JP2000155162A - アンテナの方向調整方法 - Google Patents

アンテナの方向調整方法

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JP2000155162A JP10253468A JP25346898A JP2000155162A JP 2000155162 A JP2000155162 A JP 2000155162A JP 10253468 A JP10253468 A JP 10253468A JP 25346898 A JP25346898 A JP 25346898A JP 2000155162 A JP2000155162 A JP 2000155162A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナが互いに正対した時に合成電界が最
大となる周波数を用いて、正規反射波存在区間における
アンテナの方向調整を行うことを目的とする。 【解決手段】 直接波電界値、反射波電界値及びこれら
の位相差から直接波電界値と反射波電界値の合成電界値
を算出し、求めた合成電界値から相対向するアンテナが
互いに正対した時に合成電界値が最大となる周波数を算
出し、実際の正規反射波存在区間において求めた周波数
を用いて相対向するアンテナにおける合成電界値が最大
となるように相対向するアンテナの方向調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナの方向調
整方法に関し、特に、UHF、SHF、EHF等の全て
の型式のアンテナの正規反射波存在区間におけるアンテ
ナの方向調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】我が国で商業ベースでのマイクロ波通信
が始まった昭和29年から今日まで、アンテナの方向調
整(方調)は、正規反射波の有無にかかわらず、使用予
定波あるいは使用帯域内のCW(キャリヤウェーブ、無
変調の単一波)で、送信側及び受信側が互いに連絡を取
り合い、水平方向(左右)及び垂直方向(上下)におい
て受信電波の電界が最大になるようにその方向を調整
し、アンテナを固定することにより行われている。
【0003】その後、昭和30年代の後半頃から我が国
のマイクロ波通信の過密化が進み、周波数の有効利用の
見地から、垂直及び水平の両偏波共用アンテナの使用が
進んだ。このため、アンテナの方向調整には、CW波単
一偏波で電界最大値となるような上下左右のアンテナ調
整作業に加えて、クロス比最良値を求める作業が加わっ
た。アンテナ方向調整によるクロス比最良値は、10K
m、20Km、…50Km…と遠く離れた送受のアンテ
ナがまさしく正対した時に実現する。
【0004】今日では、両偏波用アンテナの場合、CW
での正偏波電界最大値を求める方向調整の作業量より
も、その後に実施するクロス比最良値を求めるための方
向調整の作業量の方が、所要時間も困難さも多くなって
いる。しかも、いくつもの区間で、前者の作業による最
良位置と後者の作業による最終固定位置とは、場合によ
っては微妙に、場合によっては極めて大きく異なる。従
って、両偏波アンテナの場合には、正偏波電界最大値を
求める左右上下の方向調整作業は、最終段階のクロス比
最良値を求める露払い的な作業と今では受け止められて
いる。
【0005】一方、我が国は四方を海に囲まれ水田も多
いので、まともな反射波を保有する無線区間が多い。こ
の反射波に対するアンテナの上下方向調整時の配慮は極
めて素朴である。海面あるいは水田からの反射波は直接
波より数度だけ下部方向からアンテナに到来する。そこ
で、アンテナを上下に動かした場合、電界値のピークは
2個でき、その上のピークが直接波の電界であり、下の
ピークが反射波の電界である。そこで、上のピークにア
ンテナを合わせることにより上下方向調整を行う。反射
点が水田、川、湖水、海であろうと、直接波との反射波
の夾角の大小がどのようであろうと、この考え方は昭和
29年以来何等の変更もなく今も生きている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】正規反射波存在区間で
のアンテナ方向調整においては直接波のピークと反射波
のピークが出現するが、昭和29年以来今日まで、反射
波のピークにあわせてアンテナの姿勢を設定することは
避けねばならないとされていた。この技術知見は、全て
の場合に誤りとは言えず、正しい場合もある。しかし、
実際の無線区間でこのことがあてはまるのは非常に特異
な区間のみである。即ち、直接波の電界に反射波の電界
が無視できる程の影響しか無い場合のみである。具体的
には、直接波と反射波の夾角が大である場合、又は、正
規反射波の損失が大である場合である。四方を海に囲ま
れ水田も多い我が国では、この条件にあてはまる正規反
射波存在区間を見い出す方が困難である。
【0007】それにもかかわらず、実際には、前述のよ
うに、直接波の電界のピークにアンテナを合わせること
として、上下方向調整が行われていた。これは、無定見
な周波数を使用しての方向調整(即ち、従来の方向調
整)では、合成電界のピークと直接波電界のピーク位置
が異なった位置で現出する、という事実が全く明らかに
されていなかったことによる。この事実は、この明細書
において、本発明者により示される図6、図7の形式の
特性により、初めて示されることである。図6、図7に
ついては後に詳述する。
【0008】なお、このような本発明者による新たな知
見により、直接波のピーク値でない位置で合成電界が直
接波電界より高く出るのであれば(例えば、図7におけ
るf=4.8MHz、 -0.3 °の場合)、その位置でアンテナを
固定するのが有利ではないかとの考えも出てくる。
【0009】しかし、本発明者は、この考えについて
も、下記の〜の理由で問題があることを明らかにし
た。
【0010】直接波が反射波よりも安定している。
【0011】直接波電界と反射波電界の安定差を比較し
た時、いかなる時も、直接波の方が安定している。何故
なら反射波は、反射点損失の変化、直接波と反射波の平
均伝搬路高の差からくるフェージング量の違い(この場
合は海上と沿岸部に限られてはいるが)から、頻度も量
も多い。従って、その変化の度合から合成電界をより安
定化させる為には、直接波電界最大値が求まる、相手ア
ンテナ正対位置にアンテナを固定することが望ましい。
【0012】合成電界最大位置ではKタイプフェージ
ングが増大する。
【0013】アンテナ方向調整時の使用周波数を任意に
定めた場合は、図6、図7を参照すると、f=4.8GHzの場
合、-0.3°での直接波、反射波の D/U比は1dB 程度であ
り、図9よりこの場合のKタイプフェージング(反射波
によるフェージング)量は25dBにも達してしまう。伝搬
路の条件によれば、その量がさらに増大することも考え
られる。方向調整に任意の周波数を使用し、ただひとえ
に電界最大値を求めて固定することは、このような致命
的欠陥を犯すこととなり、過去にこのような事故はいく
つか発生をみている。
【0014】合成電界最大位置では直接波電界変動が
増加する。
【0015】図6、図7を参照すると、f=4.7GHzで+0.7
°に固定した場合、Kの変化により反射波との位相差も
目まぐるしく変化するが、直接波自体も、例えば± 0.1
°到来上下角が変われば1.5dB/P-P だが、相手アンテナ
に正対している場合はたかだか0.15dB/P-Pと僅少であ
る。しかも直接波電界値自体、+0.7°の場合は正対時よ
りも2.5dB も低い。
【0016】合成電界最大位置はクロス特性不良であ
る。
【0017】従来通り無定見に方向調整を、電波法的に
使用許可になった運用周波数、或るいは運用バンドの中
心周波数で実施し、電界(合成)最大値に固定した場
合、図7の+0.7°或るいは-0.3°のような場合の、致命
的欠陥は、両偏波使用アンテナの場合に極まる。それ
は、送受アンテナの非正対からくるクロス特性(交叉偏
波識別度、弁別比)の不良で、運用不可となる程深刻な
場合もあり得る。従って、今日までの正規反射波存在区
間の方向調整は、 V(垂直偏波)ならV 、 H(水平偏
波)ならH の平偏波最大値を求める方向調整(これを粗
調整と呼ぶ)よりも、その後に実施する正 HからV 、 V
からH のクロス比最良値を求める調整(これを精調整と
呼ぶ)が、困難を極める事となる。
【0018】本発明は、相対向するアンテナが互いに正
対した時に合成電界が最大となる周波数を用いて、正規
反射波存在区間における方向調整を行うアンテナの方向
調整方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のアンテナの方向
調整方法は、直接波電界値、反射波電界値及びこれらの
位相差から直接波電界値と反射波電界値の合成電界値を
算出し、求めた合成電界値から相対向するアンテナが互
いに正対した時に前記合成電界値が最大となる周波数を
算出し、実際の正規反射波存在区間において、求めた周
波数を用いて相対向するアンテナにおける前記合成電界
値が最大となるように、相対向するアンテナの方向調整
を行う。
【0020】本発明のアンテナの方向調整方法によれ
ば、無定見な周波数を使用しての方向調整では合成電界
のピークと直接波電界のピーク位置が異なった位置で現
出するという新たな知見に基づいて、前記合成電界値が
最大となる周波数を用いて、前記合成電界値が最大とな
るように、相対向するアンテナの方向調整を行う。これ
により、正規反射波存在区間におけるアンテナの方向調
整において、いかなる正規反射波存在区間においても、
相手アンテナに正対する位置にアンテナを方向調整する
ことができる。従って、従来のように、相手アンテナに
非正対の位置に調整されることを防止し、単偏波アンテ
ナの場合に非正対のまま半永久的に運用させられていた
ミスを除去することができ、両偏波アンテナの場合にク
ロス比の調整の困難さを著しく改善することができる。
【0021】なお、正規反射波は当該アンテナの前方下
部の海、水田、山野等からの反射によるが、EHFの場
合のみ稀に当該アンテナの前方左右方向からの正規反射
波も存在する。この場合でも、本発明によれば、左右と
上下とを置き換えることにより、同様に、相手アンテナ
に正対する位置に調整することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者は、正規反射波存在区間
のアンテナ方向調整が前述のような従来の方向調整であ
る限り、相手アンテナに対し正対位置に調整することが
できないことを発見した。本発明の原理を説明する前
に、先ず、その事象を具体的に説明することとする。
【0023】(正規反射波存在区間の電界)この明細書
で言う電界とは、全てアンテナ利得、自由空間損失、送
信電界から求まる絶対電力値ではなく、直接波の電界を
「1」として、それと比較して表現する値を言う。具体
的に説明すれば、絶対直接波電界 -35dBm の時に反射波
の存在により絶対合成電界が -32dBm になった場合、合
成電界は +3dB と表現する。同様の条件下で絶対合成電
界が -39dBm になった場合、合成電界は -4dB と表現す
る。
【0024】この明細書で考察する反射波の存在する区
間のプロフィールを図1に示す。図1において、TはT
アンテナ(送信空中線)、RはRアンテナ(受信空中
線)、θ1 はRアンテナ側での直接波と反射波との夾
角、θ2 はTアンテナ側での直接波と反射波との夾角、
1 は直接波の経路長、L2 は反射波の経路長、Pは直
接波と反射波の合成電界、fは周波数、h1 はRアンテ
ナの標高、h2 はTアンテナの標高、Dは区間距離、d
1 はRアンテナから正規反射点までの距離、d2 はTア
ンテナから正規反射点までの距離である。
【0025】このプロフィール区間の電界をベクトル的
に表現すれば、図2の通りである。ここで、Aは、直接
波電界の電圧に相当する値で、TアンテナとRアンテナ
とが正対した時の直接波正常電界値の電圧に相当する値
を「1」として比較した値である。Bは、反射波電界の
電圧に相当する値で、直接波の正常電界値の電圧に相当
する値を「1」として比較した値である。
【0026】今、絶対直接波電界が -35dBm で、絶対反
射波電界が -39.5dBm であれば、 A=1、 B=10-4.5/20 =0.595662、 となる。さて、ベクトル図が図2なので、直接波と反射
波の合成電界Pは次式で計算することとなる。
【0027】P=20log ((A+B cosρ)2 +(B
sinρ)2 1/2 dB、 但し、ρ=((L2 −L1 )/(C/f))×360+
180、 (単位は度、Cは光速 3×108 m )、 である。ここで、L2 、L1 はh1 、h2 、D、d1
2 、K(電波屈折比)を用いて計算により求めること
になる。
【0028】(反射波存在区間でのアンテナ方向調整時
の指向特性)アンテナをメーカから購入すると、原則と
してそのアンテナの近軸指向特性が添付されてくる。パ
ラボラ又はカセグレン型アンテナは形状が左右上下対称
であるゆえ、この近軸指向特性は左右も上下も同一指向
特性となっている。しかし、ホーン、オフセット等左右
と上下が対称形でないアンテナの近軸指向特性は、左右
と上下では異なる。アンテナの方向調整時の指向特性
は、これら近軸指向特性が計算の元となる。そして、反
射波が存在しなければ、アンテナ方向調整時の左右上下
指向特性は近軸指向特性と同一となる。しかし、反射波
が存在し受信電界がそれに影響されるならば、そうはな
らない。それを検証する具体的区間を図3とする。使用
アンテナを3.6mD オフセットアンテナとし、5GHz帯運
用、K=4/3 とする。
【0029】今、Tアンテナは相手Rアンテナに正対し
ているとする。Rアンテナの上下方向角もTアンテナに
対し正対しているものとする。この状態で、Rアンテナ
を左右に方向調整した時の直接波と反射波の指向特性を
同一方眼紙にプロットすれば図4となる。
【0030】3.6mD オフセットアンテナの左右近軸指向
特性(メーカ発行)のピークが、図4の左右0°の位置
に一致し、ピーク値が0dBである特性が図4の直接波の
左右指向特性である。反射波の左右指向特性は、図4の
左右0°の位置でピークとなるが、ピーク値は反射点の
反射損失が0dBゆえ、T側の0.34°分、R側の0.64°
分、あわせて3.6dB (0.8+2.8 )の負値となる。この図
4の直接波と反射波の合成電界Pを、図2に関連して示
した計算式で、左右1°範囲において 0.1°刻みで計算
してプロットしたのが図5である。
【0031】今度は、上下方向の方向調整特性を計算す
ることとする。オフセットアンテナゆえ、上下方向の近
軸指向特性は左右の近軸指向特性と異なる。直接波と反
射波の上下方向の指向特性を図6に示す。直接波の上下
指向特性は、3.6mD オフセットアンテナの上下近軸指向
特性と同形である。反射波の上下指向特性はTアンテナ
への正対位置より下方0.64°の時に電界最大となる。そ
の電界値は、反射点の損失が0dB ゆえ、Tアンテナ側の
0.34°分の指向損失分だけ低下した指向特性となる。こ
の図6の直接波と反射波の合成電界を、図2に関連して
示した計算式で上下1°範囲(Tアンテナへの正対位置
より)において 0.1°刻みで計算すると図7となる。図
5と図7の特性は、極めて重要な事実を示す。
【0032】反射波存在区間でのアンテナの方向調整
は、左右(水平)どの周波数で方向調整しようと、電界
最大値は左右的に相手アンテナに正対する位置で発生す
る。しかし、上下方向(垂直)では方向調整に用いる周
波数に依存して電界最大値の位置が異なり、上下的に相
手アンテナに非正対の位置で電界最大となる。しかも、
使用する周波数によっては、反射波は直接波より下部か
ら到来するにもかかわらず、合成電界のピーク位置は直
接波方向より上部を向けた時に発生する。
【0033】このような事実は、本発明者により、この
明細書で初めて明らかにされる事実である。また、図
5、図7に示す計算の素データを採取する図4、図6の
ような直接波、反射波指向特性を同一セクション紙に表
現する方法も、この明細書で初めて採用される解析方法
である。図7の結果から、反射波があろうとなかろう
と、任意の周波数で上下方向のアンテナ方向調整を実施
してきた従来のアンテナ方向調整方法は、変更を必要と
する。
【0034】(本発明の原理)図7のデータは、4.8GHz
では相手アンテナ正対より下に向けた時に電界ピークが
発生し、4.7GHzでは相手アンテナ正対より上に向けた時
に電界ピークが発生することを示す。。このことは、方
向調整に用いる周波数を(本発明に従って)適切に選べ
ば、相手アンテナに上下的に正対した時に、始めてこれ
に応じて合成電界のピークを生じさせ得る事を意味して
いる。
【0035】アンテナの方向調整作業は危険な高所作業
であり、どのような天候でも遂行しなければならず、重
量200Kg 前後の金属剛体を上下左右に自由に動かし乾燥
空気の機密を保持し1/10mmの精度で位置を固定する等作
業が多岐に渡り、多くの電子機器(信号発生器、電測器
等)を用いて刻々変化するデータを読み取り判断しなけ
ればならない。しかも、この種の作業は従事する者全て
がプリンシプルを理解しておくことが重要である。そこ
で、以下の説明においては、敢えて精緻な幾種かの数学
的方法には依らずに、アンテナ正対時に合成電界最大値
をもたらす適切な周波数を、従事者全てが理解できる代
数的処理で求めることとする。
【0036】(ピッチ波形)正規反射波存在区間の電界
は、直接波と反射波、経路長の異なる2波合成電界ゆ
え、スイープ波を送出すれば、受信電界はピッチ波形と
なる。以下のアンテナ方向調整の説明において、ピッチ
波電界の基本的事項を使用するので、図8を参照して、
予めそれ等をまとめておく事とする。
【0037】図8において、L1 は直接波経路長、L2
は反射波経路長、ι(エル)は路程差(L2 −L1 )、
1 は直接波電界(dB)、P2 は反射波電界(dB)
でありP1 からθ1 及びθ2 の指向損失及び反射点損失
を引いたもの、f1 及びf2は直接波及び反射波の位相
が受信側で同相となる周波数、PMAX は直接波及び反射
波同相の電界(dB)、PMIN は直接波及び反射波逆相
の電界(dB)、f3は直接波及び反射波逆相となる周
波数、fはピッチ周波数(f2 −f1 )、dBピッチは
(PMAX −PMIN )である。
【0038】上記各諸元には、次の関係が既に知られて
いる。即ち、 f=C/ι (Cは光速、3×108 m)、 PMAX =20log (10P1/20 +10P2/20 )、 PMIN =20log (10P1/20 −10P2/20 ) である。以上の関係をグラフ化すれば、図9、図10と
なる。
【0039】また、f1 、f2 、f3 は帯域内で各々1
波ずつあるのではなく、次の図11のようにピッチ周波
数fのN倍毎に上下に存在する(但し、Nは整数)。
【0040】次に、f1 、f2 、f3 の求め方を説明す
る。合成電界計算式のρは、 ρ=((L2 −L1 )/λ×360°)+180°、 で計算される。ここで、λは運用周波数帯の中心周波数
の波長である。
【0041】前式でρを計算して、その値を 360°で割
る。即ち、 (前式で計算したρの値)/360°、 の答えの少数点以下を捨てて、整数だけを取る。その整
数をMとすれば、 360°×M=((L2 −L1 )/λ1 ×360°)+
180°、 となる。上式よりλ1 を計算すると、 C/λ1 =f1 、 となる。これが直接波及び反射波同相(ρ=0)の周波
数である。すると、 f2 =C/(L2 −L1 )+f1 、 となる。f1 、f2 が計算出来ればρ=180°、即ち
直接波及び反射波の位相が逆相であるf3 は、 f3 =(f1 +f2 )/2、 となる。
【0042】具体的な計算例を以下に示す。運用周波数
を5GHz帯とする。この時、中心周波数は4.7GHzである。
路程差を1.4661346mとする。この場合のf1 、f2 、f
3 を計算する。即ち、 ( 1.4661346/0.0638297872×360 )+180 =8448.999
174 、 8448.999174 /360 =23.469442 、 360 ×23=( 1.4661346/λ1 ×360 )+180 、 λ1 =0.065161537 、 f1 =(3×108 )/0.065161537 =4.6039429 GHz 、 f2 =(3×108 )/1.4661346 +4.6039429 GHz =4.
80856258 GHz、 f3 =(4.6039429 +4.80856258)/2 =4.70625274 G
Hz、 となる。
【0043】次に、この区間で、任意の位相差を与える
周波数の計算方法を説明する。周波数と位相の関係は図
12の通りなので、今 145°の位相差が成立する周波数
を求めるには、 (0.20461968 GHz/360 × 145°)+4.6039429 GHz =
4.6863591 GHz 、 なる計算を実施する。上式を一般式に直せば、 fρ=(f/360 ×ρ)+f1 、 となる。但し、fρは位相差ρを発生させる周波数、f
はピッチ周波数であり(f2 −f1 )、ρは直接波と反
射波の位相差(単位は度)である。
【0044】(反射波存在区間上下方向調整周波数の決
定)直接波及び反射波合成電界の計算式を用いて、相手
アンテナに正対する位置にて合成電界が最大となる位相
角を求め、その位相角から方向調整に用いる適切な周波
数を割りだせば良い。図13はアンテナの上下方向調整
時の直接波及び反射波の指向特性を示す。但し、a 、b
、c 、d は電圧に相当する真値とする。
【0045】図13のの位置の合成電界をPとすれ
ば、 P= 20 log ((a+dcos ρ)2 +(dsin
ρ)2 1/2 、 となる。以下、同様に、の位置の合成電界Pは P= 20 log ((1+ccos ρ)2 +(csin
ρ)2 1/2 、 である。の位置の合成電界Pは P= 20 log ((a+bcos ρ)2 +(bsin
ρ)2 1/2 、 である。以上の3式から次の不等式をたてると、 P<P … (1) 、 P<P … (2) 、 となる。20、log、√を取り去っても、(1) 、(2) 両
式の不等式はそのまま成立する。従って、(1) 、(2) 両
式は、 (a+dcos ρ)2 +(dsin ρ)2 <(1+ccos ρ)2 +(csin ρ)2 …(3) 、 (a+bcos ρ)2 +(bsin ρ)2 <(1+ccos ρ)2 +(csin ρ)2 …(4) 、 となる。(3)式を整理すれば、 cos ρ<(1+c2 −a2 −d2 )/(2ad −2c) …(5) 、 となる。(4)式を整理すれば、 cos ρ<(1+c2 −a2 −b2 )/(2ab −2c) …(6) 、 となる。ところが、(5) 式の分母の「2ad-2c」が正であ
るか負であるかにより、(5) 式は次の(7) と(8) の両式
に別れる。即ち、 (ad-c) が正の場合 cosρ<(1+c2 −a2 −d2 ) /(2ad−2c) …(7) 、 (ad-c) が負の場合 cosρ>(1+c2 −a2 −d2 ) /(2ad−2c) …(8) 、 となる。(6) 式の分母はいかなる時も負であるゆえ、 cosρ>(1+c2 −a2 −b2 )/(2ab −2c) …(9) 、 となる。
【0046】図13における及びのからの離間度
は、理論的な数値があるわけではない。理想的にはでき
るだけ小さい値であれば良いが、あまり小さいとa値の
誤差が大きくなり好ましいことではない。大体、2GHzで
±0.25°であり、4 GHz 、5GHz 及び6 GHz で± 0.1°
であり、11GHz 及び15GHz で±0.05°位であり、EHF帯
ではそれ以下が適当である。
【0047】以上の諸式を図6に適用して、合成電界の
ピーク値が相手アンテナに上下的に正対した時に実現す
る周波数を計算することとする。
【0048】図6のa、b、c及びdの値は次の通りで
ある。但し、a、b及びdの値は、相手アンテナに正対
した角から± 0.1°の値である。
【0049】 aは -0.15 dB →10-0.15/20=0.982878873 、 bは -3.53 dB →10-3.53/20=0.666039521 、 cは -2.85 dB →10-2.85/20=0.720277751 、 dは -2.32 dB →10-2.32/20=0.765596606 、 となる。(ad-c)は正であるゆえ、(7) と(9) 式で計算す
ると、 (7) 式は cos ρ< -0.518286086 …(10)、 (9) 式は cos ρ> -0.831336791 …(11)、 となる。cos を取れば (10)式は 121.22°<ρ<238.78°、 (11)式は 213.76°<ρ<146.24°、 となる。これを図示すれば図14となる。
【0050】結局、(10)、(11)両式を満足させるρは、
図14の斜線の部分となる。斜線の中心位相角は133.73
°及び 226.27 °である。この角をもたらす周波数を計
算すると、 133.73° → 4.679953441 GHz、 226.27° → 4.732552068 GHz、 となる。4.732552068 GHz で図6を計算した合成電界上
下指向特性を図15に示す。
【0051】(方向調整周波数計算式の判別)直接波及
び反射波指向特性の a、b 、c 、d 値より計算する(7)
、(8) 、(9)式の全てが、図15のようにすっきりした
結果になるとは限らない。分類すると次の表に示す4種
の型がある。
【0052】
【表1】 以下、各ケースについて説明することとする。
【0053】Case-1の場合 図6の a=0.982878873、 b=0.666039521、 c=0.7202777
51、 d=0.76559660 であるから、 (ad-c)=0.032210978;正数、 1+c<a+d は 1.720277751<1.748475479、となり成立する
ので、図6の場合はCase-1に当たる。この場合は、既述
のように、特定の適切な周波数で上下の方向調整を実施
しなければ、相手アンテナ正対位置で合成電界最大とは
ならない。
【0054】Case-2の場合 プロフィールは図3であり、反射点の損失のみ 14dB
(森等)となった直接波及び反射波の指向特性(アンテ
ナは3.6mD オフセット)は図16となる。a 、b、c 、d
は次の通りである。
【0055】 aは -0.15dB で → 0.982878873 、 bは -17.53dB で → 0.132892355 、 cは -16.85dB で → 0.143714305 、 dは -16.32dB で → 0.152756605 、 となる。ゆえに、ad-c=0.006426934;(正数)となる。
ところが、1+c<a+d の左辺1+c は 1.143714305となり、
右辺a+d は 1.135635478となる。従って、不等式が成立
しない。それゆえ、図16の場合、Case-2に当たり、い
かなる周波数で上下の方向調整を実施しても、合成電界
のピーク値は上下的に相手アンテナに正対した位置で出
現する。4.7GHz及び 4.8GHz での上下方向調整特性(直
接波、反射波合成電界特性)を図17に示しておく。
【0056】Case-3の場合 図18に示すように、Case-1、Case-2のTアンテナとR
アンテナとを逆にした区間で、2GHz帯1.8mφアンテナ上
下方向方向調整のケースである。ここで、K=4/3 であ
り、反射点損失 2dB(水田)である。
【0057】直接波及び反射波の指向特性を図20に示
す。即ち、 aは -0.14dB で → 0.984011105 、 bは -3.0dB で → 0.707945784 、 cは -2.71dB で → 0.731981323 、 dは -2.59dB で → 0.742164197 、 (但しa 、b 、d は±0.25°の値)、となる。ad-c=-0.
001683511 は負数であり、そして、1-c=0.268018677 で
あり、a-b=0.276065321なので、1-c<a-b が成立する。
それで(8) 、(9) 式を計算すると、 (8) 式は -4.963172635 、 (9) 式は -0.9380840871、 となる。絶対値が「1」以上の cos値は無いので、上の
(8) 式の結果は捨てる。従って、 cosρ > −0.9380840871、 200.27°< ρ < 159.73 °、 となる。以上を図14と同様に図示すれば、図19の通
りである。
【0058】これを満足するρ= 0°と、満足しないρ
= 180°の周波数での上下方向調整合成電界指向特性を
図20にプロットした。計算結果通り、ρ=0°の周波
数では合成電界ピーク値が相手アンテナに対して上下的
に正対する位置であり、ρ=180°の周波数ではそうは
ならない。
【0059】Case-4の場合 図18のプロフィールで反射点の損失が6dB となった 2
GHz 帯1.8mφアンテナ上下方向調整のケースでの直接波
及び反射波の指向特性を図21に示す。
【0060】 aは -0.14dB で → 0.984011105 、 bは -7.00dB で → 0.446683592 、 cは -6.71dB で → 0.461848991 、dは -6.59dB
で → 0.468273951 、 となる。ad-c=-0.001062223 は負数であり、1-c=0.5381
51009 であり、 a-b=0.537327513なので、1-c<a-b は不
成立である。従って、この場合は、いかなる周波数(2G
Hz帯)で上下の方向調整を実施しても、直接波及び反射
波の合成電界のピーク値は相手アンテナに対して上下的
に正対位置となる。
【0061】(本発明の方向調整の作業)このように、
反射波が存在する区間でのアンテナ上下方向調整に用い
る周波数は、従来、全く留意することなく任意に定めて
実施してきた。しかし、前述のように、大部分の区間に
おいて、特定の適切な周波数でなければ、アンテナが上
下的に正対しない。従って、本発明によれば、従来の方
向調整方法に加えて、前記周波数を求める過程と、その
計算の基礎数値を求める為のスイープ波でのピッチ波形
測定の過程(後述する)とが行われる。
【0062】以下、具体的に、図22のプロフィールを
設定し、本発明によるアンテナの方向調整方法を時系列
的に説明する。ここで、6GHz帯運用とし、3.6mD オフセ
ットアンテナ使用とし、K=4/3 とし、反射点損失0dB と
する。
【0063】(各種伝搬諸元計算)以下の各諸元を計算
するが、これらの公式は、昭和36年10月5日初版、渋谷
茂 著「マイクロウエーブ伝搬解説」コロナ社によると
よい。ここで、 α1 (垂直角) ; 0.04°、 α2 (垂直角) ; -0.34°、 θ1 (夾角) ; 0.64°、 θ2 (夾角) ; 0.34°、 d1 (反射点距離) ; 15808m、 d2 (反射点距離) ; 29192m、 路程差(L2 −L1 ); 1.4661346m、 である。以上の計算は K=4/3でのものである。
【0064】次に、6GHz帯 3.6mDオフセットアンテナの
A局、B局の直接波、反射波の上下指向特性図23、図
24を作図し、これより各 a、b 、c 、d を求める。
【0065】 A局(300m、図23) aは -0.10dB で → 0.988553094 、 bは -6.63dB で → 0.466122428 、 cは -5.75dB で → 0.515822165 、 dは -5.07dB で → 0.557827602 、 B局(150m、図24) aは -0.10dB で → 0.988553094 、 bは -7.50dB で → 0.421696503 、 cは -5.87dB で → 0.508744819 、 dは -4.61dB で → 0.588166114 、 以上の数値で(ad-c)を計算すると、両局について共に正
かつ(1+c<a+d) が成立するので、 Case-1 である。前述
の(反射波存在区間上下方調周波数の決定)におけると
同様にして、上記A、B両局のρを計算すると、 A局側( アンテナ高300m) 108.27°<ρ<251.73°、 229.45°<ρ<130.55°、 となる。上の各式を満足させる中心位相角と、その周波
数を計算すると、 119.41°→ 6.10415192GHz、 240.59°→ 6.173029179GHz 、 B局側( アンテナ高150m) 116.27°<ρ<243.73°、 235.62°<ρ<124.38°、 となる。上の各式を満足させる中心位相角と、その周波
数を計算すると、 120.33°→ 6.104674837GHz 、 239.68°→ 6.172511946GHz 、 となる。次に、路程差が1.4661346mなのでピッチ周波数
(巾)は、 (3×108 )/1.4661346 =0.204619685GHz、 となる。図23、図24より、相手アンテナに正対した
時のD/U 比は、 A局側(300m) → 5.75dB 、 B局側(150m) → 5.87dB 、 となる。従って、A、B両局とも上下左右の方向調整が
終了した時のスイープ波ピッチ波形は図25に示す通り
である。以上の計算に基づいて、実際の区間における方
向調整を行う。
【0066】(両局アンテナ上下角を計算角に合わせ、
水平方向を定める。)A局側(300m)アンテナは水平方向
より下に0.34°向ける。B局側(150m)アンテナは上に0.
04°向ける。オフセットアンテナの場合は、メーカー取
付の指示表示により合わせる。パラボラ又はカセグレン
アンテナの場合は、無風時に重りを下げて上下角を合わ
せる。
【0067】次に、両局で使用が予定されている周波数
(CW波)で交互に水平方向を電界最大位置で固定す
る。この時、最大電界値が理屈に合う合わないは気にし
なくて良い。ひとえに、電界最大値に合わせる。
【0068】(干渉波のチェック)A局、B局の周辺に
おける6GHz帯無線局の有無を知るために、この作業を実
施する。スペクトルアナライザーをアンテナに接続し、
飛び込んでくる同周波数帯内の周波数、その大体の側帯
波巾、電界絶対値等を知る事により、次のA局からB局
へ、及び、B局からA局へのスイープ波送出の可否を判
断する。これは垂直(V) 、水平(H) 両偏波分を行なう。
【0069】(スイープ波での測定)干渉波のチェック
で、スイープ波送出可と判断された場合は、この測定を
実施する。スイープ巾は、計算によれば、ピッチ周波数
が約0.2046 GHzだから、理想的には一割増しの約0.22 G
Hz巾必要である。しかし、その送出が無理なら、半分の
0.12 GHz巾でもよい。この測定の目的は、A〜B両局の
アンテナ標高値、区間距離、そして方向調整時のKが、
前述の(各種伝播諸元計算)での数値と完全に同一とは
言えないので実測するものである。使用波長が約 5cmゆ
え、Kの僅かの違い、標高の僅かの違いでも、直接波反
射波の位相差は極めて大きく異なってくる。例えば、A
局及びB局の標高が僅か0.2mだけ増加して、各々、300.
2m、 150.2m となった時には、位相差は 244.1°から 2
69.4°へと約25°(但し、f=6.175GHz)も異なってく
る。従って、計算値はあくまで参考値であり、実作業は
測定された値により進めて行く。
【0070】一方、図23、図24は標高の僅かな変
化、K値の僅かの変動で大きく変化することはない。従
って、相手アンテナに上下的に正対した時、反射波、直
接波の合成電界が最大値をもたらす位相差ρは、A局、
B局とも計算値を使用する。その位相差ρを現出させる
周波数の計算に使用する同相周波数、ピッチ周波数巾
を、このスイープ波の測定で見つけ出すのが本測定の目
的である。それゆえ、他局への干渉の恐れで、スイープ
波送出が不可能な場合は、一部スイープ法や一部点々法
により測定する。最悪の場合は、全て点々法となる可能
性もあるが、本測定は是非とも実施することが望まし
い。
【0071】なお、A局からB局へ送出する場合、B局
からA局へ送出する場合の合成波のdB巾は異なる。しか
し、同相、逆相の周波数ピッチの周波数巾は同一となっ
ているので、両方向の測定は不要で、どちらか片方のみ
で良い。
【0072】(上下方向調整周波数の計算)スイープ波
の測定で、図26に示す波形が測定されたとする(K=1.
5)。これにより、ピッチ周波数巾は、 (6.0950-5.9967) ×2 = 0.1966 GHz 、 となる。従って、A局側(300m) アンテナ上下方向調整
用の周波数は、 (0.1966/360)×119.41) +5.9967≒6.061911128GHz、 となり、B局側(150m) アンテナ上下方向調整用の周波
数は、 (0.1966/360)×120.33) +5.9967≒6.06241355GHz 、 となる。
【0073】(A局アンテナ上下第1回目の方向調整)
A、B両局のアンテナは、ここまでで両アンテナの上下
角を計算で求めた角に合わせて、左右方向は正確に正対
している。この状態で、図27に示すように、B局側か
ら前記A局についての適切な周波数である 6.061911128
GHz の電波をA局に向け発出する。そして、A局側アン
テナを上下に動かし電界最大値で仮固定する。
【0074】(B局側アンテナ上下方向調整)仮固定し
たA局側のアンテナから、図28に示すように、当該B
局についての適切な周波数である 6.06241355GHzの電波
をB局に向け発出する。そして、B局側アンテナを上下
に動かし電界最大値で固定する。
【0075】(A局側アンテナ上下第2回目の方向調
整)固定したB局側アンテナから、図29に示すよう
に、再度、 6.061911128GHzの周波数をA局に向け発出
する。そして、再度、A局側アンテナを上下に動かし電
界最大値で固定する。
【0076】以上で、反射波存在区間における上下方向
のアンテナの方向調整方法の説明を終る。図30に、前
述の(B局側アンテナ上下方向調整)及び(A局側アン
テナ上下第2回目の方向調整)における上下方向調整合
成波電界特性をプロットしておく。
【0077】(本発明の第2の実施の形態(反射点が上
下する海面の場合))上下方向の方向調整のための適切
な周波数は計算で求めることができる。しかし、この計
算の元となる数値は、反射点が海面の場合には、時々、
定まらない。図22に設定したプロフィールについて以
上に述べた本発明の実施の形態を、そのまま海面反射の
場合に適用することはできない。そこで、海面反射の場
合について、以上に述べた本発明の実施の形態の応用問
題として、以下に説明する。以下に述べるアンテナ上下
方向調整方法も、前述の場合と同様、従来にない海面反
射のアンテナ上下方向調整方法である。
【0078】標高の変化は路程差の変化をもたらし、使
用波長が短いので同一波長での直接波反射波の位相差は
大きく変化する。しかし、夾角、垂直角の変化は、アン
テナの標高の変動が数mの場合には無視して良い。従っ
てa、b、c、d値から求まる、相手アンテナに正対時
合成電界最大をもたらす位相差の変化は無視できる。但
し、その位相差をもたらす周波数は、アンテナ標高値に
より変化する。また、その位相差には一定の範囲が算出
されている。例えば、図3に示すプロフィールを例にと
って考えると、A局の標高が300m、B局の標高が150m、
区間距離が45kmであり、6GHz帯3.6mD オフセットアンテ
ナ使用の場合、K=4/3 では、 となる(前述の(各種伝搬諸元計算)参照)。
【0079】一方、標高は満潮時の海面を0mとして計
測されている。1m潮が引けば、電波伝播上のアンテナ
高は1mと大となる。満潮から 5cm、10cm、15cm、20cm
潮が引いた時の、6GHz帯での上記各位相角での周波数を
計算すると表2に示すようになり、それをグラフ化すれ
ば図31、図32となる。
【0080】
【表2】 表2において、満潮時のプロフィールは図3に示すプロ
フィールに等しい。以下、満潮から 5cm、10cm、15cm、
20cm潮が引くと、これに伴い、A局の標高h2及びB局
の標高h1 が、各々、5cm 、10cm、15cm、20cmづつ高く
なり、更に、A局から正規反射点までの距離d2 及びB
局から正規反射点までの距離d1 も変化する。
【0081】A局側では、満潮と15cm潮が引いた時で、
ρ=108.27°〜130.55°を実現させる周波数は一波で可
能である。B局側では、15cm潮が引けば、ρ=116.27°
〜124.38°を実現させる周波数は一波では不可で、5cm
であれば可能となる。
【0082】A局側でのアンテナの上下方向調整時の周
波数は、「6.097820078GHz 〜 6.099815889GHz」の中
心周波数 6.098817984GHz で実施しなければならない。
しかも方向調整の実施時刻は、満潮 15cm 前から、満潮
時を経て再び 15cm 潮が引くまでの間である。
【0083】B局側でのアンテナの上下方向調整時の周
波数は、「6.102367181GHz 〜 6.103423327GHz」の中
心周波数 6.102895254GHz で実施しなければならない。
しかも方向調整の実施時刻は、満潮 5cm前から、満潮時
を経て再び 5cm潮が引くまでの間である。
【0084】今、干満の差が 4m の海であれば、 0.15m
のA局では、 0.15/(4/6) ≒0.225 (時) → 13.5分、 となるので、満潮の約13分前から満潮の約13分後までの
計26分間で上下方向調整を 6.098817984GHz で終了させ
ねばならない。B局では、干満の差が4m の海であれ
ば、 0.05/(4/6) ≒0.075 (時) → 4.5分、 となるので、満潮の約4分前から満潮の約4分後までの
計8分で 6.102895254GHz で上下方向調整を終了させね
ばならない。
【0085】また、例えば、東京の芝浦付近の海では干
満の差が 1.5m である。反射点が芝浦付近の海であれ
ば、A局の場合が満潮時を中心に前後各36分の計72分間
で上下方向調整を終らせねばならない。B局は満潮時を
中心に前後各12分の計24分間で上下方向調整を終らせね
ばならない。
【0086】以上が、反射点が上下する海からの反射波
を有する区間での上下方向のアンテナ方向調整の理論で
ある。これをふまえ、実際の調整方法について以下に説
明することとする。
【0087】先ず、前述の(各種伝搬諸元計算)の各種
計算に加え、反射点の海を管轄する漁業協同組合、釣具
店、海上保安庁水路部等より、方向調整の作業予定10日
間位の干満の時刻と量のデータを教示してもらう。それ
を元に、図31、図32に相当するグラフを事前に作成
する。次に、満潮時の標高値で計算した各角で、前述の
(両局アンテナの上下角を計算角に合わせ、水平方向を
定める。)及び(干渉波のチェック)の作業を実施す
る。
【0088】次に、満潮時刻を待って、正満潮時に前述
の(スイープ波での測定)の作業を行ない、満潮時の同
相(ρ=0 °)周波数(f1 )、 180°位相差(ρ=18
0 °)周波数(f3 )、を速やかに測定する。これを元
に、図31、図32に相当するグラフ左側の周波数々値
を置き換える。そして、図33の中の様な点線を描き、
上下アンテナ方向調整の周波数f0 を決定する(図33
参照)。これより、f 0 で上下方向調整を実施できる干
満の量が判明し、従って、正満潮時からどれ位の時間の
間f0 で上下方向調整が許されるかが判明する。
【0089】さて、干潮満潮の差が 4m の場合は、満潮
時のf1 、f3 を計測し、方向調整周波数を割り出し、
両局のアンテナ上下方向調整を満潮から4分後に終了さ
せる事は不可能である。このような場合は、何回かの満
潮を利用して上下方向調整を終了させねばならない。し
かし、我が国で 4m の潮差は有明海のみで、例外的な海
とみてよい。事前に、十分にデータを集め、各計算を終
了させれば、一回の満潮で方向調整を終了させる事は可
能である。
【0090】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、正規反射波存在区間において、任意のCW波でアン
テナの方向調整を実施した場合には必ずしも電界最大位
置がアンテナ正対位置でない事に基づいて、アンテナ正
対時に反射波及び直接波んの合成電界が最大となる方向
調整に適切な周波数を算出することにより、単偏波アン
テナの場合には非正対のまま半永久的に運用させられて
いたミスを除去することができ、両偏波アンテナの場合
にはクロス比の調整の困難さを著しく改善することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射波存在区間プロフィールを示す図である。
【図2】直接波、反射波のベクトル図である。
【図3】反射波存在区間プロフィールを示す図である。
【図4】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、反
射波左右指向特性を示す図である。
【図5】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの左右方向調
整時の直接波、反射波合成電界特性を示す図である。
【図6】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、反
射波上下指向特性を示す図である。
【図7】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの上下方向調
整時の直接波、反射波合成電界特性を示す図である。
【図8】ピッチ波電界発生を示す図である。
【図9】dBピッチグラフである。
【図10】周波数ピッチグラフである。
【図11】ピッチ波形の繰り返しを示す図である。
【図12】ピッチ波形を示す図である。
【図13】アンテナの上下方向調整時の直接波、反射波
指向特性を示す図である。
【図14】合成電界最大の位相差範囲を示す図である。
【図15】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、
反射波合成電界ピーク値が相手アンテナ上下的に正対位
置で実現する方向調整特性を示す図である。
【図16】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナ直接波反射
波上下指向特性−2を示す図である。
【図17】5GHz帯3.6mD オフセットアンテナの上下方向
調整時いかなる周波数でも直接波、反射波合成電界が、
相手アンテナ正対時に電界最大となる方向調整特性を示
す図である。
【図18】反射波存在区間プロフィールを示す図であ
る。
【図19】合成電界最大の位相差範囲を示す図である。
【図20】2GHz帯1.8mφパラボラアンテナの直接波、反
射波上下指向特性ならびに合成電界上下方向調整特性を
示す図である。
【図21】2GHz帯1.8mφパラボラアンテナの直接波、反
射波上下指向特性ならびに合成電界上下方向調整特性−
2を示す図である。
【図22】アンテナの上下方向調整プロフィールを示す
図である。
【図23】6GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、
反射波上下指向特性(A局側) を示す図である。
【図24】6GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、
反射波上下指向特性(B局側) を示す図である。
【図25】両局のピッチ波形を示す図である。
【図26】ピッチ波形を示す図である。
【図27】方向調整の方法を示す図である。
【図28】方向調整の方法を示す図である。
【図29】方向調整の方法を示す図である。
【図30】6GHz帯3.6mD オフセットアンテナの直接波、
反射波合成電界上下指向特性を示す図である。
【図31】海面反射の合成電界最大をもたらす周波数の
変化を示す図である。
【図32】海面反射の合成電界最大をもたらす周波数の
変化を示す図である。
【図33】海上反射上下方向調整周波数と方向調整時間
の算出を示す図である。
【符号の説明】
T Tアンテナ(送信空中線) R Rアンテナ(受信空中線) θ1 、θ2 直接波と反射波との夾角 L1 直接波の経路長 L2 反射波の経路長 P 直接波と反射波の合成電界 f 周波数、 h1 、h2 アンテナの標高 Dは区間距離、 d1 、d2 アンテナから正規反射点までの距離
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月6日(1999.4.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】従来通り無定見に方向調整を、電波法的に
使用許可になった運用周波数、或るいは運用バンドの中
心周波数で実施し、電界(合成)最大値に固定した場
合、図7の+0.7°或るいは-0.3°のような場合の、致命
的欠陥は、両偏波使用アンテナの場合に極まる。それ
は、送受アンテナの非正対からくるクロス特性(交叉偏
波識別度、弁別比)の不良で、運用不可となる程深刻な
場合もあり得る。従って、今日までの正規反射波存在区
間の方向調整は、 V(垂直偏波)ならV 、 H(水平偏
波)ならH の正偏波最大値を求める方向調整(これを粗
調整と呼ぶ)よりも、その後に実施する HからV 、 Vか
らH のクロス比最良値を求める調整(これを精調整と呼
ぶ)が、困難を極める事となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】(正規反射波存在区間の電界)この明細書
で言う電界とは、全てアンテナ利得、自由空間損失、送
電力から求まる絶対受信電力値ではなく、直接波の電
界を「1」として、それと比較して表現する値を言う。
具体的に説明すれば、絶対直接波電界 -35dBm の時に反
射波の存在により絶対合成電界が -32dBm になった場
合、合成電界は +3dB と表現する。同様の条件下で絶対
合成電界が -39dBm になった場合、合成電界は -4dB と
表現する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】アンテナの方向調整作業は危険な高所作業
であり、どのような天候でも遂行しなければならず、重
量200Kg 前後の金属剛体を上下左右に自由に動かし乾燥
空気の気密を保持し1/10mmの精度で位置を固定する等作
業が多岐に渡り、多くの電子機器(信号発生器、電測器
等)を用いて刻々変化するデータを読み取り判断しなけ
ればならない。しかも、この種の作業は従事する者全て
がプリンシプルを理解しておくことが重要である。そこ
で、以下の説明においては、敢えて精緻な幾種かの数学
的方法には依らずに、アンテナ正対時に合成電界最大値
をもたらす適切な周波数を、従事者全てが理解できる代
数的処理で求めることとする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】図13のの位置の合成電界をPとすれ
ば、 P= 20 log ((a+dcos ρ)2 +(dsin
ρ)2 1/2 、 となる。以下、同様に、の位置の合成電界Pは P= 20 log ((1+ccos ρ)2 +(csin
ρ)2 1/2 、 である。の位置の合成電界Pは P= 20 log ((a+bcos ρ)2 +(bsin
ρ)2 1/2 、 である。以上の3式から次の不等式をたてると、 P<P … (1) 、 P<P … (2) 、 となる。20、log、1/2 乗を取り去っても、(1) 、
(2) 両式の不等式はそのまま成立する。従って、(1) 、
(2) 両式は、 (a+dcos ρ)2 +(dsin ρ)2 <(1+ccos ρ)2 +(csin ρ)2 …(3) 、 (a+bcos ρ)2 +(bsin ρ)2 <(1+ccos ρ)2 +(csin ρ)2 …(4) 、 となる。(3)式を整理すれば、 cos ρ<(1+c2 −a2 −d2 )/(2ad −2c) …(5) 、 となる。(4)式を整理すれば、 cos ρ<(1+c2 −a2 −b2 )/(2ab −2c) …(6) 、 となる。ところが、(5) 式の分母の「2ad-2c」が正であ
るか負であるかにより、(5) 式は次の(7) と(8) の両式
に別れる。即ち、 (ad-c) が正の場合 cosρ<(1+c2 −a2 −d2 ) /(2ad−2c) …(7) 、 (ad-c) が負の場合 cosρ>(1+c2 −a2 −d2 ) /(2ad−2c) …(8) 、 となる。(6) 式の分母はいかなる時も負であるゆえ、 cosρ>(1+c2 −a2 −b2 )/(2ab −2c) …(9) 、 となる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】(各種伝搬諸元計算)以下の各諸元を計算
するが、これらの公式は、昭和36年10月5日初版、渋谷
茂一著「マイクロウエーブ伝搬解説」コロナ社によると
よい。ここで、 α1 (垂直角) ; 0.04°、 α2 (垂直角) ; -0.34°、 θ1 (夾角) ; 0.64°、 θ2 (夾角) ; 0.34°、 d1 (反射点距離) ; 15808m、 d2 (反射点距離) ; 29192m、 路程差(L2 −L1 ); 1.4661346m、 である。以上の計算は K=4/3でのものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】なお、A局からB局へ送出する場合、B局
からA局へ送出する場合の合成波のdB巾は異なる。しか
し、同相、逆相の周波数ピッチの周波数巾は同一とな
っているので、両方向の測定は不要で、どちらか片方の
みで良い。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】
【表2】 表2において、満潮時のプロフィールは図3に示すプロ
フィールに等しい。以下、満潮から 5cm、10cm、15cm、
20cm潮が引くと、これに伴い、A局の標高h2及びB局
の標高h1 が、各々、5cm 、10cm、15cm、20cmづつ高く
なり、更に、A局から正規反射点までの距離d2 及びB
局から正規反射点までの距離d1 も変化する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、正規反射波存在区間において、任意のCW波でアン
テナの方向調整を実施した場合には必ずしも電界最大位
置がアンテナ正対位置でない事に基づいて、アンテナ正
対時に反射波及び直接波合成電界が最大となる方向調
整に適切な周波数を算出することにより、単偏波アンテ
ナの場合には非正対のまま半永久的に運用させられてい
たミスを除去することができ、両偏波アンテナの場合に
はクロス比の調整の困難さを著しく改善することができ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直接波電界値、反射波電界値及びこれら
    の位相差から、前記直接波電界値、反射波電界値の合成
    電界値を算出し、 前記求めた合成電界値から、相対向する第1及び第2の
    アンテナが互いに正対した時に各々の前記合成電界値が
    最大となる周波数を算出し、 実際の正規反射波存在区間において、前記求めた周波数
    を用いて前記相対向する第1及び第2のアンテナにおけ
    る前記合成電界値が最大となるように、当該相対向する
    第1及び第2のアンテナの各々の方向調整を行うことを
    特徴とするアンテナの方向調整方法。
  2. 【請求項2】 前記合成電界値の算出に先立って、前記
    相対向する第1及び第2のアンテナの少なくともいずれ
    か一方から他方へスイープ波を送出し、 前記スイープ波の送出により、前記合成電界値が最大と
    なる位相差又は周波数を求めることを特徴とする請求項
    1に記載のアンテナの方向調整方法。
  3. 【請求項3】 前記スイープ波の送出に先立って、前記
    相対向する第1及び第2のアンテナの各々の周囲におけ
    る干渉波の有無を検出し、 前記干渉波の存在しない場合に、前記スイープ波を送出
    することを特徴とする請求項2に記載のアンテナの方向
    調整方法。
  4. 【請求項4】 前記相対向する第1及び第2のアンテナ
    の方向調整は、 前記第1のアンテナから前記第2のアンテナについての
    前記周波数の電波を前記第2のアンテナへ送出して、前
    記第2のアンテナにおいて前記合成電界値が最大となる
    ように、前記第2のアンテナの方向を仮に固定し、 前記仮に固定した第2のアンテナから前記第1のアンテ
    ナについての前記周波数の電波を前記第1のアンテナへ
    送出して、前記第1のアンテナにおいて前記合成電界値
    が最大となるように、前記第1のアンテナの方向を固定
    し、 前記固定した第1のアンテナから前記第2のアンテナに
    ついての前記周波数の電波を前記第2のアンテナへ送出
    して、前記第2のアンテナにおいて前記合成電界値が最
    大となるように、前記仮に固定した第2のアンテナの方
    向を固定することにより行うことを特徴とする請求項1
    に記載のアンテナの方向調整方法。
  5. 【請求項5】 前記相対向する第1及び第2のアンテナ
    の方向調整は、当該第1及び第2のアンテナの各々の水
    平方向及び垂直方向について行うことを特徴とする請求
    項1に記載のアンテナの方向調整方法。
  6. 【請求項6】 当該反射波の反射点が海面である場合
    に、潮の干満による当該第1及び第2のアンテナの各々
    の標高の変化に応じて、各々についての前記周波数を補
    正することを特徴とする請求項1に記載のアンテナの方
    向調整方法。
  7. 【請求項7】 前記潮の満潮の時刻及び干満の速度に応
    じて、当該第1及び第2のアンテナの各々の当該方向調
    整の時間を定めることを特徴とする請求項6に記載のア
    ンテナの方向調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101677990B1 (ko) * 2015-10-15 2016-11-21 국방과학연구소 영상정보용 데이터링크 지상 통신장비의 안테나 제어방법 및 그 장치

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