JP2000237656A - 渦流型ウェットスクラバおよびこれを装備した塗料スプレーブース - Google Patents

渦流型ウェットスクラバおよびこれを装備した塗料スプレーブース

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JP2000237656A
JP2000237656A JP11041504A JP4150499A JP2000237656A JP 2000237656 A JP2000237656 A JP 2000237656A JP 11041504 A JP11041504 A JP 11041504A JP 4150499 A JP4150499 A JP 4150499A JP 2000237656 A JP2000237656 A JP 2000237656A
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wet scrubber
liquid
airflow
water
scrubber
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JP11041504A
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Makoto Yamazaki
誠 山崎
Hitoshi Yano
仁士 矢野
Kaoru Inabayashi
薫 稲林
Hidetoshi Omori
英俊 大森
Mikio Murachi
幹夫 村知
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Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】渦流を片側でのみ形成する構造の渦流型ウェッ
トスクラバにおいて、完全な形態の渦流を確実に形成す
ることができ、同時に粒子捕捉のための液体の膜をウェ
ットスクラバの内壁表面の全体に形成することができ、
従って気流中の粒子の捕捉効率が改良され、しかも、ス
クラバ内部の粒子沈着による汚れの発生を低減すること
ができるようにする。 【解決手段】上記ウェットスクラバにおいて、全体とし
て弯曲した筒状構造体よりなり、気流が流入して通過す
る一方、液体が供給される流入部と、流入部の下側に連
続して設けられた、気流と液体をプールにて衝突混合す
る混合部と、混合部の側方に連続して設けられた、気流
および液体の混合体を周回させて渦流を形成する渦巻き
部と、渦巻き部に連続して設けられた、開口断面積の拡
大構造によって前記混合体を減速してから放出する放出
部とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気流中に含まれる
液体または固体の粒子を捕捉して取り除くウェットスク
ラバ、より詳しくは、渦流型ウェットスクラバ、即ち加
速された気流と粒子捕捉のための液体とを衝突混合し、
次いでこれを周回させて渦流を形成することにより、気
流中に含まれる粒子を液体の中に取り込ませて、除去す
るところのウェットスクラバに関する。また、本発明
は、本発明の上記ウェットスクラバを装備し、スプレー
室より排出された空気の流れの中に含まれる塗料粒子を
捕捉して取り除くことができる塗料スプレーブースに関
する。
【0002】
【従来の技術】典型的には、種々の量産製品例えば自動
車ボディおよび自動車部品の塗装は、塗料スプレーブー
スにおいて行なわれ、そこでは、被塗装物には、スプレ
ー塗装設備を利用して、塗料が噴霧される。被塗装物に
付着しなかった塗料は、塗料ミストとして空気中に浮遊
する。高品質の塗装仕上げ品を作り上げるためにそして
安全で健康な作業環境を維持するために、新鮮な外気を
塗料スプレーブース内に連続して供給し、同時に、発生
した塗料ミストを作業域から除去することが必要とされ
る。この目的を達成するために、従来、排気ファン機構
が利用されている。そして、この際、この排出空気に含
まれた塗料粒子は、環境汚染を避けるために、気流が大
気に出る前に捕捉されなければならない。塗料ミストを
排気流から分離する方法としては、二つの知られた方法
がある。 i)汚染された気流を乾燥したフィルタまたは篩に通過さ
せ、そして、その中に含まれる塗料粒子をフィルタまた
は同等の部材によって吸着または捕捉するところの乾式
法と、ii) 汚染された気流を液体、例えば水と接触させ
て混合し、これにより、その中に含まれた塗料粒子を液
体に捕捉して取り除くところの湿式法とがある。そし
て、自動車を塗装する塗料スプレーブースにおいては、
通常、湿式法が採用されている。従来の湿式法には、様
々な種類のものが知られており、典型的には、以下の方
法および手段が利用されている。 1.気流と水などの液体との重力差を利用し、気流を液体
バルク中に通過させて、該気流に含まれる塗料粒子を捕
捉する方法。 2.水などの液体を下方へ流し落とし、これによって形成
された液体の膜に気流を通過させて、該気流に含まれる
塗料粒子を該膜の中に捕捉する方法。 3.水などの液体を噴霧して、大集団の液体の滴を創生
し、そして汚染された気流をこの液体の霧の中に通し、
そこで、液体の滴が除去すべき塗料粒子と接触しそして
捕捉する方法。 4.気流および液体例えば水をベンチュリと呼ばれる絞り
部に通過させる方法。ベンチュリにおける高速度空気の
攪拌流は、液体の小滴への微粒化をひき起こす。生じた
該小滴は、乗り合わせた塗料粒子を捕捉し、これと合体
する。 5.水などの液体をプレートまたは同様の部材の上に流下
させ、そして、気流を該プレートに吹き当てるか、また
は、気流を水などの液体のプールに衝突させる方法。塗
料粒子は、より大きな運動量を有する空気の流れに含ま
れ、そして、気流と液体の衝突により、該液体に捕捉さ
れる。
【0003】典型的には、塗料スプレーブースからの排
出気流は、様々な直径の塗料粒子が含まれる塗料ミスト
を含む気流からなる。これら塗料粒子の直径は、数百μ
mないし1μm未満の範囲に及ぶ。典型的な塗料ミスト
においては、粗大な塗料粒子よりも、微小の塗料粒子が
より多く存在する。自動車組立工場の塗料スプレーブー
スにおいて使用される通常のウェットスクラバにあって
は、従来、スプレー室より流れる排出空気流が粒子捕捉
のための水流と衝突する頻度および速度を増大すること
により、粒子の除去効率を向上させる試みがなされてき
た。これに関連して、米国特許 5,074,238号、同 5,04
0,482号、同 4,700,615号、同 4,664,060号、同 4,220,
078号および同様のものは、種々の提案を開示してい
る。米国特許 5,074,238号は、排出気流および水が通過
するベンチュリ開口部と、空気および水が混合する弯曲
された邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 5,040,482号は、傾いた表面に沿って一面の水を供
給する二つの槽と、水と塗料の乗り合わせた空気とを混
和する邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 4,700,615号は、いくつかのプールが階層的に、水
がプールを順に流れ通るように備えられ、そして排出気
流が、形成された複数の水の幕に通り抜けるように作ら
れたスクラバを開示している。米国特許 4,664,060号
は、張りが矩形のベンチュリ部に気流と水の混合を増大
するように備えられ、そして、邪魔板がベンチュリ喉部
の下側に配設されたスクラバを開示している。また、米
国特許 4,220,078号は、V字形の衝突部材が排出空気−
塗料の流れ路に配置されそして、囲い板がより除去を為
すように衝突部の周りに備えられているスクラバを開示
している。
【0004】塗料粒子をより効率よく取り除く試みは、
処理騒音の増大をひき起こす傾向にあることが、見い出
された。また、排気ファンまたは同様のものの容量を増
加する必要性は、設備費用並びにエネルギー消費量を増
大する傾向にある。従って、効率を向上させるだけでな
く、騒音およびエネルギー消費をも極力低減するところ
の装置が、必要とされている。騒音の低減は、作業者の
作業環境を改善するという観点からも、望まれる。米国
特許 5,100,442号は、排出気流および水流がベンチュリ
部に向けられるスクラバを開示している。その後、それ
らは、上流で通過するために乱流混合によってひき起こ
された騒音を防止する騒音障壁を限定するところの絞り
部に導かれる。米国特許 5,020,470号は、排出空気およ
び水がそれを通って流れる延長された排出管を有するス
クラバを開示している。粒子は、気流と衝突プールとの
衝突の効によって除去される。排出管の頂部近くにて、
水の分散または霧化が少しもまたはまったく生じず、そ
して騒音が低減される。米国特許 4,515,073号は、空気
が除去流体のスプレーの中を数回通り抜けるところの曲
がりくねった通路を有するスクラバを開示している。音
吸収材が衝撃音を減じるために邪魔板内に備えられてい
る。米国特許 4,350,506号は、拡張された中間部をもつ
吊鐘型ベンチュリ部を有するスクラバであって、音吸収
材がその中に備えられているものを開示している。米国
特許 4,345,921号は、一対の案内プレートがベンチュリ
に喉部の上方に騒音減衰域を形成するように備えられて
いるスクラバを開示している。衝撃板は、ベンチュリ喉
部の下側に配置されそして水膜または水溜りを含むこと
ができる。ある種の従来技術のスクラバにおいては、排
出気流の一部が、水と殆どもしくは全く混合せずに、ス
クラバの外側へ通り抜けることができ、従って、それ
は、依然、排出気流中に塗料粒子を含みうるものであっ
た。プ−ルでの水の跳ね上がりは、汚染された水滴が排
気ファンを経て排出空気と一緒に外気に放出されるとい
う事態をひき起こす。塗料ミストからの塗料粒子の除去
率を高めるという目的のために、排出気流の方向を変更
する装置は、例えば空気の米国特許 4,704,952号におい
て提案されている。この特許は、塗料の乗り合わせた空
気および水がスクラバを通り抜けて下方へ流れ、そして
一緒に混合するという構造を有するスクラバを開示して
いる。このスクラバの外側の隔壁は、空気を急に上方へ
変向せしめ、そしてその後、横方向に反転させる構造と
なっている。空気は、邪魔板を通り抜けそして大気へ放
出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、多くの
ウェットスクラバを開示するけれども、なお改良の余地
が残されていた。例えば、いくつかの通常のウェットス
クラバにおいては、排出空気が流れ通る通路に、また排
出空気流が水と混合される箇所などに、隅部および角
部、非平坦な部位および同様のものが存在する。これ
は、結果として、不必要な圧力損失、エネルギー浪費、
および騒音の増大を生じる。その上、いくつかの通常の
ウェットスクラバにあっては、微細な塗料粒子を水中に
捕捉するときの効率がなお低いものであり、塗料ミスト
の一部が大気に放出されうるという問題が存在してい
た。また、塗料粒子が乗り合わせる大量の水滴が排気フ
ァン装置を経て大気にそのまま放出されるという事態
に、十分対処されてもいない。そこで、本発明者は、ウ
ェットスクラバにおいて、圧力損失を最小化し、エネル
ギー消費を減少しかつ騒音レベルをも低減することがで
き、その上、気流中に含まれる粒子が取り除かれる効率
および性能をより一層改良することを課題として、研究
開発に着手した。本発明者は、流体力学等を用いて、い
かなる構造のウェットスクラバが、運転で生じる圧力損
失をより最小にすることができ、かつ、気流中の粒子の
捕捉効率を高い水準に保つことができるか等を検討し、
そして今、コンピュータによる流体力学数値解析を用い
た模擬テスト、並びに、現場での数回の実証テストに基
づいて、次の構造上の特徴をもつウェットスクラバが、
上記の目的を十分に達成することができることを見出し
た。新たに開発されたウェットスクラバは、粒子を含む
気流と該粒子の捕捉のための液体(通常、水)との混合
体がウェットスクラバ内で渦流を形成する言わば渦流型
のウェットスクラバであって、より具体的には、以下の
構成:気流がその中を通過して加速されるコーンであっ
て、上端の入口と、下端の出口と、断面積が該入口より
該出口にかけて縮小する通路を取り囲みかつ粒子捕捉の
ための水が入口周縁から出口周縁まで流下しうる内周壁
とを有する加速コーンと、該加速コ−ンの出口の下側に
これと連通して配置された、該加速コ−ンを通り抜けた
気流と該加速コ−ンの出口周縁より流れ落ちた水を衝突
混合する混合チャンバと、該混合チャンバの左右の側方
に各々これと連通して接続された、気流および水の混合
体を周回させて渦流を形成する略円筒状のチャンバであ
って、前記気流および水の混合体が周回する際、水がそ
の表面上を伝って流れる内壁表面を備えた左右一対の渦
流チャンバと、各々の該渦流チャンバとそれぞれ連通し
て接続された、前記気流および水の混合体を減速した
後、拡張された排出口より放出する渦巻き体であって、
前記渦流チャンバの内壁表面と連続する内壁表面を有す
る左右一対の渦巻き体よりなるものであった。このウェ
ットスクラバにおいては、左右一対の渦流チャンバおよ
び左右一対の渦巻き体は加速コーン(混合チャンバ)を
中心に対称的に配置されている。そして、渦流チャンバ
および渦巻き体は、左右各々、平行に並び設けられる。
【0006】この種の渦流型ウェットスクラバは、運転
時、その内部において渦流を確実に形成するためには、
その内部体積により定まる基準流量より幾分より多い流
量の気流をウェットスクラバ内に流通させることが適当
である。ところで、ウェットスクラバが装着されるとこ
ろの自動車ボディ塗装用の塗料スプレーブースにあって
は、塗装等の態様・条件に対応するために、通常、ブー
スの長手方向に関して、大流量の排出気流をスプレー室
よりスクラバ室に吸い込ませる必要がある区域(ゾー
ン)と、例えば半分程度の小流量の排出気流をスプレー
室よりスクラバ室に吸い込ませるだけで足りる区域(ゾ
ーン)とに分かれている。また、塗装等の態様・条件に
依っては、塗料スプレーブース中の同じ区域において、
大流量の排出気流と小流量の排出気流とを切り替えて、
スプレー室よりスクラバ室に吸い込ませうることを要す
る区域(ゾーン)もあるであろう。本発明者は、塗料ス
プレーブースにおける排出気流の流量の大小に対応する
ために、大流量の排出気流が吸い込まれる区域には、上
述した、渦流チャンバおよび渦巻き体が左右一対づつ対
称的に備えられた構造の渦流型ウェットスクラバをその
まま適用し、小流量の排出気流が吸い込まれる区域に
は、渦流チャンバおよび渦巻き体が左右のうち一方側に
のみ備えられた言わば片肺構造の渦流型ウェットスクラ
バを適用することを意図した。そして、本発明者は、特
に、ウェットスクラバの各部品の寸法規格を統一し、渦
流チャンバおよび渦巻き体よりなる左右の各ユニット
を、混合チャンバに対して容易に取り付け・取り外し可
能に備える構造の渦流型ウェットスクラバを設計するこ
とを計画した。かかる構造を有する渦流型ウェットスク
ラバは、該ユニットの取り付け・取り外し、つまりその
交換作業だけで、大流量の気流が吸い込まれる場合に
も、また小流量の気流が吸い込まれる場合にも、容易に
対応することができ、かつ、渦流型ウェットスクラバの
製作費も全体として低減することができるという大きな
利点を有する。
【0007】そこで、本発明者は、上記の片肺構造の、
即ち渦流チャンバおよび渦巻き体のユニットが左右の一
方側にのみ備えられた渦流型ウェットスクラバを試作
し、そして、そのウェットスクラバ性能を試験により調
べてみることとした。図6、図7および図8は、塗料ス
プレーブースのフロープレート17に装着された試作品
の渦流型ウェットスクラバ41のそれぞれ、正面図、平
面図および側面図を示す。この渦流型ウェットスクラバ
41は、加速コーン42と混合チャンバ43と渦流チャ
ンバ44と渦巻き体45よりなり、渦流チャンバ44お
よび渦巻き体45が混合チャンバ3の一方側に配置され
た構造を有する。図7および図8に明確に示されるよう
に、ウェットスクラバ41においては、渦流チャンバ4
4と渦巻き体45は、平行に並び設けられている。加速
コーン42は、気流がその中を通過して加速される構造
体であって、上端の円形の入口25と、下端の正方形の
出口26と、入口25から出口26まで形成された通路
を取り囲む一周する内周壁24とを有する(図7)。内
周壁24は、弯曲されかつ隅部をもたない内周壁であっ
て、その開口断面積が入口25より出口26にかけて縮
小する構造を備えている。従って、加速コーン42は、
漏斗に似た形状を成しており、スプレー室7から排出気
流(図6中、矢印e’で示す。)が加速コーン42の中
を下方へ通過するとき、その下降気流の速度は徐々に増
大する構成となっている。加速コーン42中を通過する
ときの気流の圧力損失を最小化するべく、内周壁24
は、一周にわたって隅部位を持たず、かつ、出口26よ
り放出される気流の速度が出口断面の全体について実質
均一(通常、15m/sないし40m/sの均一流速)
となるような多次元弯曲表面(一般に、放物線曲面に近
い曲表面)を有する内周壁となっている。他方、粒子の
捕捉のために、フロープレート17上の浅い水溜まりの
水dは、入口周縁27を乗り越えて加速コーン42内に
流入する。コーン42内に供給された水dは、多次元弯
曲面の内周壁24上を流下し、そして、下端の出口26
より、その周縁28もしくは調節板29から流れ落ち
て、加速コーン42中を通過する気流と一緒に混合チャ
ンバ43内に導入される。図6中、a’は内周壁24の
表面上を流下する水膜を示す。混合チャンバ43は、加
速コーン42と連通して、その出口26の下側に配置さ
れたチャンバであって、その中に、排出気流e’および
水a’が衝突混合のために、一緒に導入される。チャン
バ43は、衝突のためのプール30を出口26の直下方
に備えており、プール30には、出口26の周縁28か
ら流れ落ちた水が溜る。加速コーン42中を通過した排
出気流e’は、出口26よりプール30に向かって吹き
出され、プール30内の水と激しく衝突し、その後、ま
た出口周縁28より流れ落ちる水が形成する水幕b’
(図6)とも、混合される。渦流チャンバ44は、上記
の気流および液体の混合体を周回させて渦流を形成する
ことができる略円筒状のチャンバであって、混合チャン
バ43の側方に、これと連通して接続され、さらに、そ
の中に、気流および液体の混合体が周回する際、液体が
その表面上を伝って流れる内壁表面31を有する。内壁
表面31は、混合チャンバ43のプール30表面に連続
する円筒周面よりなる。従って、混合チャンバ43内に
て水と衝突・混合した排出気流は、次いで、渦流チャン
バ44の方に向けられ、該チャンバ44内に流入する。
空気および水の混合体は、渦流チャンバ44内に流入す
るや否や、そこで周回し始め、その流れが渦を巻き、渦
流fが形成される。慣性の効果により、水幕bを通り抜
けた排出気流が持つエネルギーは、殆ど減衰されずに、
空気および水の混合体が渦流fを形成するエネルギー
に、直接転換され、そしてそのまま渦流エネルギーとし
て維持される。従って、空気および水の混合体が渦流チ
ャンバ44に移行し渦流fを形成する段階での圧力損失
は、最小化される。渦流fは、それに働く遠心力の作用
により、それに含まれる粒子の中、比重がより重い水滴
および塗料粒子などを、渦流チャンバ44の中心より内
壁表面31に向けて移行せしめる。従って、水の一部
は、渦流fに沿って渦流チャンバ44の内壁表面31上
を伝い流れ、水膜c’を形成する。これとともに、移行
してきた塗料粒子などは、その水膜c’に捕捉される。
塗料粒子は、互いに接触して凝集し、その粒径が増加す
る。結果として、水膜c’による塗料粒子の捕捉がます
ます進行する。渦巻き体45は、“空気および水の混合
体”の渦流fを減速し、相当に長い時間の間滞留させた
後、ウェットスクラバ41外に放出する構造体であっ
て、渦流チャンバ44と連通して接続される。渦巻き体
45は、渦流チャンバ44の内壁表面31と連続しかつ
流れ断面積が徐々に増加する螺旋曲面の内壁表面32を
有するとともに、拡張された排出口33を下向きに備え
ている。従って、渦巻き体45内に導かれた“空気と水
との混合渦流”は、通常、好適には約10m/sもしく
はそれ未満の速度に十分に減速され、その後、排出口3
3より下方へ放出される(図6中、矢印g’で示され
る。)。よって、静圧力は動圧の減少分だけ回復され、
“空気と水との混合渦流”がウェットスクラバ1外に放
出される段階の圧力損失もまた、最小化されている。
【0008】しかし、上記の試作品のウェットスクラバ
41は、予想に反して、気流中に含まれる粒子の捕捉性
能が悪く、予測された値よりも約10%ないし約15%
より低い捕集効率しか得られなかった。しかして、本発
明者は、さらなる研究により、上記の原因は次のとおり
である旨の事実を究明した。試作品のウェットスクラバ
41にあっては、渦流チャンバ44および渦巻き体45
が平行に並び設けられ、よって、それら構造体の内部空
間においては、図7に示すように、矢印qで示される屈
曲した流路が形成されている。つまり、渦流チャンバ4
4の内壁表面31および渦巻き体45の内壁表面32
は、各々独立に隣接しているだけで、一緒になって実質
螺旋渦状の流路を取り囲む構成となっていない。従っ
て、ウェットスクラバ41の運転時、水が渦流チャンバ
44の内壁表面31上そして渦巻き体45の内壁表面3
2上を全体にわたって十分に伝い流れることなく、ま
た、“空気および水との混合体”は不完全な形態の渦流
となってウェットスクラバ41の内部を通過し、結果と
して、気流中の粒子を取り除くスクラバ性能は、予期し
た値よりも悪いものとなる。その上、水がそれら内壁表
面31、32の全体にわたって伝い流れないため、図8
に示すように、渦流チャンバ44の角隅とか渦巻き体4
5の角隅などにおいて、必要な厚さの水膜が形成されな
い部位(図7中、Hで表わす。)が生じ、そして、その
ような部位Hには、塗料粒子などが沈着しそして蓄積さ
れやすく、短い期間の使用で、ウェットスクラバ41の
内部が汚れたものになるという欠点が見られた。
【0009】本発明は、上記の欠点を解消するだけでな
く、渦流チャンバおよび渦巻き体の一組が備えられた構
造の渦流型ウェットスクラバをさらに発展させたところ
の改良された新規な渦流型ウェットスクラバを提供する
ものである。本発明の目的は、完全な形態の渦流を確実
に形成することができ、同時に粒子捕捉のための液体の
膜をウェットスクラバの内壁表面の全体に形成すること
ができ、従って、気流中の粒子の捕捉効率が改良され、
所期どおりのスクラバ性能を達成することができ、しか
も、ウェットスクラバ内部の粒子沈着による汚れの発生
を低減することができ、よって、スクラバ内部の清掃・
保守をより容易にするところの渦流型ウェットスクラバ
を提供することにある。上記のスクラバ性能には、気流
中の粒子の除去の改良に加え、より好ましくは、圧力損
失の最小化によりエネルギー消費および騒音が顕著に低
減される性能も含まれる。本発明の他の目的は、上記の
優れた性能を有するウェットスクラバであって、自動車
ボディ等の塗装に利用される塗料スプレーブースのう
ち、より小流量の排出気流が吸い込まれる区域に好都合
に適用することができる渦流型ウェットスクラバを提供
することにある。また、別の側面において、本発明の目
的は、上述の改良された渦流型ウェットスクラバを備え
た塗料スプレーブースを提供することにもある。なお、
本発明のその他の目的は、以下の記載より、または、そ
の記載から自明な事項に基づいて、容易に理解されう
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、より明確に
は、気流から、その中に含まれる粒子を取り除くウェッ
トスクラバにおいて、該ウェットスクラバは、全体とし
て弯曲した筒状構造体よりなり、気流が流入して通過し
必要により加速される一方、気流中の粒子の捕捉のため
の液体が供給される部分であって、上端の入口と、該入
口より下方に伸び、気流がその中を通り抜ける通路を取
り囲みかつ前記液体が該入口周縁から流下しうる内周壁
とを備える流入部と、該流入部の下側に連続して設けら
れた、前記気流と前記液体とを混合する部分であって、
前記流入部を通り抜けた前記気流と前記内周壁上を流れ
落ちた前記液体とが衝突混合されるプ−ルを備えた混合
部と、該混合部の側方に連続して設けられた、該気流お
よび液体の混合体を周回させて渦流を形成する部分であ
って、該混合体をその中で周回させうるように螺旋状に
もしくは渦巻き状に弯曲された筒体であって、該混合体
の周回の際、液体がその表面上を伝い流れる内壁表面を
備えた渦巻き部と、該渦巻き部に連続して設けられた、
前記気流および液体の混合体を減速してから放出する部
分であって、開口断面積が該渦巻き部における通路より
もより拡大された通路を、拡張された放出口とともに有
する放出部とを備えてなる、渦流型ウェットスクラバに
関する。本発明は、典型的には、自動車組立て工場にお
ける自動車ボディおよび自動車部品の塗装のための塗料
スプレーブースに装備されるウェットスクラバ、つまり
水を粒子の捕捉のための液体として使用し、塗料ミスト
を含む排気流から、その中に含まれる塗料粒子を取り除
くところの上記の渦流型ウェットスクラバに関する。ま
た、本発明は、他の側面において、 a)対象物の噴霧塗装がなされるスプレー室と、 b)該スプレー室の下方に位置し、そして、開口部を有す
るフロープレートがその上部に備えられたスクラバ室
と、 c)該スクラバ室のフロープレートに、流入部が該開口部
に適合するように装備された上記本発明の渦流型ウェッ
トスクラバと、 d)塗料粒子の捕捉のための水を前記フロープレート上に
供給しそして該ウェットスクラバの流入部の内周壁上に
流入させる水供給手段と、および e)取り除くべき塗料粒子を含む前記スプレー室からの排
出空気を、前記ウェットスクラバに通して引き出す排気
機構とを備えてなる、塗料スプレーブースに関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に従う渦流型ウェットスク
ラバは、全体として弯曲した、より具体的には、上下に
伸びる部分と、その下端より螺旋状にもしくは渦巻き状
に弯曲する部分とが連なって形成された筒状構造体より
なる。すなわち、本発明のウェットスクラバは、下降す
る気流と流下する捕捉のための液体とを衝突混合する部
分と、次いで生じた気流および液体の混合体を螺旋渦状
もしくは渦巻き状の流路に沿って流し通す部分よりな
る。より詳細には、本発明の渦流型ウェットスクラバ
は、流入部、混合部、渦巻き部および放出部の各部分よ
り、構成される。
【0012】流入部は、気流がその中に流入して必要に
より加速される一方、気流中の粒子を捕捉するための液
体が供給される部分であって、上端の入口と、該入口よ
り下方に伸び、気流がその中を通り抜ける通路を取り囲
む内周壁であって前記液体が入口周縁から下方の出口の
周縁まで流下しうる内周壁とを備える。流入部は、好ま
しくは、開口断面積が入口より出口にかけて縮小する通
路を取り囲む一周する内周壁を備える。この場合、粒子
の乗り合わせた気流、例えば塗料ミストを含む排出気流
は、流入部の中の通路を通り抜けるとき、加速される。
他方、粒子の捕捉のための液体は、流入部の入口の周縁
より内周壁に供給され、該内周壁を流下する。従って、
流入部の中を通過した気流と、その内周壁の上を流下し
た液体とが、出口より放出されて、下側の混合部内に導
かれる。さらに、この段階の気流の圧力損失を最小化す
るべく、流入部は、特に好ましくは、一周にわたって隅
部位を持たない内周壁であって、出口より放出される気
流の速度が出口断面の全体について実質均一となるよう
な多次元弯曲表面を有する内周壁を備えている。この多
次元弯曲表面は、流入部の入口の断面積、出口の断面積
および流入部の高さ(入口と出口の間隔)の各値に基づ
いて流体力学数値解析によりコンピュータ演算で以て自
動決定される。一般に、その弯曲表面は、放物線曲面に
近い曲表面になる。混合部は、流入部の下側に連続して
設けられた、上記の気流と液体とを混合する部分であっ
て、少なくとも、流入部を通り抜けた気流と流入部の内
周壁に沿って流れ落ちた液体とを衝突混合するためのプ
−ルを、普通、流入部の出口の直下方に備えてなる。従
って、混合部の内部空間においては、流入部を通り抜け
た気流が下方のプールに向けて勢いよく放出され、そし
て流入部より流れ落ちて溜ったプール内の液体と衝突
し、混合される。次いで、生じた気流および液体の混合
体は、渦巻き部の方に向けられるが、その際、捕捉のた
めの液体が流入部の出口付近より流れ落ちることで形成
される液体の幕とも、さらに混合される。より好ましく
は、気流の風量に応じて気流と液体の衝突混合をより効
率よく為すために、気流の通過速度を自在に調節しうる
調節手段を流入部の出口付近もしくは混合部内に付設す
ることができる。調節手段としては、例えば、気流の流
路の断面積を自在に拡大、縮小しうる例えばダンパーよ
り成る。渦巻き部は、気流および液体の混合体を周回さ
せて渦流を形成する部分であって、混合部の側方に連続
して設けられる。この部分は、気流および液体の混合体
をその中で周回させうるように螺旋状にもしくは渦巻き
状に弯曲された筒体よりなり、該混合体の周回の際、液
体がその表面上を伝い流れる内壁表面を備えてなる。こ
の内壁表面は、好ましくは、混合部のプールに連続する
円筒周面状の内壁表面よりなる。渦流の形成は、液体と
混じり合う気流中に含まれる種々の粒子同士の接触を促
進し、かつ、それら粒子を渦巻き部内に長時間滞留せし
める。また、渦流により生じる遠心力によって、比重の
より大きい液体の一部は渦巻き部の内壁表面上を伝って
流れ、しかも、気流中に含まれる塗料粒子なども、比重
の大変大きい粒子であるため、その内壁表面上を伝い流
れる液体の中に捕捉される。従って、気流中に含まれる
粒子の液体への捕捉は、顕著に進み、また、気流の一部
が液体と混合せずに排気ファン機構の方へ流れ去る所謂
ショートパス現象は、起きない。要するに、渦流の形成
は、粒子の捕捉効率の向上に顕著に寄与する。しかも、
液体が渦巻き部の内壁表面上を継続して伝い流れること
により、捕捉された粒子が該内壁表面に付着したまま残
留するという事態の発生が防止され、よって、渦巻き部
の内部を、別段の清掃作業を為さずとも、長期にわたっ
てきれいに維持することができる。放出部は、上記の
“空気と液体との混合体の渦流”を減速し、できる限り
長い時間の間滞留させてから、ウェットスクラバ外に放
出する部分であって、渦巻き部に連続して設けられる。
この部分は、開口断面積が渦巻き部における通路より
も、より拡大された通路を、拡張された放出口とともに
有する。例えば、放出部は、渦巻き部の内壁表面と連続
しかつ流れ断面積が徐々に増加する例えば螺旋曲面の内
壁表面を有し、そして、拡張された排出口を下向きに備
えてなる。したがって、放出部にあっては、減速された
“空気と液体との混合体の渦流”が長い時間の間滞留し
てからウェットスクラバ外に放出されるので、渦流は、
そのエネルギーがあまり減衰されずに、より長く持続
し、よって、その間に、気流中の粒子が液体と接触する
機会および頻度がより多くなり、その結果、粒子の捕捉
効率がより向上する。また、“空気と液体との混合体の
渦流”は放出部内で十分に減速してから放出されるの
で、圧力は動圧の減少分だけ回復され、よって、該“渦
流”がウェットスクラバ外に放出される段階の圧力損失
はより少なくなる。好適な放出部は、例えば、気流が流
入部から風速20〜40m/sにて混合部内に導入され
たとき、渦巻き部からの“空気と液体との混合体の渦
流”を減速し、風速5m/s以下にて放出する性能を有
する。
【0013】本発明による渦流型ウェットスクラバの特
徴は、次のとおりである。一般に、気流中に含まれる粒
子を液体の中に捕捉するとき、該気流を液体と衝突させ
て混合するのが最も効果的な方法であるが、空気流と液
体の混合を開いた空間内で行なうと、混合が不十分とな
るだけでなく、衝突の際、液体の飛散が生じうる。そこ
で、本発明のウェットスクラバは、空気流と液体との衝
突混合を閉じられた部屋(混合部)の中で行なう構成と
し、騒音の軽減を図っている。また、空気流および液体
が、混合の前も混合の後も、ウェットスクラバ内部を通
過するときの圧力損失を最小化することが、ウェットス
クラバ全体のエネルギー消費の低減の観点より、要求さ
れる。そこで、本発明のウェットスクラバは、全体とし
て弯曲した筒状構造体よりなる。特に、本発明は、圧力
損失を最小化するために、空気流が液体と衝突する際の
慣性力を殆ど減衰させることなく、空気流と液体との混
合体が直接、渦流を形成するエネルギーに転換・利用す
ることができる構造、つまり、混合部に連通し、好まし
くはプールに連続する内壁表面を有する渦巻き部を備え
る構成を採用している。その上、本発明のウェットスク
ラバにおいては、渦巻き部および放出部の内部に、気流
および液体の混合体が螺旋渦状にもしくは渦巻き状に流
れ通るところの流路が、形成されており、また、液体が
表面上を伝い流れるところの、該流路を取り囲む内壁表
面が備えられている。従って、本発明にあっては、運転
時、気流および液体の混合体が渦巻き部から放出部にわ
たって、それらの内部空間を螺旋渦状にもしくは渦巻き
状に流れ通り、実質完全な形態の渦流が形成される。こ
れと同時に、液体がそれら部分の内壁表面上を伝い流
れ、液体の十分な厚さの膜がその内壁表面の全体にわた
って形成される。したがって、本発明の渦流型ウェット
スクラバは、完全な形態の渦流が形成されることより、
いわゆる水飛びが生じず、気流中の粒子の捕捉性能がよ
り改良され、渦流を左右両側にそれぞれ形成する構造の
大型のウェットスクラバの性能に匹敵する程の良好なス
クラバ性能を発揮することができ、また十分な厚さの液
膜がウェットスクラバの内壁表面の全体にわたって形成
されることより、粒子の堆積、および塗料粒子の沈着に
よる汚れの発生などの不具合が起きない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態として、図面
により具体化された実施例を説明することにより、本発
明をより明らかにする。
【0015】図1は、自動車工場において自動車ボディ
を噴霧塗装するのに使用される塗料スプレーブース10
の内部を図示する。ブース10は、3つのより小さい区
分室即ち、頂部の給気室6、中央のスプレー室7、およ
び底部のスクラバ室8に分かれている。ブース10は、
排気ダクト11と接続され、これは、排気ファン機構
(図示せず)に導かれている。給気室6には、フィルタ
12が、この区分室とスプレー室7の境に張設固定され
ている。また給気室6には、バグフィルタ13も装備さ
れている。従って、空気中の塵埃がバグフィルタ13お
よびフィルタ12によって除去された後、調温・調湿さ
れた空気がスプレー室7に、垂直に下降する気流として
供給される。スプレー室7には、自動車ボディ15に対
する自動噴霧塗装をなすための塗装ロボット14または
他の自動塗装装置が、通常、自動車ボディ15が台車1
6上にて搬送される路の左右両側にそれぞれ配備されて
いる。従って、塗装の間に、自動車ボディ15に付着し
なかった余剰の塗料は、塗料ミストとして空気中に浮遊
する。スクラバ室8には、図2に示すように、その上方
にて、フロープレート17が張設されており、このフロ
ープレート17の中央には、開口部18が形成されてい
る。そして、本実施例のウェットスクラバ1は、その流
入部2が開口部18に固着されることで、フロープレー
ト17に装着されている。従って、スプレー室7内の空
気(塗料ミストを含む)は、排気ファン機構(図示せ
ず)の運転により吸引され、下降する排出気流として、
ウェットスクラバ1の中に導入され、そしてウェットス
クラバ1の中を通過した後、排気チャンバ9内に供給さ
れる。ウェットスクラバ1は、スプレー室7からの排出
気流の中に含まれる塗料粒子を捕捉して取り除くのに、
使用される。フロープレート17の左側および右側に
は、樋19、19がそれぞれ備えられている。ポンプ2
0、20より配管された給水管21、21は、各々、樋
19、19の中に導入されており、ポンプ20、20の
運転によって、水が左側および右側の樋19、19にそ
れぞれ供給される。そして、水d(図2)は、左右の樋
19、19より溢れ出、フロープレート17の左側部位
および右側部位の上をそれぞれ流れて、浅い水溜まりを
形成し、次いで、その中央付近において、ウェットスク
ラバ1の流入部2の入口25の周縁を乗り越えて、流入
部2内に流入する(図1、図2)。この水dは、気流中
に含まれる塗料粒子を捕捉するための液体である。スク
ラバ室8は、その中に、ウェットスクラバ1と連続する
排気チャンバ9を備えている。排気チャンバ9は、排気
ダクト11と結合され、これを介して排気ファン機構と
連通している。排気チャンバ9の底部には、ドレイン2
2が設けられ、そこには、ウェットスクラバ1より排出
された、塗料を含む水が集まる。排気ファン機構に連通
する気流の流路には、いくつかのミストセパレータ23
・・が取り付けられている。なお、図示しないが、塗料
スプレーブース10には、複数基のウェットスクラバ1
・・が、スクラバ室8の長手方向に、つまり自動車ボデ
ィ15がその搬送路に沿って搬送される方向と同じ方向
に、通常、例えば1.5m〜3.0mの等間隔にて配備
されている。
【0016】図3、図4および図5は、塗料スプレーブ
ース10のフロープレート17に装着された本実施例の
渦流型ウェットスクラバ1のそれぞれ、正面図、平面図
および側面図を示す。本実施例の渦流型ウェットスクラ
バ1は、図示するように、全体として弯曲した筒状構造
体、つまり、上下に伸びる部分と、その下端より螺旋状
に弯曲する部分とが連なって形成された筒状構造体より
なる。このウェットスクラバ1は、流入部2、混合部
3、渦巻き部4および放出部5の4部分より、構成され
ている。流入部2は、気流がその中に流入して加速され
るとともに、気流中の粒子を捕捉するための水dが供給
される部分であって、上端の円形の入口25と、入口2
5より下方に矩形の出口26まで伸び、気流がその中を
通り抜ける通路を取り囲む内周壁24とを備える。この
内周壁24は、その開口断面積が入口25より出口26
にかけて縮小する構造を備え、よって、流入部2は、漏
斗に似た形状を成している。従って、スプレー室7から
の排出気流(図3中、矢印eで示す。)が流入部2の中
を下方へ通過するとき、その下降気流の速度は徐々に増
大する構成となっている。また、内周壁24は、流入部
2の出口26より放出される気流の速度が出口断面の全
体について実質均一となるような多次元弯曲表面(一般
に、放物線曲面に近い曲表面)を有する内周壁となって
いる。この多次元弯曲表面のデザインは、流入部2の入
口25の断面積、出口26の断面積、および流入部2の
高さ(入口25と出口26の間隔)の各値に基づいて流
体力学数値解析によりコンピュータ演算で以て自動決定
される。例えば、内周壁24の形状は、流入部2の出口
26における気流が出口26の断面全体にわたって15
m/sないし40m/sの均一な速度となるように、設
定される。従って、空気の流れが流入部2の中を通過す
る段階において、圧力損失はより最小限に減少すること
ができ、また、騒音も実質的に低減することができる構
成となっている。他方、粒子の捕捉のために、フロープ
レート17上で浅い水溜まりを形成する水dは、流入部
2の入口周縁27を乗り越えて、流入部2内に流入す
る。流入部2内に供給された水dは、流入部2の内周壁
24上をもしくは内周壁24に沿って流下する。図3
中、aは、内周壁24上に形成され、その表面上を流下
する水膜を示す。従って、流入部2の中を通過した気流
eと、その内周壁24上を流下した水aとが、出口26
より放出されて下側の混合部3内に導かれる構成となっ
ている。混合部3は、流入部2の下側に連続して設けら
れた構造部分であって、その中には、流入部2を通り抜
けた排出気流e(図3)と、その内周壁24に沿って流
れ落ちた水膜a(図3)とが一緒に衝突混合のために導
入される。混合部3は、これらの衝突混合のためのプ−
ル30を流入部2の出口26の直下方に備えている。プ
ール30は円周面の一部に近い形状の曲表面よりなるプ
ールであって、流入部2より流れ落ちた水は、そのプー
ル30内に溜る。従って、混合部3の内部空間において
は、流入部2を通り抜けた気流eが下方のプール30に
向けて勢いよく放出され、そして流入部2より流れ落ち
て溜ったプール30内の水と激しく衝突し、混合され
る。次いで、生じた気流および水の混合体は、渦巻き部
4の方に向けられるが、その際、水膜aの水が流入部2
の出口26付近より流れ落ちることで形成された水幕b
とも、さらに混合される。渦巻き部4は、気流および水
の混合体を周回させて渦流を形成する部分であって、混
合部3の側方に連続して設けられる。この部分4は、混
合部3で生じた気流および水の混合体をその中で周回さ
せうるように、螺旋状に弯曲された筒体よりなり、ま
た、その混合体の周回の際、水が表面上を伝い流れると
ころの内壁表面31を、プール30の表面に連続する円
筒周面状の表面として備えている。従って、排出気流e
および水の混合体は、水幕bを通過した後、渦巻き部4
内に流入するや否や、周回し始め、そしてそれらの流れ
が渦巻き、渦流fが形成される。この場合、慣性の効果
により、水幕bを通り抜けた排出気流eが持つエネルギ
ーは、殆ど減衰されずに、空気および水の混合体が渦流
fを形成するエネルギーに直接転換され、そしてそのま
ま渦流エネルギーとして維持される。したがって、排出
気流eと水との混合体が混合部3より渦巻き部4内に移
り渦流fを形成する段階での圧力損失は、最小化されて
いる。渦流fは、それに働く遠心力の作用により、それ
に含まれた様々な種類の粒子の中、比重がより重い水滴
を、渦巻き部4の中心より内壁表面31に向けて移行せ
しめる。従って、水の一部は、渦流fに沿って、渦巻き
部4の内壁表面31上を伝い流れるように推進される。
図3中、cは、渦巻き部4の内壁表面31上を伝い流れ
る水膜を表わす。同時に、渦流fは、それに含まれる比
重のさらに大きい粒子、塗料粒子などをも、渦巻き部4
の内壁表面31に向けて移行せしめ、内壁表面31上を
伝い流れる水膜cと接触させる。よって、塗料粒子など
は水cの中に捕捉される。そこで、塗料粒子は、お互い
に接触し、凝集して、粒径のより大きな粒子を形成し、
さらに水膜cの水と混合する。この結果、排出気流に含
まれる塗料粒子の、水膜cによる捕捉は、ますます進行
する。加えて、渦流fは、それに含まれる塗料粒子など
が渦巻き部4内にて長い時間滞留することを可能にす
る。従って、塗料粒子が水と接触する機会および頻度は
増大し、よって、排出気流e中の塗料粒子の水への捕捉
は顕著に進み、また、気流eの一部が水と混合せずに排
気ファン機構の方へ流れ去る所謂ショートパス現象は、
起きない。放出部5は、“空気と水との混合体の渦流”
を減速し、できる限り長い時間の間滞留させてから、ウ
ェットスクラバ1外に放出する部分であって、渦巻き部
4に連続して設けられる。この部分5は、渦巻き部4の
内壁表面31と連続しかつ流れ断面積が徐々に増加する
螺旋曲面の内壁表面32を有し、さらに、拡張された排
出口33を下向きに備えてなる。従って、渦巻き部4よ
り放出部5に導かれた“空気と水との混合渦流”は、放
出部5内において、好適には約10m/s未満の速度に
十分に減速された後に、ウェットスクラバ1外に排出口
33より下方へ放出される(図3中、矢印gで示され
る。)。“空気と水との混合渦流”は放出部5内で十分
に減速されてから放出されるので、静圧力は動圧の減少
分だけ回復され、よって“混合渦流”がウェットスクラ
バ1外に放出される段階の圧力損失はより最小化されて
いる。好適な放出部5は、気流が流入部2から風速20
〜40m/sにて混合部3内に導入されたとき、“空気
と水との混合渦流”を風速5m/s以下にて減速して放
出する性能を有する。また、渦巻き部4の内壁表面31
上における、多量の塗料粒子を含む水は、放出部5の内
壁表面32に沿って伝い流れ、そして排出口33より下
方へ、きれいになった空気とともに、放出される。その
後、塗料粒子の含む水は、排気チャンバ9内のドレイン
22(図2)に集められる。
【0017】以上のとおり、本実施例のウェットスクラ
バ1にあっては、渦巻き部4および放出部5の内部にお
いて、気流および水の混合体が半ば制限されて螺旋渦状
に流れ通るところの流路(図5中、矢印pで示される)
が、形成されており、また、水が伝い流れるところの、
該流路を取り囲む内壁表面31、32が備えられてい
る。従って、本実施例にあっては、運転時、気流および
水の混合体が渦巻き部4から放出部5にわたって、それ
らの内部空間を図中、p方向に螺旋渦状に流れ通り、よ
って、完全な形態の渦流が形成される。また、この完全
な渦流の形成と同時に、粒子捕捉のための水は、渦巻き
部4および放出部5の内壁表面31、32上を螺旋状に
伝い流れ、よって、これら内壁表面31、32の全体に
わたって十分な厚さの水膜が形成される。したがって、
完全な形態の渦流の形成により、いわゆる水飛びが生じ
ず、気流中の粒子の捕捉性能がより改良され、また、内
壁表面31、32の全体にわたる十分な厚さの水膜の形
成により、水がこれらの内壁表面31、32上を継続し
て伝い流れることより、捕捉された塗料粒子などが内壁
表面31、32に付着して残留し、汚れるという事態の
発生が防止される。よって、ウェットスクラバ1の内部
を、別段の清掃作業を為さずとも、長期にわたってきれ
いに維持することができる。その上、ウェットスクラバ
1を通過する排出気流の圧力損失は最小に保たれている
ので、エネルギー消費は減少され、また騒音も低減され
る。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
完全な形態の渦流を確実に形成することができ、同時に
粒子捕捉のための液体の膜をウェットスクラバの内壁表
面の全体に形成することができ、従って、気流中の粒子
の捕捉効率が改良され、所期どおりのスクラバ性能を達
成することができ、しかも、ウェットスクラバ内部の粒
子沈着による汚れの発生を低減することができ、よって
スクラバ内部の清掃・保守をより容易にするという効果
が得られる。従って、本発明の渦流型ウェットスクラバ
は、自動車ボディ等の塗装に利用される塗料スプレーブ
ースのうち、より小流量の排出気流が吸い込まれる区域
に好都合に適用することができるという利点を有する。
さらに、本発明の渦流型ウェットスクラバは、かかる改
良に加え、圧力損失の最小化によりエネルギー消費およ
び騒音を顕著に低減することができるものでもある。ま
た、本発明によれば、上述の改良された渦流型ウェット
スクラバを備えた塗料スプレーブースを提供することが
できるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例のウェットスクラバが
装備された塗料スプレーブースの内部を示す概略図であ
る。
【図2】図2は、図1に示された塗料スプレーブースの
下部、特にスクラバ室内のウェットスクラバ付近を拡大
して示す図である。
【図3】図3は、図1に示された実施例のウェットスク
ラバの正面図である。
【図4】図4は、図1に示された実施例のウェットスク
ラバの平面図である。
【図5】図5は、図1に示された実施例のウェットスク
ラバの側面図である。
【図6】図6は、試作されたウェットスクラバの正面図
である。
【図7】図7は、試作されたウェットスクラバの平面図
である。
【図8】図8は、試作されたウェットスクラバの側面図
である。
【符号の説明】
1 ウェットスクラバ 2 流入部 3 混合部 4 渦巻き部 5 放出部 6 給気室 7 スプレー室 8 スクラバ室 9 排気チャンバ 10 塗料スプレーブース 17 フロープレート 18 開口部 24 内周壁 25 入口 26 出口 27 入口周縁 30 プール 31 内壁表面 32 内壁表面 33 排出口 a 流入部の内周壁を流下する水の流れ b 混合部のプールに流れ落ちる水の幕 c 渦巻き部の内壁表面上を伝い流れる水の膜 d 捕捉のための水 e 排出気流 f 気流および水の混合体が形成する渦流 g 放出される排出気流 p 本ウェットスクラバの内部空間における螺旋渦状
の流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲林 薫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 大森 英俊 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 村知 幹夫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA01 DC02 DC09 DC14 DD05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気流から、その中に含まれる粒子を取り除
    くウェットスクラバにおいて、該ウェットスクラバは、
    全体として弯曲した筒状構造体よりなり、 気流が流入して通過し必要により加速される一方、気流
    中の粒子の捕捉のための液体が供給される部分であっ
    て、上端の入口と、該入口より下方に伸び、気流がその
    中を通り抜ける通路を取り囲みかつ前記液体が該入口周
    縁から流下しうる内周壁とを備える流入部と、 該流入部の下側に連続して設けられた、前記気流と前記
    液体とを混合する部分であって、前記流入部を通り抜け
    た前記気流と前記内周壁上を流れ落ちた前記液体とが衝
    突混合されるプ−ルを備えた混合部と、 該混合部の側方に連続して設けられた、該気流および液
    体の混合体を周回させて渦流を形成する部分であって、
    該混合体をその中で周回させうるように螺旋状にもしく
    は渦巻き状に弯曲された筒体であって、該混合体の周回
    の際、液体がその表面上を伝い流れる内壁表面を備えた
    渦巻き部と、 該渦巻き部に連続して設けられた、前記気流および液体
    の混合体を減速してから放出する部分であって、開口断
    面積が該渦巻き部における通路よりもより拡大された通
    路を、拡張された放出口とともに有する放出部とを備え
    てなる、渦流型ウェットスクラバ。
  2. 【請求項2】水を粒子の捕捉のための液体として使用
    し、塗料ミストを含む排気流から、その中に含まれる塗
    料粒子を取り除くところのウェットスクラバである、請
    求項1記載の渦流型ウェットスクラバ。
  3. 【請求項3】a)対象物の噴霧塗装がなされるスプレー室
    と、 b)該スプレー室の下方に位置し、そして、開口部を有す
    るフロープレートがその上部に備えられたスクラバ室
    と、 c)該スクラバ室のフロープレートに、流入部が該開口部
    に適合するように装備された請求項1または請求項2記
    載の渦流型ウェットスクラバと、 d)塗料粒子の捕捉のための水を前記フロープレート上に
    供給し、次いで該ウェットスクラバの流入部の内周壁上
    に流入させる水供給手段と、および e)取り除くべき塗料粒子を含む前記スプレー室からの排
    出空気を、前記ウェットスクラバに通して引き出す排気
    機構とを備えてなる、塗料スプレーブース。
JP11041504A 1999-02-19 1999-02-19 渦流型ウェットスクラバおよびこれを装備した塗料スプレーブース Pending JP2000237656A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003001038A (ja) * 2001-06-18 2003-01-07 Yutaka Bankin Kogyo Kk 散水式集塵装置
CN109420385A (zh) * 2017-09-03 2019-03-05 郝占宁 一种涡式空气净化器及基于该净化器的空气净化方法

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