JP2000125858A - N−グリカン遊離酵素の精製方法 - Google Patents

N−グリカン遊離酵素の精製方法

Info

Publication number
JP2000125858A
JP2000125858A JP10307549A JP30754998A JP2000125858A JP 2000125858 A JP2000125858 A JP 2000125858A JP 10307549 A JP10307549 A JP 10307549A JP 30754998 A JP30754998 A JP 30754998A JP 2000125858 A JP2000125858 A JP 2000125858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
carrier
high mannose
affinity chromatography
glycan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10307549A
Other languages
English (en)
Inventor
Kengo Nakada
健吾 中田
Satoshi Harada
聰 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kagome Co Ltd
Original Assignee
Kagome Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kagome Co Ltd filed Critical Kagome Co Ltd
Priority to JP10307549A priority Critical patent/JP2000125858A/ja
Publication of JP2000125858A publication Critical patent/JP2000125858A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物由来のN−グリカン遊離酵素を、高い
回収率で、高度純度に精製する方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】酵母由来のハイマンノース型糖タンパク質
を用いたアフィニティークロマトグラフィーを用して精
製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素の精製方法に
関するものである。本発明は、詳しくは、アフィニティ
ークロマトグラフィーを用いた植物由来のN−グリカン
遊離酵素の精製方法及びこの方法により新規に単離され
た酵素に関するものである。
【0002】
【従来の技術】糖蛋白質は、種々の生理活性を有し、細
胞相互の認識や細胞間情報伝達に重要な役割を果たして
いるものと考えられている。
【0003】動物糖蛋白質を対象としたN−グリカンの
構造と機能に関する研究は70年代後半より長足の進歩
を遂げ、糖鎖の有する多彩な生理機能が明かにされてき
ている。特に、動物細胞の分化、脱分化現象が糖転移酵
素群の発現と深く関係する事実は、細胞認識機構におけ
る糖鎖の重要性を示すものである。
【0004】これに対し、植物糖蛋白質については、糖
鎖構造の特徴や生合成機構が明かになりつつある段階で
ある。そして、その糖鎖の役割についても、蛋白質構造
の安定性や糖蛋白質の分泌に関与していることが明かに
なりつつある程度で、その機能研究は殆どされていな
い。
【0005】植物由来のN−グリカン遊離酵素として
は、従来から、エンドグリコシダーゼとグリコアミダー
ゼがあることが知られている。これらのN−グリカン遊
離酵素は、植物蛋白質中の糖鎖に作用して、動物由来の
糖蛋白質同様に、種々の機構に関与していると考えられ
る。しかし、植物由来のN−グリカン遊離酵素は安定性
が低く、純粋な精製酵素を得ることが困難であったた
め、その研究はほとんどされていなかった。
【0006】これらの植物由来のN−グリカン遊離酵素
の中、エンドウ、イチョウについては、(Biosci.Biotec
hnol Biochem. 60, 228-232, 1996, Biosci.Biotechnol
Biochem. 62, 253-261, 1998)に記載されている方法
により、精製酵素が得られることが知られている。しか
し、トマト、ダイズのN−グリカン遊離酵素は安定性が
低いため、多段階の精製ステップが必要であるこの方法
を用いて精製すると、精製ステップの途中で急激に活性
が低下してしまい、完全に精製することは非常に困難で
あった。
【0007】また、細菌由来のN−グリカン遊離酵素に
ついては、精製に酵母マンナンカラムを用いた細菌のエ
ンドグリコシダーゼを精製する方法が報告されている(B
iochim.Biophys.Acta,749,211-213,1983)。しかし、こ
の方法は、トマト等の植物由来のN−グリカン遊離酵素
の精製には適していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、植物由来の
N−グリカン遊離酵素を、高回収率で、高純度に精製す
る方法および、この方法により新規に単離されたN−グ
リカン遊離酵素を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、酵母由来のハ
イマンノース型糖タンパク質を用いたアフィニティーク
ロマトグラフィーを用いることにより、植物由来のN−
グリカン遊離酵素を高純度に精製することができること
を見出し本発明を完成させた。
【0010】即ち、本発明は、ハイマンノース型糖タン
パク質が結合されたアフィニティークラマトグラフィー
用担体である。また、本発明は、前記ハイマンノース型
糖タンパク質が酵母由来であることを特徴とする前記の
担体である。
【0011】更に、本発明は、前記酵母由来のハイマン
ノース型糖タンパク質がインベルターゼである前記の担
体である。更にまた、本発明は、植物の組織からN−グ
リカン遊離酵素を精製する方法であって、前記担体を用
いたアフィニティークラマトグラフィーを用いる工程を
含むことを特徴とするN−グリカン遊離酵素の精製方法
である。
【0012】また、本発明は前記N−グリカン遊離酵素
がエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼである
前記の方法である。また、本発明は前記N−グリカン遊
離酵素がペプチド−N−グリカナーゼである前記の方法
である。
【0013】また、本発明は前記植物がトマトまたはダ
イズである前記の方法である。また、本発明は、以下の
性質を示すトマト由来のエンド−β−N−アセチルグル
コサミニダーゼである。 1.作用:ハイマンノース型糖鎖に存在するGlcNA
cβ1−4GlcNA間のβ1−4結合を切断する。 2.SDS−PAGEで測定される分子量:63kD 3.至適反応pH:6.0 4.至適反応温度:40℃ 5.基質特異性:ハイマンノース型糖鎖を選択的に切断
するが、複合型糖鎖は切断しない。 6.比活性:3(ユニット/A280nm)以上 以下、本発明の酵母由来のハイマンノース型糖タンパク
質が結合されたアフィニティークラマトグラフィー用担
体を、「リガンド結合担体」ということがある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のリガンド結合担
体、この担体を用いたN−グリカン遊離酵素の精製方
法、及び後記実施例においてこの方法により得られた新
規なエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ精製
酵素について、詳細に説明する。
【0015】はじめに、リガンド結合担体について説明
する。 <1>ハイマンノース型糖タンパク質が結合されたアフ
ィニティークラマトグラフィー用担体 まず、リガンド結合担体を作製するためにリガンドとし
て用いる酵母由来のハイマンノース型糖タンパク質につ
いて説明する。
【0016】(1)酵母由来のハイマンノース型糖タン
パク質 本発明のリガンドとしては酵母由来のハイマンノース型
糖タンパク質を使用することができる。ハイマンノース
型は、Manα1−6(Manα1−3)Manβ1−
4GlcNAcβ1−4GlcNAc(以下、「M3G
N2」ということがある)を基本骨格にして、この構造
に更に2〜6個のマンノース残基がα結合した糖鎖のも
のが好ましい。例えば、表1に示すような各種ハイマン
ノース型の糖鎖が例示できる。この中では、Manα1
−6(Manα1−3)Manα1−6(Manα1−
2Manα1−3)Manβ1−4GlcNAcβ1−
4GlcNAc(以下、「M6GN2」とういことがあ
る)が更に好ましい。
【0017】尚、Manはマンノースを、GlcNAc
はN−アセチル−D−グルコサミンを表す。
【0018】
【表1】 尚、表1中、M7GNの化合物は7個のマンノース残基
からなり、末端のManα1−2残基は、Manα1−
6残基またはManα1−2残基の何れか一方とのみ結
合している。ハイマンノース型糖タンパク質全量中の糖
鎖の含有量は、効率良く目的とするN−グリカン遊離酵
素を精製するという点からは、5〜70重量%であるが
好ましく、20〜60重量%であるが更に好ましく、特
に50重量%程度であるのが好ましい。ここで、糖鎖の
含有量(%)とは、糖タンパク質全重量(タンパク質及
び糖鎖の重量の合計)に対する糖鎖の全重量を百分率で
表したものをいう。
【0019】また、糖蛋白質中の蛋白質分子量は特に限
定されるものではないが、5万〜30万であるのが好ま
しい。酵母由来のハイマンノース型糖タンパク質の中で
は、酵母由来のインベルターゼを使用するのが好まし
い。尚、酵母由来のインベルターゼは、Saccharomycesc
erevisiae由来の酵素についてはそのアミノ酸配列、糖
鎖の含有量も明かにされている。また、この酵素は市販
されているため入手可能である。
【0020】酵母由来のインベルターゼは、適当な処理
により変性させてリガンドとして使用するのが、この酵
素に存在するアミノ酸官能基の影響を受けず目的の酵素
を精製できるという点からは好ましい。変性剤として
は、酵素に存在する糖鎖に影響を与えないものを広く使
用することができ、例えば、尿素、塩酸グアニジン等が
例示できる。酵母由来のインベルターゼは、変性された
酵素に限られず、各種の修飾剤により修飾された酵素を
使用してもよい。
【0021】(2)リガンド結合担体の調製 上記のリガンドと結合させる担体の材料としては、アガ
ロース、架橋アガロース、架橋デキストラン、多孔性セ
ルロース、デンプン等の多糖類の誘導体、親水性ビニル
ポリマー、架橋ポリアクリルアミド等の重合体等の各種
樹脂があり、これらを使用することができる。これらの
樹脂の中では多糖類の誘導体が好ましく、アガロースま
たは架橋アガロースが更に好ましい。架橋アガロースと
しては、例えば、セファロース(ファルマシア社)等を
使用することができる。
【0022】担体へのリガンドの結合方法は、例えば、
酵母インベルターゼを上述のように、必要に応じて変性
させたのち、活性化させた担体と結合させればよい。具
体的には、セファロースなどに隣接する−OH基をもつ
担体を臭化シアンで活性化させ、リガンドとする酵素中
のアミノ基と固定化させる方法が挙げられる。
【0023】結合させる方法は特に限定されるものでは
なく、リガンドである酵素(例えば、酵母インベルター
ゼ)中のアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
スルフヒドリル基、イミダゾール基などを介してリガン
ドを固定化できるようにした官能基とこれらの官能基に
適当なスペーサーを入れた種々の担体が市販されている
ため、これらを適宜使用することで結合させることがで
きる。
【0024】担体とリガンドとの比率は、担体100重
量部に対してリガンド1〜20重量部であるのが好まし
く、5〜10重量部であるのが更に好ましい。このよう
にして作製されたリガンド結合担体を用いた、本発明の
アフィニティークロマトグラフィーは以下のように作用
するものと考えられる。
【0025】本発明のリガンド結合担体が、N−グリカ
ン遊離酵素(以下「目的酵素」ということがある)の精
製に有効であるのは、結合させた糖タンパク質中の糖鎖
がリガンドとして作用するためであると考えられる。
【0026】酵母インベルターゼは糖鎖の含有量が高く
(50%)、糖鎖であるN−グリカンは全てエンドグリ
コシダーゼの基質となり得るハイマンノース型糖鎖であ
る。これにより、クロマトグラフィー中でリガンドとし
て機能する糖鎖の数が多くなり、目的酵素のクロマトグ
ラフィーの効率を高くすることができる。
【0027】また、従来から、通常使用される「多糖と
担体」をカップリングさせたカラム担体では、リガンド
である多糖を担体の周りに張り付く様な配向を取る可能
性があり、リガンドとして用いた多糖が担体の外側に伸
張させるのが困難であった。
【0028】一方、本発明のハイマンノース型糖タンパ
ク質を結合させたリガンド結合担体は、糖鎖が結合した
タンパク質をリガンドとして使用するため担体に結合し
た糖タンパク質中の糖鎖は必ず担体の外側に伸張するも
のと考えられる。このため、通常使用される「多糖と担
体」を使用して精製するよりも、本発明の「酵素と担
体」を使用して精製する方が、カップリング効率良く酵
素を精製することができる。
【0029】そして、その結果作製されたリガンド結合
担体は目的の酵素と親和性のあるハイマンノース型糖鎖
を多く有するため、クロマトグラフィー中で目的の酵素
との親和性が高くなり、このリガンド結合担体を使用す
ることで効率よく目的酵素を精製できる。
【0030】また、酵素をリガンドとして使用している
ので、ペプチド鎖が適当なスペーサーとなり、リガンド
と酵素の結合が容易となるものと考えられる。このよう
な理由から、本発明のクロマトグラフィーを使用するこ
とにより、容易にN−グリカン遊離酵素の高純度精製が
可能となる。<2>本発明のN−グリカン遊離酵素の精
製方法本発明のN−グリカン遊離酵素の精製方法は、植
物の組織からN−グリカン遊離酵素を精製する際に、上
記リガンド結合担体を用いたアフィニティークラマトグ
ラフィーを用いる工程を含むことを特徴とする。
【0031】N−グリカン遊離酵素を含む植物は、N−
グリカン遊離酵素を有する限り特に限定されるものでは
ないが、例えばエンドウ、イチョウ、トマト、ダイズ、
ヒマ、インゲン等が好ましく、トマトまたはダイズが更
に好ましい。
【0032】また、植物の組織は、N−グリカン遊離酵
素が含まれる限り特に制限されないが、例えば果実、種
子、根茎等の組織をいう。特に、N−グリカン遊離酵素
は果実、種子に多く含まれているため、これらの組織を
用いることが好ましい。
【0033】本発明の方法においては、N−グリカン遊
離酵素の精製にリガンド結合担体を用いたアフィニティ
ークロマトグラフィーを用いる以外は、通常の酵素の精
製に用いられる方法を採用することができる。このよう
な通常用いられる方法としては、例えば物理的または化
学的な方法による組織の破砕、抽出、ゲル濾過クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロ
マトグラフィー等の各種クロマトグラフィー、塩析、溶
媒沈殿等の方法が挙げられる。
【0034】従来知られているN−グリカン遊離酵素の
粗精製酵素は、上記のような方法を組み合わせることに
より得られたものであるが、N−グリカン遊離酵素はそ
の精製工程の途中、特に後半の工程で急激に活性が低下
し、最終的に殆ど分解されてしまうため、精製酵素は得
られていなかった。これは、N−グリカン遊離酵素が、
プロテアーゼ又は自身のプロテアーゼ活性により、分解
されてしまうものと推定される。
【0035】本発明は、リガンド結合担体を用いたアフ
ィニィークロマトグラフィーを用いると、その工程及び
その後の工程における酵素の失活を非常に低減させるこ
とができることを見い出した結果、なされたものであ
る。
【0036】上記のように、本発明の方法においては、
アフィニィークロマトグラフィーを、各種クロマトグラ
フィー、塩析、溶媒沈殿等の通常酵素の精製に用いられ
る方法と組み合わせて、N−グリカン遊離酵素の精製を
行う。これらの各種方法及びアフィニィークロマトグラ
フィーの工程の順序は、特に制限されないが、N−グリ
カン遊離酵素の失活又は分解を防ぐという観点からは、
精製工程の途中に用いることが好ましい。尚、後記実施
例においては、トマト果実の抽出液から、硫酸アンモニ
ウムを用いた塩析及び疎水クロマトグラフィーにより得
られた粗精製酵素をリガンド結合担体を用いたアフィニ
ィークロマトグラフィーにより分画し、さらに陽イオン
交換クロマトグラフィー、及びイオン交換クロマトグラ
フィーにより、精製されたN−グリカン遊離酵素が得ら
れた。
【0037】尚、精製に用いる各手段の種類及び順序
は、精製途中の粗精製酵素の比活性を測定し、精製効率
あるいは酵素の失活、分解の程度を調べることにより、
適宜設定することができるが、精製過程の後半にアフィ
ニティークロマトグラフィーを用いることが好ましい。
【0038】植物の組織からN−グリカン遊離酵素を抽
出するには、例えば植物の種子または果実等の組織に緩
衝液を加えて、ワーリングブレンダー、ポリトロンまた
は乳鉢と乳棒等で破砕して、抽出液を回収することによ
って行うことができる。この抽出液から、必要に応じ
て、ヘキサデシルピリジニウムクロリドによる沈殿、あ
るいは硫酸アンモニウムによる塩析等により、粘着質等
の不要物を除去することにより、粗酵素液を得ることが
できる。
【0039】次に、リガンド結合担体を用いたアフィニ
ティークラマトグラフィーについて説明する。本発明の
アフィニティークロマトグラフィーは、アフイニティー
リガンドとして、ハイマンノース型糖タンパク質を用い
る以外は、通常のアフィニティークロマトグラフィーと
同様に行えばよく、カラム法、バッチ法のいずれの方法
でもよい。
【0040】クロマトグラフィーの具体的方法について
以下説明する。カラム法では、上記のリガンド結合担体
を充填したカラムに酵素を含む溶液を通液してカラム中
の担体に吸着させた後、洗浄し、その後、カラムに溶出
液を流して担体に吸着した酵素を溶出させる。カラムの
形状等は特に限定されない。
【0041】バッチ法では、容器中で酵素を含む溶液と
リガンド結合担体を混合し、担体に酵素を吸着させた後
に、濾過、デカンテーション等により担体と溶液を分離
し、酵素の吸着した担体を別の溶出液と混合して担体に
結合した酵素を溶出させる。
【0042】クロマトグラフィーの吸着及び溶出の条件
は、吸着時にハイマンノース糖鎖と酵素の間で結合が形
成されやすい条件を、溶出時にそれを破壊する条件を設
定すればよい。
【0043】これらの条件は、適宜吸着、溶出条件に変
更を加えて、酵素が失活、分解しない条件下で、精製結
果を調べることにより、最適な条件を決定することがで
きる。
【0044】酵素の溶出は、イオン強度の増強、pHの
変化、リガンドと拮抗する物質の添加などの方法で行う
ことができるが、イオン強度を増強させて溶出させるの
が好ましい。溶出の際のイオン強度は、0.001〜4
Mであるのが好ましく、0.1〜1Mであるのが更に好
ましい。
【0045】本発明の方法によるN−グリカン遊離酵素
の精製は酵素の安定性を考慮すると、pH4.0〜7.
5で行うのが好ましく、pH5.5〜7.0で行うのが更
に好ましい。
【0046】本発明の方法により精製するN−グリカン
遊離酵素としては、エンド−β−N−アセチルグルコサ
ミニダーゼ(以下「エンドグリコシダーゼ」ということ
がある)が挙げられる。
【0047】また、本発明の精製方法は、植物由来のペ
プチド−N−グリカナーゼ(以下「グリコアミダーゼ」
ということがある)の精製にも同様に適用できる。この
際、各精製工程における活性画分の測定はグリコアミダ
ーゼの活性を測定することにより行う。
【0048】<3>本発明のエンドグリコシダーゼ 本発明のエンドグリコシダーゼは、以下に示す性質を有
する。 1.作用:ハイマンノース型糖鎖に存在するGlcNA
cβ1−4GlcNA間のβ1−4結合を切断する。 2.SDS−PAGEで測定される分子量:63kD 3.至適反応pH:6.0 4.至適反応温度:40℃ 5.基質特異性:ハイマンノース型糖鎖を切断するが、
複合型糖鎖は切断しない。
【0049】複合型糖鎖とは、ハイマンノース型糖鎖の
構造に、キシロース、フコース、N−アセチルグルコサ
ミンまたはガラクトース残基が結合した糖鎖をいう。
尚、ここで、「複合型糖鎖は切断しない」とは、ほとん
どの複合型糖鎖を切断しないことを意味し、本発明の酵
素によって切断される複合型糖鎖が存在しないことを意
味するものではない。 6.比活性:3(ユニット/A280nm)以上 ここで、A280nmは、酵素溶液の280nmにおける
吸光度を示す。
【0050】また、酵素1ユニットは、37℃で1分間
に1nmolのM6B:(Manα1−6(Manα1
−3)Manα1−6(Manα1−2Manα1−
3)Manβ1−4GlcNAcβ1−4GlcNAc
−PA)を加水分解する量である。尚、エンドグリコシ
ダーゼの活性は、実施例で記載した方法により酵素活性
を求めることができる。
【0051】本発明のエンドグリコシダーゼは、粗精製
酵素は知られていたが、高純度に精製された酵素は知ら
れていなかった。そのため、この酵素のcDNA配列、
アミノ酸配列等は知られていない。
【0052】本発明の方法により、はじめて、比活性が
3.0以上の高純度に精製されたエンドグリコシダーゼ
を得ることができる。本発明の方法を使用して精製され
た酵素は純度が高いため、アミノ酸配列の決定、cDN
Aの決定等の各種解析に使用することができる。また、
精製した酵素は、ハイマンノース型糖鎖を選択的に切断
するため、植物におけるハイマンノース型糖鎖の機能等
の解析に利用することができる。
【0053】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に具体的に説
明する。
【0054】
【実施例1】インベルターゼ・セファロースカラムの作
製 酵母(Saccharomyces cerevisiae)のインベルターゼ
(グレード VII)はシグマ社から購入した。Crestfieldら
の手法(J.Biol.Chem.238,622-627,1963)に従って、還
元カルボキシメチル化(アルキル化)されたインベルタ
ーゼを作製した(モノヨード酢酸にてカルボキシメチル
化した)。アルキル化されたインベルターゼ(cm-YI)を
脱イオン水で透析処理を行った。次に、Axenらの手法
(Nature 214,1302-1304)に従って、臭化シアン法によ
り活性化したセファロース4B(ファルマシア)にアル
キル化インベルターゼをカップリングさせた。そして、
1mlのゲル中に14mgのインベルターゼを固定化し
たリガンド結合担体を得た。この担体をカラムにつめイ
ンベルターゼ・セファロースカラム(2.8×40c
m)を作製した。
【0055】
【実施例2】トマト果実からエンドグリコシダーゼの精
製 トマトから以下の方法により、エンドグリコシダーゼを
精製した。 (1)硫酸アンモニウム(100%飽和)塩析 トマトは、カゴメ941(Lycopersicon esculetum Mil
l. Cov. Kagome 941)の緑熟期トマト果実を使用した。
緑熟期トマト果実15.7kgを20Lの50mMTr
is−HCl、0.2MNaClバッファー、pH7.
5中ですりつぶした後、4℃で2時間攪拌した。次にガ
ーゼで濾し、ろ液に0.1%のヘキサデシルピリジニウ
ムクロリド(1水和物)を加えて、4℃で1晩放置する
ことで粘着質(mucilage)を沈殿させた。遠心して上清を
回収した後、硫酸アンモニウム(固体)を混ぜながら添
加していき、100%飽和化させた。そして、生じた凝
集物を粗酵素として回収した。尚、酵素の精製ステップ
はすべて4℃の環境にて行った。
【0056】(2)ブチルトーヨーパール(東ソー)カ
ラムクロマトグラフィー 上記の粗酵素を、20mMTris−HClバッファ
ー、pH7.5で溶解した後、同様のバッファーで透析
した。遠心して上清を回収し酵素溶液とした。次に最終
濃度で2.0Mとなるように硫酸アンモニウムをこの酵
素溶液に添加し、2.0M硫酸アンモニウム、5mMD
DT、50mMショ糖を含む20mMTris−HCl
バッファー、pH7.5で平衡化したTSKブチルトー
ヨーパール650Mカラムに供与した後、濃度勾配溶出
(2.0M〜0M硫酸アンモニウム)により酵素活性画
分を回収した(0.5M近辺の濃度で活性画分が溶出さ
れた)。
【0057】(3)インベルターゼ・セファロースアフ
ィニティークロマトグラフィー バッファー(20mMMESpH6.5)で平衡化した
インベルターゼ・セファロースカラム(2.8×40c
m)に、前のステップの粗精製酵素画分を供与した。次
にカラムを同様のバッファーで洗浄した後、NaClに
よる濃度勾配溶出(0〜0.2M)にて溶出し、酵素活
性画分を回収した。なお、インベルターゼ・セファロー
スカラムは実施例1で作製したカラムを使用した。イン
ベルターゼ・セファロースアフィニティークロマトグラ
フィーの溶出パターンを図1に示す。
【0058】(4)Q−セファロース(ファルマシア)
カラムクロマトグラフィー 上記の酵素活性画分を、50mMNaClを含む20m
MTris−HCl、バッファー、pH7.5で透析し
酵素溶液とした。この酵素溶液を50mMNaClを含
む20mMTris−HCl、バッファーpH7.5で
平衡化したQ−セファロースFFカラム(2.8×33
cm)に供与した後、同様のバッファーで洗浄した。次
に濃度勾配溶出(50mM〜0.3MNaCl)により
酵素活性画分を回収した。
【0059】(5)DEAE−5PWカラムクロマトグ
ラフィー 上記の酵素活性画分を、20mMTris−HClバッ
ファー、pH7.5で平衡化したDEAE−5PWカラ
ムに供与した。カラムを20mMTris−HClバッ
ファー、pH7.5で洗浄した後、0.1MNaClを含
む20mMTris−HClバッファー、pH7.5で
酵素を溶出し、酵素活性画分を回収した。
【0060】(6)エンドグリコシダーゼの活性測定 エンドグリコシダーゼの活性は以下のようにして測定し
た。基質としてM6B:(Manα1−6(Manα1
−3)Manα1−6(Manα1−2Manα1−
3)Manβ1−4GlcNAcβ1−4GlcNAc
−PA)を用いた。また、内部スタンダードとしてM3
FX:(Manα1−6(Manα1−3)(Xylβ
1−2)Manβ1−4GlcNAcβ1−4(Fuc
α1−3)GlcNAc−PA)を用いた。酵素溶液
(10μl)に対して、M6B100pnol、M3F
X70pmol、5mMDDT、80μM sawainsonin
eを含む0.1MMESバッファー、pH6.560μl
と混合し、37℃で30分反応させた。反応は100℃
で3分熱処理を行って停止した。遠心後、10μlをH
PLC分析にかけて解析した。HPLC分析はジャスコ
880−PUHPLC装置(ジャスコインテリジェント
スペクトロフルオロメーター装備)を使用し、カラムは
アサヒパックNH2P−50カラム(0.46×25c
m)を使用した。目的とするPA糖鎖は溶液(アセトニ
トリル/水)の水比率を45〜50%とすることで溶出
された(流速0.8ml/分)。検出はスペクトロフル
オロメーターを使用し、310nm波長光照射による3
20nm波長光の蛍光を測定することにより行った。酵
素1ユニットは、37℃で1分間に1nmolの基質を
加水分解する量とした。尚、Xylはキシロースを表
す。
【0061】(7)結果 酵素の精製結果を表2に示す。また、従来からの、本発
明のインベルターゼ・セファロースカラムを使用しない
場合の精製結果を表3に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】 本発明の精製方法により、硫酸アンモニウムで塩析した
粗酵素の比活性を1700倍に精製することができた。
従来の方法の場合、同様の硫酸アンモニウムで塩析した
粗酵素の比活性を364倍にしか精製できなかった。即
ち、本発明の方法により、精製度を約4倍上昇させるこ
とができた。
【0064】また、本発明のインベルターゼ・セファロ
ースカラムを使用した精製工程は、この精製工程単独
で、比活性を4.2倍上昇させた。そして、この工程は
酵素回収率が97%と極めて高く、この工程中で酵素活
性の大部分が維持されることがわかった。
【0065】更に、本願発明の方法により精製された酵
素の活性は、従来法により精製した酵素に比べてより安
定であることがわかった。従来法により精製された酵素
は、0℃で保存すると1ヶ月後には、活性が無くなっ
た。一方、本願発明の方法により精製された酵素は、同
様の温度条件で保存した場合1ヶ月後でも、活性の60
〜70%が維持された。
【0066】精製された酵素はSDS-PAGE後、銀
染色により、高純度に精製されたものと推定した。精製
酵素の比活性を測定したところ、6.0(ユニット/A
280nm)であった。精製されたエンドグリコシダーゼ
の性質を以下に示す。 1.SDS−PAGEで測定される分子量:63kD 2.至適反応pH:6.0 3.至適反応温度:40℃ 4.基質特異性:ハイマンノース型糖鎖を選択的に切断
するが、複合型糖鎖は切断しない。
【0067】
【実施例3】イチョウ種子からのエンドグリコシダーゼ
の精製 トマトの場合と同様に、イチョウ果実からエンドグリコ
シダーゼを以下の方法により精製した。 (1)硫酸アンモニウム(80%飽和)塩析 脂肪成分を除去したイチョウ(Gingo bilioba)種子粉末
325.25gを2.5Lの50mMTris−HC
l、0.2MNaClバッファー、pH7.5中ですりつ
ぶした後、4℃で2時間攪拌した。次にガーゼで濾し、
ろ液に0.1%のヘキサデシルピリジニウムクロリド
(1水和物)を加えて、4℃で1晩放置することで粘着
質(mucilage)を沈殿させた。遠心して上清を回収した
後、硫酸アンモニウム(固体)を混ぜながら添加してい
き、80%飽和化させた。生じた凝集物を粗酵素として
回収した。尚、酵素の精製ステップはすべて4℃の環境
にて行った。
【0068】(2)DEAE−セルロースカラムクロマ
トグラフィー 上記の粗酵素(凝集物)を20mMTris−HClバ
ッファー、pH7.5に溶解し、同様のバッファーで透
析した。遠心して上清を回収し、20mMTris−H
Clバッファー、pH7.5で平衡化したDEAE−セ
ルロースカラムに供与した。カラムを20mMTris
−HClバッファー、pH7.5および0.1MNaCl
を含む20mMTris−HClバッファー、pH7.
5で洗浄した後、0.1MNaClを含む20mMTr
is−HClバッファー、pH7.5で粗酵素を溶出し
た。
【0069】(3)ブチルトーヨーパール(東ソー)カ
ラムクロマトグラフィー 最終濃度2.0Mとなるように硫酸アンモニウムを上記
の酵素溶液に添加し、2.0M硫酸アンモニウム、5m
MDDT、50mMショ糖を含む20mMTris−H
Clバッファー、pH7.5で平衡化したTSKブチル
トーヨーパール650Mカラムに供与した後、濃度勾配
溶出(2.0M〜0M硫酸アンモニウム)により酵素活
性画分を回収した(0.5M近辺の濃度で活性画分が溶
出された)。
【0070】(4)セファクリルS−300(Hipr
epS−300)(ファルマシア)カラムクロマトグラ
フィー クロマトグラフィーはジャスコ−PUHPLC機(検出
機ジャスコインテリジェントUV/VIS(870U
V)を装備したもの)を利用し、2本のHiprepS
−300(1.6×120cm)を使用した。カラムは
50mMNaClを含む20mMMES、pH6.8で
平衡化した。上記の酵素溶液をカラムに供与し、同様の
バッファーで流速0.5ml/分で溶出させ、酵素精製
画分を得た。酵素画分の同定は吸光度(230nm)に
てモニターした。
【0071】(5)インベルターゼ・セファロースアフ
ィニティークロマトグラフィー バッファー(20mMMESpH6.5)で平衡化した
インベルターゼ・セファロースカラム(2.8×40c
m)に、前のステップの粗精製酵素画分を供与した。次
にカラムを同様のバッファーで洗浄した後、NaClに
よる濃度勾配溶出(0〜0.2M)にて溶出した。な
お、インベルターゼ・セファロースカラムは実施例1で
作製したカラムを使用した。インベルターゼ・セファロ
ースアフィニティークロマトグラフィーの溶出パターン
を図2に示す。
【0072】(6)結果 精製結果を表4に示す。
【表4】 本発明の精製方法により、硫酸アンモニウムで塩析した
粗酵素を203倍製することができた。
【0073】また、本発明のインベルターゼ・セファロ
ースカラムを使用した精製工程は、この精製工程単独
で、比活性を3.8倍上昇させた。そして、この工程は
酵素回収率が94%と極めて高く、この工程中で酵素活
性の大部分が維持されることがわかった。
【0074】
【発明の効果】本発明により、N−グリカン遊離酵素を
高い回収率で精製できるアフィニィークロマトグラフィ
ーを提供することができる。そして、このアフィニィー
クロマトグラフィーを使用することで、高い回収率で、
高純度にN−グリカン遊離酵素を精製することができ
る。このようにして精製された酵素は、高純度精製品で
あり、活性が安定であるため、酵素の解析に使用でき、
また一定期間保存が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トマト果実由来のエンドグリコシダーゼのイ
ンベルターゼ・セファロースアフィニティークロマトグ
ラフィーの溶出パターンを示す図。
【図2】 イチョウ種子由来のエンドグリコシダーゼの
インベルターゼ・セファロースアフィニティークロマト
グラフィーの溶出パターンを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/48 G01N 30/48 R

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイマンノース型糖タンパク質が結合さ
    れたアフィニティークラマトグラフィー用担体。
  2. 【請求項2】 前記ハイマンノース型糖タンパク質が酵
    母由来であることを特徴とする請求項1記載の担体。
  3. 【請求項3】 前記酵母由来のハイマンノース型糖タン
    パク質がインベルターゼである請求項2に記載の担体。
  4. 【請求項4】 植物の組織からN−グリカン遊離酵素を
    精製する方法であって、請求項1〜3のいずれか一項に
    記載の担体を用いたアフィニティークラマトグラフィー
    を用いる工程を含むことを特徴とするN−グリカン遊離
    酵素の精製方法。
  5. 【請求項5】 前記N−グリカン遊離酵素がエンド−β
    −N−アセチルグルコサミニダーゼである請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記N−グリカン遊離酵素がペプチド−
    N−グリカナーゼである請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記植物が、トマトまたはダイズである
    請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 以下の性質を示すトマト由来のエンド−
    β−N−アセチルグルコサミニダーゼ。 1.作用:ハイマンノース型糖鎖に存在するGlcNA
    cβ1−4GlcNA間のβ1−4結合を切断する。 2.SDS−PAGEで測定される分子量:63kD 3.至適反応pH:6.0 4.至適反応温度:40℃ 5.基質特異性:ハイマンノース型糖鎖を選択的に切断
    するが、複合型糖鎖は切断しない。 6.比活性:3(ユニット/A280nm)以上
JP10307549A 1998-10-28 1998-10-28 N−グリカン遊離酵素の精製方法 Pending JP2000125858A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10307549A JP2000125858A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 N−グリカン遊離酵素の精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10307549A JP2000125858A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 N−グリカン遊離酵素の精製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000125858A true JP2000125858A (ja) 2000-05-09

Family

ID=17970439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10307549A Pending JP2000125858A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 N−グリカン遊離酵素の精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000125858A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189944A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 National Agriculture & Food Research Organization オリゴ糖又は単糖の増強された食品又は食品素材と、その製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189944A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 National Agriculture & Food Research Organization オリゴ糖又は単糖の増強された食品又は食品素材と、その製造方法
JP4742343B2 (ja) * 2006-01-19 2011-08-10 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 オリゴ糖又は単糖の増強された食品又は食品素材と、その製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
English et al. A cell wall-degrading endopolygalacturonase secreted by Colletotrichum lindemuthianum
Hrmova et al. Barley β-d-glucan exohydrolases with β-d-glucosidase activity: Purification, characterization, and determination of primary structure from a cDNA clone
Pitt Pectin lyase from Phoma medicaginis var. pinodella
CA1334653C (en) Purification of glycosaminoglycan degrading enzymes
Flor et al. Production and characteristics of raw starch-digesting glucoamylase O from a protease-negative, glycosidase-negative Aspergillus awamori var. kawachi mutant
US6207402B1 (en) Detection of mammalian heparanase activity and purification of mammalian heparanase
Sinitsyna et al. Isolation and characterization of extracellular pectin lyase from Penicillium canescens
RU2295538C2 (ru) Способ получения гепаринов с низкой молекулярной массой
US4904594A (en) Enzyme preparation capable of degrading glycosamino-glycan, and a method for producing said preparation
Sugiyama et al. Konjac-mannanase from the tubers of Amorphophallus konjac C. Koch
Stults et al. Immobilization of proteins on partially hydrolyzed agarose beads
JP2000125858A (ja) N−グリカン遊離酵素の精製方法
JPH068322B2 (ja) ペクチンの製造法
EP0057359B1 (de) Verfahren zur Herstellung von Kallikrein aus Schweinepankreas-Extrakten
McCleary α-d-Galactosidase from lucerne and guar seed
Chen et al. Preparations of immobilized lysozyme with reversibly soluble polymer for hydrolysis of microbial cells
NOK et al. Purification and some properties of linamarase from cassava (Manihot esculenta) cortex
US4695550A (en) ATP: polynucleotide adenylyltransferase enzyme and method of preparation thereof
JPS6244180A (ja) 汎用型エンド−β−N−アセチルグルコサミニダ−ゼおよびその製造法
JPH0662852A (ja) フコイダン分解酵素
JP3101640B2 (ja) ペクチン分解酵素
JP3489789B2 (ja) 新規ラミナリナーゼ及びその製造方法
JP2001061473A (ja) 新規ポリガラクツロナーゼ
IL43573A (en) Enzymes fixed on a solid cellulose support
CN1191571A (zh) 用于改性有毒性和/或有臭味化合物的方法