JP2000176026A - 温熱治療装置 - Google Patents

温熱治療装置

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JP2000176026A
JP2000176026A JP11268796A JP26879699A JP2000176026A JP 2000176026 A JP2000176026 A JP 2000176026A JP 11268796 A JP11268796 A JP 11268796A JP 26879699 A JP26879699 A JP 26879699A JP 2000176026 A JP2000176026 A JP 2000176026A
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Japan
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cooling water
applicator
extracorporeal
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tube
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JP11268796A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Furukawa
喜之 古川
Yasuhiro Namioka
保宏 浪岡
Makoto Inaba
誠 稲葉
Toru Nagase
徹 長瀬
Takefumi Uesugi
武文 上杉
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、アプリケータの冷却液給液入
口から冷却液を供給するだけで冷却液灌流路内の空気を
除去しながら自動的に灌流路内を冷却液で充填できるよ
うになり、しかも、充填が完了したことを自動的に検知
することができる温熱治療装置を提供することにある。 【解決手段】本発明の温熱治療装置は、給液入口33と
排液出口34を備えた冷却液灌流路32を有し、この冷
却液灌流路32は、給液入口33からその冷却液灌流路
32内に冷却液を送り込むことによってその冷却液で上
記冷却液灌流路32内の空気を排液出口34側へ送り出
し、上記冷却液灌流路32内が自動的に冷却液で充填さ
れる構造を持つアプリケータ1と、上記アプリケータ1
の冷却液灌流路32内に冷却液が充填されたことを検知
する冷却水検知センサー21とを具備したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温熱治療装置(ハ
イパーサーミア装置)に係り、特に生体に生じた癌など
の病変部(患部)を高周波誘電等により加温治療する温
熱治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のハイパーサーミア装置と
しては2つの体外アプリケータを用いる体外方式と、1
つの体外アプリケータと1つの腔内アプリケータを用い
る体内方式とがある。前者の体外方式は2つの体外アプ
リケータ共、患者の体外表面に装着し、2つの体外アプ
リケータにそれぞれ設けた電極間に高周波電圧を印加
し、2つの体外アプリケータの間に位置する患部を加温
治療する。
【0003】また、後者の体内方式は体外アプリケータ
の他に腔内アプリケータを備え、腔内アプリケータを体
内の深部にある患部近くまで導入し、上記腔内アプリケ
ータの電極と体外アプリケータの電極との間に高周波電
圧を印加し、患部を加温治療する。
【0004】いずれの方式にあっても治療を行うと、ア
プリケータの電極部分が発熱する。そこで、アプリケー
タの電極部分の過熱を防ぐため、アプリケータには冷却
液を流す灌流路が形成されている。アプリケータを使用
する際には灌流路内へ冷却液を充填する。
【0005】図28及び図29は従来の体外アプリケー
タ200を示す。図28で示すように、体外アプリケー
タ200は患者の体外表面に巻き付ける帯状の可撓性ア
プリケータ本体201を有し、このアプリケータ本体2
01の中央部には図示しない電極と、冷却水を灌流する
灌流用管路202が形成されている。上記灌流用管路2
02の一端は冷却水を注入する入口203に連通し、灌
流用管路202の他端は冷却水を排出する出口204に
連通している。上記入口203と出口204はアプリケ
ータ本体201の同一側縁に配設される。
【0006】また、アプリケータ本体201には上記電
極に接続した給電線205が設けられている。さらに、
アプリケータ本体201の両端部の表面には互いに係着
し合う、いわゆるマジックテープ206a,206bが
設けられている。
【0007】また、図29で示す如く、上記灌流用管路
202は、アプリケータ本体201の長手方向に向かっ
て長く配置し、かつアプリケータ本体201の幅方向に
一定の間隔をあけて配置した複数の仕切り207により
蛇行する管路として形成される。管路202の各端は上
記入口203と出口204に連通している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記体外ア
プリケータ200を使用する場合、その灌流用管路20
2内に冷却液を充填することが必要である。灌流用管路
202の途中に空気(気泡)が残留してしまうことは冷
却機能を極端に損なうので、空気を十分に除去しなけれ
ばならない。そこで、従来ではアプリケータ本体201
を振ったり灌流用管路202の部分を指でしごいたりし
て灌流用管路202内に残る空気208を排出するよう
にしていた。
【0009】しかしながら、従来の灌流用管路202は
経路が長く、経路の方向が途中で複雑に変わるため、上
述した空気抜き作業は面倒で繁雑な作業となると共に手
間と時間がかかる等、ハードな作業であった。それで
も、灌流用管路202の途中に微細な僅かな気泡が残り
易いものであった。
【0010】一方、空気が抜けやすくなるために、上記
灌流用管路202の断面積を小さく(細く)することも
一応、考えられるが、この方法は灌流用管路202の管
路抵抗が増大し、冷却水の灌流量を制限し、十分な冷却
能力が得られなくなる。また、ハードな空気抜き作業の
他に、冷却液がアプリケータの灌流路内に充填された事
実を目視により確認しなくてはならず、この確認作業が
面倒であった。この確認作業が終わらない限り、次の作
業に移行できない。
【0011】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところはアプリケータの給
液入口から冷却液を供給するだけで冷却液灌流路内の空
気を自動的に排除しながら冷却液灌流路内を冷却液で充
填することができ、かつ冷却液灌流路内に十分な冷却液
量を灌流することができ、しかも、充填が完了したこと
を検知することより次工程への移行が容易な温熱治療装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を達成
するために、本発明は、患者にアプリケータを装着し、
生体の部位を温熱により治療する温熱治療装置におい
て、給液入口と排液出口を備えた冷却液灌流路を有し、
この冷却液灌流路は、給液入口からその冷却液灌流路内
に冷却液を送り込むことによってその冷却液で上記冷却
液灌流路内の空気を排液出口側へ送り出し、上記冷却液
灌流路内が自動的に冷却液で充填される構造を持つアプ
リケータと、上記アプリケータの冷却液灌流路内に冷却
液が充填されたことを検知する検知手段とを具備したも
のである。
【0013】加温用アプリケータへの冷却液充填が自動
的になされ、また、充填工程が完了したことを検知でき
るため、一連の冷却液灌流作業が容易であり、次工程へ
の移行すべきかの判断も容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1〜図7を参
照して、本発明の第1実施形態に係る温熱治療装置につ
いて説明する。
【0015】(構成)図1は患者の体外表面に巻き付け
て使用される加温用体外アプリケータ1を示す。この加
温用体外アプリケータ1は図4で示すハイパーサーミア
装置の装置本体2に接続されて使用される。
【0016】上記ハイパーサーミア装置の装置本体2は
キャスタ3により治療室の床上を移動可能である。装置
本体2の外壁面には上記体外アプリケータ1及び後述す
る腔内アプリケータ5を掛けて吊持するためのハンガー
6が設けられている。
【0017】上記ハンガー6は図5及び図7で示す如
く、細身の水平バー7の部分と、その水平バー7の先端
に形成された膨大部8を有しており、膨大部8には係着
用溝部9が形成されている。水平バー7の部分に上記体
外アプリケータ1を掛けて吊り下げ、膨大部8の溝部9
の部分に上記腔内アプリケータ5を係着して吊り下げる
ようにする。
【0018】尚、体外アプリケータ1を吊持するとき、
装置本体4の壁面と水平バー7の隙間に体外アプリケー
タ1の一部を挟み込み、体外アプリケータ1を確実に保
持するようにしてもよい。
【0019】図5及び図7で示す如く、上記装置本体4
には上記体外アプリケータ1及び腔内アプリケータ5の
電気ケーブル群を接続し、高周波(電磁波)や後述する
温度センサーの情報をやりとりする電気接続部11、及
び上記体外アプリケータ1及び腔内アプリケータ5の冷
却水灌流用チューブ群を接続する冷却水接続部12が設
けられている。尚、図5は体外アプリケータ1を装置本
体4に接続した状態を示す。
【0020】装置本体4の前面壁には操作パネル13や
キーボード14が設けられ、装置本体4の上面には表示
モニター15が設置されている。また、装置本体4の内
部には図6で示すような冷却水灌流装置部16が設けら
れている。冷却水灌流装置部16は冷却水を溜めておく
冷却水タンク17、供給チューブ18、この供給チュー
ブ18の途中に設けられた冷却水灌流ポンプ19、排出
チューブ20、この排出チューブ20の途中に設けられ
た冷却水検知センサー21等を備える。そして、供給チ
ューブ18と排出チューブ20は上記冷却水接続部12
に接続されている。
【0021】上記冷却水検知センサー21は排出チュー
ブ20内を流れる冷却水の有無を検出するものであり、
例えば、光の屈折率を利用して排出チューブ20内を流
れる冷却水の有無を検出する。
【0022】上記冷却水灌流装置部16は上記体外アプ
リケータ1及び腔内アプリケータ5にそれぞれ対応した
ものが、別々に設けられており、供給チューブ18及び
排出チューブ20はいずれも上記冷却水接続部12に接
続され、その冷却水接続部12を介して対応する体外ア
プリケータ1及び腔内アプリケータ5に接続されるよう
になっている。
【0023】上記冷却水灌流装置部16において、体外
アプリケータ1の冷却水充填時間は、腔内アプリケータ
5の冷却水充填時間に比べて明らかに長くなるように設
定される。また、体外アプリケータ1及び腔内アプリケ
ータ5の両方への冷却水の供給は同時に開始するように
設定する。この場合には、腔内アプリケータ5に通じる
排出チューブ20には冷却水検知センサー21を設けな
くてもよい。なぜならば、体外アプリケータ1に通じる
排出チューブ20に冷却水が流れることを冷却水検知セ
ンサー21が検知した時には腔内アプリケータ5への冷
却水の充填が既に完了しており、両方のアプリケータ
1,5について冷却水の充填が既に完了したことになる
からである。
【0024】一方、上記体外アプリケータ1は図1で示
す如く、患者の体外表面に巻く帯状の可撓性アプリケー
タ本体31を有する。アプリケータ本体31の中央部に
は冷却水を灌流する冷却水灌流路32と図示しない電極
とが設けられている。図2で示す如く、上記冷却水灌流
路32の一端は冷却水を注入する入口33に接続されて
おり、冷却水灌流路32の他端は冷却水を排出する出口
34に接続されている。
【0025】また、アプリケータ本体31には上記電極
の給電線35が延出している。さらに、アプリケータ本
体31の両端部の表面には互いに係着し合う着脱自在な
係着部、いわゆるマジックテープ36a,36bが設け
られている。そして、アプリケータ本体31を患者の体
に巻き付けたときにマジックテープ36a,36b同志
を係着することによりそのアプリケータ本体31を巻き
付けた状態に保持できるようになっている。
【0026】また、図2で示す如く、上記冷却水灌流路
32はアプリケータ本体31の長手方向の一端側から他
端側に向かって蛇行する流路によって形成される。すな
わち、複数の仕切り(隔壁)37をアプリケータ本体3
1の略幅方向に沿わせると共にアプリケータ本体31の
長手方向に一定の間隔を存して配設することにより複数
のセル38を形成した構成になっている。
【0027】上記各仕切り37は左右交互に幅方向の先
端を短くして次のセル38に連通するようにして、アプ
リケータ本体31の一端側から他端側に向かって蛇行す
る冷却水灌流路32を形成する。上記各仕切り37はい
ずれもその先端側が上記入口33へ向かって偏倚するよ
うに傾斜している。つまり、各仕切り37はアプリケー
タ本体31の帯状長手方向に直角ではなく、上記入口3
3へ向かって下がる、例えば10゜程度の傾きがある。
【0028】そして、上記冷却水灌流路32の一端に上
記入口33が接続され、冷却水灌流路32の他端には上
記出口34が接続される。上記入口33を下にしてアプ
リケータ本体31を吊持したとき、入口33は上記冷却
水灌流路32よりも下側に位置し、突き出すように形成
される。上記入口33を下にしてアプリケータ本体31
を吊持したとき、出口34は上記冷却水灌流路32より
も上側に位置して突き出すように形成されている。つま
り、上記入口33と出口34はこれれらの間に位置する
冷却水灌流路32の部分よりも離れて下側と上側へ離れ
て突き出している。また、入口33と出口34はアプリ
ケータ本体31の同一側縁に形成されている。
【0029】図1で示す如く、上記入口33には入口チ
ューブ41が接続され、出口34には出口チューブ42
が接続されている。入口チューブ41の延出先端と出口
チューブ42の延出先端には口金43,44が設けら
れ、これらの口金43,44が上記装置本体2の冷却水
接続部12に接続される。
【0030】(作用)上記ハイパーサーミア装置を使用
する場合、まず、図5で示すように、上記装置本体2の
ハンガー6に体外アプリケータ1を掛けて吊り下げる。
このとき、体外アプリケータ1の出口34が上側に位置
させ、入口33を下側に位置させると共に、冷却水灌流
路32の全体が直線的に吊り下る姿勢にする。そして、
上記装置本体2の冷却水接続部12に体外アプリケータ
1の入口チューブ33と出口チューブ34をそれぞれ接
続する。腔内アプリケータ5もハンガー6に掛けて上記
装置本体4の冷却水接続部12に接続する。
【0031】そこで、冷却水灌流装置部16を動作させ
ると、冷却水灌流ポンプ19により冷却水タンク17内
の冷却水は供給チューブ18を通じて体外アプリケータ
1へ送り出され、体外アプリケータ1の冷却水灌流路3
2内に充填し、さらに排出チューブ20まで供給され
る。すると、これが冷却水検知センサー21によって検
出され、体外アプリケータ1の全体にわたり冷却水が充
填されたことを検出する。この検出信号はハイーパーサ
ーミア装置の制御部に送られ、上記冷却液灌流路32内
に冷却液が充填したことが判断される。
【0032】一方、腔内アプリケータ5にも同時に冷却
水を供給する。この場合にあっては、体外アプリケータ
1の冷却水充填時間が腔内アプリケータ5の冷却水充填
時間に比べて明確に長くなるように設定してあるため、
体外アプリケータ1に冷却水が充填されたとき、腔内ア
プリケータ5にも冷却水が充填されたことになる。この
冷却水の充填完了は上記検知手段により装置本体2の操
作パネル13等に設けた表示部や表示モニター15にお
いて表示される。
【0033】以上により体外アプリケータ1と腔内アプ
リケータ5に対する冷却水の充填が完了し、この検知は
自動的になされるため、目視などにより手動的に充填完
了を確認する必要がない。
【0034】上記のように吊持された体外アプリケータ
1における冷却水灌流路32は複数の仕切り37により
蛇行する流路を形成する各セル38の上側に位置する仕
切り37の壁面が出口側へ向いて上昇する向きに常に傾
斜しているために、冷却水が下方から流れ込むとき、冷
却水は下から上へ登っていき、残留する空気を斜めの仕
切り37に沿って押し上げて排除しながら流路中に密に
充填する。特に、小さな気泡ができても、その気泡まで
押し上げて排除しながら充填されるため、途中に空気が
止まることがない。従来のアプリケータの場合のよう
に、アプリケータを前後左右に振ったり、気泡を指で追
いやったりなどの煩わしい空気抜き作業は一切無用にな
る。
【0035】以上の如く体外アプリケータ1に冷却水を
密に充填させた後、その体外アプリケータ1を患者の体
外表面に巻き付けてマジックテープ36a,36bによ
り固定する。
【0036】一方、腔内アプリケータ5については上述
した如く冷却水を充填後、或いは予め体腔内の治療部位
近くまで導入し、その後、冷却水を充填する。そして、
上記体外アプリケータ1及び腔内アプリケータ5のケー
ブル群を装置本体2の電気接続部11に接続する。
【0037】(効果)本実施形態では、吊持された体外
アプリケータ1における冷却水灌流路32に冷却水を充
填する際、各セル38の上側に位置する仕切り37の壁
面が出口側へ向いて上昇する向きに傾斜しているため、
冷却水は下から上へ登っていき、斜めの仕切り37に沿
って空気を押し上げながら密に充填する。また、仮に、
気泡ができていても、その気泡まで押し上げて排除しな
がら充填するため、途中に空気が残ることがない。従来
のアプリケータの場合のように、アプリケータを前後左
右に振ったり、気泡を指で追いやったりなどの煩わしい
作業は一切無用となる。しかも、迅速かつ確実に冷却水
を充填することができる。
【0038】また、帯状の長手方向の一端側から他端側
に向かって蛇行する冷却水灌流路32を形成する複数の
仕切り37はアプリケータ本体31の略幅方向に沿って
いるため、その仕切り37の長さは短い(従来はアプリ
ケータ本体31の帯状の長手方向に沿って設けられてい
たので、同一セルを形成する仕切りが長くなる。)。こ
のため、このアプリケータ本体31を患者39の体外表
面に巻き付けたときの密着度合いが、従来のアプリケー
タより良くなる。また、アプリケータ本体31を患者3
9に巻き付けたとき、仕切り37が短いので、途中で折
れに難く、密着性を高める。このように冷却水の充填が
容易であると共に、アプリケータの密着度合を高めるこ
とができる。
【0039】[第2実施形態]図8〜図11を参照して
本発明の第2実施形態に係る温熱治療装置について説明
する。この第2実施形態は体外アプリケータ1を装置本
体2に装着する手段の変形例である。
【0040】まず、図8で示すものは、装置本体2の外
壁面に、体外アプリケータ1のアプリケータ本体31の
裏面に設けたマジックテープ36bが係着する、上記マ
ジックテープ36aと同種のマジックテープ45を設
け、一種のハンガーである係着手段を設けたものであ
る。そして、マジックテープ45に上記体外アプリケー
タ1のマジックテープ36bを係着して図9で示す如
く、体外アプリケータ1のアプリケータ本体31を上下
に長く吊持するようにした。これによれば、アプリケー
タ本体31の長さを十分に利用して冷却水灌流路32を
上下に十分に展開させて吊持することができる。
【0041】また、図10で示す体外アプリケータ1の
例では、マジックテープ36bに並べてアプリケータ本
体31の長手方向に間隔を有して別のマジックテープ3
6cを設けたものである。この別のマジックテープ36
cは上記マジックテープ36bに係着できる。つまり、
アプリケータ本体31の一端部には2つのマジックテー
プ36b,36cがあり、体外アプリケータ1を患者に
巻き付ける場合には前述したと同様、一方のマジックテ
ープ36bを利用するが、ハンガー6に巻き付ける場合
には他方のマジックテープ36cを利用してこれにマジ
ックテープ36aに係着する。図11はその体外アプリ
ケータ1をハンガー6に巻き付けた様子を示す。
【0042】これによれば、ハンガー6に体外アプリケ
ータ1を確実に巻き付けて装着することができる。その
他の構成、作用及び効果は前述した第1実施形態のもの
と同様である。
【0043】[第3実施形態]図12を参照して本発明
の第3実施形態に係る温熱治療装置について説明する。
基本的構成等は前述した第1実施形態のものと同様であ
るので、その説明を省略する。
【0044】(構成)このハイパーサーミア装置にあっ
ては患者の体腔内に挿入する腔内アプリケータ50に温
度センサー51を付設装着したものである。この腔内ア
プリケータ50はその温度センサー51以外に、図示し
ない高周波供給用電線、冷却水を循環させるチューブな
どが設けられており、これらも装置本体52に接続され
るようになっている。
【0045】上記温度センサー51は図12で示す如
く、装置コネクター53の部分で2方向に分岐し、温度
センサー増幅回路54a,54bにそれぞれ接続されて
いる。温度センサー増幅回路54a,54bに入った信
号は別々の経路をたどり、装置本体52の制御部55に
入力する。
【0046】(作用)腔内アプリケータ50の表面に取
り付けられた温度センサー51からの信号はそれぞれ別
々の温度センサー増幅回路54a,54bに入力されて
温度測定の処理がなされる。各温度センサー増幅回路5
4a,54bにおいて測定された温度信号はいずれも装
置制御部55に入る。通常、装置制御部55ではこれら
の信号のうちで、高い方の信号を採用する。これはハイ
パーサーミア療法が温度を上げる治療法であるため、火
傷などの損傷を与えないようにとの安全サイドでの考え
によるものである。
【0047】(効果)以上の如く、本実施形態では、測
温経路が二重であるから、片方の測温経路が何等かの故
障を起こしても、測温しながら加温を安全に続けること
ができる。ハイパーサーミア療法において、温度測定は
特に重要な要素である。その測定系を二重にし、より安
全な装置にすることが求められている。本実施形態はそ
の要求を満足させることができる。
【0048】(変形例)図13は上記第3実施形態にお
いての温度センサー51の分岐が、例えば温度センサー
増幅回路54a,54bの回路基板56a,56b内で
行われる例である。また、制御部55では別々の温度セ
ンサー増幅回路54a,54bからの温度信号を受け、
それらの温度信号を比較するようにした。そして、温度
差が3℃以上あった場合、異常表示を行うと同時に高周
波の出力を停止する。ここで、温度差が3℃未満であっ
た場合にはその平均または高い方の温度で制御を行なう
ようにしてもよい。
【0049】[第4実施形態]図14を参照して本発明
の第4実施形態に係る温熱治療装置について説明する。
他の構成等は前述した第1実施形態のものと同様であ
る。
【0050】(構成)本実施形態の体外アプリケータ6
0は、患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケー
タ本体61を有する。アプリケータ本体61の中央部に
は挟み込まれて電極板62が内蔵されている。アプリケ
ータ本体61の両端部には患者の体に巻き付けた体外ア
プリケータ60を固定するためのマジックテープ63
a,63bが設けられている。
【0051】また、アプリケータ本体61の中央部分に
は治療の際に上記電極板62から発生する熱を冷却する
ための冷却水バッグ64が備えられている。冷却水バッ
グ64は、例えばシリコン等で作られている。上記冷却
水バッグ64はアプリケータ本体61の長手方向に並べ
られ、かつ独立した複数のセル65に分割してなるもの
であり、各セル65の横方向の一端には冷却水流入チュ
ーブ66が接続され、各セル65の横方向の他端には冷
却水流出チューブ67が接続されている。冷却水流入チ
ューブ66と冷却水流出チューブ67はその延出先端に
接続口金68が取着され、それらの接続口金68は中継
チューブ69とつながるようになっている。
【0052】(作用)次に、上記体外アプリケータ60
の作用について説明する。冷却水流入チューブ66と冷
却水流出チューブ67は中継チューブ69を介して、装
置本体2に接続し、冷却水バッグ64の独立した各セル
65に冷却水を還流させる。冷却水は冷却水バッグ64
に充填される。冷却水バッグ64は複数のセル65によ
って縦方向に分割されているので、体外アプリケータ6
0は横方向に曲がりやすくなっている。
【0053】冷却水バッグ64に冷却水を充填した後、
体外アプリケータ60を患者の体に体外アプリケータ6
0を巻き付け、マジックテープ63a,63bで患者に
固定する。
【0054】(効果)本実施形態では冷却水バッグ64
が縦方向に複数のセル65に分割されているので、体外
アプリケータ60は横方向にも曲がり易くなっており、
冷却水バッグ64の部分を患者の体に密着しやすくな
る。よって、患者の体表面と冷却水バッグ64の間に空
気層がなくなるため、高周波が歪められにくく、均一な
加温分布を得やすくすなる。また、患者の体表面の冷却
能力が高まる。
【0055】[第5実施形態]図15を参照して本発明
の第5実施形態に係る温熱治療装置について説明する。
この他の構成等は前述した第1実施形態のものと同様で
ある。
【0056】(構成)本実施形態の体外アプリケータ7
0は、患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケー
タ本体71を有し、このアプリケータ本体71はその中
央部に挟み込んで電極板72が内蔵されている。アプリ
ケータ本体71の両端部には患者の体に巻き付けたと
き、その体外アプリケータ70を固定するためのマジッ
クテープ73a,73bが設けられている。
【0057】また、アプリケータ本体71の中央部分に
は治療の際に上記電極板72から発生する熱を冷却する
ための冷却水バッグ74が備えられている。冷却水バッ
グ74は、例えばシリコン等で作られている。上記冷却
水バッグ74はアプリケータ本体71の長手方向に並べ
られ、かつ独立した複数のセル75に分割してなるもの
である。アプリケータ本体71の横方向の一端縁部には
上記各セル75の横方向の一端開口部分を統括してそれ
らに連通する流入路76が形成され、この流入路76の
一端には冷却水流入チューブ77が接続されている。ま
た、アプリケータ本体71の横方向の他端縁部には上記
各セル75の横方向の他端開口を統括してそれらに連通
する流出路78が形成され、この流出路78の一端には
冷却水流出チューブ79が接続されている。
【0058】冷却水流入チューブ77と冷却水流出チュ
ーブ79の延出先端にはそれぞれ接続口金81,82が
取着されている。また、冷却水流入チューブ77と冷却
水流出チューブ79はアプリケータ本体71の横方向の
一端縁部にまとめて設けられている。また、これらの冷
却水流入チューブ77と冷却水流出チューブ79は中継
チューブ83とつながるようになっている。
【0059】(作用)上記構成の作用は上記第4実施形
態の場合と略同じであるが、以下の点で異なる。すなわ
ち冷却水流入チューブ77と冷却水流出チューブ79が
それぞれ1本で構成されているため、冷却水中継チュー
ブ83との接続が2箇所で済むことになる。
【0060】(効果)本実施形態では、上記第4実施形
態と同じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわち冷却
水流入チューブ77と冷却水流出チューブ79がそれぞ
れ1本で構成されるため、冷却水中継チューブ83との
接続が簡便になる。
【0061】[第6実施形態]図16及び図17を参照
して本発明の第6実施形態に係る温熱治療装置について
説明する。他の構成等は前述した第1実施形態のものと
同様である。
【0062】(構成)本実施形態の体外アプリケータ9
0は、患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケー
タ本体91を有し、このアプリケータ本体91の中間部
分にはその長手方向に離れて2個所に分かれた2つの電
極板92,93が挟み込まれて内蔵されている。アプリ
ケータ本体91の両端部には、患者の体に巻き付けた体
外アプリケータ90を固定するためのマジックテープ9
4a,94bが設けられている。
【0063】上記各電極板92,93が内蔵されている
2箇所の部分には治療の際にそれぞれの電極板92,9
3から発生する熱を冷却水するためのシリコン等で作ら
れた冷却水バッグ95,96が備わっている。2箇所の
冷却水バッグ95,96にはそれぞれ冷却水流入チュー
ブ97と冷却水流出チューブ98が接続されている。冷
却水流入チューブ97の組と冷却水流出チューブ98の
組はそれぞれ共通の中継チューブとつながる。
【0064】(作用)上記構成の作用について説明す
る。ハイパーサーミア装置の装置本体2に冷却水中継チ
ューブを介して、体外アプリケータ90の冷却水流入チ
ューブ97と冷却水流出チューブ98を接続し、冷却水
バッグ95,96に冷却水を灌流させる。すると、冷却
水は冷却水バッグ95,96に充填される。
【0065】その後、冷却水を充填した体外アプリケー
タ90を患者に巻き付け、マジックテープ94a,94
bで患者の体99に固定する。そのとき、例えば図17
のように冷却水バッグ95,96が患者の体99の上下
に位置し、互いに向かい合わせに装着する。
【0066】(効果)本実施形態では、電極板92,9
3が冷却水バッグ95,96に対応して患者の体の両側
に位置するので、その電極板92,93の位置による高
周波の歪が減少し、より均一な加温分布が得られように
なる。
【0067】[第7実施形態]図18及び図19を参照
して本発明の第7実施形態に係る温熱治療装置について
説明する。この他の構成等は前述した第1実施形態のも
のと同様である。
【0068】(構成)本実施形態の体外アプリケータ1
00は、上記第4実施形態の構造に以下の構造が加わっ
ている。すなわち各セル65に接続されたそれぞれの冷
却水流入チューブ66の途中に冷却水圧力調整装置10
1を設けた。この冷却水圧力調整装置101は樹脂製の
活栓のようなものでもよい。また、冷却水圧力調整装置
101は冷却水流入チューブ66側ではなく、冷却水流
出チューブ67側に設けるものでもよい。
【0069】(作用)上記構成の作用は第4実施形態と
略同じであるが、以下の点で相違する。各冷却水圧力調
整装置101を調整することにより、図19で示すよう
に各セル65内の圧力を適宜調整する。
【0070】(効果)本実施形態では第4実施形態と同
じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわち、各セル6
5の圧力を調整することにより、患者102の体表面に
合わせて冷却水バッグ62の凹凸を調整することがで
き、より患者102の体表面への密着性を良くすること
ができる。
【0071】[第8実施形態]図20を参照して本発明
の第8実施形態に係る温熱治療装置について説明する。
この他の構成等は前述した第1実施形態のものと同様で
ある。
【0072】(構成)本実施形態の体外アプリケータ1
10は、第4実施形態の構造とは以下の点が異なる。す
なわち冷却水バッグ64の各セル65が収縮性に富むシ
リコン等の薄膜で作られている。
【0073】(作用)上記構成の作用は第4実施形態と
同じである。
【0074】(効果)本実施形態では、第4実施形態と
同じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわち、冷却水
バッグ64の各セル65が収縮性のある薄膜で作られて
いるため、冷却水バッグ64の部分がより患者の体表面
に合った形に変形しやすく、その密着性が向上する。
【0075】[第9実施形態]図21及び図22を参照
して本発明の第9実施形態に係る温熱治療装置について
説明する。この他の構成等は前述した第1実施形態のも
のと同様である。
【0076】(構成)本実施形態の体外アプリケータ1
20は、患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケ
ータ本体121を有し、このアプリケータ本体121の
中央部分には電極板122が挟み込まれて内蔵されてい
る。また、アプリケータ本体121の両端部には体外ア
プリケータ120を患者の体123に巻き付けたとき、
そのアプリケータ本体121を固定するためのマジック
テープ124が設けられている。上記各電極板122が
内蔵されている箇所にはシリコン等で作られた複数の独
立したセル125を有する冷却水バッグ126が設けら
れていて、治療の際にその冷却水バッグ126のセル1
25内に冷却水を流すことにより上記電極板122から
発生する熱を奪い、冷却するようになっている。冷却水
バッグ126には前述したような冷却水流入チューブと
冷却水流出チューブが接続され、さらに冷却水流入チュ
ーブと冷却水流出チューブは中継チューブを通じて装置
本体とつながるようになっている。
【0077】また、アプリケータ本体121には上記電
極板122を間に冷却水バッグ126の反対側にはエア
バッグ127が内蔵されている。エアバッグ127には
エアポンプ128が接続されている。
【0078】(作用)上記構成の作用は第4実施形態と
ほぼ同じであるが以下の点が異なる。すなわち体外アプ
リケータ120の冷却水バッグ126内に冷却水を充填
させ、アプリケータ本体121を患者の体123に巻き
付け、マジックテープ124でアプリケータ本体121
を固定させた後、エアポンプ128によりエアバッグ1
27を膨脹させる。それにより冷却水バッグ126に圧
力がかかり、図22で示すように冷却水バッグ126は
患者の体123に押し付けられる。
【0079】(効果)本実施形態では第4実施形態と同
じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわちエアバッグ
126が膨脹することによりその冷却水バッグ126が
患者に押し付けられ、冷却水バッグ126の患者の体1
23への密着性が向上する。
【0080】[第10実施形態]図23及び図24を参
照して本発明の第10実施形態に係る温熱治療装置につ
いて説明する。この他の構成等は前述した第4実施形態
のものと同様である。
【0081】(構成)本実施形態の体外アプリケータ1
30は、第4実施形態と同様にアプリケータ本体61に
設けられる冷却水バッグ64が7つのセル65に分割さ
れたものであり、各セル65には冷却水流入チューブ6
6と冷却水流出チューブ67がそれぞれ個別に取り付け
られている。さらにアプリケータ本体61の肉厚内には
7つのセル65にそれぞれ対応して7つの電極131が
配置されている。各電極131にはそれぞれ高周波給電
線132が接続されている。
【0082】ここで、セル65及び電極131の分割数
は7つであったが、これに限定するものではなく、状況
に応じていくつにでも分割してもよい。
【0083】(作用)各セル65に独立して任意に冷却
水の給排水が可能であり、各電極131も独立して任意
に高周波電流の供給ができる。火傷等の危険を回避する
ため、高周波電流を供給する電極131に対応するセル
65には自動的に冷却水を供給するようにしてもよい
し、給電する電極131の数や位置に関係なく、常に全
てのセル65に冷却水を供給するようにしてもよい。
【0084】(効果)本実施形態では、第4実施形態の
効果に加え、電極131を分割し任意に給電できるので
体外電極の有効面積を任意に変化させることができ、患
部の大きさや範囲に応じた加温が容易にできる。
【0085】また、電極131を分割したため、アプリ
ケータ本体61の全体の柔軟性が向上し、凹凸がある部
位への電極131の装着がより確実にできるようにな
る。
【0086】[第11実施形態]図25を参照して本発
明の第11実施形態に係る温熱治療装置について説明す
る。この他の構成等は前述した第4実施形態のものと同
様である。
【0087】(構成)本実施形態の体外アプリケータ1
40は第4実施形態と同様にアプリケータ本体61に冷
却水バッグ64が設けられ、冷却水バッグ64には冷却
水流入チューブ66と冷却水流出チューブ67が取り付
けられている。アプリケータ本体61の肉厚内には図示
しない高周波電極が配置されている。
【0088】冷却水バッグ64は複数の隔壁141によ
って一部が分割されており、各隔壁141は、冷却水流
入チューブ66と冷却水流出チューブ67が取り付けら
れた各辺に対して略垂直方向に沿い、液バッグを複数に
分割するように配置されている。さらに冷却水流入チュ
ーブ66と冷却水流出チューブ67が取り付けられた各
辺には複数のアプリケータ吊り下げ用孔142が設けら
れている。
【0089】なお、隔壁141の数は状況に応じて任意
に設定してよい。また、冷却液バッグ64の冷却水流入
チューブ66と冷却水流出チューブ67が取り付けられ
る部位近傍に冷却水分流用の隔壁143を設けてもよ
い。
【0090】(作用)孔142を利用して体外アプリケ
ータ140は図示しないハンガー等に吊持される。この
とき、アプリケータ本体61を上記冷却水流入チューブ
66と冷却水流出チューブ67が鉛直方向であって、冷
却水流入チューブ66が下側に位置し、冷却水流出チュ
ーブ67が上側に位置するように吊り下げる。そして、
下側に位置する冷却水流入チューブ66から冷却水を冷
却水バッグ64に注入する。冷却水は冷却水バッグ64
の下側から注入され、順次水位を高めて充填され、満水
になると、冷却水流出チューブ67から抜けていく。
【0091】(効果)本実施形態では、冷却液バッグ6
4に下方から順次冷却水が充填されるため、冷却水流入
チューブ66から冷却水を冷却水バッグ64に注入する
だけで内部の空気が自動的に除去され、冷却水バッグ6
4内が冷却水によって密に充填される。
【0092】[第12実施形態]図26を参照して本発
明の第12実施形態に係る温熱治療装置について説明す
る。この他の構成等は前述した第4実施形態のものと同
様である。
【0093】(構成)本実施形態の体外アプリケータ3
00は患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケー
タ本体301を有し、このアプリケータ本体301の中
央部には挟み込まれて電極板302が内蔵されている。
アプリケータ本体301の両端部には患者の体に巻きつ
けたとき、その体外アプリケータ300を固定するため
のマジックテープ303a,303bが設けられてい
る。
【0094】また、アプリケータ本体301の中央部分
には治療の際に上記電極板302から発生する熱を冷却
するための冷却水バッグ304が備えられている。冷却
水バッグ304は例えばシリコン等で作られている。
【0095】上記冷却水バッグ304は複数の仕切り3
05a,305bにより蛇行する冷却水還流路307を
形成する。すなわち、アプリケータ本体301の長手方
向に沿う1つの仕切り305aと、アプリケータ本体3
01の略幅方向に沿うと共にアプリケータ本体301の
長手方向に一定の間隔を存して配置した複数の仕切り3
05bにより複数のセル306を形成する。
【0096】さらに、上記略幅方向の仕切り305bは
アプリケータ本体301の中央に連通するものと両幅方
向端に連通するものとを交互に配置するようにして、蛇
行する一筋の冷却水環流路307を形成する。ここでの
幅方向の仕切り305bはアプリケータ本体301の帯
状長手方向に対し略直角に配置されている。
【0097】一筋に形成された冷却水環流路307の一
端には冷却水流入チューブ308が接続され、冷却水環
流路307の他端には冷却水流出チューブ309が接続
されている。冷却水流入チューブ308の延出端にはコ
ネクタ311が接続され、また、冷却水流出チューブ3
09の延出端にはコネクタ312が接続されている。
【0098】(作用)次に、上記体外アプリケータ30
0の作用について説明する。冷却水流入チューブ308
と冷却水流出チューブ309は図示しない中継ケーブル
を介して、装置本体2に接続し、冷却水バッグ304内
の一筋の冷却水環流路307に冷却水を流し、還流させ
る(灌流も含む。他の実施形態も同様)。すると、冷却
水は冷却水バッグ304に充填される。冷却水バッグ3
04に冷却水を充填した後、体外アプリケータ300を
患者の体に巻き付け、マジックテープ303a,303
bで患者に固定する。
【0099】(効果)本実施形態では、上記第4実施形
態と同じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわち、冷
却水流入チューブ308と冷却水流出チューブ309の
それぞれが1本で構成されるため、冷却水中継チューブ
との接続が簡便となる。さらに冷却水環流路307が一
筋で構成されるため、均一な冷却が可能となる。
【0100】[第13実施形態]図27を参照して本発
明の第13実施形態に係る温熱治療装置について説明す
る。この他の構成等は前述した第4実施形態のものと同
様である。
【0101】(構成)本実施形態の体外アプリケータ4
00は、患者の体に巻き付け易い布製で帯状のアプリケ
ータ本体401を有し、このアプリケータ本体401の
中央部には挟み込まれて電極板402が内蔵されてい
る。アプリケータ本体401の両端部には患者の体に巻
き付けた体外アプリケータ400を固定するためのマジ
ックテープ403a,403bが設けられている。
【0102】また、アプリケータ本体401の中央部分
には治療の際に上記電極板402から発生する熱を冷却
するための冷却水バッグ405が備えられている。冷却
水バッグ405は例えばシリコン等で作られている。
【0103】上記冷却水バッグ405内には仕切り40
6により蛇行する形の冷却水還流路407が形成されて
いる。すなわち、アプリケータ本体401の略幅方向に
沿うと共にアプリケータ本体401の長手方向に一定の
間隔を存して複数の第1の仕切り406を配設すること
により複数のセル407を形成する。さらに上記各仕切
り407は左右交互に幅方向の端を短くして次のセル4
07に連通するようにして、連通する各セル407によ
って、アプリケータ本体401の一端側から他端側に向
かって蛇行する環流路408を形成する。
【0104】さらに上記環流路408はその中央に設け
られた第2の仕切り409によって均等に全長にわたり
二分され、アプリケータ本体401の一端から多端側と
の間を往復する一筋の冷却水環流路410が形成され
る。上記略幅方向の第1の仕切り406はアプリケータ
本体401の帯状長手方向に対し略直角である。
【0105】また、冷却水環流路410の一端の入口に
は冷却水流入チューブ411が接続され、冷却水環流路
410の他端の出口には冷却水流出チューブ412が接
続されている。冷却水環流路410の入口と、冷却水環
流路410の出口は近接する位置に設けられている。冷
却水流入チューブ411と冷却水流出チューブ412は
近接する位置から導出する。
【0106】冷却水流入チューブ411の延出端にはコ
ネクタ413が接続され、また、他の冷却水流出チュー
ブ412の延出端にはコネクタ414が接続されてい
る。
【0107】(作用)次に、上記体外アプリケータ40
0の作用について説明する。冷却水流入チューブ411
と冷却水流出チューブ412は中継ケーブル415を介
して、装置本体2に接続し、冷却水バッグ405内に冷
却水を還流させる。冷却水は冷却水バッグ405に充填
される。
【0108】冷却水バッグ405に冷却水を充填した
後、体外アプリケータ400を患者の体に巻きつけ、マ
ジックテープ403a,403bで患者に固定する。
【0109】(効果)本実施形態では、上記第12実施
形態と同じ効果の他に以下の効果が加わる。すなわち、
冷却水流入チューブ411と冷却水流出チューブ412
が近接する位置に接続されているため、冷却中継チュー
ブ415との接続が簡便になる。
【0110】<付記> 1.患者にアプリケータを装着し、生体に生じた癌など
の患部を温熱により治療する温熱治療装置のアプリケー
タにおいて、給液入口と排液出口を備えた冷却液灌流路
を有し、この冷却液灌流路は、給液入口からその冷却液
灌流路内に冷却液を送り込むことによってその冷却液で
上記冷却液灌流路内の空気を排液出口側へ送り出せる構
造を持ち上記冷却液灌流路内が自動的に冷却液で充填さ
れることを特徴とする温熱治療装置用アプリケータ。
【0111】2.患者にアプリケータを装着し、生体に
生じた癌などの患部を温熱により治療する温熱治療装置
において、給液入口と排液出口を備えた冷却液灌流路を
有し、この冷却液灌流路は、給液入口からその冷却液灌
流路内に冷却液を送り込むことによってその冷却液で上
記冷却液灌流路内の空気を排液出口側へ送り出し、上記
冷却液灌流路内が自動的に冷却液で充填される構造を持
つアプリケータと、上記アプリケータの冷却液灌流路内
に冷却液が充填されたことを検知する検知手段とを具備
したことを特徴とする温熱治療装置。
【0112】3.検知手段は、冷却液がアプリケータの
給液入口から冷却液灌流路を経て、排液出口まで流れ出
たことを検出し、この検出信号を温熱治療装置の制御部
に送り、上記冷却液灌流路内に冷却液が充填したことを
判断するものであることを特徴とする第2項の温熱治療
装置。 4.検知手段が、アプリケータの排液出口または排水口
よりも下流に位置する冷却液経路に配置されたことを特
徴とする第3項に記載の温熱治療装置。 5.アプリケータの冷却液灌流路はそれぞれ独立した流
路を形成する複数のセルを有する冷却液バッグを備えた
ものであることを特徴とする第1〜4項に記載のもの。
【0113】6.冷却液バッグの各セル毎にそれぞれ分
割した複数の電極を有することを特徴とする第5項に記
載のもの。
【0114】7.複数の電極に選択的に高周波電流を通
電できるようにしたことを特徴とする第6項に記載のも
の。 8.アプリケータが、給液入口と排液出口をアプリケー
タ本体の一端と、これに対向する他端に分けて配置し、
上記給液入口を鉛直下方位置に配置し、排液出口を鉛直
上方位置に配置したとき、上記冷却液灌流路を形成する
仕切りの隔壁が流入先方へ向かって上向きに鉛直方向に
対して斜めに配置されたことを特徴とする第1〜7項に
記載のもの。 9.アプリケータが、アプリケータ本体の一端と、これ
に対向する他端に分けて給液入口と排液出口を別々に配
置し、上記給液入口を鉛直下方位置に配置し、排液出口
を鉛直上方位置に配置したとき、上記冷却液灌流路を形
成する仕切りの隔壁が鉛直方向に平行に配置され、その
隔壁によって分割された各灌流路(セル)が給液入口と
排液出口で統合されていることを特徴とする第1〜7項
に記載のもの。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
温用アプリケータへの冷却液充填(空気抜き)工程が自
動的に行なわれ、また、充填工程が完了したことを検知
できるため、一連の冷却液灌流作業が容易にできるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るハイパーサーミア装置の体
外アプリケータの斜視図。
【図2】上記体外アプリケータの冷却水灌流路の構成の
概略的な説明図。
【図3】患者の体外表面に上記体外アプリケータを巻き
付けた状態の横断面図。
【図4】上記ハイパーサーミア装置の装置本体の斜視
図。
【図5】上記装置本体のハンガーに体外アプリケータを
吊持した状態の側面図。
【図6】上記装置本体の冷却水灌流装置部の構成説明
図。
【図7】上記装置本体のハンガーに体外アプリケータと
腔内アプリケータを装着した状態の側面図。
【図8】第2実施形態に係るハイパーサーミア装置の装
置本体の側面図。
【図9】上記装置本体に体外アプリケータを装着した状
態の側面図。
【図10】他の体外アプリケータの斜視図。
【図11】上記体外アプリケータを上記装置本体のハン
ガー装着した状態の側面図。
【図12】第3実施形態に係るハイパーサーミア装置の
概略的な構成の説明図。
【図13】第3実施形態に係るハイパーサーミア装置の
変形例の説明図。
【図14】第4実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの斜視図。
【図15】第5実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの斜視図。
【図16】第6実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの斜視図。
【図17】上記体外アプリケータの使用状態の横断面
図。
【図18】第7実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの斜視図。
【図19】上記体外アプリケータの使用状態の横断面
図。
【図20】第8実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの一部分の縦断面図。
【図21】第9実施形態に係るハイパーサーミア装置の
体外アプリケータの一部分の縦断面図。
【図22】上記体外アプリケータを患者の体外表面に巻
き付けた状態の横断面図。
【図23】第10実施形態に係るハイパーサーミア装置
の体外アプリケータの斜視図。
【図24】図23中、A−A´線に沿う部分の断面図。
【図25】第11実施形態に係るハイパーサーミア装置
の体外アプリケータの斜視図。
【図26】第12実施形態に係るハイパーサーミア装置
の体外アプリケータの斜視図。
【図27】第13実施形態に係るハイパーサーミア装置
の体外アプリケータの斜視図。
【図28】従来のハイパーサーミア装置の体外アプリケ
ータの斜視図。
【図29】上記体外アプリケータの冷却水灌流路の概略
的な構成の説明図。
【符号の説明】
1…体外アプリケータ、2…装置本体、5…腔内アプリ
ケータ、21…冷却水検知センサー、31…アプリケー
タ本体、32…冷却水灌流路、33…入口、34…出
口、35…給電線、37…仕切り、38…セル。
フロントページの続き (72)発明者 稲葉 誠 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 長瀬 徹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 上杉 武文 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者にアプリケータを装着し、生体の部位
    を温熱により治療する温熱治療装置において、 給液入口と排液出口を備えた冷却液灌流路を有し、この
    冷却液灌流路は、給液入口からその冷却液灌流路内に冷
    却液を送り込むことによってその冷却液で上記冷却液灌
    流路内の空気を排液出口側へ送り出し、上記冷却液灌流
    路内が自動的に冷却液で充填される構造を持つアプリケ
    ータと、上記アプリケータの冷却液灌流路内に冷却液が
    充填されたことを検知する検知手段とを具備したことを
    特徴とする温熱治療装置装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014106980A1 (ko) * 2013-01-03 2014-07-10 (주)하늘마음바이오 고주파 치료기용 밴드타입 전극 유닛

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WO2014106980A1 (ko) * 2013-01-03 2014-07-10 (주)하늘마음바이오 고주파 치료기용 밴드타입 전극 유닛

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