JP2000151328A - 遅延量調整回路 - Google Patents

遅延量調整回路

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JP2000151328A
JP2000151328A JP10328875A JP32887598A JP2000151328A JP 2000151328 A JP2000151328 A JP 2000151328A JP 10328875 A JP10328875 A JP 10328875A JP 32887598 A JP32887598 A JP 32887598A JP 2000151328 A JP2000151328 A JP 2000151328A
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conductor
delay amount
dielectric substrate
floating
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JP10328875A
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Takashi Kato
隆志 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号の遅延量の微調整を容易に行うことがで
き、かつ、小型化が可能な遅延量調整回路を提供するこ
と。 【解決手段】 遅延量調整回路100は、誘電体基板4
0を介して伝送線路10とフローティング導体20およ
び接地導体30とを対向配置するとともに、フローティ
ング導体20と接地導体30との間に可変容量ダイオー
ド52、54を接続することにより形成されている。可
変容量ダイオード52、54の両端に現れる静電容量を
変化させることにより、伝送線路10と接地導体30と
の間に生じる電界分布の状態が変わり、これにより伝送
線路10の電気長が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御電圧を可変す
ることによって信号の遅延量を調整する遅延量調整回路
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】直交
変調を用いた通信では、送信側において、I成分(同相
成分)とQ成分(直交成分)のそれぞれに対して位相が
90°異なるローカル信号を用いて周波数変換を行い、
これらを合成した後の信号を送信している。また、受信
側において、送信側のローカル信号と同じ周波数のロー
カル信号を用いて周波数変換を行うことにより、元のI
成分とQ成分を復元している。
【0003】上述した直交変調を用いた通信では、I成
分とQ成分は、位相が90°異なるローカル信号を用い
て周波数変換が行われ、この位相差を維持した状態で信
号の変調、復調および伝送が行われるが、送信側あるい
は受信側における配線の状態等によってはこの位相差が
90°からわずかにずれる場合がある。この位相のずれ
は、サイドバンドの増加等の原因となるため、いずれか
の成分の遅延量を調整する必要がある。
【0004】信号の遅延量を調整する第1の従来技術と
して、集中定数素子を用いて構成された遅延量調整回路
を用いる手法が知られている。例えば、コンデンサと抵
抗によって構成される移相回路を遅延量調整回路として
用いることにより、入力信号の位相量を調整する。しか
し、この方法では、信号を入力する伝送路と遅延量調整
回路との間のインピーダンス整合が必要になる。また、
集中定数素子によって構成された移相回路は、周波数依
存性が高く、しかも信号の遅延量を調整可能な周波数帯
域の上限が低いという問題があった。例えば、遅延量が
調整可能な信号の上限は数GHz程度である。
【0005】また、第2の従来技術としては、同軸ケー
ブル等の伝送線路の長さを可変する機構を設けておい
て、必要に応じて実際の伝送線路長を可変して信号の遅
延量を調整する方法が知られている。しかし、この方法
では、実際の伝送線路長を変化させるための物理的な可
動部を有する調整機構が必要になるため、回路規模の小
型化が難しいという問題があった。また、実際に伝送線
路長を可変するためにある程度の時間を要するため、遅
延量の調整が容易ではなく、頻繁に遅延量を調整するよ
うな用途には適していない。
【0006】さらに、第3の従来技術としては、あらか
じめ様々な線路長を有する伝送線路を用意しておいて、
ダイオードスイッチ等を用いて、使用する伝送線路を切
り替えて信号の遅延量を調整する手法が知られている。
しかし、この方法では、信号の遅延量を階段状に変化さ
せることはできるが、連続的に変化させることができな
いため、遅延量を微調整することができないという問題
がある。
【0007】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、信号の遅延量の微調整を容
易に行うことができ、かつ、小型化が可能な遅延量調整
回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の遅延量調整回路は、誘電体基板の一方
の面に伝送線路を、他方の面あるいは同じ面に接地導体
をそれぞれ形成するとともに、伝送線路に対応する位置
にフローティング導体を形成し、接地導体とフローティ
ング導体との間を可変容量素子で接続した構成を有して
いる。この可変容量素子の静電容量を変化させることに
より、伝送線路と接地導体との間に生じる電界分布の状
態が変わるため、伝送線路の電気長が変化し、伝送線路
を介して入出力される信号の遅延量、すなわち群遅延特
性や位相を調整することができる。また、可変容量素子
の静電容量を連続的に変化させることにより、信号の遅
延量を連続的に調整することができ、容易に微調整を行
うことができる。また、マイクロストリップ線路やコプ
レナ線路を用いた構成を有しているため、回路構成の簡
素化、小型化が可能になる。また、サイズを小さくする
ことにより、遅延量が調整可能な信号の周波数を上げる
ことができ、数GHzあるいは十数GHz以上の高周波
信号に対しても容易に遅延量を調整することができる。
また、本発明の遅延量調整回路は、分布定数回路によっ
て構成されているため、集中定数回路によって構成され
る場合に比べて周波数依存性が低く、遅延量を調整した
ときの特性インピーダンス変化を抑えることができる。
【0009】特に、上述した可変容量素子を可変容量ダ
イオードによって構成し、フローティング導体に印加す
る制御電圧を可変することによってこの可変容量ダイオ
ードの両端に現れる静電容量を変化させるようにすれ
ば、制御電圧の変更によって容易に信号の遅延量を調整
することができる。
【0010】また、上述したフローティング導体につい
ては様々な構成が考えられる。いずれの場合であって
も、フローティング導体と接地導体との間に接続された
可変容量素子の静電容量を変化させたときに、伝送線路
と接地導体との間に生じる電界分布の状態が変化すれ
ば、伝送線路の電気長が変わるため、伝送線路を介して
入出力される信号の遅延量を可変することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の遅延量調整回路について、図面を参照しながら説明
する。図1は、本実施形態の遅延量調整回路の構成を示
す斜視図である。図2は、図1のII−II線断面図で
ある。これらの図に示すように、本実施形態の遅延量調
整回路100は、伝送線路10、フローティング導体2
0、接地導体30、誘電体基板40、2つの可変容量ダ
イオード52、54、2つのコンデンサ62、64を含
んで構成されている。
【0012】この遅延量調整回路100では、誘電体基
板40の一方の面に伝送線路10が形成されており、他
方の面の一部の領域にフローティング導体20が、他方
の面であってフローティング導体20を除く領域に接地
導体30が形成されている。誘電体基板40を挟んで伝
送線路10と、接地導体30およびフローティング導体
20とを対向させて配置することにより、マイクロスト
リップ線路が形成されている。
【0013】可変容量ダイオード52、54は、フロー
ティング導体20と接地導体30との間に接続されてお
り、アノード端子が接地導体20に接続され、カソード
端子がフローティング導体30に接続されている。これ
らの可変容量ダイオード52、54の両端に現れる静電
容量は、抵抗70を介してフローティング導体20に印
加される制御電圧Vcont(>0)を可変することによっ
て変化する。
【0014】また、コンデンサ62、64は、可変容量
ダイオード52、54と並列に、フローティング導体2
0と接地導体30との間に接続されている。これらのコ
ンデンサ62、64を可変容量ダイオード52、54と
並列に接続することにより、フローティング導体20と
接地導体30との間の静電容量をある程度大きく設定す
ることができる。
【0015】図3は、遅延量調整回路100の等価回路
を示す図である。同図に示すように、遅延量調整回路1
00は、等価的には伝送線路10によって形成されたコ
イルと、この伝送線路10と接地導体30およびフロー
ティング導体20との間に形成されたコンデンサとが分
布定数的に結合しており、しかも伝送線路10とフロー
ティング導体20との間に分布定数的に形成されたコン
デンサに可変容量ダイオード52、54が直列に接続さ
れている。
【0016】次に、本実施形態の遅延量調整回路100
の動作を説明する。抵抗70を介してフローティング導
体20に印加される制御電圧Vcontを変化させると、可
変容量ダイオード52、54の容量が変化するため、フ
ローティング導体20と接地導体30との間の容量が変
化する。したがって、図4に矢印で示すフローティング
導体20と対向する伝送線路10の周囲の一部の電界分
布、すなわち実効誘電率が変化し、伝送線路10を流れ
る高周波信号の電気長が変化するため、この高周波信号
の伝送速度を変えることができる。このため、伝送線路
10を流れる高周波信号の遅延量、すなわち群遅延特性
や位相量の制御が可能になる。また、図3に示した等価
回路でみると、伝送線路10によって形成される一部の
コイルに対して分布定数的に接続されているコンデンサ
の静電容量を変化させることになるため、信号の群遅延
特性や位相量の制御が可能であることがわかる。
【0017】図5は、本実施形態の遅延量調整回路10
0を用いた場合の信号の遅延量をシミュレーションによ
って計算した結果を示す図である。同図に示す計算結果
は、伝送線路10とフローティング導体20とが対向す
る長さを5mm、信号の周波数を421.4MHzとし
たときの信号の遅延量が示されている。
【0018】図5に示すように、フローティング導体2
0と接地導体30との間の静電容量を50pFから60
pFまで変化させることにより、伝送線路10を流れる
信号の遅延量を約150nsから約110nsまで変化
させることができる。
【0019】このように、本実施形態の遅延量調整回路
100は、マイクロストリップ線路を構成する接地導体
30の一部をフローティング導体20に置き換えるとと
もに、フローティング導体20と接地導体30との間に
可変容量ダイオード52、54を接続しており、フロー
ティング導体20に印加する制御電圧の値を調整するこ
とより、伝送線路10の電気長、すなわち伝送線路10
を介して伝送される信号の遅延量を容易に変化させるこ
とができる。
【0020】また、可変容量ダイオード52、54の両
端に現れる静電容量は、フローティング導体20に印加
する制御電圧を変化させることにより連続的に可変する
ことができるため、伝送線路10を流れる信号の遅延量
を微調整することができる。
【0021】さらに、遅延量調整回路100は、分布定
数回路であるため、集中定数回路で遅延量調整回路を形
成した場合に比べると周波数依存性が低く、遅延量を変
化させた場合の特性インピーダンスの変化の程度が少な
く、遅延量を変化させた場合にインピーダンス不整合が
生じることもない。例えば、遅延量を10psに設定し
た場合の反射特性S11をシミュレーションによって計算
すると、−54dB近傍で約0.3dB変化する程度で
あり、特性インピーダンスがほとんど変化していないこ
とがわかる。
【0022】また、遅延量調整回路100は、マイクロ
ストリップ線路によって構成されているため、数GHz
あるいは数十GHz以上の高周波信号に対しても安定し
た特性を有しており、高周波になればなるほど部品の小
型化が可能であり、携帯電話等のように小型軽量化が望
まれている回路の一部の部品として使用する場合に特に
適している。
【0023】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、上述した実施形態では、伝送線
路10の一部区間のみがフローティング導体20と対向
配置されているが、伝送線路10の全区間に対してフロ
ーティング導体20を対向配置するようにしてもよい。
【0024】また、上述した実施形態では、フローティ
ング導体20と接地導体30との間の静電容量を大きく
するために、これらの間に可変容量ダイオード52、5
4と並列にコンデンサ62、64を接続したが、可変す
る遅延量の値によってはコンデンサ62、64を接続せ
ずに可変容量ダイオード52、54のみを接続するよう
にしてもよい。
【0025】また、上述した実施形態の遅延量調整回路
100では、接地導体30の一部をフローティング導体
20に置き換えてマイクロストリップ線路を構成した
が、マイクロストリップ線路の構成には他にも様々なも
のが考えられる。図6〜図9のそれぞれは、マイクロス
トリップ線路の構成を変更した遅延量調整回路の変形例
を示す断面図である。
【0026】図6に示す遅延量調整回路200は、伝送
線路210、フローティング導体220、接地導体23
0、誘電体基板240、2つの可変容量ダイオード25
2、254を含んで構成されている。誘電体基板240
の一方の面に接地導体230が、他方の面に伝送線路2
10がそれぞれ形成されており、誘電体基板240の内
部であって伝送線路210とほぼ重なる位置に、伝送線
路210とほぼ同じ形状を有するフローティング導体2
20が形成されている。また、2つの可変容量ダイオー
ド252、254がフローティング導体220と接地導
体230との間に接続されている。抵抗270を介して
フローティング導体220に印加する制御電圧(逆バイ
アス電圧)の値を変化させることにより、伝送線路21
0と接地導体230との間に生じる誘電体基板240内
の電界分布と空気中の電界分布の状態が変化するため、
伝送線路210の電気長が変化し、伝送線路210を介
して入出力される信号の遅延量を調整することができ
る。
【0027】また、図7に示す遅延量調整回路300
は、伝送線路310、フローティング導体320、接地
導体330、2つの誘電体基板340、345、2つの
可変容量ダイオード352、354を含んで構成されて
いる。誘電体基板340の一方の面に接地導体330
が、他方の面に伝送線路310がそれぞれ形成されてお
り、さらにこの伝送線路310とほぼ同じ形状を有する
フローティング導体320が接地導体330と反対側に
誘電体基板345を介して対向配置されている。また、
2つの可変容量ダイオード352、354がフローティ
ング導体320と接地導体330との間に接続されてお
り、抵抗370を介してフローティング導体320に印
加される制御電圧(逆バイアス電圧)を可変することに
より、伝送線路310と接地導体330との間に生じる
誘電体基板340、345内の電界分布と空気中の電界
分布の状態が変化するため、伝送線路310の電気長が
変化し、伝送線路310を介して入出力される信号の遅
延時間を調整することができる。
【0028】また、図8に示す遅延量調整回路400
は、伝送線路410、フローティング導体420、接地
導体430、2つの誘電体基板440、445、2つの
可変容量ダイオード452、454を含んで構成されて
いる。この遅延量調整回路400では、伝送線路410
の両側にそれぞれの誘電率が異なっておりサイズがほぼ
等しい2つの誘電体基板440、445が配置され、そ
れぞれの誘電体基板440、445の伝送線路410と
反対側の面に接地導体430あるいはフローティング導
体420が形成されている。また、2つの可変容量ダイ
オード452、454がフローティング導体420と接
地導体430との間に接続されており、抵抗470を介
してフローティング導体420に印加される制御電圧
(逆バイアス電圧)を可変することにより、伝送線路4
10と接地導体430との間に直接あるいはフローティ
ング導体420を介して間接的に生じる電界分布の状態
が変化するため、伝送線路410の電気長が変化し、伝
送線路410を介して入出力される信号の遅延時間を調
整することができる。
【0029】また、図9に示す遅延量調整回路500
は、伝送線路510、フローティング導体520、接地
導体530、誘電体基板540、2つの可変容量ダイオ
ード552、554を含んで構成されている。この遅延
量調整回路500では、誘電体基板540を挟んで伝送
線路510と接地導体530とを対向配置することによ
りマイクロストリップ線路が形成されており、さらに伝
送線路510の上部を橋渡しするように伝送線路510
の周囲の空間にフローティング導体520が形成されて
いる。フローティング導体520は、伝送線路510と
の間に空気以外の部材が介在しない状態で支持されてい
る。また、2つの可変容量ダイオード552、554が
フローティング導体520と接地導体530との間に接
続されており、抵抗570を介してフローティング導体
520に印加される制御電圧(逆バイアス電圧)を可変
することにより、伝送線路510と接地導体530との
間に生じる誘電体基板540内の電界分布と空気中の電
界分布の状態が変化するため、伝送線路510の電気長
が変化し、伝送線路510を介して入出力される信号の
遅延時間を調整することができる。
【0030】また、上述した実施形態では、マイクロス
トリップ線路を用いて遅延量調整回路を構成したが、コ
プレナ線路を用いて遅延量調整回路を構成するようにし
てもよい。図10および図11は、コプレナ線路を用い
た遅延量調整回路の断面図である。図10に示す遅延量
調整回路600は、伝送線路610、2つのフローティ
ング導体620、625、2つの接地導体630、63
5、誘電体基板640、2つの可変容量ダイオード65
2、654を含んで構成されている。誘電体基板640
の表面に、伝送線路610を挟んでその両側に接地導体
630、635を所定の間隔で配置することによりコプ
レナ線路が形成されている。そして、伝送線路610の
一部の区間については、図10に示すように、伝送線路
610の両側にフローティング導体620、625を形
成するとともに、これらのフローティング導体620、
625と接地導体630、635の間に可変容量ダイオ
ード652、654が接続されている。抵抗670を介
してフローティング導体620、625に印加される制
御電圧(逆バイアス電圧)を可変することにより、伝送
線路610と接地導体630、635との間に生じる誘
電体基板640内の電界分布と空気中の電界分布の状態
が変化するため、伝送線路610の電気長が変化し、伝
送線路610を介して入出力される信号の遅延時間を調
整することができる。
【0031】また、図11に示す遅延量調整回路700
は、伝送線路710、フローティング接地導体720、
2つの接地導体730、735、誘電体基板740、2
つの可変容量ダイオード752、754を含んで構成さ
れている。この遅延量調整回路700は、誘電体基板7
40、伝送線路710、接地導体730、735によっ
て構成される通常のコプレナ線路に対して、伝送線路7
10と対向する誘電体基板740の裏面にフローティン
グ導体720を形成するとともに、このフローティング
導体720と接地導体730、735との間に2つの可
変容量ダイオード752、754を接続した点が異なっ
ている。抵抗770を介してフローティング導体720
に印加される制御電圧(逆バイアス電圧)を可変するこ
とにより、伝送線路710と接地導体730、735と
の間に生じる誘電体基板740内の電界分布と空気中の
電界分布の状態が変化するため、伝送線路710の電気
長が変化し、伝送線路710を介して入出力される信号
の遅延時間を調整することができる。
【0032】また、図6〜図11に示したそれぞれの遅
延量調整回路では、フローティング導体と接地導体との
間に可変容量ダイオードのみを接続するようにしたが、
図1等に示した遅延量調整回路100のように、可変容
量ダイオードと並列に静電容量が固定のコンデンサを接
続するようにしてもよい。
【0033】また、上述した各種の遅延量調整回路で
は、可変容量素子として可変容量ダイオードを用いた
が、その他の可変容量素子(例えば電界効果トランジス
タ等)を用いるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、誘電体
基板の一方の面に伝送線路を、他方の面あるいは同じ面
に接地導体をそれぞれ形成するとともに、伝送線路に対
応する位置にフローティング導体を形成し、接地導体と
フローティング導体との間を可変容量素子で接続するこ
とにより、この可変容量素子の静電容量を変化させて伝
送線路と接地導体との間に生じる電界分布の状態を変え
ることができる。このため、伝送線路の電気長を変化さ
せて伝送線路を介して入出力される信号の遅延量を調整
することができる。特に、可変容量素子の静電容量を連
続的に変化させることにより、信号の遅延量の微調整を
容易に行うことができる。また、マイクロストリップ線
路やコプレナ線路を用いた構成を有しているため、回路
構成の簡素化、小型化、調整可能な信号の高周波化が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の遅延量調整回路の構成を示す斜視
図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示した遅延量調整回路の等価回路を示す
図である。
【図4】図1に示した遅延量調整回路の電界分布を示す
図である。
【図5】本実施形態の遅延量調整回路を用いた場合の信
号の遅延量をシミュレーションによって計算した結果を
示す図である。
【図6】遅延量調整回路の変形例の構成を示す断面図で
ある。
【図7】遅延量調整回路の他の変形例の構成を示す断面
図である。
【図8】遅延量調整回路の他の変形例の構成を示す断面
図である。
【図9】遅延量調整回路の他の変形例の構成を示す断面
図である。
【図10】コプレナ線路を用いた遅延量調整回路の構成
を示す断面図である。
【図11】コプレナ線路を用いた遅延量調整回路の他の
構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 伝送線路 20 フローティング導体 30 接地導体 40 誘電体基板 52、54 可変容量ダイオード 62、64 コンデンサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の誘電体基板の一方の面に形成され
    た伝送線路と、 前記第1の誘電体基板の他方の面に形成された接地導体
    と、 前記伝送線路の少なくとも一部と対応する位置に形成さ
    れたフローティング導体と、 前記接地導体と前記フローティング導体との間に接続さ
    れた可変容量素子と、 を備えることを特徴とする遅延量調整回路。
  2. 【請求項2】 第2の誘電体基板の一方の面に形成され
    た伝送線路と、 前記第2の誘電体基板の一方の面であって、前記伝送線
    路を挟んだ両側に形成される接地導体と、 前記伝送線路の少なくとも一部と対応する位置に形成さ
    れたフローティング導体と、 前記接地導体と前記フローティング導体との間に接続さ
    れた可変容量素子と、 を備えることを特徴とする遅延量調整回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記可変容量素子は可変容量ダイオードであり、前記フ
    ローティング導体に電圧値が変更可能な制御電圧を印加
    して前記可変容量ダイオードを逆バイアス状態で使用す
    ることにより、伝送線路を介して入出力される信号の遅
    延量を調整することを特徴とする遅延量調整回路。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記フローティング導体は、前記接地導体が形成された
    前記第1の誘電体基板の他方の面であって、前記伝送線
    路に対向する位置に形成されていることを特徴とする遅
    延量調整回路。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記フローティング導体は、前記伝送線路と前記接地導
    体とに挟まれた位置であって前記第1の誘電体基板の内
    部に形成されていることを特徴とする遅延量調整回路。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記フローティング導体は、第3の誘電体基板を挟んで
    前記伝送線路と対向した位置に形成されていることを特
    徴とする遅延量調整回路。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記第3の誘電体基板は、前記第1の誘電体基板とほぼ
    同じ大きさを有しており、これらの誘電率を異ならせる
    ことを特徴とする遅延量調整回路。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 前記フローティング導体は、前記伝送線路との間に空気
    以外の部材が介在しない状態で支持されていることを特
    徴とする遅延量調整回路。
  9. 【請求項9】 請求項2において、 前記フローティング導体は、前記伝送線路と前記接地導
    体が形成された前記第2の誘電体基板の一方の面であっ
    て、前記伝送線路と前記接地導体との間に形成されてい
    ることを特徴とする遅延量調整回路。
  10. 【請求項10】 請求項2において、 前記フローティング導体は、前記伝送線路および前記接
    地導体の形成面と反対側の前記第2の誘電体基板の他方
    の面であって、前記伝送線路に対向する位置に形成され
    ていることを特徴とする遅延量調整回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9660605B2 (en) 2014-06-12 2017-05-23 Honeywell International Inc. Variable delay line using variable capacitors in a maximally flat time delay filter
US10018716B2 (en) 2014-06-26 2018-07-10 Honeywell International Inc. Systems and methods for calibration and optimization of frequency modulated continuous wave radar altimeters using adjustable self-interference cancellation

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