JP2000220472A - ファンケ―スライナ― - Google Patents

ファンケ―スライナ―

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JP2000220472A
JP2000220472A JP11364114A JP36411499A JP2000220472A JP 2000220472 A JP2000220472 A JP 2000220472A JP 11364114 A JP11364114 A JP 11364114A JP 36411499 A JP36411499 A JP 36411499A JP 2000220472 A JP2000220472 A JP 2000220472A
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JP
Japan
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fan
fan case
rotor
case
blade
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JP11364114A
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English (en)
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Keven G Van Duyn
ジー.ヴァンデュン ケヴェン
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Raytheon Technologies Corp
Original Assignee
United Technologies Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D21/00Shutting-down of machines or engines, e.g. in emergency; Regulating, controlling, or safety means not otherwise provided for
    • F01D21/04Shutting-down of machines or engines, e.g. in emergency; Regulating, controlling, or safety means not otherwise provided for responsive to undesired position of rotor relative to stator or to breaking-off of a part of the rotor, e.g. indicating such position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D11/00Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages
    • F01D11/08Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator
    • F01D11/12Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator using a rubstrip, e.g. erodible. deformable or resiliently-biased part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D25/00Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from, other groups
    • F01D25/24Casings; Casing parts, e.g. diaphragms, casing fastenings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファンブレードの破損のような高度のロータ
ーの不均衡状態の際に、ファンケースと支持構造へのダ
メージを低減するためにエンジンのファンケース内に硬
化されたライナーを提供する。 【解決手段】 ガスタービンエンジンのファンケースに
は硬化された構造によって外側に境界付けられた半径方
向の相互干渉ゾーンがあり、そのゾーンはエンジンが運
転されておらず速度0の状態でブレードの先端から計測
してファンケースの直径の1/100以下である。その
ため、ローターが非常に不均衡な状態ではブレードの先
端は硬化された構造上を摺動し、破壊的なファンケース
の切り離しを減らし、エンジンと飛行機のインターフェ
イスに伝わるトルクや不均衡な負荷を減らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンエンジ
ンに関し、特に、ファンブレードの破損のような高度の
ローターの不均衡状態の際に、ファンケースと支持構造
へのダメージを低減するためにエンジンのファンケース
内に硬化されたライナーを提供することに関する。
【0002】
【従来の技術】飛行機のターボファンエンジンなどのガ
スタービンエンジンは、ファンセクション、コンプレッ
サーセクション、コンバッションセクション、タービン
セクションから構成される。エンジンの軸はエンジン内
の中心に配置され、これらのセクションを貫いて長手方
向に延在する。作用ガス媒体の一次流路は、軸方向にエ
ンジンを貫いて延在する。作用ガス媒体の二次流路は、
一次流路と平行で、かつ半径方向外側に延在する。運転
中はファンが空気をエンジンに吸い込む。ファンは、二
次流路に沿って吸い込まれた空気の圧力を上げ、それに
よって効果的な推進力を生み出す。一次流路に沿ってコ
ンプレッサーセクションに吸い込まれた空気は圧縮され
る。圧縮空気はコンバッションセクションに送られ、そ
こで、圧縮空気に燃料が加えられ、空気と燃料の混合物
が燃焼される。燃焼生成物はタービンセクションに排出
される。タービンセクションは、ファンとコンプレッサ
ーを動かすための仕事量をこれらの生成物から取り出
す。ファンとコンプレッサーを駆動するのに必要でない
燃焼生成物からのすべてのエネルギーは、効果的な推進
力の一助となる。
【0003】ファンセクションは、ローターアッセンブ
リとステーターアッセンブリとを有する。ファンのロー
ターアッセンブリは、ローターディスクと外側へ延在す
る多数のローターブレードとを有する。各々のローター
ブレードは、エアフォイル部とルート部と先端部とを有
する。エアフォイル部は流路を貫いて延在し、作用ガス
媒体と相互作用し、ローターブレードと作用ガス媒体と
間のエネルギーの移転を行う。ステーターアッセンブリ
は、ローターブレードの先端のすぐ近くでローターアッ
センブリを取り囲むファンコンテインメントケースアッ
センブリを持つ。ファンコンテインメントケースアッセ
ンブリは、支持構造を持つファンケースと、ファンケー
スから半径方向外側に配置された多数のファブリックラ
ップと、周辺に隣接した多数のアコースティックパネル
と、周辺に隣接したファンケースの半径方向内側に配置
された多数のラブストリップとを有する。従来のファン
ケースは、一般的にファブリックラップを支えるための
剛体構造を形成する金属ケーシングである。多数のラブ
ストリップは比較的柔軟な材料からなる。ファンブレー
ドの先端がラブストリップと接触した場合には、ラブス
トリップの柔軟さがファンブレードにダメ−ジを与える
危険性を最小化する。
【0004】ファンブレードの先端とファンコンテイン
メントケースアッセンブリとの間にはふたつの重要な特
定のクリアランスがある。ひとつはパフォーマンスクリ
アランスとして特徴付けられ、ファンケースの内側表面
内におけるブレードの先端と柔らかいラブストリップと
の間のクリアランスとして画定される。パフォーマンス
クリアランスは、ファンローターの軸芯がエンジンのセ
ンターラインと中心を共有している状態のようにロータ
ーが安定している状態で安定巡航の状態のファンブレー
ドで計測される。もうひとつのクリアランスは、エフェ
クティブストラクチュアルクリアランスとして特徴付け
られ、ファンブレードの先端とファンケース内の硬い金
属表面との間のクリアランスとして画定される。ストラ
クチュアルクリアランスは運転していない状態でのファ
ンブレードで計測される。本発明はパフォーマンスクリ
アランスとは対照的な、このストラクチュアルクリアラ
ンスに関する。
【0005】エンジン内におけるローターの著しい不均
衡は起こり得る。特に、ファンブレードがローターアッ
センブリから外れた後に起こり得る。ファンブレードの
破損の原因の一つは、鳥やひょうなどの外部からの物体
やエンジンに偶然すいこまれる物体との衝突である。分
離したファンブレードは外へ投げ出され、ファンケース
を通り抜けるが、一般的にはファンコンテインメントケ
ースアッセンブリ内のファブリックラップに引っかか
る。ブレードの破損によってローターに不均衡が生じ、
またローターシャフトが半径方向外方にゆがむ。ロータ
ーの長手軸からのゆがみは、ローターアッセンブリへの
さらなるダメージにつながる可能性もある。ローターが
ゆがめばゆがむほど、ローターベアリングサポートにか
かる半径方向の負荷が大きくなる。
【0006】ファンケースストラクチャーは、ローター
アッセンブリのゆがみを止める。シャフトのゆがみはフ
ァンケースアッセンブリの基部によって制限されるの
で、ローターアッセンブリへのダメージはファンの先端
とケースとのクリアランスを減らすことによって低減さ
れる。シャフトの半径方向のゆがみを最小化することは
シャフト、ローターベアリング、ベアリング支持構造に
起こるダメージの可能性を最小化することにつながる。
【0007】これまでシャフトのゆがみはファンケース
にはめ込まれるファンブレードによって制限されてい
た。そうすることによって、ファンブレードは普通ファ
ンケースよりも硬い材料でできているため、ファンブレ
ードはすぐにファンケースを切り離しまた破壊する。フ
ァンブレードが回転しつづけると、ファンブレードはス
タティックファンケースストラクチャーにささり、ロー
ターシャフトの運動エネルギーをケースに伝え、ケース
をねじりダメージを与える。ファンケースとローターシ
ャフトとが連結したため、強いトルクの負荷がファンケ
ースに伝わる。ファンブレード破損の間のこのトルクの
ファンケースへの伝達が結果として近接のエンジンの枠
やエンジンケース構造にすさまじいトルクがかかること
につながる。
【0008】このようにして、ファンブレードの破損の
ようなローターの大きな不均衡状態の際に、ローターシ
ャフトの運動からファンケースに伝わるトルクを減少さ
せる一方で、ローターシャフトのゆがみを制限すること
は、現代のガスタービンエンジンの難題となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ファンブレードの破損
のような高度のローターの不均衡状態の際に、ファンケ
ースと支持構造へのダメージを低減するためにエンジン
のファンケース内に硬化されたライナーを提供する
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明は、ひとつに、フ
ァンブレードの先端とファンケースとの相互干渉を硬化
された構造が配された所定の半径方向ゾーン内に制限す
ることによって、エンジンのインターフェイスに伝わる
負荷を飛行機のインターフェイスに伝わる負荷とほぼ同
じ割合で減らし、ローターアッセンブリの異常な不均衡
の条件下での安全性の付加的な要因を確保するという認
識に基づいている。
【0011】本発明によれば、ガスタービンエンジン内
のファンケースは、ファンケースの硬い金属の表面によ
って外側に境界が決められた半径方向の相互干渉ゾーン
を有する。そのゾーンは、速度0のエンジン非運転状態
でブレードの先端から計測してファンケースの直径の1
00分の1以下であり、ローターが高い不均衡状態にあ
るときブレードの先端が硬化された構造の上を摺動する
ように、ローターを中心として、硬化された構造がその
ゾーン内に配され、破壊的なファンケースの切り離しを
減少させ、エンジンや飛行機のインターフェイスに伝わ
るトルクや不均衡の負荷を減らすクリアランスである。
【0012】本発明のある実施例によれば、最適相互干
渉ゾーンのクリアランスは、ファンケースの直径の約1
000分の5(0.005)の定数で画定される。
【0013】本発明のある実施例によれば、クリアラン
スの半径方向のゾーンの下限は、ファンケースの直径の
1000分の2.5(0.0025)の定数で画定され
る。その値を下回るとファンブレードとファンケース間
の相互負荷が大きすぎることによってファンブレードが
破壊する可能性がある。
【0014】本発明の他の実施例によれば、ストラクチ
ュアルクリアランスは、20から120インチの間にあ
るジェットエンジンのファンケースの直径と対応するに
は0.20から1.25インチの間である。
【0015】硬化された構造または材料は、ファンケー
ス上を円周方向にガイドし、ファンケースにかかるトル
クを最小とするようにブレードのための摺動面を提供す
るライナーである。さらに、本発明のファンケーススト
ラクチャーは、ファンブレードの破損の際のローターシ
ャフトのゆがみを制限する。本発明のある実施例におい
て、本発明のライナーは硬化された材料のスキッドプレ
ート、{こけら板(shingle)}から構成される。
【0016】本発明の主要な利点は、ファンケースのダ
メージを最小に食い止めることであり、つまりファンブ
レードの破損の際に耐久力のあるファンケースである。
本発明の硬化されたファンケースライナーは、ファンブ
レードによる破壊的なファンケースの切り離しを減少さ
せる。本発明のファンケースのさらなる利点は、ファン
ブレードの破損の際のローターシャフトのゆがみに対す
るおおよその抑制構造を提供できる点である。加えて、
硬化されたライナーは摩擦力を低減し、それによってロ
ーターからエンジンケースに伝えられるトルクを低減す
る。さらなる利点は、本発明のファンケースライナーの
製造や組み込みの容易さやコストである。ライナーの構
造の単純さや安価な材料の使用によって、コスト面での
効果的な製造プロセスを可能にできる。さらに、コスト
面で効果的な方法として、従来の技術のファンケースを
本発明に含まれるように改造することができる。
【0017】本発明の前述の、またそれ以外の目的、特
徴および利点は以下の本発明を実施するための最善の態
様の詳細な記述の中で、そして本発明の実施例を示す添
付の図面からより明らかになる。
【0018】なお、本出願は、1997年11月11日
に出願された出願番号第08/967,519号の一部
継続出願である。
【0019】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、軸流ターボフ
ァンガスタービンエンジン10は、ファンセクション1
4と、コンプレッサーセクション16と、コンバスター
セクション18と、タービンセクション20とを有す
る。エンジンの軸芯Arは、エンジンの中央に配置さ
れ、これらのセクションを貫いて長手方向に伸びてい
る。作用ガス媒体のための一次流路22は軸Arに沿っ
て長手方向に伸びている。作用ガス媒体のための二次流
路24は一次流路22と平行に、かつ、その半径方向外
側で伸びている。
【0020】ファンセクション14には、ステーターア
ッセンブリ27とローターアッセンブリ28が含まれ
る。ステーターアッセンブリは、二次流路24の外側の
壁を形成するファンコンテインメントケースアッセンブ
リ30を持つ。ローターアッセンブリ28には、ロータ
ーディスク32と多数のローターブレード34が含まれ
る。各々のローターブレード34は、ローターディスク
32から作動媒体流路22と24を横切ってファンコン
テインメントケースアッセンブリ30の近傍まで延在す
る。ファンブレード34はそれぞれ、ルート部36と、
その反対側の先端部38と、それらの間に延在する中間
部40とを有する。
【0021】図3を参照すると、本発明のファンケース
ライナー42は、ファンケースコンテインメントアッセ
ンブリ30の内部に配置されている。ファンコンテイン
メントケースアセンブリー30は、ローターアッセンブ
リ28をローターブレード34の先端38のすぐ近傍で
取り囲む。ファンコンテインメントケースアッセンブリ
30は、ファンケース48の支持構造の半径方向の内側
に配置された、ライナー42と、円周方向に隣接する多
数のラブストリップ44と、円周方向に隣接する多数の
アコースティックパネル46を持つ。多数のファブリッ
クラップ50は、ファンケースの半径方向外側に配置さ
れる。ファンケースは、一般にファブリックラップを支
えるための強固な構造を形成する金属ケーシングであ
る。「ファブリック」50という単語は、それに限定さ
れるものではないが、テープ、織られた材料等を含み、
ファンブレードの破損の際にファンブレードを拘束す
る。ラブストリップ44は比較的柔軟な材料から形成さ
れる。ラブストリップ44は、ファンブレード34がフ
ァンケースに非常に近接する状態を可能にし、ファンブ
レードの周囲を流れる空気の量を最小化する。それによ
ってファンブレードの周囲を流動する空気の漏れを減ら
し、ファンの性能を改善する。ブレード34の先端38
がラブストリップ44に接触した際には、ラブストリッ
プの柔軟さがファンブレード34損傷のリスクを最小化
する。
【0022】ファンケースライナー42はステンレスス
チールあるいはニッケルの合金のような硬化された材料
からできている。ニッケル合金インコネル718やAI
SI321やAISI347のようなステンレススチー
ルの合金は、ライナーの製造に使用できる合金の例であ
る。このようにしてライナーは、一般的にはチタンが使
われているファンブレードの先端の材料よりも固い材料
から作られる。ライナーは取付の容易さのために弧形の
セグメントとして作られ、そうすることによってファン
ケースに接着され得る。
【0023】図4を参照すると、本発明のセグメント化
されたファンケースライナーはファンコンテインメント
アッセンブリ30内でラブストリップ44の半径方向外
側に配置される。スキッドプレートとしてのこけら板5
2(セグメント52)は、それぞれ、隣接するこけら板か
らオフセットされるとともに、隣接するこけら板間に、
図5に明確に示されるように、オーバーラップ領域54
が存在するよう配される。図5に示されるように、ファ
ンケースライナー42は、リベット56か接着剤かのど
ちらかで、図4に示されるように、ファンケース48に
取り付けられる。リベット56は、隣接するこけら板間
のオーバーラップ領域54に配される。
【0024】図6を参照すると、本発明の半径方向の相
互干渉ゾーン60は、運転していない速度0のエンジン
の状態で、エンジンのセンターラインに関してローター
が中心に置かれブレードがローターと連結された状態で
ブレードの先端38によって内側方向の境界付けられた
クリアランスである。放射状の相互干渉ゾーン60は、
ファンケース48の硬化された内側表面53によって外
側方向の境界付けられる。放射状の相互干渉ゾーンは以
後ストラクチュアルクリアランスと呼ばれる。硬化され
たライナー42は、半径方向の相互干渉ゾーン内に配さ
れる。ストラクチュアルクリアランス60はファンケー
スの直径の1/100以下である。最適なストラクチュ
アルクリアランスは、ブレードの先端から計っておおよ
そファンケースの直径の5/1000(0.005)で
ある。半径方向のゾーンのクリアランスの下限は、定数
として、ファンケースの直径のおおよそ2.5/100
0(0.0025)とされ、それ以下ではファンブレー
ドが破壊する可能性がある。もしストラクチュアルクリ
アランスをおおよそ0という値に減らすことによってフ
ァンブレードの先端とファンケースの間の相互干渉の負
荷が増大すれば、ファンブレードの先端は曲がるかゆが
むかして妥協し得る。
【0025】パフォーマンスクリアランス64と呼ばれ
るもうひとつのクリアランスは、ファンブレードの先端
とファンケース48の内側の表面に配置された柔軟なラ
ブストリップ44との間のクリアランスとして画定され
る。パフォーマンスクリアランスは、ファンローターの
軸芯がエンジンのセンターラインと中心を共有している
状態のようにローターが安定している状態で安定巡航の
状態のファンブレードで計測される。パフォーマンスク
リアランスはストラクチュアルクリアランスの内側に位
置し、一般的に最適なストラクチュアルクリアランスよ
りも小さい。柔軟なラブストリップは、エンジン作動状
態でシールを提供する。さらにラブストリップは、ファ
ンブレードの先端とファンケースの間の振動から、ある
レベルの機械的絶縁を提供する。そのうえ、ストラクチ
ュアルクリアランス60を0という値まで減らせないほ
かの理由は、ファンブレードの先端と硬いファンケース
の間に柔軟なラブストリップを配置しなければならない
からである。
【0026】図7を参照すると、標準化されたエンジン
のインターフェイスロードが、一般的な現代のガスター
ビンエンジンのストラクチュアルクリアランスとファン
ケースの直径の比に対して、プロットされている。エン
ジンのインターフェイスロードの標準化は、一般的な1
インチ(1")のストラクチュアルクリアランスに基づ
いている。図7の曲線は異なるエンジンの飛行機に対す
るロードの見本であり、ファンケースとナセルのような
ファンケースに取り付けられる関連機械設備の重量、エ
ンジンに対するファンケースの剛性、ファンとブレード
の組み合わせの重量とファンケースの重量の比、ロータ
ーの振動数などのローターの力学などのいくつかの要因
に依存する。
【0027】インターフェイスロードは、ファンケース
の構造的特徴、すなわち、より重いファンケースはファ
ンケースへのロードの伝達が増すためローターのゆがみ
が減るなどにより標準化された値およそ0.5よりも減
らすことはできない。ストラクチュアルクリアランスが
減少するとファンケースはファンブレードの先端とより
相互干渉を起こし、ファンケースは慣性抵抗によってそ
れなりに不均衡なローターのゆがみを抑制する。結果と
してローターのゆがみの振幅が減少し、ベアリングサポ
ート構造を通って伝えられる力あるいはロードの減少に
つながる。このようにしてローターの不均衡に関連する
運動エネルギーは、ファンブレードの先端を通ってファ
ンケースに伝えられ、ファンケースの移動性の(半径方
向の)動きによって発散される。ローターの不均衡に関
連する運動エネルギーの一部は、ファンケースに対する
ファンブレードの動きによって発散される。ファンブレ
ードの先端とファンケースの間の摩擦力によって生み出
される熱は、ファンケースとブレード構造の材料中で発
散される。
【0028】エンジン運転中のファンブレード破損の際
に分離したファンブレードは半径方向外側へ投げ出され
る。それは一般的にファンケース48を通り過ぎ、ファ
ンコンテインメントアッセンブリ30内のファブリック
ラップ50に引っかかる。
【0029】ファンブレードの破損によってローター内
に不均衡が生じ、ファンケースのすぐ近くでのローター
の半径方向外側へのゆがみを生じさせる。ファンブレー
ドとファンケースの内側表面との隔絶は、現代のエンジ
ンではローターアッセンブリの半径方向のゆがみを減ら
すために最小化されている。ローターのゆがみとファン
ブレードとファンケースの間の減少されたクリアランス
とによって、ファンブレードの先端は急速にファンコン
テインメントアッセンブリの最も内側にある柔らかいラ
ブストリップ44を切り離す。鋼やニッケルの合金のよ
うな硬化された材料から作られた薄いファンケースライ
ナーは、比較的柔らかいブレードに摺動表面を提供す
る。ファンブレードは、摺動表面に沿って円周方向に動
く。ブレードがファンケースにはまり込むことはなくな
るか、あるいは減る。そして結果としてケースに伝わる
不要なトルクは減る。もし硬化されたライナーがなけれ
ば、ファンブレードは切り離しを続け、がっちりとファ
ンケースにはまり込む。このようにして本発明はファン
ブレード破損の際のローターのゆがみを制限することを
可能にするシステムを提供し、またケースに伝わる余分
なトルクの発生をなくす、あるいは減らす摺動プレート
の機能を提供する。
【0030】上記のように、こけら板を張った実施例も
またファンブレードが円周上に接触して回転する摺動表
面を提供する。しかし、ライナーをセグメント化するこ
とによって、ファンブレード破損の後のライナーへのダ
メージは一枚または複数枚のこけら板52の破損に限定
される。残ったこけら板がファンブレードが接触して回
転する効果的な摺動表面を提供しつづける。本発明のフ
ァンケースライナーの主要な利点はファンケースへのダ
メージを最小化し、よって、ファンブレードの破損の際
にファンケースが耐久性のあるものとなることである。
ライナーはファンブレードによる破壊的なファンケース
の切り離しを減らす。本発明のファンケースのさらなる
利点は、ファンブレード破損の際のローターシャフトの
ゆがみへの適切な制限構造を提供することが可能な点で
ある。その上ライナーは摩擦力を減らし、結果としてフ
ァンローターからケースに伝わるトルク負荷を減らす。
もう一つの利点は本発明の硬化されたファンケースライ
ナーの製造および組み込みの容易さとコストである。ラ
イナーの構造の単純さや安価な材料の使用は、コスト面
での効果的な製造過程を可能にする。その上、流通して
いる従来技術のファンケースは、コスト面で効果的な方
法でファンケースライナーを含むように改良することが
可能である。本発明のライナーを組み込むことによっ
て、現在のエンジンは、ファンコンテインメントケース
アッセンブリとローターシャフトへのダメージを制限す
ることが可能である。
【0031】本発明は、その詳細な実施例に関して示さ
れ、述べられてきたが、形態や詳細に関する様々な変更
が、請求された発明の趣旨と範囲から逸脱することなく
行われ得ることは当業者に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な軸流ターボファンガスタービンエンジ
ンの斜視図である。
【図2】外れたファンブレードを示す従来技術のロータ
ーアッセンブリの斜視図である。
【図3】本発明のファンケースを含むファンコンテイン
メントケースアッセンブリの図2の線3−3に沿った概
略断面図である。
【図4】運転中における本発明のファンケースライナー
の概略図である。
【図5】本発明のファンケースライナーの別の実施例の
概略図である。
【図6】本発明のファンブレードの先端とファンケース
の硬化された内側表面との間の相互作用の半径方向ゾー
ンの概略図である。
【図7】標準化されたエンジンのインターフェイスロー
ドと、ファンケースの直径対ストラクチュアルクリアラ
ンスの比とのグラフである。
【符号の説明】
10…軸流ターボファンガスタービンエンジン10 14…ファンセクション 16…コンプレッサーセクション 18…コンバスターセクション 20…タービンセクション 22…一次流路 24…二次流路 27…ステーターアッセンブリ 28…ローターアッセンブリ 30…ファンコンテインメントケースアッセンブリ 32…ローターディスク 34…ローターブレード 36…ルート部 38…先端部 40…中間部 42…ファンケースライナー 44…ラブストリップ 46…アコースティックパネル 48…ファンケース 50…ファブリックラップ Ar…エンジンの軸芯

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センターラインと、ローターと、ステー
    ターとを有するガスタービンエンジンであって、 前記ローターは、前記エンジンのセンターラインと一致
    する回転中心を持ち、前記ローターはファンを含み、前
    記ファンは、ディスクと、その一端に先端部を有するブ
    レードとを有し、前記ステーターは、前記ファンの半径
    方向外側に特徴的な直径を有するファンケースを含むも
    のにおいて、 ファンケース内に配されて、内面を有する硬化された構
    造と、 ファンケースの直径の100分の1以下の距離にわたっ
    て延在する半径方向の相互干渉ゾーンとを備え、前記半
    径方向の相互干渉ゾーンは、非運転状態でファンブレー
    ドの先端から計測されるとともに、前記硬化された構造
    によって外側に境界付けられ、かつ、ファンディスクと
    完全に係合するものであり、前記ローターは、エンジン
    を中心として配され、ローターが高い不均衡状態にある
    とき、ファンブレードがファンケースにはまり込まない
    ようにするための硬化された構造の内面上を摺動してト
    ルクや不均衡な負荷を減らすことを特徴とするガスター
    ビンエンジン。
  2. 【請求項2】 前記半径方向の相互干渉ゾーンの最適ク
    リアランス値は、エンジンの非運転状態でブレードの先
    端から計測してファンケースの直径の約1000分の5
    (0.005)であることを特徴とする請求項1記載の
    ガスタービンエンジン。
  3. 【請求項3】 前記半径方向の相互干渉ゾーンの最小ク
    リアランス値は、エンジンの非運転状態でブレードの先
    端から計測してファンケースの直径の約1000分の
    2.5(0.0025)であり、これより小さいと前記
    ファンブレードが破壊されることを特徴とする請求項1
    記載のガスタービンエンジン。
  4. 【請求項4】 前記硬化された構造は、ファンケース内
    に円周方向に配された薄いスキッドプレートであること
    を特徴とする請求項1記載のガスタービンエンジン。
  5. 【請求項5】 前記硬化された構造は、ファンブレード
    の回りを取り囲むよう、ファンケース内に配されたセグ
    メントライナーであることを特徴とする請求項1記載の
    ガスタービンエンジン。
  6. 【請求項6】 前記セグメントライナーは、ファンケー
    ス内に円周方向に配された薄いスキッドプレートを含
    み、前記スキッドプレートは、隣接するスキッドプレー
    トからオフセットされているとともに、前記隣接するス
    キッドプレートとの間にオーバーラップ領域を有する、
    請求項5のガスタービンエンジン。
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