JP2000193539A - 力センサ及びそれを用いた力測定システム - Google Patents

力センサ及びそれを用いた力測定システム

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JP2000193539A
JP2000193539A JP10372199A JP37219998A JP2000193539A JP 2000193539 A JP2000193539 A JP 2000193539A JP 10372199 A JP10372199 A JP 10372199A JP 37219998 A JP37219998 A JP 37219998A JP 2000193539 A JP2000193539 A JP 2000193539A
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optical fiber
elastic body
grooves
force
bent portion
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JP10372199A
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English (en)
Inventor
Koji Okamoto
興司 岡本
Eriko Fujishima
絵里子 藤島
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Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光ファイバセンサが本来有している利点を活
かしつつ、安定性を改善し、感度を向上させる。 【解決手段】 ビーム型ロードセル10の上面側にその
幅方向に沿った凹部22を挟んで略ハの字状になるよう
にビーム型ロードセル10の長さ方向に対して傾斜させ
た2つの溝21A、21Bと21C、21Dをそれぞれ
設け、光ファイバ11を力の付加に伴い曲率半径が増加
する屈曲部を凹部22内に有するように配置すると共
に、ビーム型ロードセル10の下面側にも凹部を挟んで
略ハの字状になるように傾斜させた2つの溝をそれぞれ
設け、光ファイバ12を力の付加に伴い曲率半径が減少
する屈曲部を凹部内に有するように配置する。力の付加
に伴う各屈曲部の曲率半径の増加又は減少による光ファ
イバ11と12それぞれの透過光量の変化を検出するこ
とにより、大きな光量変化を検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの曲げ
損失を利用した力センサ及び力測定システムに関し、特
に、工業プロセス計測、リニアモータカー・送電線・発
電機等におけるひずみ測定等、強電磁界ノイズ環境下の
計測、落雷環境下の土木関連計測等に用いるのに好適な
力センサ及び力測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】知的材料/構造物に具備される機能の一
つであるセンサ機能には、長期間に亘るオンライン計測
が可能であることが求められる。無誘導性、防爆性、耐
腐食性等の特徴を持つ光ファイバは、その構成要素とし
て有望であり、光ファイバの種々の特性を利用して圧力
(ひずみ)・張力等を測定する光ファイバセンサとして
実用化されている。従来より、光ファイバに小さな曲げ
を与えて、透過光の減衰と曲げを与えた力の関係から力
を検出する屈曲型の光ファイバを用いた力センサが知ら
れている。即ち、光ファイバは曲げる曲率半径によっ
て、透過光量の損失が異なり、曲率半径が大きい場含に
は、損失が発生しない。また、ある損失が発生する曲率
半径に対して、曲率半径が減少すると損失が大きくな
り、曲率半径が増加すると、損失が小さくなる。屈曲型
の光ファイバを用いた力センサは、この原理を利用し
て、センサに加わる力により曲率半径を変化させ、透過
光の光量変化から力を検出するものである。
【0003】かかる屈曲型の光ファイバを利用した第1
の従来例として、ダイアフラム型の圧力センサを図10
に示す。即ち、この第1の従来例に係る圧力センサは、
光ファイバ51と、それぞれアクリル性の板材と棒材か
ら成る光ファイバ挟圧部53及び55と、光ファイバ挟
圧部55の支持棒57に連結されたダイアフラム59
と、これらを収納する筐体61とを有する。尚、筐体6
1の上部には、光ファイバ挟圧部53の支持棒63の下
方向の移動を調整するアジャスタ65が設けられてい
る。光ファイバ挟圧部53では、アクリル性板材53A
に直径3mmの4つの円筒型のアクリル性棒材53Bが
6mm間隔で接着されており、光ファイバ挟圧部55で
は、アクリル性板材55Aに同様の3つのアクリル性棒
材55Bが、上記アクリル性棒材53B相互の間隔を埋
めるように接着されている。
【0004】以上の構成において、アジャスタ65を調
整して光ファイバ挟圧部53を下方向に押圧すると、光
ファイバ51はアクリル性棒材53Bと55Bに挟まれ
て、複数の屈曲部67を生じる。この状態で、図示しな
い光源から光ファイバ51の一端側に光を入射すると、
この光は各屈曲部67で損失を生じつつその一部が光フ
ァイバ51の他端側から出射されるので、この時の透過
光量を基準とする。
【0005】さて、例えば、測定すべきガス圧がダイア
フラム59に付加されると、ダイアフラム59は上下の
圧力差により、例えば、上方向に変位するので、支持棒
57を介して光ファイバ挟圧部55が上方向に変位し、
アクリル性棒材53Bと55Bに挟まれた各屈曲部67
の曲率半径が小さくなる。これにより、各屈曲部67に
おける曲げ損失が増加するので、光ファイバ51から出
射される透過光量が減少する。従って、この透過光量と
上述した基準となる透過光量との差を求めることによ
り、上記ガス圧を求めることが可能となる。
【0006】図11に、屈曲型の光ファイバを利用した
第2の従来例として、ベローズ型の圧力センサを示す。
この第2の従来例に係る圧力センサは、弾性体チューブ
に光ファイバを巻き付け、該弾性体チューブに平行平板
で側面応力を印加し、弾性体チューブ外周の曲率変化に
光ファイバを従わせ、該光ファイバに微小曲げ(マイク
ロベンド)損失を誘起するものである。即ち、この第2
の従来例の圧力センサは、図11に示すように、弾性体
チューブ72に光ファイバ74を巻き付けた変位センサ
ユニット76と弾性体チューブ72に側面応力を印加す
るためのベローズ型受圧ユニット78とを組合せて構成
されている。弾性体チューブ72は、略円形状を有して
おり、この弾性体チューブ72に巻き付けられた光ファ
イバ74の一端側には、光源80から光が入射され、こ
の光は光ファイバ74の他端側から出射されて受光部8
2に受光される。弾性体チューブ72は、所定の間隔を
有する平行平板84及び86に挟まれるように当接して
おり、例えば、図11に示すように、測定圧がベローズ
型受圧ユニット78に付加されると、ベローズ88の変
位により平行平板84及び86の間隔が狭まり、弾性体
チューブ72と光ファイバ74を変形させ、マイクロベ
ンド効果を誘起する。これにより、変位センサユニット
76の受光部82に受光される透過光量(受光量)が変
化するので、この受光量の変化を電圧電流変化に変換し
て、上記測定圧が求められる。
【0007】以上のように、第1及び第2の従来例は、
共に光ファイバの曲げの透過損失を利用するものである
が、このような力センサでは、一般的に、センサの温度
捕償を行う際、曲げを与えない光ファイバから成るダミ
ー用のループを設け、かかるループを介して検出された
光を参照光として用いる方法が採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の従来例
に係る力センサは、2枚の凹凸板の間に光ファイバを挟
み込んだ構造を有しているため、接触状態の繰り返し性
が悪くセンサとしての特性が必ずしも満足のいくもので
はなかった。即ち、一旦、ダイアフラム59に付加され
たガス圧により光ファイバ挟圧部53(板材53Aと棒
材53B)と光ファイバ挟圧部55(板材55Aと棒材
55B)の間隔が挟まって複数の屈曲部67を形成した
後に、ガス圧が減少して光ファイバ挟圧部53と55の
間隔が戻っても、光ファイバ51に外部から多くの箇所
に曲げを与える構造を有しているため、屈曲部67の形
が元の状態とは変わってしまうので、測定にバラツキが
生じてしまうのを避けることができないという問題があ
る。また、光ファイバ51を凹凸のある挟圧部53及び
55により押圧することから、使用がかさむと光ファイ
バ51が損傷あるいはアクリルが永久変形し、正確な測
定が不可能となる。従って、センサとしての耐久性に欠
けるという欠点もあった。 一方、上述した第2の従来
例に係る力センサでは、弾性体チューブ72に光ファイ
バ74を外面から巻き付け、負荷板84を弾性体チュー
ブ72に押し付ける構造を有しているので、上述した第
1の従来例における2つの欠点は改善される。しかしな
がら、弾性体チューブ72の外表面の変形は曲率半径の
増加と減少の両方を伴い、変位センサユニット76が1
本の光ファイバのループにより構成されるので、1本の
光ファイバ内で光の透過損失の増減があり、センサとし
ての感度を低下させてしまう虞れがある。即ち、負荷板
84を弾性体チューブ72に押し付けると、光ファイバ
74を巻き付けた弾性体チューブ72は、楕円形に変形
するから、この楕円形の長軸両端部の曲げの曲率は小さ
くなる一方、楕円形の短軸両端部の曲げの曲率は大きく
なることになる。従って、1本の光ファイバ74から成
るループにこれら曲げの曲率の減少と増加が混在してい
るので、双方の総和が受光部82により光量として検出
されてしまう。従って、正確に力を検出することが困難
であり、センサとしての信頼性に欠けるという問題があ
った。また、上述したように、光ファイバの曲げの透過
損失を利用する力センサでは、温度捕償のために、曲げ
を与えない光ファイバから成るダミー用のループを設け
るが、かかるダミー用のループを介して検出される光
は、単なる参照光としての情報しか含まないので、セン
サとしての感度を上げる役割は全く果たしていない。
【0009】本発明の目的は、光ファイバの曲げ損失を
利用した従来の力センサの問題点を解決し、光ファイバ
センサが本来有している利点を活かしつつ、センサとし
ての安定性の改善と感度の向上が可能な力センサ及び該
力センサを用いた力測定システムを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る力センサでは、弾性体の第1の面側に
その幅方向に沿って設けられた第1の凹部を挟んで略ハ
の字状になるように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜
させて少なくとも2つの溝を設け、該凹部を挟んで略ハ
の字状になる2つの溝に沿って第1の光ファイバを前記
弾性体への力の付加に伴い曲率半径が増加する屈曲部を
前記第1の凹部内に有するように配置すると共に、前記
弾性体の前記第1の面と対向する第2の面側にもその幅
方向に沿って設けられた第2の凹部を挟んで略ハの字状
になるように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜させて
少なくとも2つの溝を設け、該凹部を挟んで略ハの字状
になる2つの溝に沿って第2の光ファイバを前記弾性体
への力の付加に伴い曲率半径が減少する屈曲部を前記第
2の凹部内に有するように配置し、前記力の付加に伴う
各屈曲部の曲率半径の増加又は減少による第1又は第2
の光ファイバそれぞれの透過光量の変化を検出するよう
にしている。これにより、1つの光ファイバループに対
して増加と減少が混在する従来の力センサよりも大きな
光量変化を検出できる上に、溝の傾斜により各屈曲部を
簡単に形成し得ると共に、形成される屈曲部による曲げ
検出の感度も向上する。
【0011】また、本発明に係る力センサでは、弾性体
に曲げ変形する箇所を設けて、その部分に光ファイバを
固定することにより、弾性体の繰り返し性の良い曲げ変
形を光ファイバに伝えるようにしている。これにより、
センサとしての繰り返し性、耐久性の改善が図れる。即
ち、弾性体に曲げ変形する筒所を2ケ所以上設け、一方
は曲げの曲率半径が減少するもの、他方は曲げの曲率半
径が増加するものとし、それぞれの筒所に対して分離し
た光ファイバを固定し、透過光量の純粋な増加と減少の
変化をそれぞれ検出すれば、同一巻数の光ファイバルー
プに対して増加と減少が混在する従来の力センサよりも
大きな光量変化を検出でき、センサの感度を上げられ
る。
【0012】更に、本発明に係る力センサでは、上記の
2本の光ファイバの内、例えば曲率半径が減少する筒所
に固定した側の光ファイバ出力を参照光として用い、曲
率半径が増加する側の光ファイバ出力との比、あるいは
光ファイバ出力と力が比例するような条件下では差を取
ることにより、センサの温度補償等の安定性の向上とセ
ンサ感度の向上の両者を同時に達成することができる。
【0013】また、前記第1の光ファイバ及び前記第2
の光ファイバにおける前記屈曲部をそれぞれ前記第1又
は第2の凹部内で内側から傾斜方向に押し込むことによ
りセンサ感度を調節するようにしても良い。かかる調節
により前記弾性体の許容応力内において、同一の弾性体
で様々なセンサ定格に対応することも可能である。
【0014】尚、前記弾性体は、各屈曲部の前記曲率半
径を増加又は減少し易くするための中空部を有するよう
にしても良い。これにより、かかる中空部が無い場合に
比べてセンサとしてより充分な感度で力の測定が可能と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】本発明の第1の実施の形態に係る力センサ
は、図1〜3に示すように、弾性体から成るビーム型ロ
ードセル10と、このビーム型ロードセル10にそれぞ
れ貼り付けられ相互に異なるループを構成する第1及び
第2の光ファイバ11及び12とを有する。
【0017】ビーム型ロードセル10は、図1及び図2
に示すように、固定用ボルト14,14により任意の固
定箇所16に固定されて片持ち梁を構成し、その自由端
側には、被測定荷重が印加される所定の荷重作用点18
が設けられている。従って、荷重作用点18に上方向か
ら荷重が印加されると、ビーム型ロードセル10は、上
面側が引っ張られ、下面側が圧縮される。ビーム型ロー
ドセル10には、図1〜3に示すように、固定用ボルト
14,14による固定部と荷重作用点18との間に、ビ
ーム型ロードセル10の上下両面から幅方向に沿って段
差部20A、20Bが形成されている。また、段差部2
0Aと20Bの間には、センシング部20が設けられて
いる。このセンシング部20の上面側には、図1〜3に
示すように、ビーム型ロードセル10の幅方向に沿って
凹部22が設けられている。一方、センシング部20の
下面側にも、同様にビーム型ロードセル10の幅方向に
沿って凹部24が設けられている。また、センシング部
20の内部には、図2及び図3に示すように、中空部分
23が設けられ、この中空部分23は、凹部22及び2
4が薄肉状に構成されるように形成されている。即ち、
ここに、凹部22及び24は、ビーム型ロードセル10
の上下両面の幅方向に沿ったそれぞれの凹みと中空部分
23により画成される薄肉状の部分により構成されてい
る。凹部22及び24は、ビーム型ロードセル10の上
下それぞれの面に対称に形成されており、従って、上述
した荷重作用点18に上方向から荷重が印加されると、
凹部22には引張応力が集中するのに対し、凹部24に
は圧縮応力が集中する。
【0018】一方、ビーム型ロードセル10の上面側に
は、入力側と出力側のファイバ挿通溝26A,26Bが
それぞれ形成されており、ファイバ挿通溝26A,26
Bは、それぞれビーム型ロードセル10の固定端側端面
に設けられた入出力端子28A,28Bから、ビーム型
ロードセル10の上面側の段差部20Aまでビーム型ロ
ードセル10の上面に設けられている。また、ビーム型
ロードセル10の下面側には、入力側と出力側のファイ
バ挿通溝30A,30Bがそれぞれ形成されており、同
様に、ファイバ挿通溝30A,30Bは、それぞれビー
ム型ロードセル10の固定端側端面に設けられた入出力
端子32A,32Bから、ビーム型ロードセル10の下
面側の段差部20Aまでビーム型ロードセル10の下面
に設けられている。
【0019】更に、ビーム型ロードセル10のセンシン
グ部20の上面の入力側のファイバ挿通溝26Aに対応
する側には、上述した凹部22を挟んで略ハの字状にな
るようにビーム型ロードセル10の長さ方向に対して傾
斜させた2つの溝21A、21Bが設けられている。ま
た、ビーム型ロードセル10のセンシング部20の上面
の出力側のファイバ挿通溝26Bに対応する側には、凹
部22を挟んで略ハの字状になるようにビーム型ロード
セル10の長さ方向に対して傾斜させた2つの溝21
C、21Dが設けられている。尚、図1及び図3におい
て、溝21A、21B、21C、21Dの幅は、光ファ
イバ11をガタツキなく挿入できる寸法に加工されてい
る。また、各2つの溝21A、21Bと21C、21D
は、図3に示すように、ビーム型ロードセル10の長手
方向に対して角度θだけ傾斜するように設けられてい
る。
【0020】一方、ビーム型ロードセル10のセンシン
グ部20の下面の入力側のファイバ挿通溝30Aに対応
する側には、上述した凹部24を挟んで略ハの字状にな
るようにビーム型ロードセル10の長さ方向に対して傾
斜させた2つの溝25A、25Bが設けられている。ま
た、ビーム型ロードセル10のセンシング部20の下面
の出力側のファイバ挿通溝30Bに対応する側には、凹
部24を挟んで略ハの字状になるようにビーム型ロード
セル10の長さ方向に対して傾斜させた2つの溝25
C、25Dが設けられている。尚、溝25A、25B、
25C、25Dの幅も、光ファイバ12をガタツキなく
挿入できる寸法に加工されている。また、各2つの溝2
5A、25Bと25C、25Dも、図示しないが、ビー
ム型ロードセル10の長手方向に対して角度θだけ傾斜
するように設けられている。
【0021】さて、第1の光ファイバ、即ち、引張側の
光ファイバ11は、一端側が入力端子28Aに接続さ
れ、ファイバ挿通溝26Aを挿通して、ビーム型ロード
セル10の上面側の段差部20Aを介して、略ハの字状
に傾斜させた2つの溝21A、21Bと凹部22を通し
た後、ビーム型ロードセル10の上面側の段差部20B
において半円状に周回した後、今度は、略ハの字状に傾
斜させた2つの溝21C、21Dと凹部22を通した
後、再び、ビーム型ロードセル10の上面側の段差部2
0Aを介して、ファイバ挿通溝26Bを挿通して、他端
側は出力端子28Bに接続されている。この光ファイバ
11は、入力側において、上記のように傾斜させた2つ
の溝21A、21Bに沿って挿通されることにより、凹
部22の略中央に形成される一の屈曲部と、該屈曲部
を、図3に矢印Yで示すように、曲げの内側から溝21
A、21Bの傾斜方向に押し込みながら光ファイバ11
を凹部22に固定することにより凹部22の両端部(エ
ッジ部分)にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含む。
また、この光ファイバ11は、出力側においても、上記
のように傾斜させた2つの溝21C、21Dに沿って挿
通されることにより、凹部22の略中央に形成される一
の屈曲部と、該屈曲部を、図3に矢印Y´で示すよう
に、曲げの内側から溝21C、21Dの傾斜方向に押し
込みながら光ファイバ11を凹部22に固定することに
より凹部22の両端部(エッジ部分)にそれぞれ形成さ
れる二の屈曲部とを含む。
【0022】また一方、第2の光ファイバ、即ち、圧縮
側の光ファイバ12は、一端側が入力端子32Aに接続
され、ファイバ挿通溝30Aを挿通して、ビーム型ロー
ドセル10の下面側の段差部20Aを介して、略ハの字
状に傾斜させた2つの溝25A、25Bと凹部24を通
した後、ビーム型ロードセル10の下面側の段差部20
Bにおいて半円状に周回した後、今度は、略ハの字状に
傾斜させた2つの溝25C、25Dと凹部24を通した
後、再び、ビーム型ロードセル10の下面側の段差部2
0Aを介して、ファイバ挿通溝30Bを挿通して、他端
側は出力端子32Bに接続されている。この光ファイバ
12は、入力側において、上記のように傾斜させた2つ
の溝25A、25Bに沿って挿通されることにより、凹
部24の略中央に形成される一の屈曲部と、該屈曲部
を、図示はしないが、曲げの内側から溝25A、25B
の傾斜方向に押し込みながら光ファイバ12を凹部24
に固定することにより凹部24の両端部(エッジ部分)
にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含む。また、この
光ファイバ12は、出力側においても、上記のように傾
斜させた2つの溝25C、25Dに沿って挿通されるこ
とにより、凹部24の略中央に形成される一の屈曲部
と、該屈曲部を、図示はしないが、曲げの内側から溝2
5C、25Dの傾斜方向に押し込みながら光ファイバ1
2を凹部24に固定することにより凹部24の両端部
(エッジ部分)にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含
む。
【0023】このように、光ファイバ11及び12は、
それぞれ上記のように挿通された後、接着剤等を用いて
各溝内や段差部内に貼り付けられることにより、固定さ
れる。
【0024】尚、入出力端子28A,28B及び32
A,32Bは、光コネクタ等を用いて光源等からの光を
入射するための他の光ファイバや受光用の他の光ファイ
バと接続できる構成にすればよい。
【0025】以上のように、本実施の形態の力センサで
は、曲げ変形を起こさせる箇所を弾性体梁を構成するビ
ーム型ロードセル10の上下に設け、荷重作用点18に
負荷させることにより、上部には引張(光ファイバ11
の各屈曲部の曲率半径が大きくなる)、下部には圧縮
(光ファイバ12の各屈曲部の曲率半径が小さくなる)
を発生できることにより、弾性体梁の繰り返し性の良い
曲げ変形を第1,第2の光ファイバ11,12に伝える
方式を採用できるので、前述した第1の従来例等に比べ
て、センサとしての繰り返し性、耐久性を大きく改善す
ることが可能である。更に、これらの引張、圧縮の変形
部に対して、第1,第2の光ファイバ11,12をそれ
ぞれビーム型ロードセル10の外面から貼り付けること
ができるため、センサ製作の作業性も大幅に向上する。
【0026】また、本実施の形態の力センサでは、第1
の光ファイバ(引張側の光ファイバ)11と第2の光フ
ァイバ(圧縮側の光ファイバ)12とは、それぞれビー
ム型ロードセル10の上下両側(引張側と圧縮側)にお
いて別個のループを構成するように設けられている。従
って、1つの光ファイバループに対して増加と減少が混
在する前述した第2の従来例等に比べて、より大きな光
量変化を検出できる。即ち、弾性体梁に曲げ変形する筒
所を2ケ所以上設け、一方は曲げの曲率半径が減少する
もの、他方は曲げの曲率半径が増加するものとし、それ
ぞれの筒所に対して分離した光ファイバ11と12を貼
り付けるので、透過光量の純粋な増加と減少の変化をそ
れぞれ検出し得ることとなり、同一巻数の光ファイバル
ープに対して増加と減少が混在する第2の従来例等の力
センサよりも大きな光量変化を検出でき、センサとして
の感度を大きく高めることができる。
【0027】更に、弾性体梁を構成するビーム型ロード
セル10には、中空部分23が設けられているので、か
かる中空部分が無い場合に比べてセンサとしてより充分
な感度で力の測定が可能となる。
【0028】尚、以上の実施形態において、ビーム型ロ
ードセル10の材料としては、アルミニウム材、ステン
レス材、スチール(鋼)材等様々な材料を用いることが
できる。第1及び第2の光ファイバ11と12には、損
失及び感度が大きいことからシングルモードのものを用
いたが、マルチモードのものを使用することも可能であ
る。また、第1及び第2の光ファイバ11と12は、コ
アとクラッドから成るグラスファイバ素線にポリイミド
コーティングを施したものを用いた。これは、軟らかい
被覆が付いたものを弾性体(ビーム型ロードセル10)
に貼り付けると、被覆材が弾性体の曲げを一部吸収して
しまう虞れがあるので、このような被覆材の影響を避け
るため、コアとクラッドから成る素線に比較的硬いポリ
イミドコーティングを施したものを、接着剤を用いて弾
性体に貼り付けるようにした。尚、クラッド径が125
μmで、ポリイミドコーティング層を加えて150〜2
50μm程度のファイバを用いた。ポリイミドコーティ
ング層は、接着剤を用いて弾性体にも貼り付け易いので
好適である。
【0029】尚、上述したように、光ファイバ11は、
入力側において、傾斜させた2つの溝21A、21Bに
沿って挿通されることにより、凹部22の略中央に形成
される一の屈曲部と、該屈曲部を曲げの内側から溝21
A、21Bの傾斜方向に押し込みながら光ファイバ11
を凹部22に固定することにより凹部22の両端部(エ
ッジ部分)にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含み、
更に、出力側においても、傾斜させた2つの溝21C、
21Dに沿って挿通されることにより、凹部22の略中
央に形成される一の屈曲部と、該屈曲部を曲げの内側か
ら溝21C、21Dの傾斜方向に押し込みながら光ファ
イバ11を凹部22に固定することにより凹部22の両
端部(エッジ部分)にそれぞれ形成される二の屈曲部と
を含む。また、光ファイバ12は、入力側において、傾
斜させた2つの溝25A、25Bに沿って挿通されるこ
とにより、凹部24の略中央に形成される一の屈曲部
と、該屈曲部を曲げの内側から溝25A、25Bの傾斜
方向に押し込みながら光ファイバ12を凹部24に固定
することにより凹部24の両端部(エッジ部分)にそれ
ぞれ形成される二の屈曲部とを含み、出力側において
も、傾斜させた2つの溝25C、25Dに沿って挿通さ
れることにより、凹部24の略中央に形成される一の屈
曲部と、該屈曲部を曲げの内側から溝25C、25Dの
傾斜方向に押し込みながら光ファイバ12を凹部24に
固定することにより凹部24の両端部(エッジ部分)に
それぞれ形成される二の屈曲部とを含む。
【0030】このように、本実施形態では、入力側と出
力側の双方において、凹部22内に溝の傾斜により形成
される一の屈曲部を、各2つの溝の傾斜方向に押し込み
ながら接着固定することにより、凹部22内の光ファイ
バ11のエッジ部分にも、それぞれ二の屈曲部を形成し
得る。また、同様に、入力側と出力側の双方において、
凹部24内に溝の傾斜により形成される一の屈曲部を、
各2つの溝の傾斜方向に押し込みながら接着固定するこ
とにより、凹部24内の光ファイバ12のエッジ部分に
も、それぞれ二の屈曲部を形成し得る。これにより、ビ
ーム型ロードセル10の上面側(引張側)と下面側(圧
縮側)の両方とも、検出感度を著しく向上させることが
可能である。即ち、凹部22又は24内の光ファイバの
エッジ部分にも、入力側と出力側の双方ともそれぞれ二
のマイクロベンド(屈曲部)が形成され、これらのマイ
クロベンド(屈曲部)も、引張りの場合に曲率半径が増
加し、圧縮の場合には曲率半径が減少する。特に、これ
らのマイクロベンド(屈曲部)の曲率半径は、その形状
からも、引張又は圧縮に対して敏感に反応する。従っ
て、凹部22又は24内に溝の傾斜により形成される屈
曲部と相俟って、力センサの検出感度を大きく向上させ
得る。この点に着目すれば、この力センサは、ビーム型
ロードセル10の上面側(引張側)において、2つの溝
21A、21B又は21C、21Dをビーム型ロードセ
ル10の長手方向に対して傾斜させることで、光ファイ
バ11に凹部22内の屈曲部を形成した上に、更に、こ
の屈曲部を幅方向に押しながら、光ファイバ11を2つ
の溝21A、21B又は21C、21D内に接着固定す
ることで、凹部22のエッジ部分にもマイクロベンド
(屈曲部)を簡単に形成することができる。また、ビー
ム型ロードセル10の下面側(圧縮側)において、2つ
の溝25A、25B又は25C、25Dをビーム型ロー
ドセル10の長手方向に対して傾斜させることで、光フ
ァイバ12に凹部24内の屈曲部を形成した上に、更
に、この屈曲部を幅方向に押しながら、光ファイバ12
を2つの溝25A、25B又は25C、25D内に接着
固定することで、凹部24のエッジ部分にもマイクロベ
ンド(屈曲部)を簡単に形成することができる。
【0031】また、光ファイバ11及び光ファイバ12
における溝の傾斜により凹部22又は24内に形成され
る屈曲部をそれぞれ内側から傾斜方向に押し込むことに
よりセンサ感度を調節するようにしても良い。かかる調
節により弾性体としての許容応力内において同一のビー
ム型ロードセル10で様々なセンサ定格に対応すること
も可能である。
【0032】本実施形態の力センサについて、その効果
を確認するため以下のような実験を行った。即ち、上述
した各2つの溝のビーム型ロードセル10の長手方向に
対する傾斜角度θを、図3に示すように、6度(6 d
eg)とした本実施形態の力センサを、図4に示す実験
装置を用い、載荷する荷重を増加させていき、下記のよ
うに測定データの解析を行った。
【0033】即ち、上下2箇所(引張側・圧縮側)の屈
曲部からの任意の負荷Wでの光強度出力をI上(W)、
I下(W)[単位はW(ワット)、dB換算ではない]
とし、まず、上下2箇所の屈曲部からの出力を除算し、
E(W)=I上(W)/I下(W)を求め、このE
(W)を無負荷時の値で規格化し、S(W)=E(W)
/E(0)を、各荷重ごとに求めた。
【0034】比較例として、本発明者等が以前に考案し
た力センサを用いて同様の実験を行った。ここで、この
比較例に用いた力センサの構成等につき簡単に紹介して
おく。この比較例に係る力センサは、図5及び図6に示
すように、第1の光ファイバ(引張側の光ファイバ)1
1と第2の光ファイバ(圧縮側の光ファイバ)12と
が、それぞれビーム型ロードセル10の上下両側(引張
側と圧縮側)において別個のループを構成するように設
けられているのは、本実施形態の力センサと同様である
が、その屈曲部は、図6に示すように、ビーム型ロード
セル10の上下それぞれの面に対称に形成されたアール
部22、24に沿って上下方向にのみ形成されている。
即ち、図5に示すように、センシング部20には、傾斜
させた溝等は設けられておらず、従って、かかる溝の傾
斜を利用した屈曲部も存在しない。尚、図5及び図6に
おいて、本実施形態の力センサと同様の部分は、同様の
参照符号で示す。
【0035】本実施形態の力センサによる上記実験結果
を図7に、比較例による上記実験結果を図8に示す。図
7及び図8から明らかなように、本実施形態及び比較例
共に、負荷の増加に応じて出力も略直線的に変化してお
り、増幅器等を用いて出力を増幅すればセンサとして充
分に実用に耐え得ることが分かる。しかしながら、図8
に示すように、比較例では、負荷が2kg増加した場合
でも出力比は約0.005増加するのに過ぎないのに対
し、本実施形態では、負荷が2kg増加した場合には出
力比は約0.02以上増加している。このように、本実
施形態では、比較例の4倍以上のセンサ感度を得られる
ことが確認された。
【0036】これは、ビーム型ロードセル10における
曲げ変形による引張及び圧縮は、その軸方向における引
張及び圧縮と略等価に解されるから、本実施形態におけ
る溝の傾斜を利用した屈曲部が、この検出感度を向上す
るのに寄与したものと考えられる。以上のように、本実
施形態によれば、検出感度が大変優れた力センサを得る
ことが可能である。
【0037】図9に、本発明の第2の実施の形態とし
て、図1〜3に示した力センサを用いた力測定システム
を示す。この第2の実施の形態に係る力測定システム
は、図9に示すように、上述した弾性体梁を構成するビ
ーム型ロードセル10の上下に第1,第2の光ファイバ
11,12をそれぞれ貼り付けたセンサ部40と、第1
及び第2の光ファイバ11,12それぞれの一端側から
光を入射する光入射部42と、第1及び第2の光ファイ
バ11,12それぞれの他端側から出射される透過光量
を検出し演算する透過光量検出演算部44とを備えてい
る。
【0038】センサ部40は、上記第1の実施の形態に
係る力センサそのものであるので、その説明を省略す
る。光入射部42は、光源42Aと、2×2カップラ4
2Bと、上述した入力端子28A,32Aを介してそれ
ぞれ第1及び第2の光ファイバ11,12の一端側と接
続される(伝送路としての)光ファイバケーブル42
C,42Dから構成されている。尚、光源42Aには、
発光ダイオード(LED)を用いたが、レーザダイオー
ド(LD)を用いることができるのは勿論である。
【0039】また、透過光量検出演算部44は、第1及
び第2のフォトダイオード(PD)44A及び44B
と、これらPD44A,44Bそれぞれの出力を増幅す
る第1及び第2の増幅器44C及び44Dと、これら第
1及び第2の増幅器44C,44Dそれぞれの出力信号
を比較し、その差分から荷重を表す信号を算出する演算
回路44Eと、この演算回路44Eの出力信号をモニタ
して荷重を表示する出力モニタ44Fと、上述した出力
端子28B,32Bを介してそれぞれ第1及び第2の光
ファイバ11,12の他端側と接続される(伝送路とし
ての)光ファイバケーブル44G,44Hから構成され
ている。
【0040】以上の構成を有する本実施の形態の力測定
システムでは、光源42Aから出射された光を2×2カ
ップラ42Bにより2つに分け、一方を光ファイバケー
ブル42Cを介してセンサ部40の引張側の曲げ検出部
に、もう一方を光ファイバケーブル42Dを介してセン
サ部40の圧縮側の曲げ検出部に入力する。センサ部4
0の出力は引張側を光ファイバケーブル44G、圧縮側
を光ファイバケーブル44Hを介して、それぞれ別個に
第1,第2のPD(フォトダイオード)44A,44B
で電気信号に変換し、第1,第2の増幅器44C,44
Dで増幅した後、演算回路44Eに送り物理量の出力を
得て出力モニタ44Fによりモニタされる。このよう
に、本第3の実施の形態に係る力測定システムでは、セ
ンサ部40における第1の光ファイバ11から成る引張
側の曲げ検出のル一プと、第2の光ファイバから成る圧
縮側の曲げ検出のル一プそれぞれの透過光量の変化を検
出し演算することにより力の大きさを算出するので、力
の大きさを感度良く測定し得る。 尚、以上の実施形態
では、第1及び第2の光ファイバ11,12を伝送用の
他の光ファイバ(ケーブル)42C及び42D、また4
4G及び44Hと接続するようにしたが、伝送用の他の
光ファイバを設けずに、第1及び第2の光ファイバ1
1,12に長さの大きいものを用いて、直接、2×2カ
ップラ42Bや第1及び第2のフォトダイオード44
A,44B等に接続する構成としてもよい。
【0041】以上、本発明を特定の実施形態について述
べたが、本発明はこれらに限られるものではなく、特許
請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態
についても適用される。
【0042】例えば、上述した実施形態では、弾性体梁
の外表面に形成した溝内に光ファイバを挿通させて貼り
付ける構造としたが、溝の替わりに弾性体梁の内部に貫
通孔を形成し、該貫通孔内に光ファイバを挿通させた上
で貼り付けるようにしても良い。この場合、弾性体梁の
長さ方向に対して略ハの字状に傾斜させた2つの貫通孔
を挿通させた光ファイバを両貫通孔間の凹部で屈曲部を
形成した上で貼り付けるようにすれば良い。
【0043】更に、以上の実施形態では、弾性体を片持
ち梁状のものとしたが、例えば、両端支持梁状のものと
しても良い。この場合には、例えば、荷重作用点を中心
に左右対象にロードセルを形成してその両端を固定し、
荷重作用点を中心に対象に光ファイバの屈曲部を設ける
ようにすれば良い。その他、特許請求の範囲に記載され
た構成を含む限り、例えば、引張用や圧縮用等、他の様
々なロードセルにも拡張が可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ファイバを用いたセンサのメリットを確保しつつ、従
来の屈曲型の光ファイバセンサが有していた不安定さの
改善が図れる。即ち、無誘導性、防爆性、耐腐食性を備
え、航空機・船舶・橋梁・原子炉等の健全性監視(ヘル
スモニタリング)、及び電磁波の影響があり電気抵抗ひ
ずみゲージが利用できない環境下での力測定等に用いる
のに好適な力センサ及びそれを用いた力測定システムを
提供することができ、この方式の応用は、多くの力セン
サ(荷重変換器、圧力計、加速度計)、ひずみ計、変位
計等にも拡張が可能である。
【0045】また、本発明の力センサでは、弾性体への
力の付加に伴い曲率半径が増加又は減少する第1及び第
2の光ファイバそれぞれの透過光量の変化を検出するの
で、1つの光ファイバループに対して増加と減少が混在
する従来の力センサよりも大きな光量変化を検出でき、
センサとしての感度の向上が可能である。更に、弾性体
に曲げ変形する箇所を設け、その部分に光ファイバを貼
り付けることにより、弾性体の繰り返し性の良い曲げ変
形を光ファイバに伝えることができるので、センサとし
ての繰り返し性、耐久性の改善が図れる。更にまた、本
発明に係る力測定システムによれば、例えば曲率半径が
減少する筒所に貼った光ファイバ側出力を参照光として
用い、曲率半径が増加する光ファイバ側出力との比、あ
るいは光ファイバ出力と力が比例するような条件下では
差を取ることにより、センサの温度補償等の安定性の向
上とセンサ感度の向上の両者を同時に達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの平
面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの側
面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る力センサにお
けるセンシング部の詳細拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの効
果を確認した実験装置の概要を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの効
果を確認する実験において比較例として用いた力センサ
の平面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの効
果を確認する実験において比較例として用いた力センサ
のセンシング部の詳細拡大図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの効
果を確認する実験において、本発明の第1の実施の形態
に係る力センサにおける負荷と出力比の関係を示すグラ
フである。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る力センサの効
果を確認する実験において、比較例として用いた力セン
サにおける負荷と出力比の関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る力測定システ
ムの構成を示す機能ブロック図である。
【図10】第1の従来例に係る力センサの構成を示す図
である。
【図11】第2の従来例に係る力センサの構成を示す図
である。
【符号の説明】
10 ビーム型ロードセル 11 第1の光ファイバ 12 第2の光ファイバ 14 固定用ボルト 16 固定箇所 18 荷重作用点 20 センシング部 20A 段差部 20B 段差部 21A (略ハの字状に傾斜させた)溝 21B (略ハの字状に傾斜させた)溝 21C (略ハの字状に傾斜させた)溝 21D (略ハの字状に傾斜させた)溝 22 凹部 23 中空部分 24 凹部 25A (略ハの字状に傾斜させた)溝 25B (略ハの字状に傾斜させた)溝 25C (略ハの字状に傾斜させた)溝 25D (略ハの字状に傾斜させた)溝 26A ファイバ挿通溝 26B ファイバ挿通溝 28A 入力端子 28B 出力端子 30A ファイバ挿通溝 30B ファイバ挿通溝 32A 入力端子 32B 出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体と、該弾性体の第1の面側にその
    幅方向に沿って設けられた第1の凹部を挟んで略ハの字
    状になるように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜させ
    た少なくとも2つの第1の溝を設け、該2つの第1の溝
    に配置され該2つの第1の溝の傾斜により前記第1の凹
    部内に前記弾性体への力の付加に伴い曲率半径が増加す
    る第1の屈曲部を有する第1の光ファイバと、前記弾性
    体の前記第1の面と対向する第2の面側にその幅方向に
    沿って設けられた第2の凹部を挟んで略ハの字状になる
    ように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜させた少なく
    とも2つの第2の溝を設け、該2つの第2の溝に配置さ
    れ該2つの第2の溝の傾斜により前記第2の凹部内に前
    記力の付加に伴い曲率半径が減少する第2の屈曲部を有
    する第2の光ファイバとを備え、前記力の付加に伴う各
    屈曲部の曲率半径の増加又は減少による第1又は第2の
    光ファイバそれぞれの透過光量の変化を検出することに
    より、前記弾性体へ付加された力を測定し得ることを特
    徴とする力センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の力センサにおいて、前記
    第1の屈曲部は、前記弾性体の長さ方向に対して傾斜さ
    せた少なくとも2つの第1の溝に沿って前記第1の光フ
    ァイバを配置することにより、前記第1の凹部の略中央
    に形成される一の屈曲部と、該一の屈曲部を内側から傾
    斜方向に押し込みながら前記第1の光ファイバを前記2
    つの第1の溝内に固定することにより前記第1の凹部の
    両端部にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含み、前記
    第2の屈曲部は、前記弾性体の長さ方向に対して傾斜さ
    せた少なくとも2つの第2の溝に沿って前記第2の光フ
    ァイバを配置することにより、前記第2の凹部の略中央
    に形成される一の屈曲部と、該一の屈曲部を内側から傾
    斜方向に押し込みながら前記第2の光ファイバを前記2
    つの第2の溝内に固定することにより前記第2の凹部の
    両端部にそれぞれ形成される二の屈曲部とを含むことを
    特徴とする力センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の力センサにおい
    て、前記第1の光ファイバ及び前記第2の光ファイバに
    おける前記一の屈曲部をそれぞれ内側から傾斜方向に押
    し込むことによりセンサ感度の調節が可能であり、該調
    節により前記弾性体の許容応力内において、同一の弾性
    体で複数のセンサ定格に対応し得ることを特徴とする力
    センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の力センサにおい
    て、前記弾性体は、前記各屈曲部の前記曲率半径を増加
    又は減少し易くするための中空部を有することを特徴と
    する力センサ。
  5. 【請求項5】 弾性体と、該弾性体の第1の面側にその
    幅方向に沿って設けられた第1の凹部を挟んで略ハの字
    状になるように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜させ
    た少なくとも2つの第1の溝を設け、該2つの第1の溝
    に配置され該2つの第1の溝の傾斜により前記第1の凹
    部内に前記弾性体への力の付加に伴い曲率半径が増加す
    る第1の屈曲部を有する第1の光ファイバと、前記弾性
    体の前記第1の面と対向する第2の面側にその幅方向に
    沿って設けられた第2の凹部を挟んで略ハの字状になる
    ように前記弾性体の長さ方向に対して傾斜させた少なく
    とも2つの第2の溝を設け、該2つの第2の溝に配置さ
    れ該2つの第2の溝の傾斜により前記第2の凹部内に前
    記力の付加に伴い曲率半径が減少する第2の屈曲部を有
    する第2の光ファイバとを備えるセンサ部と、 前記第1及び第2の光ファイバそれぞれの一端側から光
    を入射する光入射部と、 前記第1及び第2の光ファイ
    バそれぞれの他端側から出射される透過光量を検出し演
    算する透過光量検出演算部とを備え、 前記光入射部から前記第1及び第2の光ファイバそれぞ
    れに光を入射し、 前記センサ部における前記弾性体への力の付加に伴う前
    記第1及び第2の屈曲部における曲げ損失の減少又は増
    加に基づき、 前記透過光量検出演算部が前記第1及び第2の光ファイ
    バそれぞれの他端側から出射される透過光量の増加又は
    減少をそれぞれ検出し該透過光量の増加と減少の双方を
    用いて前記弾性体へ付加された力の大きさを算出するこ
    とを特徴とする力測定システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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