JP2000258525A - ミリ波レーダ - Google Patents

ミリ波レーダ

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JP2000258525A
JP2000258525A JP11058258A JP5825899A JP2000258525A JP 2000258525 A JP2000258525 A JP 2000258525A JP 11058258 A JP11058258 A JP 11058258A JP 5825899 A JP5825899 A JP 5825899A JP 2000258525 A JP2000258525 A JP 2000258525A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 悪天候下でも安定に動作し、かつ数100m
程度の遠距離から数10cm〜数cm程度の近距離の検
知を雑音なしで、高精度に行うことができるミリ波レー
ダを提供する。 【解決手段】 第1のミリ波帯発振器と、該第1のミリ
波帯発振器からの発振信号をパルス変調するパルス変調
器と、前記第1のミリ波帯発振器の発振出力を送信する
送信アンテナと、検知物体からの反射波を受信する受信
アンテナと、該受信アンテナで受信された信号によって
検知物体までの距離を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短距離から長距離
までの検知を可能にするミリ波レーダに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】乗用車、バス、トラック等車載、その他
に使用されるミリ波レーダの方式として、FM−CW、
2周波CW、パルス、パルスドップラ、スペクトラム拡
散など種々提案され、300m程度の最大検知距離を目
標とした開発がなされている。一方で後方発進や左折時
における数10cm〜数cm程度の近距離検知の重要性
も指摘されている。
【0003】例えば、特開平10−22846号公報
は、図17に示すように誘電体ストリップ81に直交す
る方向に誘電体線路を設けるとともに、RFチョーク用
誘電体パターンを設け、上記誘電体線路にガンダイオー
ドを接続し、その誘電体線路と上記RFチョーク用誘電
体パターンとの間にバラクタダイオードを接続してい
る。そしてバイアス端子82よりガンダイオードにバイ
アス電圧を印加し、端子83から変調信号をバラクタダ
イオードに印加することにより、バラクタダイオードの
静電容量を変化させてガンダイオードの発振周波数を変
化させている。この特許出願ではFM−CWを使用して
いる。発振出力はサーキュレータ84、送信用誘電体共
振器85を介して送信アンテナ86より送信される。検
知物体で反射した電波は受信アンテナ87で受信され、
ミクサ88によりIF信号を端子89に得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電波式レーダとしてF
M−CW方式が最も多く用いられているが、FM−CW
方式は雑音のため数m以下の高精度物体検知は難しく、
また発振器の発振周波数を時間的に変化させているの
で、周波数安定度の点から検知距離精度にも問題が残さ
れている。パルス方式は発振周波数が安定化できるた
め、検知距離精度が良好であるが、数cmオーダーの近
距離検知を行うためにはミリ波を使用し、かつミリ波信
号を数nsオーダーのトリガパルスで変調する必要があ
る。ミリ波を半導体素子を用いて数nsオーダーのパル
ス幅で変調するためには、現在パルスレーダに常用され
ているPINダイオードを使用することになるが、PI
Nダイオードの少数キャリア寿命時間は数10nsオー
ダーであり長いため、数nsオーダーの高速パルスを扱
うのは困難である。
【0005】光波や超音波を利用した近距離レーダもあ
るが、光波は雨水や露、霧などで、また超音波は気温や
風などでそれぞれ誤動作を起こす問題がある。
【0006】本発明は、上記問題を解決するもので、悪
天候下でも安定に動作し、かつ300m程度の最大距離
は保持しつつ、かつ従来は困難とされていた数10cm
〜数cm程度の近距離を高精度に検知することが可能な
ミリ波レーダを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のミリ波レーダは、第1のミリ波帯発振器と、該第1の
ミリ波帯発振器からの発振信号をパルス変調するパルス
変調器と、前記第1のミリ波帯発振器の発振出力を送信
する送信アンテナと、検知物体からの反射波を受信する
受信アンテナと、該受信アンテナで受信された信号によ
って前記検知物体までの距離を検知することを特徴とす
る。
【0008】この特徴により、数cmの近距離から数1
00mの遠距離までの物体検知を雑音なしで、高精度に
行うことができる。また、本発明は第1のミリ波帯発振
器の発振出力を直接送信する方式であるから、アップコ
ンバートした信号を送信波に用いる場合に比べて、送信
出力を大きくすることができる。即ち、アップコンバー
トした出力を送信波に使用する場合は、アップコンバー
トするときに挿入損失があり、送信出力が小さくなるの
で、これを補うため送信波の電力増幅器を使用しなけれ
ばならなかった。しかし、本発明はパルス変調器の高速
動作素子が不整合時に発生する高電力の反射波をレーダ
の送信波に利用することで問題を解決し、その上、レー
ダの高性能化、低コストを実現している。
【0009】本発明の請求項2に記載のミリ波レーダ
は、前記パルス変調器がショットキバリアダイオードの
ような2端子半導体素子、あるいはFET(電界効果型
トランジスタ)やHEMT(高電子移動度トランジス
タ)のような3端子半導体素子等の高速動作素子により
構成されることを特徴とする。
【0010】この特徴により、パルス変調器は少数キャ
リア寿命時間が数psオーダーのように短いショットキ
バリアダイオードのような2端子半導体素子、あるいは
FET(電界効果型トランジスタ)やHEMT(高電子
移動度トランジスタ)のような3端子半導体素子等の高
速動作素子により構成されるから、高速スイッチング動
作が行われ、ミリ波パルスレーダを得ることができる。
【0011】本発明の請求項3に記載のミリ波レーダ
は、前記受信信号と第2のミリ波帯発振器の発振信号を
ミクサによってミクサし、このミクサの出力から、送信
波パルスと受信波パルスの時間差を計測し、この時間差
から検知物体までの距離を測定することを特徴とする。
【0012】この特徴により、本発明は最長検知距離が
パルス周期の1/2から、最短検知距離がパルス幅の1
/2までを検知することができる。
【0013】本発明の請求項4に記載のミリ波レーダ
は、前記第1のミリ波帯発振器、パルス変調器、送信ア
ンテナ、受信アンテナ、第2のミリ波帯発振器、ミクサ
が、NRDガイドにより接続されることを特徴とする。
【0014】この特徴により、本発明のミリ波レーダは
低損失でコンパクトに構成することができ、またミリ波
の安定動作が得られる。
【0015】本発明の請求項5に記載のミリ波レーダ
は、ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器の出力をパル
ス変調する周波数変換パルス変調器と、該パルス変調器
で変調されなかった前記ミリ波帯発振器の発振出力を送
信し、検知物体からの反射波を受信する送受信アンテナ
と、受信信号とパルス変調器でパルス変調された信号を
ミクサするミクサとからなることを特徴とする。
【0016】この特徴により、数cmの近距離から数1
00mの遠距離までの物体検知を雑音なしで、高精度に
行うことができる。また、本発明はミリ波帯発振器の発
振出力を直接送信する方式であるから、アップコンバー
トした信号を送信波に用いる場合に比べて、送信出力を
大きくすることができる。即ち、アップコンバートした
出力を送信波に使用する場合は、アップコンバートする
ときに挿入損失があり、送信出力が小さくなるので、こ
れを補うため送信波の電力増幅器を使用しなければなら
なかった。しかし、本発明はパルス変調器の高速動作素
子が不整合時に発生する高電力の反射波をレーダの送信
波に利用することで問題を解決し、その上、レーダの高
性能化、低コストを実現している。さらに、1つのミリ
波発振器を送信用と受信用に利用することができ、安価
に製造することができる。
【0017】本発明の請求項6に記載のミリ波レーダ
は、ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器からの発振信
号をパルス変調する変調器と、前記ミリ波帯発振器の発
振信号周波数を通過させ、パルス変調された信号周波数
を通過させない帯域フィルタと、該帯域フィルタを通過
した信号を送受信するアンテナと、前記帯域フィルタを
通過しない信号と受信信号をミクサするミクサとからな
ることを特徴とする。
【0018】この特徴により、ミリ波帯発振器の発振信
号は周波数変換され、帯域フィルタにより送信信号とミ
クサに送る信号を弁別することができ、1つのミリ波発
振器の出力を送信用と、受信器の局部発振用に利用する
ことができる。
【0019】本発明の請求項7に記載のミリ波レーダ
は、ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器の出力を第1
のサーキュレータに導く第1のNRDガイドと、該第1
のサーキュレータに接続された周波数変換パルス変調器
と、前記第1のサーキュレータと第2のサーキュレータ
を接続する第2のNRDガイドと、第2のサーキュレー
タに接続された第3のNRDガイドと、該第3のNRD
ガイドに接続された送受信アンテナと、前記第2のサー
キュレータに接続されたミクサとからなることを特徴と
する。
【0020】この特徴により、1つのミリ波発振器を送
信用と受信用に利用することができ、安価に製造するこ
とができる。また、低損失でコンパクトに構成すること
ができ、ミリ波の安定動作が得られる。
【0021】本発明の請求項8に記載のミリ波レーダ
は、前記パルス変調器が、入力端ポートと出力端ポート
の間に変調ポートを有し、変調ポートにショットキバリ
アダイオードのような2端子半導体素子、あるいはFE
T(電界効果型トランジスタ)やHEMT(高電子移動
度トランジスタ)のような3端子半導体素子等の高速動
作素子を接続したサーキュレータよりなり、入力端ポー
トにミリ波帯信号を印加し、前記高速動作素子にパルス
を印加することを特徴とする。
【0022】この特徴により、ミリ波信号のアップコン
バートと、パルス変調が同時に行われる。
【0023】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に実施例1の回
路図を示す。図1のミリ波レーダは、ミリ波帯発振器
1、パルス変調器2、サーキュレータ3、送信アンテナ
5、受信アンテナ6、ミクサ7、局部発振器8、IF増
幅器9、可変利得増幅器(AGC)10、検波器11、
ベースバンド(BB)増幅器12よりなる。これらミリ
波帯発振器1、パルス変調器2、サーキュレータ3、送
信アンテナ5、受信アンテナ6、ミクサ7、局部発振器
8は、NRDガイド(非放射性誘電体線路)を使用して
接続されミリ波回路で構成される。送信アンテナ5と受
信アンテナ6の付近に送信信号の一部をミクサ7に導く
方向性結合器13が設けられる。
【0024】ミリ波帯発振器1は、ガンダイオードを用
いて周波数安定化ガン発振器で構成され、60GHz帯
や77GHz帯発振周波数信号を得る。パルス変調器2
は図2、図3に示すようにショットキバリアダイオード
(SBD)を用いたASK変調器で構成される。図2に
おいて、パルス変調器2はNRDガイドを使用して構成
され、NRDガイドは上導体板101と下導体板102
の間に誘電体ストリップを配置して構成され、単一モー
ド動作帯域が得られる。ミリ波帯発振器1の発振出力は
第1のNRDガイド103に加えられ、発振出力信号は
サーキュレータ104の方向に向かう。サーキュレータ
103にはパルス変調器2に向かうNRDガイド105
と変調出力信号を出力するNRDガイド106が接続さ
れる。NRDガイド105はエアギャップ107を介し
てパルス変調器2に接続される。
【0025】パルス変調器2は図3に示すように、テフ
ロン基板108に銅箔をエッチングしてバイアスチョー
ク109と低域フィルタ110を形成し、このバイアス
チョーク109と低域フィルタ110の間にショットキ
ダイオード111を接続して構成される。ここで一例と
して、テフロン基板108は幅が2.25mmであり、
バイアスチョークは幅が2.0mmで長さが1.0mm
の太いパターン部分と、幅が0.2mmで長さが1.1
mmの細いパターン部分を3段繰り返して形成される。
低域フィルタ110は幅が2.0mmで長さが1.0m
mの太い部分と、幅0.2mmで長さが1.1mmの細
い部分とからなる。そしてバイアスチョーク109と低
域フィルタ110の間には0.4mmの隙間を開けて幅
が1.4mmで長さが1.0mmの2つの電極112と
113が形成され、この2つの電極112と113の間
にショットキバリアダイオード111が接続される。こ
のパルス変調器2はショットキバリアダイオード111
のマウントの裏面にテフロン片114を取り付け、ショ
ットキバリアダイオード111が壊れないよう保護して
いる。またショットキバリアダイオード111のマウン
トの表面側(ミリ波入射側)には高誘電率薄膜115を
取り付け、抵抗が小さいショットキバリアダイオードと
インピーダンスの高いNRDガイド105との整合をと
っている。高誘電率薄膜の厚さは約λ/4である。さら
に高誘電率薄膜の前後にテフロン片116を取り付けN
RDガイドとの整合をより高めている。
【0026】パルス変調器2のバイアスチョーク109
は配線117により下導体板102の穴118を経て、
直流負荷抵抗119と直流負荷抵抗120を介してデジ
タル信号端子121に接続される。因に一例として直流
負荷抵抗119は10Ω、直流負荷抵抗120は50Ω
に設定された。また低域フィルタ110は配線122に
より下導体板102の穴123を経て、アースに接続さ
れる。
【0027】したがって、ミリ波帯発振器1が60GH
zを発振し、パルス変調器2のデジタル信号端子121
にパルス幅が5ns、パルス繰り返し周期1μsの負極
性トリガパルスをバイアス電圧として印加すると、ショ
ットキバリアダイオード111はバイアス電圧が順方向
期間はオン状態になるので検波器として動作し、ミリ波
帯発振器1の発振信号は、ショットキバリアダイオード
に接続した直流負荷抵抗119と120に吸収される。
ここで直流負荷抵抗119と120は順・逆バイアス印
加ショットキダイオード111とパルス波の整合がとれ
るよう設定している。一方、バイアス電圧が逆方向期間
はショットキダイオード111がオフ状態となるので検
波器として動作しないことにより、パルス変調器2に入
射したミリ波帯発振器1の発振周波数信号は不整合とな
り、反射される。以上の動作によりASKパルス変調が
行われる。
【0028】また、パルス変調器2はFETやHEMT
など3端子半導体素子等の高速動作素子を用いて図4の
ように構成することができる。このパルス変調器2の回
路図を図4に示すように、サーキュレータ3の入力ポー
ト51と出力ポート52の間に変調ポート53を配置
し、変調ポート53に3端子半導体素子54のソース・
ドレイン端子を接続する。ソースとアース間には整合負
荷抵抗56を接続し、ゲートにRFチョーク57を介し
て端子58よりバイアス電圧としてパルス信号を印加
し、ドレインに端子60よりノイズ除去用のチョーク5
9を介してミリ波帯信号を印加して動作させる。したが
って、ゲートに印加されたパルス信号がハイレベルのと
きは3端子半導体素子のドレイン・ソース間が短絡さ
れ、ドレインに入力したミリ波信号は整合負荷抵抗56
に吸収される。パルス信号がローレベルのときはドレイ
ン・ソース間は開放になるので、ドレインに入力したミ
リ波信号は反射され、その結果サーキュレータ3の出力
ポート52にパルス被変調信号が得られる。
【0029】図5は図4に示した回路をマイクロストリ
ップに応用した例を示し、図4と同等部分には添え字a
を付して示す。なお、61は直流阻止用コンデンサ、6
2は整合回路を示す。図5の回路でもアップコンバータ
の動作は図4の回路と同様に行われる。また図6はNR
Dガイドに応用した例を示し、図4と同等部分には添え
字bを付して示す。
【0030】上記のように、パルス変調器2で反射され
たミリ波帯信号はサーキュレータ3を通過して、送信ア
ンテナ5から送信されるとともに、その一部は基準波と
して方向性結合器13によりミクサ7へ導かれる。
【0031】検知物体で反射した反射波は受信アンテナ
6で受信され、ミクサ7に入力される。ミクサ7には受
信信号と、局部発振器8からの局部発振信号と、方向性
結合器13によって供給される基準波の一部が入力さ
れ、ミクサ7がダウンコンバータとして動作することに
より中間周波信号を出力する。ここで、局部発振器8は
ミリ波帯発振器1と同様にガンダイオードによって周波
数安定化ガン発振器で構成され、またミクサ7はバラン
ス型ミクサで構成され、ヘテロダイン受信を行ってい
る。中間周波数信号はさらにIF増幅器9、可変利得増
幅器(AGC)10、検波器11、ベースバンド(B
B)増幅器12を経て、出力端子15に基準波パルスP
1と反射波パルスP2を得る。
【0032】図7に示すように、基準波パルスP1と受
信波パルスP2の時間差Δt(s)を計測することで、
検知物体までの距離R(m)は(1)式より算出でき
る。
【0033】 R=Δt・c/2 (1) ここで、cは光速(m/s) このミリ波レーダの最大検知距離(Rmax)は、パル
ス変調器2に印加されるパルス繰り返し周期(tp)か
ら(2)式で求められる。
【0034】 Rmax=tp・c/2 (2) また、最小検知距離(Rmin)は、パルス変調器2に
印加されるパルス幅(tw)から(3)式で求められ
る。
【0035】 Rmin=tw・c/2 (3) 本発明のパルス変調器2はショットキバリアダイオード
のような2端子半導体素子、あるいはFET(電界効果
型トランジスタ)やHEMT(高電子移動度トランジス
タ)のような3端子半導体素子等の高速動作素子を用い
て外部変調方式により動作させNRDガイドASK変調
器により構成されるから、少数キャリア寿命時間が数p
sオーダーと非常に短いことから高速のスイッチング動
作が行われ、伝送速度400Mbpsに対してまだ十分
余裕のある高速性能を有しているので、数cmの最小検
知距離を得ることができる。
【0036】また、本発明のミリ波帯発振器1は周波数
安定化ガン発振器により構成され、パルス変調器2はA
SK変調器によって構成されるので、周波数変動が少な
く、計測誤差は図8(横軸は検知距離、縦軸は誤差)に
示すように、検知距離が数cmから数10mにわたり±
2cm以下であり、高精度に検知物体までの距離を検知
できる。
【0037】また、本発明はミリ波帯発振器の発振出力
を直接送信する方式であるから、アップコンバートした
信号を基準波に用いる場合に比べて、送信出力を大きく
することができる。即ち、アップコンバートした出力を
送信波に使用する場合は、アップコンバートするときに
挿入損失があり、送信出力が小さくなるので、これを補
うため送信波の電力増幅器を使用しなければならなかっ
た。しかし、本発明はパルス変調器を構成する高速動作
素子に印加するバイアス電圧を時間的に制御し、高速動
作素子の不整合時の高電力の反射波をレーダの基準波に
利用することで問題を解決し、その上、レーダの高性能
化、低コストを実現している。 (実施例2)本発明の実施例2において、ミリ波レーダ
は、図9に示すように発振器21と、第1のサーキュレ
ータ22と、第2のサーキュレータ23と、周波数変換
パルス変調器24と、ミクサ(ダウンコンバータ)25
と、帯域フィルタ26と、アンテナ27とからなる。
【0038】発振器21はガンダイオードを用いて構成
され、ミリ波帯信号を発振し、この発振信号は第1のサ
ーキュレータ22を介して周波数変換パルス変調器24
に供給される。周波数変換パルス変調器24はショット
キバリアダイオード(SBD)によって構成され、ショ
ットキバリアダイオードに図10(a)に示すように無
変調連続波信号CWを中間周波数信号PIFとして印加
し、また図10(b)に示すようにパルス幅tw、パル
ス繰り返し周期tpの負極性トリガパルスをバイアス電
圧VBとして印加する。ショットキバリアダイオードは
バイアス電圧が順方向期間では周波数変換器として動作
するようにミリ波整合回路が設定されている。したがっ
て、周波数変換パルス変調器24に第1のサーキュレー
タ22を介して発振器21の発振信号が印加される同時
に、中間周波数信号PIFと順方向バイアス電圧VBが印
加されると、周波数変換パルス変調器24では周波数変
換パルス変調器として動作し、ミリ波帯周波数信号は、
その周波数(fRF)と中間周波数(fIF)の和及び差の
周波数(fRF±fIF)成分に変換される。この周波数成
分信号は第1のサーキュレータ22及び第2のサーキュ
レータ23を通過後、帯域フィルタ26に導かれる。帯
域フィルタ26の中心周波数は発振器21のミリ波帯信
号の周波数に設定されているので、和及び差の周波数
(fRF±fIF)の信号は帯域フィルタ26で反射され
る。反射された和及び差の周波数(fRF±f IF)成分信
号は第2のサーキュレータ23を介してミクサ25の局
部発振信号として加えられる。
【0039】一方、ショットキバリアダイオードに逆方
向バイアス電圧が印加されると、周波数変換パルス変調
器24はアップコンバータとして動作しないので、ショ
ットキバリアダイオードに印加されたミリ波帯周波数信
号は不整合のためこの部分で反射され、第1のサーキュ
レータ22及び第2のサーキュレータ23を通過後、帯
域フィルタ26に導かれる。帯域フィルタ26の中心周
波数は発振器21のミリ波帯信号の周波数に設定されて
いるから、帯域フィルタ26に導かれたミリ波帯周波数
信号は帯域フィルタ26を通過して、アンテナ27から
図10(c)に示すようにレーダの送信信号PTとして
発射される。そして検知物体からの反射波は、ショット
キバリアダイオードによって構成されるバランスミクサ
型のダウンコンバータが前記和及び差の周波数信号とヘ
テロダイン検波され、その結果図10(d)に示す受信
出力PRが得られる。レーダから検知物体までの距離R
(m)は、送信波を発射した時刻から反射波が到来した
時刻までの差の時間Δt(s)、光速をc(m/s)と
すると、前記式(1)により表される。またパルスの繰
り返し周期tpからミリ波レーダの最大検知距離Rma
xは、前記式(2)より求めることができ、パルス幅t
wから最小検知距離はRminは、前記式(3)により
求めることができる。
【0040】また、本発明はミリ波帯発振器の発振出力
を直接送信する方式であるから、アップコンバートした
信号を基準波に用いる場合に比べて、送信出力を大きく
することができる。即ち、アップコンバートした出力を
送信波に使用する場合は、アップコンバートするときに
挿入損失があり、送信出力が小さくなるので、これを補
うため送信波の電力増幅器を使用しなければならなかっ
た。しかし、本発明はパルス変調器を構成する高速動作
素子に印加するバイアス電圧を時間的に制御し、高速動
作素子の不整合時の高電力の反射波をレーダの基準波に
利用することで問題を解決し、その上、レーダの高性能
化、低コストを実現している。
【0041】本発明の実施例2のミリ波レーダはNRD
ガイド(非放射性誘電体線路)を使用して図11の平面
図、図12の立体図に示すように構成される。NRDガ
イドは、35GHz帯、60GHz帯のようなミリ波帯
の伝送線路として使用され、遮断平行平板導波管内に方
形誘電体ストリップを挿入して構成される。NRDガイ
ドは、図13に示すように上下に所定間隔をおいて平行
配置されたアルミニウム、銅、真鍮などの良導電体・非
磁性体材料よりなる厚さ4.0mm程度の上導体板31
と下導体板32との間に高さa、幅bの角棒状の誘電体
ストリップ33を配置して構成される。誘電体ストリッ
プ33として、ミリ波帯のような高周波で低損失な比誘
電率が3.0以下、例えば2.04のテフロン、2.1
のポリエチレン、2.56のポリスチレン等の誘電体が
使用され、信号周波数の自由空間波長をλ0とすると、
誘電体ストリップ33の高さaは、a=0.45λ0
近傍、幅bは、比誘電率をεrとすると、
【0042】
【数1】
【0043】に設定される。60GHz帯では、誘電体
ストリップとしてテフロンを使用した場合、高さa=
2.25mm、幅b=2.5mmに設定され、55GH
zから65.5GHzで単一モード動作帯域を得てい
る。
【0044】本発明のミリ波レーダは上記NRDガイド
を伝送線路として使用して構成され、ガンダイオード発
振器21は図14(a)に図11及び図12のガンダイ
オード発振器21の部分の別方向からの立体図を示し、
また図14(b)にガンダイオード発振器の部分断面図
を示すように、ガンダイオード41は円筒状磁器パッケ
ージの中に封入されて、H形断面形状を有し、λ/4ス
テップ低域フィルタを施した真鍮製の金属片42の側面
にマウントされ、上導体板31と下導体板32の間に横
向きに装荷される。
【0045】上記金属片42の一表面上に、図14
(c)に示すようにエッチングによりλ/4チョークパ
ターンからなるマイクロストリップ低域フィルタ線路4
4が形成された厚み0.13mmのテフロン基板43を
貼り付け、マイクロストリップ低域フィルタ線路44を
介してガンダイオード41にバイアス電圧を印加して、
ガンダイオード発振器21から59GHz帯発振信号を
得る。この発振信号は図14(d)に示すテフロン基板
45に金属ストリップ46を形成した金属ストリップ共
振器47を経てNRDガイド28aに導かれる。金属ス
トリップ共振器47は金属ストリップ46の幅c、長さ
d、テフロン基板の厚みeによって発振周波数を決定す
ることができ、一例としてテフロン基板の厚みeを0.
265mm、金属ストリップの幅cを1.4mmとし、
長さdを1.5mmから2.5mmに変化したとき、5
5GHzから63GHzに可変することができ、60G
Hz帯NRDガイドの帯域をほぼカバーし、発振出力6
0mW以上が得られる。ここで、NRDガイド28が金
属ストリップ共振器47に接する先端部に結合部分で生
じる不要モードを抑えるためモードサプレッサ29を挿
入するのが望ましい。金属ストリップ共振器46は金属
ストリップの長さを変えて目的の周波数59GHz帯に
調整される。この実施例では58.36GHz又は5
9.15GHzに調整された。
【0046】前記NRDガイド28aの近くに周波数安
定化のための高Qを有するセラミック共振器48が側結
合するように配置され、セラミック共振器48は上下導
体板間隔の方向を共振器長として動作することにより周
波数安定化を図る。セラミック共振器48は高Qのセラ
ミックディスク48aを真中にして上下をテフロンディ
スク48b、48cで挟んで構成され、セラミックディ
スク48aが上下導体板の中心位置にくるようにして放
射がなくなるようにしてある。セラミックディスク48
aは厚さtを薄くすることで共振器長を短くして共振周
波数を高くでき、厚さを0.47mmにすると、共振周
波数が59GHzになった。
【0047】このセラミック共振器48は図11に示す
ように、NRDガイド28aからの距離gを1.35m
mに設定し、定在波比を2とした。また、NRDガイド
28のモードサプレサ端面からセラミック共振器48の
中心までの距離zをセラミック共振器48がロッキング
する位置に設定した。ロッキング位置は、6.0mmと
6.5mmであった。ロッキング時、スペクトラムアナ
ライザの周波数軸(SPAN)を50kHzにしても発
振周波数の変動は観測されず、波形もきれいであった。
【0048】セラミック共振器48は、セラミックディ
スクの代替としてアルミナ等を使用することができ、ま
たテフロンディスクの代替としてポリエチレン、ポリス
チレン、ボロンナイトライド等を使用することができ
る。形状は円形以外に楕円形、三角形、方形にすること
が可能であるが、円形が最も製作しやすい。更に、セラ
ミック共振器48はセラミックディスクが上下導体板の
真中になるように上側又は下側の一方をテフロンディス
クで支持する構造とし、他方を空間とする構成でもよ
い。この場合、セラミックディスクは誘電率が無限大に
近いほうがよい。
【0049】セラミック共振器48は、前記説明の通り
高Qを有する比較的硬い誘電体であるセラミックディス
ク48aを真中にして上下をセラミックよりは誘電率が
低く柔らかい誘電体であるテフロンディスク48b、4
8cで挟むようにして、セラミックディスク48aが上
下導体板の中心に位置するよう構成される。セラミック
共振器48は円形に形成され、その周囲をリング状の誘
電率が低い誘電体よりなるテフロンチューブ(図示しな
い)で被覆するのが望ましい。テフロンチューブはセラ
ミック共振器48の形くずれを防止すると同時に、NR
Dガイド送信機、NRDガイド受信機内部に結露等によ
る湿度の影響を防止する。セラミック共振器48の共振
周波数は、その厚さtを含め上下導体板間隔の方向を共
振器長とする上下導体板の間隔で決定され、この間隔が
電気的に半波長の整数倍になる周波数で共振する。この
セラミック共振器48はTE(02δ)で共振するので、セ
ラミックディスク48aを薄くして共振周波数を高くす
ることができる。セラミック共振器48の全体の高さを
上下導体板の間隔2.25mmに調整しながら、セラミ
ックディスク48aを薄く、テフロンディスク48b、
48cを厚くして共振周波数を調整する。セラミックデ
ィスク48aの厚さを0.47mmにして59GHz帯
の共振周波数を得る。
【0050】NRDガイド28aに入力された発振信号
は、第1のサーキュレータ22により周波数変換パルス
変調器24の方向に導かれNRDガイド28bを通して
入力する。周波数変換パルス変調器24は図15に示す
ように構成され、実施例1で説明した図2、図3のパル
ス変調器とほぼ同様に構成されるが、バイアスチョーク
に印加される信号に相違点がある。すなわち、図13に
示すように、IF印加端子130に図10(a)の無変
調連続波が印加され、バイアス端子131に図10
(b)のトリガパルスが印加される。
【0051】また、この周波数変換パルス変調器は図1
6に示すように、FET(電界効果型トランジスタ)や
HEMT(高電子移動度トランジスタ)のような3端子
半導体素子140を用いて構成され、第1のサーキュレ
ータ22の入力端ポート51と出力端ポート52の間に
変調ポート53が配置され、変調ポート53に周波数変
換パルス変調器24が接続される。3端子半導体素子1
40よりなる周波数変換パルス変調器24の回路図は図
16に示すように、第1のサーキュレータ22の変調端
ポート53に3端子半導体素子140のゲート・ソース
端子を接続する。ゲートにはミリ波帯信号を印加し、ド
レインには端子142より図10(a)の無変調連続波
信号を中間周波数信号として印加する。また、ドレイン
には端子141より図10(b)のパルスをバイアス電
圧として印加する。この構成の周波数変換パルス変調器
24において、入力端ポート51にミリ波帯発振信号
を、端子141にパルスを印加すると、3端子半導体素
子140としてGaAsFETを用いた場合、パルス信
号が”Low”レベル(−数V)では3端子半導体素子
140はドレイン・ソース間が高抵抗となり、3端子半
導体素子140に入力した伝送波は反射を受けて出力端
ポート52に出力される。一方、パルス信号が”Hig
h”レベル(+数V)ではドレイン・ソース間は非線形
領域となり、出力端ポート52にミリ波帯発振信号と中
間周波数信号の和と差の周波数信号が得られる。以上の
ような動作に基づいて周波数変換パルス変調器が構成さ
れる。
【0052】上記したように、周波数変換パルス変調器
24で周波数変換された和信号と差信号は、第2のサー
キュレータ23及びNRDガイド28c、28dを通し
て帯域通過フィルタ26に向かう。帯域通過フィルタ2
6は、中心周波数60.625GHz、帯域幅2GH
z、0.5dBリップルの3段チェビシェフフィルタで
構成され、ミリ波帯発振周波数信号のみを通過させ、送
信アンテナ27に伝送され、送信アンテナ27よりミリ
波電波が送信される。周波数変換パルス変調器24の和
信号及び差信号は帯域フィルタ26で反射されて第2の
サーキュレータ23を介してミクサ25に入力する。
【0053】検知物体で反射した電波はアンテナで受信
され、第2のサーキュレータ23、NRDガイド28e
を介してミクサ25に入力する。ミクサ25は図12に
示すように、ショットキバリアダイオード61で検波す
る構造であり、ショットキバリアダイオード61のマウ
ントの裏面にテフロン片62を取り付け、ショットキバ
リアダイオード61が壊れないよう保護している。また
ショットキバリアダイオード61のマウントの表面(ミ
リ波帯信号入射側)には高誘電率薄膜を取り付け、抵抗
が小さいショットキバリアダイオードとインピーダンス
の高いNRDガイド28との整合をとっている。高誘電
率薄膜の厚さは約λ/4である。さらに高誘電率薄膜の
後にテフロンチップ63を取り付けNRDガイドとの整
合をより高めている。
【0054】ミクサ25で前記和信号と反射波をミクサ
することによりミリ波帯信号はダウンコンバートされ
て、元のIF信号を端子64に得る。この後は図示しな
いが、実施例1と同様にIF増幅器9、可変利得増幅器
(AGC)10、検波器11、ベースバンド(BB)増
幅器12を備え、出力端子15から基準波パルスと受信
波パルスを得る。そして検知物体までの距離が検知され
る。
【0055】本発明はミリ波発振器の発振出力を直接送
信する方式であるから、アップコンバートした信号を送
信波に用いる場合に比べて、送信出力を大きくすること
ができる。即ち、アップコンバートした出力を送信波に
使用する場合は、アップコンバートするときに挿入損失
があり、送信出力が小さくなるので、これを補うため送
信波の電力増幅器を使用しなければならなかった。しか
し、本発明は周波数変換パルス変調器に印加するバイア
ス電圧を時間的に制御し、周波数変換パルス変調器の不
整合時に発生する高電力の反射波をレーダの送信波に利
用することで問題を解決し、その上、レーダの高性能
化、低コストを実現している。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、数cmの
近距離から数100mの遠距離までの物体検知を雑音な
しで、高精度に行うことができる。また、パルス変調器
が少数キャリア寿命時間が数psオーダーのように短い
ショットキバリアダイオードのような2端子半導体素
子、あるいはFET(電界効果型トランジスタ)やHE
MT(高電子移動度トランジスタ)のような3端子半導
体素子等の高速動作素子を用いて構成されるから、高速
スイッチング動作が行われ、ミリ波パルスレーダを得る
ことができる。さらに、本発明のミリ波レーダはコンパ
クトに構成することができ、またミリ波の安定動作が得
られる。また、本発明は最長検知距離がパルス周期の1
/2から、最短検知距離がパルス幅の1/2までを検知
することができる。そして、本発明によれば1つのミリ
波発振器を送信用と受信用に利用することができ、安価
に製造することができる。また、ミリ波信号をアップコ
ンバートし、パルス変調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のミリ波レーダのブロックダ
イヤグラムを示す。
【図2】実施例1のミリ波レーダをNRDガイドに応用
した斜視図を示す。
【図3】実施例1に使用される周波数変換パルス変調器
の平面図を示す。
【図4】実施例1に使用されるパルス変調器の回路図を
示す。
【図5】パルス変調器をマイクロストッリプで構成した
図を示す。
【図6】パルス変調器をNRDガイドで構成した図を示
す。
【図7】実施例1の動作を説明する波形図を示す。
【図8】実施例1の計測誤差を説明する図である。
【図9】本発明の実施例2のブロックダイヤグラムを示
す。
【図10】実施例2の動作を説明する波形図である。
【図11】実施例2のミリ波レーダをNRDガイドに応
用した平面図を示す。
【図12】実施例2のミリ波レーダをNRDガイドに応
用した立体図を示す。
【図13】NRDガイドを説明する図である。
【図14】ガンダイオード発振器付近のNRDガイド立
体図を示す。
【図15】周波数変換パルス変調器付近のNRDガイド
立体図を示す。
【図16】周波数変換パルス変調器の回路図を示す。
【図17】従来のミリ波レーダの構成を示す。
【符号の説明】
1 ミリ波帯発振器 2 パルス変調器 3 サーキュレータ 4 帯域フィルタ 5 送信アンテナ 6 受信アンテナ 7 ミクサ 8 局部発振器 9 IF増幅器 10 AGC 11 検波器 12 BB増幅器 21 発振器 22 第1のサーキュレータ 23 第2のサーキュレータ 24 アップコンバータ 25 ミクサ 26 帯域フィルタ 27 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J013 GA02 GA04 5J070 AB01 AB17 AB24 AC02 AD02 AE01 AH40 AK22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のミリ波帯発振器と、該第1のミリ
    波帯発振器からの発振信号をパルス変調するパルス変調
    器と、前記第1のミリ波帯発振器の発振出力を送信する
    送信アンテナと、検知物体からの反射波を受信する受信
    アンテナと、該受信アンテナで受信された信号によって
    前記検知物体までの距離を検知することを特徴とするミ
    リ波レーダ。
  2. 【請求項2】 前記パルス変調器はショットキバリアダ
    イオードのような2端子半導体素子、あるいはFET
    (電界効果型トランジスタ)やHEMT(高電子移動度
    トランジスタ)のような3端子半導体素子等の高速動作
    素子により構成されることを特徴とする請求項1に記載
    のミリ波レーダ。
  3. 【請求項3】 前記受信信号は第2のミリ波帯発振器の
    発振信号とミクサによってミクサし、前記ミクサの出力
    から送信波パルスと受信波パルスの時間差が計測され、
    この時間差から検知物体までの距離を測定することを特
    徴とする請求項1に記載のミリ波レーダ。
  4. 【請求項4】 前記第1のミリ波帯発振器、パルス変調
    器、送信アンテナ、受信アンテナ、第2のミリ波帯発振
    器、ミクサは、NRDガイド(非放射性誘電体線路)に
    より接続されることを特徴とする請求項1に記載のミリ
    波レーダ。
  5. 【請求項5】 ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器の
    出力をパルス変調するパルス変調器と、該パルス変調器
    で変調されなかった前記ミリ波帯発振器の発振出力を送
    信し、検知物体からの反射波を受信する送受信アンテナ
    と、受信信号とパルス変調器でパルス変調された信号を
    ミクサするミクサとからなることを特徴とするミリ波レ
    ーダ。
  6. 【請求項6】 ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器か
    らの発振信号をパルス変調する変調器と、前記ミリ波帯
    発振器の発振信号周波数を通過させ、パルス変調された
    信号周波数を通過させない帯域フィルタと、該帯域フィ
    ルタを通過した信号を送受信するアンテナと、前記フィ
    ルタを通過しない信号と受信信号をミクサするミクサと
    からなることを特徴とするミリ波レーダ。
  7. 【請求項7】 ミリ波帯発振器と、該ミリ波帯発振器の
    出力を第1のサーキュレータに導く第1のNRDガイド
    と、該第1のサーキュレータに接続されたパルス変調器
    と、前記第1のサーキュレータと第2のサーキュレータ
    を接続する第2のNRDガイドと、第2のサーキュレー
    タに接続された第3のNRDガイドと、該第3のNRD
    ガイドに接続された送受信アンテナと、前記第2のサー
    キュレータに接続されたミクサとからなることを特徴と
    するミリ波レーダ。
  8. 【請求項8】 前記パルス変調器は、入力端ポートと出
    力端ポートの間に変調ポートを有し、変調ポートにショ
    ットキバリアダイオードのような2端子半導体素子、あ
    るいはFET(電界効果型トランジスタ)やHEMT
    (高電子移動度トランジスタ)のような3端子半導体素
    子等の高速動作素子を接続したサーキュレータよりな
    り、入力端ポートにミリ波信号を印加し、前記高速動作
    素子にパルスを印加することを特徴とする請求項5乃至
    7のいずれかに記載のミリ波レーダ。
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