JP2000228392A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP2000228392A JP26860199A JP26860199A JP2000228392A JP 2000228392 A JP2000228392 A JP 2000228392A JP 26860199 A JP26860199 A JP 26860199A JP 26860199 A JP26860199 A JP 26860199A JP 2000228392 A JP2000228392 A JP 2000228392A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低開口率の半導体ウェハであっても、半導体ウ
ェハのエッチング終点を安定に検出して、絶縁膜のエッ
チングを精度高く行うエッチング方法を提供する。 【解決手段】シリコン酸化膜501,low−k(1)膜5
02,界面503,low−k(2)膜504,窒化シリコ
ン膜505,下地506から形成された層構造を有する
膜を作り、該層構造を有する膜をプラズマエッチングし
て、界面に溝深さが達したことをエッチング特性の変化
からエッチング終点判定し、該終点判定があったときに
エッチングをこの時点で終了させる絶縁膜のエッチング
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエッチング方法に係
り、特にプラズマ放電を用いたエッチング処理の終点を
発光分光法により検出するのに好適なエッチング終点判
定方法及び装置及びそれを用いた絶縁膜のエッチング方
法に関するものである。絶縁膜としては、シリコン酸化
膜(以後、単に酸化膜と称する。)や低誘電率材料から
なるlow−k膜などがある。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハのドライエッチング処理中
において、プラズマ光における特定波長の発光強度が、
特定の膜のエッチング進行に伴って変化する。そこで、
半導体ウェハのエッチング終点検出方法の1つとして、
従来から、ドライエッチング処理中にプラズマからの特
定波長の発光強度の変化を検出し、この検出結果に基づ
いて特定の膜のエッチング終点を検出する方法がある。
その際、ノイズによる検出波形のふらつきに基づく誤検
出を防ぐ必要がある。発光強度の変化を精度良く検出す
るための方法としては、例えば、特開昭61−53728号公
報,特開昭63−200533号公報等が知られている。特開昭
61−53728号公報では移動平均法により、また、特開昭6
3−200533号公報では1次の最小2乗近似処理によりノ
イズの低減を行っている。
【0003】ところで、プラズマ放電によりエッチング
処理されるウェハのエッチング終点判定を発光分光法に
より行うエッチング終点判定装置は、ウェハを処理する
毎に堆積物付着等により検出信号が弱まり、例えば特開
昭63−254732号公報に記載のように、安定したエッチン
グ終点検出を行うため検出信号のゲイン値,オフセット
値を変更することで検出信号を補正していた。また、例
えば特公平4−57092号公報に記載のように、安定したエ
ッチング終点検出を行うため、ゲイン,オフセット調整
機能を付加することなしに、光電変換手段に取り込まれ
る検出信号を設定値に調整することで補正を行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年の半導体の微細
化,高集積化に伴い開口率(半導体ウェハの被エッチン
グ面積)が小さくなっており、光センサーから光検出器
に取り込まれる特定波長の発光強度が微弱になってい
る。その結果、光検出器からのサンプリング信号のレベ
ルが小さくなり、終点判定部は、光検出器からのサンプ
リング信号に基づいてエッチングの終点を確実に検出す
ることが困難になっている。
【0005】また、半導体デバイスの微細化が進むにつ
れて、配線間の電気的な絶縁を取るために使用されてき
たシリコン酸化膜では電気容量が大きく、配線間の信号
ロスが無視できなくなってきた。その解決策として、配
線間の絶縁材料に低誘電率材料を使用し、配線間の電気
容量を小さくする方法が開発されている。低誘電率材料
(以後、low−k 材と称する)の候補として種々の材料
が開発されてきているが、たとえば、月刊Semiconducto
r World 1998.11 号の74ページに記載のように、無機
系low−k 膜のFSG(k=3.3〜3.6),HSQ(k
=2.9〜3.1),Xerogel(k=2.0以下)が知られ
ているし、有機系low−k 膜としては、SiLk(k=
2.6),BCB(k=2.6),FLARE(k=2.
8),PAE(k=2.8)や有機SOG(k=2.8〜
2.9),HSG(k=2.9)などがある。
【0006】さらに、low−k 膜を用いるとともに、化
学的機械的研磨技術を用いた平坦化法(CMP)を使用
するプロセスにより、従来の配線材料より電気抵抗の小
さい銅による配線を可能にするダマシンプロセスが開発
されつつある。
【0007】このダマシンプロセスでは、初めに配線間
および層間の絶縁材料となるlow−k膜を形成した後、
プラズマエッチングにより配線用の溝を形成し、かつ下
層への電気的な接続を取るためのコンタクトホールを2
層間に形成するデュアルダマシン法が主流である。デュ
アルダマシン法のプロセスも最初にコンタクトホールを
エッチングするか、あるいは溝をエッチングするかで工
程が違うし、現在種々の方法が検討されている段階であ
る。いずれにしても、low−k 膜に溝やコンタクトホー
ルをプラズマエッチングで形成する必要がある。このプ
ラズマエッチングを高精度でしかも工程数の少ないプロ
セスを使用することができれば、歩留まり向上およびコ
スト削減にもつながるため、プラズマエッチングの特性
(エッチング可能な工程および性能)を十分高めること
が必要となる。
【0008】しかし、現在実際に製作したとして報告さ
れているダマシン構造では、low−k膜に設けられる溝
と穴の境界に窒化シリコン膜を挿入してエッチングのス
トッパー層としている。このため、ストッパー層の形成
工程や、ストッパー層を挿入したことによる膜の誘電率
上昇が問題となる。ストッパー層の誘電率が低ければ問
題ないが、プラズマエッチングのストッパー層とするた
めに、low−k 膜とのエッチング選択比や密着性などの
要求があり、現在では窒化シリコン層が一般的に使用さ
れている。
【0009】また、ストッパー層を挿入しても膜厚を厚
くすることは誘電率増加の観点から実施できないため、
エッチングが進行してストッパー層に達したか否かを正
確に判定しなければならない。通常の終点判定システム
でも検出可能であるが、より高精度な判定が望まれる。
さらに望むらくは、ストッパー層を挿入しない構造であ
るが、現状ではエッチングが困難となっている。
【0010】また、絶縁膜エッチング装置では、エッチ
ングを繰り返すにつれてエッチング速度が低下するなど
の経時的な変化が知られている。場合によっては、エッ
チングが途中でストップしてしまう場合もあり、その解
決は必須である。それに加えて、エッチング速度の経時
的な変動をモニターしておくこともプロセス安定稼動の
ためには重要であるが、従来の方法では、単に終点判定
の時間モニターのみである。しかも、エッチング時間が
10秒程度と短い場合の終点判定は、判定準備時間を短
くする終点判定方法としなければならないことと、判定
時間の刻みも十分短くする必要があるが、必ずしも十分
ではない。さらに、絶縁膜では、被エッチング面積が1
%以下の場合が多く、エッチングにともなって発生する
反応生成物からのプラズマ発光強度変化が小さい。した
がって、僅かな変化も検出することのできる終点判定シ
ステムが必要になるが、実用的で安価なシステムは見当
たらない。
【0011】絶縁膜のコンタクトホールを形成するエッ
チングにおいて、リソグラフィの位置ズレを解消するた
め、セルフアラインコンタクト技術が開発されている。
この技術における終点判定も最後のコンタクト部の被エ
ッチング面積が1%以下と少ないため、プラズマ発光強
度変化の検出感度を十分高くしたシステムが必要である
が、安価で高精度という要求を満たした終点判定システ
ムとはなっていない。
【0012】本発明目的は、半導体デバイスの絶縁膜エ
ッチング工程の終点を高精度に計測できる方法もしくは
システムを用い、その性能を利用してダマシンプロセス
およびセルフアラインプロセスのエッチングを高精度に
実施するエッチング方法を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、ダマシンプロセスの
ストッパー層までの時間やセルフアラインコンタクトプ
ロセスのゲート上の絶縁膜までのエッチング時間を計測
してエッチング速度を求め、エッチング装置の経時的な
変化によるエッチング不良を防止することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化膜や低誘
電材料からなるlow−k 膜を含む絶縁膜のエッチング方
法において、シリコン酸化膜,low−k(1)膜,界面,
low−k(1)膜とは膜種の異なる、または膜種が同じで
ある場合に仕様の異なるlow−k(2)膜,窒化シリコン
膜,下地から形成された層構造を有する膜を作り、該層
構造を有する膜をプラズマエッチングして、界面に溝深
さが達したことをエッチング特性の変化からエッチング
終点判定し、該終点判定があったときにエッチングをこ
の時点で終了させる絶縁膜のエッチング方法を提供す
る。
【0015】本発明は、ゲートの上面と側面とに絶縁膜
が形成させたセルファアライメントコンタクト構造をシ
リコン酸化膜のエッチングにより形成するエッチング方
法において、該シリコン酸化膜を二つの酸化膜とその間
に形成した界面とで形成し、酸化膜をエッチングして界
面に溝深さが達したことをエッチング特性の変化からエ
ッチング終点判定し、エッチングを開始した時点から酸
化膜のエッチングが進行し、界面に達した時間を測定
し、この測定データと予め測定してある酸化膜の膜厚か
らエッチング速度を求め、該エッチング速度を使用して
ゲート間の酸化膜のエッチングを行うエッチング方法を
提供する。
【0016】本発明は、更に前記エッチング終点判定方
法は、入力信号波形を第1デジタルフィルタによりノイ
ズを低減するステップと、微分処理により信号波形の微
係数(1次または2次)を求めるステップと、前のステ
ップで求めた時系列微係数波形のノイズ成分を第2デジ
タルフィルタにより低減して平滑化微係数値を求めるス
テップと、該平滑化微係数値と予め設定された値とを判
別手段により比較しエッチングの終点を判定するステッ
プとを含む絶縁膜のエッチング方法を提供する。
【0017】本発明は、更に前記エッチング終点判定方
法は、AD変換手段により特定波長の発光強度の時系列
データを得るステップと、第1のデジタルフィルタリン
グ手段により該時系列データを平滑化処理して平滑化時
系列データを求めるステップと、該平滑化時系列データ
を微分演算手段により微分して微係数の時系列データを
求めるステップと、該微係数の時系列データを第2のデ
ジタルフィルタリング手段により平滑化処理して平滑化
微係数値を求めるステップと、該平滑化微係数値と予め
設定された値とを判別手段により比較しエッチングの終
点を判定するステップとを含む絶縁膜のエッチング方法
を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明に適用するエッチン
グ終点検出方法について説明する。図1を用いて、半導
体ウェハのエッチングを説明する。図1は、半導体ウェ
ハのエッチング装置1及びエッチング終点検出装置10
の構成概要を示す。
【0019】エッチング装置1は、エッチングチャンバ
2の内部に導入されたエッチングガスがマイクロ波電力
等により分解しプラズマとなり、このプラズマにより半
導体ウェハがエッチングされる。エッチング終点判定検
出装置10は、半導体ウェハのエッチング処理中にエッ
チングチャンバ2内に発生するプラズマ光を検出し、そ
の状態に基づき終点判定の処理を行う。エッチング終点
判定検出装置10は、光検出器11,オフセット(加算
回路)15,ゲイン(乗算回路)16,AD変換器17,
デジタルフィルタ回路18,微係数演算回路19,デジ
タルフィルタ回路20,RAM21,判定回路22,D
A変換器23およびCPU30を備えている。CPU3
0で実行される、オートオフセット/オートゲイン制御
処理,センス電圧設定処理、平滑化処理を含むサンプリ
ング処理及び終点判定処理に対応するプログラムは、R
OM31に保持されている。32は外部記憶装置、33
は入出力装置である。
【0020】光検出器11は、エッチング処理中にエッ
チングチャンバ2内に発生したプラズマからの特定波長
の発光を分光器12にて得た後、光ファイバを介して光
電子増倍管13へ取り込む。取り込んだ特定波長の発光
強度は、光電子増倍管13により発光強度に応じた電流
検出信号となり、IV変換器14にて電圧信号へ変換さ
れる。またIV変換器14の電圧信号に対して差動回路
(オフセット)15,増幅回路(ゲイン)16をかけ
る。
【0021】AD変換器17によりサンプリング信号と
して出力された信号は、時系列データyiとしてRAM
21に収納される。時系列データyはデジタルフィル
タ回路18により平滑化処理され平滑化時系列データY
としてRAM21に収納される。平滑化時系列データ
は、微係数演算回路19により微係数値(1次微分
値あるいは2次微分値)の時系列データdが算出さ
れ、RAM21に収納される。微係数値の時系列データ
は、デジタルフィルタ回路20により、平滑化処理
され平滑化微係数時系列データDとしてRAM21に
収納される。平滑化微係数値は、判定回路22により予
め設定されている値と比較され、これらの生波形信号ま
たは演算波形信号を使用してエッチングの終点検出を行
う。
【0022】この生波形信号および演算波形信号は、エ
ッチングチャンバ1でウェハを処理する毎にエッチング
チャンバ1内に堆積物付着等により検出信号が弱くな
り、ウェハ毎に終点を検出する条件が変化してしまう。
そこで光電子増倍管13の出力電圧を制御するセンス電
圧と増幅回路16のゲインの二つを変化させることによ
りウェハ毎の検出信号を同一にし、同一条件でエッチン
グの終点検出を行うことができる。
【0023】エッチング終点判定検出装置10は、図に
示すように、オートオフセット/オートゲイン制御処
理,センス電圧設定処理,平滑化処理を含むサンプリン
グ処理及び終点判定処理の各機能を有する。これらの処
理について、図2以下で説明する。
【0024】エッチング処理開始に伴い、サンプリング
開始命令が出される(100)。エッチングの進行に従
って変化する特定波長の発光強度が、光検出器により発
光強度に応じた電圧の光検出信号として検出される。こ
の光検出信号は、AD変換器によりサンプリング信号I
としてデジタル値に変換され、RAMに収納される。
A/D変換時のオートオフセット/オートゲイン制御に
おいて、次式(1)の時系列データyを求める(10
1)。
【0025】 y=I+d …(1) 但し、Iはオフセットゼロで低ゲイン、dはオフセ
ットゼロで高いゲイン。
【0026】次に、光検出器11のセンス電圧設定時間
以内か判断する(102)。もし、電圧設定時間の時、
センス電圧設定の処理に進む(103)。センス電圧設
定時間以降の時は、時系列データyが予め設定された
値、例えば4V以上か否か判断する(106)。時系列
データyが4V以上のときは、センス電圧を時系列デ
ータyが予め設定された、例えば0.6V 以下に変更
する(107)。時系列データyが4V未満のとき
は、平滑化処理に進む。
【0027】すなわち、第1段目のデジタルフィルタに
よりノイズを低減し、平滑化時系列データyを求める
(108)。次に、微分処理(S−G法)により信号波
形の微係数(1次または2次)diを求める(10
9)。さらに、上記時系列微係数波形のノイズ成分を2
段目のデジタルフィルタにより低減した平滑化微係数時
系列データDを求める(108)。そして、予め設定
された終点判定レベルLを用いて、(D−L)*(D
i−1−L)を求める(111)。
【0028】次に、(D−L)*(Di−1−L)符
号の正負判定により、エッチングプロセスの終点判定処
理を行う(112)。すなわち、負であれば真と判定
し、サンプリングを終了する(113)。もし、正あれ
ば最初のステップ101に戻る。
【0029】次に、センス電圧設定の処理(103)で
は、光検出器11のセンス電圧と出力電圧の関係式か
ら、平滑化時系列データyと検出器の暗電流値を用い
て、平滑化時系列データyが予め設定された電圧y
となるセンス電圧を算出する(104)。さらに、設定
されたセンス電圧において、平滑化時系列データy
が、次式(2)のように、予め設定された電圧y
なっているかどうかをチェックし、なっていなければ、
センス電圧を変更し(105)、最初のステップ101
に戻る。
【0030】 y−y0≦y≦y+y0 y0=0.1V …(2) 本発明によれば、オートセンスすなわち、光電素子の特
性を利用し、光信号強度を最適化することができる。こ
れにより、光信号強度を高速に最適レベルに設定でき
る。このオートセンスは、ステップエッチング時に効果
が大きい。
【0031】サンプリング信号Iの検出精度は、増幅
回路16のゲインとAD変換器17の分解能により制限
される。例えば、ゲイン1の増幅回路と制限電圧±10
Vで分解能12ビットのAD変換器を用いた場合、最小
分解電圧は4.88mV であり、光検出信号が約2.5
Vの変動検出精度は、0.2%(0.0488mV/2.
5V)となり十分な検出精度になっていない。そこで、
前記差動回路4のオフセット値と前記増幅回路5のゲイ
ン値を制御することにより検出精度の高精度化を行う。
【0032】図3に、差動回路15のオフセット値制御
および増幅回路16のゲイン値制御のフローチャートを
示す。サンプリング開始命令100により、まず、差動
回路15のオフセット値をゼロに設定(1010)、増
幅回路16のゲイン値は1に設定する(1011)。A
D変換器17により光検出信号のデジタル変換されたサ
ンプリング信号Iを取得する(1013)。このサン
プリング信号IをRAM21に収納する(101
4)。
【0033】次に、CPU30は前記サンプリング信号
値Iを用いて、DA変換器23より差動回路15のオ
フセット値を設定する(1015)。そして、増幅回路
16のゲイン値を予め設定された値に設定する(101
6)。次のステップにおいて、光検出器11の光検出信
号は、前のステップで設定された差動回路15,増幅回
路16を介して、AD変換器17によりデジタル変換さ
れ、サンプリング信号ΔIを取得する(1017)。
次のステップにおいて、CPU30はすでに収納したサ
ンプリング信号IとΔIとの加算値を光検出信号の
時系列データyとしてRAM21に収納する(101
8)。CPU30は収納される時系列データyを基に
四則演算を行い、時系列データyiの信号強度比較演算
や微分処理演算などを行う。
【0034】オートオフセット制御は、次の点に特徴が
ある。
【0035】1)オフセット値と差動増幅値との和によ
り入力信号の絶対値を求める。
【0036】2)入力信号の絶対値は毎ステップ、オフ
セット値を求め、そのオフセット値より差動増幅値を検
出する。
【0037】3)オフセット値はAD変換のゲインを低
ゲインに設定して検出する。
【0038】4)差動回路へのオフセット値はDA変換
器の分解能より1ビット切捨て、設定する。
【0039】オートオフセット制御は、AD変換器の差
動増幅回路を利用し、AD変換器の分解能を最大限に引
き上げる方法に特徴がある。
【0040】すなわち、最初のステップで、入力信号波
形を低ゲイン動作にてAD変換し信号電圧の大まかな絶
対値を求める。そして次のステップで、AD変換器の差
動増幅回路への入力電圧を、DA変換器の分解能を考慮
して、求める(10mV以下を切捨て)。さらに、前の
ステップで求めたAD変換器への入力電圧Vを、DA
変換器より出力する。
【0041】さらに、入力信号の差動波形を高ゲイン動
作にてAD変換し、差動信号電圧Vを高精度に求め
る。そして、次のステップでは、前の2つのステップで
求めた電圧値を合成する。
【0042】電圧:V=V+V 本発明のオートオフセット制御によれば、信号波形の時
間変化を高精度にAD変換可能となる。すなわち、AD
変換器の最大変換領域測定モードで計測することにより
入力波形強度の大きな信号に対応できる。
【0043】また、ADにおけるビット量子化誤差を低
減できる。さらに、DA変換におけるビット量子化誤差
も低減できる。また、差動増幅の結果、出力される信号
レベルは低くなりAD変換器のゲインを最大限に上げ高
精度に計測できる。さらに、入力信号波形の値を高精度
に測定できる。
【0044】なお、オートオフセット制御は、EPD等
の光信号だけでなく、バイアス信号,圧力信号,流量信
号など電気信号のAD変換処理に適応可能である。ま
た、AD変換器のダイナミックレンジを拡張できる。
【0045】図4に、オフセット制御およびゲイン制御
を行わない従来例の発光変動測定結果例を示す。図5
に、オフセット制御およびゲイン制御を行った場合の発
光変動測定結果例を示す。図から発光変動検知精度が約
0.5%より約0.02%に向上していることがわかる。
そのため、終点判定に用いる微係数時系列データを精度
良く求めることができ、エッチング処理の終点判定を安
定に行えると言う効果がある。さらに、求められる時系
列データyはプラズマ発光がない場合をゼロとし、エ
ッチング処理が行われている状態では、時系列データy
は必ずゼロより大きな値をもつ。そのため、得られた
時系列データyを基に四則演算する場合、ゼロ割処理
の回避処理を特別に設ける必要がなく、終点判定処理フ
ローが簡素になり、ソフト的な誤作動を低減するという
効果がある。
【0046】次に、センス電圧設定の処理について説明
する。
【0047】図1において、DA変換器23を介して光
電子増倍管13のセンス電圧を変化させると、光電子増
倍管13の出力電圧を制御できる。図6に、光電子増倍
管13の増倍率特性を示す。光電子増倍管13の高電圧
Hvに対する高電圧増倍管13の出力電圧Iはベキ乗の
関係にあり、その関係は次式3により求められる。
【0048】 I=Hv (例えばa=7.5) …(3) 光電子増倍管13の高電圧Hvを直接求めることが出来
ない場合、例えば、CPUによりコントロールされるセ
ンス電圧Vを次式4にて変換することにより光電子増倍
管13の高電圧Hvを求めることができる。
【0049】 Hv=50×V+400 …(4) 従って、式3に式4の関係を利用することにより、ある
発光量に対して期待する光電子増倍管13の出力を得る
ためのセンス電圧Vを求めることができる。この関係は
式3,式4より式5にて表される。
【0050】 V=Hv/50*Exp(1/a×Log(I/(I−I))−8 (ただしHv=50×V+400) …(5) ここでIは目標とする光電子増倍管13の出力電圧、
はその時のセンス電圧、Iは初期の光電子増倍管
の出力電圧、Iは光電子増倍管の暗電流による出力電
圧、Vはその時のセンス電圧である。
【0051】光電子増倍管には暗電流があり、センス電
圧が小さい場合には光電子増倍管の出力電圧に暗電流が
及ぼす影響が大きい。例えば、Iは初期の光電子増倍
管の出力電圧でありこの時のセンス電圧が非常に小さい
値であるならば式5のようにIから暗電流による光電
子増倍管の出力電圧Iを減算することにより、求める
センス電圧が正確に求めることができる。
【0052】この暗電流を求めるタイミングであるが、
例えばウェハがチャンバへ搬入後プラズマ発生前に測定
する、もしくはウェハがチャンバへ搬入されていない時
に暗電流を測定する方法がある。
【0053】以上の手法で求めたセンス電圧Vを設定
することにより目標とする光電子増倍管13の出力電圧
が出力できる。また増幅回路16のゲインは通常固定値
倍とする。
【0054】センス電圧には限界があり、センス電圧の
最大値を設定しても目標とする光電子増倍管の出力電圧
が出力されない場合は、通常固定値倍のゲインを調
整することで演算波形信号を増幅させる。例えば、目標
とする光電子増倍管13の出力電圧が2Vであった場
合、センス電圧を最大値に設定したときの出力電圧が1
Vであるとしたならば、増幅回路16のゲインは通常の
固定値×2倍のゲインを設定すること(ゲイン補正)
で、エッチング終点検出に用いる演算波形信号を同一と
することができる。
【0055】図7に、センス電圧値,ゲイン値を求める
フローチャートの一例を示す。波形調整実施命令(10
31)によりセンス調整およびゲイン補正を行う。波形
調整実施命令(1031)により現在のセンス電圧値取
得(1032)および現在の生波形信号値取得(103
3)する。生波形信号が例えば目標電圧値2Vになるよ
うに上記で取得したセンス電圧値および生波形信号値と
数3を用いてセンス電圧値を求める(1034)。DA
変換器23より光電子増倍管13に求めたセンス電圧値
を出力し(1035)、調整の効果が現れるのに必要な
時間だけ待つ(1036)。その後、目標電圧値2Vと
現在の生波形信号値とを比較し誤差が基準以内かどうか
の判定(1037)を行い基準以内であればセンス調整
終了とする(1038)。
【0056】誤差が基準を外れていた場合は、以下のス
テップを踏む。まず、上記出力したセンス電圧値が最大
値以上かどうかの判定を行い(1039)、最大値以上の
場合は現在の生波形信号値と2Vを比較し比率を通常設
定しているゲイン値に乗算(ゲイン補正)し(1040)、
センス調整及びゲイン補正終了とする(1041)。上記
出力したセンス電圧値が最大値となっていなければ、セ
ンス電圧値を現在より0.1V 増減させセンス電圧値を
出力する(1042)。センス調整に要した時間が一定
基準時間以上かどうかの判定を行い一定基準時間以上
(1043)であればセンス調整終了(1038)とし、
基準時間未満であれば、目標電圧値2Vと現在の生波形
信号値との比較(1037)へ戻りループとなる。この
ループは例えば0.1秒周期である。
【0057】図8にセンス電圧およびゲイン補正を行う
他の実施例のフローチャートを示す。基本的な処理の流
れは図7に示したものと同様である。センス値がオーバ
ーフローした場合(1039)、もしくはセンス調整に
一定時間経過した場合(1043)は、目標とする生波形の出
力電圧、例えば2Vと現在の生波形信号値の比をとり、
メモリ内に記憶する。
【0058】また、その時のセンス電圧値もメモリ内に
記憶する。センス値には求めたセンス電圧値を出力し、
ゲインは固定値のままとする。このままでは、目標の2
Vにはならないが、マイクロコンピュータのプログラム
内で2Vと現在の生波形信号値の比を踏まえた計算を行
うことによりセンス調整終了(1038)とする。
【0059】以上説明したエッチング終点判定装置で
は、数3を使用することで光電子増倍管13の目標出力
電圧に対するセンス電圧値を正確に求めることができる
ため、ゲインが通常一定値となり、ゲインによるウェハ
毎のS/N比及び暗電流の増幅のばらつきを抑えること
ができる。また、センス電圧値がオーバーフローした場
合でもゲイン値で補正、または目標出力電圧と現在出力
電圧との比をプログラム内部で補正することにより、目
標となる演算波形を求めることができるので、安定性の
よいエッチング終点判定を行うことができる。
【0060】次に、図9により、平滑化微係数時系列デ
ータDの算出フローを説明する。デジタルフィルタ回
路18としては、2次バタワース型のローパスフィルタ
を用いる。2次バタワース型のローパスフィルタにより
平滑化時系列データYは式(6)により求められる。
【0061】 Y=b1y+b2y−1+b3y−2 −[a2Y−1+a3Y−2] …(6) ここで、係数b,aは、サンプリング周波数及びカット
オフ周波数により数値が異なる。例えば、サンプリング
周波数10Hz,カットオフ周波数1Hzの時、a2=
−1.143,a3=0.4128,b1=0.0674
55,b2=0.13491,b3=0.067455と
なる。
【0062】2次微係数値の時系列データdは、微係
数演算回路6により5点の時系列データYの多項式適
合平滑化微分法を用いて式(7)から以下のように算出
される。
【0063】 j=2 d=ΣwYi+j …(7) j=−2 ここで、w−2=2,w−1=−1,w0=−2,w1
=−1,w2=2、である。係数の算出は、参考文献:
A. Savitzky,M. J. E. Golay著“AnalyticalChemistr
y”36(1964)p1627に示されている。
【0064】前記微係数値の時系列データdを用い
て、平滑化微係数時系列データDはデジタルフィルタ
回路7(2次バタワース型のローパスフィルタ、但し、
デジタルフィルタ回路5のa,b係数とは異なっても良
い)により式(8)により求められる。 D=b1d+b2d−1+b 3d−2 −[a2D−1+a3D−2] …(8) 図10に、比較例として、エッチング中の元波形及びデ
ジタルフィルタ回路18とデジタルフィルタ回路20を
使用しないで求めた2次微係数時系列データdを示
す。サンプリング時系列データより処理開始から4.2
秒でエッチングの終点を迎えていることがわかるが、2
次微係数時系列データdからは、ノイズのためその判
定が不正確となった。
【0065】図11に、デジタルフィルタ回路18とデ
ジタルフィルタ回路20を使用した場合の波形変化を示
す。図より、平滑化2次微係数時系列データDはノイ
ズが低減され、明確なエッチング処理の終点が求まり終
点判定が安定に行われた。このように微係数演算回路1
9にデジタルフィルタ回路18とデジタルフィルタ回路
20を備えることにより、微係数時系列データのノイズ
を効果的に低減できる。そのため、終点判定に用いる微
係数時系列データを精度良く求めることができ、エッチ
ング処理の終点判定を安定に行えると言う効果がある。
【0066】他の例を、図12〜図14を用いて説明す
る。エッチング終点判定方法は前の実施例と同様であ
る。ここでは、エッチング処理中にエッチング異常が起
こり発光強度のサンプリング信号にパルス状のノイズが
乗った場合の処理について説明する。図12は、時間
2.5秒〜3.5秒の間にパルス状のノイズが乗った場合
の前の実施例の処理手順に従って算出した2次微分波形
を示す。図より、平滑化時系列データYに大きなアン
ダーシュートが現れ、その影響により、平滑化2次微分
値波形が不正確となることがわかる。
【0067】そこで、本例では図13のダイアグラムに
示すように、平滑化2次微係数時系列データD算出処
理手順を一時中断し、異常時処理を行うものである。
今、i=mで異常が発生した場合に、デジタルフィルタ
回路18により平滑化処理され、平滑化時系列データは
Ym−1=ym,Ym=ymと代入される。また、i=
m+1ステップ目ではYm+1=ym+1とする。i=
m+2ステップ目のYm+3は、前記デジタルフィルタ
回路18の2次バタワースローパスフィルタリング処理
により求める。i=m+3ステップ目では、Yiの5点
データ列を用い、微係数演算回路19により微係数値の
時系列データdm+1を演算し、その値をdm−1,d
m、及びDm−1,Dmに代入する。
【0068】これらの値を用いて、平滑化処理され平滑
化微係数時系列データDm+1を求める。i=m+4以
降は図9に示した処理手順に従って平滑化微係数時系列
データを算出する。この異常時処理手順により過去の時
系列データ変化をなした平滑化微係数時系列データを異
常発生から3ステップ目より得ることができる。
【0069】図14に、前記異常時処理を施した場合の
平滑化時系列データYiと平滑化2次微分値波形D
示す。図より2次微分値のゼロを通過する時刻(パルス
状の異常が無い場合は4.5秒であり、本処理では4.5
6秒となる)が、図12と異なり、より正確に求まって
いることがわかる。この様に、異常時処理を行うことに
より、パルス状の発光強度変動がある場合でも、発光変
動の影響を短時間に低減できるため、終点判定に用いる
微係数時系列データを精度良く求めることができ、エッ
チング処理の終点判定を安定に行えると言う効果があ
る。
【0070】デジタルフィルタを利用し、微分処理(S
−G法)を採用することによって、光信号に含まれるノ
イズ(光受光素子のショットノイズ,プラズマ光変動な
ど)を低減できる。
【0071】前述した微分処理によれば、まず、入力信
号波形を第1デジタルフィルタによりノイズを低減す
る。次に、微分処理(S−G法)により信号波形の微係
数(1次または2次)を求める。さらに、前のステップ
で求めた時系列微係数波形のノイズ成分を第2デジタル
フィルタにより低減する。
【0072】また、この例によれば、瞬間的に(サンプ
リング間隔)、生信号レベルの変化量が設定値を超えた
場合、異常時処理がなされる。
【0073】すなわち、微分値平滑化信号の終点判定処
理を中断し、微分値平滑化信号の表示処理を中断し、表
示画面に異常を表示する。もし、生信号レベルの変化量
が設定値以下であれば、最初のステップの平滑化信号時
系列を過去に2ステップ下がり現時点の値を代入する。
さらに、微分値信号と微分値平滑化信号に対し、S−G
法の次数ステップ過去に下がり現時点の値を代入する。
【0074】この異常時処理によれば、デジタルフィル
タのフィルタ特性を制御することにより、ノイズ低減レ
ベルと時間応答特性を設定できる。
【0075】また、S−G法の微分処理により直接、1
次または2次の微係数を算出するため、数学的に精度の
高い微分値を高速処理できる。また、微分値に含まれる
ノイズ成分を除去できる(整数処理時の効果大)。
【0076】さらに、異常時後の高速微分処理ができ、
かつ、異常時の履歴を容易に表示できる。また、異常後
の高速微分処理も可能である。
【0077】この異常時処理によれば、光信号以外の装
置信号からの異常フラグとの併用可能である。また、デ
ジタルフィルタ処理はアナログフィルタと異なり、いつ
でも生信号を演算処理に組み込める。さらに、ステップ
エッチング時に効果が大きい。
【0078】他の例は、前の実施例において異常が発生
した時点m及びm−1ステップ目を表示する表示方法に
関するものである。通常、エッチング処理中はエッチン
グ処理の様子をいつでもモニタできる表示装置のモニタ
画面に微係数時系列データを描画している。例えば、モ
ニタ画面は、図11,図14の(b)のようなものであ
る。
【0079】異常が発生した時点m及びm−1での平滑
化微係数時系列データDm−1,DmはRAM9に補正
された値が収納され、つぎのステップ平滑化微係数時系
列データを求めるために利用される。しかし、エッチン
グ処理の推移を表示するモニタ画面においては、特徴あ
る色彩を持った配色でゼロあるいは予め設定された表示
位置に描画する。これにより、エッチング異常がモニタ
画面上に記憶されるため、エッチング異常の履歴が表示
装置上に残り、異常をリアルタイムにできる監視できる
と言う効果がある。
【0080】以上、本例のエッチング終点判定検出方法
は、発光強度の変化を精度良く算出することができるの
で、本方法を用いたエッチング終点判定検出方法は非常
に安定性のよいエッチング処理終点を判定する方法を提
供することができる。
【0081】図15に、他の例になる終点判定制御のフ
ローチャートを示す。この実施例では、2波長の比較に
よる終点判定を行う。
【0082】エッチング処理開始に伴い、サンプリング
開始命令が出される(100)。エッチングの進行に従
って変化する特定波長の発光を光検出信号として検出す
る。この光検出信号は、AD変換器によりサンプリング
信号Iとしてデジタル値に変換され、RAMに収納さ
れる。A/D変換時にオートオフセット/オートゲイン
制御がなされる(101,101′)。次に、光検出器
11のセンス電圧設定時間以内か判断する(102,1
02′)。もし、電圧設定時間の時、センス電圧設定の
処理(103)に進む。センス電圧設定時間以降の時
は、時系列データy,y′が4V以上か否か判断す
る(106,106′)。時系列データy,y′が
4V以上のときは、センス電圧を0.6V以下に変更す
る(107)。時系列データy,y′が4V未満のと
きは、平滑化処理に進む。
【0083】平滑化処理では、まず、時系列データy
とy′との比を算出する(120)。第1段目のデジタ
ルフィルタによりノイズを低減し、平滑化時系列データ
を求める(108)。次に、微分処理(S−G法)
により信号波形の微係数(1次または2次)dを求め
る(109)。さらに、上記時系列微係数波形のノイズ成
分を2段目のデジタルフィルタにより低減した平滑化微
係数時系列データDを求める(108)。そして、予
め設定された終点判定レベルLを用いて、(D−L)
*(Di−1−L)を求める(111)。
【0084】次に、(D−L)*(Di−1−L)符
号の正負判定により、エッチングプロセスの終点判定処
理を行う(112)。すなわち、負であれば真と判定
し、サンプリングを終了する(113)。もし、正であ
れば最初のステップ101に戻る。
【0085】なお、センス電圧設定の処理(103)
は、図2と同じなので説明を省略する。
【0086】以上述べたこの終点判定処理システムによ
れば、半導体デバイスの絶縁膜エッチング工程の終点を
高精度に計測できる。従って、このシステムを利用し
て、ダマシンプロセスおよびセルフアラインプロセスの
エッチングを高精度に実施する方法を提供することがで
きる。以下、このようなシステムを利用した半導体デバ
イスの製造プロセスを説明する。
【0087】まず、図16から図19は代表的なダマシ
ンプロセスの工程を示したものである。図16はセルフ
アラインデュアルダマシン、図17は溝を先に加工する
プロセス、図18は穴を先に加工するプロセス、図19
は穴と溝の境界層が形成されていない場合のプロセスで
ある。図19に示したプロセスは最も工程数が少なく、
理想的なプロセスであるが、穴と溝の境界面が形成され
ていないため、ウェハ面内のエッチング速度均一性やエ
ッチング速度の再現性など、エッチング特性への要求が
厳しく、量産プロセスで採用する上で解決しなければな
らない課題が多い。
【0088】図16のセルフアラインデュアルダマシン
の例でダマシンプロセスの工程について説明する。先ず
穴を加工するために、レジスト201に露光現像により
穴があけられる。レジストの下には、窒化シリコン膜2
02,low−k 膜203,窒化シリコン膜204,下層
の配線となる下地205が形成されている。始めに、レ
ジスト201に穴の形状に対応したマスクを露光現像に
より形成し、次に、プラズマエッチングでストッパー層
となる窒化シリコン膜202にレジスト201の穴に対
応した開口部を形成する。次に、レジスト201を除去
し、窒化シリコン膜202の上にlow−k 膜206,酸
化膜207を形成する。このlow−k 膜206は上部の
配線層間絶縁膜になる。
【0089】次に、酸化膜207の上に溝加工用のレジ
ストマスク209を露光現像で形成し、プラズマエッチ
ングで酸化膜207とlow−k 膜206をエッチングす
る。この時のエッチングは、low−k 膜206の下地に
相当するストッパー層の窒化シリコン層202で停止す
る。次に、酸化膜207を溝208のマスクとし、窒化
シリコン膜202を穴のマスクとしてプラズマエッチン
グすると、穴210が形成される。最後に下地205と
のコンタクトを取るため、窒化シリコン膜204をエッチ
ングする。この後、開口部(穴210)にアルミニウム
や銅などの配線材料を埋め込み、上部を平坦化して配線
が形成される。
【0090】セルフアラインデュアルダマシンのプラズ
マエッチングで問題となるのは、ストッパー層の窒化シ
リコン膜202が厚いと全体としての誘電率が高くなっ
てしまうため、数nm程度に薄膜化されることにある。
非常に薄い膜なので、low−k膜との選択比を高くしな
ければならない。また、エッチング速度の均一性や再現
性が悪いと、オーバーエッチを過剰に実施しなければな
らず、これも選択比を高くしなければならない理由とな
る。
【0091】本発明においては、low−k 膜206,2
03のエッチング時間を終点判定システムにより判定
し、所定のオーバーエッチングを施した後、エッチング
を終了する。この場合、短時間の時間刻み、好ましくは
0.1s 程度の時間刻みで終点を判定することが要求さ
れる。なぜなら、ストッパー層の窒化シリコン膜202
や204が数nmと非常に薄いためである。
【0092】前述した終点判定方法を用いることによ
り、low−k 膜のエッチングが終了し窒化シリコン膜ま
で達した時間を正確に判定することができるので、スト
ッパー層の窒化シリコン202が必要以上にエッチング
されるのを防止することができる。
【0093】さらに、本発明では、下地205の上に形
成された窒化シリコン膜204をエッチングするのに終
点判定システムでエッチング終了時間を判定し、所定の
オーバーエッチングを施した後、エッチングを終了す
る。本発明の方法により、下地205のエッチングを少
なくすることが可能になるが、このための終点判定シス
テムには、前述の短時間で終点を判定できる機能の他
に、プラズマが点灯してエッチングが開始してから終点
判定が可能になるまでの準備時間が短くなければならな
い。この時間は好ましくは5s以下が望ましい。この様
な短時間でかつ短い時間刻みで終点が判定できると、1
0s程度でエッチングが終了する場合も、エッチング終
点判定によるオーバーエッチング量の設定が可能にな
り、下地205の削れも制御できる。
【0094】次に、図17,図18は、ダマシンプロセ
スの工程の他の例を示したものである。図17は溝を先
に加工するプロセス、図18は穴を先に加工するプロセ
スであり、図17と図18は、穴を先に加工するか溝に
するかの違いであり、本発明の適用に関しては上述の内
容と同じである。いずれの場合も、酸化膜302,low
−k 膜303,窒化シリコン膜304,low−k 膜3
05,窒化シリコン膜306及び下層の配線となる下地
307が形成されている。
【0095】図17では、先ず、溝加工用のレジストマ
スク301を露光現像で形成し、プラズマエッチングで
酸化膜302とlow−k 膜303をエッチングし、溝3
08を形成する。この時のエッチングは、low−k 膜3
03の下地に相当するストッパー層の窒化シリコン層3
04で停止する。次に、レジストマスク309を塗布し
て露光現像し、プラズマエッチングを行いレジストマス
ク309を除去すると、穴310が形成される。最後に
下地307とのコンタクトを取るため、窒化シリコン膜
306をエッチングする。この後、開口部(310)に
アルミニウムや銅などの配線材料を埋め込み、上部を平
坦化して配線が形成される。
【0096】また、図18では、穴加工用のレジストマ
スク301を露光現像で形成し、プラズマエッチングで
酸化膜とlow−k 膜をエッチングし、穴310を形成す
る。この時のエッチングは、low−k 膜305の下地に
相当するストッパー層の窒化シリコン膜306で停止す
る。次に、溝加工用のレジストマスク311を露光現像
し、プラズマエッチングを行いレジストマスクを除去す
ると、溝308が形成される。最後に下地307とのコ
ンタクトを取るため、窒化シリコン膜306をエッチン
グする。この後、開口部にアルミニウムや銅などの配線
材料を埋め込み、上部を平坦化して配線が形成される。
【0097】図17,図18のダマシンプロセスによれ
ば、短時間で終点判定システムが立ち上がり、短時間刻
みの終点判定が可能なので、このシステムを用いて窒化
シリコン膜までのエッチング終点を判定して所定のオー
バーエッチングを実施することにより、ストッパー層な
どの薄膜の過剰エッチングを抑制し、高精度なエッチン
グ結果を得ることができる。
【0098】次に、図19を用いて、図16のストッパ
ー層である窒化シリコン膜202が形成されていない場
合のデュアルダマシンプロセスを説明する。穴加工用の
マスクが形成されたレジスト401,酸化膜402,lo
w−k 膜403,窒化シリコン膜404,下地405が
形成された層をエッチングする。始めに、窒化シリコン
膜404まで達する穴406をlow−k 膜403にプラ
ズマエッチングで形成する。次にレジストを塗布して露
光現像し、溝加工用のマスクが形成されたレジスト40
7とする。このレジスト407をマスクに溝を加工する
が、low−k 膜403に所定の溝深さが形成された時点
でエッチングを停止する。このlow−k膜403は一様
なので、窒化シリコン膜に達した時点を終点とするよう
な終点判定はできない。したがって、エッチング速度を
予め測定しておき、エッチング時間を管理することで溝
深さまでエッチングを実施する。この場合のエッチング
は、ウェハ面内のエッチング速度均一性および再現性が
厳しく要求される。
【0099】前述した終点判定システムのように、短時
間で測定準備の立ち上げが可能で判定時間刻みも短いよ
うな高精度システムで、かつプラズマの僅かな変化(僅
かなエッチング特性の変動)をも判定することが可能な
システムを使用することにより、以下の方法が可能とな
り、より高精度な溝加工が可能となる。すなわち、図2
0に示したようなlow−k膜構造を導入する。シリコン
酸化膜501,low−k膜502,界面503,low−k
膜504,窒化シリコン膜505,下地506から形
成された層構造とする。この時、low−k 膜502とlo
w−k 膜504は膜種の異なる低誘電体材料とする。な
お、同じ膜種であっても僅かに仕様が異なるものや、lo
w−k 膜504を形成した後、一旦膜形成を中断して大
気に晒したり、表面状態がバルクと異なるようなプロセ
スとし、low−k 膜502と504の間に界面503が
形成されることが重要である。この構造では、界面50
3が形成されているものの、構成膜材料は全て低誘電率
材料なので、膜全体の誘電率を低く維持することが可能
である。
【0100】次に、この膜をプラズマエッチングする
が、マスク材は図19等と同様なので省略した。図19
の溝加工工程からスタートし、界面503に溝深さが達
したとき、バルクと界面503ではエッチング特性が僅
かに変化する。本発明の終点判定システムを用いると界
面503に達した時間を判定できるので、この時点でエ
ッチングを終了すると、界面503を溝深さとしたスト
ッパー層の窒化シリコンが挿入されないデュアルダマシ
ン構造が完成する。この場合の終点判定に要求される性
能は、界面503のエッチングは極短時間で終了するの
で、プラズマの僅かな変化を高精度で検出することがで
きるばかりでなく、短い時間刻みでプラズマ発光を計測
して変化量を判断することができなければならない。な
お、本発明の終点判定システムは上記の要求を満足する
ことができるという特徴がある。なお、508は下地5
06とのコンタクト用の穴である。
【0101】次に、セルフアラインコンタクト技術への
本発明の適用例を示す。図21はセルフアラインコンタ
クトのエッチング前の断面図であり、図22はエッチン
グ後の断面図である。従来のコンタクトホールはゲート
間の距離分より若干小さい距離に設計され、リソグラフ
ィの位置合わせのズレを解消するようにしている。これ
に対し、図21,図22に示したように、セルフアライ
ンコンタクト構造では、ゲートの上面と側面とに絶縁膜
を形成するので、ゲート上にコンタクトホールが重なっ
ても絶縁膜で保護されるようになっている。したがっ
て、リソグラフィの位置ズレに対する裕度が大きく取れ
るので、ゲート電極間距離を従来より狭めた設計が可能
となっている。
【0102】図21のセルフアラインコンタクトは、レ
ジスト601,TEOSやBPSGなどの酸化膜60
2,SOGなどの酸化膜603,窒化シリコン膜60
4,下地605,ゲート606の膜構造となっている。
ゲート606の間が最終的なコンタクトを取る領域であ
り、本実施例の膜構造では、窒化シリコン膜604に穴
底607が形成されている。したがって、酸化膜602
のエッチングが終了した後、窒化シリコン膜607の除
去工程が必要である。セルフアラインコンタクト膜のプ
ラズマエッチングは、CF系のガスを使用したプロセス
が開発されていて、エッチング特性に関する研究例も多
数報告されているので、ここではエッチングについての
記載は省略する。
【0103】エッチングの課題は、図22に示したよう
に、レジストの穴底(607に対応)の削れが顕著である
ことや、窒化シリコン膜604の肩の部分608が削れ
てしまう問題などがある。特に、酸化膜エッチングで
は、エッチングを繰り返し実施していると、エッチング
室内壁の温度が変動したり、内壁へのエッチングガスや
エッチング反応生成物の堆積特性が変動したり内壁から
のガス放出挙動が変化したりといった現象により、エッ
チング特性が変化し、場合によっては下地までエッチン
グができなくなることもある。この現象は、エッチスト
ップと呼ばれることもある。エッチストップが発生する
と、デバイス不良が多量に発生するため、絶対に防止し
なければならない。それに加えて、発生した場合に現象
を検出することも重要である。
【0104】前述した終点判定システムを用いた場合
は、短時間でプラズマ発光の変化、すなわちエッチング
特性の変化を測定することができるとともに、プラズマ
変化の測定時間刻みが短いので、僅かなエッチング特性
の変動検出の時間精度も高い。この様な特徴を利用し、
図21の状態でエッチングを開始した時点から酸化膜6
02のエッチングが進行し、酸化膜603の上面(酸化
膜602と酸化膜603の界面)に達した時間を測定す
る。このデータと予め測定してある酸化膜602の膜厚
からエッチング速度を求め、それを酸化膜602のエッ
チング速度データとして記録したり、保存したりする。
また、それまでにエッチングした場合のエッチング速度
データとこのデータを比較することで、エッチング装置
の経時的な変化を知ることができる。これを、たとえば
エッチング装置のコントロールパネルに表示し、装置の
安定性を確認しながら生産を続けることも歩留まり向上
に効果がある。
【0105】前述した方法によれば、エッチング速度が
エッチングを実施しながら簡便に測定できるので、装置
安定稼動のモニターとしても活用できる。次に、酸化膜
603をエッチングしてゲート間の狭い領域をエッチング
することになるが、肩の部分608のエッチングを抑制
して選択比向上を図ったり、窒化シリコン膜604の穴
底607に達した後のオーバーエッチング時間を定めた
りする場合の基礎データに、上記の方法で求めたエッチ
ング速度を使用することも可能である。また、ゲート間
の酸化膜603のエッチング速度を同じような方法で求
め、エッチング特性の安定性確認やエッチストップの発
見に役立てることもできる。なお、膜厚が事前にわかっ
ていない場合でも、エッチング時間がウエハ毎にどの程
度変化しているかを調べることで、ロット内のエッチン
グ特性の安定性確認を行うことができる。これも、前述
したように、装置のコントローラーに表示させて常時モ
ニターすることも可能であり、これにより、プロセス条
件変更時期や全掃期間を決定できる。
【0106】もう一つの例は、短時間に測定準備が可能
で短い時間刻みで終点判定できるという特徴を活かした
ものである。セルフアラインコンタクトのエッチングが
終了した状態を示した図22において、窒化シリコン膜
604をエッチングにより除去し、下部(下地605)と
上部とのコンタクトを形成する場合に、前述した終点判
定システムを用いた短時間高精度終点判定を実施する。
窒化シリコン膜604の底607が非常に薄いため、エ
ッチング終点が正確に判定できなければ、下地605が
エッチングされ過ぎてしまう。エッチング時間は10数
秒と短いので、従来以上にプラズマ計測準備時間を短く
しなければならないが、この終点判定システムを使用す
ることで、問題なく終点を判定できる。
【0107】また、図1の実施例では、チャンバ2内に
発生したプラズマからの特定波長の発光を分光器12に
て得ているが、分光器12の代わりに特定波長領域の光
を通過させ、その他の波長領域の光は阻止もしくは大幅
に減衰させる光学フィルタを用いても同じ効果が得られ
る。
【0108】さらに、チャンバ2内に発生したプラズマ
からの特定波長の発光量の時系列信号を得る方法とし
て、図1の実施例では分光器と光電子増倍管を用いる例
を示したが、特開昭59−18424 号公報に記載されている
様に、スリット,グレーディング及びラインセンサを用
いて多波長に対応した信号をAD変調器によりディジタ
ル化し、所定周期毎に記憶装置に蓄えると共に、所望波
長に対応したデータを所定周期毎に取り出すことによっ
ても行うことができる。このシステムでは、色々の所望
波長を電子的に設定できる利点がある。
【0109】なお、スリット,グレーディング及びライ
ンセンサを用いた場合、ラインセンサの走査スタート信
号の間隔を長くすると蓄積される電荷が増大し、出力信
号が大きくなる性質があるため、ラインセンサからの出
力信号の大きさをモニタリングし、その最大値を所定の
値になる様にラインセンサの走査スタート信号の間隔を
調節することにより、自動ゲイン調節ができる。
【0110】また、ラインセンサの素子数が所望の波長
精度に対して不十分な場合は、内挿することにより波長
精度を向上することができる。
【0111】このシステムにおけるグレーディング毎の
特性のばらつきは、リニアセンサ面に分光される光の波
長のばらつきになる。このため、スリットに入力する光
として、チャンバーからの光の外に既知の光スペクトル
を有する較正用標準光源からの光も入力可能とし(例え
ば二又ファイバの使用)、定期的に較正用標準光源をO
Nして、上記記憶装置に蓄えられるデータの対応波長の
較正を行うこともできる。
【0112】なお、本例はプラズマを用いたエッチング
終点判定について述べたが、同じくプラズマを用いたク
リーニングの終点判定にも有効であり、エッチング処理
後のプラズマクリーニングやプラズマCVD後のプラズ
マクリーニングの終点判定にも適用、すなわち、プラズ
マ処理の終点判定に適用でき、次の特徴を有する。
【0113】(1)発光分光法を用いたプラズマ処理の
終点判定において、特定波長の発光強度の時系列データ
を得るAD変換手段と、該時系列データを平滑化処理す
る第1のデジタルフィルタリング手段と、該平滑化時系
列データの微係数を求める微分演算手段と、更に、算出
された微係数の時系列データを平滑化処理する第2のデ
ジタルフィルタリング手段と、該平滑化微係数値と予め
設定された値とを比較し、プラズマ処理の終点を判定す
る判別手段を備えたことを特徴とするプラズマ処理終点
判定装置。
【0114】(2)上記のプラズマ処理終点判定装置に
おいて、プラズマ処理の異常を検出する手段と、この異
常検出時に前記平滑化時系列データと前記微係数の時系
列データと前記平滑化微係数時系列データとをそれぞれ
修正する、第1デジタルフィルタリング補正手段と、前
記微分演算補正手段と、第2デジタルフィルタリング補
正手段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理終点判
定装置。
【0115】(3)発光強度の微係数の時系列データに
よりプラズマ処理の終点を判定する方法において、前記
微係数の時系列データの変遷を示す表示手段と、異常検
出時に前記微係数の時系列データ表示上に異常を示す表
示手段を備えたことを特徴とするプラズマ処理終点判定
装置。
【0116】
【発明の効果】以上本発明のエッチング方法によれば、
low−k(1)膜とlow−k(2)膜との間に界面を形成して
エッチング終点判定を行うようにしているので、わずか
なエッチング特性の変化を検出して、エッチング処理終
点を判定することができ、この時点でエッチングを終了
すると、界面を溝深さとしたストッパー層の窒化シリコ
ンが挿入されないデュアルダマシン構造を完成すること
ができる。
【0117】また、本発明によれば、ダマシンプロセス
のストッパー層までの時間やセルフアラインコンタクト
プロセスのゲート上の絶縁膜までのエッチング時間を計
測してエッチング速度を求めることができるから、エッ
チング装置の経時的な変化によるエッチング不良を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な1つの例になるエッチング
終点判定装置のシステム系統図である。
【図2】図1の装置における処理手順の第1の実施例を
示すダイアグラム図である。
【図3】図2の処理手順の中の、オフセット制御及びゲ
イン補正のフローチャート例を示す図である。
【図4】オフセット制御およびゲイン制御を行わない従
来例の発光変動測定結果例を示す図である。
【図5】図5に、オフセット制御およびゲイン制御を行
った場合の発光変動測定結果例を示す図である。
【図6】光電子増倍管の増倍率特性を示すグラフであ
る。
【図7】センス電圧およびゲイン補正のフローチャート
例を示す図である。
【図8】センス電圧およびゲイン補正の他の例のフロー
チャート図である。
【図9】平滑化微係数時系列データDの算出フローを
説明する図である。
【図10】図1の装置のデジタルフィルタ手段を使用し
ない場合の元波形及び処理波形を示す波形図である。
【図11】図1の装置の元波形及び処理波形を示す波形
図である。
【図12】図9の処理手順に従いノイズが生じた場合の
元波形及び処理波形を示す波形図である。
【図13】平滑化微係数時系列データDの算出フロー
の第2の例における処理手順を示すダイアグラム図であ
る。
【図14】図13の例の元波形及び処理波形を示す波形
図である。
【図15】図1の装置における処理手順の第2の例を示
すダイアグラム図である。
【図16】セルフアラインデュアルダマシンプロセスの
例を示す図である。
【図17】溝を先に加工するダマシンプロセスの工程例
を示す図である。
【図18】穴を先に加工するダマシンプロセスの工程例
を示す図である。
【図19】穴と溝の境界層が形成されていない場合のプ
ロセスの工程例を示す図である。
【図20】low−k 膜構造を導入したプロセスの工程例
を示す図である。
【図21】セルフアラインコンタクト技術へのエッチン
グ終点検出方法の適用例を示す図であり、セルフアライ
ンコンタクトのエッチング前の断面図である。
【図22】セルフアラインコンタクト技術へのエッチン
グ終点検出方法の適用例を示す図であり、セルフアライ
ンコンタクトのエッチング後の断面図である。
【符号の説明】
1…エッチング装置、2…エッチングチャンバ、10…
エッチング終点判定検出装置、11…光検出器、15…
オフセット(加算回路)、16…ゲイン(乗算回路)、
17…AD変換器、18…デジタルフィルタ回路、19
…微係数演算回路、20…デジタルフィルタ回路、21
…RAM、22…判定回路、23…DA変換器、30…
CPU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 健 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 幾原 祥二 山口県下松市大字東豊井794番地 日立テ クノエンジニアリング株式会社笠戸事業所 内 (72)発明者 西畑 廣治 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 高橋 主人 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 加治 哲徳 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 中元 茂 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化膜や低誘電材料からなるlow−k 膜を
    含む絶縁膜のエッチング方法において、 シリコン酸化膜,low−k(1)膜,界面,low−k(1)
    膜とは膜種の異なる、または膜種が同じである場合に仕
    様の異なるlow−k(2)膜,窒化シリコン膜,下地から
    形成された層構造を有する膜を作り、 該層構造を有する膜をプラズマエッチングして、界面に
    溝深さが達したことをエッチング特性の変化からエッチ
    ング終点判定し、 該終点判定があったときにエッチングをこの時点で終了
    させることを特徴とする絶縁膜のエッチング方法。
  2. 【請求項2】ゲートの上面と側面とに絶縁膜が形成させ
    たセルファアライメントコンタクト構造をシリコン酸化
    膜のエッチングにより形成するエッチング方法におい
    て、 該シリコン酸化膜を二つの酸化膜とその間に形成した界
    面とで形成し、酸化膜をエッチングして界面に溝深さが
    達したことをエッチング特性の変化からエッチング終点
    判定し、エッチングを開始した時点から酸化膜のエッチ
    ングが進行し、界面に達した時間を測定し、この測定デ
    ータと予め測定してある酸化膜の膜厚からエッチング速
    度を求め、該エッチング速度を使用してゲート間の酸化
    膜のエッチングを行うことを特徴とするエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記エッチング終点判定方法は、入力信号波形を第1デ
    ジタルフィルタによりノイズを低減するステップと、微
    分処理により信号波形の微係数(1次または2次)を求
    めるステップと、前のステップで求めた時系列微係数波
    形のノイズ成分を第2デジタルフィルタにより低減して
    平滑化微係数値を求めるステップと、該平面化微係数値
    と予め設定された値とを判別手段により比較しエッチン
    グの終点を判定するステップとを含むことを特徴とする
    絶縁膜のエッチング方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、 前記エッチング終点判定方法は、AD変換手段により特
    定波長の発光強度の時系列データを得るステップと、第
    1のデジタルフィルタリング手段により該時系列データ
    を平滑化処理して平滑化時系列データを求めるステップ
    と、該平滑化時系列データを微分演算手段により微分し
    て微係数の時系列データを求めるステップと、該微係数
    の時系列データを第2のデジタルフィルタリング手段に
    より平滑化処理して平滑化微係数値を求めるステップ
    と、該平滑化微係数値と予め設定された値とを判別手段
    により比較しエッチングの終点を判定するステップとを
    含むことを特徴とする絶縁膜のエッチング方法。
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