JP2000304714A - 熱量計測方法、熱量計測装置、排液計量方法、及び排液計量装置 - Google Patents

熱量計測方法、熱量計測装置、排液計量方法、及び排液計量装置

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JP2000304714A
JP2000304714A JP11111427A JP11142799A JP2000304714A JP 2000304714 A JP2000304714 A JP 2000304714A JP 11111427 A JP11111427 A JP 11111427A JP 11142799 A JP11142799 A JP 11142799A JP 2000304714 A JP2000304714 A JP 2000304714A
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正 塚野
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Toshio Tashiro
敏雄 田代
Takao Yokose
隆夫 横瀬
Seiji Shibuya
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Shuji Sumiya
修二 角谷
Yoshinori Shirakata
芳典 白方
Yoichiro Iritani
陽一郎 入谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成で高精度に凝固熱量、融解熱量を得
られる熱量計測方法及び装置を提供すること。 【解決手段】相変化を伴う潜熱蓄熱物質を主成分とする
芯物質が封入された有機系膜物質からなる微小なカプセ
ルと液体とで構成された蓄熱材であるスラリー21を所
定量、所定温度に維持し、前記スラリー21と所定量、
所定温度の既知の物性の冷却媒体または加熱媒体とを混
合し、混合後の前記スラリー21の温度を測定し、その
温度を基に前記芯物質の凝固熱量及び融解熱量の少なく
とも一方を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱システムに適
用される蓄熱材の凝固熱量または融解熱量を計測する熱
量計測方法、熱量計測装置、排液計量方法、及び排液計
量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蓄熱システムにおける蓄熱方法と
して、水の顕熱のみを利用し蓄熱を行なう水蓄熱方法
と、例えば蓄熱材として水を用い、その水の融解潜熱を
利用した氷蓄熱方法が知られている。この氷蓄熱方法で
は、蓄熱時に0℃以下に冷却されたブライン(不凍液)
を用いて水を冷却することにより、氷として冷熱を蓄
え、放熱時に直接冷水を用いて、または間接的にブライ
ンを介して氷を融解して冷熱を取り出す。
【0003】この従来の氷潜熱方法を用いた蓄熱システ
ムでは、蓄熱する場合に冷凍機でブラインを−5℃程度
まで冷却する必要があるため、冷凍機の冷媒蒸発温度を
低くする必要があり、冷凍機の入力に対する蓄熱量の比
すなわち成績係数が低くなる。また、氷を冷却するとき
にブラインを使用する必要があり、その管理に注意が必
要である。
【0004】また、他の潜熱蓄熱システムの例として
は、常温で相変化する潜熱蓄熱物質の融解・凝固潜熱を
利用し、その潜熱蓄熱物質を芯物質としてカプセルやコ
ンテナ内に封入して冷水またはブラインを用いて冷却す
ることによって固体として冷熱を、または温水を用いて
加熱することによって液体として温熱を蓄え、放熱時に
は間接的に前記潜熱蓄熱物質を融解して冷熱を、凝固さ
せて温熱を取り出す方法が知られている。この常温で相
変化する潜熱蓄熱物質を利用する場合、潜熱蓄熱物質が
揮発性を有する場合や、共晶塩溶液中で用いられる場合
等の取扱い面から、カプセルやコンテナ内に封入する必
要がある。
【0005】一方、これらのカプセルやコンテナは、直
径70mmの球形のものや一辺が数10cmの矩形状あ
るいはプレート状コンテナが使用され、蓄熱槽容器内に
充填され静止状態で使用される。そして、蓄熱槽容器と
これらカプセルやコンテナの間の空間には、水やブライ
ンが充満される。
【0006】このような静置形カプセル方式とコンテナ
方式では、蓄熱時及び放熱時において、これらカプセル
やコンテナ(以下、蓄熱材容器と称する)と水等使用さ
れる熱媒流体との間や、蓄熱材容器の壁と潜熱蓄熱物質
との間での熱抵抗が大きい。よって、放熱時において加
熱された潜熱蓄熱物質の温度や蓄熱時において冷却され
た潜熱蓄熱物質の温度と水等使用される熱媒流体との温
度差を、各状態で5℃程度以上とる必要があり、蓄熱時
と放熱時における水等使用される熱媒流体の温度に10
℃以上の温度差を設ける必要がある。すなわち、5℃の
冷水を取出そうとする場合、蓄熱時には−5℃のブライ
ンで冷却する必要がある。また、ブラインを使用しない
温度レベルで蓄熱しようとすると、冷水取出し温度が1
0℃以上となり、一般空調等には直接利用しがたい温度
となる。
【0007】このような潜熱蓄熱方法によるシステムの
問題を解決するために、潜熱蓄熱物質を芯物質として微
小なカプセル内に封入して構成した微小カプセルを、水
と混合してスラリー状態として流動性を持たせ(以下、
このスラリーを微小カプセルスラリーと称す)、伝熱性
能を向上させたシステムが知られている。このシステム
では、蓄熱時に、微小カプセルスラリーを熱交換器によ
り冷水またはブラインと熱交換させることで直接冷却す
ることにより、微小カプセル内の潜熱蓄熱物質に冷熱を
蓄える。また放熱時には、同様に微小カプセルスラリー
を熱交換器により戻り冷水またはブラインと熱交換させ
ることで直接加熱することにより、微小カプセル内の潜
熱蓄熱物質から冷熱を取り出す。
【0008】このように、微小カプセルスラリーの蓄熱
特性は良好であるが、実用化の為には、任意の温度と熱
量の対応付けが必要である。
【0009】(1)第1の従来の技術 潜熱物質を有する媒体の温度と熱量の関係を計測する装
置として示差走査型熱量計(DSC:Differen
tial Scanning Calorimetr
y)を用いる方法が一般的である。
【0010】DSC装置は、加熱、冷却面に供試体を静
置し、加熱時に融解熱量と加熱面温度の関係を計測し、
冷却時に凝固熱量と冷却面温度の関係を計測して各温度
域での相変化熱量を求めることができる。同装置はかな
り高価であると共に、供試体が静置状態であることか
ら、微小カプセルスラリーの熱量計測には不適当であ
る。
【0011】(2)第2の従来の技術 次に、図7に微小カプセルスラリーの熱量計測方法の事
例を示す。高温熱交換器61と加熱ポンプ63、高温側
熱量計64を有する微小カプセル加熱系と、低温熱交換
器62と冷却ポンプ65、低温側熱量計66を有する冷
却系との間に、スラリー循環ポンプ69とスラリー流量
制御器70ならびに微小カプセルスラリーの高温熱交換
器61の出口スラリー温調67および低温熱交換器62
の出口スラリー温調68よりなる微小カプセルスラリー
系より構成し、またスラリー系は密閉系となるため、ス
ラリー膨張タンク71を有している。
【0012】この方法では、高温熱交換器61のスラリ
ー出口温度と低温熱交換器62のスラリー出口温度との
間の温度差とスラリー流量に依存した熱量を各熱量計6
6、64で計測することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】(第1の従来の技術の
問題点)微小カプセルスラリーの蓄熱量は、微小カプセ
ル内の潜熱蓄熱材による第1の従来の技術では、凝固
熱、融解熱と微小カプセルスラリー全体の比熱とから構
成される。従来、微小カプセルにおける蓄熱量の計測を
行なう場合、乾燥状態もしくはスラリー状態の微小カプ
セルに対して冷却、加熱を行ない、示差走査熱量計を用
いたDSC法(DSC:Differential S
canning Calorimetry)により計測
を行なっている。
【0014】しかし、この計測方法における微小カプセ
ルの状態は、DSC試験部に静置状態で計測されるた
め、実用条件であるスラリー状態で流動条件下の微小カ
プセルが実際の蓄熱システムの熱交換器を介して冷却、
加熱される状態と異なる。よって、DSCの計測方法に
より得られる微小カプセル内の凝固熱量、融解熱量は、
実用条件であるスラリー状態での微小カプセル内の凝固
熱量、融解熱量と異なり、精度が低く、さらにその計測
装置に係る費用も高価であるという問題がある。
【0015】(第2の従来の技術の問題点)図7に示し
た第2の従来の技術の方法では、スラリー流量が大きい
程計測精度が向上するが、高温側、低温側の熱源設備容
量が大きくなるとともに、供試体である微小カプセルス
ラリーの容積も相当量が必要であり、経済性に問題があ
るとともに、ヒートバランスならびに温度静定に達する
のに相当時間を要し労務量も多大となる。また、多くの
微小カプセルスラリを必要とするため、試作段階での検
証に困難をきたすこととなる。
【0016】本発明の目的は、簡易な構成で高精度に凝
固熱量、融解熱量を得られる熱量計測方法及び装置を提
供することにある。
【0017】また本発明の目的は、熱量計測の精度を高
める排液計量方法及び装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の熱量計測方法は以下の如く構
成されている。
【0019】(1)本発明の熱量計測方法は、相変化を
伴う潜熱蓄熱物質を主成分とする芯物質が封入された有
機系膜物質からなる微小なカプセルと液体とで構成され
た蓄熱材であるスラリーを所定量、所定温度に維持し、
前記スラリーと所定量、所定温度の既知の物性の冷却媒
体または加熱媒体とを混合し、混合後の前記スラリーの
温度を測定し、その温度を基に前記芯物質の凝固熱量及
び融解熱量の少なくとも一方を、冷却もしくは加熱のプ
ロセスに応じて計測する。
【0020】(2)本発明の熱量計測装置は、前記スラ
リーを貯える微小カプセルスラリー槽とスラリー熱交換
器、スラリ温調系、質量調管系とそれらを結ぶ配管系よ
りなる微小カプセルスラリー系と既知物性媒体を貯える
既知物性媒体槽と媒体熱交換器、既知媒体温調系、媒体
流量調節系とそれらを結ぶ配管系よりなる既知物性媒体
系を混合器で結び混合後の平衡温度を計測する少なくと
も1個の温度計を設置し、上記(1)に記載の混合法に
より微小カプセルスラリーの任意温度幅の融解、凝固熱
量および顕熱量を計測する。なお、各系の熱交換器は別
途用意された冷却系、加熱系に切替え任意の温度に調整
できる。
【0021】すなわち、既知の物性の冷却、加熱媒体と
の混合法熱量計測法において、微小カプセルスラリー槽
と既知の物性の媒体槽とそれぞれの供給ポンプと熱交換
器より構成される温度調節系統を設け、それぞれ所定温
度、流量にて混合器内で混合し、混合後温度の計測結果
から冷却もしくは加熱のプロセスに応じて熱量を計測す
る。
【0022】(3)本発明の熱量計測装置は上記(2)
に記載の装置であり、かつ既知物性媒体を清水とし混合
後のラインに排液槽を設け、希釈後の微小カプセルスラ
リーを前記微小カプセルスラリー槽へ戻す管路を設けて
おり、希釈微小カプセルスラリーについても熱量計測を
容易に行える事を特徴とする補助手段を構成している。
なお、戻りラインは排液槽の高さによる重力によっても
よいしポンプを介装してもよい。
【0023】既知の物性の媒体が水である場合、微小カ
プセルスラリーの構成物であり、混合後希釈されること
になるが、排液受け槽から移送ポンプを介して微小カプ
セルスラリー槽へ戻し、希釈状態の再計測をすることを
可能とする。
【0024】(4)本発明の熱量計測装置は、上記
(1)の既知物性媒体との混合法によるスラリーの熱量
計測法を用い、微小カプセルスラリー撹拌部、スラリー
温調部、秤量計を有する微小カプセルスラリー槽とスラ
リー質量流量調節系からなる微小カプセルスラリー系
と、既知物性媒体撹拌部、媒体温調系、秤量計を有する
既知物性媒体槽と、媒体流量調節系からなる既知媒体系
を混合器で結び、混合後の平衡温度を計測する少なくと
も1個の温度計を設置し、上記(1)の混合法により微
小カプセルスラリーの任意温度幅における融解、凝固熱
量および顕熱量を計測する。
【0025】すなわち、微小カプセルスラリー槽と既知
の物性媒体槽に、混合器、冷却・加熱装置、秤量計をそ
れぞれ備え、微小カプセル取出しラインに質量流量計と
流量調節系を装置し、既知の物性媒体取出しラインに流
量計および流量調節系を装置し混合器で混合後、その混
合温度を計測することによって、その所定温度差におけ
る熱量計測を行なう。
【0026】(5)本発明の排液計量装置は、上記
(4)の熱量計測装置を用い、混合後のラインに排液弁
を設けかつ、分岐と排液計量弁を設け、熱量計測条件下
の混合後スラリーを排液撹拌部、秤量計、排液温度計を
有する排液計量槽に取り込むよう構成している。
【0027】すなわち、計測精度を高めるために混合後
の排液槽を2槽構成とし、一方を温度静定するまでの排
液受けとし、他方を温度静定後の本計測時排液受けと
し、かつこの本計測用の槽に撹拌部、秤量計、排液温度
計を装置し、未混合分や非平衡等の補正を可能とする。
【0028】(6)本発明の排液計量方法は、上記
(5)の排液計量装置により排液を計量する。
【0029】(7)本発明の熱量計測装置は上記(2)
乃至(4)のいずれかに記載の装置であり、かつ前記微
小カプセルスラリー系において体積流量を同時計測する
機能を付加し、微小カプセルスラリーの任意温度幅にお
ける熱量および顕熱量計測とともに比重計測を行なえる
よう構成している。なお、体積流量を計測する機能とし
て、体積流量計に電磁流量計等を介装してもよく、また
質量流量計の体積流量信号を用いてもよい。
【0030】すなわち、微小カプセルスラリー取出しラ
インに体積流量計を設置し質量流量と同時計測すること
により、所定温度条件での比重計測を可能とし、所定温
度差での熱量計測と同時に比重計測も行なうことを可能
とする。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態に係る熱量計測方法を実施する
ための試験装置の構成を示す図である。本第1の実施の
形態では、微小カプセルスラリーと冷水または温水とを
混合して試験を行ない、微小カプセル内の潜熱蓄熱材に
おける凝固熱量、融解熱量を算出し、微小カプセルスラ
リーの蓄熱密度を求める。
【0032】図1に示す試験装置では、恒温室1内にビ
ーカー2とスターラー(磁石式撹拌機)3が設置されて
おり、ビーカー2内には微小カプセルスラリー21が収
容されている。スターラー3には軸31を介してプロペ
ラ32が取り付けられており、このプロペラ32がビー
カー2内に備えられている。また、恒温室1外にデータ
ロガー4が設置されており、このデータロガー4の熱電
対41がビーカー2内に挿入されている。
【0033】以下、タイプA及びタイプBの二種類の微
小カプセルスラリーについて、蓄熱量及び放熱量のスラ
リー温度への依存性を凝固側、融解側の両方で確認する
ことを目的として試験を行なう。
【0034】まず凝固側試験時には、融解温度以上に暖
められ、所定温度となった微小カプセル内の潜熱蓄熱材
(ペンタデカン、テトラデカン等のパラフィン系炭化水
素の混合物からなる)が液相状態である微小カプセルス
ラリーを用意し、ビーカー2内に入れる。その後、ビー
カー2内のスラリーの質量を測定する。そして、氷の表
面の水分を十分取り除いた、小さく砕いた所定量の氷を
ビーカー2内に入れ、スターラー3を稼働し軸31を介
してプロペラ32を回転させることでスラリーと瞬時に
混合させ、混合後のスラリー全体の温度を計測する。
【0035】また融解側試験時には、凝固温度以下に冷
やされ、微小カプセル内の潜熱蓄熱材が固相状態である
所定温度の微小カプセルスラリーを用意し、ビーカー2
内に入れる。その後、ビーカー2内のスラリーの質量を
測定する。そして、凝固温度より十分高い温度の所定温
度の水をビーカー2内に供給し、スターラー3を稼働し
軸31を介してプロペラ32を回転させることでスラリ
ーと瞬時に混合させ、混合後のスラリー全体の温度を計
測する。これら凝固側試験時と融解側試験時に計測され
た温度および質量から、微小カプセルスラリーの凝固熱
量及び融解熱量、すなわち蓄熱量及び放熱量を測定す
る。
【0036】次に、凝固試験時には混合後全体温度を、
融解試験時にはスラリー初期温度と供給水初期温度を以
下のように変化させて、変化前と変化後の蓄熱量及び放
熱量を導出する。スラリーの温度はスラリー中に熱電対
41を挿入して測定し、その温度をデータロガー4に記
録する。
【0037】下表1,2に、上記試験におけるタイプ
A,Bの微小カプセルスラリーの条件を示す。
【0038】 表1:混合試験条件(タイプA) スラリー濃度 スラリー スラリー 供給水 混合後 (原液) 重量 初期温度 初期温度 全体温度 (%) (g) (℃) (℃) (℃) 44.8 100 9〜12 0〜1 2〜5 44.8 100 2〜5 22〜23 9〜12 表2:混合試験条件(タイプB) スラリー濃度 スラリー スラリー 供給水 混合後 (原液) 重量 初期温度 初期温度 全体温度 (%) (g) (℃) (℃) (℃) 46.8 100 9〜12 0〜1 2〜5 46.8 100 2〜5 22〜23 9〜12 微小カプセルスラリーの凝固熱量及び融解熱量は図示し
ない計算機により、下式(1),(2)を基に求められ
る。
【0039】 (1)凝固熱量算出式 Gp・Cp・(Tp−T)+Gp・L=Gice・Cw(T−Tice) +Gice・Lice+Q …(1) L :微小カプセルスラリーの凝固熱(kcal/
kg) Lice:氷の融解熱(79.4kcal/kg) T :微小カプセルスラリーの混合後全体温度
(℃) Tp :微小カプセルスラリーの初期温度(℃) Tice:氷の温度(℃) Gp :微小カプセルスラリーの重量(g) Gice:氷の重量(g) Cp :微小カプセルスラリーの比熱(0.8kca
l/kg℃) Cw :水の比熱(1.0kcal/kg℃) Q :入熱補正値(kcal) (2)融解熱量算出式 Gp・Cp・(T−Tp)+Gp・L=Gw・Cw(T
w−T) L :微小カプセルスラリーの融解熱(kcal/
kg) T :微小カプセルスラリーの混合後全体温度
(℃) Tp :微小カプセルスラリーの初期温度(℃) Tw :供給水の初期温度(℃) Gp :微小カプセルスラリーの重量(g) Gw :供給水の重量(g) Cp :微小カプセルスラリーの比熱(0.8kca
l/kg℃) Cw :水の比熱(1.0kcal/kg℃) 図2の(a),(b)は、上述した試験により得られた
凝固熱量及び融解熱量を示す図である。この結果より、
凝固側をみるとタイプA,B共、凝固終了温度が低くな
るに伴い、相変化領域をはずれ同等の熱量に落ち着く
が、3〜5℃領域ではタイプBの方が相対的に凝固熱量
が上昇傾向にあることが分かる。また、融解側で融解終
了温度に対してプロットすると、やはりタイプBの方が
融解熱量が上昇傾向にある。これは、タイプAに比べて
タイプBのスラリー濃度が高く、タイプAに対しタイプ
Bの相変化領域が高いことにより、相対的にこのような
傾向がみられるものと考えられる。
【0040】(第2の実施の形態)第2の実施の形態を
図3に示す。本第2の実施の形態は、微小カプセルスラ
リー槽301、スラリー熱交換器303、スラリー温調
系310、スラリー質量流量調節系320とスラリー温
度計330よりなる微小カプセル調整系と、既知物性媒
体槽351、既知媒体熱交換器353、既知媒体温調系
360、媒体流量調節系370、媒体温度計380より
なる既知媒体調節系から得られたスラリーと媒体を混合
器390で連続的に混合し、その混合後温度を混合温度
計391で計測し、第1の実施の形態に記した混合法に
よる熱量計測を行うもので有る。
【0041】また、スラリー熱交換器303および既知
媒体熱交換器353は、冷却系395もしくは加熱系3
96に管路で結ばれ、それぞれの熱交換器を加熱もしく
は冷却するもので、管路切替によりいずれかのモードを
選択できる。
【0042】また、図示管路は簡略化し往路のみを示し
ている。本第2の実施の形態の装置制御と熱量演算は、
制御・演算装置393でつかさどる。混合後の排液は、
排液槽392に貯蔵される。この時既知物性媒体は、水
やブライン、油などを使用可能で有るが、水の場合微小
カプセルスラリーの構成物と同一で有り希釈微小カプセ
ルスラリーでの物性計測に再使用可能である。この場
合、図示の排液戻しポンプ394、戻し弁398を介し
て空になった微小カプセルスラリー槽301へ戻し、次
の希釈微小カプセルスラリー熱量計測に使用することが
できる。
【0043】本第2の実施の形態では、第1の実施の形
態の様に凝固熱量計測に当って氷を使用できないが、連
続計測で有る事から既知物性媒体の流量を多くする事に
よって計測可能となる。
【0044】次に、凝固熱量計測時の形態を説明する。
微小カプセルスラリー系は、所定温度に昇温する必要が
あり、スラリー熱交換器303は管路選択により加熱系
396に結ばれる。スラリーポンプ302を起動しスラ
リー温調系310によりスラリー熱交換器303で所定
温度まで加熱する。この時スラリー温調系310では、
スラリー供給弁312を閉としスラリー循環弁311を
開とし、微小カプセルスラリー槽301へ戻し循環しな
がら所定温度に昇温する。
【0045】一方、既知物性媒体系では、既知媒体熱交
換器353は同様に管路選択により冷却系395に結ば
れ、既知媒体ポンプ352を起動し既知媒体温調系36
0により既知媒体熱交換器353で所定温度(制御・演
算装置393の信号)まで冷却する。この時、既知媒体
温調系360では、媒体供給弁362を閉とし媒体循環
弁361を開とし、既知物性媒体槽351へ戻し循環し
ながら所定温度に冷却する。この様にそれぞれ所定温度
に到達するまで制御・演算装置393によって維持さ
れ、到達時点でスラリー供給弁312、媒体供給弁36
2が開となり計測が始まる。
【0046】制御・演算装置393では、あらかじめ設
定されたプログラムに従ってスラリー質量流量調節系3
20と媒体流量調節系370の設定流量組み合せを変え
ながら所定時間毎運転する。
【0047】また、各流量組み合せでの状態計測はスラ
リー温度計330、媒体温度計380、混合温度計39
1の温度モニターとスラリー質量流量系320のPV値
媒体流量調節系370のPV値をモニターし、静定後の
所定サンプル完了を持って次ステップへ進む。この各組
み合せデータから微小カプセルスラリーの任意温度から
の所定温度幅での凝固熱量及び顕熱の全エンタルピー変
化を求めることができる。
【0048】ここで、微小カプセルスラリー系の流量調
節系320を質量流量計としたのは、微小カプセル内の
相変化に伴なう比体積変化が大きく、また、当初は不明
で有ることが多く、市販のコリオリ力利用型質量流量計
などを使用する。また、既知物性媒体系は体積流量計
(電磁流量計等)とし経済性を高める。
【0049】次に融解熱量計測時は、微小カプセルスラ
リー系スラリー熱交換器303を管路選択により冷却系
395に継ぎ、既知物性媒体系の既知媒体熱交換器35
3を、加熱系396に継ぎ前述の凝固時計測と同様に微
小カプセルスラリーを所定の低い温度から温既知媒体の
混合により昇温することによって融解熱量を計測する。
【0050】以上の様に第2の実施の形態では、温度調
節をした微小カプセルスラリーと既知物性媒体とを連続
的に所定の流量組合せにより混合する事により、熱容量
問題やヒートバランス整合に係りなく自動的に逐次計測
を行え、効率的に温度と比エンタルピー相関を得ること
ができる。また、連続的混合法で有ることから小流量で
の試験が可能となり、少ない微小カプセルサンプル量で
試験実施が可能で試作段階での問題も軽減される。
【0051】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態を図4に示す。第2の実施の形態では、スラリーポ
ンプや既知媒体ポンプならびに冷却系、加熱系を有しま
だ大がかりであるため、第3の実施の形態では、タンク
の位置ヘッドを利用した混合方式で冷却、加熱系を簡略
にし、かつ秤量機能を付加し計測精度を高めた例を示
す。
【0052】本第3の実施の形態は、微小カプセルスラ
リー槽401とスラリー質量流量調節系420、スラリ
ー温度計430および既知物性媒体槽451、媒体流量
調節系470、媒体温度計480、混合器490、混合
温度計491、制御・演算装置493より成る。また、
微小カプセルスラリー槽401には、スラリー温調系4
10として加熱・冷却ジャケット412と温調コントロ
ーラ411が装置され、また、撹拌装置413、秤量計
414が装置されている。既知物性媒体槽451も同様
に、既知媒体温調系460として加熱・冷却ジャケット
462と温調コントローラ461が、また、撹拌装置4
63と秤量計464が装置されている。混合後の排液は
排液槽492に流入する。なお、図示の上下関係に応じ
て各槽は配置され位置差で混合を行ない、ポンプ類は設
置していないが、試験範囲を広げる上でポンプを設置し
ても良い。
【0053】微小カプセルスラリー槽401では、常に
スターラー等の撹拌装置413で撹拌し均一に保持され
ている。融解・凝固の各試験に応じた加熱ならびに冷却
は、スラリー槽401の壁面ジャケット内に設置された
熱電素子(ペルチェ効果利用)が加熱面側もしくは冷却
面側両用途を満足する様に配置配線され、加熱・冷却ジ
ャケット412を構成する。また、本ジャケットは、冷
却水、加熱水のコイルジャケットで有っても良い。
【0054】加熱・冷却ジャケット412は、スラリー
内の温度を感温して動作する温調コントローラー411
によって試験条件に応じた制御・演算装置493の設定
温度を維持する様、微小カプセルスラリーを加熱もしく
は冷却保持する。また、スラリー槽401内に充填され
た微小カプセルスラリーは秤量計414によって重量計
測されている。なお,スラリー槽はスラリー管路系から
の外力がかからないように配慮され,また,かかる場合
補正可能なよう配慮されている。この秤量計414は、
図中では槽の保持ハンドル下のロードセルで記している
が、天秤方式、バネ方式等いずれでも良い。同様に既知
物性媒体槽451でも、媒体は撹拌装置463、既知媒
体温調系460、秤量計464によって温度調節と重量
計測が成されている。
【0055】この様に第3の実施の形態では、第2の実
施の形態に対し微小カプセルスラリーならびに既知物性
媒体の温度保持機能が異なる点を除いて、熱量計測は混
合法により制御・演算装置493、スラリー質量流量調
節系420、スラリー温度計430、媒体流量調節系4
70、媒体温度計480、混合器490を介して同様に
行うことができる。
【0056】本第3の実施の形態の大きな特長は、秤量
計414,464を設置している点で安定条件下の計測
タイミング間の秤量差から、実際に混合した微小カプセ
ルスラリー及び媒体の時間積分重量を求めることがで
き、計測精度を上げられる事で有る。また、それぞれ単
独にスラリー質量流量調節系420と媒体流量調節系4
70の指示値較正を容易に行うことができる。また、位
置ヘッドで流出量に応じた流量変動が有るが、流量調節
系の制御域を外れた場合の補正も質量計測を行っている
為容易となる。
【0057】以上の様に第3の実施の形態では、ジャケ
ット加熱・冷却ならびに秤量計、上下配置による位置ヘ
ッド利用で、第2の実施の形態以上にコンパクトかつ計
測精度の高い熱量計測装置を得ることができる。
【0058】(第4の実施の形態)第4の実施の形態を
図5に示す。第4の実施の形態は上記第3の実施の形態
の排液系に改良を施したもので、混合温度計491から
排液槽492の間に、排液弁444、排液計量弁44
5、排液計量槽440を設けたものである。また、排液
計量槽440には撹拌装置441、排液温度計442、
秤量計443が設けられている。
【0059】本第4の実施の形態は、微小カプセルスラ
リーの混合後、平衡時定数が長い場合への対処や、微小
カプセル系と既知媒体系の各計測系の共通計測による精
度補完を行うものである。
【0060】熱量計測時の機能は次の通りである。第3
の実施の形態の混合開始直後の配管の温度静定までに至
る間、排液制御弁445は閉じられ排液弁444が開と
なっており非静定の混合スラリーは排液槽492に排出
される。混合温度計491の温度静定状態を制御・演算
機が判定し、排液計量弁445を開とし排液弁444を
閉とする。所定時間計測終了直前に排液弁444を開と
し排液計量弁445を閉とし、計測時間帯内の排液を排
液計量槽440に取り入れる。
【0061】排液計量槽440では、撹拌装置441で
取り入れた排液を均一に混合するとともに、排液温度計
442で温度推移をモニターし非平衡度解除後の温度を
計測するとともに、秤量計443で計測時間内の流入量
を計測し、微小カプセルスラリー系と既知媒体系の秤量
値他の補正に供する。また、この排液計量槽はその都度
空にする必要はなく、任意の条件下の累積評価にも使用
される。
【0062】熱量計測外のスラリー系、既知媒体系の計
装系較正時に本排液計量槽440系統を使用しそれぞれ
の較正を行うことができる。
【0063】以上の様に第4の実施の形態では、第3の
実施の形態に対し非平衡度の高い微小カプセルスラリー
熱量計測精度が向上し、混合法が一過性の計測である為
に生ずる計測エラーを排液計量系の累積計測で精度確認
できるとともに、スラリー系、既知媒体系の較正が容易
となり更に精度向上を図ることができる。
【0064】(第5の実施の形態)第5の実施の形態を
図6に示す。第5の実施の形態は、第4の実施の形態の
機能アップとして、熱量計測と同時に、微小カプセルス
ラリーの比重計測をも可能とする方法を示したものであ
る。なお、本方法は、上記第2,3,4の実施の形態と
も共通に適用可能である。本第5の実施の形態は第4の
実施の形態の微小カプセルスラリー系に、体積流量計4
95を質量流量調節系420に加えて介装したものであ
る。
【0065】熱量計測の為に整えられた所定温度の微小
カプセルスラリーの質量流量と同一条件で体積流量計4
95(電磁流量計、オリフィス流量計等)を併設し、同
時に得られたデータから微小カプセルスラリーの比重計
測が可能となり、工業的に短期間で熱量と比重を計測す
ることが可能となる。
【0066】本発明は上記各実施の形態のみに限定され
ず、要旨を変更しない範囲で適時変形して実施できる。
【0067】(実施の形態のまとめ)実施の形態に示さ
れた構成及び作用効果をまとめると次の通りである。
【0068】[1]第1の実施の形態に示された熱量計
測方法は、微小カプセルスラリーの熱量計測法であり、
所定量のスラリーを所定温度に維持し、加熱媒体または
冷却媒体として所定温度に維持した温水や冷水など既知
の比熱を有する所定量の液体を瞬時に混合し平衡温度を
求めることによって、スラリーの混合前所定温度と平衡
後温度との間で生ずる凝固熱量、融解熱量を特定する。
【0069】したがって上記熱量計測方法によれば、少
ない供試体を用い、かつスラリーと既知の物性を有する
物質とを混合する方法によるため、簡易な構成で安価
に、短時間で精度良く、任意の温度範囲の微小カプセル
スラリーについて凝固熱量、融解熱量を計測することが
可能になる。
【0070】[2]第2の実施の形態は、微小カプセル
スラリーと既知の物性を持つ媒体とを所定の温度で所定
の流量割合で連続的にデータ計測可能な、具体的な装置
を提供するもので、微小カプセルスラリー槽とスラリー
熱交換器、スラリー温調系、質量流量調節系よりなる微
小カプセル系と既知物性媒体槽と媒体熱交換器、既知媒
体温調系、媒体流量調節系よりなる既知媒体系を混合器
で結び、混合後の平衡温度を計測することによって連続
的に熱量計測を行ない、それぞれの系は切替機能を有す
る冷却系、加熱系装置と装置全体を統御する制御・演算
装置より構成され、比較的少ない微小カプセルスラリー
量で自動的に連続して凝固熱量、融解熱量を計測するこ
とが可能となる。
【0071】また、既知物性媒体が水である場合、排液
槽から微小カプセルスラリー槽の戻しラインを設け、希
釈スラリーによる再計測が可能とできる。
【0072】[3]第3の実施の形態は、よりコンパク
トな装置構成で精度を上げる装置を提供するもので、撹
拌装置、スラリー温調系、秤量計を有する微小カプセル
スラリー槽と、スラリー質量流量調節系からなる微小カ
プセルスラリー系と同じく撹拌装置、既知媒体温調系、
秤量計を有する既知物性媒体槽と、媒体流量温調系から
なる既知媒体系を混合器で結び、混合後の平衡温度を計
測することによって熱量計測を連続的に行なう。また、
それぞれの系は制御・演算機により統御される。
【0073】本第3の実施の形態では、各槽内の秤量に
より混合量の計測が多重計測となり精度向上を図ること
ができるとともに、流量調節系統の較正が容易となり、
精度維持上も有利である。
【0074】[4]第4の実施の形態は、第3の実施の
形態を更に拡張したもので、非平衡度の高い微小カプセ
ルスラリー対応や更なる精度向上を図るもので、第3の
実施の形態の構成に加えて、混合後のラインに排液弁と
分岐による排液計量弁を設け排液計量槽に導く。また、
排液計量槽には撹拌装置、秤量計、排液温度計を装置
し、熱量計測中の混合排液のみを集液し、その平衡温度
計測や累積状態量計測データによるフィードバックによ
り計測精度を高めることができる。
【0075】また、微小カプセル系、既知媒体系の共通
系統に排液計量槽系が有ることにより、それぞれの較正
が第3の実施の形態以上に容易となり、精度向上を更に
図ることができる。
【0076】[5]第5の実施の形態は、第2〜第4の
実施の形態に共通で微小カプセルスラリーラインに体積
流量計を加えて質量流量と同時計測することにより、比
重計測も行える事が可能となる機能アップ方法を提供す
るものである。
【0077】
【発明の効果】(1)本発明の熱量計測方法によれば、
簡易な構成で高精度に凝固熱量、融解熱量を得られる。
【0078】(2)本発明の熱量計測装置によれば、簡
易な構成で高精度に凝固熱量、融解熱量を得られる。
【0079】(3)本発明の熱量計測装置によれば、既
知物性媒体が水である場合、排液槽から微小カプセルス
ラリーを戻し、希釈状態となったスラリーの再計測を行
なうことができる。
【0080】(4)本発明の熱量計測装置によれば、微
小カプセルスラリーの任意温度幅における融解熱量、凝
固熱量および顕熱量を計測できる。
【0081】(5)本発明の排液計量装置によれば、熱
量計測の精度を高めることができる。
【0082】(6)本発明の排液計量方法によれば、熱
量計測の精度を高めることができる。
【0083】(7)本発明の熱量計測装置によれば、任
意温度差での熱量計測と同時に比重計測を行なうことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る熱量計測方法
を実施するための試験装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る試験により得
られた凝固熱量及び融解熱量を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る熱量計測方法
を実施するための試験装置の構成を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る熱量計測方法
を実施するための試験装置の構成を示す図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る熱量計測方法
を実施するための試験装置の構成を示す図。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る熱量計測方法
を実施するための試験装置の構成を示す図。
【図7】従来例に係る微小カプセルスラリーの熱量計測
方法の事例を示す図。
【符号の説明】
1…恒温槽、 2…ビーカー、 21…微小カプセルスラリー、 3…スターター、 31…軸、 32…プロペラ、 4…データロガー、 41…熱電対 301,401…微小カプセルスラリー槽 302…スラリーポンプ 303…スラリー熱交換器 310,410…スラリー温調系 311…スラリー循環弁 312…スラリー供給弁 320,420…スラリー質量流量調節系 330,430…スラリー温度計 351,451…既知物性媒体槽 352…既知媒体ポンプ 353…既知媒体熱交換器 360,460…既知媒体温調系 361…媒体循環弁 362…媒体供給弁 370,470…媒体流量調節系 380,480…媒体温度計 390,490…混合器 391,491…混合温度計 392,492…排液槽 393,493…制御・演算装置 394…排液戻しポンプ 395…冷却系 396…加熱系 398…戻し弁 411…温調コントローラ 412…加熱・冷却ジャケット 413,463…撹拌装置 414,464…秤量計 440…排液計量槽 441…撹拌装置 442…排液温度計 443…秤量計 444…排液弁 445…排液計量弁 461…温調コントローラ 462…加熱・冷却ジャケット 495…体積流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 敏浩 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国際 空港公団内 (72)発明者 田代 敏雄 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国際 空港公団内 (72)発明者 横瀬 隆夫 千葉県成田市木の根字神台24 新東京国際 空港公団内 (72)発明者 澁谷 誠司 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 角谷 修二 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 白方 芳典 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 入谷 陽一郎 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Fターム(参考) 2G040 AB02 AB05 AB08 AB12 BA24 CA02 CA08 CA10 CB02 CB03 DA02 DA15 EA07 EA08 EB02 FA07 FA10 GA05 GA07 GB01 GC01 HA16 ZA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相変化を伴う潜熱蓄熱物質を主成分とする
    芯物質が封入された有機系膜物質からなる微小なカプセ
    ルと液体とで構成された蓄熱材であるスラリーを所定
    量、所定温度に維持し、 前記スラリーと所定量、所定温度の既知の物性の冷却媒
    体または加熱媒体とを混合し、 混合後の前記スラリーの温度を測定し、 その温度を基に前記芯物質の凝固熱量及び融解熱量の少
    なくとも一方を計測することを特徴とする熱量計測方
    法。
  2. 【請求項2】前記スラリーを貯える微小カプセルスラリ
    ー槽とスラリー熱交換器、スラリ温調系、質量調節系と
    それらを結ぶ配管系よりなる微小カプセルスラリー系と
    既知物性媒体を貯える既知物性媒体槽と媒体熱交換器、
    既知媒体温調系、媒体流量調節系とそれらを結ぶ配管系
    よりなる既知物性媒体系を混合器で結び混合後の平衡温
    度を計測する少なくとも1個の温度計を設置し、請求項
    1に記載の混合法により微小カプセルスラリーの任意温
    度幅の融解、凝固熱量および顕熱量を計測することを特
    徴とする熱量計測装置。
  3. 【請求項3】既知物性媒体を清水とし混合後のラインに
    排液槽を設け、希釈後の微小カプセルスラリーを前記微
    小カプセルスラリー槽へ戻す管路を設けたことを特徴と
    する請求項2に記載の熱量計測装置。
  4. 【請求項4】請求項1の既知物性媒体との混合法による
    スラリーの熱量計測法を用い、微小カプセルスラリー撹
    拌部、スラリー温調部、秤量計を有する微小カプセルス
    ラリー槽とスラリー質量流量調節系からなる微小カプセ
    ルスラリー系と、既知物性媒体撹拌部、媒体温調系、秤
    量計を有する既知物性媒体槽と、媒体流量調節系からな
    る既知媒体系を混合器で結び、混合後の平衡温度を計測
    する少なくとも1個の温度計を設置し、請求項1の混合
    法により微小カプセルスラリーの任意温度幅における融
    解、凝固熱量および顕熱量を計測することを特徴とする
    熱量計測装置。
  5. 【請求項5】請求項4の熱量計測装置を用い、混合後の
    ラインに排液弁を設けかつ、分岐と排液計量弁を設け、
    熱量計測条件下の混合後スラリーを排液撹拌部、秤量
    計、排液温度計を有する排液計量槽に取り込むよう構成
    したことを特徴とした排液計量装置。
  6. 【請求項6】請求項5の排液計量装置により排液を計量
    することを特徴とする排液計量方法。
  7. 【請求項7】前記微小カプセルスラリー系において体積
    流量を同時計測する機能を付加し、微小カプセルスラリ
    ーの任意温度幅における熱量および顕熱量計測とともに
    比重計測を行なえるよう構成したことを特徴とする請求
    項2乃至4のいずれかに記載の熱量計測装置。
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CN105605955A (zh) * 2016-01-28 2016-05-25 西安交通大学 一种熔盐换热实验装置及其控制方法
CN106018469A (zh) * 2016-05-13 2016-10-12 十堰双齐科技有限公司 一种热处理介质冷速检测搅拌、加热保温装置
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