JP2000259424A - 予約語無効化システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は原始プログラムの予約語無効化コンパ
イルシステムに関連、データベース言語の文法拡張によ
る予約語追加の影響により、原始プログラムの文が文法
逸脱あるいは文の意味の意味変化を引き起こす問題を解
決をするものである。 【解決手段】文字列抽出手順２０１で文法拡張による追
加予約語文字列集合を抽出対象文字列集合として追加予
約語文字列に一致する名前を抽出し、予約語情報変更手
順２０２により予約語情報テーブルの内容を変更、抽出
した名前に一致する予約語文字列を無効化することによ
って、解析手順２０３で文法拡張による影響を抑止した
データベース言語原始プログラムの解析を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はデータベース言語原
始プログラムのコンパイルにおいて、コンパイラが使用
する予約語情報を変更することで、任意の予約語文字列
が予約語ではなくなり、文字列のもつ機能を無効化する
ことに関する。

【０００２】

【従来の技術】プログラミング言語の文法拡張では、予
約語集合の変更をコンパイラの内部メモリにもつ予約語
情報テーブルに反映する。コンパイラは予約語情報テー
ブルを検索し、文字列が予約語であるかどうかを判断す
る。

【０００３】従来のコンパイル方式は、特開平５−２１
０５１０号公報に記載のように、予約語登録手順により
任意の文字列を予約語とすることで、予約語文字列とし
ての機能を有効化している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来のコンパ
イル方式では、予約語を削除することで予約語機能を無
効化する点について配慮されていない。コンパイラは文
法拡張後、変更された予約語情報テーブルを使用してコ
ンパイルを行うため、文法拡張前の既存原始プログラム
に対するコンパイルにおいて、文中の文字列の意味が変
化することで文が文法を逸脱するか、又は文の意味が変
化するという問題がある。

【０００５】データベース言語により定義されたスキー
マの名前は情報スキーマとしてシステムに登録されてい
るため、名前として使用していた非予約語文字列が文法
拡張後に予約語文字列となる場合には、スキーマを再定
義すれば、この問題を回避できるが、変更したスキーマ
に影響する既存原始プログラムをすべて修正、再コンパ
イルしなければならない。

【０００６】本発明の目的は、データベース言語の文法
拡張の影響による文の文法逸脱および文の意味変化を抑
止することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するする
ため、本発明のコンパイルシステムは任意の文字列に一
致する名前を抽出する文字列抽出手段と、予約語集合の
任意の予約語文字列を別の文字列へ置換する予約語文字
列置換手段と、任意の予約語文字列を予約語集合から削
除する予約語文字列削除手段を有する。文法拡張によっ
て追加された予約語文字列集合を文字列抽出手段におい
て抽出対象文字列集合とし、結果抽出された名前に一致
する予約語文字列を予約語置換手段あるいは予約語削除
手段で置換あるいは削除し、該文字列の予約語としての
機能を無効化する。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。

【０００９】図１は本発明によるコンパイルシステムの
構成を示す図である。本コンパイルシステムはコンパイ
ラ１０１、キーボード１１０、文字列集合情報作成プログ
ラム１１１、補助記憶装置１１２により構成される。コ
ンパイラ１０１は任意の文字列に一致する名前を抽出す
る文字列抽出プログラム１０２、予約語情報テーブルの
内容を変更する予約語情報変更プログラム１０３、解析
プログラム１０６とを有する。

【００１０】予約語情報変更プログラム１０３は予約語
文字列置換プログラム１０４および予約語文字列置換プ
ログラム１０５からなる。コンパイラ１０１は内部メモ
リ１０７に予約語情報テーブル１０９、名標辞書作成用
予約語情報テーブル１０８とを有する。補助記憶装置１
１２は原始プログラムソース１１３、予約語情報テーブ
ルライブラリ１１４、情報スキーマ１１５、名標辞書１１
６、抽出対象文字列集合情報１１７、抽出結果文字列集合
情報１１８、置換文字列集合情報１１９、削除文字列集合
情報１２０とを有する。

【００１１】文字列集合情報作成プログラム１１１はキ
ーボード１１０より文字列を入力し、抽出対象文字列集
合情報１１７、置換文字列集合情報１１９、 削除文字列
集合情報１２０を作成する。文字列抽出プログラム１０
２は原始プログラム１１３および予約語情報テーブル１
０９および予約語情報テーブルライブラリ１１４および
情報スキーマ１１５および抽出対象文字列集合情報１１
７を参照、名標辞書１１６を作成参照、名標辞書作成用予
約語情報テーブル１０８および抽出結果文字列集合情報
１１８を作成する。文字列抽出プログラム１０２は解析
プログラム１０６を呼ぶ。

【００１２】また予約語文字列置換プログラム１０４は
置換文字列集合情報１１９を参照、予約語情報テーブル
１０９を変更する。予約語文字列変更手段１０５は削除
文字列集合情報１２０を参照、予約語情報テーブル１０
９を変更する。解析プログラム１０６は、予約語情報テ
ーブル１０９あるいは名標辞書作成用予約語情報テーブ
ル１０８を参照検索し、原始プログラム１１３のコンパ
イルを行う。

【００１３】図２は予約語無効化によるコンパイルの処
理の過程を示す図である。図２において、２０１は任意
の文字列に一致する名前を抽出する文字列抽出手順、２
０２は予約語情報テーブルの内容を変更する予約語情報
変更手順、２０３は原始プログラム解析手順を示す。

【００１４】文字列抽出手順２０１は任意の文字列に一
致する原始プログラム中で使用されている名前の文字列
を抽出する。文法拡張によって追加された予約語文字列
集合を抽出対象文字列集合とすれば、追加予約語文字列
に一致する名前を抽出する。

【００１５】予約語情報変更手順２０２は原始プログラ
ム解析手順２０３が使用する予約語情報テーブルの内容
を変更する。文法拡張によって追加された予約語文字列
集合を変更文字列集合とすれば、追加予約語文字列の予
約語としての機能を無効化する。文法拡張によって追加
された予約語文字列集合を抽出対象文字列集合とした文
字列抽出手順２０１により抽出された結果を変更文字列
集合とすれば、追加予約語文字列のうち文法拡張の影響
を受ける文字列のみ予約語としての機能を無効化する。

【００１６】原始プログラム解析手順２０３は原始プロ
グラム中に記述された文を解析する。解析において文の
文字列が予約語情報中の文字列に一致するかどうかの判
定処理を図３により説明する。

【００１７】図３は任意の文字列が予約語であるかどう
かを判定する処理の過程を示す図である。図３におい
て、３０１は原始プログラム解析最小単位である字句を
切り出す字句切出し処理部、３０２は切り出した文字列
の文字列長を取得する文字列長取得処理部、３０３は文
字列が予約語であるかどうかを判定する予約語文字列判
定処理部、３０４はコンパイラが使用する予約語情報テ
ーブルを示す。

【００１８】字句切出し処理部３０１は原始プログラム
中の文を解析最小単位である字句として切り出す。切り
出した字句が文字列であるなら文字列長取得処理部３０
２は文字列長を取得する。予約語文字列判定処理部３０
３は予約語情報テーブル３０４を参照検索し、文字列が
予約語であるかどうかを判定する。

【００１９】原始プログラム解析手順２０３が使用する
予約語情報テーブルの詳細について図４により説明す
る。

【００２０】図４は予約語情報テーブルの構成を示す図
である。図４において、４０１は予約語情報を文字列長
により管理する予約語情報インデクステーブル、４０２
は各々の予約語文字列がもつ予約語情報を示す。

【００２１】予約語情報テーブルは予約語情報インデク
ステーブル４０１と予約語情報４０２から構成される。
文字列長が等しい予約語情報が文字列の昇順にポインタ
でチェインされている。予約語情報インデクステーブル
からのポインタは、各文字列長の先頭予約語情報をポイ
ントしている。

【００２２】文字列抽出手順２０１の詳細について図５
により説明する。

【００２３】図５は任意の文字列に一致する名前を抽出
する過程を示す図である。図５において、５０１はコン
パイラの内部メモリに予約語情報テーブルを作成する予
約語情報複写処理部、５０２は名標辞書を作成する名標
辞書作成処理部、５０３は名標辞書中に含まれている抽
出対象文字列を検索、抽出する抽出文字列検索処理部、５
０４は結果の文字列情報を作成する抽出結果文字列情報
作成処理部、５０５は世代別の予約語情報をもつ予約語
情報テーブルライブラリ、５０６はデータベース言語に
より定義されたスキーマの名前として使用されている名
前の情報を保持する情報スキーマ、５０７は原始プログ
ラム中で名前として使用されている文字列の情報を保持
する名標辞書、５０８は抽出対象文字列集合情報、５０９
は情報スキーマあるいは名標辞書中に含まれていた文字
列の情報を保持する抽出結果文字列集合情報を示す。

【００２４】抽出を名標辞書から行う場合、予約語情報
複写処理部５０１では予約語情報テーブルライブラリ５
０５からある世代の予約語情報テーブルをコンパイラの
内部メモリに名標辞書作成用予約語情報テーブルとして
コピーする。名標辞書作成処理部５０２は原始プログラ
ムを解析し、名標辞書５０６を作成し原始プログラム中
で名前として使用されている文字列情報を保持する。名
前として使用されている文字列が予約語と衝突し解析が
失敗した場合には、予約語情報複写処理部５０１により、
使用している情報より一世代前の予約語情報テーブルを
名標辞書作成用予約語情報テーブルとして使用し、ふた
たび解析を行う。これを解析が成功するまで繰り返し、
名標辞書５０６を作成する。

【００２５】抽出文字列検索処理部５０３は抽出対象文
字列集合情報５０８に含まれている文字列が原始プログ
ラム中で名前として使用されているかどうかを名標辞書
５０６を参照検索することで抽出する。抽出結果文字列
情報作成処理部５０４は抽出結果文字列集合情報５０９
を作成し、名標辞書５０６と抽出対象文字列集合情報５
０８両方に含まれる文字列情報を保持する。抽出を情報
スキーマから行う場合、抽出文字列検索処理部５０３は
抽出対象文字列集合情報５０８に含まれている文字列が
スキーマの名前として使用されているかどうかを情報ス
キーマ５０７を参照検索することで抽出する。抽出結果
文字列情報作成処理部５０４は抽出結果文字列集合情報
５０９を作成し、情報スキーマ５０７と抽出対象文字列
集合情報５０８両方に含まれる文字列情報を保持する。
抽出を情報スキーマから行うかあるいは名標辞書から行
うかは、システムあるいは利用者の指定によるものとす
る。

【００２６】予約語情報変更手順２０２の詳細について
図６および図７により説明する。

【００２７】図６は予約語集合の任意の予約語文字列を
別の文字列へ置換する処理の過程を示す図である。

【００２８】図６において、６０１は予約語情報テーブ
ル中の文字列を検索する文字列検索処理部、６０２は予
約語文字列を予約語集合から削除する予約語情報削除処
理部、６０３は予約語文字列を予約語集合へ追加する予
約語情報追加処理部、６０４は置換文字列集合情報、６０
５はコンパイラが使用する予約語情報テーブルを示す。

【００２９】置換文字列集合情報６０４は置換対象文字
列と置換後文字列の組みの集合である。置換対象文字列
が予約語であるかどうか、文字列検索処理部６０１は予
約語情報テーブル６０５を参照検索することで判断す
る。予約語文字列であれば予約語情報削除処理部６０２
は予約語情報テーブル６０５中の該予約語情報を削除し
ポインタを更新する。予約語文字列追加処理部６０３は
該文字列の置換語文字列情報をもとに予約語情報を作成
し、文字列長により予約語情報テーブル６０５中の挿入
位置を探し予約語情報を挿入しポインタを更新する。

【００３０】図７は任意の予約語文字列を予約語集合か
ら削除する処理の過程を示す図である。図７において、
７０１は予約語情報テーブル中の文字列を検索する文字
列検索処理部、７０２は予約語文字列を予約語集合から
削除する予約語情報削除処理部、７０３は削除文字列集
合情報、７０４はコンパイラが使用する予約語情報テー
ブルを示す。

【００３１】削除文字列集合情報７０３は削除文字列の
集合である。削除対象文字列が予約語であるかどうか、
文字列検索処理部７０１は予約語情報テーブル７０４を
参照検索することで判断する。予約語文字列であれば予
約語情報削除処理部７０２は予約語情報テーブル７０４
中の該予約語情報を削除しポインタを更新する。

【００３２】

【発明の効果】本発明によれば、文法拡張によって追加
された予約語文字列集合を抽出対象文字列集合とするこ
とで、文法拡張の影響を事前に検知することが可能とな
る。さらに文字列抽出手段と予約語文字列置換手段およ
び予約語文字列削除手段を自動連動することで、文法拡
張の影響による文の文法逸脱および文の意味変化を抑止
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるコンパイルシステムの構成を示す
図である。

【図２】本発明の一実施例の予約語無効化によるコンパ
イルの処理の過程を示す図である。

【図３】任意の文字列が予約語であるかどうかを判定す
る処理の過程を示す図である。

【図４】予約語情報テーブルの構成を示す図である。

【図５】任意の文字列に一致する名前を抽出する過程を
示す図である。

【図６】予約語集合の任意の予約語文字列を別の文字列
へ置換する処理の過程を示す図である。

【図７】任意の予約語文字列を予約語集合から削除する
処理の過程を示す図である。

【符号の説明】

１０１…コンパイラ、 １０２…文字列
抽出プログラム、１０３…予約語情報変更プログラム、
１０４…予約語文字列置換プログラム、１０５…予約
語文字列削除プログラム、１０６…解析プログラム、１
０７…内部メモリ、１０８…名標辞書作成用予約語情報
テーブル、１０９…予約語情報テーブル、 １１
０…キーボード、１１１…文字列集合情報作成プログラ
ム、１１２…補助記憶装置、 １１３…原
始プログラム、１１４…予約語情報テーブルライブラ
リ、１１５…情報スキーマ、 １１６…名
標辞書、１１７…抽出対象文字列集合情報、 １１８
…抽出結果文字列集合情報、１１９…置換文字列集合情
報、 １２０…削除文字列集合情報、２０１…文
字列抽出手順、 ２０２…予約語情報変更手
順、２０３…解析手順、 ３０１…字
句切出し処理部、３０２…文字列長取得処理部、
３０３…予約語文字列判定処理部、３０４…予約語情
報テーブル、４０１…予約語情報インデクステーブル、
４０２…予約語情報、５０１…予約語情報複写処理部、
５０２…名標辞書作成処理部、５０３…抽出文
字列検索処理部、５０４…抽出結果文字列集合情報作成
処理部、５０５…予約語情報テーブルライブラリ、５０
６…名標辞書、５０７…情報スキーマ、 ５０８
…抽出対象文字列集合情報、５０９…抽出結果文字列集
合情報、 ６０１…文字列検索処理部、６０２…予
約語情報削除処理部、６０３…予約語情報追加処理部、
６０４…置換文字列集合情報、 ６０５…予約語情報テ
ーブル、７０１…文字列検索処理部、 ７０２…予約
語情報削除処理部、７０３…削除文字列集合情報、 ７
０４…予約語情報テーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データベース言語原始プログラムのコンパ
   イルにおいて、任意の文字列に一致する名前を抽出する
   文字列抽出手段と、予約語集合の任意の予約語文字列を
   別の文字列へ置換する予約語文字列置換手段と、任意の
   予約語文字列を予約語集合から削除する予約語文字列削
   除手段を有することを特徴とする予約語無効果。