である。
【図5】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定における遺伝的アルゴリズムのフローチャートであ
る。
【図6】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定における遺伝的アルゴリズムの説明図である。
【図7】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定における遺伝的アルゴリズム処理データ構造の説明図
である。
【図8】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定におけるプライマー候補ファイル例を示す図である。
【図9】本発明の実施例を示すプライマー塩基配列の選
定における最適プライマー候補塩基配列群ファイル例を
示す図である。
【符号の説明】
1 入力装置 2 出力装置 3 EST(発現遺伝子)データベースとゲノム塩基
配列の入力処理部 4 新データベース化処理部 5 各エントリーと短塩基配列の相補位置計算、相補
位置データベース化及びソート処理部 6 プライマー候補塩基配列順出力部 7 遺伝的アルゴリズム処理部 8 最適プライマー候補塩基配列群(組み合わせ)出
力部 10 処理装置(CPU/メモリ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 順 東京都文京区本駒込1−13−4 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA80 HA11 4B063 QA13 QQ42 5B075 PP22 PQ72 PR04 PR06 QM08 UU19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プライマー塩基配列の選定方法におい
    て、(a)発現遺伝子データベースからディファレンシ
    ャル・ディスプレイ法に最適な塩基配列を取得して加工
    し、多く現れる塩基配列を頻度順にプライマー候補とす
    る工程と、(b)前記(a)工程により得られたプライ
    マー候補から遺伝的アルゴリズムの使用を特徴とする最
    適プライマー群を選定する工程とを施すことを特徴とす
    るプライマー塩基配列の選定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプライマー塩基配列の選
    定方法において、前記発現遺伝子データベース塩基配列
    の取得は、発現遺伝子データベース配列が1000塩基
    に満たない場合にゲノム塩基配列とのホモロジーを検索
    して同一部分と重ね合わせることにより補完することを
    特徴とするプライマー塩基配列の選定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプライマー塩基配列の選
    定方法において、前記塩基配列の頻度の確定は、短い配
    列の完全一致用にオプティマイズした高速ホモロジーサ
    ーチを行うことを特徴とするプライマー塩基配列の選定
    方法。
  4. 【請求項4】 命令を実行するプロセッサと、データを
    入力する入力装置と、該入力装置から入力されたデータ
    を記憶する記憶装置と、データを出力する出力装置とを
    備えるプライマー塩基配列の選定装置において、(a)
    前記記憶装置から読み出される発現遺伝子データベース
    とゲノム塩基配列とを入力する入力処理部と、(b)該
    入力処理部からのデータに基づいてデータの加工を行い
    新しいデータベース化を行う新データベース化処理部
    と、(c)各エントリーと短塩基配列の相補位置計算と
    相補位置データベース化及びソートを行う処理部と、
    (d)該処理部からのデータに基づいてプライマー候補
    塩基配列順を出力するプライマー候補塩基配列順出力部
    と、(e)該プライマー候補塩基配列順出力部からのデ
    ータに基づいて遺伝的アルゴリズム処理を行う遺伝的ア
    ルゴリズム処理部と、(f)該遺伝的アルゴリズム処理
    部からのデータに基づいて最適プライマー候補塩基配列
    群を出力する最適プライマー候補塩基配列群出力部とを
    具備することを特徴とするプライマー塩基配列の選定装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018061699A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 富士フイルム株式会社 マルチプレックスpcrに供するプライマーの設計方法

Cited By (2)

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WO2018061699A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 富士フイルム株式会社 マルチプレックスpcrに供するプライマーの設計方法
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