JP2000276359A - 情報処理装置、プログラム初期化方法及びプログラム提供媒体 - Google Patents
情報処理装置、プログラム初期化方法及びプログラム提供媒体Info
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- G06F9/00—Arrangements for program control, e.g. control units
- G06F9/06—Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
- G06F9/44—Arrangements for executing specific programs
- G06F9/4401—Bootstrapping
- G06F9/4406—Loading of operating system
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- Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 メモリ空間を効率的に利用して柔軟にOSを
初期化する。 【解決手段】 ターゲットホスト上に、先ず、初期実行
環境を生成する。この初期実行環境上で、OS初期化オ
ブジェクト21を実行し、ブート情報構造体に基づい
て、コア実行環境と他の各オブジェクトとを生成して初
期化する。コア実行環境の生成及び初期化が完了した時
点で、OS初期化オブジェクト21を初期実行環境から
コア実行環境に移動させる。その後、初期実行環境を削
除する。
初期化する。 【解決手段】 ターゲットホスト上に、先ず、初期実行
環境を生成する。この初期実行環境上で、OS初期化オ
ブジェクト21を実行し、ブート情報構造体に基づい
て、コア実行環境と他の各オブジェクトとを生成して初
期化する。コア実行環境の生成及び初期化が完了した時
点で、OS初期化オブジェクト21を初期実行環境から
コア実行環境に移動させる。その後、初期実行環境を削
除する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オブジェクト指向
オペレーティングシステムに適用して好適な情報処理装
置、プログラム初期化方法及びプログラム提供媒体に関
する。
オペレーティングシステムに適用して好適な情報処理装
置、プログラム初期化方法及びプログラム提供媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】オブジェクト指向技術を適用したオペレ
ーティングシステム(以下、OSという。)は、オブジ
ェクト指向OSと称されている。オブジェクト指向OS
は、その構成要素がオブジェクトとしてモジュール化さ
れており、システムの柔軟性を確保することが容易であ
る等の利点がある。
ーティングシステム(以下、OSという。)は、オブジ
ェクト指向OSと称されている。オブジェクト指向OS
は、その構成要素がオブジェクトとしてモジュール化さ
れており、システムの柔軟性を確保することが容易であ
る等の利点がある。
【0003】オブジェクト指向OSのなかでも、OS上
で実行されるアプリケーションプログラムを構成するオ
ブジェクトと、OSの基本構成要素となるオブジェクト
とが同様な実行機構を有するOSは、純オブジェクト指
向OSと称されている。純オブジェクト指向OSでは、
OSが提供するサービスをオブジェクトの集合によって
定義されている。これにより、OSをより柔軟に構成す
ることができる。具体的には、例えば、OSを起動する
前に、サービスを提供するオブジェクトをユーザが必要
とする機能に応じて組み合わせたり、OSの最適化やア
ップデートを図る等の目的で、このOSに対する機能の
追加及び削除を動的に(システムを停止せずに)行った
りといったことが可能となる。
で実行されるアプリケーションプログラムを構成するオ
ブジェクトと、OSの基本構成要素となるオブジェクト
とが同様な実行機構を有するOSは、純オブジェクト指
向OSと称されている。純オブジェクト指向OSでは、
OSが提供するサービスをオブジェクトの集合によって
定義されている。これにより、OSをより柔軟に構成す
ることができる。具体的には、例えば、OSを起動する
前に、サービスを提供するオブジェクトをユーザが必要
とする機能に応じて組み合わせたり、OSの最適化やア
ップデートを図る等の目的で、このOSに対する機能の
追加及び削除を動的に(システムを停止せずに)行った
りといったことが可能となる。
【0004】また、純オブジェクト指向OSでは、オブ
ジェクトの実行環境を複数用意し、アプリケーションプ
ログラムの要求に応じて実行環境を選択するための枠組
みを提供することが容易となる。各アプリケーションプ
ログラムは、実行環境を選択することが可能であること
によって、それぞれの実行モデルに最適なサービスを享
受することができる。なお、以下の説明において、実行
環境とは、OSが提供するサービスの集合として定義さ
れ、アプリケーションプログラムの動作を支援する環境
のことを云う。実行環境としては、例えば、並行オブジ
ェクト実行環境、Javaプログラム実行環境、POS
IX実行環境等が知られている。
ジェクトの実行環境を複数用意し、アプリケーションプ
ログラムの要求に応じて実行環境を選択するための枠組
みを提供することが容易となる。各アプリケーションプ
ログラムは、実行環境を選択することが可能であること
によって、それぞれの実行モデルに最適なサービスを享
受することができる。なお、以下の説明において、実行
環境とは、OSが提供するサービスの集合として定義さ
れ、アプリケーションプログラムの動作を支援する環境
のことを云う。実行環境としては、例えば、並行オブジ
ェクト実行環境、Javaプログラム実行環境、POS
IX実行環境等が知られている。
【0005】一方、非オブジェクト指向である従来のO
Sは、図13に示すように、第1のアプリケーションプ
ログラム200及び第2のアプリケーションプログラム
201に例示するような全てのアプリケーションプログ
ラムに対して、単一の実行環境202が提供されてい
る。また、従来のOSは、複数の実行環境を提供するに
あたり、図14に示すように、システムの基本となる基
本実行環境210と、この基本実行環境210上で動作
する第1の実行環境211及び第2の実行環境212の
ような複数の実行環境とを予め用意しておき、各実行環
境上でそれぞれ第1のアプリケーションプログラム21
3及び第2のアプリケーションプログラム214を動作
させている。従来のOSでは、いずれの場合において
も、提供する実行環境の種類がOSの起動時に固定され
ている。
Sは、図13に示すように、第1のアプリケーションプ
ログラム200及び第2のアプリケーションプログラム
201に例示するような全てのアプリケーションプログ
ラムに対して、単一の実行環境202が提供されてい
る。また、従来のOSは、複数の実行環境を提供するに
あたり、図14に示すように、システムの基本となる基
本実行環境210と、この基本実行環境210上で動作
する第1の実行環境211及び第2の実行環境212の
ような複数の実行環境とを予め用意しておき、各実行環
境上でそれぞれ第1のアプリケーションプログラム21
3及び第2のアプリケーションプログラム214を動作
させている。従来のOSでは、いずれの場合において
も、提供する実行環境の種類がOSの起動時に固定され
ている。
【0006】したがって、従来のOSは、新たな実行環
境が必要になった場合に、OSの動作を一旦停止し、実
行環境を選択した上で再起動させることが必要となって
しまう。また、従来のOSにおいては、提供するサービ
スを複数の実行環境間で共有する場合に、このサービス
を基本となる実行環境に予め組み込んでおくことが必要
となってしまう。すなわち、従来のOSは、複数の実行
環境を柔軟に提供することが困難であった。
境が必要になった場合に、OSの動作を一旦停止し、実
行環境を選択した上で再起動させることが必要となって
しまう。また、従来のOSにおいては、提供するサービ
スを複数の実行環境間で共有する場合に、このサービス
を基本となる実行環境に予め組み込んでおくことが必要
となってしまう。すなわち、従来のOSは、複数の実行
環境を柔軟に提供することが困難であった。
【0007】また、従来のOSでは、一般的に、図15
に示すような一連のステップを経ることによって初期化
処理を行っている。以下では、従来のOSにおける初期
化手順の一例について、図15を参照しながら説明する
こととする。
に示すような一連のステップを経ることによって初期化
処理を行っている。以下では、従来のOSにおける初期
化手順の一例について、図15を参照しながら説明する
こととする。
【0008】従来のOSは、先ず、ステップS240に
おいて、レジスタの設定や入出力デバイスの初期化等の
ハードウエアに関する初期化処理を行う。
おいて、レジスタの設定や入出力デバイスの初期化等の
ハードウエアに関する初期化処理を行う。
【0009】次に、ステップS221において、各ソフ
トウエアモジュールで共有される部分(名前管理サービ
ス、メモリ管理サービス等)の初期化処理を行う。
トウエアモジュールで共有される部分(名前管理サービ
ス、メモリ管理サービス等)の初期化処理を行う。
【0010】次に、ステップS222において、予め用
意する複数の実行環境の初期化が全て終了したか否かを
判断し、終了していない場合にはステップS223に処
理を進め、終了している場合にはステップS224に処
理を進める。
意する複数の実行環境の初期化が全て終了したか否かを
判断し、終了していない場合にはステップS223に処
理を進め、終了している場合にはステップS224に処
理を進める。
【0011】ステップS223では、複数の実行環境の
うち、初期化が終了していない実行環境を初期化し、処
理をステップS222に戻す。
うち、初期化が終了していない実行環境を初期化し、処
理をステップS222に戻す。
【0012】ステップS224では、動作させるソフト
ウエアモジュールの初期化が全て終了したか否かを判断
し、終了していない場合にはステップS225に処理を
進め、終了している場合にはステップS228に処理を
進める。
ウエアモジュールの初期化が全て終了したか否かを判断
し、終了していない場合にはステップS225に処理を
進め、終了している場合にはステップS228に処理を
進める。
【0013】ステップS225では、初期化が終了して
いないソフトウエアモジュールに対して、必要なメモリ
を割り当てる。
いないソフトウエアモジュールに対して、必要なメモリ
を割り当てる。
【0014】次に、ステップS226において、このソ
フトウエアモジュールに対して、必要な構造体を生成す
る。
フトウエアモジュールに対して、必要な構造体を生成す
る。
【0015】次に、ステップS227において、このソ
フトウエアモジュールに対して、初期化関数の呼び出し
を行い、処理をステップS224に戻す。
フトウエアモジュールに対して、初期化関数の呼び出し
を行い、処理をステップS224に戻す。
【0016】ステップS228では、最初に動作させる
ソフトウエアモジュールの呼び出しを行い、初期化手順
を終了する。
ソフトウエアモジュールの呼び出しを行い、初期化手順
を終了する。
【0017】なお、従来のOSにおいては、上述した初
期化手順に依らず、各ソフトウエアモジュールが自身の
初期化を行う場合もある。
期化手順に依らず、各ソフトウエアモジュールが自身の
初期化を行う場合もある。
【0018】一方、純オブジェクト指向OSは、図16
に示すように、複数のオブジェクトの集合によって構成
されており、これらオブジェクトを柔軟に利用すること
によって実行環境を提供する。したがって、純オブジェ
クト指向OSは、オブジェクトの追加及び削除により、
実行環境の追加、削除或いは変更を容易に行うことがで
きる。また、純オブジェクト指向OSにおいては、複数
の実行環境がオブジェクトを共有することが容易であ
る。
に示すように、複数のオブジェクトの集合によって構成
されており、これらオブジェクトを柔軟に利用すること
によって実行環境を提供する。したがって、純オブジェ
クト指向OSは、オブジェクトの追加及び削除により、
実行環境の追加、削除或いは変更を容易に行うことがで
きる。また、純オブジェクト指向OSにおいては、複数
の実行環境がオブジェクトを共有することが容易であ
る。
【0019】図16においては、第1の実行環境230
として、第1のアプリケーションプログラム231を動
作させる並行オブジェクト指向実行環境を例示し、第2
の実行環境232として、第2のアプリケーションプロ
グラム233を動作させる非オブジェクト指向実行環境
を例示する。この純オブジェクト指向OSでは、ダウン
ローダ234、スケジューラ235及びレジストリ23
6の各オブジェクトが第1の実行環境230と第2の実
行環境232とに共有されている。第1の実行環境23
0は、第2の実行環境232と共有するオブジェクトの
他に、第1のメッセージハンドラ237、第1のメモリ
マネージャ238及びオブジェクトマネージャ239を
備えて定義されている。また、第2の実行環境232
は、第1の実行環境230と共有するオブジェクトの他
に、第2のメッセージハンドラ240、第2のメモリマ
ネージャ241及びスレッドマネージャ242を備えて
定義されている。
として、第1のアプリケーションプログラム231を動
作させる並行オブジェクト指向実行環境を例示し、第2
の実行環境232として、第2のアプリケーションプロ
グラム233を動作させる非オブジェクト指向実行環境
を例示する。この純オブジェクト指向OSでは、ダウン
ローダ234、スケジューラ235及びレジストリ23
6の各オブジェクトが第1の実行環境230と第2の実
行環境232とに共有されている。第1の実行環境23
0は、第2の実行環境232と共有するオブジェクトの
他に、第1のメッセージハンドラ237、第1のメモリ
マネージャ238及びオブジェクトマネージャ239を
備えて定義されている。また、第2の実行環境232
は、第1の実行環境230と共有するオブジェクトの他
に、第2のメッセージハンドラ240、第2のメモリマ
ネージャ241及びスレッドマネージャ242を備えて
定義されている。
【0020】このとき、純オブジェクト指向OSは、例
えば、第1の実行環境230のみを起動時に提供してお
き、第2のアプリケーションプログラム233を動作さ
せる必要が生じたときに、第2のメッセージハンドラ2
40、第2のメモリマネージャ241及びスレッドマネ
ージャ242を追加することによって、第2の実行環境
232を提供することができる。このように、純オブジ
ェクト指向OSは、必要に応じて柔軟に複数の実行環境
を提供することが可能となる。
えば、第1の実行環境230のみを起動時に提供してお
き、第2のアプリケーションプログラム233を動作さ
せる必要が生じたときに、第2のメッセージハンドラ2
40、第2のメモリマネージャ241及びスレッドマネ
ージャ242を追加することによって、第2の実行環境
232を提供することができる。このように、純オブジ
ェクト指向OSは、必要に応じて柔軟に複数の実行環境
を提供することが可能となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、純オブジェ
クト指向OSは、上述したような従来のOSと同様な初
期化手順によってシステムを初期化するとした場合に、
以下で説明するような3つの問題が生じることによっ
て、その特性を十分に発揮することができなくなってし
まう。
クト指向OSは、上述したような従来のOSと同様な初
期化手順によってシステムを初期化するとした場合に、
以下で説明するような3つの問題が生じることによっ
て、その特性を十分に発揮することができなくなってし
まう。
【0022】第1の問題点としては、従来のOS初期化
手順においては複数の実行環境が存在する場合に対する
考慮が不十分であることが挙げられる。従来のOSで
は、各ソフトウエアモジュール自身が、所属する実行環
境を示す情報を保有していた。また、従来のOSでは、
実行環境を構成するソフトウエアモジュールが独自の方
針によって、その実行環境上で実行するソフトウエアモ
ジュールをインストールしており、場合によってはソフ
トウエアモジュール自身が初期化処理を行っていた。し
たがって、従来のOS初期化手順では、各ソフトウエア
モジュールが属する実行環境を知ることができなかっ
た。そのため、従来のOS初期化手順では、例えば、ソ
フトウエアモジュールの探索や、ソフトウエアモジュー
ルがインストールされる実行環境がシステム上に正しく
存在するか否かといったエラーチェック等の複数の実行
環境に共通する処理を行うことができず、メモリ空間を
効率的に利用することが困難であった。
手順においては複数の実行環境が存在する場合に対する
考慮が不十分であることが挙げられる。従来のOSで
は、各ソフトウエアモジュール自身が、所属する実行環
境を示す情報を保有していた。また、従来のOSでは、
実行環境を構成するソフトウエアモジュールが独自の方
針によって、その実行環境上で実行するソフトウエアモ
ジュールをインストールしており、場合によってはソフ
トウエアモジュール自身が初期化処理を行っていた。し
たがって、従来のOS初期化手順では、各ソフトウエア
モジュールが属する実行環境を知ることができなかっ
た。そのため、従来のOS初期化手順では、例えば、ソ
フトウエアモジュールの探索や、ソフトウエアモジュー
ルがインストールされる実行環境がシステム上に正しく
存在するか否かといったエラーチェック等の複数の実行
環境に共通する処理を行うことができず、メモリ空間を
効率的に利用することが困難であった。
【0023】第2の問題点としては、従来のOS初期化
手順においてはソフトウエアモジュールを初期化処理の
分散が不十分であることが挙げられる。従来のOSで
は、OSを初期化する初期化プログラムによって、各ソ
フトウエアモジュールの初期化に必要な処理が全て行わ
れている。すなわち、従来のOSでは、図15に示した
ように、各ソフトウエアモジュールのメモリ割り当てや
必要な構造体の生成といった処理が初期化プログラム内
で行われている。したがって、従来のOS初期化手順で
は、各ソフトウエアモジュール毎の初期化処理を柔軟に
行うことが困難であった。
手順においてはソフトウエアモジュールを初期化処理の
分散が不十分であることが挙げられる。従来のOSで
は、OSを初期化する初期化プログラムによって、各ソ
フトウエアモジュールの初期化に必要な処理が全て行わ
れている。すなわち、従来のOSでは、図15に示した
ように、各ソフトウエアモジュールのメモリ割り当てや
必要な構造体の生成といった処理が初期化プログラム内
で行われている。したがって、従来のOS初期化手順で
は、各ソフトウエアモジュール毎の初期化処理を柔軟に
行うことが困難であった。
【0024】第3の問題点としては、例えばハードウエ
アの初期化処理等のようにOSの初期化時のみに利用さ
れる部分と、アプリケーションプログラムの初期化処理
等のようにOSの初期化後も継続して利用される部分と
が初期化プログラムに混在していることが挙げられる。
したがって、従来のOSは、初期化処理が完了した後
も、初期化プログラムを削除することができない。この
ため、この初期化プログラムのうちOSの初期化時のみ
に利用される部分がOSの起動後もメモリ空間上に存在
することになり、メモリ空間を効率的に利用することが
困難であった。
アの初期化処理等のようにOSの初期化時のみに利用さ
れる部分と、アプリケーションプログラムの初期化処理
等のようにOSの初期化後も継続して利用される部分と
が初期化プログラムに混在していることが挙げられる。
したがって、従来のOSは、初期化処理が完了した後
も、初期化プログラムを削除することができない。この
ため、この初期化プログラムのうちOSの初期化時のみ
に利用される部分がOSの起動後もメモリ空間上に存在
することになり、メモリ空間を効率的に利用することが
困難であった。
【0025】上述したように、従来のOS初期化手順で
は、メモリ空間を効率的に利用することが困難であり、
システムの初期化時に柔軟な初期化処理を行うことが困
難であった。そのため、純オブジェクト指向OSは、従
来のOSと同様な初期化手順が適用された場合に、その
特性を十分に発揮することができない。
は、メモリ空間を効率的に利用することが困難であり、
システムの初期化時に柔軟な初期化処理を行うことが困
難であった。そのため、純オブジェクト指向OSは、従
来のOSと同様な初期化手順が適用された場合に、その
特性を十分に発揮することができない。
【0026】したがって、本発明は、メモリ空間を効率
的に利用するとともに、柔軟な初期化処理を可能とする
ことによって、純オブジェクト指向OSの特性に適した
情報処理装置、プログラム初期化方法及びプログラム提
供媒体を提供することを目的とする。
的に利用するとともに、柔軟な初期化処理を可能とする
ことによって、純オブジェクト指向OSの特性に適した
情報処理装置、プログラム初期化方法及びプログラム提
供媒体を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係る情報処理装
置は、少なくとも1つのプログラム実行環境を具備し、
これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオブジ
ェクトが実行可能であるオペレーティングシステムを有
する情報処理装置である。また、コア実行環境と、初期
実行環境とを具備する。コア実行環境は、上記オペレー
ティングシステム上で、上記複数のオブジェクトを初期
化する機能を提供する。初期実行環境は、上記オペレー
ティングシステム上にオブジェクト指向システムの基本
処理機能を提供してOS初期化オブジェクトを実行し、
実行処理が上記コア実行環境に移行した後に削除され
る。上記OS初期化オブジェクトは、ブート情報構造体
に基づいて上記コア実行環境の生成及び初期化を行うと
ともに、上記初期実行環境が削除される前に上記コア実
行環境に移動される。
置は、少なくとも1つのプログラム実行環境を具備し、
これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオブジ
ェクトが実行可能であるオペレーティングシステムを有
する情報処理装置である。また、コア実行環境と、初期
実行環境とを具備する。コア実行環境は、上記オペレー
ティングシステム上で、上記複数のオブジェクトを初期
化する機能を提供する。初期実行環境は、上記オペレー
ティングシステム上にオブジェクト指向システムの基本
処理機能を提供してOS初期化オブジェクトを実行し、
実行処理が上記コア実行環境に移行した後に削除され
る。上記OS初期化オブジェクトは、ブート情報構造体
に基づいて上記コア実行環境の生成及び初期化を行うと
ともに、上記初期実行環境が削除される前に上記コア実
行環境に移動される。
【0028】以上のように構成された情報処理装置は、
OS初期化オブジェクトを実行する初期実行環境が、O
Sの初期化処理が完了して実行処理がコア実行環境に移
行した後に削除されることから、メモリ空間を効率的に
利用してOSの初期化処理を行うことができる。また、
OS初期化オブジェクトは、ブート情報構造体に基づい
てコア実行環境の生成及び初期化を行うことにより、O
Sの初期化処理を柔軟に行うことができる。
OS初期化オブジェクトを実行する初期実行環境が、O
Sの初期化処理が完了して実行処理がコア実行環境に移
行した後に削除されることから、メモリ空間を効率的に
利用してOSの初期化処理を行うことができる。また、
OS初期化オブジェクトは、ブート情報構造体に基づい
てコア実行環境の生成及び初期化を行うことにより、O
Sの初期化処理を柔軟に行うことができる。
【0029】本発明に係るプログラム初期化方法は、少
なくとも1つのプログラム実行環境を具備し、これら各
プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオブジェクトが
実行可能であるオペレーティングシステムのプログラム
初期化方法である。また、初期実行環境生成ステップ
と、コア実行環境初期化ステップと、オブジェクト移動
ステップと、初期実行環境削除ステップとを具備する。
初期実行環境生成ステップでは、上記オペレーティング
システム上にオブジェクト指向システムの基本処理機能
を提供する初期実行環境を生成する。コア実行環境初期
化ステップでは、上記初期実行環境上でOS初期化オブ
ジェクトを実行し、ブート情報構造体に基づいて、コア
実行環境を生成するとともに、当該初期実行環境上で上
記コア実行環境を構成するオブジェクトを生成して初期
化する。オブジェクト移動ステップでは、上記OS初期
化オブジェクト及び上記コア実行環境を構成するオブジ
ェクトを上記コア実行環境に移動させる。初期実行環境
削除ステップでは、上記初期実行環境を削除する。
なくとも1つのプログラム実行環境を具備し、これら各
プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオブジェクトが
実行可能であるオペレーティングシステムのプログラム
初期化方法である。また、初期実行環境生成ステップ
と、コア実行環境初期化ステップと、オブジェクト移動
ステップと、初期実行環境削除ステップとを具備する。
初期実行環境生成ステップでは、上記オペレーティング
システム上にオブジェクト指向システムの基本処理機能
を提供する初期実行環境を生成する。コア実行環境初期
化ステップでは、上記初期実行環境上でOS初期化オブ
ジェクトを実行し、ブート情報構造体に基づいて、コア
実行環境を生成するとともに、当該初期実行環境上で上
記コア実行環境を構成するオブジェクトを生成して初期
化する。オブジェクト移動ステップでは、上記OS初期
化オブジェクト及び上記コア実行環境を構成するオブジ
ェクトを上記コア実行環境に移動させる。初期実行環境
削除ステップでは、上記初期実行環境を削除する。
【0030】したがって、本発明に係るプログラム初期
化方法によれば、OS初期化オブジェクトを実行する初
期実行環境が、OS初期化オブジェクト及びコア実行環
境を提供するオブジェクトをコア実行環境に移動させた
後に削除されることから、メモリ空間を効率的に利用し
てOSの初期化処理を行うことができる。また、OS初
期化オブジェクトがブート情報構造体に基づいてコア実
行環境の生成及び初期化を行うことにより、OSの初期
化処理を柔軟に行うことができる。
化方法によれば、OS初期化オブジェクトを実行する初
期実行環境が、OS初期化オブジェクト及びコア実行環
境を提供するオブジェクトをコア実行環境に移動させた
後に削除されることから、メモリ空間を効率的に利用し
てOSの初期化処理を行うことができる。また、OS初
期化オブジェクトがブート情報構造体に基づいてコア実
行環境の生成及び初期化を行うことにより、OSの初期
化処理を柔軟に行うことができる。
【0031】本発明に係るプログラム提供媒体は、オペ
レーティングシステムのデータ処理プログラムを提供す
るプログラム提供媒体である。上記オペレーティングシ
ステムは、少なくとも1つのプログラム実行環境を具備
し、これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオ
ブジェクトが実行可能とされる。また、上記データ処理
プログラムは、初期実行環境生成ステップと、コア実行
環境初期化ステップと、オブジェクト移動ステップと、
初期実行環境削除ステップとを実行するものである。初
期実行環境生成ステップでは、上記オペレーティングシ
ステム上にオブジェクト指向システムの基本処理機能を
提供する初期実行環境を生成する。コア実行環境初期化
ステップでは、上記初期実行環境上でOS初期化オブジ
ェクトを実行し、ブート情報構造体に基づいて、コア実
行環境を生成するとともに、当該初期実行環境上で上記
コア実行環境を構成するオブジェクトを生成して初期化
する。オブジェクト移動ステップでは、上記OS初期化
オブジェクト及び上記コア実行環境を構成するオブジェ
クトを上記コア実行環境に移動させる。初期実行環境削
除ステップでは、上記初期実行環境を削除する。
レーティングシステムのデータ処理プログラムを提供す
るプログラム提供媒体である。上記オペレーティングシ
ステムは、少なくとも1つのプログラム実行環境を具備
し、これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数のオ
ブジェクトが実行可能とされる。また、上記データ処理
プログラムは、初期実行環境生成ステップと、コア実行
環境初期化ステップと、オブジェクト移動ステップと、
初期実行環境削除ステップとを実行するものである。初
期実行環境生成ステップでは、上記オペレーティングシ
ステム上にオブジェクト指向システムの基本処理機能を
提供する初期実行環境を生成する。コア実行環境初期化
ステップでは、上記初期実行環境上でOS初期化オブジ
ェクトを実行し、ブート情報構造体に基づいて、コア実
行環境を生成するとともに、当該初期実行環境上で上記
コア実行環境を構成するオブジェクトを生成して初期化
する。オブジェクト移動ステップでは、上記OS初期化
オブジェクト及び上記コア実行環境を構成するオブジェ
クトを上記コア実行環境に移動させる。初期実行環境削
除ステップでは、上記初期実行環境を削除する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】1.ハードウエア構成 まず、本発明が適用されるハードウエア構成の一例につ
いて、図1を参照しながら説明する。なお、図1におい
ては、本発明を適用したテレビジョン受信装置1を例に
挙げるが、本発明は他の各種情報処理装置に対して適用
することができることは云うまでもない。すなわち、本
発明は、オペレーティングシステム(以下、OSとい
う。)が搭載される情報処理装置に対して広く適用可能
であり、例えば、各種のオーディオ・ビジュアル機器
(いわゆるAV機器)、事務用情報処理機器、コンピュ
ータ機器等の情報処理装置に対して適用可能である。
いて、図1を参照しながら説明する。なお、図1におい
ては、本発明を適用したテレビジョン受信装置1を例に
挙げるが、本発明は他の各種情報処理装置に対して適用
することができることは云うまでもない。すなわち、本
発明は、オペレーティングシステム(以下、OSとい
う。)が搭載される情報処理装置に対して広く適用可能
であり、例えば、各種のオーディオ・ビジュアル機器
(いわゆるAV機器)、事務用情報処理機器、コンピュ
ータ機器等の情報処理装置に対して適用可能である。
【0034】テレビジョン受信装置1は、アンテナ又は
ケーブル等によって放送局から送信された信号を受信
し、受信した信号に基づいて、画像表示装置に映像を表
示するとともに、スピーカから音声を出力する装置であ
る。
ケーブル等によって放送局から送信された信号を受信
し、受信した信号に基づいて、画像表示装置に映像を表
示するとともに、スピーカから音声を出力する装置であ
る。
【0035】テレビジョン受信装置1は、一般的なテレ
ビジョン受信機能を備えているだけでなく、外部からプ
ログラムやデータ等を受け取ることが可能とされてお
り、図1に示すように、バス/IOブリッジ2を介して
バス3に接続されたテレビ機能部4と、バス/メモリブ
リッジ5を介してバス3に接続されたプロセッサ6と、
バス/メモリブリッジ5を介してバス3に接続されたR
OM(Read Only Memory)7及びRAM(Random Acces
s Memory)8と、バス3に接続された操作パネル9、外
部記録装置10及び通信装置11とを備えている。
ビジョン受信機能を備えているだけでなく、外部からプ
ログラムやデータ等を受け取ることが可能とされてお
り、図1に示すように、バス/IOブリッジ2を介して
バス3に接続されたテレビ機能部4と、バス/メモリブ
リッジ5を介してバス3に接続されたプロセッサ6と、
バス/メモリブリッジ5を介してバス3に接続されたR
OM(Read Only Memory)7及びRAM(Random Acces
s Memory)8と、バス3に接続された操作パネル9、外
部記録装置10及び通信装置11とを備えている。
【0036】テレビ機能部4は、アンテナ又はケーブル
等によって受信した信号に基づいて、映像や音声を再生
する機能を備えている。このテレビ機能部4は、バス/
IOブリッジ2を介してバス3に接続されており、これ
により、他の各部と信号のやりとりが可能とされてい
る。
等によって受信した信号に基づいて、映像や音声を再生
する機能を備えている。このテレビ機能部4は、バス/
IOブリッジ2を介してバス3に接続されており、これ
により、他の各部と信号のやりとりが可能とされてい
る。
【0037】プロセッサ6は、このテレビジョン受信装
置1の各部の制御を行うものであり、バス/メモリブリ
ッジ5を介してバス3に接続されている。また、プロセ
ッサ6には、バス/メモリブリッジ5を介してROM7
及びRAM8が接続されている。ROM7は、例えば、
テレビジョン受信装置1の製造番号や各種制御情報等の
ような、このテレビジョン受信装置1に関する不変の情
報を保持している。RAM8は、プロセッサ6のワーク
エリアとして使われるメモリ空間を提供する。すなわ
ち、プロセッサ6は、後述するように外部記憶装置10
に記録されているOSやアプリケーションプログラム
を、RAM8をワークエリアとして使用しながら実行す
ることにより、このテレビジョン受信装置1を構成する
各部を制御する。
置1の各部の制御を行うものであり、バス/メモリブリ
ッジ5を介してバス3に接続されている。また、プロセ
ッサ6には、バス/メモリブリッジ5を介してROM7
及びRAM8が接続されている。ROM7は、例えば、
テレビジョン受信装置1の製造番号や各種制御情報等の
ような、このテレビジョン受信装置1に関する不変の情
報を保持している。RAM8は、プロセッサ6のワーク
エリアとして使われるメモリ空間を提供する。すなわ
ち、プロセッサ6は、後述するように外部記憶装置10
に記録されているOSやアプリケーションプログラム
を、RAM8をワークエリアとして使用しながら実行す
ることにより、このテレビジョン受信装置1を構成する
各部を制御する。
【0038】操作パネル9は、ユーザからの入力操作を
受け付けるための入力装置である。テレビジョン受信装
置1は、この操作パネル9から、例えば、チャンネルや
ボリューム等の切り替えを指示する信号が入力される。
この操作パネル9は、具体的には、各種信号を入力する
ための複数のボタンを備えた入力装置や、いわゆるマウ
スと称されるようなポインティングデバイス等によって
構成される。この操作パネル9によって入力された信号
は、バス3及びバス/メモリブリッジ5を介してプロセ
ッサ6に入力される。そして、プロセッサ6は、操作パ
ネル9から入力された信号に基づいて、所定の演算処理
を行い、テレビジョン受信装置1を構成する各部を制御
する。
受け付けるための入力装置である。テレビジョン受信装
置1は、この操作パネル9から、例えば、チャンネルや
ボリューム等の切り替えを指示する信号が入力される。
この操作パネル9は、具体的には、各種信号を入力する
ための複数のボタンを備えた入力装置や、いわゆるマウ
スと称されるようなポインティングデバイス等によって
構成される。この操作パネル9によって入力された信号
は、バス3及びバス/メモリブリッジ5を介してプロセ
ッサ6に入力される。そして、プロセッサ6は、操作パ
ネル9から入力された信号に基づいて、所定の演算処理
を行い、テレビジョン受信装置1を構成する各部を制御
する。
【0039】外部記憶装置10は、例えばハードディス
ク装置等の記憶装置から構成され、プロセッサ6による
各種制御を行うためのOSやアプリケーションプログラ
ム等を記録している。また、外部記憶装置10は、画像
データ及び制御データや、外部から通信装置11を介し
てダウンロードされたプログラム等が記録される。ま
た、通信装置11は、外部との間でデータ通信を行うた
めの入出力部であり、例えばモデムやターミナルアダプ
ター等の通信装置によって構成される。
ク装置等の記憶装置から構成され、プロセッサ6による
各種制御を行うためのOSやアプリケーションプログラ
ム等を記録している。また、外部記憶装置10は、画像
データ及び制御データや、外部から通信装置11を介し
てダウンロードされたプログラム等が記録される。ま
た、通信装置11は、外部との間でデータ通信を行うた
めの入出力部であり、例えばモデムやターミナルアダプ
ター等の通信装置によって構成される。
【0040】テレビジョン受信装置1は、テレビ機能部
4によって提供される通常のテレビジョン受信機能を備
えているだけでなく、通信装置11を介して、外部から
プログラムやデータを受け取ることが可能となってい
る。例えば、テレビジョン受信装置1では、OSのバー
ジョンアップを行うことが可能とされている。
4によって提供される通常のテレビジョン受信機能を備
えているだけでなく、通信装置11を介して、外部から
プログラムやデータを受け取ることが可能となってい
る。例えば、テレビジョン受信装置1では、OSのバー
ジョンアップを行うことが可能とされている。
【0041】また、テレビジョン受信装置1は、外部記
憶装置10に記録されているOSをプロセッサ6によっ
て実行し、このOS上で、ROM7に記録されている制
御情報等を用いて、外部記憶装置10に記録されたアプ
リケーションプログラムを実行することにより、各部の
制御を行う。すなわち、このテレビジョン受信装置1
は、OSを構成する各種データ処理プログラムを提供す
るプログラム提供媒体として、外部記憶装置10を備え
ている。
憶装置10に記録されているOSをプロセッサ6によっ
て実行し、このOS上で、ROM7に記録されている制
御情報等を用いて、外部記憶装置10に記録されたアプ
リケーションプログラムを実行することにより、各部の
制御を行う。すなわち、このテレビジョン受信装置1
は、OSを構成する各種データ処理プログラムを提供す
るプログラム提供媒体として、外部記憶装置10を備え
ている。
【0042】なお、OSは、ROM7やRAM8に記録
しておくとしてもよい。この場合には、ROM7やRA
M8がプログラム提供媒体となる。ただし、バージョン
アップを行う等のようなOSの書き換え操作を行うため
には、書き換え可能な記録媒体にOSを備えることが望
ましい。また、プログラム提供媒体としては、例えば、
このテレビジョン受信装置1に対して着脱自在に用いら
れる磁気記録媒体や光記録媒体等であってもよいし、こ
のテレビジョン受信装置1と他の各種情報処理装置とを
接続するネットワーク回線等であってもよい。
しておくとしてもよい。この場合には、ROM7やRA
M8がプログラム提供媒体となる。ただし、バージョン
アップを行う等のようなOSの書き換え操作を行うため
には、書き換え可能な記録媒体にOSを備えることが望
ましい。また、プログラム提供媒体としては、例えば、
このテレビジョン受信装置1に対して着脱自在に用いら
れる磁気記録媒体や光記録媒体等であってもよいし、こ
のテレビジョン受信装置1と他の各種情報処理装置とを
接続するネットワーク回線等であってもよい。
【0043】テレビジョン受信装置1に搭載されるOS
は、純オブジェクト指向OSである。そして、このOS
上で、例えば、テレビ機能部4に動画像を表示するため
のアプリケーションプログラムや、操作パネル9を制御
するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース
(GUI)を実現するアプリケーションプログラムが実
行される。
は、純オブジェクト指向OSである。そして、このOS
上で、例えば、テレビ機能部4に動画像を表示するため
のアプリケーションプログラムや、操作パネル9を制御
するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース
(GUI)を実現するアプリケーションプログラムが実
行される。
【0044】2.ソフトウエア構成 つぎに、図1に示したようなテレビジョン受信装置1に
搭載される、本発明を適用したOSについて説明する。
搭載される、本発明を適用したOSについて説明する。
【0045】2−1 オペレーティングシステムの基本
構成 このOSは、図2に示すように、OSの基本部分である
メタコア(MetaCore)20と、その他のオブジェクト群
とから構成される。ここで、メタコア20は、オブジェ
クトとしては定義できない部分であり、オブジェクト間
の実行制御の切り替えを実行する処理部、すなわち実行
スレッドの切り替えを実行するスレッド切替処理部等を
含んでいる。
構成 このOSは、図2に示すように、OSの基本部分である
メタコア(MetaCore)20と、その他のオブジェクト群
とから構成される。ここで、メタコア20は、オブジェ
クトとしては定義できない部分であり、オブジェクト間
の実行制御の切り替えを実行する処理部、すなわち実行
スレッドの切り替えを実行するスレッド切替処理部等を
含んでいる。
【0046】また、メタコア20は、ユーザプログラム
によっては変更が困難な部分である。また、メタコア2
0以外のオブジェクト群は、ユーザプログラムによって
変更が容易な部分である。なお、ここでの「変更」と
は、当該変更をOSに反映させるためには全てのアプリ
ケーションプログラムを停止して、OSを再起動させる
必要があるような、OSの変更のことを云う。
によっては変更が困難な部分である。また、メタコア2
0以外のオブジェクト群は、ユーザプログラムによって
変更が容易な部分である。なお、ここでの「変更」と
は、当該変更をOSに反映させるためには全てのアプリ
ケーションプログラムを停止して、OSを再起動させる
必要があるような、OSの変更のことを云う。
【0047】このOSは、オブジェクト指向OSであ
り、OS上で実行されるアプリケーションプログラムを
構成するオブジェクトと、OSを構成するオブジェクト
とが、同様な実行機構を有するOSである。したがっ
て、オブジェクト間の実行スレッドの切り替えは、サー
ビスの依頼と提供という観点から考えると、以下の2種
類に集約することができる。
り、OS上で実行されるアプリケーションプログラムを
構成するオブジェクトと、OSを構成するオブジェクト
とが、同様な実行機構を有するOSである。したがっ
て、オブジェクト間の実行スレッドの切り替えは、サー
ビスの依頼と提供という観点から考えると、以下の2種
類に集約することができる。
【0048】(1)サービス依頼者からサービス提供者
に実行制御が移る。
に実行制御が移る。
【0049】(2)サービス提供者からサービス依頼者
に実行制御が戻る。
に実行制御が戻る。
【0050】ここで、OSによって提供されるサービス
を依頼する側であるサービス依頼者のオブジェクトのこ
とを、「ベースレベルオブジェクト」と称する。また、
OSによって提供されるサービスを提供する側であるサ
ービス提供者のオブジェクトのことを、「メタオブジェ
クト」と称する。また、サービス依頼者とサービス提供
者との間の関係のことを、「ベース/メタの関係」と称
する。このとき、OS内の全ての動作は、オブジェクト
間のベース/メタの関係で表現することができる。
を依頼する側であるサービス依頼者のオブジェクトのこ
とを、「ベースレベルオブジェクト」と称する。また、
OSによって提供されるサービスを提供する側であるサ
ービス提供者のオブジェクトのことを、「メタオブジェ
クト」と称する。また、サービス依頼者とサービス提供
者との間の関係のことを、「ベース/メタの関係」と称
する。このとき、OS内の全ての動作は、オブジェクト
間のベース/メタの関係で表現することができる。
【0051】そして、このOSでは、上記2種類の実行
スレッドの切り替えを行うスレッド切替処理部が、メタ
コア20として提供される。すなわち、このOSでは、
OSを構築するための必要最低限の機構が、メタコア2
0によって提供されている。すなわち、このOSは、実
行スレッドに関する情報の書き換えを伴う実行スレッド
の切り替え処理を担うために、メタコア20が備えられ
ており、このメタコア20がスレッド切替処理部として
動作する。そして、このメタコア20の内容を変更する
ことなく、当該OSを構成するオブジェクトの内容変更
が可能とされている。
スレッドの切り替えを行うスレッド切替処理部が、メタ
コア20として提供される。すなわち、このOSでは、
OSを構築するための必要最低限の機構が、メタコア2
0によって提供されている。すなわち、このOSは、実
行スレッドに関する情報の書き換えを伴う実行スレッド
の切り替え処理を担うために、メタコア20が備えられ
ており、このメタコア20がスレッド切替処理部として
動作する。そして、このメタコア20の内容を変更する
ことなく、当該OSを構成するオブジェクトの内容変更
が可能とされている。
【0052】このOSでは、ユーザが変更困難な部分は
最小化され、様々なハードウエア環境やユーザの要求に
対して、容易に対応することが可能な、柔軟性が高いシ
ステムを実現することができる。すなわち、例えば、オ
ブジェクト間でメッセージをやりとりするオブジェクト
間通信を担う部分バグの修正や、新デバイスの追加に対
する新機能の追加といったことを、非常に容易に行うこ
とが可能である。また、プロセッサのアーキテクチャに
依存する部分を、メタコア20に集中させることによ
り、システム間での構成要素の移植性を向上することも
できる。
最小化され、様々なハードウエア環境やユーザの要求に
対して、容易に対応することが可能な、柔軟性が高いシ
ステムを実現することができる。すなわち、例えば、オ
ブジェクト間でメッセージをやりとりするオブジェクト
間通信を担う部分バグの修正や、新デバイスの追加に対
する新機能の追加といったことを、非常に容易に行うこ
とが可能である。また、プロセッサのアーキテクチャに
依存する部分を、メタコア20に集中させることによ
り、システム間での構成要素の移植性を向上することも
できる。
【0053】2−2 オペレーティングシステムの全体
構成 図2においては、メタコア20以外のオブジェクト群と
して、OS初期化オブジェクト21、ダウンローダ2
2、スケジューラ23、メモリマネージャ24、OID
マネージャ25、スレッドマネージャ26、レジストリ
27、第1のメッセージハンドラ28、第2のメッセー
ジハンドラ29、第1の実行環境マネージャ30、第2
の実行環境マネージャ31を示す。そして、OS初期化
オブジェクト21、ダウンローダ22、スケジューラ2
3、メモリマネージャ24、OIDマネージャ25、ス
レッドマネージャ26、レジストリ27、第1のメッセ
ージハンドラ28及び第1の実行環境マネージャ30に
よって第1の実行環境40が構成されている。また、O
S初期化オブジェクト21、ダウンローダ22、スケジ
ューラ23、メモリマネージャ24、OIDマネージャ
25、スレッドマネージャ26、レジストリ27、第2
のメッセージハンドラ29及び第2の実行環境マネージ
ャ31によって第2の実行環境41が構成されている。
また、図2では、第1の実行環境40上で第1のアプリ
ケーションプログラム42を実行する構成とされるとと
もに、第2の実行環境41上で第2のアプリケーション
プログラム43を実行する構成とされている。
構成 図2においては、メタコア20以外のオブジェクト群と
して、OS初期化オブジェクト21、ダウンローダ2
2、スケジューラ23、メモリマネージャ24、OID
マネージャ25、スレッドマネージャ26、レジストリ
27、第1のメッセージハンドラ28、第2のメッセー
ジハンドラ29、第1の実行環境マネージャ30、第2
の実行環境マネージャ31を示す。そして、OS初期化
オブジェクト21、ダウンローダ22、スケジューラ2
3、メモリマネージャ24、OIDマネージャ25、ス
レッドマネージャ26、レジストリ27、第1のメッセ
ージハンドラ28及び第1の実行環境マネージャ30に
よって第1の実行環境40が構成されている。また、O
S初期化オブジェクト21、ダウンローダ22、スケジ
ューラ23、メモリマネージャ24、OIDマネージャ
25、スレッドマネージャ26、レジストリ27、第2
のメッセージハンドラ29及び第2の実行環境マネージ
ャ31によって第2の実行環境41が構成されている。
また、図2では、第1の実行環境40上で第1のアプリ
ケーションプログラム42を実行する構成とされるとと
もに、第2の実行環境41上で第2のアプリケーション
プログラム43を実行する構成とされている。
【0054】ダウンローダ22は、各オブジェクトのダ
ウンロード及びアンロード(削除)の処理を実行するオ
ブジェクトである。スケジューラ23は、各オブジェク
トのスケジューリングを行うオブジェクトである。メモ
リマネージャ24は、共通に用いられるメモリを割り当
てたり解放したりといった処理を管理するオブジェクト
である。OIDマネージャ25は、各オブジェクトの識
別子(OID)の生成及び削除を管理するオブジェクト
である。スレッドマネージャ26は、実行スレッドの生
成及び削除を管理するオブジェクトである。レジストリ
27は、各オブジェクトのOID及びオブジェクト名を
マッピングするオブジェクトである。
ウンロード及びアンロード(削除)の処理を実行するオ
ブジェクトである。スケジューラ23は、各オブジェク
トのスケジューリングを行うオブジェクトである。メモ
リマネージャ24は、共通に用いられるメモリを割り当
てたり解放したりといった処理を管理するオブジェクト
である。OIDマネージャ25は、各オブジェクトの識
別子(OID)の生成及び削除を管理するオブジェクト
である。スレッドマネージャ26は、実行スレッドの生
成及び削除を管理するオブジェクトである。レジストリ
27は、各オブジェクトのOID及びオブジェクト名を
マッピングするオブジェクトである。
【0055】第1のメッセージハンドラ28及び第2の
メッセージハンドラ29は、それぞれ第1の実行環境4
0及び第2の実行環境41がメッセージ送受信処理を実
行するオブジェクトである。また、第1の実行環境マネ
ージャ30及び第2の実行環境マネージャ31は、それ
ぞれ、第1の実行環境40及び第2の実行環境41に依
存したソフトウエアオブジェクトの初期化やデータ管理
を行うオブジェクトである。
メッセージハンドラ29は、それぞれ第1の実行環境4
0及び第2の実行環境41がメッセージ送受信処理を実
行するオブジェクトである。また、第1の実行環境マネ
ージャ30及び第2の実行環境マネージャ31は、それ
ぞれ、第1の実行環境40及び第2の実行環境41に依
存したソフトウエアオブジェクトの初期化やデータ管理
を行うオブジェクトである。
【0056】なお、図2においては、第1の実行環境4
0と第2の実行環境41との2つの実行環境を示すが、
本発明では、実行環境の数が限定されるものではないこ
とは云うまでもない。
0と第2の実行環境41との2つの実行環境を示すが、
本発明では、実行環境の数が限定されるものではないこ
とは云うまでもない。
【0057】3.OS初期化手順に用いられるブート情
報構造体 本発明においては、OS初期化オブジェクト21が実行
されて、上述したOSが初期化される。このとき、OS
初期化オブジェクト21は、図3に示すようなブート情
報構造体を参照することにより、構築する実行環境に関
する情報と、各実行環境に属するオブジェクトに関する
情報を知ることができるように構成されている。そこ
で、以下では、ブート情報構造体について説明すること
とする。
報構造体 本発明においては、OS初期化オブジェクト21が実行
されて、上述したOSが初期化される。このとき、OS
初期化オブジェクト21は、図3に示すようなブート情
報構造体を参照することにより、構築する実行環境に関
する情報と、各実行環境に属するオブジェクトに関する
情報を知ることができるように構成されている。そこ
で、以下では、ブート情報構造体について説明すること
とする。
【0058】ブート情報構造体は、例えば、図3に示す
ように、ターゲットホスト上に構築すべき実行環境の数
を示す実行環境数50と、複数の実行環境情報構造体
と、ターゲットホスト上に生成すべきオブジェクトの数
を示すオブジェクト数51と、複数のオブジェクト情報
構造体とが順次連結されて構成されている。また、ブー
ト情報構造体には、ターゲットホスト上に構築する実行
環境の数だけ実行環境情報構造体が備えられ、生成する
オブジェクトの数だけオブジェクト情報構造体が備えら
れる。すなわち、ブート情報構造体においては、実行環
境情報構造体と実行環境とが1対1に対応しており、オ
ブジェクト情報構造体とオブジェクトとが1対1に対応
している。
ように、ターゲットホスト上に構築すべき実行環境の数
を示す実行環境数50と、複数の実行環境情報構造体
と、ターゲットホスト上に生成すべきオブジェクトの数
を示すオブジェクト数51と、複数のオブジェクト情報
構造体とが順次連結されて構成されている。また、ブー
ト情報構造体には、ターゲットホスト上に構築する実行
環境の数だけ実行環境情報構造体が備えられ、生成する
オブジェクトの数だけオブジェクト情報構造体が備えら
れる。すなわち、ブート情報構造体においては、実行環
境情報構造体と実行環境とが1対1に対応しており、オ
ブジェクト情報構造体とオブジェクトとが1対1に対応
している。
【0059】複数の実行環境情報構造体としては、図3
に示す例では、第1の実行環境情報構造体52、第2の
実行環境情報構造体53、・・・、第nの実行環境情報
構造体54というように、例えばn個備えられている。
このとき、実行環境数50は、値nを示すこととなる。
また、複数のオブジェクト情報構造体としては、図3に
示す例では、第1のオブジェクト情報構造体55、第2
のオブジェクト情報構造体56、・・・、第mのオブジ
ェクト情報構造体57というように、例えばm個備えら
れている。このとき、オブジェクト数51は、値mを示
すこととなる。
に示す例では、第1の実行環境情報構造体52、第2の
実行環境情報構造体53、・・・、第nの実行環境情報
構造体54というように、例えばn個備えられている。
このとき、実行環境数50は、値nを示すこととなる。
また、複数のオブジェクト情報構造体としては、図3に
示す例では、第1のオブジェクト情報構造体55、第2
のオブジェクト情報構造体56、・・・、第mのオブジ
ェクト情報構造体57というように、例えばm個備えら
れている。このとき、オブジェクト数51は、値mを示
すこととなる。
【0060】ブート情報構造体は、OSを初期化する際
に、各オブジェクトのバイナリイメージとともに、ター
ゲットホスト上に読み込まれる。なお、ターゲットホス
トとは、このOSを構築する環境のことである。具体的
には、例えば、通信装置11又は外部記憶装置10を介
してメモリ(ROM7又はRAM8)上に読み込まれ
る。なお、場合によっては外部記憶装置10に読み込ま
れることもあり得る。
に、各オブジェクトのバイナリイメージとともに、ター
ゲットホスト上に読み込まれる。なお、ターゲットホス
トとは、このOSを構築する環境のことである。具体的
には、例えば、通信装置11又は外部記憶装置10を介
してメモリ(ROM7又はRAM8)上に読み込まれ
る。なお、場合によっては外部記憶装置10に読み込ま
れることもあり得る。
【0061】ブート情報構造体は、実行環境に関する情
報とオブジェクトに関する情報とを統合した情報構造体
である。したがって、OS初期化オブジェクト21は、
ブート情報構造体を参照することによって、OSの初期
化時に実行環境に関する情報とオブジェクトに関する情
報とを知ることができる。
報とオブジェクトに関する情報とを統合した情報構造体
である。したがって、OS初期化オブジェクト21は、
ブート情報構造体を参照することによって、OSの初期
化時に実行環境に関する情報とオブジェクトに関する情
報とを知ることができる。
【0062】各実行環境情報構造体は、例えば、図4に
示すように、当該実行環境を識別するための実行環境名
60と、当該実行環境がサポートするOSのサービスの
オペレーションの数を示す実行オペレーション数61
と、複数の実行オペレーション情報とが順次連結されて
構成されている。複数の実行オペレーション情報は、図
4に示す例では、第1の実行オペレーション情報62、
第2の実行オペレーション情報63、・・・、第pの実
行オペレーション情報64というように、例えばp個備
えられる。このとき、実行オペレーション数61は、値
pを示すこととなる。すなわち、実行環境情報構造体
は、各実行環境がサポートするオペレーションの数だ
け、実行オペレーション情報を有する。
示すように、当該実行環境を識別するための実行環境名
60と、当該実行環境がサポートするOSのサービスの
オペレーションの数を示す実行オペレーション数61
と、複数の実行オペレーション情報とが順次連結されて
構成されている。複数の実行オペレーション情報は、図
4に示す例では、第1の実行オペレーション情報62、
第2の実行オペレーション情報63、・・・、第pの実
行オペレーション情報64というように、例えばp個備
えられる。このとき、実行オペレーション数61は、値
pを示すこととなる。すなわち、実行環境情報構造体
は、各実行環境がサポートするオペレーションの数だ
け、実行オペレーション情報を有する。
【0063】また、各実行オペレーション情報は、実行
オペレーション名と、実行オペレーションインデックス
と、実行オブジェクト名とを備えて構成される。実行オ
ペレーション名は、各実行オペレーションの名前を示
す。実行オペレーションインデックスは、各実行オペレ
ーションの識別するインデックスを示す。実行オブジェ
クト名は、OSの各サービスに対応するオペレーション
が、どのオブジェクトによって提供されるかを示す。
オペレーション名と、実行オペレーションインデックス
と、実行オブジェクト名とを備えて構成される。実行オ
ペレーション名は、各実行オペレーションの名前を示
す。実行オペレーションインデックスは、各実行オペレ
ーションの識別するインデックスを示す。実行オブジェ
クト名は、OSの各サービスに対応するオペレーション
が、どのオブジェクトによって提供されるかを示す。
【0064】実行環境情報構造体は、OS初期化オブジ
ェクト21が各実行環境を初期化する際に参照する情報
であり、生成する実行環境の数だけブート情報構造体に
備えられる。OS初期化オブジェクト21は、OSの初
期化処理を行う際に、各実行環境構造体の実行環境名6
0に基づいて、初期化する実行環境を把握するととも
に、各オブジェクトを各実行環境にインストールする際
のエラーチェックを行う。また、OSの初期化処理を行
う際には、各実行環境構造体に含まれる実行オペレーシ
ョン名が、各実行環境の実行環境マネージャに渡され
る。これにより、各実行環境マネージャは、それぞれの
実行環境で実行可能なオペレーションを把握することが
できる。
ェクト21が各実行環境を初期化する際に参照する情報
であり、生成する実行環境の数だけブート情報構造体に
備えられる。OS初期化オブジェクト21は、OSの初
期化処理を行う際に、各実行環境構造体の実行環境名6
0に基づいて、初期化する実行環境を把握するととも
に、各オブジェクトを各実行環境にインストールする際
のエラーチェックを行う。また、OSの初期化処理を行
う際には、各実行環境構造体に含まれる実行オペレーシ
ョン名が、各実行環境の実行環境マネージャに渡され
る。これにより、各実行環境マネージャは、それぞれの
実行環境で実行可能なオペレーションを把握することが
できる。
【0065】各オブジェクト情報構造体は、図5に示す
ように、オブジェクトを識別したりインストールするた
めに必要となる最も基本的な情報である基本情報70
と、オブジェクトを実行するために必要な計算資源に関
する情報である実行情報71と、オブジェクトのバイナ
リイメージが配置されているメモリ領域に関する情報で
あるレイアウト情報72と、ターゲットホストのハード
ウエアに依存した情報であるハードウエア情報73とが
順次連結された構成とされている。
ように、オブジェクトを識別したりインストールするた
めに必要となる最も基本的な情報である基本情報70
と、オブジェクトを実行するために必要な計算資源に関
する情報である実行情報71と、オブジェクトのバイナ
リイメージが配置されているメモリ領域に関する情報で
あるレイアウト情報72と、ターゲットホストのハード
ウエアに依存した情報であるハードウエア情報73とが
順次連結された構成とされている。
【0066】基本情報70は、オブジェクト名74と、
オブジェクト型75と、実行環境名76とにより構成さ
れている。オブジェクト名74は、当該オブジェクトを
識別する名前を示す。オブジェクト型75は、オブジェ
クトの型を示し、例えば、オブジェクトの型に対応する
整数値が入っている。オブジェクトの型としては、例え
ば、実行オブジェクトとして動作するオブジェクトの
型、動的リンクライブラリとして他のオブジェクトから
参照されるオブジェクトの型といったものが考えられ
る。実行環境名76は、オブジェクトを生成する実行環
境を示す。実行環境名76は、環境情報構造体に含まれ
る実行環境名60と対応している。また、実行環境名7
6は、ブート情報構造体に備えられる環境情報構造体の
実行環境名60のいずれとも対応しない場合には、OS
初期化手順の過程でエラーとして認識される。
オブジェクト型75と、実行環境名76とにより構成さ
れている。オブジェクト名74は、当該オブジェクトを
識別する名前を示す。オブジェクト型75は、オブジェ
クトの型を示し、例えば、オブジェクトの型に対応する
整数値が入っている。オブジェクトの型としては、例え
ば、実行オブジェクトとして動作するオブジェクトの
型、動的リンクライブラリとして他のオブジェクトから
参照されるオブジェクトの型といったものが考えられ
る。実行環境名76は、オブジェクトを生成する実行環
境を示す。実行環境名76は、環境情報構造体に含まれ
る実行環境名60と対応している。また、実行環境名7
6は、ブート情報構造体に備えられる環境情報構造体の
実行環境名60のいずれとも対応しない場合には、OS
初期化手順の過程でエラーとして認識される。
【0067】オブジェクト情報構造体は、基本情報70
を備えていることによって、OS初期化オブジェクト2
1が、各オブジェクトをインストールする実行環境を知
ることができるように図っている。これにより、OS初
期化オブジェクト21は、各実行環境を構成するオブジ
ェクトに対して、他のオブジェクトがインストールされ
ることを通知することができる。
を備えていることによって、OS初期化オブジェクト2
1が、各オブジェクトをインストールする実行環境を知
ることができるように図っている。これにより、OS初
期化オブジェクト21は、各実行環境を構成するオブジ
ェクトに対して、他のオブジェクトがインストールされ
ることを通知することができる。
【0068】実行情報71は、スタックサイズ77と、
ヒープサイズ78と、実行モード79とにより構成され
ている。スタックサイズ77は、オブジェクトの実行ス
タックのメモリサイズを示す。ヒープサイズ78は、オ
ブジェクトに使用されるヒープメモリのサイズを示す。
実行モード79は、オブジェクトの実行モードを示す。
実行モードは、例えば、OSを構成するオブジェクトの
一部に割り当てられて特権命令を用いることができるカ
ーネルモードや、通常のアプリケーションオブジェクト
に割り当てられるユーザモード等が考えられる。
ヒープサイズ78と、実行モード79とにより構成され
ている。スタックサイズ77は、オブジェクトの実行ス
タックのメモリサイズを示す。ヒープサイズ78は、オ
ブジェクトに使用されるヒープメモリのサイズを示す。
実行モード79は、オブジェクトの実行モードを示す。
実行モードは、例えば、OSを構成するオブジェクトの
一部に割り当てられて特権命令を用いることができるカ
ーネルモードや、通常のアプリケーションオブジェクト
に割り当てられるユーザモード等が考えられる。
【0069】オブジェクト情報構造体は、実行情報71
を備えていることによって、OS初期化オブジェクト2
1が、各オブジェクトの使用する計算資源を知ることが
できるように図っている。これにより、OS初期化オブ
ジェクト21は、計算資源を効率よく初期化することが
できる。また、実行情報71は、OS初期化手順の過程
で、例えば、上述したメモリマネージャ24やスレッド
マネージャ26等の各実行環境の計算資源を管理するオ
ブジェクトに渡される。
を備えていることによって、OS初期化オブジェクト2
1が、各オブジェクトの使用する計算資源を知ることが
できるように図っている。これにより、OS初期化オブ
ジェクト21は、計算資源を効率よく初期化することが
できる。また、実行情報71は、OS初期化手順の過程
で、例えば、上述したメモリマネージャ24やスレッド
マネージャ26等の各実行環境の計算資源を管理するオ
ブジェクトに渡される。
【0070】レイアウト情報72は、テキスト開始アド
レス80と、テキストサイズ81と、データ開始アドレ
ス82と、データサイズ83と、bssサイズ84とに
より構成されている。テキスト開始アドレス80及びテ
キストサイズ81は、それぞれオブジェクトのテキスト
領域(コード領域)の開始アドレス及びサイズを示す。
データ開始アドレス82及びデータサイズ83は、それ
ぞれオブジェクトのデータ領域の開始アドレス及びサイ
ズを示す。bssサイズ84は、オブジェクトのBSS
領域のサイズを示す。なお、本実施の形態においては、
オブジェクトのバイナリイメージがテキスト領域、デー
タ領域及びBSS領域からなることを仮定している。
レス80と、テキストサイズ81と、データ開始アドレ
ス82と、データサイズ83と、bssサイズ84とに
より構成されている。テキスト開始アドレス80及びテ
キストサイズ81は、それぞれオブジェクトのテキスト
領域(コード領域)の開始アドレス及びサイズを示す。
データ開始アドレス82及びデータサイズ83は、それ
ぞれオブジェクトのデータ領域の開始アドレス及びサイ
ズを示す。bssサイズ84は、オブジェクトのBSS
領域のサイズを示す。なお、本実施の形態においては、
オブジェクトのバイナリイメージがテキスト領域、デー
タ領域及びBSS領域からなることを仮定している。
【0071】レイアウト情報72は、OS初期化オブジ
ェクト21によって、各オブジェクトが配置されるメモ
リ領域を初期化したり、オブジェクトが実行される時に
用いられる実行エントリのアドレスを格納したエントリ
テーブルを作成したりするために用いられる。
ェクト21によって、各オブジェクトが配置されるメモ
リ領域を初期化したり、オブジェクトが実行される時に
用いられる実行エントリのアドレスを格納したエントリ
テーブルを作成したりするために用いられる。
【0072】ハードウエア情報73は、ターゲットホス
トのハードウエアに依存した情報を示し、例えば、ハー
ドウエアのCPUがメモリ管理機構(Memory Managemen
t Unit)をサポートしているか否かによって当該オブジ
ェクトが動作するか否かといった情報が格納されてい
る。
トのハードウエアに依存した情報を示し、例えば、ハー
ドウエアのCPUがメモリ管理機構(Memory Managemen
t Unit)をサポートしているか否かによって当該オブジ
ェクトが動作するか否かといった情報が格納されてい
る。
【0073】4.OSの初期化アルゴリズム つぎに、本発明に係るOSの初期化手順について説明す
る。OSをターゲットホスト上に構築する際には、OS
を構築する際に最初に実行するプログラムコードが含ま
れるOS初期化オブジェクト21を実行することによ
り、OSの初期化を行う。
る。OSをターゲットホスト上に構築する際には、OS
を構築する際に最初に実行するプログラムコードが含ま
れるOS初期化オブジェクト21を実行することによ
り、OSの初期化を行う。
【0074】OSを初期化する際に、ターゲットホスト
のメモリ空間を効率的に利用するためには、以下の2つ
の初期化方法を達成することが望ましい。第1の初期化
方法は、OSの初期化手順に必要な処理を、このOSを
構成する複数のオブジェクトに分散して担当させること
である。第2の初期化方法は、OSの初期化時のみに必
要なプログラムコードと、OSの初期化が完了した後も
必要となるプログラムコードとを分離することである。
のメモリ空間を効率的に利用するためには、以下の2つ
の初期化方法を達成することが望ましい。第1の初期化
方法は、OSの初期化手順に必要な処理を、このOSを
構成する複数のオブジェクトに分散して担当させること
である。第2の初期化方法は、OSの初期化時のみに必
要なプログラムコードと、OSの初期化が完了した後も
必要となるプログラムコードとを分離することである。
【0075】しかしながら、上述したような初期化方法
を達成するためには、OSを初期化するオブジェクトと
他のオブジェクトとの間で各種データの交換を行うこと
が必要となる。このデータ交換を効率よく行うために
は、純オブジェクト指向OSにおける通常のデータ交換
方法、すなわち、メッセージパッシングを用いることが
望ましい。これにより、OSの初期化時に特殊なデータ
交換方法を定義することが不要となり、通常のデータ交
換方法を共用することができる。
を達成するためには、OSを初期化するオブジェクトと
他のオブジェクトとの間で各種データの交換を行うこと
が必要となる。このデータ交換を効率よく行うために
は、純オブジェクト指向OSにおける通常のデータ交換
方法、すなわち、メッセージパッシングを用いることが
望ましい。これにより、OSの初期化時に特殊なデータ
交換方法を定義することが不要となり、通常のデータ交
換方法を共用することができる。
【0076】したがって、OSを初期化する処理は、基
本的にオブジェクトのメソッドとして実行され、他のオ
ブジェクトとのデータ交換にメッセージパッシングを用
いることが望ましい。ところが、OSを初期化する以前
は、メッセージパッシングを用いることができない。
本的にオブジェクトのメソッドとして実行され、他のオ
ブジェクトとのデータ交換にメッセージパッシングを用
いることが望ましい。ところが、OSを初期化する以前
は、メッセージパッシングを用いることができない。
【0077】そのため、OSを初期化する手順では、先
ず、オブジェクトとして定義されていないブートプログ
ラムを実行し、このブートプログラムによってハードウ
エアの初期化、OSの不変部分の初期化、及び必要最低
限のオブジェクトが実行可能となる機構の初期化を行
う。次に、ブートプログラム自身をオブジェクトとして
計算資源の初期化を行った後、OS初期化オブジェクト
21としての動作を開始する。
ず、オブジェクトとして定義されていないブートプログ
ラムを実行し、このブートプログラムによってハードウ
エアの初期化、OSの不変部分の初期化、及び必要最低
限のオブジェクトが実行可能となる機構の初期化を行
う。次に、ブートプログラム自身をオブジェクトとして
計算資源の初期化を行った後、OS初期化オブジェクト
21としての動作を開始する。
【0078】以下では、OS初期化オブジェクト21が
オブジェクトとして動作を開始する時期について考察す
る。
オブジェクトとして動作を開始する時期について考察す
る。
【0079】オブジェクトは、OIDやスレッド等のオ
ブジェクトの基本リソースと、データ交換を行うための
基本的なメッセージパッシング機構とを必要最低限の機
構として必要とする。また、OS初期化オブジェクト2
1は、通常のアプリケーションオブジェクト等のような
他のオブジェクトを初期化するためには、例えば、動的
リンク機構、メモリ管理機構、シンボル名を管理するレ
ジストリ機構等が必要となり、これら機構を達成するた
めのオブジェクトを予め初期化しておく必要がある。
ブジェクトの基本リソースと、データ交換を行うための
基本的なメッセージパッシング機構とを必要最低限の機
構として必要とする。また、OS初期化オブジェクト2
1は、通常のアプリケーションオブジェクト等のような
他のオブジェクトを初期化するためには、例えば、動的
リンク機構、メモリ管理機構、シンボル名を管理するレ
ジストリ機構等が必要となり、これら機構を達成するた
めのオブジェクトを予め初期化しておく必要がある。
【0080】OSを初期化する手順においては、早い時
期にOS初期化オブジェクト21がオブジェクトとして
動作を開始することによって、このOS初期化オブジェ
クト21のうち、OSの初期化が完了した後も利用され
る部分を共用することができる。これによって、OS初
期化オブジェクトが占有するメモリ量を減少させること
ができる。したがって、OS初期化オブジェクト21
は、他のオブジェクトを初期化する機構が達成される前
に、必要最低限の機構が達成された時点でオブジェクト
として動作開始することが望ましい。
期にOS初期化オブジェクト21がオブジェクトとして
動作を開始することによって、このOS初期化オブジェ
クト21のうち、OSの初期化が完了した後も利用され
る部分を共用することができる。これによって、OS初
期化オブジェクトが占有するメモリ量を減少させること
ができる。したがって、OS初期化オブジェクト21
は、他のオブジェクトを初期化する機構が達成される前
に、必要最低限の機構が達成された時点でオブジェクト
として動作開始することが望ましい。
【0081】このため、OS初期化オブジェクト21を
動作させる実行環境を段階的に整備してゆくことが必要
となる。すなわち、アプリケーションオブジェクト等の
他のオブジェクトを初期化する機構が達成される前の段
階から、OS初期化オブジェクト21の動作を開始さ
せ、各種機構が達成された段階で、これら各種機構を利
用して他のオブジェクトの初期化を行う。
動作させる実行環境を段階的に整備してゆくことが必要
となる。すなわち、アプリケーションオブジェクト等の
他のオブジェクトを初期化する機構が達成される前の段
階から、OS初期化オブジェクト21の動作を開始さ
せ、各種機構が達成された段階で、これら各種機構を利
用して他のオブジェクトの初期化を行う。
【0082】本発明では、オブジェクト指向OSが複数
の実行環境を備えることが容易である特性を利用して、
初めに必要最小限の機構のみを提供する実行環境(以
下、初期実行環境と称する。)を用意し、この初期実行
環境上でOS初期化オブジェクト21を実行する。次
に、アプリケーションオブジェクト等の他のオブジェク
トを初期化するために必要な機構が全て提供される実行
環境(以下、コア実行環境と称する。)を用意し、OS
初期化オブジェクト21を、初期実行環境からコア実行
環境へ移動させる。
の実行環境を備えることが容易である特性を利用して、
初めに必要最小限の機構のみを提供する実行環境(以
下、初期実行環境と称する。)を用意し、この初期実行
環境上でOS初期化オブジェクト21を実行する。次
に、アプリケーションオブジェクト等の他のオブジェク
トを初期化するために必要な機構が全て提供される実行
環境(以下、コア実行環境と称する。)を用意し、OS
初期化オブジェクト21を、初期実行環境からコア実行
環境へ移動させる。
【0083】なお、以下の説明においては、オブジェク
トと実行環境とを関係づけて、当該オブジェクトを当該
実行環境上で動作可能にすることを、当該オブジェクト
を当該実行環境に「インストール」すると云うこととす
る。また、オブジェクトの実行環境間の移動を「オブジ
ェクトマイグレーション」と云い、オブジェクトを実行
環境間で移動させることを「マイグレート」すると云う
こととする。
トと実行環境とを関係づけて、当該オブジェクトを当該
実行環境上で動作可能にすることを、当該オブジェクト
を当該実行環境に「インストール」すると云うこととす
る。また、オブジェクトの実行環境間の移動を「オブジ
ェクトマイグレーション」と云い、オブジェクトを実行
環境間で移動させることを「マイグレート」すると云う
こととする。
【0084】オブジェクトと実行環境との関係は、各オ
ブジェクトが実行環境を識別するために保持している実
行環境識別構造体によって示されている。なお、実行環
境識別構造体の詳細は後述する。オブジェクトを実行環
境にインストールする際には、当該オブジェクトの実行
環境識別構造体に当該実行環境を識別する情報が書き込
まれる。また、オブジェクトをマイグレートする際に
は、当該オブジェクトの実行環境識別構造体がマイグレ
ートされる実行環境のものに交換される。
ブジェクトが実行環境を識別するために保持している実
行環境識別構造体によって示されている。なお、実行環
境識別構造体の詳細は後述する。オブジェクトを実行環
境にインストールする際には、当該オブジェクトの実行
環境識別構造体に当該実行環境を識別する情報が書き込
まれる。また、オブジェクトをマイグレートする際に
は、当該オブジェクトの実行環境識別構造体がマイグレ
ートされる実行環境のものに交換される。
【0085】以下では、本発明に係るOSの初期化手順
を図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、OS
初期化オブジェクト21がオブジェクトとして動作を開
始することが可能になるまでの手順を示す。また、図7
は、OS初期化オブジェクト21がオブジェクトとして
動作する手順を示す。なお、以下の説明においては、オ
ブジェクトのバイナリイメージが、ネットワーク等を介
してターゲットホスト上にダウンロード可能とされてお
り、このターゲットホスト上にブート情報構造体がロー
ドされていることを前提とする。
を図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、OS
初期化オブジェクト21がオブジェクトとして動作を開
始することが可能になるまでの手順を示す。また、図7
は、OS初期化オブジェクト21がオブジェクトとして
動作する手順を示す。なお、以下の説明においては、オ
ブジェクトのバイナリイメージが、ネットワーク等を介
してターゲットホスト上にダウンロード可能とされてお
り、このターゲットホスト上にブート情報構造体がロー
ドされていることを前提とする。
【0086】OSを初期化する際には、先ず、ステップ
S90において、ターゲットホスト上にOS初期化オブ
ジェクト21がロードされ、このOS初期化オブジェク
ト21がターゲットホストのレジスタや入出力デバイス
等のハードウエアに関する初期化を行う。
S90において、ターゲットホスト上にOS初期化オブ
ジェクト21がロードされ、このOS初期化オブジェク
ト21がターゲットホストのレジスタや入出力デバイス
等のハードウエアに関する初期化を行う。
【0087】次に、ステップS91において、OS初期
化オブジェクト21は、上述したメタコア20等のOS
の不変部分の初期化を行う。
化オブジェクト21は、上述したメタコア20等のOS
の不変部分の初期化を行う。
【0088】次に、ステップS92において、OS初期
化オブジェクト21は、スタックやヒープに必要なメモ
リ空間等の計算資源を確保し、自身の初期化を行う。
化オブジェクト21は、スタックやヒープに必要なメモ
リ空間等の計算資源を確保し、自身の初期化を行う。
【0089】次に、ステップS93において、OS初期
化オブジェクト21は、初期実行環境を生成し、この初
期実行環境を構成するオブジェクトの初期化を行う。こ
のステップS93においては、初期実行環境の生成及び
構成オブジェクトの初期化は、ブート情報構造体の内容
とは無関係に特殊な方法で行われる。
化オブジェクト21は、初期実行環境を生成し、この初
期実行環境を構成するオブジェクトの初期化を行う。こ
のステップS93においては、初期実行環境の生成及び
構成オブジェクトの初期化は、ブート情報構造体の内容
とは無関係に特殊な方法で行われる。
【0090】次に、ステップS94において、OS初期
化オブジェクト21は、初期実行環境の生成と、この初
期実行環境を構成する全てのオブジェクトの初期化とが
正常に行われたか否かを判定し、行われていない場合に
は、エラーとなり、OSの初期化手順を終了する。ま
た、ステップS94における判定の結果、初期実行環境
の構築に成功した場合には、OS初期化オブジェクト2
1はオブジェクトとしての動作を開始し、図7における
ステップS95に処理を進める。
化オブジェクト21は、初期実行環境の生成と、この初
期実行環境を構成する全てのオブジェクトの初期化とが
正常に行われたか否かを判定し、行われていない場合に
は、エラーとなり、OSの初期化手順を終了する。ま
た、ステップS94における判定の結果、初期実行環境
の構築に成功した場合には、OS初期化オブジェクト2
1はオブジェクトとしての動作を開始し、図7における
ステップS95に処理を進める。
【0091】ステップS95において、OS初期化オブ
ジェクト21は、ブート情報構造体を参照して、OSの
初期化時に含まれるオブジェクトの総数を得る。
ジェクト21は、ブート情報構造体を参照して、OSの
初期化時に含まれるオブジェクトの総数を得る。
【0092】次に、ステップS96において、OS初期
化オブジェクト21は、コア実行環境を構成するオブジ
ェクトを生成して初期化する。このステップS96の詳
細は後述する。
化オブジェクト21は、コア実行環境を構成するオブジ
ェクトを生成して初期化する。このステップS96の詳
細は後述する。
【0093】次に、ステップS97において、OS初期
化オブジェクト21は、ステップS96で初期化した、
コア実行環境を構成するオブジェクトを、初期実行環境
にインストールする。これにより、コア実行環境を構成
するオブジェクトは、初期実行環境と関係づけられる。
化オブジェクト21は、ステップS96で初期化した、
コア実行環境を構成するオブジェクトを、初期実行環境
にインストールする。これにより、コア実行環境を構成
するオブジェクトは、初期実行環境と関係づけられる。
【0094】次に、ステップS98において、OS初期
化オブジェクト21は、自身を初期実行環境にインスト
ールする。これにより、OS初期化オブジェクト21
は、初期実行環境と関係づけられる。
化オブジェクト21は、自身を初期実行環境にインスト
ールする。これにより、OS初期化オブジェクト21
は、初期実行環境と関係づけられる。
【0095】次に、ステップS99において、OS初期
化オブジェクト21は、コア実行環境を構成する全ての
オブジェクトの初期化が正常に行われたか否かを判定
し、行われていない場合には、処理をステップS96に
戻す。また、ステップS99における判定の結果、コア
実行環境を構成する全てのオブジェクトの初期化に成功
した場合には、OS初期化オブジェクト21は、ステッ
プS100に処理を進める。
化オブジェクト21は、コア実行環境を構成する全ての
オブジェクトの初期化が正常に行われたか否かを判定
し、行われていない場合には、処理をステップS96に
戻す。また、ステップS99における判定の結果、コア
実行環境を構成する全てのオブジェクトの初期化に成功
した場合には、OS初期化オブジェクト21は、ステッ
プS100に処理を進める。
【0096】ステップS100において、OS初期化オ
ブジェクト21は、ブート情報構造体を参照して、OS
上に構築される初期実行環境以外の全ての実行環境を生
成して初期化を行う。このステップS100の詳細は後
述する。
ブジェクト21は、ブート情報構造体を参照して、OS
上に構築される初期実行環境以外の全ての実行環境を生
成して初期化を行う。このステップS100の詳細は後
述する。
【0097】次に、ステップS101において、OS初
期化オブジェクト21は、初期実行環境からステップS
100で生成されたコア実行環境へ、自身をマイグレー
トする。
期化オブジェクト21は、初期実行環境からステップS
100で生成されたコア実行環境へ、自身をマイグレー
トする。
【0098】次に、ステップS102において、コア実
行環境にマイグレートしたOS初期化オブジェクト21
は、初期実行環境にインストールされたコア実行環境を
構成するオブジェクトを、コア実行環境へマイグレート
する。
行環境にマイグレートしたOS初期化オブジェクト21
は、初期実行環境にインストールされたコア実行環境を
構成するオブジェクトを、コア実行環境へマイグレート
する。
【0099】次に、ステップS103において、OS初
期化オブジェクト21は、不要となった初期実行環境を
削除する。これにより、ターゲットホストのメモリ空間
には、初期実行環境に使用されていたメモリ空間が解放
される。
期化オブジェクト21は、不要となった初期実行環境を
削除する。これにより、ターゲットホストのメモリ空間
には、初期実行環境に使用されていたメモリ空間が解放
される。
【0100】次に、ステップS104において、OS初
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体を参照して
アプリケーションオブジェクトを生成して初期化を行
う。これにより、OSの基本構成要素となるコア実行環
境を構成するオブジェクトと、各アプリケーションを構
成するアプリケーションオブジェクトとは、全て生成さ
れて初期化が行われたこととなる。このステップS10
4の詳細は後述する。
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体を参照して
アプリケーションオブジェクトを生成して初期化を行
う。これにより、OSの基本構成要素となるコア実行環
境を構成するオブジェクトと、各アプリケーションを構
成するアプリケーションオブジェクトとは、全て生成さ
れて初期化が行われたこととなる。このステップS10
4の詳細は後述する。
【0101】次に、ステップS105において、OS初
期化オブジェクト21は、例えば、サーバプログラムを
実現するオブジェクト等の、OSを起動する際に最初に
実行されるべきオブジェクトを実行する。
期化オブジェクト21は、例えば、サーバプログラムを
実現するオブジェクト等の、OSを起動する際に最初に
実行されるべきオブジェクトを実行する。
【0102】次に、ステップS106において、OS初
期化オブジェクト21は、自身の削除を行う。
期化オブジェクト21は、自身の削除を行う。
【0103】本発明に係るOSの初期化手順では、上述
したように、OS初期化オブジェクト21が、先ず、初
期実行環境にインストールされ、次に、コア実行環境に
マイグレートされる。すなわち、OS初期化オブジェク
ト21は、当初は初期実行環境の実行環境識別構造体を
保持しており、後にコア実行環境の実行環境識別構造体
を保持するようになる。また、本発明においては、OS
初期化オブジェクト21と同様に、コア実行環境を構成
するオブジェクトも、先ず、初期実行環境にインストー
ルされ、次に、コア実行環境にマイグレートされる。こ
れにより、本発明に係るOSを初期化する手順では、コ
ア実行環境が完全に用意された時点で、OSの初期化が
完了した後は不要となる初期実行環境を削除することが
でき、ターゲットホストのメモリ空間を効率的に利用す
ることができる。
したように、OS初期化オブジェクト21が、先ず、初
期実行環境にインストールされ、次に、コア実行環境に
マイグレートされる。すなわち、OS初期化オブジェク
ト21は、当初は初期実行環境の実行環境識別構造体を
保持しており、後にコア実行環境の実行環境識別構造体
を保持するようになる。また、本発明においては、OS
初期化オブジェクト21と同様に、コア実行環境を構成
するオブジェクトも、先ず、初期実行環境にインストー
ルされ、次に、コア実行環境にマイグレートされる。こ
れにより、本発明に係るOSを初期化する手順では、コ
ア実行環境が完全に用意された時点で、OSの初期化が
完了した後は不要となる初期実行環境を削除することが
でき、ターゲットホストのメモリ空間を効率的に利用す
ることができる。
【0104】つぎに、上述したOSの初期化手順におけ
る、ステップS96について、図8を参照しながら説明
する。ステップS96が開始される時点では、初期実行
環境以外の実行環境が生成及び初期化されていないた
め、実行環境に依存する一般的な実行処理を行うことが
できない。また、最終的にコア実行環境で実行される実
行環境マネージャオブジェクトを用いた初期化処理を行
うこともできない。そこで、ステップS96では、以下
のようにして、コア実行環境を構成するオブジェクトの
初期化を行う。
る、ステップS96について、図8を参照しながら説明
する。ステップS96が開始される時点では、初期実行
環境以外の実行環境が生成及び初期化されていないた
め、実行環境に依存する一般的な実行処理を行うことが
できない。また、最終的にコア実行環境で実行される実
行環境マネージャオブジェクトを用いた初期化処理を行
うこともできない。そこで、ステップS96では、以下
のようにして、コア実行環境を構成するオブジェクトの
初期化を行う。
【0105】先ず、ステップS110において、OS初
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェ
クト情報構造体を参照し、コア実行環境を構成する全て
のオブジェクトに対する処理が完了したか否かを判定す
る。判定の結果、完了している場合には、ステップS9
6の処理を終了し、上述したステップS97に処理を進
める。また、判定の結果、コア実行環境を構成するオブ
ジェクトの処理が残っている場合には、ステップS11
1に処理を進める。当然のことながら、ステップS96
を開始した時点では、ステップS111に処理が進む。
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェ
クト情報構造体を参照し、コア実行環境を構成する全て
のオブジェクトに対する処理が完了したか否かを判定す
る。判定の結果、完了している場合には、ステップS9
6の処理を終了し、上述したステップS97に処理を進
める。また、判定の結果、コア実行環境を構成するオブ
ジェクトの処理が残っている場合には、ステップS11
1に処理を進める。当然のことながら、ステップS96
を開始した時点では、ステップS111に処理が進む。
【0106】ステップS111において、OS初期化オ
ブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェクト情
報構造体を参照し、コア実行環境を構成するオブジェク
トとして予め登録されているオブジェクトに関する情報
を得る。
ブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェクト情
報構造体を参照し、コア実行環境を構成するオブジェク
トとして予め登録されているオブジェクトに関する情報
を得る。
【0107】次に、ステップS112において、OS初
期化オブジェクト21は、ステップS111で情報を得
たオブジェクトを、初期実行環境上に生成し、このオブ
ジェクトの初期化を行う。このとき、OS初期化オブジ
ェクト21は、オブジェクトのリソースの初期化を行
う。このステップS112での処理の詳細は後述する。
期化オブジェクト21は、ステップS111で情報を得
たオブジェクトを、初期実行環境上に生成し、このオブ
ジェクトの初期化を行う。このとき、OS初期化オブジ
ェクト21は、オブジェクトのリソースの初期化を行
う。このステップS112での処理の詳細は後述する。
【0108】次に、ステップS113において、OS初
期化オブジェクト21は、ステップS112で生成され
たオブジェクトの初期化メソッドを、メッセージパッシ
ングを用いて呼び出すとともに、処理をステップS11
0に戻す。
期化オブジェクト21は、ステップS112で生成され
たオブジェクトの初期化メソッドを、メッセージパッシ
ングを用いて呼び出すとともに、処理をステップS11
0に戻す。
【0109】以上のように、ステップS96では、実行
環境マネージャオブジェクトを用いずにオブジェクトを
生成する。したがって、生成されるオブジェクトに関す
る実行環境のチェックは行わない。
環境マネージャオブジェクトを用いずにオブジェクトを
生成する。したがって、生成されるオブジェクトに関す
る実行環境のチェックは行わない。
【0110】つぎに、上述したOSの初期化手順におけ
る、ステップS100について説明する。ステップS1
00は、初期実行環境以外の実行環境を生成し、これら
各実行環境の名前をOS初期化オブジェクト21の内部
に備えられる実行環境リストに登録するとともに、実行
環境で処理される実行オペレーションとその名前を実行
環境識別構造体に登録する処理ステップである。そこ
で、まず、実行環境識別構造体について説明する。
る、ステップS100について説明する。ステップS1
00は、初期実行環境以外の実行環境を生成し、これら
各実行環境の名前をOS初期化オブジェクト21の内部
に備えられる実行環境リストに登録するとともに、実行
環境で処理される実行オペレーションとその名前を実行
環境識別構造体に登録する処理ステップである。そこ
で、まず、実行環境識別構造体について説明する。
【0111】実行環境識別構造体は、OS初期化オブジ
ェクト21の内部に備えられるとともに、図10に示す
ように、実行オペレーションインデックス120と、実
行オブジェクトID121と、実行オペレーションエン
トリポイント122とを備える。実行オペレーションイ
ンデックス120は、ブート情報構造体の実行環境情報
構造体の実行オペレーション名に対応しており、オペレ
ーションの識別番号が格納される。実行オブジェクトI
D121は、実行環境情報構造体の実行オブジェクト名
に対応しており、各オブジェクトのID(識別情報)が
格納される。実行オペレーションエントリポイント12
2は、各オブジェクトのエントリポイントを示すポイン
タが格納される。
ェクト21の内部に備えられるとともに、図10に示す
ように、実行オペレーションインデックス120と、実
行オブジェクトID121と、実行オペレーションエン
トリポイント122とを備える。実行オペレーションイ
ンデックス120は、ブート情報構造体の実行環境情報
構造体の実行オペレーション名に対応しており、オペレ
ーションの識別番号が格納される。実行オブジェクトI
D121は、実行環境情報構造体の実行オブジェクト名
に対応しており、各オブジェクトのID(識別情報)が
格納される。実行オペレーションエントリポイント12
2は、各オブジェクトのエントリポイントを示すポイン
タが格納される。
【0112】上述したOSの初期化手順におけるステッ
プS100では、図9に示すような一連の処理を行う。
プS100では、図9に示すような一連の処理を行う。
【0113】先ず、ステップS130において、OS初
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体を参照し
て、生成する実行環境の数を得る。
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体を参照し
て、生成する実行環境の数を得る。
【0114】次に、ステップS131において、OS初
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体に備えられ
た全ての実行環境構造体について処理を完了したか否か
を判定する。判定の結果、完了している場合には、ステ
ップS100の処理を終了し、上述したステップS10
1に処理を進める。また、判定の結果、処理が完了して
いない実行環境構造体が残っている場合には、ステップ
S132に処理を進める。当然のことながら、ステップ
S100を開始した時点では、ステップS132に処理
が進む。
期化オブジェクト21は、ブート情報構造体に備えられ
た全ての実行環境構造体について処理を完了したか否か
を判定する。判定の結果、完了している場合には、ステ
ップS100の処理を終了し、上述したステップS10
1に処理を進める。また、判定の結果、処理が完了して
いない実行環境構造体が残っている場合には、ステップ
S132に処理を進める。当然のことながら、ステップ
S100を開始した時点では、ステップS132に処理
が進む。
【0115】次に、ステップS132において、OS初
期化オブジェクト21は、処理を行う実行環境構造体を
選び出す。
期化オブジェクト21は、処理を行う実行環境構造体を
選び出す。
【0116】次に、ステップS133において、OS初
期化オブジェクト21は、その内部に備えられた実行環
境リストに、実行環境構造体に示された実行環境名60
を登録する。
期化オブジェクト21は、その内部に備えられた実行環
境リストに、実行環境構造体に示された実行環境名60
を登録する。
【0117】次に、ステップS134において、OS初
期化オブジェクト21は、実行環境構造体に示された複
数の実行オペレーションをそれぞれ実行環境識別構造体
に登録する。このとき、各実行オペレーションの実行オ
ペレーションインデックスが実行環境構造体の実行オペ
レーションインデックス120に登録される。また、実
行オブジェクトID121と実行オペレーションエント
リポイント122とには、それぞれ、このオブジェクト
のIDと、エントリポイントを示すポインタとが登録さ
れる。
期化オブジェクト21は、実行環境構造体に示された複
数の実行オペレーションをそれぞれ実行環境識別構造体
に登録する。このとき、各実行オペレーションの実行オ
ペレーションインデックスが実行環境構造体の実行オペ
レーションインデックス120に登録される。また、実
行オブジェクトID121と実行オペレーションエント
リポイント122とには、それぞれ、このオブジェクト
のIDと、エントリポイントを示すポインタとが登録さ
れる。
【0118】次に、ステップS135において、OS初
期化オブジェクト21は、実行環境構造体に示された実
行環境に対応する実行環境マネージャをレジストリ27
に登録する。これにより、初期化処理された実行環境
は、レジストリ27によって実行環境名で参照すること
ができるようになる。なお、実行環境マネージャオブジ
ェクトとレジストリ27とは、コア実行環境を構成する
システムオブジェクトであるために、ステップS100
を開始する以前に、初期化が完了している。また、OS
初期化オブジェクト21は、ステップS135での処理
の後に、処理をステップS131に戻す。
期化オブジェクト21は、実行環境構造体に示された実
行環境に対応する実行環境マネージャをレジストリ27
に登録する。これにより、初期化処理された実行環境
は、レジストリ27によって実行環境名で参照すること
ができるようになる。なお、実行環境マネージャオブジ
ェクトとレジストリ27とは、コア実行環境を構成する
システムオブジェクトであるために、ステップS100
を開始する以前に、初期化が完了している。また、OS
初期化オブジェクト21は、ステップS135での処理
の後に、処理をステップS131に戻す。
【0119】以上のように、ステップS100では、コ
ア実行環境を含む全ての実行環境の生成と初期化とが行
われる。したがって、ステップS100以降では、各実
行環境で提供される機構を用いて、アプリケーションオ
ブジェクトの初期化等を行うことができるようになる。
ア実行環境を含む全ての実行環境の生成と初期化とが行
われる。したがって、ステップS100以降では、各実
行環境で提供される機構を用いて、アプリケーションオ
ブジェクトの初期化等を行うことができるようになる。
【0120】つぎに、上述したOSの初期化手順におけ
る、ステップS104について、図11を参照しながら
説明する。ステップS104は、コア実行環境の初期化
が完了した時点までに作成されていないアプリケーショ
ンオブジェクトを生成して初期化する処理ステップであ
る。ステップS104を開始する時点では、コア実行環
境を構成するオブジェクトの初期化と、全ての実行環境
の初期化とが完了している。
る、ステップS104について、図11を参照しながら
説明する。ステップS104は、コア実行環境の初期化
が完了した時点までに作成されていないアプリケーショ
ンオブジェクトを生成して初期化する処理ステップであ
る。ステップS104を開始する時点では、コア実行環
境を構成するオブジェクトの初期化と、全ての実行環境
の初期化とが完了している。
【0121】先ず、ステップS140において、OS初
期化オブジェクト21は、全てのオブジェクトに対する
処理が完了したか否かを判定する。判定の結果、完了し
ている場合には、ステップS104の処理を終了し、上
述したステップS105に処理を進める。また、判定の
結果、オブジェクトの処理が残っている場合には、ステ
ップS141に処理を進める。当然のことながら、ステ
ップS104を開始した時点では、ステップS141に
処理が進む。なお、各オブジェクトの初期化が完了して
いるか否かを示す情報は、OS初期化オブジェクト21
が備える内部テーブルに登録されており、このOS初期
化オブジェクト21によって管理されている。
期化オブジェクト21は、全てのオブジェクトに対する
処理が完了したか否かを判定する。判定の結果、完了し
ている場合には、ステップS104の処理を終了し、上
述したステップS105に処理を進める。また、判定の
結果、オブジェクトの処理が残っている場合には、ステ
ップS141に処理を進める。当然のことながら、ステ
ップS104を開始した時点では、ステップS141に
処理が進む。なお、各オブジェクトの初期化が完了して
いるか否かを示す情報は、OS初期化オブジェクト21
が備える内部テーブルに登録されており、このOS初期
化オブジェクト21によって管理されている。
【0122】ステップS141において、OS初期化オ
ブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェクト情
報構造体を参照し、生成及び初期化を行うオブジェクト
に関する情報を得る。
ブジェクト21は、ブート情報構造体のオブジェクト情
報構造体を参照し、生成及び初期化を行うオブジェクト
に関する情報を得る。
【0123】次に、ステップS142において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクトがインストール
される実行環境が存在するか否かの判定を行う。この判
定は、オブジェクト情報構造体の基本情報70に含まれ
る実行環境名76が、OS初期化オブジェクト21の内
部に備えられる実行環境リストに登録されているか否か
検索することによって行う。判定の結果、オブジェクト
がインストールされる実行環境が存在しない場合には、
ステップS143に処理を進め、存在する場合には、ス
テップS144に処理を進める。
期化オブジェクト21は、オブジェクトがインストール
される実行環境が存在するか否かの判定を行う。この判
定は、オブジェクト情報構造体の基本情報70に含まれ
る実行環境名76が、OS初期化オブジェクト21の内
部に備えられる実行環境リストに登録されているか否か
検索することによって行う。判定の結果、オブジェクト
がインストールされる実行環境が存在しない場合には、
ステップS143に処理を進め、存在する場合には、ス
テップS144に処理を進める。
【0124】ステップS143において、OS初期化オ
ブジェクト21は、オブジェクトの初期化処理を中止
し、処理をステップS140に戻す。
ブジェクト21は、オブジェクトの初期化処理を中止
し、処理をステップS140に戻す。
【0125】ステップS144において、OS初期化オ
ブジェクト21は、オブジェクトがインストールされる
実行環境の実行環境マネージャに対して、各実行環境に
依存した初期化処理を依頼する。この実行環境に依存し
た初期化処理とは、例えば、実行環境に依存するメッセ
ージハンドラオブジェクトに対してメッセージパッシン
グを行う必要があるオブジェクトを登録する処理等があ
る。
ブジェクト21は、オブジェクトがインストールされる
実行環境の実行環境マネージャに対して、各実行環境に
依存した初期化処理を依頼する。この実行環境に依存し
た初期化処理とは、例えば、実行環境に依存するメッセ
ージハンドラオブジェクトに対してメッセージパッシン
グを行う必要があるオブジェクトを登録する処理等があ
る。
【0126】次に、ステップS145において、OS初
期化オブジェクト21は、上述したステップS112と
同様にして、オブジェクトのリソースの初期化を行う。
このステップS145での処理の詳細は後述する。
期化オブジェクト21は、上述したステップS112と
同様にして、オブジェクトのリソースの初期化を行う。
このステップS145での処理の詳細は後述する。
【0127】次に、ステップS146において、OS初
期化オブジェクト21は、生成したオブジェクトの初期
化メソッドを、メッセージパッシングを用いて呼び出す
とともに、処理をステップS140に戻す。
期化オブジェクト21は、生成したオブジェクトの初期
化メソッドを、メッセージパッシングを用いて呼び出す
とともに、処理をステップS140に戻す。
【0128】ステップS104では、以上のようにし
て、アプリケーションオブジェクトの生成及び初期化が
行われる。また、ステップS104が終了した時点で、
OS上に全ての実行環境が構築され、全てのオブジェク
トの初期化が完了することとなる。
て、アプリケーションオブジェクトの生成及び初期化が
行われる。また、ステップS104が終了した時点で、
OS上に全ての実行環境が構築され、全てのオブジェク
トの初期化が完了することとなる。
【0129】以下では、上述したステップS112及び
ステップS145での処理の詳細について、図12を参
照しながら説明する。なお、ステップS112及びステ
ップS145の処理を開始する時点では、システムオブ
ジェクトであるメモリマネージャ24、OIDマネージ
ャ25、スレッドマネージャ26及びレジストリ27の
初期化が完了している。
ステップS145での処理の詳細について、図12を参
照しながら説明する。なお、ステップS112及びステ
ップS145の処理を開始する時点では、システムオブ
ジェクトであるメモリマネージャ24、OIDマネージ
ャ25、スレッドマネージャ26及びレジストリ27の
初期化が完了している。
【0130】先ず、ステップS150において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクトのIDの作成を
OIDマネージャ25に対して依頼する。
期化オブジェクト21は、オブジェクトのIDの作成を
OIDマネージャ25に対して依頼する。
【0131】次に、ステップS151において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクトの実行スレッド
の作成をスレッドマネージャ26に対して依頼する。こ
のとき、OS初期化オブジェクト21は、オブジェクト
情報構造体のスタックサイズ77の値をスレッドマネー
ジャ26に渡して、スタックの管理を依頼する。
期化オブジェクト21は、オブジェクトの実行スレッド
の作成をスレッドマネージャ26に対して依頼する。こ
のとき、OS初期化オブジェクト21は、オブジェクト
情報構造体のスタックサイズ77の値をスレッドマネー
ジャ26に渡して、スタックの管理を依頼する。
【0132】次に、ステップS152において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクト情報構造体の実
行モード79と、メモリ保護情報等を示すハードウエア
情報73とに基づいて、オブジェクトのテキスト領域及
びデータ領域のメモリアクセス権の設定をメモリマネー
ジャ24に対して依頼する。このとき、OS初期化オブ
ジェクト21は、オブジェクト情報構造体の実行情報7
1、レイアウト情報72及びハードウエア情報73等を
メモリマネージャ24に渡してもよい。
期化オブジェクト21は、オブジェクト情報構造体の実
行モード79と、メモリ保護情報等を示すハードウエア
情報73とに基づいて、オブジェクトのテキスト領域及
びデータ領域のメモリアクセス権の設定をメモリマネー
ジャ24に対して依頼する。このとき、OS初期化オブ
ジェクト21は、オブジェクト情報構造体の実行情報7
1、レイアウト情報72及びハードウエア情報73等を
メモリマネージャ24に渡してもよい。
【0133】次に、ステップS153において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクトのヒープ領域の
割り当てをメモリマネージャ24に対して依頼する。
期化オブジェクト21は、オブジェクトのヒープ領域の
割り当てをメモリマネージャ24に対して依頼する。
【0134】次に、ステップS154において、OS初
期化オブジェクト21は、オブジェクトに対応するオブ
ジェクト名とIDとの登録を、レジストリ27に対して
依頼する。また、OS初期化オブジェクト21は、レジ
ストリ27によって登録されたIDを実行環境識別構造
体の実行オブジェクトID121に格納する。
期化オブジェクト21は、オブジェクトに対応するオブ
ジェクト名とIDとの登録を、レジストリ27に対して
依頼する。また、OS初期化オブジェクト21は、レジ
ストリ27によって登録されたIDを実行環境識別構造
体の実行オブジェクトID121に格納する。
【0135】このように、ステップS112及びステッ
プS145では、各オブジェクトのリソースを初期化す
ることによって、これらオブジェクトが初期化されて実
行可能となり、他のオブジェクトが実行環境情報構造体
の実行オペレーションインデックス又は実行オブジェク
トID121を用いて参照することができるようにな
る。
プS145では、各オブジェクトのリソースを初期化す
ることによって、これらオブジェクトが初期化されて実
行可能となり、他のオブジェクトが実行環境情報構造体
の実行オペレーションインデックス又は実行オブジェク
トID121を用いて参照することができるようにな
る。
【0136】本発明に係るOSの初期化手順は、上述し
たように、ブート情報構造体の実行環境情報構造体によ
って、OS上に生成する実行環境に関する情報が、OS
を初期化する際に与えられている。そのため、OS初期
化オブジェクト21は、各オブジェクトをインストール
する実行環境が存在するか否かを判定することができ
る。また、OS初期化オブジェクト21は、各実行環境
の実行環境マネージャに対して、各オブジェクトの初期
化依頼を効率的に行うことができる。
たように、ブート情報構造体の実行環境情報構造体によ
って、OS上に生成する実行環境に関する情報が、OS
を初期化する際に与えられている。そのため、OS初期
化オブジェクト21は、各オブジェクトをインストール
する実行環境が存在するか否かを判定することができ
る。また、OS初期化オブジェクト21は、各実行環境
の実行環境マネージャに対して、各オブジェクトの初期
化依頼を効率的に行うことができる。
【0137】したがって、本発明に係るOSの初期化手
順では、各実行環境毎に共通する初期化処理の実行を、
OS初期化オブジェクト21が一括して担当することが
できる。これにより、OSの初期化時に行うべき各種の
処理を適切に行うことができる。また、重複する処理を
行う実行コードがOS初期化オブジェクト21によって
統一され、共通して用いられることから、初期化処理に
必要なメモリ容量を節減することができる。したがっ
て、ターゲットホストに対して、OSを効率的に実装す
ることができる。
順では、各実行環境毎に共通する初期化処理の実行を、
OS初期化オブジェクト21が一括して担当することが
できる。これにより、OSの初期化時に行うべき各種の
処理を適切に行うことができる。また、重複する処理を
行う実行コードがOS初期化オブジェクト21によって
統一され、共通して用いられることから、初期化処理に
必要なメモリ容量を節減することができる。したがっ
て、ターゲットホストに対して、OSを効率的に実装す
ることができる。
【0138】また、本発明に係るOSの初期化手順で
は、OSの初期化が完了した後も継続して利用される部
分を、OSの初期化を実行するOS初期化オブジェクト
21から分離して、別のオブジェクト、すなわち、メモ
リマネージャ24、OIDマネージャ25、スレッドマ
ネージャ26、レジストリ27等に担当させている。こ
れにより、OS初期化オブジェクト21は、OSの初期
化が完了した時点で削除されることが可能となる。その
ため、OSの初期化が完了した時点で、このOS初期化
オブジェクト21が使用していた分のメモリ空間を解放
して有効に利用することができ、メモリ利用効率を向上
することができる。
は、OSの初期化が完了した後も継続して利用される部
分を、OSの初期化を実行するOS初期化オブジェクト
21から分離して、別のオブジェクト、すなわち、メモ
リマネージャ24、OIDマネージャ25、スレッドマ
ネージャ26、レジストリ27等に担当させている。こ
れにより、OS初期化オブジェクト21は、OSの初期
化が完了した時点で削除されることが可能となる。その
ため、OSの初期化が完了した時点で、このOS初期化
オブジェクト21が使用していた分のメモリ空間を解放
して有効に利用することができ、メモリ利用効率を向上
することができる。
【0139】さらに、本発明に係るOSの初期化手順で
は、OS初期化オブジェクト21のだけでなく、メモリ
マネージャ24、OIDマネージャ25、スレッドマネ
ージャ26、レジストリ27等の様々なオブジェクトを
用いてOSを初期化するために、ユーザの必要やシステ
ムの改良・発展に応じて柔軟にOSを初期化することが
できる。また、オブジェクトの初期化部分等がオブジェ
クトとして部品化されていることから、OSの動作を停
止させることなく、このOSの更新・変更を動的に且つ
柔軟に行うことができる。
は、OS初期化オブジェクト21のだけでなく、メモリ
マネージャ24、OIDマネージャ25、スレッドマネ
ージャ26、レジストリ27等の様々なオブジェクトを
用いてOSを初期化するために、ユーザの必要やシステ
ムの改良・発展に応じて柔軟にOSを初期化することが
できる。また、オブジェクトの初期化部分等がオブジェ
クトとして部品化されていることから、OSの動作を停
止させることなく、このOSの更新・変更を動的に且つ
柔軟に行うことができる。
【0140】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る情
報処理装置は、メモリ空間を効率的に利用してオペレー
ティングシステムの初期化処理を行うことができるとと
もに、オペレーティングシステムの初期化処理を柔軟に
行うことができる。したがって、オブジェクト指向オペ
レーティングシステムを実行させる場合に、このオペレ
ーティングシステムの特性を十分に生かして、少ないメ
モリ容量でも複数の実行環境を具備して、柔軟に情報を
処理することができる。
報処理装置は、メモリ空間を効率的に利用してオペレー
ティングシステムの初期化処理を行うことができるとと
もに、オペレーティングシステムの初期化処理を柔軟に
行うことができる。したがって、オブジェクト指向オペ
レーティングシステムを実行させる場合に、このオペレ
ーティングシステムの特性を十分に生かして、少ないメ
モリ容量でも複数の実行環境を具備して、柔軟に情報を
処理することができる。
【0141】また、本発明に係るプログラム初期化方法
によれば、メモリ空間を効率的に利用してオペレーティ
ングシステムの初期化処理を行うことができるととも
に、オペレーティングシステムの初期化処理を柔軟に行
うことができる。したがって、少ないメモリ容量の下で
も柔軟にオブジェクト指向オペレーティングシステムを
初期化することができ、このオブジェクト指向オペレー
ティングシステム上で複数の実行環境を柔軟に構築する
ことができる。
によれば、メモリ空間を効率的に利用してオペレーティ
ングシステムの初期化処理を行うことができるととも
に、オペレーティングシステムの初期化処理を柔軟に行
うことができる。したがって、少ないメモリ容量の下で
も柔軟にオブジェクト指向オペレーティングシステムを
初期化することができ、このオブジェクト指向オペレー
ティングシステム上で複数の実行環境を柔軟に構築する
ことができる。
【図1】本発明に係る情報処理装置の一例として示すテ
レビジョン受信装置の概略構成図である。
レビジョン受信装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係るOSの概略を説明するための図で
ある。
ある。
【図3】同OSの初期化時に参照されるブート情報構造
体を説明するための図である。
体を説明するための図である。
【図4】同ブート情報構造体の実行環境情報構造体を説
明するための図である。
明するための図である。
【図5】同ブート情報構造体のオブジェクト情報構造体
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図6】本発明に係るOSの初期化手順の一部を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図7】同初期化手順を示すブロック図であり、図6で
示す手順の続きを示すブロック図である。
示す手順の続きを示すブロック図である。
【図8】同初期化手順のステップS96を示すブロック
図である。
図である。
【図9】同初期化手順のステップS100を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図10】同初期化手順で利用される実行環境識別構造
体を説明するための図である。
体を説明するための図である。
【図11】同初期化手順のステップS104を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図12】同初期化手順のステップS112及びステッ
プS145を示すブロック図である。
プS145を示すブロック図である。
【図13】単一の実行環境を備える従来のOSを説明す
るための図である。
るための図である。
【図14】柔軟性のない複数の実行環境を備える従来の
OSを説明するための図である。
OSを説明するための図である。
【図15】従来のOSの初期化手順を示すブロック図で
ある。
ある。
【図16】オブジェクト指向OSを説明するための図で
ある。
ある。
20 メタコア、21 OS初期化オブジェクト、22
ダウンローダ、23スケジューラ、24 メモリマネ
ージャ、25 OIDマネージャ、26 スレッドマネ
ージャ、27 レジストリ、28 第1のメッセージハ
ンドラ、29第2のメッセージハンドラ、30 第1の
十実行環境マネージャ、31第2の実行環境マネージ
ャ、40 第1の実行環境、41 第2の実行環境、4
2 第1のアプリケーションプログラム、43 第2の
アプリケーションプログラム
ダウンローダ、23スケジューラ、24 メモリマネ
ージャ、25 OIDマネージャ、26 スレッドマネ
ージャ、27 レジストリ、28 第1のメッセージハ
ンドラ、29第2のメッセージハンドラ、30 第1の
十実行環境マネージャ、31第2の実行環境マネージ
ャ、40 第1の実行環境、41 第2の実行環境、4
2 第1のアプリケーションプログラム、43 第2の
アプリケーションプログラム
Claims (14)
- 【請求項1】 少なくとも1つのプログラム実行環境を
具備し、これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数
のオブジェクトが実行可能であるオペレーティングシス
テムを有する情報処理装置であって、 上記オペレーティングシステム上で、上記複数のオブジ
ェクトを初期化する機能を提供するコア実行環境と、 上記オペレーティングシステム上にオブジェクト指向シ
ステムの基本処理機能を提供してOS初期化オブジェク
トを実行し、実行処理が上記コア実行環境に移行した後
に削除される初期実行環境とを具備し、 上記OS初期化オブジェクトは、ブート情報構造体に基
づいて上記コア実行環境の生成及び初期化を行うととも
に、上記初期実行環境が削除される前に上記コア実行環
境に移動されることを特徴とする情報処理装置。 - 【請求項2】 上記ブート情報構造体は、少なくとも1
つの実行環境の初期化情報を具備する実行環境情報構造
体と、 上記各実行環境を構成する少なくとも1つのオブジェク
トの初期化情報を具備するオブジェクト情報構造体とを
具備することを特徴とする請求項1記載の情報処理装
置。 - 【請求項3】 上記実行環境情報構造体は、上記各実行
環境を識別するための実行環境名と、 上記各実行環境をサポートするオペレーティングシステ
ムの実行オペレーションの数を示す実行オペレーション
数と、 上記実行オペレーションの名前と識別インデックスとを
示す、少なくとも1つの実行オペレーション情報とを具
備することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。 - 【請求項4】 上記オブジェクト情報構造体は、上記各
オブジェクトを識別して設定するための情報を具備する
基本情報と、 上記各オブジェクトを実行するための計算資源に関する
情報を具備する実行情報と、 上記各オブジェクトが格納されるメモリ領域に関する情
報を具備するレイアウト情報と、 ターゲットホストのハードウエアに依存した情報を具備
するハードウエア情報とを具備することを特徴とする請
求項2記載の情報処理装置。 - 【請求項5】 上記基本情報は、上記各オブジェクトを
識別するためのオブジェクト名と、 上記各オブジェクトの型を識別するためのオブジェクト
型と、 上記各オブジェクトが実行される実行環境を識別するた
めの実行環境名とを具備することを特徴とする請求項4
記載の情報処理装置。 - 【請求項6】 上記実行情報は、上記各オブジェクトの
実行スタックのメモリサイズを示すスタックサイズと、 上記各オブジェクトが利用するヒープメモリのサイズを
示すヒープサイズと、 上記各オブジェクトの実行モードを示す実行モード名と
を具備することを特徴とする請求項4記載の情報処理装
置。 - 【請求項7】 上記レイアウト情報は、上記各オブジェ
クトのテキスト領域の開始アドレスを示すテキスト開始
アドレスと、 上記各オブジェクトのテキスト領域のサイズを示すテキ
ストサイズと、 上記各オブジェクトのデータ領域の開始アドレスを示す
データ開始アドレスと、 上記各オブジェクトのデータ領域のサイズを示すデータ
サイズと、 上記各オブジェクトのBSS領域のサイズを示すBSS
サイズとを具備することを特徴とする請求項4記載の情
報処理装置。 - 【請求項8】 少なくとも1つのプログラム実行環境を
具備し、これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複数
のオブジェクトが実行可能であるオペレーティングシス
テムのプログラム初期化方法であって、 上記オペレーティングシステム上にオブジェクト指向シ
ステムの基本処理機能を提供する初期実行環境を生成す
る初期実行環境生成ステップと、 上記初期実行環境上でOS初期化オブジェクトを実行
し、ブート情報構造体に基づいて、コア実行環境を生成
するとともに、当該初期実行環境上で上記コア実行環境
を構成するオブジェクトを生成して初期化するコア実行
環境初期化ステップと、 上記OS初期化オブジェクト及び上記コア実行環境を構
成するオブジェクトを上記コア実行環境に移動させるオ
ブジェクト移動ステップと、 上記初期実行環境を削除する初期実行環境削除ステップ
とを具備することを特徴とするプログラム初期化方法。 - 【請求項9】 上記OS初期化オブジェクトが、上記ブ
ート情報構造体に基づいて上記各プログラム実行環境を
生成するとともに、上記各プログラム実行環境の実行環
境名と、上記各プログラム実行環境で処理される実行オ
ペレーションとを、それぞれ実行環境リストと実行環境
識別構造体とに登録し、上記各プログラム実行環境を管
理する実行環境マネージャオブジェクトを生成するプロ
グラム実行環境初期化ステップを具備することを特徴と
する請求項8記載のプログラム初期化方法。 - 【請求項10】 上記プログラム実行環境初期化ステッ
プの後段に、上記OS初期化オブジェクトが、上記ブー
ト情報構造体に基づいて、上記各プログラム実行環境を
構成する上記複数のオブジェクトを生成して初期化する
プログラムオブジェクト初期化ステップを具備すること
を特徴とする請求項9記載のプログラム初期化方法。 - 【請求項11】 上記プログラムオブジェクト初期化ス
テップにおいては、上記複数のオブジェクトのうち上記
各プログラム実行環境に依存した初期化処理を、それぞ
れ各プログラム実行環境に対応した上記実行環境マネー
ジャオブジェクトに対して依頼することを特徴とする請
求項10記載のプログラム初期化方法。 - 【請求項12】 上記複数のオブジェクトは、そのバイ
ナリイメージを記憶システムから取り込まれることによ
って生成されることを特徴とする請求項8記載のプログ
ラム初期化方法。 - 【請求項13】 上記記憶システムは、記録媒体上に上
記バイナリイメージが記録され、伝送路を介して接続さ
れた情報処理装置であることを特徴とする請求項12記
載のプログラム初期化方法。 - 【請求項14】 少なくとも1つのプログラム実行環境
を具備し、これら各プログラム実行環境上でそれぞれ複
数のオブジェクトが実行可能であるオペレーティングシ
ステムのデータ処理プログラムを提供するプログラム提
供媒体であって、 上記オペレーティングシステム上にオブジェクト指向シ
ステムの基本処理機能を提供する初期実行環境を生成す
る初期実行環境生成ステップと、 上記初期実行環境上でOS初期化オブジェクトを実行
し、ブート情報構造体に基づいて、コア実行環境を生成
するとともに、当該初期実行環境上で上記コア実行環境
を構成するオブジェクトを生成して初期化するコア実行
環境初期化ステップと、 上記OS初期化オブジェクト及び上記コア実行環境を構
成するオブジェクトを上記コア実行環境に移動させるオ
ブジェクト移動ステップと、 上記初期実行環境を削除する初期実行環境削除ステップ
とを実行するデータ処理プログラムを提供することを特
徴とするプログラム提供媒体。
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Also Published As
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