JP2000065668A - 圧力及び差圧伝送器の自動校正装置 - Google Patents

圧力及び差圧伝送器の自動校正装置

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JP2000065668A
JP2000065668A JP10237184A JP23718498A JP2000065668A JP 2000065668 A JP2000065668 A JP 2000065668A JP 10237184 A JP10237184 A JP 10237184A JP 23718498 A JP23718498 A JP 23718498A JP 2000065668 A JP2000065668 A JP 2000065668A
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calibration
calibrated
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Tatsuo Kagifuku
辰緒 鍵福
Yorimasa Endo
順政 遠藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】校正試験用機器を機能別にユニット化すると共
に共用及び自動化して、校正作業の簡易化と校正時間の
短縮及び高い測定精度の圧力及び差圧伝送器の自動校正
装置を提供する。 【解決手段】請求項1記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置18は、校正流体の加圧器19と前記校
正流体の圧力調節及び被校正計器1の特性測定を行う圧
力調節器20と前記圧力調節器20を制御する圧力制御器21
とからなり、前記被校正計器1における測定レンジまた
は被測定物に応じて校正流体を液体または気体に使い分
けると共に、異なる種類の校正流体に対して圧力制御器
21を共用化したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種プラントの計
装系における計器に対する校正試験を行う圧力及び差圧
伝送器の自動校正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等の各種プラントの計装系
に使用されている圧力及び差圧伝送器については、プラ
ントの定期検査毎に計装機器の保守点検として校正試験
を行っている。この校正試験方法は、圧力及び差圧伝送
器の種類によって、それぞれの系統におけ各種弁の操作
や作業手順は異なるが、いずれも、被校正計器である圧
力及び差圧伝送器に対して複数点の基準圧力を印加し、
この基準圧力値と被校正計器により測定された測定値と
を比較してその誤差を算出する。
【0003】この結果から、前記測定誤差が許容値を外
れている場合には、被校正計器の調整を行って許容精度
になるように校正する。また、被校正計器に対して調整
を行っても許容誤差範囲内に入らない場合には、当該被
校正計器に何らかの異常があるものとして、不良部品の
特定と修理または正常計器との交換を実施する。
【0004】従来の圧力及び差圧伝送器の校正試験につ
いては、図6のブロック構成図を示すように、圧力及び
差圧伝送器である被校正計器1は、計装ラック2内にて
計装配管3,3の間に計器元弁4と均圧弁5を介して接
続され、さらに、テスト弁6が設けられている。また、
前記計装ラック2における計装配管3は、一般に計測誤
差を少なくする観点から短くされており、従って、被校
正計器1の校正試験は計装ラック2の設置されているプ
ラント現場にて行われる。
【0005】この校正試験用機器としては、基準圧力器
7と電圧測定器8、校正流体の水タンク9と接続した加
圧ポンプ10または窒素ガスボンベ11、及び圧力調節弁12
と校正試験時に使用するフレキシブル配管13、さらに、
フレキシブル配管13等と被校正計器1の周りに水張りを
行うための水張りポンプ14等が必要であった。また、被
校正計器1による測定値は、計装ラック2に設けられた
端子台15から、仮配線16により基準抵抗17を介して取り
出して、電圧測定器8において計測するようにしてい
る。
【0006】これらの校正試験用機器及び付属品は、前
記被校正計器1の設置現場まで持ち込み、校正試験のた
めにセットアップすると共に、試験員が手動で前記圧力
調節弁12を操作して、校正流体の圧力が目標値になるよ
うに調整する。これにより、基準圧力器7における基準
圧力値と、被校正計器1の出力信号である測定値を読み
取り、前記基準圧力値を基準として誤差を求めて、この
時の誤差が許容範囲内かどうかを予め定めた複数の校正
点毎に順次確認をする。
【0007】また、前記校正試験用機器を、基準圧力器
7と電圧測定器8、及び圧力調節弁12と圧力調節弁用制
御アンプ18とで構成し、この圧力調節弁用制御アンプ18
においては、前記圧力調節弁12の出力圧力をフィードバ
ックして、圧力調節弁12により予め定めた校正点毎に基
準圧力器7の出力する基準値が、前記校正点毎の目標値
となるようにする比較制御を自動で行うものもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の圧力及
び差圧伝送器に対する校正試験においては、問題点とし
て次のものがあった。 (1)被校正計器1である圧力及び差圧伝送器の校正試
験を、その設置現場で実施するためには、当該被校正計
器1の周辺に校正試験用機器を持ち込み設置するが、こ
れらの校正試験用機器が大きいことから搬送に難点があ
った。
【0009】(2)被校正計器1の近傍に広い校正試験
用機器の設置場所を要する。 (3)校正試験に際して、被校正計器1周りの配管等の
水抜きと、エアーブロー等で、校正試験前後の準備及び
片付け作業に要する時間が多くかかる。 (4)校正試験で被校正計器1に基準圧力を印加する時
に、この圧力設定を試験員が手動で圧力調節弁12を操作
して行うために作業時間がかかる。
【0010】(5)校正試験結果の記録と誤差演算は、
それぞれ被校正計器1の設置現場近くで行うが、一般に
現場は周囲が狭い場所であることから作業時間がかか
る。また、原子力プラントで放射線管理区域の場合に
は、試験員の被曝防止について考慮する必要がある。
【0011】(6)圧力及び差圧伝送器では、測定取り
出し点と、圧力及び差圧伝送器が設置されている点にて
水頭差がある場合には、この水頭差の測定と共に測定レ
ンジに水頭差を加えた補正をする。このために、補正後
の値で各校正点を算出する必要があり、これに長い時間
を要することになる。 (7)被校正計器1が絞り式の流量計の場合には、流量
は差圧の平方根に比例するために、各校正点も線形でな
く2乗特性のポイントとなることから、それぞれの校正
点の算出等に時間がかかる。
【0012】(8)測定レンジが水位計のように比較的
圧力が低い場合(例:測定レンジ=約1,000 〜5,000 mm
2 Oの場合は、計器精度±0.2 %が水頭差で2〜10mm
2Oに相当する)には、水で校正試験を行うと0点付
近の制御が困難である。また、この時に配管内に圧縮性
である空気が混入されると、この気相部で圧力が緩衝さ
れて測定精度が低下する悪影響が生じることから、現状
では、低圧に対しては校正流体に空気や窒素ガス等の気
体を使用している。
【0013】なお、圧力が高い場合でも、比較的扱い易
い校正流体である空気や窒素ガスの気体を使用している
が、実際に被校正計器1が測定する被測定物は水のこと
が多いことから、校正試験の都度に事前の水抜き及び事
後の水張り作業が必要となり時間がかかっていた。
【0014】(9)校正流体として空気や窒素ガスの気
体を使用した場合の圧力の封じ込めによる測定では、圧
力が安定せず高精度での測定はできないこと等から、計
器元弁4を閉じて均圧弁5とテスト弁6を開き、水抜き
後に前記均圧弁5を閉じて基準圧であるLOW側を大気
開放し、HIGH側に空気又は窒素ガス圧を印加して校
正試験を行っている。
【0015】(10)被校正計器1の測定レンジが高くな
れば、校正流体を水として校正試験を行っても水頭差に
よる誤差が測定レンジに比較して、影響が小さいために
高精度で測定することができる。
【0016】しかしながら、校正流体が空気又は窒素ガ
スの場合と、水の場合では校正試験に使用する用品が相
違するために、それぞれの用品準備と運搬及びセットア
ップ等が煩雑である。従って、現状では被校正計器1に
対しても、水抜き後に空気または窒素ガス圧をテスト弁
6から印加して校正試験を行っている。
【0017】(11)被校正計器1である差圧及び圧力伝
送器の校正試験は、プラント現場の計装ラック2の近く
で実施するために、被校正計器1からの出力信号を取り
出す必要がある。しかしながら、計器電源は別途図示し
ない制御盤から供給されている。このために、計装ラッ
ク2に設けられた端子台15の端子を外し、基準抵抗17を
回路に接続すると共に、被校正計器1の出力信号を取り
出す仮配線16が必要であった。
【0018】(12)校正試験の測定結果は、その場でデ
ータ評価を行い、被校正計器1の許容差を越えるもの
は、計器調整及び再校正試験を行う必要がある。しか
し、データ評価は測定結果と当該被校正計器1の仕様を
比較して良否判断を行うが、設置現場での作業となるこ
とから時間がかかっていた。 (13)原子力プラントの場合に、被校正計器1の設置場
所によっては、校正試験に要する時間が長くなると、試
験員に対する放射線被曝が多くなる支障が起きる。
【0019】(14)被校正計器1については、過去の測
定データと比較することで、経年変化及び劣化等の診断
をある程度行うことができるが、これらは、校正試験終
了後に過去の測定データを取り寄せて評価を行い、この
結果から判断していた。 (15)校正試験の結果は、試験者の熟練度等により作業
技量のバラツキが生じ易いことから、高い測定精度が得
られ難い。
【0020】本発明の目的とするところは、校正試験用
機器を機能別にユニット化すると共に自動化して、校正
作業の簡易化と校正時間の短縮及び高い測定精度の圧力
及び差圧伝送器の自動校正装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る圧力及び差圧伝送器の自動校
正装置は、校正流体の加圧器と前記校正流体の圧力調節
及び被校正計器の特性測定を行う圧力調節器と前記圧力
調節器を制御する圧力制御器とからなり、前記被校正計
器における測定レンジまたは被測定物に応じて校正流体
を液体または気体に使い分けると共に、異なる種類の校
正流体に対して圧力制御器を共用化したことを特徴とす
る。
【0022】圧力及び差圧伝送器等の校正試験に際し、
被校正計器における測定レンジまたは被測定物に応じ
て、最適な校正流体として液体または気体を自動的に使
い分けると共に、この異なる種類の校正流体に対して圧
力制御器は共用で対応する。
【0023】請求項2記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、被校正計器の測定レンジまたは被測定物の種類に応
じて校正流体に液体または気体を使用するか判別すると
共に、前記校正流体に対応した圧力調節器の選択と制御
方式を切り替えることを特徴とする。圧力制御器は、被
校正計器の測定レンジまたは被測定物の種類に応じて、
校正流体に水または空気を使用するかの自動判別し、さ
らに、判別した校正流体に対応する圧力調節器の選択と
制御方式への切り替を自動的に行う。
【0024】請求項3記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力調節器
が、基準圧力の測定センサーと圧力制御のセンサーを共
用すると共に、被校正計器の測定レンジに応じて前記基
準圧力の測定センサーと圧力制御のセンサーとの使い分
けすることを特徴とする。圧力調節器における基準圧力
の測定センサーと圧力制御のセンサーは共用化されてい
るので、被校正計器の測定レンジに応じて使い分けする
ことができる。
【0025】請求項4記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1にて、圧力制御器が、
被校正計器の測定レンジより圧力センサユニットの測定
レンジを自動で選択または切り替え表示を行う機能を備
えたことを特徴とする。圧力制御器では、被校正計器の
測定レンジより圧力センサユニットの測定レンジを自動
で選択または切り替えて、この結果を表示して試験員に
報知する。
【0026】請求項5記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力調節器
が、校正流体の圧力が規定圧力以下になった時に校正流
体の基準圧力を大気圧にする圧力ローカット機能を備え
たことを特徴とする。圧力調節器においては、校正流体
の圧力が規定圧力以下になった時に、この低圧の大気圧
付近での圧力測定機能を安定させるために、圧力ローカ
ット機能により大気圧にする。
【0027】請求項6記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、予め得た圧力調節器と被校正計器間の配管長さにお
けるステップ応答時間により配管における圧力上下降時
間の変化率から前記配管長さの変化に伴う圧力の変動防
止機能を備えたことを特徴とする。圧力制御器は、複数
の被校正計器に対する校正試験に際して、各圧力調節器
と被校正計器間に接続した校正流体の配管長さにより圧
力上昇時のオーバーシュート、及び下降時のアンダーシ
ュートを防止する。
【0028】請求項7記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、予め校正試験に係る計装ラックや現場に取り付けら
れる圧力及び差圧伝送路における各種計器類の番号及び
校正試験に必要な情報を登録しておくと共に、この登録
計器類の中から所定の計器類を選択して校正試験を行う
機能を備えたことを特徴とする。
【0029】圧力制御器では、予め登録した校正試験に
係る計装ラックや現場に取り付けられる圧力及び差圧伝
送路における各種計器類の番号及び校正試験に必要な情
報から、前記登録された計器類の中から所定の計器類を
選択して校正試験を行う。
【0030】請求項8記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項7において、圧力制御器
が、計器校正データベースより校正試験に必要な計器仕
様情報等をダウンロードする機能と校正試験の結果を前
記計器校正データベースにアップロードする機能を備え
たことを特徴とする。圧力制御器はデータベースにおけ
る校正試験に必要な計器仕様情報等の計器校正データを
ダウンロードすると共に、校正試験後の測定結果等につ
いてアップロードする。
【0031】請求項9記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、校正試験の方法及び自動校正装置の取り扱いについ
て圧力制御器側の操作と計器校正に係わる作業要領及び
トラブルシューティングのガイダンス表示機能を備えた
ことを特徴とする。圧力制御器において、校正試験の方
法や自動校正装置の取り扱い、また、圧力制御器側の操
作と計器校正に係わる作業要領、さらに、トラブルシュ
ーティングのガイダンス等を表示して試験員に報知す
る。
【0032】請求項10記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、自動校正装
置が、被校正計器に係わる計器の仕様情報と当該計器が
プラントにおける測定ポイント及び配管系統図等の設計
図書を表示する機能を備えたことを特徴とする。自動校
正装置においては、試験員に対して、被校正計器に係わ
る計器の仕様情報と当該計器がプラントにおける測定ポ
イント、さらに、配管系統図等の設計図書の表示を行う
支援をする。
【0033】請求項11記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、校正点と測定データの取り込みに際して基準圧力の
測定値を切りの良い値に補正してアップロードすると共
に、被校正計器の測定値についても前記と同じ値だけ補
正を加えてアップロードする機能を備えたことを特徴と
する。
【0034】圧力制御器においては、校正点と測定デー
タの取り込みに際して、基準圧力の測定値を切りの良い
値に補正すると共に、被校正計器の測定値についても前
記と同じ値だけ補正を加えて、データベースへの取り込
み処理を容易にする。
【0035】請求項12記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力制御器
が、被校正計器の位置高さと圧力調節器における圧力セ
ンサーユニットの位置高さの差から前記圧力センサーユ
ニットと被校正計器に印加される圧力を補正処理する機
能を備えたことを特徴とする。圧力制御器では、被校正
計器の位置高さと、圧力調節器の圧力センサーユニット
の位置高さの差による圧力測定誤差の補正を行う。
【0036】請求項13記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項12において、圧力制御器
が、位置高さの補正処理について前記被校正計器の測定
レンジに対するヘッドの割合から被校正計器の精度に比
べて無視できない値の場合に補正値の入力を必要とする
メッセージの表示を行う機能を備えたことを特徴とす
る。
【0037】圧力制御器は、位置高さによる補正処理が
被校正計器の測定レンジに対するヘッドの割合から被校
正計器の精度に比べて必要とした場合に、前記補正値を
入力するメッセージを表示して試験員の支援をする。
【0038】請求項14記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、加圧器が、
自動校正装置全体のウォーミングアップで圧力調節器と
被校正計器間のエアー抜き時の余剰水の戻り配管を設け
たことを特徴とする。加圧器において校正流体である水
の消費量が少ない循環方式とすると共に、自動校正装置
全体のウォーミングアップによるエアー抜き時の余剰水
を戻り配管により回収する。
【0039】請求項15記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力調節器
が、校正流体が水の場合に圧力調節弁の大気開放側に吸
引ポンプまたはエジェクタを設けたことを特徴とする。
圧力調節器における余剰水の戻り路に、吸引ポンプまた
はエジェクタを設けたことにより、校正流体圧力が低い
零付近の下降応答性を速くできる。なお、エジェクタの
場合には、圧力調節器の停止時における零点流量を設定
しておくことで、安定した零制御を行うことができる。
【0040】請求項16記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力調節器
及び加圧器が、外部と連結する校正流体配管及びドレン
配管等との接続部を着脱が簡便な接続プラグ等としたこ
とを特徴とする。校正試験に際して圧力調節器及び加圧
器等とのセットアップが、迅速で容易に行うことができ
る。
【0041】請求項17記載の発明に係る圧力及び差圧伝
送器の自動校正装置は、請求項1において、圧力調節器
が、通常圧力領域制御用の圧力調節弁に微圧力領域制御
用の圧力調節弁を併設したことを特徴とする。通常圧力
領域と微圧領域の制御を2つの専用調節弁により分担し
て行うことにより、制御特性が拡大することにより、微
圧側(零点付近)の制御性がさらに向上する。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1乃至請求項13に係
り、図1のブロック構成図に示すように校正流体を空気
とした場合で、圧力及び差圧伝送器の自動校正装置18
は、校正流体の加圧器19と、校正流体の圧力調節及び被
校正計器の特性測定を行う圧力調節器20、さらに圧力調
節器20を制御する圧力制御器21とから構成されている
(請求項1)。
【0043】この自動校正装置18においては、被校正計
器1の校正試験に際して、前記加圧器19と圧力調節器20
を空気配管22で接続し、圧力調節器20と被校正計器1と
は、フレキシブル配管13及び仮配線16により接続する。
また、圧力調節器20と圧力制御器21とでは、互いにデー
タの授受が行われる。前記加圧器19は、駆動源用の空気
圧23を導入し、減圧弁24及びピストン圧縮方式の増圧ユ
ニット25と、ボリュームチェンバ26及び大気開放弁27に
より構成されていて、下部に取り付けた車輪28により移
動可能としている。
【0044】これにより加圧器19はコンパクトになり、
校正試験を行う被校正計器1及び校正ラック2の設置さ
れている現場に対して、校正試験用用機器としての加圧
器19の搬送と設置、及び設置場所の確保が容易となる。
この加圧器19においては、前記減圧弁24で増圧ユニット
25へ入力する空気圧23の圧力を設定することにより、入
出力の増圧比に応じて二次圧力を発生させ、さらにボリ
ュームチェンバ26にて加圧器19が出力する圧力を安定さ
せている。
【0045】また、被校正計器1における被測定物とし
て水を使用している場合には、校正試験に先立ち、前記
被校正計器1及び周辺の計装ライン内を水抜きする必要
があるが、この場合には、加圧器19の出力側に切替2方
弁29を介挿し、この切替2方弁29と被校正計器1のテス
ト弁6との間に、エアーブロー配管30を接続する。
【0046】この切替2方弁29は、前記水抜き作業に際
して切り替えを行うことにより、エアーブロー配管30と
テスト弁6を介して被校正計器1及びその周辺の計装ラ
イン内に対し、加圧器19から大流量の空気を供給し、こ
れにより当該計装ライン内をエアーブローすることで水
抜きを行う。
【0047】また、前記加圧器19における空気圧23の供
給源31としては、所内空気、コンプレッサ、窒素ガスボ
ンベ等があり、この供給源31から前記エアーブローのた
めに圧力設定精度は要求されないが大量の空気を必要と
する場合や、供給源31において所定圧力や圧力精度が得
られる場合には、圧力調節器20及びエアーブロー配管30
に対して、直接に空気あるいは窒素ガスを校正流体とし
て供給しても良い。
【0048】圧力調節器20は、圧力調節弁32と大気開放
弁33、さらに、測定レンジに応じて交換可能な基準器の
圧力センサーユニット34と、制御アンプ35等が一体化し
て構成されている。このために、校正試験に際して、試
験現場への搬送と被校正計器1へのセットアップが容易
で、校正試験操作が簡便である。
【0049】この圧力調節器20においては、前記圧力調
節弁32が制御アンプ35により制御され、加圧器19からの
校正流体を基準圧力に制御して、フレキシブル配管13と
テスト弁6を介して被校正計器1へ供給する。また、前
記圧力調節弁32と大気開放弁33は、制御アンプ35の制御
によりフレキシブル配管13内等の校正流体について大気
放出を行うことができる。
【0050】この圧力調節器20においては、前記圧力セ
ンサーユニット34と制御アンプ35により、低圧である大
気圧付近での圧力測定機能を安定させるために、規定圧
力以下になった時に系統ラインを大気開放弁33により、
大気圧にする圧力ローカット機能を備えている(請求項
5)。
【0051】さらに、基準器である前記圧力センサーユ
ニット34は、基準圧力を測定するためのセンサーと、圧
力を制御するためのセンサーを共用化すると共に、測定
精度を良くするために、測定レンジを0−1kg/cm2,0
−2kg/cm2,0−4kg/cm2等のように複数に分割し、被
校正計器1の測定レンジに応じて基準器の取り替えによ
る測定を行う(請求項3)。
【0052】また、この圧力センサーユニット34におけ
る基準器の取り替えに際しては、内部の校正流体が高圧
であることから、圧力センサーユニット34と基準圧力印
加ラインとの接続は、高耐圧チューブで行う必要がある
が、簡易的に取り替えできるように電気回路は差込ソケ
ット方式で、また配管路は外部において専用プラグで簡
易に接続が可能な構造としている。
【0053】圧力制御器21は電子計算機化していると共
に、被校正計器1の計器仕様情報データベースと、計器
校正データベース等のデータベース36を備えていて、相
互に適宜データの授受が行われる。従って、小型軽量と
なり、校正試験の自動化と共に信頼性が向上し、精度の
高い測定データが容易に得られて、試験員の負担は軽減
される。
【0054】また、圧力制御器21においては、前記被校
正計器1における識別番号を選択することで、予めデー
タベース36に登録している測定レンジ及び被測定物によ
り、校正流体を水または空気等の気体にするかの自動判
別を行うことができる。なお、この自動判別は、被測定
物が気体の場合には校正流体として空気または窒素ガス
等の気体を選択する。また、測定レンジが10kg/cm2(任
意指定可)を超える時には、被校正計器1における被測
定物の種類によらず、高圧にても測定が容易で高い精度
が得られる水を選択する判別機能を備えている。
【0055】さらに、圧力制御器21は、校正流体が流体
の水、または気体の空気の別に拘らず、その制御機能は
共用化されていることから、前記水または空気のいずれ
の場合にも使用が可能としている(請求項1)。なお、
圧力制御器21では、被校正計器1の測定レンジまたは被
測定物の種類に応じて、校正流体に液体である水、また
は空気や窒素ガス等の気体を使用するかを自動判別し、
校正流体に対応して適用する圧力調節器と制御方法を自
動で切り替える機能を備えている(請求項2)。
【0056】従って、校正試験用機器として予め前記圧
力調節器20、及び後出する圧力調節器39を備えることに
より、校正試験の現場において、被校正計器1にセット
アップすることにより、各被校正計器1に対して適切な
校正試験の態勢を整えて、測定を行うことができるの
で、試験員の負担が軽減されて作業効率が向上する。
【0057】また、圧力制御器21には、前記圧力センサ
ーユニット34における被校正計器1の測定レンジに応じ
た基準器の測定レンジを自動で選択、あるいは切り替え
表示を行う機能を備えている(請求項4)。従って、プ
ラント内の各所に設置された校正試験の対象となる各被
校正計器1について、それぞれの測定レンジまたは被測
定物の種類が異なっていても、容易に対応して校正試験
を実施すると共に、それぞれの適用状態を確認すること
ができる。
【0058】前記圧力制御器21においては、前記圧力調
節器20と被校正計器1との間のフレキシブル配管13の長
さLによるステップ応答時間を予め測定して、この長さ
Lによるオーバーシュートとアンダーシュートのないよ
うな圧力上下降時間の変化率をパラメータセットして、
配管長さの変化に伴う圧力の変動防止機能を備える(請
求項6)。
【0059】この圧力制御機能については、図2(a)
の特性曲線図と(b)の前記図2(a)におけるA部拡
大特性曲線図に示すように、圧力制御器21から圧力調節
器20に対し、校正点を圧力制御の目標値として送信する
と共に、校正試験の開始指令により圧力を上昇/下降さ
せる。これにより、目標値信号SVとセンサーユニット
34からの圧力の測定値PVが、許容範囲になるように、
圧力調節器20側でフィードバック制御を行う。
【0060】前記基準圧力信号PVが、PV=SV±α
(例:0.01%FS)以下になった時、その状態がn回の
制御周期の間継続し、かつ目標値信号SVがステップ時
間(圧力保持時間)を経過した時に、基準圧力信号と被
校正計器1である差圧伝送器の信号(n回分の移動平均
値)を測定値としてデータを取り込み、誤差演算を行
う。
【0061】また、前記測定データを取り込んだ後に、
次の測定ポイントへ目標値をスイープ時間(圧力掃引時
間)の設定値に従って移動させる。校正点の分割数は、
被校正計器1の測定レンジより、予め規定されているポ
イントに自動設定すると共に、校正点を手動で任意に設
定することもできる。
【0062】従って、各校正点においては、被校正計器
1のヒステリシスの確認のために、上昇時のオーバーシ
ュート及び、下降時のアンダーシュートが生じないよう
に、目標値の許容値に入った時に、制御の不感帯領域を
設けて操作信号を固定するものとする。なお、零点付近
については、残留ヘッド等による制御への影響を考慮し
て、2〜3%以下になった時に大気開放(ローカット)
とする。
【0063】また、スイープ時間(圧力掃引時間)及び
ステップ時間(設定点圧力保持時間)は任意に設定可能
とし、圧力調節器20と被校正計器1の配管長さLによる
応答性の違いについては、予め配管長さLとオーバー及
びアンダーシュートを発生しないスイープ時間を測定し
ておく。さらに、配管長さLの関数としてスイープ時間
をパラメータ化する。これにより、配管長さLの設定
で、最適な制御パラメータを得ることが可能となる。
【0064】圧力調節器20と被校正計器1のヘッド補正
に関しては、画面上から校正流体の比重及び設置位置の
水頭差(校正ヘッド補正と称す)を入力することによ
り、測定レンジ+ヘッドで、校正レンジを算出して実際
に印加する校正基準圧力を算出する(校正ヘッド補正機
能については校正流体が水の場合のみ対象とする)。
【0065】これにより、複数の被校正計器1に対する
校正試験に際し、それぞれ圧力調節器20と被校正計器1
との距離の違いは応答時間の違いとなり、被校正計器1
に印加される基準圧力の目標値が変動して、測定精度の
低下と校正試験に時間がかかることが防止される。
【0066】さらに、圧力制御器21のデータベース36に
は、被校正計器1や計装ラック2の現場に設置されてい
る関連機器について、予め計器番号及び計器の校正試験
に必要な情報を登録しておき、校正試験に際しては、デ
ータベース36に登録されている計器の中から選択して校
正試験を行う(請求項7)。また、圧力制御器21には、
データベース36より計器校正試験に必要な計器仕様情報
等をダウンロードする機能と、計器校正試験結果を前記
校正試験のデータベースにアップロードする機能を備え
ている(請求項8)。
【0067】これは、図3のデータリンク図に示すよう
に、データベース36内と圧力制御器21との間で、次の
(a)〜(d)のようなデータの授受が行われる。 (a)計器仕様情報データベースの中で校正試験に必要
な項目を予め指定しておくことにより、当該校正試験に
必要なデータを自動抽出する。
【0068】(b)前記(a)で抽出したデータは、計
器校正データベースに登録されるが、この計器校正デー
タベースの中で圧力制御器21に必要な項目を予め指定し
ておくことにより、圧力制御に必要なデータが圧力制御
器21に自動抽出される。
【0069】(c)前記(b)で抽出されたデータを元
にして、圧力制御器21では校正試験を行い、これにより
測定されたデータを校正試験結果として、データベース
36内の計器校正データベースに送信する。 (d)前記(c)で送信された校正試験結果のデータ
は、計器校正データベースに登録されると共に、これに
より所定様式の試験成績書を自動作成する。
【0070】圧力制御器21においては、前記被校正計器
1に対する校正試験の方法、及び自動校正装置18の取り
扱いについて、圧力制御器21側の操作や、計器校正に係
わる作業要領(被校正計器1周りの各種弁操作等)、さ
らに、トラブルシューティングのガイダンス表示機能が
備えられている(請求項9)。また、たとえば圧力制御
器21には、被校正計器1に係わる仕様情報を表示要求よ
り表示する機能と、この被校正計器1がプラントにおけ
る測定ポイント及び配管系統図等の設計図書を表示する
機能を備えている(請求項10)。
【0071】従って、圧力制御器21では、被校正計器1
の校正試験方法と、この校正試験に際して圧力及び差圧
伝送器の自動校正装置18の取り扱い方、さらに、トラブ
ルシューティングのガイダンスや、校正試験に必要な設
計図書等が表示される。これにより、試験員に対する校
正試験の支援により、試験員の負担軽減と個人差がなく
なり、校正試験の信頼性と作業効率が向上する。
【0072】なお、圧力制御器21では、取り込んだ校正
点及び被校正計器1における測定データについて、基準
圧力の測定値を切りの良い値に補正すると共に、この時
に被校正計器1の測定値についても同じ値だけ補正する
ダウンロード及びアップロード機能を備えている(請求
項11)。基準圧力の調節については、圧力調節器20にお
いて自動制御で行っているために、基準圧力の安定性や
データの取り込むタイミングによっては、指定した校正
点の値(目標値)と測定した基準圧力値が若干ズレる場
合がある。
【0073】校正試験としては、データを読み込んだ時
の基準圧力を真値とし、被校正計器1における測定値と
比較して誤差演算を行うことで問題ないが、前記データ
ベース36の計器校正データベースに受け渡す時に、この
若干のズレを補正する必要がある。
【0074】この校正試験の際に校正点と測定データの
取り込みについては、前記データベース36の計器校正デ
ータベースと、圧力制御器21とで相互にデータを活用す
ることから、次のような処理によるダウンロードとアッ
プロードを行うことで処理機能が向上する。
【0075】基準圧力の目標値は切りの良い値(例えば
4,000 mA等)であるが、圧力センサーユニット34におい
て測定される値は、必ずしも切りの良い値(例えば3,99
9 mA等)ではない。このために、圧力制御器21側で基準
圧力の測定値を切りの良い値に補正してアップロードす
る。この時に被校正計器1の測定値についても、前記同
じ値だけ補正を加えてアップロードする。なお、詳細例
について図4の校正点と測定データの取り込み図に示
す。
【0076】また、圧力制御器21においては、前記被校
正計器1の位置高さと、圧力調節器20における圧力セン
サーユニット34の位置高さの水頭差Δhによる測定誤差
の補正をする機能を備えている(請求項12)。さらに、
圧力制御器21には、前記被校正計器1と圧力センサーユ
ニット34との位置高さの水頭差Δhによる測定誤差の補
正が、被校正計器1の測定レンジに対する水頭の割合か
ら、被校正計器1の精度に比べて無視できない値の場合
には、補正値の入力をするメッセージ表示を行う機能を
備えている(請求項13)。
【0077】被校正計器1の校正試験に際して、プラン
ト計装系に設置されている被校正計器1の位置高さと、
校正試験用機器として現場に持ち込みんで被校正計器1
の近傍に設置する、圧力調節器20における圧力センサー
ユニット34との位置高さは、必ずしも一致しない。しか
しながら、被校正計器1と圧力センサーユニット34との
位置高さが一致しない場合には、その位置高さの水頭差
Δhによる測定誤差が生じることから、その都度水頭差
Δhに対する補正を行わなければならない。
【0078】しかし、圧力制御器21においては、前記位
置高さの水頭差Δhによる測定誤差の補正を実施すると
共に、この水頭差Δhによる測定誤差が、当該被校正計
器1の精度に比べて無視できない値となる場合には、前
記圧力制御器21による補正値の入力を必ず入れるような
メッセージ表示で試験員に報知されることから、試験員
の負担軽減と、測定精度及び信頼性が向上する。
【0079】第2実施の形態は請求項1乃至請求項17に
係り、校正流体を水とした場合であり、従って、上記第
1実施の形態と同様の構成部分については、その構成と
共に、作用及び効果の説明を省略し、異なる部分につい
て説明する。図5(a)のブロック構成図に示すよう
に、圧力及び差圧伝送器の自動校正装置37は、加圧器38
と圧力調節器39、及び圧力制御器21とから構成されてい
る。
【0080】この自動校正装置18においては、被校正計
器1の校正試験に際して、加圧器38と圧力調節器39の間
には校正流体配管である水配管40と、自動校正装置37全
体のウォーミングアップに際して、圧力調節器39と被校
正計器1間のエアー抜きによる余剰水の戻り配管である
ドレン配管41を接続して構成する(請求項14)。
【0081】この加圧器38は循環方式として、校正流体
である水の消費量を少なくしていることから、水タンク
44への水補給は常時必要としないが、前記ドレン配管41
を自動校正装置37全体(圧力調節器39−被校正計器1)
のウォーミングアップに際して、エアー抜き時に生じる
余剰水の戻り路とする。また、圧力調節器39と被校正計
器1とは、フレキシブル配管13及び仮配線16により接続
し、圧力調節器39と圧力制御器21とでは、互いにデータ
の授受が行われる。
【0082】前記加圧器38は、駆動源用の空気圧23を導
入して、減圧弁24及びピストン圧縮方式の増圧ユニット
25と、ボリュームチェンバ26及び大気開放弁27、さら
に、吐出圧力計42及び水供給並びにエアー抜き排水口43
を設けた校正流体の水タンク44と、ドレン吸引ポンプ45
または図5(b)に示す空気駆動のエジェクタ46により
構成する(請求項15)。
【0083】圧力調節器39においては、校正流体及びエ
アー抜き時に生じる余剰水の戻り路(ドレン配管41)
に、吸引ポンプ45またはエジェクタ46を設けたことによ
り、校正流体圧力が低い零付近の下降応答性を速くする
ことができる。また、エジェクタ46の場合には、圧力調
節器39の停止時における零点流量を設定しておく機能を
有すことにより、安定した零制御を行うことができる。
【0084】さらに、圧力調節器39及び加圧器38におい
ては、外部と連結する水配管40及びドレン配管41等との
接続部を着脱が簡便なように、たとえば接続プラグ47等
で構成する(請求項16)。なお、接続プラグ47の形状を
各用途により相違させることにより、校正試験の現場に
おけるセットアップが迅速に行えると共に、接続誤り等
が防止できる。
【0085】圧力調節器39は、圧力調節弁32と大気開放
弁33、さらに、測定レンジに応じて交換可能な基準器の
圧力センサーユニット34と、制御アンプ35等が一体化し
て構成されている。また、前記圧力調節弁32と大気開放
弁33は、制御アンプ35の制御によりフレキシブル配管13
内等の校正流体について、ドレンとして余剰水の戻り配
管であるドレン配管41を介して前記加圧器38の水タンク
44にドレン吸引ポンプ45を介して戻される。
【0086】さらに、前記圧力調節弁32については、図
5(c)に示すように、通常圧力領域制御用の圧力調節
弁32に、微圧力領域制御用の微圧力調節弁48を併設した
構成とする(請求項17)。これにより、校正流体である
水の基準圧力を制御する際に、通常圧力領域と微圧領域
の制御を圧力調節弁32と微圧力調節弁48の2つの弁で、
適宜分担して行うことができるので、圧力調節弁の制御
特性(レンジアビリティ)を拡大することにより、微圧
側(零点付近)の制御性がさらに向上する。
【0087】なお、圧力調節弁32と微圧力調節弁48にお
ける制御分担の切換は、基準圧力の規定値以下になった
時は、通常圧力領域側の圧力調節弁32を固定し、微圧側
の微圧力調節弁48のみで制御を行う。また、通常圧力領
域では、微圧側の微圧力調節弁48を固定して、圧力調節
弁32により制御することで、圧力調節弁32と微圧力調節
弁48との制御が互に干渉することを防止する。
【0088】
【発明の効果】以上本発明によれば、(A)校正流体に
水を使用することにより、計装系統における被測定物が
水の場合には、圧力及び差圧伝送器周りの水抜きと共に
水張り作業が不要となり、作業性の向上と保守点検時間
の短縮が図れることから試験員の被曝が低減する。 (B)校正試験用機器のユニット及び小型軽量化が実現
できるので、校正試験に際して被校正計器が設置されて
いる現場近くへの持ち運びが簡便になる。
【0089】(C)校正試験に際して試験校正用機器の
セットアップする時間が短縮すると共に操作が簡単で、
校正試験操作の自動化によりさらに時間短縮ができる。 (D)校正試験に必要なデータを計器の使用情報のデー
タベースとリンクを図り、圧力制御器とデータの共有化
によりデータ作成時間が短縮する。 (E)校正試験操作の自動化により、熟練技術者でなく
ても容易に実施できると共に、個人差のない試験結果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の自動校正装置の
ブロック構成図。
【図2】本発明に係る第1実施の形態で、(a)は圧力
制御機能の特性曲線図、(b)は前記(a)におけるA
部拡大特性曲線図。
【図3】本発明に係る第1実施の形態のデータリンク
図。
【図4】本発明に係る第1実施の形態の校正点と測定デ
ータの取り込み図。
【図5】本発明に係る第2実施の形態の自動校正装置
で、(a)はブロック構成図、(b)はエジェクタ部構
成図、(c)は圧力調節弁部構成図。
【図6】従来の校正試験のブロック構成図。
【符号の説明】
1…被校正計器、2…計装ラック、3…計装配管、4…
計器元弁、5…均圧弁、6…テスト弁、7…基準圧力
器、8…電圧測定器、9,44…水タンク、10…加圧ポン
プ、11…窒素ガスボンベ、12,32…圧力調節弁、13…フ
レキシブル配管、14…水張りポンプ、15…端子台、16…
仮配線、17…基準抵抗、18,37…自動校正装置、19,38
…加圧器、20,39…圧力調節器、21…圧力制御器、22…
空気配管、23…空気圧、24…減圧弁、25…増圧ユニッ
ト、26…ボリュームチェンバ、27,33…大気開放弁、28
…車輪、29…切替2方弁、30…エアーブロー配管、31…
供給源、34…圧力センサーユニット、35…制御アンプ、
36…データベース、40…水配管、41…ドレン配管、42…
吐出圧力計、43…エアー抜き排水口、45…ドレン吸引ポ
ンプ、46…エジェクタ、47…接続プラグ、48…微圧力調
節弁。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 校正流体の加圧器と前記校正流体の圧力
    調節及び被校正計器の特性測定を行う圧力調節器と前記
    圧力調節器を制御する圧力制御器とからなり、前記被校
    正計器における測定レンジまたは被測定物に応じて校正
    流体を液体または気体に使い分けると共に、異なる種類
    の校正流体に対して圧力制御器を共用化したことを特徴
    とする圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力制御器が、被校正計器の測定レ
    ンジまたは被測定物の種類に応じて校正流体に液体また
    は気体を使用するか判別すると共に、前記校正流体に対
    応した圧力調節器の選択と制御方式を切り替えることを
    特徴とする請求項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校
    正装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力調節器が、基準圧力の測定セン
    サーと圧力制御のセンサーを共用すると共に、被校正計
    器の測定レンジに応じて前記基準圧力の測定センサーと
    圧力制御のセンサーとの使い分けすることを特徴とする
    請求項3記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力制御器が、被校正計器の測定レ
    ンジより圧力センサユニットの測定レンジを選択または
    切り替え表示を行う機能を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力調節器が、校正流体の圧力が規
    定圧力以下になった時に校正流体の基準圧力を大気圧に
    する圧力ローカット機能を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力制御器が、予め得た圧力調節器
    と被校正計器間の配管長さにおけるステップ応答時間に
    より配管における圧力上下降時間の変化率から前記配管
    長さの変化に伴う圧力の変動防止機能を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正
    装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力制御器が、予め校正試験に係る
    計装ラックや現場に取り付けられる圧力及び差圧伝送路
    における各種計器類の番号及び校正試験に必要な情報を
    登録しておくと共に、この登録計器類の中から所定の計
    器類を選択して校正試験を行う機能を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装
    置。
  8. 【請求項8】 前記圧力制御器が、計器校正データベー
    スより校正試験に必要な計器仕様情報等をダウンロード
    する機能と校正試験の結果を前記計器校正データベース
    にアップロードする機能を備えたことを特徴とする請求
    項7記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  9. 【請求項9】 前記圧力制御器が、校正試験の方法及び
    自動校正装置の取り扱いについて圧力制御器側の操作と
    計器校正に係わる作業要領及びトラブルシューティング
    のガイダンス表示機能を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  10. 【請求項10】 前記自動校正装置が、被校正計器に係
    わる計器の仕様情報と当該計器がプラントにおける測定
    ポイント及び配管系統図等の設計図書を表示する機能を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の圧力及び差圧伝
    送器の自動校正装置。
  11. 【請求項11】 前記圧力制御器が、校正点と測定デー
    タの取り込みに際して基準圧力の測定値を切りの良い値
    に補正してアップロードすると共に、被校正計器の測定
    値についても前記と同じ値だけ補正を加えてアップロー
    ドする機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の圧
    力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  12. 【請求項12】 前記圧力制御器が、被校正計器の位置
    高さと圧力調節器における圧力センサーユニットの位置
    高さの差から前記圧力センサーユニットと被校正計器に
    印加される圧力を補正処理する機能を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装
    置。
  13. 【請求項13】 前記圧力制御器が、位置高さの補正処
    理について前記被校正計器の測定レンジに対するヘッド
    の割合から被校正計器の精度に比べて無視できない値の
    場合に補正値の入力を必要とするメッセージの表示を行
    う機能を備えたことを特徴とする請求項12記載の圧力
    及び差圧伝送器の自動校正装置。
  14. 【請求項14】 前記加圧器が、自動校正装置全体のウ
    ォーミングアップによる圧力調節器と被校正計器間のエ
    アー抜き時の余剰水の戻り配管を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  15. 【請求項15】 前記圧力調節器が、校正流体が水の場
    合に圧力調節弁の大気開放側に吸引ポンプまたはエジェ
    クタを設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力及び
    差圧伝送器の自動校正装置。
  16. 【請求項16】 前記圧力調節器及び加圧器が、外部と
    連結する校正流体配管及びドレン配管等との接続部を着
    脱が簡便な接続プラグ等としたことを特徴とする請求項
    1記載の圧力及び差圧伝送器の自動校正装置。
  17. 【請求項17】 前記圧力調節器が、通常圧力領域制御
    用の圧力調節弁に微圧力領域制御用の圧力調節弁を併設
    したことを特徴とする請求項1記載の圧力及び差圧伝送
    器の自動校正装置。
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