JP2000214066A - 走査型プロ―ブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プロ―ブ顕微鏡

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査型プローブ顕微鏡において、プローブの
劣化判定の精度及び速度を高め、また、プローブ交換を
自動で行う。 【解決手段】 特殊形状のグレーディング状の試料を測
定して測定データを求め、測定データをプローブ先端の
劣化状態を判定するための判断データとし、劣化判定に
基づいてプローブの交換を行い、プローブの劣化判定の
精度及び速度を高め、また、プローブの自動交換を可能
とする。プローブP側に凸の傾斜面を少なくとも1面有
する突出部を複数備え、該複数の突出部を、隣接する突
出部の相対する傾斜面が成す角度がプローブの先端角度
よりも狭角となるよう配置するプローブ劣化判定用試料
1と、プローブ劣化判定用試料1を走査して得られる測
定データの高さ方向の高低差としきい値とを比較し、比
較結果に基づいてプローブの劣化判定を行うプローブ劣
化判定手段と15を備え、プローブ劣化判定手段15の
判定結果に基づいて、ヘッドに取り付けるプローブの交
換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面検査装置に関
し、特にプローブ先端の劣化を判定、及びプローブ交換
を行う走査型プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】金属,半導体,セラミック,樹脂等の工
業材料の表面観察やあらさの測定、液晶,高分子,蒸着
膜などの薄膜の観察等のために表面検査が行われる。特
に、精密工業の分野では、液晶基板,ハードディスク,
CD,DVD,Siウエハー(CMP),電子素子,ガ
ラス基板,MRヘッド,マスクブランクス等の生産ライ
ンにおいて、試料表面を迅速に検査することが求められ
ている。
【0003】試料の微細な表面形状を検査する装置とし
て、プローブと試料表面間に働く原子間力を測定する原
子間力顕微鏡(AFM)や、プローブと試料表面との間
に流れるトンネル電流を用いる走査型トンネル顕微鏡
(STM)等の走査型プローブ顕微鏡を用いた装置が知
られている。
【0004】原子間力顕微鏡(AFM)は、探針及び探
針を支持するカンチレバーと、このカンチレバーの曲が
りを検出する変位検出系とを備え、探針と試料との間の
原子間力(引力または斥力)を検出し、この原子間力が
一定となるように制御することによって、試料表面の形
状を観察するものであり、生物,有機分子,絶縁物等の
非導電物質の観察を行うことができる。また、走査型ト
ンネル顕微鏡(STM)は、探針を試料表面に近づけて
探針または試料を3次元方向に移動可能とし、探針と試
料表面との間に流れるトンネル電流が一定となるように
試料表面と探針との間をサブナノメータで制御すること
によって、原子レベルの分解能で3次元形状を測定し、
物質表面の原子配列の観察や、物質表面の表面形状の観
察を行う。
【0005】走査型プローブ顕微鏡では、装置側のヘッ
ドに対してプローブを着脱自在とし、プローブの定期的
な交換や、劣化による交換や、異なる特性のプローブへ
の交換が可能な構成を採用している。従来、プローブの
劣化による交換を行う場合には、プローブの劣化の程度
を測定し、測定結果に基づいて人手によってプローブ交
換を行っている。
【0006】プローブの劣化の程度を測定する方法とし
て、径が既知の微粒子を観察して微粒子の粒子径を測定
し、測定した値と既知の粒子径とを比較することによっ
てプローブの先端の状態を観察するもの知られている。
図6は従来のプローブの劣化を測定する方法を説明する
ための概略図である。図6において、微粒子Aをプロー
ブPで観察する。プローブPによって微粒子Aを観察す
ると、高さ方向の変化に対する移動距離から、微粒子A
の径を求めることができる。ここで、微粒子Aの粒子径
が既知(図ではd0としている)の場合には、測定で求
めたd1と既知のd0とを比較することによって、プロ
ーブPの劣化の程度を知ることができる。図6(a)は
プローブP1の劣化の程度が小さい場合を示すもので測
定径はd1であり、図6(b)はプローブP2の劣化の
程度が大きい場合を示すもので測定径はd2(d2<d
1)である。既知の粒子径d0と測定径d1及び測定径
d2との比較によって、プローブP2の劣化の程度が大
きいことを知ることができる。
【0007】従来、プローブ交換は、既知の粒子径を備
える標準試料を観察し、得られた粒子径に基づいてプロ
ーブの劣化の程度を判定し、その後に人手によってプロ
ーブの交換を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、プローブの劣化
の程度を微粒子の観察で行っているため、微粒子の粒子
サイズのばらつきや、粒子の境界が不明瞭さや、粒子の
測定状態が一定しない等のために測定した粒子径に誤差
が生じ、そのため、プローブの劣化判定に正確さを欠く
おそれがあるという問題がある。
【0009】図7は粒子の測定状態による測定値の変動
を示す図であり、図中のAは粒子径がd0の微粒子を示
し、Pはプローブを軸方向から見た状態を示している。
図7(a)はプローブPが微粒子Aの最大径上を走査し
た場合であり、このときの測定値はdaとなる。これに
対して、図7(b)、(c)はプローブPが微粒子Aの
最大径からずれた位置を走査した場合であり、このとき
の位置によって異なるdb,dcとなる。また、図7
(d)は微粒子A,A’が隣接した場合であり、このと
きの測定径はddとなり、微粒子の測定状態によって測
定径が一定しない。
【0010】また、図8は従来のプローブの劣化判定に
用いる標準試料の概略図であり、基板B上に複数の微粒
子Aが点在させている。プローブPはこの標準試料につ
いて走査を行い、微粒子Aの全体を観察する。そのた
め、プローブの劣化判定に用いる測定データを得るため
に時間がかかるという問題もある。さらに、従来の走査
型プローブ顕微鏡では、プローブの劣化判定に基づいて
手動でプローブ交換を行っているため、人手による操作
を必要とすると共に交換に時間を要するという問題があ
る。
【0011】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決し、走査型プローブ顕微鏡において、プローブの劣
化判定の精度及び速度を高めることを目的とし、また、
プローブ交換を自動で行うことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡は、特殊形状のグレーディング状の試料を測定し
て測定データを求め、該測定データをプローブ先端の劣
化状態を判定するための判断データとし、劣化判定に基
づいてプローブの交換を行うものであり、これによっ
て、プローブの劣化判定の精度及び速度を高め、また、
プローブの自動交換を可能とする。
【0013】本発明の走査型プローブ顕微鏡は、プロー
ブ劣化判定用試料とプローブ劣化判定手段とを備え、プ
ローブ劣化判定手段の判定結果に基づいて、ヘッドに取
り付けるプローブの交換を行う。
【0014】プローブ劣化判定用試料は、プローブ側に
凸の傾斜面を少なくとも1面有する突出部を複数備える
と共に、この複数の突出部を、隣接する突出部の相対す
る傾斜面が成す角度がプローブの先端角度よりも狭角と
なるよう配置する。プローブがこのプローブ劣化判定用
試料と接触しながら走査すると、このプローブ劣化判定
用試料の表面形状が測定される。測定データは、プロー
ブ劣化判定用試料の表面を1ライン分あるいは複数ライ
ン分走査して得ることができる。測定データは、プロー
ブ劣化判定用試料自体の表面形状データと、プローブの
劣化状態を表すデータを含んでいる。プローブの劣化状
態は、測定データの高さ方向の高低差により知ることが
できる。プローブの劣化が少ない場合には、プローブ先
端はプローブ劣化判定用試料自体の表面形状を精度良く
追従することができるため、プローブ劣化判定用試料の
谷部分の高さを精度良く求めることができる。これに対
して、プローブの劣化が大きい場合には、プローブ先端
がプローブ劣化判定用試料自体の表面形状を追従する精
度は落ちるため、プローブ劣化判定用試料の谷部分の測
定精度は低下する。
【0015】そこで、プローブ劣化判定手段は、この測
定データの高さ方向の高低差を劣化の判定に用い、あら
かじめ定めた劣化判定のしきい値と比較することによっ
てプローブの劣化判定を行い、比較結果に基づいてプロ
ーブの劣化判定を行う。しきい値は、劣化を判定する基
準値であり、測定対象に応じてしきい値を定めることが
できる。プローブ劣化判定手段は、プローブによる測定
データを用いてプローブの劣化状態を判定し、判定結果
に基づいてプローブの交換を行うため、人手によらずに
プローブ交換を行うことができる。
【0016】プローブ劣化判定手段は、測定データに基
づいて評価値を算出する評価値算出部と、評価値を判定
するためにしきい値と比較する比較部と、しきい値を記
憶するしきい値記憶部とを備えた構成とすることができ
る。評価値は、測定データの高低差の他に、JISで定
める表面粗さを表すパラメータである算術平均粗さ(R
a)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)等を用
いることができる。プローブ劣化判定用試料の第1の形
態は、断面形状を半円形とする柱状体を軸方向に並行と
なるように、互いに間隔を空けてあるいは接触させて隣
接するように平面上に配列して形成することができる。
半円形の径や配置間隔によって、検出するプローブの劣
化の程度を変更することができ、例えば、径を小径とし
たり配置間隔を狭めることによって、より小さな劣化を
検出することができる。プローブはこの断面が半円形の
凹凸面を走査して、測定データを求める。
【0017】プローブ劣化判定用試料の第2の形態は、
断面形状を三角形とする柱状体を軸方向に並行となるよ
うに、互いに間隔を空けてあるいは接触させて隣接する
ように平面上に配列して形成することができる。三角形
の形状や配置間隔によって、検出するプローブの劣化の
程度を変更することができ、例えば、三角形の辺の角度
を急としたり配置間隔を狭めることによって、より小さ
な劣化を検出することができる。プローブはこの断面が
三角形の凹凸面を走査して、測定データを求める。
【0018】プローブ劣化判定用試料の第3の形態は、
四角錐等のピラミッド状の錐体を複数用い、その頂点が
一直線上となるように、互いの対抗する辺の間隔を空け
てあるいは接触させて隣接するように平面上に複数列に
配列して形成することができる。錐体の形状や配置間隔
によって、検出するプローブの劣化の程度を変更するこ
とができ、例えば、錐体の辺の角度を急としたり配置間
隔を狭めることによって、より小さな劣化を検出するこ
とができる。プローブはこの錐体の凹凸面を走査して、
測定データを求める。
【0019】プローブ劣化判定用試料の第4の形態は、
第1〜第3の形態のプローブ劣化判定用試料を用い、形
状や大きさを異ならせた各突出部を段階的に複数備え、
検出するプローブの劣化の程度を異ならせ、プローブが
走査する突出部によって劣化検出の精度を変更すること
ができる。例えば、第1の形態において、半円形の断面
の径を異ならせたものを複数備える。第4の形態によれ
ば、プローブの劣化の判定基準を複数段階で設定するこ
とができ、測定対象に応じてプローブの劣化判定を行
い、求められる測定精度に対応したプローブを交換する
ことができる。
【0020】また、プローブ劣化判定用試料の第5の形
態は、第1,2の形態のプローブ劣化判定用試料を用
い、プローブの走査方向と交差する方向の形状や大きさ
を連続的に変化させ、検出するプローブの劣化の程度を
連続的に異ならせ、プローブが走査する突出部によって
劣化検出の精度を変更することができる。第5の形態に
よれば、プローブの劣化の判定基準を連続的に設定する
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
を参照しながら詳細に説明する。図1,2は本発明の走
査型プローブ顕微鏡が備えるプローブ劣化判定用試料の
一構成例の概略図及び動作説明図である。
【0022】図1(a)に示すプローブ劣化判定用試料
1aは、断面形状を半円形とする柱状体21を、その軸
方向が並行となるように接触させて平面上に配列して形
成することができ、グレーディング状の形状を形成す
る。柱状体21の配列で形成される突出部分の個数は任
意とすることができ、各柱状体21が備える個体の形状
誤差を減少させるに十分な個数とすることができる。
【0023】プローブPは、図中の破線で示すラインに
そって走査を行い、測定データを求める。図2(a)
は、矢印方向に移動するプローブPの走査状態を示して
いる。プローブPは、プローブ劣化判定用試料1の表面
に追従して移動することによって、高さ方向のデータを
得る。図2(b)は、走査で得られた高さ方向の変化を
示している。この高さ方向の変化から求められる高低差
D1は、プローブの劣化状態を判定する評価値として用
いることができる。
【0024】図2(c)及び図2(d)は、劣化した状
態のプローブによる走査状態及びそのときの高さ方向の
データを示しており、高低差はD2(D1>D2)であ
る。図2(b)と図2(d)とを比較すると、劣化の状
態が小さいプローブにより得られる高低差D1は、劣化
の状態が大きいプローブにより得られる高低差D2より
も大であり、高低差Dをプローブの劣化状態を評価する
評価値とすることができる。
【0025】図1(b)に示すプローブ劣化判定用試料
1bは、図1(a)に示すプローブ劣化判定用試料の断
面形状の大きさや配置間隔が異なる突出部を複数配列し
た構成であり、この構成によってプローブの劣化検出の
精度を段階的に変更することができる。
【0026】図3は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の
概略構成図である。図3において、走査型プローブ顕微
鏡10は、プローブ劣化判定用試料1、ヘッド2、ステ
ージ4、プローブ劣化判定手段15、及びヘッドとステ
ージとを相対的に移動させる移動機構及び制御機構を備
える。ヘッド2にはプローブホルダ3を介してプローブ
Pが取り付けられ、試料S上を走査して測定を行う。ス
テージ4は試料Sを支持する。ヘッド2及びステージ4
はそれぞれXYZ方向に移動可能とする移動機構を備
え、移動機構によって相対的に位置を変更して試料Sの
走査を行う。移動機構の一例としては、ヘッド2側に圧
電素子を用いた微動機構や、ステージ4側に粗動機構と
することができる。
【0027】移動機構を制御する制御機構はヘッド制御
部12及びステージ制御部13を備える。ヘッド制御部
12はヘッド2の移動制御、及びプローブによる測定制
御を行う。ステージ制御部13はステージ4の移動制御
を行う。ヘッド制御部12及びステージ制御部13は、
走査型プローブ顕微鏡10全体の制御を行う制御部11
によって制御され、プローブPと試料Sとの相対的な位
置制御が行われる。
【0028】測定部14は、プローブPで測定された測
定信号、及びヘッド2とステージ4の移動信号を入力
し、試料Sの三次元データを形成する。プローブPはプ
ローブホルダ3に取り付けられた状態で、ヘッド2及び
ステージ7に対して着脱を行い、プローブ5の交換を行
うことができる。
【0029】ステージ4上には、プローブ劣化判定用試
料1及び交換用プローブ5を備える。なお、交換用プロ
ーブ5の配置位置には、交換後のプローブを配置するこ
とができる。プローブ劣化判定用試料1及び交換用プロ
ーブ5に対してヘッド2を位置合わせする場合には、前
記した移動機構によってヘッドとステージとの相対的位
置を調節することによって行うことができる。
【0030】なお、プローブ劣化判定用試料1及び交換
用プローブ5は、必ずしも試料Sと同時にステージ4に
載置される必要はなく、走査型プローブ顕微鏡のベース
部分に設けることもできる。
【0031】プローブの劣化を判定するには、プローブ
Pをプローブ劣化判定用試料1に移動した後、走査して
プローブ劣化判定用試料1の形状測定を行う。測定部1
4はプローブからの信号を受けて測定データを求める。
【0032】プローブ゛劣化判定手段15は、評価値算
出部15aと比較部15bとしきい値記憶部15cを備
える。評価値算出部15aは、測定部14から測定デー
タを取り込んで劣化判定のための評価値を算出し、比較
部15bは算出した評価値をしきい値と比較し、プロー
ブの劣化判定を行う。しきい値はしきい値記憶部15c
から読み込むことができ、測定対象に応じて劣化判定の
しきい値を変更することができる。
【0033】比較部15bの判定結果は制御部11に送
られ、劣化と判定された場合にはヘッド制御部12及び
ステージ制御部13を制御して、ヘッド2を交換用プロ
ーブ5に移動し交換を行う。図4は、本発明の走査型プ
ローブ顕微鏡のプローブ交換動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【0034】制御部11は、プローブ劣化判定用試料1
の初期位置に位置に移動させ(ステップS1)、プロー
ブ劣化判定用試料1を走査して、測定部14によって測
定データを求める(ステップS2)。
【0035】評価値算出部15aは、測定部14から測
定データを取り込んで、高低差等の評価値を算出する
(ステップS3)。比較部15bは、評価値算出部15
aから評価値を取り込むと共に、しきい値記憶部15c
からしきい値を取り込んで比較を行う。評価値がしきい
値よりも大きい場合には、プローブ交換を要するほどの
劣化状態ではないと判定し、評価値がしきい値よりも小
さい場合には、プローブ交換を要するほどの劣化状態で
あると判定する(ステップS4)。
【0036】判定の結果、プローブ交換を要する場合に
は、制御部11はヘッド制御部12及びステージ制御部
13に制御信号を送って、ヘッド2とステージ4とを相
対的に移動させ、プローブPを交換用プローブ5に移動
させて交換を行う(ステップS5)。
【0037】次に、本発明のプローブ劣化判定用試料の
他の構成例を図5の概略図を用いて説明する。図5
(a)に示すプローブ劣化判定用試料1cは、断面形状
を三角形とする柱状体23を軸方向に並行となるよう
に、互いに隣接させて平面上に配列した構成としてい
る。三角形の形状や配置間隔によって、検出するプロー
ブの劣化の程度を変更することができ、例えば、三角形
の辺の角度を急としたり配置間隔を狭めることによっ
て、より小さな劣化を検出することができる。プローブ
Pは、図中の破線で示すように、三角形の凹凸面を走査
して測定データを求める。
【0038】図5(b),(c)に示すプローブ劣化判
定用試料1dは、断面の大きさ等の形状が走査方向と交
差する方向に変化する柱状体24を軸方向に並行となる
ように、互いに隣接させて平面上に配列した構成として
いる。この構成によって、検出するプローブの劣化の程
度を連続的に異ならせ、プローブが走査する突出部によ
って劣化検出の精度を変更することができる。
【0039】図5(d)に示すプローブ劣化判定用試料
1eは、ピラミッド状の錐体を複数用い、その頂点が一
直線上となるようにして、互いの対抗する辺を隣接させ
て平面上に複数列に配列して構成している。錐体の辺の
角度を急としたり配置間隔を狭めるなど、錐体の形状や
配置間隔を変更することによって、検出するプローブの
劣化の程度を変更することができ、より小さな劣化を検
出することができる。なお、錐体は四角錐や三角錘等の
角錘の他、円錐を用いることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の走査型プ
ローブ顕微鏡によれば、プローブの劣化判定の精度及び
速度を高めることができ、また、プローブ交換を自動で
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡が備えるプロー
ブ劣化判定用試料の一構成例の概略図である。
【図2】本発明の走査型プローブ顕微鏡が備えるプロー
ブ劣化判定用試料の一構成例の動作説明図である。
【図3】本発明の走査型プローブ顕微鏡の概略構成図で
ある。
【図4】本発明の走査型プローブ顕微鏡のプローブ交換
動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明のプローブ劣化判定用試料の他の構成例
を説明する概略図である。
【図6】従来のプローブの劣化を測定する方法を説明す
るための概略図である。
【図7】粒子の測定状態による測定値の変動を示す図で
ある。
【図8】従来のプローブの劣化判定に用いる標準試料の
概略図である。
【符号の説明】
1,1a〜1e…プローブ劣化判定用試料、2…ヘッ
ド、3…プローブホルダ、4…ステージ、5…交換用プ
ローブ、10…走査型プローブ顕微鏡、11…制御部、
12…ヘッド制御部、13…ステージ制御部、14…測
定部、15…プローブ劣化判定手段、15a…評価値算
出部、15b…比較部、15c…しきい値記憶部、P…
プローブ、S…試料。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ側に凸の傾斜面を少なくとも1
    面有する突出部を複数備え、該複数の突出部を、隣接す
    る突出部の相対する傾斜面が成す角度がプローブの先端
    角度よりも狭角となるよう配置するプローブ劣化判定用
    試料と、前記プローブ劣化判定用試料を走査して得られ
    る測定データの高さ方向の高低差としきい値とを比較
    し、比較結果に基づいてプローブの劣化判定を行うプロ
    ーブ劣化判定手段とを備え、プローブ劣化判定手段の判
    定結果に基づいて、ヘッドに取り付けるプローブの交換
    を行う、走査型プローブ顕微鏡。
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