JP2000190979A - 溢液受皿 - Google Patents

溢液受皿

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JP2000190979A JP10369524A JP36952498A JP2000190979A JP 2000190979 A JP2000190979 A JP 2000190979A JP 10369524 A JP10369524 A JP 10369524A JP 36952498 A JP36952498 A JP 36952498A JP 2000190979 A JP2000190979 A JP 2000190979A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排液口8から垂れ流れた食用油を容器100
の底部において受け止めて収容すること。 【解決手段】 底壁202と、底壁202の周縁から上
方に延びる筒状側壁204と、側壁204の上部内面か
ら上方に向かって内方に傾斜して延びる状態に成形した
後に下方に向かって内方に向かって傾斜して延びる状態
に折り返された環状係止壁206とを備えた溢液受皿2
00。容器100の底部が側壁204内に導入されると
係止壁206が容器100の底部に係止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジュース、食用油
等の液体を収容した缶あるいは合成樹脂製容器に離脱自
在に装着されて使用される合成樹脂製溢液受皿に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば食用油を収容した金属製の容器で
ある缶において、食用油の使用時には、一般に缶の上壁
の周縁部が缶用の孔あけ具あるいは缶切り等を利用して
少なくとも1箇所開口される。四角い缶の場合、この開
口箇所は一般に缶の上壁に記されている。そして予めそ
の缶に合わせて用意された容器蓋が、容器蓋に配設され
た排液口が缶の上記開口の一つに整合されてその上壁を
覆うように装着され、容器蓋の排液口から容器内の食用
油が注出される。上記形態の容器蓋の典型例としては、
例えば実公平4−54133号公報に開示された合成樹
脂製容器蓋を挙げることができる。同公報に開示された
容器蓋は、キャップ形状の取付け部材と、取付け部材に
係合固定されたキャップ部材とから構成されている。取
付け部材は頂壁と頂壁の周縁から垂下する筒状側壁とを
有しており、側壁の下端部内周縁には容器の上端外周縁
に係止される取付部が配設され、頂壁には円筒形状の排
液口(口部)が立設されている。円筒形状の排液口の周
囲には環状壁(周壁)が設けられ、排液口の外周面と環
状壁との間には環状の溝が形成されている。キャップ部
材は、軟質材からなる板と、板の前端部に設けられたキ
ャップ体と、板の後端部に設けられた係合部とを含み、
キャップ部材は板の係合部を介して取付け部材に係合固
定されている。キャップ体は取付け部材の排液口を開口
自在に閉塞している。以上のように構成された容器蓋
は、その排液口が容器の上壁開口に整合されて容器の上
壁を覆うよう取付部を介して装着され、食用油の使用時
には容器蓋のキャップ体を開いて排液口を開口し、容器
を注出方向に傾けて容器内に収容した食用油を排液口か
ら適宜に注出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の容器蓋にお
いては、食用油の注出時におけるいわゆる液切れを良好
にするために、取付け部材の頂壁に上記の如く排液口が
立設されている。しかしながら、液体が特に食用油の如
く粘性の比較的強い液体の場合には、注出終了直後にお
ける液切れを完全に除去することは、排液口の形状が種
々改良された現状においても著しく困難であることは実
用上明らかであり、未だにこの要求を完全に満足すべき
容器蓋は得られていない。上記従来の容器蓋において
は、注出終了直後における液切れを完全に除去すること
ができないことに起因して、食用油が排液口の外周面に
垂れ流れたり排液口から直接滴下したりする不具合が発
生している。上記従来の容器蓋においては、排液口の外
周面と環状壁との間に環状の溝が形成されているので、
排液口の外周面に垂れ流れた食用油はこの溝内に一時的
に回収することができる。しかしながら次に食用油を注
出する場合には、容器蓋の傾きにより、上記溝内に回収
された食用油が環状壁を乗り越えて垂れ流れたり、直接
溝の外方に垂れ流れたりする不具合が生じていた。この
課題を解消するため、上記溝を食用油の注出方向と反対
の方向に下方に傾斜するよう形成し、更に傾斜した溝の
最低部に容器の上壁開口と連通する戻し孔を形成した従
来技術もすでに知られている。しかしながらこの従来技
術においても、溝内に回収された食用油を容器内に完全
に戻すことはできず、溝内における食用油の残留を防ぐ
ことができないので、次に食用油を注出する場合には再
び上記した如き不具合が発生してしまう。したがって上
記従来の容器蓋を使用した場合には、食用油を注出した
直後の排液口における液切れが不完全であることに起因
して、排液口からその外周面に垂れ流れたりあるいは排
液口から直接滴下した食用油が容器の側面を伝ってその
底部まで垂れ流れ、容器の底部から落下してその下方の
周辺を汚したり、容器が置かれる場所を汚す等の不具合
を招いていた。
【0004】本発明は上記事実に基づいてなされたもの
であり、その目的は、排液口から垂れ流れたり滴下した
液体が容器の側面を伝ってその底部まで垂れ流れたとし
ても、容器の底部において受け止めて確実に収容するこ
とができ、その結果、容器の底部からの液体の落下を阻
止してその下方の周辺の汚れを防止すると共に容器が置
かれる場所を汚すことのない、新規な溢液受皿を提供す
ることである。
【0005】本発明の他の目的は、容器が液体の注出方
向へ傾けられても容器の底部において既に収容された液
体の流出を確実に防止することができる、新規な溢液受
皿を提供することである。
【0006】本発明の更に他の目的は、容器の底部にお
いて既に収容された液体を必要に応じて容易に排出する
ことができる、新規な溢液受皿を提供することである。
【0007】本発明の更に他の目的は、容器の底部への
装着及び離脱が容易であると共に装着時には容器の底部
にしっかりと係止される、新規な溢液受皿を提供するこ
とである。
【0008】本発明の更に他の目的は、容器の底部の形
状あるいは大きさにバラツキが存在したとしても、それ
らのバラツキを吸収して容器の底部にしっかりと係止さ
れる、新規な溢液受皿を提供することである。
【0009】本発明の更に他の目的は、容器の底部のセ
ンタリングが確実に遂行される、新規な溢液受皿を提供
することである。
【0010】本発明の更に他の目的は、成形が容易であ
る、新規な溢液受皿を提供することである。
【0011】本発明のその他の目的及び特徴は、本発明
に従って構成された排液受皿の実施形態について添付図
面を参照して詳細に説明する後の記載から明らかになる
であろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、液体を
収容した容器のための合成樹脂製溢液受皿にして、底壁
と、該底壁の周縁から上方に延びる筒状側壁と、該側壁
の上部内面から上方に向かって内方に傾斜して延びる状
態に成形した後に下方に向かって内方に向かって傾斜し
て延びる状態に折り返された環状係止壁とを具備し、容
器の底部が該側壁内に導入されると該係止壁が容器の底
部に係止する、ことを特徴とする溢液受皿、が提供され
る。
【0013】該係止壁の肉厚は該側壁に接続された基端
から自由端に向かって漸次増大せしめられている、こと
が好ましい。該係止壁の自由端部には周方向に間隔をお
いて複数個の切欠き又は開口が形成されている、ことが
好ましい。該係止壁の少なくとも自由端部は周方向に向
かう波形状をなす、ことが好ましい。底部外周面には環
状突条が形成されている容器に適用され、該係止壁は容
器の環状突条の上面に係止する、ことが好ましい。容器
の底部が該側壁内に導入されると該係止壁は弾性的に外
方に強制されて容器の底部外周面に弾性的に係止する、
ことが好ましい。底部は円筒形状であり且つ底面には円
形凹部が形成されている容器に適用され、該底壁は円形
であり、該底壁の上面には容器の底部が該側壁内に導入
されると容器の底面に形成されている円形凹部内に進入
せしめられて内周面を案内する突条が形成されている、
ことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施形態を図
1〜図5を参照して更に詳細に説明する。なお図1〜図
5において、実質上同一部分は同一符号で示されてい
る。本発明に従って構成された溢液受皿200を説明す
る前に、先ず、本発明に従って構成された溢液受皿20
0が装着される金属製の缶100と、この缶100に装
着される容器蓋2について説明する。図1を参照して、
例えば、ポリプロピレンあるいはポリエチレン等の合成
樹脂から一体に成形されるそれ自体周知の構成でよい容
器蓋2は、実質上平坦でかつ円形状周縁を有する上壁4
と、上壁4の周縁から垂下する円筒形状の側壁6とを有
している。上壁4の周縁部には排液口8が形成されてい
る。排液口8は上壁4から上方に延びる円筒形状の注出
案内壁10を含んでいる。上壁4にはまた、注出案内壁
10の基端部外周面を囲むように上方に延びる環状壁1
1が形成されている。環状壁11の高さは注出案内壁1
0よりも低く形成されている。注出案内壁10の外周面
と環状壁11との間には環状の溝11aが形成されてい
る。溝11aは缶100内の食用油の注出方向と反対の
方向に下方に傾斜するよう形成され、傾斜した溝11a
の最低部には、後述する缶100の上壁104に形成さ
れた開口112と連通する戻し孔11bが形成されてい
る。この溝11a及び戻し孔11bは、注出案内壁10
の外周面に垂れ流れた食用油を缶100内に回収するた
めに設けられているものであるが、先に述べた如く、完
全に回収することはできないので、食用油回収後の再注
出時には溝11a内に残留する食用油が環状壁11を乗
り越えて垂れ流れたり、直接溝11aの外方に垂れ流れ
たりする不具合が生じていた。
【0015】上記環状壁11の外周面にはその全周にわ
たって被係止突条12が形成されている。注出案内壁1
0はキャップ14により開口自在に閉じられる。キャッ
プ14は、円形状周縁を有する天壁16と、天壁16の
周縁から垂下するスカート壁18とを備え、細長い柔軟
なバンド20によって側壁6の上端に一体に連結されて
いる。キャップ14のスカート壁18の開口端部の内周
面には、その全周にわたって係止突条22が形成されて
おり、また天壁16にはその内側から下方に延びる円筒
形状のシール壁24が形成されている。キャップ14の
係止突条22が注出案内壁10の被係止突条12に離脱
自在に係止されかつキャップ14のシール壁24の外周
面が注出案内壁10の開口端部の内周面に離脱自在に密
着して嵌合されることにより、排液口8はキャップ14
によって開口自在に閉じられる。容器蓋2の側壁6の開
口端部の内周面には、その全周にわたって係止突条26
が形成されており、また上壁4にはその内側から下方に
延びる円筒形状のシール壁28が形成されている。
【0016】それ自体周知の構成でよい缶100は、円
筒形状の胴部102と、胴部102の上端及び下端にカ
ール結合された上壁104及び底壁106とを備えてい
る。したがって缶100の上端部外周面及び底部外周面
にはカール結合部からなる環状突条108及び110が
形成されている。缶100の上端部外周面及び底部外周
面に環状突条108及び110が形成されていることに
起因して、缶100の上面及び底面には円形凹部108
a及び110aが形成される。胴部102が円形状の断
面を有しているので、上壁104、底壁106、環状突
条108及び110も円形状をなしている。上記説明か
ら明らかなように、缶100は、その底部が円筒形状を
なしその底面には円形凹部110aが形成された容器を
なす。缶100内には図示しない食用油が収容されてい
る。そして食用油の使用時には、缶100の上壁104
の周縁部が例えば缶用の孔あけ具により開口される。番
号112はこのようにしてあけられた開口を示してい
る。缶100の上壁104に開口112が形成された
後、容器蓋2がその排液口8が開口112に整合されて
上壁104を覆うよう装着される。具体的には、容器蓋
2は、その側壁6の内周面に形成された係止突条26が
缶100の環状突条108の下面に係止され、シール壁
28の外周面が環状突条108の内周面、すなわち缶1
00の上面に形成された円形凹部108aの内周面に密
着して嵌合されることにより缶100に離脱自在に装着
される。そして注出案内壁10からキャップ14を離脱
して排液口8を開き、缶100を注出方向(図1におい
て反時計方向)に傾けることにより食用油を注出案内壁
10から所望のとおりに注出することができる。食用油
の注出終了後、注出案内壁10はキャップ14により閉
じられて次の使用に備えられる。
【0017】次に、本発明に従って構成された溢液受皿
200の実施形態について詳細に説明する。図1〜図3
を参照して、例えば、ポリプロピレンあるいはポリエチ
レン等の合成樹脂から一体に成形することができる溢液
受皿200は、円形状の周縁を有する平坦な底壁202
と、底壁202の周縁から上方に延びる筒状側壁204
と、側壁204の上端部内面から上方に向かって内方に
傾斜して延びる状態(図3の2点鎖線参照)に成形した
後に下方に向かって内方に向かって傾斜して延びる状態
に折り返された(反転された)環状係止壁206とを具
備している。円形の底壁202の上面であって側壁20
4の半径方向内側には複数個の突条208が形成されて
いる。突条208の各々は、図2に示す如き平面図にお
いて、周方向に相互に間隔Dをおいてかつ溢液受皿20
0の軸心と共通の軸心を有する仮想円に沿って環状に延
在するよう配列されている。したがって突条208の各
々は、溢液受皿200の軸心と共通の軸心を有する円弧
形状をなしている。突条208の各々の、底壁202の
上面からの高さは一定に規定されると共に上記の如く折
り返された係止壁206の自由端よりも低く規定されて
いる。側壁204と環状に配列された突条208の各々
との間で環状に延在する底壁202の上面には、周方向
に相互に間隔をおいて半径方向に延びる複数個のリブ
(凸部)210が全周にわたって形成されている。リブ
210の各々の上面は実質上同一平面上に位置付けられ
ている。なおこのリブ210は、図2においては図面の
煩雑化を避けるために一部のみが示されている。
【0018】図3に明示されているように、係止壁20
6の肉厚は側壁204に接続された基端から自由端に向
かって漸次増大せしめられている。係止壁206の基端
から自由端までの長さは周方向全長にわたり略一定であ
り、したがって図2に示される如く、成形後に折り返さ
れた状態で、上記自由端は溢液受皿200の軸心と共通
の軸心を有する仮想円上に略位置付けられる。係止壁2
06の自由端部には周方向に間隔をおいて複数個の切欠
き212が形成されている。
【0019】上記した缶100の底部が溢液受皿200
の側壁204内に導入されると、下方に向かって内方に
向かって傾斜して延びる状態に折り返された係止壁20
6が缶100の底部に係止する。更に具体的に説明する
と、缶100の底部が側壁204内に導入されると、係
止壁206は弾性的に外方に強制されて缶100の底部
外周面に弾性的に係止する。缶100の底部には環状突
条110が形成されているので、係止壁206は環状突
条110の上面に係止する。缶100の胴部102の表
面と溢液受皿200の係止壁206の傾斜した上面との
間には断面が略V形状をなす環状の溢液受止部Cが形成
される。缶100の環状突条110の下面は溢液受皿2
00の底壁202の上面に形成されたリブ210の各々
の上面に載置される。缶100の底部が側壁204内に
導入されるとまた、突条208の各々の外周面が、缶1
00の底面に形成されている円形凹部110a内に進入
せしめられて円形凹部110aの内周面を案内する。こ
の案内作用を円滑に遂行するため、突条208の各々の
上端外周縁は断面においてR形状にせしめられている
(図3参照)。以上のようにして溢液受皿200は缶1
00の底部に装着(係止)される。
【0020】先に述べた如く、食用油の注出終了直後に
おける液切れを完全に除去することは著しく困難であ
り、したがって注出案内壁10の外周面に食用油が垂れ
流れたりあるいは直接滴下したりする現象自体は防止す
ることができない。このうち注出案内壁10の外周面に
垂れ流れた食用油は、注出案内壁10の周囲に配設され
た溝11aにより一時的に回収することができるが、回
収した食用油を完全に戻し孔11bから容器100内に
戻すことはできず、食用油が残留する。そして次の食用
油の注出時における容器蓋2の傾きにより、溝11a内
に残留する食用油が環状壁11を乗り越えて垂れ流れた
り、直接溝11aの外方に垂れ流れたりする。このよう
にして注出案内壁10及び溝11aから垂れ流れたり、
直接滴下したりした食用油は、缶100の胴部102の
表面を伝ってその底部に達する場合が生ずる。しかしな
がら缶100の底部に本発明に係る溢液受皿200を装
着した場合においては、缶100の胴部102の表面を
伝って底部まで垂れ流れた食用油は、先ず、胴部102
の表面と溢液受皿200の係止壁206の傾斜した上面
との間に形成される溢液受止部Cにより受け止められ
る。溢液受止部Cにより受け止められた食用油は、係止
壁206の自由端部に形成された切欠き212のうちの
何れかを介して溢液受皿200の内部に流出せしめら
れ、確実に収容される。その結果、缶100の底部から
の食用油の落下を阻止してその下方の周辺の汚れを防止
すると共に缶100が置かれる場所を汚すことが防止さ
れる。
【0021】上記溢液受皿200の係止壁206の自由
端部に形成された切欠き212の各々は、溢液受止部C
により受け止めた食用油を溢液受皿200内に流出させ
易くする機能を有しているが、切欠き212に代えて、
図4に示すように開口(貫通孔)214を形成する実施
形態もある。切欠き212に代えて開口214を係止壁
206の自由端部に形成する場合には、開口214の各
々をできるだけ係止壁206の自由端寄りに形成するこ
とが食用油の流出効果を向上させる上で好ましい。また
上記切欠き212あるいは開口214に代えて、図5に
示すように、係止壁206の少なくとも自由端部を周方
向に向かう波形状216をなすように形成する実施形態
もある。図5に示す実施形態の場合、溢液受止部Cによ
り受け止められた食用油は、波形状216の何れかの谷
部を通って溢液受皿200内に円滑に流出させられる。
【0022】溢液受皿200の係止壁206は、成形
後、下方に向かって内方に向かって傾斜して延びる状態
に折り返されているので、缶100したがって溢液受皿
200が、食用油の注出方向へ傾けられても、溢液受皿
200内に既に収容された食用油の流出を確実に防止す
ることができるので、食用油の注出に際しても何ら問題
はない。このような、既に収容された食用油の流出防止
の観点から、係止壁206の自由端部に形成された切欠
き212の各々又は開口214の各々は、自由端から比
較的浅い位置に形成されることが望ましい。上記係止壁
206は、上記の如く折り返されているので、注出案内
壁10から垂れ流れたり滴下した食用油を受け止めた
後、溢液受止部Cの底部に円滑に導入させることができ
る。係止壁206はいわゆるフラップと称される構成を
なし、しかも側壁204の上端部内面から上方に向かっ
て内方に傾斜して延びる状態に成形される(図3の2点
鎖線参照)ので、それ自体の成形はきわめて容易である
と共に成形後の型の無理抜きも容易に遂行することが可
能である。溢液受皿200の、突条208、リブ210
等を含むその他の構成もきわめて簡単であり、したがっ
て溢液受皿200は、全体として容易に成形することが
可能である。フラップと称される構成をなす係止壁20
6は成形後に下方に向かって内方に傾斜して延びる状態
に折り返すことが容易に可能である。このように、係止
壁206が、成形時には上記の如く成形し易い状態にせ
しめられ、成形後には上記の如き傾斜状態に折り返すこ
とができるというユニークな構成は、食用油の注出時の
傾きに対して既に収容された食用油の流出を防止する等
の重要な目的を達成するための溢液受皿200を容易に
成形することを可能にせしめるものである。実施形態に
おいては、係止壁206の肉厚は、側壁204に接続さ
れた基端から自由端に向かって漸次増大せしめられてい
るので、上記折り返しを一層容易にせしめる。
【0023】上記した如く、缶100の底部が側壁20
4内に導入されると、係止壁206は、弾性的に外方に
強制されて缶100の底部外周面に弾性的に係止する。
このような弾性係止は、缶100の底部の形状あるいは
大きさにバラツキが存在したとしても、それらのバラツ
キを吸収して缶100の底部に溢液受皿200をしっか
りと係止せしめる。また缶100の底部には環状突条1
10が形成されているので、係止壁206は環状突条1
10の上面に係止する。このようにして、側壁204内
に缶100の底部を挿入するだけの簡単な操作によっ
て、溢液受皿200は缶100の底部に容易に装着され
る。溢液受皿200が缶100の底部に装着された状態
において、係止壁206は環状突条110の上面に係止
するが、係止壁206は上記の如く下方に向かって内方
に傾斜して延びる状態に折り返されているので、係止壁
206の上記弾性的係止と協動して缶100の底部と溢
液受皿200との間の離脱方向の移動を効果的に阻止せ
しめ、溢液受皿200は缶100の底部にしっかりと係
止される。また缶100の底部が溢液受皿200の側壁
204内に導入されるに際し、底壁202の上面に形成
された突条208の各々の外周面が、缶100の底面に
形成されている円形凹部110a内に進入せしめられて
円形凹部110aの内周面を案内するので、缶100の
溢液受皿200に対するセンタリングが確実に遂行され
る。突条208はこれを1個の環状突条により形成する
実施形態もあるが、複数に分割した形態の方が合成樹脂
の使用量を節約できる。
【0024】また、溢液受皿200における側壁204
と環状に配列された突条208の各々との間で環状に延
在する底壁202の上面にはリブ210が形成されてい
るので、溢液受止部Cから流入した食用油をリブ210
の各々の間を通して突条208の各々の内側の空間内に
流出せしめ、溢液受止部Cから溢液受皿200内に流出
された食用油の収容スペースを増大させることができ
る。また突条208の各々の半径方向外側において環状
に延在する底壁202の上面の高さを、突条208の各
々の半径方向内側における底壁202の上面の高さより
も高く形成し、突条208の各々の半径方向外側の上記
底壁202の上面の、突条208の各々の周方向の間隔
Dに対応した位置に、上記リブ210の各々に代えて複
数の溝(凹部)を形成する実施形態もある。この実施形
態においては、溢液受止部Cから流入した食用油を上記
溝の各々の間を通して突条208の各々の内側の空間内
に流出せしめ、溢液受止部Cから溢液受皿200内に流
出された食用油の収容スペースを増大させることができ
る。
【0025】フラップと称される構成をなす係止壁20
6は、上記の如く成型時の状態と使用時(装着時)の状
態とに選択的に折り返し可能であるので、缶100と溢
液受皿200とを相互に離脱方向に強制移動させること
により、係止壁206を成型時の状態に折り返しながら
溢液受皿200は缶100の底部から容易に離脱せしめ
られる。このようにして缶100の底部から溢液受皿2
00を離脱せしめることにより、溢液受皿200から既
に収容された食用油を容易に排出することが可能とな
る。
【0026】以上、本発明を実施形態に基づいて添付図
面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱す
ることなく、更に他の種々の変形あるいは修正が可能で
ある。例えば、本発明に従って構成された溢液受皿20
0を、食用油を収容した缶100に適用した実施形態に
基づいて説明したが、もちろんこの実施形態に限定され
る理由はなく、例えば、食用油を収容した合成樹脂製の
容器、あるいはまた、食用油以外の他の液体、例えばジ
ュース等の飲料水が収容された缶、合成樹脂製の容器、
コーヒーカップ等のカップ類等に適用されることはいう
までもない。本発明に係る溢液受皿200が例えばコー
ヒーカップに適用される場合にはコースター的な使用形
態となる。また上記実施形態において、缶100の底部
が側壁204内に導入されると、係止壁206は、弾性
的に外方に強制されて缶100の底部外周面に弾性的に
係止するよう構成されているが、溢液受皿200の缶1
00への装着後、缶100の底部外周面と係止壁206
の自由端との間に若干の隙間が存在する実施形態もあ
る。この場合、缶100の底部外周面には環状突条11
0が形成されている必要があり、係止壁206が環状突
条110の上面に係止することにより、溢液受皿200
は缶100の底部に装着される。缶100の底部外周面
と係止壁206の自由端との間の若干の隙間は、溢液受
止部Cによって受け止めた食用油を溢液受皿200内に
流出させる機能を有し、したがって係止壁206の自由
端部に切欠き212、開口214あるいは波形状216
を形成しない実施形態もある。本発明に係る溢液受皿2
00が、底部外周面に環状突条110が形成されていな
い容器に適用される場合には、溢液受皿200の容器へ
の装着後、係止壁206が容器の底部外周面に弾性的に
係止するよう構成される必要がある。
【0027】更にはまた、上記実施形態において、本発
明に係る溢液受皿200は円形状断面を有する缶100
に適用可能に構成されているが、四角形状の断面を有す
る容器にも適用可能に構成される実施形態もある。その
場合、溢液受皿は、実質上四角形状の周縁を有する底壁
と、底壁の周縁から上方に延びる実質上四角形状をなす
筒状の側壁とを備え、全体が実質上四角形状に形成され
る。そして、係止壁は、側壁の四つの角部を残した四つ
の部分の側壁の各々の上端部内面から、それぞれ上方に
向かって内方に傾斜して延びる状態に成形した後に下方
に向かって内方に向かって傾斜して延びる状態に折り返
されるよう構成される。底壁の突条も側壁の各々の内側
において実質上四角形状に配列される。このような構成
を有する溢液受皿も形状が若干相違するのみで、本質的
な特徴は上記した溢液受皿200と変わらないので、溢
液受皿200と実質上同一の作用効果が達成される。更
にはまた、上記実施形態において、環状係止壁206
は、側壁204の上端部内面から上方に向かって内方に
傾斜して延びる状態に成形した後に下方に向かって内方
に向かって傾斜して延びる状態に折り返されるよう構成
されているが、環状係止壁206の成形位置は実施形態
の如き上端部内面に限定されるものではなく、側壁20
4の上部内面であれば成立する。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る排液受皿によれば、排液口
から垂れ流れたり滴下した液体が容器の側面を伝ってそ
の底部まで垂れ流れたとしても、容器の底部において受
け止めて確実に収容することができ、その結果、容器の
底部からの液体の落下を阻止してその下方の周辺の汚れ
を防止すると共に容器が置かれる場所の汚れを防止する
ことができる。また、容器が液体の注出方向へ傾けられ
ても容器の底部において既に収容された液体の流出を確
実に防止することができる。更にはまた、容器の底部に
おいて既に収容された液体を必要に応じて容易に排出す
ることができる。更にはまた、容器の底部への装着及び
離脱が容易であると共に装着時には容器の底部にしっか
りと係止される。更にはまた、容器の底部の形状あるい
は大きさにバラツキが存在したとしても、それらのバラ
ツキを吸収して容器の底部にしっかりと係止される。更
にはまた、容器の底部のセンタリングが確実に遂行され
る。更にはまた、成形が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された溢液受皿の実施形態
を缶の底部に装着した状態で示す縦断面図。
【図2】図1に示す溢液受皿の上面図であって一部を省
略して示す上面図。
【図3】図1に示す溢液受皿の一部を拡大して示す断面
図。
【図4】本発明に従って構成された溢液受皿の他の実施
形態の一部を示す図3と同様な断面図。
【図5】本発明に従って構成された溢液受皿の更に他の
実施形態の一部を示す図3と同様な断面図。
【符号の説明】
2 容器蓋 8 排液口 100 缶 110 環状突条 110a 円形凹部 200 溢液受皿 202 底壁 204 側壁 206 環状係止壁 208 突条 212 切欠き 214 開口 216 波形状 C 溢液受止部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容した容器のための合成樹脂製
    溢液受皿にして、底壁と、該底壁の周縁から上方に延び
    る筒状側壁と、該側壁の上部内面から上方に向かって内
    方に傾斜して延びる状態に成形した後に下方に向かって
    内方に向かって傾斜して延びる状態に折り返された環状
    係止壁とを具備し、容器の底部が該側壁内に導入される
    と該係止壁が容器の底部に係止する、ことを特徴とする
    溢液受皿。
  2. 【請求項2】 該係止壁の肉厚は該側壁に接続された基
    端から自由端に向かって漸次増大せしめられている、請
    求項1記載の溢液受皿。
  3. 【請求項3】 該係止壁の自由端部には周方向に間隔を
    おいて複数個の切欠き又は開口が形成されている、請求
    項1又は2記載の溢液受皿。
  4. 【請求項4】 該係止壁の少なくとも自由端部は周方向
    に向かう波形状をなす、請求項1又は2記載の溢液受
    皿。
  5. 【請求項5】 底部外周面には環状突条が形成されてい
    る容器に適用され、該係止壁は容器の環状突条の上面に
    係止する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の
    溢液受皿。
  6. 【請求項6】 容器の底部が該側壁内に導入されると該
    係止壁は弾性的に外方に強制されて容器の底部外周面に
    弾性的に係止する、請求項1から5までのいずれか1項
    に記載の溢液受皿。
  7. 【請求項7】 底部は円筒形状であり且つ底面には円形
    凹部が形成されている容器に適用され、該底壁は円形で
    あり、該底壁の上面には容器の底部が該側壁内に導入さ
    れると容器の底面に形成されている円形凹部内に進入せ
    しめられて内周面を案内する突条が形成されている、請
    求項1から6までのいずれか1項に記載の溢液受皿。
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