JP2000187092A - エミュレ―ト核燃料棒、およびそのような棒の配列 - Google Patents

エミュレ―ト核燃料棒、およびそのような棒の配列

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JP2000187092A JP11361534A JP36153499A JP2000187092A JP 2000187092 A JP2000187092 A JP 2000187092A JP 11361534 A JP11361534 A JP 11361534A JP 36153499 A JP36153499 A JP 36153499A JP 2000187092 A JP2000187092 A JP 2000187092A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シミュレート核燃料集合体中のボイド分布を
測定するためのエミュレート核燃料棒の開発。 【解決手段】 中空管から成り、この中空管内に核分裂
性物質、中性子源および中性子検出器が配置されてい
る、エミュレート核燃料棒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水型原子炉用の核
燃料集合体に関し、さらに、詳述すれば、シミュレート
燃料集合体中のボイド分布を測定するために、シミュレ
ート核燃料集合体を試験することに関する。また、特
に、集合体内のエミュレート燃料棒の全て、あるいは集
合体内のエミュレート燃料棒のひとつまたはそれ以上を
対象に、シミュレート燃料集合体中のボイド分布を測定
するための装置および方法が開示されている。
【0002】
【従来の技術】水型原子炉用燃料集合体内にあるサブチ
ャネル中のボイド部分の分布、または冷却材/減速材の
等価密度の測定は、沸騰水型および加圧水型原子炉用燃
料集合体の設計上の不均質性およびボイド部分の予測計
算の実施にあたり更なる正確性の達成が望まれる元来の
要求のため、より重要になっている。
【0003】出力生産を意図する原子炉において、核燃
料集合体は、棒タイプが慣用であり、中でも細長核燃料
棒は、その下端および上端でそれぞれ下側控え板と上側
控え板との間に支持されているかまたは位置し、密接平
行な配列で一般的に正方形構造に配置され、側方からの
振動を抑制するか、或いは燃料集合体の高さに位置する
スペーサーにより支持または配置される。公知のよう
に、水冷却沸騰水型原子炉(BWR)用の燃料集合体は
それぞれ、典型的に通常正方形の外側チャネルによって
包囲され、この外側チャネルにより、原子炉の炉心の上
頂部で集合体から流出するまでの、ある燃料集合体から
特別の燃料集合体へと流入する冷却材が定められる。燃
料集合体を通過する冷却材は、液体水と水蒸気の混合物
から成る。燃料集合体の底面入口において冷却材は液体
水であり、この液体水が集合体を通って上向きに流れる
に従い、エネルギーは燃料棒から冷却材へと移動して水
蒸気が生成し、冷却材中の水蒸気部分が増加する。BW
Rの炉心上部域の水蒸気部分が大容量である結果、核分
裂可能なウランまたはプルトニウム原子の数に比べて水
素原子の数が過少であることが原因となって、炉心上部
は低減速状態および過剰濃縮状態を呈する。
【0004】従来技術において、中性子効率の向上を目
的とした、BWR燃料集合体上部における減速材の量を
増加させる試みが数多く為されてきた。通常使用される
設計は、ひとつまたはそれ以上のウォーター棒、内部ウ
ォーターチャネルまたは他の冷却材減速材用の流れ導管
(conduitt) または導水通路(path) を組み合わせてお
り、この導管または通路内で冷却材減速材として、単相
液体水は、この流れが沸騰を回避するのに十分な速度で
集合体底面から上頂部へ向って流れる。しかし、このよ
うな特徴を持つ設計は、複数の欠点を有する。例えば、
核燃料棒の冷却に有効な冷却材減速材流を犠牲にする形
で、ウォーター棒/チャネル内部の沸騰防止を目的とし
て、ウオーター棒/チャネルへ供給されるべき冷却材減
速材流が起きるので、臨界熱流束効率(CHF)は低下
する。また、沸騰水型原子炉用の燃料の設計において、
炉心の上部領域における過剰濃縮状態および不足減速状
態を緩和する目的で、燃料集合体内部に、部分長さ(pa
rt-length)燃料棒を含ませることは公知である。従っ
て、燃料集合体中のいくつかの燃料棒は、炉心のほぼ中
位の高さの位置で平頭に切断されている。これにより、
前記の高さより高い位置において、冷却材チャネルまた
はサブチャネルは未充填のままとなる。部分長さ燃料棒
が有するはずの横断面積が欠損する結果、このサブチャ
ネルは、部分的に減少された水圧抵抗性を有する。部分
長さ燃料棒と部分長さ燃料棒の位置を取り囲む4つのフ
ローサブチャネルとが占める空間は、部分長さ燃料棒の
上方に、ひとつの大形オープンスペースまたはサブチャ
ネルを形成する。この大形サブチャネルは、全長燃料棒
で形成される他の冷却材流サブチャネルよりも大きい。
大形サブチャネル中で質量流束の増加が起こり、結果的
に、周囲のサブチャネル中で質量流束の減少が起こる。
大形サブチャネル中への流れと大形サブチャネルからの
流れの交差流は、特に(a)部分長さ燃料棒頂部のすぐ
上にある大形サブチャネルの開始部分ならびに(b)部
分長さ燃料棒の上部に位置するスペーサー部分で起こ
る。このような交差流は、隣接した周囲の全長燃料棒か
らの液体被膜を劣化しうる。このような交差流によって
伝熱、特にバーンアウト現象は逆に影響を及ぼされう
る。
【0005】上部領域が不足減速状態および過剰濃縮状
態であることに加えて、典型的沸騰水型原子炉における
更なる問題点は、燃料集合体の軸線に沿った中心領域
が、不足減速状態および過剰濃縮状態に成り得ることで
ある。中性子減速および中性子経済の向上を目指して減
速材を増量するために、延長型の中心水チャネルを備え
ることができ、この水チャネルは燃料棒の長さに沿って
いるが、しかし物理的には燃料棒から離れ、減速材/冷
却材流のため中心に配置された通路を形成する。十分量
の液体冷却材は中心のチャネルを通って循環し、自制さ
れた冷却材は十分にまたは完全に液相に保たれている。
中心の水チャネルは、任意の断面積および/または幾何
学的寸法を有することができ、外側チャネル内の中心で
対称的に位置しているかまたは外側チャネル内で中心軸
線から離れて非対称的に配置され、集合体の長さに延在
する壁が、外側チャネル壁に平行または非平行になるよ
うに、中心軸線の回りに配向されていてよい。
【0006】中心の水チャネルに起因する別の重要な点
は、反応度ボイド係数を殆ど負にしないことである。殆
ど負でない反応度ボイド係数の場合には、炉心反応度と
炉心減速材熱水圧条件との結びつきを軽減させることに
よって、原子炉の安定性を改善する。中心の水チャネル
内に存在しない燃料集合体内の減速材は、活性冷却材と
呼ばれ、核燃料棒を取り囲み、伝導/対流により加熱さ
れる。反応度の上昇に伴って、活性冷却材の加熱は増大
する。活性冷却材の加熱が増大することにより、より多
くの蒸気ボイド形成および減速の低下が生じる。ボイド
の増加および減速の低下により、反応度は減少する。中
心の水チャネル内に存在する冷却材/減速材の加熱は比
較的小さく、燃料棒からの放出熱に殆ど影響されない。
よって、中心の水チャネルを備えた集合体は、炉心に、
反応度上昇時にボイド化することのない減速材をより多
く有する。従って、蒸気ボイド形成に対する反応度の低
下はほとんど見られない。
【0007】燃料集合体内で安全に生産できる出力量が
増加するのであれば、核燃料を最大量で燃料集合体内に
設置したとたんに、原子炉の稼働性を更に向上させるこ
とができる。原子炉の出力レベルは、集合体内を流れる
冷却材の量並びに燃料棒表面に見られる局部伝熱状態に
よって制限されるので、冷却材流に対する抵抗性をでき
るだけ小さくするスペーサーグリッドへの要望が高まっ
ている。
【0008】水の連続被膜を核燃料棒表面に維持した場
合には、伝熱、ひいては出力能が強化されることは公知
である。
【0009】スペーサーグリッドの従来の設計でも、燃
料棒表面上の水被膜の維持に助成または寄与する。スペ
ーサーグリッドは、その設計にもかかわらず、沸騰水型
原子炉用燃料集合体の設計上の外側チャネルの内壁およ
び中心のチャネルの外壁上に凝縮した水の一部を除去ま
たは剥離し、その凝縮水の一部を燃料棒表面へ移動させ
ることにより燃料棒上の水の被膜厚を増加させる。スペ
ーサーグリッドは、冷却材流中の小さな液滴を合体させ
てより大きな液滴にし、この大きな液滴がより多く燃料
棒表面へ移行して、燃料棒上の水の被膜厚の更なる増加
に貢献できるよう、直接的に助成する働きも有する。
【0010】このように、現在の沸騰水型原子炉並びに
将来の沸騰水型原子炉および加圧水型原子炉用の燃料集
合体の設計上の特徴点に関連する、いくつかの前記例を
考慮すると、水型原子炉用燃料集合体にあるサブチャネ
ル中のボイド部分の分布、または冷却材/減速材の等価
密度の測定は、前にも簡単に述べたように、燃料集合体
の設計上の不均質性の増加およびボイド部分の予測計算
の実施にあたり更なる正確性の達成を求める元来の要求
のため、より重要になってきた。BWRシミュレーター
コードは、燃料集合体または燃料棒配列内のサブチャネ
ルにおける詳細なボイド分布ではなく、放射線−燃料集
合体−平均ボイド部分に依存しており、その結果、各サ
ブチャネルにおけるボイド化が平均値と異なる場合に、
中性子減速効果の変動が無視されることによりピン出力
分配が不定になる。同様に、燃料集合体に亘る流速およ
び圧力損失のような水圧パラメーターも不定になりう
る。
【0011】シミュレート原子炉燃料集合体は、原子炉
燃料集合体の通常稼働時あるいは事故時の環境を強制的
にシミュレートした限界条件下に、単相(液体または蒸
気)および2相(液体および蒸気)の流体の流れおよび
熱伝達を実験室的に測定するために慣用される。装置ま
たは試験用集合体は、典型的には、垂直に配列した管か
ら成り、それはたいてい12フィートかそれ以上の長さ
を有し、それぞれが核燃料棒と等しい外径を有し、実際
の燃料集合体と同様の配置または格子配列または格子サ
ブ配列で並べられる。これらの各エミュレート燃料棒
を、核反応による加熱の代わりに電流で加熱する。シミ
ュレート集合体は冷却材、典型的に水、が底面から上面
に通過する容器の中に封入される。それによって、冷却
材は、空間、すなわちエミュレート燃料棒によって加熱
された管と管の間のサブチャネルに直接流入する。サブ
チャネル内での冷却材の沸騰がボイドを形成する。
【0012】BWRサブチャネル中のボイド分布は、歴
史的に見ても、実験に基づいて厳密に測定するには複雑
すぎ、ボイド分布に関連する正確で詳細な情報およびデ
ータを獲得できない。このようなデータは、設計の目的
のために、サブチャネルコンピュータコードの照合およ
び変更に使用され、および/または減速材濃度の変化に
対する中性子フィードバックのためのより正確な相関関
係を確立するために直接使用される。
【0013】サブチャネルの流路内に挿入したプローブ
を用いて直接測定する場合、妨害の問題、例えばプロー
ブが流路の中に存在するため、プローブが、測定を意図
された流れおよびボイドパターンに影響を及ぼすという
問題を有し、プローブの読み取りは、サブチャネル内の
未知のボイド分布によって影響を及ぼされる。同様に、
加熱した棒表面に位置するプローブは、サブチャネルの
中心条件に対して非感受性である。
【0014】サブチャネル内のボイド分布を直接測定す
る技術が開発されてきており、Electric Power Researc
h Institute(EPRI) Report TR-106326、Void Fraction
Technology for Design and Analysis、1997年3月
に記載されている。このレポートには、高速中性子の散
乱および減衰の利用を含む、ボイド部分の測定に関する
いくつかの技術についての要約および引用文献が記載さ
れている。γ−線、X−線を利用する他のボイド測定技
術や別の概念も記載されている。他の方法は、冷却材流
中に挿入した測定プローブに依存し、こうして測定量が
変動する。
【0015】放射線を利用した従来のボイド部分の測定
では、線源は主に試験集合体の外側に設置され、検出器
は集合体の別の側面上に設置された。測定される放射線
の強さの減衰は、集合体中の平均ボイド含量と相関関係
を有していた。
【0016】ボイド含量に依存した減衰変動と同一の原
理を利用することにより、過去には燃料集合体の外側の
線源からのX線放射線および中性子ビームも使用されて
いたが、多くはγ放射線を使用する。
【0017】また、線源および検出器は、米国特許第5
098641号明細書の記載と同様に燃料集合体内部に
も位置していた。この特許の技術は、多くのサブチャネ
ルを通した視線(line-of-sight)の代わりに、ひとつの
サブチャネル内の視線でのγ−放射線の減衰の原理を利
用している。この特許の教示では、水被膜の存在の正確
な説明に欠いている。また、水被膜とは異なるサブチャ
ネル内の水/ボイド分布の効率および視線に沿った水ボ
イドの分布の効率も説明できない。放射線の干渉により
データが使用不可能となるので、この特許の方法では、
燃料集合体中で同時に多重検出器および/または多重源
を使用することはできない。
【0018】炉内中性子検出器を使用した雑音解析技術
は、BWR中のボイド部分測定に使用されてきた。BW
R燃料集合体中の軸線方向に向けたボイド広がり速度の
プロフィールを記載した1例は、EPRINP204
1、プロジェクト1384−2、1982年6月に発表
されている。この技術に使用する炉心中性子検出器(通
常、ローカルパワーレンジモニター(Local Power Rang
e Monitors) もしくはLPRMと呼ぶ)は、BERの炉
心を通じて軸線方向に3フィートの間隔および放射線方
向に2フィートの間隔で配置される。さらに、検出器は
BWRコントロール棒の位置と反対の角の燃料集合体チ
ャネルの外側に位置する。この検出器の配列を主に制限
するのは、検出器の間隔に応じた粗空間の分解能であ
る。さらに、検出器が燃料集合体チャネルの外側に位置
するので、このシステムでは、チャネル内のボイド分布
を測定できない。つまり、この技術の主たる応用は、ボ
イドの増加速度のプロフィールの測定および(潜在的
に)流れセンサーとしての利用である。
【0019】Ph. D. Haico Kok による論文、"Experime
nts On A Natural Circulation Loop From Void-fracti
on To Couples Nuclear Thermal-Hydraulics"s June 1
6,1998, Delft University, Holland に記載されたよう
に、断層撮影技術を使用してボイド分布に関する情報を
推測するために、外部源/検出器装置も使用された。対
称位置にあるサブチャネル内のボイド部分が著しく異な
ることが報告されたように、生じる誤差を確認できるこ
とは注記すべきである。
【0020】X−線断層撮影技術は、日本ならびにスイ
スでシミュレートBWR試験用集合体内の2相流パター
ンを視覚化するのに使用されてきた(前記に引用したE
PRIレポートTR−106326参照)。X−線断層
撮影は、高価で、原寸大の棒配列に対応できるほどには
開発されておらず、棒の数が多いために、外部源および
検出器を使用した測定の精度を妨害してしまうのであ
る。
【0021】このことから、妨害せず、測定値に影響を
及ぼさず、高い精度を有し、シミュレート試験用核燃料
集合体においてひとつのエミュレート燃料棒から全ての
エミュレート燃料棒に関連するボイド分布および平均ボ
イド含量を測定できる装置および方法を獲得すること
は、従来技術を越えて有利となるであろう。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、エミュレー
ト燃料棒配列のサブチャネル中の減速材濃度またはボイ
ド部分を測定できる新規装置および新規技術が必要とさ
れている。
【0023】本発明において、エミュレート核燃料棒
は、内部に分裂可能な材料を有する中空管、中性子源お
よび中性子検出器を提供する。
【0024】本発明の別の観点によれば、多数の中空管
と、多数の分裂可能な材料の少なくともひとつが多数の
中空管の対応するひとつの内部に位置するような多数の
分裂可能な材料と、多数の中性子源の少なくともひとつ
が多数の中空管の対応するひとつの内部に位置するよう
な多数の中性子源と、多数の中性子検出器の少なくとも
ひとつが多数の中空管の対応するひとつの内部に位置す
るような多数の中性子検出器とから成るエミュレート核
燃料棒を提供する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明においてボイド分布測定装
置は、例えば図2に示す横断面図に描かれたシミュレー
ト燃料集合体のように、シミュレート試験燃料集合体1
0のエミュレート燃料棒30のいくつか、有利には全
て、の内部に位置した中性子源を有する。図2に示す特
殊なシミュレート燃料集合体は、通常、エミュレート核
燃料棒10×10の配列に、心合わせされた3×3配列
の燃料を取り除いて代わりに中心の水チャネルを配した
BWR集合体であるにもかかわらず、本発明は、任意の
シミュレート核燃料集合体に対してもシミュレート核燃
料集合体を形成していないエミュレート核燃料棒の任意
の配列に対しても実施可能である。また、中性子検出
器、有利に標準中性子源領域をモニタリングする中性子
検出器は、中性子源を有する同一のエミュレート核燃料
棒のいくつかまたは有利に全ての内部に位置する。中性
子源−領域検出器の有利な種類は、BWRにおいて中性
子源領域モニタ(SRM)として慣用されている核分裂
パルスカウンターである。また、電流シグナルを生成
し、BWRにおいて局部出力領域モニタ(LPRM)と
して慣用され、実験室装置に慣用されるパルス型BF3
検出器であり、熱中性子の測定も可能な核分裂−電離箱
を使用してもよい。
【0026】光中性子源を使用した場合には中速エネル
ギー中性子であり、核分裂源を使用した場合には高速エ
ネルギー中性子であるように、中性子源は速い中性子を
放出する。典型的な光中性子源は、アンチモン−ベリリ
ウムである。中性子源の放射性アンチモンはγ−線を放
出し、それがベリリウムと相互作用して26keVのエ
ネルギーで中性子を作り出す。
【0027】本発明において、中性子源は、ウラン−2
35のような核分裂材料のカプセル配列から補給され
る、単一または数種の分布された中性子源から成る。中
性子源から生成される中性子をウラン−235核内に吸
収させて核分裂反応を誘起すると、平均1.0MeVの
エネルギーを有する高速エネルギー中性子が放出され
る。本発明において利用される核分裂中性子源は、臨界
未満増倍中性子源と呼称される。
【0028】核分裂中性子源から生じる高速の中性子
は、シミュレート試験燃料集合体またはエミュレート燃
料棒配列中で、減速材料および周囲材料と散乱衝突し、
その結果、減速または減速過程として知られる、中性子
のエネルギー損失が起こる。減速媒質との数度の衝突の
後、高速エネルギー中性子は、減速媒質との熱平衡に近
づいて、低エネルギー中性子または低速中性子へと熱中
性子化する。試験集合体中の冷却材である水は、実際の
軽水炉燃料集合体中の冷却材/減速材と同様に効率の良
い減速媒質である。さらに詳細に、減速効率は、水の密
度に比例し、ボイド含量に反比例する。エミュレート燃
料棒30を取り囲むサブチャネル50内部の平均ボイド
は、熱中性子流束に関連する。さらに詳細に、大量の液
体水を含有するサブチャネル50内部の熱中性子群密度
または熱中性子流束は、少量の液体水を含有するサブチ
ャネル50内部の熱中性子群密度を上回る。
【0029】本発明のボイド分布測定装置で使用される
中性子検出器は、中速および高速中性子とは対照的に、
熱中性子の測定に高感受性である。従って、これらの中
性子検出器は、中性子源から直接放出された中速および
高速中性子に対する感度が低く、水の存在およびその量
に影響されない。
【0030】中性子源および中性子検出器のそれぞれを
有する装置の適当な長さは、燃料集合体パラメーターに
依存して様々に選択でき、典型値は6〜12インチであ
る。中性子検出器を有するボイド分布測定装置の適当な
長さは、典型的には、1インチである。全ての検出器
は、多くの場合、シミュレート試験燃料集合体内の同一
高さのデータを入手するために、シミュレート試験集合
体内の同一軸高さに設置される。この装置の有効かつ高
感受性の寸法は、至適条件に基づいて選択できる。ボイ
ド分布測定装置の高感受性な長さは、シミュレート試験
集合体の高さに沿って任意に予め決定した軸高さに位置
していてよい。ボイド分布測定装置の中性子源および検
出器は、中性子源に相対した検出器の位置がシミュレー
ト試験集合体を垂直に通過移動するボイド分布測定装置
に対して一定のままであることを確認するために、シミ
ュレート燃料棒中を一緒に移動する。
【0031】エミュレート燃料棒は、中性子増倍物質
(例えば天然または濃縮ウランの金属または酸化物)、
中性子源、および中性子検出器を有する。
【0032】よって、ボイド分布測定装置は、加熱配列
のサブチャネル50中のボイド部分に関する情報を獲得
するために、増倍媒質の添加および中性子流束分布の測
定を行う。
【0033】ボイド分布測定装置は、また、反応度フィ
ードバック測定のためにボイド測定を特別に応用する
際、測定の偏りを中和する。さらに詳細に、本発明のボ
イド測定技術は、逆に、燃料棒および燃料集合体周囲の
間に分布された減速材と中性子との相互作用を必須項目
として含む、中性子輸送計測による燃料集合体反応度の
測定に採用されているのと同一の物理原理を応用してい
る。ボイド測定には偏りが生じるので、前記の反応度測
定において逆の偏りを設定することにより、燃料の設計
および分析に利用するのに十分に正確な、正しい反応度
を獲得できる。本発明の原理的な適用は、軽水炉(LW
R)中の沸騰現象の実験室的研究および更なる理解と特
徴付けを行うことである。本発明は沸騰水型原子炉(B
WR)および加圧水型原子炉(PWR)の双方の核燃料
集合体へも適用できる。本発明のボイド分布測定装置お
よび方法を使用して得た情報を、核燃料集合体の設計お
よび性能分析に利用する。
【0034】たとえば、サブチャネルの配置およびサブ
チャネル中の任意の障害物の存在(スペーサー、控え
板、内側冷却材チャネル、流れ偏向板、等)は、流体の
流れおよび集合体の沸騰特性を変化させる。また、いく
つかの燃料棒および可動の制御棒中の可燃性吸収材の存
在は、エミュレート燃料棒の出力分布を変化させ;サブ
チャネル中のボイド分布は、シミュレート燃料棒出力の
このような変化に対し、影響を受けもし与えもする。一
部、または全てのサブチャネル中の平均ボイドを正確に
測定できる能力は、設計図決定の際の貴重な情報を提供
する。
【0035】本発明において、加熱された全長のエミュ
レート燃料棒30または部分長さのエミュレート燃料棒
の実寸のまたは一定の割合で作られたシミュレート核燃
料集合体10を、いずれも、加圧液滴、ボイド部分およ
び臨界熱流束のような液圧測定に使用する。エミュレー
ト燃料棒30は、中空管31から成り、管を通る電流に
より電気的に加熱され、望ましい軸線方向の加熱分布は
各管30の厚さを軸線方向に多様化することによって達
成され、電気抵抗を変化させる。UO2から成る一つま
たはそれ以上の核燃料ペレット33のような核分裂性材
料のカプセル、中性子源35ならびに中性子検出器37
は、いくつかの加熱された管の内部に設置されており、
そのうちのひとつを、長さを短縮した形で図1に示す。
1つの好ましい実施形式において、一つまたはそれ以上
の核燃料ペレット33、中性子源35および中性子検出
器37は、加熱された管の各内部に位置する。しかし、
全てのエミュレート核燃料棒が原料物質を含有する必要
はない。UO2ペレットを使用する場合、このペレット
は天然ウランまたは濃縮ウランから成るので、可能な最
大実効増倍率は、臨界安全の理由から一般値を下回る。
【0036】核燃料の量またはUO2ペレットの数およ
び最終的なボイド検出測定装置の長さは、実験の精度を
最適化するために変動してよい。ボイドの軸線方向の変
動を解決するために、装置の有効長さ(たとえば核燃料
の量または燃料ペレットの数)は、望ましい軸線方向の
分析長さと同等または短くなければならない。他方、有
効長さがより長ければ、ボイドの半径方向での変動を分
析するための装置の感度および平均平面値を改善でき
る。
【0037】検出器の位置ならびに中性子源の位置およ
び種類を変化できる;たとえばUO 2ペレットまたはウ
ラン金属棒は原料物質といっしょに位置していてもよ
く、または、中性子源材料の一つまたはそれ以上のペレ
ットはUO2ペレットの堆積層中に位置していてもよ
い。
【0038】本発明によれば、シミュレート試験集合体
内の各エミュレート燃料棒におけるボイド分布を、各管
に検出器を備えることによって測定できるが、本発明の
検出器は不定数でよい(検出器は各管にひとつより少な
くてもよい)。冷却材体積が占める割合または百分率は
各検出器と相関関係にあり、それぞれの相関的冷却材体
積中の平均ボイドは、本発明のボイド分布測定装置によ
って測定された量であり、ボイド分布測定装置によって
測定されるボイド分布の空間的分解能は、シミュレート
試験集合体内に位置したボイド分布測定装置中の検出器
の数の影響を受ける。よって、測定されるボイド分布の
空間的分解能は、検出器の数(たとえば検出器の配列の
密度)の増加に伴って改善される。
【0039】本発明において、エミュレート核燃料棒の
シミュレート核燃料集合体中のボイド部分を、高エネル
ギー中性子の熱中性子化を利用し、その熱中性子束を燃
料集合体のエミュレート燃料棒内に位置する熱中性子検
出器で検出することにより測定する。単に単独の熱中性
子検出器を使用する代わりに、熱中性子検出器の配列を
使用することにより、ボイド分布、すなわち様々なサブ
チャネル中の平均ボイド部分が測定される。ボイド分布
測定装置を使用したボイド分布測定の空間的分解能は、
使用する検出器の数に依存する。全ての管が検出器を有
すると、各管のサブチャネル中の平均ボイドを測定でき
る。他方、より少ない検出器を使用すると(例えば棒4
本を含む1つの群に対して1個の検出器または棒4本を
含む各群の全てに対して1個の検出器、または棒9本を
含む1つの群に対して1個の検出器または棒9本を含む
各群の全てに対して1個の検出器)、あるサブチャネル
群の平均ボイド部分を測定できる。特に、エミュレート
燃料棒の配置およびボイド分布測定装置によって測定さ
れるべきこのような配置に関連したサブチャネルによっ
て、検出器の配列は決定される。本発明の装置の配置
は、個々の特別な適用に合致または最適化するように融
通できる。
【0040】N個の検出器を使用するとき、各検出器
は、検出器あたり冷却材体積を約1/N部(または、1
00/N%)有する。対応する測定ボイド分布を、Nの
点で表す。この配置は、Nが棒の全数と等しい時に最高
の空間的分解能を示す。本発明のボイド分布測定装置
は、より少ない検出器で使用でき、機能する。しかし、
分解能は検出器数の減少に正確に対応して低下する。た
とえば、N/2個の検出器を使用すると、各検出器あた
りの冷却材体積は、全冷却材体積の約200/N%とな
り、それに対応して測定ボイド分布は約N/2点で表さ
れる。2つの検出器しか使用しない場合にボイド分布の
分解能の精度は最低になる。この配置では、検出器あた
りの冷却材体積は全冷却材体積の約50%であり、これ
に対応して測定分布は2点で表される。
【0041】ひとつの検出器を使用すると、関連面の平
均ボイド含量だけを測定でき、ボイド分布に関する情報
は皆無となり、このことは従来技術の典型である。たと
えば米国特許第5098641号はγ−線を使用してお
り、これに対して本発明は中性子を使用する。また、こ
の米国特許は、視線の減衰原理を採用しており、この場
合非散乱放射線は適切なシグナルとして検出でき、散乱
放射線は不適切に検出されるが、これに対して本発明は
散乱放射線の検出にのみ依存している。さらに、この米
国特許は非散乱および散乱放射線の両方に感受性の検出
器を記載しており、これに対して本発明は、検出器とし
て源中性子エネルギーに非感受性のものを選択し、これ
により不所望の検出事象は大幅に削減される。おそら
く、最も重要な点は、この米国特許が単一源/検出器の
ペアで最高効率を示すのに対し、本発明が複数源および
複数検出器で最高効率を示すことである。すなわち、こ
の米国特許はBWR試験集合体の特定面におけるボイド
分布を知るのに、数多くの実験的測定を要するが、これ
に対して本発明は、同様の情報を得るのに1種類の実験
的測定しか必要としない。同程度に重要なのは、この米
国特許は、1回の測定につき、ひとつのサブチャネルの
視線におけるボイド含量の測定しかできないのに対し、
本発明は複数の検出器の使用により、複数のサブチャネ
ルにおける平均ボイド含量を同時に測定できる(配列
中、検出器毎にサブチャネルがひとつ規定されてい
る)。
【0042】本発明の方法に関し、ボイド分布測定方法
は試験集合体中に所望の加熱および流れ条件を確立した
後に以下の工程を含む: a)望ましい高さにボイド測定装置を設置する; b)各中性子検出器からの出力データを測定および記録
する; c)ボイド測定装置を別の高さに移動させる; d)各中性子検出器からの出力データを測定および記録
する; e)工程c)およびd)を、全ての所望高さでの測定が
完了するまで繰り返す;および f)各段階の検出器応答から、サブチャネルボイド分布
およびボイド含量を評価する。
【0043】本発明のより重要な利点は、集合体内の水
の分布を直接測定できる点であり、これにより燃料集合
体設計におけるサブチャネルの機能を向上できる。
【0044】例として図2に示すシミュレート燃料集合
体は、2次元または3次元のそれぞれに対応する試験集
合体分解能を模倣するために標準変換コードまたは標準
モンテカルロコード(Monte Carlo code)で設計される。
各サブチャネルのボイド部分は変動し、流束の変化を標
準線による実験で測定するか、あるいは以下に示す中性
子変換コードまたは3次元モンテカルロコードで算出す
る: r(i,j)=Δphi(i)/Δalpha(j) (式1) [式中r(i,j)は、行列を表し、項要素は項外要素
よりも絶対値が大きく、ph(i)は、エミュレート燃
料棒iにおける中性子束であり、alpha(j)は、
サブチャネルj中のボイド部分である]また、 Δphi(i)=phiperturbed(i)−phireferenced(i) (式2 ) Δalpha(j)=alphaperturbed(j)−alphareferenced( j) (式3) [式中phiperturbed(i)は、ひとつのサブチャネル
がボイド化減速材を有する時の管(i)中の束であり;
およびphireferenced(i)は、エミュレート燃料棒
配列中のサブチャネルが非ボイド化減速材で満たされて
いる時の管(i)中の中性子束であり;alphapert
urbed(j)摂動測定のために選択されたサブチャネル
(j)中に導入されたボイド部分であり;およびalp
hareferenced(j)は、配列が非ボイド化水で満たさ
れている時のボイド部分で、すなわち0に等しい。
【0045】応答行列(response matrix)を定義するた
めに、装置に関して得られるベクトルphiperturbed
の測定回数は、少なくとも、この装置が有する中性子検
出器の数である。要素r(i,j)は、応答行列、R、
を構成し、その項要素は項外要素よりも大きく、それ
故、以下の式で容易に逆行列化できる: F=inv(R) (式4) ボイド分布変化の測定はΔalpha(j)として獲得
され、これはベクトルΔalphaの要素である。後者
は測定した流束ベクトルΔphiから以下のようにして
計算でき、ここでΔalphaは、Rの逆行列(すなわ
ちF)およびΔphiの掛け算に等しい。
【0046】 Δalpha=F・Δphi (式5) この式は、エミュレート燃料棒流束の測定から得られた
サブチャネルボイド部分に基づくものである。
【0047】変換計算がこの装置の情報を得る唯一の方
法ではなく、行列要素r(i,j)の計算として、直接
標準線を測定することも可能である。これらの行列要素
は、たとえば(しかしこれに限定するものでない)中空
アルミニウム棒を挿入してサブチャネル中に公知のボイ
ドを形成させ、シミュレート燃料棒の流束を直接測定す
ることによって得られる。
【0048】多くの原子炉燃料集合体の設計の決定は、
複雑なコンピュータープログラム(設計コード)に組み
込まれた詳細な数式を利用した計算に基づく。様々な流
体および加熱条件下の試験集合体中ボイド分布の正確な
測定は、設計コードのベンチマーク試験用に価値あるデ
ータを提供する。このような測定は、また、製造物の流
体および沸騰特性を実験的に確認する方法も提供する
(たとえば、集合体の列から成る成分で構成された試験
集合体を管理する測定法)。
【0049】2相流を一定の割合で形成させることは困
難である。よって、この分野でのほとんど全ての工業的
作業は、基本の温度および圧力で基本的な幾何学的構成
を用いて実施される。本発明の実質的な利点は、他の実
験条件を妨害することなく、ボイド部分の情報を提供で
きること、すなわち非妨害性の測定技術であり、所望の
圧力、温度および幾何学的構成で実施できることであ
る。
【0050】本発明の原理的な利点は、サブチャネルに
おける流体の流動性を妨害することなく、全ての選択し
たサブチャネル中のボイド部分を同時に測定できること
である。中性子源、検出器、ケーブル、および支持体か
ら成る装置全体が、中空エミュレート燃料棒の内部に備
えられているので、ボイド測定装置は流体の流れを妨害
しない。
【0051】本発明の別の利点は、試験集合体環境内に
おいて試験集合体の寸法と分裂性中性子の減速長さ(移
動距離)とが一致することである。本発明の環境におい
て、放出(中性子源エネルギー)から検出(熱中性子エ
ネルギー)までの分裂性中性子による平均飛距離は、6
〜12センチメートルの範囲である。移動長さ(M)も
また環境の減速材濃度に対して高感受性である(0%ボ
イドでM=6であり、80%ボイドでM=12であるの
が典型的な値である)。BWR燃料集合体の横断面(こ
うして、試験集合体はBWR燃料集合体をシミュレート
する)は約15×15センチメートルであるので、本発
明で備えられている中性子源から放出される分裂性中性
子の大部分は、試験集合体の体積内で熱エネルギーを達
成する。さらに重要なのは、源中性子の大部分は本発明
の検出体積内で熱エネルギーを達成することである。ゆ
えに、本発明は測定量(試験集合体環境のボイド含量)
に対して高感受性なだけでなく、源中性子の使用におい
ても効率的である。本発明は弱い中性子源を使用するの
で、源中性子を使用するという観点は実験室的に非常に
重要であり、これにより流出放射線による体外被爆率は
小さくなる。
【0052】前記の記載および図面は本発明の有利な実
施態様を表すが、この装置を本発明の真の精神および範
囲から逸脱することなく、様々に改変および変更できる
ことは当業者に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示すシミュレート核燃料集合体配列中の
エミュレート燃料棒の一つを表し、長さを短縮した軸線
方向高さを示す横断面図。
【図2】一般的にエミュレート核燃料棒10×10個の
配列に、心合わせされたの3×3個の燃料棒配列を取り
除いて代わりに中心の水チャネルを配した、シミュレー
トBWR核燃料集合体を示す横断面図。
【符号の説明】
10 核燃料集合体 30 エミュレート燃料棒 31 中空管 33 核燃料ペレット 35 中性子源 37 中性子検出器 50 サブチャネル

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空管を有し、この中空管内に核分裂性
    物質、中性子源および中性子検出器が位置していること
    を特徴とする、エミュレート核燃料棒。
  2. 【請求項2】 核分裂性物質が、天然および濃縮ウラン
    から成る群より選択されている、請求項1記載のエミュ
    レート核燃料棒。
  3. 【請求項3】 核分裂性物質がU235である、請求項2
    記載のエミュレート核燃料棒。
  4. 【請求項4】 中性子源がアンチモン−ベリリウムを含
    む、請求項1記載のエミュレート核燃料棒。
  5. 【請求項5】 中性子源がアンチモン−ベリリウムを含
    む、請求項3記載のエミュレート核燃料棒。
  6. 【請求項6】 中性子検出器が、標準の中性子源領域を
    モニタリングする中性子検出器である、請求項1記載の
    エミュレート核燃料棒。
  7. 【請求項7】 中性子検出器が、核分裂パルスカウンタ
    ーである、請求項6記載のエミュレート核燃料棒。
  8. 【請求項8】 中性子検出器が、核分裂パルスカウンタ
    ーである、請求項5記載のエミュレート核燃料棒。
  9. 【請求項9】 複数の中空管;複数の核分裂性物質、こ
    の場合この複数の核分裂性物質の少なくともひとつは、
    複数の中空管のうちの対応するひとつの内部に位置して
    おり;複数の中性子源、この場合この複数の中性子源の
    少なくともひとつは、複数の中空管のうちの対応するひ
    とつの内部に位置しており;および複数の中性子検出
    器、この場合この複数の中性子検出器の少なくともひと
    つは、複数の中空管のうちの対応するひとつの内部に位
    置している;を有することを特徴とするエミュレート核
    燃料の配列。
  10. 【請求項10】 複数の中空管の各々が、複数の核分裂
    性物質のひとつを有する、請求項9記載の配列。
  11. 【請求項11】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    源のひとつを有する、請求項9記載の配列。
  12. 【請求項12】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    源のひとつを有する、請求項10記載の配列。
  13. 【請求項13】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    検出器のひとつを有する、請求項9記載の配列。
  14. 【請求項14】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    検出器のひとつを有する、請求項10記載の配列。
  15. 【請求項15】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    検出器のひとつを有する、請求項11記載の配列。
  16. 【請求項16】 複数の中空管の各々が、複数の中性子
    検出器のひとつを有する、請求項12記載の配列。
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