JP2000113037A - 財務安全度 - Google Patents

財務安全度

Info

Publication number
JP2000113037A
JP2000113037A JP31530298A JP31530298A JP2000113037A JP 2000113037 A JP2000113037 A JP 2000113037A JP 31530298 A JP31530298 A JP 31530298A JP 31530298 A JP31530298 A JP 31530298A JP 2000113037 A JP2000113037 A JP 2000113037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
index
funds
company
current
tendency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31530298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Inoue
富生 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP31530298A priority Critical patent/JP2000113037A/ja
Publication of JP2000113037A publication Critical patent/JP2000113037A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】企業経営において、資金の過不足計算に確実な
方法と数式が、一般的に定着しておらず経営者は勿論、
スタッフも自信を持った方法と指数を提出できない現状
で経営者が、参考としている指数は主として収益性に偏
っており、企業の血液である「資金」の多くは、勘に頼
るか不確実とも云える指数を参考にしおり近代化の途を
遅らせている。 【解決手段】借入金のある企業は財務安全度「現金預金
÷借入金×100%」と云う簡単な計算式で指数を算出
し、過去・現在の傾向を確認することが可能である。そ
の方法は発明した「財務安全度」の指数を、決算期毎に
3期間ないし5期間を比較し、上昇傾向であれば経営が
順調な証拠であり、低下を続けるなら経営全般の改善が
必要である。なお更に外部よりの分析では、発見しにく
い粉飾決算も発見できることにもなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、企業の財務分析に
際して、資金の増減傾向と現状を判定し、また将来の予
算策定に「現金預金÷借入金×100%」で算出される
指数を使用する。
【0002】
【従来の技術】中小企業庁が編集した中小企業経営指標
に企業資金に直接、関連するする項目は見当たらない
が、間接的な指標として「流動比率」「自己資本比率」
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】営利を目的とする企業
は、企業の血液とも云うべき当該企業資金の現状分析と
将来的な予測に関して、有効な情報として確たる資料を
得る手段、並びにそれらの指数を確認する方法が極めて
少ない点を解決。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、OA機器のシステムを作製し、操作す
るまでもなく、電卓程度の簡単な機器を用いて次項の簡
単な計算で指数を得ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施は、実施日の「現金
預金の合計と借入金」の合計を比較する。
【0006】本発明を実施する月日は、決算日・毎月末
・締め切り日・期中任意の日・予算策定における将来に
予測される日において比較可能な日とする。
【0007】現金預金の範囲は、計算する日における手
持ち現金・全ての預金・短期所有の有価証券・当該企業
が引き受けたコマーシャルペーパー等の総合計とする。
【0008】借入金の範囲は、金融機関より借り入れた
短期借入金・当期中に返済期限がくる長期借入金・当期
中に償還期限のくる全ての社債・当該企業が発行したコ
マーシャルペーパー等の短期借入金。並びに長期借入金
・全ての社債等長期性負債の総合計とする。
【0009】
【表1】 はS社の「要約貸借対照表借方の部及び資金運用表」で
ある。
【0010】
【表2】 はS社の「要約貸借対照表貸方の部及び資金運用表」で
ある。
【0011】
【表3】 は発明した財務安全度を説明するための過程として、表
1及び、表2の貸借対照表を基準にして一つの表にまと
め、表3を作製した。同表は「S社の平成9年度・実額
資金過不足計算表」である。
【0012】表3の構成を説明すると、借方資産の部を
左に置き、流動資産より現金預金を別に表示、その他の
流動資産、および固定資産を下段に表示。貸方負債の部
を、その右に表示し流動負債より短期借入金の合計を分
離して表示。更に固定負債と固定負債より長期借入金と
社債の合計を別に表示。その右に自己資本を表示した。
【0013】表3は、資金の計算を短期運転資金と、長
期固定資金及びその合計が、企業全体の資金過不足とし
て表示できるように配列したが、経営安全度は総計をみ
る。
【0014】本発明の基本的な考え方が、表3の科目と
数字を基本として考案されたものであるが、この表の目
的として、貸借対照表の借方資産の部に企業の要素であ
る「金」を現金預金とて表示し「物」をその他の科目で
表示する一方、貸方負債部では「金」の部分と「物」の
部分を調達した項目と金額を分離することにした。
【0015】借方資産の部の科目中では、現金預金はな
るべく高額になり、その他の資産は反対になるべく低額
になる方が、企業の収益性のみならず「資金」について
も良好である。それは同一の売上高であれば、各資産回
転が早くなり、現金預金を押し上げて企業を安定させる
からである。
【0016】一方、貸方負債の部の科目中、借入金は可
能な限り低額で、その他の他人資本は勿論、特に自己資
本は高額であることが、企業の基礎を安定させる。
【0017】以上の通り現金預金は多額に、借入金は少
額にとそれぞれのグループと性格が相反しているが、借
方と貸方の合計金額が同じ金額である原則での条件であ
る。
【0018】借入金は現金預金が不足する見込みの場合
に、その必要が生じる。また、不足しないまでも企業の
安全確保、または金利の都合で借りておくことはある
が、その場合でも現金預金の残高と借入金の額は双方が
増加する。
【0019】これで企業の資金過不足を知るうえで「現
金預金と借入金」双方の残高の比較であることが解る。
であるなら、これを指数化すれば、企業規模の大小に関
わらず、経営安定の状態を知るために「資金安全度」は
有効である。
【0020】本発明の財務安全度の指数は、100%超
で実質的な無借金経営になる。指数が下がるに従って経
営内容が悪化し、20%前後で資金繰りが窮屈になり要
注意。10%を切ると大企業も危険な状態になる。
【0021】経営安全度の指数が更に重要な点は、一定
の日に同じ条件で計算を繰り返し、3期間ないし5期間
で上昇過程であれば、現在の指数が悪くても経営内容が
好転しつつあることを示しており、反対に現在指数が良
くても数年間引き続き下降線を辿る指数がみられるとき
は、企業の資金ひいては内容そのものが悪化しつつあ
り、外部環境と内部的な問題も含めて、企業経営そのも
のを見直す指針になる。
【0022】
【実施例】
【表4】 は図1のS社5年間の傾向図の元をなす指数の実数であ
る。実施例について当社は我が国で婦人服小売業の最大
手であるが、海外で他業界に投資を行い、バブルの破綻
による赤字決算を公表する直前に、社長の持ち株を売り
抜けるインサイダー取引が発覚。以後急速に業績が低迷
し、図1及び表4に示した流動比率は大きく増減した
が、自己資本比率は赤字決算の影響で年毎に低下してき
た。発明した財務安全度は常に資金不足の傾向を捉え、
ついに経営安全度の指数は20%を割り込み、他の指数
より早く経営の安全性を警告している。
【0023】
【表5】 は図2のY社5年間の傾向図の元をなす指数の実数であ
る。実施例については、当社は国内及び東南アジアに店
舗を展開していた大型スーパーであるが、早くから過剰
投資を続け、平成5年度には既に資金繰りが悪化したの
を、外部に隠し販売用不動産と称する在庫の水増しを始
め、以後実質的な倒産が表面化するまで、粉飾決算を続
け赤字を隠蔽してきた。図2及び表5で明らかな通り財
務安全度の指数は、発見しにくい粉飾決算に関わらず正
しい資金の状態を把握していた。その間流動比率は在庫
の水増しによる流動資産の増加で100%を越え、あた
かも資金繰りは大丈夫とばかり公表し続けていた。自己
資本比率も行き詰まりが表面化した平成9年に至り、真
実を公表することになった。特に図2の流動比率は、投
資家及び取引先に誤解を与えるものである。
【0024】
【表6】 は、図3のT社5年間の傾向図の元をなす指数の実数で
ある。当社の実施例については、当社は全国展開の有名
都市型百貨店で、有価証券報告書には常に真実を記載し
ている。平成8年に大型店舗を出店する建設に取りかか
っていた。そのため同年の財務安全度は大幅に低下した
が、翌9年にオープン。一挙に資金を取り戻す好調によ
り回復した。流動比率は同年に若干低下しているが自己
資本比率は変化していない。その理由は、大型投資は赤
字ではなく一時的に資金は流出したが、建設仮勘定で仮
払いのまま保有していたに過ぎないが、財務安全度は常
に資金の増減に対応している。
【0025】
【表7】 は図4のD社5年間の傾向図の元をなす指数の実数であ
る。当社の実施例については、我が国における大手のス
ーパーマーケットで現在盛業中であるが、早くより過剰
投資による資金が悪化の噂は出ていたが、昔聴いた話し
によると、金利の半分は税金で政府持ちだから成る可く
多く借りてこい。と云ったとかの噂があったくらい借金
好きの考え方であったが、最近では売上一筋でなく利益
重点である。と社長が記者会見で述べているくらい時代
とともに変化してきた。正に当を得た発言であるが、既
に足下をゆるがす財務安全度の指数になっている。金融
逼迫の時代であるが、平常な経済事事情下においてもこ
れだけ指数が低下する場合は非常事態であることに変わ
りはない。
【0026】
【表8】 は図5のI社5年間の傾向図の元をなす指数の実数であ
る。当社の実施例については、我が国におけるスーパー
業界の大手で堅実経営で知られている。平成9年2月期
における財務安全度は927%超。資金余裕は大きく、
借入金の9倍余の現金預金を持つ超優良企業である。バ
ブル華やかな時代にも本職以外に投資せず、営々として
築きあげてきた。表8並びに図5をみると財務安全度
は、年毎に上昇し続けている。当社の流動比率と自己資
本比率も優良企業を示しているが、特に財務安全度の指
数が常に先行しており、他の指数との差が一段と大きく
優良企業を示している。
【0027】
【表9】 は図6のK社5年間の傾向図の元をなす指数の実数であ
る。当社の実施例については。持ち帰り寿司の元祖とも
云うべき企業であるが、バブルの当時、かなりの資金を
得たがバブル最盛期に金融目的で他に投資を行い、バブ
ルの破綻と同時に業績も悪化。当然ながら資金も窮屈に
なってきた。平成7年12月期の有価証券報告書の提出
を最後に上場を辞退したため、以後の財務内容は不明に
なつた。本来サービス業は毎日のように現金収入があ
り、粗利益率も高いところから資金に困る企業は少ない
のが普通である。表9の財務安全度の指数は平成3年以
降毎年のように10%を割り最後の平成7年12月期で
7%弱まで落ち込んでいる。これだけ指数が低下すると
上場を継続する状態ではない。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上例を上げて説明した通り
のみならず、以下に記載するような効果がみられる。
【0029】企業経営の正確な数字は、上場企業の提出
する「有価証券報告書」が信頼に値するもので、例題と
して使用したが、上場していない中小企業の経営分析と
指導にも大きな効果を発揮している。
【0030】東北のK衣料店に診断を依頼され、財務安
全度の指数で分析したところ、明らかに低下傾向を発見
し、経営者ならびに4チェーン店の店長に店舗構造とと
もに仕入について具体的な警告をあたえてきたが、それ
が資金改善に直結している認識に欠けた店長等が提案を
無視した結果、5年後の連絡では救い難い状態に転落し
ていた。これは当指数の精神を理解できず経営に悪影響
を与えた証明である。
【0031】名古屋の某商店の若い2代目経営者は、当
指数の精神を信じ経営の各方面を改善した結果、6年後
に借入金の全額を返済し、店舗を改装した資金も借入金
を必要としないで施工でき、売上高は当時の5倍に、従
業員は4倍に規模を拡大した。
【0032】現在も、考案者の会員に毎月、財務なかで
も資金計算による予算策定の指導を行っている。但し、
財務安全度とは名称を換え「資金過不足係数」としてい
るが、本特許願い提出後には、正式に名称を変更する予
定である。某婦人服小売業の会員は当計算式を利用した
財務の現状を常に連絡してくるが、この不況下に経営は
安定している。
【0033】信越地方の小都市にある某靴の小売業で
は、資金が経営に重大な影響のあることを認識してお
り、特許申請者の提案を受け入れ経営改善を行った結
果、6年間で借入金の全額を返済し、小規模ながら経営
は安定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】S社の平成5年より平成9年に至る、財務安全
度と、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表した
経過を示す図面である。
【図2】Y社の平成5年より平成9年に至る、財務安全
度と、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表した
経過を示す図面である。
【図3】T社の平成5年より平成9年に至る、財務安全
度と、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表した
経過を示す図面である。
【図4】D社の平成5年より平成9年に至る、財務安全
度と、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表した
経過を示す図面である。
【図5】I社の平成5年より平成9年に至る、財務安全
度と、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表した
経過を示す図面である。
【図6】K社の平成3年より平成7年に至る、財務安全
度とと、他の流動比率及び自己資本比率との比較を表し
た経過を示す図面である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】企業財務の分析に際して、現金預金と借入
    金の各総額を対比し、指数化して数期に渡り傾向を観察
    することにより、当該企業の経営内容が上昇中なのか、
    また下降しつつあるかの判定と、将来の予算策定の指針
    に応用する。
JP31530298A 1998-10-01 1998-10-01 財務安全度 Pending JP2000113037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31530298A JP2000113037A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 財務安全度

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31530298A JP2000113037A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 財務安全度

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000113037A true JP2000113037A (ja) 2000-04-21

Family

ID=18063767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31530298A Pending JP2000113037A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 財務安全度

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000113037A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014514642A (ja) * 2011-03-24 2014-06-19 クレディビリティ コーポレーション 信用のスコアリングおよび報告

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014514642A (ja) * 2011-03-24 2014-06-19 クレディビリティ コーポレーション 信用のスコアリングおよび報告

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dos Santos On the content of banking in contemporary capitalism
Santomero Commercial bank risk management: an analysis of the process
Baily et al. The role of finance in the economy: implications for structural reform of the financial sector
Christophers Value models: Finance, risk, and political economy
Bengtsson Investment funds, shadow banking and systemic risk
Baker et al. The impacts of financial regulations: solvency and liquidity in the post-crisis period
Lombardi et al. The relationship of debt ratio and financial performance for large not-for-profit health systems
Nyaundi The effects of capital adequacy requirements on liquidity of commercial banks in Kenya
Dufey et al. An introduction to credit derivatives
LUCAS An introduction to
Jooste An evaluation of the usefulness of the cash flow statement within South African companies by means of cash flow ratios
Odero Analysing the financial performance at the Municipality of Karibib
JP2000113037A (ja) 財務安全度
Reis Dictionary of Financial and Business Term, Lico Reis: Dictionary of Financial and Business Term
Prasad et al. Company financing, capital structure, and ownership
Abbas et al. Analysis of credit risk, liquidity and profitability of the Trade Bank of Iraq for the period (2012-2021)
AZIKE FINANCIAL PLANNING AND BUDGETING CAPITAL STRUCTURE SOURCES.
Whalen Do Nonbank Mortgage Companies Pose Systemic Risk to the US Economy?
Kiio The relationship between liquidity and profitability of insurance companies in Kenya
KORZHEGULOVA et al. Risk Analysis and Hedging of Financial Instruments.
Zhang The Optimal Allocation of Securities for Portfolios
Abramov et al. The Russian Financial Market
Yaker et al. How to Develop A Framework for the Investment of Temporary Government Cash Surpluses
US20070271200A1 (en) Systems and methods to allocate relevancy of global asset peers
Correia et al. Financial regulation and oversight: lessons from the crisis for Latin America and the Caribbean