JP2000303219A

JP2000303219A - 女性用水着

Info

Publication number: JP2000303219A
Application number: JP11102641A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Aitsubo; 淳合坪; Hideo Omi; 英雄近江
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1999-04-09
Filing date: 1999-04-09
Publication date: 2000-10-31

Abstract

(57)【要約】【課題】各人の体形に合わせて優れた補整効果を発揮
し、身体を美しく表現可能にする女性用水着を提供する
ことにある。【解決手段】水着本体１のバスト部１１の内側に、該
水着本体１とは独立に構成したブラジャー２を相対移動
可能に取り付けた女性用水着である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は女性用水着に関し、
さらに詳しくは各人の体形に合わせて優れた補整効果を
発揮するようにした女性用水着に関する。

【０００２】

【従来の技術】女性が水着を買う場合、試着により身体
に合うか否かを確認してから買うのが一般的である。そ
のため水着サイズの種類としては、９号、１１号、１３
号等の身長による分類だけにし、生地として伸縮性の大
きな編地を使用することにより、１種類のサイズ当たり
幅広い体形をカバーできるようにした工夫がなされてい
る。

【０００３】しかし、上記のように設定されたサイズの
種類によってカバーできる体型としては、９号ではＡカ
ップとＢカップ程度、１１号ではＢカップとＣカップ程
度になることが目安であり、例えば９号でＣカップ、１
１号でＡカップの体型をもつ人に対にとっては、きれい
に身体に合うようなサイズが存在しないという問題があ
った。したがって、従来の女性用水着では、各人が自己
の身体にあわせて身体を美しく表現することは非常に難
しいという欠点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各人
の体形に合わせて優れた補整効果を発揮し、身体を美し
く表現可能にする女性用水着を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の女性用水着は、水着本体のバスト部の内側に、該水
着本体とは独立に構成したブラジャーを相対移動可能に
取り付けたことを特徴とするものである。

【０００６】このように水着本体のバスト部の内側にブ
ラジャーを取り付け、しかも水着本体に対して相対移動
可能に取り付けているため、着用時に水着本体を腰まで
着用した状態にし、その水着本体全体を着用するのに先
立って先ずブラジャーだけの独立着用によりバストを整
えられるため、水着本体を着用する際の影響を受けるこ
となくバスト形状を美しく表現することができる。

【０００７】この場合、ブラジャーを前中央部で開閉す
る前止め式にすると、脇肉を内側へ寄せたり、バストア
ップする補整操作を容易にするため、上記バストを美し
く効果を一層向上することができる。さらに、カップの
土台布を伸縮性布帛から構成すれば、その伸縮性布帛の
伸長回復力により、各人の体形に合った最も美しい形状
にするように着用することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の女性用水着に取り付けら
れたブラジャーは、水着本体のバスト部内側に水着本体
から自由に相対移動可能なように取り付けられている。
ここでブラジャーが水着本体に相対移動可能であると
は、例えばブラジャーの左右のストラップだけを水着本
体の肩帯に縫い付け、残りの部分は水着本体から完全フ
リーな状態にするとか、或いはブラジャーの両脇部だけ
を水着本体内側の両脇部に比較的長い連結紐で繋ぎ、残
りの部分は水着本体から完全フリーな状態にすることを
いう。

【０００９】このようにブラジャーを水着本体から独立
構成とし、かつ水着本体に対して相対移動可能であるこ
とにより、水着を着用する時は、水着本体を腰まで着用
した状態にして止め、先ずブラジャーだけの独立着用に
よりバストを最も良い形状に補整し、次いで水着本体を
完全着用することができる。このような着用によりバス
トに水着本体を着用する際の無理な力が作用しないの
で、バストを最も良い形状になるように着用することが
できる。このようにブラジャーが水着本体に対して相対
移動可能であるため、ブラジャーだけを独自に着用操作
をすることができ、また土台布の伸縮性布帛の伸縮動作
が水着本体により拘束されないようにすることができ
る。

【００１０】このような着用動作は、ブラジャーを前中
央部で左右に分離した前止め式にすることにより、一層
効果のあるものにすることができる。すなわち、水着本
体の内側にブラジャーが取り付けられていることによ
り、ブラジャーの着用動作は非常に制約され、特にバス
トの補整操作に支障を来すが、前止め式であることによ
り、バストの補整は脇肉の前側への寄せ操作やバストア
ップ操作であるから、ブラジャーが水着本体内側に存在
していても、前側の補整操作を容易に行うことができ
る。

【００１１】このような補整操作は、カップの土台布が
伸縮性布帛であることにより、その伸長回復力によって
脇肉の前側へ寄せやバストアップ操作、その後の形状保
持を容易にするので一層容易になる。さらに好ましく
は、土台布と共に、バック及び／又はストラップも伸縮
性布帛にすることにより、上記肉寄せ補整やバストアッ
プ補整の効果を向上することができる。

【００１２】伸縮性布帛は、伸長回復力の大きな布帛で
あれば特に限定されないが、好ましくはウレタン弾性糸
が混繊された伸縮糸からネット状に構成したものがよ
い。この伸縮性布帛の伸長力としては、ＪＩＳＬ１０
１８の定伸長時伸長力の規定の測定法に基づいて測定し
た値で、カットストリップ法、５０％伸長時、単位幅当
たり５０〜１６０ｇ／ｃｍであることが好ましく、さら
に好ましくは８０〜１４０ｇ／ｃｍであるのがよい。

【００１３】ブラジャーによりバスト補整を行うための
カップとしては、公知のものがいずれも使用可能であ
り、特に２枚のウレタンカップをはぎ合わせることによ
り深さを出すようにしたものが好ましい。本発明の水着
に設けるサイズの種類としては、カップサイズはバスト
高さを３〜５ｃｍのピッチで変化させたＡ〜Ｅカップの
５種類とし、かつ各カップ毎にボディのアンダーバスト
サイズを７５〜９０ｃｍの範囲で少なくとも３サイズ、
好ましくは４サイズを設け、これらカップサイズとアン
ダーバストサイズとから、合計少なくとも５×３＝１５
種類（サイズ）、好ましくは５×４＝２０種類（サイ
ズ）を設けるようにすることが好ましい。

【００１４】水着本体の生地は特に限定されないが、好
ましくは、伸びの小さい非伸縮性布帛（生地）を使用す
ることが好ましい。この非伸縮性布帛からなる水着本体
は、その非伸縮性によって身体の弛みを補整する作用が
大きく、上述したブラジャーの補整作用と相まって、一
層シャープなボディラインを形成するようにする。この
ような水着本体からの補整作用のため、非伸縮性布帛の
伸長率としては、ＪＩＳＬ１０１８の定荷重時伸長率
のカットストリップ法、１．８Ｋｇ荷重時で測定し、９
０％以下にすることが好ましく、さらに好ましくは７０
％以下にするのがよいい。

【００１５】上記非伸縮性布帛の構造は、特に限定され
るものではないが、好ましくは樹脂フィルムの片面（表
側）に繊維糸条から編成した編地を貼り付け、他面（裏
側）に繊維糸条からなる網状編地を貼り付けるようにし
た複合布帛がよい。この複合布帛は地厚で伸びないた
め、弛んだ肉を内側へ押さえ込み、ボディをシェイプす
る作用が高く、立体的でシャープなボディラインを形成
する効果を有する。また、裏側に貼り合わせた網状シー
トは肌に密着せず、点状或いは線状になって接触するた
め、プール等の水中から上がったときの水切れがよく、
水が蒸発する際に体温を奪うことが少なくなるため、優
れた保温性を発揮することができる。

【００１６】水着本体は、上述した非伸縮性布帛又は伸
縮性布帛（編地など）から、バスト部、胴部およびパン
ティ部が一体にワンピースとして縫製される。このよう
なワンピース構造において、好ましくはバスト部を前面
中央で左右に分離し、フロントファスナー、フロントホ
ックなどで開閉可能にした前止め式にしたものがよい。
このように前止め式にすることにより、水着本体内側の
ブラジャーの着脱操作、特にバストの補整操作を容易に
することができる。特に、水着本体を非伸縮性布帛から
構成した場合に効果が顕著である。

【００１７】図１及び図２は、それぞれ本発明の女性用
水着のフロントスタイル及びバックスタイルを示す。こ
のうち図１（Ａ），図２（Ａ）は水着全体の外観を示
し、図１（Ｂ），図２（Ｂ）は水着本体内部のブラジャ
ーを示す。

【００１８】これらの図において、１は水着本体であ
り、２は水着本体１のバスト部１１内側に取り付けられ
たブラジャーである。水着本体１は、バスト部１１、胴
部１２およびパンティ部１３が一体にワンピースに縫製
されている。また、バスト部１１の前面中央にはフロン
トファスナー３が取り付けられ、このフロントファスナ
ー３の開閉により前面が左右に開閉可能になっている。

【００１９】上記水着本体１は、白抜きで示す前面と後
面に非伸縮性布帛が使用されている。その非伸縮性布帛
は、樹脂フィルムの表側に繊維糸条を編成した編地が貼
り付けられ、裏側（肌に接する側）には繊維糸条からな
る網状編地が貼り合わされて構成されたものである。ま
た、ハッチングを施した両脇部分には、従来の水着に多
用されている編地の裏側に伸縮糸のネット状シートが貼
り合わされた複合布帛が使用されている。

【００２０】他方、ブラジャー２は前止め式の構成から
なる。前止め式のため、それぞれカップ２１，２１の土
台布２２，２２が前面中央で左右に分離し、その前端部
同士がフロントホック４により着脱自在に連結されてい
る。また、これら土台布２２，２２の両脇端部間がバッ
ク２３で連結され、さらに左右のカップ２１，２１の上
縁部とバック２３との間がそれぞれ左右のストラップ２
４，２４で連結されている。

【００２１】上記カップ２１は、上下２枚のウレタン製
カップがはぎ合わされ、十分に深さを出すように形成さ
れている。また、土台布２２、バック２３、ストラップ
２４は、いずれもウレタン糸を混繊した伸縮糸のネット
地（網地）から構成されている。このネット地は、少な
くとも土台布２２に使用することにより、ブラジャー２
によるバストの補整作用を向上することができる。さら
にバック２３及び／又はストラップ２４にも使用するこ
とにより、このバスト補整作用を一層向上することがで
きる。

【００２２】上記水着本体１のバスト部１１の内側に内
装されたブラジャー２は、ストラップ２４，２４の最上
端を水着本体１の肩帯１５，１５の上端に連結するだけ
で、残余の部分は水着本体１に対して完全フリーに相対
移動可能に取り付けられている。ブラジャー２には必ず
しもストラップ２４を設けられる必要はないが、このよ
うにストラップ無しの場合には、土台布２２の両脇部と
水着本体１の脇部内面との間を比較的長い繊維紐などで
つなぐようにして、相互間を相対移動可能にすればよ
い。

【００２３】上述した構成からなる本発明の水着を着用
するときは、まずフロントファスナー３を開けた状態に
して、水着本体１を腰まで着用状態にする。次いで、ブ
ラジャー２を着用するが、ブラジャー２のバック２３を
背中に当て、左右の土台布２２，２２を両外側から内側
へ巻き込み、背中の肉や両脇肉を内側へ押し寄せるよう
に操作し、かつ両カップ２１，２１によりバストの下側
を押し上げるように操作して、上半身の体形を美しく整
えた状態にし、最後にフロットホック４を係合させるよ
うにする。このように美しく整えられた形状は、土台布
２２，２２、バック２３、ストラップ２４の伸縮性布帛
により、その状態に保持される。

【００２４】次いで、腰までの着用状態に止めておいた
水着本体１の上部側の胴部１２およびバスト部１１を引
き上げ、さらにブラジャー２のストラップ２４と肩帯１
５とを肩に掛けて水着の装着が完了する。上記水着本体
１は非伸縮性の複合布帛を主材として構成されているの
で、高い補整作用を有しており、上記ブラジャー２によ
る補整作用と相まって、更に体形を立体的でシャープな
ボディラインにすることができる。

【００２５】

【発明の効果】上述したように、本発明の女性用水着に
よれば、水着本体のバスト部内側にブラジャーが内設
し、かつ水着本体に対して相対移動可能にしたので、例
えば水着本体を腰まで着用状態に止めて、まずブラジャ
ーだけ独立に着用することにより水着本体の着用に影響
されることなくバストの補整操作が行え、この補整操作
後に水着本体を最終的に着用するため、各人の体形に合
わせて美しい体形に着用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態からなる女性用水着のフロン
トスタイルを示し、（Ａ）は同水着全体のフロント外観
斜視図、（Ｂ）は同水着本体内部のブラジャーのフロン
ト斜視図である。

【図２】図１の女性用水着のバックスタイルを示し、
（Ａ）は同水着全体のバック外観斜視図、（Ｂ）は同水
着本体内部のブラジャーのバック斜視図である。

【符号の説明】

１水着本体１１バスト部１２胴部１３パンティ部２ブラジャー２１カップ２２土台布２３バック２４ストラップ３フロントファスナー４フロントホック

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水着本体のバスト部の内側に、該水着本
体とは独立に構成したブラジャーを相対移動可能に取り
付けた女性用水着。
【請求項２】前記ブラジャーが前中央部を左右に分離
可能に構成した前止め式である請求項１に記載の女性用
水着。
【請求項３】前記ブラジャーのカップの土台布が伸縮
性布帛からなる請求項１または２に記載の女性用水着。
【請求項４】前記ブラジャーのストラップ及び／又は
バックが伸縮性布帛からなる請求項３に記載の女性用水
着。
【請求項５】前記水着本体を実質的に非伸縮性の布帛
を主材にして構成するとともに、バスト部を左右に開閉
可能にした請求項１〜４のいずれかに記載の女性用水
着。
【請求項６】前記非伸縮性の布帛が、樹脂フィルムの
表側に繊維糸条の編地を貼り付け、裏側に繊維糸条から
なる網状編地を貼り付けた構成からなる請求項５に記載
の女性用水着。
【請求項７】前記伸縮性布帛が伸縮糸からなる編地で
ある請求項３〜６のいずれかに記載の女性用水着。
【請求項８】前記伸縮性布帛の単位幅当たりの５０％
伸長力が５０〜１６０ｇ／ｃｍである請求項３〜７のい
ずれかに記載の女性用水着。
【請求項９】前記非伸縮性布帛の１．８Ｋｇ荷重時の
伸長率が９０％以下である請求項５〜８のいずれかに記
載の女性用水着。
【請求項10】前記ブラジャーの種類として、カップサ
イズをＡ〜Ｅの５種類とし、各カップサイズ毎に少なく
とも３段階のアンダーバストサイズを設定して少なくと
も１５種類を設けた請求項１〜９のいずれかに記載の女
性用水着。