【書類名】 明細書
【発明の名称】 当接式呼吸コンディショニング装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
呼吸と同期して、吸気時に吸息筋を、呼気時に呼息筋を、それぞれ振動刺激をおこない、息苦しさの改善等に使用する呼吸コンディショニング装置において、
吸息筋を刺激する吸息筋刺激用振動体（1）と、呼息筋を刺激する呼息筋刺激用振動体（2）とを、通常の体格の人の吸息筋と呼息筋との間隔に配置し、
胸部を振動体に当接するだけで、吸息筋刺激用振動体（1）が吸息筋に、呼息筋刺激用振動体（2）が呼息筋にそれぞれ当接するようにして、吸気時に吸息筋を、呼気時に呼息筋を、それぞれ振動刺激をおこなうことができるようにした、呼吸コンディショニング装置。
【請求項2】
吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）との間隔を調節できるようにした、請求項1記載の呼吸コンディショニング装置。
【請求項3】
吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方のみを使用する、請求項1又は請求項2記載の呼吸コンディショニング装置。
【請求項4】
椅子やスタンド等に胸部を当接する当接部を設け、この当接部に吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方又は両方を設けた、請求項1から請求項3のいずれかに記載した呼吸コンディショニング装置。
【請求項5】
吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方又は両方を設けたＣＷＶ振動部を、アームで支持するか又は手で持って、ベッドや椅子や椅子等の患者に当接して使用できるようにした、請求項1から請求項3のいずれかに記載した呼吸コンディショニング装置。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、胸壁振動刺激（Chest Wall Vibration:以下、ＣＷＶとする）装置の改良に関するもので、簡単に使用できるようにして治療の省力化を可能にするＣＷＶ装置を提供することを目的とする。
【０００２】
【従来の技術】
ＣＷＶ装置は、振動数が５０〜１００Ｈｚ程度の立ち上がりの急峻な波形（三角波や指数関数的漸増波等）の機械的振動を用い、呼吸に同期して、吸気時に吸息筋（第２〜３肋間筋）を、呼気時に呼息筋（第７〜９肋間筋）をそれぞれ刺激し、呼吸調節をおこなう呼吸コンディショニング装置であり、ぜん息発作等で生じる息苦しさを解消する目的で使用される。
【０００３】
呼吸運動は、中枢の指令で呼吸筋を運動させて生じるが、ぜん息発作等で中枢の指令と呼吸運動の位相がずれると、息苦しさが発生する。このときＣＷＶ刺激をおこなうと、呼吸筋の筋紡錘が興奮し、この信号は中枢に伝達され、中枢で筋紡錘からの信号と中枢の呼吸指令が同期し、呼吸困難が解消される。
【０００４】
ＣＷＶに関する先願発明はいくつかある。例えば特開昭６０−１６８４６５は、振動体をバンド等で所定の部位に装着してＣＷＶ刺激をおこない、喘息発作を抑制して息苦しさを消失させようとするものである。特公昭６１−１０１４５は、スピーカで振動を発生させ、エアダクトを介して胸壁に伝達し、ＣＷＶ刺激をおこなうものである。
【０００５】
これに対して、実開昭５８−１８５２２４はベッドに振動体を埋設し、前述と同様の機械的振動を与えるものである。また、ＣＷＶを応用した発明もある。例えば実公昭６３−４８２７９は、ＣＷＶ振動部をベッドに組み込んで、入眠を促進させるようにしたものである。これらについては、いくつかの関連出願もある。
【０００６】
ＣＷＶ刺激は、基本的には、呼吸に同期させて、吸息時に吸息筋を、呼息時に呼息筋を、特定の機械的振動で刺激するものである。しかし呼吸コンディショニングでは、吸気のみを補助すればよい場合や、呼気のみを補助すればよいことも多く、吸気時にのみ刺激を与える吸気相ＣＷＶ刺激や、呼気時にのみ刺激を与える呼気相ＣＷＶ刺激もおこなわれている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
息苦しさを解消することは患者のＱＯＬ（Quality of Life:生活の質）を向上させるうえで重要であり、ＣＷＶ装置の意義は大である。しかし特開昭６０−１６８４６５では、振動体をバンド等によって所定の位置に固定しなければならないし、特公昭６１−１０１４５では、専用のリング状振動体を胸部に巻き付けて固定しなければならないので、装着の煩わしさがあり、医療効率の点で問題があった。
【０００８】
これに対して、実開昭５８−１８５２２４はベッドに埋設した振動体で振動を与えるものであり、ベッドに乗るだけで刺激が可能であるが、患者の体重がかかるため十分な刺激が得られない、所定の位置を刺激するために体をずらして位置合わせをおこなわなければならない、等の問題があった。このように、ＣＷＶ刺激装置は、効果的に息苦しさを解消でき、しかも副作用が無いという特長を有するが、手軽に使用できる簡単な装置は存在しなかった。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、装置に寄りかかるだけで、又は装置を胸壁に押し当てるだけで、振動体が所定の位置に当接でき、すぐにＣＷＶ治療を施行できるようにした。
請求項１記載の発明では、吸息筋を刺激する吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋を刺激する呼息筋刺激用振動体（2）とを、通常の体格の人の吸息筋と呼息筋との間隔に配置し、胸部に振動体を当接するだけで、吸息筋刺激用振動体（1）が吸息筋に、呼息筋刺激用振動体（2）が呼息筋にそれぞれ当接するようにして、吸気時に吸息筋を、呼気時に呼息筋を、それぞれ振動刺激をおこなうことができるようにした。
請求項2記載の発明では、呼吸コンディショニング装置の吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）との間隔を調節できるようにして、体格が大きく異なる場合でも、簡単に効果的なＣＷＶ刺激をおこなうことができるようにした。
請求項3記載の発明により、吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方のみを使用してＣＷＶ刺激をおこない、簡便な呼吸コンディショニングを可能にした。
請求項4記載の発明では、椅子やスタンド等に胸部を当接する当接部を設け、この当接部に吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方又は両方を設け、椅子やスタンド等に寄りかかって胸部を当接するだけで、ＣＷＶ刺激をおこなうことができるようにした。
請求項5の発明では、吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）の一方又は両方を設けたＣＷＶ振動部を、アームで支持するか又は手で持って、ベッドや椅子や椅子等の患者に当接して使用できるようにした。
【００１０】
【作用】
装置に寄りかかるだけで、又はＣＷＶ振動部を胸壁に押し当てるだけで、吸息筋刺激用振動体（1）と呼息筋刺激用振動体（2）を所定の位置に当接でき、すぐにＣＷＶ刺激を与えることができるので、振動体を刺激部位にバンド等で固定するという面倒な作業が必要でなくなり、簡単に効率的に治療をおこない、効果的に呼吸困難を解消することができる。
【００１１】
【実施例】
図１は請求項1記載の発明の実施例で、椅子式の、つまり、請求項4記載の発明の、当接式ＣＷＶ装置の実施例である。図の、１は吸息筋を刺激する吸息筋刺激用振動体、２は呼息筋を刺激する呼息筋刺激用振動体、３は制御部、４は呼吸センサ、５は顔パッド、６は胸部パッド、７は腕載せ台、８は座席である。
【００１２】
吸息筋刺激用振動体１と呼息筋刺激用振動体２は、所定の、前述のようなＣＷＶ刺激をおこなうための機械振動を発生するもので、標準的な体格の人の呼息筋と吸息筋の間隔に配置している。また、請求項2記載の発明により、吸息筋刺激用振動体１と呼息筋刺激用振動体２の間隔は調節できるようにしている。制御部３は、呼吸センサ４の信号から呼気と吸気を識別し、吸気時に吸息筋刺激用振動体１を、呼気時に呼息筋刺激用振動体２を、それぞれ振動させる。刺激条件（振動の波形、振動数、振幅、治療時間等）は、装置の操作部（図示はしていない）から変更できる。
【００１３】
呼吸センサ４は呼吸を検出する。この例では、顔パッド５の開口部に呼吸気流を集めるフードを設け、呼吸流量計を接続して使用している。呼吸センサ４は呼吸を検出すればよいので、どのようなセンサを用いてもよいし、設置法も問わない。
【００１４】
顔パッド５は治療中に顔をもたれかけさせるもので、鼻と口が来る部分に開口部を設けている。これに顔をあてると楽に呼吸ができ、しかも頭部の重量を支えることができるのでリラックスできる。前述のように本実施例では、この開口部に呼吸気を集めるフードを設け、呼吸センサ４を設けているので、装置に寄りかかって呼吸をするだけで呼吸を測定できる。胸部パッド６は、装置にもたれかかったときに胸部を支えるものである。腕載せ台７は治療中に腕を支えるものである。座席８は治療中に患者が座る座席で、患者がリラックスして装置に寄りかかれるように、前方に向かって少し傾斜させている。
【００１５】
顔パッド５と吸息筋刺激用振動体１と呼息筋刺激用振動体２の配置については、標準的な体格の人が椅子に座ってもたれかかって顔パッド５の開口部に口と顔を置いたとき、吸息筋刺激用振動体１が吸息筋に、呼息筋刺激用振動体２が呼息筋に、それぞれ当接するように、形状と寸法を設計している。前述のように、呼吸筋は広がりを有しているため多少広い範囲を刺激してもよいので、寄りかかって顔パッド５の開口部に鼻と口を置くだけで、大部分の人では、振動体を所定の刺激部位にほ
ぼ当接することができる。振動体の位置が所定の刺激部位に合わない場合は、請求項2記載の発明により、振動体の位置を調節して使用する。また、座席８に座ったとき、顔と胸壁の高さに合わせるために、顔パッド５と振動部、又は座席８の高さを調節できるようにしている。
【００１６】
治療にあたり、患者を座席８に座らせ、体を装置に寄りかからせ、顔を顔パッド5の開口部に当て、腕を腕載せ台７に載せると、リラックスして呼吸をおこなうことができ、それだけで呼
吸を検出することができる。座席の高さや振動体の当接位置がずれておれば、調節する。ただし、標準的な体格の人であれば、これらの調節をしなくても、所定の呼吸筋に振動体が当接するので、そのまま刺激を開始できることができる。
【００１７】
刺激条件を設定して、治療をスタートすると、呼吸に同期して、吸気時に吸息筋刺激用振動体１を、呼気時に呼息筋刺激用振動体２をそれぞれ振動させ、所定部位を、所定の刺激条件で刺激をおこなう。通常、治療条件はそれほど変更しなくてもよく、固定でもよい。
【００１８】
このように、請求項１記載の発明を用いると、大部分の人は、座席に座って装置に寄りかかるだけで、ＣＷＶ刺激をおこなうことができる。体格が標準と大きく異なる場合は、椅子の高さや、請求項2記載の発明により、吸息筋刺激用振動体１と呼息筋刺激用振動体２の間隔を調節すればよい。
本実施例では、座って装置に寄りかかるだけで振動部を刺激部位に当接でき、呼吸に同期させて振動刺激をおこなえばよいので、顔パッド５，胸部パッド６、腕載せ台７はどのような形状でもよく、必ずしも必要ではないので用いなくてもよい。
【００１９】
ＣＷＶでは、前述のように、呼気相ＣＷＶや吸気相ＣＷＶも臨床応用されている。図２は請求項3記載の発明による、椅子式の吸気相ＣＷＶ装置の実施例であり、図１の、呼気時に振動する呼息筋刺激用振動体２を省略し、吸息筋刺激用振動体１のみを用い、吸気時のみに吸息筋をＣＷＶ刺激するようにしている。図２の１は吸息筋刺激用振動体、３は制御部、４は呼吸センサ、５は顔パッド、６は胸部パッド、７は腕載せ台、８は座席である。
【００２０】
図２に示す実施例の各部の外形寸法と使用法は図１の実施例と同様である。座席８に座り、高さ調節と振動体の位置合わせをおこなった後、刺激条件を入力して、装置に寄りかからせ、顔を顔パッド５に、胸壁を振動部にそれぞれ当てて治療を開始すると、呼吸センサ４で呼吸を検出し、吸気中にのみ振動体１を振動させ、所定の機械的振動刺激をおこなう。
【００２１】
この実施例でも、顔パッド５、胸部パッド６、腕載せ台７はどのような形状であってもよいし、必ずしも必要なものではないので、使用しなくてもよい。図示はしていないが、図１から吸息筋を刺激する振動体１を省略し、呼気時のみに呼息筋をＣＷＶ刺激する呼気相ＣＷＶ装置を実現することがもきる。
【００２２】
図３は請求項4記載の発明による別の実施例で、図1の椅子状の装置の代わりにスタンド状にし、立位で、装置に寄りかかるようにして治療をおこなうようにしたものである。１と２は吸息筋刺激用振動体と呼息筋刺激用振動体、３は制御部、４は呼吸センサ、５は顔パッド、６は胸部パッド、７は腕載せ台、９はスタンドである。各部の形状、寸法、使用法は図１の実施例と同様である。
スタンド９は、患者の背丈に合わせて、高さ調節ができるようにしている。
使用する場合、患者を装置に寄りかからせて振動体を所定の刺激部位に当接し、顔を顔当て５に当て、治療をスタートする。患者の体格によっては、振動部の高さ調節をおこない、振動体の位置を調節して呼吸筋に当接させ、治療条件を設定して、治療をおこなう。使用法は図１の実施例とほぼ同様である。
【００２３】
本実施例でも、顔パッド５、胸部パッド６、腕載せ台７はどのような形状でもよいし、使用しなくてもよい。本実施例も、呼吸気時ＣＷＶの他、吸気相ＣＷＶと呼気相ＣＷＶを別々に実施することができる。スタンドを低くすると、座位での使用も可能である。
【００２４】
図４は請求項5記載の発明の実施例で、ベッドに仰臥位になった患者に簡単にＣＷＶ刺激をおこなうことができるようにした実施例である。図の４１は振動部、４２は振動部を支えてベッドに固定するアーム、４３はベッド、４４は脇当て部である。振動部４１には吸息筋刺激用振動体と呼息筋刺激用振動体の２つの振動体を、標準的な体格の人の吸息筋と呼息筋の間隔で設置している。
【００２５】
アーム４２と振動部４１を動かし、振動部４１に成形した脇当て部４４を利用して、振動部４１の位置合わせをおこなう。すなわち、脇当て部４４を患者の脇に当てながら、振動部４１を胸壁に当接すると、振動体を所定の刺激部位に当てることができる。振動体が刺激部位に当たらない場合は、振動体の位置を調節して当接する。続いて刺激条件を設定すると、すぐに治療を開始することができる。
もちろん、呼吸を検出して、吸気時に吸息筋を、呼気時に呼息筋を刺激する必要があるので、図には記載していないが、呼吸センサと制御部は必要である。
【００２６】
図５は請求項5記載の発明の別の実施例で、椅子に座った患者にＣＷＶ刺激をおこなえるようにした例である。装置のＣＷＶ刺激部は、図４と同様である。
【００２７】図４と５では、脇当て部４４または５４を利用して、振動体を所定の刺激部位に当接するようにしている。しかし位置合わせの基準は脇だけではなく、顎その他どこを用いてもよい。慣れると呼吸筋の位置はすぐに判り、振動体を簡単に当接できるので、位置合わせの部分を成形する必要はない。振動部４１には振動体のみを埋設してもよいし、制御部等の一部又は全部を設置してもよい。これらの実施例も、呼気と吸気の両方に刺激するＣＷＶ、吸気相ＣＷＶ、呼気相ＣＷＶを別々に実施することができる。
【００２８】
図６は請求項5記載の発明の別の実施例で、携帯型にした当接式ＣＷＶ装置の実施例であり、６１はＣＷＶ振動部、６3は制御部、６2は呼吸センサである。これは実施例４又は５のＣＷＶ振動部を携帯型にしたものといえる。図には示していないが、ＣＷＶ振動部６１には脇当て部を成形し、これを脇に当てるようにしながらＣＷＶ振動部６１を胸壁に押しつけると、振動体が所定の呼吸筋に当接するように、寸法と形状が設計されている。ＣＷＶ振動部６１には、吸気筋と呼気筋を刺激する２つの振動体を設置している。振動体の位置は調節できるようにしているので、うまく当接できない場合は、振動体の位置を調節して使用する。
【００２９】
前述の説明では、振動部に成形した脇当て部を利用して振動体を所定の部位に位置合わせをおこなうとしたが、顎その他の部位を用いて位置合わせをおこなうようにしてもよいし、用いなくてもよい。この場合も、呼気と吸気の両方に刺激するＣＷＶ、呼気相ＣＷＶ、吸気相ＣＷＶをそれぞれ実現することができる。図６のタイプは、病棟や在宅等に携帯して、治療に用いることができるので便利である。いずれの実施例においても、胸壁を刺激できない場合は背部から適応してもよい。
【００３０】
【発明の効果】本発明によると、振動部を胸壁の所定の位置に簡単に当接することができ、しかもリラックスしてＣＷＶ治療を施行することができる。このため、従来は面倒であったＣＷＶ治療を簡単に施行することができ、医療効率と治療効果が向上し、患者のＱＯＬを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 請求項１及び請求項4記載の発明の実施例であり、椅子式の当接式ＣＷＶ装置である。
【図２】 請求項4記載の発明の別の実施例で、椅子式の当接式吸気相ＣＷＶの実施例である。
【図３】 請求項１及び請求項4記載の発明の別の実施例で、立位式の当接式ＣＷＶ装置の例である。
【図４】 請求項5記載の発明の実施例で、ベッド組み合わせ型の当接式ＣＷＶ装置の例である。
【図５】 請求項5記載の発明の別の実施例で、椅子組み合わせ型の当接式ＣＷＶ装置の例である。
【図６】 請求項5記載の別の実施例で、携帯型の当接式ＣＷＶ装置の例である。
【符号の説明】
１…吸息筋刺激用振動体 ２…呼息筋刺激用振動体
３…制御部 ４…呼吸センサ
５…顔パッド ６…胸部パッド
７…腕載せ台 ８…座席
９…スタンド
４１…ＣＷＶ振動部 ４２…アーム
４３…ベッド ４４…脇当て部
５１…ＣＷＶ振動部 ５２…アーム
５３…椅子 ５４…脇当て部
６１…ＣＷＶ振動部 ６２…制御部
６３…呼吸センサ
[Document name] Statement
Description: Abuttal Respiratory Conditioning Device
[Claims]
[Claim 1]
In a respiratory conditioning device used to improve breathlessness by stimulating the inspiratory muscles during inspiration and the exhalation muscles during exhalation in synchronization with breathing.
The inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) that stimulates the inspiring muscle and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) that stimulates the exhaling muscle are the inspiring muscle and the exhaling muscle of a person of normal physique. Place at intervals with
By simply contacting the chest with the vibrating body, the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) abuts on the inspiring muscle and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) abuts on the exhaling muscle during inspiration. A respiratory conditioning device that can stimulate the inspiratory muscles and the exhaling muscles at the time of exhalation.
2.
The respiratory conditioning device according to claim 1, wherein the distance between the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) can be adjusted.
3.
The respiratory conditioning apparatus according to claim 1 or 2, wherein only one of the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) is used.
[Claim 4]
A claim in which a contact portion for abutting the chest is provided on a chair, a stand, or the like, and one or both of an inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and an expiratory muscle stimulating vibrating body (2) are provided on this contact portion. The respiratory conditioning device according to any one of claims 1 to 3.
5.
A CWV vibrating part provided with one or both of the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) is supported by an arm or held by hand, and a bed, chair, chair, etc. The respiratory conditioning apparatus according to any one of claims 1 to 3, which is made available in contact with the patient of the above.
Description: TECHNICAL FIELD [Detailed description of the invention]
[0001]
[Industrial application field]
The present invention relates to an improvement of a chest wall vibration stimulation (hereinafter referred to as CWV) device.It is an object of the present invention to provide a CWV device that is easy to use and enables labor saving in treatment.
0002.
[Conventional technology]
The CWV device uses mechanical vibration with a steep rising waveform (triangular wave, exponential gradual increase wave, etc.) with a frequency of about 50 to 100 Hz, and synchronizes with respiration, and the inspiratory muscles (2nd to 3rd) during inspiration. The intercostal muscles) are respiratory conditioning devices that stimulate the expiratory muscles (7th to 9th intercostal muscles) at the time of exhalation to regulate breathing, and are used for the purpose of relieving the difficulty of breathing caused by asthma attacks and the like.
0003
Respiratory movement occurs by exercising the respiratory muscles by a central command, but when the phase of the central command and the respiratory movement are out of phase due to an asthma attack or the like, breathlessness occurs. When CWV stimulation is performed at this time, the muscle spindle of the respiratory muscle is excited, this signal is transmitted to the central nervous system, and the signal from the muscle spindle in the central nervous system and the respiratory command of the central nervous system are synchronized to eliminate dyspnea.
0004
There are several prior inventions relating to CWV. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-168465 attempts to suppress asthma attacks and eliminate suffocation by attaching a vibrating body to a predetermined site with a band or the like to perform CWV stimulation. In Tokukosho 61-10145, vibration is generated by a speaker and transmitted to the chest wall via an air duct to perform CWV stimulation.
0005
On the other hand, Jitsukaisho 58-185224 embeds a vibrating body in the bed and gives the same mechanical vibration as described above. There is also an invention applying CWV. For example, Jitsukosho 63-48279 incorporates a CWV vibrating part into the bed to promote sleep onset. There are also several related applications for these.
0006
CWV stimulation basically stimulates the inspiratory muscles during inspiration and the expiratory muscles during exhalation with specific mechanical vibrations in synchronization with respiration. However, in respiratory conditioning, it is often necessary to assist only inspiration or only exhalation, and inspiratory phase CWV stimulation that stimulates only during inspiration and expiratory phase CWV stimulation that stimulates only during exhalation are also performed. It has been.
0007
[Problems to be Solved by the Invention]
Relieving suffocation is important for improving the QOL (Quality of Life) of patients, and the significance of the CWV device is great. However, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-168465, the vibrating body must be fixed in a predetermined position by a band or the like, and in Japanese Patent Publication No. 61-10145, a dedicated ring-shaped vibrating body must be wrapped around the chest and fixed. , There was a problem in terms of medical efficiency due to the troublesome installation.
0008
On the other hand, Jitsukaisho 58-185224 uses a vibrating body embedded in the bed to give vibration, and it is possible to stimulate just by getting on the bed, but sufficient stimulation can be obtained because the patient's weight is applied. There was a problem that the body had to be shifted and aligned in order to stimulate a predetermined position. As described above, the CWV stimulator has a feature that it can effectively relieve suffocation and has no side effects, but there has been no simple device that can be easily used.
0009
[Means for solving problems]
Therefore, in the present invention, the vibrating body can come into contact with a predetermined position simply by leaning against the device or pressing the device against the chest wall, so that CWV treatment can be performed immediately.
In the invention according to claim 1, the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) that stimulates the inspiring muscle and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) that stimulates the exhaling muscle are provided by a person having a normal physique. Simply place the inspiratory muscle at the distance between the inspiratory muscle and the vibrating body in contact with the chest, and the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) becomes the inspiring muscle and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2). Are in contact with the exhaling muscles so that the inspiring muscles can be stimulated during inspiration and the exhaling muscles can be stimulated by vibration during exhalation.
In the invention according to claim 2, the distance between the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the exhaling muscle stimulating vibrating body (2) of the respiratory conditioning device can be adjusted so that even if the physiques are significantly different, We have made it possible to easily and effectively perform effective CWV stimulation.
According to the invention of claim 3, CWV stimulation is performed using only one of the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the exhaling muscle stimulating vibrating body (2), enabling simple respiratory conditioning.
In the invention according to claim 4, a contact portion for abutting the chest is provided on a chair, a stand, or the like, and the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the expiratory muscle stimulating vibrating body (2) are provided at the contact portion. One or both of them were provided so that CWV stimulation could be performed simply by leaning against a chair or a stand and touching the chest.
In the invention of claim 5, the CWV vibrating portion provided with one or both of the inspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and the exhaling muscle stimulating vibrating body (2) is supported by an arm or held by hand. , The bed, chair, chair, etc. can be used in contact with the patient.
0010
[Action]
Just lean on the device orCWVJust press the vibrating part against the chest wallInspiratory muscle stimulating vibrating body (1) and exhaling muscle stimulating vibrating body (2)Since it can come into contact with a predetermined position and immediately give CWV stimulation, the troublesome work of fixing the vibrating body to the stimulation site with a band or the like is eliminated, and treatment is easily and efficiently performed, which is effective. Can relieve dyspnea.
0011
【Example】
Figure 1 showsThe invention according to claim 1.In the example of, chair type,That is, of the invention according to claim 4.Contact type CWV deviceExampleIs. In the figure, 1 stimulates the inspiratory muscleFor inhalation muscle stimulationVibrating body, 2 stimulates the exhaling muscleFor exhalation muscle stimulationThe vibrating body, 3 is a control unit, 4 is a breathing sensor, 5 is a face pad, 6 is a chest pad, 7 is an arm rest, and 8 is a seat.
0012
For inhalation muscle stimulationWith vibrating body 1Vibrating body for exhalation muscle stimulation2IsPredetermined, For performing CWV stimulation as described aboveIt generates mechanical vibration and is placed at the distance between the exhaling and inspiring muscles of a person of standard physique.ing. Further, according to the invention of claim 2, the inspiratory muscle stimulating vibrating body 1 and the exhaling muscle stimulating vibrating body 2The interval can be adjusted. The control unit 3 distinguishes between exhalation and inspiration from the signal of the respiration sensor 4, and at the time of inspiration.For inhalation muscle stimulationVibrating body 1 at the time of exhalationFor exhalation muscle stimulationThe vibrating body 2 is vibrated respectively. Stimulation conditions (vibration waveform, frequency, amplitude, treatment time, etc.) can be obtained from the operation unit (not shown) of the device.Can be changed.
0013
The respiration sensor 4 detects respiration. In this example, a hood for collecting respiratory airflow is provided at the opening of the face pad 5, and a respiratory flow meter is connected and used. Since the respiration sensor 4 may detect respiration, any sensor may be used and the installation method does not matter.
0014.
The face pad 5 is for leaning the face during treatment, and has an opening at a portion where the nose and mouth come. You can breathe comfortably by putting your face on it, and you can relax because you can support the weight of your head. As described above, in the present embodiment, since the hood for collecting respiration air is provided in the opening and the respiration sensor 4 is provided, the respiration can be measured only by leaning on the device and breathing. The chest pad 6 supports the chest when leaning against the device. The arm rest 7 supports the arm during treatment. Seat 8 is the seat on which the patient sits during treatment and is slightly tilted forward so that the patient can relax and lean against the device.
0015.
With face pad 5Of the inspiratory muscle stimulating vibrating body 1 and the expiratory muscle stimulating vibrating body 2Regarding the placement, a person with a standard physiqueLeaning on a chairWhen the mouth and face are placed in the opening of the face pad 5,For inhalation muscle stimulationThe vibrating body 1 becomes the inspiratory muscle,For exhalation muscle stimulationThe shape and dimensions are designed so that the vibrating body 2 abuts on the exhaling muscle. As mentioned above, the respiratory muscles spreadBecause you haveYou can stimulate a slightly wider area, so just leaning on it and placing your nose and mouth in the opening of the face pad 5 will, for most people, place the vibrating body at a given stimulation site.
It can come into contact with each other. If the position of the vibrating body does not match the specified stimulation site, According to the invention described in claim 2.Adjust the position of the vibrating body before use. Further, when sitting on the seat 8, the height of the face pad 5 and the vibrating part or the seat 8 can be adjusted in order to match the height of the face and the chest wall.
0016.
For treatment, the patient was seated in seat 8 and the body leaned against the device.Place your face on the opening of face pad 5If you put your arm on the arm rest 7, you can relax and breathe, and you can call by itself.
Suction can be detected. If the height of the seat or the contact position of the vibrating body deviates, adjust it. However, a person with a standard physique can start stimulation as it is because the vibrating body comes into contact with a predetermined respiratory muscle without making these adjustments.
[0017]
When the stimulation condition is set and the treatment is started, it is synchronized with the breathing and at the time of inspiration.For inhalation muscle stimulationVibrating body 1 at the time of exhalationFor exhalation muscle stimulationEach of the vibrating bodies 2 is vibrated to stimulate a predetermined portion under predetermined stimulation conditions. Usually, the treatment conditions need not be changed so much and may be fixed.
0018
in this way,The invention according to claim 1.With, most people can perform CWV stimulation simply by sitting in a seat and leaning against the device.When the physique is significantly different from the standard, the distance between the inspiratory muscle stimulating vibrating body 1 and the exhaling muscle stimulating vibrating body 2 may be adjusted according to the height of the chair and the invention according to claim 2.
In this embodiment, the vibrating part can be brought into contact with the stimulating part simply by sitting and leaning against the device, and the vibrating stimulus may be performed in synchronization with the respiration. The shape may be different, and it is not always necessary, so it is not necessary to use it.
0019
In CWV, as described above, the expiratory phase CWV and the inspiratory phase CWV are also clinically applied. Figure 2 showsAccording to the invention of claim 3.This is an example of a chair-type inspiratory phase CWV device, which vibrates during exhalation as shown in FIG.For exhalation muscle stimulationThe vibrating body 2 is omitted,Using only the inspiratory muscle stimulating vibrating body 1,The inspiratory muscle is stimulated by CWV only at the time of inspiration. 1 in Fig. 2For inhalation muscle stimulationThe vibrating body, 3 is a control unit, 4 is a breathing sensor, 5 is a face pad, 6 is a chest pad, 7 is an arm rest, and 8 is a seat.
0020
The external dimensions and usage of each part of the embodiment shown in FIG. 2 are the same as those of the embodiment of FIG. After sitting on the seat 8 and adjusting the height and aligning the vibrating body, enter the stimulation conditions and lean against the device, and apply the face to the face pad 5 and the chest wall to the vibrating part for treatment. When started, the respiration sensor 4 detects respiration, vibrates the vibrating body 1 only during inspiration, and performs a predetermined mechanical vibration stimulus.
0021.
Also in this embodiment, the face pad 5, the chest pad 6, and the arm rest 7 may have any shape and are not always necessary, and therefore may not be used. Although not shown, it is also possible to omit the vibrating body 1 that stimulates the inspiratory muscle from FIG. 1 and realize an exhalation phase CWV device that stimulates the exhalation muscle by CWV only at the time of exhalation.
0022.
Figure 3 showsThe invention according to claim 4.In another embodiment byThe chair in Figure 1Of the deviceinstead ofThe treatment is performed by making it stand-shaped, standing, and leaning against the device. 1 and 2For inhalation muscle stimulationWith a vibrating bodyVibrating body for exhalation muscle stimulation3 is a control unit, 4 is a breathing sensor, 5 is a face pad, 6 is a chest pad, 7 is an arm rest, and 9 is a stand. The shape, dimensions, and usage of each part are the same as those in the embodiment of FIG.
The height of the stand 9 can be adjusted according to the height of the patient.
When used, the patient is leaned against the device, the vibrating body is brought into contact with a predetermined stimulation site, the face is put on the face pad 5, and the treatment is started. Depending on the physique of the patient, the height of the vibrating part is adjusted, the position of the vibrating body is adjusted to bring it into contact with the respiratory muscles, the treatment conditions are set, and the treatment is performed. The usage is almost the same as the embodiment of FIG.
[0023]
In this embodiment as well, the face pad 5, the chest pad 6, and the arm rest 7 may have any shape or may not be used. In this embodiment as well, in addition to the respiratory air CWV, the inspiratory phase CWV and the expiratory phase CWV can be performed separately. If the stand is lowered, it can be used in a sitting position.
0024
Figure 4 showsIn the embodiment of the invention according to claim 5.For patients lying on the bedsimplyThis is an example in which CWV stimulation can be performed. In the figure, 41 is a vibrating portion, 42 is an arm that supports the vibrating portion and is fixed to the bed, 43 is a bed, and 44 is a side support portion. Inspiratory muscle in the vibrating part 41Vibrating body for stimulationAnd breathing muscleVibrating body for stimulationTwo vibrating bodies are installed at intervals between the inspiratory muscle and the exhalation muscle of a person of standard physique.
0025
The arm 42 and the vibrating portion 41 are moved, and the vibrating portion 41 is aligned by using the side contact portion 44 formed on the vibrating portion 41. That is, when the vibrating portion 41 is brought into contact with the chest wall while the side contact portion 44 is applied to the side of the patient, the vibrating body can be applied to a predetermined stimulation site. If the vibrating body does not hit the stimulation site, adjust the position of the vibrating body to make contact. Subsequent setting of stimulation conditions allows treatment to begin immediately.
Of course, since it is necessary to detect respiration and stimulate the inspiratory muscle during inspiration and the exhalation muscle during exhalation, a respiratory sensor and a control unit are required, although not shown in the figure.
0026
Figure 5 showsIn another embodiment of the invention according to claim 5,This is an example in which a patient sitting on a chair can be stimulated with CWV. The CWV stimulating section of the device is the same as in FIG.
In FIGS. 4 and 5, the side contact portion 44 or 54 is used to bring the vibrating body into contact with a predetermined stimulation site. However, the alignment standard may be not only the armpit but also the chin or anywhere else. Once you get used to it, the position of the respiratory muscles is immediately known and you can easily contact the vibrating body, so there is no need to shape the alignment part. Only the vibrating body may be embedded in the vibrating unit 41, or a part or all of the control unit or the like may be installed. In these examples as well, the CWV that stimulates both exhalation and inspiration, the inspiratory phase CWV, and the expiratory phase CWV can be performed separately.
[0028]
Figure 6 showsIn another embodiment of the invention according to claim 5,Example of a portable contact type CWV device, 61 isCWVVibrating part, 63Is the control unit, 62Is a breathing sensor. This is from Example 4 or 5CWVIt can be said that the vibrating part is portable. Although not shown in the figureCWVA side contact portion is formed on the vibrating portion 61, and the side contact portion is applied to the side.CWVThe dimensions and shape are designed so that when the vibrating portion 61 is pressed against the chest wall, the vibrating body abuts on a predetermined respiratory muscle.CWVTwo vibrating bodies that stimulate the inspiratory muscle and the expiratory muscle are installed in the vibrating unit 61. Since the position of the vibrating body can be adjusted, if the contact cannot be made well, adjust the position of the vibrating body before use.
[0029]
In the above description, the vibrating body is aligned with a predetermined part by using the armpit portion formed in the vibrating part, but the positioning may be performed by using the jaw or other parts.However, it does not have to be used.Also in this case, CWV that stimulates both exhalation and inspiration, exhalation phase CWV, and inspiratory phase CWV can be realized, respectively. The type shown in FIG. 6 is convenient because it can be carried to a ward or at home and used for treatment. In any of the examples, if the chest wall cannot be stimulated, it may be applied from the back.
[0030]
According to the present invention, the vibrating portion can be easily brought into contact with a predetermined position on the chest wall, and CWV treatment can be performed in a relaxed manner. Therefore, the CWV treatment, which has been troublesome in the past, can be easily performed, the medical efficiency and the therapeutic effect can be improved, and the QOL of the patient can be improved.
[Simple explanation of drawings]
FIG. 1 The invention according to claim 1 and 4.This is a chair-type contact-type CWV device.
FIG. 2 Claim 4Another embodiment of the invention is an embodiment of a chair-type abutment-type intake phase CWV.
FIG. 3 The first and fourth claimsAnother embodiment of the invention is an example of a standing contact type CWV device.
FIG. 4 The invention according to claim 5.In the embodiment, the bedcombinationThis is an example of a type contact type CWV device.
FIG. 5 The invention according to claim 5.In another embodiment, the chairCombination typeThis is an example of a contact type CWV device.
FIG. 6 Claim 5Another embodiment is an example of a portable contact type CWV device.
[Explanation of symbols]
1 ... Vibrating body for inspiratory muscle stimulation 2 ... Vibrating body for exhaling muscle stimulation
3 ... Control unit 4 ... Respiratory sensor
5 ... Face pad 6 ... Chest pad
7 ... Arm mount 8 ... Seat
9 ... Stand
41 ... CWV vibrating part 42 ... Arm
43 ... Bed 44 ... Armpit
51 ... CWV vibrating part 52 ... Arm
53 ... Chair 54 ... Armpit
61 ... CWV vibration unit 62 ... Control unit
63 ... Respiratory sensor