JP2000176445A

JP2000176445A - 廢水の処理方法

Info

Publication number: JP2000176445A
Application number: JP10358289A
Authority: JP
Inventors: Kenzo Inaba; 憲造稲葉
Original assignee: GRACE KK; Tabai Espec Co Ltd
Current assignee: GRACE KK; Tabai Espec Co Ltd
Priority date: 1998-12-16
Filing date: 1998-12-16
Publication date: 2000-06-27

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、工場廢水をリサイクル処理する方法
に関するものである。【解決手段】上記の目的を達成するために、前処理にお
いて、とくに多く含有する不純物を取り去るために、廢
水の砂処理装置、繊維屑や毛屑等の処理装置及び油処理
装置等の前処理装置を通過させた後、廢水を濾過装置の
何層かに積層した濾過材層の下方より通過させ、濾過さ
れた液を中央より下方の貯水槽に落下させ、この液に多
くの気泡を含ませた上で何度か循環させるようにさせた
ことを特徴とする工場廢水の処理方法である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガソリンスタンド
や各種工場等からの廢水の処理方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、工場よりの産業廃棄物の処理が極
めて大きな問題となってきており、材料のリサイクルは
言うに及ばず、廢水の処理においても同様にリサイクル
が必要とされているものである。

【０００３】この様な状態においても未だ小規模の廢水
の処理が規制されていないということで、廢水は薄めて
排出されることが多い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ガソリンスタンド或い
は各種工場からの廢水にはそれぞれの工場の特徴を有す
る廃棄物が含有されてきており、これらをどの様にし
て、公害を出さないようにリサイクルするかが大きな課
題となるものである。

【０００５】本発明はこれらの廢水等をなるべく無害化
してリサイクルする方法を開発したものである。

【０００６】廢水を浄化する場合どうしても濾過という
工程を入れることが多くなり、又、利用することが得策
であるが、これのみで、浄化するには長時間が必要とな
る。これを少しでも時間を短縮することが望まれてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、廢水を本処理方法を実施する濾過装置内の何層か
に積層した濾過材層の下方より上方に上昇させて通過さ
せ、濾過された廢水に空気を送り込み、気泡を発生さ
せ、この気泡に不純物を含ませた上で濾過装置に送り込
み、不純物を濾過材層に吸着させた廢水を再び濾過装置
にお送り込み濾過する。この様な工程を何回か循環させ
て、廢水を浄化するようにしたことを特徴としたもので
ある。

【０００８】また、前処理において、予め、廢水中にと
くに多く含有する不純物を取り去るために、廢水の砂の
処理装置、繊維屑や毛屑等の処理装置及び油の処理装置
等を通過させた後、濾過装置で廢水を濾過する処理方法
である。

【０００９】本発明は以上のような方法で、先ず、請求
項１は、廢水中の通常の濾過方法では除去し難い油液成
分は泡を利用して不純物を取り除くという方法で従来の
濾過のみではなく、気泡を利用することにより、廢水の
浄化時間を短縮化でき、又、請求項２は、他の不純物を
多く含んでいる廢水は予め夫々の不純物に応じた前処理
装置によって濾過をする方法で浄化の時間を短縮でき
る。

【００１０】特に、油分が多く含まれている廢水を濾過
する場合、この油分を予め、幾らかでも除去しておくこ
とが濾過装置を長持ちさせる大きな効果になる。

【００１１】前記何層かに積層した濾過材層は下方から
順に濾過する不純物が粗大物質、中間物質及び微細物質
の順で吸着されるように構成されているので、各層の濾
過材層の目詰まりを軽減できるものである。

【００１２】これらの方法はとくにガソリンスタンドや
自動車の修理工場に好適であるが、その他金属加工工
場、食品工場、畜産加工工業等でも使用可能である。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明すると、工場
から排出される廢水等の処理は夫々の工場例えば、ガソ
リンスタンドや修理工場或いは機械類の製造工業等によ
っても、異なり、例えば、前記のガソリンスタンドや修
理工場等では砂もまじることになり、廢水を処理をする
場合、先にこれらの不純物即ち、この場合は砂を処理を
することが望ましく、砂処理装置１１としては、図３に
示すように合成樹脂製の繊維１５を中心としてこれに樹
脂糸１２・を絡ませた人工藻１３を形成し、この人工藻
１３を複数使用して砂処理装置１１を構成し、この装置
１１内に廢水を流入させて、人工藻１３に砂を絡ませ
て、人工藻１３に砂を保持させ、藻１３の砂の量が多く
なると、重くなり砂が下方の沈殿槽１４に沈下する、次
に、この砂を濾過させた液体を更に、図４に示す椰子の
繊維２０で構成したブラシ状フィルター１６を複数設け
た糸屑や毛屑等の処理装置１７で濾過させる。

【００１４】続いて、この濾過廢水を更に、図５及び図
６に示す中央部にオーバーフロー管１８を形成し、内部
を同心円状の円筒型に２分割した構成の油処理装置１９
の外側の部分２１の上方から送水管２６より廢水を移送
し、その廢水は次のドーナツ型の部分２２の下方の流通
孔２７・から流入させ、中央部のオーバーフロー管１８
より下方の貯水槽２３に落下させ、この場合、油部分は
軽いので外側の部分２１の部分で上方に浮き上がり、こ
の浮いている純粋の油分だけを油抽出部２４の壁２５上
をオーバーフローさせて取り出す油処理装置１９を通過
させた後、本処理方法を実施するための装置としての濾
過装置１に移送する。

【００１５】勿論上記壁２５の高さは中央のオーバーフ
ロー管１８の高さより少しだけ高くしているので、廢水
の水分はこの部分からはオーバーフローはしない、油分
のみがオーバーフローする。

【００１６】以上は廢水中に砂、糸屑や毛屑等及び油の
不純物が多く含まれている廢水に対する処理であって、
砂が混じっていない場合は、この砂処理装置１１はいら
ないし、また、油の少ない廢水は油処理装置１９がいら
ないことになり、糸屑や毛屑等の少ない廢水は糸屑や毛
屑等の処理装置１７がいらないことになる。

【００１７】この様に、工場廢水の内容によって前処理
装置をどれを設けるかが決まってくるもので、全ての前
処理装置を設けなくともいい場合も出てくるものであ
る。

【００１８】また、前記した前処理装置は、なるべく清
掃の容易なように、中身の取り出しが容易なようにカー
トリッジ形式が好ましく、こうすることで、現場におけ
る作業が短時間で、且つ、容易になるものである。

【００１９】前記濾過装置１は図２に示すごとく、密閉
型の円筒型に形成し、且つ、中央部にオバーフロー管２
を形成し、下方の貯水槽９内と連通させ、オバーフロー
管２の外側部分を天井部３６と間隔をおいた高さの円筒
３７で２分割し、該円筒３７の外側の部分３の上方から
廢水を流入し、前記円筒３７の最下部はメッシュ状３９
に形成され、廢水は次のドーナツ型の部分４には前記メ
ッシュ状３９の部分から最下位に設けれている廢水の導
入部３８に導入され、その上方に何層かの異なる材質の
濾過材層５、６、７を積層し、廢水はこの部分の最下方
に導入されて、濾過材層中を上昇して通過し、更に、中
央のオバーフロー管２から溢れて、濾過筒８を通過して
下方に落下するようになし、この下方の貯水槽９に流入
した液体はポンプ１０によって、再度、気泡を多く含有
させた液体として前記濾過装置１の外側の部分３に送り
込まれ、本装置内を循環することになる。

【００２０】この場合、ポンプ１０によって循環する廢
水にポンプ３５を使用して強制的に空気を送り込む方法
ではなく、単に配管を利用するだけでも廢水に空気は吹
き込めるが、好ましくはポンプ３５を利用することのほ
うが気泡を破裂させるのには効果的である。

【００２１】また、図７に示す矢印Ｅは図２に示すポン
プ３５よりの空気の流れを示し、また、Ｈはポンプ１０
からの廢水の流れを示すものである。

【００２２】前記気泡を多く含有した廢水は濾過装置１
のこれらの構成の上方に設けられた泡吸収濾材室３１に
前記循環する廢水の不純物を含んだ気泡が該室３１の上
方に誘導され、不純物を泡吸収濾材に吸着させて破泡
し、水分となり、この水分は落下し、貯水槽９に至る。

【００２３】この場合、気泡は破泡し難いので、本発明
は、中央のオーバーフロー管２の上縁と間隔をおいた上
方に半球形のキャップ３２を設け、該キャップ３２の下
周縁を水面より下方に位置させて、濾過装置１の水面の
上方と下方の貯水槽との空気の流れを遮断し、泡吸収濾
材室３１の下方の空気を吸収することによって、この部
分の空気は薄くなり、濾過装置１内の空気の流れは上方
の泡吸収濾材を設けた室３１内或いは泡吸収濾材室３１
の上方より泡吸収濾材室３１内を通り下方に吸い込まれ
るような流れとなり、気泡はこの強制的に起こされた空
気の流れに沿って室３１内を通ることになり、この泡吸
収濾材室３１を通過する際に気泡が破裂させられ気泡を
形成していた水分は落下し、気泡に含まれていた油分は
泡吸収濾材室３１に吸着されることになる。

【００２４】このような循環を何度か繰り返すうちに、
廢水はだんだんと純粋な水分に近いものになり、取り出
され、使用に供される。

【００２５】以上のような工程を経て廢水は浄化される
ものであるが、気泡の大きさによって効果の違いも出て
くるもので、本装置の場合は泡径はほぼ０，８mmが最適
である。この場合その大きさは空気混合ノズルの空気吸
入口径を２〜３mmにすることで得られる。

【００２６】図中の３３は前処理装置等を通過した廢水
の送り込み口であり、３４はドレン弁を示す。

【００２７】砂の多い廢水が通過する砂処理装置では人
工藻に付いた砂はだんだんと多くなり、重くなって、下
方の沈殿槽に落下する。この砂は取り出され乾燥し、乾
燥後砂は元の砂として戻される。また、糸屑や毛屑等の
処理装置では糸屑や毛屑等が付着した状態でフィルター
ごと取り出され乾燥し、フィルターと共に細かく裁断粉
砕し、これを堆肥化し、土に戻される。更に、油処理装
置で処理された油はほぼ純粋な油として使用され、ま
た、本装置の各層の濾過材層は状況によって取り出さ
れ、燃やされるが、これは濾過材自身は燃えないで、濾
過材層の空所に吸着された油分或いは不純物のみが燃え
るものと、不純物と共に燃えても公害が出ない濾過材層
とがあり、燃えない濾過材層はまた元に返され使用に供
され、燃えた濾過材層は新たな濾過材層を補充すること
になる。

【００２８】この様に、廢水を前処理することによっ
て、本装置を長期に使用でき、特に油の多い廢水におい
ては油を前もって処理することは本装置を長持ちさせる
極めて効果的な方法である。

【００２９】ここで、本装置の各種濾過材層とは下記の
濾過材を含む。 (1) ソフトセラミック濾過材層（泡吸収濾材と濾過材層
７に使用。）天然の粘土、鉱物を原料として１３００度で高温焼成さ
れた連続孔セラミックであり、表面積は２ｍｍ／ｇ、比
重０，４〜０，４５、吸水率１５０％、気孔率７８％、
吸油能力は自重の１，５〜２，０倍。吸油した油は再溶
出しない。焼却しても油分しか燃えない。

【００３０】(2) セラミックカーボン濾過材層（濾過材
層６に使用。）杉、檜等の間伐材を２ｍｍ〜５ｍｍ大にチップ化し、セ
ラミックと水を混合、炭化したもので活性炭と同等の吸
着効果がある。界面活性材を吸収 (3) 樹脂フィルターマット層（前記濾過材層５に使
用。）廃棄処分しても公害の出ない材質の樹脂繊維同志を絡ま
せた３センチ厚のマット以上３種類の濾過材層を含むものである。

【００３１】このような工程で処理するものであるか
ら、不純物として残るものが少なく、公害が出ない処理
ができる方法である。

【００３２】例えば、図１に示すようにガソリンスタン
ドにおいては、洗車機、洗濯機或いは蛇口等より排出さ
れた廢水は原水ピットに誘導され、これより自動型ポン
プによって本発明の装置に導かれ、該装置で濾過された
水は再び、給水タンク或いは直接洗車機、洗濯機或いは
蛇口等に送られるものである。

【００３３】尚、図１において、Ａは電磁弁を、Ｂは逆
止弁を示し、また、Ｃは水道或いは井戸等より補給水を
補充する配管を示し、ポンプＰはリサイクル装置内では
２個使用することが好ましく、前記補給水は洗車等の場
合に減った液量を補うためのものである。

【００３４】また、この図１において、前処理装置とし
て砂処理、油処理及び糸屑等の処理装置が設けられてお
り、これらの装置を全て使用する場合、２個の装置を使
用する場合、１個の装置を使用する場合及び全ての装置
を使用しない場合の全てに利用できる配管が示されてい
るが、実際に使用する場合は、その使用場所が確定され
ると使用に必要な前処理装置が分かるので、その必要な
前処理装置だけを設置することが普通である。

【００３５】装置としてはなるべく、中身も清掃しやす
くするためとに濾過装置はカートリッジ方式として、取
換え形式にすることが好ましく、この形式にすることに
よって現場においての作業が短縮できる。

【００３６】例えば、濾過装置１について具体的に説明
すると、天井部３６は外筒にボルト・ナットで取り付
け、円筒３７は底部分にボルト・ナットで取り付け、こ
の円筒３７内の濾過材層５、６、７及び中央のオーバー
フロー管２や濾過筒８また、キャップ３２も前記円筒３
７に着脱自在に取付けて、円筒３７を底部から取り外せ
ば、一緒に付いて外部に取り出せるようにしておけば、
洗浄も簡単に出来、保守管理が容易にできる。

【００３７】

【発明の効果】本発明はこの様な方法で、気泡を利用す
ることにより、廢水の浄化時間を短縮化でき、また、不
純物を多く含んでいる廢水は予め夫々の不純物に応じた
前処理装置によって濾過をする方法であって、更に、廢
水の浄化時間を短縮化でき、工場廢水の処理としては、
効果的な処理であり、勿論、公害の少ない処理ができる
方法である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本方法の一実施例としてのガソリンスタ
ンドの全体的な工程図。

【図２】図２は本装置の説明的断面図。

【図３】図３は砂処理装置の概略的な断面図。

【図４】図４は糸屑や毛屑等の処理装置の概略的な断面
図。

【図５】図５は油処理装置の概略的な断面図。

【図６】図６は油処理装置の天井部を外した状態の説明
的な平面図。

【図７】図７濾過装置の気泡を作る部分の説明図。

【符号の説明】

１・・・濾過装置２・・・濾過装置のオバーフロー管３・・・濾過装置の外側の部分４・・・濾過装置のドーナツ型の部分５・・・濾過材層６・・・濾過材層７・・・濾過材層８・・・濾過筒９・・・貯水槽１０・・・ポンプ１１・・・砂処理装置１７・・・糸屑や毛屑等の処理装置１９・・・油処理装置３１・・・泡吸収濾材室３２・・・キャップ３３・・・廢水の送り込み口３４・・・ドレン弁３５・・・ポンプ３６・・・天井部３７・・・円筒３８・・・導入部３９・・・メッシュ状４０・・・廢水噴射管Ａ・・・電磁弁Ｂ・・・逆止弁Ｃ・・・補給水を補充する配管Ｄ・・・油Ｐ・・・ポンプ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】廢水を濾過装置に導入し、濾過装置内を循
環させる工程中に廢水に空気を吹き込み気泡を生じさせ
て、この気泡に廢水中の油液成分等を含有させて濾過層
内を通過させることによって廢水を浄化させることを特
徴とする廢水の処理方法。
【請求項２】廢水を浄化する場合、その廢水中に含まれ
ている濾過可能物質を前処理装置によって予め濾過した
廢水を濾過装置内の濾過材層を下から上に通過させるこ
とを特徴とする請求項１記載の廢水の処理方法。