JP2000149164A - ガス警報装置、ガス警報受信装置、ガス警報システムおよびガス検知装置 - Google Patents
ガス警報装置、ガス警報受信装置、ガス警報システムおよびガス検知装置Info
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- JP2000149164A JP2000149164A JP10323962A JP32396298A JP2000149164A JP 2000149164 A JP2000149164 A JP 2000149164A JP 10323962 A JP10323962 A JP 10323962A JP 32396298 A JP32396298 A JP 32396298A JP 2000149164 A JP2000149164 A JP 2000149164A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】COセンサの特性のバラツキを吸収できるガス
検知装置を提供する。 【解決手段】ガス濃度に応じて変色するガスセンサ22
を有し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガ
ス濃度を検出するガス濃度検出部12と、ガス濃度検出
部からの検出電圧Vdが供給されるインピーダンス変換
回路14と、このインピーダンス変換回路からの検出電
圧に対応した出力電圧Vrを分圧する所定の時定数を有
する分圧手段38と、分圧された出力電圧を基準電圧と
して検出電圧を比較する比較手段39とを有する。検出
電圧に応じて変化する基準電圧に基づいて、ガス濃度の
異常状態を検知することによって、COセンサなどの特
性のばらつきがあり、検出電圧にばらつきがあっても検
出電圧に追随した基準電圧が得られるため、そのばらつ
きを吸収できる。そのためガス濃度検出精度が高い。
検知装置を提供する。 【解決手段】ガス濃度に応じて変色するガスセンサ22
を有し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガ
ス濃度を検出するガス濃度検出部12と、ガス濃度検出
部からの検出電圧Vdが供給されるインピーダンス変換
回路14と、このインピーダンス変換回路からの検出電
圧に対応した出力電圧Vrを分圧する所定の時定数を有
する分圧手段38と、分圧された出力電圧を基準電圧と
して検出電圧を比較する比較手段39とを有する。検出
電圧に応じて変化する基準電圧に基づいて、ガス濃度の
異常状態を検知することによって、COセンサなどの特
性のばらつきがあり、検出電圧にばらつきがあっても検
出電圧に追随した基準電圧が得られるため、そのばらつ
きを吸収できる。そのためガス濃度検出精度が高い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、生ガスを取り扱
うガス燃焼器具の安全監視システム等に適用できるガス
警報システム、ガス警報装置、ガス警報受信装置および
ガス検知装置に関する。詳しくは、ガス、特に不完全燃
焼によって発生する一酸化炭素ガス(COガス)をガス
センサの特性上のバラツキによることなく確実に検知で
きるようにすると共に、ガスが排気されたときの復旧時
間を大幅に短縮できるようにしたものである。また、ガ
ス濃度の異常状態をコントロールセンタなどに送信でき
るようにして周辺地域におけるガスの異常監視を実現し
たものである。
うガス燃焼器具の安全監視システム等に適用できるガス
警報システム、ガス警報装置、ガス警報受信装置および
ガス検知装置に関する。詳しくは、ガス、特に不完全燃
焼によって発生する一酸化炭素ガス(COガス)をガス
センサの特性上のバラツキによることなく確実に検知で
きるようにすると共に、ガスが排気されたときの復旧時
間を大幅に短縮できるようにしたものである。また、ガ
ス濃度の異常状態をコントロールセンタなどに送信でき
るようにして周辺地域におけるガスの異常監視を実現し
たものである。
【0002】
【従来の技術】ガス風呂、湯沸かし器、さらにはガスス
トーブや暖炉のような生ガスを取り扱うガス燃焼装置で
はガスの不完全燃焼によってCOガスが発生する。この
COガスは周知のように無色無臭であるが、非常に毒性
が強いので、室内などにCOガスが充満し、COガス濃
度がある程度の高濃度になると死に至る場合がある。
トーブや暖炉のような生ガスを取り扱うガス燃焼装置で
はガスの不完全燃焼によってCOガスが発生する。この
COガスは周知のように無色無臭であるが、非常に毒性
が強いので、室内などにCOガスが充満し、COガス濃
度がある程度の高濃度になると死に至る場合がある。
【0003】そのため屋内でのCOガスの濃度を測定
し、危険に至らない前に報知したり、ガス栓を止めるな
どの安全対策が必要になる。このガスセンサ、特にCO
センサとして次のような構成のものが知られている。
し、危険に至らない前に報知したり、ガス栓を止めるな
どの安全対策が必要になる。このガスセンサ、特にCO
センサとして次のような構成のものが知られている。
【0004】このCOセンサとしては、COセンサのベ
ース材料としてシクロデキストリンが使用されると共
に、これにクロモフォアという発色団を組み合わせたも
のを、透明で多孔質な酸化シリコンベースの酸素表面に
水素結合で繋げて構成したものを使用することができ
る。雰囲気中のCOガスに反応すると時間の経過と共に
発色団が変色するため、この変色程度(濃度)を観測す
ることによって、COガス濃度が致死に相当する危険な
濃度になったかどうかを判定できる。これによって、ガ
ス濃度の異常予知を実現できる。
ース材料としてシクロデキストリンが使用されると共
に、これにクロモフォアという発色団を組み合わせたも
のを、透明で多孔質な酸化シリコンベースの酸素表面に
水素結合で繋げて構成したものを使用することができ
る。雰囲気中のCOガスに反応すると時間の経過と共に
発色団が変色するため、この変色程度(濃度)を観測す
ることによって、COガス濃度が致死に相当する危険な
濃度になったかどうかを判定できる。これによって、ガ
ス濃度の異常予知を実現できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにこのC
Oセンサは、センサ本体の光透過率とその変化時間の関
係がCOガスの濃度に依存する。ガス濃度の検出は具体
的にはセンサ本体を透過した光の透過率を電圧に変換
し、ある光透過度のときの電圧を基準電圧として、その
電圧に達するまでの時間を測定してCOガス濃度を知る
方法を採用している。しかし、この方法は以下のような
欠点がある。
Oセンサは、センサ本体の光透過率とその変化時間の関
係がCOガスの濃度に依存する。ガス濃度の検出は具体
的にはセンサ本体を透過した光の透過率を電圧に変換
し、ある光透過度のときの電圧を基準電圧として、その
電圧に達するまでの時間を測定してCOガス濃度を知る
方法を採用している。しかし、この方法は以下のような
欠点がある。
【0006】1.COセンサの特性にばらつきがあるた
め、COガス濃度が0%のときのCOセンサの光透過率
がばらつく。したがって変換された検出電圧もばらつい
てしまう。
め、COガス濃度が0%のときのCOセンサの光透過率
がばらつく。したがって変換された検出電圧もばらつい
てしまう。
【0007】2.光電変換に使用する光電変換素子(発
光素子例えば発光ダイオード(LED)や受光素子であ
るフォトダイオード)にも特性上のばらつきがあるの
で、その場合の検出電圧も一定にならない。
光素子例えば発光ダイオード(LED)や受光素子であ
るフォトダイオード)にも特性上のばらつきがあるの
で、その場合の検出電圧も一定にならない。
【0008】3.これらの素子のばらつきを修正するた
めにガス検知回路のいずれかの個所で特性上のばらつき
を吸収するための調整をしなければならない。
めにガス検知回路のいずれかの個所で特性上のばらつき
を吸収するための調整をしなければならない。
【0009】4.COガスを排気するとCOセンサの変
色濃度も次第に薄くなるが、減色特性が緩やかであるた
めに、その回復時間が遅く、基準電圧までセンサ電圧が
回復するまでの時間が長くなる。結果として、ガス燃焼
器具を再使用したいときの待ち時間が長くなってしま
う。
色濃度も次第に薄くなるが、減色特性が緩やかであるた
めに、その回復時間が遅く、基準電圧までセンサ電圧が
回復するまでの時間が長くなる。結果として、ガス燃焼
器具を再使用したいときの待ち時間が長くなってしま
う。
【0010】さらに、従来ではこのようなCOセンサを
用いた監視システムが確立されていないために、危険な
状態が1つの室内、1つの個室、1つの家だけにとどま
らず、周辺地域を巻き込んだ災害に発展するおそれがあ
った。
用いた監視システムが確立されていないために、危険な
状態が1つの室内、1つの個室、1つの家だけにとどま
らず、周辺地域を巻き込んだ災害に発展するおそれがあ
った。
【0011】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、ガス濃度の検知をガスセンサ
などのバラツキによらないで正確に検知できるようにす
ると共に、COガス排気後における検知回路の回復時間
を早められるようにしたものである。また、その検知装
置を用いた警報装置、警報受信装置、警報システムを提
案するものである。
を解決したものであって、ガス濃度の検知をガスセンサ
などのバラツキによらないで正確に検知できるようにす
ると共に、COガス排気後における検知回路の回復時間
を早められるようにしたものである。また、その検知装
置を用いた警報装置、警報受信装置、警報システムを提
案するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載したこの発明に係るガス警報装置
は、ガス濃度に応じて変色するガスセンサを有し、この
ガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス濃度を検出
するガス濃度検出部と、このガス濃度検出部からの検出
出力と、この検出出力の変化に追随する基準出力とが供
給される比較手段と、基準のガス濃度以上になったとき
の比較出力が供給されるマイコンで構成されたコントロ
ール部と、このコントロール部で形成されたガス警報信
号が送信される送信部とで構成されたことを特徴とす
る。
め、請求項1に記載したこの発明に係るガス警報装置
は、ガス濃度に応じて変色するガスセンサを有し、この
ガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス濃度を検出
するガス濃度検出部と、このガス濃度検出部からの検出
出力と、この検出出力の変化に追随する基準出力とが供
給される比較手段と、基準のガス濃度以上になったとき
の比較出力が供給されるマイコンで構成されたコントロ
ール部と、このコントロール部で形成されたガス警報信
号が送信される送信部とで構成されたことを特徴とす
る。
【0013】請求項4に記載したこの発明に係るガス警
報受信装置は、ガス警報信号を受信する受信部と、受信
したガス警報信号が供給されるマイコンで構成されたコ
ントロール部と、このコントロール部からの出力によっ
て制御されるガス警報制御部とで構成され、上記ガス警
報信号を受信したとき上記ガス警報制御部が制御される
ようになされたことを特徴とする。
報受信装置は、ガス警報信号を受信する受信部と、受信
したガス警報信号が供給されるマイコンで構成されたコ
ントロール部と、このコントロール部からの出力によっ
て制御されるガス警報制御部とで構成され、上記ガス警
報信号を受信したとき上記ガス警報制御部が制御される
ようになされたことを特徴とする。
【0014】請求項7に記載したこの発明に係るガス警
報システムは、請求項1記載のガス警報装置と、請求項
4記載のガス警報受信装置とを有したことを特徴とす
る。
報システムは、請求項1記載のガス警報装置と、請求項
4記載のガス警報受信装置とを有したことを特徴とす
る。
【0015】請求項8に記載したこの発明に係るガス検
知装置は、ガス濃度に応じて変色するガスセンサを有
し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス濃
度を検出するガス濃度検出部と、このガス濃度検出部か
らの検出電圧が供給されるインピーダンス変換回路と、
このインピーダンス変換回路からの上記検出電圧に対応
した出力電圧を分圧する所定の時定数を有する分圧手段
と、分圧された上記出力電圧を基準電圧として上記検出
電圧を比較する比較手段とを有し、上記検出電圧に応じ
て変化する基準電圧に基づいて、ガス濃度の異常状態を
検知するようにしたことを特徴とする。
知装置は、ガス濃度に応じて変色するガスセンサを有
し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス濃
度を検出するガス濃度検出部と、このガス濃度検出部か
らの検出電圧が供給されるインピーダンス変換回路と、
このインピーダンス変換回路からの上記検出電圧に対応
した出力電圧を分圧する所定の時定数を有する分圧手段
と、分圧された上記出力電圧を基準電圧として上記検出
電圧を比較する比較手段とを有し、上記検出電圧に応じ
て変化する基準電圧に基づいて、ガス濃度の異常状態を
検知するようにしたことを特徴とする。
【0016】この発明では、COガスの濃度に応じた検
出電圧に対し、これにある時定数τを持たせた基準電圧
を生成し、これらを比較手段に供給する。基準電圧は基
準濃度以上となったときの検出電圧を検出するための参
照電圧であって、例えば180ppmのときに得られる
検出電圧の変化勾配となるような時定数に設定される。
COガスの濃度が180ppmではその濃度雰囲気中に
長い時間いても人間は死には至らないので、この濃度を
基準にしている。ガス濃度が濃くなるにつれ変色の変化
割合も大きくなるので、検出電圧の降下率(変化勾配)
はガス濃度が濃い方が大きくなる。
出電圧に対し、これにある時定数τを持たせた基準電圧
を生成し、これらを比較手段に供給する。基準電圧は基
準濃度以上となったときの検出電圧を検出するための参
照電圧であって、例えば180ppmのときに得られる
検出電圧の変化勾配となるような時定数に設定される。
COガスの濃度が180ppmではその濃度雰囲気中に
長い時間いても人間は死には至らないので、この濃度を
基準にしている。ガス濃度が濃くなるにつれ変色の変化
割合も大きくなるので、検出電圧の降下率(変化勾配)
はガス濃度が濃い方が大きくなる。
【0017】検出電圧は時定数τをもたないので、基準
濃度以上のガス濃度であるときにはそのときの検出電圧
の変化勾配は基準電圧の基準勾配よりも必ず急峻となる
から、両電圧の変化曲線は何れかの時点でかならず交差
する。この交差時点の測定濃度が基準濃度であるから、
この濃度を検知する。
濃度以上のガス濃度であるときにはそのときの検出電圧
の変化勾配は基準電圧の基準勾配よりも必ず急峻となる
から、両電圧の変化曲線は何れかの時点でかならず交差
する。この交差時点の測定濃度が基準濃度であるから、
この濃度を検知する。
【0018】一方、COガスを排気した時点からCOセ
ンサの変色度は漸次薄くなるので、光透過率が上昇す
る。これに伴って検出電圧の変化も反転して上昇するよ
うになる。
ンサの変色度は漸次薄くなるので、光透過率が上昇す
る。これに伴って検出電圧の変化も反転して上昇するよ
うになる。
【0019】これに対し、基準電圧は時定数τをもって
変化することから、COガスを排気したからといって、
これに即座に追随して基準電圧が上昇する訳ではない。
変化することから、COガスを排気したからといって、
これに即座に追随して基準電圧が上昇する訳ではない。
【0020】そのため、COガスを排気した時点からそ
う遅くない時点で検出電圧が基準電圧を越える。この電
圧交差時点の測定濃度が基準濃度であり、この濃度を検
知し、これをCOガス回復点とする。
う遅くない時点で検出電圧が基準電圧を越える。この電
圧交差時点の測定濃度が基準濃度であり、この濃度を検
知し、これをCOガス回復点とする。
【0021】室内などのガス濃度が基準濃度を越える
と、そのときに得られる信号に基づいてガス栓を止めた
り、警報を発したり、外部に無線で送信したりすること
によって安全な防災システムを構築できる。
と、そのときに得られる信号に基づいてガス栓を止めた
り、警報を発したり、外部に無線で送信したりすること
によって安全な防災システムを構築できる。
【0022】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るガス検知
装置等についてその一実施形態を図面を参照して詳細に
説明する。
装置等についてその一実施形態を図面を参照して詳細に
説明する。
【0023】この発明で用いることができる一酸化炭素
ガスセンサ(COセンサ)は生体模倣化学センサである
ので、まず最初にこのCOセンサについて説明する。こ
のCOセンサはバイオテクノロジーをモノキュラートエ
ンジニアリングと組み合わせることによって誕生した生
体模倣型化学センサである。
ガスセンサ(COセンサ)は生体模倣化学センサである
ので、まず最初にこのCOセンサについて説明する。こ
のCOセンサはバイオテクノロジーをモノキュラートエ
ンジニアリングと組み合わせることによって誕生した生
体模倣型化学センサである。
【0024】COセンシングの原理は次のようになる。
生体内の血液中には酸素を運ぶヘモグロビンがあり、こ
のヘモグロビンは肺で酸素を吸収して体内の筋肉に運
ぶ。このヘモグロビンはCOガスに対しては酸素の約2
50倍もの親和性があるためにCOガスの濃度の高いと
ころでは中毒症状を起こす。
生体内の血液中には酸素を運ぶヘモグロビンがあり、こ
のヘモグロビンは肺で酸素を吸収して体内の筋肉に運
ぶ。このヘモグロビンはCOガスに対しては酸素の約2
50倍もの親和性があるためにCOガスの濃度の高いと
ころでは中毒症状を起こす。
【0025】このヘモグロビンの中で、酸素と結合した
り、離したりする役目を果たしているのはボルフィリン
という物質であり、ボルフィリンは酸素と結合している
時と結合していない時とでは光の吸収波長が異なるとい
う性質がある。すなわち、酸素と結合したヘモグロビン
は鮮やかな赤色をしているが、そうでないヘモグロビン
は黒色となる。
り、離したりする役目を果たしているのはボルフィリン
という物質であり、ボルフィリンは酸素と結合している
時と結合していない時とでは光の吸収波長が異なるとい
う性質がある。すなわち、酸素と結合したヘモグロビン
は鮮やかな赤色をしているが、そうでないヘモグロビン
は黒色となる。
【0026】この発明で使用するCOセンサはこのボル
フィリンの機能(生体化学反応)を応用したものであ
る。COセンサのベース材料はシクロデキストリンで、
これがCOガスをキャッチするキーホールの役目をな
す。COガスを取り込んだシクロデキストリンと、CO
ガスを取り込んでいないシクロデキストリンとを区別す
るために、クロモフォアという発色団を組み合わせるこ
とによって、色の変化でCOガスが取り込まれているか
否かを区別する。さらに、シクロデキストリンとクロモ
ファオを透明で多孔質な酸化シリコンベースの酸素表面
に、水素結合で繋げることによってCOセンサが構成さ
れる。
フィリンの機能(生体化学反応)を応用したものであ
る。COセンサのベース材料はシクロデキストリンで、
これがCOガスをキャッチするキーホールの役目をな
す。COガスを取り込んだシクロデキストリンと、CO
ガスを取り込んでいないシクロデキストリンとを区別す
るために、クロモフォアという発色団を組み合わせるこ
とによって、色の変化でCOガスが取り込まれているか
否かを区別する。さらに、シクロデキストリンとクロモ
ファオを透明で多孔質な酸化シリコンベースの酸素表面
に、水素結合で繋げることによってCOセンサが構成さ
れる。
【0027】COセンサは生体化学反応を応用している
ので、一定濃度の雰囲気の中にこのCOセンサを置くと
一定の反応色を維持し続けるというものではない。つま
り、一定濃度のCO雰囲気中にCOセンサを放置する
と、その雰囲気中のCOガスと順次反応して変色が進
み、COガスの供給が継続する限り、ガス濃度のいかん
にかかわらず、最大変色(最高濃度)まで進行する。し
かしながら、濃度の低い所ではシクロデキストリンがC
Oガスを離すように反応するために、ガス吸着、分離の
バランスにより反応しないように見える分岐点が存在す
る。
ので、一定濃度の雰囲気の中にこのCOセンサを置くと
一定の反応色を維持し続けるというものではない。つま
り、一定濃度のCO雰囲気中にCOセンサを放置する
と、その雰囲気中のCOガスと順次反応して変色が進
み、COガスの供給が継続する限り、ガス濃度のいかん
にかかわらず、最大変色(最高濃度)まで進行する。し
かしながら、濃度の低い所ではシクロデキストリンがC
Oガスを離すように反応するために、ガス吸着、分離の
バランスにより反応しないように見える分岐点が存在す
る。
【0028】つまり、COガスに反応して変色しようと
するものと、逆に酸素と反応してもとに戻ろうとする反
応が同時に進行することになるから、結果的に、COガ
ス濃度によって、半透明色から灰色を経て黒色に変化す
る変色反応時間が異なることになる。この変色速度の変
位を計測することによって、COセンサが置かれている
雰囲気中のCOガス濃度がどのくらいであるかを計測で
きる。この変色速度や変化量は、シクロデキストリンの
添加量によって、ある程度自由に設定できる。
するものと、逆に酸素と反応してもとに戻ろうとする反
応が同時に進行することになるから、結果的に、COガ
ス濃度によって、半透明色から灰色を経て黒色に変化す
る変色反応時間が異なることになる。この変色速度の変
位を計測することによって、COセンサが置かれている
雰囲気中のCOガス濃度がどのくらいであるかを計測で
きる。この変色速度や変化量は、シクロデキストリンの
添加量によって、ある程度自由に設定できる。
【0029】ここで日本の規格では、浴室と居間、キッ
チンのように測定場所によって相違するが、同一センサ
で全てを検出できるようにするため検知濃度として、5
0ppmでは検知しないように、200ppmでは15
分以内に検知するように、550ppmでは5分以内に
検知するようにしたCOセンサが使用されている。この
ような規格を満足するCOセンサとしては、Quontum会
社製の「S50S」(型式)ガスセンサなどを挙げるこ
とができる。
チンのように測定場所によって相違するが、同一センサ
で全てを検出できるようにするため検知濃度として、5
0ppmでは検知しないように、200ppmでは15
分以内に検知するように、550ppmでは5分以内に
検知するようにしたCOセンサが使用されている。この
ような規格を満足するCOセンサとしては、Quontum会
社製の「S50S」(型式)ガスセンサなどを挙げるこ
とができる。
【0030】COガスの取り込みと放出を繰り返しなが
ら、COセンサ内のCOガス濃度が徐々に高まってい
く。図8は200ppmのCOガス雰囲気中にCOセン
サを置いたときのセンサ透過率を測定したグラフであっ
て、時間の経過と共に透過率が下がる。これはCOガス
の取り込みによって変色するためである。
ら、COセンサ内のCOガス濃度が徐々に高まってい
く。図8は200ppmのCOガス雰囲気中にCOセン
サを置いたときのセンサ透過率を測定したグラフであっ
て、時間の経過と共に透過率が下がる。これはCOガス
の取り込みによって変色するためである。
【0031】同図では15分経過するとほぼ1/3にそ
の透過率が低下する。15分経過後開放してCOセンサ
を空気中に放置すると、取り込まれたCOガスが次第に
放出され、所定時間経過後にはほぼ元の透過率まで回復
する。したがって、COセンサはCOガスに対する結
合、遊離が可逆的であることが判る。元の透過率まで回
復するので、光透過率は経年、経時による影響をあまり
受けない。そのため、濃度計測特性の著しい劣化がな
い。
の透過率が低下する。15分経過後開放してCOセンサ
を空気中に放置すると、取り込まれたCOガスが次第に
放出され、所定時間経過後にはほぼ元の透過率まで回復
する。したがって、COセンサはCOガスに対する結
合、遊離が可逆的であることが判る。元の透過率まで回
復するので、光透過率は経年、経時による影響をあまり
受けない。そのため、濃度計測特性の著しい劣化がな
い。
【0032】図9は550ppmのCOガス雰囲気中に
COセンサを置いたときのグラフであって、200pp
mの場合よりも時間当たりの透過率の変化が大きい。そ
して、一定の透過率となるまでに要する時間が短くな
る。そして空気中に戻ると再びもとの透過率に回復す
る。
COセンサを置いたときのグラフであって、200pp
mの場合よりも時間当たりの透過率の変化が大きい。そ
して、一定の透過率となるまでに要する時間が短くな
る。そして空気中に戻ると再びもとの透過率に回復す
る。
【0033】一方、COガス濃度が非常に低く、例えば
50ppm位であると、図10のように一酸化炭素ガス
ガス取り込みが行われて一時的に光透過率が低下するも
のの、取り込んだCOガスの放出(遊離)も行われるこ
とから、COガスの取り込みと放出ガスが交互に行われ
て全体としてみた場合光透過率は殆ど変化しないことが
判る。
50ppm位であると、図10のように一酸化炭素ガス
ガス取り込みが行われて一時的に光透過率が低下するも
のの、取り込んだCOガスの放出(遊離)も行われるこ
とから、COガスの取り込みと放出ガスが交互に行われ
て全体としてみた場合光透過率は殆ど変化しないことが
判る。
【0034】このようなことから光透過率の変動と一酸
化炭素ガス濃度と相関性を利用することで、間接的では
あるが屋内のCOガス濃度をほぼ正確に検知できる。
化炭素ガス濃度と相関性を利用することで、間接的では
あるが屋内のCOガス濃度をほぼ正確に検知できる。
【0035】続いて、この発明に係るガス検知装置の一
実施形態について図1以下を参照して詳細に説明する。
実施形態について図1以下を参照して詳細に説明する。
【0036】このガス検知装置10は図1に示すよう
に、ガス濃度に応じて変色するガスセンサ22を有し、
このガスセンサ22の光透過度を電圧に変換してガス濃
度を検出するガス濃度検出部12と、このガス濃度検出
部12からの検出電圧が供給されるインピーダンス変換
回路14と、このインピーダンス変換回路14からの検
出電圧Vdに対応した出力電圧VOを分圧する所定の時
定数を有する分圧手段38と、分圧された出力電圧を基
準電圧Vrとして検出電圧Vdを比較する比較手段39
とで構成される。そして、検出電圧Vdに応じて変化す
る基準電圧Vrに基づいて、ガス濃度の異常状態を検知
する。
に、ガス濃度に応じて変色するガスセンサ22を有し、
このガスセンサ22の光透過度を電圧に変換してガス濃
度を検出するガス濃度検出部12と、このガス濃度検出
部12からの検出電圧が供給されるインピーダンス変換
回路14と、このインピーダンス変換回路14からの検
出電圧Vdに対応した出力電圧VOを分圧する所定の時
定数を有する分圧手段38と、分圧された出力電圧を基
準電圧Vrとして検出電圧Vdを比較する比較手段39
とで構成される。そして、検出電圧Vdに応じて変化す
る基準電圧Vrに基づいて、ガス濃度の異常状態を検知
する。
【0037】ガス濃度検出部12にはCOガスの濃度を
電圧に変換する濃度変換部20を有する。この濃度変換
部20は図示するようにCOセンサ22と、このCOセ
ンサ22を挟むように一方には発光素子である発光ダイ
オード(LED)24が配され、他方にはCOセンサ2
2を透過した光を受ける受光素子としてのホトダイオー
ド26が配され、これらがケース21に収納されて一体
化されたものとなっている。
電圧に変換する濃度変換部20を有する。この濃度変換
部20は図示するようにCOセンサ22と、このCOセ
ンサ22を挟むように一方には発光素子である発光ダイ
オード(LED)24が配され、他方にはCOセンサ2
2を透過した光を受ける受光素子としてのホトダイオー
ド26が配され、これらがケース21に収納されて一体
化されたものとなっている。
【0038】LED24には所定の駆動電圧が印加さ
れ、ホトダイオード26は逆バイアス状態で電源(+5
V)に接続される。ホトダイオード26には抵抗器28
が接続され、光透過量に応じてホトダイオード26を流
れる電流が変化し、この電流が抵抗器28によって電圧
(検出電圧)Vdに変換される。
れ、ホトダイオード26は逆バイアス状態で電源(+5
V)に接続される。ホトダイオード26には抵抗器28
が接続され、光透過量に応じてホトダイオード26を流
れる電流が変化し、この電流が抵抗器28によって電圧
(検出電圧)Vdに変換される。
【0039】接続点pに得られたこの検出電圧Vdはイ
ンピーダンス変換回路14に供給され、検出電圧Vdと
1:1の関係にある出力電圧VOを得る。この例ではボ
ルテージフォロワー回路30でインピーダンス変換回路
が構成される。そのためオペアンプ32を有し、その出
力端側には逆流阻止用のダイオード34と時定数を持た
せるためのコンデンサ36がそれぞれ接続されている。
ンピーダンス変換回路14に供給され、検出電圧Vdと
1:1の関係にある出力電圧VOを得る。この例ではボ
ルテージフォロワー回路30でインピーダンス変換回路
が構成される。そのためオペアンプ32を有し、その出
力端側には逆流阻止用のダイオード34と時定数を持た
せるためのコンデンサ36がそれぞれ接続されている。
【0040】そして、出力電圧VOがオペアンプ32の
反転端子側に帰還されて、検出電圧Vdと1:1の関係
にある出力電圧VOが得られる。この出力電圧VOが抵抗
器38a、38bで構成された分圧回路38に供給され
て分圧される。分圧電圧が基準電圧Vrとして検出電圧
Vdと共に比較回路18に供給される。
反転端子側に帰還されて、検出電圧Vdと1:1の関係
にある出力電圧VOが得られる。この出力電圧VOが抵抗
器38a、38bで構成された分圧回路38に供給され
て分圧される。分圧電圧が基準電圧Vrとして検出電圧
Vdと共に比較回路18に供給される。
【0041】比較回路18は比較器39を有し、その非
反転端子に検出電圧Vdが供給され、反転端子に基準電
圧VOが供給される。さらにこの反転端子には基準電圧
VOがある値以下まで低下したとき、この基準電圧VOに
換えて使用する補助基準電圧である。この補助基準電圧
を得るためにさらに一対の直列抵抗器40a`40bで
構成された分圧回路40が設けられ、その接続点の電圧
が逆流阻止用のダイオード42を介して比較器39の反
転端子に供給されるようになっている。
反転端子に検出電圧Vdが供給され、反転端子に基準電
圧VOが供給される。さらにこの反転端子には基準電圧
VOがある値以下まで低下したとき、この基準電圧VOに
換えて使用する補助基準電圧である。この補助基準電圧
を得るためにさらに一対の直列抵抗器40a`40bで
構成された分圧回路40が設けられ、その接続点の電圧
が逆流阻止用のダイオード42を介して比較器39の反
転端子に供給されるようになっている。
【0042】比較器39には出力端子43が導出される
他に、電源との間に抵抗器44を介して発光ダイオード
46が接続され、比較出力がローレベルになると発光ダ
イオード46が点灯する。
他に、電源との間に抵抗器44を介して発光ダイオード
46が接続され、比較出力がローレベルになると発光ダ
イオード46が点灯する。
【0043】さて、上述した分圧回路38にはコンデン
サ36が接続されているために、分圧回路38は所定の
時定数τを有することになり、この時定数の存在によっ
て検出電圧Vdが変動しても出力電圧V0したがって基
準電圧Vrはその変動に所定時間遅れて追従する。CO
ガス濃度が濃く(高く)なると、検出電圧Vdが漸減し
始めるが、基準電圧Vr側にのみ時定数τを有する関係
で、この漸減勾配は検出電圧Vdの方が基準電圧VOよ
りも急になる。
サ36が接続されているために、分圧回路38は所定の
時定数τを有することになり、この時定数の存在によっ
て検出電圧Vdが変動しても出力電圧V0したがって基
準電圧Vrはその変動に所定時間遅れて追従する。CO
ガス濃度が濃く(高く)なると、検出電圧Vdが漸減し
始めるが、基準電圧Vr側にのみ時定数τを有する関係
で、この漸減勾配は検出電圧Vdの方が基準電圧VOよ
りも急になる。
【0044】この点についてさらに図2を参照して説明
すると、曲線LaはあるCOガス濃度のときの検出電圧
Vdの変化曲線であり、曲線Lbは、この検出電圧Vd
に追随して変化する基準電圧Vrの変化曲線である。
すると、曲線LaはあるCOガス濃度のときの検出電圧
Vdの変化曲線であり、曲線Lbは、この検出電圧Vd
に追随して変化する基準電圧Vrの変化曲線である。
【0045】時点toまではガス濃度がゼロであり、こ
の時点toで、あるガス濃度雰囲気中にガスセンサ22
を放置すると、ガス濃度の濃さに応じて発色濃度が相違
するため、ガス濃度の濃さに応じた変化勾配を持って検
出曲線Laが漸減する。時定数の有無の関係から、ある
時点(taとする)までは検出電圧と基準電圧との関係
は、Vd>Vrであるが、この時点taを越えると電圧
関係が逆転し、Vd=Vr、そしてVd<Vrとなる。
この交差時点taがCO濃度の検知時点となる。
の時点toで、あるガス濃度雰囲気中にガスセンサ22
を放置すると、ガス濃度の濃さに応じて発色濃度が相違
するため、ガス濃度の濃さに応じた変化勾配を持って検
出曲線Laが漸減する。時定数の有無の関係から、ある
時点(taとする)までは検出電圧と基準電圧との関係
は、Vd>Vrであるが、この時点taを越えると電圧
関係が逆転し、Vd=Vr、そしてVd<Vrとなる。
この交差時点taがCO濃度の検知時点となる。
【0046】ここで、COガス濃度値が200ppmの
ガス雰囲気中で15分程度になると、危険な状態となる
ことから、安全を見越してこの例では180ppm以上
のCO濃度を確実に検出できるように構成されている。
そのためこの180ppmでの変化勾配と同じになるよ
うに時定数が選定される。
ガス雰囲気中で15分程度になると、危険な状態となる
ことから、安全を見越してこの例では180ppm以上
のCO濃度を確実に検出できるように構成されている。
そのためこの180ppmでの変化勾配と同じになるよ
うに時定数が選定される。
【0047】こうすると、どのようなガス濃度の場合で
も基準曲線Lbは180ppmのときの変化勾配を維持
することになる。図2はガス濃度が200ppmである
ときの検出電圧Vdと基準電圧Vrとの関係を示す。時
点toでは検出電圧Vdの方が基準電圧Vrよりも高
い。しかし、ガス雰囲気中への放置時間が経過するにつ
れガスセンサ22の発色が濃くなり、これに伴って検出
電圧Vdの値が低下する。それに伴い基準電圧Vrの値
も低下していく。
も基準曲線Lbは180ppmのときの変化勾配を維持
することになる。図2はガス濃度が200ppmである
ときの検出電圧Vdと基準電圧Vrとの関係を示す。時
点toでは検出電圧Vdの方が基準電圧Vrよりも高
い。しかし、ガス雰囲気中への放置時間が経過するにつ
れガスセンサ22の発色が濃くなり、これに伴って検出
電圧Vdの値が低下する。それに伴い基準電圧Vrの値
も低下していく。
【0048】ガス濃度が200ppm以上であるときは
その検出電圧Vdの変化勾配は、上述したように180
ppmの基準勾配よりも必ず急峻となるから、両曲線は
何れかの時点で必ず交差する。交差した時点taが測定
ガス雰囲気中のガス濃度が180ppmとなったことを
示している。つまり、ガス濃度が180ppmであるこ
とを示している。したがってこの交差時点を検知する。
実際にはこの検知時間の2倍以上でないと危険な状態に
はならないように設計されているが、これは安全を優先
させるためである。
その検出電圧Vdの変化勾配は、上述したように180
ppmの基準勾配よりも必ず急峻となるから、両曲線は
何れかの時点で必ず交差する。交差した時点taが測定
ガス雰囲気中のガス濃度が180ppmとなったことを
示している。つまり、ガス濃度が180ppmであるこ
とを示している。したがってこの交差時点を検知する。
実際にはこの検知時間の2倍以上でないと危険な状態に
はならないように設計されているが、これは安全を優先
させるためである。
【0049】両電圧が交差して電圧関係が逆転すると、
比較器39の出力はローレベルに反転する。比較出力が
得られると、発光ダイオード46が点灯し、ガス濃度が
異常状態であることを検知できる。端子43に得られる
この比較出力を利用することによって、例えばガス栓を
閉じるような安全回路(図示はしない)を駆動すること
によって、ガス燃焼装置を安全に作動させることができ
る。
比較器39の出力はローレベルに反転する。比較出力が
得られると、発光ダイオード46が点灯し、ガス濃度が
異常状態であることを検知できる。端子43に得られる
この比較出力を利用することによって、例えばガス栓を
閉じるような安全回路(図示はしない)を駆動すること
によって、ガス燃焼装置を安全に作動させることができ
る。
【0050】異常濃度を検出した時点taを経過して
も、COガスが供給される限り図2のようにガス濃度が
高くなって、COセンサの濃度が最も変色した時点tb
では検出電圧Vdの方が基準電圧Vrよりも低い値とな
っている。
も、COガスが供給される限り図2のようにガス濃度が
高くなって、COセンサの濃度が最も変色した時点tb
では検出電圧Vdの方が基準電圧Vrよりも低い値とな
っている。
【0051】一方、この時点tbでCOガスを排気し、
室内のCOガスの濃度が薄く(低く)なるにつれ、ガス
センサ22の変色濃度も薄くなる。これに対して基準電
圧Vr側には時定数γがあるので、検出電圧Vdが時点
tb以降漸増方向に反転しても、基準電圧Vrの方は漸
減状態を所定時間の間保持する。
室内のCOガスの濃度が薄く(低く)なるにつれ、ガス
センサ22の変色濃度も薄くなる。これに対して基準電
圧Vr側には時定数γがあるので、検出電圧Vdが時点
tb以降漸増方向に反転しても、基準電圧Vrの方は漸
減状態を所定時間の間保持する。
【0052】その結果、ある時点(tcとする)までは
Vr>Vdの関係を保つが、この時点tcを越えると電
圧関係が逆転し、Vr=Vd、そしてVr<Vdとな
る。この時点tcがCO濃度の検知解放時点(回復時
点)となり、比較出力はハイレベルに戻り、安全装置が
停止してガス燃焼装置の再起動可能な状態となる。同時
に発光ダイオード46が消灯し、これによって危険な状
態が回避されたことを視覚的に知ることができる。ガス
濃度の検出期間は図2のようにta〜tc間となる。
Vr>Vdの関係を保つが、この時点tcを越えると電
圧関係が逆転し、Vr=Vd、そしてVr<Vdとな
る。この時点tcがCO濃度の検知解放時点(回復時
点)となり、比較出力はハイレベルに戻り、安全装置が
停止してガス燃焼装置の再起動可能な状態となる。同時
に発光ダイオード46が消灯し、これによって危険な状
態が回避されたことを視覚的に知ることができる。ガス
濃度の検出期間は図2のようにta〜tc間となる。
【0053】ここで、検出電圧Vdの特性はCOセン
サ、光変換素子それぞれの特性を加味したものであるか
ら、それぞれの素子のバラツキに応じた検出電圧Vdと
なっている。しかし、検出電圧Vdに追随して基準電圧
Vrの値も変動することから、COセンサの検出特性が
ばらついたとしても、検出電圧Vdと基準電圧Vrとの
関係は不変である。したがってCOセンサの特性がばら
ついたとしても、特性上のバラツキを吸収した検出が可
能になる。
サ、光変換素子それぞれの特性を加味したものであるか
ら、それぞれの素子のバラツキに応じた検出電圧Vdと
なっている。しかし、検出電圧Vdに追随して基準電圧
Vrの値も変動することから、COセンサの検出特性が
ばらついたとしても、検出電圧Vdと基準電圧Vrとの
関係は不変である。したがってCOセンサの特性がばら
ついたとしても、特性上のバラツキを吸収した検出が可
能になる。
【0054】このように基準電圧Vrは検出電圧Vdに
追随した値であるから、検出電圧Vdに対する基準電圧
Vrの関係を予め設定しておけば、ガス濃度に応じたガ
ス検知時間がほぼ決まるから、COセンサ22の素子特
性のばらつきを吸収できる。つまり、COガスの濃度に
よって予め検知時間を設定しておけば、COセンサ22
の特性上のばらつきがあったとしても、そのガス濃度に
対する検知時間は一定にできる。
追随した値であるから、検出電圧Vdに対する基準電圧
Vrの関係を予め設定しておけば、ガス濃度に応じたガ
ス検知時間がほぼ決まるから、COセンサ22の素子特
性のばらつきを吸収できる。つまり、COガスの濃度に
よって予め検知時間を設定しておけば、COセンサ22
の特性上のばらつきがあったとしても、そのガス濃度に
対する検知時間は一定にできる。
【0055】またこのように検出電圧Vdと基準電圧V
rとの関係からガス濃度を検出する場合には、図2に示
すように特にガスを排気してから回復処理(ガス燃焼装
置の再起動処理)するまでの期間が短縮される。
rとの関係からガス濃度を検出する場合には、図2に示
すように特にガスを排気してから回復処理(ガス燃焼装
置の再起動処理)するまでの期間が短縮される。
【0056】因みに、従来のように固定の基準電圧Vx
を用いてガス濃度を検知した場合には、異常濃度検知タ
イミング(時点ta)は同じであるが、回復タイミング
(時点tc)が遅れる。図2の場合、従来例によると基
準電圧曲線Lcが交差する時点tdまで待たなくてはな
らいからである。
を用いてガス濃度を検知した場合には、異常濃度検知タ
イミング(時点ta)は同じであるが、回復タイミング
(時点tc)が遅れる。図2の場合、従来例によると基
準電圧曲線Lcが交差する時点tdまで待たなくてはな
らいからである。
【0057】なお、図2では200ppmのガス濃度を
検知するときの検知時間(秒)の一例を示してある。図
3はガス濃度が500ppmのときの検知特性例であ
る。ガス濃度が濃いときには、検出電圧Vdの変化勾配
が急峻になるため、180ppmとなるガス濃度を検知
するまでの時間を大幅に短縮することが判る。これによ
って、危険なガス濃度のときにはできるだけ早く危険状
態を検知できる。
検知するときの検知時間(秒)の一例を示してある。図
3はガス濃度が500ppmのときの検知特性例であ
る。ガス濃度が濃いときには、検出電圧Vdの変化勾配
が急峻になるため、180ppmとなるガス濃度を検知
するまでの時間を大幅に短縮することが判る。これによ
って、危険なガス濃度のときにはできるだけ早く危険状
態を検知できる。
【0058】また、ガス濃度が180ppm以下では、
図4のように検出電圧Vdと基準電圧Vrは交差しない
が、ある値以下まで低下したときには強制的に検知す
る。検知し得ない状態があまり長い時間続くのは好まし
くないからである。そのために、図1では基準電圧Vr
が最低基準電圧Vm(図4)まで低下したときダイオー
ド42を介して分圧回路40で得た最低基準電圧Vmが
比較器39に供給される。これによって比較器39を強
制的に反転させている。
図4のように検出電圧Vdと基準電圧Vrは交差しない
が、ある値以下まで低下したときには強制的に検知す
る。検知し得ない状態があまり長い時間続くのは好まし
くないからである。そのために、図1では基準電圧Vr
が最低基準電圧Vm(図4)まで低下したときダイオー
ド42を介して分圧回路40で得た最低基準電圧Vmが
比較器39に供給される。これによって比較器39を強
制的に反転させている。
【0059】さて、このようなガス検知装置を用い、ガ
ス検知信号を警報信号として送信し、これを受信装置で
受信すると共に、対応する処置を行えば、外部に異常状
態を容易かつ確実に検出できる。次にこれらを実現する
ための一実施形態について説明する。
ス検知信号を警報信号として送信し、これを受信装置で
受信すると共に、対応する処置を行えば、外部に異常状
態を容易かつ確実に検出できる。次にこれらを実現する
ための一実施形態について説明する。
【0060】まず上述したようなガス燃焼装置10は家
屋の至る所で使用されている。図5は家屋の模型図であ
って、室内50にはFFなどのガスまたは灯油を燃料と
したヒーターや暖房器52などが設置されている。この
場合排気筒53はベランダなどに出ているが、思わぬ積
雪などで排気筒53が塞がれて、室内50にCOガスが
漏れる場合がある。
屋の至る所で使用されている。図5は家屋の模型図であ
って、室内50にはFFなどのガスまたは灯油を燃料と
したヒーターや暖房器52などが設置されている。この
場合排気筒53はベランダなどに出ているが、思わぬ積
雪などで排気筒53が塞がれて、室内50にCOガスが
漏れる場合がある。
【0061】台所などにはガスコンロや給湯器などの燃
焼器54が設置されており、それらの排気筒55が天井
裏56を通して外部へ排気されている。この場合、ガス
コンロなどが置かれた台所でガス漏れが発生することは
もちろんのこと、工事ミスなどによって天井裏56に設
置した排気筒55の接続部分から排気が漏れ出すことが
ある。
焼器54が設置されており、それらの排気筒55が天井
裏56を通して外部へ排気されている。この場合、ガス
コンロなどが置かれた台所でガス漏れが発生することは
もちろんのこと、工事ミスなどによって天井裏56に設
置した排気筒55の接続部分から排気が漏れ出すことが
ある。
【0062】浴室58内には風呂がま59がある。この
風呂がま59には排気筒60があり、外部に導出されて
いる。浴室58内ではガス漏れや不完全燃焼が起こる確
率が高い。車庫62には自動車63が駐車している。地
下車庫であるときには車庫62内でエンジンをかけたま
まにしたりすると、排気ガス中のCOガスが車庫62内
に充満すると共に、さらに車庫62の上の室内に浸入す
ることがある。地下車庫でなくても狭い車庫内でアイド
リングすると直ぐに車庫62内がCOガスで充満してし
まうことがある。
風呂がま59には排気筒60があり、外部に導出されて
いる。浴室58内ではガス漏れや不完全燃焼が起こる確
率が高い。車庫62には自動車63が駐車している。地
下車庫であるときには車庫62内でエンジンをかけたま
まにしたりすると、排気ガス中のCOガスが車庫62内
に充満すると共に、さらに車庫62の上の室内に浸入す
ることがある。地下車庫でなくても狭い車庫内でアイド
リングすると直ぐに車庫62内がCOガスで充満してし
まうことがある。
【0063】このようにガスを取り扱う部所及びガスが
浸入しやすい場所ではCOガスが充満し易いのでCOガ
スの検知が必要である。そこで、例えば図5の記号A,
B,C,D,Eでそれぞれ示した場所に上述したガス検
知装置10を備えたガス警報装置70を設置して、ガス
漏れが検知される。
浸入しやすい場所ではCOガスが充満し易いのでCOガ
スの検知が必要である。そこで、例えば図5の記号A,
B,C,D,Eでそれぞれ示した場所に上述したガス検
知装置10を備えたガス警報装置70を設置して、ガス
漏れが検知される。
【0064】図6はこのガス警報装置70の要部の一実
施形態を示す。このガス警報装置70はガス警報システ
ムの一部を構築しているもので、上述したガス検知装置
10を内蔵する。このガス検知装置10からの検知信号
はインタフェース72を介してマイコンで構成された制
御部74に供給され、COガスが間欠的に検知される。
制御部74ではこのガス検知信号を受けるとFM送信機
76に対して、ガス警報装置70固有の信号形態で警報
信号を出力する。固有の警報信号とは、設置されている
場所(家屋識別番号やその家屋内の部屋番号など)を識
別できるような信号である。FM送信機76はこの警報
信号を所定の周波数に変調して外部に送信する。
施形態を示す。このガス警報装置70はガス警報システ
ムの一部を構築しているもので、上述したガス検知装置
10を内蔵する。このガス検知装置10からの検知信号
はインタフェース72を介してマイコンで構成された制
御部74に供給され、COガスが間欠的に検知される。
制御部74ではこのガス検知信号を受けるとFM送信機
76に対して、ガス警報装置70固有の信号形態で警報
信号を出力する。固有の警報信号とは、設置されている
場所(家屋識別番号やその家屋内の部屋番号など)を識
別できるような信号である。FM送信機76はこの警報
信号を所定の周波数に変調して外部に送信する。
【0065】したがって、この警報信号を受信して解析
することによって、どの家に設置されたどの箇所からの
ガス漏れ信号であるかを知ることができるから、早期処
置が可能になる。
することによって、どの家に設置されたどの箇所からの
ガス漏れ信号であるかを知ることができるから、早期処
置が可能になる。
【0066】インタフェース72には外部入力も受け付
けられるように構成されている。外部入力として考えら
れるのは、例えば室内に設置された火災報知器からの信
号などが考えられる。火災報知器からの信号を制御部が
受信したときは、火災信号に対応した信号が生成される
から、そのFM警報信号を受信して、内容を解析すれば
どの家屋が火災発生したかを即座に知ることができる。
けられるように構成されている。外部入力として考えら
れるのは、例えば室内に設置された火災報知器からの信
号などが考えられる。火災報知器からの信号を制御部が
受信したときは、火災信号に対応した信号が生成される
から、そのFM警報信号を受信して、内容を解析すれば
どの家屋が火災発生したかを即座に知ることができる。
【0067】上述した制御部74はバッテリー(リチウ
ム電池など)80によって駆動される。そのほかの回路
も同様にこのバッテリー80によって駆動されるが、ガ
ス検知装置10、インタフェース72、FM送信機76
にはそれぞれ半導体などのスイッチ82(82a〜82
c)を介してバッテリー80に接続され、それぞれに動
作電圧が間欠的に印加されるようになっている。バッテ
リー80の電圧検知回路84も同様にスイッチ82dを
介して動作電圧が間欠的に印加される。そしてこれらの
スイッチ82は何れも制御部74によって同期して制御
される。
ム電池など)80によって駆動される。そのほかの回路
も同様にこのバッテリー80によって駆動されるが、ガ
ス検知装置10、インタフェース72、FM送信機76
にはそれぞれ半導体などのスイッチ82(82a〜82
c)を介してバッテリー80に接続され、それぞれに動
作電圧が間欠的に印加されるようになっている。バッテ
リー80の電圧検知回路84も同様にスイッチ82dを
介して動作電圧が間欠的に印加される。そしてこれらの
スイッチ82は何れも制御部74によって同期して制御
される。
【0068】図7はガス警報装置70から送信された警
報信号を受信して所期のコントロールを実行するための
ガス警報受信装置90の一実施形態でガス警報システム
を構築する。
報信号を受信して所期のコントロールを実行するための
ガス警報受信装置90の一実施形態でガス警報システム
を構築する。
【0069】図7において、FM警報信号はFM受信装
置92によって受信され、復調される。復調されたガス
警報信号は入力インタフェース93を介してマイコンで
構成された受信解析装置94に供給され、ここで受信し
たガス警報信号の内容が解析される。
置92によって受信され、復調される。復調されたガス
警報信号は入力インタフェース93を介してマイコンで
構成された受信解析装置94に供給され、ここで受信し
たガス警報信号の内容が解析される。
【0070】このガス警報信号の内容を解析することに
よって、どの箇所に設置されているガス警報装置からの
信号であるか、あるいは外部信号であるかが分かる。こ
の解析結果に基づいてどのような処置を講ずべきかが把
握できるので、受信解析装置94では対応する制御信号
が生成され、その制御信号が出力インタフェース95に
出力される。出力インタフェース95には、この例では
その家屋に設置されているガスのメインバルブの制御回
路96、警報装置97およびオンラインに対する出力端
末(ファックスやモデムなど)98がそれぞれ接続され
ている。出力端末98には電話回線などが接続され、消
防署などへ通報できるように構成されている。
よって、どの箇所に設置されているガス警報装置からの
信号であるか、あるいは外部信号であるかが分かる。こ
の解析結果に基づいてどのような処置を講ずべきかが把
握できるので、受信解析装置94では対応する制御信号
が生成され、その制御信号が出力インタフェース95に
出力される。出力インタフェース95には、この例では
その家屋に設置されているガスのメインバルブの制御回
路96、警報装置97およびオンラインに対する出力端
末(ファックスやモデムなど)98がそれぞれ接続され
ている。出力端末98には電話回線などが接続され、消
防署などへ通報できるように構成されている。
【0071】したがって、受信解析装置94からの制御
信号が警報駆動信号であるときには警報装置97が駆動
されて異常状態が報知される。メインバルブ制御回路9
6に対する制御信号であるときには、その家屋に設置さ
れたガス管のメインバルブ(図示はしない)が制御され
て生ガスの漏出が防止される。またオンライン信号であ
るときには家屋の識別コードを付加したこのオンライン
信号によって管轄の消防署への通報がなされる。出力イ
ンタフェース95に接続されるこれらの端末のうち警報
装置97とメインバルブの制御回路96を同時に駆動す
ることもできる。
信号が警報駆動信号であるときには警報装置97が駆動
されて異常状態が報知される。メインバルブ制御回路9
6に対する制御信号であるときには、その家屋に設置さ
れたガス管のメインバルブ(図示はしない)が制御され
て生ガスの漏出が防止される。またオンライン信号であ
るときには家屋の識別コードを付加したこのオンライン
信号によって管轄の消防署への通報がなされる。出力イ
ンタフェース95に接続されるこれらの端末のうち警報
装置97とメインバルブの制御回路96を同時に駆動す
ることもできる。
【0072】受信解析装置94には表示部を設けること
ができ、この表示部に表示された内容によってどの箇所
に異常が発生したかを視認できるようにすることも可能
である。この表示によってその家屋に住んでいる人のガ
ス復旧作業などの次善策が講じやすくなる。
ができ、この表示部に表示された内容によってどの箇所
に異常が発生したかを視認できるようにすることも可能
である。この表示によってその家屋に住んでいる人のガ
ス復旧作業などの次善策が講じやすくなる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係るガス
警報装置は、観測雰囲気中でのガス濃度が基準値を越え
たとき警報を送信できるようにしたものである。
警報装置は、観測雰囲気中でのガス濃度が基準値を越え
たとき警報を送信できるようにしたものである。
【0074】これによれば、例えば室内ガスが致死量に
至らないうちに、その異常を外部に送信して知らせるこ
とができるから、特にガス器具等が設置されていない室
内、例えば天井裏などにガスセンサを取り付けておけ
ば、排気筒などからのガス漏出(排気漏れ)などの異常
状態を外部の者に確実に知らせることができる。
至らないうちに、その異常を外部に送信して知らせるこ
とができるから、特にガス器具等が設置されていない室
内、例えば天井裏などにガスセンサを取り付けておけ
ば、排気筒などからのガス漏出(排気漏れ)などの異常
状態を外部の者に確実に知らせることができる。
【0075】よって、ガス警報受信装置を使用した場合
には被監視棟内での異常を容易かつ確実に認識できるか
ら、ガス洩れに対する予防等を的確に実現できるなどの
特徴を有する。
には被監視棟内での異常を容易かつ確実に認識できるか
ら、ガス洩れに対する予防等を的確に実現できるなどの
特徴を有する。
【0076】さらに、この発明に係るガス検知装置によ
れば、ガス濃度検知出力に基づいて形成された基準電圧
を用いて充満したガス濃度を検出できる。これによれ
ば、ガスセンサの特性(ガス濃度に対する変色程度)の
バラツキや、ガス濃度に対応した変色度を電圧に変換す
る変換素子の変換特性にバラツキがあったとしても、ガ
ス濃度の検出値のバラツキが吸収されるので、ガス濃度
検出の精度を高めることができる。
れば、ガス濃度検知出力に基づいて形成された基準電圧
を用いて充満したガス濃度を検出できる。これによれ
ば、ガスセンサの特性(ガス濃度に対する変色程度)の
バラツキや、ガス濃度に対応した変色度を電圧に変換す
る変換素子の変換特性にバラツキがあったとしても、ガ
ス濃度の検出値のバラツキが吸収されるので、ガス濃度
検出の精度を高めることができる。
【0077】また、観測雰囲気中でのガス濃度の濃淡に
よって、検知されるまでの時間が相違することから、こ
の検知時間の長短で大凡のガス濃度を知ることができ
る。
よって、検知されるまでの時間が相違することから、こ
の検知時間の長短で大凡のガス濃度を知ることができ
る。
【0078】これに加えて、室内の換気などによって室
内のガス濃度が低下した場合、ガス燃焼等の回復時間を
従来よりも、つまり固定の参照電圧を基準電圧として選
定する場合よりも大幅に短縮できる。そのため、素早く
暖房モードへ復帰できる等といった特徴を有する。
内のガス濃度が低下した場合、ガス燃焼等の回復時間を
従来よりも、つまり固定の参照電圧を基準電圧として選
定する場合よりも大幅に短縮できる。そのため、素早く
暖房モードへ復帰できる等といった特徴を有する。
【0079】またこの発明に係るガス警報装置によれ
ば、ガスの異常状態を外部に送信できるので、異常状態
を容易に外部に報知できる。そのため、外部からの救援
などの適切な処置を講ずることができるから、このガス
警報装置を使用したガス警報システムを設置することに
よって、ガスによる被害を最小限に食い止められるな
の、適切な防災システムを構築できる特徴を有する。
ば、ガスの異常状態を外部に送信できるので、異常状態
を容易に外部に報知できる。そのため、外部からの救援
などの適切な処置を講ずることができるから、このガス
警報装置を使用したガス警報システムを設置することに
よって、ガスによる被害を最小限に食い止められるな
の、適切な防災システムを構築できる特徴を有する。
【0080】したがって、この発明は屋内でガスを取り
扱うガス風呂、暖房器具などを使用するときの安全監視
を含めた防災システムに適用して極めて好適である。
扱うガス風呂、暖房器具などを使用するときの安全監視
を含めた防災システムに適用して極めて好適である。
【図1】この発明に係るガス検知装置の一実施形態を示
す要部の接続図である。
す要部の接続図である。
【図2】COガスセンサの一例を示す構成図である。
【図3】ガス検知特性を示す図である(その1)。
【図4】ガス検知特性を示す図である(その2)。
【図5】ガス検知特性を示す図である(その3)。
【図6】この発明に係るガス警報システムのうち、ガス
警報装置の一実施形態を示す系統図である。
警報装置の一実施形態を示す系統図である。
【図7】この発明に係るガス警報システムのうち、ガス
警報受信装置の一実施形態を示す系統図である。
警報受信装置の一実施形態を示す系統図である。
【図8】ガス濃度と透過率との時間関係を示す特性図で
ある(その1)。
ある(その1)。
【図9】ガス濃度と透過率との時間関係を示す特性図で
ある(その2)。
ある(その2)。
【図10】ガス濃度と透過率との時間関係を示す特性図
である(その3)。
である(その3)。
10・・・ガス検知装置 12・・・ガス検知部 14・・・インピーダンス変換回路 18・・・比較回路 22・・・COセンサ 70・・・ガス警報装置 76・・・FM送信機 90・・・ガス警報受信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G054 AA01 CA02 EA06 FA44 JA11 JA20 5C087 AA02 AA03 AA11 AA23 BB12 BB20 BB40 BB74 DD04 DD07 DD24 EE10 EE15 EE18 FF01 FF04 FF12 FF13 FF17 FF20 FF23 GG11 GG30 GG31 GG37 GG38 GG52 GG55 GG66 GG70
Claims (10)
- 【請求項1】 ガス濃度に応じて変色するガスセンサを
有し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス
濃度を検出するガス濃度検出部と、 このガス濃度検出部からの検出出力と、この検出出力の
変化に追随する基準出力とが供給される比較手段と、 基準のガス濃度以上になったときの比較出力が供給され
るマイコンで構成されたコントロール部と、 このコントロール部で形成されたガス警報信号が送信さ
れる送信部とで構成されたことを特徴とするガス警報装
置。 - 【請求項2】 上記ガスは一酸化炭素ガスであることを
特徴とする請求項1記載のガス警報装置。 - 【請求項3】 上記ガスセンサは、検知雰囲気中のガス
に反応し、その濃度と時間によって変色程度が変化する
ものであることを特徴とする請求項1記載のガス警報装
置。 - 【請求項4】 ガス警報信号を受信する受信部と、 受信したガス警報信号が供給されるマイコンで構成され
たコントロール部と、 このコントロール部からの出力によって制御されるガス
警報制御部とで構成され、 上記ガス警報信号を受信したとき上記ガス警報制御部が
制御されるようになされたことを特徴とするガス警報受
信装置。 - 【請求項5】 上記ガスは一酸化炭素ガスであることを
特徴とする請求項4記載のガス警報受信装置。 - 【請求項6】 上記ガスセンサは、検知雰囲気中のガス
に反応し、その濃度と時間によって変色程度が変化する
ものであることを特徴とする請求項4記載のガス警報受
信装置。 - 【請求項7】 請求項1記載のガス警報装置と、請求項
4記載のガス警報受信装置とを有したことを特徴とする
ガス警報システム。 - 【請求項8】 ガス濃度に応じて変色するガスセンサを
有し、このガスセンサの光透過度を電圧に変換してガス
濃度を検出するガス濃度検出部と、 このガス濃度検出部からの検出電圧が供給されるインピ
ーダンス変換回路と、このインピーダンス変換回路から
の上記検出電圧に対応した出力電圧を分圧する所定の時
定数を有する分圧手段と、 分圧された上記出力電圧を基準電圧として上記検出電圧
を比較する比較手段とを有し、 上記検出電圧に応じて変化する上記基準電圧に基づい
て、ガス濃度の異常状態を検知するようにしたことを特
徴とするガス検知装置。 - 【請求項9】 上記ガスは一酸化炭素ガスであることを
特徴とする請求項8記載のガス検知装置。 - 【請求項10】 上記インピーダンス変換回路はボルテ
ージフォロワー回路であることを特徴とする請求項8記
載のガス検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10323962A JP2000149164A (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | ガス警報装置、ガス警報受信装置、ガス警報システムおよびガス検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10323962A JP2000149164A (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | ガス警報装置、ガス警報受信装置、ガス警報システムおよびガス検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000149164A true JP2000149164A (ja) | 2000-05-30 |
Family
ID=18160581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10323962A Pending JP2000149164A (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | ガス警報装置、ガス警報受信装置、ガス警報システムおよびガス検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000149164A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030062065A (ko) * | 2002-01-16 | 2003-07-23 | 황현규 | 분실물 탐지 방법 및 시스템 |
KR100700354B1 (ko) | 2006-02-22 | 2007-03-30 | 방용기 | 가스경보기 회로 |
CN103413402A (zh) * | 2013-08-26 | 2013-11-27 | 黄勇 | 可燃气体和烟雾泄漏提醒装置 |
-
1998
- 1998-11-13 JP JP10323962A patent/JP2000149164A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030062065A (ko) * | 2002-01-16 | 2003-07-23 | 황현규 | 분실물 탐지 방법 및 시스템 |
KR100700354B1 (ko) | 2006-02-22 | 2007-03-30 | 방용기 | 가스경보기 회로 |
CN103413402A (zh) * | 2013-08-26 | 2013-11-27 | 黄勇 | 可燃气体和烟雾泄漏提醒装置 |
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