JP2000055755A - コーン貫入試験用貫入センサ - Google Patents

コーン貫入試験用貫入センサ

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JP2000055755A JP10269081A JP26908198A JP2000055755A JP 2000055755 A JP2000055755 A JP 2000055755A JP 10269081 A JP10269081 A JP 10269081A JP 26908198 A JP26908198 A JP 26908198A JP 2000055755 A JP2000055755 A JP 2000055755A
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建 伊佐野
Yoshihiro Suzuki
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効水平応力の直接測定を可能とし、併せて
間隙水圧および摩擦力もを有効水平応力と同一個所につ
いて同時に測定する。 【解決手段】 貫入体軸部7の外周部に2方向ロードセ
ルの荷重支持部を固定する。この貫入体軸部7の外周に
は、充分な剛性を呈し金属製の円筒を縦方向に2分割し
て作製した摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bが、
防水型の2方向ロードセル2aおよび2bを介して固着
されている。摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの
両端部は、粒子侵入防止用のシール材16および17で
シールされている。摩擦力・水平応力受圧部1aには、
中央部にフイルタ12が設けられており、該摩擦力・水
平応力受圧部1aの外側に作用する間隙水圧を貫入体軸
部7に設けられた間隙水圧計3で測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木建築構造物の
設計および施工に関連する地盤特性の調査・試験に用い
られ、特に円柱状のロッド部の先端に円錐状に形成した
先端部を設けてなる貫入体を地盤に静的に貫入させて各
種応力を測定するコーン貫入試験に用いられるコーン貫
入試験用貫入センサに係り、特に前記貫入体を構成する
貫入センサの周面に作用する摩擦力と摩擦面に直交する
方向の有効応力の同時測定を可能とするコーン貫入試験
用貫入センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】地盤特性を迅速に且つ連続的に評価する
ための調査技術として、電気式静的コーン貫入試験(以
下、単に「コーン貫入試験」と称する)が従来より行わ
れている。コーン貫入試験は、円錐状に尖った先端を有
する貫入体を地中に一定速度で貫入して、該貫入体に作
用する各種の力を該貫入体に関連して設けられた各種変
換器により測定し、この結果から地盤特性を評価するも
のである。現在、一般的に行われているコーン貫入試験
においては、貫入体の先端に作用する抵抗(先端抵
抗)、貫入体の側面に作用する摩擦力(スリーブ摩擦
力)および間隙水圧の3つの成分を測定する。
【0003】一方、これらの測定成分の他に貫入体の側
面に作用する地盤の水平応力を測定する装置の開発も試
みられている。このような水平応力を測定することによ
り、一層詳細に地盤特性を評価することができる。コー
ン貫入試験における水平応力の既存の測定方法は次の通
りである。 (a)第1の方法A:貫入体軸部の摩擦力測定用スリー
ブから離れた箇所に土圧計を設置し、該土圧計にて水平
応力を含む全応力を測定する。すなわち、スリーブ摩擦
力測定部と水平応力測定部をそれぞれ貫入体軸部の異な
る箇所に個別に設け、さらに先端の円錐状のコーン部の
背後に設けた間隙水圧計により間隙水圧を測定する。 (b)第2の方法B:円筒状の摩擦力測定用スリーブの
一部分を肉薄にし且つその背面側にひずみゲージを添着
し、該摩擦力測定用スリーブに作用する水平応力を含む
全応力によって、該肉薄の部分に充分なひずみが生ずる
ようにし、このひずみを上記ひずみゲージにより測定し
て水平応力を評価する。この第2の方法Bの一例が19
89年7月付発行の「土と基礎(37−7(37
8))」23頁〜28頁、「四成分コーンの原位置摩擦
試験への応用」(上杉守道、岸田英明、日下部治共著)
に記載されている。この場合も、先端の円錐状のコーン
部の背後に設けた間隙水圧計により間隙水圧を測定す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の水平応
力の測定方法である第1の方法Aおよび第2の方法Bに
は、それぞれ次のような問題がある。第1の方法Aおよ
び第2の方法Bに共通の問題点: (1) 測定される水平応力は全応力、すなわち土粒子
問に作用する有効応力と間隙水圧の和、である。地盤特
性の評価には、全応力のほかに有効応力、すなわち土粒
子間に作用する応力、を求めることが重要であるが、上
述した従来の方法Aおよび方法Bでは、いずれも有効応
力を直接求めることはできない。
【0005】(2) 上述した従来の第1の方法Aおよ
び第2の方法Bを用いた場合でも、測定した水平方向の
全応力(以下、「全水平応力」と称する)から、間隙水
圧を差し引いて、間接的に水平方向の有効応力(以下、
「有効水平応力」と称する)を評価することができる。
ただし、このためには、全水平応力の測定位置に作用す
る間隙水圧を正しく評価する必要がある。しかしなが
ら、上述した第1の従来の方法Aおよび第2の方法Bに
おいては、全水平応力の測定位置と間隙水圧の測定位置
が異なるため、有効水平応力の評価精度の信頼性には問
題がある。特に、比較的締まった地盤では、貫入中の貫
入体周囲の間隙水圧の分布は複雑な性状を示し間隙水圧
の測定位置が異なると測定値が大きく変化するため、こ
の測定位置の相違による影響が問題となる。
【0006】(3) 上述した従来の第1の方法Aおよ
び第2の方法Bを用いた場合は、センサの最大容量を全
応力に対応させて定める必要がある。全応力は、間隙水
圧の大きさを有効応力に加えた大きな値となる。このた
め、上述した従来の第1の方法Aおよび第2の方法Bに
よる有効水平応力の評価は、センサ精度の面からも問題
となる。特に、粘性土地盤では有効応力の値に比べて間
隙水圧の値が大きくなり、有効応力からみた場合、分解
能が低くなるため、この精度による影響が問題となる。 (4) 従来技術では、止水性と水平応力に対するリニ
アな変形特性の確保という2つの相反する機能が受圧部
に要求される。しかし、地中への貫入という過酷な使用
条件において、これらの機能を充分に維持し得る仕様の
受圧部の開発は困難なのが実情であった。
【0007】次に、各方法の個別の問題点を述べる。第
1の方法Aにおける問題点: (1) 摩擦力の測定位置と水平応力の測定位置とが異
なる。すなわち、摩擦力の測定位置と水平応力の測定位
置とが同一であれば、貫入体と土の間の摩擦係数を直接
評価することができるが、摩擦力の測定位置と水平応力
の測定位置が異なるので、摩擦係数を直接評価すること
はできない。
【0008】第2の方法Bにおける問題点: (1) 摩擦力測定用スリーブの一部分を肉薄にするた
め、摩擦力測定用スリーブ自体の耐久性が低くなる。 (2) 摩擦力測定用スリーブに変換器としてのひずみ
ゲージを直接貼り付けているため、摩擦力測定用スリー
ブの交換が容易ではない。 (3) 土と直接接する摩擦力測定用スリーブのひずみ
量から、水平応力を評価するため、摩擦力測定用スリー
ブの摩耗や傷が直接測定値に影響を及ぼすこととなり、
測定精度の確保が困難である。 (4) 摩擦力測定用スリーブの軸方向の応力の変化
は、水平応力の測定値に影響を及ぼすが、上記(2)項
のように摩擦力測定用スリーブにひずみゲージを直接貼
り付けているという問題があるため、この影響を適切に
評価して測定後に補正することが困難である。
【0009】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、有効水平応力の直接測定を可能とし、間隙水圧
および摩擦力も該有効水平応力と同一個所について測定
することができ、しかも構成も簡単なコーン貫入試験用
貫入センサを提供することを目的としている。特に、本
発明の請求項1の目的は、簡単な構成で有効水平応力の
直接測定を可能とし、間隙水圧および摩擦力も該有効水
平応力と同一個所について測定することができるコーン
貫入試験用貫入センサを提供することにある。本発明の
請求項2の目的は、特に、有効水平応力と摩擦力の測定
個所の先端側においても間隙水圧を測定し得るコーン貫
入試験用貫入センサを提供することにある。
【0010】本発明の請求項3の目的は、特に、有効水
平応力と摩擦力の測定個所の基端側においても間隙水圧
を測定し得るコーン貫入試験用貫入センサを提供するこ
とにある。本発明の請求項4の目的は、特に、正しく鉛
直方向へ貫入すべく、重力方向に対する貫入方向の傾斜
を監視し得るコーン貫入試験用貫入センサを提供するこ
とにある。
【0011】本発明の請求項5の目的は、特に、簡単な
構成で有効水平応力の直接測定を可能とし、間隙水圧お
よび摩擦力も該有効水平応力と同一個所について測定
し、有効水平応力と摩擦力の測定個所の先端側において
も間隙水圧を測定し、有効水平応力と摩擦力の測定個所
の基端側においても間隙水圧を測定して、しかも正しく
鉛直方向へ貫入すべく、重力方向に対する貫入方向の傾
斜を監視し得るコーン貫入試験用貫入センサを提供する
ことにある。
【0012】本発明の請求項6の目的は、特に、有効水
平応力と摩擦力の測定個所の基端側における間隙水圧の
測定精度を向上し得るコーン貫入試験用貫入センサを提
供することにある。本発明の請求項7の目的は、特に、
簡単な構成で、有効水平応力と摩擦力の測定個所におけ
る間隙水圧の測定精度を向上し得るコーン貫入試験用貫
入センサを提供することにある。本発明の請求項8の目
的は、特に、有効水平応力と摩擦力の測定個所とコーン
部との間の距離を変更して計測することを可能とし、計
測値への該距離による影響をも評価し得るコーン貫入試
験用貫入センサを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係るコーン貫入試験用貫入センサは、上述した目的
を達成するために、円柱状のロッド部の先端に円錐状に
形成した先端部を設けてなる貫入体を地盤に静的に貫入
させて各種応力を測定するコーン貫入試験に用いられ、
前記貫入体を形成するコーン貫入試験用貫入センサにお
いて、前記円錐状の先端部を形成するコーン部と、前記
円柱状のロッド部を形成し、両端を膨出部として中間部
の外周壁に凹陥部を形成したロッド部基体と、円筒を縦
断面にて縦に複数分割した形状をなし、前記ロッド部基
体の前記凹陥部内にて相互に且つ該凹陥部に対して少な
くとも1つが若干の移動を許容し得るように間隙を存し
て配設され、各外周面が前記ロッド部基体の両端部近傍
の外周壁面と同一面をなす受圧面を形成するようにそれ
ぞれ円弧面状に形成された剛性大なる複数の受圧体と、
前記複数の受圧体の両端部と前記ロッド部基体の両端膨
出部との間および前記複数の受圧体の少なくとも1つの
ほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部
基体の前記凹陥部内に導入する中間部液体導入部と、前
記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けられ、前記中間部
液体導入部により導入された液体による圧力を電気信号
に変換する中間部間隙水圧計と、前記ロッド部基体の前
記凹陥部底部と前記複数の受圧体のうちの移動可能な少
なくとも1つの背面との間にそれぞれ前記受圧体を固定
して設けられ、該受圧体に負荷される前記ロッド部基体
の半径方向の応力および軸に平行な方向の摩擦力を各別
に検出する2方向ロードセルとを具備することを特徴と
している。
【0014】請求項2に記載した本発明に係るコーン貫
入試験用貫入センサは、前記コーン部とロッド部基体と
の結合部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基
体の先端内部に導入する先端部液体導入部と、前記ロッ
ド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液体導入部
により導入された液体による圧力を電気信号に変換する
先端部間隙水圧計とをさらに具備することを特徴として
いる。
【0015】請求項3に記載した本発明に係るコーン貫
入試験用貫入センサは、前記ロッド部基体の基端部の外
周面に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の
基端部内に導入する基端部液体導入部と、前記ロッド部
基体の基端部近傍に内蔵され、前記基端部液体導入部に
より導入された液体による圧力を電気信号に変換する基
端部間隙水圧計とをさらに具備することを特徴としてい
る。請求項4に記載した本発明に係るコーン貫入試験用
貫入センサは、前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設さ
れ、該ロッド部基体の重力方向に対する傾斜を検出して
電気信号に変換する傾斜計測部をさらに具備することを
特徴としている。
【0016】請求項5に記載した本発明に係るコーン貫
入試験用貫入センサは、上述した目的を達成するため
に、円柱状のロッド部の先端に円錐状に形成した先端部
を設けてなる貫入体を地盤に静的に貫入させて各種応力
を測定するコーン貫入試験に用いられ、前記貫入体を形
成するコーン貫入試験用貫入センサにおいて、前記円錐
状の先端部を形成するコーン部と、前記円柱状のロッド
部を形成し、両端を膨出部として中間部の外周壁に凹陥
部を形成したロッド部基体と、前記コーン部とロッド部
基体との結合部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッ
ド部基体の先端内部に導入する先端部液体導入部と、前
記ロッド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液体
導入部により導入された液体による圧力を電気信号に変
換する先端部間隙水圧計と、円筒を縦断面にて縦に複数
分割した形状をなし、前記ロッド部基体の前記凹陥部内
にて相互に且つ該凹陥部に対して少なくとも1つが若干
の移動を許容し得るように間隙を存して配設され、各外
周面が前記ロッド部基体の両端部近傍の外周壁面と同一
面をなす受圧面を形成するようにそれぞれ円弧面状に形
成された剛性大なる複数の受圧体と、前記複数の受圧体
の両端部と前記ロッド部基体の両端膨出部との間および
前記複数の受圧体の少なくとも1つのほぼ中央部に設け
られ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の前記凹陥部
内に導入する中間部液体導入部と、前記ロッド部基体の
前記凹陥部内に設けられ、前記中間部液体導入部により
導入された液体による圧力を電気信号に変換する中間部
間隙水圧計と、前記ロッド部基体の前記凹陥部底部と前
記複数の受圧体のうちの移動可能な少なくとも1つの背
面との間にそれぞれ前記受圧体を固定して設けられ、該
受圧体に負荷される前記ロッド部基体の半径方向の応力
および軸に平行な摩擦力を各別に検出する2方向ロード
セルと、前記ロッド部基体の基端部の外周面に設けられ
液体のみを濾過して前記ロッド部基体の基端部内に導入
する基端部液体導入部と、前記ロッド部基体の基端部近
傍に内蔵され、前記基端部液体導入部により導入された
液体による圧力を電気信号に変換する基端部間隙水圧計
と、前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設され、該ロッ
ド部基体の重力方向に対する傾斜を検出して電気信号に
変換する傾斜計測部とを具備することを特徴としてい
る。
【0017】請求項6に記載した本発明に係るコーン貫
入試験用貫入センサは、前記先端部液体導入部が、前記
コーン部内に形成した前記コーン部の基端外周から該コ
ーン部内を通過して前記ロッド部基体の先端近傍に至る
液体通路を含むことを特徴としている。請求項7に記載
した本発明に係るコーン貫入試験用貫入センサは、前記
ロッド部基体が、前記各受圧体背面側の前記凹陥部内の
液室空間を前記中間部間隙水圧計近傍において互いに連
結する中間部液体通路を含むことを特徴としている。請
求項8に記載した本発明に係るコーン貫入試験用貫入セ
ンサは、前記ロッド部基体の先端部の前記コーン部の近
傍に介挿されて前記ロッド部の全長を延長する延長アダ
プタ部をさらに具備することを特徴としている。
【0018】
【作用】すなわち、本発明の請求項1によるコーン貫入
試験用貫入センサは、円柱状のロッド部を形成するロッ
ド部基体を両端を膨出部として中間部の外周壁に凹陥部
を形成し、該ロッド部基体の先端に円錐状に形成したコ
ーン部を設けてなり、円筒を縦断面にて縦に複数分割し
た形状をなし、前記ロッド部基体の前記凹陥部内にて相
互に且つ該凹陥部に対して少なくとも1つが若干の移動
を許容し得るように間隙を存して配設され、各外周面が
前記ロッド部基体の両端部近傍の外周壁面と同一面をな
す受圧面を形成するようにそれぞれ円弧面状に形成され
た剛性大なる複数の受圧体、前記複数の受圧体の両端部
と前記ロッド部基体の両端膨出部との間および前記複数
の受圧体の少なくとも1つのほぼ中央部に設けられ液体
のみを濾過して前記ロッド部基体の前記凹陥部内に導入
する中間部液体導入部と、前記ロッド部基体の前記凹陥
部内に設けられ、前記中間部液体導入部により導入され
た液体による圧力を電気信号に変換する中間部間隙水圧
計、および前記ロッド部基体の前記凹陥部底部と前記複
数の受圧体のうちの移動可能な少なくとも1つの背面と
の間にそれぞれ前記受圧体を固定して設けられ、該受圧
体に負荷される前記ロッド部基体の半径方向の応力およ
び軸に平行な方向の摩擦力を各別に検出する2方向ロー
ドセルを設けて構成する。
【0019】このような構成により、受圧体が間隙水圧
の影響を受けないことから、有効水平応力の直接測定が
可能となり、しかも該有効水平応力と同一個所において
間隙水圧および摩擦力も測定することができて、構成も
簡単である。また、本発明の請求項2によるコーン貫入
試験用貫入センサは、前記コーン部とロッド部基体との
結合部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体
の先端内部に導入する先端部液体導入部、および前記ロ
ッド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液体導入
部により導入された液体による圧力を電気信号に変換す
る先端部間隙水圧計をさらに具備する。このような構成
により、特に、有効水平応力と摩擦力の測定個所の先端
側においても間隙水圧を測定することができる。
【0020】本発明の請求項3によるコーン貫入試験用
貫入センサは、前記ロッド部基体の基端部の外周面に設
けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の基端部内
に導入する基端部液体導入部、および前記ロッド部基体
の基端部近傍に内蔵され、前記基端部液体導入部により
導入された液体による圧力を電気信号に変換する基端部
間隙水圧計をさらに具備する。このような構成により、
特に、有効水平応力と摩擦力の測定個所の基端側におい
ても間隙水圧を測定することができる。
【0021】本発明の請求項4によるコーン貫入試験用
貫入センサは、前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設さ
れ、該ロッド部基体の重力方向に対する傾斜を検出して
電気信号に変換する傾斜計測部をさらに具備する。この
ような構成により、特に、正しく鉛直方向へ貫入すべ
く、重力方向に対する貫入方向の傾斜を監視することを
可能とする。
【0022】本発明の請求項5によるコーン貫入試験用
貫入センサは、円柱状のロッド部を形成するロッド部基
体を両端を膨出部として中間部の外周壁に凹陥部を形成
し、該ロッド部基体の先端に円錐状に形成したコーン部
を設けてなり、前記コーン部とロッド部基体との結合部
に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の先端
内部に導入する先端部液体導入部、前記ロッド部基体の
先端近傍に内蔵され、前記先端部液体導入部により導入
された液体による圧力を電気信号に変換する先端部間隙
水圧計、円筒を縦断面にて縦に複数分割した形状をな
し、前記ロッド部基体の前記凹陥部内にて相互に且つ該
凹陥部に対して少なくとも1つが若干の移動を許容し得
るように間隙を存して配設され、各外周面が前記ロッド
部基体の両端部近傍の外周壁面と同一面をなす受圧面を
形成するようにそれぞれ円弧面状に形成された剛性大な
る複数の受圧体、前記複数の受圧体の両端部と前記ロッ
ド部基体の両端膨出部との間および前記複数の受圧体の
少なくとも1つのほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過
して前記ロッド部基体の前記凹陥部内に導入する中間部
液体導入部、前記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けら
れ、前記中間部液体導入部により導入された液体による
圧力を電気信号に変換する中間部間隙水圧計、前記ロッ
ド部基体の前記凹陥部底部と前記複数の受圧体のうちの
移動可能な少なくとも1つの背面との間にそれぞれ前記
受圧体を固定して設けられ、該受圧体に負荷される前記
ロッド部基体の半径方向の応力および軸に平行な方向の
応力を各別に検出する2方向ロードセル、前記ロッド部
基体の基端部の外周面に設けられ液体のみを濾過して前
記ロッド部基体の基端部内に導入する基端部液体導入
部、および前記ロッド部基体の基端部近傍に内蔵され、
前記基端部液体導入部により導入された液体による圧力
を電気信号に変換する基端部間隙水圧計、前記ロッド部
基体の基端部近傍に埋設され、該ロッド部基体の重力方
向に対する傾斜を検出して電気信号に変換する傾斜計測
部を具備する。
【0023】このような構成により、特に、簡単な構成
で有効水平応力の直接測定を可能とし、間隙水圧および
摩擦力も該有効水平応力と同一個所について測定し、有
効水平応力と摩擦力の測定個所の先端側においても間隙
水圧を測定し、有効水平応力と摩擦力の測定個所の基端
側においても間隙水圧を測定して、しかも正しく鉛直方
向へ貫入すべく、重力方向に対する貫入方向の傾斜を監
視することを可能とする。本発明の請求項6によるコー
ン貫入試験用貫入センサは、前記先端部液体導入部が、
前記コーン部内に形成した前記コーン部の基端外周から
該コーン部内を通過して前記ロッド部基体の先端近傍に
至る液体通路を含む。このような構成により、特に、有
効水平応力と摩擦力の測定個所の基端側における間隙水
圧の測定精度を向上することができる。
【0024】本発明の請求項7によるコーン貫入試験用
貫入センサは、前記ロッド部基体が、前記各受圧体背面
側の前記凹陥部内の液室空間を前記中間部間隙水圧計近
傍において互いに連結する中間部液体通路を含む。この
ような構成により、特に、簡単な構成で、有効水平応力
と摩擦力の測定個所における間隙水圧の測定精度を向上
し得る。
【0025】そして、本発明の請求項8によるコーン貫
入試験用貫入センサは、前記ロッド部基体の先端部の前
記コーン部の近傍に介挿されて前記ロッド部の全長を延
長する延長アダプタ部をさらに具備する。このような構
成により、特に、有効水平応力と摩擦力の測定個所と先
端部との間の距離を変更して計測することを可能とし、
計測値への該距離による影響をも評価することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づき、図面
を参照して本発明のコーン貫入試験用貫入センサを詳細
に説明する。図1〜図9は、本発明の第1の実施の形態
に係るコーン貫入試験用貫入センサの要部の構成を示し
ている。図1は、コーン貫入試験用貫入センサの側断面
図、図2は、図1のコーン貫入試験用貫入センサの正面
図、図3は、図1のコーン貫入試験用貫入センサのA−
A線に沿う横断面図、図4は、図1のコーン貫入試験用
貫入センサのB−B線に沿う横断面図、図5は、図1の
コーン貫入試験用貫入センサのC−C線に沿う横断面
図、図6は、図1のコーン貫入試験用貫入センサの有効
水平応力および摩擦力の測定に用いられる2方向ロード
セルの構成を示す正面図、図7は、図6の2方向ロード
セルの構成を示すX−X線に沿う断面斜視図、図8は、
図6の2方向ロードセルの水平応力の計測回路の構成の
一例を示す回路構成図、そして図9は、図6の2方向ロ
ードセルの摩擦力の計測回路の構成の一例を示す回路構
成図である。
【0027】図1〜図5に示すコーン貫入試験用貫入セ
ンサは、摩擦力・水平応力受圧部1a,1b、2方向ロ
ードセル2a,2b,2c、間隙水圧計3,4,5、先
端コーン部6、貫入体軸部7、傾斜計8,9、フィルタ
10,11,12、先端部間隙水圧計用コネクタ13、
計測器多芯コネクタ14、スライドガイド15、土粒子
侵入防止用シール材16,17および18を具備してい
る。摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bは、受圧体
を構成しており、金属製円筒を軸方向に平行な断面で複
数分割、例えば2分割した一対の円弧面形状をなし、各
分割端縁に軸方向に向かって突出するスライドガイド1
5が固着されている。該摩擦力・水平応力受圧部1aお
よび1bの少なくとも一方の例えば中央部には、フィル
タ12が設けられており、該フィルタ12から水等の液
体が摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1b内に導入さ
れる。
【0028】2方向ロードセル2a,2bおよび2c等
は、摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの軸方向両
端近傍の背面側に配置されて、荷重支持部側が、貫入体
軸部7に固定されている。該2方向ロードセル2a,2
bおよび2c等の荷重導入部は、後述するように、例え
ばねじ止めにより摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1
bに固定されている。間隙水圧計3,4および5は、摩
擦力・水平応力受圧部1a,1bの中央部のフィルタ1
2の背後に設けられる中間部間隙水圧計、先端コーン部
6の背後に設けられる先端部間隙水圧計および摩擦力・
水平応力受圧部1a,1bの基端部側に設けられる基端
部間隙水圧計として、それぞれ貫入体軸部7に支持され
て設けられている。
【0029】先端コーン部6は、所定形状、例えば先端
角60°で且つ底面積10cm2の円錐状に形成されてコ
ーン部を構成する。該先端コーン部6は、基端部外周に
形成される段差部にフィルタ10が設けられている。さ
らに、先端コーン部6には、該段差部内から中心軸部に
連通して、フィルタ10を通った前記液体を先端部間隙
水圧計4へ導く液体の導入路が形成されている。貫入体
軸部7は、先端コーン部6を先端に支持固定する円柱状
のロッド部を形成するロッド部基体を構成し、両端を膨
出部として中間部の外周壁に凹陥部を形成している。該
貫入体軸部7は、中心に各センサ等への結線を挿通する
ための中空部を有し、2方向ロードセル2a,2bおよ
び2c,2d等、並びに間隙水圧計3,4および5を支
持固定している。また、該貫入体軸部7には、摩擦力・
水平応力受圧部1aおよび1bの各分割端縁に設けられ
たスライドガイド15をガイドする軸方向に沿った溝部
を有している。
【0030】X方向およびY方向の傾斜計8および9
は、傾斜計測部を構成し、重力に沿う方向つまり鉛直方
向に対して、該鉛直方向に直交する直交2方向の傾斜を
検出して、貫入センサ、すなわち貫入体が確実に鉛直に
貫入されるようにチェックする。フィルタ10,11お
よび12は、連通孔等を介して、液体例えば水のみを濾
過し、それ以外の土砂等の固形物を阻止する液体導入部
を形成し、摩擦力・水平応力受圧部1a,1bの中央部
に設けられる中間部間隙水圧計、先端コーン部6の背後
に設けられる先端部間隙水圧計および摩擦力・水平応力
受圧部1a,1bの基端部側に設けられる基端部間隙水
圧計を形成する間隙水圧計3,4および5へ導く液体を
濾過する。
【0031】先端部間隙水圧計用コネクタ13および計
測器多芯コネクタ14は、貫入体軸部7内において、そ
れぞれ貫入体軸部7の内部から先端部コーン部6の背後
に設けられた先端部間隙水圧計4への結線および該先端
部間隙水圧計用コネクタ13、間隙水圧計3,5、2方
向ロードセル2a,2b,2c,2d、傾斜計8および
9等から貫入体軸部7の基端部と外部との間の結線を結
合する。スライドガイド15は、図3、図4、図5等に
示されるように、貫入体軸部7に軸方向に沿って形成さ
れた溝部に係合し、摩擦力・水平応力受圧部1aおよび
1bを該軸方向に沿ってスライド移動可能に係止する。
土粒子侵入防止用シール材16,17および18は、摩
擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの両端部と貫入体
軸部7の膨出部との間、並びにスライドガイド15と貫
入体軸部7の溝部との間に介挿され、土粒子の侵入を防
止する。該土粒子侵入防止用シール材16,17および
18は、液体例えば水は通すことが望ましいので、実質
的にフィルタ10,11および12とほぼ同様の機能を
有する。
【0032】すなわち、上述の構成を、機能に基づいて
整理すると、次のようになる。 (1) 従来のコーン貫入試験用貫入体の摩擦力測定用
スリーブに相当する、例えば全属製の円筒スリーブを軸
に平行な断面にて1/2に分割し、これらを摩応力およ
び水平応力を測定するための摩擦力・水平応力受圧部1
aおよび1bとする。該摩擦力・水平応力受圧部1aお
よび1bの外周面を受圧面として、内周面側に貫入体軸
部7に設置した摩擦力および水平応力測定用の防水型の
2方向ロードセル2a,2bおよび2cを固定する。
【0033】(2) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよ
び1bの上下および左右の端部は、地中ヘの貫入時に土
粒子の侵入は防ぐが水等の液体の侵入は許容する仕様の
フィルタ機能を有するシール材16,17および18で
シールする。 (3) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bは、シ
ール材16,17および18として応力の伝達を無視で
きる材質もの、例えばハイカシート(商品名)を使用す
るなどして、2方向ロードセル2a,2bおよび2c以
外には力が伝達しないように絶縁する。 (4) 貫入中に摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1
bの内側と外側の水圧が等しくなるように摩擦力・水平
応力受圧部1aおよび1bに水等の液体を通すフィルタ
12を設ける。
【0034】(5) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよ
び1bの内側の水圧を測定するための間隙水圧計3を、
貫入体軸部7に設置する。図1〜図9に示すコーン貫入
試験用貫入センサについて、さらに詳細に説明する。既
に述べたように、充分な剛性を呈する、例えば金属製の
円筒を縦断面によって1/2に分割した形状の摩擦力・
水平応力受圧部1aおよび1bの内側は、摩擦力および
水平応力測定用として防水型の2方向ロードセル2aお
よび2bに、例えばねじ2eを用いて螺着、その他の手
段により固定されている(図3参照)。これら2方向ロ
ードセル2aおよび2bは、貫入体軸部7に固定されて
いる。なお、例えば貫入体軸部7の背面側にも2方向ロ
ードセル2aおよび2bと同様に2方向ロードセル2c
等が設けられる(図3参照)。
【0035】摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの
両端部は、土粒子侵入防止用のシール材16および17
でシールされている。該土粒子侵入防止用のシール材1
6および17は、剛性が低く力の伝達を無視できるよう
な材質のものとしている。例えば一方の摩擦力・水平応
力受圧部1aには、中央部にフイルタ12が設けられて
おり、該摩擦力・水平応力受圧部1aの外側に作用する
間隙水圧を貫入体軸部7に設けられた間隙水圧計3で測
定することができるようにしている。図示のようにコー
ン貫入試験用貫入センサ、すなわち貫入体は、先端に円
錐状の先端コーン部6が設けられ、摩擦力・水平応力受
圧部1aおよび1bの上下に間隙水圧を測定するための
間隙水圧計4および5、フィルタ10および11が配設
されている。また、貫入中の貫入体の鉛直方向に直行し
且つ互いに直交する2方向の傾斜を測定して、貫入姿勢
を鉛直に維持させるべく制御するための傾斜計8および
9が設けられている。
【0036】図3は、図1のA−A線に沿う横断面図で
ある。摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bは、内面
において貫入体軸部7に表裏に背中合わせにて対峙して
配設された2方向ロードセル2aおよび2cに図示のよ
うにねじ2eにより固定されている。摩擦力・水平応力
受圧部1aおよび1bの対向する縁部には、それぞれス
ライドガイド15が固定されている。スライドガイド1
5は土粒子侵入防止用のシール材18を介して貫入体軸
部7の溝部に係合している。土粒子侵入防止用のシール
材18は摩擦力の検出に影響を及ぼさないように、剛性
が低く力の伝達を無視できるような材質により構成して
いる。
【0037】図4は、図1のB−B線に沿う横断面図で
ある。貫入体軸部7には、摩擦力・水平応力受圧部1a
および1bに作用する間隙水圧を測定するための間隙水
圧計3が設けられている。地中の間隙水圧は、フィルタ
12、並びに摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの
周囲の隙間、すなわち、土粒子侵入防止用シール材1
6,17および18を介して流通する水等の液体により
伝播される。単一の間隙水圧計3によって、摩擦力・水
平応力受圧部1aおよび1bに作用する平均的な間隙水
圧を測定するため、貫入体軸部7には、摩擦力・水平応
力受圧部1aの背面側の液室と摩擦力・水平応力受圧部
1bの背面側の液室とを連通する通水孔7Aが設けられ
ている。
【0038】図5は、図1のC−C線に沿う横断面図で
ある。摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの上部、
つまり基端側には、この部分の間隙水圧を測定するため
に間隙水圧計5およびフィルタ11が配設されている。
次に、2方向ロードセル2a,2bおよび2cの具体的
な構成について図6および図7を参照して説明する。図
6および図7に示すように、2方向ロードセルの起歪体
2Aは、円筒状の固定支持部2Aaおよびその内面を直
径方向に沿って横断連結する一文字状のビーム部2Ab
を有している。
【0039】該起歪体2Aはビーム部2Abを水平にし
て配置され、該ビーム部2Abの中央部の荷重導入部2
Acにおいて摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bに
ねじ止めされている。該ビーム部2Abには、貫入時の
摩擦力により、図6の上方(矢印方向)への摩擦力Fv
が作用し、且つ周囲から図7の下方(矢印方向)への水
平応力Fhが作用する。これら摩擦力Fvおよび水平応
力Fhは図示のように直交しており、これらを検出する
ために、ひずみゲージS1〜S6およびS1′〜S6′
がビーム部2Abの図6の上下方向の両側面に接着、融
着、蒸着等の手段により添着されている。さらに、2方
向ロードセルには、図示のように起歪体2Aのビーム部
2Ab近傍の空隙を覆う防湿用のベローズ2Bを設け
る。
【0040】すなわち、水平応力Fhは、ビーム部2A
bのせん断ひずみ検出するため、図7に示すように、ビ
ーム部2Abの中央部にビーム部2Ab方向に対して4
5°の角度をなして直交するように配置されて2枚ずつ
のひずみゲージS1およびS2とひずみゲージS3およ
びS4とが添着され、さらにその背面側にこれらと対称
に直交配置されて2枚ずつのひずみゲージS1′および
S2′とひずみゲージS3′およびS4′とが添着され
ている。これら、ひずみゲージS1〜S4およびS1′
〜S4′は、図8に示すように、ブリッジの一方の対向
する各辺をひずみゲージS1およびS1′の直列回路と
ひずみゲージS3およびS3′の直列回路とで構成し、
ブリッジの他方の対向する各辺をひずみゲージS2およ
びS2′の直列回路とひずみゲージS4およびS4′の
直列回路とで構成してブリッジ接続されている。
【0041】該ブリッジ回路は、ひずみゲージS1およ
びS1′の直列回路とひずみゲージS4およびS4′の
直列回路との接続点と、ひずみゲージS2およびS2′
の直列回路とひずみゲージS3およびS3′の直列回路
との接続点との間に計測用電源(いわゆる、ブリッジ電
源)を接続し、ひずみゲージS1およびS1′の直列回
路とひずみゲージS2およびS2′の直列回路との接続
点と、ひずみゲージS3およびS3′の直列回路とひず
みゲージS4およびS4′の直列回路との接続点との間
から計測出力を取り出す。この計測出力として、ビーム
部2Abの変形による水平応力Fhが検出される。
【0042】また、摩擦力Fvは、ビーム部2Abの曲
げひずみを検出するため、図7に示すように、ビーム部
2Abの荷重導入部2Acの近傍の両側にビーム部2A
b方向に沿って1枚ずつのひずみゲージS5およびS6
が添着され、さらにその背面側にこれらと対称に1枚ず
つのひずみゲージS5′およびS6′が添着されてい
る。これら、ひずみゲージS5,S6,S5′およびS
6′は、図9に示すように、ブリッジの一方の対向する
各辺をひずみゲージS5とひずみゲージS6とで構成
し、ブリッジの他方の対向する各辺をひずみゲージS
5′とひずみゲージS6′とで構成してブリッジ接続さ
れている。該ブリッジ回路は、ひずみゲージS5とひず
みゲージS6′との接続点と、ひずみゲージS5′とひ
ずみゲージS6との接続点との間に計測用電源を接続
し、ひずみゲージS5とひずみゲージS5′の接続点
と、ひずみゲージS6とひずみゲージS6′の接続点と
の間から計測出力を取り出す。この計測出力として、ビ
ーム部2Abの変形による水平応力Fvが検出される。
【0043】なお、上述したコーン貫入試験用貫入セン
サは、次のようにして使用される。まず、コーン貫入試
験用貫入センサを水を満たした脱気用真空容器内の水中
に浸して、該脱気用真空容器を真空ポンプで真空引きす
ることにより、コーン貫入試験用貫入センサの内部を水
で飽和しておき、計測すべき地盤に所定速度でゆっくり
と貫入しながら、各部の計測値を求める。このようにす
ることにより、次のような作用が得られる。 (1) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの内側
に予め水を満たして飽和しておくことにより、貫入中の
摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの内側と外側の
水圧が等しくなり、該摩擦力・水平応力受圧部1aおよ
び1bに作用する水圧が相殺するため、2方向ロードセ
ル2a,2bおよび2c等で有効水平応力を直接測定す
ることができる。また、この有効水平応力に摩擦力・水
平応力受圧部1aおよび1bの内側の間隙水圧計3で測
定した水圧を加算することにより、全水平応力を求める
ことができる。
【0044】(2) 2方向ロードセル2a,2b,2
cおよび2dの水平方向成分の最大容量は、全水平応力
でなく、有効水平応力に応じて定めればよいので、有効
水平応力の測定精度、すなわち分解能を上げることがで
きる。 (3) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの上下
端部および円周方向縁部のシール材16,17および1
8は、地中ヘの貫入時に水の侵入を許容するので、構造
が単純なもので済み、取扱いが容易になる。 (4) 2方向ロードセル2a,2bおよび2c等で摩
擦力・水平応力受圧部1aおよび1bに作用する摩擦力
と有効水平応力を同時に測定できるので、貫入体である
コーン貫入試験用貫入センサの摩擦力・水平応力受圧部
1aおよび1bと土との間の摩擦係数を直接評価するこ
とができる。
【0045】(5) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよ
び1bには、特別に肉薄な部分を形成する必要が無いた
め摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの耐久性が向
上する。 (6) 摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bとセン
サである2方向ロードセル2a,2b,2cおよび2
d、並びに間隙水圧計3,4および5等は、独立したバ
ーツで構成されるので、各部のパーツの交換が容易であ
る。 (7) 摩擦力・水平応力受圧部1a,1b、2方向ロ
ードセル2a,2b,2c,2d、間隙水圧計3,4お
よび5等は、互いに独立しているので、例えば、摩擦力
・水平応力受圧部1aおよび1bの磨耗や傷が直接測定
値に影響を及ぼすことはない。
【0046】(8) 2方向ロードセル2a,2bおよ
び2c等は、摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bの
内側に設置されており、直接地盤と接することがないた
め、安定した測定精度を確保することができる。上述し
たように、上述したコーン貫入試験用貫入センサによれ
ば、貫入体の側面に作用する摩擦力と摩擦面に直交する
方向の有効応力の同時測定が可能であり、貫入体と土の
間の摩擦力係数を直接測定することが可能となる。従来
のコーン貫入試験で得られる3成分の測定結果に、上述
したコーン貫入試験用貫入センサにより得られる有効水
平応力と全水平応力を加えることにより、地盤特性の評
価精度を著しく向上させることができる。さらに、摩擦
力・水平応力受圧部の表面粗さを大きくすると、貫入時
に貫入体と土の境界ではなく、貫入体近傍の土中で滑り
面が発生するため土のせん断特性を直接評価することも
可能となる。
【0047】このようなコーン貫入試験用貫入センサを
模型杭として用いることにより、従来、充分な研究が行
われていない杭周面に作用する水平応力を把握すること
が可能となり、杭の支持性能や支持機構の把握の上でも
極めて有効である。図10は、本発明の第2の実施の形
態に係るコーン貫入試験用貫入センサの構成を一部を断
面として示している。図10に示すコーン貫入試験用貫
入センサは、図1〜図9に示した構成における貫入体軸
部7を先端コーン部6に結合され、間隙水圧計4を保持
する貫入体先端軸部7aと2方向ロードセル2a,2
b,2cおよび2d等を介して摩擦力・水平応力受圧部
1aおよび1bを保持する貫入体主軸部7bとに分割す
る。そして、これら、貫入体先端軸部7aと貫入体主軸
部7bとの間に、必要に応じて1個以上の中空筒状をな
す延長アダプタ21および22等を連結している。
【0048】このようにして、先端コーン部6と摩擦力
・水平応力受圧部1aおよび1bとの間の距離を延長し
ている。このような、先端コーン部6の廷長時の間隙水
圧計4の結線は、先端部間隙水圧計用コネクタ13を介
して容易に行うことができる。摩擦力および水平応力の
値は、先端コーン部6と摩擦力・水平応力受圧部1aお
よび1bとの間の距離に依存する傾向がある。したがっ
て、図10の構成において延長アダプタ21および22
の長さまたは数を変更することにより、先端コーン部6
と摩擦力・水平応力受圧部1aおよび1bとの間の距離
を変化させ、該距離による影響を容易に評価することが
できる。
【0049】なお、本発明は、上述し且つ図面に示した
実施の形態に限定されることなく、その要旨を変更しな
い限り、種々に変形して実施することができる。例え
ば、上述においては摩擦力・水平応力受圧部を円筒状を
2分割した形状としたが、円筒状を3分割または4分割
して形成してもよい。また、実際に2方向ロードセルに
結合して摩擦力・水平応力を計測するのは、上述のよう
に円筒状を複数分割したうちの1つ以上とし、その他は
貫入体軸部等のロッド部基体に固定してもよい。また、
2方向ロードセルは、上述した以外の構成としてもよ
く、単一方向の応力を測定する通常のロードセルを2つ
組合わせて2方向の応力を測定するようにするなどして
もよい。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、円
柱状のロッド部を形成するロッド部基体を両端を膨出部
として中間部の外周壁に凹陥部を形成し、該ロッド部基
体の先端に円錐状に形成したコーン部を設けてなり、円
筒を縦断面にて縦に複数分割した形状をなし、前記ロッ
ド部基体の前記凹陥部内にて相互に且つ該凹陥部に対し
て少なくとも1つが若干の移動を許容し得るように間隙
を存して配設され、各外周面が前記ロッド部基体の両端
部近傍の外周壁面と同一面をなす受圧面を形成するよう
にそれぞれ円弧面状に形成された剛性大なる複数の受圧
体、前記複数の受圧体の両端部と前記ロッド部基体の両
端膨出部との間および前記複数の受圧体の少なくとも1
つのほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッ
ド部基体の前記凹陥部内に導入する中間部液体導入部、
前記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けられ、前記中間
部液体導入部により導入された液体による圧力を電気信
号に変換する中間部間隙水圧計、および前記ロッド部基
体の前記凹陥部底部と前記複数の受圧体のうちの移動可
能な少なくとも1つの背面との間にそれぞれ前記受圧体
を固定して設けられ、該受圧体に負荷される前記ロッド
部基体の半径方向の応力および軸に平行な方向の摩擦力
を各別に検出する2方向ロードセルを設けて構成するこ
とにより、受圧体が間隙水圧の影響を受けないことから
有効水平応力の直接測定が可能となり、しかも該有効水
平応力と同一個所において間隙水圧および摩擦力も測定
することができ、簡単な構成で有効水平応力を直接測定
することができるコーン貫入試験用貫入センサを提供す
ることができる。
【0051】また、本発明の請求項2のコーン貫入試験
用貫入センサによれば、前記コーン部とロッド部基体と
の結合部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基
体の先端内部に導入する先端部液体導入部、および前記
ロッド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液体導
入部により導入された液体による圧力を電気信号に変換
する先端部間隙水圧計をさらに具備することにより、特
に、有効水平応力と摩擦力の測定個所の先端側において
も間隙水圧を測定することができる。
【0052】本発明の請求項3のコーン貫入試験用貫入
センサによれば、前記ロッド部基体の基端部の外周面に
設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の基端部
内に導入する基端部液体導入部、および前記ロッド部基
体の基端部近傍に内蔵され、前記基端部液体導入部によ
り導入された液体による圧力を電気信号に変換する基端
部間隙水圧計をさらに具備することにより、特に、有効
水平応力と摩擦力の測定個所の基端側においても間隙水
圧を測定することができる。
【0053】本発明の請求項4のコーン貫入試験用貫入
センサによれば、前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設
され、該ロッド部基体の重力方向に対する傾斜を検出し
て電気信号に変換する傾斜計測部をさらに具備すること
により、特に、正しく鉛直方向へ貫入すべく、重力方向
に対する貫入方向の傾斜を監視することが可能となる。
【0054】本発明の請求項5のコーン貫入試験用貫入
センサによれば、円柱状のロッド部を形成するロッド部
基体を両端を膨出部として中間部の外周壁に凹陥部を形
成し、該ロッド部基体の先端に円錐状に形成したコーン
部を設けてなり、前記コーン部とロッド部基体との結合
部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の先
端内部に導入する先端部液体導入部、前記ロッド部基体
の先端近傍に内蔵され、前記先端部液体導入部により導
入された液体による圧力を電気信号に変換する先端部間
隙水圧計、円筒を縦断面にて縦に複数分割した形状をな
し、前記ロッド部基体の前記凹陥部内にて相互に且つ該
凹陥部に対して少なくとも1つが若干の移動を許容し得
るように間隙を存して配設され、各外周面が前記ロッド
部基体の両端部近傍の外周壁面と同一面をなす受圧面を
形成するようにそれぞれ円弧面状に形成された剛性大な
る複数の受圧体、前記複数の受圧体の両端部と前記ロッ
ド部基体の両端膨出部との間および前記複数の受圧体の
少なくとも1つのほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過
して前記ロッド部基体の前記凹陥部内に導入する中間部
液体導入部、前記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けら
れ、前記中間部液体導入部により導入された液体による
圧力を電気信号に変換する中間部間隙水圧計、前記ロッ
ド部基体の前記凹陥部底部と前記複数の受圧体のうちの
移動可能な少なくとも1つの背面との間にそれぞれ前記
受圧体を固定して設けられ、該受圧体に負荷される前記
ロッド部基体の半径方向の応力および軸に平行な方向の
摩擦力を各別に検出する2方向ロードセル、前記ロッド
部基体の基端部の外周面に設けられ液体のみを濾過して
前記ロッド部基体の基端部内に導入する基端部液体導入
部、および前記ロッド部基体の基端部近傍に内蔵され、
前記基端部液体導入部により導入された液体による圧力
を電気信号に変換する基端部間隙水圧計、前記ロッド部
基体の基端部近傍に埋設され、該ロッド部基体の重力方
向に対する傾斜を検出して電気信号に変換する傾斜計測
部を具備することにより、特に、簡単な構成で有効水平
応力の直接測定を可能とし、間隙水圧および摩擦力も該
有効水平応力と同一個所について測定し、有効水平応力
と摩擦力の測定個所の先端側においても間隙水圧を測定
し、有効水平応力と摩擦力の測定個所の基端側において
も間隙水圧を測定して、しかも正しく鉛直方向へ貫入す
べく、重力方向に対する貫入方向の傾斜を監視すること
が可能となる。
【0055】本発明の請求項6のコーン貫入試験用貫入
センサによれば、前記先端部液体導入部が、前記コーン
部内に形成した前記コーン部の基端外周から該コーン部
内を通過して前記ロッド部基体の先端近傍に至る液体通
路を含むことにより、特に、有効水平応力と摩擦力の測
定個所の基端側における間隙水圧の測定精度を向上する
ことができる。本発明の請求項7のコーン貫入試験用貫
入センサによれば、前記ロッド部基体が、前記各受圧体
背面側の前記凹陥部内の液室空間を前記中間部間隙水圧
計近傍において互いに連結する中間部液体通路を含むこ
とにより、特に、簡単な構成で、有効水平応力と摩擦力
の測定個所における間隙水圧の測定精度を向上し得る。
【0056】本発明の請求項8のコーン貫入試験用貫入
センサによれば、前記ロッド部基体の先端部の前記コー
ン部の近傍に介挿されて前記ロッド部の全長を延長する
延長アダプタ部をさらに具備することにより、特に、有
効水平応力と摩擦力の測定個所と先端部との間の距離を
変更して計測することを可能とし、計測値への該距離に
よる影響をも評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るコーン貫入試
験用貫入センサの構成を示す側断面図である。
【図2】図1のコーン貫入試験用貫入センサの正面図で
ある。
【図3】図1のコーン貫入試験用貫入センサのA−A線
に沿う横断面図である。
【図4】図1のコーン貫入試験用貫入センサのB−B線
に沿う横断面図である。
【図5】図1のコーン貫入試験用貫入センサのC−C線
に沿う横断面図である。
【図6】図1のコーン貫入試験用貫入センサの有効水平
応力および摩擦力の測定に用いられる2方向ロードセル
の構成を示す正面図である。
【図7】図6の2方向ロードセルの構成を示すX−X線
に沿う断面斜視図である。
【図8】図6の2方向ロードセルの水平応力の計測回路
の構成の一例を示す回路構成図である。
【図9】図6の2方向ロードセルの摩擦力の計測回路の
構成の一例を示す回路構成図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るコーン貫入
試験用貫入センサの構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1a 摩擦力・水平応力受圧部 1b 摩擦力・水平応力受圧部 2a〜2d 2方向ロードセル 2A 起歪体 2Aa 固定支持部 2Ab ビーム部 2Ac 荷重導入部 2B ベローズ 3 間隙水圧計(摩擦力・水平応力受圧部内側:中間
部) 4 間隙水圧計(先端部) 5 間隙水圧計(受圧部上部:基端部) 6 先端コーン部 7 貫入体軸部 7a 貫入体先端軸部 7b 貫入体主軸部 7A 通水孔 8 傾斜計(X方向) 9 傾斜計(Y方向) 10 フィルタ(先端部) 11 フィルタ(受圧部上部:基端部) 12 フィルタ(受圧部中央) 13 先端部間隙水圧計用コネクタ 14 計測器多芯コネクタ 15 スライドガイド 16,17,18 土粒子侵入防止用シール材(フィル
タ) 21,22 延長アダプタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊佐野 建 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 鈴木 芳博 東京都調布市調布ケ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内 (72)発明者 小川 真澄 東京都調布市調布ケ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内 Fターム(参考) 2D043 AA01 AA07 AB01 BA01 BB05 2F055 AA03 BB19 CC04 CC11 EE15 FF11 FF49 GG11 GG25 GG31 HH05 HH09 HH11 HH19 2F063 AA25 AA28 AA37 BA16 BB10 CA09 CA11 DA02 DA04 DD03 DD04 EA20 EB07 EC01 EC17 EC22 EC25 KA01 LA27 PA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状のロッド部の先端に円錐状に形成
    した先端部を設けてなる貫入体を地盤に静的に貫入させ
    て各種応力を測定するコーン貫入試験に用いられ、前記
    貫入体を形成するコーン貫入試験用貫入センサにおい
    て、 前記円錐状の先端部を形成するコーン部と、 前記円柱状のロッド部を形成し、両端を膨出部として中
    間部の外周壁に凹陥部を形成したロッド部基体と、 円筒を縦断面にて縦に複数分割した形状をなし、前記ロ
    ッド部基体の前記凹陥部内にて相互に且つ該凹陥部に対
    して少なくとも1つが若干の移動を許容し得るように間
    隙を存して配設され、各外周面が前記ロッド部基体の両
    端部近傍の外周壁面と同一面をなす受圧面を形成するよ
    うにそれぞれ円弧面状に形成された剛性大なる複数の受
    圧体と、 前記複数の受圧体の両端部と前記ロッド部基体の両端膨
    出部との間および前記複数の受圧体の少なくとも1つの
    ほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部
    基体の前記凹陥部内に導入する中間部液体導入部と、 前記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けられ、前記中間
    部液体導入部により導入された液体による圧力を電気信
    号に変換する中間部間隙水圧計と、 前記ロッド部基体の前記凹陥部底部と前記複数の受圧体
    のうちの移動可能な少なくとも1つの背面との間にそれ
    ぞれ前記受圧体を固定して設けられ、該受圧体に負荷さ
    れる前記ロッド部基体の半径方向の応力および軸に平行
    な方向の摩擦力を各別に検出する2方向ロードセルとを
    具備することを特徴とするコーン貫入試験用貫入セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記コーン部とロッド部基体との結合部
    に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の先端
    内部に導入する先端部液体導入部と、 前記ロッド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液
    体導入部により導入された液体による圧力を電気信号に
    変換する先端部間隙水圧計とをさらに具備することを特
    徴とする請求項1に記載のコーン貫入試験用貫入セン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記ロッド部基体の基端部の外周面に設
    けられ液体のみを濾過して前記ロッド部基体の基端部内
    に導入する基端部液体導入部と、 前記ロッド部基体の基端部近傍に内蔵され、前記基端部
    液体導入部により導入された液体による圧力を電気信号
    に変換する基端部間隙水圧計とをさらに具備することを
    特徴とする請求項1または2に記載のコーン貫入試験用
    貫入センサ。
  4. 【請求項4】 前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設さ
    れ、該ロッド部基体の重力方向に対する傾斜を検出して
    電気信号に変換する傾斜計測部をさらに具備することを
    特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の
    コーン貫入試験用貫入センサ。
  5. 【請求項5】 円柱状のロッド部の先端に円錐状に形成
    した先端部を設けてなる貫入体を地盤に静的に貫入させ
    て各種応力を測定するコーン貫入試験に用いられ、前記
    貫入体を形成するコーン貫入試験用貫入センサにおい
    て、 前記円錐状の先端部を形成するコーン部と、 前記円柱状のロッド部を形成し、両端を膨出部として中
    間部の外周壁に凹陥部を形成したロッド部基体と、 前記コーン部とロッド部基体との結合部に設けられ液体
    のみを濾過して前記ロッド部基体の先端内部に導入する
    先端部液体導入部と、 前記ロッド部基体の先端近傍に内蔵され、前記先端部液
    体導入部により導入された液体による圧力を電気信号に
    変換する先端部間隙水圧計と、 円筒を縦断面にて縦に複数分割した形状をなし、前記ロ
    ッド部基体の前記凹陥部内にて相互に且つ該凹陥部に対
    して少なくとも1つが若干の移動を許容し得るように間
    隙を存して配設され、各外周面が前記ロッド部基体の両
    端部近傍の外周壁面と同一面をなす受圧面を形成するよ
    うにそれぞれ円弧面状に形成された剛性大なる複数の受
    圧体と、 前記複数の受圧体の両端部と前記ロッド部基体の両端膨
    出部との間および前記複数の受圧体の少なくとも1つの
    ほぼ中央部に設けられ液体のみを濾過して前記ロッド部
    基体の前記凹陥部内に導入する中間部液体導入部と、 前記ロッド部基体の前記凹陥部内に設けられ、前記中間
    部液体導入部により導入された液体による圧力を電気信
    号に変換する中間部間隙水圧計と、 前記ロッド部基体の前記凹陥部底部と前記複数の受圧体
    のうちの移動可能な少なくとも1つの背面との間にそれ
    ぞれ前記受圧体を固定して設けられ、該受圧体に負荷さ
    れる前記ロッド部基体の半径方向の応力および軸に平行
    な摩擦力を各別に検出する2方向ロードセルと、 前記ロッド部基体の基端部の外周面に設けられ液体のみ
    を濾過して前記ロッド部基体の基端部内に導入する基端
    部液体導入部と、 前記ロッド部基体の基端部近傍に内蔵され、前記基端部
    液体導入部により導入された液体による圧力を電気信号
    に変換する基端部間隙水圧計と、 前記ロッド部基体の基端部近傍に埋設され、該ロッド部
    基体の重力方向に対する傾斜を検出して電気信号に変換
    する傾斜計測部とを具備することを特徴とするコーン貫
    入試験用貫入センサ。
  6. 【請求項6】 前記先端部液体導入部は、前記コーン部
    内に形成した前記コーン部の基端外周から該コーン部内
    を通過して前記ロッド部基体の先端近傍に至る液体通路
    を含むことを特徴とする請求項2〜5のうちのいずれか
    1項に記載のコーン貫入試験用貫入センサ。
  7. 【請求項7】 前記ロッド部基体は、前記各受圧体背面
    側の前記凹陥部内の液室空間を前記中間部間隙水圧計近
    傍において互いに連結する中間部液体通路を含むことを
    特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の
    コーン貫入試験用貫入センサ。
  8. 【請求項8】 前記ロッド部基体の先端部の前記コーン
    部の近傍に介挿されて前記ロッド部の全長を延長する延
    長アダプタ部をさらに具備することを特徴とする請求項
    1〜7のうちのいずれか1項に記載のコーン貫入試験用
    貫入センサ。
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