JP2000132195A - 信号符号化装置及び方法 - Google Patents
信号符号化装置及び方法Info
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- JP2000132195A JP2000132195A JP10301504A JP30150498A JP2000132195A JP 2000132195 A JP2000132195 A JP 2000132195A JP 10301504 A JP10301504 A JP 10301504A JP 30150498 A JP30150498 A JP 30150498A JP 2000132195 A JP2000132195 A JP 2000132195A
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Abstract
前の時間軸の信号波形に対して、LPC(線形予測符号
化)分析やピッチ分析により信号の特徴あるいは相関性
を除去することで、符号化効率を高める。 【解決手段】 入力端子10からの時間軸入力信号は、
正規化回路部11及びLPC)分析回路39に送られ
る。正規化回路部11は、LPC逆フィルタ12及びピ
ッチ逆フィルタ13により信号波形の相関を除去して残
差を取り出し、直交変換回路25に送る。LPC分析回
路39からのLPC係数とピッチ分析回路15からのピ
ッチパラメータは、ビット割当算出回路41に送られ
る。係数量子化部40は、直交変換回路部25からの係
数を、ビット割当算出回路41からの割当ビット数に従
って量子化する。
Description
/周波数軸変換して量子化を行う信号符号化装置及び方
法に関し、特に、オーディオ信号を高能率符号化する場
合に好適な信号符号化装置及び方法に関する。
号や音楽信号を含む)の時間領域や周波数領域における
統計的性質と人間の聴感上の特性を利用して信号圧縮を
行うような符号化方法が種々知られている。この符号化
方法としては、大別して時間領域での符号化、周波数領
域での符号化、分析合成符号化等が挙げられる。
力信号を周波数軸の信号に直交変換して符号化を行う変
換符号化においては、入力信号の時間軸波形の特徴を除
去して変換符号化することが、符号化効率を高める上で
望ましい。
ータを量子化する際に、重み付けを施してビット割当を
することが多く行われているが、このビット割当のため
の情報を付加情報あるいはサイドインフォメーションと
して伝送するのは、ビットレートが増加することになり
好ましくない。
たものであり、直交変換に先立って時間軸波形信号の特
徴あるいは相関性を除去し、符号化効率を高めることが
できると共に、量子化の際のビット割当の情報を直接送
らなくともデコーダ側でビット割当を再現できビットレ
ート低減に貢献し得るような信号符号化装置及び方法の
提供を目的とする。
を解決するために、時間軸上の入力信号に対して直交変
換を用いて符号化を行う信号符号化において、直交変換
に先立って、時間軸上で線形予測符号化(LPC)分析
及びピッチ分析を行うことにより得られたに基づいて信
号波形の相関を除去することを特徴としている。
ン変換(MDCT)により入力された時間軸信号を周波
数軸の係数データに変換することが好ましい。また、上
記正規化は、上記入力信号をLPC分析して得られたL
PC係数に基づき上記入力信号のLPC予測残差を出力
し、上記LPC予測残差をピッチ分析して得られたピッ
チパラメータに基づき上記LPC予測残差のピッチの相
関性を除去することが好ましい。さらに、上記量子化手
段は、上記LPC分析結果及び上記ピッチ分析結果に基
づいて決定される割当ビット数に従って量子化を行うこ
とが好ましい。
ついて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
に係る実施の形態となる信号符号化装置の概略構成を示
すブロック図である。
軸上の波形信号、例えばディジタルオーディオ信号が入
力される。具体的には、例えばサンプリング周波数Fs
が16kHzで0〜8kHz程度のいわゆる広帯域音声信号
が挙げられるが、これに限定されるものではない。
路部11に送られる。この正規化回路部11は、白色化
回路とも呼ばれ、入力された時間波形信号の特徴を抽出
して予測残差を取り出すような白色化を行うものであ
る。時間波形の白色化は、線形若しくは非線形の予測に
より行うことができ、例えばLPC(線形予測符号化:
Linear Predictive Coding)及びピッチ分析により入力
時間波形信号を白色化することができる。
路部11は、LPC逆フィルタ12とピッチ逆フィルタ
13とから成っており、入力端子10からの入力信号を
LPC分析回路39に送ってLPC分析し、分析の結果
得られたLPC係数(いわゆるαパラメータ)をLPC
逆フィルタ12に送ってLPC予測残差を取り出すよう
にしている。LPC逆フィルタ12からのLPC予測残
差は、ピッチ分析回路15及びピッチ逆フィルタ13に
送られ、ピッチ分析回路15では後述するようなピッチ
分析によりピッチパラメータ(ピッチゲイン及びピッチ
ラグ)が取り出されてピッチ逆フィルタ13に送られて
いる。ピッチ逆フィルタ13では、上記LPC予測残差
からピッチ相関を除去してピッチ残差を求め、直交変換
回路25に送っている。また、LPC分析回路39から
のLPC係数及びピッチ分析回路15のピッチパラメー
タは、量子化の際のビット割当(ビットアロケーショ
ン)を決定するためのビット割当算出回路41に送られ
ている。
波形信号、すなわちLPC残差のピッチ残差は、時間軸
/周波数軸変換(T/F mapping)処理を行う直交変換
回路部25に送られて、周波数軸の信号(係数データ)
に変換される。このT/F変換としては、例えばDCT
(離散コサイン変換:Discrete Cosine Transform)、
MDCT(改良DCT:Modified Discrete Cosine Tra
nsform)、FFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier T
ransform)等が多く用いられる。直交変換回路部25か
ら得られたMDCT係数、FFT係数等のパラメータあ
るいは係数データは、係数量子化部40に送られて、S
Q(スカラ量子化)あるいはVQ(ベクトル量子化)等
が施される。この係数量子化を効率的に行うためには、
各係数に対する量子化のビット割当(ビットアロケーシ
ョン)を決定する必要がある。このビット割当は、聴覚
マスキングモデル、あるいは上記正規化回路部11での
白色化の際に得られるLPC係数やピッチパラメータ等
の各種パラメータ、あるいは上記係数データから計算さ
れるバークスケールファクタ等に基づいて算出すること
ができる。なお、バークスケールファクタとしては、直
交変換されて得られた係数を、人間の聴覚特性に合わせ
て高域ほどバンド幅が広くなるような周波数帯域、いわ
ゆる臨界帯域(クリティカルバンド)に分割したとき
の、各クリティカルバンド毎のピーク値あるいはrms
(二乗平均の平方根)値等が用いられる。
ッチパラメータ、及びバークスケールファクタのみによ
ってビット割当を算出するように規定しておき、これら
のパラメータのみを送ることによって、デコーダ側でエ
ンコーダ側と同一のビット割当が再現でき、割当ビット
数そのものを表す付加情報(サイドインフォメーショ
ン)を送る必要がなく、ビットレート低減に貢献でき
る。
タ12で用いるLPC係数(αパラメータ)や、ピッチ
逆フィルタ13で用いるピッチパラメータ(のピッチゲ
イン)については、デコーダ側での再現性を考慮して、
後述するように量子化された値を用いている。
ア構成として示しているが、いわゆるDSP(ディジタ
ル信号プロセッサ)等を用いてソフトウェア的に実現す
ることも可能である。
明の実施の形態のより具体的な構成例としてのオーディ
オ信号符号化装置について説明する。
は、供給された時間軸信号を、直交変換部25で例えば
MDCT(改良離散コサイン変換)により時間軸/周波
数軸変換(T/F変換)を施して周波数軸上のデータ
(MDCT係数)とし、これを係数量子化部40で量子
化することで符号化を行うものであるが、この実施の形
態においては、直交変換の前の時間軸信号に対して、L
PC分析、ピッチ分析、エンベロープ抽出等により入力
信号波形の特徴を抽出し、これらの特徴を表すパラメー
タは別途量子化して取り出すようにし、正規化(白色
化)回路部11においてこれらの特徴を除去、あるいは
信号の相関性を除去することで、白色雑音に近い、いわ
ゆるノイズライクな信号とすることで、符号化効率を高
めている。
際のビット割当(ビットアロケーション)の決定には、
上記LPC分析で求められたLPC係数、ピッチ分析で
求められたピッチパラメータを用いている。この他、周
波数軸上で臨界帯域(クリティカルバンド)毎のピーク
値やrms値等を取り出して正規化ファクタとするバー
クスケールファクタを用いてもよい。これらのLPC係
数、ピッチパラメータ、バークスケールファクタによ
り、MDCT係数のような直交変換係数データに対する
量子化時の重みを算出し、これにより全帯域のビット割
当を決定して係数量子化を行う。量子化時の重み決定
が、予め規定されたパラメータによってなされる場合、
例えば上記LPC係数、ピッチパラメータ、バークスケ
ールファクタのみによってなされる場合には、これらの
パラメータのみをデコーダ側に伝送するだけで、エンコ
ーダ側と全く同じビット割当(ビットアロケーション)
が再現されるため、ビット割当そのものに関する付加情
報(サイドインフォメーション)を送る必要がなくな
る。
時の重みあるいは割当ビット数に従った順序で係数デー
タを並べ替え(ソート)し、順に精度の高い量子化を行
うようにしている。この量子化は、ソートされた係数を
先頭から順にサブベクトルに区切り、それぞれベクトル
量子化を行うことが好ましい。ソートについては、全帯
域の係数データに対して行ってもよいが、いくつかの帯
域に区切って、それぞれの帯域の範囲内毎にソートする
ようにしてもよい。この場合も、ビット割当に用いられ
るパラメータが予め規定されていれば、そのパラメータ
を送るだけで、ビット割当情報やソートされた係数の位
置情報等を直接送らなくても、ビット割当やソート順序
等をデコーダ側で再現できる。
ば、0〜8kHz程度のいわゆる広帯域音声信号をサンプ
リング周波数Fs =16kHzでA/D変換したディジタ
ルオーディオ信号が供給されている。この入力信号は、
正規化(白色化)回路部11のLPC逆フィルタ12に
送られると共に、例えば1024サンプルずつ切り出さ
れ、LPC分析・量子化部30に送られている。このL
PC分析・量子化部30では、ハミング窓かけをした上
で、20次程度のLPC係数、すなわちαパラメータを
算出し、LPC逆フィルタ11によりLPC残差を求め
ている。このLPC分析の際には、分析の単位となる1
フレーム1024サンプルの内の一部サンプル、例えば
1/2の512サンプルを次のブロックとオーバーラッ
プさせており、フレームインターバルは512サンプル
となっている。これは、後段の直交変換として採用され
ているMDCT(改良離散コサイン変換)のエリアシン
グキャンセレーションを利用するためである。このLP
C分析・量子化部30では、LPC係数であるαパラメ
ータをLSP(線スペクトル対)パラメータに変換して
量子化したものを伝送するようにしている。
は、α→LSP変換回路33に送られて、線スペクトル
対(LSP)パラメータに変換される。これは、直接型
のフィルタ係数として求まったαパラメータを、例えば
20個、すなわち10対のLSPパラメータに変換す
る。変換は例えばニュートン−ラプソン法等を用いて行
う。このLSPパラメータに変換するのは、αパラメー
タよりも補間特性に優れているからである。
メータは、LSP量子化器34によりベクトル量子化あ
るいはマトリクス量子化される。このとき、フレーム間
差分をとってからベクトル量子化、あるいは、複数フレ
ーム分をまとめてマトリクス量子化してもよい。
力、すなわちLSPベクトル量子化のインデクスは、端
子31を介して取り出され、また量子化済みのLSPベ
クトルあるいは逆量子化出力は、LSP補間回路36及
びLSP→α変換回路38に送られる。
4で上記フレーム毎にベクトル量子化されたLSPのベ
クトルの前フレームと現フレームとの組を補間し、後の
処理で必要となるレートにするためのものであり、この
例では、8倍のレートに補間している。
を用いて入力音声の逆フィルタリングを実行するため
に、LSP→α変換回路37により、LSPパラメータ
を例えば20次程度の直接型フィルタの係数であるαパ
ラメータに変換する。このLSP→α変換回路37から
の出力は、上記LPC残差を求めるためのLPC逆フィ
ルタ回路12に送られ、このLPC逆フィルタ12で
は、8倍のレートで更新されるαパラメータにより逆フ
ィルタリング処理を行って、滑らかな出力を得るように
している。
ートのLSP係数は、LSP→α変換回路38に送られ
てαパラメータに変換され、上述したようなビット割当
を行わせるためのビット割当算出回路(ビットアロケー
ション決定回路)41に送られる。ビット割当算出回路
41では、割当ビットの他に、後述するMDCT係数の
量子化に使用する重みw(ω) の計算も行っている。
ィルタ12からの出力は、長期予測であるピッチ予測の
ためのピッチ逆フィルタ13及びピッチ分析回路15に
送られる。
測は、ピッチ分析により求められたピッチ周期あるいは
ピッチラグ分だけ時間軸上でずらした波形を元の波形か
ら減算してピッチ予測残差を求めることにより行ってお
り、この例では3点ピッチ予測によって行っている。な
お、ピッチラグとは、サンプリングされた時間軸データ
のピッチ周期に対応するサンプル数のことである。
ームに1回の割合、すなわち分析長が1フレームでピッ
チ分析が行われ、ピッチ分析結果の内のピッチラグはピ
ッチ逆フィルタ13及びビット割当算出回路41に送ら
れ、ピッチゲインはピッチゲイン量子化器16に送られ
る。また、ピッチ分析回路15からのピッチラグインデ
クスは端子52から取り出されてデコーダ側に送られ
る。
予測に対応する3点でのピッチゲインがベクトル量子化
され、コードブックインデクス(ピッチゲインインデク
ス)が出力端子53より取り出され、代表値ベクトルあ
るいは逆量子化出力がピッチ逆フィルタ13に送られ
る。ピッチ逆フィルタ13は、上記ピッチ分析結果に基
づいて3点ピッチ予測されたピッチ予測残差を出力す
る。このピッチ予測残差は、割り算回路14及びエンベ
ロープ抽出回路17にそれぞれ送られている。
と、このピッチ分析においては、上記LPC残差を用い
ピッチパラメータを抽出する。ピッチパラメータは、ピ
ッチラグ、ピッチゲインにより構成される。
残差の中央部を例えば512サンプル切り出し、x(n)
(n=0〜511)とし、xと表記する。xから
kサンプル過去の512サンプルをxk とすると、ピ
ッチkは、 ‖x−gxk‖2 を最小にするものとして与えられる。すなわち、 g=(x,xk)/‖xk‖2 として、 (x,xk)2/‖xk‖2 を最大にするkをサーチすることで、最適ラグKを決定
できる。本実施の形態では、Kは、12≦K≦240で
ある。このKをそのまま使用するか、あるいは過去のフ
レームのピッチラグを用いたトラッキングの結果を用い
てもよい。このようにして決定したKについて、次に3
点(K,K−1,K+1)での最適ピッチゲインを求め
る。すなわち、 ‖x−(g-1xL+1+g0xL+g1xL-1)‖2 を最小にする g-1,g0,g1 を求め、最適ラグKに対
する3点ピッチゲインとする。この3点ピッチゲインは
ピッチゲイン量子化器16に送られて、まとめてベクト
ル量子化され、また、量子化されたピッチゲイン及び最
適ラグKを用いてピッチ逆フィルタ13を構成し、これ
によりピッチ残差を求める。求まったピッチ残差は既に
求められている過去のピッチ残差と連結され、後述する
ようにMDCT変換される。このとき、MDCT変換前
に時間軸ゲインコントロールを行ってもよい。
PC分析処理及びピッチ分析処理の関係を示しており、
1フレームFRが例えば1024サンプルの分析長は、
後述するMDCT変換ブロックに対応した長さとなって
いる。時刻t1 が現在の新しいLPC分析中心(LSP
1) を示し、時刻t0 が1フレーム前のLPC分析中心
(LSP0) を示している。現在フレームの後半は新し
いデータ(new data)ND、前半は前データ(previous
data)PD であり、図中のaはLSP0 とLSP1 の
補間により得られるLPC残差を、bは1フレーム前の
LPC残差を、cはこの部分(bの後半+aの前半)を
ターゲットとするピッチ分析より得られる新しいピッチ
残差を、dは過去のピッチ残差をそれぞれ示している。
この図3における新しいデータNDが全て入力された時
点で、データaを求めることができ、このaと、既に求
められているbとを用いて新しいピッチ残差cを算出で
き、これと既に求められているピッチ残差dとをつなぎ
合わせることで、直交変換すべき1フレームのデータF
Rが作成できる。この1フレームFRのデータをMDC
T等の直交変換処理することができる。
逆フィルタ及びピッチ分析に基づくピッチ逆フィルタを
介すことによる時間軸信号の変化を、また図5は、LP
C逆フィルタ及びピッチ逆フィルタを介すことによる信
号の周波数軸上での変化をそれぞれ示している。すなわ
ち、図4の(A)は入力信号波形を、図5の(A)はそ
の周波数スペクトルを示し、これにLPC分析に基づく
LPC逆フィルタを介すことにより、波形の特徴が抽出
され除去されて、図4の(B)に示すようなほぼ周期的
なパルス状の時間軸波形(LPC残差波形)となる。こ
のLPC残差波形に対応する周波数上のスペクトルは、
図5の(B)のようになる。このLPC残差に対して上
述したようなピッチ分析に基づくピッチ逆フィルタを介
すことにより、ピッチ成分が抽出されて除去され、図4
の(C)に示すような白色雑音に近い(ノイズライク
な)時間軸信号になり、その周波数軸上のスペクトルは
図5の(C)のようになる。
正規化(白色化)回路部11において、フレーム内デー
タのゲインの平滑化を行っている。これは、フレーム内
の時間軸波形(本実施の形態ではピッチ逆フィルタ13
からの残差)から、エンベロープ抽出回路17によりエ
ンベロープを抽出し、抽出されたエンベロープを、スイ
ッチ19を介してエンベロープ量子化器20に送り、量
子化されたエンベロープの値により上記時間軸波形(ピ
ッチ逆フィルタ13からの残差)を割り算器14で割り
込むことにより、時間軸で平滑化された信号を得てい
る。この割り算器14からの信号が、正規化(白色化)
回路部11の出力として、次段の直交変換回路部25に
送られる。
数を時間信号に逆変換したときの量子化誤差の大きさを
オリジナル信号のエンベロープに追従させる、いわゆる
ノイズシェイピングが実現できる。
ンベロープ抽出について説明する。このエンベロープ抽
出回路17に供給される信号、すなわち上記LPC逆フ
ィルタ12及びピッチ逆フィルタ13により正規化処理
された残差信号を、x(n),n=0〜N−1(Nは上記
1フレームFRのサンプル数、直交変換窓長、例えばN
=1024)とするとき、この変換窓長Nより短い長さ
M、例えばM=N/8の窓で切り出された各サブブロッ
クあるいはサブフレーム毎のrms(二乗平均の平方
根)値をエンベロープとしている。すなわち、正規化さ
れた各サブブロック(サブフレーム)のrmsとして、
i番目のサブブロック(i=0〜M−1)のrmsi
は、次の式(1)により定義される。
各iについて、スカラ量子化を施し、あるいはrmsi
全体を1つのベクトルとしてベクトル量子化を行うこと
ができる。本実施の形態では、エンベロープ量子化器2
0においてベクトル量子化を行っており、そのインデク
スは時間軸ゲインコントロールのためのパラメータ、す
なわちエンベロープインデクスとして端子21より取り
出され、デコーダ側に伝送される。
ク(サブフレーム)毎のrmsi をqrmsi とし、こ
の値により上記入力残差信号x(n)を割り算器14にて
割り込むことにより、時間軸で平滑化された信号x
s(n) を得る。ただし、このようにして求めたrmsi
の内、フレーム内で最大のものと最小のものとの比が、
ある一定の値(例えば4)以上のとき、上述したゲイン
コントロールを行い、パラメータ(上記エンベロープイ
ンデクス)の量子化のために所定のビット数(例えば7
ビット)を割り当てているが、フレーム内の各サブブロ
ック(サブフレーム)毎のrmsi の比が上記一定の値
よりも小さいときにはゲインコントロールを行わない通
常の処理を行い、ゲインコントロールのためのビット
は、他のパラメータ、例えば周波数軸パラメータ(直交
変換係数データ)の量子化に割り当てられる。このゲイ
ンコントロールを行うか否かの判別は、ゲインコントロ
ールオン/オフ決定回路18により行われ、その判別出
力(ゲインコントロールSW)は、エンベロープ量子化
器20の入力側のスイッチ19のスイッチング制御信号
として送られるとともに、後述する係数量子化部40内
の係数量子化回路45に送られて、ゲインコントロール
がオンのときとオフのときの係数の割当ビット数の切り
換えに使用される。また、このゲインコントロールオン
/オフ判別出力(ゲインコントロールSW)は、端子2
2を介して取り出され、デコーダ側に送られる。
いはゲイン圧縮)されて時間軸で平滑化された信号x
s(n) は、正規化回路部11の出力として、直交変換回
路部25に送られ、例えばMDCTにより周波数軸パラ
メータ(係数データ)に変換される。この直交変換回路
部25は、窓掛け回路26とMDCT回路27とから成
る。窓掛け回路26では、1/2フレームオーバーラッ
プによるMDCTのエリアシングキャンセレーションが
利用できるような窓関数による窓掛けが施される。
周波数軸パラメータ(例えばMDCT係数)の量子化イ
ンデクスから逆量子化を行い、その後、周波数軸/時間
軸変換である逆直交変換により時間軸信号に戻され、そ
の後、逆量子化された上記時間軸ゲインコントロールパ
ラメータを用いて、オーバーラップ加算、及びエンコー
ド時のゲイン平滑化の逆の処理(ゲイン伸長、あるいは
ゲイン復元処理)を行うわけであるが、ゲイン平滑化を
用いた場合には、通常の対称かつ重畳位置の窓の値の二
乗和が一定値になるような窓を仮定したオーバーラップ
加算は使用できないため、次のよう処理が必要とされ
る。
ーラップ加算及びゲインコントロールの様子を示す図で
あり、この図6において、w(n),n=0〜N−1、は
分析・合成窓を示し、g(n)は時間軸ゲインコントロー
ルパラメータ、すなわち、 g(n) = qrmsj (jは、jM≦n≦(j+1)M
を満足) であり、g1(n) は現フレームFR1 のg(n)、g
0(n) は1フレーム過去(前フレームFR0) のg(n)
とする。また、この図6では、1フレームを8分割して
サブブロック(サブフレーム)SBとしている(M=
8)。
エンコーダ側ではゲインコントロールのためのg0(n+(N
/2))による除算後、MDCTのための分析窓w((N/2)-1
-n)がかかっているため、デコーダ側で逆MDCT後、
再び分析窓w((N/2)-1-n) をかけて得られる信号、すな
わち、主成分とエリアシング(aliasing)成分との和P
(n)は、次の式(2)のようになる。
対し、エンコーダ側では、ゲインコントロールのための
g0(n)による除算後、MDCTのための分析窓w(n)
がかかっているため、デコーダ側で逆MDCT後、再び
分析窓w(n)をかけて得られる信号、すなわち、主成分
とエリアシング成分との和Q(n)は、次の式(3)のよ
うになる。
(4)として求められる。
ク(サブフレーム)毎のrmsをエンベロープとしてゲ
インコントロールを行うことにより、時間変化の激しい
音、例えば鋭いアタックを有する楽音や、ピッチピーク
の間で比較的早い減衰をするような音声に対して、プリ
エコーのような耳につきやすい量子化雑音を低減するこ
とができる。
27でMDCT処理されて得られたMDCT係数データ
は、係数量子化部40のフレームゲイン正規化回路43
及びフレームゲイン算出・量子化回路47に送られる。
本実施の形態の係数量子化部40では、先ず上記MDC
T変換ブロックである1フレームの係数全体のフレーム
ゲイン(ブロックゲイン)を算出してゲイン正規化を行
った後、さらに聴覚に合わせて高域ほどバンド幅を広く
したサブバンドである臨界帯域(クリティカルバンド)
に分割して、それぞれのバンド毎のスケールファクタ、
いわゆるバークスケールファクタを算出し、これによっ
て再び正規化を行っている。上記バークスケールファク
タとしては、各帯域毎にその帯域内の係数のピーク値
や、あるいは二乗平均の平方根(rms)等を用いるこ
とができ、各バンドのバークスケールファクタはまとめ
てベクトル量子化される。
イン算出・量子化回路47では、上記MDCT変換ブロ
ックであるフレーム毎のゲインが算出されて量子化さ
れ、そのコードブックインデクス(フレームゲインイン
デクス)が端子55を介して取り出されてデコーダ側に
送られると共に、量子化された値のフレームゲインがフ
レームゲイン正規化回路43に送られて、入力をフレー
ムゲインで割ることによる正規化が行われる。このフレ
ームゲインで正規化された出力は、バークスケールファ
クタ算出・量子化回路42及びバークスケールファクタ
正規化回路44に送られる。
42では、上記各臨界帯域毎のバークスケールファクタ
が算出されて量子化され、コードブックインデクス(バ
ークスケールファクタインデクス)が端子54を介して
取り出されてデコーダ側に送られると共に、量子化され
た値のバークスケールファクタがビット割当算出回路4
1及びバークスケールファクタ正規化回路44に送られ
る。バークスケールファクタ正規化回路44では、上記
臨界帯域毎に帯域内の係数の正規化が行われ、バークス
ケールファクタで正規化された係数が係数量子化回路4
5に送られる。
回路41からのビット割当情報に従って各係数に量子化
ビット数が割り当てられて量子化が行われ、このとき、
上述したゲインコントロールオン/オフ決定回路18か
らのゲインコントロールSW情報に応じて全体の割当ビ
ット数の切換が行われる。これは、例えばベクトル量子
化を行う場合には、上記ゲインコントロールオン時用
と、オフ時用との2組のコードブックを用意しておき、
上記ゲインコントロールSW情報に応じてこれらのコー
ドブックを切り換えるようにすればよい。
ビット割当(ビットアロケーション)について説明する
と、上述のようにして求められたLPC係数、ピッチパ
ラメータ、バークスケールファクタ等により、各MDC
T係数に対する量子化時の重みを算出し、これにより全
帯域のMDCT係数のビット割当を決定して量子化を行
う。この重みは、ノイズシェイピングファクタと考える
ことができ、また、各パラメータを変更することで所望
のノイズシェイピング特性を持たせることが可能であ
る。一例として、本実施の形態においては、次の式に示
すように、LPC係数、ピッチパラメータ、及びバーク
スケールファクタのみを用いて、重みW(ω)を算出して
いる。
C、ピッチ、バークスケールファクタのみによってなさ
れるため、この3種類のパラメータのみをデコーダに伝
送すれば、エンコーダと全く同じビットアロケーション
が再現され、アロケーションの一情報等は一切送る必要
はなくなり、サイドインフォメーション(補助情報)の
レートを下げることができる。
体例について、図7〜図9を参照しながら説明する。
的な構成の一例を示すものであり、入力端子1には、図
2のバークスケールファクタ正規化回路44からの正規
化された係数データ(例えばMDCT係数)yが供給さ
れている。重み計算回路2は、図2のビット割当算出回
路41にほぼ相当するが、量子化ビットを割り当てるた
めの各係数の重みを計算する部分のみを取り出したもの
である。この重み計算回路2では、上述したLPC係
数、ピッチパラメータ、バークスケールファクタ等のパ
ラメータに基づいて重みwが計算される。ここで、1フ
レーム分の係数をベクトルy、1フレーム分の重みを
ベクトルwで表すものとする。
wを、必要に応じてバンド分割回路3に送ることによ
り、L個(L≧1)のバンドに分割する。バンド数とし
ては、例えば低域、中域、高域の3バンド程度(L=
3)が挙げられるが、これに限定されず、またバンド分
割しなくてもよい。この各バンド毎の係数、例えば第k
番目のバンドの係数をyk、 重みをwk (0≦k≦
L−1)とするとき、y =(y0,y1,...,yL-1)w =(w0,w1,...,wL-1) となる。このバンド分割のバンド数や各バンド毎の係数
の個数は、予め設定された数値に固定されている。
1,...,yL-1 をそれぞれソート回路40,41,...,4
L-1 に送って、各バンド毎に、それぞれのバンド内の係
数に対して、重みの順に従って順位をつける。これは、
各バンド内の係数自体を、重みの順に従って並び替え
(ソート)すればよいが、各係数の周波数軸上での位置
あるいは順番を表す指標(インデクス)のみを重みの順
にソートして、ソートされた指標(インデクス)に対応
して各係数の量子化時の精度(割当ビット数等)を決定
するようにしてもよい。係数自体をソートする場合に
は、任意の第k番目のバンドについて、係数ベクトル
yk の各係数を重みの順にソートし、重み順にソート
された係数ベクトルy'kを得る。
あり、図8の(A)は第kバンドの重みベクトルwk
を、図8の(B)は第kバンドの係数ベクトルyk を
それぞれ示している。この図8の例においては、第k番
目のバンド内の要素数を例えば8としており、重みベク
トルwk の各要素となる8個の重みをw1,w2,...,w
8 、係数ベクトルyk の各要素となる8個の係数をy
1,y2,...,y8 にてそれぞれ表している。図8の
(A)、(B)の例においては、係数y3 に対応する重
みw3 が最も大きく、以下重みの順に、w2,w6,...,w
4 となっている。図8の(C)は、この重みの順に係数
y1,y2,...,y8 を並べ替え(ソート)して、順にy3,
y2,y6,...,y4 とした係数ベクトルy'kを示してい
る。
に従ってソートされた各バンドの係数ベクトルy'0,
y'1,...,y'L-1 をそれぞれベクトル量子化器
50,51,...,5L-1 に送って、それぞれベクトル量子化
を行う。ここで、各バンド毎の割当ビット数を予め固定
しておき、バンド毎のエネルギが変化しても各バンドへ
の量子化ビット数の割当が変動することを防止すること
が好ましい。
1つのバンド内の要素数が多い場合には、いくつかのサ
ブベクトルに区切って、各サブベクトル毎にベクトル量
子化すればよい。すなわち、任意の第kバンドのソート
後の係数ベクトルy'kを、図9に示すように、予め定
めた要素数に従っていくつかのサブベクトルに区切り、
例えば3つのサブベクトルy'k1,y'k2,y'k3 と
し、これらをそれぞれベクトル量子化して、コードブッ
クインデクスck1,ck2,ck3を得るようにすればよい。
この第kバンドのインデクスck1,ck2,ck3をまとめて
係数インデクスのベクトルck とする。ここで、サブ
ベクトルの量子化においては、先頭側のベクトルほど量
子化ビット数を多く割り当てることで、重みに従った量
子化となる。これは、例えば図9において、ベクトル
y'k1 を8ビット、ベクトルy'k2 を6ビット、ベ
クトルy'k3 を8ビット、のように割り当てることに
より、係数1個当たりの割り当てビット数が多いものか
ら順に少なくなり、重みに従ったビット割当が実現でき
ることになる。
51,...,5L-1 からの各バンド毎の係数インデクスのベ
クトルc0,c1,...,cL-1 をまとめて、全バンド
の係数インデクスのベクトルcとし、端子6から取り
出している。この端子6は、図2の端子51に相当す
る。
変換された周波数軸上の係数(例えばMDCT係数)自
体を、上記重みに従ってソートし、ソートされた係数の
順序に従って割当ビット数を多いものから少なくするよ
うにして(ソート後の順位の上位側の係数ほど多くのビ
ットを割り当てて)いるが、直交変換されて得られた各
係数の周波数軸上での位置あるいは順番を表す指標(イ
ンデクス)のみを上記重みの順にソートして、ソートさ
れた指標(インデクス)に対応して各係数の量子化時の
精度(割当ビット数等)を決定するようにしてもよい。
また、上述した具体例では、係数の量子化としてベクト
ル量子化を用いているが、スカラ量子化、あるいはスカ
ラ量子化とベクトル量子化とを併用するような量子化に
本発明を適用することも容易である。
オ信号符号化装置(エンコーダ側)に対応するオーディ
オ信号復号装置(デコーダ側)の構成の一例について、
図10を参照しながら説明する。
7には上記図2の各出力端子からのデータが供給されて
おり、図10の入力端子60には、上記図2の出力端子
51からの直交変換係数(例えばMDCT係数)のイン
デクスが供給されている。入力端子61には、図2の出
力端子31からのLSPインデクスが供給され、入力端
子62〜65には、図2の各出力端子52〜55からの
データ、すなわち、ピッチラグインデクス、ピッチゲイ
ンインデクス、バークスケールファクタインデクス、フ
レームゲインインデクスがそれぞれ供給され、入力端子
66、67には、図2の各出力端子21、22からのエ
ンベロープインデクス、ゲインコントロールSWがそれ
ぞれ供給されている。
数逆量子化回路71で逆量子化され、掛け算器73を介
して、例えばIMDCT(逆MDCT)等の逆直交変換
回路74に送られる。
LPCパラメータ再生部80の逆量子化器81に送られ
てLSPデータに逆量子化され、LSP→α変換回路8
2及びLSP補間回路83に送られる。LSP→α変換
回路82からのαパラメータ(LPC係数)は、ビット
割当回路72に送られる。LSP補間回路83からのL
SPデータは、LSP→α変換回路84でαパラメータ
(LPC係数)に変換され、後述するLPC合成回路7
7に送られる。
回路82からの上記LPC係数の他に、入力端子62か
らのピッチラグと、入力端子63から逆量子化器91を
介して得られたピッチゲインと、入力端子64から逆量
子化器92を介して得られたバークスケールファクタと
が供給されており、これらのパラメータのみに基づい
て、エンコーダ側と同一のビット割当を再現することが
できる。ビット割当回路72からのビット割当情報は、
係数逆量子化器71に送られて、各係数の量子化割当ビ
ットの決定に使用される。
クスは、フレームゲイン逆量子化器86に送られて逆量
子化され、得られたフレームゲインが掛け算器73に送
られる。
スは、スイッチ87を介してエンベロープ逆量子化器8
8に送られて逆量子化され、得られたエンベロープデー
タがオーバーラップ加算回路75に送られる。また、入
力端子67からのゲインコントロールSW情報は、上記
係数逆量子化器71及びオーバーラップ加算回路75に
送られると共に、スイッチ87の制御信号として用いら
れる。記係数逆量子化器71は、上述したようなゲイン
コントロールのオン/オフに応じて、全体の割当ビット
数を切り換えており、逆ベクトル量子化の場合には、ゲ
インコントロールのオン時のコードブックとオフ時のコ
ードブックとを切り換えるようにしてもよい。
等の逆直交変換回路74からの上記フレーム毎に時間軸
に戻された信号を、1/2フレームずつオーバーラップ
させながら加算するものであり、ゲインコントロールの
オン時には、上記エンベロープ逆量子化器88からのエ
ンベロープデータによるゲインコントロール(上述した
ゲイン伸長あるいはゲイン復元)処理しながらオーバー
ラップ加算する。
号は、ピッチ合成回路76に送られて、ピッチ成分が復
元される。これは、図2のピッチ逆フィルタ13での処
理の逆処理に相当するものであり、端子62からのピッ
チラグ及び逆量子化器91からのピッチゲインが用いら
れる。
合成回路77に送られて、図2のLPC逆フィルタ12
での処理の逆の処理に対応するLPC合成処理が施さ
れ、出力端子78より取り出される。
40の係数量子化回路45として、上記図7に示すよう
な重みに従って各バンド毎にソートされた係数をベクト
ル量子化するものを用いる場合には、係数逆量子化回路
71として、図11に示すような構成を用いることがで
きる。
図10の入力端子60に相当し、上記係数インデクス
(MDCT係数等の直交変換係数が量子化されることで
得られたコードブックインデクス)が供給され、重み計
算回路79には、図10のLSP→α変換回路82から
のαパラメータ(LPC係数)、入力端子62からのピ
ッチラグ、逆量子化器91からのピッチゲイン、逆量子
化器92からのバークスケールファクタ等が供給されて
いる。重み計算回路79は、図10のビット割当回路7
2中の、量子化ビット割当の計算途中に求められる各係
数の重みを算出するまでの構成部分を取り出したもので
ある。この重み計算回路79では、上述したように、上
記式(5)の計算により、上記LPC係数、ピッチパラ
メータ(ピッチラグ及びピッチゲイン)、及びバークス
ケールファクタのみを用いて、重みW(ω)を計算してい
る。入力端子93には、周波数軸上の係数の位置あるい
は順番を示す指標(インデクス)、すなわち全帯域でN
個の係数データがある場合には、0〜N−1の数値(こ
れをベクトルIとする)が供給されている。なお、重
み計算回路79からの上記N個の各係数に対するN個の
重みをベクトルwで表す。
端子93からの指標Iは、バンド分割回路94に送ら
れて、エンコーダ側と同様にL個のバンドに分割され
る。エンコーダ側で例えば低域、中域、高域の3バンド
(L=3)に分割されていれば、デコーダ側でも同じく
3バンドに分割する。これらのバンド分割された各バン
ド毎の指標及び重みは、それぞれソート回路950,95
1,...,95L-1 に送られる。例えば第k番目のバンド内
の指標Ik 及び重みwk は、第k番目のソート回路
95k に送られる。ソート回路95k では、第k番目の
バンド内の指標Ik が、各係数の重みwk の順序に
従って並べ替え(ソート)され、ソートされた指標
I'k が出力される。各ソート回路950,951,...,
95L-1 からのそれぞれのバンド毎にソートされた指標
I0,I1,...,IL-1 は、係数再構成回路97に送
られる。
換係数のインデクスは、エンコーダ側で量子化される際
に、上記図7〜図9と共に説明したように、Lバンドに
バンド分割され、各バンド毎に重み順にソートされた係
数が、1つのバンド内で予め定められた規則に基づく個
数毎に区切られたサブベクトル毎にベクトル量子化され
て得られたものである。具体的には、L個のバンドにつ
いて、それぞれのバンド毎の係数インデクスの集合をそ
れぞれベクトルc0,c1,...,cL-1 としたもので
あり、これらの各バンドの係数インデクスのベクトル
c0,c1,...,cL-1 が、それぞれ逆量子化器96
0,951,...,95L-1 に送られている。これらの逆量子
化器960,951,...,95L-1 で逆量子化されて得られ
た係数データは、各バンド内で上記重みの順にソートさ
れているもの、すなわち上記図7の各ソート回路40,4
1,...,4L-1 からの係数ベクトルy'0,y'1,...,
y'L -1 に相当するものであり、配列順序は周波数軸
上の位置とは異なっている。そこで、係数の時間軸上で
の位置を表す指標Iを上記重みに従って先にソートし
ておき、このソートされた指標と、上記逆量子化されて
得られた係数データとを対応させて、元の時間軸上の順
序に戻すのが係数再構成回路97の機能である。すなわ
ち、係数再構成回路97では、各逆量子化器960,95
1,...,95L-1 からの、各バンド内で重み順にソートさ
れた係数データに対して、各ソート回路950,9
51,...,95L-1 からのそれぞれのバンド毎にソートさ
れた指標を対応させ、このソートされた指標に従って逆
量子化された係数データを並べ替える(逆ソートする)
ことにより、元の時間軸上の順序に並んだ係数データ
yを得て、出力端子98より取り出している。この出
力端子98からの係数データは、図10の掛け算器73
に送られる。
されるものではなく、例えば、入力時間軸信号は音声や
音楽を含むオーディオ信号以外に、電話帯域の音声信号
や、ビデオ信号等でもよい。また、正規化回路部11の
構成や、LPC分析及びピッチ分析は、これらに限定さ
れず、線形予測あるいは非線形予測等により時間軸入力
波形の特徴あるいは相関性を抽出して除去する種々の構
成がとり得る。また、各量子化器には、ベクトル量子化
以外にも、スカラ量子化や、スカラ量子化とベクトル量
子化とを併用するようにしてもよい。
によれば、時間軸上の入力信号に対して直交変換を用い
て符号化を行う信号符号化において、直交変換に先立っ
て、時間軸上で線形予測符号化(LPC)分析及びピッ
チ分析を行うことにより得られたに基づいて信号波形の
相関性あるいは特徴部分を除去しているため、ほぼ白色
雑音に近いノイズライクな残差信号を直交変換すること
になり、符号化効率を高めることができる。
換を用いて符号化を行う際に、上記直交変換されて得ら
れた係数の量子化の際のビット割当を、上記入力信号の
線形予測符号化(LPC)分析の結果及びピッチ分析の
結果に基づいて決定することにより、ビット割当のため
だけの情報を送らなくとも、LPC分析結果及びピッチ
分析結果の各パラメータを送るだけでデコーダ側でエン
コーダ側と同じビット割当を再現でき、付加情報(サイ
ドインフォメーション)のレートを抑えて、全体的なビ
ットレートを低減することができ、符号化効率の向上に
貢献する。
イン変換(MDCT)を用いることにより、良好な音質
でのオーディオ信号の高能率符号化が行える。
図である。
るオーディオ信号符号化装置を示すブロック図である。
析処理の関係を示す図である。
よる相関性の除去を説明するための時間軸信号波形図で
ある。
よる相関性の除去を説明するための周波数特性を示す図
である。
ための時間軸信号波形図である。
ック図である。
に応じたソートを説明するための図である。
てソートされた係数をサブベクトルに区切ってベクトル
量子化する処理を説明するための図である。
復号側構成としてのオーディオ信号復号装置の一例を示
すブロック図である。
回路の一具体例を示すブロック図である。
3 ピッチ逆フィルタ、 15 ピッチ分析回路、 1
6 ピッチゲイン量子化回路、 17 エンベロープ抽
出回路、 18 ゲインコントロールオン/オフ決定回
路、 20 エンベロープ量子化回路、 25 直交変
換回路部、 26窓掛け回路、 27MDCT回路、
30 LPC分析・量子化部、 32 LPC分析回
路、 33 α→LSP変換回路、 34 LSP量子
化回路、 36 LSP補間回路、 37,38 LS
P→α変換回路、 40 係数量子化回路部、 41
ビット割当算出回路、 42 バークスケールファクタ
算出・量子化回路、 43フレームゲイン正規化回路、
44 バークスケールファクタ正規化回路、45 係
数量子化回路、 47 フレームゲイン算出・量子化回
路
Claims (13)
- 【請求項1】 時間軸上の入力信号に対して線形予測符
号化(LPC)分析及びピッチ分析を行うことにより得
られたに基づいて信号波形の相関を除去して残差を取り
出す正規化手段と、 この正規化手段からの出力に対して直交変換を施す直交
変換手段と、 この直交変換手段からの出力を量子化する量子化手段と
を有することを特徴とする信号符号化装置。 - 【請求項2】 上記直交変換手段は、改良離散コサイン
変換(MDCT)により入力された時間軸信号を周波数
軸の係数データに変換することを特徴とする請求項1記
載の信号符号化装置。 - 【請求項3】 上記正規化手段は、上記入力信号をLP
C分析して得られたLPC係数に基づき上記入力信号の
LPC予測残差を出力するLPC逆フィルタと、上記L
PC予測残差をピッチ分析して得られたピッチパラメー
タに基づき上記LPC予測残差のピッチの相関性を除去
するピッチ逆フィルタとを有することを特徴とする請求
項2記載の信号符号化装置。 - 【請求項4】 上記量子化手段は、上記LPC分析結果
及び上記ピッチ分析結果に基づいて決定される割当ビッ
ト数に従って量子化を行うことを特徴とする請求項2記
載の信号符号化装置。 - 【請求項5】 時間軸上の入力信号に対して直交変換を
用いて符号化を行う信号符号化方法において、 上記直交変換に先立って、時間軸上で線形予測符号化
(LPC)分析及びピッチ分析を行うことにより得られ
たに基づいて信号波形の相関を除去することを特徴とす
る信号符号化方法。 - 【請求項6】 上記直交変換として、改良離散コサイン
変換(MDCT)を用いることを特徴とする請求項5記
載の信号符号化方法。 - 【請求項7】 時間軸上の入力信号を分析して信号波形
の特徴を抽出する分析手段と、 この分析手段からの分析結果に基づいて上記入力信号の
相関を除去して残差を取り出す正規化手段と、 この正規化手段からの出力に対して直交変換を施す直交
変換手段と、 この直交変換手段からの出力を量子化する量子化手段
と、 上記分析手段からの分析結果に基づい上記量子化手段で
の量子化のビット割当を決定するビット割当算出手段と
を有することを特徴とする信号符号化装置。 - 【請求項8】 上記直交変換手段は、改良離散コサイン
変換(MDCT)により入力された時間軸信号を周波数
軸の係数データに変換することを特徴とする請求項7記
載の信号符号化装置。 - 【請求項9】 上記分析手段は、上記入力信号を線形予
測符号化(LPC)分析してLPC係数を出力するLP
C分析手段と、LPC予測残差をピッチ分析してピッチ
パラメータを出力するピッチ分析手段とを有し、 上記正規化手段は、上記LPC分析手段からの上記LP
C係数に基づき上記入力信号のLPC予測残差を出力す
るLPC逆フィルタと、上記ピッチ分析手段からの上記
ピッチパラメータに基づき上記LPC予測残差のピッチ
の相関性を除去するピッチ逆フィルタとを有することを
特徴とする請求項8記載の信号符号化装置。 - 【請求項10】 上記ビット割当算出手段は、上記LP
C分析手段からの上記LPC係数と、上記ピッチ分析手
段からの上記ピッチパラメータと、上記直交変換手段か
らの係数出力の臨界帯域毎に得られるバークスケールフ
ァクタとに基づいて、上記直交変換手段からの係数出力
の量子化のビット割当を決定することを特徴とする請求
項9記載の信号符号化装置。 - 【請求項11】 時間軸上の入力信号に対して直交変換
を用いて符号化を行う信号符号化方法において、 上記直交変換されて得られた係数の量子化の際のビット
割当を、上記入力信号の線形予測符号化(LPC)分析
の結果及びピッチ分析の結果に基づいて決定することを
特徴とする信号符号化方法。 - 【請求項12】 上記直交変換として、改良離散コサイ
ン変換(MDCT)を用いることを特徴とする請求項1
1記載の信号符号化方法。 - 【請求項13】 上記ビット割当の決定には、上記直交
変換されて得られた係数の臨界帯域毎に得られるバーク
スケールファクタも用いることを特徴とする請求項11
記載の信号符号化方法。
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US09/935,931 US6681204B2 (en) | 1998-10-22 | 2001-08-23 | Apparatus and method for encoding a signal as well as apparatus and method for decoding a signal |
US09/935,881 US6484140B2 (en) | 1998-10-22 | 2001-08-23 | Apparatus and method for encoding a signal as well as apparatus and method for decoding signal |
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JP2005128404A (ja) * | 2003-10-27 | 2005-05-19 | Casio Comput Co Ltd | 音声処理装置及び音声符号化方法 |
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JP2009524100A (ja) * | 2006-01-18 | 2009-06-25 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | 符号化/復号化装置及び方法 |
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