JP2000207828A - 信号処理装置とその方法、信号記録装置、信号再生装置および信号記録媒体 - Google Patents

信号処理装置とその方法、信号記録装置、信号再生装置および信号記録媒体

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JP2000207828A
JP2000207828A JP202599A JP202599A JP2000207828A JP 2000207828 A JP2000207828 A JP 2000207828A JP 202599 A JP202599 A JP 202599A JP 202599 A JP202599 A JP 202599A JP 2000207828 A JP2000207828 A JP 2000207828A
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JP202599A
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Yuki Matsumura
祐樹 松村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子透かし情報を埋め込む際の同期信号を適切
に検出することにより、電子透かし情報の重畳および復
調を適切かつ効率よく行う。 【解決手段】トリガー検出部11で入力信号のピークが
検出され、電子透かし情報を埋め込む処理の単位となる
区間が決定される。入力信号は、MDCT計算部12で
MDCTにより周波数スペクトラム信号に変換され、代
表値計算部13で特定周波数の信号レベルを表す代表値
が計算される。エンコード部14では、搬送波生成部1
5で所定周波数の搬送波信号が生成され、PSK変調部
16で電子透かし情報によりPSK変調され、PN生成
部17で生成されたPN系列乱数データによりPN拡散
部18でスペクトラム拡散され、得られた変調信号が代
表値計算部13で得られた代表値に応じて振幅変調部1
9で振幅変調される。この変調信号が、加算部20で入
力信号に重畳されて記録媒体に記録される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばオーディ
オ信号にその著作権情報を電子透かし技術により重畳し
記録する信号記録装置などに適用して好適な、所望の信
号を任意の連続データ中に発見が困難なように隠蔽し
て、また元の連続信号の品質劣化を防止しながら、効率
よく重畳することができる信号処理装置とその方法、そ
の重畳された信号を記録媒体に記録する信号記録装置、
その重畳された信号が記録された記録媒体、その重畳さ
れた信号より少なくとも著作権情報などの所望の信号を
検出する信号処理装置、および、その重畳された信号が
記録された記録媒体を再生して少なくとも著作権情報な
どの所望の信号を検出する信号再生装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】光ディスクなどの記録媒体に記録される
たとえば音楽情報などの著作物に対しては、従来より、
電子透かし技術(以後、ウォーターマークと言う。)に
よりその著作権の保護を図る方法が提案されている。こ
の方法は、著作権に関するデータを、オーディオ信号の
再生に影響を与えない程度の微小な信号レベルによりオ
ーディオ信号などに重畳して記録するものである。
【0003】このようなウォーターマークを利用する場
合には、オーディオ信号などに著作権に関するデータを
重畳する処理と、オーディオ信号などからこの著作権に
関するデータを復調する処理とを、同一のタイミングを
基準にして同期させて行う必要がある。また、重畳され
たウォーターマーク情報は、これを埋め込んだディジタ
ルオーディオ信号が光ディスクなどの記録媒体やインタ
ーネットなどの通信経路を介して流通する過程におい
て、伝送路雑音、クリッピング、フィルタリング、再サ
ンプリング、AD/DA変換、圧縮処理などの種々の処
理やフォーマット変換を受ける可能性があるが、このよ
うな処理を受けたとしても適切に復調できるように構成
されてなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でのウォーターマークを用いたたとえば著作権の保護に
関しては、実用上未だ不十分な点があった。特に、ウォ
ーターマーク情報の重畳された信号が、前述したような
種々の処理やフォーマット変換などを受けた際に、ウォ
ーターマーク情報は維持されているものの、それを検出
するための同期信号、あるいは同期をとるための信号な
どが消滅あるいは変形してしまい、適切にウォーターマ
ーク情報が検出できなくなるという問題があった。ま
た、ウォーターマーク情報は、通常一定の信号期間ごと
に繰り返し多数重畳されているが、そのような重畳の仕
方がウォーターマーク情報の維持に十分に寄与している
とは言えず、より効率よくウォーターマーク情報を重畳
したいという要望があった。
【0005】したがって本発明の目的は、ウォーターマ
ーク情報などの所望の信号をたとえばオーディオデータ
などの連続信号に重畳する際および復調する際のいずれ
においても、適切に同期をとることができ、これにより
所望の信号を適切かつ効率よく重畳あるいは復調するこ
とのできる信号処理装置とその方法を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、ウォーターマーク情報
などの所望の信号をたとえばオーディオデータなどの連
続信号に重畳して記録する際および記録された信号を再
生して復調する際に、適切に同期をとることができ、こ
れにより所望の信号を適切かつ効率よく重畳あるいは復
調することのできる信号記録装置および信号再生装置を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、ウォ
ーターマーク情報などの所望の信号がたとえばオーディ
オデータなどの連続信号に重畳された信号が、適切に同
期がとれ、これにより所望の信号を適切に復調すること
のできるように記録されている記録媒体を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の信
号処理装置は、任意の連続信号に所望の信号を重畳し、
該重畳された信号を生成する信号処理装置であって、前
記連続信号より所定の特徴を検出する特徴検出手段と、
前記検出された特徴に基づいて、当該連続信号に前記所
望の信号を重畳する処理の単位となる範囲を決定する範
囲決定手段と、前記所望の信号で所定の周波数の搬送波
を変調し、前記所望の信号の変調信号を生成する第1の
変調手段と、前記連続信号より、前記所定の周波数に対
する信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、前記
決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記所望
の信号を含む前記変調信号を対応付け、前記検出された
信号レベルに応じて、当該対応付けられた前記変調信号
の振幅を変調し重畳信号を生成する第2の変調手段と、
前記重畳信号を前記連続信号に重畳し、前記任意の連続
信号に前記所望の信号が重畳された信号を生成する信号
重畳手段とを有する。
【0007】このような構成の信号処理装置において
は、特徴検出手段において、たとえばディジタルオーデ
ィオ信号波形上のピークなどの特徴を検出し、範囲決定
手段において、この特徴を用いて所望の信号を一定の区
間埋め込む基準となるタイミングを特定する。所望の信
号を埋め込むタイミングを特定したら、信号レベル検出
手段により重畳される連続信号より所定周波数の信号レ
ベルを検出し、第1の変調手段において重畳する所望の
信号より生成したこの所定周波数の変調信号の信号レベ
ルを、第2の変調手段において検出された信号レベルに
応じて変化させて重畳信号を生成し、信号重畳手段にお
いて、この重畳信号を先の連続信号に重畳する。
【0008】また、本発明の信号処理方法は、オーディ
オ信号を包含する任意の著作物に係わる連続信号に、当
該著作物の著作権に係わる所望の信号を重畳する信号処
理方法であって、前記連続信号より所定の特徴を検出
し、前記検出された特徴に基づいて、当該連続信号に前
記所望の信号を重畳する処理の単位となる範囲を決定
し、前記所望の信号で所定の周波数の搬送波を変調し、
該変調された信号を乱数データによりさらに変調して、
前記所望の信号の変調信号を生成し、前記連続信号に対
して所定の直交変換を行い、当該信号の周波数スペクト
ラムを検出し、前記検出された周波数スペクトラムに基
づいて、前記所定の周波数に対する信号レベルを検出
し、前記決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の
前記所望の信号を含む前記変調信号を対応付け、前記検
出された信号レベルに応じて、当該対応付けられた前記
変調信号の振幅を変調し重畳信号を生成し、前記重畳信
号を前記連続信号に重畳し、前記任意の連続信号に前記
所望の信号が重畳された信号を生成する。
【0009】また、本発明の他の信号処理装置は、前記
信号処理装置により生成された信号が入力され、当該信
号より少なくとも前記所望の信号を再生する信号処理装
置であって、前記入力信号より所定の特徴を検出する特
徴検出手段と、前記検出された特徴に基づいて、前記重
畳の処理の単位たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出
する重畳範囲候補検出手段と、前記入力信号より、前記
所定の周波数に対する信号レベルを検出する信号レベル
検出手段と、前記入力信号より、前記所定の周波数の信
号成分を抽出する信号成分抽出手段と、前記抽出された
信号成分の振幅を、前記検出された信号レベルに基づい
て変調し、前記所望の信号によりPSK変調された信号
を抽出する変調手段と、前記検出された前記所定の範囲
の前記候補の範囲ごとに、前記抽出された前記所望の信
号によりPSK変調された信号、および、前記所定の周
波数の搬送波に基づいて、前記所望の信号を復調する復
調手段とを有する。
【0010】このような構成の信号処理装置によれば、
特徴処理手段においてたとえばディジタルオーディオ信
号波形上のピークなどの特徴を検出し、重畳範囲候補検
出手段において入力信号を一定の区間再生する基準とな
るタイミング候補を検出する。入力信号を再生するタイ
ミング候補を検出したら、信号レベル検出手段において
タイミング候補それぞれに対して繰り返し入力信号より
所定周波数の信号レベルを検出し、変調手段において、
信号成分抽出手段において入力信号より抽出したこの所
定周波数の信号成分をこの信号レベルに応じて振幅変調
することにより前記所望の信号によりPSK変調された
信号を抽出する。そして、復調手段において、前記抽出
された前記所望の信号によりPSK変調された信号、お
よび、前記所定の周波数の搬送波に基づいて前記所望の
信号を復調する。なお、前記複数のタイミング候補、す
なわち重畳範囲候補の中で、これにより所望の信号を適
切に得ることのできた範囲が、正しい範囲として特定さ
れる。
【0011】また、本発明の他の信号処理方法は、前記
信号処理方法により生成された信号が入力され、当該信
号より少なくとも前記所望の信号を再生する信号処理方
法であって、前記入力信号より所定の特徴を検出し、前
記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位た
る前記所定の範囲の候補の範囲を検出し、前記入力信号
に対して所定の直交変換を行い、当該信号の周波数スペ
クトラムを検出し、前記検出された周波数スペクトラム
に基づいて、前記所定の周波数に対する信号レベルを検
出し、前記入力信号より、前記所定の周波数の信号成分
を抽出し、前記抽出された信号成分の振幅を、前記検出
された信号レベルに基づいて変調し、前記所望の信号に
よりPSK変調された信号を抽出し、前記検出された前
記所定の範囲の前記候補の範囲ごとに、前記抽出された
前記所望の信号によりPSK変調された信号、および、
前記所定の周波数の搬送波を該入力信号の生成の際と同
じ前記乱数系列に基づく乱数データにより変調した信号
に基づいて、前記所望の信号を復調する。
【0012】また、本発明の信号記録装置は、任意の連
続信号に所望の信号を重畳し、該重畳された信号を記録
媒体に記録する信号記録装置であって、前記連続信号よ
り所定の特徴を検出する特徴検出手段と、前記検出され
た特徴に基づいて、当該連続信号に前記所望の信号を重
畳する処理の単位となる範囲を決定する範囲決定手段
と、前記所望の信号で所定の周波数の搬送波を変調し、
前記所望の信号の変調信号を生成する第1の変調手段
と、前記連続信号より、前記所定の周波数に対応する信
号成分の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、
前記決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記
所望の信号を含む前記変調信号を対応付け、前記検出さ
れた信号レベルに応じて、当該対応付けられた前記変調
信号の振幅を変調し重畳信号を生成する第2の変調手段
と、前記重畳信号を、前記連続信号に重畳する信号重畳
手段と、前記所望の信号を含む前記重畳信号が重畳され
た連続信号を、記録媒体に記録する記録手段とを有す
る。
【0013】また、本発明の信号再生装置は、所望の信
号により所定の周波数の搬送波をPSK変調し、重畳対
象の連続信号より前記所定の周波数の信号レベルを検出
し、前記連続信号の所定の特徴に基づいて決定される所
定の範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記所望の信号
を含む前記変調信号を、前記検出された信号レベルに応
じて振幅を変調し前記連続信号に重畳された記録信号が
記録されている記録媒体より、少なくとも前記所望の信
号を再生する信号再生装置であって、前記記録媒体より
前記記録信号を再生する再生手段と、前記再生された記
録信号より所定の特徴を検出する特徴検出手段と、前記
検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位たる
前記所定の範囲の候補の範囲を検出する重畳範囲候補検
出手段と、前記記録信号より、前記所定の周波数に対す
る信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、前記記
録信号より、前記所定の周波数の信号成分を抽出する信
号成分抽出手段と、前記抽出された信号成分の振幅を、
前記検出された信号レベルに基づいて変調し、前記所望
の信号によりPSK変調された信号を抽出する変調手段
と、前記検出された前記所定の範囲の前記候補の範囲ご
とに、前記抽出された前記所望の信号によりPSK変調
された信号、および、前記所定の周波数の搬送波に基づ
いて、前記所望の信号を復調する復調手段とを有する。
【0014】また、本発明の記録媒体は、任意の著作物
の著作権に係わる所望の信号により所定の周波数の搬送
波をPSK変調し所定の乱数系列に基づく乱数データに
よりさらに変調し、重畳対象の著作物に係わる連続信号
より所定の周波数の信号レベルを検出し、連続信号の所
定の特徴に基づいて決定される所定の範囲ごとに、少な
くとも1つ以上の所望の信号を含む変調信号を、検出さ
れた信号レベルに応じて振幅を変調し連続信号に重畳さ
れた記録信号であって、記録信号より所定の特徴を検出
し、前記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の
単位たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出し、前記記
録信号に対して所定の直交変換を行い、当該信号の周波
数スペクトラムを検出し、前記検出された周波数スペク
トラムに基づいて、前記所定の周波数に対する信号レベ
ルを検出し、前記記録信号より、前記所定の周波数の信
号成分を抽出し、前記抽出された信号成分の振幅を、前
記検出された信号レベルに基づいて変調し、前記所望の
信号によりPSK変調された信号を抽出し、前記検出さ
れた前記所定の範囲の前記候補の範囲ごとに、前記抽出
された前記所望の信号によりPSK変調された信号、お
よび、前記所定の周波数の搬送波を該記録信号の生成の
際と同じ前記乱数系列に基づく乱数データにより変調し
た信号に基づいて、前記所望の信号を復調することによ
り、前記著作権に係わる所望の信号が再生される記録信
号が記録された信号記録媒体である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図1〜図6を参照して説明する。本実施の形態において
は、オーディオデータに電子透かし情報を重畳してお
き、この電子透かし情報を参照して適正なダビングや不
正にコピーされたオーディオデータの検出を行うことに
より、オーディオデータのコピーコントロールを行うよ
うにした一連のシステムを例示して本発明を説明する。
【0016】まず、そのような一連のシステムの構成お
よびデータの流れについて、図1を参照して説明する。
図1は、不正コピーの検出が可能なそのような一連のシ
ステムの全体ブロック図である。このシステムにおいて
は、記録装置1においてオーディオソースデータである
ディジタルオーディオ信号DA1を光ディスク5に記録
する際に、記録装置1に収容されるウォーターマークエ
ンコーダ4により、著作権の情報DCを付加して記録す
る。ここで、著作権の情報DCは、オーディオソースデ
ータの著作権者を示す情報や、コピーを許可するか否か
の情報などにより構成される。
【0017】この光ディスク5を用いてオーディオデー
タをさらにダビングする際には、記録再生装置2に収容
されるウォーターマークデコーダ6により著作権の情報
DCを検出し、これに基づいてコピーを許可するソース
についてのみ、光磁気ディスク7、ディジタルオーディ
オテープレコーダー8、CD−R9などの記録媒体への
コピーを行うようにする。市場にて流通するこれらの媒
体を再生装置3で再生する際に、再生装置3に収容され
るウォーターマークデコーダ6により著作権の情報DC
を検出すれば、それが適正にコピーされた記録媒体、オ
ーディオデータであることが判明する。換言すれば、違
法コピーも発見することができる。
【0018】次に、このようなシステムの記録装置1、
記録再生装置2および再生装置3に含まれる、本発明に
係わるウォーターマークエンコーダ4およびウォーター
マークデコーダ6について詳細に説明する。まず、ウォ
ーターマークエンコーダ4について、図2〜図4を参照
して説明する。図2は、ウォーターマークエンコーダ4
の構成を示すブロック図である。ウォーターマークエン
コーダ4は、トリガー検出部11、MDCT計算部1
2、代表値計算部13およびエンコード部14を有す
る。まず、ウォーターマークエンコーダ4の各部の構成
について説明する。
【0019】トリガー検出部11は、順次入力されるデ
ィジタルオーディオ信号DA1より、波形上のピークを
繰り返し検出し、著作権の情報DCを一定の区間埋め込
む基準となるタイミングを特定する。具体的には、トリ
ガー検出部11は、順次入力されるディジタルオーディ
オ信号DA1の振幅値をそれまでの最大値と比較し、振
幅値が最大値より大きい場合に最大値をその振幅値に置
き換えることにより最大値を順次更新していく。そし
て、図3に示すように、この最大値が所定の時間更新さ
れずに保持された場合に、その最大値をi番目のピーク
値PKi として特定する。ピーク値PKi を特定する
と、最大値と保持時間とを初期値0に設定して、次のピ
ーク値PKi+1 を探索する。
【0020】MDCT計算部12は、トリガー検出部1
1で検出されたピークを基準にした所定のタイミングに
より、順次入力されるディジタルオーディオ信号DA1
を直交変換処理の1つである変形離散コサイン変換(M
DCT)処理し、ディジタルオーディオ信号DA1を周
波数スペクトラム信号DS1に変換する。ここで周波数
スペクトラム信号DS1は、ディジタルオーディオ信号
DA1をMDCT変換処理して得られる係数データの集
合であり、このMDCT変換処理により得られる各周波
数スペクトラムの信号レベルを示す信号である。
【0021】代表値計算部13は、MDCT計算部12
で検出された周波数スペクトラム信号DS1より、各サ
ンプルブロックごとに所定の周波数の代表値Sを計算す
る。この代表値Sは、ディジタルオーディオ信号DA1
におけるこの所定の周波数の信号レベルを示すものであ
る。
【0022】MDCT変換して得られる計算結果におい
ては、入力信号が単一正弦波の場合、入力信号の位相に
応じてスペクトラム値が変化する。しかしながらこの変
化を隣接する2つのスペクトラム値(MDCT変換して
得られるスペクトラム値)について見れば、π/2だけ
位相がずれて、入力信号の位相に応じて三角関数的に変
化する。すなわち、これら2本のスペクトラムにおいて
は、スペクトラム値の2乗平均平方根(RMS)が位相
に依存せずに一定値をとる。またMDCT計算結果にお
いては、入力信号が単一正弦波の場合、位相を変化させ
ても、スペクトラムエネルギーの分布はその殆どが理論
値であるピークスペクトラム周辺の4本に集中し、これ
らエネルギーの集中するスペクトラムが対象とする周波
数スペクトラムspeci 、その直前の1本の周波数ス
ペクトラムspeci-1 、その直後の2本の周波数スペ
クトラムspeci+1 、speci+2となる。
【0023】これらのことに基づいて、代表値計算部1
3は、たとえば周波数3〔kHz〕をこの所定の周波数
に設定し、この周波数3〔kHz〕の周波数スペクトラ
ム値をspeci 、その直前の1本の周波数スペクトラ
ム値をspeci-1 、その直後の2本の周波数スペクト
ラム値をspeci+1 、speci+2 とおいて、式
(1)の演算処理を実行することにより、偶数番目のス
ペクトラム値の絶対値和の2乗と奇数番目のスペクトラ
ム値の絶対値和の2乗との加算値の平方根を計算し、そ
の周波数のスペクトラムの代表値Sとする。
【0024】
【数1】 S=SQRT((|speci-1 |+|speci+1 |)2 +(|speci |+|speci+2 |)2 ) …(1)
【0025】なお、式(1)において、演算SQRTは
平方根を示す。代表値計算部13は、このようにして計
算した代表値Sを、エンコード部14に出力する。
【0026】エンコード部14は、著作権の情報DCを
周波数3〔kHz〕の搬送波信号SCにより変調してデ
ィジタルオーディオ信号DA1に重畳する。この時、著
作権の情報DCをPN系列の乱数データPNによりスペ
クトラム拡散して重畳し、これにより解析困難に著作権
の情報DCを重畳する。さらにこの時、代表値計算部1
3で計算された周波数3〔kHz〕の代表値Sに従って
振幅変調することにより、人間のマスキング効果を有効
に利用して、このようにして重畳する著作権の情報DC
によるディジタルオーディオ信号DA1の音質劣化を防
止する。
【0027】エンコード部14は、搬送波生成部15、
PSK変調部16、PN生成部17、PN拡散部18、
振幅変調部19および加算部20を有する。搬送波生成
部15は、周波数3〔kHz〕の正弦波信号による搬送
波信号SCを生成する。PSK変調部16は、著作権の
情報DCをシリアルデータの形式により繰り返し入力
し、この著作権の情報DCの極性により搬送波信号SC
の位相を反転させる。すなわち、PSK変調部16は、
著作権の情報DCをPSK変調する。PN生成部17
は、たとえばディジタルオーディオ信号DA1の波形上
のピークを基準にしたタイミングにより、PN系列の乱
数データPNを生成して繰り返し出力する。
【0028】PN拡散部18は、このPN系列の乱数デ
ータPNをPSK変調部16の出力信号に乗算し、これ
により著作権の情報DCによるPSK変調信号をスペク
トラム拡散して秘匿性を向上する。振幅変調部19は、
代表値計算部13で計算された代表値SをPN拡散部1
8の出力信号に乗算する。これにより振幅変調部19
は、ディジタルオーディオ信号DA1の対応する周波数
成分の信号レベルに応じて、PN拡散部18より出力さ
れる出力信号の信号レベルを変化させる。加算部20
は、振幅変調部19の出力信号をディジタルオーディオ
信号DA1に加算し、これにより元のディジタルオーデ
ィオ信号DA1と同一の形式のディジタルオーディオ信
号DA2を出力する。
【0029】本実施の形態の記録装置1においては、こ
のようにしてエンコード部14より出力される出力信号
をディスク原盤に露光する。そして、このディスク原盤
より光ディスク5が量産される。
【0030】次に、このようなウォーターマークエンコ
ーダ4における処理の流れについて、図4を参照して説
明する。図4は、ウォーターマークエンコーダ4の処理
の流れを示すフローチャートである。ウォーターマーク
エンコーダ4においては、まず処理が開始されると(ス
テップSP1)、トリガー検出部11において波形上の
ピークを検出したか否か、すなわち著作権の情報DCを
一定の区間埋め込む基準となるタイミングを特定したか
否か判断する(ステップSP2)。ステップSP2にお
いて、タイミングが特定されていない場合には、タイミ
ングが特定されるまで待機する。
【0031】ステップSP2においてタイミングが特定
されていた場合には、ディジタルオーディオ信号DA1
を順次サンプルブロックごとに読み込み(ステップSP
3)、MDCT計算部12においてMDCT計算を実行
して周波数スペクトラム信号DS1を算出し(ステップ
SP4)、代表値計算部13において周波数スペクトラ
ム信号DS1より所定の周波数の代表値Sを計算する
(ステップSP5)。一方、ウォーターマークエンコー
ダ4においては、搬送波生成部15において搬送波信号
SCを生成し、PSK変調部16において著作権の情報
DCをPSK変調し(ステップSP6)、PN生成部1
7において乱数データPNを生成し、PN拡散部18に
おいてPSK変調信号をスペクトラム拡散する(ステッ
プSP7)。
【0032】続いて、振幅変調部19においてスペクト
ラム拡散された変調信号に所定の周波数の代表値Sを乗
算して基準信号を生成し(ステップSP8)、ディジタ
ルオーディオ信号DA1にその生成した基準信号を加算
し(ステップSP9)、元のディジタルオーディオ信号
DA1と同一の形式のディジタルオーディオ信号DA2
を出力する。
【0033】そして、著作権の情報DCを埋め込む区間
が終了したか否か判断し(ステップSP10)、終了し
ていない場合にはステップSP3に戻り、続く範囲のサ
ンプルブロックに対して順次ステップSP3〜ステップ
SP9の処理を繰り返す。ステップSP10において著
作権の情報DCを埋め込む区間が終了した場合には、デ
ィジタルオーディオ信号DA1の処理を完了したか否か
判断し(ステップSP11)、完了していない場合には
ステップSP2に戻って、次の著作権の情報DCを埋め
込む区間について、ステップSP3〜ステップSP10
の処理を繰り返す。ステップSP11において、ディジ
タルオーディオ信号DA1の処理を完了した場合には、
一連の処理を終了する(ステップSP12)。
【0034】次に、このようなウォーターマークエンコ
ーダ4の動作について、まとめて説明する。たとえば光
ディスクの製造工程において、光ディスクに記録するデ
ィジタルオーディオ信号DA1が記録装置1のウォータ
ーマークエンコーダ4に入力されると、トリガー検出部
11においてディジタルオーディオ信号DA1の波形上
のピークが繰り返し検出され、著作権の情報DCを一定
の区間埋め込む基準となるタイミングが特定される。デ
ィジタルオーディオ信号DA1は、MDCT計算部12
において順次MDCT処理により周波数スペクトラム信
号DS1に変換され、代表値計算部13において所定の
周波数スペクトラムを含む狭帯域に対して周波数スペク
トラム値の2乗平均平方根が計算され、特定周波数の信
号レベルを表す代表値が計算される。
【0035】一方、エンコード部14においては、搬送
波生成部15において所定の周波数の正弦波信号である
搬送波信号SCが生成され、PSK変調部16において
この搬送波信号SCが著作権の情報DCによるシリアル
データによりPSK変調される。さらにこのPSK変調
信号が、PN生成部17においてディジタルオーディオ
信号DA1の波形上のピークを基準にしたタイミングに
より生成されたPN系列の乱数データPNにより、PN
拡散部18においてスペクトラム拡散され、その結果得
られる変調信号が代表値計算部13で求められた代表値
Sに応じて振幅変調部19において振幅変調される。
【0036】これにより、所定周波数のシリアルデータ
による変調信号の信号レベルが、ディジタルオーディオ
信号DA1におけるその所定周波数の信号レベルに応じ
て変化するように補正され、著作権を示す基準信号が生
成される。この基準信号が、加算部20においてディジ
タルオーディオ信号DA1に重畳されて光ディスク5に
記録される。
【0037】このように、本実施の形態のウォーターマ
ークエンコーダ4によれば、ディジタルオーディオ信号
よりたとえば波形上のピークを繰り返し検出し、検出し
たピークに基づいて、著作権のデータなどを一定の区間
埋め込む期間、タイミングを特定しており、この種の情
報を埋め込むディジタルオーディオ信号の箇所を減少さ
せるとともに、この種の情報を発見が困難になるように
隠蔽することができる。これにより、ディジタルオーデ
ィオ信号の品質劣化を防止して、解析困難に著作権のデ
ータなどを埋め込むことができる。違法コピーなどの不
正に対応することができる。
【0038】また、このようにしてディジタルオーディ
オ信号に重畳されて記録された著作権などに係わる信号
は、オーディオ信号をディジタル信号の形式により、ま
たアナログ信号の形式によりダビングする場合に、いず
れもそっくりそのままダビングされることになる。した
がって、その著作権の信号を確認することにより、種々
の違法コピー対策を実施することが可能となる。
【0039】また、ディジタルオーディオ信号をMDC
T変換して得られる周波数スペクトラム信号より、所定
周波数近傍の複数のスペクトラム値の2乗平均平方根を
計算することにより、特定周波数帯域の信号レベルを正
しく表す代表値を検出することができる。また、その著
作権などに係わるディジタルオーディオデータに埋め込
む信号は、ディジタルオーディオ信号の同一周波数の信
号レベルに応じて信号レベルが変化するため、ディジタ
ルオーディオ信号DA1に重畳しても、マスキング効果
によりディジタルオーディオ信号DA1の音質劣化を回
避することができる。またPN系列の乱数データにより
スペクトラム拡散したことにより、その著作権のデータ
などの秘匿性を向上することができる。
【0040】次に、ウォーターマークデコーダ6につい
て、図5〜図7を参照して説明する。なお、ウォーター
マークデコーダ6は、前述したように、図1に示したシ
ステムの記録再生装置2および再生装置3に収容され、
たとえば、光ディスク5、光磁気ディスク7、ディジタ
ルオーディオテープレコーダー8、CD−R9などを再
生して得られるディジタルオーディオ信号DA2より、
著作権の情報DCを再生する。図5は、ウォーターマー
クデコーダ6の構成を示すブロック図である。ウォータ
ーマークデコーダ6は、トリガー候補検出部31、MD
CT計算部32、代表値計算部33、フィルタ部34、
振幅変調部35およびデコード部36を有する。まず、
ウォーターマークデコーダ6の各部の構成について説明
する。
【0041】トリガー検出部31は、順次入力されるデ
ィジタルオーディオ信号DA2に対して、波形上のピー
ク候補を繰り返し検出し、著作権の情報DCを一定の区
間再生する基準となるタイミングを検出する。具体的に
は、トリガー候補検出部31は、順次入力されるディジ
タルオーディオ信号DA2の振幅値をそれまでの最大値
と比較し、振幅値が最大値より大きい場合に最大値をそ
の振幅値に置き換えることにより最大値を順次更新して
いく。そして、この最大値が所定の時間更新されずに保
持された場合に、その最大値をi番目のピーク値PK’
i として検出する。さらに、図6に示すように、このピ
ーク候補値PK' i 近傍において所定の時間範囲内に存
在し、かつ所定の範囲内の値を有するピーク候補を全て
探索し、ピーク候補値PK' i,j (0≦j≦n−1(但
し、nはピーク候補の数))として検出する。
【0042】MDCT計算部32は、トリガー候補検出
部31で検出されたピーク候補それぞれを基準にしたタ
イミングにより、順次入力されるディジタルオーディオ
信号DA2を、前述したMDCT計算部12と同様にM
DCT処理し、周波数スペクトラム信号DS2に変換す
る。ここで周波数スペクトラム信号DS2は、ディジタ
ルオーディオ信号DA2をMDCT処理して得られる係
数データの集合であり、このMDCT処理により得られ
る各周波数スペクトラムの信号レベルを示す信号であ
る。
【0043】代表値計算部33は、MDCT計算部32
で得られた周波数スペクトラム信号DS2より、各サン
プルブロックごとに式(1)の演算処理を実行し、周波
数3〔kHz〕の代表値Sを計算する。ここでこの代表
値Sは、ディジタルオーディオ信号DA2におけるこの
所定の周波数の信号レベルを示すものである。
【0044】フィルタ部34は、狭帯域のバンドパスフ
ィルタであり、ディジタルオーディオ信号DA2より周
波数3〔kHz〕の信号成分を抽出して出力する。
【0045】振幅変調部35は、フィルタ部34の出力
信号に代表値Sの逆数を乗算することにより、ディジタ
ルオーディオ信号DA2より抽出した周波数3〔kH
z〕の信号成分に含まれている著作権の情報DCの変調
信号について、この変調信号の信号レベルが一定になる
ように、フィルタ部34より出力される出力信号の信号
レベルを補正してデコード部36に出力する。
【0046】デコード部36は、振幅変調部35の出力
信号より著作権の情報DCを検出する。
【0047】デコード部36は、PN生成部37、搬送
波生成部38、第1の乗算部39、第2の乗算部40、
加算部41および比較部42を有する。PN生成部37
は、PN系列の乱数データPNを生成して、繰り返し第
1の乗算部39に出力する。このときPN生成部37
は、たとえばディジタルオーディオ信号DA2の波形上
のピーク候補それぞれを基準にしたタイミングによりこ
の乱数データPNを生成することにより、ウォーターマ
ークエンコーダ4におけるディジタルオーディオ信号D
A1に対するタイミングと同一のタイミングを含むタイ
ミング候補により対応する乱数データPNを生成する。
【0048】搬送波生成部38は、周波数3〔kHz〕
の正弦波信号による搬送波信号SCを生成して出力す
る。第1の乗算部39は、これらの搬送波信号SCと乱
数データPNとを乗算することにより、搬送波信号SC
を乱数データPNによりスペクトラム拡散して出力す
る。第2の乗算部40は、乗算部39の出力信号と振幅
変調部35の出力信号とを乗算することにより、著作権
の情報DCにより信号位相が変化し、かつディジタルオ
ーディオ信号DA2における周波数3〔kHz〕の信号
成分が正規化されてなる乗算信号を出力する。
【0049】加算部41は、この乗算部40の出力信号
を一定の時間周期で累積加算し、これにより乗算部40
の出力信号に混入するディジタルオーディオ信号DA2
の成分が除去される。比較部42は、この加算部41の
出力信号と所定の基準値との比較結果を得ることにより
2値識別を行い、著作権の情報DCを復調して出力す
る。なお、比較部42において、ウォーターマークエン
コーダ4においてピークと特定されていないピーク候補
に対しては、加算部41の出力信号が所定の基準値に達
しないため著作権の情報DCが埋め込まれていないと判
断することができる。
【0050】すなわちウォーターマークデコーダ6にお
いては、検出されたピーク候補それぞれを基準にしたタ
イミングにより入力データを再生することにより、ディ
ジタルオーディオ信号に対して種々の攻撃を受けた場合
においても、ウォーターマークエンコーダ4におけるデ
ィジタルオーディオ信号DA1に対するタイミングと同
一のタイミングでディジタルオーディオ信号DA2より
著作権の情報DCを正しく再生することができる。
【0051】これによりこの実施の形態においては、光
ディスク5をダビングする際には、この著作権の情報に
基づいてダビングを制限できるようになされ、さらに不
正コピーされた疑いのあるソースについては、ソースの
出所を究明できるようになされている。
【0052】次に、このようなウォーターマークデコー
ダ6における動作および処理の流れについて、図7を参
照して説明する。図7は、ウォーターマークデコーダ6
の処理の流れを示すフローチャートである。ウォーター
マークデコーダ6においては、まず処理が開始されると
(ステップSP21)、トリガー候補検出部31におい
て波形上のピークを検出したか否か、すなわち、著作権
の情報DCを一定の区間再生する基準となるタイミング
候補を検出したか否か判断する(ステップSP22)。
ステップSP22において、ピークが検出されていない
場合には、ピークが検出されるまで待機する。
【0053】ステップSP22において、著作権の情報
DCを一定の区間再生する基準となるタイミング候補を
検出した場合には、ディジタルオーディオ信号DA1を
順次サンプルブロックごとに読み込み(ステップSP2
3)、MDCT計算部32においてMDCT計算を実行
して周波数スペクトラム信号DS2を算出し(ステップ
SP24)、代表値計算部33において周波数スペクト
ラム信号DS2より所定の周波数の代表値Sを計算する
(ステップSP25)。次に、フィルタ部34において
入力されるディジタルオーディオ信号DA2より所定の
周波数の信号成分を抽出し、振幅変調部35においてこ
の出力信号に所定の周波数の代表値Sの逆数を乗算して
信号レベルを補正する(ステップSP26)。
【0054】次に、PN生成部37において生成された
乱数データPNと搬送波生成部38において生成された
搬送波信号SCとを第1の乗算部39において乗算する
ことにより、搬送波信号SCを乱数データPNでスペク
トラム拡散し(ステップSP27)、さらにスペクトラ
ム拡散された変調信号に信号レベルを補正した信号を第
2の乗算部40において乗算して加算部41で累積加算
する(ステップSP28)。比較部42において、この
累積加算値と所定の基準値との比較結果を得ることによ
り2値識別を行い、著作権の情報DCを検出する(ステ
ップSP29)。
【0055】そして、著作権の情報DCを復調すること
ができたか否か判断し(ステップSP30)、著作権の
情報DCを復調することができなかった場合にはステッ
プSP22に戻り、次のピーク候補に対して、ステップ
SP22〜ステップSP29の処理を繰り返す。ステッ
プS30において、著作権の情報DCを復調することが
できた場合には、著作権の情報DCを再生する区間が終
了したか否か判断し(ステップSP31)、著作権の情
報DCを再生する区間が終了していない場合にはステッ
プSP23に戻り、次のサンプルブロックに対してステ
ップSP23〜ステップSP30の処理を繰り返す。
【0056】ステップSP31において、著作権の情報
DCを再生する区間が終了していた場合には、ディジタ
ルオーディオ信号DA2の処理を完了したか否か判断し
(ステップSP32)、完了していない場合にはステッ
プSP22に戻って、ステップSP23〜ステップSP
31の処理を繰り返し、次の著作権の情報DCを再生す
る処理を行う。ステップSP32において、ディジタル
オーディオ信号DA2の処理を完了した場合には、一連
の処理を終了する(ステップSP33)。
【0057】次に、このようなウォーターマークデコー
ダ6の動作について、まとめて説明する。著作権などの
情報がウォーターマークとして重畳されたディジタルオ
ーディオ信号DA2が、たとえば再生装置3のウォータ
ーマークデコーダ6に入力されると、まず、トリガー候
補検出部31においてディジタルオーディオ信号DA2
の波形上のピークを繰り返し検出し、著作権の情報DC
を一定の区間再生する基準となるタイミング候補を検出
する。次に、ディジタルオーディオ信号DA2は、ピー
ク候補それぞれを基準にしたタイミングにより、MDC
T計算部32において順次MDCT処理されて周波数ス
ペクトラム信号DS2に変換され、代表値計算部33に
おいて、ウォーターマークエンコーダ4の代表値計算部
13と同様にして所定周波数の信号レベルを正しく表す
代表値Sが計算される。
【0058】そして、搬送波生成部38において、これ
と同一周波数の正弦波信号である搬送波SCが生成さ
れ、この搬送波信号SCが、ディジタルオーディオ信号
DA2の波形上のピーク候補を基準にしたタイミングに
よりPN生成部37において生成されたPN系列の乱数
データPNにより、第1の乗算部39においてスペクト
ラム拡散される。この変調信号と、ディジタルオーディ
オ信号DA2より抽出した特定周波数の信号成分とが第
2の乗算部40により乗算され、さらにこの乗算結果に
混入するディジタルオーディオ信号DA2の信号成分が
加算部41により除去された後、比較部42により2値
識別され、これにより著作権の情報DCが再生される。
【0059】このように、本実施の形態のウォーターマ
ークデコーダ6によれば、ウォーターマークエンコーダ
4においてディジタルオーディオ信号DA1に著作権の
情報DCを埋め込んだタイミングと同一のタイミングを
含むタイミング候補により、ディジタルオーディオ信号
DA2より著作権の情報DCを再生することができる。
これによりウォーターマークデコーダ6においては、検
出されたピーク候補それぞれを基準にしたタイミングに
より入力データを復調することにより、ディジタルオー
ディオ信号に対して伝送路雑音、クリッピング、フィル
タリング、再サンプリング、AD/DA変換、圧縮処理
などの種々の攻撃を受けた場合においても、ウォーター
マークエンコーダ4におけるディジタルオーディオ信号
DA1に対するタイミングと同一のタイミングでディジ
タルオーディオ信号DA2より著作権の情報DCを正し
く再生することが出来る。
【0060】なお、本発明は本実施の形態に限られるも
のではなく、任意好適な種々の改変が可能である。たと
えば、上述の実施の形態においては、波形上のピークを
検出する際に振幅値の最大値を使用する場合について述
べたが、本発明はこれに限られず、たとえば振幅値の最
小値を使用して波形上のピークを検出してもよく、さら
に左右チャンネルの平均振幅値の最大値または最小値を
使用して波形上のピークを検出してもよい。このように
すれば著作権の情報を埋め込む、または著作権の情報を
再生する基準となるトリガーを発見が非常に困難になる
ように隠蔽することができる。
【0061】また上述の実施の形態においては、著作権
の情報を埋め込む基準となるタイミングとして波形上の
ピークを使用したが、本発明はこれに限らず、たとえば
ゼロクロス点、ゼロ値が連続するギャップ部、オーディ
オ信号が急激に変化するアタック部などの種々のトリガ
ーを、著作権の情報を重畳する基準タイミングとして用
いてよい。
【0062】また上述の実施の形態においては、4本の
スペクトラム値より計算した2乗和の平方根を計算して
代表値を計算する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、実用上十分な範囲においては2乗和を代表値
として使用してもよい。このようにすればその分全体構
成を簡略化することができる。また上述の実施の形態に
おいては、式(1)に示したように、4本のスペクトラ
ム値より、偶数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗
値と、奇数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗値と
を加算して代表値を計算する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、実用上十分な精度を確保できる場
合には、目的とする周波数スペクトラム値と隣接するス
ペクトラム値とにより代表値を計算してもよく、さらに
精度を求める場合には、5本以上のスペクトラム値より
代表値を計算してもよい。
【0063】また本実施の形態においては、周波数3
〔kHz〕の周波数スペクトラムについて代表値を計算
し、さらには周波数3〔kHz〕の変調信号により著作
権の情報を重畳する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、種々の周波数スペクトラムについて代表値
を計算する場合、さらには著作権の情報を重畳する場合
に広く適用することができる。また上述の実施の形態に
おいては、1種類の周波数スペクトラムについて代表値
を計算し、さらには1種類の変調信号により著作権の情
報を重畳する場合について述べたが、2種類以上の周波
数スペクトラムについて代表値を計算する場合、さらに
は2種類以上の変調信号により著作権の情報を重畳する
場合に広く適用することができる。このようにすればそ
の分攻撃に対する耐性を向上することができる。
【0064】また、本実施の形態においては、直交変換
の1つであるMDCTによりディジタルオーディオ信号
を周波数スペクトラム信号に変換する場合について述べ
たが、たとえば高速フーリエ変換のような他の種々の直
交変換手法によりディジタルオーディオ信号を周波数ス
ペクトラム信号に変換するようにしてもよい。なお、高
速フーリエ変換によりディジタルオーディオ信号を周波
数スペクトラム信号に変換する場合には、目的周波数ス
ペクトラム信号の実部値と虚部値の2乗和の平方根を所
定周波数の代表値として使用する。
【0065】また、本実施の形態においては、代表値を
計算してシリアルデータによる変調信号を振幅変調し、
マスキング効果を利用してディジタルオーディオ信号に
重畳する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、たとえば入力信号をMDCT計算して得られた周波
数スペクトラムに所望のデータを直接埋め込むような、
周波数スペクトラムを利用する種々のウォーターマーク
エンコード方式にも適用することができる。
【0066】さらに、本実施の形態においては、著作権
の情報を重畳する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、必要に応じて種々の情報を重畳して伝送する
場合に広く適用することができる。また上述の実施の形
態においては、光ディスクにディジタルオーディオ信号
を記録し、また再生する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、たとえばインターネットを介して種々
の情報を伝送する場合などに広く適用することができ
る。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウォーターマーク情報などの所望の信号をたとえばオー
ディオデータなどの連続信号に重畳する際および復調す
る際のいずれにおいても、適切に同期をとることがで
き、これにより所望の信号を適切かつ効率よく重畳ある
いは復調することのできる信号処理装置とその方法を提
供することができる。また、ウォーターマーク情報など
の所望の信号をたとえばオーディオデータなどの連続信
号に重畳して記録する際および記録された信号を再生し
て復調する際に、適切に同期をとることができ、これに
より所望の信号を適切かつ効率よく重畳あるいは復調す
ることのできる信号記録装置および信号再生装置を提供
することができる。さらに、ウォーターマーク情報など
の所望の信号がたとえばオーディオデータなどの連続信
号に重畳された信号が、適切に同期がとれ、これにより
所望の信号を適切に復調することのできるように記録さ
れている記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態の、オーディオ
データに電子透かし情報を重畳しておきそのコピーコン
トロールを行うようにした一連のシステムの全体構成を
示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示したシステムのウォーターマ
ークエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示したウォーターマークエンコ
ーダのトリガー検出部におけるピーク値の検出処理を説
明するための図である。
【図4】図4は、図2に示したウォーターマークエンコ
ーダにおける処理の流れを説明するフローチャートであ
る。
【図5】図5は、図1に示したシステムのウォーターマ
ークデコーダの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5に示したウォーターマークデコー
ダのトリガー候補検出部におけるピーク値の検出処理を
説明するための図である。
【図7】図7は、図5に示したウォーターマークデコー
ダにおける処理の流れを説明するフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…記録装置、2…記録再生装置、3…再生装置、4…
ウォーターマークエンコーダ、5…光ディスク、6…ウ
ォーターマークデコーダ、7…光磁気ディスク、8…デ
ィジタルオーディオテープレコーダー、9…CD−R、
11…トリガー検出部、12…MDCT計算部、13…
代表値計算部、14…エンコード部、15…搬送波生成
部、16…PSK変調部、17…PN生成部、18…P
N拡散部、19…振幅変調部、20…加算部、31…ト
リガー候補検出部、32…MDCT計算部、33…代表
値計算部、34…フィルタ部、35…振幅変調部、36
…デコード部、37…PN生成部、38…搬送波生成
部、39…第1の乗算部、40…第2の乗算部、41…
加算部、42…比較部

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の連続信号に所望の信号を重畳する信
    号処理装置であって、 前記連続信号より所定の特徴を検出する特徴検出手段
    と、 前記検出された特徴に基づいて、当該連続信号に前記所
    望の信号を重畳する処理の単位となる範囲を決定する範
    囲決定手段と、 前記所望の信号で所定の周波数の搬送波を変調し、前記
    所望の信号の変調信号を生成する第1の変調手段と、 前記連続信号より、前記所定の周波数に対する信号レベ
    ルを検出する信号レベル検出手段と、 前記決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記
    所望の信号を含む前記変調信号を前記連続信号に対応付
    け、前記連続信号の前記検出された信号レベルに応じ
    て、当該対応付けられた前記変調信号の振幅を変調し重
    畳信号を生成する第2の変調手段と、 前記重畳信号を前記対応付けられた前記連続信号に重畳
    し、前記任意の連続信号に前記所望の信号が重畳された
    信号を生成する信号重畳手段とを有する信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記特徴検出手段は、前記連続信号の振幅
    のピークを検出し、 前記範囲決定手段は、前記検出されたピークに基づい
    て、当該連続信号に前記所望の信号を重畳する処理の単
    位となる範囲を決定する請求項1に記載の信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記連続信号に対して所定の直交変換を行
    い、当該信号の周波数スペクトラムを検出する直交変換
    手段をさらに有し、 前記信号レベル検出手段は、前記検出された周波数スペ
    クトラムに基づいて、 前記所定の周波数に対する信号レベルを検出する請求項
    1に記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記直交変換手段は、前記連続信号に対し
    て変形離散コサイン変換(MDCT)を行い、当該信号
    の周波数スペクトラムを検出する請求項3に記載の信号
    処理装置。
  5. 【請求項5】前記信号レベル検出手段は、前記検出され
    た周波数スペクトラムに基づいて、前記所定の周波数に
    対するスペクトラムの近傍の複数のスペクトラム値よ
    り、偶数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗値と、
    奇数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗値とを加算
    して2乗和を計算し、前記所定の周波数に対する信号レ
    ベルとして検出する請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 【請求項6】前記信号レベル検出手段は、前記計算され
    た2乗和の平方根をさらに計算し、前記所定の周波数に
    対する信号レベルとして検出する請求項5に記載の信号
    処理装置。
  7. 【請求項7】前記第1の変調手段は、前記所望の信号で
    所定の周波数の搬送波を変調し、該変調された信号を乱
    数データによりさらに変調して、前記所望の信号の変調
    信号を生成する請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 【請求項8】前記任意の連続信号は所望の著作物に係わ
    る信号であり、 前記連続信号に重畳される前記所望の信号は、前記著作
    物の著作権に係わる情報である請求項1に記載の信号処
    理装置。
  9. 【請求項9】オーディオ信号を包含する任意の著作物に
    係わる連続信号に、当該著作物の著作権に係わる所望の
    信号を重畳する信号処理方法であって、 前記連続信号より所定の特徴を検出し、前記検出された
    特徴に基づいて、当該連続信号に前記所望の信号を重畳
    する処理の単位となる範囲を決定し、 前記所望の信号で所定の周波数の搬送波を変調し、該変
    調された信号を乱数データによりさらに変調して、前記
    所望の信号の変調信号を生成し、 前記連続信号に対して所定の直交変換を行い、当該信号
    の周波数スペクトラムを検出し、 前記検出された周波数スペクトラムに基づいて、前記所
    定の周波数に対する信号レベルを検出し、 前記決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記
    所望の信号を含む前記変調信号を対応付け、前記検出さ
    れた信号レベルに応じて、当該対応付けられた前記変調
    信号の振幅を変調し重畳信号を生成し、 前記重畳信号を前記連続信号に重畳し、前記任意の連続
    信号に前記所望の信号が重畳された信号を生成する信号
    処理方法。
  10. 【請求項10】所望の信号により所定の周波数の搬送波
    を位相変調(PSK(Phase Shift Keying)変調)し、
    重畳対象の連続信号より前記所定の周波数の信号レベル
    を検出し、前記連続信号の所定の特徴に基づいて決定さ
    れる所定の範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記所望
    の信号を含む前記変調信号を、前記検出された信号レベ
    ルに応じて振幅を変調し前記連続信号に重畳された入力
    信号より、少なくとも前記所望の信号を再生する信号処
    理装置であって、 前記入力信号より所定の特徴を検出する特徴検出手段
    と、 前記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位
    たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出する重畳範囲候
    補検出手段と、 前記入力信号より、前記所定の周波数に対する信号レベ
    ルを検出する信号レベル検出手段と、 前記入力信号より、前記所定の周波数の信号成分を抽出
    する信号成分抽出手段と、 前記抽出された信号成分の振幅を、前記検出された信号
    レベルに基づいて変調し、前記所望の信号によりPSK
    変調された信号を抽出する変調手段と、 前記検出された前記所定の範囲の前記候補の範囲ごと
    に、前記抽出された前記所望の信号によりPSK変調さ
    れた信号、および、前記所定の周波数の搬送波に基づい
    て、前記所望の信号を復調する復調手段とを有する信号
    処理装置。
  11. 【請求項11】前記特徴検出手段は、前記入力信号の振
    幅のピークを検出し、 前記重畳範囲候補検出手段は、前記検出されたピークに
    基づいて、前記重畳の処理の単位たる前記所定の範囲の
    候補の範囲を検出する請求項10に記載の信号処理装
    置。
  12. 【請求項12】前記入力信号に対して所定の直交変換を
    行い、当該信号の周波数スペクトラムを検出する直交変
    換手段をさらに有し、 前記信号レベル検出手段は、前記検出された周波数スペ
    クトラムに基づいて、前記所定の周波数に対する信号レ
    ベルを検出する請求項10に記載の信号処理装置。
  13. 【請求項13】前記直交変換手段は、前記入力信号に対
    して変形離散コサイン変換(MDCT)を行い、当該信
    号の周波数スペクトラムを検出する請求項12に記載の
    信号処理装置。
  14. 【請求項14】前記信号レベル検出手段は、前記検出さ
    れた周波数スペクトラムに基づいて、前記所定の周波数
    に対するスペクトラムの近傍の複数のスペクトラム値よ
    り、偶数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗値と、
    奇数番目のスペクトラム値の絶対値和の2乗値とを加算
    して2乗和を計算し、前記所定の周波数に対する信号レ
    ベルとして検出する請求項13に記載の信号処理装置。
  15. 【請求項15】前記信号レベル検出手段は、前記計算さ
    れた2乗和の平方根をさらに計算し、前記所定の周波数
    に対する信号レベルとして検出する請求項14に記載の
    信号処理装置。
  16. 【請求項16】前記変調手段は、前記抽出された信号成
    分の振幅を、前記検出された2乗和の平方根の逆数に応
    じて変化させ、前記所望の信号によりPSK変調された
    信号を抽出する請求項15に記載の信号処理装置。
  17. 【請求項17】前記入力信号は、前記所望の信号により
    所定の周波数の搬送波をPSK変調しさらに所定の乱数
    系列に基づく乱数データにより変調した信号を、前記連
    続信号に重畳された信号であって、 前記復調手段は、前記検出された前記所定の範囲の前記
    候補の範囲ごとに、前記抽出された前記所望の信号によ
    りPSK変調された信号、および、前記所定の周波数の
    搬送波を該入力信号の生成の際と同じ前記乱数系列に基
    づく乱数データにより変調した信号に基づいて、前記所
    望の信号を復調する請求項10に記載の信号処理装置。
  18. 【請求項18】前記入力信号は、所望の著作物に係わる
    前記連続信号に、前記著作物の著作権に係わる前記所望
    の信号が重畳された信号である請求項10に記載の信号
    処理装置。
  19. 【請求項19】任意の著作物の著作権に係わる所望の信
    号により所定の周波数の搬送波をPSK変調し所定の乱
    数系列に基づく乱数データによりさらに変調し、重畳対
    象の前記著作物に係わる連続信号より前記所定の周波数
    の信号レベルを検出し、前記連続信号の所定の特徴に基
    づいて決定される所定の範囲ごとに、少なくとも1つ以
    上の前記所望の信号を含む前記変調信号を、前記検出さ
    れた信号レベルに応じて振幅を変調し前記連続信号に重
    畳された入力信号より、少なくとも前記所望の信号を再
    生する信号処理方法であって、 前記入力信号より所定の特徴を検出し、 前記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位
    たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出し、 前記入力信号に対して所定の直交変換を行い、当該信号
    の周波数スペクトラムを検出し、 前記検出された周波数スペクトラムに基づいて、前記所
    定の周波数に対する信号レベルを検出し、 前記入力信号より、前記所定の周波数の信号成分を抽出
    し、 前記抽出された信号成分の振幅を、前記検出された信号
    レベルに基づいて変調することにより前記所望の信号に
    よりPSK変調された信号を抽出し、 前記検出された前記所定の範囲の前記候補の範囲ごと
    に、前記抽出された前記所望の信号によりPSK変調さ
    れた信号、および、前記所定の周波数の搬送波を該入力
    信号の生成の際と同じ前記乱数系列に基づく乱数データ
    により変調した信号に基づいて、前記所望の信号を復調
    する信号処理方法。
  20. 【請求項20】任意の連続信号に所望の信号を重畳し、
    該重畳された信号を記録媒体に記録する信号記録装置で
    あって、 前記連続信号より所定の特徴を検出する特徴検出手段
    と、 前記検出された特徴に基づいて、当該連続信号に前記所
    望の信号を重畳する処理の単位となる範囲を決定する範
    囲決定手段と、 前記所望の信号で所定の周波数の搬送波を変調し、前記
    所望の信号の変調信号を生成する第1の変調手段と、 前記連続信号より、前記所定の周波数に対応する信号成
    分の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、 前記決定された範囲ごとに、少なくとも1つ以上の前記
    所望の信号を含む前記変調信号を対応付け、前記検出さ
    れた信号レベルに応じて、当該対応付けられた前記変調
    信号の振幅を変調し重畳信号を生成する第2の変調手段
    と、 前記重畳信号を、前記連続信号に重畳する信号重畳手段
    と、 前記所望の信号を含む前記重畳信号が重畳された連続信
    号を、記録媒体に記録する記録手段とを有する信号記録
    装置。
  21. 【請求項21】所望の信号により所定の周波数の搬送波
    をPSK変調し、重畳対象の連続信号より前記所定の周
    波数の信号レベルを検出し、前記連続信号の所定の特徴
    に基づいて決定される所定の範囲ごとに、少なくとも1
    つ以上の前記所望の信号を含む前記変調信号を、前記検
    出された信号レベルに応じて振幅を変調し前記連続信号
    に重畳された記録信号が記録されている記録媒体より、
    少なくとも前記所望の信号を再生する信号再生装置であ
    って、 前記記録媒体より前記記録信号を再生する再生手段と、 前記再生された記録信号より所定の特徴を検出する特徴
    検出手段と、 前記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位
    たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出する重畳範囲候
    補検出手段と、 前記記録信号より、前記所定の周波数に対する信号レベ
    ルを検出する信号レベル検出手段と、 前記記録信号より、前記所定の周波数の信号成分を抽出
    する信号成分抽出手段と、 前記抽出された信号成分の振幅を、前記検出された信号
    レベルに基づいて変調し、前記所望の信号によりPSK
    変調された信号を抽出する変調手段と、 前記検出された前記所定の範囲の前記候補の範囲ごと
    に、前記抽出された前記所望の信号によりPSK変調さ
    れた信号、および、前記所定の周波数の搬送波に基づい
    て、前記所望の信号を復調する復調手段とを有する信号
    再生装置。
  22. 【請求項22】任意の著作物の著作権に係わる所望の信
    号により所定の周波数の搬送波をPSK変調し所定の乱
    数系列に基づく乱数データによりさらに変調し、重畳対
    象の前記著作物に係わる連続信号より前記所定の周波数
    の信号レベルを検出し、前記連続信号の所定の特徴に基
    づいて決定される所定の範囲ごとに、少なくとも1つ以
    上の前記所望の信号を含む前記変調信号を、前記検出さ
    れた信号レベルに応じて振幅を変調し前記連続信号に重
    畳された記録信号であって、 前記記録信号より所定の特徴を検出し、 前記検出された特徴に基づいて、前記重畳の処理の単位
    たる前記所定の範囲の候補の範囲を検出し、 前記記録信号に対して所定の直交変換を行い、当該信号
    の周波数スペクトラムを検出し、 前記検出された周波数スペクトラムに基づいて、前記所
    定の周波数に対する信号レベルを検出し、 前記記録信号より、前記所定の周波数の信号成分を抽出
    し、 前記抽出された信号成分の振幅を、前記検出された信号
    レベルに基づいて変調し、前記所望の信号によりPSK
    変調された信号を抽出し、 前記検出された前記所定の範囲の前記候補の範囲ごと
    に、前記抽出された前記所望の信号によりPSK変調さ
    れた信号、および、前記所定の周波数の搬送波を該記録
    信号の生成の際と同じ前記乱数系列に基づく乱数データ
    により変調した信号に基づいて、前記所望の信号を復調
    することにより、前記著作権に係わる所望の信号が再生
    される記録信号が記録された信号記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100837839B1 (ko) * 2001-10-25 2008-06-13 주식회사 케이티 속도변경 공격으로 훼손된 오디오 워터마크 복구 장치 및그 방법
US7886152B2 (en) 2002-04-12 2011-02-08 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Method and device for embedding watermark information and method and device for extracting embedded watermark information
CN106603190A (zh) * 2016-11-28 2017-04-26 华中科技大学 一种基于射频水印信号的隐蔽信息传递方法

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