JP2000088598A - 天体における移動体の位置測定支援装置 - Google Patents

天体における移動体の位置測定支援装置

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JP2000088598A
JP2000088598A JP10262101A JP26210198A JP2000088598A JP 2000088598 A JP2000088598 A JP 2000088598A JP 10262101 A JP10262101 A JP 10262101A JP 26210198 A JP26210198 A JP 26210198A JP 2000088598 A JP2000088598 A JP 2000088598A
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Hatsuo Mori
初男 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天体上の移動体がリアルタイムかつ容易に自
らの位置を把握する。 【解決手段】 天体上に同期して電波を発信する複数の
電波基地局を離散配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天体における移動
体の位置測定支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、月等の天体探査においては、移
動探査機(移動体)を月面上で所定範囲に亘って移動さ
せることにより、月面各地の地質調査等を行う。月面に
おいては、地球上と異なり、夜と昼とが約2週間毎に繰
り返される。移動探査機を用いて月探査を行う場合、移
動探査機は、比較的環境が良好な昼の期間に活動し、環
境が劣悪な夜の期間には、シェルター内に収容されて昼
の到来を待つ。
【0003】ここで、月面上を移動して作業を行う移動
探査機が、シェルターに戻るためには、自らの位置とシ
ェルターの位置とを把握する必要があるが、従来の技術
では、移動探査機の位置を検出する技術として天体観測
による手法が用いられている。つまり、移動探査機の位
置を地球上から観測し、この観測結果を移動探査機に送
信することによって、自らの位置を認識させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2週間に亘っ
て月面上を移動する移動探査機を常時天体観測し、その
位置を正確に把握することは、極めて困難であると共
に、コストが掛かるという問題点がある。また、観測結
果を移動探査機に送信するので、移動探査機は、リアル
タイムに自らの位置を把握することができない。したが
って、移動探査機が容易かつリアルタイムで自らの位置
を測定できる位置測定支援システムの実現が望まれてい
る。このような問題点は、天体の環境によって多少異な
る部分があるが、月以外の天体(例えば太陽系の惑星や
その衛星等)の探査を行う場合にも同様である。
【0005】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、天体上の移動体がリアルタイムかつ容易に自
らの位置を把握することが可能な天体における移動体の
位置測定支援装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1の手段として、天体上に同期して電
波を発信する複数の電波基地局を離散配置してなるとい
う手段を採用する。
【0007】また、第2の手段として、上記第1の手段
において、電波基地局は、回転状態の本体衛星から切り
離されることにより天体上に回転しながら落下して離散
配置するものとして電波基地局を構成し、かつ、天体上
に平面状に展開される太陽電池パネルと、太陽電池パネ
ルの平面に対して垂直立設される電波発振用アンテナ
と、落下時に天体に貫入する突入部とから電波基地局を
構成するという手段を採用する。
【0008】第3の手段として、上記第2の手段におい
て、太陽電池パネル及び電波発振用アンテナに対して自
在継手によって接合するように突入部を構成するという
手段を採用する。
【0009】第4の手段として、上記第2または第3の
手段において、電波基地局の天体上への落下時の回転に
よる遠心力によって展開するように太陽電池パネルを構
成するという手段を採用する。
【0010】第5の手段として、上記第1〜4いずれか
の手段において、天体としての月に本発明を適用すると
いう手段を採用する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係わる天体における移動体の位置測定支援装置の一実施
形態について説明する。なお、本実施形態は、天体の1
つである「月」において、移動体が自らの位置を検出
(測定)するのを支援する装置に係わるものである。
【0012】まず、図1を参照して、本実施形態の全体
構成について説明する。この図において、符号1は、ク
レーターが散在する月面、2は本体衛星、Xは月面1上
を移動して探査を行う月探査機である。本体衛星2は、
回転しながら月上空の所定軌道を周回するものである。
この本体衛星2は、例えば円筒状に構成されており、そ
の軸芯つまり回転軸が月面1に対して直交するように姿
勢制御されて、月上空を周回するように構成されてい
る。
【0013】また、円筒状の本体衛星2は、周面に所定
間隔で円筒状の電波基地局3A,3B,3Cを3基備え
ている。これら円筒状の各電波基地局3A,3B,3C
の軸芯も、本体衛星2と同様に月面1に対して直交する
ように、当該本体衛星2に着脱自在に固定されている。
【0014】本体衛星2が、月面1の所定場所、例えば
「静かな海」あるいは「嵐の太陽」の上空に位置した際
に各電波基地局3A,3B,3Cを切り離すと、各電波
基地局3A,3B,3Cは、本体衛星2と同様に回転し
ながら月面1上に落下する。本体衛星2から切り離され
ると、円筒状の各電波基地局3A,3B,3Cは、本体
衛星2の回転運動の運動量を引き継ぐので、軸線を中心
に回転すると共に月の重力によって月面1上に自然落下
する。
【0015】例えば、電波基地局3Aは、図2にも示す
るように、突入部4A、太陽電池パネル5A、アンテナ
6A及びユニバーサルジョイント7Aから構成されてい
る。突入部4Aは、月面1に突入して当該電波基地局3
Aを月面1に固定するものである。電波基地局3Aの先
端部(月面側)は、月面1に突入し易いように鋭角状に
形成され、その後端部にはユニバーサルジョイント7A
を介して太陽電池パネル5Aとアンテナ6Aとが取り付
けられている。
【0016】太陽電池パネル5Aは、月面1上に降り注
ぐ太陽光の作用に基づいて発電するものであり、電波基
地局3Aが必要とする電力を各部(下記の発振器等)に
供給するものである。この太陽電池パネル5Aは、落下
時の回転による遠心力によって展開するように開傘式に
構成されているものであり、突入部4Aの後端部におい
て展開して円形平面状となる。
【0017】アンテナ6Aは、図示しない発振器によっ
て発振された所定周波数の信号を他の各電波基地局3
B,3Cと同期して電波として放射するものであり、突
入部4Aの後端部において円形平面状に展開した太陽電
池パネル5Aの中心かつ突入部4Aと反対側に立設され
ている。なお、他の各電波基地局3B,3Cも、上記電
波基地局3Aとほぼ同様に構成されているが、各電波基
地局3A,3B,3Cは、それぞれ異なる周波数の電波
を同期して月面空間に放射するように構成されている。
【0018】このように構成された各電波基地局3A,
3B,3Cは、本体衛星2から切り離されることによ
り、所定距離(例えば100km)を隔てて月面1上
に、3角形の各頂点を構成するように離散配置されるこ
とになる。また、各電波基地局3A,3B,3Cは、月
面1上に着地する際、突入部4Aが月面1に突入するこ
とにより、「静かな海」や「嵐の太陽」等、月面1上の
比較的平らな地域に展開状態の太陽電池パネル5Aが確
実に固定される。
【0019】この際、突入部4Aが月面1に対して垂直
に突入し得ない場合であっても、突入部4Aと太陽電池
パネル5Aとはユニバーサルジョイント7Aを介して接
続されているので、太陽電池パネル5Aは、月面1の形
状に沿って確実に敷設・固定される(図2参照)。
【0020】このようにして各電波基地局3A,3B,
3Cが月面1上に離散配置されると、各電波基地局3
A,3B,3Cの位置が測定される。例えば、この位置
測定は、地球上に設けられたVLBI(Very Long Base
line Interferometry:超長距離干渉計)を用いて高精
度に行われる。そして、月面1における各電波基地局3
A,3B,3Cの位置情報は、月探査機Xに自らの位置
を測定するための基礎データとして記憶される。
【0021】月においては約2週間毎に昼と夜とが交互
に訪れるので、月探査機Xは、昼の期間のみに活動し、
太陽光が届かない夜の期間においてはシェルター(図示
略)内に避難して昼の到来を待つ。一方、上記各電波基
地局3A,3B,3Cは、昼の期間において、各々に装
備された太陽電池パネル5A,5B,5Cにより発電し
た電力によって各々に割り当てられた周波数の電波を同
期して放射し続ける。
【0022】月探査機Xは、昼の期間における探査活動
に伴う移動やシェルターへの移動の際、自らの位置を各
電波基地局3A,3B,3Cからそれぞれ受信された電
波、及び予め記憶された上記電波基地局3A,3B,3
Cの位置情報に基づいて測定することができる。なお、
詳しい測定アルゴリズムについては、自動車の交通誘導
等に既に実用化されているGPS(Global Positioning
System)と同一のアルゴリズムを適用することができ
るので、ここでは詳しい説明を省略する。
【0023】本実施形態によれば、月探査機Xは、各電
波基地局3A,3B,3Cから受信される電波に基づい
てリアルタイムかつ容易に自らの位置を測定・把握する
ことができる。また、各電波の周波数を高周波化するこ
とにより、月面1上における自らの位置をより精度良く
測定することができる。
【0024】なお、上記実施形態では、月面1上を移動
する月探査機Xの位置検出について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、火星や金星等の他の
惑星あるいはこれらの衛星における移動探査機の位置検
出にも適用することが可能である。また、月面1上にお
ける各電波基地局3A,3B,3Cの間隔は、電波の出
力や月の大きさ等を考慮して設定されるものである。し
たがって、本発明を他の天体に応用する場合には、当該
天体の大きさ等を考慮して適宜設定される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる天
体における移動体の位置測定支援装置によれば、以下の
ような効果を奏する。 (1)天体上に同期して電波を発信する複数の電波基地
局を離散配置してなるので、従来のような天体観測に頼
ることなく、天体上の移動体は、自らの位置をリアルタ
イムかつ極めて容易に認識することができる。 (2)電波基地局は、回転状態の本体衛星から切り離さ
れることにより天体上に回転しながら落下して離散配置
されるものであり、天体上に平面状に展開される太陽電
池パネルと、太陽電池パネルの平面に対して垂直立設さ
れる電波発振用アンテナと、落下時に天体に貫入する突
入部とからなるので、電波基地局の天体上への離散配置
及び固定が極めて容易である。 (3)突入部は、太陽電池パネル及び電波発振用アンテ
ナに対して自在継手によって接合されているので、突入
部が天体上に垂直に貫入しなかった場合においても、太
陽電池パネルは天体上に水平状態で展開され、かつ電波
発振用アンテナは天体上に垂直状態で立設される。した
がって、太陽電池パネルの発電効率を十分に確保するこ
とができると共に、所定の電界強度の電波を確実に放射
することができる。 (4)太陽電池パネルは、電波基地局の天体上への落下
時の回転による遠心力によって展開するので、該展開が
極めて容易であると共に、電波基地局の本体衛星への取
り付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の構成を示す概念図であ
る。
【図2】 本発明の一実施形態における電波基地局の詳
細構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1……月面 2……本体衛星 3A,3B,3C……電波基地局 4A……突入部 5A……太陽電池パネル 6A……アンテナ 7A……ユニバーサルジョイント X……月探査機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天体上に同期して電波を発信する複数の
    電波基地局を離散配置してなることを特徴とする天体に
    おける移動体の位置測定支援装置。
  2. 【請求項2】 電波基地局は、回転状態の本体衛星から
    切り離されることにより天体上に回転しながら落下して
    離散配置されるものであり、天体上に平面状に展開され
    る太陽電池パネルと、太陽電池パネルの平面に対して垂
    直立設される電波発振用アンテナと、落下時に天体に貫
    入する突入部とからなることを特徴とする請求項1記載
    の天体における移動体の位置測定支援装置。
  3. 【請求項3】 突入部は、太陽電池パネル及び電波発振
    用アンテナに対して自在継手によって接合されているこ
    とを特徴とする請求項2記載の天体における移動体の位
    置測定支援装置。
  4. 【請求項4】 太陽電池パネルは、電波基地局の天体上
    への落下時の回転による遠心力によって展開することを
    特徴とする請求項2または3記載の天体における移動体
    の位置測定支援装置。
  5. 【請求項5】 天体が月であることを特徴とする請求項
    1〜4いずれかに記載の天体における移動体の位置測定
    支援装置。
JP10262101A 1998-09-16 1998-09-16 天体における移動体の位置測定支援装置 Pending JP2000088598A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7434355B2 (en) 2003-12-10 2008-10-14 Honeywell International Inc. Inflatable docking station/garage for Mars rover
WO2018030366A1 (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 株式会社ispace 探査方法、探査システム、探査機、水素供給方法及び画像処理方法

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