JP2000185393A - インクジェット記録装置および該記録装置における吐出不良検出方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および該記録装置における吐出不良検出方法

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JP2000185393A
JP2000185393A JP36352498A JP36352498A JP2000185393A JP 2000185393 A JP2000185393 A JP 2000185393A JP 36352498 A JP36352498 A JP 36352498A JP 36352498 A JP36352498 A JP 36352498A JP 2000185393 A JP2000185393 A JP 2000185393A
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Hitoshi Yanagawa
仁 柳河
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出部にインクがないことに起因する吐出不
良を実際に記録を行う前に各吐出部毎に簡単な構成で容
易に検出する。 【解決手段】 記録ヘッドの吐出部に設けられた第1と
第2の2つのヒータの第1のヒータHlを駆動したとき
に、駆動されたヒータHlからの発熱により第2のヒー
タHsが加熱されて温度が上昇し、上昇した温度に伴っ
て抵抗値が増える。このとき、2つのヒータ間にインク
がある場合にはインクがない場合よりもヒータHsの温
度上昇が抑えられることに着目し、第2のヒータHsに
ロジック電圧を印加して流れた電流値を求め、求められ
た電流値を所定の閾値と比較することにより吐出部の2
つのヒータ間にインクがあるか否かを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置および該記録装置における吐出不良検出方法に関
し、特に該装置の記録ヘッドの吐出部におけるインクの
有無の検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置に使用される記
録ヘッドでは、吐出を行わない状態で長時間放置された
場合など、特に吐出口近傍のインク液路内においてイン
クが増粘し正常な吐出が行われなくなることがある。
【0003】また、比較的記録デューティーが高い記録
を行う場合など吐出が短時間に連続的に行われると、吐
出に伴って上記液路内のインク中に生じる微小な気泡が
成長しこの成長した気泡が液路内に残留して吐出に影響
を及ぼし、これにより正常な吐出が行われなくなること
がある。この気泡については、上述のように吐出に伴っ
て生ずるもの以外に、記録ヘッドとインクタンクの間の
インク供給路の接続部等、インク供給系においてインク
中に混入するものもある。
【0004】これら種々の原因による吐出不良に対し
て、インクジェット記録装置では、例えば、吐出を行わ
ないときに記録ヘッドの吐出口面を被覆してインクの増
粘を防止するキャッピング処理、また、このキャッピン
グ状態で吐出口からインクを吸引して気泡や増粘したイ
ンクを排出させるインク吸引や、スポンジなど多孔質の
インク吸収体等で構成される所定のインク受けに通常の
記録時と同様にインクを吐出し増粘したインクを排出す
る予備吐出等の回復処理が行われる。
【0005】上記処理のうち回復処理については、従
来、例えば装置の電源投入時や記録動作中所定の時間間
隔で自動的に行われたり、あるいは操作者が必要に応じ
て回復ボタン等を押下することによって行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装置の
電源投入時に必ず回復処理を行うように構成された装置
においては、記録ヘッドの吐出に関する信頼性は向上す
るものの、吐出不良があるか否かに関係なく必ず回復処
理が行われることとなり、例えば、頻繁に電源のオン、
オフを繰り返すような使われ方をする装置などでは、一
度回復処理を行った後に再度回復処理を行うまでの時間
が比較的短くなるため、電源投入時毎に回復処理を行う
ことは必ずしも必要ないにもかかわらず、回復処理が実
行されてしまうこのため、回復処理に伴う不必要なイン
ク消費が増大しランニングコストを上昇させることにな
る。このランニングコストの上昇は、特に記録ヘッドと
インクタンクとを一体化したディスポーザブルヘッドの
場合、インク切れの場合には記録ヘッドとインクタンク
とを共に交換することとなり、ヘッド交換の回数が増加
するので特に顕著である。
【0007】これに加えて、このような装置では、回復
処理が行われる時間には装置が使用できずに待ち時間が
増えるという問題も生じる。
【0008】また、操作者がその判断に応じ回復ボタン
等を操作して回復処理を行うように構成された装置で
は、回復処理が自動的には行われないため、上述のよう
な不必要なインク消費が比較的少なくて済むが、逆に必
要なときに回復処理が行われない可能性が増える。この
ような装置では、実際に記録を行ったときに記録状態の
悪化によりはじめて回復処理が必要であると判明するよ
うな場合が生じるので、一度記録した物を再度記録する
必要が生じるなど、記録に対する信頼性が減少するとい
う問題がある。
【0009】特に、操作者等によって監視されない間に
も受信に伴って自動的に記録を行うファクシミリ装置に
用いられるインクジェット記録装置では、回復処理の実
行を操作者の判断に委ねる構成とすると、必要なときに
回復処理が行われず、良好な記録が行えない可能性が増
えるという不都合もある。
【0010】以上説明した回復処理に先立ち、吐出不良
を検出するために、記録ヘッド全体あるいは全吐出部を
駆動して記録媒体上あるいは専用の受け皿等にインクを
吐出してその記録状態を読み取って吐出不良を検出する
機能を有するインクジェト記録装置も存在する。
【0011】しかしながら、このような吐出不良検出機
能を有する装置では、記録状態を読み取るための構成が
必要となり、装置全体が複雑となると共にコストも上昇
してしまう。また、このような記録状態の読み取りによ
る吐出不良の検出では、記録ヘッドに多数のインク吐出
ノズルを備えたものでは、吐出不良となったインク吐出
ノズルを特定することが困難である。このことは、近年
においては記録ヘッドのインク吐出ノズルの数がますま
す増え、それらの配列されるピッチがますます小さくな
っていることを考慮すると、特に不都合である。
【0012】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであり、吐出部にインクがないことに起因
する吐出不良を、簡単な構成で各吐出部毎に容易に検出
することが可能なインクジェット記録装置および該記録
装置における吐出不良検出方法を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインクジェット記録装置は、熱エネルギーを
利用してインクを吐出することにより記録を行なうイン
クジェット記録装置であって、インクを吐出する吐出部
内部に第1と第2のヒータを備えた記録ヘッドと、前記
第1のヒータに通電して駆動する駆動手段と、前記第2
のヒータに電圧を印加する電圧印加手段と、前記駆動手
段により前記第1のヒータが通電駆動され、前記電圧印
加手段により前記第2のヒータに電圧が印加されたとき
に前記第2のヒータに流れる電流値を求める電流値算出
手段と、前記電流値算出手段により求められた電流値を
所定の値と比較して前記吐出部にインクがあるか否かを
判定する判定手段とを備える。
【0014】また、上記目的を達成するために本発明の
インクジェット記録装置における吐出不良検出方法は、
熱エネルギーを利用してインクを吐出することにより記
録を行なうインクジェット記録装置の吐出不良検出方法
であって、インクを吐出する吐出部内部に第1と第2の
ヒータを備えた記録ヘッドの前記第1のヒータを通電し
て駆動し、前記第2のヒータに電圧を印加し、前記第1
のヒータが通電駆動され、前記第2のヒータに電圧が印
加されたときに前記第2のヒータに流れる電流値を求
め、求められた電流値を所定の値と比較して前記吐出部
にインクがあるか否かを判定する。
【0015】すなわち、記録ヘッドの吐出部に設けられ
た第1と第2の2つのヒータのうち第1のヒータのみを
通電して駆動したときに、駆動された第1のヒータの発
熱により第2のヒータが加熱されて温度が上昇し、上昇
した温度に伴って抵抗値が増える。このとき、2つのヒ
ータ間にインクがある場合にはインクがない場合よりも
第2のヒータの温度上昇が抑えられることに着目し、第
2のヒータに電圧を印加して、このときに流れる電流値
を求め、求められた電流値を所定の値と比較することに
より吐出部の2つのヒータ間にインクがあるか否かを判
定する。
【0016】これにより、吐出部に2つのヒータを設け
た構成の記録装置において、吐出用として既に設けられ
ている2つのヒータの駆動回路に、少数の構成要素を追
加するだけの簡単な構成で吐出部にインクがあるか否か
を実際にインク吐出動作を行なうことなく容易に判定で
きるという効果がある。
【0017】これにより、インクなしに起因する吐出不
良を実際の記録動作が発生する前に検出できる。
【0018】また、記録ヘッドが微小ピッチで配列され
た多数の吐出部を有する場合に、インクがないことに起
因する吐出不良を吐出部単位で特定でき、さらに、イン
クがないと判定された吐出部に対して自動的に適切な回
復処理を行うようにも制御できるので、効果的な回復処
理が実行できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の公的な実施形態について詳細に説明する。
【0020】図1は本実施形態に係るインクジェット記
録装置の構成例を示す部分断面図である。
【0021】この図において9はインクジェット記録ヘ
ッドを有したヘッドカートリッジ、11はこれを搭載し
て図中x方向に操作するためのキャリッジである。13
はヘッドカートリッジ9をキャリッジ11に取りつける
ためのフック、15はフック13を操作するためのレバ
ーである。このレバー15には、不図示の装置カバーに
設けられた目盛を指示してヘッドカートリッジの記録ヘ
ッドによる記録位置や設定位置等を読取り可能とするた
めのマーカ17が設けられている。19はヘッドカート
リッジ9に対する電気接続部を支持する支持板である。
21はその電気接続部と本体制御部とを接続するための
フレキシブルケーブルである。
【0022】23は、キャリッジ11をx方向に案内す
るためのガイド軸であり、キャリッジ11の軸受25に
挿通されている。27はキャリッジが固着され、これを
x方向に移動させるための動力を伝達するタイミングベ
ルトであり、装置両側に配置されたプーリ29A,29
Bに張架されている。一方のプーリ29Bには、ギヤ等
の伝動機構を介してキャリッジモータ31より駆動力が
伝達される。
【0023】33は紙等の記録媒体(以下記録紙ともい
う)の被記録面を規制するとともに記録等に際してこれ
を搬送するための搬送ローラであり、搬送モータ35に
よって駆動される。37は記録媒体を給紙トレー(不図
示)側より記録位置に導くためのペーパーパン、39は
記録媒体の搬送経路途中に配設されて記録媒体を搬送ロ
ーラ33に向けて押圧し、これを搬送するためのフィー
ドローラである。34はヘッドカートリッジ9の吐出口
形成面に対し対向し記録媒体の被記録面を規制するため
のプラテンである。41は記録媒体搬送方向上、記録位
置より下流側に配置され、記録媒体を不図示の排出口へ
向けて排紙するための排紙ローラである。42は排紙ロ
ーラ41に対応して設けられる拍車であり、記録媒体を
介してローラ41を押圧し、排紙ローラ41による記録
媒体の搬送力を生じさせる。43は記録媒体のセット等
に際してフィードローラ39、押え板45、拍車42そ
れぞれの付勢を解除するための解除レバーである。
【0024】45は記録位置近傍において記録媒体の浮
上がり等を抑制し、搬送ローラ33に対する密着状態を
確保するための押え板である。本例においては、記録ヘ
ッドとしてインク吐出を行うことにより記録を行うイン
クジェット記録ヘッドを採用している。従って記録ヘッ
ドのインク吐出口形成面と記録媒体の被記録面との距離
は比較的微小であり、かつ記録媒体と吐出口形成面との
接触をさけるべくその間隔が厳しく管理されなければな
らないので、押え板45の配設が有効である。47は押
え板45に設けられた目盛、49はこの目盛に対応して
キャリッジ11に設けられたマーカであり、これらによ
っても記録ヘッドの記録位置や設定位置が読取り可能で
ある。
【0025】51はホームポジションにおいて記録ヘッ
ドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料で
形成したキャップであり、記録ヘッドに対し当接/離脱
が可能に支持されている。このキャップ51は、非記録
時等の記録ヘッドの吐出回復処理に際して用いられる。
吐出回復処理とは、インク吐出口内方に設けられてイン
ク吐出のために利用される電気熱変換体(ヒータ)を駆
動することにより全吐出口からインクを吐出させ、これ
によって気泡や塵埃、増粘して記録に適さなくなったイ
ンク等の吐出不良要因を除去する処理(上述の予備吐
出)や、これとは別に吐出口よりインクを吸引によって
強制的に排出させることにより吐出不良要因を除去する
処理(上述のインク吸引)である。
【0026】53はインクの強制排出のために吸引力を
作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復処理
や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ51に
受容されたインクを吸引するために用いられるポンプで
ある。55はこのポンプ53によって吸引された廃イン
クを貯留するための廃インクタンク、57はポンプ53
と廃インクタンク55とを連通するチューブである。
【0027】59は記録ヘッドの吐出口形成面のワイピ
ングを行うためのブレードであり、記録ヘッド側に突出
してヘッド移動の過程でワイピングを行うための位置
と、吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に
支持されている。61はモータ、63はモータ61から
動力の伝達を受けてポンプ53の駆動およびキャップ5
1やブレード59の移動をそれぞれ行わせるためのカム
装置である。
【0028】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について説明する。
【0029】図2はインクジェット記録装置の制御回路
の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図に
おいて、1700は記録信号を入力するインタフェー
ス、1701はMPU、1702はMPU1701が実
行する制御プログラムを格納するROM、1703は各
種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録デー
タ等)を保存しておくDRAMである。1704はヘッ
ドカートリッジ9に対する記録データの供給制御を行う
ゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース17
00、MPU1701、RAM1703間のデータ転送
制御も行う。1710はヘッドカートリッジ9を搬送す
るためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のため
の搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動する
ヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モ
ータ1709、キャリアモータ1710を駆動するため
のモータドライバである。
【0030】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従ってヘッドカートリッ
ジ9が駆動され、記録が行われる。
【0031】なお、上述のように、インクタンクITと
記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なヘ
ッドカートリッジ9を構成しても良いが、これらインク
タンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成し
て、インクがなくなったときにインクタンクITだけを
交換できるようにしても良い。
【0032】図3は、インクタンクとヘッドとが分離可
能なヘッドカートリッジ9の構成を示す外観斜視図であ
る。ヘッドカートリッジ9は、図3に示すように、境界
線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドIJHとが
分離可能である。ヘッドカートリッジ9にはこれがキャ
リッジHCに搭載されたときには、キャリッジHC側か
ら供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)
が設けられており、この電気信号によって、前述のよう
に記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。
【0033】なお、図3において、500はインク吐出
口列である。また、インクタンクITにはインクを保持
するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が
設けられており、そのインク吸収体によってインクが保
持される。
【0034】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0035】次に本実施形態のインクカートリッジ9の
記録ヘッド中のインク吐出部の構造について、図4をも
とに説明する。
【0036】401および402はそれぞれ、小さなヒ
ータHsおよび大きなヒータHlであり、これら2つの
ヒータは、通常は本来の目的であるインクを加熱するた
めのヒータとして使用されるが、後述するように、温度
による抵抗値の変化を利用した温度センサとしても使用
できるように構成されている。
【0037】これら2つのヒータ401および402は
ともに基板403の上の同じインク吐出部に互いに接近
して設けられ、ヒータを通電して加熱することによりイ
ンクに膜沸騰を生じさせ、その時生じる気泡の圧力によ
りインクがインク吐出口(ノズル)より吐出して、記録
媒体上に画像等が記録される。
【0038】本実施形態では、この2つのヒータHs、
Hlの通電タイミングを制御することにより、吐出する
インク液滴のサイズを変えることができるように構成さ
れている。すなわち、2つのヒータを別々のタイミング
で通電することにより、吐出するインク液滴は小さくな
り、2つのヒータを同じタイミングで同時に通電するこ
とにより、吐出するインク液滴は大きくなる。このよう
に吐出するインク液滴のサイズを大、小2種類のいずれ
かに制御することにより、例えば、より階調表現に優れ
た画像が記録できる。
【0039】図4のような吐出部を、例えば64個並べ
て互いに隣接する吐出部のピッチを調節し、所望の解像
度、例えば360dpiの画像が得られるように記録ヘ
ッドを構成する。
【0040】以下、図5を参照しながら2つのヒータの
動作について説明する。
【0041】図5(a)(b)はそれぞれ、2つのヒー
タの制御回路である。図5において、R1〜R6は抵抗、
Tr1〜Tr6はトランジスタ、D1,D2はダイオード、H
l,Hsは図4に示したヒータ、R1,RsはHl,H
sに流れる電流を検出する抵抗をそれぞれ示している。
ここで、ヒータHl,Hsと抵抗R1,Rsとの値は、
Rl<<Hl,Rs<<Hsのような関係が成り立つよ
うに設定される。
【0042】VHはヒータ用電源であり、例えば+24
vであり、Vccはロジック電源であり、例えば+5vで
ある。Vin1〜Vin4は入力端子であり、各端子に加えら
れる入力は、VH、Vcc、または何も印加しないの3つ
からいずれか1つが選択される。以下においては、入力
端子にVHまたはVccが印加された状態をONと記し、
入力端子に何も印加されない状態をOFFと記す。
【0043】ΔVlおよびΔVsは、MPUに信号を出力
する電圧検出用の端子であり、それぞれ、ΔVl=Rl・
il , ΔVs=Rs・is、またはΔVl'=Rl・i
l', ΔVs'=Rs・is'で表される電圧が、電圧検出
用端子ΔVl,ΔVsで検出される。ここで、il,isは
それぞれ、Hl,Hsをヒータとして使用するべくヒー
タ用電源で通電した時に流れる電流を示し、il',is'
はそれぞれ、Hl,Hsを温度検出器として使用するべ
くロジック電源を用いて通電した時に流れる電流を示し
ている。
【0044】以下、図6を参照して図5(a)に示した
ヒータHlに流れる電流について、2つの入力Vin1,
Vin2との関係を説明する。
【0045】2つの入力のON/OFF状態に応じて、
以下の4つの状態がある。
【0046】1.Vin1,Vin2が同時にONの時 トランジスタTr1,Tr2,Tr3がONして、HlにはV
Hよりilの電流が流れ、Hlはヒータとして働く。但
し、VH>Vccのため、ダイオードD1には電流は流れ
ない(図中t0〜t1で示される範囲)。
【0047】2.Vin1,Vin2が同時にOFFの時 Tr1〜Tr3は全てOFFとなり、Hlには電流は流れな
い(図中t1〜t2、t3〜t4で示される範囲)。
【0048】3.Vin1がONで、Vin2がOFFの時 HlにはVccよりil'の電流が流れる。この時端子ΔV
lで検出されるRlの電圧は、 ΔVl=Rl・il' となる。この時流れる電流il'を、温度検出電流と呼ぶ
(図中t2〜t3で示される範囲)。
【0049】4.Vin1がOFFでVin2がONの時 Hlには電流が流れない。実際にはこのような状態は使
用しない(図中t4〜t5で示される範囲)。
【0050】以上、ヒータHlについて図6を参照して
説明したが、ヒータHsについても、2つの入力端子V
in3,Vin4の入力を制御することにより、上記と同様に
状態1および3のときにそれぞれ、電流is,is'が流
れる。
【0051】上述のように、従来はこれら2つのヒータ
Hl,Hsを、別々にON、又は同時にONさせて、そ
れぞれに電流il,isを流してヒータとして使用してい
た。すなわち、別々にONさせたときは小さい液滴が吐
出され、同時にONさせたときは大きな液滴が吐出され
て記録媒体上に画像が形成される。
【0052】次に、本実施形態においてヒータHl,H
sをヒータとしてではなく、吐出部にインクがないこと
に起因する吐出不良検出に利用する方法を記す。この場
合は、一方のヒータHlを(吐出不良検出のための)予
熱ヒータとし、他方のヒータHsを温度センサとして使
用する。もちろん、この2つのヒータHlとHsの役割
を入れ換えても同様に吐出不良検出に利用できる。
【0053】以下、この吐出不良検出について、インク
が吐出部にある場合とない場合とに分けて図7を参照し
て説明する。
【0054】1.インクが吐出部にあるとき Vin1,Vin2をt0〜t2の間ONとして、ヒータHlに
電流ilを流して加熱する。2つのヒータHlとHsと
は同じ基板上に互いに接近して配置されているため、H
lの温度が上昇するとその熱によりHsの抵抗値が変化
する。このヒータHsの抵抗値と温度との関係は、一般
に次の式、 Hs=R(1+αT) R:規定温度での抵抗値 α:温度係数 T:温度 で表されるように、抵抗値は温度上昇に伴い増大する。
【0055】インクが吐出部にある場合には、Hlによ
る熱は基板を介してヒータHsに伝わるだけでなく、イ
ンクにも伝わるので、ヒータHsの温度上昇は低く抑え
られる。
【0056】次に、ヒータHsの抵抗値が変化して安定
するために必要な所定時間経過後のタイミングt1〜t
2の間、Vin3をONにしてヒータHsを通電する。この
ときヒータHsに流れた電流is'は、式、ΔVs=Rs
・il'から端子ΔVsで測定された電圧から求められ
る。上記のように、インクがあるとヒータHsの温度上
昇は低く抑えられ、抵抗値の変化も少なくなる。従っ
て、このときヒータHsに流れる電流の値is'は、ヒー
タHlを加熱しないときと比較してわずかだけ小さくな
る。
【0057】2.インクが吐出部にないとき 上記と同様に、Vin1,Vin2をt3〜t5の間ONして、
ヒータHlに電流ilを流して加熱する。この場合に
は、2つのヒータ間にはインクがないのでヒータHlの
熱は主に基板を介してヒータHsに伝わり、ヒータHs
は上記インクがある場合よりも温度が上昇して、式、H
s=R(1+αT)に従ってヒータHsの抵抗値も変化
する。
【0058】次に、ヒータHsの抵抗値が変化して安定
するために必要な所定時間経過後のタイミングt4〜t5
の間、Vin3をONにしてヒータHsを通電する。この
ときヒータHsに流れた電流is'は、式、ΔVs=Rs
・il'から端子ΔVsで測定された電圧から求められ
る。2つのヒータ間にはインクがないのでヒータHlの
抵抗値の変化はインクがあるときより大きくなり、Hs
の抵抗値が大きくなる。従って、このときヒータHsに
流れる電流の値is'は、ヒータを加熱しないときと比較
してかなり小さくなる。
【0059】このヒータHsに流れる電流の値is'は、
上述のように、Rs<<Hsであるから、 is'=Vcc/Hs のようにも表される。これは温度上昇に伴ってヒータの
抵抗値Hsが増大すると電流値is'が反比例して小さく
なることを意味する。従って、ヒータHsに流れる電流
値is'を測定することにより、ヒータHsを温度検出素
子として使うことができる。
【0060】以上のように吐出部の2つのヒータ間にイ
ンクがあるか否かにより、駆動されないヒータの温度上
昇が異なることに着目し、温度上昇に応じて増える抵抗
値に電流値is'が反比例することを利用して、本実施形
態では、測定した電流値is'を所定のしきい値と比較し
て、該しきい値より大きいか否かを判定することによ
り、吐出部のインクの有無を検出している。
【0061】このように本実施形態では、吐出のために
既に設けられている2つのヒータHl,Hsの駆動回路
にそれぞれ、1つのトランジスタ、1つのダイオード、
2つの抵抗だけのわずかな構成要素を追加するだけで、
吐出部のインクの有無を判定し、インクなしによる吐出
不良を実際に記録を行う前に検出することができる。
【0062】さらに、このような構成は、記録ヘッドが
複数の吐出部を備えている場合、吐出部単位で吐出不良
個所を特定できるので、近年吐出部の数がますます増
え、かつピッチがより小さくなっていることを考慮する
と、非常に好都合である。
【0063】加えて、このように吐出不良となる吐出部
を特定できると、その吐出部に対してのみ自動的に回復
処理を行うように構成することも可能である。これは、
操作者等によって装置が監視されない間にもデータ受信
に伴って自動的に記録を行うファクシミリ装置において
は特に好都合である。
【0064】ここで、図8および図9を参照して、吐出
不良検出の処理手順についてより詳細に説明する。
【0065】まず、一方のヒータ、ここではヒータHl
にヒータ用電源から通電して加熱する(S901)。加
熱する時間は例えば約50μsであり、このときHlに
流れる電流値を図8(c)に示すようにilとする。こ
のヒータHlの加熱により接近して配置されているヒー
タHs近辺は温度が上昇する。
【0066】ヒータHs近辺の温度上昇カーブは、図8
(b)に示すように、2つのヒータHlとHsの間にイ
ンクがあるときとないときでは異なる。ヒータ間にイン
クがあると、Hlによる熱は基板を介してヒータHsに
伝わるだけでなく、インクにも伝わるので、ヒータHs
の温度上昇は低く抑えられる。これに対してヒータ間に
インクがないと、ヒータHlの熱は主に基板を介してヒ
ータHsに伝わり、ヒータHsは上記インクがある場合
よりも温度がより大きく上昇する。
【0067】次に、Hlを通電してから所定時間経過
後、例えば上記ヒータHlの加熱終了時間taの近辺
で、ヒータHsにロジック電源から通電する(S90
2)。このHsの通電時間は例えば、図8(a)に示さ
れるように5μs位でよい。
【0068】そして、検出用端子ΔVsに現れる電圧を
測定してヒータHsに流れた電流is'を算出する(S9
03)。この算出は、MPUで行われるが、この電圧が
小さい場合には増幅器を介し、そのまま使用可能な値で
あれば、例えば、A/D変を施した後、得られたデジタ
ルデータをMPUに直接入力する。
【0069】このとき、上述のようにヒータHlから発
せられた熱によりヒータHsの温度が上昇して、温度上
昇に応じた抵抗値の変化が起こるので、ヒータHsの抵
抗値はインクがあるときとない時とを比較すると、イン
クがないときの方が抵抗値が大きくなる。従って、ヒー
タHsに流れる電流値is'は、図8(a)に示すように
インクがあるときよりインクがないときの方が小さくな
る。
【0070】ヒータHsに流れた電流値が求められた
ら、この電流値を所定の閾値と比較する(S904)、
そして閾値以上であればインクがあると判定し(S90
5)、そうでない場合にはインクがないと判定する(S
906)。
【0071】インクがないと判定された吐出部に対して
は、回復処理を行い(S907)、全ての吐出部でイン
クがあると判定された後、通常の記録が行われる。。こ
の回復処理は、MPUからの指示によって行われるが、
この処理については当業者には周知であるのでここでは
説明を省略する。
【0072】以上インク有無の検出を1つの吐出部につ
いて説明したが、このようなインク有無の検出を全ての
吐出部に対して同時にまたは所定の順序で行って、全て
の吐出部に対してインクの有無が判定された後に、イン
クなしと判定された吐出部の回復処理をまとめて行うよ
うにすることができる。
【0073】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとしてヒータ(電気熱変換体)を備え、前
記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方
式を用いたものについて説明した。
【0074】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0075】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0076】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0077】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0078】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0079】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0080】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0081】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0082】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0083】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0084】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0085】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0086】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0087】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0088】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット記録装置および該記録装置における吐出不良検出
方法によれば、吐出部に2つのヒータを設けた構成の記
録装置において、吐出用として既に設けられている2つ
のヒータの駆動回路に、少数の構成要素を追加するだけ
の簡単な構成で吐出部にインクがあるか否かを実際にイ
ンク吐出動作を行なうことなく容易に判定できるという
効果がある。
【0090】これにより、インクなしに起因する吐出不
良を実際の記録動作が発生する前に検出できる。
【0091】また、記録ヘッドが微小ピッチで配列され
た多数の吐出部を有する場合に、インクがないことに起
因する吐出不良を吐出部単位で特定でき、さらに、イン
クがないと判定された吐出部に対して自動的に適切な回
復処理を行うようにも制御できるので、効果的な回復処
理が実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト記録方式にに従って記録を行なうインクジェット記録
装置の構成を示す部分断面図である。
【図2】図1の装置の制御構成を示すブロック図であ
る。
【図3】図1の装置の記録ヘッドを示す図である。
【図4】インク吐出部の構成を説明するための図であ
る。
【図5】各吐出部の制御回路を示す回路図である。
【図6】入力端子の状態とヒータに流れる電流との関係
を説明するための図である。
【図7】インクの有無によるヒータに流れる電流の変化
を説明するための図である。
【図8】本実施形態の吐出不良検出の原理を示す図であ
る。
【図9】本実施形態の吐出不良検出の処理を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
Hs、Hl ヒータ ΔVs、ΔVl 電圧検出用端子 is、il ヒータ電流 is’、il’ 温度検出電流

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱エネルギーを利用してインクを吐出す
    ることにより記録を行なうインクジェット記録装置であ
    って、 インクを吐出する吐出部内部に第1と第2のヒータを備
    えた記録ヘッドと、 前記第1のヒータに通電して駆動する駆動手段と、 前記第2のヒータに電圧を印加する電圧印加手段と、 前記駆動手段により前記第1のヒータが通電駆動され、
    前記電圧印加手段により前記第2のヒータに電圧が印加
    されたときに前記第2のヒータに流れる電流値を求める
    電流値算出手段と、 前記電流値算出手段により求められた電流値を所定の値
    と比較して前記吐出部にインクがあるか否かを判定する
    判定手段とを備えることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のヒータの発熱により前記第2
    のヒータの温度が上昇した後に前記第2のヒータに流れ
    る電流値を求めるように、前記電圧印加手段および前記
    電流値算出手段を制御するタイミング制御手段をさらに
    備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、複数の吐出部を備え
    ており、各吐出部毎に前記第1および第2のヒータが設
    けられていることを特徴とする請求項1または2に記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記タイミング制御手段は、前記第2の
    ヒータに流れる電流値を各吐出部で同時に求めるように
    制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記タイミング制御手段は、前記第2の
    ヒータに流れる電流値を各吐出部毎に所定の順序で求め
    るように制御することを特徴とする請求項3に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段によりインクがないと判定
    された吐出部の回復処理を行う回復手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧印加手段は、記録動作に用いら
    れる電圧より低い電圧を前記第2のヒータに印加するこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2のヒータは、互いに
    接近して設けられていることを特徴とする請求項1から
    8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 熱エネルギーを利用してインクを吐出す
    ることにより記録を行なうインクジェット記録装置の吐
    出不良検出方法であって、 インクを吐出する吐出部内部に第1と第2のヒータを備
    えた記録ヘッドの前記第1のヒータを通電して駆動し、 前記第2のヒータに電圧を印加し、 前記第1のヒータが通電駆動され、前記第2のヒータに
    電圧が印加されたときに前記第2のヒータに流れる電流
    値を求め、 求められた電流値を所定の値と比較して前記吐出部にイ
    ンクがあるか否かを判定することを特徴とする吐出不良
    検出方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のヒータの発熱により前記第
    2のヒータの温度が上昇した後に前記第2のヒータに流
    れる電流値を求めることを特徴とする請求項9に記載の
    吐出不良検出方法。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドが複数の吐出部を備え
    ているとき、前記第2のヒータに流れる電流値を各吐出
    部で同時に求めることを特徴とする請求項9または10
    に記載の吐出不良検出方法。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドが複数の吐出部を備え
    ているとき、前記第2のヒータに流れる電流値を各吐出
    部毎に所定の順序で求めることを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載の吐出不良検出方法。
  13. 【請求項13】 インクがないと判定された吐出部の回
    復処理を行うことを特徴とする請求項11または12に
    記載の吐出不良検出方法。
  14. 【請求項14】 前記第2のヒータに流れる電流値を求
    めるときに、記録動作に用いられる電圧より低い電圧を
    前記第2のヒータに印加することを特徴とする請求項9
    から13のいずれか1項に記載の吐出不良検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020128045A (ja) * 2019-02-08 2020-08-27 コニカミノルタ株式会社 加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法
CN113022139A (zh) * 2019-12-25 2021-06-25 苏州新锐发科技有限公司 检测喷墨打印头墨水缺失的方法

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JP2020128045A (ja) * 2019-02-08 2020-08-27 コニカミノルタ株式会社 加熱装置、インクジェット記録装置及び加熱制御方法
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