JP2000146694A - 分光特性測定装置 - Google Patents

分光特性測定装置

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JP2000146694A
JP2000146694A JP10319171A JP31917198A JP2000146694A JP 2000146694 A JP2000146694 A JP 2000146694A JP 10319171 A JP10319171 A JP 10319171A JP 31917198 A JP31917198 A JP 31917198A JP 2000146694 A JP2000146694 A JP 2000146694A
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Japan
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light
spectral characteristic
path length
optical path
average optical
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JP10319171A
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English (en)
Inventor
Kazuji Matsumoto
和二 松本
Mitsuaki Nishizawa
充哲 西沢
Hitoshi Iida
等 飯田
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象物内に含まれる微量成分量を精度良
く推定することができる分光特性測定装置を提供する。 【解決手段】 分光特性測定装置10は、本体12と遮
光ケース14とを備えて構成され、本体12の内部に
は、2つの単色光源ユニット28,30、白色光源ユニ
ット32、受光センサユニット34、分光センサユニッ
ト36、制御ユニット38及び電源ユニット40が設け
られている。制御ユニット38は、受光センサユニット
34によって検出された光に基づいて、測定対象物内に
おける単色光の平均光路長を算出する平均光路長算出部
と、分光センサユニット36によって検出された白色光
と平均光路長算出部によって算出された平均光路長とに
基づいて、測定対象物の分光特性を算出する分光特性算
出部とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象物の分光
特性を測定する分光特性測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】測定対象物の内部に所定の波長帯域を有
する光を投射し、測定対象物の内部を透過した光を検出
することにより測定対象物の分光特性を測定する分光特
性測定装置が知られている。かかる分光特性を分析する
ことにより、具体的には各波長における吸収係数を分析
することにより、測定対象物を破壊することなく測定対
象物内に含まれる微量成分の定量が可能となることか
ら、上記分光特性測定装置は、生体内に含まれるヘモグ
ロビンの定量、果物に含まれる糖分量の定量などに広く
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記分光特性
測定装置には、測定対象物内部の物理的状態の相違が、
分光特性測定結果に大きく影響するといった問題点があ
った。すなわち、測定対象物が例えば生体である場合に
は、その生体が筋肉質であるか脂質であるかの相違によ
り、また、測定対象物が例えば果物である場合には、そ
の果肉を形成している細胞組織が完全な場合と細胞組織
に崩壊が起こり始めた場合等との物理的な相違により、
分光特性測定結果が大きく変動してしまい、測定対象物
内に含まれる微量成分量を精度良く推定することは困難
であった。
【0004】そこで本発明は、上記問題点を解決し、測
定対象物内部の物理的状態の相違に関わらず、測定対象
物の分光特性を精度良く測定し、測定対象物内に含まれ
る微量成分量を精度良く推定することができる分光特性
測定装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の分光特性測定装置は、測定対象物の分光特
性を測定する分光特性測定装置であって、測定対象物表
面上の所定の投射箇所から測定対象物の内部に光を投射
する第1の光投射手段と、第1の光投射手段によって投
射され、測定対象物表面上の所定の出射箇所から出射す
る光を検出する第1の光検出手段と、第1の光検出手段
によって検出された光に基づいて、入射箇所から出射箇
所までの平均光路長を算出する平均光路長算出手段と、
投射箇所から測定対象物の内部に所定の波長帯域を有す
る光を投射する第2の光投射手段と、第2の光投射手段
によって投射され、出射箇所から出射する光を検出する
第2の光検出手段と、第2の光検出手段によって検出さ
れた波長帯域における光と平均光路長算出手段によって
算出された平均光路長とに基づいて、測定対象物の分光
特性を算出する分光特性算出手段とを備えたことを特徴
としている。
【0006】分光特性算出手段が、第2の光検出手段に
よって検出された波長帯域における光だけでなく、平均
光路長算出手段によって算出された平均光路長をも用い
て測定対象物の分光特性を算出することで、測定対象物
内部の物理的状態の相違に伴う平均光路長の変化が分光
特性測定結果に与える影響を除去することが可能とな
る。
【0007】また、本発明の分光特性測定装置において
は、分光特性算出手段が、第2の光検出手段によって検
出された波長帯域における光強度分布の波長による微分
値と平均光路長とに基づいて、分光特性を算出すること
を特徴としてもよい。
【0008】分光特性算出手段が、第2の光検出手段に
よって検出された波長帯域における光強度分布の波長に
よる微分値を用いて分光特性を算出することで、波長の
変化に対する分光特性の変化の検出感度を高めることが
できる。
【0009】本発明の分光特性測定装置においては、第
1の光投射手段が、投射箇所から測定対象物の内部に単
色光を投射し、第1の光検出手段が、第1の光投射手段
によって投射され、出射箇所から出射される単色光の位
相を検出し、平均光路長算出手段が、第1の光投射手段
によって投射される単色光の位相と第1の光検出手段に
よって検出される単色光の位相との差に基づいて、平均
光路長を算出することを特徴としてもよい。
【0010】第1の光投射手段によって投射される単色
光の位相と第1の光検出手段によって検出される単色光
の位相との差に基づいて平均光路長を算出することで、
平均光路長を精度良く算出することができる。
【0011】本発明の分光特性測定装置においては、第
1の光投射手段が、投射箇所から測定対象物の内部に、
互いに異なる波長を有する2以上の単色光を投射し、第
1の光検出手段が、第1の光投射手段によって投射さ
れ、出射箇所から出射される各単色光の位相を検出し、
平均光路長算出手段が、第1の光投射手段によって投射
される各単色光の位相と第1の光検出手段によって検出
される各単色光の位相との差に基づいて、平均光路長を
算出することを特徴としてもよい。
【0012】互いに異なる波長を有する2以上の単色光
を用いて平均光路長を算出することで、平均光路長に波
長依存性がある場合であっても、平均光路長を精度良く
算出することができる。
【0013】本発明の分光特性測定装置においては、第
1の光投射手段が、投射箇所から測定対象物の内部にパ
ルス光を投射し、第1の光検出手段が、第1の光投射手
段によって投射され、出射箇所から出射されるパルス光
を検出し、平均光路長算出手段が、第1の光投射手段に
よってパルス光が投射された時刻と第1の光検出手段に
よってパルス光が検出された時刻との差に基づいて、平
均光路長を算出することを特徴としてもよい。
【0014】第1の光投射手段によってパルス光が投射
された時刻と第1の光検出手段によってパルス光が検出
された時刻との差に基づいて平均光路長を算出すること
で、平均光路長を容易に算出することができる。
【0015】本発明の分光特性測定装置においては、第
1の光投射手段が、第1の光源と、第1の光源から発せ
られた光を所定の投射箇所に導く第1の投光用光ファイ
バとを備え、第1の光検出手段が、第1の受光器と、出
射箇所から出射される光を第1の受光器に導く第1の受
光用光ファイバとを備え、第2の光投射手段が、第2の
光源と、第2の光源から発せられた光を所定の投射箇所
に導く第2の投光用光ファイバとを備え、第2の光検出
手段が、第2の受光器と、出射箇所から出射される光を
第2の受光器に導く第2の受光用光ファイバとを備えた
ことを特徴としてもよい。
【0016】各光投射手段が投光用光ファイバを備える
ことで、光源から発せられた光を効率よく投射箇所に導
くことができるとともに、各光検出手段が受光用光ファ
イバを備えることで、出射箇所から出射される光を効率
よく受光器に導くことができる。
【0017】本発明の分光特性測定装置においては、第
1の投光用光ファイバ及び第2の投光用光ファイバはそ
れぞれ、複数の光ファイバから構成され、その出射端が
混在して配置されており、第1の受光用光ファイバ及び
第2の受光用光ファイバはそれぞれ、複数の光ファイバ
から構成され、その入射端が混在して配置されているこ
とを特徴としてもよい。
【0018】第1の投光用光ファイバ及び第2の投光用
光ファイバをそれぞれ複数の光ファイバから構成し、そ
の出射端を混在して配置することにより、第1の光投射
手段から投射される光と第2の光投射手段から投射され
る光の投射位置を混在させ、均等に投射することができ
る。また、第1の受光用光ファイバ及び第2の受光用光
ファイバをそれぞれ複数の光ファイバから構成し、その
入射端を混在して配置することで、第1の光検出手段に
入射する光と第2の光検出手段に入射する光の入射位置
を混在させ、均等に入射させることができる。
【0019】本発明の分光特性測定装置においては、分
光特性算出手段は、第2の光検出手段によって検出され
た波長帯域における光と平均光路長算出手段によって算
出された平均光路長とに基づいて、測定対象物の吸収係
数及び散乱係数を算出し、吸収係数に基づいて、測定対
象物内に存在する微量成分量を特定し、吸収係数及び散
乱係数に基づいて、測定対象物の物理的性質を特定する
ことを特徴としてもよい。
【0020】第2の光検出手段によって検出された波長
帯域における光と平均光路長算出手段によって算出され
た平均光路長とに基づいて、測定対象物の吸収係数及び
散乱係数を算出し、当該吸収係数及び散乱係数に基づい
て、測定対象物内に存在する微量成分量の特定、測定対
象物の物理的性質の特定を行うことで、測定対象物内に
存在する微量成分量の特定、測定対象物の物理的性質の
特定が容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態にかかる分光特
性測定装置について、図面を参照して説明する。まず、
本発明の実施形態にかかる分光特性測定装置の構成につ
いて説明する。図1は、本実施形態に係る分光特性測定
装置の一部切り欠き斜視図である。
【0022】本実施形態に係る分光特性測定装置10
は、本体12と、遮光材からなる遮光ケース14とを備
えて構成されており、測定対象物を本体12の上面に載
置し、測定対象物全体を遮光ケース14で覆った状態で
分光特性の測定が行われる。測定時に遮光ケース14を
用いることで、外乱光の影響が除去できる。
【0023】本体12の上面には、測定対象物表面上の
所定の投射箇所から測定対象物の内部に対して、後述の
単色光及び白色光を投射する出射端16と、出射端16
から測定対象物の内部に投射された光のうち測定対象物
表面上の所定の出射箇所から出射する光を導入させる入
射孔18とが設けられている。また、本体12の上面で
あって、出射端16及び入射孔18が設けられている部
分に形成された試料面20は、低反射性の材料からな
り、測定対象物表面と試料面20との間の再帰反射が防
止される。
【0024】本体12の前面部には、分光測定によって
得られる測定対象物内部の微量成分量をはじめ、散乱係
数、吸収係数、平均光路長、変調度等の情報を表示する
表示パネル22、測定の開始を指示する測定スイッチ2
4、表示パネル22の表示内容の切り替え等を指示する
機能スイッチ26等が設けられている。
【0025】本体12の内部には、単色光を出力する2
つの単色光源ユニット28,30(第1の光源)、白色
光(所定の波長帯域を有する光)を出力する白色光源ユ
ニット32(第2の光源)、単色光源ユニット28,3
0から投射され、測定対象物内を伝搬した上記単色光を
検出する受光センサユニット34(第1の受光器)、白
色光源ユニット32から投射され、測定対象物内を伝搬
した上記白色光を検出する分光センサユニット36(第
2の受光器)、分光特性測定装置全体の制御及び演算等
を行う制御ユニット38、及び、上記各ユニットに電源
を供給する電源ユニット40を備えて構成される。
【0026】単色光源ユニット28には、波長775n
mの単色光を出射する半導体レーザモジュール42が備
えられている。半導体レーザモジュール42は、出射光
量をモニタするためのフォトダイオードを備えており、
該フォトダイオードの検出光量をフィードバックするこ
とにより、一定光量の単色光を出射することができるよ
うになっている。また、半導体レーザモジュール42は
シャッタを備えており、当該シャッタを開閉することに
よって、任意のタイミングで単色光を出射することを可
能としている。半導体レーザモジュール42と本体12
の上面に設けられた出射端16とは、単色光照射用光フ
ァイバ44(第1の投射用光ファイバ)によって光接続
されており、半導体レーザモジュール42から出射され
た単色光は、単色光照射用光ファイバ44を介して出射
端16から出射され、本体12の上面に載置された測定
対象物の内部に投射される。
【0027】単色光源ユニット30には、波長905n
mの単色光を出射する半導体レーザモジュール46が備
えられており、その他の構成は、単色光源ユニット28
と同様である。
【0028】白色光源ユニット32は、主として600
〜1100nmの波長帯域を有する白色光を照射する白
色ランプ48と、白色ランプ48から照射される白色光
のうち、分光測定には不要である波長1100nm以上
の光をカットする熱線カットフィルタ50と、白色ラン
プ48から照射された白色光の白色光照射用光ファイバ
54(第2の投射用光ファイバ)への導光、遮光を切り
替えるシャッタ52を備えて構成される。白色光源ユニ
ット32と本体12の上面に設けられた出射端16と
は、白色光照射用光ファイバ54によって光接続されて
おり、白色光源ユニット32から出射された白色光は、
白色光照射用光ファイバ54を介して出射端16から出
射され、本体12の上面に載置された測定対象物の内部
に投射される。
【0029】受光センサユニット34は、波長775n
m及び905nmの単色光に感度を有するPMT(フォ
ト・マルチプライヤ・チューブ)56とシャッタ58と
を備えており、シャッタ58を開閉することによって、
PMT56が任意のタイミングで上記単色光を受光でき
るようになっている。PMT56と本体12の上面に設
けられた入射端18とは、単色光受光用光ファイバ60
(第1の受光用光ファイバ)によって光接続されてお
り、入射端18から入射する単色光は、単色光検出用光
ファイバ60を介してPMT56によって検出される。
当該受光センサユニット34により、上記単色光の位相
を検出することが可能となる。
【0030】分光センサユニット36は、白色光検出用
光ファイバ62(第2の受光用光ファイバ)を介して入
射端18から導かれた白色光を分光するための回折格子
64と、回折格子64によって分光された各波長毎の光
を検出するCCD66とを備え、分散型の分光器を構成
している。分光センサユニット36にはまた、上記白色
光を任意のタイミングでCCD66に導くためのシャッ
タ68を有している。当該分光センサユニット36によ
り、白色光の波長帯域における光強度分布を検出するこ
とが可能となる。
【0031】ここで、出射端16及び入射端18におい
て、上記単色光照射用光ファイバ44、白色光照射用光
ファイバ54、単色光検出用光ファイバ60及び白色光
検出用光ファイバ62の端面は、図2(a)に示すよう
に配置されている。すなわち、出射端16においては、
単色光源ユニット28,30のそれぞれから延びる複数
本の単色光照射用光ファイバ44の出射端と白色光源ユ
ニット32から延びる複数本の白色光照射用光ファイバ
54の出射端とが混在して配置されており、入射端18
においては、受光センサユニット34に延びる複数本の
単色光検出用光ファイバ60の出射端と分光センサユニ
ット36に延びる複数本の白色光検出用光ファイバ62
の出射端とが混在して配置されている。出射端16及び
入射端18をこのような構成とすることで、単色光と白
色光とを測定対象物表面上の同一の投射箇所から測定対
象物の内部に投射させることができ、また、測定対象物
表面上の同一の出射箇所から出射された単色光と白色光
とを検出することができる。
【0032】また、これは、図2(b)に示すように、
出射端16においては、単色光源ユニット28,30の
それぞれから延びる2本の単色光照射用光ファイバ44
の周囲に、白色光源ユニット32から延びる白色光照射
用光ファイバ54が多数本配置されており、入射端18
においては、受光センサユニット34に延びる単色光検
出用光ファイバ60の周囲に、分光センサユニット36
に延びる白色光検出用光ファイバ62が多数本配置され
ていてもよい。
【0033】図3は、分光特性測定装置10(特に制御
ユニット38)のシステム構成図である。制御ユニット
38は、装置全体の動作を制御する制御部70と、受光
センサユニット34のPMT56によって検出された光
に基づいて、測定対象物M内における単色光の平均光路
長を算出する平均光路長算出部72(平均光路長算出手
段)と、分光センサユニット36のCCD66によって
検出された白色光と平均光路長算出部72によって算出
された平均光路長とに基づいて、測定対象物Mの分光特
性を算出し、測定対象物Mに含まれる微量成分の定量を
行う分光特性算出部74(分光特性算出手段)と、種々
の回路素子とを備えて構成される。以下、詳細に説明す
る。
【0034】まず、半導体レーザユニット42,46を
動作させる回路は以下のような構成となっている。半導
体レーザユニット42,46を動作させる回路は、制御
部70からの制御信号に基づいて、140MHzの高周
波信号を作成する発振器76、発振器76から出力され
た高周波信号を増幅するRFアンプ78、制御部70か
ら出力されたパルス状のゲート信号を増幅するパルスア
ンプ80、パルスアンプ80によって増幅されたゲート
信号とRFアンプ78によって増幅された高周波信号と
を加算する加算器82を備えて構成される。加算器82
から出力された信号によって半導体レーザモジュール4
2,46を駆動することにより、半導体レーザ42,4
6からは140MHzで変調されたレーザ光が時間差を
おいて出力される。また、パルスアンプ80の前段に
は、オートレベルコントローラ84が設けられており、
半導体レーザモジュール42,46内のフォトダイオー
ドからフィードバックされた光量に基づいて、半導体レ
ーザモジュール42から出力される単色光の光量が一定
となるように、制御されている。さらに、RFアンプ7
8と加算器82との間には、上記ゲート信号に伴ってO
N−OFFされる高周波アナログスイッチ86が設けら
れており、ダークデータの測定を可能とするとともに、
複数の半導体レーザモジュール42,46への信号切り
替えを容易としている。
【0035】半導体レーザモジュール42、46内のシ
ャッタ及び受光センサモジュール34内のシャッタ58
は、制御部70からの制御信号によって開閉される。従
って、これらのシャッタは、半導体レーザモジュール4
2,46による単色光の投射時のみ開となり(白色ラン
プ48による白色光照射時は閉となる)、PMT56に
誤って過大光が入射しないようになっている。
【0036】受光センサモジュール34内のPMT56
によって単色光が受光され、光電変換された検出信号の
処理回路は、以下のようになっている。すなわち、PM
T56の後段には、検出信号の直流成分を増幅するパル
スアンプ88と検出信号の交流成分を増幅するRFアン
プ90とが設けられている。また、RFアンプ90の後
段には、RFアンプ90から出力された信号と、上述の
発振器76から出力され、RFアンプ92によって増幅
された信号とを入力し、両信号の位相差信号のsin成
分とcos成分とを出力する位相検波器94が設けられ
てる。また、位相検波器94の後段には、制御部70か
らのゲート信号に基づいて、位相検波器94から出力さ
れた位相差信号のsin成分とcos成分とのそれぞれ
を積分する積分回路96,98が設けられている。パル
スアンプ88、積分回路96,98のそれぞれから出力
された信号は、これらの後段に設けられたアナログスイ
ッチ100によって選択的に切り替えられ、A/Dコン
バータ102を介して平均光路長算出部72に入力され
る。
【0037】分光特性を検出する回路は、制御部70か
らの制御信号に基づいて、白色光源ユニット48内の白
色ランプ48、シャッタ54及び分光センサユニット3
6内のシャッタ68の動作を制御するドライバ104
と、分光センサユニット36内のCCD66によって光
電変換された信号を増幅するアンプ106と、アンプ1
06から出力された信号をA/D変換するA/Dコンバ
ータ108とを備えて構成される。A/Dコンバータ1
08から出力された信号は、分光特性算出部74に入力
される。
【0038】平均光路長算出部72は、上記位相検波器
94から出力された位相差信号に基づいて平均光路長を
算出するが、その算出方法については後述する。また、
分光特性算出部74は、CCD66によって検出された
波長帯域における光強度分布の波長による微分値を用い
て内部成分の推定等を行うが、詳細な推定方法は後述す
る。
【0039】制御部70はまた、表示パネル22への表
示内容を制御するとともに、インタフェース端子110
を介して外部のパソコン等とデータのやりとりすること
が可能となっている。
【0040】続いて、本実施形態に係る分光特性測定装
置の作用について説明する。図4は、本実施形態に係る
分光特性測定装置10を用いて、測定対象物の分光特性
(例えば吸収係数)を測定し、測定対象物に含まれる微
量成分の定量を行う場合の処理の流れを示すフローチャ
ートである。分光特性測定装置10を用いて測定対象物
の分光特性を測定する場合は、まず位相データの収集
(S1)を行う。
【0041】位相データの収集の際には、制御部70か
ら出力された制御信号により、発振器76によって14
0MHzの高周波信号が作成され、RFアンプ78によ
って増幅される。また、制御部70から出力されたパル
ス状のゲート信号がパルスアンプ80によって増幅さ
れ、パルスアンプ80によって増幅されたゲート信号と
RFアンプ78によって増幅された高周波信号とが加算
器82によって加算される。
【0042】加算器82から出力された駆動信号によ
り、半導体レーザユニット42,46が動作して波長7
75nmと905nmの単色光(レーザ光)が時間差を
もって出力される。
【0043】半導体レーザモジュール42から単色光が
出力されると、制御部70からの制御信号により、半導
体レーザモジュール42内のシャッタが開かれ、単色光
照射用光ファイバ44を介して出射端16からレーザ光
が出射される。出射端16から出射された単色光は、本
体12の上面におかれた測定対象物Mの特定の投射箇所
から測定対象物Mの内部に投射される。
【0044】測定対象物Mの内部に投射された単色光
は、測定対象物Mの内部で屈折、散乱、吸収され、測定
対象物Mの表面上の様々な箇所から出射される。中で
も、入射端18の直上部(特定箇所)から出射された上
記単色光は、入射端18に導入され、単色光検出用光フ
ァイバ60を介してPMT56によって検出される。
尚、半導体レーザモジュール42内のシャッタが開とな
っているときには、PMT56の前面に設けられている
シャッタ58も開となり、PMT56による単色光の検
出が可能となる。
【0045】PMT56によって単色光が受光される
と、PMT56によって光電変換された検出信号の直流
成分はパルスアンプ88で、検出信号の交流成分はRF
アンプ90でそれぞれ増幅される。RFアンプ90から
出力された信号と、上述の発振器76から出力されてR
Fアンプ92によって増幅された信号とは、位相検波器
94に入力され、位相検波器94からは両信号の位相差
信号のsin成分とcos成分とが出力される。位相検
波器94から出力された位相差信号のsin成分とco
s成分はそれぞれ、制御部70からのゲート信号に基づ
いて、積分回路96,98によって積分される。
【0046】パルスアンプ88からの出力信号(以下、
DC成分信号という)、積分回路96からの出力信号
(以下、sin成分信号という)及び積分回路98から
の出力信号(以下、cos成分信号という)は、アナロ
グスイッチ100を切り替えることにより選択的にA/
Dコンバータ102に入力され、A/Dコンバータ10
2によってA/D変換された後、平均光路長算出部72
に入力される。
【0047】また、高周波アナログスイッチ86をOF
Fとした状態で、ダークデータの測定も行われ、単色光
がフォトダイオードに入射しない場合におけるDC成分
信号、sin成分信号、cos成分信号も平均光路長算
出部72に入力される。
【0048】位相データの収集が終わると、続いて分光
データ収集(S2)を行う。分光データ収集は、以下の
ように行う。すなわち、制御部70からの制御信号に基
づいてドライバ104を駆動させると、白色ランプ48
が点灯し、主として600〜1100nmの波長帯域を
有する白色光が発せられる。
【0049】ここで、600〜1100nmの波長帯域
を用いることで、水分(OH基の振動に由来するも
の)、タンパク質(NH基の振動に由来するもの)、脂
質(CH2基の振動に由来するもの)、でんぷん(OH
基、CH基の振動に由来するもの)など、食品、植物あ
るいは生体中に存在する成分のほとんど全ての吸収情報
を得ることが可能となり、食品、植物あるいは生体中に
存在する成分の成分量を推定することができる。
【0050】ドライバ104によってシャッタ54が開
かれると、熱線カットフィルタ50によって分光測定に
は不要である波長帯域の光を除去された上記白色光は、
白色光照射用光ファイバ54を介して出射端16から出
射される。出射端16から出射された白色光は、本体1
2の上面におかれた測定対象物Mの特定の投射箇所、す
なわち位相データ収集の際に単色光が投射された箇所か
ら測定対象物Mの内部に投射される。
【0051】測定対象物Mの内部に投射された白色光
は、測定対象物Mの内部で屈折、散乱、吸収され、測定
対象物Mの表面上の様々な箇所から出射される。中で
も、入射端18の直上部(特定箇所、上記入射端18に
導入された単色光が出射した箇所)から出射された上記
白色光は、入射端18に導入され、白色光検出用光ファ
イバ62を介して分光センサユニット36に入力され
る。
【0052】分光センサユニット36に入力された白色
光は、回折格子64によって波長毎に分光され、CCD
66によって各波長毎の光、より具体的には白色光の波
長帯域における光強度分布が検出される。尚、白色光源
ユニット32内のシャッタ54が開となっているときに
は、分光センサユニット36内のシャッタ68も開とな
り、CCD66による白色光の検出が可能となる。
【0053】CCD66によって検出された各波長毎の
光は、CCDによって光電変換された後、アンプ106
によって増幅され、A/Dコンバータ108によってA
/D変換された後、分光特性算出部74に入力される。
【0054】分光データ収集が終わると、続いて平均光
路長算出(S3)が行われる。平均光路長算出は、平均
光路長算出部72によって行われる。以下、平均光路長
の算出方法について詳細に説明する。
【0055】上記位相データ収集によって得られたダー
クデータにおけるDC成分信号、sin成分信号、co
s成分信号、波長775nmの単色光におけるDC成分
信号、sin成分信号、cos成分信号をそれぞれd
0,s0,c0,d1,s1,c1とすると、有効DC
成分信号d1eff、有効sin成分信号s1eff、有効c
os成分信号c1effはそれぞれ、 d1eff = d1 − d0 (1) s1eff = s1 − s0 (2) c1eff = c1 − c0 (3) と表される。
【0056】従って、発振器76から出力された高周波
信号と測定対象物M内を伝搬してPMT56によって検
出された高周波信号との位相差p1は、 p1 = tan-1(s1eff/c1eff)×(360/2π) (4) となる。
【0057】しかし、上記位相差p1は、PMT56の
電圧の変動によって変化するため補正が必要となり、補
正された位相差p1corは、以下のようになる。
【0058】 p1cor = kph − p1 (5) ここで、kphは、PMT56の電圧による位相補正係数
であり、PMT56の電圧Vpmtの関数g1として以下
の式で与えられる。
【0059】kph =g1(Vpmt) (6) その結果、出射端16から入射端18までの平均光路
長、すなわち、上記単色光が測定対象物M内を伝搬する
平均光路長l1は、 l1 = ((p1cor/360)/f1)×c×n-1 (7) となる。ここで、f1は単色光の周波数、cは真空中の
光速、nは測定対象物Mの屈折率である。例えばc=2
99792458m/s、f1=140MHz、n=
1.0のときに90°の位相差があった場合は、l1=
535.34mmとなる。
【0060】平均光路長算出部72においては、平均光
路長l1の他に、DC振幅d1amp、AC振幅a1amp
変調度m1、吸収係数ab1、散乱係数sc1等の量も
計算される。
【0061】DC振幅d1ampは、以下の式によって表
される。
【0062】 d1amp = d1eff − kdc (8) ここで、kdcは装置関数の補正係数である。
【0063】AC振幅a1ampは、以下の式で与えられ
る。
【0064】 a1amp = (s1cor 2+c1cor 21/2 (9) ここで、s1corとc1corは、高周波ノイズの影響を補
正するための補正係数ks、kc、位相検波器94のIQ
バランスを補正するための補正係数kiqを用いてそれぞ
れ、 s1cor = s1eff − ks (10) c1cor = kiq×c1eff − kc (11) で与えられる。
【0065】変調度m1は、 m1 = a1amp/d1amp (12) で与えられるが、m1は、PMT56の電圧の変動によ
って変化するため補正が必要となり、補正された位相差
m1corは、以下のようになる。
【0066】m1cor = m1/kmo (13) ここで、kmoは、PMT56の電圧による変調度補正係
数であり、PMT56の電圧Vpmtの関数g2として以
下の式で与えられる。
【0067】kmo =g2(Vpmt) (14) 吸収係数ab1、散乱係数sc1は、例えば、Matthias
Kohl, Russell Watson, Gabriel Chow, Idris Robert
s, David Delpy, Mark Cope"Monitoring of cerebral h
emodynamics during open-heart surgery in children
using near infrared intensity modulated spectrosco
py"SPIE Vol.2979,pp408-pp416等に記載された方法によ
り求められる。
【0068】尚、波長905nmの単色光についても全
く同様に、平均光路長l2、DC振幅d2amp、AC振
幅a2amp、変調度m2、吸収係数ab2、散乱係数s
c2が算出される。
【0069】平均光路長算出が終わると、続いて白色光
の波長帯域における各波長の吸収係数算出(S4)及び
内部成分推定(S5)が、分光特性算出部74によって
行われる。以下、吸収係数算出方法及び内部成分推定方
法を、図5を用いて具体的に説明する。
【0070】分光データ収集時に収集された白色光の波
長帯域における光強度分布は、図5(a)に示すよう
に、白色光の波長帯域における光の減衰量分布、すなわ
ち測定対象物Mによって吸収された吸光量分布に変換さ
れる。本実施形態に係る分光特性測定装置10の場合
は、主として600〜1100nmの波長帯域を有する
白色光を用いるため、図5中のλ1=600nm、λ2
=1100nmとなる。
【0071】一方、図5(b)に示すように、平均光路
長算出部72によって算出された波長λs=775nm
の単色光の平均光路長l1、波長λt=905nmの単
色光の平均光路長l2とから、白色光の波長帯域におけ
る平均光路長の分布が求められる。当該平均光路長の分
布は、具体的には、波長空間において平均光路長l1と
平均光路長l2とを直線で結ぶことによって得られる。
ここで、異なる波長(775nm及び905nm)の2
つの単色光を用いて平均光路長分布を算出することで、
平均光路長に波長依存性がある場合であっても、各波長
毎の平均光路長を精度良く算出することができる。ま
た、吸収量に変化がある場合、その吸収係数に引きずら
れて平均光路長も変化する。そのため、波長軸に対して
スペクトル変化の大きい試料を測定する場合は、単色光
源ユニットの数を増やし、平均光路長分布を求める際の
回帰式を2次多項式、3次多項式あるいはn次多項式と
することで、測定精度が向上する。
【0072】その後、図5(a)に示す吸光量分布を図
5(b)に示す平均光路長分布で除す。具体的には、白
色光の波長帯域を構成する各波長について、当該波長に
おける吸光量を当該波長における平均光路長でわり算す
る。その結果、図5(c)に示すような、白色光の波長
帯域における単位長さあたりの吸光量の分布、すなわち
吸収係数分布が求められる。
【0073】続いて、図5(d)に示すように、吸収係
数分布の波長による2次微分をとる。測定対象物の内部
成分推定に吸収係数の2次微分値を用いることで、波長
の変化に対する分光特性の変化の検出感度を高めること
ができる。
【0074】内部成分量の推定は、以下のように行う。
すなわち、成分量を推定したい成分毎に、図5(e)に
示すような各波長における成分量の破壊試験値と吸収係
数の2次微分値との関係を予め求めておく。その際各波
長について、図5(f)に示すような、成分量の破壊試
験値と吸収係数の2次微分値との相関係数を求めてお
く。ここで、各波長の中で、成分量の破壊試験値と吸収
係数の2次微分値との相関係数の大きい波長(例えばλ
u)の吸収係数の2次微分値を用いて、成分量を推定す
る。かかる方法によって推定された成分量は、図5
(g)に示すように、成分量の破壊試験値とよく一致す
る。
【0075】尚、上記説明においては、成分量の破壊試
験値と吸収係数の2次微分値との相関係数の大きい1波
長(λu)の吸収係数の2次微分値を用いて成分量を推
定していたが、これは、成分量の破壊試験値と吸収係数
の2次微分値との相関係数の大きい複数波長の吸収係数
の2次微分値から重回帰式を作成し、この重回帰式を用
いて成分量を推定しても良い。
【0076】内部成分の推定が終わると、結果表示(S
6)が行われる。分光特性算出部74によって推定され
た内部成分量は制御部70に伝送され、表示パネル22
に表示される。また、平均光路長算出部72によって算
出された平均光路長l1、DC振幅d1amp、AC振幅
a1amp、変調度m1、吸収係数ab1、散乱係数sc
1、及び、分光特性算出部74によって求められた吸光
量分布、平均光路長分布、吸収係数分布、吸収係数の2
次微分値の分布等も、制御部70を介して表示パネル2
2に表示される。また、これらの算出値は、必要に応
じ、インタフェース端子110を介して外部のパソコン
等に伝送される。
【0077】続いて、本実施形態に係る分光特性測定装
置の効果について説明する。本実施形態に係る分光特性
測定装置10は、分光特性算出部74が、CCD66に
よって受光された白色光の光強度分布だけでなく、平均
光路長算出部72によって算出された平均光路長をも用
いて測定対象物Mに含まれる微量成分の成分量を推定す
ることで、測定対象物Mの内部の物理的状態の相違に伴
う平均光路長の変化が成分量の推定に与える影響を除去
することができる。その結果、測定対象物Mの内部の物
理的状態の相違に関わらず、測定対象物Mの分光特性を
精度良く測定し、測定対象物内に含まれる微量成分量を
精度良く推定することが可能となる。
【0078】また、本実施形態に係る分光特性測定装置
10においては、分光特性算出部74が、CCD66に
よって受光された白色光の光強度分布の波長による微分
値を用いて内部成分量を算出することで、波長の変化に
対する分光特性の変化の検出感度を高めることができ
る。その結果、極めて精度の高い微量成分量の推定が可
能となる。
【0079】さらに、本実施形態に係る分光特性測定装
置10においては、発振器76から出力される高周波信
号とPMT56から出力される受光信号との位相差か
ら、単色光の平均光路長を算出することで、平均光路長
を精度良く算出することができる。また、異なる2波長
を用いて平均光路長分布を求めることで、平均光路長に
波長依存性がある場合であっても、平均光路長を精度良
く算出することができる。その結果、測定対象物M内の
微量成分量の推定精度が飛躍的に向上する。
【0080】また、本実施形態に係る分光特性測定装置
10においては、単色光照射用光ファイバ44、白色光
照射用光ファイバ54を用いることで、単色光及び白色
光を効率よく出射端16に導くことができるとともに、
単色光検出用光ファイバ58、白色光検出用光ファイバ
62を用いることで、単色光及び白色光を効率よくPM
T56,CCD66に導くことができる。
【0081】図6(a)、(b)はそれぞれ、従来技術
にかかる分光特性測定装置、本実施形態に係る分光特性
測定装置10における成分量の推定値と破壊試験値との
関係を示したグラフである。尚、ここでは、30個のリ
ンゴの内部に含まれる糖分の量をそれぞれ測定してい
る。また、上記説明においては、775nm及び905
nmの2つの単色光を用いて平均光路長分布を測定して
いたが、これは、単一の単色光を用いた場合であっても
よく、図6(b)に示す推定値は、789.6nmの単
色光を用いて求めた平均光路長が一様に分布する平均光
路長分布を用いて求めている。また、成分量の推定に
は、破壊試験値と吸収係数との相関係数の大きい3波長
の吸収係数から作成した重回帰式を用いた。
【0082】図6(a)、(b)に表されるグラフ内の
実線は、成分量の推定値と破壊試験値とが等しくなる点
を結んだものであり、破線は、95%の信頼区間の境界
を表している。
【0083】図6(a)、(b)から、本実施形態に係
る分光特性測定装置10は従来技術にかかる分光特性測
定装置と比較して、測定対象物であるリンゴ内に含まれ
る糖分量を精度良く推定することが可能となることがわ
かる。定量的に見ても、従来技術にかかる分光特性測定
装置における成分量の推定値と破壊試験値との相関係数
が0.6031、標準偏差(SEC)が0.7637で
あるのに対し、本実施形態に係る分光特性測定装置10
における上記相関係数は0.7832、標準偏差(SE
C)が0.5952となり、推定精度が向上しているこ
とがわかる。また、図6(c)は、平均光路長分布を求
めた後、吸収係数分布に対して波長における2次微分処
理を行い、破壊試験値と当該吸収係数の2次微分値との
相関係数の大きい3波長分のデータを用いて重回帰式を
作成し、成分量を推定した結果である。この場合、上記
相関係数が0.9625、標準偏差(SEC)が0.2
597となり、推定精度も格段に向上している。
【0084】分光特性算出部74は、分光センサユニッ
ト36によって検出された波長帯域における光と平均光
路長算出部72によって算出された平均光路長とに基づ
いて、測定対象物の吸収係数及び散乱係数を算出し、当
該吸収係数に基づいて測定対象物内に存在する微量成分
量の特定を行うだけでなく、吸収係数及び散乱係数に基
づいて測定対象物の物理的性質を特定することも可能で
ある。
【0085】具体的には、例えば、果物の硬さを推定す
ることが可能となる。図22は、果物(柿)40個の硬
さ(或一定の変位を与える為に必要な力)と平均光路長
との関係、図23は、同じく果物40個の硬さと散乱係
数との関係を示す。図22,23から、果物の硬さと散
乱係数(あるいは平均光路長)には強い相関があり、散
乱係数より硬さの推定が可能になることが分かる。すな
わち、果肉の密度が高い場合は散乱係数が高くなる傾向
があり、果肉密度が低い場合は散乱係数が低くなる傾向
がある。これは、果肉細胞に崩壊が起こり始めると細胞
壁が壊れて細胞内の液が浸出し始めるため、細胞壁での
散乱が少なくなって散乱係数が低くなるためであると思
われる。このことは、例えばメロン果肉が熟れた場合、
散乱物質が少なくなり、果肉の透明度が増す状態が観察
されることからもわかる。
【0086】今まで、硬さの試験器としては、円錐状の
プランジャーを突き刺して、ある一定の深さに到達した
ときの加重値を測定するか、また平板状のプランジャー
用いて一定加重を与えてどの程度変形するかを確認する
手法などによって、果物の硬さを測定していた。しか
し、これらの方法では果物を傷つけてしまう等の問題が
あった。また、音響計測等の方法、すなわち小さなハン
マーで果物を叩いてその反響音より硬さを推定する方法
もあるが、この方法は果物を叩くことで果物を痛めてし
まうという問題があった。また、果物内に光を透過さ
せ、透過光量より硬さを推定する方法等も検討されてい
る。しかしこのように単に透過率によって推定する場合
は、果肉が硬く密であり散乱係数が大きいために透過量
が減衰しているのか、逆に、化学的成分量が多く吸収係
数が大きいことによって透過量が減衰しているのか区別
が付かなかった。しかし、本実施形態に係る分光特性測
定装置10においては、散乱係数と吸収係数とを分けて
考えることができる為、このような問題点が回避される
だけでなく、内部物質の成分量を測定できることから、
総合的な品質の特定が可能となる。
【0087】また、上記硬さは、歯触り度と言う指標で
も表現できる。図24は梨20個を用意し、同一部位を
縦方向と(果物の果頂部より光をいれ、果梗部より受光
する形態)と横方向で(果物の赤道面を沿うように、あ
る赤道面に光を入れ、ある距離だけ離れた赤道面より光
を受光する形態)測定を行い、縦方向の吸牧係数と横方
向の吸収係数、ならびに縦方向の散乱係数と横方向の散
乱係数をプロットしたものである。この横方向と縦方向
の測定値の違い、特に散乱係数の測定値の違いが、繊維
質感の歯触り度を表すことになる。
【0088】すなわち、光は繊経質に沿って進行しやす
い傾向がある為、果物の果頂部より果梗部に沿って繊維
質が伸びている場合(地球で言えば南極から北極にかけ
て繊維質が伸びている状態を意味する。)、縦軸(経度
線)に沿った方向に対しては、光は繊維質に沿って進む
ため透過しやすく、すなわち散乱係数が小さくなり、逆
に横軸(緯度線)に沿った方向に対しては、光は繊維質
を横切って進むため透過しずらく、散乱係数が大きくな
る傾向がでてくる。その為、縦横の散乱係数の差または
比によって、繊維質の度合いを表すことが可能となり、
その度合いにより、歯触り度の推定が可能になる。例え
ば、新しい柿とリンゴと梨では、この指標が柿、リン
ゴ、梨の順に小さくなっていく。また同一種類を比較し
た場合(例えば柿)、時間が経過するに従ってこの指標
(縦横の散乱係数の差)が小さくなってゆく傾向が読み
とれ、実際の歯触り感と一致する。
【0089】かかる歯触り度は、図25に示すように、
吸収係数と散乱係数の比としても表現することができ
る。図25のように表現することで、果物が水っぽい状
態(縦軸上方)か、ぼけた状態か(縦軸下方)かを判断
することが可能となる。
【0090】さらに、図26に示すように、吸収係数を
縦軸に、散乱係数を横軸に表現するとで、歯触り度を二
次元マップとして表現できる。例えば、吸収係数が大き
く散乱係数も大きい場合(図中右上)はジューシーであ
り、吸収係数が小さく散乱係数も小さい場合(図中左
下)はスカスカな感じとなる。また、吸収係数だけが大
きく散乱係数が小さい場合(図中左上)は単に水っぽい
だけとなり、梨の水浸果等がこの類に入ってくる。ま
た、散乱係数だけが大きく吸収係数が小さい場合(図中
右下)は、単にぼけの感が大きくなってくる。すなわち
このバランス度合いにより、新しい品質の指標ができ
る。また、本実施形態に係る分光特性測定装置10にお
いては、当該分布マップを全波長において描ける為、例
えばジューシーでも、どの味が主体となってジューシー
なのかを判断できるようになる。
【0091】ここで、食品業界、化学業界等において
は、透過率をTとして−log10Tとして表された値を
吸収係数として用いる場合が多い。そこで、図23〜2
6においては、上記通例に適合させ、上述の方法で求め
た吸収係数、散乱係数を2.3026で除した値を吸収
係数、散乱係数として用いている。
【0092】上記においては、一例として果物を挙げた
が、上記歯触り度の指標は食品全般にわたって使用で
き、例えば、ヨーグルト、マヨネーズ、マーガリン、バ
ター、生クリーム、パン、練り製品全般(蒲鉾、うどん
等)ならびに魚肉類等ほとんどの食品の成分ならびに歯
触り、物理的指標を測定することが可能である。
【0093】また、食品以外にも、化粧品、石鹸類、工
業製品(プラスチック製品)、木材等、光を透過するもの
であればほとんどのものが測定対象となり得る。
【0094】生体の場合には、血液中のヘモグロビンの
定量はもちろんのこと、その他徴量成分の定量、物理的
指標の測定、例えば脂肪質と筋肉質の違いなどの測定が
可能となる。
【0095】本実施形態に係る分光特性測定装置は、上
記実施形態に限られるものではなく、様々な変形態様が
考えられる。以下、本実施形態に係る分光特性測定装置
の変形例について説明する。まず、本実施形態に係る分
光特性測定装置のシステムの変形例について説明する。
【0096】図7は第1の変形例にかかる分光特性測定
装置のシステム構成図である。本変形例に係る分光特性
測定装置111は、上記実施形態にかかる分光特性測定
装置10と同様、一般にホモダイン方式と呼ばれている
方法で位相差の測定を行うものであるが、半導体レーザ
モジュール42,46から単色光照射用光ファイバ44
に導入された単色光を分岐させる光カプラ112、光カ
プラ112によって分岐された単色光を受光するフォト
ダイオード114、上記単色光を光カプラ112からフ
ォトダイオード114に導く参照光用光ファイバ116
を備え、PMT56から出力され、RFアンプ90によ
って増幅された高周波信号と、フォトダイオード114
から出力され、RFアンプ92によって増幅された高周
波信号との位相差を位相検波器94によって検出する点
で、上記実施形態に係る分光特性測定装置10と異なっ
ている。
【0097】本変形例に係る分光特性測定装置111の
如く、測定対象物Mに照射する信号だけでなく、参照信
号を一旦光に変換して位相検波器94に入力すること
で、参照信号と検出信号との間で光源のノイズ、温度ド
リフト等が共通となり、これらに起因する測定誤差を除
去することができる。また、発振器76と、位相検波器
94との間で、接地レベルを分離できるので、不要な信
号を容易に除去することができる。
【0098】図8は第2の変形例にかかる分光特性測定
装置のシステム構成図である。本変形例に係る分光特性
測定装置117は、一般にヘテロダイン方式と呼ばれて
いる方法で位相差の測定を行うものである。本変形例に
係る分光特性測定装置117は、発振器76から出力さ
れる信号の周波数(例えば140MHz)とはわずかに
異なる周波数(例えば140.01MHz)の信号を出
力する発振器118と、発振器76からの出力信号と発
振器118からの出力信号とを合成するミキサ120
と、PMT56から出力され、RFアンプ90によって
増幅された高周波信号と発振器118からの出力信号と
を合成するミキサ122を備え、ミキサ120からの出
力信号とミキサ122からの出力信号との位相差を位相
検波器94によって検出する点で上記実施形態に係る分
光特性測定装置10と異なっている。
【0099】本変形例に係る分光特性測定装置117に
おいては、ミキサ120からの出力信号とミキサ122
からの出力信号とはそれぞれ、発振器76からの高周波
信号と発振器118からの高周波信号との差の周波数を
有する低周波数(例えば10kHz)となる。従って、
位相検波器94は、かかる低周波信号同士の位相差を検
出すればよく、位相差検出の精度、安定度が向上する。
【0100】図9は第3の変形例にかかる分光特性測定
装置のシステム構成図である。本変形例に係る分光特性
測定装置124も、第2の変形例にかかる分光特性測定
装置117と同様、一般にヘテロダイン方式と呼ばれて
いる方法で位相差の測定を行うものである。本変形例に
係る分光特性測定装置124は、第1の変形例に係る分
光特性測定装置111と第2の変形例にかかる分光特性
測定装置117とを合成したものである。すなわち、光
カプラ112、フォトダイオード114、参照光用光フ
ァイバ116、及び、発振器118、ミキサ120,ミ
キサ122を備え、PMT56から出力され、RFアン
プ90によって増幅された高周波信号と発振器118か
らの出力信号との合成信号と、フォトダイオード114
から出力され、RFアンプ92によって増幅された高周
波信号と発振器118からの出力信号との合成信号との
位相差を位相検波器94によって検出する。
【0101】本変形例に係る分光特性測定装置124
は、上記構成をとることで、光源のノイズ、温度ドリフ
ト等に起因する測定誤差を除去することができ、また、
位相差検出の精度、安定度も向上する。
【0102】続いて、本実施形態に係る分光特性測定装
置の装置構成の変形例について説明する。図10は第4
の変形例にかかる分光特性測定装置の一部切り欠き斜視
図である。本変形例にかかる分光特性測定装置126
は、単色光照射用光ファイバ44、白色光照射用光ファ
イバ54、単色光検出用光ファイバ60、白色光検出用
光ファイバ62をそれぞれ、分光特性測定装置126の
本体12の外部まで延びている点で、上記実施形態に係
る分光特性測定装置10とは構成上異なっている。
【0103】分光特性測定装置126を用いて測定対象
物Mの内部の成分量を推定する場合は、本体12上では
ない別の場所におかれた測定対象物Mに出射端16及び
入射端18を接触させ、測定対象物Mを遮光ケース14
で覆った状態で行う。このような構成とすることで、本
体12上に載せることができない測定対象物Mの内部の
成分量をも推定することが可能となる。
【0104】図11は第5の変形例にかかる分光特性測
定装置の斜視図、図12は、第5の変形例にかかる分光
特性測定装置の内部構成図である。尚、説明の都合上、
図11においては遮光ケース14を省略してある。本変
形例にかかる分光特性測定装置128は、上下動が可能
な可動アーム130を備えており、単色光照射用光ファ
イバ44及び白色光照射用光ファイバ54が可動アーム
130内に延びており、可動アーム130の先端部に設
けられた出射端16から単色光及び白色光が照射され
る。また、本体12の試料面20には、入射端18のみ
が設けられており、入射端18に入射した単色光及び白
色光は単色光検出用光ファイバ60、白色光検出用光フ
ァイバ62を介してそれぞれ受光センサユニット34、
分光センサユニット36に入力される。測定は、本体1
2の上面と可動アーム130の先端部との間に測定対象
物Mを挟んで行うが、可動アーム130の先端部に設け
られた出射端16の周囲には、低反射プレート132が
設けられており、測定対象物Mの表面と可動アーム13
0の先端部との間の再帰反射が防止される。
【0105】分光特性測定装置128の如く、可動アー
ム130を備えた構成とすることで、任意の大きさの測
定対象物Mの内部成分量の推定を精度良く行うことがで
きる。
【0106】図13は第6の変形例にかかる分光特性測
定装置の斜視図である。本変形例にかかる分光特性測定
装置133は、本体12と本体12から延びるロッド部
134とを備えて構成される。単色光照射用光ファイバ
44、白色光照射用光ファイバ54は、本体12からロ
ッド部134内に延びており、ロッド部134の先端に
設けられた出射孔18から単色光及び白色光が照射され
る。同様に、ロッド部134先端に設けられた入射孔1
6に導入された単色光及び白色光は、ロッド部134内
を延びる単色光検出用光ファイバ60、白色光検出用光
ファイバ62を介して、本体12に導かれる。
【0107】ロッド部134の先端には光の回り込みを
防止するために、ロッド部134の径よりも大きい径を
有する黒色の平板136が設けられている。また、本体
12には、小型の表示パネル22、測定スイッチ24、
機能スイッチ26等が設けられている。ここで、測定ス
イッチ24は、電源のON−OFF機能をも兼ねてお
り、機能スイッチ26の中には、ゼロ点校正スイッチ等
も含まれる。
【0108】図14は、ロッド部134の先端の平面図
である。平板136の中央部には、低反射性の材料から
なる試料面20が設けられている。出射端16において
は、複数本の単色光照射用光ファイバ44の出射端と複
数本の白色光照射用光ファイバ54の出射端とが混在し
て配置されており、入射端18においては、複数本の単
色光検出用光ファイバ60の出射端と複数本の白色光検
出用光ファイバ62の出射端とが混在して配置されてい
る。
【0109】本変形例にかかる分光特性測定装置133
を用いる場合は、ロッド部134を液体またはゲル状体
の測定対象物Mの中に挿入して測定を行う。すなわち、
本変形例にかかる分光特性測定装置133を用いること
で、液体またはゲル状体の測定対象物Mの内部の成分量
推定が可能となる。
【0110】上記実施形態及び各変形例に係る分光特性
測定装置において用いられる白色ランプ48としては、
ハロゲンランプ、タングステンランプ、蛍光灯ランプ、
キセノンランプ等が使用できる。また、数種類の半導体
レーザを組み合わせて一定の波長帯域を有する光を投射
できるようにした光源であっても良い。また、白色蛍光
材をブルーレーザ、紫外レーザ等で励起して白色光を発
する光源であっても良い。
【0111】上記実施形態及び各変形例に係る分光特性
測定装置において、PMT56はフォトダイオードであ
っても良い。また、半導体レーザモジュール42,46
はレーザダイオードまたはLEDであっても良い。ま
た、CCD66は1次元あるいは2次元のラインセンサ
であってもよい。さらに、上記実施形態及び各変形例に
係る分光特性測定装置において、分光センサユニット3
6は分散型の分光器によって構成されていたが、これは
フーリエ変換型の分光器によって構成されているもので
あっても良い。また、上記実施形態及び各変形例に係る
分光特性測定装置においては、本体12の前面に表示パ
ネル22、測定スイッチ24、機能スイッチ26等が設
けられていたが、これらを無くし、外部のパソコンを用
いて表示、スイッチングを行うようにしても良い。
【0112】また、白色光の波長は、可視領域、紫外領
域、あるいは、熱線対策を施すことにより赤外領域にま
で任意に拡げることも可能であり、例えば300〜25
00nmの波長領域の白色光を照射するものであっても
良い。これに伴い、上記実施形態に係る分光特性測定装
置においては半導体レーザモジュール42,46から波
長がそれぞれ775,905nmの単色光を照射してい
たが、この単色光も300〜2500nmの広い範囲か
ら選択することが可能である。この場合、受光器は当該
波長域に感度を有するものを選択することが必要とな
る。
【0113】また、上記実施形態に係る分光特性測定装
置においては、半導体レーザモジュール42,46の変
調周波数を140MHzとしていたが、かかる変調周波
数は、測定対象物の材質、形状、出射端16と入射端1
8との間隔等によって最適なものが異なるため、これら
のパラメータに応じて、変調周波数を数100kHz〜
数GHzの広い範囲から選択してもよい。
【0114】また、上記実施形態及び各変形例に係る分
光特性測定装置においては、平均光路長を位相差によっ
て算出していたが、これは時間分解測定により、以下の
ように算出しても良い。すなわち、レーザダイオード等
の光源(第1の光投射手段)からパルス光を連続的に出
力し、測定対象物表面上の所定の投射箇所から測定対象
物の内部に当該パルス光を投射する。パルス光は、例え
ば50psec(5MHz)のパルス幅を有する。測定
対象物内を伝搬した上記パルス光は、光速PMT、アバ
ランシェフォトダイオード等の検出器(第1の光検出手
段)によって検出される。ここで、1回のレーザ照射、
すなわち1つのパルス光に対してほぼ1個の光子を検出
できるように、受光光量は減光フィルタによって減光さ
れ、1つ1つの光子が精度良く検出されるようになって
いる。
【0115】平均光路長算出部72は、パルス光が投射
された時刻と検出された時刻との差、すなわち各光子の
飛行時間(の平均値)に基づいて、平均光路長を算出す
る。さらに、各光子の飛行時間をヒストグラム化した実
測応答関数と散乱方程式から求められる理論応答関数と
を用いた回帰分析によって、測定対象物の吸収係数と散
乱係数とを求めることもできる。
【0116】また、ストリークカメラを用いて、透過光
量の減衰プロファイルにより、直接的に平均光路長を求
めても良い。
【0117】また、上記実施形態及び各変形例に係る分
光特性測定装置は、1つまたは複数の単色光を用いて位
相差を測定していたが、これは複数の(連続的な)波長
成分を含むレーザ光を照射する可変波長レーザを用いて
位相差を測定しても良い。
【0118】半導体レーザ励起の可変波長レーザは、強
度変調をかけることが容易にできるため、位相差測定用
の光源として極めて有効である。かかる可変波長レーザ
の例としては、820〜925nmの波長範囲のレーザ
光を照射することができるCr:LiSAFレーザ、6
50〜950nmの波長範囲のレーザ光を照射すること
ができるTi:Sapphireレーザなどがあげられ
る。
【0119】また、上記実施形態及び各変形例に係る分
光特性測定装置は、図5(e)に示すように、測定可能
なあらゆる波長における成分量の破壊試験値と吸収係数
の2次微分値との関係を予め求めていたが、実際に成分
量の推定に用いられるのは、成分量の破壊試験値と吸収
係数の2次微分値との相関係数の大きい波長の吸収係数
の2次微分値である。よって、成分量の推定に必要な最
小限の波長のデータ及び当該波長の近傍波長のデータ
(微分処理を施すため)があれば十分である。
【0120】従って、上記白色ランプ48の代わりに、
1波長あるいは複数波長の中心周波数を有するレーザ光
を出力することができ、かつ、これらの中心波長に変化
を与える、すなわち、出力波長に幅を与えることができ
る半導体レーザ群あるいはレーザダイオード群等を用い
ても良い。例えば、温度変動モジュールを有する半導体
レーザ、波長に変化を与えることができるレーザ(アン
リツ社製波長可変DBRレーザモジュールSDR3R3
01F(商品名))などを用いることができる。
【0121】続いて、上記実施形態に係る分光特性測定
装置10を用いて種々の測定対象物の分光特性を測定す
る場合の具体例について説明する。測定対象物Mが乳白
性ののプラスチック材、乳白性のガラス材、指など、固
体である場合は、図15に示すように、測定対象物Mを
試料面20上に直接載置して測定を行う。特に測定対象
物Mが指の場合は、試料面20と指との間に皮膚と同等
の屈折率を有する液体を介在させることで、精度の良い
測定が可能となる。
【0122】測定対象物Mが牛肉、豚肉、ハム、バタ
ー、マーガリン等の食品である場合は、図16に示すよ
うに、ポリエチレン製等のフィルム138を介して測定
対象物Mを試料面20上に載置することが好ましい。フ
ィルム138を用いることで、試料面20が汚れること
を防止される。
【0123】測定対象物Mが液体である場合は、図17
に示すように、ガラス、プラスチックあるいは金属等か
らなる容器であるセル140内に測定対象物Mを入れ、
セル140を試料面20に載置する。セル140として
は、セル140と試料面20との間の再帰反射を防止す
るため、表面に黒色の塗料が塗布されているものを用い
るか、黒色のプラスチック、ガラス等の材質のものを用
いることが好適である。また、セル140の底面のう
ち、出射端16及び入射端18に対応する位置には、フ
ァイバ光学プレート(以下、FOPという)142が埋
め込まれており、当該FOP142を介して、出射端1
6から出射された単色光及び白色光が測定対象物Mの内
部に導かれるとともに、入射端18に導入される。底面
にFOP142を設けることで、出射端16、入射端1
8の開口特性を任意に変えることが可能となる。また、
試料面20とセル140との間に、FOP142を構成
する光ファイバのコア、単色光照射用光ファイバ44、
白色光照射用光ファイバ54、単色光検出用光ファイバ
60、白色光検出用光ファイバ62のコアと同程度の屈
折率を有する液体(例えば蒸留水)を介在させること
で、精度の良い測定が可能となる。
【0124】また、上記FOP142をセル140底面
に埋め込むことができないときは、図18に示すよう
に、出射端16及び入射端18に対応する位置に薄い
(例えば100μm程度)透明ガラス144を設けても
良い。
【0125】さらに、測定対象物Mが液体である場合
は、図19に示すように、フロー型セル146に測定対
象物Mを導入し、フロー型セル140を試料面20に載
置しても良い。フロー型セル146内を測定対象物Mで
満たす場合は、注入口146aから測定対象物Mを注入
する。尚、過剰の測定対象物Mは、排出口146bから
排出される。この際、フロー型セル146の上面内壁に
接する程度に測定対象物Mを注入することで、精度の良
い測定が可能となる。
【0126】また、測定対象物Mが液体の場合は、20
cm×20cm×5cm程度の容積を有する大きなセル
を用いてもよく、また、本体12を90°傾けて、単色
光及び白色光を側部から入射させるようにしても良い。
【0127】球形その他の形状をした測定対象物M(例
えばリンゴ)の測定を行う場合は、図20に示すような
治具を用いることが有効である。すなわち、試料面20
上に測定対象物Mの形状にあわせた曲面を有するアダプ
タ148を載置し、当該アダプタ148上に測定対象物
Mを載置する。アダプタ148は、アダプタ本体150
とアダプタ本体150の上面に設けられた黒色のゴムか
らなる緩衝部材152を備えて構成される。緩衝部材1
52を設けることで、測定対象物Mの表面を傷つけるこ
とが無くなる。また、アダプタ本体150の内部であっ
て、出射端16及び入射端18に対応する位置には、F
OP154が埋め込まれており、当該FOP154を介
して、出射端16から出射された単色光及び白色光が測
定対象物Mの内部に導かれるとともに、入射端18に導
入される。種々の形状のアダプタ148を準備しておく
ことで、種々の形状の測定対象物Mの内部の成分量を精
度良く測定することができる。
【0128】また、測定対象物Mの自重だけではアダプ
タ148と測定対象物との間に隙間ができてしまうこと
があり、この場合は、測定対象物Mを上側からアダプタ
148に対して押しつける必要がある。この場合は、図
20に示すように、L型部材156の先端部にバネ15
8を介して黒色のゴムからなる緩衝部材160を取り付
けた押しつけ部材162を用いることができる。また、
図21に示すような、おもり164に黒色のゴムからな
る緩衝部材160を取り付けた押しつけ部材168を用
いることもできる。
【0129】
【発明の効果】本発明の分光特性測定装置は、分光特性
算出手段が、第2の光検出手段によって検出された波長
帯域における光だけでなく、平均光路長算出手段によっ
て算出された平均光路長をも用いて測定対象物の分光特
性を算出することで、測定対象物内部の物理的状態の相
違に伴う平均光路長の変化が分光特性測定結果に与える
影響を除去することが可能となる。その結果、測定対象
物の内部の物理的状態の相違に関わらず、測定対象物の
分光特性を精度良く測定し、測定対象物内に含まれる微
量成分量を精度良く推定することが可能となる。
【0130】また、本発明の分光特性測定装置は、分光
特性算出手段が、第2の光検出手段によって検出された
波長帯域における光強度分布の波長による微分値を用い
て分光特性を算出することで、波長の変化に対する分光
特性の変化の検出感度を高めることができる。その結
果、極めて精度の高い微量成分量の推定が可能となる。
【0131】また、本発明の分光特性測定装置は、第1
の光投射手段によって投射される単色光の位相と第1の
光検出手段によって検出される単色光の位相との差に基
づいて平均光路長を算出することで、平均光路長を容易
かつ精度良く算出することができるとともに、互いに異
なる波長を有する2以上の単色光を用いて平均光路長を
算出することで、平均光路長に波長依存性がある場合で
あっても、平均光路長を精度良く算出することができ
る。
【0132】また、本発明の分光特性測定装置は、第1
の光投射手段によってパルス光が投射された時刻と第1
の光検出手段によってパルス光が検出された時刻との差
に基づいて平均光路長を算出することもでき、この場合
は、平均光路長をより容易に算出することができる。
【0133】また、各光投射手段が投光用光ファイバを
備えることで、光源から発せられた光を効率よく投射箇
所に導くことができるとともに、各光検出手段が受光用
光ファイバを備えることで、出射箇所から出射される光
を効率よく受光器に導くことができる。その結果、外乱
光の影響を低減でき、微量成分量の推定精度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分光特性測定装置の一部切り欠き斜視図であ
る。
【図2】出射孔及び入射孔を表す図である。
【図3】分光特性測定装置のシステム構成図である。
【図4】分光特性測定時の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図5】内部成分推定方法の説明図である。
【図6】成分量の推定値を破壊試験値との関係を示すグ
ラフである。
【図7】分光特性測定装置のシステム構成図である。
【図8】分光特性測定装置のシステム構成図である。
【図9】分光特性測定装置のシステム構成図である。
【図10】分光特性測定装置の一部切り欠き斜視図であ
る。
【図11】分光特性測定装置の斜視図である。
【図12】分光特性装置の内部構成図である。
【図13】分光特性測定装置の斜視図である。
【図14】ロッド部の先端の平面図である。
【図15】測定の具体例を示す説明図である。
【図16】測定の具体例を示す説明図である。
【図17】測定の具体例を示す説明図である。
【図18】測定の具体例を示す説明図である。
【図19】測定の具体例を示す説明図である。
【図20】測定の具体例を示す説明図である。
【図21】測定の具体例を示す説明図である。
【図22】硬さと平均光路長との関係を示すグラフであ
る。
【図23】硬さと散乱係数との関係を示すグラフであ
る。
【図24】各試料の散乱係数、吸収係数を示すグラフで
ある。
【図25】各資料の散乱係数と吸収係数との比を示すグ
ラフである。
【図26】各試料の散乱係数、吸収係数を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
10,111,117,124,126,128,13
3…分光特性測定装置、12…本体、14…遮光ケー
ス、16…出射孔、18…入射孔、20…試料面、22
…表示パネル、24…測定スイッチ、26…機能スイッ
チ、28,30…単色光源ユニット、32…白色光源ユ
ニット、34…受光センサユニット、36…分光センサ
ユニット、38…制御ユニット、40…電源ユニット、
42,46…半導体レーザモジュール、44…単色光照
射用光ファイバ、48…白色ランプ、50…熱線カット
フィルタ、52,58,68…シャッタ、54…白色光
照射用光ファイバ、56…PMT、60…単色光検出用
光ファイバ、62…白色光検出用光ファイバ、64…回
折格子、66…CCD、70…制御部、72…平均光路
長算出部、74…分光特性算出部、76,118…発振
器、78,90,92…RFアンプ、80,88…パル
スアンプ、82…加算器、84…オートレベルコントロ
ーラ、86…高周波アナログスイッチ、94…位相検波
器、96,98…積分回路、100…アナログスイッ
チ、102,108…A/Dコンバータ、104…ドラ
イバ、106…アンプ、110…インタフェース端子、
112…光カプラ、114…フォトダイオード、116
…参照光用光ファイバ、120,122…ミキサ、13
0…可動アーム、132…低反射プレート、134…ロ
ッド部、136…平板、138…フィルム、140…セ
ル、142,154…FOP、144…透明ガラス、1
46…フロー型セル、148…アダプタ、150…アダ
プタ本体、152,160,166…緩衝部材、156
…L型部材、158…バネ、162,168…押しつけ
部材、164…おもり
フロントページの続き (72)発明者 飯田 等 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 2G020 AA03 AA04 AA05 BA05 BA20 CA02 CA03 CB07 CB23 CB25 CB26 CB27 CB32 CB42 CB43 CC02 CC21 CC31 CC48 CD13 CD23 CD24 CD35 CD37 CD56 CD58 4C038 KK01 KL07 KM01 KX02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物の分光特性を測定する分光特
    性測定装置において、 前記測定対象物表面上の所定の投射箇所から前記測定対
    象物の内部に光を投射する第1の光投射手段と、 前記第1の光投射手段によって投射され、前記測定対象
    物表面上の所定の出射箇所から出射する光を検出する第
    1の光検出手段と、 前記第1の光検出手段によって検出された光に基づい
    て、前記入射箇所から前記出射箇所までの平均光路長を
    算出する平均光路長算出手段と、 前記投射箇所から前記測定対象物の内部に所定の波長帯
    域を有する光を投射する第2の光投射手段と、 前記第2の光投射手段によって投射され、前記出射箇所
    から出射する光を検出する第2の光検出手段と、 前記第2の光検出手段によって検出された前記波長帯域
    における光と前記平均光路長算出手段によって算出され
    た前記平均光路長とに基づいて、前記測定対象物の分光
    特性を算出する分光特性算出手段とを備えたことを特徴
    とする分光特性測定装置。
  2. 【請求項2】 前記分光特性算出手段は、 前記第2の光検出手段によって検出された前記波長帯域
    における光強度分布の波長による微分値と前記平均光路
    長とに基づいて、前記分光特性を算出することを特徴と
    する請求項1に記載の分光特性測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の光投射手段は、 前記投射箇所から前記測定対象物の内部に単色光を投射
    し、 前記第1の光検出手段は、 前記第1の光投射手段によって投射され、前記出射箇所
    から出射される前記単色光の位相を検出し、 前記平均光路長算出手段は、 前記第1の光投射手段によって投射される前記単色光の
    位相と前記第1の光検出手段によって検出される前記単
    色光の位相との差に基づいて、前記平均光路長を算出す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の分光特性測
    定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の光投射手段は、 前記投射箇所から前記測定対象物の内部に、互いに異な
    る波長を有する2以上の単色光を投射し、 前記第1の光検出手段は、 前記第1の光投射手段によって投射され、前記出射箇所
    から出射される各単色光の位相を検出し、 前記平均光路長算出手段は、 前記第1の光投射手段によって投射される前記各単色光
    の位相と前記第1の光検出手段によって検出される前記
    各単色光の位相との差に基づいて、前記平均光路長を算
    出することを特徴とする請求項1又は2に記載の分光特
    性測定装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の光投射手段は、 前記投射箇所から前記測定対象物の内部にパルス光を投
    射し、 前記第1の光検出手段は、 前記第1の光投射手段によって投射され、前記出射箇所
    から出射されるパルス光を検出し、 前記平均光路長算出手段は、 前記第1の光投射手段によってパルス光が投射された時
    刻と前記第1の光検出手段によってパルス光が検出され
    た時刻との差に基づいて、前記平均光路長を算出するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の分光特性測定装
    置。
  6. 【請求項6】前記第1の光投射手段は、 第1の光源と、前記第1の光源から発せられた光を前記
    所定の投射箇所に導く第1の投光用光ファイバとを備
    え、 前記第1の光検出手段は、 第1の受光器と、前記出射箇所から出射される光を前記
    第1の受光器に導く第1の受光用光ファイバとを備え、 前記第2の光投射手段は、 第2の光源と、前記第2の光源から発せられた光を前記
    所定の投射箇所に導く第2の投光用光ファイバとを備
    え、 前記第2の光検出手段は、 第2の受光器と、前記出射箇所から出射される光を前記
    第2の受光器に導く第2の受光用光ファイバとを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    分光特性測定装置。
  7. 【請求項7】前記第1の投光用光ファイバ及び前記第2
    の投光用光ファイバはそれぞれ、複数の光ファイバから
    構成され、その出射端が混在して配置されており、 前記第1の受光用光ファイバ及び前記第2の受光用光フ
    ァイバはそれぞれ、複数の光ファイバから構成され、そ
    の入射端が混在して配置されていることを特徴とする請
    求項6に記載の分光特性測定装置。
  8. 【請求項8】前記分光特性算出手段は、 前記第2の光検出手段によって検出された前記波長帯域
    における光と前記平均光路長算出手段によって算出され
    た前記平均光路長とに基づいて、前記測定対象物の吸収
    係数及び散乱係数を算出し、 前記吸収係数に基づいて、前記測定対象物内に存在する
    微量成分量を特定し、 前記吸収係数及び散乱係数に基づいて、前記測定対象物
    の物理的性質を特定することを特徴とする請求項1に記
    載の分光特性測定装置。
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