JP2000067162A - 文字パターンの認識方法及びその装置及びその方法を記録した記録媒体 - Google Patents

文字パターンの認識方法及びその装置及びその方法を記録した記録媒体

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JP2000067162A
JP2000067162A JP10232522A JP23252298A JP2000067162A JP 2000067162 A JP2000067162 A JP 2000067162A JP 10232522 A JP10232522 A JP 10232522A JP 23252298 A JP23252298 A JP 23252298A JP 2000067162 A JP2000067162 A JP 2000067162A
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Minoru Mori
稔 森
Masaharu Kurakake
正治 倉掛
Toshiaki Sugimura
利明 杉村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2値化された文字パターンを、文字線の位置
ずれや輪郭部の形状劣化した場合でも、うまく認識する
方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 前処理部1−2で、黒白に二値化された
文字パターンに対し、一文字毎の領域に分割する処理
と、文字の位置及び大きさの正規化処理を行う。特徴抽
出部1−3では、分割され正規化された一文字分の文字
パターンをメッシュ領域に分割し、各メッシュ領域内に
存在する白画素について、白画素から複数方向毎に白画
素の連結数を計数し、この計数結果を累積した値により
該方向毎の白画素連結数を平均化することで得られる方
向寄与度の値を各メッシュ領域毎に累積し、該累積値を
各メッシュ領域内の白画素数で平均化し、文字の二次元
的な構造に関する特徴値とする。この特徴値は、文字線
の相互配置関係などを表すので、これを用いて識別部1
−4で、当該文字パターンを文字認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字パターンの認
識方法及び装置に関し、特に光電変換によって得られた
文字パターンを2値化した文字パターンに対して、漢字
のような多字種、多様な画質状況がある文字対象を認識
する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の文字パターンの認識方法及び装置
の第一例として、2値化、位置及び大きさの正規化を行
った文字パターンを、粗いメッシュ領域に分割し、各メ
ッシュ領域内に存在する文字部に対して複数方向の座標
軸から観測し、該座標軸上の各位置における該座標軸に
直交する方向の文字部を横切る文字線数を計数し、この
情報から特徴ベクトルパターンを作成し、すでに蓄えて
おいた各文字の特徴辞書テーブルとのマッチングをと
り、文字パターンの認識を行う方法及び装置があった
(例えば、萩田紀博、増田功、“大局的・局所的線密度
特徴を併用した手書き漢字の分類方式”、信学論
(D),J65−D,No.6,pp.734−741
参照)。
【0003】また、従来の文字パターンの認識方法及び
装置の第二例として、2値化、位置及び大きさの正規化
を行った文字パターンを粗いメッシュ領域に分割し、各
メッシュ領域内に存在する文字部に対して複数方向の座
標軸から観測し、該座標軸から走査した際に交差した文
字部の黒画素について、文字線の方向寄与度(特願昭5
6−46659号)を求めることにより文字を認識する
方法及び装置があった(例えば、萩田紀博、内藤誠一
郎、増田功、“大局的・局所的方向寄与度密度特徴によ
る手書き漢字認識方式”、信学論(D),J66−D,
No.6,pp.722−729参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の第一例
の文字パターン認識方法及び装置では、計数時に横切る
文字線数によって字種の違いによる文字線構造の大まか
な複雑さの違いを区別できるものの、より詳細な文字線
構造の違いを表す情報がない為、構造が複雑で類似文字
が多い文字対象をうまく認識できないという問題点があ
った。
【0005】また、上記従来技術の第二例の文字パター
ン認識方法及び装置では、文字線を観測し、輪郭部を形
成する黒画素近傍から情報を抽出するため、文字線の位
置ずれや画質劣化による輪郭部の形状変化が多い文字対
象をうまく認識できないという問題点があった。
【0006】本発明は上記欠点に鑑みてなされたもの
で、その課題は、2値化、位置及び大きさの正規化をさ
れた文字パターンについて、文字の二次元的な構造に関
する情報が得られ、かつ文字線の位置ずれや輪郭部の形
状劣化の影響を受けにくい特徴を用いることにより、文
字線の位置ずれや輪郭部の形状劣化した文字対象をうま
く認識する方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下に列記す
る発明を手段とすることにより、上記の課題を解決す
る。
【0008】本発明1は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、当該文字パターンを一文字毎
の領域に分割する処理を行い、該分割された領域毎に文
字の位置及び大きさについて正規化処理を行い、該正規
化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分割する
処理を行い、該分割された各メッシュ領域内に存在する
白画素を開始点として該白画素から複数の方向毎に隣接
する白画素の連接数を計数する処理を行い、該計数結果
を累積して該累積値により該方向毎の連接数を平均化す
ることにより求められる値を方向寄与度とする処理を行
い、該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測する
処理を行い、該各メッシュ領域内の白画素数で平均化す
ることで特徴値を算出する処理を行い、該特徴値を用い
て当該文字パターンを認識する処理を行うことを特徴と
する文字パターン認識方法である。
【0009】本発明2は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、当該文字パターンを一文字毎
の領域に分割する処理を行い、該分割された領域毎に文
字の位置及び大きさについて正規化処理を行い、該正規
化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分割する
処理を行い、該分割された各メッシュ領域内に存在する
黒画素を開始点として該黒画素から複数の方向毎に隣接
する黒画素の連接数を計数する処理を行い、該計数結果
を累積して該累積値により該方向毎の連接数を平均化す
ることにより求められる値を方向寄与度とする処理を行
い、該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測する
処理を行い、該各メッシュ領域内の黒画素数で平均化す
ることで特徴値を算出する処理を行い、該特徴値を用い
て当該文字パターンを認識する処理を行うことを特徴と
する文字パターン認識方法である。
【0010】本発明3は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、当該文字パターンを一文字毎
の領域に分割する処理を行い、該分割された領域毎に文
字の位置及び大きさについて正規化処理を行い、該正規
化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分割する
処理を行い、該分割された各メッシュ領域内に存在する
黒画素を開始点として該黒画素から複数の方向毎に隣接
する黒画素の連接数を計数する処理を行い、該計数結果
を累積して該累積値により該方向毎の連接数を平均化す
ることにより求められる値を黒画素方向寄与度とする処
理を行い、該分割された各メッシュ領域内に存在する各
白画素を開始点として該白画素から複数の方向毎に隣接
する白画素の連接数を計数する処理を行い、該計数結果
を累積して該累積値により該方向毎の連接数を平均化す
ることにより求められる値を白画素方向寄与度とする処
理を行い、該黒画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域
毎に計測する処理を行い、該各メッシュ領域内の黒画素
数で平均化することで黒画素特徴値を算出する処理を行
い、該白画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計
測する処理を行い、該各メッシュ領域内の白画素数で平
均化することで白画素特徴値を算出する処理を行い、該
黒画素特徴値と該白画素特徴値を特徴値として用いて当
該文字パターンを認識する処理を行うことを特徴とする
文字パターン認識方法である。
【0011】本発明4は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、該文字パターンを一文字毎の
領域に分割する処理と、文字の位置及び大きさについて
正規化処理とを行う前処理部と、該前処理部によって得
られた文字パターンに対してメッシュ領域に分割する文
字パターン分割部と、該分割された各メッシュ領域内に
存在する各白画素について該白画素から複数の方向毎に
近接する白画素の連接数を計数する画素連接長計測部
と、該計数結果を累積し、該累積値により該方向毎の連
接数を平均化することに求められる値を方向寄与度とす
る方向寄与度算出部と、該方向寄与度の値を該各メッシ
ュ領域毎に計測し、該各メッシュ領域内の白画素数で平
均化して特徴値する特徴値算出部と、該特徴値を用いて
当該文字パターンを認識する識別部とを、有することを
特徴とする文字パターン認識装置である。
【0012】本発明5は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、該文字パターンを一文字毎の
領域に分割する処理と、文字の位置及び大きさについて
正規化処理とを行う前処理部と、該前処理部によって得
られた文字パターンに対してメッシュ領域に分割する文
字パターン分割部と、該分割された各メッシュ領域内に
存在する各黒画素について該黒画素から複数の方向毎に
近接する黒画素の連接数を計数する画素連接長計測部
と、該計数結果を累積し、該累積値により該方向毎の連
接数を平均化することに求められる値を方向寄与度とす
る方向寄与度算出部と、該方向寄与度の値を該各メッシ
ュ領域毎に計測し、該各メッシュ領域内の黒画素数で平
均化して特徴値する特徴値算出部と、該特徴値を用いて
当該文字パターンを認識する識別部とを、有することを
特徴とする文字パターン認識装置である。
【0013】本発明6は、黒画素と白画素に二値化され
た文字パターンに対して、該文字パターンを一文字毎の
領域に分割する処理と、文字の位置及び大きさについて
正規化処理とを行う前処理部と、該前処理部によって得
られた文字パターンに対してメッシュ領域に分割する文
字パターン分割部と、該分割された各メッシュ領域内に
存在する各黒画素について該黒画素から複数の方向毎に
近接する黒画素の連接数を計数する黒画素連接長計測部
と、該黒画素連接長計測部の計数結果を累積し、該累積
値により該方向毎の連接数を平均化することに求められ
る値を黒画素方向寄与度とする黒画素方向寄与度算出部
と、該黒画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計
測し、該各メッシュ領域内の黒画素数で平均化して黒画
素特徴値する黒画素特徴値算出部と、該分割された各メ
ッシュ領域内に存在する各白画素について該白画素から
複数の方向毎に近接する白画素の連接数を計数する白画
素連接長計測部と、該白画素連接長計測部の計数結果を
累積し、該累積値により該方向毎の連接数を平均化する
ことに求められる値を白画素方向寄与度とする白画素方
向寄与度算出部と、該白画素方向寄与度の値を該各メッ
シュ領域毎に計測し、該各メッシュ領域内の白画素数で
平均化して白画素特徴値する白画素特徴値算出部と、該
黒画素特徴値と該白画素特徴値を特徴値として用いて当
該文字パターンを認識する識別部とを、有することを特
徴とする文字パターン認識装置である。
【0014】本発明7は、本発明1から本発明3までの
文字パターン認識方法における処理をコンピュータに実
行させるためのプログラムを、該コンピュータが読み取
り可能な記録媒体に記録したことを特徴とする文字パタ
ーン認識方法を記録した記録媒体である。
【0015】本発明1、4、7では、白画素の方向寄与
度から求めた特徴値を用いることにより、文字線間の相
対的な間隔や文字線の配置関係などの二次元的な構造情
報が得られ、文字種間の構造の違いを表すことができ
る。また、文字線の位置が変化に対し、背景部の位置や
形状の変化は少ないため、文字線の位置変化に対する耐
性を得ることができる。さらに、一般に文字線を構成す
る黒画素より背景を構成する白画素の方が多いため、画
質劣化による文字線の輪郭形状の変化した際にも、その
影響を受けにくくなる。
【0016】本発明2、5、7では、黒画素の方向寄与
度から求めた特徴値を用いることにより、文字線の傾き
角度や接続関係などの文字に関する二次元的な構造情報
が得られ、文字種間の構造の違いを強調することが可能
になる。
【0017】本発明3、6、7では、白画素の方向寄与
度から求めた白画素特徴値と、黒画素の方向寄与度から
算出した黒画素特徴値の両方を組み合わせて用いること
により、上記白画素特徴値の作用に加えて、黒画素特徴
値が補間的に作用し、文字種が多く、かつ文字線の位置
ずれや輪郭部の画質が劣化した文字対象でも認識するこ
とが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて詳細に説明する。
【0019】[実施形態例1]本発明のうち、白画素に
のみ着目して処理する第1の実施形態例を説明する。
【0020】図1は、本発明の文字認識装置における一
実施形態例を説明する構成図である。ここで、1−1は
入力文字パターン、1−2は前処理部、1−3は特徴抽
出部、1−4は識別処理部、1−5は特徴辞書テーブ
ル、1−6は識別結果である。
【0021】前処理部1−2は、例えば従来までに知ら
れている位置の正規化処理法を用いて、入力文字パター
ン1−1の横幅及び縦幅を算出することにより入力文字
パターンの中心を算出し、該中心が文字枠の中心位置に
くるように入力文字パターン全体の平行移動処理を行
う。また例えば従来までに知られている大きさの正規化
処理法を用いて、文字の横幅及び縦幅が文字枠横幅及び
縦幅の大きさと同じになるように入力文字パターンの拡
大/縮小処理を行う。
【0022】図2に、文字「圧」において、前処理部の
正規化処理により入力文字パターンが正規化される例を
示す。図2−(a)は、入力文字パターン1−1の例で
ある。図2−(b)は、前処理部1−2において入力文
字パターン1−1に対して位置と大きさの正規化処理を
行った後の文字パターンである。
【0023】特徴抽出部1−3は、本発明の主要部をな
すもので、前処理部1−2において正規化処理をされた
文字パターンを入力し、該文字パターンを粗いメッシュ
領域に分割し、各メッシュ領域内の白画素についてあら
かじめ定めた複数方向、例えば8方向の場合には0°、
45°、90°、135°、180°、225°、27
0°、315°の8方向に触手を伸ばし、各方向に連結
する白画素の画素数を計数し、該白画素の各方向成分別
の分布状況を表す方向寄与度(特願昭56−46659
号)を求める処理を行う。
【0024】図3に、該特徴抽出部1−3を実施する装
置の構成の一例であるブロック図を示す。ここで1−3
−1は文字パターンを複数の粗いメッシュ領域に分割す
る文字パターン分割部、1−3−2は、メッシュ領域内
に存在する画素を検出し、白か黒かを判定する画素検出
部、1−3−3は各メッシュ領域内の白画素において、
複数方向(例えば8方向の場合には0°、45°、90
°、135°、180°、225°、275°、315
°の8方向)に触手を伸ばして、各方向別に白画素の連
結長を求める白画素連結長計測部、1−3−4は白画素
連結長から該白画素の各方向成分別の分布状況を表す方
向寄与度の値を算出する方向寄与度算出部、1−3−5
は、該方向寄与度の値を各メッシュ領域毎に計数し、メ
ッシュ領域内の白画素数で正規化した値を当該文字パタ
ーンの特徴とする特徴値算出部である。
【0025】識別部1−4は、特徴抽出部1−3によっ
て得られた方向寄与度の値をもとに文字パターンを識別
するための特徴テーブルを作成し、該特徴テーブルをも
とに、すでに蓄えておいた各文字の特徴辞書テーブル1
−5と従来までに知られているマッチング方法によりマ
ッチングをとり、文字パターンの識別を行う。
【0026】本発明の第1の実施形態例による文字認識
方法の具体例として、文字パターンを粗いメッシュ領域
に分割し、各メッシュ領域内の白画素について8方向
(0°、45°、90°、135°、180°、225
°、270°、315°の8方向でそれぞれ1、2、
3、4、5、6、7、8の番号を付ける)に触手を伸ば
し、白画素の方向寄与度を求め、文字パターンを識別す
る場合を説明する。図4は、それを説明するためのフロ
ーチャートを表した図である。
【0027】一文字毎の領域として切り出された入力文
字パターン(ステップS1)は、前処理部1−2へ送ら
れる。前処理部1−2は入力文字パターンの位置と大き
さの正規化を行う(ステップS2)。前処理によって得
られたN×Nメッシュの正規化文字パターン(ステップ
S3)は、特徴抽出部1−3の文字パターン分割部1−
3−1へ送られる。文字パターン分割部1−3−1は正
規化文字パターンをK個の粗いメッシュ領域、例えば正
方形のメッシュ領域に等分割する(ステップS4)。メ
ッシュ分割された文字パターンの各々のメッシュにおい
て特徴値を算出するため、メッシュ分割された文字パタ
ーンは画素検出部1−3−2へ送られる(ステップS
5)。
【0028】各メッシュにおける特徴値算出の具体的な
処理フローを図5に示す。画素検出部1−3−2は、メ
ッシュ分割された文字パターンにおける各メッシュ領域
内の画素を検出する(ステップS5−1)。検出画素が
白画素の場合(ステップS5−2)、文字パターンを白
画素連結長計測部1−3−3に送り、白画素数のカウン
タを1増やす(ステップS5−3)。次に、検出された
白画素に対して、方向寄与度を求める処理を行う(ステ
ップS5−4)。
【0029】各画素における方向寄与度を算出する具体
的な処理フローを図6に示す。白画素連結長計測部1−
3−3は、検出画素を基準点とし(ステップS5−4−
1)、各方向に触手を伸ばし隣接した画素を検出する
(ステップS5−4−2)。走査方向に隣接した画素が
白の場合、連結長のカウンタを1増やし(ステップS5
−4−3)、新たに隣接画素を基準点とし(ステップS
5−4−4)、走査処理を繰り返す。なお走査処理は、
検出画素が存在するブロック内の画素に限られることな
く、正規化文字パターン全体に対して行われる。隣接画
素が黒画素または隣接画素が存在しない場合、走査を終
了する(ステップS5−4−5)。以上の処理を全8方
向について行う(ステップS5−4−6)。得られた全
8方向の白画素連結長は方向寄与度算出部1−3−4へ
送られる。
【0030】方向寄与度算出部1−3−4は、各白画素
において求められた8方向の白画素連結長から、例えば
単純和または二乗和の平方根などを用いて白画素連結長
累積値を求める(ステップS5−4−7)。各方向の白
画素連結長を白画素連結長累積値によって除算すること
により方向寄与度を求める(ステップS5−4−8)。
各白画素の方向寄与度fは、 f=(α1,α2,α3,α4,α5,α6,α7,α
8) なる8次元ベクトルで表される。ここで、α1,α2,
…,α8はそれぞれ、8方向の方向寄与度成分で、該白
画素から8方向に触手を伸ばし各方向別に得られる白画
素連結長li(i=1,2,…,8)を用いて、例とし
て白画素連結長累積値として二乗和の平方根を用いた場
合、 αi=li/√(Σj=1 8lj2) で表される。
【0031】このようにして求められる方向寄与度fを
各メッシュ領域内の全白画素について求め各方向毎に累
積する(ステップS5−5)。累積した方向寄与度の値
と白画素数は特徴値算出部1−3−5へ送られる。
【0032】特徴値算出部1−3−5は、累積した方向
寄与度の値を各メッシュ領域内の白画素の数によって平
均化し各メッシュにおける特徴値を算出する(ステップ
S5−6)。第k番目(1、2、…、k、…、K)のメ
ッシュ領域において得られる特徴値fkは、 fk=(αk1,αk2,…,αk8) で表される。ここで、αk1,αk2,…,αk8は、
第k番目のメッシュ領域内に存在する全ての白画素にお
ける方向寄与度ベクトルをそれぞれ方向成分別に累積し
た方向寄与度のベクトルの各要素を白画素の数によって
平均化した各要素である。
【0033】以上の処理を全てのメッシュ領域毎に行
う。したがって、文字パターンの特徴値Fは、 F=(f1,f2,…,fk,…,fK) で表される。
【0034】このようにして表される文字パターンの特
徴値Fの各要素の値を文字パターンの特徴として特徴テ
ーブルを作成する(ステップS6)。識別部1−4にお
いて、例えば従来までに知られている識別関数としてユ
ークリッド距離などの識別関数D(F)を求め、文字パ
ターンを識別する(ステップS7)。
【0035】ここで、識別関数は入力文字パターンの特
徴ベクトルと、あらかじめ蓄えらている特徴テーブルの
各文字種ごとの特徴ベクトル間で距離値の演算を行い、
距離値の一番小さい(関数によっては一番大きい)値を
とった文字を候補文字として出力する(ステップS
8)。
【0036】入力文字パターンの特徴ベクトルをF=
(f1,f2,…,fk,…,fK)、特徴テーブルの
各文字i(1≦i≦M)の特徴ベクトルをSi=(si
1,si2,…,siK)とすると、例えばユークリッ
ド距離の場合、i=1〜Mまでの字種の間で、 D(F,Si)=√(Σj=1 K(fj−sij)2) の計算を行い、一番小さい値を取ったiの字種を正解文
字パターンとして出力する。
【0037】図7に文字パターンを粗い正方形のK個の
メッシュ領域7−1,7−2,…,7−k,…,7−K
に分割した場合の図を示す。
【0038】図8に、文字パターンの白点連結長を求め
るために触手を伸ばす方向として、45°間隔の8方向
8−1,8−2,…,8−8とした場合を示す。
【0039】図9は、図7の第k番目のメッシュ領域7
−kの白点において、方向寄与度を求めるために、8方
向に触手を伸ばして白点連結長を求める様子を示す。
【0040】[実施形態例2]次に、本発明のうち白画
素とともに黒画素にも着目して処理する第2の実施形態
例を説明する。
【0041】図10は、本発明の文字認識方法における
一実施形態例を説明する構成図である。ここで、10−
1は入力文字パターン、10−2は前処理部、10−3
は特徴抽出部、10−4は識別処理部、10−5は特徴
辞書テーブル、10−6は識別結果である。
【0042】前処理部10−2は、例えば従来までに知
られている位置の正規化処理法を用いて、入力文字パタ
ーン10−1の横幅及び縦幅を算出することにより入力
文字パターンの中心を算出し、該中心が文字枠の中心位
置にくるように入力文字パターン全体の平行移動処理を
行う。また、例えば従来までに知られている大きさの正
規化処理法を用いて、文字の横幅及び縦幅が文字枠横幅
及び縦幅の大きさと同じになるように入力文字パターン
の拡大/縮小処理を行う。
【0043】図11に、文字「各」において、前処理部
の正規化処理により入力文字パターンが正規化される例
を示す。図11−(a)は、入力文字パターン10−1
の例である。図11−(b)は、前処理部10−2にお
いて入力文字パターン10−1に対して位置と大きさの
正規化処理を行った後の文字パターンである。
【0044】特徴抽出部10−3は、本発明の主要部を
なすもので、前処理部10−2において正規化処理をさ
れた文字パターンを入力し、該文字パターンを粗いメッ
シュ領域に分割し、各メッシュ領域内の黒画素について
あらかじめ定めた複数方向、例えば8方向の場合には0
°、45°、90°、135°、180°、225°、
270°、315°の8方向に触手を伸ばし、各方向に
連結する黒画素の画素数を計数し、該黒画素の方向寄与
度(特願昭56−46659号)を求める処理と、各メ
ッシュ領域内の白画素についてあらかじめ定めた複数方
向に触手を伸ばし、各方向に連結する白画素の画素数を
計数し、該白画素の方向寄与度を求める処理を行う。
【0045】図12に、該特徴抽出部10−3を実施す
る装置の構成の一例であるブロック図を示す。ここで1
0−3−1は文字パターンを複数の粗いメッシュ領域に
分割する文字パターン分割部、10−3−2は、メッシ
ュ領域内に存在する画素を検出し、白か黒かを判定する
画素検出部、10−3−3は各メッシュ領域内の黒画素
において、複数方向(例えば8方向の場合には0°、4
5°、90°、135°、180°、225°、275
°、315°の8方向)に触手を伸ばして、各方向別に
黒画素の連結長を求める黒画素連結長計測部、10−3
−4は黒画素連結長から該黒画素の文字部の各方向成分
別の分布状況を表す方向寄与度の値を算出する黒画素方
向寄与度算出部、10−3−5は、該方向寄与度の値を
各メッシュ領域内の各黒画素毎に計数した値を当該文字
パターンにおける文字部に関する特徴とする黒画素特徴
値算出部である。10−3−6は各メッシュ領域内の白
画素において、複数方向(例えば8方向の場合には0
°、45°、90°、135°、180°、225°、
275°、315°の8方向)に触手を伸ばして、各方
向別に白画素の連結長を求める白画素連結長計測部、1
0−3−7は白画素連結長から該白画素の背景部の各方
向成分別の分布状況を表す方向寄与度の値を算出する白
画素方向寄与度算出部、10−3−8は、該方向寄与度
の値を各メッシュ領域内の各白画素毎に計数した値を当
該文字パターンにおける背景部に関する特徴とする白画
素特徴値算出部である。
【0046】識別部10−4は、特徴抽出部10−3に
よって得られた白画素の方向寄与度の値と、黒画素の方
向寄与度の値をもとに文字パターンを識別するための特
徴テーブルを作成し、該特徴テーブルをもとに、すでに
蓄えておいた各文字の特徴辞書テーブル10−5と文字
パターンの1文字毎に白画素の方向寄与度と黒画素の方
向寄与度の値の両方を用いてマッチングをとり、文字パ
ターンの識別を行う。
【0047】また、本発明の第2の実施形態例による文
字認識方法の具体例として、文字パターンを粗いメッシ
ュ領域に分割し、各メッシュ領域内の白画素について8
方向(0°、45°、90°、135°、180°、2
25°、270°、315°の8方向でそれぞれ1、
2、3、4、5、6、7、8の番号を付ける)に触手を
伸ばし、黒画素と白画素の方向寄与度を求め、文字パタ
ーンを識別する場合を説明する。図13はそれを説明す
るためのフローチャートを表した図である。
【0048】一文字毎の領域として切り出された入力文
字パターン(ステップP11)は前処理部10−2へ送
られる。前処理部10−2は入力文字パターンの位置と
大きさの正規化を行う(ステップP12)。前処理によ
って得られたN×Nメッシュの正規化文字パターン(ス
テップP13)は特徴抽出部10−3の文字パターン分
割部10−3−1へ送られる。文字パターン分割部10
−3−1は正規化文字パターンをK個の粗いメッシュ領
域、例えば正方形のメッシュ領域に等分割する(ステッ
プP14)。メッシュ分割された文字パターンの各々の
メッシュにおいて特徴値を算出するため、メッシュ分割
された文字パターンの各々のメッシュにおいて特徴値を
算出するため、メッシュ分割された文字パターンは画素
検出部10−3−2へ送られる(ステップP15)。
【0049】各メッシュにおける特徴値算出の具体的な
処理フローを図14に示す。画素検出部10−3−2
は、メッシュ分割された文字パターンにおける各メッシ
ュ領域内の画素を検出する(ステップP15−1)。画
素の判定を行い、検出画素が黒画素の場合(ステップP
15−2)、文字パターンを黒画素連結長計測部10−
3−3に送り、黒画素数のカウンタを1増やす(ステッ
プP15−3)。次に検出された黒画素に対して、黒画
素方向寄与度を求める処理を行う(ステップP15−
4)。なお、検出画素が白画素の場合の処理については
後述する。
【0050】検出画素が黒画素の場合における黒画素方
向寄与度を算出する具体的な処理フローを図15に示
す。検出画素を基準点とし(ステップP15−4−
1)、各方向に触手も伸ばし隣接した画素を検出する
(ステップP15−4−2)。走査方向に隣接した画素
が黒の場合、連結長のカウンタを1増やし(ステップP
15−4−3)、新たに隣接画素を基準点とし(ステッ
プP15−4−4)、走査処理を繰り返す。なお走査処
理は、検出画素が存在するブロック内の画素に限られる
ことなく、正規化文字パターン全体に対して行われる。
隣接画素が白画素または隣接画素が存在しない場合、走
査を終了する(ステップP15−4−5)。以上の処理
を全8方向について行う(ステップP15−4−6)。
得られた全8方向の黒画素連結長は黒画素方向寄与度算
出部10−3−4へ送られる。黒画素方向寄与度算出部
10−3−4は、各黒画素において求められた8方向の
黒画素連結長から、例えば単純和または二乗和の平方根
などを用いて黒画素連結長累積値を求める(ステップP
15−4−7)。各方向の黒画素連結長を黒画素連結長
累積値によって除算することにより方向寄与度を求める
(ステップP15−4−8)。
【0051】各黒画素の方向寄与度fbは、 fb=(α1,α2,α3,α4,α5,α6,α7,
α8) なる8次元ベクトルで表される。ここで、α1,α2,
…,α8はそれぞれ、8方向の方向寄与度成分で、該白
画素から8方向に触手を伸ばし各方向別に得られる黒画
素連結長lbi(i=1,2,…,8)を用いて、例と
して黒画素連結長累積値として二乗和の平方根を用いた
場合、 αi=li/√(Σj=1 8b2) で表される。
【0052】このようにして求められる方向寄与度fb
を各メッシュ領域内の全黒画素について求め各方向毎に
累積する(ステップP15−5)。累積した方向寄与度
の値と黒画素数は黒画素特徴値算出部10−3−5へ送
られる。
【0053】また検出画素が白画素の場合(ステップP
15−2)、文字パターンを白画素連結長計測部10−
3−6に送り、白画素数のカウンタを1増やす(ステッ
プP15−6)。次に検出された白画素に対して、白画
素方向寄与度を求める処理を行う(ステップP15−
7)。
【0054】検出画素が白画素の場合における白画素方
向寄与度を算出する具体的な処理フローを図16に示
す。検出画素を基準点とし(ステップP15−7−
1)、各方向に触手を伸ばし隣接した画素を検出する
(ステップP15−7−2)。走査方向に隣接した画素
が白の場合、連結長のカウンタを1増やし(ステップP
15−7−3)、新たに隣接画素を基準点とし(ステッ
プP15−7−4)、走査処理を繰り返す。なお走査処
理は、検出画素が存在するブロック内の画素に限られる
ことなく、正規化文字パターン全体に対して行われる。
隣接画素が黒画素または隣接画素が存在しない場合、走
査を終了する(ステップP15−7−5)。以上の処理
を全8方向について行う(ステップP15−7−6)。
得られた全8方向の白画素連結長は白画素方向寄与度算
出部10−3−7へ送られる。白画素方向寄与度算出部
10−3−7は、各白画素において求められた8方向の
白画素連結長から、例えば単純和または二乗和の平方根
などを用いて白画素連結長累積値を求める(ステップP
15−7−7)。各方向の白画素連結長を白画素連結長
累積値によって除算することにより方向寄与度を求める
(ステップP15−7−8)。
【0055】各白画素の方向寄与度fwは、 fw=(β1,β2,β3,β4,β5,β6,β7,
β8) なる8次元ベクトルで表される。ここで、β1,β2,
…,β8はそれぞれ、8方向の方向寄与度成分で、該白
画素から8方向に触手を伸ばし各方向別に得られる白画
素連結長lwi(i=1,2,…,8)を用いて、例と
して白画素連結長累積値として二乗和の平方根を用いた
場合、 βi=li/√(Σj=1 8w2) で表される。
【0056】このようにして求められる方向寄与度fw
を各メッシュ領域内の全白画素について求め各方向毎に
累積する(ステップP15−8)。累積した方向寄与度
の値と白画素数は白画素特徴値算出部10−3−8へ送
られる。
【0057】黒画素特徴値算出部10−3−5は、累積
した方向寄与度の値を各メッシュ領域内の黒画素の数に
よって平均化し各メッシュにおける黒画素に対する特徴
値を算出する(ステップP15−9)。第k番目(1、
2、…、k、…、K)のメッシュ領域においてえられる
黒画素に対する特徴値fbkは、 fbk=(αk1,αk2,…,αk8) で表される。ここで、αk1,αk2,…,αk8は、
第k番目のメッシュ領域内に存在する全ての黒画素にお
ける方向寄与度ベクトルをそれぞれ方向成分別に累積し
た方向寄与度のベクトルの各要素を黒画素の数によって
平均化した各要素である。
【0058】白画素特徴値算出部10−3−8は、累積
した方向寄与度の値を各メッシュ領域内の白画素の数に
よって平均化し各メッシュにおける白画素に対する特徴
値を算出する(ステップP15−10)。第k番目
(1、2、…、k、…、K)のメッシュ領域においてえ
られる白画素に対する特徴値fwkは、 fwk=(βk1,βk2,…,βk8) で表される。ここで、βk1,βk2,…,βk8は、
第k番目のメッシュ領域内に存在する全ての白画素にお
ける方向寄与度ベクトルをそれぞれ方向成分別に累積し
た方向寄与度のベクトルの各要素を黒画素の数によって
平均化した各要素である。
【0059】それぞれ算出された黒画素特徴値fbkと
白画素特徴値fwkを合わせることにより、各メッシュ
における特徴値がえられ、出力される(ステップP15
−11)。
【0060】したがって、第k番目のメッシュ領域にお
いて得られる特徴値fkは、 fk=(αk1,αk2,…,αk8,βk1,βk2,…,βk8) =(fbk,fwk) なる16次元ベクトルで表される。
【0061】以上の処理を全てのメッシュ領域毎に行う
ことにより文字パターンからの特徴値Fが得られる。し
たがって、文字パターンの特徴値Fは、 F=(fb1,fw1,fb2,fw2,…,fbk,fwk,…,fbK, fwK) =(f1,f2,…,fk,…,fK) で表される。
【0062】このようにして表される文字パターンの特
徴値Fの各要素の値を文字パターンの特徴として特徴テ
ーブルを作成する(ステップP16)。識別部10−4
において、例えば従来までに知られている識別関数とし
てユークリッド距離などの識別関数D(F)を求め、文
字パターンを識別する(ステップP17)。
【0063】ここで、識別関数は入力文字パターンの特
徴ベクトルと、あらかじめ蓄えらている特徴テーブルの
各文字種ごとの特徴ベクトル間で距離値の演算を行い、
距離値の一番小さい(関数によっては一番大きい)値を
とった文字を候補文字として出力する(ステップP1
8)。
【0064】入力文字パターンの特徴ベクトルをF=
(f1,f2,…,fk,…,fK)、特徴テーブルの
各文字i(1≦i≦M)の特徴ベクトルをSi=(si
1,si2,…,siK)とすると、例えばユークリッ
ド距離の場合、i=1〜Mまでの字種の間で、 D(F,Si)=√(Σj=1 K(fj−sij)2) の計算を行い、一番小さい値を取ったiの字種を正解文
字パターンとして出力する。
【0065】図17に文字パターンを粗い正方形のK個
のメッシュ領域17−1,17−2,…,17−k,
…,17−Kに分割した場合の図を示す。
【0066】図18に、文字パターンの黒画素連結長及
び白画素連結長を求めるために触手を伸ばす方向とし
て、8方向18−1,18−2,…,18−8にした場
合を示す。
【0067】図19は、図17の第k番目のメッシュ領
域17−kの黒画素において、方向寄与度を求めるため
に、8方向に触手を伸ばして黒画素連結長を求める様子
を示す。
【0068】図20は、図17の第k番目のメッシュ領
域17−kの白画素において、方向寄与度を求めるため
に、8方向に触手を伸ばして白画素連結長を求める様子
を示す。
【0069】特徴辞書テーブルに登録した学習データと
しては印刷活字20フォント3830カテゴリ、評価デ
ータとしては実際のビデオデータから切り出した約34
00パターンを用い、識別にはユークリッド距離を用
い、特徴抽出では各々文字パターンを8×8の矩形また
は8方向・8区間に分割して認識実験を行った結果によ
ると、ノイズが少ない文字パターンの識別する場合で
は、輪郭劣化文字に対してより高い認識率が得られるこ
と、及び背景部からも特徴抽出することで文字線のみか
らの抽出より安定して高い認識率が得られることが分か
った。また、実データでは背景にノイズ成分が含まれる
場合が多いため、ノイズの多い文字パターンに対する評
価も行った結果、ノイズによる認識率の低下が押さえら
れることが分かった。
【0070】なお、第1の実施形態例において、白画素
に代えて黒画素について連結長の計測を行い、方向寄与
度を算出し、特徴値を算出して、この特徴値を用いて文
字パターンの認識を行うことが同様にしてできる。これ
により、文字線の傾き角度や接続関係などの文字に関す
る二次元的な構造情報が得られ、文字種間の構造の違い
を強調することが可能になる。したがって、文字種が多
く、かつ文字線の位置ずれや輪郭部の画質が劣化した文
字対象でも認識できることが可能となる。
【0071】また、各実施形態例において、図1、図
3、あるいは図10、図12で示した各部の一部もしく
は全部を、コンピュータを用いて機能させることができ
ること、あるいは、図4、図5、図6、あるいは図1
3、図14、図15、図16で示した処理の手順をコン
ピュータで実行させることができることは言うまでもな
く、コンピュータをその各部として機能させるためのプ
ログラム、あるいは、コンピュータでその処理の手順を
実行させるためのプログラムを、そのコンピュータが読
み取り可能な記録媒体、例えば、FD(フロッピーディ
スク)や、MO、ROM、メモリカード、CD、DV
D、リムーバブルディスクなどに記録して提供し、配布
することが可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明1,4,7
によれば、白画素の方向寄与度の値を用いるようにした
ので、文字線間の相対的な間隔や文字線の配置関係など
の二次元的な構造情報が得られ、文字種間の構造の違い
を表すことができる。また文字線の位置が変化に対し、
背景部の位置や形状の変化は少ないため、文字線の位置
変化に対する耐性を得ることができる。また、一般に文
字線を構成する黒画素より背景を構成する白画素の方が
多いため、画質劣化による文字線の輪郭形状の変化した
際にも、その影響を受けにくくなる。
【0073】本発明2,5,7によれば、黒画素の方向
寄与度の値を用いるようにしたので、文字線の傾き角度
や接続関係などの文字に関する二次元的な構造情報が得
られ、文字種間の構造の違いを強調することが可能にな
る。
【0074】本発明3,6,7によれば、白画素の方向
寄与度の値と黒画素の方向寄与度の値の両方を用いるよ
うにしたので、本発明1,4,7の効果に加えて、本発
明2,5,7の効果が補完され、文字種が多く、かつ文
字線の位置ずれや輪郭部の画質が劣化した文字対象でも
より一層うまく認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態例による文字認識装置
を示す構成図である。
【図2】(a),(b)は、上記第1の実施形態例での
前処理部における前処理の様子を示す図である。
【図3】上記第1の実施形態例における特徴抽出部を実
施する装置の構成の一例を表すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態例による文字認識方法
の処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】上記第1の実施形態例における特徴値算出の処
理を説明するためのフローチャートである。
【図6】上記特徴値算出の処理における方向寄与度算出
の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】上記第1の実施形態例における特徴抽出部およ
び特徴抽出処理における文字パターンを粗いメッシュ領
域に分割する様子を示す図である。
【図8】上記第1の実施形態例における特徴抽出部およ
び特徴抽出処理において白点連結長を求めるために触手
を伸ばす方向を、8方向にした場合を示す図である。
【図9】上記第1の実施形態例における特徴抽出部およ
び特徴抽出処理において白点連結長を求める様子を示す
図である。
【図10】本発明の第2の実施形態例による文字認識装
置を示す構成図である。
【図11】(a),(b)は、上記第2の実施形態例に
よる前処理部における前処理の様子を示す図である。
【図12】上記第2の実施形態例における特徴抽出部を
実施する装置の構成の一例を表すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施形態例による文字認識方
法の処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】上記第2の実施形態例における特徴値算出の
処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】上記特徴値算出の処理における黒画素方向寄
与度算出の処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図16】上記特徴値算出の処理における白画素方向寄
与度算出の処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図17】上記特徴抽出部および上記特徴値算出の処理
における文字パターンを粗いメッシュ領域に分割する様
子を示す図である。
【図18】上記特徴抽出部および上記特徴値算出の処理
において白画素連結長を求めるために触手を伸ばす方向
を、8方向にした場合を示す図である。
【図19】上記特徴抽出部および上記特徴値算出の処理
において黒画素連結長を求める様子を示す図である。
【図20】上記特徴抽出部および上記特徴値算出の処理
において白画素連結長を求める様子を示す図である。
【符号の説明】
1−1…入力文字パターン 1−2…前処理部 1−3…特徴抽出部 1−3−1…文字パターン分割部 1−3−2…画素検出部 1−3−3…白画素連結長計測部 1−3−4…方向寄与度算出部 1−3−5…特徴値算出部 1−4…識別部 1−5…特徴辞書テーブル 1−6…識別結果 10−1…入力文字パターン 10−2…前処理部 10−3…特徴抽出部 10−3−1…文字パターン分割部 10−3−2…画素検出部 10−3−3…黒画素連結長計測部 10−3−4…黒画素方向寄与度算出部 10−3−5…黒画素特徴値算出部 10−3−6…白画素連結長計測部 10−3−7…白画素方向寄与度算出部 10−3−8…白画素特徴値算出部 10−4…識別部 10−5…特徴辞書テーブル 10−6…識別結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉村 利明 東京都新宿区西新宿3丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5B064 AB02 BA01 CA09 CA11 DC28 DC39

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、当該文字パターンを一文字毎の領域に分
    割する処理を行い、 該分割された領域毎に文字の位置及び大きさについて正
    規化処理を行い、 該正規化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分
    割する処理を行い、 該分割された各メッシュ領域内に存在する白画素を開始
    点として該白画素から複数の方向毎に隣接する白画素の
    連接数を計数する処理を行い、 該計数結果を累積して該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することにより求められる値を方向寄与度とす
    る処理を行い、 該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測する処理
    を行い、 該各メッシュ領域内の白画素数で平均化することで特徴
    値を算出する処理を行い、 該特徴値を用いて当該文字パターンを認識する処理を行
    うことを特徴とする文字パターン認識方法。
  2. 【請求項2】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、当該文字パターンを一文字毎の領域に分
    割する処理を行い、 該分割された領域毎に文字の位置及び大きさについて正
    規化処理を行い、 該正規化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分
    割する処理を行い、 該分割された各メッシュ領域内に存在する黒画素を開始
    点として該黒画素から複数の方向毎に隣接する黒画素の
    連接数を計数する処理を行い、 該計数結果を累積して該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することにより求められる値を方向寄与度とす
    る処理を行い、 該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測する処理
    を行い、 該各メッシュ領域内の黒画素数で平均化することで特徴
    値を算出する処理を行い、 該特徴値を用いて当該文字パターンを認識する処理を行
    うことを特徴とする文字パターン認識方法。
  3. 【請求項3】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、当該文字パターンを一文字毎の領域に分
    割する処理を行い、 該分割された領域毎に文字の位置及び大きさについて正
    規化処理を行い、 該正規化された文字の文字パターンをメッシュ領域に分
    割する処理を行い、 該分割された各メッシュ領域内に存在する黒画素を開始
    点として該黒画素から複数の方向毎に隣接する黒画素の
    連接数を計数する処理を行い、 該計数結果を累積して該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することにより求められる値を黒画素方向寄与
    度とする処理を行い、 該分割された各メッシュ領域内に存在する各白画素を開
    始点として該白画素から複数の方向毎に隣接する白画素
    の連接数を計数する処理を行い、 該計数結果を累積して該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することにより求められる値を白画素方向寄与
    度とする処理を行い、 該黒画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測す
    る処理を行い、 該各メッシュ領域内の黒画素数で平均化することで黒画
    素特徴値を算出する処理を行い、 該白画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測す
    る処理を行い、 該各メッシュ領域内の白画素数で平均化することで白画
    素特徴値を算出する処理を行い、 該黒画素特徴値と該白画素特徴値を特徴値として用いて
    当該文字パターンを認識する処理を行うことを特徴とす
    る文字パターン認識方法。
  4. 【請求項4】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、該文字パターンを一文字毎の領域に分割
    する処理と、文字の位置及び大きさについて正規化処理
    とを行う前処理部と、 該前処理部によって得られた文字パターンに対してメッ
    シュ領域に分割する文字パターン分割部と、 該分割された各メッシュ領域内に存在する各白画素につ
    いて該白画素から複数の方向毎に近接する白画素の連接
    数を計数する画素連接長計測部と、 該計数結果を累積し、該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することに求められる値を方向寄与度とする方
    向寄与度算出部と、 該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測し、該各
    メッシュ領域内の白画素数で平均化して特徴値する特徴
    値算出部と、 該特徴値を用いて当該文字パターンを認識する識別部と
    を、 有することを特徴とする文字パターン認識装置。
  5. 【請求項5】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、該文字パターンを一文字毎の領域に分割
    する処理と、文字の位置及び大きさについて正規化処理
    とを行う前処理部と、 該前処理部によって得られた文字パターンに対してメッ
    シュ領域に分割する文字パターン分割部と、 該分割された各メッシュ領域内に存在する各黒画素につ
    いて該黒画素から複数の方向毎に近接する黒画素の連接
    数を計数する画素連接長計測部と、 該計数結果を累積し、該累積値により該方向毎の連接数
    を平均化することに求められる値を方向寄与度とする方
    向寄与度算出部と、 該方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測し、該各
    メッシュ領域内の黒画素数で平均化して特徴値する特徴
    値算出部と、 該特徴値を用いて当該文字パターンを認識する識別部と
    を、 有することを特徴とする文字パターン認識装置。
  6. 【請求項6】 黒画素と白画素に二値化された文字パタ
    ーンに対して、該文字パターンを一文字毎の領域に分割
    する処理と、文字の位置及び大きさについて正規化処理
    とを行う前処理部と、 該前処理部によって得られた文字パターンに対してメッ
    シュ領域に分割する文字パターン分割部と、 該分割された各メッシュ領域内に存在する各黒画素につ
    いて該黒画素から複数の方向毎に近接する黒画素の連接
    数を計数する黒画素連接長計測部と、 該黒画素連接長計測部の計数結果を累積し、該累積値に
    より該方向毎の連接数を平均化することに求められる値
    を黒画素方向寄与度とする黒画素方向寄与度算出部と、 該黒画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測
    し、該各メッシュ領域内の黒画素数で平均化して黒画素
    特徴値する黒画素特徴値算出部と、 該分割された各メッシュ領域内に存在する各白画素につ
    いて該白画素から複数の方向毎に近接する白画素の連接
    数を計数する白画素連接長計測部と、 該白画素連接長計測部の計数結果を累積し、該累積値に
    より該方向毎の連接数を平均化することに求められる値
    を白画素方向寄与度とする白画素方向寄与度算出部と、 該白画素方向寄与度の値を該各メッシュ領域毎に計測
    し、該各メッシュ領域内の白画素数で平均化して白画素
    特徴値する白画素特徴値算出部と、 該黒画素特徴値と該白画素特徴値を特徴値として用いて
    当該文字パターンを認識する識別部とを、 有することを特徴とする文字パターン認識装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項3までのいずれかに
    記載の文字パターン認識方法における処理をコンピュー
    タに実行させるためのプログラムを、該コンピュータが
    読み取り可能な記録媒体に記録したことを特徴とする文
    字パターン認識方法を記録した記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108205685A (zh) * 2017-11-22 2018-06-26 深圳市商汤科技有限公司 视频分类方法、视频分类装置及电子设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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