JP2000222117A - ハンドポインティング装置、指示位置表示方法及び記録媒体 - Google Patents

ハンドポインティング装置、指示位置表示方法及び記録媒体

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JP2000222117A
JP2000222117A JP11021422A JP2142299A JP2000222117A JP 2000222117 A JP2000222117 A JP 2000222117A JP 11021422 A JP11021422 A JP 11021422A JP 2142299 A JP2142299 A JP 2142299A JP 2000222117 A JP2000222117 A JP 2000222117A
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JP11021422A
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English (en)
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Kenichi Harakawa
健一 原川
Hitoshi Tsurumaki
均 鶴巻
Hisashi Hanzawa
久 半沢
Masayuki Uritani
真幸 瓜谷
Tetsufumi Kawashima
哲文 川島
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者による指示位置のふらつきに拘らず、
指示位置を表す記号の表示位置のふらつきを抑制する。 【解決手段】 利用者がディスプレイの表示面上の任意
の箇所の指示している状況を複数の方向から撮像し、撮
像によって得られた複数の画像に基づいて、利用者が指
示位置を変えることで位置が変化する特徴点の座標を演
算し(156) 、利用者が指示位置を移動させる動作を行っ
ていないとき(170が否定) には、今回及び過去n周期の
各回における特徴点位置の平均に相当する位置P0を求
め(172) 、表示面上の位置P0に対応する位置にカーソ
ルを表示させる(178,180) 。利用者が指示動作を行って
いるとき(170が肯定) には、位置P0 を今回の周期に
おける特徴点位置とし(174) 、表示面上の位置P0に対
応する位置にカーソルを表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハンドポインティン
グ装置、指示位置表示方法及び記録媒体に係り、特に、
認識対象者を撮像し、認識対象者が指し示した位置に指
示位置を示す記号を表示させる指示位置表示方法、該指
示位置表示方法を適用可能なハンドポインティング装
置、及び前記指示位置表示方法に係る処理をコンピュー
タに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の情報を表示するディス
プレイ、ディスプレイの近傍に到来した情報入力者(利
用者)を互いに異なる方向から撮像する撮像手段を備
え、到来した情報入力者がディスプレイ上の任意の位置
を指等によって指し示した状況を複数の撮像手段によっ
て撮像し、撮像によって得られた複数の画像に基づいて
情報入力者を認識し、情報入力者が指示したディスプレ
イ上の位置を判断し、ディスプレイ上の指示位置にカー
ソル等を表示すると共に、情報入力者が親指を上げるク
リック動作を行ったことを検出すると、ディスプレイ上
の指示位置がクリックされたと認識して所定の処理を行
うハンドポインティング入力装置が知られている(例え
ば特開平4-271423号公報、特開平 5-19957号公報、特開
平5-324181号公報等参照)。
【0003】上記のハンドポインティング入力装置によ
れば、情報入力者がキーボードやマウス等の入力機器に
触れることなく、情報処理装置に対して各種の指示を与
えたり、各種の情報を入力することが可能となるので、
情報処理装置を利用するための操作の簡素化を実現でき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、情報入力者
が所望の位置を指し示す動作(指示動作)は、情報入力
者が自身の腕を上げ、自身の指先や手の先端をディスプ
レイの表示面上の所望の位置を向くように空中で静止さ
せる動作であるが、この静止状態を維持するためには、
作用する重力に抗するために僅かではあるものの筋力を
要する。従って、例えば指示位置を一定の位置に維持す
るために腕や指先、手を一定の位置に静止させようとし
ても、固定物のように厳密に一定の位置に静止させるこ
とは困難であり、指先や手の位置に若干のふらつきが生
ずることが自然である。
【0005】これに対し、従来のハンドポインティング
装置は、指示位置を表す記号(所謂カーソル)を、ディ
スプレイの表示面上の情報入力者による指示位置に表示
する構成であるので、情報入力者の指先や手の位置のふ
らつきに伴って、ディスプレイに表示されるカーソルの
位置がふらつき、利用者(情報入力者)に違和感を与え
ることがあった。
【0006】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、利用者による指示位置のふらつきに拘らず、指示位
置を表す記号の表示位置のふらつきを抑制することがで
きるハンドポインティング装置、指示位置表示方法、及
び記録媒体を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係るハンドポインティング装置
は、画像を表示するための表示手段と、認識対象者を互
いに異なる複数の方向から撮像する撮像手段と、認識対
象者が特定の位置を指し示している状況を前記撮像手段
が撮像することで得られた複数の画像に基づいて、前記
画像中の前記認識対象者に相当する画像部を抽出し、認
識対象者による指示位置又は該指示位置に関連する特徴
量を求めることを繰り返す演算手段と、前記演算手段に
よって求められた指示位置又は該指示位置に関連する特
徴量に基づき、前記表示手段の表示面上における、所定
時間前から現在に至る期間内における指示位置の平均に
相当する表示位置を求め、前記指示位置を示す記号を、
前記求めた表示位置に表示させる表示制御手段と、を含
んで構成している。
【0008】請求項1記載の発明では、撮像手段によっ
て互いに異なる複数の方向から認識対象者(利用者)を
撮像する。この撮像手段は、ビデオカメラ等から成る複
数の撮像装置によって認識対象者を複数の方向から撮像
するよう構成してもよいし、平面ミラー等の光反射手段
を設け、単一の撮像装置により認識対象者を直接撮像す
ると共に、平面ミラーに映っている認識対象者の虚像を
撮像することで、認識対象者を複数の方向から撮像する
よう構成することも可能である。
【0009】また演算手段は、認識対象者が特定の位置
を指し示している状況を、撮像手段が互いに異なる複数
の方向から撮像することで得られた複数の画像に基づい
て、画像中の認識対象者に相当する画像部を抽出し、認
識対象者による指示位置又は指示位置に関連する特徴量
を求めることを繰り返す。従って、認識対象者が、例え
ば表示手段の表示面上の特定の位置を指し示す動作を行
えば、認識対象者による指示位置又は指示位置に関連す
る特徴量が繰り返し求められることになる。
【0010】指示位置に関連する特徴量としては、例え
ば認識対象者が任意の位置を指し示す動作において、認
識対象者が指し示す位置を変えることで位置が変化する
特徴点(例えば認識対象者の手や指等の先端、或いは認
識対象者が把持している指示器の先端等に相当する点)
の3次元座標を用いることができる。また、認識対象者
による指示位置は、特徴点の3次元座標等の指示位置に
関連する特徴量から求めることができる。具体的には、
例えば特徴点を通りかつ表示面と直交する仮想線と表示
面との交点を指示位置としたり、また例えば認識対象者
が指し示す位置を変えても位置が変化しない基準点(例
えば認識対象者の身体の所定部分(例えば腕の付け根や
胸部、或いは背中等)に相当する点、或いは前記所定部
分を基準とし前記所定部分に対して一定の位置に位置し
ている仮想的な点)を通りかつ特徴点を通る仮想線と表
示面との交点を指示位置とすることができる。
【0011】そして、表示制御手段は、演算手段によっ
て演算された指示位置又は指示位置に関連する特徴量に
基づき、表示手段の表示面上における、所定時間前から
現在に至る期間内における指示位置の平均に相当する表
示位置を求め、指示位置を示す記号を、求めた表示位置
に表示させる。これにより、本発明に係るハンドポイン
ティング装置の利用者(すなわち表示手段の表示面上の
特定の位置を指し示す動作を行った認識対象者)による
指示位置が、利用者の意図に反してふらついていたとし
ても、演算手段による指示位置又は指示位置に関連する
特徴量の繰り返し演算の時間間隔が利用者による指示位
置のふらつきの周期よりも短ければ、表示制御手段によ
って求められる表示位置は、所定時間前から現在に至る
期間内における指示位置のふらつきが均された位置とな
る。
【0012】従って、利用者が一定の位置を指示する
(指示しようとする)動作を行っている間は、指示位置
を示す記号はおおよそ一定の位置で静止しているように
表示されることになり、利用者による指示位置のふらつ
きに拘らず、指示位置を表す記号の表示位置のふらつき
を抑制することができる。
【0013】ところで、上記のように、所定時間前から
現在に至る期間内における指示位置の平均に相当する表
示位置に前記記号を表示させるようにした場合、認識対
象者が意識的に指示位置を移動させる動作を行ったとき
には、指示位置の移動に対して前記記号の表示位置が追
随せずに前記記号が緩慢に移動することになるので、利
用者に違和感(或いは不快感)を与える可能性がある。
このため請求項2記載の発明は、請求項1の発明におい
て、表示制御手段は、認識対象者が指示位置を移動させ
る動作をしていると判断した場合には、指示位置を示す
記号を、表示面上の現在の指示位置又はその近傍に表示
させることを特徴としている。
【0014】請求項2記載の発明では、認識対象者が指
示位置を移動させる動作をしていると判断した場合に
は、指示位置を示す記号を、表示面上の現在の指示位置
又はその近傍に表示させるので、認識対象者による指示
位置と、指示位置を示す記号の表示位置と、が略一致す
ることになり、認識対象者が指示位置を移動させる動作
を行った場合には、指示位置の移動に対して前記記号の
表示位置が高速で追随し、前記記号が指示位置の移動に
応じて表示面上を移動することになる。従って、指示位
置を移動させる動作を行った認識対象者(利用者)に違
和感を与えることを防止することができる。
【0015】なお、認識対象者が指示位置を移動させる
動作をしているか否かの判断は、例えば指示位置の単位
時間当りの移動量(移動速度)を閾値と比較する等によ
って行うことができる。また、単位時間当りの指示位置
の移動量に加え、或る時間内における指示位置の移動方
向のばらつきの小ささ等も併せて検知して、上記判断を
行うようにしてもよい。
【0016】請求項3記載の発明は、表示制御手段は、
認識対象者が指示位置を移動させる動作をしていると判
断した場合には、前記所定時間の長さを短くして表示位
置を求めることを特徴としている。上記のように所定時
間の長さを短くすると、表示位置は、より短い期間内に
おける指示位置の平均に相当する位置となるので、現在
の指示位置がより大きく反映された位置となる。請求項
3記載の発明では、認識対象者が指示位置を移動させる
動作をしている場合に所定時間の長さを短くするので、
前記記号の表示位置は指示位置とは必ずしも一致しない
ものの、指示位置の移動に対する前記記号の表示位置の
追随速度が通常の場合よりも高速になり、指示位置を移
動させる動作を行った認識対象者(利用者)に違和感を
与えることを防止することができる。
【0017】また、認識対象者が指示位置を移動させる
動作を行った場合、指示位置の移動に対する前記記号の
表示位置の移動の遅れは、指示位置の移動速度が速くな
るに従って視認され易くなり、前記記号の表示位置のふ
らつきは、指示位置の移動速度が遅くなるに従って目に
付き易くなる。このため、請求項4記載の発明は、請求
項3の発明において、表示制御手段は、指示位置の移動
速度が速くなるに従って、前記所定時間の長さを段階的
又は連続的に短くして表示位置を求めることを特徴とし
ている。
【0018】所定時間前から現在に至る期間内における
指示位置の平均に相当する表示位置に前記記号を表示さ
せる場合、前記記号の表示位置のふらつきの抑制度合
い、及び指示位置の移動に対する前記記号の表示位置の
追随速度は前記所定時間の長さに依存し、所定時間の長
さが長くなるに従って、表示位置のふらつきの抑制度合
いは高くなるものの表示位置の追随速度は低下し、所定
時間の長さが短くなるに従って、表示位置の追随速度が
向上するものの表示位置のふらつきの抑制度合いは低く
なる。
【0019】請求項4の発明では、指示位置の移動速度
が速くなるに従って、前記所定時間の長さを段階的又は
連続的に短くして表示位置を求めるので、指示位置の移
動速度が比較的速い場合には、所定時間の長さが短くさ
れることで、指示位置の移動に対する前記記号の表示位
置の追従速度が速くされ、指示位置の移動速度が比較的
遅い場合には、所定時間の長さが長くされることで、前
記記号の表示位置のふらつきの抑制度合いが高くされ
る。従って、請求項4の発明によれば、指示位置の移動
速度に拘らず利用者に違和感を与えることを防止するこ
とができる。
【0020】請求項5記載の発明に係る指示位置表示方
法は、認識対象者が特定の位置を指し示している状況
を、互いに異なる複数の方向から撮像することで得られ
た複数の画像に基づいて、前記画像中の前記認識対象者
に相当する画像部を抽出し、認識対象者による指示位置
又は該指示位置に関連する特徴量を求めることを繰り返
すと共に、求めた指示位置又は該指示位置に関連する特
徴量に基づき、画像を表示するための表示手段の表示面
上における、所定時間前から現在に至る期間内における
指示位置の平均に相当する表示位置を求め、前記指示位
置を示す記号を、前記求めた表示位置に表示させるの
で、請求項1の発明と同様に、利用者による指示位置の
ふらつきに拘らず、指示位置を表す記号の表示位置のふ
らつきを抑制することができる。
【0021】請求項6記載の発明に係る記録媒体は、認
識対象者が特定の位置を指し示している状況を、互いに
異なる複数の方向から撮像することで得られた複数の画
像に基づいて、前記画像中の前記認識対象者に相当する
画像部を抽出して認識対象者による指示位置又は該指示
位置に関連する特徴量を求めることを繰り返す第1のス
テップ、及び、求めた指示位置又は該指示位置に関連す
る特徴量に基づき、画像を表示するための表示手段の表
示面上における、所定時間前から現在に至る期間内にお
ける指示位置の平均に相当する表示位置を求め、前記指
示位置を示す記号を、前記求めた表示位置に表示させる
第2のステップを含む処理をコンピュータに実行させる
ためのプログラムが記録されている。
【0022】請求項6記載の発明に係る記録媒体には、
上記の第1のステップ及び第2のステップを含む処理、
すなわち請求項5の発明に係る指示位置表示方法に係る
処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが記
録されているので、コンピュータが前記記録媒体に記録
されているプログラムを読み出して実行することによ
り、請求項1の発明及び請求項5の発明と同様に、利用
者による指示位置のふらつきに拘らず、指示位置を表す
記号の表示位置のふらつきを抑制することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図1に示すように、本
発明に係る認識対象者としての情報入力者10が到来す
る箇所の壁面には大画面ディスプレイ12が埋め込まれ
ている。なお、ディスプレイ12としては液晶ディスプ
レイ(LCD)やプラズマディスプレイ、ブラウン管、
光ファイバディスプレイ等の周知の表示手段を適用でき
る。
【0024】ディスプレイ12はパーソナルコンピュー
タ等から成る情報処理装置14に接続されており(図2
参照)、情報処理装置14により、各種の情報が表示面
上に図形、表、文字、画像等の種々の表示形態で表示さ
れる。本実施形態において、情報入力者10は、ディス
プレイ12の前方の図1に示した箇所(情報入力空間)
に到来し、ディスプレイ12の表示面上の各種情報が表
示されている位置を指し示すと共に、クリック動作(詳
細は後述)を行うことにより、情報処理装置14に対し
て各種の指示を与えたり各種の処理を実行させる。
【0025】図2に示すように、情報処理装置14に
は、本実施形態に係るハンドポインティング入力装置2
0のコントローラ22が接続されている。なお、上述し
たディスプレイ12、情報処理装置14、及びハンドポ
インティング入力装置20は、本発明に係る指示位置表
示方法が適用された本発明に係るハンドポインティング
装置に対応している。
【0026】コントローラ22は、CPU22A、RO
M22B、RAM22C、入出力インタフェース22D
を備えており、これらがバスを介して互いに接続されて
構成されている。入出力インタフェース22Dには情報
処理装置14が接続されていると共に、記憶内容を書換
え可能な不揮発性の記憶媒体(例えば磁気ディスク)を
内蔵した記憶装置24、各種の情報を表示するためのデ
ィスプレイ26、オペレータが各種の指示やデータを入
力するためのキーボード28、照明制御装置30、撮像
制御装置34、マーク板駆動装置38、及びCD−RO
Mドライバ40が各々接続されている。
【0027】コントローラ22を本発明に係るハンドポ
インティング装置として機能させるためのプログラム
(以下、単に「プログラム」という)は、例えばCD−
ROMドライバ40に装填されるCD−ROM42に記
憶することができる。プログラムの実行が指示される
と、CD−ROM42からプログラムが読み出され、読
み出されたプログラムがコントローラ22によって実行
される。これにより、コントローラ22を含む各装置は
ハンドポインティング装置として機能する。なお、上記
態様において、CD−ROM42は請求項6に記載の記
録媒体に対応している。
【0028】照明制御装置30には、近赤外域の波長の
光をビーム状に射出する複数の近赤外光照明装置32
A、32Bが接続されている。図1に示すように、近赤
外光照明装置32A、32Bは、情報入力空間の上方の
互いに異なる箇所に配設されており、情報入力空間に到
来した情報入力者10を、互いに異なる方向から照明す
るように照射範囲が調整されている。照明制御装置30
は照明装置32A、32Bの点灯・消灯を制御する。
【0029】撮像制御装置34には、情報入力空間の上
方の互いに異なる箇所に配設された(図1参照)複数の
ビデオカメラ36A、36Bが接続されている。ビデオ
カメラ36A、36Bは、図示は省略するが、近赤外光
に感度を有するCCD等から成るエリアセンサを備えて
いると共に、入射光をエリアセンサの受光面に結像させ
る結像レンズの光入射側に、近赤外域の波長の光のみを
透過するフィルタが設けられている。なお、撮像手段
(カメラ)として遠赤外線カメラを用い、人間(情報入
力者)の体温による遠赤外線と、人間の体温と所定値以
上離れた温度(体温よりも高い温度であっても低い温度
であってもよい)に設定又は温度調整された床から放射
される遠赤外光と、によって人間と背景とを弁別する方
法を用いても良い。この場合は照明装置32A、32B
及び照明制御装置30を省略することも可能となる。
【0030】図3に示すように、ビデオカメラ36A、
36Bは情報入力空間に到来した情報入力者10を互い
に異なる方向から撮像するように向きが調整されてい
る。また、ビデオカメラ36Aは、情報入力空間に到来
した情報入力者10が撮像範囲内に入り、かつ照明装置
32Aから射出された光が結像レンズに直接入射せず、
かつ撮像範囲の中心が、情報入力空間内において照明装
置32Aによる照明範囲の中心と床面から所定高さで交
差するように(照明装置32Aによる床面上の照明範囲
が撮像範囲から外れるように)、向き(撮像範囲)が調
整されている。同様にビデオカメラ36Bは、情報入力
空間に到来した情報入力者10が撮像範囲内に入り、か
つ照明装置32Bから射出された光が結像レンズに直接
入射せず、かつ撮像範囲の中心が、情報入力空間内にお
いて照明装置32Bによる照明範囲の中心と床面から所
定高さで交差するように(照明装置32Aによる床面上
の照明範囲が撮像範囲から外れるように)、向き(撮像
範囲)が調整されている。
【0031】なお、ビデオカメラ36A、36B、撮像
制御装置34、照明制御装置30、及び近赤外光照明装
置32A、32Bは本発明の撮像手段に対応している。
【0032】また図4に示すように、ハンドポインティ
ング入力装置20は、情報入力空間の近傍に配設された
マーク板40を備えている。マーク板40は、透明な平
板に多数のマーク40Aがマトリクス状に等間隔で記録
されて構成されており、マーク40Aの配列方向に直交
する方向(図4の矢印A方向)に沿って情報入力空間を
横切るように移動可能とされている。なおマーク40A
は、画像上での認識が容易な色(例えば赤色)に着色さ
れている。入出力インタフェース22Dに接続されたマ
ーク板駆動装置38は、コントローラ22からの指示に
応じてマーク板40を図4の矢印A方向に沿って移動さ
せる。
【0033】次に本実施形態の作用として、まず、ハン
ドポインティング入力装置20が設置された際にコント
ローラ22によって実行される格子点位置情報初期設定
処理について、図5のフローチャートを参照して説明す
る。
【0034】ステップ100では、マーク板駆動装置3
8により、マーク板40を所定位置(マーク板40の移
動範囲の端部に相当する位置)に移動させる。次のステ
ップ102では、現在のマーク板40の位置において、
マーク板40に記録されている多数のマーク40Aの情
報入力空間内での3次元座標(x,y,z)を各々演算
する。ステップ104では撮像制御装置34を介し、ビ
デオカメラ36A、36Bによって情報入力空間を撮像
させ、次のステップ106では、ビデオカメラ36Aが
情報入力空間を撮像することによって得られた画像(以
下画像Aと称する)を撮像制御装置34を介して取り込
む。
【0035】ステップ108では、ステップ106で取
り込んだ画像A中に存在するマーク40Aの認識(抽
出)を行い、次のステップ110では認識した全てのマ
ーク40Aについて、画像A上での位置(XA,YA)を
演算する。そしてステップ112では、画像A中に存在
する全てのマーク40Aについて、情報入力空間内での
3次元座標(x,y,z)と、画像A上での位置
(XA,YA )とを対応させ、ビデオカメラ36Aの格
子点位置情報として記憶装置24に記憶させる。
【0036】次のステップ114〜120では、上記の
ステップ106〜112と同様にしてビデオカメラ36
Bに対する処理を行う。すなわち、ステップ114では
ビデオカメラ36Bが情報入力空間を撮像することによ
って得られた画像(以下画像Bと称する)を撮像制御装
置34を介して取り込み、ステップ116ではステップ
114で取り込んだ画像B中に存在するマーク40Aの
認識(抽出)を行い、次のステップ118では認識した
全てのマーク40Aについて、画像B上での位置
(XB,YB)を演算する。そしてステップ120では、
画像B中に存在する全てのマーク40Aについて、情報
入力空間内での3次元座標(x,y,z)と、画像B上
での位置(XB,YB)とを対応させ、ビデオカメラ36
Bの格子点位置情報として記憶装置24に記憶させる。
【0037】次のステップ122では、マーク板40が
最終位置(マーク板40の移動範囲のうちステップ10
0における所定位置と反対側の端部に相当する位置)迄
移動したか否か判定する。ステップ122の判定が否定
された場合にはステップ124へ移行し、マーク板駆動
装置38により、マーク板40を所定方向に一定距離
(詳しくは、マーク板40上におけるマーク40Aの間
隔に一致する距離)だけ移動させた後にステップ102
に戻る。
【0038】上記のように、マーク板40が最終位置に
移動する迄、ステップ102〜124が繰り返されるこ
とにより、マーク板40に記録されている多数のマーク
40Aは、情報入力空間内に一定間隔で格子状に並ぶ多
数の格子点に対応する位置へ移動され、ビデオカメラ3
6Aの格子点位置情報として、各格子点の情報入力空間
内での3次元座標と画像A上での位置とが対応されて記
憶装置24に記憶されると共に、ビデオカメラ36Bの
格子点位置情報として、各格子点の情報入力空間内での
3次元座標と画像B上での位置とが対応されて記憶装置
24に記憶されることになる。
【0039】なお、マーク板40及びマーク板駆動装置
38は、上記の格子点位置情報初期設定処理においての
み用いられ、後述する処理では用いないので、上記の処
理を実行した後に、マーク板40及びマーク板駆動装置
38を撤去するようにしてもよい。
【0040】またマーク40Aが記録されたマーク板4
0に代えて、透明な平板にLED等の多数の発光素子が
マトリクス状に配設されたマーク板を用い、マーク板を
一定距離ずつステップ移動させると共に、ステップ移動
における各位置で多数の発光素子を順に点灯させること
を繰り返すことによって上記の処理を行うようにしても
よい。また発光素子が取付けられたハンドを備え、該ハ
ンドを情報入力空間内の任意の位置に移動可能とされた
ロボットアーム装置を用い、ロボットアーム装置によっ
て各格子点に対応する各位置に発光素子を移動させて点
灯させることを繰り返すことによって上記処理を行うこ
とも可能である。
【0041】次に図6のフローチャートを参照し、上記
の格子点位置情報初期設定処理が行われた後にコントロ
ーラ22で定常的に実行される指示判断処理について説
明する。なお、この指示判断処理は情報入力空間に到来
した情報入力者10からの指示の判断等を行うものであ
る。
【0042】ステップ150では、ビデオカメラ36A
から出力される画像Aを表す画像データ、及びビデオカ
メラ36Bから出力される画像Bを表す画像データを各
々取り込み、取り込んだ画像A及び画像Bの画像データ
に基づいて、情報入力空間内に情報入力者10が到来し
たか(存在しているか)否か判定し、判定が肯定される
迄待機する。
【0043】コントローラ22が指示判断処理を実行し
ているときには、図8に示すように、照明制御装置30
は照明装置32A、32Bを交互に点灯させ、撮像制御
装置34は、ビデオカメラ36Aによる情報入力空間の
撮像が照明装置32Aが点灯しているときに行われ、ビ
デオカメラ36Bによる情報入力空間の撮像が照明装置
32Bが点灯しているときに行われるように制御する。
【0044】ビデオカメラ36Aの撮像範囲は照明装置
32Aによる床面上の照明範囲が撮像範囲から外れるよ
うに調整されているので、照明装置32Aによる床面上
の照明範囲内に情報入力者10の荷物やゴミ等の非認識
対象物50A(図3参照)が存在していたとしても、こ
の非認識対象物50Aがビデオカメラ36Aの撮像範囲
に入ることはない。また、床面上のビデオカメラ36A
によって撮像される範囲内に非認識対象物50B(図3
参照)が存在していたとしても、非認識対象物50Bは
照明装置32Aによる照明範囲から外れているので、画
像A中に存在する非認識対象物50Bに相当する画像部
の輝度は非常に低くなる。
【0045】同様に、ビデオカメラ36Bの撮像範囲は
照明装置32Bによる床面上の照明範囲が撮像範囲から
外れるように調整されているので、照明装置32Bによ
って照明される床面上に非認識対象物50Bが存在して
いたとしても、この非認識対象物50Bがビデオカメラ
36Bの撮像範囲に入ることはない。また、床面上のビ
デオカメラ36Bによって撮像される範囲内に非認識対
象物50Aが存在していたとしても、画像B中に存在す
る非認識対象物50Bに相当する画像部の輝度は非常に
低くなる。
【0046】従って、先のステップ150の判定は、例
えば画像A及び画像B中に、高輝度でかつ所定値以上の
面積の画像部が存在しているか否か等の極めて簡単な判
断処理で済む。ステップ150の判定が否定された場合
には、判定が肯定される迄待機する。
【0047】情報入力空間に情報入力者10が到来する
と、ステップ150の判定が肯定されてステップ152
へ移行し、情報入力者10が指示動作を行っているか否
かを表すフラグに0を代入する等の初期設定を行う。次
のステップ154では、情報入力空間から情報入力者1
0が退去したか否か判定する。情報入力空間から情報入
力者10が退去した場合には、前記判定が肯定されてス
テップ150に戻り、情報入力空間に再度情報入力者1
0が到来する迄待機するが、前記判定が否定された場合
には、ステップ156で特徴点座標演算処理を行う。以
下、この特徴点座標演算処理について、図7のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0048】ステップ210ではビデオカメラ36A、
36Bから画像A及び画像Bのデータを各々取り込み、
次のステップ212では取り込んだ画像A及び画像Bか
ら、情報入力者10の全体像に相当する画像部を各々抽
出する。この情報入力者10の全体像に相当する画像部
についても、高輝度の画素から成る所定値以上の面積の
連続した領域を判断することで容易に抽出することがで
きる。
【0049】ステップ214では、情報入力者10の全
体像に相当する画像部に基づき、情報入力者10の身長
を求める。図9に示すように、点Oに位置しているビデ
オカメラ36の結像レンズの焦点距離をf、点Oを通る
鉛直線と情報入力空間の床面との交点Qと点Oとの距離
をH、点Qと情報入力者10が立っている床面上の点P
との距離をR、情報入力者10の頭頂部に相当する点
P’と点Pとの距離hを情報入力者10の身長とする。
また、点POQの成す角度をθ、点P’OQの成す角度
をθ’、ビデオカメラ36のエリアセンサの受光面に結
像される情報入力者10の像の長さをh’、点Pに対応
する受光面上の結像点を点p、点P’に対応する受光面
上の結像点を点p’、受光面の中心oと点pとの距離を
r、受光面の中心oと点p’との距離をr’とすると、
角度θ、θ’、距離r、r’は次の(1)〜(4)式か
ら求めることができる。
【0050】 θ =tan-1(R/H) …(1) θ’=tan-1{R/(H−h)} …(2) r =fθ …(3) r’=fθ’ …(4) 従って、情報入力者10の身長h及び距離Rは次の
(5)式及び(6)式によって求めることができる。
【0051】 h=H{1−tan(r/f)/tan(r’/f)} …(5) R=Htan(r/f) …(6) 距離H及び焦点距離fは既知であるので、ステップ21
4ではビデオカメラ36A、36Bの撮像によって得ら
れた画像A及び画像Bの何れかから距離r、r’を求
め、これを(5)式に代入することにより情報入力者1
0の身長hを求めることができる。また、ステップ21
4では、画像A及び画像Bの各々から距離rを求め、こ
れを(6)式に各々代入して距離Rを各々求めることに
より、情報入力者10の床面上の位置(2次元座標)を
求める。
【0052】ステップ218では、画像A及び画像B上
での情報入力者10の全体像に相当する画像部の形状に
基づいて、情報入力者10が指等によりディスプレイ1
2側を指し示す動作(指示動作)を行っているか否か判
定する。情報入力者10から見たディスプレイ12の方
向は既知であるので、ステップ218の判定は、例えば
情報入力者10の全体像に相当する画像部において、情
報入力者10の手に相当すると判断できる高さ位置に、
情報入力者10から見たディスプレイ12の方向に向か
って突出している部分が有るか否かを判断することで実
現できる。
【0053】これにより、情報入力者10が、図10
(A)に示す直立状態から、図10(B)又は(C)に
示すように腕を上げて手をディスプレイ12側に向けれ
ば、情報入力者10が指示動作を行っていると判定され
ることになる。ステップ218の判定が否定された場合
には、特徴点の3次元座標の演算(詳細は後述)を行う
ことなく特徴点座標演算処理を終了する。
【0054】情報入力者10が指示動作を行っている場
合には、ステップ218の判定が肯定されてステップ2
20へ移行する。ステップ220では、ビデオカメラ3
6Aから取り込んだ画像Aを表す画像データに基づい
て、画像A中に存在する情報入力者10の特徴点PX
抽出し、画像A上での特徴点PXの位置(XA,YA)を
演算する。情報入力者10の特徴点PXとしては、ディ
スプレイ12側を指し示す動作を行っている指の先端に
相当する点等を用いることができる。この場合、情報入
力者10の全体像を表す画像部のうち、情報入力者10
の手に相当すると判断できる高さ位置に、ディスプレイ
12の方向に向かって突出している部分の先端の位置
を、特徴点PXの位置として演算することができる。
【0055】これにより、ビデオカメラ36Aによって
情報入力者10の手が図11(A)に示すように撮像さ
れた場合、特徴点PXの位置として、図11(B)に示
す特徴点PXの座標(XA,YA)が演算されることにな
る。
【0056】ステップ222では、記憶装置24に記憶
されているビデオカメラ36Aの格子点位置情報に基づ
き、画像A上での位置が(XA±dX,YA±dY)の範
囲(図11(B)にハッチングで囲んだ範囲を参照)に
入る格子点を全て検索する。なお、このdX及びdYの
大きさは、格子点の間隔(マーク40Aの間隔)に基づ
き、少なくとも1個以上の格子点が抽出されるように定
められている。
【0057】また、本実施形態ではビデオカメラの結像
レンズとして広角レンズを用いており、仮にdX及びd
Yを一定とすると、ビデオカメラと格子点との距離が大
きくなるに従って多くの格子点が(XA±dX,YA±d
Y)の範囲に入り、後述する特徴点PXの3次元座標の
演算の精度の低下に繋がる。このため、dX及びdY
は、3次元座標上でのビデオカメラからの距離が離れる
に従って値が小さくなるように設定される。従って、3
次元座標上での(XA±dX,YA±dY)に相当する範
囲は、底面がビデオカメラ側に位置している四角錐状と
なる。
【0058】ステップ224では、先のステップ220
と同様に、ビデオカメラ36Bから取り込んだ画像Bを
表す画像データに基づいて、画像B中に存在する情報入
力者10の特徴点PXを抽出し、画像B上での特徴点PX
の位置(XB,YB)を演算する。ステップ226では、
先のステップ222と同様に、記憶装置24に記憶され
ているビデオカメラ36Bの格子点位置情報に基づき、
画像B上での位置が(XB±dX,YB±dY)の範囲に
入る格子点を全て検索する。
【0059】次のステップ228では、画像A及び画像
Bから共通に抽出した格子点を判定する。これにより、
情報入力空間内で特徴点PXに近接した位置に存在して
いる格子点のみが複数抽出されることになる。ステップ
230では、画像A及び画像Bから共通に抽出した格子
点の3次元座標を、格子点位置情報から取り込む。
【0060】本実施形態では、後述するように特徴点P
Xの3次元座標を情報入力空間内で特徴点PXに近接した
位置に存在している複数の格子点の3次元座標から内挿
によって演算する(具体的には、前記複数の格子点の3
次元座標の座標値の重み付き平均により特徴点PXの3
次元座標の座標値を求める)。このため、特徴点PX
3次元座標の演算に先立ち、次のステップ232では、
画像A及び画像Bから共通に抽出した各格子点の画像A
及び画像B上での位置、画像A上での特徴点P Xの位置
(XA,YA)、画像B上での特徴点PXの位置(XB,Y
B)に基づいて、画像A及び画像Bから共通に抽出した
各格子点の3次元座標からの内挿の割合(各格子点の3
次元座標の座標値に対する重み)を決定する。この内挿
の割合は、例えば画像A及び画像B上で特徴点PXと近
接した位置に存在している格子点の3次元座標の座標値
の重みが大きくなるように決定することができる。
【0061】そしてステップ234では、画像A及び画
像Bから共通に抽出した格子点の3次元座標、及びステ
ップ232で決定した内挿の割合に基づいて、特徴点P
Xの3次元座標(XX,YX,ZX)を演算する。上記のよ
うにして特徴点PXの3次元座標を演算すると特徴点座
標演算処理を終了し、指示判断処理(図6)のステップ
158へ移行する。なお、上記の特徴点座標演算処理は
繰り返し実行されるので、該処理によって演算される特
徴点PXの3次元座標の値は、情報入力者10の姿勢や
動作の変化に応じて逐次更新されることになる。なお、
特徴点PXの3次元座標は本発明の「指示位置に関連す
る特徴量」に対応しており、特徴点座標演算処理は本発
明の演算手段(より詳しくは「指示位置に関連する特徴
量を求めることを繰り返す演算手段」)に対応してい
る。
【0062】ステップ158では、先に説明した特徴点
座標演算処理(図7)のステップ218の判定結果に基
づき、情報入力者10が指示動作を行っているか否かを
判定する。なお、特徴点座標演算処理では、情報入力者
10が指示動作を行っている場合(ステップ218の判
定が肯定された場合)にのみ特徴点PXの3次元座標を
演算するので、ステップ158の判定は、例えば特徴点
Xの3次元座標が演算されたか否かを判断することで
行うことができる。ステップ158の判定が否定された
場合には、ステップ160でフラグに0を代入した後に
ステップ154に戻り、情報入力空間内に情報入力者1
0が存在している間はステップ154〜ステップ160
を繰り返す。
【0063】一方、ステップ158の判定が肯定された
場合にはステップ162へ移行し、フラグが0か否か判
定する。ステップ158の判定を前回行ったときに情報
入力者10が指示動作を行っていなかった場合には、ス
テップ160でフラグが0とされているのでステップ1
62の判定が肯定され、ステップ164で変数iに1を
代入すると共にフラグに1を代入した後にステップ16
6へ移行し、先の特徴点座標演算処理で演算された特徴
点PXの3次元座標を特徴点位置Pi(このときはi=1
であるので特徴点位置P1)としてRAM22C等に記
憶する。
【0064】また、ステップ158の判定は、情報入力
空間内に情報入力者10が存在している間繰り返し行わ
れると共に、情報入力者10が指示動作を行っている間
は連続して肯定され、次のステップ162以降の処理・
判定が略一定の周期(情報入力者10がディスプレイ1
2の表示面上の一定の位置を指し示す動作を行っている
ときの特徴点位置のふらつきの周期よりも短い周期)で
繰り返される。ステップ162以降の処理・判定が2回
以上連続して行われる場合、2回目以降の周期ではステ
ップ162の判定が肯定されることにより、何ら処理を
行うことなくステップ166へ移行し、特徴点位置Pi
の記憶のみを行う。
【0065】次のステップ168では、前の周期で特徴
点位置を記憶してから(特徴点位置Pi-1を記憶してか
ら)の特徴点位置の移動量Dを次式に従って演算する。
【0066】D=Pi-1−Piそしてステップ170で
は、ステップ168で求めた移動量Dが所定値以上か否
か判定する。
【0067】ここで、ステップ170の判定が否定され
た場合、すなわち特徴点位置の移動量が所定値未満の場
合には、情報入力者10がディスプレイ12の表示面上
の一定の位置を指し示す指示動作を行っており、情報入
力者10が指示位置を移動させる動作を行っていないと
判断できる(特徴点位置の移動量Dが0でない場合、特
徴点位置の移動は指示位置のふらつきに起因するものと
判断できる)。このため、ステップ170の判定が否定
された場合にはステップ172へ移行し、カーソルの表
示位置の決定に用いる特徴点位置P0として、現在(今
回の周期)の特徴点位置Pi、及び過去のn回の周期で
各々演算・記憶した特徴点位置Pi-n, …, Pi-1の平均
に相当する位置を演算・設定する。
【0068】なお、特徴点位置Pi-n〜Piは各々3次元
座標であるので、特徴点位置P0は、特徴点位置Pi-n
iのX,Y,Z各座標値毎の平均値X0,Y0,Z0を演
算し、この平均値を特徴点位置P0の3次元座標値
(X0,Y0,Z0)とすることで求めることができる。
またnとしては任意の値を設定可能であるが、例えば3
乃至5程度の値を用いることができる。
【0069】次のステップ178では、特徴点位置P0
に基づき、特徴点位置P0を通りかつディスプレイ12
の表示面を含む平面と直交する仮想線(図12に一点鎖
線で示す仮想線54参照)を求め、情報入力者10が指
し示している位置(指示位置)として、ディスプレイ1
2の表示面を含む平面と前記仮想線の交点(図12の点
S参照)の座標(平面座標)を演算し、演算した指示位
置をカーソル(本発明に係る指示位置を示す記号)の表
示位置として設定する。そしてステップ178では、ス
テップ176で設定したカーソルの表示位置を情報処理
装置14へ出力し、カーソルの表示を指示する。これに
より、情報処理装置14は、ディスプレイ12の表示面
上の指示された位置(この場合は現在の指示位置)にカ
ーソルを表示させる。
【0070】このように、情報入力者10が指示動作を
行っており、かつ指示位置を移動させる動作を行ってい
ない場合には、現在及び過去n周期の各々における特徴
点位置Pi-n〜Piの平均に相当する特徴点位置P0を求
め、該特徴点位置P0に対応する指示位置にカーソルを
表示しているので、情報入力者10による指示位置が、
情報入力者10の意図に反してふらついていたとして
も、カーソルの表示位置は、n周期前から現在に至る期
間内における指示位置のふらつきが均された位置とな
る。従って、情報入力者10がディスプレイ12の表示
面上の一定の位置を指示する(指示しようとする)動作
を行っている間は、カーソルはおおよそ一定の位置で静
止しているようにディスプレイ12に表示されることに
なり、情報入力者10による指示位置のふらつきに拘ら
ず、カーソルの表示位置のふらつきを抑制することがで
き、情報入力者10に違和感を与えることを防止するこ
とができる。
【0071】上記のステップ168、170、172、
178、180は本発明の表示制御手段(請求項1に記
載の表示制御手段)に対応している。なお、i≦nのと
きには過去の周期で演算・記憶した特徴点位置のデータ
がn個未満であるので、特徴点位置P0として、現在の
特徴点位置、及び過去の周期で演算・記憶している全て
の特徴点位置の平均に相当する位置を設定する。また、
特にi=1のときには過去の周期の特徴点位置のデータ
が記憶されていないので、ステップ168の移動量Dの
演算は行わず、ステップ170の判定が無条件で否定さ
れ、ステップ172において、現在の特徴点位置Pi
特徴点位置P0として設定する。
【0072】ステップ180の処理を行うと、次のステ
ップ182で変数iを1だけインクリメントし、ステッ
プ182でクリック動作が行われたか否か判定する(詳
細は後述)。判定が否定された場合にはステップ154
へ戻り、ステップ154以降の処理・判定を繰り返す。
【0073】一方、ステップ170の判定が肯定された
場合は、1周期の間の特徴点位置の移動量Dが所定値以
上であり(特徴点位置の移動速度も一定値以上とな
る)、情報入力者10が指示位置を移動させる動作を行
っていると判断できる。このため、ステップ170の判
定が肯定された場合にはステップ174へ移行し、カー
ソルの表示位置の決定に用いる特徴点位置P0として、
現在(今回の周期)の特徴点位置Piを設定する。
【0074】次のステップ176では、情報入力者10
が指示位置を移動させる動作を行う前の特徴点位置を、
指示位置を移動させる動作を終了した後の特徴点位置P
0の演算に用いることを防止するために、以前の周期で
特徴点位置のデータをRAM22C等に記憶していた場
合には、該特徴点位置のデータを消去する。そしてステ
ップ178へ移行してステップ178、180の処理を
行う。
【0075】上記のように、情報入力者10が指示位置
を移動させる動作を行っている場合(ステップ170の
判定が肯定された場合)には、ステップ174におい
て、特徴点位置P0として現在の特徴点位置Piを設定す
るので、カーソルは、情報処理装置14により、ディス
プレイ12の表示面上の情報入力者10による現在の指
示位置に表示されることになる。
【0076】上記のステップ174は、情報入力者10
の特徴点位置の移動量Dが所定値以上の間、すなわち情
報入力者10が指示位置を移動させる動作を行っている
間繰り返し実行され、そのときの指示位置にカーソルを
表示させるので、情報入力者10が指示位置を移動させ
る動作を行うと、カーソルの表示位置が連続的に変化
し、カーソルがディスプレイ12の表示面上を滑らかに
移動することになる。従って、指示位置を移動させる動
作を行った情報入力者10に違和感を与えることを防止
することができる。このように、ステップ174は請求
項2に記載の表示制御手段に対応している。
【0077】なお、上記のように現在の指示位置にカー
ソルを表示させることに代えて、例えば情報入力者10
によるカーソルの視認性の向上を考慮し、現在の指示位
置から所定量オフセットした位置にカーソルを表示させ
るようにしてもよい。
【0078】次に、ステップ184の判定に係るクリッ
ク動作について説明する。クリック動作としては種々の
動作を採用することができ、例えば情報入力者10が手
を前方に素早く移動させる動作(図13(A)参照、以
下「前進クリック」という)、及び情報入力者10が手
を後方に素早く移動させる動作(図13(B)参照、以
下「後進クリック」という)をクリック動作とすること
ができる。このクリック動作は、ディスプレイ12の表
示面上の特定の箇所を指し示して選択する動作として極
めて自然な動作であるので、認識対象者は違和感を感ず
ることなくクリック動作を行うことができる。
【0079】前進クリック動作や後進クリック動作が行
われたか否かの判定は、例えば情報入力者10の身体の
所定部分(例えば腕の付け根や胸部、或いは背中等)の
位置を基準とし、前記所定部分に対して一定の位置に位
置している仮想点PBの3次元座標を求め、仮想点PB
特徴点PXとの距離k(図12参照)を演算すること
を、情報入力者10が指示動作を行っている間繰り返
し、ステップ184において、今回の周期で演算した距
離kと前回の周期で演算した距離kとの差が所定値以上
か否かを判断することで行うことができる。
【0080】ステップ184の判定が否定された場合に
は、何ら処理を行うことなくステップ154へ戻るが、
ステップ184の判定が肯定された場合にはステップ1
86へ移行し、情報入力者10によって行われたクリッ
ク動作に関する情報(例えばクリック動作時の指示位置
(クリック位置)を表す情報や、情報入力者10によっ
て行われたクリック動作が前進クリックか後進クリック
かを表す情報等)を情報処理装置14へ通知する。
【0081】これにより、情報処理装置14は、通知さ
れたクリック動作に関する情報に基づいて所定の処理を
実行する。この所定の処理としては任意の処理を採用す
ることができるが、例えばディスプレイ12の表示面上
の特定のアプリケーションを表すアイコンを表示してい
る箇所が前進クリックされた場合には、前記特定のアプ
リケーションを起動し、例えば前記アイコンを表示して
いる箇所が後進クリックされた場合には、前記特定のア
プリケーションに関連する特殊処理(例えばアプリケー
ションに関する各種パラメータの設定、アプリケーショ
ンのバージョン表示、アイコンの表示に関するパラメー
タの設定等)を一覧表示し、更に特定の特殊処理が前進
クリックされた場合には、クリックされた特殊処理を実
行する、等の処理を行うことができる。
【0082】また、例えば通常処理モード、ファイル転
送モード、ファイル検索モード等のように予め複数種の
処理モードを用意しておくと共に、情報入力者10が複
数種の処理モードの何れかへの切り替えを指示するため
のモード切替指示手段(フットスイッチであってもよい
し、情報入力者10が手の形を変える等の処理モード切
替指示動作を行ったか否かを検知する機構(アルゴリズ
ム)であってもよい)を設け、クリック動作が行われた
場合に、処理モード毎に異なる処理を行うようにしても
よい。
【0083】なお、情報入力者10が腕を下ろしている
ときには肘を伸ばしている状態が自然であるが、ディス
プレイ12の表示面内の所望の位置を指し示すために腕
を上げたときには自然に肘が若干曲がる(後でクリック
動作を行うことを考えても、肘を伸ばしたまま腕を上げ
る動作より、肘を若干曲げながら腕を上げる動作の方
が、所望の位置を指し示している状態となったときに自
然に肘が若干曲がっていることになり合理的である)の
で、情報入力者10が腕を上げる動作の最中に基準点と
特徴点PXとの距離kが変化する。これを考慮すると、
情報入力者10がディスプレイ12の表示面内に相当す
る位置を指し示している状態が、比較的短い時間以上継
続した後に、クリック動作が行われたか否かの判定を開
始するか、或いは情報処理装置14に対するクリック動
作が行われた旨の通知を禁止することが好ましい。これ
により、情報入力者10による指示位置がディスプレイ
12の表示面外から表示面内へ変化したときに、クリッ
ク動作が行われたと誤判断することを防止できる。
【0084】また、情報入力者10によるクリック動作
の最中に指示位置がずれる可能性があることを考慮する
と、クリック位置として、情報入力者10がクリック動
作を開始した際の指示位置を用いることが好ましい。こ
れにより、クリック動作の最中に指示位置がずれたとし
ても、情報入力者10が当初指し示していた位置に対応
する処理を確実に実行することができる。
【0085】次に、本発明の他の実施形態として、指示
判断処理の他の例について図14のフローチャートを参
照し、先に説明した指示判断処理(図6)と異なる部分
についてのみ説明する。
【0086】図14に示す指示判断処理では、ステップ
168で特徴点位置の移動量Dを演算した後に、次のス
テップ169において、特徴点位置の移動量Dに基づ
き、移動量Dに略反比例するように変数n(過去の各周
期で演算・記憶された特徴点位置データのうち、次のス
テップ172で特徴点位置P0の演算に用いるデータの
数:本発明の所定時間に対応)を設定する。この変数n
の設定は、例として図15に実線又は破線で示すように
移動量Dと変数nとの関係を定めたマップを用いて行う
ことができる。
【0087】図15に実線及び破線で示す関係は、何れ
も変数nが移動量Dの変化に略反比例するように定めら
れており、図15に実線で示す関係を表すマップを用い
た場合には、移動量Dが大きく(すなわち指示位置の移
動速度が速く)なるに従って、変数nの値(すなわち特
徴点位置P0の演算に用いるデータの数)が連続的に小
さくされ、図15に破線で示す関係を表すマップを用い
た場合には、移動量Dが大きく(指示位置の移動速度が
速く)なるに従って、変数nの値(特徴点位置P0の演
算に用いるデータの数)が段階的に小さくされる。
【0088】なお、変数nのとり得る値は0及び正の整
数値であるので、ステップ168で求めた移動量Dに基
づき、図15に実線で示す関係を表すマップを用いて変
数nの値を求める場合には、マップから求めた変数nの
値が非整数値であれば整数化した後に変数nとして設定
する。
【0089】そして、次のステップ172では、ステッ
プ169で設定した変数nを用い、カーソルの表示位置
の決定に用いる特徴点位置P0として、現在(今回の周
期)の特徴点位置Pi、及び過去のn回の周期で各々演
算・記憶した特徴点位置Pi-n, …, Pi-1の平均に相当
する位置が演算・設定され、ステップ178で特徴点位
置P0に基づいてカーソルの表示位置が決定される。
【0090】上記では、移動量Dに略反比例するように
変数nを設定しているので、移動量Dが大きくなる(指
示位置の移動速度が速くなる)に従い、特徴点位置P0
として、より短い期間内の特徴点位置の平均に相当する
位置が演算・設定される。カーソルは特徴点位置P0
対応する位置に表示されるので、指示位置の移動速度が
速くなるに伴って、指示位置の移動に対するカーソル表
示位置の追従速度が速くされ、指示位置を移動させる動
作を行った情報入力者10に違和感を与えることを防止
することができる。
【0091】なお、移動量Dが大きくなるに従って変数
nの値を小さくすることに代えて、現在又は現在に近い
周期で演算した特徴点位置の重みが大きくなるように、
現在及び過去のn回の周期で各々演算・記憶した特徴点
位置Pi-n, …, Pi-1の各々に対する重みを定め、カー
ソルの表示位置の決定に用いる特徴点位置P0として特
徴点位置Pi-n, …, Pi-1の加重平均に相当する位置を
演算・設定するようにしてもよい。
【0092】また、移動量Dに略反比例するように変数
nを設定しているので、移動量Dが小さくなる(指示位
置の移動速度が遅くなる)に従い、特徴点位置P0とし
て、より長い期間内の特徴点位置の平均に相当する位置
が演算・設定され、特徴点位置P0に対応する位置にカ
ーソルが表示される。従って、指示位置の移動速度が遅
くなるに伴って、指示位置がふらつきに対するカーソル
の表示位置のふらつきがより強く抑制されるので、ディ
スプレイ12の表示面上の一定の位置を指し示す指示動
作を行っている情報入力者10に違和感を与えることを
防止することができる。
【0093】これにより、指示位置の移動速度に拘らず
情報入力者10に違和感を与えることを防止することが
できる。このように、ステップ169は請求項3及び請
求項4に記載の表示制御手段に対応している。
【0094】なお、上記では特徴点位置の移動量Dが所
定値未満の場合に、現在及び過去n周期の各々における
特徴点位置Pi-n〜Piの平均に相当する特徴点位置P0
を求め、該特徴点位置P0に対応する指示位置にカーソ
ルを表示していたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えば各周期で情報入力者10による指示位置
を各々演算して記憶しておき(請求項1に記載の「指示
位置を求めることを繰り返す演算手段」に対応)、現在
及び過去n周期の各々における指示位置の平均に相当す
る指示位置を求め、該指示位置にカーソルを表示するよ
うにしてもよい。
【0095】また、上記では特徴点を通りかつディスプ
レイ12の表示面を含む平面と直交する仮想線を用い、
前記平面と前記仮想線の交点を情報入力者10による指
示位置としていたが、これに代えて、特徴点及び仮想点
B(図12参照)を各々通る仮想線を用い、該仮想線
と前記平面との交点を指示位置としてもよい。この場
合、各周期において特徴点位置及び仮想点位置を演算し
た後に指示位置を演算・記憶しておき、特徴点位置の移
動量Dが所定値未満のときには、現在及び過去n周期の
各々における指示位置の平均を演算するようにしてもよ
いし、各周期では特徴点位置及び仮想点位置の演算・記
憶のみを行い、特徴点位置の移動量Dが所定値未満のと
きには、現在及び過去n周期の各々における特徴点位置
の平均及び仮想点位置の平均を各々演算し、特徴点位置
の平均及び仮想点位置の平均から指示位置の平均を演算
するようにしてもよい。
【0096】また、上記では2台のビデオカメラ36
A、36Bを設けた例を説明したが、これに限定される
ものではなく、より多数のビデオカメラによって情報入
力空間を各々撮像し、情報入力者10からの指示を判断
するようにしてもよい。
【0097】更に、上記では本発明に係る特徴点PX
して、指先に相当する点を例に説明したが、特徴点は認
識対象者が指し示す位置を変えることで位置が変化する
点であればよく、例えば認識対象者の手首に相当する点
や、認識対象者の手の甲に相当する点を特徴点として用
いるようにしてもよい。
【0098】また、情報入力者10の姿勢が、腕を上げ
ている状態(図11(B)又は(C)参照)から、腕を
下ろした状態(図11(A)参照)に変化した場合に、
腕を下ろす直前の指示位置にカーソルを継続して表示す
るようにしてもよい。これにより、情報入力者10が一
定箇所にカーソルを継続して表示させたい等の場合にも
(例えば会議のプレゼンテーション等)、情報入力者1
0が継続的に腕を上げ続ける必要がなくなるので、情報
入力者10の負担を軽減することができる。また、上記
ではクリック動作として、情報入力者10が手を前方に
素早く移動させる前進クリック動作、及び情報入力者1
0が手を後方に素早く移動させる後進クリック動作のみ
を判断するようにしていたが、これに限定されるもので
はなく、例えば基準点と特徴点PXとの距離kの推移を
所定時間に亘って監視することにより、マウスの操作で
は一般的なダブルクリック動作(ハンドポインティング
装置では、例えば前進クリック動作又は後進クリック動
作を2回続けて行う動作等で代用できる)やドラッグ&
ドロップ動作(ハンドポインティング装置では、例えば
前進クリック動作→指示位置移動動作→後進クリック動
作等の一連の動作により代用できる)も判断するように
してもよい。
【0099】更に、ディスプレイ12としては、プラズ
マディスプレイ、CRT、光ファイバディスプレイ等の
周知の表示装置を適用してもよいし、液晶ゴーグル等を
適用することも可能である。また、擬似的に3次元空間
を表す3次元的画像をディスプレイに表示するようにし
てもよい。具体的には、上記のような平面ディスプレイ
い一点透視法や二点透視法に則った画像を表示したり、
液晶シャッタやレンチキュラーレンズを利用した3次元
ディスプレイに画像を表示したり、ホログラフィー技術
を適用して立体画像を表示するようにしてもよい。
【0100】また、上記では本発明に係る記録媒体とし
てCD−ROM42を例に説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、例えばハードディスク装置の
内蔵ハードディスクやFD等の磁気ディスク、CD−R
等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、メモリカー
ド、ICカード等の各種の情報記憶媒体を、本発明に係
る記録媒体として適用可能であることは言うまでもな
い。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
及び請求項5記載の発明は、認識対象者が特定の位置を
指し示している状況を互いに異なる複数の方向から撮像
することで得られた複数の画像に基づいて、認識対象者
による指示位置又は該指示位置に関連する特徴量を求め
ることを繰り返すと共に、求めた指示位置又は該指示位
置に関連する特徴量に基づき、画像を表示するための表
示手段の表示面上における、所定時間前から現在に至る
期間内における指示位置の平均に相当する表示位置に、
指示位置を示す記号を表示させるようにしたので、利用
者による指示位置のふらつきに拘らず、指示位置を表す
記号の表示位置のふらつきを抑制することができる、と
いう優れた効果を有する。
【0102】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、認識対象者が指示位置を移動させる動作をして
いると判断した場合に、指示位置を示す記号を、表示面
上の現在の指示位置又はその近傍に表示させるので、上
記効果に加え、指示位置を移動させる動作を行った利用
者に違和感を与えることを防止することができる、とい
う効果を有する。
【0103】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、認識対象者が指示位置を移動させる動作をして
いると判断した場合には、前記所定時間の長さを短くし
て表示位置を求めるので、上記効果に加え、指示位置を
移動させる動作を行った利用者に違和感を与えることを
防止することができる、という効果を有する。
【0104】請求項4記載の発明は、請求項2の発明に
おいて、指示位置の移動速度が速くなるに従って、前記
所定時間の長さを段階的又は連続的に短くして表示位置
を求めるので、上記効果に加え、指示位置の移動速度に
拘らず利用者に違和感を与えることを防止することがで
きる、という効果を有する。
【0105】請求項6記載の発明は、認識対象者が特定
の位置を指し示している状況を、互いに異なる複数の方
向から撮像することで得られた複数の画像に基づいて、
認識対象者による指示位置又は該指示位置に関連する特
徴量を求めることを繰り返す第1のステップ、及び、求
めた指示位置又は該指示位置に関連する特徴量に基づ
き、画像を表示するための表示手段の表示面上におけ
る、所定時間前から現在に至る期間内における指示位置
の平均に相当する表示位置に、指示位置を示す記号を表
示させる第2のステップを含む処理をコンピュータに実
行させるためのプログラムを記録媒体に記録したので、
利用者による指示位置のふらつきに拘らず、指示位置を
表す記号の表示位置のふらつきを抑制することができ
る、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 情報入力空間の周辺を示す斜視図である。
【図2】 本実施形態に係るハンドポインティング入力
装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 照明装置の照明範囲とビデオカメラの撮像範
囲との関係の一例を示す概略図である。
【図4】 マーク板の一例を示す情報入力空間の斜視図
である。
【図5】 格子点位置情報初期設定処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】 指示判断処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図7】 基準点・特徴点座標演算処理の内容を示すフ
ローチャートである。
【図8】 照明装置A、Bの点灯・消灯、ビデオカメラ
の撮像によって得られる画像の出力(取り込み)のタイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図9】 情報入力者の身長及び床面上の位置の演算を
説明するための、情報入力空間の側面図である。
【図10】 (A)乃至(C)は情報入力者の動作の一
例を示すイメージ図である。
【図11】 (A)はビデオカメラにより撮像された情
報入力者の手を示すイメージ図、(B)は特徴点の座標
及び特徴点の3次元座標を求めるための格子点の検索範
囲を示す概念図である。
【図12】 情報入力者が指し示しているディスプレイ
上の位置の判定を説明するための、(A)は情報入力空
間の平面図、(B)は情報入力空間の側面図である。
【図13】 (A)は前進クリック動作、(B)は後進
クリック動作を説明するためのイメージ図である。
【図14】 他の指示判断処理の内容を示すフローチャ
ートである。
【図15】 特徴点位置の移動量Dと、指示位置の演算
に用いる特徴点位置のデータ数を表す変数nと、の関係
を定めたマップの一例を示す線図である。
【符号の説明】
10 情報入力者 12 ディスプレイ 14 情報処理装置 20 ハンドポインティング入力装置 22 コントローラ 36 ビデオカメラ 40 CD−ROMドライバ 42 CD−ROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 5/08 G06F 15/62 322P (72)発明者 半沢 久 千葉県印西市大塚一丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 瓜谷 真幸 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 川島 哲文 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 Fターム(参考) 5B050 AA10 BA12 DA02 EA07 EA13 FA02 FA16 5B087 AA02 AB02 AD01 BC06 DD06 5C082 AA03 AA15 AA22 AA27 AA37 BA02 BA12 BA43 CA02 CA56 CB06 DA01 DA87 MM09 MM10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を表示するための表示手段と、 認識対象者を互いに異なる複数の方向から撮像する撮像
    手段と、 認識対象者が特定の位置を指し示している状況を前記撮
    像手段が撮像することで得られた複数の画像に基づい
    て、前記画像中の前記認識対象者に相当する画像部を抽
    出し、認識対象者による指示位置又は該指示位置に関連
    する特徴量を求めることを繰り返す演算手段と、 前記演算手段によって求められた指示位置又は該指示位
    置に関連する特徴量に基づき、前記表示手段の表示面上
    における、所定時間前から現在に至る期間内における指
    示位置の平均に相当する表示位置を求め、前記指示位置
    を示す記号を、前記求めた表示位置に表示させる表示制
    御手段と、 を含むハンドポインティング装置。
  2. 【請求項2】 前記表示制御手段は、認識対象者が指示
    位置を移動させる動作をしていると判断した場合には、
    前記指示位置を示す記号を、前記表示面上の現在の指示
    位置又はその近傍に表示させることを特徴とする請求項
    1記載のハンドポインティング装置。
  3. 【請求項3】 前記表示制御手段は、認識対象者が指示
    位置を移動させる動作をしていると判断した場合には、
    前記所定時間の長さを短くして前記表示位置を求めるこ
    とを特徴とする請求項2記載のハンドポインティング装
    置。
  4. 【請求項4】 前記表示制御手段は、指示位置の移動速
    度が速くなるに従って、前記所定時間の長さを段階的又
    は連続的に短くして前記表示位置を求めることを特徴と
    する請求項3記載のハンドポインティング装置。
  5. 【請求項5】 認識対象者が特定の位置を指し示してい
    る状況を、互いに異なる複数の方向から撮像することで
    得られた複数の画像に基づいて、前記画像中の前記認識
    対象者に相当する画像部を抽出し、認識対象者による指
    示位置又は該指示位置に関連する特徴量を求めることを
    繰り返すと共に、 求めた指示位置又は該指示位置に関連する特徴量に基づ
    き、画像を表示するための表示手段の表示面上におけ
    る、所定時間前から現在に至る期間内における指示位置
    の平均に相当する表示位置を求め、前記指示位置を示す
    記号を、前記求めた表示位置に表示させる指示位置表示
    方法。
  6. 【請求項6】 認識対象者が特定の位置を指し示してい
    る状況を、互いに異なる複数の方向から撮像することで
    得られた複数の画像に基づいて、前記画像中の前記認識
    対象者に相当する画像部を抽出して認識対象者による指
    示位置又は該指示位置に関連する特徴量を求めることを
    繰り返す第1のステップ、 及び、求めた指示位置又は該指示位置に関連する特徴量
    に基づき、画像を表示するための表示手段の表示面上に
    おける、所定時間前から現在に至る期間内における指示
    位置の平均に相当する表示位置を求め、前記指示位置を
    示す記号を、前記求めた表示位置に表示させる第2のス
    テップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプ
    ログラムが記録された記録媒体。
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