JP2000166951A - 薬剤の自動投薬法 - Google Patents

薬剤の自動投薬法

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JP2000166951A
JP2000166951A JP11206614A JP20661499A JP2000166951A JP 2000166951 A JP2000166951 A JP 2000166951A JP 11206614 A JP11206614 A JP 11206614A JP 20661499 A JP20661499 A JP 20661499A JP 2000166951 A JP2000166951 A JP 2000166951A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処置期間の間に対象動物への適用を1回のみ
とし、その間対象動物における薬剤レベルはその有効閾
値以上に維持するのに必要な最小量とする改良された対
象動物への自動投薬法。 【解決手段】 少なくとも1種の薬剤の自動投薬法にお
いて、ヒトを除く対象動物に投与する少なくとも1種の
薬剤の複数の用量を含有する電気機械的微小送達システ
ムを選択し、電気機械的微小送達システムを対象動物に
適用し、電気機械的微小送達システムは少なくとも1種
の薬剤を所望の投薬基準に従い対象動物に配剤するよう
にプログラムし、電気機械的微小送達システムを少なく
とも1種の薬剤の初期用量を対象動物に提供するように
作動させ、ついで電気機械的微小送達システムを投薬基
準に従って予め定められた時間に少なくとも1種の薬剤
の少なくとも1種の他の継続用量を対象動物に提供する
ように作動させることを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本出願は現在係属中である1997年2月
7日付にて出願の米国特許出願08/797,296号
の一部継続出願である。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は薬剤の自動投薬法に
関する。さらに詳しくは、本発明は、薬剤の有効性を最
大にし、薬剤耐性および抵抗性の発生を防止するため、
薬剤の投薬に電気機械的機構および微小機構を使用する
方法に関する。
【0003】
【従来技術】動物の育種および獣医薬の分野において
は、飼育場の動物を寄生虫に対する薬剤によって処置す
ることが通常望ましく、またしばしば必要であることは
周知の通りである。関連する寄生虫は、関連する放牧動
物に依存して変動することが多く、外部寄生虫および内
部寄生虫の両者が包含される。これらの寄生虫を除去ま
たは制御するため、放牧動物には、寄生虫殺滅剤の噴霧
もしくは摂食、これらの薬剤の注射、または寄生虫の忌
避剤として作用する薬剤の噴霧がしばしば行われる。こ
のような寄生虫の制御を達成するためには通常、薬剤
(単数または複数)が適正に投薬できるように放牧動物
を寄せ集め、待機領域に保持しなければならない。処置
されたならば、動物は次回の投薬が必要な時点まで放牧
される。
【0004】残念ながら、たとえば月毎に動物を寄せ集
めることは、時間と経費がかかる。動物を捜し出し、つ
いで薬剤の投与に適当な場所に配置しなければならな
い。このような寄せ集めに要する時間と経費から、経営
者は、薬剤が最小有効レベルを維持するかまたはそれを
越えるレベルで存在する期間を延長させるため、動物に
きわめて大用量を過剰投与して薬剤の投与に必要な頻度
を低下させるか、あるいは動物への反復投与のために動
物をしばしば寄せ集める経費を甘受するかの妥協を強い
られることになる。たとえば、ある局所適用薬剤が、与
えられた薬物750mgの用量に一致する有効閾値をも
つとする。しかしながら、投薬の間の期間を延長するた
め通常、有意に大用量が使用される。図1には、長期間
にわたり有効閾値以上の薬剤レベルを維持させるため
に、薬剤を従来の拡散デバイス、たとえば耳タグによっ
て、きわめて高い初期用量で投与した場合の正常な指数
的減衰(すなわち一次の)有効曲線を指示するグラフが
示されている。
【0005】図1を参照すれば、処置期間の早期に利用
可能な初期の高い薬剤レベル10は通常、有効閾値20
よりもはるかに高い。この例では初期の高い薬剤レベル
10は3,750mgであり、用いられた薬剤の有効閾
値より少なくとも4〜5倍高い用量を要求する薬剤レベ
ルである。このような大用量はいくつかの問題を引き起
こし、宿主毒性の発現、体重の減少により動物に負の影
響を与え、動物の飼育係/所有者には収入の喪失を生じ
ることになる。
【0006】初期の高用量による他の問題は一次減衰速
度曲線に30で指示された上方部分に相関する期間内に
経営者が動物の屠殺を所望した場合、なお高レベルの薬
剤が存在することである。高い持続的な薬物レベルは養
殖市場の反応を制限し、消費者に有害作用を生じる可能
性がある。
【0007】図1の例では、動物の体表面および体内に
拡散された、論じられている目的で寄生虫殺滅剤と仮定
される薬剤は約90日間有効閾値以上に維持される。存
在する薬剤の量が有効閾値以下に低下すると、薬剤は標
的寄生虫を適切に殺滅するのには不十分な量で存在する
ことになる。しかしながら、致死レベル以下の薬剤の長
期にわたる存在が、標的寄生虫内でその薬剤に対する抵
抗性の発生を起こすことは周知の通りである。抵抗性寄
生虫集団では、有効閾値が実質的に上方にシフトする。
したがって、従来技術の拡散制御剤形の使用により、以
前には有効であった多くの抗生物質および寄生虫殺滅剤
が、現在では、標的微生物および寄生虫が宿主動物には
耐えられないきわめて高用量にも耐えられる、薬剤に対
する十分な抵抗性を獲得したことから、有効性が限られ
ている。生物殺滅剤ではない薬剤もこの種類の投薬パタ
ーンによって、酵素の下方調整およびタキフィラキシー
の臨床的発現によって現れるマイナスの影響を受ける。
【0008】これらの問題を克服するために多くの試み
が行われてきた。たとえば、移植後は常時、薬物の放出
を提供するデバイスの放牧動物への移植が提案されてい
る。このようなデバイスの例としては、米国特許第4,
564,363号、第4,326,522号、第4,4
25,117号、第4,439,197号、第3,84
0,009号、第4,312,347号、および第4,
457,752号に記載されたデバイスが包含される。
残念ながら、これらのデバイスは使用が高価につく傾向
があり、単一の薬剤の1回の(連続的な)放出のみが可
能であり、そのほかにも欠点がある。したがって、従来
技術の欠点を克服する薬剤の投与方法の必要性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、処置
期間の間に動物/ヒトへの1回の適用のみを要する改良
された動物/ヒトへの投薬法を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、薬物抵抗性の発生を
防止または実質的に低下させる方法を提供することであ
る。
【0011】本発明のさらに他の目的は、処置期間を通
じて動物/ヒトの内部に薬剤の有効用量を維持する方法
を提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、正確かつ精密
な投薬の実行を提供することにより薬剤をその有効閾値
以上に維持するのに必要な量を最小にすることにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、使用者が動物
/ヒトシステム中に存在する薬剤の量を制御することを
可能にして、それによって使用者が疾患または寄生虫に
よるチャレンジが因襲的に高い時期に薬剤レベルを増大
させることを可能にすることにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、送達すべき薬
物の化学的性質によるのではなく、電子制御による薬物
送達を提供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、薬剤とは独立
した上述のような方法を提供することにある。
【0016】本発明の付加的な目的には、局所的に、胃
内にまたは移植により使用することが可能で、ヒトおよ
び動物両者への適用に使用できる電気機械的デバイスの
使用を包含する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述のおよびとくに列挙
されなかった他の目的は、投与すべき少なくとも1種の
薬物を保持するための少なくとも1個の容器を有し、動
物/ヒトに付着、移植または経口投与される電気機械的
微小送達システムを包含する、単一薬剤の自動反復投与
または2種もしくはそれ以上の薬剤の交互投薬方法のと
くに例示される実施態様において実現される。電気機械
的微小送達システムは薬剤の初期用量がレシピエントに
放出されるようにプログラムされる。初期用量に続き、
ついで、レシピエントの有効な処置を達成するための薬
剤(単数または複数)の周期的な投薬が行われる。
【0018】本発明の一態様によれば、第一の用量をレ
シピエントに投与し、薬剤量をたとえば一次速度減衰で
低下させることが可能である。もちろん本技術分野の熟
練者には本発明がすべてのタイプの薬剤濃度の減衰に同
様に適用されることは自明の通りである。
【0019】薬剤がその薬剤の既知の有効閾値以下に低
下する前に、電気機械的微小送達システムは少なくとも
1種の薬剤のレシピエント上/内部における量をその薬
剤の有効閾値以上にするのに十分な薬剤の他の用量また
は他の薬物の初期用量を放出する。第一および第二の薬
剤を投薬する場合には、第一および第二の薬剤の投与を
循環させて、少なくとも1種の薬剤をその薬剤の有効閾
値以上に常に維持することによって所望の効果を達成す
る。この反復投薬アプローチは宿主動物および環境を最
小限の薬剤に暴露して高レベルの有効性を維持するもの
である。たとえば第一および第二の薬剤は、他の薬剤が
その有効閾値以下に低下する直前に投与されるか、また
は第一の薬剤の数回の投薬が第二の薬剤の時折の投薬と
ともに、もしくは第一の薬剤のみの数回の投薬が提供さ
れる。
【0020】本発明の他の態様によれば、第一および第
二の薬剤は、2種の薬物のいずれかの薬物の過剰量を動
物に導入することなく、各薬剤の生体内における有効閾
値以上の量での存在が維持されるような様式で送達され
るか、または少なくとも1種の薬物が常に十分にその有
効閾値以上であることが保証されるような様式で交互に
送達される。
【0021】本発明のさらに他の態様によれば、電気機
械的微小送達システムは、複数個の異なる薬剤を指定さ
れた期間中、所望の順序およびタイミングで供給するた
めに使用することができる。すなわち、たとえば抗生物
質または寄生虫殺滅剤を上述のように毎月送達させるこ
とが可能であり、また他の薬物たとえば動物の成長を刺
激するホルモンを提供することもできる。電気機械的微
小送達システムの使用は、長期間にわたり動物に必要な
すべての薬物をプログラムされた電気機械的微小送達シ
ステムの飼育者による1回の適用によって提供すること
を可能にする。このような方法は、動物の反復する取扱
いを回避し、宿主に毒性を誘導する用量の投薬を回避
し、最小の薬剤用量で効果を最大にするにとにより、か
なりの時間および経費の節減を可能にする。
【0022】本発明のさらに他の態様によれば、各投薬
時に送達される薬剤の量は、特定の高いまたは低い疾患
パターンの処置に要求される薬剤の量に相関させること
ができる。すなわち、寄生虫の感染がとくに一般的な、
たとえば春または夏のような期間には、たとえば1回の
用量によって提供される薬剤の量を増大させるかもしく
は以後の用量をより高頻度に送達させ、秋および冬また
は寄生虫の感染があまり一般的ではない期間は有効閾値
よりわずかに高いレベルに減少させることができる。
【0023】本発明のさらに他の態様によれば、ヒトお
よび動物用の異なる複数個の薬剤を様々な期間、自動的
に投薬することができる。たとえば、2種の薬物の使用
に、それらの相互作用の傾向および副作用の発生が懸念
される場合である。本発明の方法によれば、第一の薬剤
を送達させ、第二の薬剤と相互作用する可能性があると
思われるレベル以下に低下させる。ついで、第二の薬剤
を投与し、次に第一の薬剤が再導入される前に十分に低
いレベルまで低下させる。すなわち一方の薬剤が投与さ
れる各時点に投薬担当者が立ち会う必要はなく、患者に
適当な時点での投薬が行われることが保証される。すな
わち、複雑な投薬基準の正確かつ精密な送達が、担当者
が立ち会わないで自動的様式で達成され、総括的な治療
効果から患者のコンプライアンスおよび臨床医の投与エ
ラーの問題は排除される。
【0024】本発明のさらに他の態様は、薬剤の初期用
量の導入および薬剤のたとえば一次速度減衰での低下が
包含される。薬剤が確立されている有効閾値以下に低下
する前に、電気機械的微小送達システムは、患者におけ
る薬剤の量をその薬剤の有効閾値以上に維持するために
第二の用量を放出する。
【0025】電気機械的微小送達システムは、局所的
に、胃内に適用、または移植が可能なように十分小さ
い。必要に応じて、電気機械的微小送達システムにより
提供される投与量は各用量毎に単一のコンパートメント
内に維持されるか、または大用量の場合は2個もしくは
それ以上のコンパートメントを使用することによって達
成される。
【0026】本発明のさらに他の態様は、単一のコンパ
ートメント内部での2種またはそれ以上の薬剤の混合、
または適用時において患者に利用される2種の薬剤の所
望のバランスの達成である。単一のコンパートメント内
に配剤される2種の薬剤は、互いに相乗的に相互作用す
るように選択されるか、または2種の薬剤のほぼ同じ時
点での投薬が望ましいことに基づいて単純に選択され
る。別個のコンパートメントから配剤される場合は、薬
剤は通常、共生様式で相互作用し、本発明の方法の有効
性がさらに改良される。
【0027】以上のおよび他の本発明の目的、特徴およ
び利点は添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を
考慮すれば明らかになるものと確信する。参照される図
面は本技術分野の熟練者に本発明の作成および使用が可
能なように、本発明の様々な態様を記述するものであ
る。以下の説明は本発明の原理を単に例示するものであ
り、請求の範囲を限定するものと解するべきではない。
【0028】
【発明の実施の形態】図2および2Aには本発明の教示
を実行するために使用できる電気機械的微小送達システ
ムが全体的に100として示されている。電気機械的微
小送達システム100にはハウジング104を包含し、
その内部には複数個のコンパートメント108が形成さ
れている。コンパートメント108はそれぞれ上部開口
端108aを有し、その上方には破壊または除去可能な
キャップ112が配置される。キャップ112は所望の
時点で1もしくは2以上の側面が破壊されるようにハウ
ジング104に付着させるか、または複数個の割線11
6がその内部に配剤された医薬によって強く接触された
場合にキャップ112が開くように作成できる。
【0029】図2に示すように、コンパートメント10
8は最大の投薬容量を達成し、それが占める空間が最小
になるよう幾列にも連続して並べられる。2列のコンパ
ートメント108の一方の端には収納コンパートメント
120が配置される。収納コンパートメント120には
電池124、オシレーター128およびタイミング回路
132が収納される。またレシーバーおよびアンテナ1
36が提供されてもよい。電池124、オシレーター1
28、タイミング回路132およびレシーバー/アンテ
ナ136(提供された場合)は基板140の上に搭載さ
れ、基板140は収納コンパートメント120および他
のコンパートメント108の床部を形成する。
【0030】各コンパートメント108には、図2Aに
示す薬剤封入嚢150が配置される。薬剤封入嚢150
は上方開口部154および医薬を保持するための嚢部1
50内にボイド158を有する。各薬剤封入嚢150の
上方開口部154は相当するコンパートメントの開口部
108aに隣接付着される。薬剤封入嚢は、薬剤送達シ
ステムが施される動物に送達される薬剤用量を保持する
ために提供される。薬剤用量は固体たとえば錠剤、粉末
および顆粒、半固体たとえば軟膏およびクリーム、また
さらに溶液、懸濁液および乳化液として処方される。
【0031】薬剤封入嚢は通常、可撓性で化学的に不活
性な材料によって作成される。嚢部の形成に使用される
正確な材料は、投与される薬剤に依存して変動する。数
種の適当な材料が米国特許第5,167,625号に掲
載されている。この記載はとくに本明細書に導入され
る。
【0032】基板床部140上の各コンパートメント1
08の底部には点火式気体発生要素、通常は加熱要素に
加えられた電気シグナルから生じる熱に応答して点火し
て気体を産生するビーズ材料162が配置される。この
気体が相当するコンパートメントに充満して圧力が生じ
る。別法として、非毒性の泡を点火材料によって生成さ
せ、同様に相当するコンパートメント108に充満させ
てもよい。コンパートメント108に気体が充満する
と、気体は相当する薬剤封入嚢150を上方に押し上
げ、ついで薬剤封入嚢150はそこに含有された薬剤処
方をキャップ112に向けて押し上げ、それが破壊さ
れ、薬剤封入嚢が外転して薬剤処方が排出される。図2
Aの薬剤封入嚢150bはコンパートメント108bか
ら完全に外転した状態を示し、最初に薬剤封入嚢に含有
されていたすべての処方薬剤、すなわち用量が患者に投
与されることが保証される。
【0033】点火式気体発生材料162はたとえばニト
ロセルロース、ニトログリセリン、ヒドラジンまたはポ
リビニルナイトレートの組成物とすることができる。図
には示していないが、第二のまたはさらにそれ以後の点
火式気体発生ビーズを各コンパートメント内に包含さ
せ、最初のビーズが発火したのちに発火して各コンパー
トメントからの薬剤処方の完全な放出をさらに保証する
ことも可能である。
【0034】オシレーター128(図2)はオシレータ
ーシグナルをタイミング回路132に供給し、タイミン
グ回路は電池124を点火式気体発生ビーズ162に、
ある種の好ましい順序で(ビーズの活性化に)、また異
なるビーズの活性化の間には予め定められた遅延をもた
せて、選択的に連結するように適用される。これによっ
て、長期間にわたる患者(動物またはヒト)への薬剤処
方の用量が放出および投与される。
【0035】タイミング回路132は電池124を導線
166を用いて点火式気体発生ビーズ162に選択的か
つ継続的に連結する。基板140の下方に配置されるよ
うに示されているが、導線は基板内もしくは基板上に配
線することもできる。すなわち、タイミング回路は長期
間にわたって多数の治療薬剤の用量の放出を選択的に誘
導することができる。たとえば、コンパートメント10
8の半分には第一の殺虫剤を充填し、他の半分には第二
の殺虫剤を充填することができる。タイミング回路13
2は第一の殺虫剤を有するコンパートメントからの放出
を作動させ、ついで予め定められたある遅延後に第二の
殺虫剤を含有するコンパートメントからの放出を作動さ
せるようにプログラムすることができる。必要に応じ
て、用量は2個またはそれ以上のコンパートメントの作
動によって提供することもできる。
【0036】このような様式で、電気機械的微小送達シ
ステム100における1回の適用により一連の医薬用量
を長期間にわたって送達することができる。たとえば、
寄生虫殺滅剤が毎月放出されるとすると、電気機械的微
小送達システム100の1回の適用ではまるまる8カ月
間の動物の処置が可能である。本発明の以前には、牧場
経営者は通常、医薬の投与のために毎月動物を集める
か、または初期には危険な高用量の薬物を、それに続く
長期間には薬物拡散デバイスの枯渇によって治療レベル
以下の薬物を生じる拡散デバイスを使用しなければなら
なかった。さらに拡散制御デバイスは、送達する薬物の
化学構造および反応性が送達曲線に重大な影響を与え、
問題を生じることが多い。
【0037】本発明は、剤形の1回の適用で薬物の周期
的投与を可能にする利点を提供する。微小送達デバイス
100は、薬物の放出パターンの制御を薬物の拡散また
は他の薬物関連物理化学的現象に依存しないので、薬物
の化学的構造はその用量の送達に影響しない。したがっ
て、薬物の効果の改良に加えて、かなりの製品開発経費
の節約が達成される。
【0038】本発明の方法のさらに他の利点は、電気機
械的微小送達システム100が初期用量の投与を開始す
る時点を使用者が制御できることである。レシーバーお
よびアンテナ136にシグナルを遠隔から伝達するよう
に、トランスミッター170が提供される。トランスミ
ッター170からのシグナルは、タイミング回路132
を作動させ、それによって、タイミング回路は使用者に
所望の様式で薬物の投与を引き起こさせる。すなわち、
牧場経営者は各畜牛に、それぞれ6カ月供給される抗生
物質を含有する電気機械的微小送達システム2個を適用
することができる。1個の電気機械的微小送達システム
は移植直後に抗生物質の放出を開始するように作動させ
る。他方の電気機械的微小送達システム100は約6カ
月後にトランスミッター170により作動させることが
できる。このようにして、牧場経営者は、剤形の1回の
投与で抗生物質の1年間の投与基準の利益を享受でき
る。同様に、ワクチンの初期用量を移植直後に作動させ
る電気機械的微小送達システムの一つに配剤し、ワクチ
ンのブースター用量を含有する他方の電気機械的微小送
達システムは以後のこのようなブースターが望ましいか
または必要な時点で作動させることができる。医薬の年
間投与は動物の取扱いの頻度を低下させ、また薬物の効
果を上昇させることにより大量の時間と経費の節減を可
能にする。この方法はまた、旧来の拡散デバイスの持続
期間をはるかに越える長期の処置期間を提供し、一方、
宿主毒性、治療量以下の薬物レベル、寄生虫殺滅剤に対
する抵抗性、およびタキフィラキシーの問題を解消させ
る。
【0039】電気機械的微小送達システムは、多くの異
なる実施態様に形成することができる。たとえば、図3
には、全体を200として指示し、細長い管状のハウジ
ング204を有する電気機械的微小送達システムが示さ
れている。ハウジングの内部には中央コンパートメント
またはベシクル208および複数個の他のベシクル21
2が図に示すように、中央ベシクルの周囲に環状に配置
される。ベシクル208および212はハウジング20
4の実質的に全長に沿い互いに全体的に平行して伸展
し、ハウジングの上端204aの開口部を包含する。複
数個の破壊可能部分216aを有するカバー216がハ
ウジング204の上端204a上に配置され、ベシクル
の開口部を覆うが、適当な圧力がベシクルの内部からカ
バーに供給された場合には同様に破壊されて、ベシクル
の内容物の放出を可能にする。ベシクル212は全体的
に同じサイズに示されているが、異なる量の薬物の送達
を可能にするために異なるサイズおよび形状のベシクル
を提供することもできる。
【0040】ハウジング204にはまた、底部コンパー
トメント220も包含され、ここには電池224、オシ
レーター228、およびタイミング回路232が配置さ
れる。コンパートメント220はベシクル208および
212から、複数個の点火式気体発生ビーズ240が設
置される床部、または基板236によって分離される。
回路成分224、228および232は図2の実施態様
について説明したのと同じ様式で点火式気体発生ビーズ
240を選択的かつ継続的に発火させる。
【0041】各ベシクル208および212中には、そ
れらの底部近くにピストンまたはプランジャー244が
配置される。プランジャー244の側表面は、相当する
ベシクルの側壁の内部に合致し、滑合して、プランジャ
ーがベシクル内で気体の圧力によって上方に押し上げら
れると、それはベシクル内に含まれる薬物組成物をハウ
ジングの外に押し出すような形状とする。プランジャー
244は点火式気体発生ビーズ(または他の幾何学的形
状)240の活性化によって相当するベシクル内を上方
に押し上げられる。薬物組成物が気体自体によってベシ
クル208の外に押し出される場合にはもちろん、プラ
ンジャー244を使用する必要はない。
【0042】プランジャー244はポリウレタン、合成
ゴム、シリコングリース、ペトロランタム、パラフィ
ン、蜜蝋またはベシクルの内部に緊密に適合して滑動可
能な他の材料で作成されるのが有利である。ハウジング
204の実例は、剛体に成型できるポリマー(ポリカー
ボネート、ABS、ポリエステル、または他の非弾性熱
可塑性または熱硬化性樹脂)から作成されてもまた金属
で形成されてもよい。
【0043】電気機械的微小送達システム200は、多
数のベシクル208および212が投与すべき医薬の多
数の用量を保持できる点で有利である。たとえば、月ベ
ースで投与量の変更を所望の場合でも、電気機械的微小
送達システム200は付加的な剤形の移植または他の方
法での適用を必要とすることなく1年以上も薬物を提供
することができる。
【0044】本発明の方法による様式で薬物を投与する
ためには、他の電気機械的微小送達システムを採用する
こともできる。たとえば Jacobsenらの米国特許第5,
603,354号(本発明の譲受人に譲渡された。この
引用によって本明細書に導入される)に記載されている
容量測定ポンプを利用できる。同様に、米国特許第5,
618,269号に開示されている圧力駆動性の付着可
能な局所液体送達システムおよび米国特許出願第08/
434,463号に開示されているピストン作動性の付
着可能な局所液体送達システム(両者とも Jacobsen
ら)も本発明によって薬剤を送達するために使用するこ
とができる。
【0045】図4には、各用量の送達後一次速度減衰に
従う本発明の原理による投薬方法を証明するグラフを示
す。例示の目的で、グラフにはハエの殺滅に用いられる
耳タグデバイスの形状において利用可能な薬剤の量を示
す。
【0046】実線304で表わされる第一の薬剤の初期
用量300がハエの殺滅のために提供される。ここでは
動物の耳にクランプで止める耳タグとして示すが、本技
術分野の熟練者には自明のように、このデバイスは移植
しても、胃内に配置しても、また他の領域に配置されて
もよい。さらに、第一の薬剤は、電気機械的微小送達シ
ステムのコンパートメント内の内容を限定する意味とし
て考慮すべきではない。2種もしくはそれ以上の薬剤を
同時投与のために微小送達デバイスの1つのコンパート
メント内に配剤することもできる。
【0047】図4に示すように、初期用量は約1400
mgである。しかしながら本技術分野の熟練者には自明
のように、この量は使用する薬剤、動物の種類およびサ
イズ、ならびに疾患の両者に依存する。例示の目的で、
このような目的で使用できる多くの寄生虫の中で本技術
分野の熟練者に周知の寄生性のハエの侵入に対する処置
を取り上げる。約30日後に、第一の寄生虫殺滅剤30
4のレベルはほぼ有効閾値308近くに低下する。第一
の薬剤304の付加量の提供ではなく、電気機械的微小
送達システム(図2または図3)は、312で示した投
与量を提供するためコンパートメントまたはベシクルか
らの第二の薬剤310の排出を作動するようにプログラ
ムされる。図4に示すように、1400mgの第二の薬
剤が、第一の薬剤304で殺滅されなかった寄生虫を殺
滅するために提供される。
【0048】第二の薬剤310がその有効閾値308に
低下した時点で、第一の薬剤304のレベルを1400
mg投与の場合にまで戻すのに十分な量の第一の薬剤3
04が電気機械的微小送達システムにより再び提供され
る。標的用量に到達するのに要する第一の薬剤304の
量は、第一の用量からの第一の薬剤が残留するので初期
用量に要した量よりも少ない。すなわち各薬剤の第二お
よびそれ以後の投薬は通常、より少ない量で、または薬
剤レベルが宿主毒性の危険のあるレベルまで上昇するの
を防止するのに十分な期間遅延させて行うことができ
る。図4に示すように、初期用量以後は、各薬剤につい
て約900mgの用量が用いられる。
【0049】上述のように薬剤を循環させることによ
り、かなりの利点が達成される。第一に重要な点は、循
環が標的寄生虫における寄生虫殺滅剤に対する抵抗性の
発生を防止することである。寄生虫の侵入を排除するた
めに十分有効閾値以上の少なくとも1種の薬剤が常に存
在する。2種の循環薬剤が通常は薬剤に対する抵抗性の
発生を伴う治療量以下の薬剤レベルで存在することによ
る多世代の寄生虫の代謝回転は防止される。このように
して、抵抗性は実質的に排除される。
【0050】循環のさらに他の利点は、薬剤の反復する
補充が宿主の総薬剤暴露を最小限に保持することであ
る。図4に示すように、1個のデバイスの適用によって
動物に約5カ月間の有効な処置が提供される。同様の処
置パターンを慣用の剤形、たとえば従来の拡散デバイス
で達成するためには、牧場経営者、管理者等は動物を集
め、5カ月毎にまたは周期的に繰り返し拡散型デバイス
で第一または第二の薬剤による処置を行うことが要求さ
れる。多数の動物を取り扱う場合には、このような操作
に要する時間と経費は莫大なものである。
【0051】図4Aには図4のグラフにより示される投
薬方法を実行するために用いられる方法のフローチャー
トを示す。初期工程320は動物へのデバイスの適用に
より行われる。デバイスは首の周りに付着させても、ま
た耳タグもしくは局所処置を与える類似のデバイスとし
てもよく、また動物の耳等に移植するか、または反芻動
物の反芻胃に維持させるために経口投与して、薬物を血
流中に提供することもできる。
【0052】第二工程324は、薬剤の有効閾値を越え
るのに十分な量の第一の薬剤の初期用量を提供すること
によって達成される。これに続いて、第一の薬剤が有効
閾値以上のレベルにある間に第二の薬剤の初期用量を提
供する第三の工程328が行われる。
【0053】第四工程334は第二の薬剤が動物の体内
に第二の薬剤の有効閾値以上に残留している間に、第一
の薬剤の第二の用量を供給することによって行われる。
第一および第二の薬剤の有効閾値は多くの場合異なるこ
とは本技術分野の熟練者には自明の通りである。しかし
ながら、参照を容易にするために、2種の薬剤の有効閾
値は同じであるように示してある。
【0054】336と表示したように、投薬パターンは
予め定められた期間たとえば6カ月間継続できる。通常
電気機械的微小送達システムが使用される実際の期間は
寄生虫の侵入パターンならびに電気機械的微小送達シス
テム中に保持される第一および第二の薬剤の量に依存す
る。
【0055】図4のグラフには第一および第二の薬剤が
交互にそれらの有効閾値以下に低下する場合を示した
が、本技術分野の熟練者には自明のように所望の投薬パ
ターンは処置の全期間を通じて両薬剤をそれらの有効閾
値以上に保持することである。したがって、第一および
第二の薬剤を1カ月のベースで交替させるのではなく、
投薬を2週間隔のベースで行うこと、またはより大用量
を供給することも可能である。しかしながら、このよう
な用量は拡散型デバイスによる投与に伴う危険の可能性
がある用量より十分低いものでなければならない。
【0056】2週間隔の投薬を選択する場合にはさらに
多数のコンパートメントが使用されるが、第二およびそ
れ以後の各薬剤の用量は、各一次速度曲線の頂部に示さ
れる薬剤レベルをもたらすより実質的に低い必要がある
ことから、用いられる各薬剤の総量は比較的類似するこ
とになる。
【0057】
【実施例】実施例1 図4および4Aのグラフおよびフローチャートに従い、
ペルメスリンおよびクロルピリフォス殺虫剤を図2およ
び2Aの電気機械的微小送達システム100に配剤し、
外部寄生虫たとえばツノサシバエの制御のために、動物
の耳に耳タグとして付着させる。殺虫剤は、溶媒、ポリ
マーおよび1カ月の期間にわたって排出される用量の遅
放性放出に必要な他の添加物を配合して処方される。ペ
ルメスリンの第一の用量は利用可能なペルメスリンの量
を有効閾値以上に上昇させるのに十分な量で供給され
る。利用可能なペルメスリンの量に一次速度減衰曲線を
適用して、ペルメスリンが、1カ月間有効閾値以上に止
まるように処方される。同様に、電気機械的微小送達シ
ステム100はクロルピリフォスの有効閾値以上の薬剤
レベルをもたらし、1カ月間有効閾値以上に維持するの
に十分な量を放出するようにプログラムされる。電気機
械的微小送達システム100は、ペルメスリンの第一の
用量が放出されて4週後にクロルピリフォスの最大用量
を保持するコンパートメントを作動させる。
【0058】クロルピリフォスの第一の用量が放出され
て4週後に、電気機械的微小送達システムは再び、ペル
メスリンの付加的用量を放出させるために、その薬剤を
含有するコンパートメントを作動させる。初期のペルメ
スリン用量からのペルメスリンの残留量のため、第二の
ペルメスリン用量は第一にペルメスリン用量の一部分と
されることになる。図4によれば、第二のペルメスリン
用量は初期のペルメスリン用量の約65%である。した
がって、電気機械的微小送達システムは、個々のコンパ
ートメントが第一のおよび以後のすべての用量を放出す
るようにプログラムされる。
【0059】第一および第二の薬剤の交互の投薬を8個
のコンパートメント108それぞれが空になるまで継続
することによって、電気機械的微小送達システム100
は寄生虫の侵入を防止する用量を6カ月間提供する。こ
れは単一のデバイスの適用により行われ、牧場経営者ま
たは管理者に時間と経費の節減を可能にし、一方、両薬
剤を宿主毒性の誘導の可能性があるレベル未満に保持す
ることを可能にする。さらに有害生物殺滅剤の連続的な
補充および交互の交替では、耐性の発生に必要な致死量
以下の殺虫剤への暴露という条件下における多世代寄生
虫の代謝回転を防止するので耐性の発生はほぼ消失す
る。本発明によれば本明細書で用いられる交互の交替に
は両者が交互の順序たとえばA-B-A-B・・・、また
は他のある種の組合せ、たとえばA-A-B-A-A-B-A
-B-B・・・のような予め定められた期間内の寄生虫等
の脅威および侵入を最も効率的に最小限とし、一方で
は、動物に対する毒性の危険を最小限にするのに望まし
い組合せが包含されることを認識することが重要であ
る。
【0060】図5を参照すれば、本発明による他の投薬
操作のグラフが示されている。第一薬剤の初期の第一用
量400は実線404によって示されるレベルで提供さ
れる。第一の薬剤の初期の第一用量400は約1400
mgである。この量で、動物上または耳タグのようなデ
バイスの形態上で利用可能な第一の薬剤量は約60日
間、有効レベル408以上に維持される。
【0061】第一の薬剤の放出から約1カ月後に、点線
416で示す第二の薬剤の初期用量412を放出させ
る。放出される第二の薬剤416の量も1400mgで
あり、第二の薬剤の有効閾値未満に低下するには約60
日間を要する。参照を容易にするため、第二の薬剤の有
効閾値は、第一の薬剤の有効閾値208と同じとして示
す。放出される薬剤の量および投薬からその薬剤の治療
下レベルへの低下までの間の期間の決定に各薬剤の有効
閾値を考慮しなければならないことは本技術分野の熟練
者には自明の通りである。
【0062】図4における投薬基準とは異なり、各投薬
で送達される薬剤の量は同一に保持される。すなわち、
第一の薬剤のレベルは500mgに低下しているので、
220で示すように1400mgの第二の用量が提供さ
れると、治療的に利用可能な薬剤は1900mgにな
る。同様に、424で示すように全 1400mg用量
の第二の薬剤の使用により、第二の薬剤のレベルにも類
似の上昇が達成される。
【0063】図5には、428で指示するように、第一
の薬剤の第三の用量も示す。第三の用量428も140
0mgであり、それにより第一の薬剤の量は2000m
gをわずかに越えるピークに達する。2種の薬剤は、第
一の薬剤については432、第二の薬剤については43
6で示すように、いずれも一次速度減衰により消失する
かまたは分解する。
【0064】以後の各投薬により動物における薬剤レベ
ルの上昇が達成されるような薬剤の投薬には、数種の方
法を有利に使用することができる。第一に、目的が電気
機械的微小送達システムの製造の単純化である場合に
は、その方法ではシステムの各コンパートメントが第一
の薬剤の同量を有するように製造される。同様に第二の
薬剤を含有する各コンパートメントにも同量の薬剤を含
有させる。電気機械的微小送達システム100または2
00がそれぞれ各薬剤の第一の用量(高用量)を放出す
るようにプログラムすることが要求されるのではなく、
システムはそれぞれ第一および第二の薬剤を有するコン
パートメントが交互のパターンで放出されることを保証
するのみでよい。第一および第二の薬剤の蓄積を防止す
るために、各薬剤の第二の用量以後の投薬は、すべて単
に遅延させることになる。
【0065】別法では、図5に示すように、投薬レベル
によって達成される段階的な増量は投薬と侵入パターン
の間の関係を改良するために用いられる。たとえば、特
定の寄生虫の侵入が特定の月または期間に一般的である
場合には、電気機械的微小送達システムはその侵入時期
に薬剤の一方または両者のとくに高用量を含有するコン
パートメントが放出されるようにプログラムすることが
できる。侵入時期以後の投薬は、高レベルの進入のない
時期の所望のレベルに戻るように修正される。
【0066】投薬パターンにはもちろん、単一の薬剤を
使用することもできる。図5から本技術分野の熟練者に
は自明のように、送達すべきいずれかの薬剤は、薬剤の
用量を最小限に維持する一方、その有効閾値以上の利用
可能な薬剤量を残留させるように周期的に投与すること
ができる。このような様式で、薬剤の利用可能な量は抵
抗性の発生に必要な治療下レベル以上に維持されるの
で、抵抗性の発生は著しく低下する。
【0067】次に図5Aを参照すれば、これには図2な
いし3に示したような微小送達デバイスの使用を表すグ
ラフが示されている。デバイスは504に指示した侵入
時期に各薬剤を相関させて各薬剤の治療的に利用可能な
量を選択的に制御するために使用される。実線512で
示される第一の薬剤の初期用量508は1400mgで
あり、第一の薬剤についての有効閾値は700mgであ
る。すなわち第一の薬剤508は約30日後に有効閾値
514に低下する。
【0068】点線516によって指示される第二の薬剤
が提供される。その初期用量520は1400mgであ
り、第二の薬剤516は第一の薬剤と同じ有効閾値51
4を有する。第二の薬剤516の初期用量520は第一
の薬剤512の初期用量508の約15日後に提供され
る。
【0069】第一の薬剤512の第二の用量524は、
30日後に提供される。第一の薬剤5122つ入て利用
可能レベル1400mgを達成するための第二の用量5
24は700mgである。
【0070】約45日目に、第二の薬剤516の第二の
用量528が提供されることになる。第二の薬剤516
の第二の用量528も700mgであり、それにより第
二の薬剤の利用な可能レベルは約1400mgに復す
る。
【0071】第一の薬剤512の第三の用量532は、
60日後に提供される。60日目はまた特定の寄生虫の
通常の侵入時期504のほぼ開始時期にも当たるので、
第一の薬剤512の第三の用量532は初期用量508
と同じ1400mgに増大される。第一の薬剤512の
第三の用量により約2100mgのレベルが達成され
る。この薬剤レベルの上昇は高レベルの侵入時期に動物
が寄生する危険を低下させることになる。
【0072】第二の薬剤516も、その第三の用量53
6の投与時にはより大量に放出され、そのレベルは約2
100mgに上昇する。各薬剤のレベルはそれぞれ、第
一および第二の薬剤1400mgの第四の用量540お
よび544の提供により約2450mgに上昇する。
【0073】侵入時期前の薬剤レベルに戻すため、各薬
剤についての第五の投薬550および554は各薬剤の
第四の投薬540および544から約60日を置いて行
われる。第一の薬剤は一過性に有効閾値以下に低下する
が、第二の薬剤は完全に治療レベルを維持し、必要量を
カバーしていることに留意することが重要である。さら
に図5Aに例示するように各薬剤のレベルは30日毎に
約50%に低下している。すなわち、たとえば用量54
0は80日目に第一の薬剤のレベルを2450mgに上
昇させるが、これは110日目には約1225mgに、
140日目には約612mgに低下する。第一の薬剤5
12の第五の用量550は790mgであり、第二の薬
剤516の第五の用量554と同じである。以後の処置
では用量700mgが提供される。
【0074】すなわち、電気機械的微小送達システム1
00または200を使用する方法は、使用者が利用可能
な薬剤レベルを侵入パターンと相関させて制御すること
を可能にすることが明らかである。注意深い計画によ
り、使用者は効果が最大になる最小量の薬剤を投与する
ことができる。これは、所望の投薬レベルを達成するた
めの各コンパートメントの放出のタイミングの調節、ま
たは各コンパートメントに含まれる第一もしくは第二の
薬剤の量の調整ついで予め定められたパターンでのコン
パートメントからの送達の作動によって達成できる。一
方の薬剤の第一の量が初期用量として送達された場合、
その薬剤の有効レベルの維持は、その薬剤の第二のおよ
び以後の投薬において第二のより少量の用量を適用する
か、または、同一の容量を提供し次の送達までの時間を
延長することによって実行することができる。同様に、
送達される薬剤のレベルは、送達する薬剤の量の変更お
よび/または薬剤を送達するタイミングの変化により寄
生虫の侵入の季節的変動に相当して修正することができ
る。
【0075】以上、主として動物の寄生虫の制御に関し
て説明したが、本技術分野の熟練者には自明のように、
本方法には多様な医薬的応用が考えられる。すなわち、
たとえば微小送達デバイス100または200は、医薬
をそれらの効果が最大になり、一方有害な副作用または
他の問題を最小限にするパターンで提供するようにプロ
グラムすることができる。さらに、微小送達デバイスは
患者に移植または付着させることができるので、薬剤は
最も効果的なサイクルで送達され、一方、患者の相対的
移動性は許容される。すなわち、本発明の原理は、動物
における寄生虫の制御の場合と同様にヒトにおける医薬
的応用にも等しく適用可能である。
【0076】次に図6には本発明の交互投薬操作を示
す。3種の薬剤はそれぞれ604、608および612
が動物に提供される。しかしながら、2種またはそれ以
上の薬剤が同時に十分な量で存在すると、処置された動
物は有害な副作用を発症することになる。副作用の種類
および程度は提供された薬剤の量に依存することは本技
術分野の熟練者には自明の通りである。
【0077】有害な副作用を防止するため、第一の薬剤
604は初期用量620で動物に供給される。提供され
た用量に基づき、第一の薬剤604の全身レベルは、時
間間隔Aののちに副作用を発症することなく第二の薬剤
608を導入できるレベルに低下する。すなわち、電気
機械的微小送達システム100(図2および2A)また
は200(図3)は時間間隔Aののちに第二の薬剤60
8の初期用量624を放出するようにプログラムされ
る。
【0078】一次速度曲線に従い、第二の薬剤608は
時間間隔Bののちに第三の薬剤612の初期用量628
の導入が可能な十分に低いレベルに低下する。第三の薬
剤612も第一の薬剤604の第二の用量632が導入
される時点Cまでに消失する。それぞれ第一、第二およ
び第三の薬剤604、608および612の交互の投薬
は、薬剤の送達の必要がもうなくなるまで、または電気
機械的微小送達システム100または200が完全に枯
渇するまで継続できる。
【0079】本明細書に記載され引用により導入される
米国特許第5,603,354号に開示されている電気
機械的微小ポンプのような電気機械的微小送達システム
の使用および応用も本発明の方法によって採用すること
ができる。図7には、内部に細長い空洞部が形成された
全体的に細長いハウジング774を含む、米国特許第
5,603,354号に開示された容量測定ポンプの透
視図を例示する。ハウジング774は例示的に、金属ま
たは硬質プラスチックで作成された外殻712および殻
712に対して配置される内部充填部から形成され、そ
の内部には中央に形成された空洞部を有する。充填部も
同様に金属または硬質プラスチックとすることができ
る。
【0080】ハウジング774の一端には、たとえばラ
テックスゴム、シリコンゴムまたはナイトライドゴムで
作成された弾性シート材料720が配置される。シート
材料720はハウジング774のその末端を充填し、空
洞部に沿って配置される開口部724による以外のハウ
ジング外部と空洞部の間の連絡を防止する。
【0081】注入口ダクト728は全体的にシート材料
720に隣接するハウジング774内に形成されて空洞
部と連絡し、排出口ダクト732も同様にハウジング内
に形成され、その他端において空洞部と連絡する。導管
736および740はそれぞれ、ダクト728および7
32を液体ソース744および液体シンク748に連結
する。逆止め弁752および756がそれぞれ導管73
6および740内に配置され、液体が液体ソース744
から空洞部に流れて逆流は防止され、液体が空洞部から
液体シンク748に流れ逆流は防止されることになる。
液体ソース744は任意の液体ソースとすることが可能
で、患者に投与される液体の瓶を包含するIV投与セット
と同様に、液体シンク748に液体をポンプで送れるこ
とが望ましい。この場合、液体ソース744は瓶であ
り、液体シンク748は液体を受容する患者である。も
ちろん以下の説明からさらに明らかになるように、この
液体ポンプは様々な環境で使用することができる。
【0082】細長いシャフトまたはプランジャー760
はシート材料720の開口部724内に配置され、それ
は少なくとも部分的にハウジング774の空洞部内に延
長される。シャフト760は円形の断面図を有し、シャ
フトは開口部724と空洞部内を前後に往復式に移動で
きるように空洞部の断面よりもわずかに小さい周囲を有
する。開口部724は好ましくはシャフト760の断面
の形状に類似の形状とし、好ましくはシャフトを完全に
取り囲んで包み込み括約性のシールを形成して空洞部か
らの液体の漏出を防止するように、サイズを同一または
わずかに小さくする。開口部は弾性シート材料720内
に形成されるので、それらの形状は同一ではなくても開
口部はシャフト760の形状に合致する。本技術分野の
熟練者には自明のように、さらに形状が異なるとシール
の効果は低下することになる。
【0083】シャフト760の遊離端にはバンパーパッ
ド764が配置される。コイル状バネ768がハウジン
グの外部に位置するシャフト760の部分の周囲に配置
され、バンパーパッド764がハウジングから外側に外
れないように偏向力を与える。
【0084】ハウジング774の頂部には支持バー77
2を搭載させて、そこから前方に延長させ、制止突起7
76をバー772上に滑動可能に搭載させ、バーに沿っ
て前方および後方に滑動できるようにする。制止突起7
76中にはセットスクリュー780を提供して、制止突
起のバー上の位置をセットまたは固定される。制止突起
776は下方に、バンパーパッド764が移動可能な経
路上の位置まで延長され、バンパーパッドしたがってシ
ャフト760が制止突起の位置を越えてハウジング77
4から外れることを防止する。バンパーパッド764
は、バンパーパッド764およびシャフト760がハウ
ジング774からさらに外側に動くことを妨げられてい
ることを例示するために、制止突起776の下部端に対
した位置で静止させてある。制止突起776のセットス
クリュー780によるセッティングが、ハウジング77
4の空洞部の内部でのシャフト760のストロークもし
くは可動域を決定する。
【0085】駆動機構784、たとえばソレノイドまた
はモーターはハウジング774の前面に配置され、ソレ
ノイド駆動コア788が図に示すようにバンパーパッド
764の方向に伸展している。駆動機構784を作動さ
せると(たとえば、ソレノイドに電流を送って)、駆動
コア788はバンパーパッド764の方向への移動を生
じ、それと噛み合い、バンパーパッドおよびシャフト7
60をハウジング774の方向に動かし、その結果、シ
ャフトはさらにハウジングの空洞部内に移動する。駆動
機構784を停止させると、駆動コア788は駆動機構
784内に引き込まれ、コイル状バネ768はバンパー
パッド764、したがってシャフト760をハウジング
から外側にバンパーパッドが制止突起776に接触する
まで移動させられる。駆動機構784を交互に作動、停
止させると、シャフト760のハウジング774の空洞
部内での往復運動が生じる。
【0086】操作に際し、シャフト760がさらに空洞
部内に移動すると、空洞部内の液体は導管740に強制
排出され、逆止め弁756を経由して液体シンク748
に入る。シャフト760が引っ張られるかまたは空洞部
の外に移動されると、空洞部内に陰圧を生じて、液体7
44が逆止め弁752を経由して空洞部内に引かれる。
シャフト760の往復運動が継続されることにより、液
体ソース744から液体シンク748への液体のポンプ
による汲み出しが行われる。
【0087】実施例2 本例では、図7に例示されたポンプ774ような電気機
械的微小送達システムにより、メチルカルビトールもし
くは他の溶媒中60%w/w溶液として処方された外部
寄生虫殺滅剤、ペルメトリンの維持用量10〜200μ
l/日がイヌまたはネコの毛および皮膚に自動的に送達
される。1日に送達される容量(μl)は動物のサイズ
および問題の寄生虫の感受性によって決定される。多く
の場合、ノミおよびダニが標的寄生虫である。維持用量
は、寄生虫殺滅剤の最小量で高レベルの寄生虫制御が提
供されるように選択される。以前に処置されていない動
物では、処置の最初の日に初期負荷用量を与えること
が、多くの場合、望ましく有利である。負荷用量は通
常、100〜1500μlの間で変動する。負荷用量は
宿主動物上の寄生虫殺滅剤のレベルを急速に致死量の範
囲に上昇させ、したがって不快な寄生虫の急速な殺滅を
提供し、宿主動物に急速な安泰を提供する。ついで維持
用量が、数週から1年までの長期間にわたり許容される
レベル(>80%の効果が通常望ましい)で寄生虫の侵
入を制御するのに十分なレベルで維持される。負荷用量
およびすべての維持用量に十分な薬剤が、プログラムさ
れた用量を配剤する電気機械的微小送達システムの貯蔵
部容器に包含される。
【0088】実施例3 本明細書に記載され引用により導入された図7に例示の
電気機械的微小ポンプのような電気機械的微小送達シス
テムの、外部寄生虫および内部寄生虫両者の制御のため
の長期の自動的な局所送達における使用および応用が開
示される。この好ましい実施態様においては、寄生虫殺
滅剤は適当な溶媒たとえばメチルカルビトール、Dowano
l またはヘキシレングリコールに溶解させたペルメトリ
ンとイベルメクチンの配合剤である。ペルメトリンは6
0%w/wの濃度で、イベルメクチンは1%w/wの濃
度で存在させる。配合処方は、実施例2に開示されたよ
うにして投薬されるが、標的寄生虫のスペクトルは外部
寄生虫(たとえば、ノミおよびダニ)および、たとえば
最終的には致命的な心臓糸状虫病の原因になる組織段階
のDirofilaria immitis の幼虫のような内部寄生虫の両
者を包含するように拡大される。一部の感受性の胃腸管
寄生虫もこの処方によって制御されるが、胃腸管寄生虫
(たとえば、鉤虫、回虫および鞭虫)の改良された制御
はイベルメクチンをミルベマイシンオキシムに置換する
ことによって達成される。イベルメクチンおよびミルベ
マイシンのクラスの寄生虫殺滅剤に対する Dirofilaria
immitis の著しい感受性により、Dirofilaria immitis
の100%駆除が達成される。電気機械的微小ポンプ薬剤
送達システムは動物管理者を頻回の手作業での投薬から
開放し、投薬が適正な時間に適正な量で行われることを
保証する。これは動物に中断されない薬物の適用を提供
し、頻回に繰り返し手作業での投薬に際して必然的に起
こる人的エラーによる寄生虫の侵入の可能性を排除す
る。
【0089】実施例4 本例では、電気機械的微小送達システムが、肺血栓症を
招く深部静脈血栓症の防止のための抗凝固剤エノキサパ
リンナトリウムの自動投与に使用される。電気機械的微
小ポンプは60mgのエノキサパリンナトリウム含有滅
菌溶液0.6ml/日を送達するようにプログラムされ
る。この薬剤は2回の分割用量に分けて留置カテーテル
または新たに挿入した小ゲージ皮下注射針により皮下に
投与される。通常、投薬は12時間置きに行われる。十
分な薬剤溶液が輸液セットの交換のための局所医薬プロ
トコールに応じて2〜3用量(1〜3日)分、付着させ
た薬剤貯蔵部に包含される。貯蔵部が空になったなら
ば、全アッセンブリーを外し、新しいアッセンブリーを
装着してスイッチを入れる。与えられた薬剤送達デバイ
スの使用期間は現在では留置カテーテルの有効期限によ
って限定される。長期間のカテーテルを使用できるよう
に留置カテーテル技術が進歩すれば、薬剤送達技術は数
カ月間の自動使用が完全に可能になる。精密かつ正確な
機器レベルを提供する小さな軽量の安価な電気機械的微
小ポンプは、患者が経費の高くつく病院環境を離れて自
宅に帰っても、治療の質が損なわれることはない。
【0090】実施例5 望ましくない塞栓および血栓(すなわち、血餅)を酵素
的に分解するタンパク性血栓溶解剤の投与は電気機械的
微小ポンプによって容易に達成される。生命の危険の可
能性がある冠動脈血栓または肺塞栓の処置に臨床的に有
用な3種の血栓溶解剤を以下の表に掲げる。
【表1】 いずれの場合も薬剤貯蔵部は所望の血栓溶解剤溶液を充
填する。ついで、電気機械的微小ポンプは、表内に特定
の指示に合致する予めプログラムされた速度で貯蔵部か
ら溶液を送達する。これらの薬剤の場合はすべて、所要
の送達速度は遅く持続時間は短いが、多くの場合、治療
的基準が進歩するに従って時間的な修正が要求されるよ
うになる。予めプログラムされた電気機械的微小ポンプ
は与えられた薬剤の正しい投薬基準での送達を保証し、
緊急時における治療の開始を実質的に促進する。電気機
械的微小ポンプの利用はまた、血栓溶解療法をパラメジ
カルおよび他の緊急医療担当分野の立場まで拡大し、病
院への輸送時に信頼できる治療を開始することを可能に
する。
【0091】実施例6 本例では、長期間にわたる非経口投与を必要とする薬剤
および有益物質の送達のために電気機械的微小ポンプま
たは他の電気機械的微小送達システムを採用する。これ
らの薬剤は化学的には、タンパク質、ペプチド、オリゴ
ヌクレオチドおよびDNAに分類される。これらの化学
的分類に含まれる薬剤の例には、ワクチン、遺伝子療
法、および有益な薬理学的作用を有し、遺伝子工学技術
によって製造される天然に存在するタンパク質がある。
電気機械的微小ポンプには、以下の一般的な投薬基準の
送達を容易にプログラムすることができる。
【表2】 電気機械的微小ポンプは与えられた薬剤から至適応答を
達成するプログラムを可能にする点で実質的な利点を提
供する。その小さなサイズと軽量は、患者が歩行可能性
を維持しながら精巧な慢性薬剤投与を受けることを可能
にする。多くの場合、治療施設において看護を要求され
る患者が電気機械的微小ポンプの使用により、家庭、職
場または他の選択された活動に復帰することを可能にす
る。
【0092】実施例7 実施例7では、外因性インスリンの投与による糖尿病患
者の血中グルコースレベルの正確な低下が、電気機械的
微小ポンプの使用によって達成される。このようなイン
スリンの投与は、この疾患の有害な合併症、たとえば失
明、臓器不全、皮膚潰瘍、および切断を要する四肢壊死
の発症の防止に必要である。しかしながら、グルコース
レベルは、意識の喪失および昏睡を生じる低血糖状態を
発生させるほどには低下させないことも重要である。グ
ルコースレベルを行き過ぎることなく適正なレベルに低
下させる必要なレベルの制御を達成するためには、1日
に何回も血中グルコースレベルをモニタリングして、同
時に投与するインスリンの量を調整することが要求され
る。モニタリングの頻度の増大と用量の調整はこの疾患
の有害作用の減少に直接関連する。目標は、連続的にイ
ンスリンレベルを制御するフィードバックを自動的に提
供し、それにより患者を生理学的に補正された代謝状態
に置くグルコースのモニタリングとインスリンの送達を
糖尿病患者に提供することである。図7に開示されたよ
うな電気機械的微小ポンプは、このタイプの閉ループ薬
剤送達システムにおける重要な要素である。
【0093】血中グルコースレベルの連続的モニタリン
グを提供できる数種のデバイスが、現在利用可能であ
る。これらのデバイスは小さな移植されたプローブ/セ
ンサー内で起こる分光光度的吸収、もしくはグルコース
の特異的な化学反応(大部分は酵素反応に基づく)の原
理により、または皮膚を横切るグルコースの輸送を増進
させるイオン電気導入経皮デバイスの部分として作動す
る。これらのモニターはすべて、グルコースレベルに比
例する電気出力シグナルを提供する。電気機械的微小ポ
ンプはモニターからの電気出力シグナルのレベルに応答
してインスリンを送達するようにプログラムされる。電
気機械的微小ポンプとモニターが閉ループインスリン薬
剤送達システムを構成し、これにより正常な生理学をシ
ミュレートし、糖尿病の有害な影響を実質的に消失させ
る連続的な、グルコース感受性インスリン療法が提供さ
れる。
【0094】実施例8 本例では、腫瘍の動脈血供給への化学療法剤の直接注入
により標的組織(すなわち、腫瘍組織)に高濃度の薬剤
を提供し、一方非標的組織における負担および随伴する
望ましくない副作用を低下させる。このアプローチは、
慣用の化学療法アプローチには通常反応しない肝臓癌
(原発性の癌および非肝臓原発癌に由来する転移癌)の
処置にきわめて有効である。図7に例示されたような電
気機械的微小ポンプは、化学療法剤の腫瘍への直接的な
動脈内注入を可能にする。化学療法剤の5-フルオロウ
ラシル(5-FU)もしくは5-フルオロ-2-デオキシウ
リジン(5-FUdR)を、肝動脈を介して連続的に動
脈内注入することが望ましい。これらの薬剤の全身静脈
内投与と比較すると、直接動脈内経路は、血中から肝臓
および腫瘍への薬剤の取り込みを10〜400倍に改善
する。これは投与された薬剤の99%までが血中から取
り込まれ、残りの微量が一般循環に入る残ることを意味
し、その結果、化学療法の望ましくない作用を、著しく
且つ臨床的に有意に低下させる。さらに腫瘍による薬剤
の取り込みが許容される緩徐な注入として投与された場
合には腫瘍内の薬剤濃度は周囲の正常肝組織の薬剤濃度
より5〜20倍高く、腫瘍への薬剤の優先的な標的化を
示すことが記録されている。電気機械的微小ポンプの送
達は以下のようにプログラムされる。
【表3】 カテーテルを直接肝動脈に留置し、電気機械的微小ポン
プに連結する。ポンプは外部に取換え可能または再充填
可能な貯蔵部とともに搭載されるか、または再充填可能
な貯蔵部とともに移植される。電気機械的微小ポンプは
小さいサイズにより患者の歩行にはほとんど制限はな
く、質の高い生活が可能であり、一方治療は外来患者に
対する基準で提供される。
【0095】実施例9 本例では、以下の表の内容により、電気機械的微小送達
システムの抗生物質、抗ウイルス剤および抗かび剤の非
経口的送達における有用性を証明する。これらの薬剤は
数日から数週間の期間、静脈内投与を要求する。多くの
他の薬剤も同様に、電気機械的微小ポンプから利益を享
受し、以下の表の内容は投与可能な薬剤の種類を限定も
しくは制限するものではない。図7に例示された電気機
械的微小ポンプのような電気機械的微小ポンプは、これ
らの薬剤の正確な投薬を提供する一方、患者は正常範囲
の活動および高い質の生活、とくに雇用および家庭生活
の維持を許容する完全な歩行が可能である。このポンプ
は、従来、患者に高い経費と正常なライフスタイルの完
全な喪失を強いることになった医療施設(たとえば病
院、クリニック、または他の入院施設)における投与を
要求した薬物療法を、患者の日常生活に最小限の影響し
か与えない低コスト治療に変換する。
【表4】
【0096】以上の実施例では、電気機械的微小ポンプ
は患者の生体組織内に移植するか、または電気機械的微
小ポンプは生体部分、たとえば四肢に装着することが望
ましい。たとえば電気機械的微小ポンプは患者の腕に付
着させ、その位置に接着剤、機械的付着(たとえば、可
撓性の調節可能なアームバンド)またはその組合せで固
定することができる。薬剤貯蔵部は貯蔵部が枯渇した場
合の迅速な交換を容易にする敏速連結取付け用具によっ
て電気機械的微小ポンプの注入口に連結する。同様に、
IVセットを、電気機械的微小ポンプの排出口に連結する
ことができる。現時点での医療実務においては、非経口
的薬剤送達に用いられる使い捨て部品の交換は、交換ま
でさらに長期間の使用例も報告されてはいるが、1〜3
日置きと指示されていてることに留意すべきである。本
発明によれば、全部品が、所望により電気機械的微小ポ
ンプを含めて、十分安価で使い捨てが可能である。した
がって、医療実務担当者は薬剤および送達デバイスの両
者の、各患者の個人的要求に最もよく合致する使用とい
う点で完全な融通性を獲得する。
【0097】使用する電気機械的微小送達システムとは
無関係に、薬剤療法の提供の保証に責任のある臨床医
は、確立された薬物動態学/薬力学的原理を利用し、デ
バイスによる至適投薬基準での送達をプログラムできる
ことは、本技術分野の熟練者には自明の通りである。こ
の情報によって、プログラマーは薬剤の放出時期を決定
するのみでなく、選択された送達システムが特定の使用
のための至適投薬基準を選択して様々な投薬レベルを提
供するように選択的に制御することができる。
【0098】本発明は多数の殺虫剤、寄生虫殺滅剤およ
び Merck Index に収載されている他の薬剤について望
ましいものであるが、現時点では以下の薬剤が、以上述
べた本発明の原理に従った投与にきわめて望ましいと考
えられる。 クロルピリフォス ダイアジノン ペルメトリン フィプロニル ラムダアシハロスリン ピリミフォスメチル イベルメクチン ドラメクチン モキシデクチン 昆虫成長調節物質 エノキサパリンナトリウム ウロキナーゼ ストレプトキナーゼ TPA エポエチンα フィルグラスチン インターフェロンα-2a ワクチン タンパク質抗原 受容体遺伝子をコードするプラスミドDNA 外因性インスリン 5-FU 5-FUdR イミペネム シラスタチン セフトリアキソンナトリウム セフォキシチンナトリウム フォスカルネット アンフォテリシンB アシクロビール
【0099】以上、1種または2種以上の薬剤の自動投
薬方法を開示する。本発明の範囲および精神から逸脱す
ることなく、多くの修飾を実施できることは、本技術分
野の熟練者には容易に認識できる通りである。本発明の
範囲は、前述の特許請求の範囲からなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薬剤が慣用の拡散法によって薬剤を放出するデ
バイスにより送達される場合の動物内部/表面における
薬剤レベルの一次速度減衰を示すグラフ。
【図2】本発明の方法の実施に使用できる電気機械的微
小送達システムの透視図。
【図2A】図2の電気機械的微小送達システムの部分破
断側断面図。
【図3】本発明の教示に従い使用できる電気機械的微小
送達システムの別の実施態様の等容の、破断、部分切断
図。
【図4】本発明の原理による反復交互投薬方法において
各用量の送達が一次速度減衰に従うことを示すグラフ。
【図4A】図4のグラフによって証明された投薬方法の
実施のために使用される過程のフローチャート。
【図5】本発明の他の投薬操作のグラフ。
【図5A】本発明によって実施される投薬操作の他のグ
ラフ。
【図6】本発明によって実施されるさらに他の投薬操作
の他のグラフ。
【図7】本発明の方法の実施に使用できる他の電気機械
的微小送達システムの透視図。

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の薬剤の自動投薬法にお
    いて、対象動物に投与する少なくとも1種の薬剤の複数
    の用量を含有する電気機械的微小送達システムを選択
    し、電気機械的微小送達システムを対象動物に対して適
    用し、電気機械的微小送達システムを少なくとも1種の
    薬剤を所望の投薬基準に従って対象動物に配剤するよう
    にプログラムし、電気機械的微小送達システムを少なく
    とも1種の薬剤の初期用量を対象動物に提供するように
    作動させ、ついで電気機械的微小送達システムを投薬基
    準に従って予め定められた時間に少なくとも1種の薬剤
    の少なくとも1種の他の継続用量を対象動物に提供する
    ように作動させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 初期用量の提供および少なくとも1種の
    他の継続用量の提供は、その用量の対象動物への局所適
    用を包含する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 初期用量の提供および少なくとも1種の
    他の継続用量の提供は、その用量の対象動物への内科的
    投薬を包含する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 初期用量は少なくとも1種の薬剤の負荷
    用量である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 継続用量は、初期用量よりも少ない維持
    用量である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種の薬剤は、少なくとも1
    種の外部寄生虫および内部寄生虫の制御のための寄生虫
    殺滅剤から選択される請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種の薬剤は、ペルメトリ
    ン、イベルメクチンおよびフィプロニルからなる群より
    選択される請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも1種の薬剤は、タンパク性血
    栓溶解剤から選択される請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 タンパク性血栓溶解剤は、ウロキナー
    ゼ、ストレプトキナーゼおよびTPAの少なくとも1種
    から選択される請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも1種の薬剤は、タンパク
    質、ペプチド、オリゴヌクレオチド、およびDNAの少
    なくとも1種から選択される請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種の薬剤は、エポエチン
    α、フィルグラスチム、インターフェロンα-2a、ワ
    クチン、タンパク質抗原および受容体遺伝子をコードす
    るプラスミドDNAからなる群より選択される請求項1
    0記載の方法。
  12. 【請求項12】 対象動物の少なくとも1種の生理学的
    状態のモニタリングおよび少なくとも1種の生理学的状
    態を表すデータの発生のために、電気機械的微小送達シ
    ステムと対象動物を連結するモニタリングデバイスをさ
    らに提供し、このデータに応じて投薬基準を自動的に調
    整することを包含する請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 モニタリングデバイスは血中グルコー
    スレベルのモニタリングデバイスから選択される請求項
    12記載の方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも1種の薬剤はインスリンか
    らなる請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 電気機械的微小送達システムの対象動
    物への適用は、対象動物の肝動脈へのカテーテルの留置
    である請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 少なくとも1種の薬剤は化学療法剤か
    ら選択される請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 化学療法剤は、5-FUおよび5-FU
    dRからなる群より選択される請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 少なくとも1種の薬剤は、抗生物質、
    抗ウイルス剤および抗かび剤からなる群より選択される
    請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも1種の薬剤は、イミペネ
    ム、シラスタチン、セフトリアキソンナトリウム、セフ
    ォキシチンナトリウム、フォスカルネット、アシクロビ
    ールおよびアンフォテリシンBから選択される請求項1
    8記載の方法。
  20. 【請求項20】 電気機械的微小送達システムは電気機
    械的微小ポンプである請求項1記載の方法。
  21. 【請求項21】 電気機械的微小送達システムの対象動
    物への適用は、電気機械的微小送達システムの対象動物
    の生体部分への付着からなる請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 電気機械的微小送達システムの適用
    は、電気機械的微小送達システムおよび対象動物へのIV
    セットの連結からなる請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 継続用量はそれぞれは対象動物内にお
    ける薬剤レベルが所望の最低値以上に保持されることを
    保証する予めプログラムされた間隔で提供される請求項
    1記載の方法。
  24. 【請求項24】 適用は、電気機械的微小送達システム
    の対象動物への移植からなる請求項1記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも2種の薬剤の対象動物への
    自動交互投薬方法において、内部に少なくとも1種の薬
    剤を保持させるために配置された複数個のコンパートメ
    ントを内部に有する電気機械的微小送達システムを選択
    し、その電気機械的微小送達システムを対象動物に対し
    て適用し、少なくとも1種の薬剤の第一の用量を電気機
    械的微小送達システムの第一のコンパートメントから対
    象動物に提供するように電気機械的微小送達システムを
    作動させ、ついで少なくとも1種の薬剤の第一の用量の
    投薬の後第一の予め定められた時間に電気機械的微小送
    達システムの第二のコンパートメントから少なくとも1
    種の薬剤の第二の用量を対象動物に提供するために電気
    機械的微小送達システムを作動させることからなる方
    法。
  26. 【請求項26】 さらに少なくとも1種の薬剤の第二の
    用量の投薬の後第二の予め定められた時間に少なくとも
    1種の薬剤の第三の用量を提供するために電気機械的微
    小送達システムを作動させることからなる請求項25記
    載の方法。
  27. 【請求項27】 さらに少なくとも1種の薬剤の付加的
    用量を各用量の投薬の間に予め定められた時間間隔を置
    いて送達することからなる請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 さらに少なくとも1種の薬剤の第一の
    量を複数個のコンパートメントの一つに提供し、残りの
    複数個のコンパートメントには少なくとも1種の薬剤の
    第一の量より少ない第二の量を提供することからなる請
    求項25記載の方法。
  29. 【請求項29】 さらに少なくとも1種の薬剤の第二の
    量を有するコンパートメントを、対象動物に利用可能な
    少なくとも1種の薬剤の量が少なくとも1種の薬剤の各
    用量の投薬後直ちに実質的に同じになるように互いに十
    分離れた間隔で放出させることからなる請求項28記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 さらに、少なくとも1種の薬剤の第一
    の量をコンパートメントの一つに提供し、残りの複数個
    のコンパートメントには少なくとも1種の薬剤の第一の
    量より多い第二の量を提供することからなる請求項25
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 さらに、複数個のコンパートメントに
    は少なくとも1種の薬剤の異なる量を提供し、そのコン
    パートメントを選択的に放出させることによって少なく
    とも1種の薬剤の所望のレベルを達成することからなる
    請求項25記載の方法。
  32. 【請求項32】 さらに、少なくとも1種の薬剤の付加
    的な用量を対象動物における少なくとも1種の薬剤のレ
    ベルが上昇するような様式で送達させることからなる請
    求項25記載の方法。
  33. 【請求項33】 電気機械的微小送達システムの適用に
    は、電気機械的微小送達システムの対象動物内への移植
    が包含される請求項25記載の方法。
  34. 【請求項34】 電気機械的微小送達システムの適用に
    は、電気機械的微小送達システムの対象動物への局所的
    な付着が包含される請求項25記載の方法。
  35. 【請求項35】 少なくとも1種の薬剤の第一の用量の
    提供は、対象動物に対する少なくとも1種の薬剤の有効
    閾値を越えるのに十分な量であり、少なくとも1種の薬
    剤の第二の用量の提供は、対象動物に対する少なくとも
    1種の薬剤の有効閾値を越えるのに十分な量であり、こ
    の間第一の用量のレベルは少なくとも1種の薬剤の有効
    閾値以上に維持されることからなる請求項25記載の方
    法。
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