JP2000210287A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2000210287A
JP2000210287A JP11016321A JP1632199A JP2000210287A JP 2000210287 A JP2000210287 A JP 2000210287A JP 11016321 A JP11016321 A JP 11016321A JP 1632199 A JP1632199 A JP 1632199A JP 2000210287 A JP2000210287 A JP 2000210287A
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Masaru Murashita
賢 村下
Koji Hirota
浩二 廣田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心臓の断層画像を表示する超音波診断装置に
おいて、画像処理を行う場合に心臓の並進運動の影響を
受けないようにする。 【解決手段】 超音波画像に対して二値化処理が実行さ
れ、その二値化後の輪郭像に対して重心演算が行われ
る。その重心座標を基準としてROI(関心領域)が発
生され、また輪郭抽出を行うための原点や領域分割を行
う場合の原点が定められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置に関
し、特に心臓の断層画像を計測する装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】心臓の超音波診断を行う場
合、当該臓器の並進運動のために正確な計測を行えない
場合がある。例えば、左室の断層画像上において、マニ
ュアル設定された左室中心から放射状に複数の領域を設
定し、各領域ごとに心腔面積の変化をグラフ表示するよ
うな場合、心臓の並進運動によって演算誤差が発生す
る。上記グラフ表示は、例えば動きの鈍い心筋梗塞部位
を特定するためのものであるが、並進運動の成分がグラ
フに反映されると、その診断に影響を与える。また、心
腔輪郭の抽出やその面積演算のために、断層画像に対し
ては、例えば楕円形状の関心領域がユーザー指定され、
その関心領域内において各種の処理が実行されるが、そ
の場合においても、並進運動の影響が大きいと、本来の
心腔輪郭に対して適切に関心領域を設定するのが困難と
なる。もちろん、関心領域の設定は拡張末期における心
腔が最大となった状態で行われるが、それでも場合によ
ってはプローブの位置ずれや呼吸などによって、関心領
域の設定が不適切になる場合もある。
【0003】なお、本願に関連する出願として特願平6
−232971号、特願平8−64116号が挙げられ
る。
【0004】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、運動臓器の診断に適する超音
波診断装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、超音波の送受波により得られた画像デー
タを処理して各フレームごとに心腔の輪郭像を生成する
輪郭像生成手段と、前記輪郭像に基づいて、その内部に
存在する所定の基準点の座標を演算する基準点演算手段
と、前記基準点の運動に適応させて各フレームごとに所
定の画像処理を実行する適応型処理手段と、を含むこと
を特徴とする。ここで、望ましくは、前記基準点は前記
輪郭像の重心点である。
【0006】上記構成によれば、心臓を含む超音波画像
の処理をフレームごとに実行する場合において、各フレ
ームにおいて心腔内に基準点が演算され、その基準点を
利用して画像処理を行える。よって、画像処理に当たっ
て、心臓の運動による影響を排除又は軽減できる。
【0007】望ましくは、前記適応型処理手段は、前記
基準点を分割中心点としつつ、前記輪郭像を分割中心点
から放射状に複数領域に分割する領域分割手段である。
分割中心点を適切に自動設定できれば、例えば、各分割
領域の面積変化を表示するような場合において、心臓の
運動による影響を極力少なくできる。
【0008】また望ましくは、前記適応処理手段は、超
音波画像上において前記基準点を利用して心腔の周囲に
関心領域を設定する関心領域設定手段である。この構成
によれば、関心領域の設定を常に適切に行うことができ
る。
【0009】また望ましくは、前記基準点を平滑化する
平滑化手段を含み、前記平滑化された基準点が前記関心
領域の原点とされる。また望ましくは、生体信号に基づ
く所定タイミングで前記基準点を保持する保持手段を含
み、前記保持された基準点が前記関心領域の原点とされ
る。
【0010】また望ましくは、前記基準点演算手段は、
前記輪郭像内における各データの水平座標を加算する手
段と、前記水平座標の加算結果を前記輪郭像内のデータ
数で除算して重心点の水平座標を演算する手段と、前記
輪郭像内における各データの垂直座標を加算する手段
と、前記垂直座標の加算結果を前記輪郭像内のデータ数
で除算して重心点の垂直座標を演算する手段と、を含
む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0012】図1には、本発明に係る超音波診断装置の
好適な実施形態が示されており、図1はその要部構成を
示すブロック図である。
【0013】生体に対する超音波の送受波によりエコー
データが取り込まれ、そのエコーデータは所定の処理を
経た後、デジタルスキャンコンバータ(DSC)10内
のフレームメモリ12に格納される。そのフレームメモ
リ12から各アドレスのエコーデータが順次出力され
る。
【0014】ROI(関心領域)発生器16は、画像処
理の外縁をなすROIのアドレスを発生する装置であ
り、本実施形態において、そのROIの初期値は例えば
ユーザー指定される。初期設定後のROIは後述のよう
に自動設定(更新)されることになる。
【0015】ゲート回路14は、ROI内のエコーデー
タのみを通過させる回路である。すなわち、ゲート回路
14の一方の入力端子にはROI発生器16から出力さ
れるROIを表すアドレスが入力され、ゲート回路14
はROI内に属するアドレスのエコーデータのみを抽出
する。
【0016】ゲート回路14から出力されるROI内の
データは、輪郭抽出部18に入力される。この輪郭抽出
部18はエコーデータに対するフィルタリングによるノ
イズ除去、圧縮伸長処理を利用した処理、二値化処理等
の各処理を実行し、結果として例えば心臓の左室の輪郭
に相当する輪郭像を抽出する回路である。すなわち、本
実施形態において、輪郭抽出部18から二値化データが
出力され、その二値化データの値によって輪郭の内外が
表される。
【0017】重心演算部20は輪郭抽出部18から出力
されるフレームごとの二値化像に対して、フレームごと
に重心演算を実行し、輪郭内における重心座標を演算す
る回路である。その重心座標は、本実施形態において、
サンプルホールド回路24、輪郭抽出部18及び分割部
22に出力されている。
【0018】サンプルホールド回路24は、心電信号の
R波に同期して重心座標をサンプルし、その座標をホー
ルドする回路であり、これにより各周期ごとに重心座標
が更新されることになる。サンプルホールド回路24か
ら出力されるホールドされた重心座標はROI発生器1
6に出力され、ROI発生器16はその重心座標をRO
Iの中心座標としてROIを発生させる。
【0019】また、輪郭抽出部18においては、例えば
後述するような手法によってエッジ検出が行われる場
合、その基準となる原点として重心座標が利用される。
【0020】分割部22は、二値化された輪郭像におい
て、その輪郭像内の重心座標を原点とし、その原点から
放射状に複数(例えば4本)の分割ラインを設定するこ
とにより、輪郭像内部を複数の分割領域に分割する手段
である。
【0021】面積演算部30は、各分割領域の面積を演
算する手段であり、グラフ作成部32は、各分割領域の
面積の変化あるいは変化率をグラフとして作成する手段
である。このように作成されたグラフは表示部34に表
示される。
【0022】ちなみに、図1に示す実施形態ではサンプ
ルホールド回路24の出力がROI発生器16に入力さ
れているが、重心座標を平均化する平均化部26を設
け、その平均化された重心座標をROI発生器16に出
力して、平均化された重心座標を原点としてROIを発
生させるようにしてもよい。
【0023】図2には、図1に示した輪郭抽出部16に
おける処理例が示されている。セクタ状の断層画像10
0内には、例えば左室の断面が示されており、それを取
り囲むように楕円ROI102が設定される。上述のよ
うに、そのROI102は初期設定段階においてマニュ
アルでその中心座標及び大きさが設定され、初期設定以
後においては、演算される重心座標に従って自動的に更
新される。すなわち、重心座標をROIの原点として各
フレームごとにROIが設定されることになる。
【0024】輪郭抽出部18においては、中心座標すな
わちROIの原点P1から放射状に多数の参照ライン1
04を設定し、各参照ライン104上においてエッジ検
出を行うことにより左室内向の輪郭103を特定してい
る。そのような処理の前提として上述のような二値化処
理が行われており、もちろん、そのようなエッジ検出に
よらずに二値化処理のみによって輪郭抽出を行うことも
できる。いずれにしても、輪郭抽出部18によって輪郭
像が抽出されることになる。
【0025】図3には、分割部22の作用が示されてい
る。本実施形態において分割部22は、重心座標を分割
中心点P2として輪郭103内を複数の分割領域に分割
する。図3に示す例では、4本の分割ライン106によ
って、輪郭103内部が四分割されている。各分割領域
がS1〜S4で示されている。
【0026】グラフ作成部32は、例えば図4に示すよ
うな各分割領域の面積変化を表す極性をもったグラフ1
08を作成する。この場合、面積そのものを表すのでは
なく、面積の変化率を表してもよい。また、面積ではな
く、図3に示した分割ラインの長さや心壁の厚みをグラ
フとして表示するようにしてもよい。
【0027】いずれにしても、各フレームごとに基準点
としての重心座標を決定し、それを基準として画像処理
を実行するので、心臓の並進運動などによる影響を極力
排除して精度のよい演算を行うことが可能となる。
【0028】図5には、重心演算部20の具体的な構成
例が示されている。加算器40,42には、輪郭抽出部
18から出力される二値化データが入力される。具体的
には、加算器42は各データとX座標が入力され、加算
器42には、各データのY座標が入力される。加算器
は、輪郭内に属する全てのデータに関して各座標の加算
を行う。
【0029】総ピクセル数演算部50は、輪郭内に属す
る全てのデータすなわちピクセルの個数を演算する回路
である。セレクタ46は、加算器40,42の何れかの
出力を選択するものであり、その選択された値が除算器
48に入力されている。除算器48は、加算器40の加
算結果または加算器42の加算結果を総ピクセル数で除
算することにより、重心のX座標とY座標を演算する回
路である。すなわち、セレクタ46の選択により、重心
のX座標かY座標かが演算される。
【0030】図5に示す構成例によれば、極めて簡易な
構成により、迅速に重心点の座標を演算することが可能
となる。なお、重心点の利用形態としては、上述したも
のには限られず、各種の画像処理をあげることができ
る。特に、各フレームごとに重心点が演算され、その重
心点に従った座標系において画像処理を行うので、運動
臓器の運動成分をキャンセルして精度のよい画像処理あ
るいは超音波計測を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
運動臓器の超音波診断を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波診断装置の要部構成を示
すブロック図である。
【図2】 輪郭抽出の一例を示す概念図である。
【図3】 分割部の作用を示す概念図である。
【図4】 グラフ作成部により作成されるグラフ例を示
す図である。
【図5】 重心演算部の構成例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
12 フレームメモリ、14 ゲート回路、16 RO
I発生器、18 輪郭抽出部、20 重心演算部、22
分割部、30 面積演算部、32 グラフ作成部、3
4 表示部。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F068 AA12 AA39 AA41 CC07 DD09 QQ05 QQ31 RR02 RR13 TT01 4C301 AA01 DD06 DD07 EE20 FF28 JB06 JC07 JC08 JC20 KK24 KK30 KK40 LL02 LL04 5B057 AA07 BA05 CA08 CB06 CC03 CE05 CH11 DA07 DB02 DB05 DB09 DC06 DC16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波の送受波により得られた画像デー
    タを処理して各フレームごとに心腔の輪郭像を生成する
    輪郭像生成手段と、 前記輪郭像に基づいて、その内部に存在する所定の基準
    点の座標を演算する基準点演算手段と、 前記基準点の運動に適応させて各フレームごとに所定の
    画像処理を実行する適応型処理手段と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記基準点は前記輪郭像の重心点であることを特徴とす
    る超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、 前記適応型処理手段は、前記基準点を分割中心点としつ
    つ、前記輪郭像を分割中心点から放射状に複数領域に分
    割する領域分割手段であることを特徴とする超音波診断
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記適応処理手段は、超音波画像上において前記基準点
    を利用して心腔の周囲に関心領域を設定する関心領域設
    定手段であることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の装置において、 前記基準点を平滑化する平滑化手段を含み、 前記平滑化された基準点が前記関心領域の原点とされる
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の装置において、 生体信号に基づく所定タイミングで前記基準点を保持す
    る保持手段を含み、 前記保持された基準点が前記関心領域の原点とされるこ
    とを特徴とする超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の装置において、 前記基準点演算手段は、 前記輪郭像内における各データの水平座標を加算する手
    段と、 前記水平座標の加算結果を前記輪郭像内のデータ数で除
    算して重心点の水平座標を演算する手段と、 前記輪郭像内における各データの垂直座標を加算する手
    段と、 前記垂直座標の加算結果を前記輪郭像内のデータ数で除
    算して重心点の垂直座標を演算する手段と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003094737A1 (fr) * 2002-05-10 2003-11-20 The Kansai Electric Power Co., Inc. Systeme d'evaluation de la fonction du muscle cardiaque
JP2010088927A (ja) * 2009-12-17 2010-04-22 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置
JP2010233921A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 心室壁情報抽出装置

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JP2010088927A (ja) * 2009-12-17 2010-04-22 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置

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